JP2019165536A - モータ冷却制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電動機の寿命を考慮し、省エネルギー効率をさらに高めた冷却ファンの駆動制御を可能とするように、界磁電流温度を算出できる機能を備えたモータ冷却制御システムを得る。【解決手段】インバータと、ファンモータと、ファンと、固定子巻線温度を算出する第1の演算部と、界磁巻線温度を算出する第2の演算部と、固定子巻線温度および界磁巻線温度に基づいてインバータを制御する出力周波数を特定する演算制御部と、を備え、第2の演算部は、アイドリング状態においては、VA法を用いて界磁巻線温度を算出し、アイドリング状態の後に行われる負荷運転中においては、アイドリング状態において算出した界磁巻線温度を初期値として、負荷運転条件に応じてあらかじめ記憶された補正量を初期値に対して加算することで、負荷運転時における界磁巻線温度を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、モータ冷却制御システムに関し、特に、インバータで駆動されるファンの回転速度を制御するために使用される界磁巻線温度を算出する機能を備えたモータ冷却制御システムに関するものである。
従来のモータ冷却制御システムとして、省エネルギーを実現するための技術がある(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1に開示された従来のモータ冷却制御システムは、圧延用電動機の主回路電流と界磁電流の値から電動機の固定子巻線温度を算出し、圧延用電動機を冷却しているファンの風量を適切に制御することで、冷却ファンの省エネルギー化を図っている。具体的には、等価RMSを管理することにより巻線温度を算出して、巻線の加熱を防止しつつ、風量制御による省エネルギー化を図っている。
また、特許文献2に開示された従来の界磁巻線温度演算装置は、巻線の両端の電圧値と、巻線に流れる電流値とを検出して巻線抵抗値を計算するVA法を適用し、巻線の温度を算出する方法が開示されている。このVA法は、
界磁巻線電圧÷界磁電流=界磁巻線抵抗∝界磁巻線温度
の原理により界磁巻線温度を算出するものである。
特開2004−180454号公報 特開2004−180414号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
電動機の温度管理は、最も重要な管理指標の1つである。さらに、省エネルギー化を実現するための冷却ファンの風量を決定する上では、固定子巻線温度のみならず、界磁巻線温度の管理も、重要である。すなわち、固定子巻線温度の管理と界磁巻線温度の管理は、電動機を保護する上で重要な役割を果たす。
制御対象となる電動機が大型機の場合には、固定子巻線に、温度センサが組み込まれている。従って、この温度センサの検出結果に基づいて、固定子巻線の温度管理を行うことができる。しかしながら、界磁巻線(回転子)には、構造上、温度センサを組み込むことが困難である。
従って、圧延機など、トルク変動の大きな用途、すなわち界磁電流・界磁巻線電圧の変動が大きな電動機においては、これらから界磁巻線抵抗、すなわち界磁巻線温度を精度よく求めることが困難である。このため、このような用途に対する界磁巻線の温度管理は、固定子巻線温度と同程度と想定して行なわれている。
ここで、温度センサを組み込むことなしに界磁巻線温度を算出する手法として、特許文献2に開示されたVA法を適用することが考えられる。しかしながら、特許文献2による巻線温度を求める方法においては、界磁巻線電圧値および界磁電流値にばらつきがある場合には、許容範囲外の検出値を除外して界磁巻線温度を算出している。
ここで、例えば、鉄鋼の圧延処理における電動機の温度管理を考えると、以下のような問題がある。すなわち、このような圧延処理では、温度の高い、つまり負荷の大きい圧延中における界磁巻線電圧値および界磁電流値のばらつきは、大きい。従って、このようなばらつきの大きな検出値を除外すると、実用的な界磁巻線温度の算出を行うことができないこととなる。
換言すると、比較的ばらつきの小さいアイドリング中、つまり温度が低く、負荷の小さい状態では、VA法を用いて界磁巻線温度を所望の精度で算出できる。しかしながら、負荷運転中、つまり負荷が大きい状態では、VA法を用いて界磁巻線温度を所望の精度で算出することができないといった課題がある。
このため、VA法を適用する場合に、圧延処理を行っている負荷運転中においては、温度の低い一部の状態において途切れ途切れに界磁巻線温度を算出することしかできず、圧延処理中の界磁巻線温度を適切に表示することができなかった。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、現状のシステムに比べて、省エネルギー効率をさらに高めた冷却ファンの駆動制御を可能とするように、界磁巻線温度を算出できる機能を備えたモータ冷却制御システムを得ることを目的とする。
本発明に係るモータ冷却制御システムは、固定子巻線および界磁巻線を有し、アイドリング状態を挟みながら連続運転される主機電動機の冷却制御を行うモータ冷却制御システムであって、インバータと、インバータにより駆動されるファンモータと、ファンモータにより駆動されて冷却風を出力して、主機電動機の固定子巻線および界磁巻線が許容範囲内の温度を保つように冷却を行うファンと、固定子巻線に関する固定子電流の計測結果に基づいて、固定子巻線温度を算出する第1の演算部と、界磁巻線に関する界磁電流および界磁巻線電圧の計測結果に基づいて、界磁巻線温度を算出する第2の演算部と、固定子巻線温度および界磁巻線温度に基づいて、固定子巻線および界磁巻線が許容範囲内の温度を保つのに必要な風量をファンが発生するようにインバータを制御する出力周波数を特定する演算制御部と、を備え、第2の演算部は、アイドリング状態においては、VA法を用いて、アイドリング状態において計測された界磁電流および界磁巻線電圧から抵抗値を算出することで界磁巻線温度を算出し、アイドリング状態の後に行われる負荷運転中においては、アイドリング状態において算出した界磁巻線温度を初期値として、負荷運転条件に応じてあらかじめ記憶された補正量を初期値に対して加算することで、負荷運転時における界磁巻線温度を算出するものである。
本発明によれば、電動機の負荷状況に応じて、界磁巻線温度の算出方法を切り替えることで、界磁巻線温度を高精度に算出できる構成を備えている。この結果、現状のシステムに比べて、省エネルギー効率をさらに高めた冷却ファンの駆動制御を可能とするように、界磁巻線温度を算出できる機能を備えたモータ冷却制御システムを得ることができる。
本発明の実施の形態1におけるモータ冷却制御システムの構成図である。 本発明の実施の形態1における省エネ演算制御部および回転子温度演算表示部によるインバータの出力周波数を演算する構成をまとめたブロック図である。 本発明の実施の形態1における界磁電流および界磁巻線電圧の測定に関する説明図である。 本発明の実施の形態1における界磁電流、界磁巻線電圧の測定結果、および算出された界磁巻線温度を示した説明図である。
以下、本発明のモータ冷却制御システムの好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
なお、本実施の形態においては、製鉄、製紙等に用いられる圧延設備等の比較的大型の直流モータあるいは交流モータを冷却するためのモータ冷却制御システムについて説明する。ただし、本願発明は、このような適用例に限らず、入出力トルク変動が小さくなる期間を有して運転される同期機について適用することも可能である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータ冷却制御システムの構成図である。図1に示すモータ冷却制御システムは、主機電動機11、ファン12、ファンモータ13、インバータ14、省エネ演算制御部20、および回転子温度演算表示部30を備えて構成されている。
主機電動機11は、固定子巻線を有する固定子と、界磁巻線を有する回転子とを備えて構成されている。ファン12は、主機電動機11に冷却風を供給する。従って、主機電動機11は、ファン12からの冷却風量の供給を受けて、固定子巻線および界磁巻線を冷却させながら、駆動することとなる。ファンモータ13は、ファン12に回転動力を与えるモータである。インバータ14は、ファンモータ13の電源駆動装置である。
省エネ演算制御部20は、固定子巻線温度演算部21および省エネ制御出力部22を備えて構成されている。また、回転子温度演算表示部30は、界磁巻線温度演算部31、温度表示部32およびパラメータ記憶部33を備えて構成されている。
固定子巻線温度演算部21は、主機電動機11の負荷電流情報として固定子巻線電流を得て、固定子巻線温度を算出する。一方、界磁巻線温度演算部31は、主機電動機11の界磁電流および界磁巻線電圧に関する情報を得て、界磁巻線温度を算出する。そして、省エネ制御出力部22は、固定子巻線温度演算部21で算出された固定子巻線温度、および界磁巻線温度演算部31で算出された界磁巻線温度に基づいて、インバータ14の出力周波数を演算し、インバータ14に当該周波数を指令する。
温度表示部32は、界磁巻線温度演算部31で算出された界磁巻線温度を表示する。なお、温度表示部32は、必要に応じて、固定子巻線温度演算部21で算出された固定子巻線温度を表示することも可能である。なお、温度表示部32は、省略してもよい。
パラメータ記憶部33は、界磁電流と温度の補正量ΔTfとの関係を、インバータ14の出力周波数をパラメータとしてあらかじめ記憶している。
次に、省エネ演算制御部20内の固定子巻線温度演算部21および省エネ制御出力部22と、回転子温度演算表示部30内の界磁巻線温度演算部31が連動して、最終的にインバータ14の出力周波数を決定する流れについて、詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態1における省エネ演算制御部20および回転子温度演算表示部30によるインバータ14の出力周波数を演算する構成をまとめたブロック図である。
図2に示したブロック図において、固定子巻線温度演算部21は、負荷電流である固定子巻線電流Iaに基づいて、等価RMS(Root Mean Square)を計算し、刻々と変化する等価RMSの値から固定子巻線の温度上昇値を計算することで、固定子巻線温度Taを算出する。なお、固定子巻線温度演算部21により固定子巻線温度Taを算出する具体的な手法は、本願の出願人による先願である特許文献1に詳述されており、説明を省略する。
一方、界磁巻線温度演算部31は、界磁電流If、界磁巻線電圧Vf’、およびアイドリング情報を取得する。ここで、「アイドリング情報」とは、主機電動機11が圧延処理を行っていない期間、すなわち負荷運転中でない期間を示す情報を意味している。
図3は、本発明の実施の形態1における界磁電流Ifおよび界磁巻線電圧Vf’の測定に関する説明図である。界磁電流Ifは、界磁巻線に供給される電流値として計測される。また、界磁巻線電圧Vf’は、スリップリングを介して、界磁巻線抵抗Rf、ブラシ抵抗Rb1、Rb2、ケーブル抵抗Rc1、Rc2を考慮した電圧値として計測される。
図4は、本発明の実施の形態1における界磁電流If、界磁巻線電圧Vf’の測定結果、および算出された界磁巻線温度Tfを示した説明図である。図4に示すように、主機電動機11は、圧延処理が繰り返され、その結果、圧延処理間にアイドリング中の状態が存在する。
界磁電流Ifおよび界磁巻線電圧Vf’は、圧延処理中においては、電流、電圧にノイズやリップル成分が含まれ、脈動が非常に大きく、絶縁アンプおよびローパスフィルタ(LPF)を設けて、その成分を除去する必要がある(図3参照)。従って、界磁電流Ifおよび界磁巻線電圧Vf’の正確な瞬時値を得ることは困難である。一方、アイドリング中においては、界磁電流Ifおよび界磁巻線電圧Vf’は、圧延処理中と比較して安定しており、絶縁アンプおよびローパスフィルタを通過した後であっても、所望の精度で瞬時値を得ることができる。
そこで、本実施の形態1に係る界磁巻線温度演算部31は、アイドリング中に取得した界磁電流Ifおよび界磁巻線電圧Vf’に基づいて、既知のVA法により界磁巻線の抵抗値を算出し、さらに算出した抵抗値から界磁巻線温度Tfを算出する。換言すると、本願発明は、比較的安定領域にあるアイドリング時(すなわち、圧延をしていない=界磁および固定子電流の変化が小さい=温度変化が少ない時)に、VA法により界磁巻線温度Tfを算出する点に技術的特徴を有している。
なお、界磁巻線温度演算部31は、外部信号として、圧延処理を行うシステム側から、圧延処理が完了したことを示す信号を「圧延処理を行っていないことを示す信号」として取得することができる。また、界磁巻線温度演算部31は、外部信号を受信する代わりに、固定子巻線電流Ia、界磁電流Ifが許容範囲内に収まる安定した状態が、あらかじめ決められた時間継続することで、アイドリング中であると判断することもできる。
図2の説明に戻り、省エネ制御出力部22は、固定子巻線温度演算部21で算出された固定子巻線温度Taと、界磁巻線温度演算部31で算出された界磁巻線温度Tfとを取得し、工程221〜工程224を行うことで、省エネ効果を実現する風量を出力するためのインバータ14の出力周波数を算出する。
具体的には、省エネ制御出力部22は、工程221において、固定子巻線温度演算部21で算出された固定子巻線温度Taと、界磁巻線温度演算部31で算出された界磁巻線温度Tfとを比較する。そして、省エネ制御出力部22は、界磁巻線温度Tfが固定子巻線温度Ta以上の場合には、工程222の処理に進み、界磁巻線温度Tfが固定子巻線温度Ta未満の場合には、工程223に進む。これは、常に温度の高い方を選択して適正な風量を決めるためのものである。
主機電動機11の寿命に大きく影響を与えるのは、絶縁物に加わる最高温度である。従って、省エネ制御出力部22は、工程221の判断処理を実行することで、より高い巻線温度に基づいて、インバータ14の出力周波数を算出することとなる。
工程222に進んだ場合には、省エネ制御出力部22は、主機電動機11の温度として界磁巻線温度Tfを使用し、インバータ14の出力周波数を算出する。一方、工程223に進んだ場合には、省エネ制御出力部22は、主機電動機11の温度として固定子巻線温度Taを使用し、インバータ14の出力周波数を算出する。そして、最終的に、工程224において、省エネ制御出力部22は、インバータ14に対して出力周波数fを指令する出力処理を実行する。
なお、省エネ演算制御部20は、温度上昇許容値があらかじめ設定されていれば、必要十分な風量となるように、インバータ14の出力周波数を制御できる。この結果、本実施の形態1に係るモータ冷却制御システムは、変化する負荷に対応して、時々刻々必要十分な風量を実現することによって、電力量を抑制した省エネルギー制御を実現できる。
ここで、インバータ14の出力周波数を求めるために、固定子巻線および界磁巻線の温度上昇を精度よく算出する必要がある。しかしながら、温度上昇は、過去の温度上昇の履歴の影響を大きく受け、現時点の負荷が同じでも、以前の温度上昇が高いか低いかによって現時点の温度上昇が異なる。このため、このような温度上昇の履歴の影響を加味する必要がある。
そこで、本実施の形態1に係る固定子巻線温度演算部21および界磁巻線温度演算部31は、特許文献1に記載された等価RMSという演算値を用いることにより、過去の温度上昇の履歴を加味して、温度上昇を算出し、算出結果に基づいて、インバータ14の出力周波数の計算を行っている。
さらに、本実施の形態1に係る省エネ制御出力部22は、界磁巻線温度Tfと固定子巻線温度Taのうち、高い方の巻線温度を使用してインバータ14の出力周波数を計算することで、界磁巻線温度Tfを考慮していない場合と比較して、より適切な風量制御を実現することができる。この結果、電動機の寿命を考慮し、省エネルギー効率をさらに高めた冷却ファンの駆動制御を可能とするように、界磁巻線電流温度を算出できる機能を備えたモータ冷却制御システムを得ることができる。
上述した手法によれば、アイドリング中において、界磁巻線温度Tfの算出値を得ることができる。ただし、図4に示したように、負荷運転中に相当する圧延処理は、アイドリング状態を挟んで繰り返し実行される。従って、あるアイドリング期間後に実行される圧延処理により、界磁巻線温度は、それ以前のアイドリング期間で算出した値よりも高くなることも考えられる。
このような場合には、アイドリング状態とアイドリング状態の間をつなぐために、アイドリング中に算出した界磁巻線温度を初期値として、圧延処理の運転状況に合わせて、順次補正量ΔTfを初期値に加算することで、圧延処理中の界磁巻線温度Tfを算出することが考えられる。
このような圧延処理中における界磁巻線温度の補正方法としては、以下のような手法が考えられる。第1の手法として、界磁巻線温度演算部31は、圧延処理中においては、変動が大きい界磁電流Ifの時系列データから、電流二乗平方根平均値(RMS)としてIfrmseqを演算し、界磁巻線温度Tfを算出することが考えられる。なお、この第1の手法は、本願の出願人による先願である特許文献1に詳述された技術を適用可能であり、説明を省略する。
また、第2の手法としては、インバータ14の出力周波数をある固定値にした際の、界磁電流と温度の補正量ΔTfとの関係を、出力周波数をパラメータとしてあらかじめデータ収集し、パラメータ記憶部33にテーブルとして記憶させておくことが考えられる。
すなわち、特許文献1に詳述された技術により、ΔTfは、Ifrmseqより得られ、また、Ifrmseqは、Ifと熱時定数の関数として得られるが、
Figure 2019165536
の関係があり、熱時定数は、熱伝達率、熱容量、および冷却風と接する部分の表面積により決まる値である。
ここで、冷却対象の熱容量および表面積は、一定だが、熱伝達率は、冷却風量により変化する。つまり、Ifrmseqは、Ifおよび冷却風量の関数となる。したがって、ΔTfを、Ifおよび冷却風量をパラメータとする数値表として、あらかじめ記憶部に格納しておくことができる。なお、前述のとおり、界磁電流は大きく変動するので、圧延処理中のIfrmseqの最大値を用いてΔTfを求めることで、冷却システムの信頼性を高めることもできる。
この場合、界磁巻線温度演算部31は、圧延処理中におけるインバータ14の出力周波数、および圧延処理中に電流二乗平方根平均値(RMS)として算出した界磁電流Ifrmseqに対応する補正量ΔTfを、パラメータ記憶部33内のテーブルから抽出する。
さらに、界磁巻線温度演算部31は、圧延処理の直前のアイドリング中に算出した界磁巻線温度に対して、補正量ΔTfを加算することで、圧延処理中の界磁巻線温度Tfを算出する。
以上のように、実施の形態1によれば、アイドリング中においては、高精度に測定可能な界磁電流および界磁巻線電圧に基づいて、VA法を用いて高精度に主機電動機の界磁巻線温度を算出し、負荷運転中においては、界磁電流等価RMSを利用してアイドリングとアイドリングの間を補正して高精度に主機電動機の界磁巻線温度を算出できる構成を備えている。この結果、現在の技術である主機冷却ファンの省エネシステムに関して、さらなる電動機の寿命を考慮し、界磁巻線温度のオンライン管理を実現することによって、より一層の省エネ効率を高めることができる。
特に、アイドリング中であれば、二乗平方根平均値による加工値を用いることなく、比較的変動の少ない実測値を用いることができ、冷却ファンの省エネ制御を高精度に実現できる。さらに、アイドリング中および負荷運転中のいずれの場合も、界磁巻線温度を考慮して冷却ファンの駆動周波数制御を行うことができる。このため、固定子巻線温度だけを考慮していた場合と比較して、より優れた省エネ効果を実現できる風量制御を行うことが可能となる。
換言すると、本願発明は、固定子巻線温度と界磁巻線温度とを比較し、より高い温度を選択して冷却風量を特定できる構成を備えている。この結果、経時的に変化する負荷に対応して、いずれの巻線も設定された許容温度上昇値以内とした上で、系全体として省エネルギーを図った風量制御を実現でき、精度のよい省エネルギー効率を達成できる。
さらに、VA法では所望の精度で界磁巻線温度を計測できない負荷運転時には、界磁電流等価RMSを利用してアイドリングとアイドリングの間を補正することで、高精度に界磁巻線温度の算出を行うことができる。なお、界磁巻線の入力部では、ノイズを除去するために、一例として10Hz程度のローパスフィルタを採用することで、界磁巻線温度の算出精度をさらに向上させることが可能となる。
11 主機電動機、12 ファン、13 ファンモータ、14 インバータ、20 省エネ演算制御部、21 固定子巻線温度演算部(第1の演算部)、22 省エネ制御出力部(演算制御部)、30 回転子温度演算表示部、31 界磁巻線温度演算部(第2の演算部)、32 温度表示部、33 パラメータ記憶部。

Claims (5)

  1. 固定子巻線および界磁巻線を有し、アイドリング状態を挟みながら連続運転される主機電動機の冷却制御を行うモータ冷却制御システムであって、
    インバータと、
    前記インバータにより駆動されるファンモータと、
    前記ファンモータにより駆動されて冷却風を出力して、前記主機電動機の前記固定子巻線および前記界磁巻線が許容範囲内の温度を保つように冷却を行うファンと、
    前記固定子巻線に関する固定子電流の計測結果に基づいて、固定子巻線温度を算出する第1の演算部と、
    前記界磁巻線に関する界磁電流および界磁巻線電圧の計測結果に基づいて、界磁巻線温度を算出する第2の演算部と、
    前記固定子巻線温度および前記界磁巻線温度に基づいて、前記固定子巻線および前記界磁巻線が前記許容範囲内の温度を保つのに必要な風量を前記ファンが発生するように前記インバータを制御する出力周波数を特定する演算制御部と、
    を備え、
    前記第2の演算部は、
    前記アイドリング状態においては、VA法を用いて、前記アイドリング状態において計測された前記界磁電流および前記界磁巻線電圧から抵抗値を算出することで前記界磁巻線温度を算出し、
    前記アイドリング状態の後に行われる負荷運転中においては、前記アイドリング状態において算出した界磁巻線温度を初期値として、負荷運転条件に応じてあらかじめ記憶された補正量を前記初期値に対して加算することで、前記負荷運転時における前記界磁巻線温度を算出する
    モータ冷却制御システム。
  2. 前記第2の演算部は、前記アイドリング状態になったことを示す信号を外部信号として受信するか、または、前記界磁電流の計測結果の時系列データが、許容変動量内に収まったと判断することで、前記アイドリング状態であると判断する
    請求項1に記載のモータ冷却制御システム。
  3. 前記第2の演算部は、前記負荷運転中においては、前記界磁電流の計測結果の時系列データから算出した電流二乗平方根平均値を用いて前記界磁巻線温度を算出する
    請求項1または2に記載のモータ冷却制御システム。
  4. 前記第2の演算部は、前記負荷運転中においては、冷却風量および前記出力周波数の少なくともいずれか一方、および前記界磁電流の計測結果の時系列データから算出した電流二乗平方根平均値、を用いて前記界磁巻線温度を算出する
    請求項1または2に記載のモータ冷却制御システム。
  5. 前記演算制御部は、
    前記固定子巻線温度と前記界磁巻線温度とを比較し、
    前記界磁巻線温度が固定子巻線温度よりも高い場合には、前記界磁巻線温度に基づいて前記出力周波数を特定し、
    前記界磁巻線温度が固定子巻線温度以下の場合には、前記固定子巻線温度に基づいて前記出力周波数を特定する
    請求項1から3のいずれか1項に記載のモータ冷却制御システム。
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