JP2019164468A - 情報処理装置及びカーシェアリングサービス用の制御プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】オーナーが自車両の利用予定時間と、利用予定時間外に自車両を貸し出した場合の車両の返却場所を指定することが可能なカーシェアリングサービスにおいて、従来に比して車両の有効活用を図ることが可能な技術を提供する。【解決手段】情報処理装置１００は、オーナーから車両３０の貸し出し条件の設定を受け付けるとともに、ユーザから車両３０の利用希望条件の設定を受け付ける。情報処理装置１００は、オーナーによって設定された車両３０の貸し出し条件と、ユーザによって設定された車両３０の利用希望条件とを比較（突合）することで、少なくともワンウェイ型の利用を希望するユーザを含む複数のユーザの選択を行う。【選択図】図２

Description

本発明は、情報処理装置及びカーシェアリングサービス用の制御プログラムに関する。

現在、複数のユーザが１台の車両を共用することが可能なカーシェアリングと呼ばれるサービスが普及している。一般的なカーシェアリングサービスでは、利用者は、貸し出しを受けた場所に車両を返却する必要がある。このようなカーシェアリングサービスは、ラウンドトリップ型と呼ばれている。

一方、貸し出しを受けた場所以外の場所に車両を返却することが許容される、ワンウェイ型と呼ばれるカーシェアリングサービスも検討されている（例えば、特許文献１参照）。

特開２０１７−０１０１８９号公報

将来、カーシェアリングサービスの更なる発展により、様々な形態でのカーシェアリングサービスが提供されることが考えられる。例えば、平日は車両を利用せず、週末のみ自分の車両が使えればよい、というオーナーであれば、平日はカーシェアリングサービス（以下、「ＣＳサービス」ともいう。）に車両を提供し、週末までにオーナーが指定した場所（例えば、車両を貸し出した自宅や近くの駐車場など）に車両を返却してもらうことで、車両を有効に活用するといった方法が考えられる。

しかしながら、従来のＣＳサービスにおいては、オーナーの指定場所に車両を返却するといった条件がある限り、ラウンドトリップ型のＣＳサービスのみが許可され、ワンウェイ型のＣＳサービスは許可されない。このため、ラウンドトリップ型のＣＳサービスのリクエストがない限り、車両は指定場所に置かれたままであり、車両の有効活用が図れない、という問題があった。

本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、オーナーが自車両の利用予定時間と、利用予定時間外に自車両を貸し出した場合の車両の返却場所を指定することが可能なカーシェアリングサービスにおいて、従来に比して車両の有効活用を図ることが可能な技術を提供することを目的とする。

本発明の一態様に係る情報処理装置は、オーナーから、オーナーによる車両の利用予定時間の指定と、利用予定時間外に車両を貸し出した場合の車両の返却場所の指定とを含む、車両の貸し出し条件の設定を受け付ける第１受付部と、各ユーザから、ラウンドトリップ型のカーシェアリング又はワンウェイ型のカーシェアリングのうちいずれか一方の指定と、乗車地の指定と、降車地の指定とを含む、車両の利用希望条件の設定を受け付ける第２受付部と、少なくともワンウェイ型の利用を希望する旨の利用希望条件を含む、２つ以上の利用希望条件を組み合わせることで、車両の貸し出し条件を満たす場合には、貸し出し条件を満たす各ユーザを、車両の貸し出しを許可するユーザとして選択する選択部とを具備することを要旨とする。

本発明によれば、オーナーが自車両の利用予定時間と、利用予定時間外に自車両を貸し出した場合の車両の返却場所を指定することが可能なカーシェアリングサービスにおいて、従来に比して車両の有効活用を図ることが可能な技術を提供することができる。

実施形態に係るカーシェアリングシステムの構成例を示す図である。 情報処理装置の機能ブロック構成の一例を示す図である。 オーナー車両ＤＢの一例を示す図である。 利用予約ＤＢの具体例を示す図である。 選択部が行うマッチング処理を説明するための模式図である。 情報処理装置が行う処理手順の一例を示す図である。

添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。

Ａ．本実施形態
＜システム構成＞
図１は、実施形態に係るカーシェアリングシステム１の構成例を示す図である。カーシェアリングシステム１は、オーナー端末１０と、ユーザ端末２０と、車両３０、情報処理装置１００とを含む。車両３０には車載機３０ａが搭載されている。オーナー端末１０と、ユーザ端末２０と、車載機３０ａと、情報処理装置１００とは、通信ネットワークＮを介して相互に通信することができる。

＜ＣＳサービスの概略＞
カーシェアリングサービス（ＣＳサービス）の基本的な流れについて説明すると、車両を貸し出すオーナー（法人、個人を含む）は、オーナー端末１０を利用してオーナーの基本情報（名前、性別、年齢、住所、電話番号、ＳＮＳアカウント情報、振込口座など）を入力し、オーナー登録を行う。その後、オーナーは、オーナー端末１０を利用して車両の貸し出し条件（後述）を設定し、ユーザからの貸し出し依頼を待つ。一方、車両を借りたいユーザは、ユーザ端末２０を利用してユーザの基本情報（名前、性別、年齢、住所、電話番号、ＳＮＳアカウント情報、クレジットカード番号など）を入力し、ユーザ登録を行う。その後、ユーザは、ユーザ端末２０を利用して車両の利用希望条件（後述）を設定する。

情報処理装置１００は、オーナーによって設定された車両の貸し出し条件と、ユーザによって設定された車両の利用希望条件とを比較（突合）し、マッチング処理を行う。ここで、従来のＣＳサービスにおいては、車両の貸し出し条件の中に、オーナーの指定場所に車両を返却するという条件が含まれる場合には、ラウンドトリップ型のＣＳサービスのみが許可され、ワンウェイ型のＣＳサービスは許可されなかった（発明が解決しようとする課題の項参照）。

これに対し、本実施形態に係るＣＳサービスにおいては、車両の貸し出し条件の中に、指定場所に車両を返却するという条件が含まれる場合であっても、オーナーが指定する利用予定時間までに返却可能であれば、ラウンドトリップ型のカーシェアリングのみならず、ワンウェイ型のカーシェアリングも認める点に特徴がある。

オーナー端末１０は、車両を貸し出すオーナーが利用する端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、携帯端末又はノートパソコン等である。オーナー端末１０には、ＣＳサービスにオーナー登録するための画面や車両の貸し出し条件を設定するための画面が表示される。オーナーは、これら画面に従って各種情報を入力することで、オーナー登録手続き及び車両の貸し出し手続き等を行うことができる。

ユーザ端末２０は、車両を借りるユーザが利用する端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、携帯端末又はノートパソコン等である。ユーザ端末２０には、ＣＳサービスにユーザ登録するための画面や車両の利用希望条件を設定するための画面が表示される。ユーザは、これら画面に従って各種情報を入力することで、ユーザ登録手続き及び希望した車両を借りる手続き等を行うことができる。

車両３０は、ＣＳサービスに供される車両であり、各オーナーによって提供される。車両３０には、自家用車（オーナーが個人）及び企業所有（オーナーが法人）の自動車の両方を含む。車両３０は、車輪がついている乗り物であれば、いかなるものであってもよい。具体的には、企業がカーシェアリング用として貸し出す車両でもよいし、相乗り可能なタクシーでもよいし、個人所有の車両であってよい。車両３０は、自動車に限定されず、例えば、バスのように十数人から数十人が乗車可能な大型車両であってもよいし、自動二輪車や自動三輪車などであってもよい。車両３０は、ユーザがハンドルを握って運転する車両３０（以下、「手動運転車」ともいう。）であってもよいし、自動運転可能な車両３０（以下、「自動運転車」ともいう。）であってもよい。

車両３０が手動運転車である場合、カーナビゲーション装置などの車載機３０ａには、車両３０のオーナーが指定する返却場所が予め登録されていてもよい。一方、車両３０が自動運転車である場合、車載機３０ａには、情報処理装置１００から送信される指定場所に関する情報が送信されるほか、指定場所まで車両３０を自動運転するための制御情報などが送信される。

情報処理装置１００は、本実施形態に係るＣＳサービスを受ける前提として、オーナー登録やユーザ登録を受け付けるほか、オーナーから車両３０の貸し出し条件の設定を受け付けて、受け付けた貸し出し条件をデータベースに登録するとともに、ユーザから車両３０の利用希望条件の設定を受け付けて、受け付けた利用希望条件をデータベースに登録する。また、情報処理装置１００は、オーナーによって設定された車両３０の貸し出し条件と、ユーザによって設定された車両３０の利用希望条件とを比較（突合）することで、当該車両３０を貸し出すユーザの選択（すなわち、マッチング処理）を行う。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、情報処理装置１００は、効率的なＣＳサービスを実現するために、少なくともワンウェイ型の利用を希望するユーザを含む複数のユーザの選択を行う。情報処理装置１００は、１又は複数の情報処理装置から構成されていてもよいし、クラウドサーバや仮想サーバを用いて構成されていてもよい。

＜機能ブロック構成＞
図２は、情報処理装置１００の機能ブロック構成の一例を示す図である。情報処理装置１００は、受付部１０１と、選択部１０２と、通知部１０３と、記憶部１０４とを含む。

受付部１０１と、選択部１０２と、通知部１０３とは、情報処理装置１００のＣＰＵがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記録媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記録媒体は、非一時的な記録媒体であってもよい。非一時的な記録媒体は特に限定されないが、例えば、ＵＳＢメモリ又はＣＤ−ＲＯＭ等の記録媒体であってもよい。また、記憶部１０４は、情報処理装置１００が備えるメモリ又は記憶装置を用いて実現することができる。

記憶部１０４は、オーナー車両ＤＢ１０４ａと、利用予約ＤＢ１０４ｂとを記憶する。オーナー車両ＤＢ１０４ａには、各オーナーにより登録された、利用可能な車両３０の貸し出し条件等が格納される。利用予約ＤＢ１０４ｂには、各ユーザにより登録された、借りたい車両３０の利用希望条件等が格納される。

受付部（第１受付部）１０１は、各オーナーから車両３０の貸し出し条件の設定を受け付けて、受け付けた貸し出し条件をオーナー車両ＤＢ１０４ａに登録する。また、受付部（第２受付部）１０１は、各ユーザから車両３０の利用希望条件の設定を受け付けて、受け付けた利用希望条件を利用予約ＤＢ１０４ｂに登録する。図３は、オーナー車両ＤＢ１０４ａの具体例を示す図であり、図４は、利用予約ＤＢ１０４ａの一例を示す図である。

＜オーナー車両ＤＢ１０４ａ＞
図３に示すように、オーナー車両ＤＢ１０４ａには、オーナーを一意に識別するためのオーナーＩＤ（例えば、オーナーの名前）と、貸し出し条件とが対応づけて登録されている。
貸し出し条件には、車両３０の基本情報や、アピール情報、利用予定時間情報や、返却場所情報が設定されている。
車両の基本情報には、車両３０を一意に識別するための車両ＩＤ（例えば、車両のナンバ）や、車種やメーカー、乗車定員などをあらわす情報が含まれる。アピール情報は、オーナーの車両３０に対するこだわり（例えば、「素晴らしい加速を・・・」）をあらわす情報である。利用予定時間情報は、オーナーによる車両３０の利用時間（別言すれば、ユーザへの貸し出しが禁止される時間）をあらわす情報である。返却場所情報は、オーナーが指定する車両３０の返却場所をあらわす情報である。

図３の例では、例えばオーナーＩＤが「Ｃ１（個人）」のオーナーは、車両の基本情報として「Ｍ０１」の車両ＩＤを有する定員「６名」の車種「ＸＸＸ」を設定するとともに、アピール情報として「３０年前のエンジン音を・・・」といった情報を設定している。さらに、オーナーは、利用予定時間情報として「祝日、週末のみ」利用する予定であるといった情報を設定するとともに、返却場所情報として「東京都Ａ区・・・」を設定している。なお、オーナーは、返却場所情報として、自宅や最寄駅、自宅周辺の駐車場などを設定してもよいが、他の場所（例えば有名観光地など）を設定してもよいのはもちろんである。

＜利用予約ＤＢ１０４ｂ＞
図４に示すように、利用予約ＤＢ１０４ｂには、ユーザを一意に識別するためのユーザＩＤ（例えば、ユーザの名前）と、利用希望条件とが対応づけて登録されている。
利用希望条件には、ユーザが指定したカーシェアリングの利用方法や、乗車地点、降車地点、さらには乗車日時や降車日時、オプション条件などが設定される。具体的には、カーシェアリングの利用方法として、ラウンドトリップ型のカーシェアリング又はワンウェイ型のカーシェアリングのうちいずれか一方が設定され、乗車地点として、ユーザが車両３０への乗車を希望する地点を示す情報（住所や緯度経度等）が設定され、降車地点として、ユーザが車両３０からの降車を希望する地点を示す情報（住所や緯度経度等）が設定される。さらに、乗車日時として、ユーザが乗車地点を出発することを希望する日時が設定され、降車日時として、ユーザが降車地点に到着することを希望する日時が設定される。その他、ユーザがＣＳサービスを利用するうえで、できれば満たしてほしいオプション条件が設定される。

図４の例では、例えばユーザＩＤが「Ｕ０１」のユーザは、「ワンウェイ型」のカーシェアリングを利用することで、「１月１５日（月）の８：００」に「東京都Ａ区・・・」で乗車し、「１月１５日（月）の２０：００」に「神奈川県横浜市Ｂ区・・・」で降車（この場合は、いわゆる乗り捨て）したい、できれば「禁煙車希望、６人乗り以上・・・」であることを希望する、との利用希望条件を設定している。また、ユーザＩＤが「Ｕ０２」のユーザは、「ラウンドトリップ型」のカーシェアリングを利用することで、１月１６日（火）の６：００」に「神奈川県横浜市Ｂ区・・・」で乗車し、「１月１８日（木）の１６：００」に乗車した場所、すなわち「神奈川県横浜市Ｂ区・・・」で降車したい、できれば「５０００円／日以下・・・」であることを希望する、との利用希望条件を設定している。

なお、「出発日時」には、ユーザが希望しない場合は日付及び時刻の全部又は一部が省略されていてもよい。例えば、あるユーザは、「３月２０日」に「愛知県名古屋市・・・」で乗車できるのであれば、乗車する時刻については特に希望が無い（何時に出発してもよい）、といった設定を行うことも可能である。

選択部１０２は、オーナーによって設定された車両３０の貸し出し条件と、ユーザによって設定された車両３０の利用希望条件とを比較（突合）することで、少なくともワンウェイ型の利用を希望するユーザを含む複数のユーザの選択（すなわちマッチング処理）を行う。

図５は、選択部１０２によるマッチング処理を説明するための模式図である。
図５に示す例では、オーナーＩＤが「Ｃ１（個人）」のオーナーは、車両の利用予定時間として「祝日、週末のみ」を設定し、車両の返却場所として「東京都Ａ区・・・」を設定していることから、選択部１０２は、この条件を満たすような利用希望条件の組み合わせがないか、利用予約ＤＢ１０４ｂを検索する。

図５に示す例では、選択部１０２は、ユーザＩＤが「Ｕ０１」のユーザと、ユーザＩＤが「Ｕ０２」のユーザと、ユーザＩＤが「Ｕ０４」のユーザの利用希望条件の組み合わせが、オーナーによって設定された車両３０の貸し出し条件を満たすと判断している。利用希望条件の組み合わせについて詳述すると、まず、ユーザＩＤが「Ｕ０１」のユーザは、「ワンウェイ型」のカーシェアリングを利用することで、「１月１５日（月）の８：００」に「東京都Ａ区・・・」で乗車し、「１月１５日（月）の２０：００」に「神奈川県横浜市Ｂ区・・・」で降車する（図５に示すＡ参照）。その後、ユーザＩＤが「Ｕ０２」のユーザは、「ラウンドトリップ型」のカーシェアリングを利用することで、１月１６日（火）の６：００」に「神奈川県横浜市Ｂ区・・・」で乗車し、「１月１８日（木）の１６：００」に乗車した場所、すなわち「神奈川県横浜市Ｂ区・・・」で降車する（図５に示すＢ参照）。さらに、ユーザＩＤが「Ｕ０４」のユーザは、「ワンウェイ型」のカーシェアリングを利用することで、１月１８日（火）の２０：００」に「神奈川県横浜市Ｂ区・・・」で乗車し、「１月１９日（金）の１７：００」に「東京都Ａ区・・・」で降車する（（図５に示すＣ参照）。これにより、「週末」である１月２０（土）には、オーナーの車両３０が「東京都Ａ区・・・」に返却される。

このように、少なくともワンウェイ型の利用を希望するユーザを含む複数のユーザによるリレー式での車両３０の利用を認めることで、オーナーの指定場所に車両を返却するといった条件がある限り、ラウンドトリップ型のＣＳサービスのみが許可され、ワンウェイ型のＣＳサービスは許可されなかった従来のＣＳサービスに比べて、車両の有効活用を図ることが可能となる。

通知部１０３は、選択部１０２によって利用希望条件の組み合わせが決定されると、車両の貸し出しを行うオーナーに対し、貸し出しに関する詳細を通知するとともに、車両の貸し出しを行う各ユーザに対し、車両の利用に関する詳細を通知する。

＜処理手順＞
続いて、情報処理装置１００が行う処理手順について説明する。図６は、情報処理装置１００が行う処理手順の一例を示す図である。

ステップＳ１０１で、受付部１０１は、各オーナーから車両３０の貸し出し条件の設定を受け付けて、受け付けた貸し出し条件をオーナー車両ＤＢ１０４ａに登録する。受付部１０１は、貸し出しを希望するオーナーのオーナー端末１０に、貸し出し条件の設定を受け付ける画面を表示させてもよい。各オーナーは、画面に従って、車両３０の基本情報や、アピール情報、利用予定時間情報や、返却場所情報等の貸し出し条件を入力する。

ステップＳ１０２で、受付部１０１は、ＣＳサービスの利用を希望する各ユーザから、車両の利用希望条件の設定を受け付けて、受け付けた利用希望条件を利用予約ＤＢ１０４ｂに格納する。受付部１０１は、利用予約を希望するユーザのユーザ端末２０に、利用予約を受け付ける画面を表示させてもよい。ユーザは、画面に従って、カーシェアリングの利用方法（すなわち、ラウンドトリップ型のカーシェアリング又はワンウェイ型のカーシェアリングうちいずれか一方の指定）、乗車地点、降車地点、さらには乗車日時や降車日時、オプション条件等の利用希望条件を入力する。

ステップＳ１０３で、選択部１０２は、オーナーによって設定された車両３０の貸し出し条件と、ユーザによって設定された車両３０の利用希望条件とを比較（突合）することで、少なくともワンウェイ型の利用を希望するユーザを含む複数のユーザの選択（すなわちマッチング処理）を行う。なお、具体的な選択方法については、既に図５を参照してその詳細を明らかにしたため、ここでは説明を割愛する。

ステップＳ１０４で、通知部１０３は、選択部１０２によって利用希望条件の組み合わせが決定されると、車両の貸し出しを行うオーナーに対し、貸し出しに関する詳細を通知するとともに、車両の貸し出しを行う各ユーザに対し、車両の利用に関する詳細を通知する。貸し出しに関する詳細としては、車両の貸し出し日時や返却予定日時、各ユーザの識別情報（ＩＤなど）や乗車地、降車地のほか、各ユーザがＣＳサービスを利用するうえで、できれば満たしてほしいオプション条件などである。一方、車両の利用に関する詳細としては、貸し出しが許可された車両のオーナーの識別情報（ＩＤなど）や車両の基本情報（車種やメーカー、乗車定員など）のほか、オーナーの車両３０に対するこだわりを示すアピール情報などである。

なお、通知部１０３は、貸し出される車両３０が自動運転車である場合、オーナーによって指定された返却場所までの走行ルートを示す情報を、車両３０の車載機３０ａに通知する。当該車両３０の車載機３０ａは、リレー方式で最後に貸し渡されたユーザ（図５の例であれば、ユーザＩＤが「Ｕ０４」のユーザ）が降車した場所から、通知された走行ルートに従って車両３０を制御することで、指定された返却場所まで向かう自動運転を実現する。

以上説明したように、本実施形態によれば、複数のユーザによるリレー式での車両３０の利用を認めることで、ラウンドトリップ型のＣＳサービスのみならず、ワンウェイ型のＣＳサービスをも許可することが可能となる。これにより、オーナーの指定場所に車両を返却するといった条件がある限り、ラウンドトリップ型のＣＳサービスのみが許可され、ワンウェイ型のＣＳサービスは許可されなかった従来のＣＳサービスに比べて、車両の有効活用を図ることが可能となる。

Ｂ．変形例
選択部１０２は、１回の車両３０の貸し出しにつき、ワンウェイ型を予約したユーザのユーザ数が、ラウンドトリップ型を予約したユーザのユーザ数以上になるように、ユーザを選択するようにしてもよい。例えば、ある車両３０の貸し出し条件を満たすユーザの利用希望条件の組み合わせは、以下に示す２通り（第１候補、第２候補）であったとする。
・第１候補・・・ユーザＡ（ワンウェイ型）→ユーザＢ（ワンウェイ型）→ユーザＣ（ラウンドトリップ型）→ユーザＤ（ワンウェイ型）
・第２候補・・・ユーザａ（ワンウェイ型）→ユーザｂ（ラウンドトリップ型）→ユーザｃ（ラウンドトリップ型）

上記の場合、第１候補は、１回の車両３０の貸し出しにつき、ワンウェイ型のユーザのユーザ数（４人）が、ラウンドトリップ型のユーザのユーザ数（１人）よりも多くなるのに対し、第２候補は、ワンウェイ型のユーザのユーザ数（１人）が、ラウンドトリップ型のユーザのユーザ数（２人）よりも少ない。よって、選択部１０２は、第１候補に含まれる各ユーザを、車両の貸し出しを行う各ユーザとして選択する。

また、選択部１０２は、ラウンドトリップ型のユーザではなく、ワンウェイ型のユーザを優先的に選択するようにしてもよい。例えば、ある車両３０の貸し出し条件を満たすユーザの利用希望条件の組み合わせは、以下に示す２通り（第１候補、第２候補）であったとする。
・第１候補・・・ユーザＡ（ラウンドトリップ型）→ユーザＢ（ワンウェイ型）
・第２候補・・・ユーザａ（ワンウェイ型）→ユーザｂ（ワンウェイ型）→ユーザｃ（ワンウェイ型）

上記の場合、第１候補は、ラウンドトリップ型のユーザを１人含むのに対し、第２候補は、ラウンドトリップ型のユーザを含んでいない。よって、選択部１０２は、第２候補に含まれる各ユーザを、車両の貸し出しを行う各ユーザとして選択する。

また、上記実施形態では特に言及しなかったが、選択部１０２は、貸し出し条件に含まれるアピール情報や、利用希望条件に含まれるオプション条件などを加味して、ユーザを選択するようにしてもよい。例えば、オプション条件を除き、他の全ての利用希望条件が同じであるユーザが２人いて、一方のユーザのオプション条件は充足され、他方のユーザのオプションは充足されていなかったと仮定する。この場合、選択部１０２は、オプション条件を満たす方のユーザを優先的に選択する。

また、上記実施形態では特に言及しなかったが、貸し出し条件の車両の基本情報には、自動運転機能を備えた車であるか否かを示す自動運転情報が含まれるようにしてもよい。例えば、車両の基本情報に自動運転機能を備えた車である旨の自動運転情報が含まれる場合には、選択部１０２は、車両の貸し出しを許可するユーザとして、ワンウェイ型のユーザを優先的に選択するようにしてもよい。

Ｃ．その他
本明細書において、「部」とは、単に物理的構成を意味するものではなく、その「部」が実行する処理をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、１つの「部」や装置が実行する処理を２つ以上の物理的構成や装置により実現されても、２つ以上の「部」や装置が実行する処理を１つの物理的手段や装置により実現されてもよい。

また、本明細書において上述した各処理におけるステップは、処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。

１…カーシェアリングシステム、１０…オーナー端末、２０…ユーザ端末、３０…車両、３０ａ…車載機、１００…情報処理装置、１０１…受付部、１０２…選択部、１０３…通知部、１０４…記憶部、１０４ａ…オーナー車両ＤＢ、１０４ｂ…利用予約ＤＢ。

Claims (4)

1. オーナーから、当該オーナーによる車両の利用予定時間の指定と、利用予定時間外に前記車両を貸し出した場合の車両の返却場所の指定とを含む、車両の貸し出し条件の設定を受け付ける第１受付部と、
   各ユーザから、ラウンドトリップ型のカーシェアリング又はワンウェイ型のカーシェアリングのうちいずれか一方の指定と、乗車地の指定と、降車地の指定とを含む、車両の利用希望条件の設定を受け付ける第２受付部と、
   少なくともワンウェイ型の利用を希望する旨の利用希望条件を含む、２つ以上の前記利用希望条件を組み合わせることで、前記車両の貸し出し条件を満たす場合には、前記貸し出し条件を満たす各ユーザを、前記車両の貸し出しを許可するユーザとして選択する選択部と
   を具備する情報処理装置。
2. 前記車両の貸し出し条件には、前記車両が自動運転機能を備えているか否かを示す自動運転情報が含まれ、
   前記第１受付部が受け付けた前記車両の貸し出し条件の中に、前記自動運転機能を備える旨の自動運転情報が含まれる場合、前記選択部は、前記車両の貸し出しを許可するユーザとして、前記ワンウェイ型のカーシェアリングの利用を希望するユーザを優先的に選択する、請求項１に記載の情報処理装置。
3. 前記選択部は、１回の前記車両の貸し出しにつき、ワンウェイ型のカーシェアリングの利用を希望するユーザのユーザ数が、ラウンドトリップ型のカーシェアリングの利用を希望するユーザのユーザ数以上になるように、前記車両の貸し出しを許可するユーザを選択する、請求項１または２に記載の情報処理装置。
4. コンピュータを、
   オーナーから、当該オーナーによる車両の利用予定時間の指定と、利用予定時間外に前記車両を貸し出した場合の車両の返却場所の指定とを含む、車両の貸し出し条件の設定を受け付ける第１受付部と、
   各ユーザから、ラウンドトリップ型のカーシェアリング又はワンウェイ型のカーシェアリングのうちいずれか一方の指定と、乗車地の指定と、降車地の指定とを含む、車両の利用希望条件の設定を受け付ける第２受付部と、
   少なくともワンウェイ型の利用を希望する旨の利用希望条件を含む、２つ以上の前記利用希望条件を組み合わせることで、前記車両の貸し出し条件を満たす場合には、前記貸し出し条件を満たす各ユーザを、前記車両の貸し出しを許可するユーザとして選択する選択部として機能させるためのカーシェアリングサービス用の制御プログラム。