JP2019163719A - 給水装置 - Google Patents

給水装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019163719A
JP2019163719A JP2018051982A JP2018051982A JP2019163719A JP 2019163719 A JP2019163719 A JP 2019163719A JP 2018051982 A JP2018051982 A JP 2018051982A JP 2018051982 A JP2018051982 A JP 2018051982A JP 2019163719 A JP2019163719 A JP 2019163719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pump
water supply
motor
pressure
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018051982A
Other languages
English (en)
Inventor
章裕 落合
Akihiro Ochiai
章裕 落合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2018051982A priority Critical patent/JP2019163719A/ja
Publication of JP2019163719A publication Critical patent/JP2019163719A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Dynamo-Electric Clutches, Dynamo-Electric Brakes (AREA)

Abstract

【課題】低騒音・低振動を実現でき、コンパクトな大きさを持ち、しかも汎用品のメカニカルシールを用いることができる給水装置を提供する。【解決手段】給水装置は、水を加圧するポンプ2と、ポンプ2を駆動するモータ3とを備える。ポンプ2は、並列に配置された第1回転軸41および第2回転軸42と、第1回転軸41に固定された少なくとも1つの第1羽根車45と、第2回転軸42に固定された少なくとも1つの第2羽根車46とを備えた多軸多段ポンプである。第1羽根車45と第2羽根車46は反対方向を向いている。【選択図】図4

Description

本発明は、ビルや集合住宅などの建物に水を供給するための給水装置に関し、特に高層の建物への給水に適した給水装置に関する。
ビルや集合住宅などの建物に水を供給するためのポンプ装置として給水装置が広く使用されている。給水装置は、水道管に直接、または受水槽を介して接続され、水道管から供給される水を建物内の給水器具(例えば、蛇口)に供給する。近年、特に都市の中心部での建物の高層化に伴い、高い全揚程を得るために多段ポンプを備えた給水装置が普及し始めている。多段ポンプは、回転軸に固定された複数段の羽根車を備えており、これらの羽根車を回転させることで、水を昇圧し、高い位置まで揚水することが可能である。
特開2003−21052号公報 特開2001−50172号公報 特許第4001528号公報
羽根車の枚数が多くなるほど、多段ポンプは水をより高い位置まで移送することができる。しかしながら、その一方で、多段ポンプを給水装置に適用する場合、多段ポンプの回転軸は長くなるため、下記の問題点が起こりうる。
(1)回転軸の剛性の低下による撓みが生じ易くなる。多段ポンプ運転中に回転軸が撓むと、給水装置の全体が振動し、騒音を発生させてしまう。給水装置は、建物の壁沿いなどの生活環境の近くに設置されるため、低騒音・低振動が望まれている。
(2)キャビネット型給水装置では、ポンプ全体をキャビネットで覆うため、回転軸が長くなると、キャビネットの高さが高くなる。最近、キャビネット型給水装置は発売から約30年が経過し、給水装置の取り換え需要が多くなってきている。特に、都市において、建物と建物の間の狭い隙間に設置されている給水装置を取り換える際には人力で給水装置を運ぶこともあり、給水装置のコンパクト化が望まれる。
(3)多段ポンプは、回転軸の軸封部に軸封装置を備える。多段ポンプの吐出し側に位置する軸封装置は、多段ポンプの吐出し圧力に耐えうる構造を備えている必要がある。特に最近では、建物の高層化に伴い、より高い吐出し圧力を発生することができる給水装置が求められている。このような給水装置において、軸封部が液漏れするとモータが被水して故障し、最悪の場合は断水になる。
(4)給水装置は、故障による断水を避けるため、定期的にポンプの脱着を伴うメンテナンスを行う。回転軸が長くなると、メンテナンス作業は、ポンプの脱着作業や持ち運び等で、より高度な技術が必要とされる。特に最近では、人手不足によりメンテナンス作業の簡易化が望まれる。
そこで、本発明は、建物の高層化に伴い、より高い吐出し圧力を発生することができる給水装置において、低騒音・低振動を実現でき、コンパクトな大きさを持ち、しかも軸封部に作用する液体の圧力を低減することができる給水装置を提供することを目的とする。
一態様では、水を加圧するポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、前記ポンプの吐出し圧力を保持する圧力タンクと、前記ポンプの吐出し圧力を測定する水圧測定器と、前記水圧測定器の測定に基づいて前記ポンプを制御する制御部とを備え、前記ポンプは、並列に配置された第1回転軸および第2回転軸と、前記第1回転軸に固定された少なくとも1つの第1羽根車と、前記第2回転軸に固定された少なくとも1つの第2羽根車とを備えた多軸多段ポンプであり、前記第1羽根車と前記第2羽根車は反対方向を向いていることを特徴とする給水装置が提供される。
一態様では、給水装置は、前記第1回転軸および前記第2回転軸に連結され、前記第1回転軸および前記第2回転軸を反対方向に回転させる反転装置をさらに備える。
一態様では、前記反転装置は、磁石ロータを備えた磁石式反転装置である。
一態様では、前記制御部は、前記吐出し圧力の低下および前記モータの回転速度の上昇に基づいて前記磁石式反転装置の脱調を検出する。
一態様では、前記制御部は、前記吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつ前記モータの速度指令値が設定速度以上である状態が、予め設定された時間継続した場合は、前記磁石式反転装置の脱調を検出する。
一態様では、前記給水装置は、前記ポンプを流れる水の流量を検出する流量検出器をさらに備え、前記制御部は、前記吐出し圧力の低下、前記モータの回転速度の上昇、および前記水の流量の低下に基づいて前記磁石式反転装置の脱調を検出する。
一態様では、前記制御部は、前記吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつ前記モータの速度指令値が設定速度以上であり、かつ前記ポンプを流れる水の流量が所定の値以下である状態が、予め設定された時間継続した場合は、前記磁石式反転装置の脱調を検出する。
一態様では、前記磁石式反転装置の脱調を検出したときは、前記制御部は前記ポンプを保護停止し、その後前記ポンプの保護停止を解除するリトライ動作を実行する。
一態様では、前記モータは、前記第1回転軸および前記第2回転軸を反対方向に回転させる多軸電動機である。
一態様では、前記多軸電動機は、前記第1回転軸および前記第2回転軸にそれぞれ連結された第1駆動軸および第2駆動軸と、前記第1駆動軸および前記第2駆動軸に固定され、永久磁石が取り付けられた複数のロータと、各ロータの外周に配置された複数の電機子とを備え、前記複数の電機子は、磁極歯と磁極歯に装着されたコイルとを備え、隣接する前記ロータに設けられた永久磁石は、該永久磁石間で電機子を介して磁気カップリングして反転可能なように異磁極の複数対をなし、前記隣接するロータを駆動するときに、対称する位置の電機子が異磁極となるように通電して該対称する位置の電機子の異磁極間で磁気カップリングさせるように構成されている。
一態様では、給水装置は、前記モータと前記ポンプとの間に配置され、前記モータの回転速度を増加または低下させる磁気変速機をさらに備える。
一態様では、前記磁気変速機は、入力軸と、前記入力軸に固定された第1ロータと、前記第1ロータに固定された第1永久磁石と、出力軸と、前記出力軸に固定された第2ロータと、前記第2ロータに固定された第2永久磁石と、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石との間に配置された固定磁極片とを備えている。
一態様では、前記制御部は、前記吐出し圧力の低下および前記モータの回転速度の上昇に基づいて前記磁気変速機の脱調を検出する。
一態様では、前記制御部は、前記吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつ前記モータの速度指令値が設定速度以上である状態が、予め設定された時間継続した場合は、前記磁気変速機の脱調を検出する。
一態様では、前記給水装置は、前記ポンプを流れる水の流量を検出する流量検出器をさらに備え、前記制御部は、前記吐出し圧力の低下、前記モータの回転速度の上昇、および前記水の流量の低下に基づいて前記磁気変速機の脱調を検出する。
一態様では、前記制御部は、前記吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつ前記モータの速度指令値が設定速度以上であり、かつ前記ポンプを流れる水の流量が所定の値以下である状態が、予め設定された時間継続した場合は、前記磁気変速機の脱調を検出する。
一態様では、前記磁気変速機の脱調を検出したときは、前記制御部は前記ポンプを保護停止し、その後前記ポンプの保護停止を解除するリトライ動作を実行する。
一態様では、給水装置は、前記ポンプ、前記モータ、前記圧力タンク、前記圧力センサ、および前記制御部を内部に収容するキャビネットをさらに備える。
本発明によれば、多軸多段ポンプを使用することにより、羽根車が固定される第1回転軸および第2回転軸を短くすることができる。したがって、第1回転軸および第2回転軸の剛性が上がり、第1回転軸および第2回転軸の撓みが抑制される。結果として、給水装置の運転中の振動および騒音を低減させることができる。
また、多軸多段ポンプの高さ(軸方向の寸法)が小さくなるので、給水装置の全体の高さを小さくしつつ、高圧給水が可能となる。
さらには、多軸多段ポンプの第2羽根車によって加圧された液体の圧力は、第2回転軸が貫通するケーシングの部位には加わらない。したがって、軸封装置として、例えば汎用のメカニカルシールを用いることができ、結果として給水装置全体のコストを下げることができる。
本発明の一実施形態に係る給水装置を示す模式図である。 図1に示す給水装置の詳細な構造の一実施形態を示す正面図である。 図2に示す給水装置におけるA−A線断面図である。 図3に示すポンプおよびモータを示す断面図である。 図3の給水装置の反転装置に磁石式反転装置を用いた場合のB−B線断面図である。 給水装置の他の実施形態を示す正面図である。 図6に示す給水装置におけるC−C線断面図である。 モータおよび反転装置に接続された磁気変速機の詳細な構成を示す断面図である。 図8に示す第1ロータ、第1永久磁石、固定磁極片、第2永久磁石のD−D線断面図である。 磁気変速機の脱調を検出する工程を説明するフローチャートである。 磁気変速機の脱調を検出する工程の他の実施形態を説明するフローチャートである。 給水装置の他の実施形態を示す正面図である。 図12に示す給水装置におけるE−E線断面図である。 図13に示すポンプおよびモータを示す断面図である。 図14のF−F線断面図である。 図16(a)乃至図16(c)はモータの動作を説明する説明図である。 図17(a)乃至図17(c)は、図16(a)乃至図16(c)に示す動作時のコイルへの通電パターンのタイムチャートである。 図18(a)乃至図18(c)は、図16(a)乃至図16(c)に示す動作時のコイルへの通電状態を示す回路図である。 給水装置の他の実施形態を示す正面図である。 図19に示す給水装置におけるH−H線断面図である。 図20に示すポンプ、モータ、および磁気変速機の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る給水装置を示す模式図である。図1に示すように、給水装置1の吸込口1Aは、導入管5を介して水道管または受水槽に接続されている。給水装置1の吐出し口1Bは給水管7に接続されており、この給水管7は、図示しない建物の給水栓(蛇口など)に連通している。給水装置1は、水道管または受水槽からの水を増圧して建物の各給水栓に水を供給するように構成される。
給水装置1は、水を加圧するポンプ2,2と、ポンプ2,2を駆動する駆動源としてのモータ3,3と、モータ3,3を可変速駆動する駆動装置としてのインバータ4,4と、ポンプ2,2の吐出し側に配置された逆止弁9,9と、逆止弁9,9の吐出し側に配置されたフロースイッチ12,12、圧力センサ15、および圧力タンク18とを備えている。これら構成要素は、キャビネット20内に収容されている。ポンプ2,2は、吸込管6に接続されており、この吸込管6の一端は給水装置1の吸込口1Aを構成する。吸込管6は、上述した導入管5に接続されている。本実施形態では、ポンプ2,2、モータ3,3、インバータ4,4、逆止弁9,9、およびフロースイッチ12,12が2組設けられ、これらは並列に設けられている。一実施形態では、1組、または3組以上のポンプ、モータ、インバータ、逆止弁、およびフロースイッチを設けてもよい。
逆止弁9,9は、ポンプ2,2の吐出し口2b,2bにそれぞれ接続されており、ポンプ2,2が停止したときの水の逆流を防止するための弁である。フロースイッチ12,12はポンプ2,2を流れる水の流量を検出する流量検出器である。本実施形態におけるフロースイッチ12,12は、ポンプ2,2から吐き出された水の流量が所定の値以下にまで低下したことを検出する。一実施形態として、フロースイッチ12,12は、ポンプ2,2に流入する水の流量を検出してもよい。圧力センサ15は、ポンプ2,2の吐出し圧力を測定するための水圧測定器である。一実施形態として、水圧測定器は、ポンプ2,2の吐出し圧力が所定の設定値に達したときに作動する圧力スイッチを用いてもよい。圧力タンク18は、ポンプ2,2が停止している間の吐出し圧力を保持するための圧力保持器である。
ポンプ2,2の吐出し口は、逆止弁9,9およびフロースイッチ12,12を経由して吐出し集合管23に接続されている。圧力センサ15は吐出し集合管23に取り付けられており、吐出し集合管23内の静圧、すなわちポンプ2,2の吐出し圧力を測定する。圧力タンク18は、吐出し集合管23に連結されている。一実施形態として、流量検出器は、ポンプ2,2毎のフロースイッチ12,12に代えて、吸込管6または吐出し集合管23もしくはその下流にひとつ設けてもよい。
給水装置1は、ポンプ2,2を制御する制御部25をさらに備えている。ポンプ2,2、モータ3,3、およびインバータ4,4の運転は制御部25によって制御される。インバータ4,4、フロースイッチ12,12、圧力センサ15は、制御部25に信号線もしくは通信線を介して接続されている。また、制御部25は、以下に説明する自動運転による給水を行う。自動運転では、2台のポンプ2,2は、基本的に交互に始動されるように制御部25によって制御される。また、ポンプ2,2のうちの一方が運転しているときは、他方のポンプ2は予備のポンプとして待機状態にある。制御部25は、ポンプ2,2のそれぞれの運転回数や停止時間が平準化されるようにこれらポンプ2,2の運転を制御する。ポンプ2が3台以上の給水装置は、少なくとも1台が予備ポンプとして待機状態にあるとよい。
2台のポンプ2,2のうちの一方が運転しているときに、建物での水の使用が停止されると、ポンプ2を流れる水の流量が低下する。フロースイッチ12は、ポンプ2を流れる水の流量が所定の値以下まで低下したこと(過少水量)を検出すると、その検出信号を制御部25に送る。制御部25はこの検出信号を受け、インバータ4に指令を出して吐出し圧力が所定の停止圧力に達するまでポンプ2の回転速度を一時的に増加させ、圧力タンク18に蓄圧した後にポンプ2を停止させる。このようなポンプ2の停止動作は、小水量停止動作と呼ばれる。また、小水量停止動作にて全てのポンプ2が停止した状態を小水量停止状態と称す。なお、フロースイッチ12に代えて/もしくは加えて、制御部25は、モータ3の電流値が所定の値以下を検出することで過少水量の検出を行ってもよい。
全てのポンプ2,2が小水量停止状態で建物内の水が使用されると、圧力タンク18内に保持されている水が建物に供給される。圧力タンク18は、ポンプ2,2の頻繁な起動停止を防止し、且つ給水圧力を円滑に一定に保つ作用をする。建物内でさらに水が使用されると、圧力タンク18内の水が少なくなり、結果として吐出し圧力が所定の始動圧力以下に低下する。この吐出し圧力は圧力センサ15によって測定される。吐出し圧力が始動圧力まで低下すると、制御部25は2台のポンプ2,2のうちの少なくとも一方の運転を開始するよう、対応するインバータ4に指令を出す。制御部25には、ポンプ2,2を始動させるトリガーとなる上記所定の始動圧力が予め記憶されている。
ポンプ2の運転中は、圧力センサ15の測定値に基づいて推定末端圧力一定制御または吐出圧力一定制御が行われる。吐出圧力一定制御では、吐出し圧力が所定の目標圧力を維持するように一定に制御される。推定末端圧力一定制御では、ポンプ2の吐出し圧力の目標圧力を適切に変化させることにより、建物内の末端の給水栓での水圧(末端圧)が所定の値を維持するように制御される。また、給水先での水の需要が増えたら始動可能なポンプ2を追加してもよい。このように、制御部25は、水圧測定器である圧力センサ15の測定値に基づいてポンプ2,2を制御する。なお、圧力センサ15に代えて圧力スイッチを用いた場合、圧力スイッチは測定値が所定の始動圧以下にてON状態となり、制御部25は該ON状態の測定に基づいてポンプ2の運転を開始する。
図2は、図1に示す給水装置1の詳細な構造の一実施形態を示す正面図であり、図3は、図2に示す給水装置1におけるA−A線断面図である。ポンプ2,2は立軸ポンプであり、ポンプ2,2の上部側にモータ3,3がそれぞれ配置されている。そして、ポンプ2,2の吸込口2a,2a(図3では1つの吸込口2aのみが示されている)は、吸込管6に接続され、ポンプ2,2の吐出し口2b,2bは、逆止弁9,9を介して吐出し集合管23に接続されている。吐出し集合管23には、圧力センサ15並びに圧力タンク18が接続されている。導入管5への接続が容易なように吸込口1Aは、配管スペースSpにて鉛直下方向へ開口している。供給管7への接続が容易なように吐出し口1Bは、配管スペースSpにて鉛直下方向へ開口している。配管スペースSpは、キャビネット20内であって、且つキャビネット20の中心よりも下に設けられた空間である。配管スペースSpは、給水装置1の設置時に、工具などを用いて導入管5と吸込口1Aの配管作業並びに供給管7と吐出し口1Bの配管作業を行うための空間である。一実施形態では、給水装置1の吸込口1A並びに吐出し口1Bはキャビネット20の側面、底面、または、キャビネット20の外部に設けられてもよい。その際も、給水装置1は、キャビネット20の中心よりも低い位置に吸込口1A並びに吐出し口1Bが配置されるのが好ましい。
また、給水装置1は、建物の外壁等の生活環境に隣接した場所に設置されるため、防音や防振機能を備えたキャビネット20を備える。キャビネット20の表側に、扉21が設けられており、この扉21を開くことにより作業員がキャビネット20の内部の構成部品にアクセスし、メンテナンス等を実施することが可能である。キャビネット20は、扉21とキャビネット本体22によって、少なくとも前面、上面、背面、並びに側面が形成され、内部の機器を雨風や直射日光等の外的環境から保護する。本実施形態では、図3に示すように、吐出し集合管23は吸込管6よりも扉21の近くに配置されている。一実施形態では、吸込管6は吐出し集合管23よりも扉21の近くに配置されてもよい。上述したように、キャビネット型の給水装置1は、都市にて多く採用されるため、ポンプ2,2を立軸ポンプとすることでキャビネット20の設置面積の省スペース化を実現している。
キャビネット20の内部には架台33が配置されている。この架台33に吸込管6および吐出し集合管23が防振材34を介して設置されている。給水装置1の組立にあたっては、架台33に吸込管6および吐出し集合管23を予め設置し、さらにポンプ2,2、逆止弁9,9、および圧力タンク18などの各構成要素を吸込管6および/または吐出し集合管23に取り付けて組立体を構成し、この組立体をキャビネット20内に収容する。これにより、組立作業を狭いキャビネット20内で行わないので、組立作業が容易となる。防振材34は、ポンプ2,2の運転に伴う振動が配管等の各機器を介してキャビネット20に伝達するのを防止する防振対策であって、本実施形態ではゴム製の防振材34が用いられる。なお、ポンプ2,2がキャビネット20の側面もしくは背面に固定される場合も、防振材34を介して固定するとよい。
図4は、図3に示すポンプ2およびモータ3を示す断面図である。ポンプ2は、並列に配置された複数の回転軸を有する多軸多段ポンプである。ポンプ2は、並列に配置された第1回転軸41および第2回転軸42と、第1回転軸41に固定された複数の第1羽根車45と、第2回転軸42に固定された複数の第2羽根車46と、複数の第1羽根車45を収容する第1ケーシング48と、複数の第2羽根車46を収容する第2ケーシング49とを備えている。第1ケーシング48と第2ケーシング49とは連通流路50で接続されている。第1回転軸41および第2回転軸42は、鉛直方向に延びている。
複数の第1羽根車45と複数の第2羽根車46は、紙面上下方向において反対方向を向いている。本実施形態では、第1羽根車45の枚数と第2羽根車46の枚数は同じである。一実施形態では、第1羽根車45の枚数と第2羽根車46の枚数は異なってもよい。さらに、一実施形態では、1枚の第1羽根車45および/または1枚の第2羽根車46が設けられてもよい。
第1ケーシング48は、その下端に吸込口2aを有し、第2ケーシング49は、その下端に吐出し口2bを有している。吸込口2aと吐出し口2bは同じ高さに位置している。一実施形態では、吸込口2aと吐出し口2bは異なる高さに位置してもよい。図2に示す例では、給水装置1の吐出し口1Bは、配管スペースSpにて鉛直下方向へ開口する。ポンプ2は、第1ケーシング48の下端に吸込口2aを有しているので、吸込口2aと吸込管6を接続することができる。また、ポンプ2は、第2ケーシング49の下端に吐出し口2bを有しているので、吐出し口2bと吐出し集合管23を直接接続することができる。よって、吸込口または吐出し口のいずれか一方がケーシングの上端にある単軸の立軸多段ポンプに比して、吐出し口2bを吐出し集合管23に接続するための鉛直方向に延びる配管を無くす又は短くすることができる。これにより、給水装置1を軽量化できる。
第1ケーシング48と第2ケーシング49は並列して配置され、かつ互いに離れている。一実施形態では、第1ケーシング48と第2ケーシング49は互いに接触してもよい。第1ケーシング48の吐出し側と第2ケーシング49の吸込側は、連通流路50によって接続されている。連通流路50は、水の流れを妨げないように、曲管から構成されている。第1羽根車45は、第1羽根車45が回転したときに水が吸込口2aからモータ3に向かって流れる方向を向いている。第2羽根車46は第1羽根車45とは反対方向を向いている。すなわち、第2羽根車46が回転したときに水がモータ3から吐出し口2bに向かって流れる方向を向いている。本実施形態では、連通流路50は、水の流れを妨げないように、曲管から構成されているが、給水装置1では、圧力センサ15によってポンプ2,2の運転を制御するため、ポンプ2内の圧損が大きくなっても給水先の圧力には影響しない場合もある。よって、連通流路50は、曲管に限らず省略もしくは簡素化してポンプ2の図4の紙面左右方向の大きさを小さくすることで、キャビネット20の底面を小さくしてもよい。
第1軸封装置は、第1回転軸41が第1ケーシング48の外部に貫通する軸封部に設けられる。第1軸封装置としての第1メカニカルシール51は、第1ケーシング48の吐出し側および第1回転軸41に着脱可能に取り付けられている。第1メカニカルシール51は、第1羽根車45とモータ3との間に配置されている。第1ケーシング48と第1回転軸41との隙間は、第1メカニカルシール51によって封止され、外部への液漏れや空気の吸込が防止される。第2軸封装置は、第2回転軸42が第2ケーシング49の外部に貫通する軸封部に備えられる。第2軸封装置としての第2メカニカルシール52は、第2ケーシング49の吸込側および第2回転軸42に着脱可能に取り付けられている。第2メカニカルシール52は、第2羽根車46とモータ3との間に配置されている。第2ケーシング49と第2回転軸42との隙間は、第2メカニカルシール52によって封止され、外部への液漏れや空気の吸込が防止される。一実施形態では、第1軸封装置および第2軸封装置として、メカニカルシールに代えて、フローティングシール、オイルシール、グランドパッキン、またはラビリンスシールなどを使用してもよい。
ポンプ2とモータ3との間には、第1回転軸41と第2回転軸42を反対方向に回転させるための反転装置60が配置されている。本実施形態では、反転装置60は、並列に配置された2つの伝達軸61,61と、これら伝達軸61,61に固定され、互いに噛み合う2つの歯車64,64と、これら歯車64,64を収容するハウジング65を備えている。歯車64,64は、同じ歯数を有している。モータ3は、取り付けブラケット67を介して反転装置60に固定されている。2つの伝達軸61,61は、第1軸継手55および第2軸継手56によってポンプ2の第1回転軸41および第2回転軸42にそれぞれ連結されている。2つの伝達軸61,61のうちの一方は、モータ3の駆動軸3aに連結され、かつ第1回転軸41に連結されている。2つの伝達軸61,61のうちの他方は第2回転軸42に連結されている。一実施形態では、2つの伝達軸61,61のうちの一方は、モータ3の駆動軸3aに連結され、かつ第2回転軸42に連結され、2つの伝達軸61,61のうちの他方は第1回転軸41に連結されてもよい。なお、連通流路50の圧損が大きい場合は、歯車64,64の歯数等を調整して、第1羽根車45の回転速度よりも第2羽根車46の回転速度を遅くしてもよい。そうすれば、第2羽根車46における吸込圧力が不足するのを防止することができる。
モータ3の駆動軸3aの回転は、一方の伝達軸61を介して第1回転軸41に伝達される。同時に、モータ3の駆動軸3aの回転は、2つの歯車64,64および他方の伝達軸61を介して第2回転軸42に伝達される。互いに噛み合う2つの歯車64,64は反対方向に回転するので、第1回転軸41と第2回転軸42は反対方向に同じ速度で回転し、第1羽根車45および第2羽根車46も反対方向に同じ速度で回転する。このように、反転装置60は、1台のモータ3のみで第1回転軸41と第2回転軸42の両方を反対方向に回転させることを可能とする。
第1羽根車45および第2羽根車46の回転に伴い、水は吸込口2aを通って第1ケーシング48内に流入し、第1羽根車45によって昇圧される。昇圧された水は連通流路50を通って第2ケーシング49内に流入し、第2羽根車46によってさらに昇圧される。第2羽根車46は第1羽根車45の下流に配置されており、第1羽根車45および第2羽根車46は直列に並んでいる。したがって、水は第1羽根車45および第2羽根車46の両方によって加圧され、高圧となる。
本実施形態によれば、ポンプ2として多軸多段ポンプを使用することにより、第1羽根車45および第2羽根車46が固定される第1回転軸41および第2回転軸42を短くすることができる。また、単一の回転軸を原動機と多段ポンプとが共有する場合に比べて、第1回転軸41および第2回転軸42に取り付けられる羽根車の数が半分となるため、各回転軸41,42における撓みが抑制される。結果として、ポンプ2の運転中の振動および騒音を低減させることができる。
また、ポンプ2の高さ(軸方向の寸法)が小さくなるので、給水装置1の全体の大きさを小さくしつつ、高圧給水が可能となる。さらに、モータ3の位置を低くすることができるので、給水装置1の全体の重心を下げることができる。結果として、給水装置1が安定し、かつ給水装置1の搬送が容易となる。
第1メカニカルシール51および第2メカニカルシール52にてシールする水は、第1羽根車45によって昇圧された水であって、かつ第2羽根車46によって昇圧される前の水である。言い換えれば、第2羽根車46によって昇圧された水の圧力は、第1メカニカルシール51および第2メカニカルシール52には作用しない。本実施形態では、第1羽根車45と第2羽根車46の枚数は同じであるので、第1メカニカルシール51および第2メカニカルシール52に作用する圧力は、吐出し口2bから吐き出される水の圧力の半分である。給水装置1は、ポンプ2とモータ3の間の軸封部から液漏れすると、モータ3は被水して故障する。特に、給水装置1はライフラインであり、断水は極力避けたい。一般的に、軸封装置に作用する圧力が高いほど液漏れを防止するのは困難である。給水装置1は、吐出し口2bに軸封部が配置された場合に比べて軸封装置に作用する水の圧力が約半分と低く、液漏れを防止するのが容易となるので、モータ3の被水による断水を抑制することができる。
第1ケーシング48の吐出し側と第2ケーシング49の吸込側は、連通流路50によって接続されているので、第1メカニカルシール51および第2メカニカルシール52には、第1羽根車45で昇圧された揚水の圧力が作用する。したがって、給水装置1は、第1メカニカルシール51および第2メカニカルシール52には、同一の構成および同一のサイズを有するメカニカルシールを用いることができる。また、吐出し口2bに軸封部が配置される場合に比べて、第1メカニカルシール51および第2メカニカルシール52に作用する水の圧力は約半分となるため、第1メカニカルシール51および第2メカニカルシール52の耐圧は、約半分でよい。給水装置1が高層の建物に給水する場合、吐出し口2bに軸封部が配置されると、使用可能なメカニカルシールは汎用品に存在せず特注品となる。しかし、第1メカニカルシール51および第2メカニカルシール52に作用する圧力は、吐出し口2bから吐き出される水の圧力の半分であるため、第1メカニカルシール51および第2メカニカルシール52は、流通量が豊富で簡単に入手できる汎用のメカニカルシールを使用することができる。
図4に示す反転装置60は、歯車64,64を備えた歯車式反転装置である。一実施形態では、図5に示すように、反転装置60は、歯車64,64に代えて、磁石ロータ68,68を備えた磁石式反転装置であってもよい。図5は、図3の給水装置1の反転装置60に磁石式反転装置を用いた場合のB−B線断面図である。図5に示す実施形態に係る反転装置60は、並列に配置された2本の伝達軸61,61にそれぞれ固定された2つの磁石ロータ68,68を備えている。特に説明しない本実施形態の構成は、図3並びに図4に示す実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。
磁石ロータ68,68は、円盤形状または円筒形状を有しており、その外周面は、S極の磁石69aとN極の磁石69bが交互に配置された複数の磁石69a,69bから構成されている。磁石ロータ68,68は、同じ数の磁石69a,69bを有している。2つの磁石ロータ68,68は互いに同じ形状および同じ大きさを有しており、互いに近接している。2つの磁石ロータ68,68のうちの一方が回転すると、2つの磁石ロータ68,68間に作用する磁力により、他方の磁石ロータ68が反対方向に回転する。このように構成された反転装置60は、図4に示す反転装置60と同じ機能を有する。2つの磁石ロータ68,68は、非接触であるので、歯車式反転装置に比べて騒音が発生しにくく、かつ潤滑油も不要である。図5に示す反転装置60も、1台のモータ3のみでポンプ2の第1回転軸41と第2回転軸42の両方を同じ速度で反対方向に回転させることを可能とする。上述したように、給水装置1は、生活環境の近くに設置される。そのため、歯車式反転装置よりも低騒音で低振動の磁石式反転装置を用いるとよい。
図6は、給水装置1の他の実施形態を示す正面図であり、図7は、図6に示す給水装置1におけるC−C線断面図である。本実施形態の特に説明しない構成および動作は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の給水装置1は、ポンプ2とモータ3との間に配置された磁気変速機80をさらに備えている。より具体的には、磁気変速機80は、モータ3と反転装置60との間に配置されている。磁気変速機80は、モータ3に連結され、さらに反転装置60を介してポンプ2に連結されている。磁気変速機80はモータ3の回転速度を増加または低下させる装置である。本実施形態では、磁気変速機80は、モータ3の回転速度を増加させる増速機である。
図8は、モータ3および反転装置60に接続された磁気変速機80の詳細な構成を示す断面図である。磁気変速機80は、入力軸81と、入力軸81に固定された第1ロータ82と、第1ロータ82に固定された複数の第1永久磁石84と、第1永久磁石84に隣接する複数の固定磁極片85と、固定磁極片85に隣接する複数の第2永久磁石86と、第2永久磁石86が固定された第2ロータ88と、第2ロータ88に固定された出力軸89とを備えている。入力軸81は、モータ3の駆動軸3aに連結され、出力軸89は反転装置60の2つの伝達軸61,61のうちの一方に連結されている。
本実施形態の磁気変速機80は、第1永久磁石84、固定磁極片85、第2永久磁石86が半径方向に配列されたラジアル型の磁気変速機である。すなわち、複数の第1永久磁石84は固定磁極片85の半径方向外側に配置され、複数の固定磁極片85は第2永久磁石86の半径方向外側に配置され、複数の第2永久磁石86は第2ロータ88の外周面に固定されている。一実施形態では、複数の第2永久磁石86は第2ロータ88内に埋設されてもよい。また、一実施形態では、磁気変速機80は、第1永久磁石84、固定磁極片85、第2永久磁石86が軸方向に配列されたアキシャル型の磁気変速機であってもよい。
第1ロータ82、第1永久磁石84、固定磁極片85、第2永久磁石86、および第2ロータ88は、ハウジング90内に収容されている。ハウジング90は、入力軸81が貫通する第1隔壁91と、出力軸89が貫通する第2隔壁92と、第1隔壁91と第2隔壁92との間に配置された周壁93と、第2隔壁92に接続された取り付けブラケット94を備えている。第1隔壁91、第2隔壁92、および周壁93により、ハウジング90内に空間が形成されており、この空間内に第1ロータ82、第1永久磁石84、固定磁極片85、第2永久磁石86、および第2ロータ88が配置されている。
第1隔壁91と周壁93の一端とは図示しないボルトまたはねじなどの締結具によって締結され、第2隔壁92と周壁93の他端とは図示しないボルトまたはねじなどの締結具によって締結されている。第1隔壁91と周壁93は一体に形成してもよく、または第2隔壁92と周壁93は一体に形成してもよい。本実施形態では、第2隔壁92と取り付けブラケット94は一体である。一実施形態では、取り付けブラケット94は第2隔壁92に着脱可能に取り付けられてもよい。取り付けブラケット94は反転装置60のハウジング65に、図示しないボルトまたはねじなどの締結具によって固定されている。
固定磁極片85はハウジング90に固定されている。入力軸81は、第1隔壁91に固定された第1軸受95によって回転可能に支持され、出力軸89は、第2隔壁92に固定された第2軸受96によって回転可能に支持されている。第1ロータ82と出力軸89の端部との間には中間軸受97が挟まれている。より具体的には、中間軸受97の内輪は出力軸89の端部を支持し、中間軸受97の外輪は第1ロータ82を支持している。入力軸81と出力軸89は互いに独立に回転することが可能である。
入力軸81と出力軸89は、共通の軸心CL上に一列に並んでおり、軸心CLを中心に回転することができる。第2ロータ88と出力軸89は同心状である。第1ロータ82の一部は円筒形状を有しており、第1永久磁石84は第1ロータ82の内周面に固定されている。第1ロータ82と入力軸81は同心状である。第1ロータ82および第1永久磁石84は、入力軸81と一体に回転可能である。第1永久磁石84は、第2ロータ88および出力軸89の軸心CLの周りに等間隔に配列されている。第2ロータ88および第2永久磁石86は、出力軸89と一体に回転可能である。第2永久磁石86は、第2ロータ88および出力軸89の軸心CLの周りに等間隔に配列されている。
図9は、図8に示す第1ロータ82、第1永久磁石84、固定磁極片85、第2永久磁石86のD−D線断面図である。固定磁極片85は磁性材料から構成されており、第2ロータ88および出力軸89の軸心CLの周りに等間隔に配列されている。固定磁極片85は、第1永久磁石84と第2永久磁石86との間に配置されている。固定磁極片85は、第1永久磁石84と第2永久磁石86とは非接触である。すなわち、固定磁極片85と第1永久磁石84との間には隙間が形成され、固定磁極片85と第2永久磁石86との間には隙間が形成されている。
図8に示すように、固定磁極片85はハウジング90の第2隔壁92に固定されており、ハウジング90は反転装置60のハウジング65およびモータ3のケーシングに固定されている。したがって、第1永久磁石84と第2永久磁石86が回転可能であるのに対して、固定磁極片85は回転しない。第1永久磁石84の数は第2永久磁石86の数よりも多く、固定磁極片85の数は、第1永久磁石84の数および第2永久磁石86の数よりも多い。このような構成によれば、モータ3のトルクは入力軸81から出力軸89に伝達されつつ、出力軸89は入力軸81よりも高い速度で回転する。
上述した磁気変速機80は、モータ3自体の回転速度を上昇させずに、ポンプ2の回転速度を上昇させることができる。磁気変速機80は、歯車同士の機械的接触がないので、少ない振動および少ない騒音でトルクを伝達することができる。結果として、給水装置1の運転中の振動および騒音を低減させることができる。
図8に示す磁気変速機80は増速機として機能する。さらに、図8に示す磁気変速機80は減速機として機能することも可能である。具体的には、出力軸89を入力軸としてモータ3の駆動軸3aに接続し、入力軸81を出力軸として反転装置60の伝達軸61に接続してもよい。
磁気変速機80は、磁気力を利用してトルクを入力軸81から出力軸89に伝達する。このため、ポンプ2に過大な負荷が加わると、磁気変速機80が脱調することがある。ポンプ2に過大な負荷が加わる原因としては、ポンプ2の第1羽根車45および/または第2羽根車46に異物が絡みつくことなどが挙げられる。このように、磁気変速機80が脱調することで、ポンプ2やモータ3の破損を防止できる。しかしながら、磁気変速機80および磁石式反転装置が脱調すると、モータ3の回転がポンプ2に伝わらず、給水装置1は正常に給水を行うことができない。
そこで、制御部25は、吐出し圧力の低下およびモータ3の回転速度の上昇に基づいて磁気変速機80の脱調を検出する。図10は、磁気変速機80の脱調を検出する工程を説明するフローチャートである。以下、図10に示すフローチャートを参照して磁気変速機80の脱調を検出する工程を説明する。制御部25は、図1に示す給水装置1において、ポンプ2,2のうちのいずれか一方が運転中か否かを判断する(ステップ1)。ポンプ2,2のうちのいずれか一方が運転しているとき、制御部25は、圧力センサ15によって測定された吐出し圧力が設定圧力以下であるか否かを判断する(ステップ2)。上記設定圧力は、ポンプ2の自動運転による給水時の目標圧力に近く且つ目標圧力よりも低い圧力である。例えば、推定末端圧力一定制御であれば、設定圧力は目標圧力の最低値(流量0の時の末端圧の値)の80%程度であり、吐出圧力一定制御であれば、設定圧力は目標圧力の80%程度である。ポンプ2の目標圧力並びに設定圧力は、制御部25に予め設定されている。また、設定圧力は、目標圧力に対する相対的な値(例えば、上述の80%)が制御部25に予め設定され、演算にて算出されてもよい。
吐出し圧力が設定圧力以下のとき、制御部25は、ポンプ2を駆動しているモータ3の速度指令値が設定速度以上であるか否かを判断する(ステップ3)。上記設定速度は、モータ3の最大速度に近い速度であり、例えばモータ3の最大速度の98%程度である。モータ3の最大速度並びに設定速度は、制御部25に予め設定されている。また、設定速度は、最大速度に対する相対的な値(例えば、上述の98%)が制御部25に予め設定され、演算にて算出されてもよい。吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつモータ3の速度指令値が設定速度以上である場合、制御部25は、時間T1をカウントする(ステップ4)。時間T1は、吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつモータ3の速度指令値が設定速度以上である状態の継続時間である。吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつモータ3の速度指令値が設定速度以上である限り、時間T1のカウントは続けられる。
制御部25は、時間T1が予め設定された時間(例えば30秒)以上か否かを判断する(ステップ5)。時間T1が上記予め設定された時間未満である場合は、制御部25は、上記ステップ1を再度実行する。時間T1が予め設定された時間以上である場合、すなわち吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつモータ3の速度指令値が設定速度以上である状態が、予め設定された時間継続した場合は、制御部25は、そのポンプ2に連結された磁気変速機80の脱調を検出する(ステップ6)。モータ3が最大速度に近い速度で回転しているにもかかわらず、吐出し圧力が目標圧力よりも低いときは、モータ3の回転がポンプ2に伝わっていない、つまり磁気変速機80が脱調していると推定される。
上記ステップ1で全てのポンプ2,2が運転されていない場合(ステップ1のNO)、上記ステップ2で吐出し圧力が設定圧力よりも高い場合(ステップ2のNO)、または上記ステップ3でモータ3の速度指令値が設定速度よりも低い場合(ステップ3のNO)は、制御部25は時間T1を0にリセットし(ステップ7)、その後上記ステップ1を再度実行する。
制御部25は、吐出し圧力の低下およびモータ3の回転速度の上昇に加えて、ポンプ2を流れる水の流量の低下に基づいて磁気変速機80の脱調を検出してもよい。図11は、磁気変速機80の脱調を検出する工程の他の実施形態を説明するフローチャートである。制御部25は、図1に示す給水装置1において、ポンプ2,2のうちのいずれか一方が運転中か否かを判断する(ステップ1)。ポンプ2,2のうちのいずれか一方が運転しているとき、制御部25は、圧力センサ15によって測定された吐出し圧力が上記設定圧力以下であるか否かを判断する(ステップ2)。
吐出し圧力が設定圧力以下のとき、制御部25は、ポンプ2を駆動しているモータ3の速度指令値が上記設定速度以上であるか否かを判断する(ステップ3)。モータ3の速度指令値が上記設定速度以上である場合、制御部25は、ポンプ2を流れる水の流量が所定の値以下であるか否かをフロースイッチ12からの検出信号に基づいて判断する(ステップ4)。吐出し圧力が設定圧力以下であり、モータ3の速度指令値が設定速度以上であり、かつポンプ2を流れる水の流量が所定の値以下である場合、制御部25は、時間T1をカウントする(ステップ5)。時間T1は、吐出し圧力が設定圧力以下であり、モータ3の速度指令値が設定速度以上であり、かつポンプ2を流れる水の流量が所定の値以下である状態の継続時間である。吐出し圧力が設定圧力以下であり、モータ3の速度指令値が設定速度以上であり、かつポンプ2を流れる水の流量が所定の値以下である限り、時間T1のカウントは続けられる。
制御部25は、時間T1が予め設定された時間(例えば30秒)以上か否かを判断する(ステップ6)。時間T1が上記予め設定された時間未満である場合は、制御部25は、上記ステップ1を再度実行する。時間T1が予め設定された時間以上である場合、すなわち吐出し圧力が設定圧力以下であり、モータ3の速度指令値が設定速度以上であり、かつポンプ2を流れる水の流量が所定の値以下である状態が予め設定された時間継続した場合は、制御部25は、そのポンプ2に連結された磁気変速機80の脱調を検出する(ステップ7)。
上記ステップ1で全てのポンプ2,2が運転されていない場合(ステップ1のNO)、上記ステップ2で吐出し圧力が設定圧力よりも高い場合(ステップ2のNO)、上記ステップ3でモータ3の速度指令値が設定速度よりも低い場合(ステップ3のNO)、または上記ステップ4でポンプ2を流れる水の流量が所定の値よりも大きい場合(ステップ4のNO)は、制御部25は時間T1を0にリセットし(ステップ8)、その後上記ステップ1を再度実行する。
制御部25が磁気変速機80の脱調を検出すると、制御部25は脱調検出回数に1を加えるとともに、警報は出さずに、脱調から復帰するための以下のリトライ動作をポンプ2に実行させる。すなわち、制御部25は、ポンプ2を所定時間の間、保護停止する。具体的には、制御部25はポンプ2の停止指令をインバータ4に発し、ポンプ2を所定時間の間、保護停止する。その後、制御部25は、ポンプ2の保護停止を解除して、上述した自動運転の始動の条件に基づいて、インバータ4に指令を発してポンプ2を始動する。保護停止の後であって、ポンプ2を始動させる前、制御部25はインバータ4に指令を発してポンプ2を一時的に反対方向に回転させてもよい。このようにポンプ2を停止したり反対方向に回転させることで、異物がポンプ2から除去されることが期待される。
上記リトライ動作にてポンプ2を始動した後、ポンプ2が小水量停止動作を行って正常に停止した場合、制御部25は脱調検出回数を0にリセットする。ポンプ2の小水量停止動作は、上述したように、水の流量が所定の値まで低下したことをフロースイッチ12が検出し、吐出し圧力が所定の停止圧力に到達するまでポンプ2の回転速度を一時的に上昇させ、その後にポンプ2を停止させる動作である。上記リトライ動作にてポンプ2を始動した後であって、ポンプ2が小水量停止動作を行う前に、制御部25が磁気変速機80の脱調を再度検出した場合は、制御部25は脱調検出回数に1を加えるとともに、上記リトライ動作をポンプ2に再度実行させる。脱調検出回数が所定のしきい値(例えば、しきい値は5)に達したときは、制御部25は警報を発し、ポンプ2を運転不可とする。なお、制御部25は、ポンプ2,2毎に脱調検出回数をカウントし警報を発するとよい。
制御部25が磁気変速機80の脱調を検出したとき、上記リトライ動作を実行する前に、待機中の他のポンプ2を始動させ、給水装置1に給水動作を継続させることが望ましい。この場合、制御部25は、上記始動させた他のポンプ2が小水量停止動作にて停止するまでの間、脱調が検出されたポンプ2を保護停止してもよい。また、上述した実施形態では、ポンプ2,2のうちのいずれか一方が運転しているときに、磁気変速機80の脱調が検出されるが、複数台のポンプ2,2の運転中にも、制御部25は複数の磁気変速機80,80の脱調を同じようにして検出することができる。
磁気変速機80と同様に、図5に示す磁石ロータ68,68を備えた磁石式反転装置60も、ポンプ2に過大な負荷が加わると脱調する。磁石式反転装置60の脱調も、図10および図11のフローチャートで説明した磁気変速機80の脱調検出と同じようにして検出することができる。
図12は、給水装置1の他の実施形態を示す正面図であり、図13は、図12に示す給水装置1におけるE−E線断面図である。本実施形態の特に説明しない構成および動作は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態では、モータ3は、多軸電動機である。多軸電動機は、複数の駆動軸を反対方向に同期して回転させることができるモータである。したがって、本実施形態では、反転装置60並びに磁気変速機80は設けられていない。
図14は、図13に示すポンプ2およびモータ3を示す断面図である。モータ3は、ブラシレスDCモータから構成された単一の多軸電動機である。モータ3は、並列に配置された第1駆動軸3aおよび第2駆動軸3bと、第1駆動軸3aおよび第2駆動軸3bにそれぞれ固定されたロータ102A,102Bを備えている。モータ3は、これら第1駆動軸3aおよび第2駆動軸3bを反対方向に同期して回転させるように構成されている。本実施形態では、モータ3は、第1駆動軸3aおよび第2駆動軸3bを反対方向に同期して同一の速度で回転させるように構成されている。
ポンプ2の第1回転軸41および第2回転軸42は、共通のモータ3の第1駆動軸3aおよび第2駆動軸3bに第1軸継手55および第2軸継手56によってそれぞれ連結されている。ポンプ2とモータ3との間には、反転装置60は存在せず、モータ3が発生したトルクは、ポンプ2の第1回転軸41および第2回転軸42に直接伝達される。このようなモータ3を用いた構成により、給水装置1の運転中の振動や騒音を低減させることが可能である。さらに、反転装置60が不要であるので、モータ3の位置を低くすることができる。結果として、コンパクトな給水装置1が実現でき、かつ給水装置1の重心を低くして給水装置1を安定して搬送することができる。また、モータ3は、ポンプ2よりも重量が重い。よって、給水装置1に定期的に実施されるポンプ2の脱着を伴うメンテナンス作業において、上部にモータ3が取り付けられたポンプ2の着脱並びに持ち運びは、モータ3の位置が低い方がより容易となる。
一対のロータ102A,102Bは、モータフレーム105内に収容されている。各ロータ102A,102Bが固定された第1駆動軸3aおよび第2駆動軸3bは軸受106,106によって回転可能に支承されている。2つのロータ102A,102Bは、それぞれ2n極(nは極数)の永久磁石109a,109bを軸芯に対称に等間隔で磁束がラジアル方向に発生するように配置されている。
図15は図14のF−F線断面図である。本実施形態においては、各々のロータ102A,102Bの極数nは2(n=2)であり、S,N,S,Nの4極の永久磁石109a,109bがそれぞれのロータ102A,102Bに取り付けられている。これら4つの永久磁石109aおよび4つの永久磁石109bは、各ロータ102A,102Bの中心軸線の周りに等間隔でそれぞれ配列されている。本実施形態では、永久磁石109a,109bは各々のロータ102A,102Bの外周面に固定されているが、一実施形態では、永久磁石109a,109bは各々のロータ102A,102B内に埋設されてもよい。
ロータ102A,102Bの外周側には、各ロータ102A,102Bの外周全周を囲むように複数の電機子110a〜110a,110b〜110bが配設されている。隣接する電機子間のピッチは60°に設定されている。各電機子110a〜110a,110b〜110bは、電機子鉄心Acに形成された磁極歯U〜Z,U1〜Z1と、磁極歯U〜Z,U1〜Z1に装着されたコイル114a,114bとから構成されている。磁極歯U〜Z,U1〜Z1は円周等配に形成されており、磁極歯U〜Z,U1〜Z1には、両ロータ102A,102Bの軸線の中心面Gにおいて対称かつ反対の磁極となるように前記コイル114a,114bがそれぞれ装着されており、コイル114bはコイル114aと反対巻きとなっている。
次に、前述のように構成されたモータ3の動作を説明する。図16(a)乃至図16(c)はモータ3の動作を説明する説明図である。なお、図16(a)乃至図16(c)では図解を簡略化するためにロータと電機子のみ示している。電機子のコイル114a,114bに通電すると、電機子にはロータ102A,102Bをそれぞれ反転して回転させる空間移動磁界が形成される。すなわち、図16(a)の状態では電機子の磁極歯U,XにはN極,磁極歯V,YにはS極が形成され、電機子の磁極歯U1,X1にはS極,磁極歯V1,Y1にはN極が同時に形成されるように通電すると、ロータ102A,102Bは矢印で示すように、対向する方向に回転駆動される。
同様に図16(b)において、磁極歯V,YにはS極,磁極歯W,ZにはN極が形成され、磁極歯V1,Y1にはN極、磁極歯W1,Z1にはS極が形成され、更に図16(c)に示すように、磁極歯X,UにはS極、磁極歯W,ZにはN極が形成され、磁極歯X1,U1にはN極、磁極歯W1,Z1にはS極がそれぞれ同時に形成されるように通電すると、ロータ102A,102Bは連続した回転力で矢印で示す対向する方向に回転駆動される。
ロータ102A,102Bのそれぞれ永久磁石109a,109bにより発生する磁界は、電機子によって磁路が各ロータ102A,102B間で形成され閉じるように構成されている。したがって、一対のロータ102A,102Bには、異磁極面で磁気カップリング作用が働き、必ず同期して相互に反対方向に回転する。
図17は、図16(a)乃至図16(c)に示す動作時のコイル114a,114bへの通電パターンのタイムチャートであり、磁極歯U〜Zの各コイル114a及び磁極歯U1〜Z1の各コイル114bに供給する直流電流の通電パターンを示す図である。各磁極歯U〜Z及び磁極歯U1〜Z1には、図16(a)、図16(b)、図16(c)に示すように磁化されるように空間移動磁界(回転磁界)が発生し、ロータ102A,ロータ102Bは、前述したように互いに反対方向に同期して回転する。図16(a)乃至図16(c)に示すパターンの直流を通電する通電回路は、図示は省略するが、半導体素子等の既存の電気素子で構成することができる。
図18(a)乃至図18(c)は、図16(a)乃至図16(c)に示す動作時のコイル114a,114bへの通電状態を示す回路図である。図18(a)は図16(a)の動作時のコイル114a,114bの通電状態を示し、図18(b)は図16(b)の動作時のコイル114a,114bの通電状態を示し、図18(c)は図16(c)の動作時のコイル114a,114bの通電状態を示している。
以上説明した図12乃至図18に示す実施形態においては、永久磁石109a,109bが取り付けられた一対のロータ102A,102Bを並列して配設し、各ロータの外周全周に複数の電機子110a〜110a,110b〜110bを配設し、永久磁石109a,109bは、ロータ102A,102B間で電機子を介して磁気カップリング可能なように異磁極の複数対をなすため、磁気カップリング作用により同期反転を可能にすると共に、それぞれの軸受には過大な偏心荷重をかけずラジアル方向にバランスのとれた均等な荷重となるので、2軸を高速で安定して同期反転駆動することができ、かつ、長寿命な電動機を提供することができる。
また本実施形態によれば、隣接するロータ102A,102B間で永久磁石109a,109bが磁気カップリングする場合に、複数対の異磁極間で磁気カップリング可能であるため、磁気カップリング面積が大きくとれ、しかも均等なエアギャップ長にできるので脈動のない大きな同期力が得られる。
さらに本実施形態によれば、一対のロータ102A,102Bを駆動するときに、対称する位置の電機子が異磁極となるように通電するため、無通電時の磁気カップリング効果に加え、通電時の磁気カップリング効果をさらに高めることができる。
本実施形態では、モータ3はポンプ2の第1回転軸41および第2回転軸42を同一の速度で同期反転させるように構成されているが、モータ3はポンプ2の第1回転軸41および第2回転軸42を異なる速度で同期反転させるように構成することも可能である。具体的には、ロータ102A,102Bの永久磁石の磁極数を異ならせ、磁極数比に応じた回転速度比でロータ102A,102Bを同期反転させてもよい。
図19は、給水装置1の他の実施形態を示す正面図であり、図20は、図19に示す給水装置1におけるH−H線断面図である。本実施形態の特に説明しない構成および動作は、上述した図12乃至図18に示す実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の給水装置1は、図12乃至図18に示す実施形態に、図8に示す磁気変速機80を組み入れたものである。ポンプ2とモータ3との間には、2台の磁気変速機80,80が並列に配置されている。
図21は、図20に示すポンプ2、モータ3、および磁気変速機80,80の断面図である。各磁気変速機80の詳細な構成は、図8および図9を参照して説明した磁気変速機80と同じであるので、その重複する説明を省略する。図21に示すように、モータ3の第1駆動軸3aおよび第2駆動軸3bは、2つの磁気変速機80,80の2つの入力軸81,81にそれぞれ連結されており、磁気変速機80,80の出力軸89,89はポンプ2の第1回転軸41および第2回転軸42にそれぞれ連結されている。
図8および図9に示す実施形態で説明した磁気変速機80の脱調の検出、およびポンプ2のリトライ動作は、本実施形態にも適用することが可能である。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 給水装置
1A 吸込口
1B 吐出し口
2 ポンプ
2a 吸込口
2b 吐出し口
3 モータ
4 インバータ
5 導入管
6 吸込管
7 給水管
9 逆止弁
12 フロースイッチ
15 圧力センサ
18 圧力タンク
20 キャビネット
21 扉
23 吐出し集合管
25 制御部
33 架台
34 防振材
41 第1回転軸
42 第2回転軸
45 第1羽根車
46 第2羽根車
48 第1ケーシング
49 第2ケーシング
50 連通流路
51 第1メカニカルシール
52 第2メカニカルシール
55 第1軸継手
56 第2軸継手
60 反転装置
61 伝達軸
64 歯車
65 ハウジング
67 取り付けブラケット
68 磁石ロータ
69a,69b 磁石
80 磁気変速機
81 入力軸
82 第1ロータ
84 第1永久磁石
85 固定磁極片
86 第2永久磁石
88 第2ロータ
89 出力軸
90 ハウジング
91 第1隔壁
92 第2隔壁
93 周壁
94 取り付けブラケット
102A,102B ロータ
105 モータフレーム
106 軸受
109a,109b 永久磁石
110a〜110a,110b〜110b 電機子
114a,114b コイル
Ac 電機子鉄心
U〜Z,U1〜Z1 磁極歯

Claims (18)

  1. 水を加圧するポンプと、
    前記ポンプを駆動するモータと、
    前記ポンプの吐出し圧力を保持する圧力タンクと、
    前記ポンプの吐出し圧力を測定する水圧測定器と、
    前記水圧測定器の測定に基づいて前記ポンプを制御する制御部とを備え、
    前記ポンプは、
    並列に配置された第1回転軸および第2回転軸と、
    前記第1回転軸に固定された少なくとも1つの第1羽根車と、
    前記第2回転軸に固定された少なくとも1つの第2羽根車とを備えた多軸多段ポンプであり、
    前記第1羽根車と前記第2羽根車は反対方向を向いていることを特徴とする給水装置。
  2. 前記第1回転軸および前記第2回転軸に連結され、前記第1回転軸および前記第2回転軸を反対方向に回転させる反転装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の給水装置。
  3. 前記反転装置は、磁石ロータを備えた磁石式反転装置であることを特徴とする請求項2に記載の給水装置。
  4. 前記制御部は、前記吐出し圧力の低下および前記モータの回転速度の上昇に基づいて前記磁石式反転装置の脱調を検出することを特徴とする請求項3に記載の給水装置。
  5. 前記制御部は、前記吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつ前記モータの速度指令値が設定速度以上である状態が、予め設定された時間継続した場合は、前記磁石式反転装置の脱調を検出することを特徴とする請求項4に記載の給水装置。
  6. 前記給水装置は、前記ポンプを流れる水の流量を検出する流量検出器をさらに備え、
    前記制御部は、前記吐出し圧力の低下、前記モータの回転速度の上昇、および前記水の流量の低下に基づいて前記磁石式反転装置の脱調を検出することを特徴とする請求項3に記載の給水装置。
  7. 前記制御部は、前記吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつ前記モータの速度指令値が設定速度以上であり、かつ前記ポンプを流れる水の流量が所定の値以下である状態が、予め設定された時間継続した場合は、前記磁石式反転装置の脱調を検出することを特徴とする請求項6に記載の給水装置。
  8. 前記磁石式反転装置の脱調を検出したときは、前記制御部は前記ポンプを保護停止し、その後前記ポンプの保護停止を解除するリトライ動作を実行することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の給水装置。
  9. 前記モータは、前記第1回転軸および前記第2回転軸を反対方向に回転させる多軸電動機であることを特徴とする請求項1に記載の給水装置。
  10. 前記多軸電動機は、
    前記第1回転軸および前記第2回転軸にそれぞれ連結された第1駆動軸および第2駆動軸と、
    前記第1駆動軸および前記第2駆動軸に固定され、永久磁石が取り付けられた複数のロータと、
    各ロータの外周に配置された複数の電機子とを備え、
    前記複数の電機子は、磁極歯と磁極歯に装着されたコイルとを備え、隣接する前記ロータに設けられた永久磁石は、該永久磁石間で電機子を介して磁気カップリングして反転可能なように異磁極の複数対をなし、前記隣接するロータを駆動するときに、対称する位置の電機子が異磁極となるように通電して該対称する位置の電機子の異磁極間で磁気カップリングさせるように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の給水装置。
  11. 前記モータと前記ポンプとの間に配置され、前記モータの回転速度を増加または低下させる磁気変速機をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の給水装置。
  12. 前記磁気変速機は、
    入力軸と、
    前記入力軸に固定された第1ロータと、
    前記第1ロータに固定された第1永久磁石と、
    出力軸と、
    前記出力軸に固定された第2ロータと、
    前記第2ロータに固定された第2永久磁石と、
    前記第1永久磁石と前記第2永久磁石との間に配置された固定磁極片とを備えていることを特徴とする請求項11に記載の給水装置。
  13. 前記制御部は、前記吐出し圧力の低下および前記モータの回転速度の上昇に基づいて前記磁気変速機の脱調を検出することを特徴とする請求項11または12に記載の給水装置。
  14. 前記制御部は、前記吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつ前記モータの速度指令値が設定速度以上である状態が、予め設定された時間継続した場合は、前記磁気変速機の脱調を検出することを特徴とする請求項13に記載の給水装置。
  15. 前記給水装置は、前記ポンプを流れる水の流量を検出する流量検出器をさらに備え、
    前記制御部は、前記吐出し圧力の低下、前記モータの回転速度の上昇、および前記水の流量の低下に基づいて前記磁気変速機の脱調を検出することを特徴とする請求項11または12に記載の給水装置。
  16. 前記制御部は、前記吐出し圧力が設定圧力以下であり、かつ前記モータの速度指令値が設定速度以上であり、かつ前記ポンプを流れる水の流量が所定の値以下である状態が、予め設定された時間継続した場合は、前記磁気変速機の脱調を検出することを特徴とする請求項15に記載の給水装置。
  17. 前記磁気変速機の脱調を検出したときは、前記制御部は前記ポンプを保護停止し、その後前記ポンプの保護停止を解除するリトライ動作を実行することを特徴とする請求項11乃至16のいずれか一項に記載の給水装置。
  18. 前記ポンプ、前記モータ、前記圧力タンク、前記圧力センサ、および前記制御部を内部に収容するキャビネットをさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一項に記載の給水装置。
JP2018051982A 2018-03-20 2018-03-20 給水装置 Pending JP2019163719A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018051982A JP2019163719A (ja) 2018-03-20 2018-03-20 給水装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018051982A JP2019163719A (ja) 2018-03-20 2018-03-20 給水装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019163719A true JP2019163719A (ja) 2019-09-26

Family

ID=68064825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018051982A Pending JP2019163719A (ja) 2018-03-20 2018-03-20 給水装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019163719A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022130881A1 (ja) * 2020-12-15 2022-06-23 株式会社デンソー 動力伝達機構
JP7482829B2 (ja) 2021-04-30 2024-05-14 株式会社スギノマシン 高圧水供給ユニットおよびこれを搭載する作業車

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022130881A1 (ja) * 2020-12-15 2022-06-23 株式会社デンソー 動力伝達機構
JP7482829B2 (ja) 2021-04-30 2024-05-14 株式会社スギノマシン 高圧水供給ユニットおよびこれを搭載する作業車

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10087938B2 (en) Pump, associated electric machine and associated method
US11085450B2 (en) Pump having a housing with internal and external planar surfaces defining a cavity with an axial flux motor driven impeller secured therein
US9093871B2 (en) Bidirectional pumping and energy recovery system
JP2019163719A (ja) 給水装置
JP5684894B2 (ja) 真空ポンプ、真空排気装置及び真空ポンプの運転方法
CN108488075B (zh) 离心泵与永磁电机安全运行控制装置及其调控方法
JP4059416B2 (ja) 一体型モータポンプ
WO2018161645A1 (zh) 带单向轴承直流电机
JP2018131944A (ja) 多段遠心ポンプ装置
CN102025227A (zh) 湿式双功能防爆电动机
CN108488076B (zh) 离心泵与永磁同步电机配套装置及其监测调控方法
JP6325969B2 (ja) オイルリタン機構を有する水中電動ポンプ
CN201437782U (zh) 一种无轴传动多级泵
CN103758758B (zh) 一种交流伺服直驱型电液泵
KR102165242B1 (ko) 수중 모터펌프
CN211127434U (zh) 一种永磁同步电机直驱的潜油泵
CN103762780A (zh) 一种交流伺服直驱型三螺杆电液泵
KR200439970Y1 (ko) 소방용 엔진펌프
CN102367799A (zh) 螺旋管泵
WO2021039976A1 (ja) ポンプ装置
JP7055737B2 (ja) 複数の電動機組立体を備えた駆動装置
JP7132842B2 (ja) 複数の電動機組立体を備えた駆動装置
JP2019120146A (ja) 電動機組立体、ポンプ装置、および、電動機組立体の異常振動を特定する方法
JP6591601B2 (ja) オイルリタン機構を有する水中電動ポンプ
CN221322761U (zh) 一种旋涡风机和旋涡风机系统