JP2019162785A - ヘッド駆動回路、液体吐出装置、およびヘッド駆動方法 - Google Patents

ヘッド駆動回路、液体吐出装置、およびヘッド駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負荷側に印加される駆動波形の形状の変化を抑制することを可能にする。【解決手段】ヘッド駆動回路は、所定の波形の入力電圧の電流を増幅する電流増幅部501と、電流増幅部501に並列に設けられ、電流増幅部501の出力電圧の入力電圧に対する差分を補正する補助電流供給回路502とを有し、補助電流供給回路502は、入力電圧の波形である第1波形の立ち下がりまたは立ち上がり時間における振幅値の変化量から、出力電圧の波形である第2波形の立ち下がりまたは立ち上がり時間に対応する時間における振幅値の変化量の差分を補正する。【選択図】図7

Description

本発明は、ヘッド駆動回路、液体吐出装置、およびヘッド駆動方法に関する。
従来、インクジェット方式の画像形成装置において、インクジェットヘッドの吐出ノズルから圧電素子(ピエゾ)の駆動によりインク滴を吐出させるピエゾ方式と呼ばれる吐出方法がある。ピエゾ方式では、ノズルの数などの駆動条件により吐出特性に変化が生じることが知られている。
この吐出特性の変化について、圧電素子などの容量性負荷を駆動するヘッド駆動回路において、複数のスイッチング素子を順次オンすることで、ヘッド駆動回路に流れる電流のピークを小さくする技術が開示されている(特許文献1参照)。
しかし、従来のヘッド駆動回路の構成において、駆動条件により負荷側の容量変化等が生じ、負荷側に印加される駆動波形の形状が変化するという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、負荷側に印加される駆動波形の形状の変化を抑制することが可能なヘッド駆動回路、液体吐出装置、およびヘッド駆動方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、発明の一実施の形態のヘッド駆動回路は、所定の波形の入力電圧の電流を増幅する電流増幅部と、前記電流増幅部に並列に設けられ、前記電流増幅部の出力電圧の前記入力電圧に対する差分を補正する補助電流供給回路と、を有する。
本発明によれば、負荷側に印加される駆動波形の形状の変化を抑制することが可能になるという効果を奏する。
図1は、本実施の形態に係る液体吐出装置の外観構成一例を示す図である。 図2は、液体吐出装置の内部の構成を示す図である。 図3は、インクヘッドの一例を示す図である。 図4は、インクヘッドと駆動制御基板との接続例を示す図である。 図5は、駆動制御基板の駆動回路の構成の一例を示す図である。 図6は、電流増幅部内に電流増幅部のみを設けた場合の、入力波形とピエゾ印加波形との関係の一例を示す図である。 図7は、本実施の形態に係る電流増幅部の具体的な構成の一例を示す図である。 図8は、電流増幅部の駆動回路の変形例を示す図である。 図9は、駆動電圧波形が立ち下がるときの動作を示した図である。 図10は、電流増幅部を制御値の入力により制御する制御回路の構成の一例を示す図である。 図11は、メモリに格納する入力波形のデータと、ピエゾ印加波形の検出データとの処理の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、ヘッド駆動回路、液体吐出装置、およびヘッド駆動方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。
本願において、「液体を吐出する装置(液体吐出装置)」は、液体吐出ヘッドを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手
段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
「液体を吐出する装置」として、例えばインクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像
が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパター
ン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用
紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶
液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装
置などがある。
また、本願の用語における、画像形成、印字、印刷等はいずれも同義語とする。
以下、「液体を吐出する装置(液体吐出装置)」の一例としてシリアル型インクジェット記録装置を示す。以下に示すシリアル型インクジェット記録装置においてピエゾ方式のインクジェット記録ヘッドが「液体吐出ヘッド」に相当する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る液体吐出装置の外観構成一例を示す図である。図2は、図1に示す液体吐出装置の内部の構成を示す図である。図1および図2を参照して液体吐出装置の構成について説明する。
図1には、液体吐出装置の一例としてシリアル型インクジェット記録装置100の外観構成を示している。シリアル型インクジェット記録装置100は、内部において、両側板101にガイドロッド102及び副ガイドレール203が掛け渡され、これらのガイドロッド102及び副ガイドレール203にキャリッジ201が矢印A方向(主走査方向A)に移動可能に保持されている。
記録紙(液体が付着可能なもの)222はキャリッジ201に対向する位置で矢印B方向(副走査方向B)に間欠的に搬送され、キャリッジ201に搭載されているピエゾ方式のインクジェット記録ヘッド(以下、「インクヘッド」と略す)202により液滴であるインク滴を吐出し、記録紙222上に画像を形成する。
また、シリアル型インクジェット記録装置100にはインクヘッド202にインク液を供給するカートリッジ103とキャリッジ201に搭載されたインクヘッド202の維持メンテナンスを実行する維持機構104が備えられている。
図2には、シリアル型インクジェット記録装置100の内部構成を模式的に示している。キャリッジ201には各色のインクジェット記録ヘッド(以下、「インクヘッド」と略す)202が配置されている。インクヘッド202は、モノクロやカラーなどの各色のインク(液体)をインク滴(液滴)として吐出する。図2には一例としてY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(黒)の各色のインクを吐出する4色構成のインクヘッドを配置したものを示している。各インクヘッド202は、多数の吐出ノズルが配列されたノズル面を有し、各吐出ノズルからインク滴を吐出させる。
キャリッジ201は、図2の矢印A方向(主走査方向A)に往復移動可能なようにガイドロッド102(図示を省略)および副ガイドレール203により支持されている。キャリッジ201は、主走査モータ204(キャリッジモータ)の駆動により、駆動プーリ205と加圧プーリ206とに架け渡されたタイミングベルト207の走行を受けて主走査方向Aに往復移動する。タイミングベルト207には加圧プーリ206によって張力が掛けられており、たるむことなくキャリッジ201を駆動させることができる。キャリッジ201内にはエンコーダセンサ208が配置されている。キャリッジ201は、両側板101に掛け渡されたエンコーダシート209をエンコーダセンサ208で連続的に読み取ることで、主走査方向位置を検知しながら2つの側板101間を往復移動する。
プラテン221は、インクヘッド202の上記ノズル面に対向する位置に設けられている。記録紙222は、プラテン221により吸着されながら、記録紙222の背面側に隠れている搬送機構により矢印Bの方向(副走査方向B)へ送られる。
従って、図2に示すシリアル型インクジェット記録装置100は、キャリッジ201の主走査方向Aへのスキャン走査と、記録紙222の副走査方向Bへの搬送とを交互に繰り返し、その過程で記録紙222上にインク滴を吐出することにより、インク滴のドットで構成される画像を記録紙222上に形成する。
図3は、インクヘッド202の一例を示す図である。図3(a)に、インクヘッド202のノズル面(ノズルプレートとも言う)の吐出ノズル配列の一例を示し、図3(b)に、インクヘッド202の分解図を示している。
図3(a)には、ノズル面311に千鳥状に配列した吐出ノズル312を示している。一例として、2列且つ各列64個の吐出ノズル312を示している。このような多数の吐出ノズル312を千鳥状に配列しているものでは高解像度の画像形成にも対応している。
続いて、図3(b)を参照しながらインクヘッド202の構成について説明する。なお、図3(b)に示す図は、インクヘッド202の要部の構成を分かり易くするために、吐出ノズル312、圧力室322、リストリクタ332、圧電素子(ピエゾ)363などの数を減らして示したものである。
インクヘッド202は、ノズルプレート311、圧力室プレート321、リストリクタプレート331、ダイアフラムプレート341、剛性プレート351、および圧電素子群361などを主に有する。
ノズルプレート311は、吐出ノズル312が形成されたプレートであり、ノズル面を有する。圧力室322を形成した圧力室プレート321と、共通インク流路352と圧力室322を連通して圧力室322へのインク流量を制御するリストリクタ332を形成したリストリクタプレート331と、振動板342とフィルタ343を設けたダイアフラムプレート341を順次重ねて位置決めして接合することにより流路板が構成される。この流路板を剛性プレート351に接合して、フィルタ343を共通インク流路352の開口部と対向させる。インク導入パイプ353の上側開口端は、剛性プレート351の共通インク流路352に接続され、インク導入パイプ353の下側開口端は、対応色のインクタンクに接続される。
圧電素子支持基板362上に圧電素子363を多数個配列して構成した圧電素子群361を、剛性プレート351に設けられている開口部354から挿入し、各圧電素子363の自由端を振動板342に接着固定することにより、インクヘッド202が構成される。
圧電素子支持基板362には、駆動制御基板30(図4参照)と接続するための電極パッド364が設けられ、駆動制御基板30と半田付けで電気的に接続される。また、圧電素子支持基板362には、シリアル伝送される画像データ信号の指令値に応じて、圧電素子363に駆動波形を印加する圧電素子駆動IC365が搭載される。
なお、圧電素子駆動IC365と各圧電素子363とは、銅箔パターン366により電気的に接続されている。また、圧電素子接続用電極パッド367は、圧電素子363と銅箔パターン366とを電気的に接続し、且つ、圧電素子363と圧電素子支持基板362を接着させるためのものである。
このような構成により、インクヘッド202では、圧電素子(ピエゾ)363の駆動により、対応する吐出ノズル312からインク滴が吐出する。
図4は、インクヘッド202と駆動制御基板30との接続例を示す図である。駆動制御基板30は、インクヘッド202を駆動するヘッド駆動回路(以下、駆動回路と称す)を含む。駆動制御基板30は、プリントシステム全体を制御するメインコントローラ基板などと共にシリアル型インクジェット記録装置100本体に搭載されている。なお、駆動制御基板30は、キャリッジ201に搭載してもよい。
インクヘッド202は、本体側の駆動制御基板30とケーブル211を介して電気的に接続されており、駆動制御基板30からケーブル211を通じて出力される駆動波形信号に応じて圧電素子(ピエゾ)が駆動し、対応する吐出ノズル312からインク滴が吐出する。なお、図4には、2組のインクヘッド202を示しているが、その他のインクヘッド202については図示を省略している。また、インクヘッド202の数は、任意に設定してよい。
図5は、駆動制御基板30の駆動回路の構成の一例を示す図である。図5には、駆動回路として、駆動波形データ格納部31、駆動波形生成部32、D/Aコンバータ(DAC)33、オペアンプ(電圧増幅部)34、および電流増幅部35を示している。
駆動波形データ格納部31は、インクヘッド202に対応した駆動波形を格納する。駆動波形生成部32は、上流側にある吐出周期信号生成部が出力した吐出周期信号の入力を契機に、駆動波形データ格納部31からリードした駆動波形を駆動波形データとしてD/Aコンバータ(DAC)33に出力する。
D/Aコンバータ33は、駆動波形データをアナログ信号に変換する。電圧増幅部34は、D/Aコンバータ33から出力されるアナログ信号を電圧増幅する。電流増幅部35は、電圧増幅部34から出力される駆動波形電圧を電流増幅し、電流増幅した駆動波形をインクヘッド202内の各圧電素子(ピエゾ)363(図3(b)参照)へ供給する。
図6は、電流増幅部35内に電流増幅部501(図7参照)のみを設けた場合の、電圧増幅部34から電流増幅部501に入力される駆動電圧の波形(以下「入力波形」と呼ぶ)と電流増幅部501から出力される駆動電圧の波形(以下「ピエゾ印加波形」と呼ぶ)との関係の一例を示す図である。ここで、上記入力波形は「入力電圧」の「第1波形」に相当する。上記ピエゾ印加波形は「出力電圧」の「第2波形」に相当する。
図6には、横軸を時間(sec)、縦軸を電圧(V)としたときの、入力波形およびピエゾ印加波形を重ねて示している。図6において、実線で示す波形が入力波形であり、一点鎖線で示す波形がピエゾ印加波形である。なお、図6には入力波形の一例として下側に凸となる台形波形を示しているが、入力波形をこれに限定するものではない。例えば上側に凸となる波形や、三角波などにも適用することができる。
当該駆動回路の負荷となる圧電素子(ピエゾ)363の電気的特性はキャパシタンスである。従って、インクヘッド202の吐出ノズル312が少ないものであれば、圧電素子群361に構成されている圧電素子(ピエゾ)363が少ないため、図6に一点鎖線で示すピエゾ印加波形は、実線で示す入力波形により近くなる。これに対し、吐出ノズル312の数が多い場合、圧電素子群361に構成されている圧電素子(ピエゾ)363も多いため、当該駆動回路から見た負荷容量は大きくなる。この場合、図6に示すような、入力波形に対して大きくなまった駆動波形が圧電素子(ピエゾ)363に印加されることになる。つまり、インクヘッド202の駆動条件により圧電素子(ピエゾ)363に印加されるピエゾ印加波形の形状が変化し、インク滴の吐出特性が変化することになる。
ここで、単位時間をΔt、単位時間当たりの電位変化量をΔV、圧電素子(ピエゾ)363の静電容量をC、圧電素子(ピエゾ)363へ充放電を行う電流量をIとすると次の関係式1が成り立つ。
Figure 2019162785
関係式1から、単位時間Δtおよび充放電を行う電流量Iが一定であるとすると、圧電素子(ピエゾ)363の静電容量Cの増加に応じて単位時間Δt当たりの電位変化量ΔVが減少することがわかる。
したがって、インクヘッド202の駆動条件によって印加される駆動波形が変わるため、吐出特性が変化してしまう。
図7は、本実施の形態に係る電流増幅部35の具体的な構成の一例を示す図である。図7に示す構成のように、圧電素子(ピエゾ)363に接続される電流増幅部501に対して並列接続になるように補助電流供給回路502を設け、電流増幅部501に対する入力電圧の入力波形に対して電流増幅部501からの出力電圧のピエゾ印加波形の差分を制御値とする。具体的に、次の関係式2を満たす補助電流Isubを制御値により圧電素子(ピエゾ)363へ充放電を行う電流量に足し合わせる制御を行う。
Figure 2019162785
ここで所定の駆動波形において、単位時間Δt当たりの電位変化量ΔVは一定であるため、圧電素子(ピエゾ)363の静電容量Cの増加分に対して補助電流Isubの値を制御することができる。
具体的に制御方法について図6に示す波形の例を用いて説明する。実線で示す入力波形の立ち下がり時間Δt1において、立ち下がり時間Δt1における入力波形の振幅値の変化量(所定の電圧振幅値)ΔV1から、立ち下がり時間Δt1における一点鎖線で示すピエゾ印加波形の振幅値の変化量(電圧振幅値)ΔV2の差分を制御値により補正する。この補正より、補助電流供給回路502(下段)は負荷側からより多くの電流を引き込むように動作する。また、同様に入力波形の立ち上がり時間Δt2において、立ち上がり時間Δt2における入力波形の振幅値の変化量(所定の電圧振幅値)ΔV1から、立ち上がり時間Δt2におけるピエゾ印加波形の振幅値の変化量(電圧振幅値)ΔV3の差分を制御値により補正する。この補正より、補助電流供給回路502(上段)は負荷側へより多くの電流を流し込むように動作する。
この制御により、ノズル駆動条件などによらず、なまりを抑制した所定のピエゾ印加波形を圧電素子(ピエゾ)363に印加することが可能になる。つまり、駆動条件によらずに一定の吐出特性を得ることができる。
また、この制御では、従来技術のような駆動するノズル数に応じて固定値分の制御を行っていないため、所定の駆動波形において単位時間Δtに対する電位変化量ΔVが極端に大きな場合、つまり急峻な傾きを有する入力波形であっても、Isubの制御によって補正を行うことができ、吐出特性を一定に保つことができる。
(変形例1)
図8は、電流増幅部35の駆動回路の変形例を示す図である。以下、第1の実施の形態と異なる部分について説明し、共通する部分については、同一の番号を付すなどして説明を省略する。
図8に示すように、変形例1に係る駆動回路は、電流増幅部501に並列になるように、カレントミラー回路で構成された補助電流供給回路602を有する。なお、ここでは一例としてコピー元およびコピー先ともに1段のカレントミラー回路を示しているが、カレントミラー回路の段数をこれに限定するものではない。以下、図8に示す駆動回路の動作について図9を参照しながら説明する。
図9は、図8に示す駆動回路の動作の一例として駆動電圧波形が立ち下がるときの動作を示した図である。なお、図9において、以下に示すΔt1、Δt2、ΔV1、ΔV2は、図示を省略しているが、図6と同様の範囲を指し示すものとする。
当該駆動回路は、入力波形の立ち下がり時間Δt1において、立ち下がり時間Δt1における入力波形の振幅値の変化量(所定の電圧振幅値)ΔV1から、立ち下がり時間Δt1におけるピエゾ印加波形の振幅値の変化量(電圧振幅値)ΔV2の差分を補正するようにコピー元の電流源の値をデジタル制御する。
また、コピー元の電流値よりもコピー先の電流値が大きくなるようにコピー先のMOSFETの素子値を定める。これによりコピー元の電流値から数倍に増幅された電流値が負荷の圧電素子(ピエゾ)363の充放電に用いられる。
図9において、入力波形の立ち下がり時は図9に示す下段の補助電流供給回路602(NMOS受けのカレントミラー回路)が動作し、図9に矢印で示すように負荷側から電流を引き込むように動作する。補助電流供給回路602が動作しないときには消費電力や素子の発熱を低減することができる。
入力波形の立ち上がり時についても同様に、入力波形の立ち上がり時間Δt2において、立ち上がり時間Δt2における入力波形の振幅値の変化量(所定の電圧振幅値)ΔV1から、立ち上がり時間Δt2におけるピエゾ印加波形の振幅値の変化量(電圧振幅値)ΔV3の差分を補正するようにコピー元の電流源の値をデジタル制御する。この補正より、上段の補助電流供給回路602(PMOS受けのカレントミラー回路:図8参照)は負荷側へより多くの電流を流し込むように動作する。
以上のように、変形例1の構成でも、急峻な傾きを有する入力波形であっても、ノズル駆動条件などによらず所定のピエゾ印加波形を圧電素子(ピエゾ)363に印加することができる。また、非動作時には補助電流供給回路602の消費電力を抑えることができる。
(制御回路)
図10は、電流増幅部35を制御値の入力により制御する制御回路の構成の一例を示す図である。図10には、制御対象の一例として電流増幅部501に並列に設けた補助電流供給回路502を示している。補助電流供給回路502は、デジタル制御により電流値が制御され、入力波形の立ち下がりや立ち上がりに応じて、負荷側への電流の供給や負荷側からの電流の引き込みを行うように動作する。
図10に示す制御回路は、A/Dコンバータ(アナログ−デジタル変換器)701、メモリ702、演算器703、およびD/Aコンバータ(デジタル−アナログ変換器)704を有する。
A/Dコンバータ701は、電流増幅部501の出力電圧のピエゾ印加波形を検出してデジタルデータ(検出データ)に変換する。
メモリ702は、電流増幅部501の入力波形としての所定の波形データを格納する。
演算器703およびD/Aコンバータ704は、A/Dコンバータ701から出力された検出データとメモリ702から出力された所定の波形データとから制御値を算出し、アナログ値として出力する。
ここで、A/Dコンバータ701は「AD変換手段」に相当し、メモリ702は「記憶手段」に相当し、演算器703およびD/Aコンバータ704は「演算手段」に相当する。
当該制御回路は、演算器703が予めメモリ702に格納された入力波形の波形データと、圧電素子(ピエゾ)363へ印加されるピエゾ印加波形の検出データとを入力し、少なくとも、これら2つ以上のデータを用いて算出された演算結果をD/Aコンバータ704を通じて補正値(制御値)として補助電流供給回路502に出力ことによりピエゾ印加波形の形状を制御する。なお、圧電素子(ピエゾ)363へ印加されるピエゾ印加波形を検出するA/Dコンバータ701は、負荷側へ供給する電圧値および電流値に与える影響を極力抑えるために、入力インピーダンスが高いことが望ましい。
以上により、所定の形状のピエゾ印加波形を圧電素子(ピエゾ)363に印加することができる。また、このデジタル制御では、検出の遅延による補正の遅れを抑えることもできる。
図11は、メモリ702に格納する入力波形のデータと、ピエゾ印加波形の検出データとの処理の一例を示す図である。図11には、一例として立ち下がり時の所定のサンプリング周期における、電圧方向の4bitのデータを有する入力波形と、圧電素子(ピエゾ)363に印加されるピエゾ印加波形との関係を示している。なお、ここでは、4bitの例を示すが、ビット数をこれに限定するものではない。
図11を例に制御動作を更に詳しく説明する。予め入力波形に対してサンプリングしたサンプリング周期ごとのデジタルデータ(所定の値)をメモリ702に保持しておく。圧電素子(ピエゾ)363に印加されるピエゾ印加波形を当該サンプリング周波数に同期したタイミングでアナログ-デジタル変換を行い、ピエゾ印加波形から得られた結果の値と、メモリ702に格納されている上記所定の値のうちの少なくとも2つの値を用いて、後段の演算器703により補正を行う計算を行う。
図11の例では、実線で示す入力波形の立ち下がりに対して補正前はピエゾ印加波形(細い一点鎖線)が追従できていない。このため、入力波形に対してピエゾ印加波形が出力フルレンジの16分の1以上の電位差が生じた場合に、補助電流供給回路502(下段)によって負荷側から電流を引き込むような制御を行う。これにより、補正後のピエゾ印加波形(太い一点鎖線)が示すように入力波形に追従できるようになる。ここでは、入力波形の立ち下がりに対する補正について説明したが、立ち上がりについても同様の動作原理により制御値が算出され、補助電流供給回路502(上段)によって負荷側へ電流を流しこむような制御を行う。
なお、ヘッド固有のばらつきなどにも対応できるように、電位差に対応する設定値は外部から書き換えが可能である。さらにピエゾ印加波形を検出する際に負荷側に与える影響を抑えるため、A/Dコンバータ701は電力損失を少なくするために入力インピーダンスが大きなものが望ましい。
また、一度補正した後も配線や電圧依存性をもつ寄生容量などにより、ピエゾ印加波形が再び入力波形に追従できなくなることもあるが、補正後もピエゾ印加波形の検出を行い、再び電位差が生じた場合にはさらに追加の補正を行うことで、ピエゾ印加波形を一定に保つことができる。これにより、インクの吐出特性を一定に保つことができる。
以上のように、本実施の形態および変形例に係るヘッド駆動回路、液体吐出装置、およびヘッド駆動方法では、負荷側に印加される駆動波形の形状の変化を抑制することが可能になる。
また、入力電圧の波形の傾きが急峻である場合にも補正を行うことができる。また、高速駆動させる場合にも追従させることができる。また、ピエゾ印加波形の傾きをモニタリングし、あらかじめ規定した傾き以上になった場合に容量性負荷への電流量を調整するため、常に所望の傾きを得ることができ、インク滴の吐出特性を一定にすることが可能になる。
なお、上述したヘッド駆動回路は、圧電素子に電圧を印加し、逆圧電効果を使用するような装置であれば、その他の装置においても適用可能である。例えば、精密ステージの微動制御を行う装置や、光ファイバーの光軸合わせを行う装置などにも適用可能である(関連サイト http://www.tdk.co.jp/techmag/knowledge/200803u/、 http://jpn.nec.com/techrep/journal/g06/n05/pdf/t060519.pdf)。
363 圧電素子(ピエゾ)
501 電流増幅部
502 補助電流供給回路
特開2007−13429号公報

Claims (9)

  1. 所定の波形の入力電圧の電流を増幅する電流増幅部と、
    前記電流増幅部に並列に設けられ、前記電流増幅部の出力電圧の前記入力電圧に対する差分を補正する補助電流供給回路と、
    を備えるヘッド駆動回路。
  2. 前記補助電流供給回路は、
    前記入力電圧の波形である第1波形の立ち下がりまたは立ち上がり時間における振幅値の変化量から、前記出力電圧の波形である第2波形の前記立ち下がりまたは前記立ち上がり時間に対応する時間における振幅値の変化量の差分を補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のヘッド駆動回路。
  3. 前記補助電流供給回路は、
    前記補正において、負荷側に電流を流し込む、或いは負荷側からより多くの電流を引き込むように動作する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のヘッド駆動回路。
  4. 前記補助電流供給回路は、
    前記変化量の差分を制御値として算出する演算手段を有し、
    前記制御値によるデジタル制御により、負荷側に電流を流し込む、或いは負荷側からより多くの電流を引き込むように動作する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載のヘッド駆動回路。
  5. 前記第1波形としての所定の波形データを格納する記憶手段と、
    前記電流増幅部の出力電圧を検出して該出力電圧の波形である第2波形を波形データに変換するAD変換手段と、
    を有し、
    前記演算手段は、
    前記AD変換手段により変換された第2波形の波形データと前記記憶手段に格納されている前記第1波形としての波形データとから前記制御値を算出する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のヘッド駆動回路。
  6. 前記補助電流供給回路は、
    MOSFETで構成されたカレントミラー回路である、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載のヘッド駆動回路。
  7. 負荷にピエゾを有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のうちの何れか一項に記載のヘッド駆動回路。
  8. ピエゾの駆動により液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記ピエゾを負荷とする請求項1乃至7のうちの何れか一項に記載のヘッド駆動回路と、
    を備える液体吐出装置。
  9. 所定の波形の入力電圧の電流を増幅し、
    前記増幅後の出力電圧の前記入力電圧に対する差分を補正する、
    ことを特徴とするヘッド駆動方法。
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