JP2019162095A - 植物育成床および植物育成床セット - Google Patents

植物育成床および植物育成床セット Download PDF

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Abstract

【課題】水耕栽培において、藻を付着させにくくかつ除去しやすく、軽く、移動容易であることに加えて、耐久性に優れた植物育成床および植物育成セットを提供する。【解決手段】平滑な樹脂板からなり、発芽床を保持させる複数の鉢部11と、培養液に浮かぶ空気溜空間15と、周囲側壁12の変形を抑制させる変形抑制手段をなす鍔部10とを備えさせ、樹脂板が薄く成形されていても、周囲側壁12が捲れあがりにくく、耐久性に優れ、軽くて取り扱いやすい植物育成床1。【選択図】図1

Description

本発明は、食用植物を水耕栽培させる植物育成床において、藻を付着させにくい植物育成床、および予め植物を発芽させる発芽床と植物育成床とからなる植物育成床セットに関する。より詳細には、藻を付着させにくくかつ除去しやすく、軽く、移動容易であることに加えて、耐久性に優れた植物育成床および植物育成床セットに関する。
従来、野菜等の水耕栽培においては、長辺が約900mm、短辺が約600mm、厚さが約30mmの大きさに成形された発泡ポリスチレンからなる平板(以下、発泡スチロール板という。)が培養液槽に浮かべられて植物が育成されている。前記発泡スチロール板は、所定間隔で行列をなすように直径が約30mmの円筒状の定植孔を有し、前記円筒孔の中に植物が定植されている。
より詳細には、予めウレタンスポンジ等からなる苗床に種をまいて、植物を発芽させておく。苗床を、植物育成床の一つの孔に嵌め込まれる大きさの発芽床に切り離し、切り離した発芽床を定植孔の中に嵌め込んで、植物育成床が培養液に浮かべられて、植物が育成される。発泡スチロール板の場合には、発芽床の側面と定植孔の側面との摩擦抵抗により、定植孔が円筒形状であっても、発芽床は定植孔からずれ落ちることなく、培養液に植物育成床が浮かべられた状態で植物が育てられる。
植物が出荷可能な大きさまで育成されてから、植物は発泡スチロール板ごと回収され、発芽床が植物育成床から引き抜かれて収穫される。収穫後には、植物育成床に付着した藻が清掃され、再び、植物育成床として使用されている。定植から収穫までの期間は、季節や植物の種類により異なっているが、薬味ネギは約1か月から2か月、ベビーリーフは約1か月とされている。
従来の発泡スチロール板は、発泡剤が含まれた直径が約1mmのポリスチレンの粒体を、金型内において蒸気で加熱して発泡させ、一体の植物育成床としている。このため、粒体同士の接面は狭い隙間を有する。この狭い隙間に、水や空気が浸入すると共に、藻が発生しやすい。隙間に発生した藻を、完全に除去させることは困難であることに加えて、発泡スチロール板は耐熱温度が80℃から90℃の耐熱温度であるため、熱湯を使って、藻と雑菌とを洗浄させることもできなかった。
しかし、藻は植物の生育を阻害させる雑菌の温床となるため、発泡スチロール板を劣化させないように、60℃の温水を使って、洗浄ブラシにより発泡スチロール板の表面の藻がこすり落とされていた。藻をブラシ等でこすり落とすと、発泡スチロール板の表面が傷付きやすく、傷ができた部分にも藻が発生しやすくなるため、発泡スチロール板の植物育成床を長期間使用することは困難であった。
また、水耕栽培場では、多数の発泡スチロール板が使用され、約1か月の間隔で入れ替えられている。水耕栽培場によっては、1日あたり数百枚の植物育成床の清掃作業が必要になる場合もあり、藻の清掃をするだけでも非常に手間がかかると共に、植物育成床が嵩張るため移動にも手間がかかり、清掃や移動に手間がかからない植物育成床の提供が求められていた。
特許文献1には、藻の清掃が容易で、衛生的で、耐用年数を長くでき、かつ、培養液に光が当たるのを防いで、藻の発生を抑制させる中空の水耕栽培用パネルの技術が開示されている。特許文献1に記載の技術によれば、プラスチックシートからなる上側シートと下側シートの周縁部を接着させ、中空の水耕栽培用パネルを形成させている。水耕栽培用パネルが、プラスチックシートからなっているため、従来の発泡スチロール板と比べて、藻の清掃が容易であるとされている。
しかし、特許文献1に記載の技術によれば、上側シートと下側シートとが貼り合わされるため、接着面にできる隙間から中空部に水が入った場合には、中空部で藻が発生するだけでなく、発生した藻を除去することはできなかった。また中空で軽いとはいえ、積み重ねれば嵩張るため、従来の発泡スチロール板と同様に移動に手間がかかるという課題があった。
特許文献2には、長期間にわたって繰り返して使用することができると共に、試料汚染が広がらない植物組織を培養させる培養床の技術が開示されている。特許文献2に記載の技術によれば、通液孔を有する栽培ポット部を、上方に凸状をなすように湾曲された仕切部を介して多数連設させた合成樹脂製の培養床とさせている。そして、各々の栽培ポット部の形状は、中央部が最も深く、周囲が湾曲されながら浅くされた逆角錘形状とされ、栽培ポット部の最深中央部と周囲の四隅に通液孔が形成されている。
しかし、試料汚染を広げないように通液孔の大きさが、直径1mm以下の小さな穴とされているため、植物の根を栽培ポット部から培養液の中に広く伸ばすことができず、小植物を培養させることはできても、培養液槽に浮かべて食用植物の育成に適用させることはできなかった。
特許文献3には、既存の水槽や睡蓮鉢等を使って、手軽にかつ安定的に水耕栽培ができるハイドロカルチャー用植物育成床の技術が開示されている。特許文献3に記載の技術によれば、ハイドロカルチャー用植物育成床には、第一空気溜りと、第二空気溜りとが形成され、水に浮かぶようにされている。第一空気溜りは、上方に凸形状をなすように最外周に連続一体に形成されている。第二空気溜りは、上方に凸形状をなすように、小径の粒体を格納する鉢部と、第一空気溜まりと鉢部との間に形成されている。また、鉢部の底面には通水孔が備えられている。
商業用の水耕栽培においては、販売される際の見栄えがよくなるように、ひとつの鉢部に、複数の種がまかれて、育成された植物が束をなすようにされている。そのため、鉢部の底部には、複数の種が培養液中に根を伸ばすことができる広い開口が必要とされている。
しかし特許文献3に記載の技術によれば、鉢部の中に小径の粒体を充填させて、見栄えよく植物を育成させている。前記小径の粒体が脱落しないように、通水孔の直径は粒体が抜け落ちない小さな孔とすることが必要であった。そうすると、特許文献3に記載の技術は、鉢部にまかれた複数の種から伸びた根が、培養液槽の中に伸びにくく、食用植物を短時間に育成させる商業用の水耕栽培には適用できないという課題があった。
特許文献1:特開2016−10324号公報
特許文献2:特開平01−95713号公報
特許文献3:特開2015−195783号公報
本発明が解決しようとする課題は、食用植物を水耕栽培させる植物育成床において、藻が発生しにくく、藻が発生した場合であっても藻の除去が容易な植物育成床、および予め植物を発芽させる発芽床と植物育成床とからなる植物育成床セットを提供することである。より詳細には、藻を付着させにくくかつ除去しやすく、軽く、沈みにくく、移動容易であることに加えて、耐久性に優れた植物育成床および植物育成セットを提供することを課題とした。
本発明の第1の発明の植物育成床は、食用植物を水耕栽培させる植物育成床であって、前記植物育成床は、平滑な樹脂板からなり、予め植物を発芽させた発芽床を保持させる複数の鉢部と、浮力を生じさせる空気溜空間と、変形を抑制させる変形抑制手段とを含み、前記鉢部は、天板から立ち下げられた側壁に囲まれ、上部と下部が開放され、下部が上部よりも小径の逆円錐台形状の孔とされ、前記空気溜空間は、前記天板と、前記天板の外周から立ち下げられた周囲側壁と、前記鉢部の側壁とに囲まれると共に、下方が開放された空間とされ、前記変形抑制手段は、前記周囲側壁の下端部から外方に突出された鍔部とされ、前記鍔部の厚さが前記周囲側壁の厚さよりも厚く、前記周囲側壁の捲れあがりを抑制させていることを特徴としている。
植物育成床は、平滑な樹脂板が、真空成形により成形されるのが好適であるが限定されず、圧空成形などによってもよい。樹脂板が引き延ばされるようにして成形されるため、軽量な植物育成床とすることができる。植物育成床が平滑な樹脂板からなっているため、藻が付着されにくいと共に、藻が発生した場合であっても容易に藻を洗浄して除去させることができる。また、従来の発泡スチロール板と比べて、藻を清掃させる際に表面が傷つきにくく、耐久性に優れている。
空気溜空間は、天板と周囲側壁と鉢部の側壁とに囲まれ、下方が開放された空間とされている。空気溜空間が、閉塞されていない平滑な樹脂板によりなっているため、仮に天板の下面に藻が付着した場合であっても、藻を容易に洗浄させることができる。これにより、植物育成床の全体に藻を付着させにくいと共に、藻が付着された場合であっても、藻の除去が容易とされる。なお、空気溜空間の大きさは、周囲側壁または鉢部の側壁のいずれか浅い壁部の深さと鉢部を除いた天板の面積により決定される。育成させる植物の重さと吊り合うように空気溜空間の深さが決定されればよい。
樹脂板の材質は限定されず、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂等であればよい。特に、ポリプロピレン樹脂であれば、紫外線の耐久性が高く長期間使用できると共に、耐熱温度が100℃よりも高く、藻と雑菌とを熱湯で洗浄させることができ好適である。植物育成床の平面形状も限定されないが、従来の発泡スチロール板の平面形状と同一とさせておくと、既存の培養液槽を使って植物育成をすることができる。
植物育成床を軽量とさせるためには、成形前の樹脂板の厚さを約1mmの樹脂板とすると好適であるが、厚さは限定されない。厚さ1mmの樹脂板は、成形後には、位置により異なるが、0.3mmから0.8mmの薄い厚さに引き延ばされる。空気溜空間の深さが深い場合には、樹脂板は薄く引き延ばされる。なお、樹脂に白色等の顔料を添加させ、植物育成床を着色させておくと、水面に光が届きにくく、藻の発生・繁殖が抑制されやすく好適である。顔料を薄色としておけば、夏季に温度が高くなることを抑制できて好適である。
鉢部は、天板から立ち下げられた側壁に囲まれ、上部と下部が開放された逆円錐台形状の孔とされる。鉢部の高さは、限定されないが、20mm以上とさせれば、育成させる植物を自立させやすく好適である。逆円錐台形状の断面形状は、真円形状に限定されないことは勿論のことである。鉢部に保持される発芽床は、従来から使用されているウレタンスポンジ等とされればよい。鉢部の数・配置は限定されず、育成させる植物の種類に応じて決定されればよい。
鉢部の、上部と下部が開放され、下部が上部よりも小径の逆円錐台形状の孔とされ、側壁は孔の下方が小径になるように傾斜されている。そうすると、鉢部が平滑な表面であっても、発芽床を鉢部に嵌め込む際に、発芽床が下方に抜け落ちにくく、発芽床を定植させる作業が容易である。鉢部の下部の開放孔は、発根した植物が根を培養液中まで伸ばすことができる大きさとされる。鉢部の下方の開放孔は直径20mm以上が好適である。
なお、下方の開放孔は、樹脂板を真空成形させた後で、打ち抜き加工により穿孔させればよい。また、育成させた植物を収穫させる際にも、発芽床の周囲が、摩擦により固く嵌っている従来の発泡スチロール板の植物育成床に比べて、鉢部から発芽床を引き抜きやすく、収穫作業が容易である。
植物育成床の周囲側壁は、天板の外周から立ち下がって形成されている。この周囲側壁と、天板と、鉢部の側壁とに囲まれ、下方が開放されている空間が空気溜空間とされている。空気溜空間の大きさは、育成させる植物の重量・数に応じて決定されればよい。
変形抑制手段をなす鍔部は、側壁の下端部の外周を囲むように備えられ、鍔部の厚さは周囲側壁の厚さよりも厚く、植物育成床の剛性が高くされている。周囲側壁又は鉢部の側壁の厚さが薄く引き延ばされていても、植物育成床に発芽床を嵌め込む作業をする際や、培養液槽に植物育成床を浮かべる作業をする際に、周囲側壁よりも厚い鍔部が周囲側壁の周りを囲み、周囲側壁が捲れにくいため、空気溜空間から空気が抜けにくい。
また、周囲側壁の高さを、鉢部の側壁の高さよりも高くしておけば、発芽床を嵌め込んだ植物育成床の下部の空気溜空間の周囲から空気が抜けにくく、培養液に植物育成床を浮かべた状態で、安定した状態で、水平移動させることができる。一方、側壁の高さと鉢部の側壁の高さとを同じにすれば、プレス刃の高さ位置を揃えた刃型によって、鍔部の外端部と鉢部の底面とを、同時に打ち抜くことができ、植物育成床の製造が容易である。なお、鍔部の幅は5mm以上が好適であるが、限定されない。
本発明の第1の発明によれば、藻が付着しにくいと共に、藻が付着した場合であっても清掃が容易であり、定植、収穫も容易である。更に、植物育成床を薄く且つ軽くし、積み重ね可能にしても、植物育成床に発芽床を嵌め込む作業、植物育成床を培養液槽に浮かべる作業等の際に、周囲側壁よりも厚い鍔部が周囲側壁の周りを囲み、周囲側壁が捲れにくいため、空気溜空間から空気が抜けにくいという有利な効果を奏する。
本発明の第2の発明は、第1の発明の植物育成床であって、前記植物育成床は、前記空気溜空間の上部から下部に至る第1の区画壁を有し、第1の区画壁は、前記樹脂板が折り返された状態に成形されてなり、第1の区画壁が、列をなすように前記複数の鉢部を区画させ、前記空気溜空間が分割されていることを特徴としている。
第1の区画壁が、列をなすように複数の鉢部を区画させるとは、天板に形成された複数の鉢部を一列ずつ区画させてもよく、複数列ずつ区画させてもよい。植物は、植物育成床を培養液槽に浮かべたまま、作業者に近い鉢部の側から収穫される。そうすると、植物を収穫する際に植物育成床が傾いて、空気溜空間から空気が抜けやすくなる。
しかし、第2の発明によれば、第1の区画壁により、植物育成床が列をなすようにして、複数に区画されているため、作業者が区画されている列の側面に立って植物を引き抜く際に、植物育成床が傾いても、作業者から遠い空気溜空間の区画から空気が抜けにくく、植物育成床が沈みにくいため収穫作業が容易となる。また、第1の区画壁が、樹脂板が折り返された状態に成形されているため、軽く且つ剛性が高く、植物育成床の取扱いが容易であるという有利な効果を奏する。
本発明の第3の発明は、第2の発明の植物育成床であって、前記植物育成床は、前記空気溜空間の上部から下部に至る第2の区画壁を有し、第2の区画壁は、前記樹脂板が折り返された状態に成形されてなり、第2の区画壁が、第1の区画壁が列をなすように分割させた前記空気溜空間を、前記列と交差する方向に区画させ分割させていることを特徴としている。
第2の区画壁は、第1の区画壁が列をなすように分割させた空気溜空間を、更に、前記列と交差する方向に区画させている。より具体的には、複数の区画毎に鉢部が区画され、空気溜空間が小さく分割されている。第3の発明によれば、植物育成床が傾く方向が異なっても、空気溜空間から空気が抜けにくいという効果を奏する。
本発明の第4の発明は、第1から第3の発明の植物育成床であって、前記鉢部が、反転防止手段を有し、前記反転防止手段が、前記鉢部から、前記発芽床と共に育成された植物を引き抜く際に、前記側壁が反転されることを防止させることを特徴としている。
反転防止手段は、鉢部をなす側壁の剛性を高くできればよく、形態は限定されない。例えば、側壁に、上下に延びる筋状の凸部を設けて側壁の剛性を高くさせてもよく、鉢部に反転防止させる部材を付設させてもよい。反転防止手段が備えられているため、鉢部が薄くても、植物を鉢部から引き抜く際に、根が側壁の下部に引っ掛っても、鉢部の側壁が裏返しになるように反転されにくい。これにより、植物育成床が、板厚の薄い樹脂板からなっていても、耐久性が高くなり、繰り返し使用することができるようになる。
本発明の第5の発明は、第4の発明の植物育成床であって、前記反転防止手段が、筋状の凸部とされ、前記筋状の凸部が、前記側壁に沿って上下に延びていることを特徴としている。筋状の凸部は、鉢部の周囲に沿って、等間隔かつ放射状に配置されると好適であるが、配置は限定されない。筋状の凸部の高さは、側壁の上方から下方に至るまでの高さとされれば好適であるが、高さも限定されない。側壁が、筋状の凸部を備えていることにより、植物育成床が薄い樹脂板からなっていても、鉢部から発芽床を引き抜く際に鉢部の側壁が裏返しになるように反転されにくいという有利な効果を奏する。
筋状の凸部は、側壁の内面側に突設されてもよく、側壁の外面側に突設されてもよい。筋状の凸部が、内面側に突設された場合には、筋状の凸部が発芽床と密着されやすく、発芽床がずれにくく、より安定して保持させることができる。これにより、植物育成床の耐久性を高くしつつ、長く成長する植物でも自立させやすい植物育成床とすることができる。一方、筋状の凸部が、側壁の外方側に突設された場合には、真空成形等がされる金型から植物育成床を脱離させやすく、製造することが容易となる。
本発明の第6の発明は、第1から第5の発明の植物育成床であって、前記周囲側壁が、上方よりも下方が、外に広く形成され、複数の前記植物育成床を嵌め込むように積み重ね可能とされていることを特徴としている。複数の前記植物育成床を嵌め込むように積み重ねることができるため、植物育成床の保管に必要なスペースを小さくすることができると共に、一度に多数の植物育成床を運搬させることが容易となる。
本発明の第7の発明は、第1から第6の発明の植物育成床であって、前記植物育成床の板厚が0.3mm以上1.0mm以下とされると共に、前記植物育成床の高さが20mm以上50mm以下とされていることを特徴としている。
植物育成床の板厚が0.3mm以上1.0mm以下とされるため、植物育成床が軽くて取り扱いやすいと共に、植物を育成させている状態でも、植物育成床が歪みにくい。なお、植物育成床の板厚は、全体が均一の厚さでなくてもよい。また、植物育成床の高さが20mm以上から50mm以下とされるため、空気が抜けにくい空気溜空間とすることができると共に、発芽床の保持に必要な鉢部の高さを確保することができる。これにより、軽くて取り扱いやすいと共に変形されにくく、植物を自立させやすく、多数の植物を育成させても必要な浮力を得ることができる。
本発明の第8の発明の植物育成床セットは、第1から第7の発明の植物育成床と、予め植物を発芽させる発芽床とを含み、前記発芽床がウレタンスポンジからなると共に前記鉢部の大きさよりも大きいことを特徴としている。予め植物をウレタンスポンジの発芽床で発芽させ、発芽後に発芽床よりも小さい鉢部に定植させる。発芽床がウレタンスポンジであるため、鉢部よりも大きくても定植が容易である。また、植物の育成後には植物を発芽床と一体に、植物育成床から引き抜きやすい。第8の発明によれば、植物育成床だけを清掃すればよいため、藻の清掃にかかる労力を軽減させることができる。
・本発明の第1の発明によれば藻が付着しにくいと共に、藻が付着した場合であっても清掃が容易であり、定植、収穫も容易である。更に、植物育成床を薄く且つ軽くし、積み重ね可能にしても、植物育成床に発芽床を嵌め込む作業、植物育成床を培養液槽に浮かべる作業等の際に、周囲側壁よりも厚い鍔部が周囲側壁の周りを囲み、周囲側壁が捲れにくいため、空気溜空間から空気が抜けにくいという有利な効果を奏する。
・本発明の第2の発明によれば、作業者が区画されている列の側面に立って植物を引き抜く際に、植物育成床が傾いても、作業者から遠い空気溜空間の区画から空気が抜けにくく、植物育成床が沈みにくいため収穫作業が容易となる。また、第1の区画壁が、樹脂板が折り返されてなるため、軽く且つ剛性が高く、植物育成床の取扱いが容易であるという有利な効果を奏する。
・本発明の第3の発明によれば、植物育成床が傾く方向が異なっても、空気溜空間から空気が抜けにくいという効果を奏する。
・本発明の第4の発明によれば、植物育成床が、板厚の薄い樹脂板からなっていても、耐久性が高くなり、繰り返し使用することができるようになる。
・本発明の第5の発明によれば、植物育成床が薄い樹脂板からなっていても、鉢部から発芽床を引き抜く際に鉢部の側壁が裏返しになるように反転されにくいという有利な効果を奏する。
・本発明の第6の発明によれば、植物育成床の保管に必要なスペースを小さくすることができると共に、一度に多数の植物育成床を運搬させることが容易となる。
・本発明の第7の発明によれば、軽くて取り扱いやすいと共に変形されにくく、植物を自立させやすく、多数の植物を育成させても必要な浮力を得ることができる。
・本発明の第8の発明によれば、植物育成床だけを清掃すればよいため、藻の清掃にかかる労力を軽減させることができる。
植物育成床を説明する説明図(実施例1)。 植物育成床の使用状態を説明する説明図(実施例1)。 発芽床を説明する断面図及び平面図(実施例1)。 反転防止手段を備えさせた植物育成床を説明する平面図(実施例2)。 空気溜空間を分割させた植物育成床を説明する説明図(実施例3)。 複数に分割可能な植物育成床を説明する説明図(実施例4)。
植物育成床が平滑な樹脂板からなり、発芽床を保持させる複数の鉢部と、培養液に浮かぶ空気溜空間と、周囲側壁の変形を抑制させる変形抑制手段をなす鍔部とを備えさせた。樹脂板が薄く成形されていても、周囲側壁が変形されにくく、耐久性に優れ、軽くて取り扱いやすい植物育成床とした。以下の実施例では、真空成形により、一枚の薄い樹脂板から植物育成床を成形させた例を説明する。
実施例1では、薬味ネギに適用される植物育成床1を、図1及び図2を参照して説明する。図1は植物育成床1を説明する説明図を示している。図1(A)図は、植物育成床1の斜視図を示している。図1(B)図は、図1(A)図のA−A位置における断面図を示している。図1(C)図は、図1(B)図の一点鎖線で囲った範囲における拡大図を示している。図1(D)図は、植物育成床1を嵌め込んで積み重ねた状態を示している。
図2は、植物育成床1の使用状態を示している。図2(A)図は培養液槽200に複数の植物育成床1が浮かべられている状態の平面図を示し、図2(B)図は、図2(A)図のA−A位置における断面図を示している。図2は、理解を容易にするため、図2(B)図のみ薬味ネギが定植されている状態を示している。図3は、予め、種を発芽させる発芽床20を示している。図3(A)図は、発芽床20の垂直断面図を示している。図3(B)図は、複数の発芽床20が連なってなる苗床21の平面図を示している。
植物育成床1は、一枚の樹脂板が真空成形により成形されると共に、鍔部10の外端部と鉢部11の下方の孔とを、刃型により打ち抜き加工させることにより成形されている。植物育成床1の外形は、短辺が600mmとされ、長辺が900mmとされ、厚さが30mmとされている。鍔部10が周囲側壁12の下端部から側方に8mm突出されている。
樹脂板の材質は、平滑かつ黒色に着色されたポリプロピレン樹脂とされる。樹脂板の板厚は、成形前の状態で約1mmとされ、成形後の板厚は、天板13が最も薄くなり、0.3mmとされる(図1(C)図参照)。周囲側壁12及び鉢部をなす側壁14の板厚は、0.5mmから0.8mmとされ、天板に近づくにつれて板厚が薄くなっている(図1(C)図参照)。鍔部10における板厚は、0.8mmから1mmとされ、周囲側壁12に近接するにつれて板厚が薄くなっている。このように、植物育成床1が、薄い一枚の樹脂板から成形されるため、軽くて取り扱いやすくされている。樹脂板は、樹脂に白色の顔料が添加されているため、光が植物育成床1を透過されにくく、水面に藻が発生されにくい。なお、透明な樹脂板を塗料で着色してもよいことは勿論のことである。
空気溜空間15は、周囲側壁12と天板13と鉢部の側壁14とに囲まれ、下方が開放された空間とされる(図1(C)図参照)。植物育成床1は、周囲側壁の鍔部10が培養液201に没した状態で培養液槽200に浮かべられる(図2(B)図参照)。この鍔部10が支持されて、植物育成床1が培養液に浮かべられる。
鉢部11は、上方が広い直径とされた逆円錐台形状をなし、天板13から立下がって形成されている(図1(B)図,図1(C)図参照)。鉢部11の上方側の開放部16が直径35mmの円形状とされ、下方側の開放部17が直径28mmの円形状とされている。鉢部の側壁14の勾配は、7度とされている。鉢部11は、天板13で行列をなすように、短辺方向に沿って6個、長辺方向に沿って8個の計48個が配列されている。鉢部11の高さは、周囲側壁12の高さと略同一の高さとされ、下方側の開放部17が、鍔部10の外縁と同時に打ち抜き加工されている。鉢部の側壁14が、発芽床の保持部とされる。鉢部の大きさは培養させる植物に応じで決定されればよい。
周囲側壁12は、下方が広くなるように傾斜され、上下方向に植物育成床1を嵌めて、複数枚が積み重ねられるようにされている(図1(D)図参照)。植物育成床1が、上述した板厚と高さとされる場合には、垂線と周囲側壁12とのなす勾配は1度から2度とされればよい。
次に、植物育成床1の使用状態を、図2を参照して説明する。水耕栽培場で使用されている培養液槽200の大きさは、幅が約1.2m、長さが約45mとされる。植物育成床1は、培養液槽200の幅方向に沿って2枚が並べられ、長さ方向に沿って50枚が並べられ、合計で100枚の植物育成床1が並べられて浮かべられている(図2(A)図参照)。また、培養液槽200の高さが、0.2mとされる場合には、培養液201の水深は0.15mとされている(図2(B)図参照)。
ここで、予め植物を発芽させる発芽床20について、図3を参照して簡単に説明する。植物の種をまく発芽床20は、ウレタンスポンジ等の連続気泡発泡体とされる(図3(A)図参照)。発芽床20の形状は、平面視で一辺の長さが30mmの略正方形形状とされている。発芽床20の天面の中央には略半球形状の凹部22が備えられ、まかれた植物の種を保持する。更に、前記凹部22には、植物の根が培養液に向けて成長されやすいように、凹部22の底部から発芽床の底面まで貫通された十字の切込み23が備えられている。この発芽床20と植物育成床1とが植物育成床セットとされる。
食用植物は、多数の前記発芽床20が連なってなる苗床21に、植物の種がまかれ発芽されるまで育成される(図3(B)図参照)。各々の発芽床20を、苗床21から容易に手で切り離すことができるように、苗床21には30mmの間隔をあけて格子状に切込み24が設けられている。食用植物の種が発芽されると、苗床21から発芽床20が切り離され、食用植物と発芽床20とが一体とされた状態で、発芽床20が鉢部に嵌め込まれて定植される。なお、食用植物が薬味ネギの場合には、ひとつの鉢部に嵌め込まれる発芽床20の凹部22には、複数個の種がまかれ、販売される際に、薬味ネギが束となって見栄えがよくなるようにされている(図2(B)図参照)。
鉢部11において、上方側の開放部16の直径は35mmとされ、発芽床20の一辺の長さよりも長いため、発芽床20を鉢部に容易に嵌め込むことができる(図2(B)図参照)。一方、下方側の開放部17の直径は28mmとされ、発芽床20の一辺の長さよりも短くされ、鉢部全体は下方が窄まった逆円錐台形状をなしている。そのため、鉢部11の表面が、藻が付着しにくいように平滑にされていても、発芽床20が培養液201中に抜け落ちることがない(図2(B)図参照)。また、発芽床20が鉢部11に嵌め込まれると、ウレタンスポンジの復元力により、発芽床20が鉢部の側壁14に接して安定された状態で保持される(図2(B)図参照)。発芽床20の高さは、鉢部11の高さと略同一とされ、食用植物300の茎が上に向かって成長できるように保持される。
各々の鉢部11に食用植物が定植された後には、植物育成床1が培養液槽200に浮かべられ、食用植物300が育成される(図2(B)図参照)。植物育成床1が培養液槽200に浮かべられる際には、周囲側壁12の一部が培養液に没して、空気溜空間15に空気が溜められるように培養液槽に浮かべられる。培養液槽に浮かべられた植物育成床1は、鉢部11に保持された食用植物の重量により、変形抑制手段をなす鍔部10が培養液201に沈んだ状態となる(図2(B)図参照)。
食用植物300が出荷可能な大きさまで育成されると、植物育成床1と共に食用植物が回収され、発芽床20が鉢部11から引き抜かれて食用植物が収穫される。食用植物の収穫後には、植物育成床1は、洗浄槽で洗浄され、繰り返し使用される。植物育成床1は、表面が平滑なポリプロピレン樹脂からなるため、表面に藻が入り込む小さな空隙がなく、仮に藻が付着しても容易に洗浄・除去させることができる。しかも、ポリプロピレン樹脂は耐熱温度が100℃よりも高いため、熱湯により藻を洗浄させれば、より効率的に藻を洗浄させることができる。また、ポリプロピレン樹脂は、発泡ポリスチレンよりも表面が傷付きにくく、従来の発泡スチロール板と比べて、耐用年数が長くなる。
実施例2では、鉢部30,40に反転防止手段が備えられた植物育成床2,3を、図4を参照して説明する。植物育成床2,3は、反転防止手段を備える以外は、実施例1と同一の構成とされている。図4は、植物育成床2,3の平面図を示している。図4(A)図は、反転防止手段をなす筋状の凸部31が、鉢部の側壁32の外方に突設された例を示している。図4(B)図は、反転防止手段をなす筋状の凸部41が、鉢部の側壁42の内方に突設された例を示している。
植物育成床2では、鉢部30において、反転防止手段をなす筋状の凸部31が、鉢部の側壁32の外方に突設されている。筋状の凸部31は、鉢部の側壁32に沿って上下方向に延びると共に、4か所の凸部が等間隔で放射状に配置されている。筋状の凸部の長さは、鉢部の側壁32の上下方向の長さと同一とされている。植物育成床3では、鉢部40において、反転防止手段をなす筋状の凸部41が、鉢部の側壁42の内方に突設される。筋状の凸部41は、鉢部の側壁42に沿って上下方向に延びると共に、4か所の凸部が等間隔で放射状に配置されている。
筋状の凸部31,41が突設される方向が、植物育成床2,3で異なっていても、いずれの場合も鉢部の剛性が高くされているため、発芽床が鉢部から引き抜かれる際に、鉢部の側壁が裏返しに反転されにくいという効果を奏する。これにより、植物育成床が反転防止手段を有さない場合と比べて、耐用年数を高くさせることができる。
実施例3では、空気溜空間が区画壁により分割されている植物育成床4及び植物育成床5を、図5を参照して説明する。図5(A)図は、第1の区画壁50を有する植物育成床4の平面図を示し、図5(B)図は、図5(A)図のA−A位置における断面端面図を示している。図5(C)図は、第1の区画壁50と第2の区画壁60とを有する植物育成床5の平面図を示している。実施例3では、植物育成床1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略している。
植物育成床4では、第1の区画壁50が、周囲側壁12の長手方向に平行に延び(図5(A)図参照)、各々の第1の区画壁50は、空気溜空間15の上部から下部に至るように、樹脂板が折り返されて成形されている(図5(B)図参照)。第1の区画壁が、列51をなすように複数の鉢部を区画させることにより、空気溜空間52が列をなすように備えられる。
空気溜空間15(図5(B)図参照)が列をなすように分割されているため、作業者が区画された列51の側方に立って、遠い区画の列から発芽床を定植させる際や、近い区画の列53から植物を引き抜く際に、植物育成床が傾いても空気溜空間(図5(A)図参照)から空気が抜けにくい。そのため、植物育成床が沈みにくく、収穫作業が容易となる。
植物育成床5では、第1の区画壁50が列をなすように分割された空気溜空間を、更に、第2の区画壁60が前記列と交差する方向に、列をなすように区画させ、空気溜空間61を一つの鉢部11ごとに分割させている。そのため、植物を引き抜く際に、植物育成床が傾く方向が異なっても、各々の空気溜空間61から空気が抜けにくい。
実施例4では、複数の植物育成床70に分割することができるようにされている植物育成床6を、図6を参照して説明する。図6(A)図は、平面図を示し、図6(B)図は、図6(A)図のA−A位置における断面図を示している。図6(C)図は、植物育成床6を、複数の植物育成床70に分割させた状態を示している。
植物育成床6は、複数の植物育成床70に分割できるように、長辺の中央部と短辺の中央部とに、長辺方向に沿った第1の区画壁71と短辺方向に沿った第2の区画壁72とを備えている。植物育成床6の天板に設けられた鉢部は、各々の区画壁により長手方向に2列に区画され、短手方向に2列に区画され、空気溜空間15が四つに分割されている(図6(A)図参照)。各々の区画壁71,72は、天板13から折り返されるように立ち下げられると共に、その下端部に、複数の植物育成床70を連続させる第2の鍔部73を備えている(図6(B)図参照)。第2の鍔部73は、鍔部10と同じ厚さの平坦部とされる。
植物育成床6は、交差する方向にのびる2つの区画壁71,72により、第2の鍔部73を介して、天板13と空気溜空間15とを4つに区画させている(図6(A)図,図6(B)図参照)。植物育成床6を、第2の鍔部73の中央線に沿って裁断して、4つの植物育成床70に分割させることができる(図6(C)図参照)。植物育成床6を分割させる態様は、四等分に限定されず、二等分された状態で使用されてもよい。例えば、植物育成床6を4つに分割させれば、家庭菜園に適した小型の植物育成床74として使用することができる。
一方、短辺の中央部から植物育成床6を半分の大きさに分割させて、縦長の植物育成床75とさせてもよい(図6(C)図参照)。この場合には、培養液槽と植物育成床6の間に隙間ができた際に、前記隙間を埋めるように前記細長く延びる植物育成床を配置させると、培養液槽を無駄なく利用させることができる。
(その他)
・実施例に示した培養液層、植物育成床の数値は例示に過ぎず、限定されないことは勿論のことである。
・実施例3,4で示した空気溜空間を分割させる態様は例示にすぎず、これに限定されないことは勿論のことである。
・本実施例の植物育成床に、藻の繁殖を抑制させる薬剤等を併用させてもよいことは勿論のことである。例えば、植物の定植前にマイナスイオン水を、植物育成床に散布・乾燥させた場合には、マイナスイオン水が使用されない場合と比べて、藻の繁殖が抑制されていた。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、上記した説明に限られず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,2,3,4,5,6…植物育成床、
10…鍔部、11…鉢部、12…周囲側壁、13…天板、14…側壁、
15…空気溜空間、16,17…開放部、
20…発芽床、21…苗床、22…凹部、23…十字の切込み、24…切込み、
30…鉢部、31…筋状の凸部、32…側壁、
40…鉢部、41…筋状の凸部、42…側壁、
50…第1の区画壁、51…列、52…空気溜空間、53…近い区画の列、
60…第2の区画壁、61…空気溜空間、
70…植物育成床、71…第1の区画壁、72…第2の区画壁、
73…第2の鍔部、74…小型の植物育成床、75…縦長の植物育成床、
100…作業者、200…培養液槽、201…培養液、300…食用植物、
400…培養液槽、401…隙間、402…液面、403…培養液

Claims (8)

  1. 食用植物を水耕栽培させる植物育成床であって、
    前記植物育成床は、平滑な樹脂板からなり、予め植物を発芽させた発芽床を保持させる複数の鉢部と、浮力を生じさせる空気溜空間と、変形を抑制させる変形抑制手段とを含み、
    前記鉢部は、天板から立ち下げられた側壁に囲まれ、上部と下部が開放され、下部が上部よりも小径の逆円錐台形状の孔とされ、
    前記空気溜空間は、前記天板と、前記天板の外周から立ち下げられた周囲側壁と、前記鉢部の側壁とに囲まれると共に、下方が開放された空間とされ、
    前記変形抑制手段は、前記周囲側壁の下端部から外方に突出された鍔部とされ、前記鍔部の厚さが前記周囲側壁の厚さよりも厚く、前記周囲側壁の捲れあがりを抑制させている、
    ことを特徴とする植物育成床。
  2. 前記植物育成床は、前記空気溜空間の上部から下部に至る第1の区画壁を有し、
    第1の区画壁は、前記樹脂板が折り返された状態に成形されてなり、
    第1の区画壁が、列をなすように前記複数の鉢部を区画させ、前記空気溜空間が分割されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の植物育成床。
  3. 前記植物育成床は、
    前記空気溜空間の上部から下部に至る第2の区画壁を有し、
    第2の区画壁は、前記樹脂板が折り返された状態に成形されてなり、
    第2の区画壁が、第1の区画壁が列をなすように分割させた前記空気溜空間を、前記列と交差する方向に区画させ分割させている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の植物育成床。
  4. 前記鉢部が、反転防止手段を有し、
    前記反転防止手段が、前記鉢部から、前記発芽床と共に育成された植物を引き抜く際に、前記側壁が反転されることを防止させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の植物育成床。
  5. 前記反転防止手段が、筋状の凸部とされ、
    前記筋状の凸部が、前記側壁に沿って上下に延びている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の植物育成床。
  6. 前記周囲側壁が、上方よりも下方が、外に広く形成され、
    複数の前記植物育成床を嵌め込むように積み重ね可能とされている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の植物育成床。
  7. 前記植物育成床の板厚が0.3mm以上0.8mm以下とされると共に、前記植物育成床の高さが20mm以上50mm以下とされている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の植物育成床。
  8. 植物育成床セットであって、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の植物育成床と、予め植物を発芽させる発芽床とを含み、
    前記発芽床がウレタンスポンジからなると共に前記鉢部の大きさよりも大きい、
    ことを特徴とする植物育成床セット。
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