JP2019159420A - 画像処理装置、制御方法、およびそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像全体に対して再度二値化処理を実行することなく、明度の高い文字を効率的に抽出することを目的とする。【解決手段】 領域解析処理によって認識された前記第一の領域以外の領域である第二の領域を抽出する抽出手段と、を有し、二値化手段は、抽出手段により抽出された第二の領域に対して二値化処理を実行する際に設定する第一の閾値を、前記スキャンデータに対して二値化処理を実行する際に設定する第二の閾値よりも低く設定し、第一の閾値に基づき前記第二の領域に対して二値化処理を実行することを特徴とする。【選択図】 図7

Description

本発明は、スキャンデータを解析する画像処理装置、制御方法、およびそのプログラムに関する。
従来、紙文書をスキャンしてスキャンデータを取得し、取得したスキャンデータに対してファイル名を設定して管理する方法がある。ファイル名を設定する方法としては、MFP等の画像処理装置でスキャンデータに対して光学的文字認識処理(OCR処理)を実行することで文字情報を抽出し、得られた文字情報の中からファイル名として用いる文字列を自動、または手動で設定する方法がある。
OCR処理には時間がかかるため、以下のような手順で処理を行う形態が考えられる。まず文字列の位置抽出のために二値化処理および領域解析処理を実行して、その解析結果の文字領域をプレビュー表示し、その後、ユーザにより選択された領域に対してのみOCR処理を実行する形態である。二値化処理とは、画像を白と黒の2階調に変換する処理のことであり、領域解析処理とは、文字や画像等が含まれる特徴的な領域と、それ以外の背景領域とに認識するための処理のことである。
スキャンデータから文字情報を高速で抽出する必要がある状況としては、例えば特許文献1のように、ユーザがMFPのタッチパネルで操作する状況である。高速で処理を実行し、得られた文字領域を表示することでユーザの操作感を向上させる必要がある。そのため、OCR処理の前処理である二値化処理に対しても処理の高速化が求められる。
二値化処理には、固定の二値化閾値を用いてスキャンデータ全体を二値化する単純二値化処理と、スキャンデータの領域ごとに二値化閾値を変更して二値化する適応二値化処理の主に二つの処理がある。一般的に単純二値化処理は、適応二値化処理よりも処理速度が速い。一方の適応二値化処理は処理速度が遅い分、紙文書の文字の配色に多様なパターンがある場合に用いられる。配色のパターンとは具体的に、濃い文字色(明度が低い色)や薄い文字色(明度が高い色)のことである。
特開2016−024488号公報
単純二値化処理の場合、明度の高い文字は二値化処理を行った際に白画素として丸められてしまうため、文字列の抽出が行えないことがある。一方、画像全体に対して適応二値化処理を行うと、処理に時間がかかる。
本発明は、画像全体に対して再度二値化処理を実行することなく、明度の高い文字を効率的に抽出することを目的とする。
上記の課題を解決するために、画像データをスキャンすることでスキャンデータを取得する画像処理装置であって、前記スキャンデータのヒストグラムをもとに閾値を設定し、設定した前記閾値に基づき前記スキャンデータを白と黒の二値に変換する処理である二値化処理を実行する二値化手段と、前記二値化手段によって二値化されたスキャンデータに基づいて、文字が含まれる第一の領域を認識する領域解析処理を実行する領域解析手段と、前記領域解析処理によって認識された前記第一の領域以外の領域である第二の領域を抽出する抽出手段と、を有し、前記二値化手段は、前記抽出手段により抽出された第二の領域に対して二値化処理を実行する際に設定する第一の閾値を、前記スキャンデータに対して二値化処理を実行する際に設定する第二の閾値よりも低く設定し、前記第一の閾値に基づき前記第二の領域に対して二値化処理を実行することを特徴とする。
本発明により、画像全体に対して再度二値化処理を実行することなく、明度の高い文字を効率的に抽出することができる。
画像処理システム全体図である。 画像処理装置101のハードウェア構成図である。 ファイルサーバー102のハードウェア構成図である。 画像処理装置101のソフトウェア構成図である。 スキャンデータをファイルサーバー102に転送するフロー図である。 スキャン設定画面の一例を示す図である。 スキャンデータ解析処理のフローチャートである。 画像データの一例と、画像データの解析情報の一例である。 プレビュー画面の一例を示す図である。 ファイル名づけ処理を示すフローチャートである。 背景矩形の抽出処理を示すフローチャートである。 背景矩形の再解析処理を示すフローチャートである。 アップロード設定画面の一例を示す図である。 背景矩形の抽出処理のイメージ図である。 行領域情報の一例を示す図である。 背景領域と背景セルの関係を示す図である。 プレビュー画面の一例を示す図である。
〔実施例1〕
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明する。
まず、図1を用いて、本実施形態に係る画像処理システムとそのネットワークを構成する各種装置について説明する。図1は、画像処理システムの全体図である。LAN(Local Area Network)100には、画像処理装置101及びファイルサーバー102が互いに通信可能に接続されている。
画像処理装置101の一例としてはMFP等が挙げられる。画像処理装置101は、PSTN(Public Switched Telephone Networks)110に接続され、不図示のファクシミリ装置との間でスキャンデータをファクシミリ通信することもできる。また、図1ではLANで各装置を接続しているが、インターネットなどを介して接続されていてもよい。
図2は、画像処理装置101のハードウェア構成図である。CPU211を含む制御部210は、画像処理装置101全体の動作を制御する。CPU211は、ROM212に記憶された制御プログラムを読み出して、読取/印刷/通信などの各種制御を行う。RAM213は、CPU211の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。なお、画像処理装置101は1つのCPU211が1つのメモリ(RAM213またはHDD214)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、他の形態でも構わない。例えば、複数のCPUや複数のRAMまたはHDDを協働させてフローチャートに示す各処理を実行するようにすることもできる。
HDD214は、スキャンデータや各種プログラムを記憶する。操作部I/F215は、操作部220と制御部210を接続する。操作部220には、タッチパネル機能を有する液晶表示部やキーボードなどが備えられており、ユーザによる操作/入力/指示を受け付ける受付部のとしての役割を担う。
プリンタI/F216は、プリンタ221と制御部210を接続する。プリンタ221は一般的な印刷機能を有するプリントユニットであり、印刷すべきスキャンデータはプリンタI/F216を介して制御部210から転送されたデータがプリンタ221により印刷される。
スキャナI/F217は、スキャナ222と制御部210を接続する。スキャナ222は一般的なスキャン機能を有するスキャンユニットであり、原稿上の画像を読み取って生成したスキャンデータを、スキャナI/F217を介して制御部210に送信する。画像処理装置101は、スキャナ222で生成されたスキャンデータをファイルサーバー102に送信したり、メールで送信することもできる。
モデムI/F218はモデム223と制御部210を接続する。モデム223は、図示しないファクシミリ装置との間におけるスキャンデータのファクシミリ通信を実行するユニットである。ネットワークI/F219は、制御部210とLAN100を接続する。画像処理装置101は、ネットワークI/F219を用いてLAN100の外部装置(ファイルサーバー102など)にスキャンデータや情報を送信したり、各種情報を受信したりする。
図3は、ファイルサーバー102のハードウェア構成図である。ファイルサーバー102を構成する各種ハードウェアは、画像処理装置101を構成する各種ハードウェアの機能と同じなので説明を省略する。
図4は、画像処理装置101が有する機能を示す図である。画像処理装置101が有する機能としては、主にネイティブ機能部410と追加アプリケーション420の2つに分けられる。ネイティブ機能部410は、画像処理装置101に標準的に備えられた機能である。追加アプリケーション420は画像処理装置101に追加でインストールされた機能であり、Java(登録商標)をベースに動作する。画像処理装置101への機能の追加は容易に実現できるため、画像処理装置101には、図4で示した機能以外にも他の追加アプリケーションがインストールされていても良い。
アプリケーション表示部423は、画像処理装置101の操作部220のタッチパネル機能を有する液晶表示部を介して、ユーザ操作を受け付けるためのUIを表示する機能である。表示されるUIについては後述する。
スキャン指示部421は、アプリケーション表示部423を介してユーザ操作によって入力された入力情報を受信し、スキャン処理要求としてスキャン部411に対し、入力情報に含まれる設定情報を送信する。スキャン処理要求には、後述のアプリケーション受信部422が受信するスキャンデータを識別するための識別情報である要求IDを含む。またスキャン指示部421は、後述のアプリケーション転送部424が、ファイルサーバー102に送信するフォルダパスの情報を一時的に保存する。
スキャン部411は、スキャン指示部421からの設定情報を含んだスキャン要求を受けて、スキャナI/F217を介してスキャナ222で、原稿上の画像を読み取ってスキャンデータを生成し、スキャンデータと設定情報を転送部412に送信する。
転送部412は、スキャン部411から受け取ったスキャンデータを、スキャン部411から受信した設定情報に従って転送する。ここでスキャン部411から受信する設定情報には、スキャンデータの転送先を指定する情報が含まれる。スキャンデータの転送先として、ファイルサーバー102やPC(不図示)等を設定することは可能であるが、本実施例のように、スキャン部411が生成したスキャンデータを追加アプリケーション420に転送する形態でもよい。
転送部412はFTP(File Transfer Protocol)機能を有する。転送部412(FTPにおけるクライアント)は、同じくFTP機能を有するアプリケーション受信部422(FTPにおけるサーバー)に対してFTPによりスキャンデータを転送する。FTPとは、電子回線を用いてファイルを転送する際に使われるプロトコルである。
アプリケーション受信部422を介してアプリケーション転送部424は、転送部412から受信したスキャンデータを受信する。アプリケーション転送部424は、受信したスキャンデータを画像解析部425に送信する。
画像解析部425は、受信したスキャンデータに対して行領域抽出処理やOCR処理によって解析を行い、解析結果(領域情報と文字列情報)をアプリケーション転送部424に送信する。アプリケーション転送部424は、スキャンデータと解析結果をアプリケーション表示部423に渡す。アプリケーション表示部423は、受信したスキャンデータと解析結果をプレビュー表示部426に送信する。
プレビュー表示部426は、操作部220のタッチパネル機能を有する液晶表示部にユーザによる操作/入力/指示を受け付けるためのファイル名設定に関するUIを表示する。そのUIの詳細については後述する。
アップロード指示部427は、操作部220のタッチパネル機能を有する液晶表示部にユーザによる操作/入力/指示を受け付けるためのフォルダパス設定に関するUIを表示する。そのUIの詳細については後述する。
アプリケーション転送部424は、受信データに含まれる要求IDが一時的に保存したフォルダパスにプレビュー表示部426及びアップロード指示部427から取得した文字列をフォルダやファイル名に追加して、ファイルサーバー102にスキャンデータを転送(送信)する。
アプリケーション転送部424がスキャンデータをファイルサーバー102に転送した後、アプリケーション表示部423に転送が終了したことを通知する。アプリケーション表示部423は、アプリケーション転送部424からの通知を受けて、表示内容を更新する。
また、アプリケーション転送部424は、SMB(Server Message Block)機能を有している。アプリケーション転送部424(SMBにおけるクライアント)は、ファイルサーバー102(SMBにおけるサーバー)に対してSMBを用いてファイル及びフォルダ操作を行う。SMBとは、電子回線を用いてファイル共有等を行うためのプロトコルである。SMBの他に、WebDAV(Distributed Authoring and Versioning protocol for the WWW)、FTP(File Transfer Protocol)、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)等が使用可能である。また、それ以外にファイル送信目的以外のSOAPやREST(Representational State Transfer)等も使用可能である。
次に図5を用いて、画像処理装置101がスキャンデータを取得してからファイルサーバー102に転送するまでの処理を説明する。図5に示す各ステップは、画像処理装置101のCPU211がHDD214に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
アプリケーション表示部423は操作部220にスキャン設定画面600を表示する(S501)。スキャン設定画面の一例を図6に示す。
ユーザは、スキャン設定画面600のキー601〜605のいずれかが押下されることによって、スキャン部411が処理を実行する。[カラー設定]キー601は、スキャンする際のカラーを設定する。[解像度設定]キー602は、スキャンする際の解像度を設定する。[画面読み取り設定]キー603は文書の両面スキャンを設定する。[原稿混載設定]キー604は、スキャンする文書の原稿混載の有無を設定する。[画像形式設定]キー605は、スキャンデータの画像形式を設定する。各種キー601〜605による設定項目については、ここに記載した設定項目が存在しなくても良く、記載した設定項目以外の項目がスキャン設定画面上に存在しても良い。一方、[スキャン開始]キー621はスキャンを実行するためのキーであり、[キャンセル]キー620はスキャンを中断するためのキーである。
アプリケーション表示部423は[スキャン開始]キー621が押下されたか否かを判定する(S502)。[スキャン開始]キー621が押下されたと判定すると、アプリケーション表示部423はキー601〜605のうち選択された設定項目に基づいて、スキャン指示部421に対してスキャン実行のリクエストを送信する。[キャンセル]キー620が押下されると図5の処理は終了する。
スキャン指示部421はスキャン部411にスキャン指示を送信し、原稿をスキャンする(S503)。スキャンで得られたデータ(スキャンデータ)は転送部412を介してアプリケーション受信部422にFTPで転送される(S504)。
画像解析部425は、スキャンデータの解析指示をアプリケーション受信部422から受信し、スキャンデータを解析する(S505)。そして、その解析結果をアプリケーション受信部422とアプリケーション転送部424に送信する。S505のスキャンデータの解析処理については後述する。
アプリケーション転送部424は、画像解析部425から解析結果として行領域情報を取得する(S506)。行領域情報とは、文字列が記された領域である行領域の大きさや座標に関する情報であり、後述のプレビュー画面900に示される行領域930〜939を作成する際に用いられる。
行領域情報を取得する具体的な方法としては、文字のヒストグラムから文字列の境界を特定する方法や、文字を表現する黒画素の大きさや黒画素間の距離によって文字列の境界を特定する方法等が挙げられる。
今回の行領域情報はCSVまたはXMLのフォーマットであるものとして説明するが、他のフォーマットであっても構わない。また、HDD214を介して保存したデータをアプリケーション転送部424が取得する形態でも構わない。
行領域情報(XMLのフォーマット)の一例を図15に示す。図15には、スキャンデータに含まれる文字列「注文書」(後述のプレビュー画面900の「注文書」)を解析処理した結果、得られた行領域情報が示されている。1700には、「注文書」の行領域930における定義が記載されている。1700は1701と1702を含み、1701には行領域930の位置が定義されている。1702には、行領域930に含まれる文字や画像の位置等が定義されている。今回であれば、行領域930に含まれる文字「注文書」について定義されている。
1702は更に、1703−1と1703−2を含み、行領域930に含まれる各文字列について定義している。今回の行領域930には一行分の文字列(「注文書」)しか存在しないので、1703−2は記載されないはずだが、行領域情報のイメージのしやすさを考慮して1703−2も記載している。
1703−1は更に、1704と1705を含み、1704は行領域930に含まれる一列分の文字列「注文書」の位置が定義されており、1705は文字列を構成する各文字「注」「文」「書」の位置が定義されている。
以上が行領域情報に関する説明である。ここで示した行領域情報はあくまでも一例であり、含まれる情報やその形態については問わない。
図5の説明に戻る。プレビュー表示部426はアプリケーション表示部423を介してアプリケーション転送部424から取得したスキャンデータ、及び行領域情報を用いて、プレビュー画面900に表示する(S507)。プレビュー画面900の一例を図9に示す。
プレビュー画面900を介したユーザ操作によりスキャンデータのファイル名が設定され、アプリケーション転送部424はファイルサーバー102に対し設定されたファイル名を送信する。ファイル名の設定方法、選択方法の一例としては、プレビュー画面900上に表示された行領域930〜939のいずれかを選択することで、選択した行領域のOCR結果がテキストボックス901に反映される方法等がある。
ここでプレビュー画面900について図9を用いて説明する。プレビュー表示領域910は、スキャンデータの表示状態を変更するためのキー911〜916、及び行領域930〜939が表示される。[画面上部スクロール]キー911は、プレビュー表示領域910に表示されている領域を上に向かってスクロールする。[画面下部スクロール]キー912は、プレビュー画面900に表示されている領域を下に向かってスクロールする。[画面拡大]キー913は、プレビュー表示領域910に表示されている領域を拡大表示する。[画面縮小]キー914は、プレビュー表示領域910に表示されている領域を縮小表示する。[画面左部スクロール]キー915は、プレビュー表示領域910に表示されている領域を左に向かってスクロールする。[画面右部スクロール]キー916は、プレビュー表示領域910に表示されている領域を右に向かってスクロールする。これらのキー操作は、画面のスワイプやピンチアウト/ピンチインによって実現されてもよく、具体的な操作形態は問わない。以上がプレビュー画面900の説明である。
図5の説明に戻る。画像解析部425とプレビュー表示部426において、各行領域の文字列取得処理、およびファイル名付け処理を行う(S508)。例えば、S507において行領域932が選択されると、そのOCR結果である「いしい産業株式会社」がS508においてファイル名として設定される。ファイル名が設定された後、「次へ」キー921が押下される(S509)とS510の処理に進む。S508の処理の詳細は後述する。
なお、S505〜S508までの処理はスキャンデータ1ページ目(先頭ページ)に対して実行される処理とする。先頭ページから抽出し、ユーザ操作によって選択された文字(行領域のOCR結果)が、そのスキャンデータのファイル名となる。
プレビュー表示部426は、[次へ]キー921が押下されたか否かを判定する(S509)。[次へ]キー921が押下されたと判定されると、プレビュー表示部426は、テキストボックス901に設定されたファイル名をアップロード指示部427に送信する(S510)。[戻る]キー920が押下されたと判定されると、S501の処理に戻る。
ファイル名を受信したアップロード指示部427は、アップロード設定画面1300を表示する(S511)。アップロード設定画面1300の一例を図13に示す。[フォルダパス]1301は、転送先であるファイルサーバー102のフォルダパスをユーザ操作により設定することができる。[フォルダパス]1301が押下されるとアップロード指示部427は、キーボード画面(不図示)を表示する。ユーザは、キーボード画面を介してフォルダパスを入力する。キーボード画面におけるフォルダパスの入力操作が終了すると、アップロード指示部427はキーボード画面を閉じる。ここで挙げたフォルダパスの設定方法はあくまでも一例であり、画像処理装置101が保持するアドレス帳から選択する形態等でもよい。
アップロード指示部427は、[アップロード]キー1321が押下されたか否かを判定する(S512)。[アップロード]キー1321が押下されたと判定されると、アップロード指示部427はファイルサーバー設定情報を取得する(S513)。ファイルサーバー設定情報には、ファイルサーバー102にスキャンデータを格納するために必要となるホスト名や、スキャンデータを格納するフォルダパスの起点、ファイルサーバー102にログインするためのユーザ名とパスワードが含まれる。また、S513では、S510で取得したファイル名とS511で取得したフォルダパスもアプリケーション転送部424に送信される。[戻る]キー1320が押下されたと判定すると、S507の処理に戻る。
アプリケーション転送部424は、スキャンデータの格納先となるスキャンデータ格納先パスを作成する(S514)。スキャンデータ格納先パスは、ファイルサーバー設定情報に含まれるファイルサーバー102のホスト名や、S511で取得したフォルダパス、S510で取得したファイル名を用いて作成される。
アプリケーション転送部424はファイルサーバー102にアクセスする(S515)。その際、S513で取得したファイルサーバー設定情報に含まれるユーザ名とパスワードをファイルサーバー102に送信することで、ファイルサーバー102においてユーザ認証が実行される。
アプリケーション転送部424は、ファイルサーバー102による認証が成功したかを判定し(S516)、認証が成功した場合はS517の処理に進み、認証が失敗した場合は本処理を終了する。アプリケーション転送部424は、S514で作成したスキャンデータ格納先パスが示すフォルダにスキャンデータを転送し、格納する(S517)。以上が、スキャンデータを取得してからファイルサーバー102に送信するまでの処理である。
今回、画像処理によって抽出された文字列をスキャンデータ格納先であるフォルダ名やファイル名として使用する形態を示したが、それ以外の使用形態でも可能である。例えば、抽出された文字列が電話番号であればそれを用いてファクスを送信したり、抽出された文字列がメールアドレスであればそれを用いてメールを送信したりすることもでき、ファイルサーバー102に保存する形態には限定されない。
<S505のスキャンデータの解析処理>
図7を用いて、S505のスキャンデータ解析処理について説明する。図7に示したフロー図は、画像解析部425が主体で実行される。
S504でスキャンデータが転送部412を介してアプリケーション受信部422に送信された後、画像解析部425はアプリケーション受信部422からスキャンデータを受信し、スキャンデータを読み込む(S701)。読み込んだスキャンデータの一例を図8(a)に示す。802は、白の画素成分である背景部分に対し、黒の画素成分である前景部分(文字)が表示されている。一方の801は、白の画素成分である背景部分に対し、明度の高い前景部分が表示されている。また803は、前景部分である文字の画素成分は黒色であるが、背景部分の画素成分は前景部分とは異なる濃い色で表示されている。
画像解析部425は読み込んだスキャンデータに対して二値化処理を実行する(S702)。ここで実行される二値化処理の例としては、画像データ全体のヒストグラムから閾値を決定する大津(おおつ)法等、その後の領域抽出が可能な精度で白と黒の二値に変換されれば具体的な手法は問わない。
画像解析部425は、二値化処理を施したスキャンデータに対して領域解析処理を行う(S703)。スキャンデータに対して領域解析処理を行った結果、得られた解析情報の一例を図8(b)に示す。図8(b)で示される矩形(文字矩形、行領域、文字領域)は、対象物(今回であれば文字や文字列など)の輪郭を含むことができる最小の四角形であるものとする。
804は複数行の文字列を1つの領域とした文字領域、805は文字領域を行単位で分割した行領域、806は1文字単位で切り出した文字矩形を示す。本実施例における領域解析処理(S703)が実行された結果は、804、808、809、810、811で示される文字領域である。その他に示される点線の矩形は、文字領域が抽出されるまでに抽出される行領域(例えば805)や文字領域(例えば804)である。文字矩形が抽出された後に行領域が抽出され、最終的に文字領域が抽出される。
領域解析における文字領域(または文字矩形、行領域)の抽出手法として例えば、スキャンデータ中の黒画素塊、白画素塊の集合を抽出し、その形状、大きさ、集合状態等から、文字、絵や図、表、枠、線といった特徴的な領域を抽出する手法がある。
その際、文字矩形806の組版方向(縦書き、または横書き)を判定する必要がある。その判定方法とは文字矩形に対し、垂直方向と水平方向の2方向にヒストグラムを生成し、ヒストグラムの谷が出現する頻度や規則によって組版方向が判定される。図8(b)では、文字矩形の組版方向が横書きと判定された結果、抽出された行領域(例えば805)を示している。行領域から文字領域を抽出する際にも同様の判定方法である。
また、801の領域解析結果は、801に該当する文字の明度が高いため、図8(b)では文字領域として抽出されていない(図中の807)。803の領域解析結果は、803に該当する背景の画素が濃い色であったために図8(b)では背景の一部が二値化処理により黒に置き換わり、実際の文字よりも横長の領域が文字領域として抽出されている。
図7の説明に戻る。S703においてスキャンデータの領域解析が実行された後、後述の背景矩形の抽出処置(S704)と背景矩形の再解析処理(S705)が実行される。以上が、スキャンデータの解析処理である。
<S704の背景矩形の抽出処理>
S703によって抽出された領域解析結果(文字領域)から、背景矩形を抽出する処理について説明する。図11は背景矩形の抽出処理を示すフロー図であり、画像解析部425を主体として実行される。また、図14は、図11の処理におけるイメージ図である。背景矩形とはスキャンデータのうち、文字領域として抽出された領域以外の領域(背景領域)を矩形として抽出したものを指し、単数または複数のセルで構成される。
本フローは文字領域以外を背景領域と見なしているが、文字矩形、または行領域以外を背景と見なして図11の処理を行う形態でもよい。
画像解析部425はスキャンデータをグリッド分割する(S1101)。グリッド分割とは、処理単位を決定するために格子状に領域分割することである。つまり、スキャンデータに対し上下左右方向に延びる線が互いに垂直に交わるように分割する。しかし、領域分割の形態は、必ずしも格子線が上下左右方向に伸びている必要もなく、各格子線が垂直に交わっている必要もない。背景矩形を抽出するための処理単位(以下、セル)が決定される方法であれば、特に形態は問わない。
セルのサイズは文書の文字サイズを基準とする。例えば、文字サイズが12ポイントであれば、セルサイズをそれよりも大きな15ポイント、文字サイズと同じ12ポイント、文字サイズよりも小さい10ポイント等と設定する。セルサイズはユーザによる手動操作で設定されてもよく、文字サイズから自動的に設定される形態でもよい。また、文字サイズでなく固定の画素数をセルサイズとして定めてもよい。また、一つのセルの縦と横の比率は必ずしも均等でなくても良く、各セルの縦横サイズが揃っていなくても良い。
図11の説明に戻る。画像解析部425はS1101で分割したセルから、背景セルを抽出する(S1102)。
背景領域と背景セルの関係について、図16を用いて説明する。
図16の1800(白色格子)はS1102で抽出される背景セルであり、1801(白色無地)は図8(b)で示した文字領域804である。つまり、1800を含む、1801以外の領域が背景領域である。このように、背景セルと背景領域とが必ずしも一致するとは限らず、斜線の領域分だけ双方にズレが生じていることがわかる。セルサイズと文字領域の配置や大きさによっては、1802(斜線)のように、文字領域でもなく背景セルでもない領域が生じ得る。後述の処理では、1801と1802が領域セルとしてみなされ、後述の再二値化処理や領域抽出処理の対象から外される。
このように、セルサイズを文字サイズよりも大きくすると、実際の文字サイズよりも大きい領域が領域セルと見なされるため、解析精度が落ちるが解析速度を上げることができる。一方、セルサイズを文字サイズよりも小さくすると、解析精度は上がるが解析速度は落ちる。解析精度と解析速度のどちらを優先して採用するかによって、文字サイズに対するセルサイズが変わるが、本実施例では解析速度を優先するため、セルサイズを文字サイズよりも大きくした場合を示す。
図11の説明に戻る。画像解析部425は背景セルの抽出の開始点となる基準セルを選択する(S1103)。今回は、S1102でまだ背景矩形として抽出されていないセルのうち、最も上部、かつ最も左部にあるセルを背景セルとして選択する。
画像解析部425はS1103で選択された基準セルに対し、上下方向に連続した背景セルを一つの矩形Aとして記憶する(S1104)。例えば、図14(a)のように、基準セル1601と領域セル1602が存在した場合、1603が矩形Aとして記憶される。領域セルは、図16に示した1801と1802で構成されるセルに相当する。
画像解析部425は基準セルの左右方向に背景セルが存在するかどうかを判定する(S1105)。左右方向に背景セルが存在することが判定された場合にはS1106の処理に進み、存在しないことが判定された場合はS1107の処理に進む。図14(a)の例では基準セル1601の右方向に背景セル(図中の白色のセル)が存在するためS1106へ進むことになる。また、図14(b)の場合は、基準セル1601の右側に領域セル1602が存在するため、S1107へ進む。
S1105で左右方向に背景セルが存在することが確認された場合、画像解析部425は基準セルを追加し、追加された基準セルと既存の基準セルとを含めて、新たな基本セルとする(S1106)。例えば図14(a)、(b)では、基準セル1601とその右にある背景セル1604とで構成された基準セル1605が、新たな基準セルとなる。新たな基準セル1605を図14(c)に示す。
本実施例では、既存の基準セルに対して基本セル1個を追加する形態を示しているが、追加される基準セルの個数や左右方向は特に問わない。例えば、基準セルの左側に連続する背景セル2個と、基準セルの右側に連続する背景セル1個とで構成される合計4個のセルを、S1106における新たな基準セルとしてもよい。
画像解析部425は基準セル1605を基準に、上下方向に同じ長さ分だけ連続する背景セルを一つの矩形Bとして記憶する(S1108)。図14(c)の場合、S1108の処理を実行した結果は図14(d)に示される。S1108で選択された矩形Bは1606である。
画像解析部425は、矩形Aの上下方向の長さと矩形Bの上下方向の長さとを比較し、同じ長さであるかを判定する(S1109)。図14の場合、1603(矩形A)と1606(矩形B)の上下方向の長さとを比較する。
比較した結果、同じ長さであると判定された場合、基準セルの長さがより長い矩形Bに矩形Aが含まれることになるので、矩形Bを矩形Aとして記憶し(S1111)、S1105の処理に戻る。
比較した結果、同じ長さでないと判定された場合は、矩形Aを背景矩形として登録(S1110)し、S1111の処理に進む。図14の場合、1603(矩形A)と1606(矩形B)とで長さが違うので、1603が背景矩形として登録される。
S1105において、基準セル1601の左右方向に背景セルが存在しないと判定されると、画像解析部425はS1110と同様、矩形Aを背景矩形として登録する(S1107)。図14(b)の場合、1607が背景矩形として登録される。
画像解析部425は背景セルのうち、まだ背景矩形として登録されていないセルがあるかどうかを判定し(S1112)、登録されていないセルが存在すると判定された場合には、そのセルを基準セルとして選択して再度処理を行う(S1103)。ここで基準セルを選択する際にも、背景矩形として登録されていないセルのうち、最も上部、かつ最も左部にあるセルを選択するものとする。
S1112で存在しないと判定された場合には全てのセルが背景矩形に含まれたと判断し、処理を終了する。以上が、背景矩形の抽出処理の説明である。図11の処理により、全ての背景セルを何れかの背景矩形に含めることが可能となる。
本処理により、矩形Aと矩形Bとが上下方向に同じ長さである限り、矩形Aは登録されることなく、基準セルの追加に従って矩形Aが左右方向に延長される。最終的には延長された矩形Aが一つの背景矩形として登録され、背景領域を一つの背景矩形として漏れなく登録することができる。
一方、矩形Aと矩形Bとが上下方向に同じ長さではない場合は、同じでないと判定される度に矩形Aが登録され、背景領域を複数の背景矩形として漏れなく登録することができる。
S1110とS1111の処理については、矩形Aおよび矩形Bの両方を登録する形態も可能である。また、S1109の判定基準をどちらの矩形が長いか、等の判定基準でもよい。
<S705の背景矩形の再解析>
S704(図11の処理)で抽出された背景矩形に対して、S705で再度二値化処理と領域抽出処理を行う処理を、図12を用いて説明する。図12は画像解析部425における背景矩形の再解析処理を示すフローチャートである。
画像解析部425は図11の処理で登録された背景矩形のうち、未処理の背景矩形が存在するかを判定する(S1201)。ここでの未処理の背景矩形とは、抽出された背景矩形のうち、再二値化処理と領域抽出処理が実行されていない背景矩形を指す。S1201により、未処理の背景矩形が存在すると判定された場合はS1202の処理に進み、存在しないと判定された場合はS1204の処理に進む。
S1201で未処理の矩形が存在すると判定された後、画像解析部425は未処理の矩形を一つ選択し、その矩形内の画像に対して再二値化処理を行う(S1202)。再二値化処理とは、上記で説明した二値化処理と同じ処理方法のものも含まれるが、1回目の二値化処理(S702)と区別するために呼称を変えている。ただし、再二値化処理の際の閾値は、一回目の二値化処理(S702)の閾値よりも低く設定すべきである。そうすることで、一回目の二値化処理では抽出できなかった明度の高い文字を抽出することができる。
再二値化処理を実行された背景矩形に対して領域抽出処理を行う(S1203)。ここで、領域抽出処理については上記で述べた領域抽出処理と同じ処理方法でも良く、異なってもよい。
S1201で未処理の背景矩形が存在しないと判定された場合、画像解析部425はS1203で抽出された各背景矩形を画像全体の領域抽出結果と結合する(S1204)。その際、各背景矩形は座標が重複していることもあるため、いずれかの背景矩形で抽出されれば領域抽出結果として結合しても良い。以上が背景矩形の再解析に関する処理である。図12の処理により、最初の二値化処理や領域抽出処理で認識されなかった明度の高い文字を、文字として抽出することができる。
<S508の行領域情報の解析とファイル名付け>
S508における行領域情報の解析処理とファイル名の設定処理について、図10を用いて説明する。なお、図10は、行領域のOCR処理、およびファイル名付け処理を示すフローチャートであり、画像解析部425が主体で実行される。また、図10のフローは、プレビュー画面に対するユーザのタッチ操作を受け付けたことをきっかけに開始される。
プレビュー表示部426は、[次へ]キー921または[戻る]キー920が押下されたか否かを判定する(S1001)。[次へ]キー921または[戻る]キー920が押下されたと判定されると、処理を終了しS510へ進む。[次へ]キー921または[戻る]キー920が押下されていないと判定された場合はS1002に進む。
プレビュー表示部426は、ユーザによってプレビュー画面がタッチされたかを判定する(S1002)。プレビュー画面がタッチされた場合はS1006の処理に進み、プレビュー画面がタッチされたと判定されるまでS1002の処理が繰り返される。画像解析部425は、S1002においてユーザがタッチした領域の位置情報(座標)を取得する(S1006)。画像解析部425は、取得した位置情報に基づいて、S505で登録された背景矩形を取得する。具体的には、S1001で取得した座標を含む単数または複数の背景矩形を取得する。
画像解析部425は取得した背景矩形を一つ選択する(S1008)。画像解析部425は選択した背景矩形に対してOCR処理を実行し、文字列を抽出する(S1003)。一つの背景矩形に対して文字列を抽出した後、OCR処理がまだ行われていない背景矩形が存在するかを判定する(S1009)。存在すると判定された場合はS1008とS1003の処理を繰り返す。
S1009において存在しないと判定された場合、各背景矩形から得られたOCR処理結果のうち、精度の高いOCR処理結果を採用する(S1010)。具体的には、OCR処理の処理結果と類似している文字列をデータベース等で照合・取得する。S1007で取得した背景矩形が複数存在する場合は、文字列を取得する処理を各背景矩形に対して行い、その中から類似度(特徴量が高い)処理結果をS1010で採用する。
プレビュー表示部426は、テキストボックス901に表示中のファイル名を取得し、ファイル名の末尾に区切り文字とS1003で取得した文字列とを追加する(S1004)。テキストボックス901にファイル名がまだ設定されていない場合(空の場合)、区切り文字は追加せずに、S1010で取得した文字列のみを追加する。今回は一例として、区切り文字をハイフン(“−”)とするが、それ以外の文字でも構わない。例えば、行領域930がタッチされた場合、ファイル名は「注文書」となり、行領域932がタッチされた場合のファイル名は「注文書−いしい産業株式会社」となる。
プレビュー表示部426は、S1004で生成したファイル名をテキストボックス901に反映する(S1005)。その際、OCR処理によって抽出された文字列を、ユーザ操作でタッチされた行領域に反映してもよい。例えば、行領域の斜線表示を網掛表示に変更したり、または表示色を変更してもよい。以上が、行領域情報の解析処理とファイル名の設定処理である。
本実施例では、最初の二値化処理で背景領域と判断された領域に対してのみ、再二値化処理を行うことで、最初の二値化処理で判定されなかった明度の高い文字を効率的に抽出することができる。
また、図10のS1002において、ユーザが選択可能な背景矩形を示すことができるように、S704で抽出された背景矩形をプレビュー画面に表示させる形態でもよい。その際のプレビュー画面(一部)の一例を図17に示す。抽出された背景矩形が灰色の矩形で示されている。その際、各背景矩形のヒストグラムを取得し閾値以上のもの、つまり文字が含まれる可能性があるもののみを表示するなどしても良い。
〔実施例2〕
実施例2については実施例1との差分のみの説明とし、特に明記しない部分については実施例1と同じ構成/手順となる。
実施例1において、S505においてスキャンデータの解析が全て完了した後S507においてプレビュー画面を表示している。しかしその形態以外にも、S703の領域抽出処理が完了した段階でプレビュー画面を表示し、それに平行してS704の背景矩形の抽出処理とS705の再解析処理を行っても良い。
具体的には図9において、まず931〜939の行領域がS703によって抽出され、プレビュー画面に表示される。その後S704〜S705を経て、930で示される明度の高い文字列「注文書」930が抽出されたタイミングで、既に表示しているプレビュー画面に追加して表示する。
本実施例では、明度の高い文字が一か所のみである形態を例に挙げたが、明度の高い文字が複数箇所に存在する形態も可能である。その場合、再解析の終わった背景矩形から順番にプレビュー画面に追加して表示しても良い。その際、実施例を鑑み解析をかける背景矩形に優先度をつけ、優先度の高い背景矩形から順に再解析とプレビュー表示を行うことで、よりユーザにとって重要度の高い領域から結果を示すようにしても良い。
例えば、文書のタイトルとなる文字列を取得する場合、タイトルの候補となる文字列は文書の上部に集中、かつ大きな文字で記載されていることが想定される。そのため、背景矩形の中でも上部に位置し、かつ面積が大きい背景矩形を優先的に処理しても良い。これにより、背景矩形の再解析処理が終わる前にユーザに対してプレビューを表示できるようになり、ユーザの入力待ちの時間を減らすことが可能となる。
〔実施例3〕
実施例3については実施例1または実施例2との差分のみの説明とし、特に明記しない部分については実施例1または実施例2と同じ構成/手順となる。
実施例2において、S703の処理によって931〜939の行領域がプレビューとして提示され、その後S705を経て930が抽出されたタイミングでプレビュー領域に930が行領域として提示される。ここで、S705を実行するタイミングは、例えばユーザがプレビュー画面上で特定の領域をタッチしたタイミングで行うなどしても良い。
具体的には図9において、S704が実行され背景矩形の抽出が完了したタイミングで、S705の処理を実行せずに一度処理を停止し、背景矩形の抽出結果をプレビュー画面に表示する。その後、ユーザが文字認識したい領域、つまり明度の高い文字列「注文書」(930)の座標をクリックしたタイミングで、930の領域に対してのみS705の再解析処理を実施する。
本実施例の処理により、背景矩形のうちユーザが必要とする背景矩形のみに再解析処理を実行することが出来るため、効率的に再解析結果を得ることができる。
〔その他の実施例〕
本実施例では行領域を対象としているが、例えば画像や表といった行領域以外の領域で判定する形態でもよい。
また、本発明の目的は以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
101 画像形成装置
102 ファイルサーバー
421 スキャン指示部
422 アプリケーション受信部
423 アプリケーション表示部
424 アプリケーション転送部
425 画像解析部
426 プレビュー表示部

Claims (10)

  1. 画像データをスキャンすることでスキャンデータを取得する画像処理装置であって、
    前記スキャンデータのヒストグラムをもとに閾値を設定し、設定した前記閾値に基づき前記スキャンデータを白と黒の二値に変換する処理である二値化処理を実行する二値化手段と、
    前記二値化手段によって二値化されたスキャンデータに基づいて、文字が含まれる第一の領域を認識する領域解析処理を実行する領域解析手段と、
    前記領域解析処理によって認識された前記第一の領域以外の領域である第二の領域を抽出する抽出手段と、を有し、
    前記二値化手段は、
    前記抽出手段により抽出された第二の領域に対して二値化処理を実行する際に設定する第一の閾値を、前記スキャンデータに対して二値化処理を実行する際に設定する第二の閾値よりも低く設定し、
    前記第一の閾値に基づき前記第二の領域に対して二値化処理を実行することを特徴とすること画像処理装置。
  2. 前記画像処理装置は、
    前記二値化されたスキャンデータを複数のセルに領域分割する領域分割手段を更に有し、
    前記第一の領域を含まない前記セルである複数の背景セルで構成される背景矩形であって、
    前記抽出手段によって抽出される領域は、
    前記背景矩形で構成される領域であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第二の領域は、
    複数の前記背景セルにおいて特定の背景セルを基準セルとして選択し、選択された基準セルに対して特定の方向に連続して存在する複数の背景セルで構成されることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第二の領域は、
    複数の前記背景セルにおいて特定の背景セルを第一の基準セルとして選択し、前記第一の基準セルに対して特定の方向に連続して存在する複数の背景セルで構成される第一の矩形であって、
    複数の前記背景セルにおいて特定の背景セルを第二の基準セルとして選択し、前記第二の基準セルに対して特定の方向に連続して存在する複数の背景セルで構成される第二の矩形であって、
    前記画像処理装置は、
    前記第一の矩形の長さと前記第二の矩形の長さとを比較する比較手段を更に有し、
    前記第二の領域は、
    前記比較手段によって比較された前記第一の矩形と前記第二の矩形とで構成されることを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 前記第二の基準セルは、前記第一の基準セルと前記第一の基準セルに隣接した背景セルとで構成されることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像処理装置は、
    前記第二の領域に二値化処理と領域解析処理を実行した結果、取得された文字列をプレビュー画面として表示する表示手段を更に有し、
    前記プレビュー画面において選択された文字列を、前記スキャンデータのファイル名として設定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  7. 前記表示手段は、
    前記第二の領域を前記スキャンデータとともに表示する請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記領域解析処理は、
    前記スキャンデータにおける黒画素の集合と、白画素の集合とを抽出し、抽出された集合に基づいて、文字が含まれる特徴的な領域を抽出する請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  9. 画像データをスキャンすることでスキャンデータを取得する画像処理装置の制御方法であって、
    前記スキャンデータのヒストグラムをもとに閾値を設定し、設定した前記閾値に基づき前記スキャンデータを白と黒の二値に変換する処理である二値化処理を実行する二値化ステップと、
    前記二値化ステップによって二値化されたスキャンデータに基づいて、文字が含まれる第一の領域を認識する領域解析処理を実行する領域解析ステップと、
    前記領域解析処理によって認識された前記第一の領域以外の領域である第二の領域を抽出する抽出ステップと、を有し、
    前記二値化ステップは、
    前記抽出ステップにより抽出された第二の領域に対して二値化処理を実行する際に設定する第一の閾値を、前記スキャンデータに対して二値化処理を実行する際に設定する第二の閾値よりも低く設定し、
    前記第一の閾値に基づき前記第二の領域に対して二値化処理を実行することを特徴とすること画像処理装置の制御方法。
  10. 画像データをスキャンすることでスキャンデータを取得する画像処理装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記スキャンデータのヒストグラムをもとに閾値を設定し、設定した前記閾値に基づき前記スキャンデータを白と黒の二値に変換する処理である二値化処理を実行する二値化手段と、
    前記二値化手段によって二値化されたスキャンデータに基づいて、文字が含まれる第一の領域を認識する領域解析処理を実行する領域解析手段と、
    前記領域解析処理によって認識された前記第一の領域以外の領域である第二の領域を抽出する抽出手段と、を有し、
    前記二値化手段は、
    前記抽出手段により抽出された第二の領域に対して二値化処理を実行する際に設定する第一の閾値を、前記スキャンデータに対して二値化処理を実行する際に設定する第二の閾値よりも低く設定し、
    前記第一の閾値に基づき前記第二の領域に対して二値化処理を実行することを特徴とすること画像処理装置として機能させるためのプログラム。
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