JP2019158836A - 推定装置および推定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】SOCの推定精度を向上させること。【解決手段】実施形態に係る推定装置は、算出部と、記憶部と、推定部とを備える。算出部は、二次電池の等価回路モデルにおける開放電圧を算出する。記憶部は、開放電圧と二次電池の充電状態との相関関係を近似した曲線であり、分割された領域毎に異なる関数が割り当てられた特性曲線を記憶する。推定部は、算出部によって算出された開放電圧と記憶部に記憶された特性曲線とに基づいて二次電池の充電状態を推定する。【選択図】図1

Description

本発明は、推定装置および推定方法に関する。
従来、HEV(Hybrid Electric Vehicle)やEV(Electric Vehicle)に搭載されるリチウムイオン二次電池(LIB:Lithium-Ion rechargeable Battery)等の充電状態(SOC:State Of Charge)をリチウムイオン二次電池の等価回路モデルを用いて推定する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
かかる技術では、等価回路モデルから逐次的最小二乗法(RLS:Recursive Least Square)を用いて開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)を算出し、算出したOCVと二次電池のSOC−OCV特性を示す関数とに基づき、関数拡張カルマンフィルタ(EKF:Extended Kalman Filter)を用いてSOCの推定する。
特開2016―65828号公報
しかしながら、従来技術では、SOC−OCV特性が複雑な曲線である場合、SOC−OCV特性を示す関数と実際のSOC−OCV特性と誤差が大きくなり、SOCの推定精度が低下してしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、SOCの推定精度を向上させることができる推定装置および推定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、実施形態に係る推定装置は、算出部と、記憶部と、推定部とを備える。前記算出部は、二次電池の等価回路モデルにおける開放電圧を算出する。前記記憶部は、前記開放電圧と前記二次電池の充電状態との相関関係を近似した曲線であり、分割された領域毎に異なる関数が割り当てられた特性曲線を記憶する。前記推定部は、前記算出部によって算出された前記開放電圧と前記記憶部に記憶された前記特性曲線とに基づいて前記二次電池の前記充電状態を推定する。
本発明によれば、SOCの推定精度を向上させることができる。
図1は、推定方法の概要を示す図である。 図2は、推定装置のブロック図である。 図3は、二次電池の等価回路モデルを示す図である。 図4は、特性曲線の具体例を示す図である。 図5Aは、切替部による処理の具体例を示す図(その1)である。 図5Bは、切替部による処理の具体例を示す図(その2)である。 図5Cは、切替部による処理の具体例を示す図(その3)である。 図5Dは、切替部による処理の具体例を示す図(その4)である。 図6は、推定装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る推定装置および推定方法について詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
まず、図1を用いて実施形態に係る推定方法の概要について説明する。図1は、推定方法の概要を示す図である。なお、かかる推定方法は、図1に示す推定装置1によって実行される。
実施形態に係る推定方法は、二次電池Bの充電状態(SOC:State Of Charge)を二次電池Bの等価回路モデルに基づいて推定する。具体的には、まず、二次電池Bの電圧uおよび電流iから逐次的最小二乗法(RLS:Recursive Least Square)を用いて等価回路モデルにおける開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)を算出する。
その後、OCVとSOC−OCV特性の相関関係を示す特性曲線Fとを用いて拡張カルマンフィルタ(EKF:Extended Kalman Filter)によりSOCの推定を行う。ここで、特性曲線Fは、二次電池Bを充放電させたときのSOCとOCVの観測値に対して例えば、最小二乗法等によって導出された関数である。
また、SOC−OCV特性の観測値を忠実に再現しようとすると、特性曲線Fを示す関数の多項式の次数が増加し、多項式の次数を少なくすると、観測値と特性曲線Fとの誤差が大きくなる。このため、SOCを精度よく推定する場合、特性曲線Fの次数を増加させることが好ましいが、多項式の次数を増加させるとEKFによる演算処理の負荷が増大する。
そこで、実施形態に係る推定方法では、特性曲線Fを複数の領域に分割し、領域毎に関数を割り当てることとした。つまり、実施形態に係る推定方法では、特性曲線Fを複数の関数に分割することで、それぞれの関数を実測値に対して精度よく近似させることとした。
具体的には、まず、実施形態に係る推定方法では、OCVを算出する(ステップS1)。実施形態に係る推定方法では、上記のように、電圧uおよび電流iからRLSを用いてOCVを算出することが可能である。なお、かかるRLSの算出手順については後述する。
続いて、実施形態に係る推定方法では、OCVと特性曲線Fとに基づいて例えば、EKFを用いてSOCを推定する(ステップS2)。ここで、本実施形態では、図1に示すように、特性曲線Fは、複数の領域に分割され、領域毎に異なる関数が割り当てられる。
図1に示す例では、特性曲線Fが3つの関数f1〜f3を有する場合について示している。具体的には、関数f1は、SOCが0〜a(%)の領域A1に対して割り当てられた関数であり、関数f2は、SOCがa〜b(%)の領域A2に対して割り当てられた関数である。また、関数f3は、SOCがb〜100(%)の領域A3に割り当てられた関数である。
例えば、関数f1〜f3は、それぞれの領域毎の観測値に対して最小二乗法等によって導出された関数であり、関数f1〜f3を含む特性曲線Fは、推定装置1に予め記憶される。
つまり、実施形態に係る推定方法では、複数の関数(f1〜f3)を用いて特性曲線Fを表現するので、それぞれの関数(f1〜f3)の次数を抑えることができる。
そして、実施形態に係る推定方法では、OCVの値に応じて適宜関数f1〜f3を使い分けてEKFを実行する。これにより、EKFによる演算の処理負荷を抑えることが可能となる。
また、実施形態に係る推定方法では、領域(A1〜A3)毎に関数を割り当てることで、それぞれの関数は次数が低くとも、観測値を表現するのに、十分な精度を有する。言い換えれば、それぞれの関数は、少ない次数で十分に観測値を表現することが可能となる。
したがって、実施形態に係る推定方法では、SOCの推定精度を向上させることができる。
次に、図2を用いて実施形態に係る推定装置1の構成例について説明する。図2は、推定装置1のブロック図である。なお、図2には、二次電池Bおよび上位ECU(Electronic Control Unite)5をあわせて示す。また、以下では、二次電池Bおよび推定装置1が車両に搭載される場合について説明する。
二次電池Bは、例えば、リチウムイオン二次電池(LIB:Lithium-Ion rechargeable Battery)である。例えば、二次電池Bは、上位ECU5によって充放電が制御される。
上位ECU5は、車両の走行状態に基づいて二次電池Bの充放電を制御する。例えば、上位ECU5は、推定装置1によって推定されたSOCの値が適正範囲内に収まるように、二次電池Bと発電機(図示せず)との間に設けられたスイッチ(図示せず)の開閉(オン/オフ)を制御する。
推定装置1は、制御部2と、記憶部3とを備える。また、制御部2は、変換部21と、カウンタ部22と、算出部23と、切替部24と、推定部25とを備える。制御部2は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、データフラッシュ、入出力ポートなどを有するコンピュータや各種の回路を含む。
コンピュータのCPUは、例えば、ROMに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、制御部2の変換部21、カウンタ部22、算出部23、切替部24および推定部25として機能する。
また、制御部2の変換部21、カウンタ部22、算出部23、切替部24および推定部25の少なくともいずれか一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成することもできる。
また、記憶部3は、例えば、RAMやデータフラッシュに対応する。RAMやデータフラッシュは、サンプリングデータ情報31、特性情報32および切替条件情報33や各種プログラムの情報を記憶することができる。なお、推定装置1は、有線や無線のネットワークで接続された他のコンピュータや可搬型記録媒体を介して上記したプログラムや各種情報を取得することとしてもよい。
制御部2の変換部21は、二次電池Bの電流iおよび電圧uを一定周期でサンプリング値へ変換する。例えば、変換部21は、図示しない電流センサおよび電圧センサを介して二次電池Bの電流iおよび電圧uを取得し、電流iおよび電圧uに対してAD変換を行うことで、電流iおよび電圧uをサンプリング値へ変換する。
なお、以下では、電流iのサンプリング値について電流観測値i、電圧uのサンプリング値について電圧観測値uと記載する場合がある。また、電流観測値iおよび電圧観測値uを総称してサンプリング値と記載する。
変換部21は、電流観測値iをカウンタ部22へ順次通知するとともに、電流観測値iおよび電圧観測値uを記憶部3にサンプリングデータ情報31として記憶する。
カウンタ部22は、いわゆるクーロンカウンタであり、変換部21から通知される電流観測値iに基づいて二次電池Bの充放電電流を積算する。なお、充放電電流とは、二次電池Bの充電電流量に対する放電電流量の差分である。
そして、カウンタ部22は、充放電電流に基づき、式(1)「SOC(k+1)=SOC(k)+電流積分/FCC」によりSOCを推定する。ここで、電流積分は、充放電電流に相当し、kは、離散化した時間のインデックスであり、換言すれば、ステップ数である。また、FCCは、満充電容量と呼ばれる定数である。
算出部23は、変換部21から通知されるサンプリング値に基づいて二次電池Bの等価回路モデルにおける開放電圧(OCV)を算出する。算出部23は、サンプリング値に対して上記のRLSを用いてOCVを算出する。
ここで、算出部23が実行する算出処理について、図3を用いて、より具体的に説明する。図3は、二次電池Bの等価回路モデルを示す図である。
ここで、抵抗値Rは電解質中のリチウムイオンの物質移動に対する抵抗で、(R,C)は抵抗値Rの抵抗素子ならびに静電容量Cからなる並列回路における界面電荷移動抵抗を示す。また、端子電圧をuLと、電流をiと、それぞれ定義する。
また、電流iやステップ数(k−1)の端子電圧uL等にかかる係数をb0,b1,a1,fと定義した場合に、図3に示す等価回路モデルにおいては、端子電圧uL(k)は、
Figure 2019158836
式(2)のようにあらわすことができる。
ここで、公知ではあるが、RLSによる演算式を示しておく。まず、φ(k)およびθを下記式(3),(4)のように定義する。^Tは転置である。
Figure 2019158836
Figure 2019158836
そのうえで、下記式(5)に示すように初期値を設定する。
Figure 2019158836
ここで、Pは推定誤差の共分散行列である。γは大きな正数でたとえば「10」であり、λは忘却係数でたとえば「0.99」である。
そして、逐次処理として、下記式(6)〜(8)が演算される。e(k)は誤差信号を示す。
Figure 2019158836
Figure 2019158836
Figure 2019158836
そして、前述の抵抗値R,R、静電容量Cおよび開放電圧uOCVは、θからの下記逆算式(9)により求めることができる。なお、開放電圧uOCVが上記のOCVである。
Figure 2019158836
図2の説明に戻り、切替部24について説明する。切替部24は、OCVの推移する向きまたはOCVの変化率に応じて異なる切替条件に基づいて推定部25がEKFに用いる特性曲線Fの関数を切り替える。
本実施形態では、切替部24は、記憶部3に記憶された切替条件情報33を参照し、電流観測値iの変化状態に応じて上記の関数を切り替える。
ここで、図4を用いて特性曲線Fの具体例について説明する。図4は、特性曲線Fの具体例を示す図であり、図2に示す記憶部3に記憶された特性情報32に対応する。なお、上述のように、特性曲線Fは、二次電池Bを充放電させたときのSOCとOCVの観測値に対して例えば、最小二乗法等によって導出される関数である。
図4に示すように、特性曲線Fは、例えば、複数の関数f1〜f3を有する。具体的には、関数f1は、SOCが0〜b(%)の領域A1に対して割り当てられた関数であり、関数f2は、SOCがa〜d(%)の領域A2に対して割り当てられた関数である。また、関数f3は、SOCがc〜100(%)の領域A3に割り当てられた関数である。
ここで、領域A1および領域A3は、特性曲線FにおいてOCVに対するSOCの変化率が相対的に大きい急峻領域であり、領域A2は、当該変化率が相対的に小さい緩慢領域である。
すなわち、本実施形態では、OCVに対するSOCの変化率が比較的近い領域ごとに特性曲線Fを分割し、かかる領域毎に関数を割り当てる。言い換えれば、OCVに対するSOCの傾向が比較的近い領域毎に特性曲線Fを分割する。
つまり、各関数f1〜f3は、それぞれOCVに対するSOCの変化率が比較的近い領域の観測値を近似することができるので、各関数f1〜f3を少ない次数で表すことが可能となる。換言すれば、観測値を精度よく近似した場合であっても、各関数f1〜f3の次数を抑えることが可能となる。
また、本実施形態において、特性曲線Fは、隣り合う関数f1〜f3がオーバーラップするオーバーラップ領域Ao1、Ao2を有する。具体的には、オーバーラップ領域Ao1は、関数f1と関数f2とがオーバーラップした領域であり、SOCの値がa〜b(%)の領域である。また、オーバーラップ領域Ao2は、関数f2と関数f3とがオーバーラップした領域であり、SOCの値がc〜d(%)の領域である。
切替部24は、関数f1および関数f2間で関数を切り替える場合、オーバーラップ領域Ao1で関数の切り替えを行い、関数f2および関数f3間で関数を切り替える場合、オーバーラップ領域Ao2で関数の切り替えを行う。
すなわち、特性曲線Fにオーバーラップ領域Ao1、Ao2を設けることで、切替部24は、オーバーラップ領域Ao1、Ao2におけるいずれかのタイミングで関数の切り替えを行えばよいので、オーバーラップ領域Ao1、Ao2がない場合に比べて関数を切り替える回数を抑えることができる。
なお、図4に示す特性曲線Fは、一例であり、これに限定されるものではない。すなわち、特性曲線Fは、2つまたは4つ以上の関数で構成されていてもよく、オーバーラップ領域についても全ての隣り合う関数に設けていなくてもよい。
次に、図5A〜図5Dを用いて切替部24による処理の具体例について説明する。図5A〜図5Dは、切替部24による処理の具体例を示す図であり、図4に示すBの拡大模式図に対応する。
また、ここでは、関数f2と関数f3とのオーバーラップ領域Ao2における切替部24による切替処理を例に挙げて説明するが、関数f1と関数f2とのオーバーラップ領域Ao1についても同様である。また、以下では、説明を簡単にするために、関数f2と関数f3とを互いに離間させて示す。
また、以下では、電流観測値iの値が負である場合に、二次電池Bが放電状態であり、電流観測値iの値が正である場合に、二次電池Bが充電状態であるものとして説明する。また、オーバーラップ領域Ao2において、SOCの値が最少となる端(c%に対応)を左端と記載し、SOCの値が最少となる端(d%に対応)を右端と記載する。
まず、図5Aを用いて切替部24が、関数f3から関数f2へ切り替える場合について説明する。ここでは、二次電池Bが放電状態であり、過去に推定したSOCが関数f3に属する値P1からSOCが関数f2に属する値P2へ推移する場合について説明する。
切替部24は、電流観測値iが負の値であることに基づき、二次電池Bの放電を検出する。放電に伴いSOCの値が減少するので、切替部24は、SOCの値がオーバーラップ領域Ao2へ進入することを推定することができる。
そして、切替部24は、放電状態においては、SOCの値がオーバーラップ領域Ao2の左端を通過する際に、関数f3から関数f2へ切り替える。つまり、オーバーラップ領域Ao2内で二次電池Bの充放電が繰り返し行われる場合であっても、オーバーラップ領域Ao2の左端を超えて放電されない限りは、関数f3から関数f2への関数の切り替えを行わない。
その後、切替部24は、オーバーラップ領域Ao2を左端から逸脱する場合に、関数f3から関数f2へ関数の切り替えを行う。これにより、関数の切り替え回数を抑制するとともに、後述する推定部25は、適切な関数を用いてSOCを推定することが可能となる。
次に、図5Bを用いて関数f2から関数f3へ切り替える場合について説明する。ここでは、二次電池Bが充電状態であり、過去に推定したSOCが関数f2に属する値P3からSOCが関数f3に属する値P4へ推移する場合について説明する。
かかる場合、切替部24は、電流観測値iの正の値であることに基づき、二次電池Bの充電状態を検出し、オーバーラップ領域Ao2の右端を跨いで変化する場合に、関数f2から関数f3へ切り替える。
すなわち、充電状態である場合、オーバーラップ領域Ao2を右端から逸脱しない限りは、関数f2から関数f3への関数の切り替えを行わない。これにより、オーバーラップ領域Ao2内で充放電が繰り返し行われたとしても、関数の切り替え回数を抑制することが可能となる。
このように、切替部24は、二次電池Bが充電状態である場合と、放電状態である場合とで、オーバーラップ領域Ao2内の異なる切替ポイントで関数の切り替えを行う。これにより、関数の切り替わりを抑制することが可能となる。
また、かかる場合に、切替部24は、図2に示す上位ECU5に対して二次電池Bの充電または放電を指示することで、関数の切り替わりを抑制することにしてもよい。例えば、切替部24は、関数f3から関数f2へ切り替えた場合に上位ECU5に対して放電を指示し、関数f2から関数f3へ切り替えた場合、充電を指示する。これにより、関数の切り替わりを抑制することが可能となる。
ところで、上述の例に限られず、切替部24は、電流観測値iからOCVの変化率を推定し、推定結果に基づいてオーバーラップ領域Ao2内で切替ポイントを設定することも可能である。
例えば、図5Cに示すように、切替部24は、SOCの値が関数f3に属する値P1において、観測電流値iが負の値であり、その絶対値が大きい場合を想定する。
かかる場合に、SOCがオーバーラップ領域Ao2の右端からオーバーラップ領域Ao2へ一旦進入すると、その後、SOCが右端から値P1側へ逸脱するためには、大電流の充電が必要となる。
すなわち、かかる場合、オーバーラップ領域Ao2に一旦進入すると、SOCが右端側から逸脱しにくいことが想定される。このため、かかる場合、切替部24は、オーバーラップ領域Ao2の右端において関数を関数f3から関数f2へ切り替える。
一方、図5Dに示すように、切替部24は、放電時において、観測電流値iの値が小さい場合には、オーバーラップ領域Ao2の右端で関数を切り替えるのではなく、左端で関数f3から関数f2へ関数の切り替えを行う。
これは、観測電流値iが小さい場合には、右端からオーバーラップ領域Ao2に進入したとしても、少ない放電によって、オーバーラップ領域Ao2を右端から逸脱するためである。
つまり、切替部24は、電流観測値iの大きさに基づき、オーバーラップ領域Ao2において関数の切り替わりが最小限に収まるように、関数の切替ポイントを設定する。言い換えれば、切替部24は、電流観測値iの推移、すなわち、OCVの推移を観測し、関数の切り替わりが最小限に収まるように関数の切り替えを行う。
このように、切替部24は、電流観測値iの推移に応じて関数の切り替えを行うので、関数の切り替え回数を抑えることが可能となる。なお、切替部24は、電流観測値iの履歴に基づき、関数の切り替えを行うか否かを判定することにしてもよい。
例えば、かかる履歴において電流観測値iが大きな変動を繰り返している場合、例えば、図5Aおよび図5Bに示したように、関数の切り替わりを抑制する。
また、かかる履歴において電流観測値iが正もしくは負の一方の値を連続して示す場合、例えば、図5Cに示したように、関数の切り替わりを促進する。
つまり、かかる履歴から関数の切り替わりが発生しやすい状況と推定される場合には、関数の切り替わりを抑制し、関数の切り替わりが起こりにくい状況と推定される場合には、早めに関数を切り替える。
また、例えば、切替部24は、関数を切り替えた後の所定時間内においては、関数の切り替え条件を厳しくし、関数の切り替わりを抑制することも可能である。
例えば、かかる場合に、切替部24は、所定時間内においては、図5Aや図5Bに示したように、オーバーラップ領域Ao2から逸脱する場合のみ、関数の切り替えを行う。これにより、かかる所定時間内における関数の切り替わりを抑制することが可能となり、関数の切り替わり回数を抑えることができる。なお、上記の切替部24による処理は、一例であり、適宜変更することが可能である。
図2の説明に戻り、推定部25について説明する。推定部25は、算出部23によって算出されたOCVと記憶部3に記憶された特性曲線Fとに基づいてEKFを用いて二次電池BのSOCを推定する。
EKFも公知ではあるが、推定部25によるSOCの演算処理について以下に示す。状態ベクトルx(k)および出力y(k)を、
Figure 2019158836
式(10)とし、F(k),G(k),h(k)をそれぞれ、
Figure 2019158836
Figure 2019158836
Figure 2019158836
式(11),(12),(13)とすれば、二次電池Bの状態空間モデルx(k+1)は、
Figure 2019158836
式(14)のようになる。また、出力y(k)は、
Figure 2019158836
式(15)のように書き換えることができる。なお、式(14)のw(k),式(15)のv(k)は、平均値0,共分散Q,Rの正規白色雑音である。かかる状態空間モデルx(k+1)および出力y(k)に基づき、SOCが導出される。
ここで、本実施形態では、推定部25は、特性曲線Fのうち、切替部24によって切り替えられた後の関数(式(13)のOCV(SOC(k))に対応)を用いてSOCを推定する。また、上述のように、特性曲線Fは、領域毎に複数の関数が割り当てられるので、各関数の次数を抑えることが可能となる。
このため、推定部25は、次数が低い関数を用いてEKFの演算を行うことができ、推定部25による演算処理の負荷を抑えることができる。また、本実施形態では、領域毎に関数を割り当てることで、推定したSOCが適正な値か否かを判定することが可能である。
例えば、推定部25は、関数f1を用いてEKFにより推定したSOCの値が関数f2や関数f3の領域の値であった場合、かかるSOCの値を異常値として判定する。
より詳細には、図4に示したように、特性曲線Fにおいて、関数f1は、SOCが0〜b%の領域A1に割り当てられた関数である。このため、関数f1を用いてEKFにより推定したSOCの値がb%よりも大きかった場合、かかるSOCの値を異常値として判定する。
かかる場合に、本実施形態では、推定部25によって推定されたSOCの確からしさが低いので、カウンタ部22によって推定されたSOCの値を上位ECU5へ通知する。
このように、本実施形態では、特性曲線Fを分割することで、推定したSOCの異常値を判定することも可能である。したがって、確度の高いSOCを最終的な推定結果として上位ECU5へ通知することが可能となる。
次に、図6を用いて実施形態に係る推定装置1が実行する処理手順について説明する。図6は、推定装置1が実行する処理手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、推定装置1の変換部21は、二次電池Bの電流iおよび電圧uをサンプリング値へ変換し(ステップS101)、カウンタ部22は、充放電電流に基づきSOCを推定する(ステップS102)。
続いて、算出部23は、上記のサンプリング値に基づきOCVを算出する(ステップS103)。その後、切替部24は、EKFに用いる関数の切り替えは必要か否かを判定し(ステップS104)、関数の切り替えが必要である場合(ステップS104,Yes)、関数の切り替えを行う(ステップS105)。一方、関数の切り替えが必要でない場合(ステップS104,No)、ステップS105の処理は、省略される。
続いて、推定部25は、上記のOCVと関数とに基づき、カルマンフィルタを用いてSOCを推定し(ステップS106)、推定したSOCの値が正常値であるか否かを判定する(ステップS107)。
ここで、推定部25は、推定したSOCの値が正常値である場合(ステップS107,Yes)、SOCを確定させて(ステップS108)、処理を終了する。一方、推定部25は、推定したSOCが異常値であった場合(ステップS107,No)、推定したSOCを確定せず、カウンタ部22のSOCを採用して(ステップS109)、処理を終了する。
上述したように、実施形態に係る推定装置1は、算出部23と、記憶部3と、推定部25とを備える。算出部23は、二次電池Bの等価回路モデルにおける開放電圧(OCV)を算出する。記憶部3は、開放電圧と二次電池Bの充電状態(SOC)との相関関係を近似した曲線であり、分割された領域毎に異なる関数が割り当てられた特性曲線Fを記憶する。
推定部25は、算出部23によって算出された開放電圧と記憶部3に記憶された特性曲線Fとに基づいて二次電池Bの充電状態を推定する。したがって、実施形態に係る推定装置1によれば、SOCの推定精度を向上させることができる。
ところで、上述した実施形態では、推定部25が、EKFを用いてSOCを推定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、推定部25は、OCVと分割された特性曲線Fとを用いてSOCを推定することができれば、その手法は問わない。
また、上述した実施形態では、二次電池Bが搭載される機器が車両である場合を例に挙げたが、車両に限定されるものではない。二次電池Bが、携帯電話やノートパソコンをはじめとする多様な電子機器・電気機器へ搭載される場合であってもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 推定装置
5 上位ECU
21 変換部
22 カウンタ部
23 算出部
24 切替部
25 推定部
B 二次電池
F 特性曲線

Claims (6)

  1. 二次電池の等価回路モデルにおける開放電圧を算出する算出部と、
    前記開放電圧と前記二次電池の充電状態との相関関係を近似した曲線であり、分割された領域毎に異なる関数が割り当てられた特性曲線を記憶する記憶部と、
    前記算出部によって算出された前記開放電圧と前記記憶部に記憶された前記特性曲線とに基づいて前記二次電池の前記充電状態を推定する推定部と
    を備えることを特徴とする推定装置。
  2. 前記記憶部は、
    前記特性曲線において、前記開放電圧に対する前記充電状態の変化率が相対的に大きい急峻領域と、当該変化率が相対的に小さい緩慢領域とで異なる前記関数の前記特性曲線を記憶すること
    を特徴とする請求項1に記載の推定装置。
  3. 前記記憶部は、
    隣り合う前記関数がオーバーラップするオーバーラップ領域を有する前記特性曲線を記憶すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の推定装置。
  4. 前記充電状態の推移する向きに応じて異なる切替条件に基づき、前記オーバーラップ領域において前記関数を切り替える切替部をさらに備え、
    前記推定部は、
    前記切替部によって切り替えられた後の前記関数を用いて前記充電状態を推定すること
    を特徴とする請求項3に記載の推定装置。
  5. 前記切替部は、
    前記充電状態の変化率に応じて異なる前記切替条件に基づいて前記関数を切り替えること
    を特徴とする請求項4に記載の推定装置。
  6. 二次電池の等価回路モデルにおける開放電圧を算出する算出工程と、
    前記開放電圧と前記二次電池の充電状態との相関関係を近似した曲線であり、分割された領域毎に異なる関数が割り当てられた特性曲線を記憶する記憶工程と、
    前記算出工程によって算出された前記開放電圧と前記記憶工程に記憶された前記特性曲線とに基づいて前記二次電池の前記充電状態を推定する推定工程と
    を含むことを特徴とする推定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023027049A1 (ja) * 2021-08-26 2023-03-02 株式会社Gsユアサ 補正方法、コンピュータプログラム、補正装置及び蓄電デバイス

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