JP2019153470A - 燃料電池スタックの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層体の加熱および加圧によって燃料電池セルを作製する際に、積層体のガスケットが配置されている領域の厚みが他の領域よりも局所的に厚くなるのを抑制する燃料電池スタックの製造方法を提供する。【解決手段】外周に樹脂枠50を配置したMEGA30をアノード側セパレータ41、カソード側セパレータ42で挟持して積層体を得る積層体取得工程(ステップS1〜S4)と、積層体を加熱し、ガスケット60が配置される領域以外の領域を加圧して燃料電池セル20を得るセル取得工程(ステップS5)と、燃料電池セル20を積層して燃料電池スタック10を得るスタック取得工程(ステップS6)と、を含み、積層体取得工程において、アノード側セパレータ41のガスケット60よりも側方の位置に貫通孔41bを形成し、アノード側セパレータ41のMEGA30と反対側の面にガスケット60を配置する。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスケットを有するセパレータを備えた燃料電池スタックの製造方法に関する。
特許文献1には、膜電極ガス拡散層接合体の上にセパレータと接着するための接着層を備えた樹脂枠(シール部材20A)を配置し、樹脂枠とセパレータが接着されている燃料電池セルの構造が示されている。このセパレータは、樹脂枠と反対側の表面にガスケット(ガスケット34)が取り付けられている。
特開2013−251253号公報
特許文献1に記載の燃料電池セルは、セパレータを含む積層体により構成されており、燃料電池セルは次の工程を経て作製される。なお、この燃料電池セル1は、図5(a)に示すように、膜電極接合体2と、アノード側ガス拡散層3と、カソード側ガス拡散層4と、アノード側ガス拡散層3に接合されたアノード側セパレータ5とカソード側ガス拡散層4に接合されたカソード側セパレータ6と、コア層7aと接着層7b、7cとを備えた樹脂枠7と、ガスケット8とにより構成される。
燃料電池セル1は、まず、膜電極ガス拡散層接合体9の周囲に樹脂枠7が配置される。次いで、膜電極ガス拡散層接合体9および樹脂枠7の一方の面に、ガスケット8を接着したアノード側セパレータ5が配置され、膜電極ガス拡散層接合体9および樹脂枠7の他方の面に、カソード側セパレータ6が配置される。これにより、膜電極ガス拡散層接合体9、樹脂枠7、ガスケット8を接着したアノード側セパレータ5およびカソード側セパレータ6の積層体が形成される。次いで、形成された積層体が加熱され、図5(b)に示すように、矢印a、b方向に加圧され、積層体の各構成要素が接着されて燃料電池セル1が作製される。
積層体を加熱して加圧する際、図5(b)に示すように、積層体のガスケット8が配置されている領域を加圧する加圧力は、積層体のガスケット8が配置されている領域以外の他の領域を加圧する加圧力よりも小さくなる。したがって、樹脂枠7が加熱により溶融して軟化すると、矢印cで示すように、樹脂枠7の樹脂がガスケット8の直下に流れ込み易くなる。
樹脂枠7の樹脂がガスケット8の直下に流れ込むと、図5(c)に示すように、積層体のガスケット8が配置されている領域の厚みが、他の領域よりも局所的に厚くなる。したがって、ガスケット8のアノード側セパレータ5の露出面からの高さが増大し、図5(d)に示すように、燃料電池セル1を積層した際に、ガスケット8が隣接する燃料電池セル1との間で大きく変形し、座屈したり剥がれたりしてセル間のシール性が低下するおそれがあるという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、積層体の加熱および加圧によって燃料電池セルを作製する際に、積層体のガスケットが配置されている領域の厚みが他の領域よりも局所的に厚くなるのを抑制する燃料電池スタックの製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池スタックの製造方法は、外周に樹脂枠を配置した膜電極ガス拡散層接合体を一対のセパレータで挟持して積層体を得る積層体取得工程と、前記積層体を加熱し、ガスケットが配置される領域以外の領域を加圧して燃料電池セルを得るセル取得工程と、前記燃料電池セルを積層して燃料電池スタックを得るスタック取得工程と、を含み、前記積層体取得工程において、前記セパレータの前記ガスケットよりも側方の位置に貫通孔を形成し、前記セパレータの前記膜電極ガス拡散層接合体と反対側の面に前記ガスケットを配置することを特徴とする。
本発明に係る燃料電池スタックの製造方法は、積層体取得工程、セル取得工程およびスタック取得工程を含み、積層体取得工程において、セパレータのガスケットよりも側方の位置に貫通孔を形成し、セパレータの膜電極ガス拡散層接合体と反対側の面にガスケットを配置するように構成されている。本発明によれば、積層体取得工程において、セパレータのガスケットよりも側方の位置に貫通孔が形成されるので、セル取得工程において積層体の加熱および加圧が行われる際に、樹脂枠を構成する樹脂の一部を貫通孔に流入させることができる。したがって、樹脂枠の樹脂を貫通孔から積層体の外部に逃がすことができ、樹脂がガスケットの直下に流れ込むのを防ぎ、積層体のガスケットの直下の厚みが局所的に厚くなるのを抑制することができる。
本発明によれば、積層体の加熱および加圧によって燃料電池セルを作製する際に、積層体のガスケットの直下の厚みが局所的に厚くなるのを抑制することができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池スタックの製造方法により作製される燃料電池スタックの図であり、図1(a)は、燃料電池セルにより構成される燃料電池スタックの平面図を示し、図1(b)は、図1(a)のA−Aで切断し拡大した部分断面図を示し、図1(c)は、アノード側セパレータのガスケット部分を拡大した平面図を示す。 本発明の実施形態に係る燃料電池スタックの製造方法を示す工程図。 本発明の実施形態に係る燃料電池スタックの製造方法における工程を説明する説明図であり、図3(a)は、アノード側セパレータのガスケット部分の断面図で、アノード側セパレータを加圧する状態を示し、図3(b)は、アノード側セパレータの加圧途中の状態を示し、図3(c)は、アノード側セパレータの加圧が終了した状態を示す。 本発明の実施形態に係る燃料電池スタックの製造方法により作製される燃料電池セルの説明図であり、図4(a)は、燃料電池セルの実施例および比較例のガスケット直下のセル厚みの表を示し、図4(b)は、実施例のガスケット直下のセル厚みを示し、図4(c)は、比較例のガスケット直下のセル厚みを示す。 従来の燃料電池スタックの製造方法により作製される燃料電池セルの図であり、図5(a)は、燃料電池セルの部分断面図を示し、図5(b)は、セパレータのガスケット部分を加圧する状態を示し、図5(c)は、セパレータのガスケット部分の加圧が終了した状態を示し、図5(d)は、燃料電池セル同士を積層した状態を示す。
本発明に係る燃料電池スタックの製造方法を適用した実施形態に係る燃料電池スタック10の製造方法について図面を参照して説明する。
まず、燃料電池スタック10を構成する燃料電池セル20の構成について説明する。燃料電池セル20は、図1(a)、図1(b)に示すように、膜電極ガス拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode Gas diffusion layer Assembly、以下MEGAという。)30と、セパレータ40と、樹脂枠50と、ガスケット60とにより構成されている。
MEGA30は、膜電極接合体31と、アノード側ガス拡散層32と、カソード側ガス拡散層33とにより構成されている。膜電極接合体31は、図示しない電解質膜、アノード触媒層およびカソード触媒層の接合体で構成されている。電解質膜は、パーフルオロスルホン酸(PFSA)アイオノマーなどの固体高分子材料である高分子電解質樹脂で形成されており、イオン伝導性を有する高分子膜を電解質とするイオン交換膜からなる。電解質膜は、電子および気体の流通を阻止するとともに、プロトンをアノード触媒層からカソード触媒層に移動させる機能を有している。
アノード触媒層は、白金や白金合金などの触媒を担持した導電性の担体からなり、例えば、触媒担持カーボン粒子などのカーボン粒子を、プロトン伝導性を有するアイオノマーで被覆して形成された電極触媒層からなる。なお、アイオノマーは、電解質膜と同質のフッ素系樹脂などの固体高分子材料である高分子電解質樹脂からなり、その有するイオン交換基によりプロトン伝導性を有する。アノード触媒層は、水素ガス(H)をプロトンと電子に分解する機能を有している。カソード触媒層は、アノード触媒層と同様の材料で形成されているが、アノード触媒層と異なり、プロトンと電子と酸素から水を生成する機能を有している。
アノード側ガス拡散層32は、ガス透過性および導電性を有する材料、例えば、カーボンペーパーなどの炭素繊維や黒鉛繊維などの多孔質の繊維基材で形成されている。アノード側ガス拡散層32は、アノード触媒層の外側に接合されており、燃料ガスとしての水素ガスを拡散させて均一にし、アノード触媒層に行き渡らせる機能を有している。
カソード側ガス拡散層33は、アノード側ガス拡散層32と同様に、ガス透過性および導電性を有する材料、例えば、カーボンペーパーなどの炭素繊維や黒鉛繊維などの多孔質の繊維基材で形成されている。カソード側ガス拡散層33は、カソノード触媒層の外側に接合されており、酸化剤ガスとしての空気を拡散させて均一にし、カソード触媒層に行き渡らせる機能を有している。
セパレータ40は、アノード側セパレータ41と、カソード側セパレータ42とにより構成される。アノード側セパレータ41とカソード側セパレータ42は、外周に樹脂枠50を配置した膜電極ガス拡散層接合体を挟持するものである。アノード側セパレータ41は、鉄鋼板、ステンレス鋼板およびアルミニウム板などの金属板で形成されている。なお、本実施形態のアノード側セパレータ41およびカソード側セパレータ42により構成されるセパレータ40は、本発明に係る燃料電池スタックの製造方法における一対のセパレータに対応する。
アノード側セパレータ41は、MEGA30のアノード側ガス拡散層32に接合されており、アノード側ガス拡散層32の表面に沿って燃料ガスとしての水素を流す燃料ガス流路41aが形成されている。
アノード側セパレータ41には、図1(a)、図1(b)に示すように、複数の貫通孔41bが形成されている。複数の貫通孔41bは、ガスケット60が配置される領域以外の領域に設けられており、アノード側セパレータ41のガスケット60よりも側方の位置にガスケット60に沿って設けられている。本実施形態では、複数の貫通孔41bは、ガスケット60の両脇、つまり、ガスケット60よりも外周側の位置と内周側の位置に分かれてそれぞれ設けられている。しかし、ガスケット60の片脇、つまり、ガスケット60よりも外周側の位置と内周側の位置のいずれか一方に設けてもよい。
複数の貫通孔41bは、積層体を加熱して加圧した際に、樹脂枠50を構成する樹脂の一部を流入させて、積層体の外部に逃がすことができる大きさとピッチ間隔で設けられている。貫通孔41bは、具体的には、図1(c)に示す直径d(mm)が、0.1mm〜1mm程度で形成されることが好ましい。直径dが0.1mmよりも小さいと、燃料電池セル20を構成する積層体を加熱し加圧する際に、溶融樹脂が通過し難いことがあり、直径dが1mmよりも大きいと、溶融樹脂の通過量が増加し、樹脂枠50の厚みに悪影響を及ぼすことがある。
また、貫通孔41bは、図1(c)に示すピッチ間隔pが1mm〜5mm程度で形成されることが好ましい。ピッチ間隔pが1mmよりも小さいと、貫通孔41bの個数が増加し、加工に手間が掛かりアノード側セパレータ41の機械的強度が低下するおそれがある。ピッチ間隔pが5mmよりも大きいと、貫通孔41bの個数が減少し、溶融樹脂の通過量が減少することがある。
カソード側セパレータ42は、アノード側セパレータ41と同様、金属板で形成されている。カソード側セパレータ42は、MEGA30のカソード側ガス拡散層33に接合されており、カソード側ガス拡散層33の表面に沿って酸化剤ガスとしての空気を流す酸化剤ガス流路42aが形成されている。
樹脂枠50は、コア層50aと、接着層50b、50cとを有する、いわゆる3層構造の樹脂枠からなり、枠状に形成されている。コア層50aは、ポリエチレンナフタレート(PEN)やポリプロピレン(PP)などの熱可塑性樹脂によって形成されており、接着層50b、50cよりも比較的に硬い特性を有している。接着層50b、50cも、熱可塑性樹脂によって形成されており、アノード側セパレータ41、カソード側セパレータ42と接着してシール性を確保するために他の物質との接着性が高い特性を有している。
樹脂枠50の内側の縁部には、MEGA30が接合されている。また、樹脂枠50の一方の面にはアノード側セパレータ41が接着され、他方の面にはカソード側セパレータ42が接着されている。樹脂枠50は、燃料極の水素ガス(H)や空気極の酸素ガス(O)が、微量ながら電解質膜を通過してしまうという、いわゆるクロスリークや触媒電極同士の電気的短絡を防ぐための機能を有している。
ガスケット60は、図1(a)に示すように、アノード側セパレータ41の露出する表面側に接着されている。ガスケット60は、ゴムや熱可塑性エラストマーなどの弾性材料で形成されており、燃料電池セル20を積層して燃料電池スタック10を形成する際に、隣り合う2つのアノード側セパレータ41とカソード側セパレータ42との間で、密着し、反応ガスや冷却媒体の外部への漏れ出しを防止する機能を有している。
次いで、燃料電池セル20により構成される燃料電池スタック10の製造方法について、図面を参照して説明する。
燃料電池スタック10の製造方法は、図2に示すように、積層体取得工程と、セル取得工程と、スタック取得工程とを含んで構成されている。積層体取得工程は、セパレータ形成工程と、ガスケット配置工程と、樹脂枠配置工程と、積層工程とを含んで構成されている。各工程は、順に行われ、各工程を経て燃料電池スタック10が作製される。
セパレータ形成工程においては、アノード側セパレータ41の形状に適合するようアノード側セパレータ41の基材のカットが行われ、カットされた基材に対してプレス成形がなされる。このプレス成形により、図1(a)、図1(b)に示す燃料ガス流路41aおよび複数の貫通孔41bを有する凹凸形状のアノード側セパレータ41が形成される。カソード側セパレータ42も、アノード側セパレータ41と同様に形成される(ステップS1)。
ガスケット配置工程においては、図1(a)、図1(b)に示すように、アノード側セパレータ41のMEGA30と反対側の面に、貫通孔41bが周囲に位置するようにガスケット60が配置され、アノード側セパレータ41にガスケット60が接着される(ステップS2)。なお、このガスケット配置工程(ステップS2)は、後述するセル取得工程(ステップS5)の後に行うようにしてもよい。
樹脂枠配置工程においては、図1(b)に示すように、MEGA30の外周部分に樹脂枠50が配置され、樹脂枠50の接着層50cを介してMEGA30の外周部分と樹脂枠50とが接着される(ステップS3)。
積層工程においては、カソード側セパレータ42、樹脂枠50が接着されたMEGA30、ガスケット60が接着されたアノード側セパレータ41の順にそれぞれ積層され積層体が形成される(ステップS4)。
セル取得工程においては、積層工程において形成された積層体を加熱し、厚さ方向に加圧する作業が行われる。積層体は、ガスケット60が配置される領域以外の領域が加圧される。本実施形態では、ガスケット60に沿ってガスケット60の両脇に延在する領域(シールライン)が、図3(a)に示すように矢印方向に加圧される。加熱により樹脂枠50が溶融し、加圧により樹脂枠50の溶融樹脂の一部を、図3(b)に示すように、複数の貫通孔41bに流入させることができる。したがって、樹脂枠50の溶融した樹脂を複数の貫通孔41bから積層体の外部に逃がすことができ、溶融した樹脂がガスケット60の直下に流れ込むのを防ぎ、積層体のガスケット60の直下の厚みが局所的に厚くなるのを抑制することができる。
樹脂枠50の溶融樹脂の一部は、複数の貫通孔41bからアノード側セパレータ41の露出面側に膨れ出て、ガスケット60の側面に接触し、ガスケット60をセパレータ41に拘束し、ガスケット60がセパレータ41から剥がれるのを抑制する。そして、図3(c)に示すように加圧が終了するとセルが得られる(ステップS5)。
スタック取得工程においては、燃料電池セル20が複数積層されたスタックが形成され、積層された複数の燃料電池セル20同士は電気的に接続される(ステップS6)。具体的には、導電性を有する集電板が、燃料電池セル20の積層方向におけるスタックの両端外側に配置され、集電板はスタックと電気的に接続される。集電板の外側に、スタックを挟み込み集電板と絶縁される一対のエンドプレートが配置され、一対のエンドプレートはスタックの回りを覆う側板によって締結されて、スタックが保持される。
さらに、スタックからの電力を取り出す出力端子が、エンドプレートから突出して設けられ、出力端子は、集電板と電気的に接続される。また、エンドプレートと集電板との間には、スペーサが配置され、一対のエンドプレートが側板によって締結された際にスタックに対して積層方向から加わる荷重が、スペーサの厚みによって調整される。
一対のエンドプレートには、スタックに燃料ガスを供給する供給口、スタック内を通った燃料ガスが排出される排出口、スタックに酸化剤ガスを供給する供給口、スタック内を通過した酸化剤ガスが排出される排出口、スタックに冷却流体を供給する供給口およびスタック内を通過した冷却流体が排出される排出口がそれぞれ設けられている。
スタック取得工程においては、複数の燃料電池セル20で構成されるスタック、集電板、一対のエンドプレート、側板、出力端子およびスペーサによって構成されるスタック化が行われ、燃料電池スタック10が作製される。作製された燃料電池スタック10は、発電検査工程などの次工程に送られる。
本実施形態に係る燃料電池スタック10の製造方法により作製されるアノード側セパレータ41の貫通孔41bの燃料電池セル20における効果について、実施例に係る燃料電池セル20および比較例に係る従来の燃料電池セルを作製して検証した。
実施例に係るアノード側セパレータ41の貫通孔41bについて、直径dを0.5mm、ピッチ間隔pを5mmとしてアノード側セパレータ41を作製し、燃料電池セル20を作製した。
これに対して、比較例に係る貫通孔の無いアノード側セパレータを作製し、燃料電池セルを実施形態の燃料電池セル20と同様にして作製した。なお、実施例に係るアノード側セパレータ41と比較例に係るアノード側セパレータとは、貫通孔41bの有無が異なるだけで、他の形状、大きさ、材質および構造は同一のもので作製した。また、実施形態の燃料電池セル20の製造方法と、比較例に係る従来の燃料電池セルの製造方法とは、加熱や加圧などの条件も同一の条件で行った。
アノード側セパレータ41の貫通孔41bの燃料電池セル20における効果については、図4(a)、図4(b)、図4(c)に示すように、ガスケット下のセルの厚みの大小で比較した。ガスケット下のセルの厚みは、規格幅が、規格中心値を100とした場合、87〜109となっている。
実施例に係る燃料電池セル20のガスケット下のセルの厚みは、図4(a)に示すように、99となり、規格中心値100よりも小さくなり、アノード側セパレータ41の貫通孔41bはガスケット下のセルの厚みを増大させない効果があることが確認された。これに対して、比較例に係る従来の燃料電池セルのガスケット下のセルの厚みは、110となり、規格幅を超えていることが分かった。したがって、比較例に係る従来の燃料電池セルの製造方法では、ガスケットが座屈したり剥がれたりするおそれがあることが確認された。
以上のように構成された本実施形態に係る燃料電池スタック10の製造方法の効果について説明する。
燃料電池スタック10の製造方法は、積層体取得工程(ステップS1〜S4)、セル取得工程(ステップS5)およびスタック取得工程(ステップS6)を含んで構成されている。さらに、積層体取得工程において、アノード側セパレータ41のガスケット60の外周部分に複数の貫通孔41bを形成し、アノード側セパレータ41のMEGA30と反対側の面にガスケット60を配置するように構成されている。
この構成により、積層体取得工程において、アノード側セパレータ41のガスケット60が配置される位置よりも側方の位置に貫通孔41bが形成されるので、セル取得工程において、積層体の加熱および加圧が行われる際に、加圧により樹脂枠50の溶融樹脂の一部が貫通孔41bに流入する。その結果、アノード側セパレータ41のガスケット部分に加わる圧力が低減され、アノード側セパレータ41のガスケット部分は変形しないという効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
10・・・燃料電池スタック、20・・・燃料電池セル、30・・・MEGA、31・・・膜電極接合体、32・・・アノード側ガス拡散層、33・・・カソード側ガス拡散層、40・・・セパレータ、41・・・アノード側セパレータ、41a・・・燃料ガス流路、41b・・・貫通孔、42・・・カソード側セパレータ、42a・・・酸化剤ガス流路、50・・・樹脂枠、50a・・・コア層、50b,50c・・・接着層、60・・・ガスケット

Claims (1)

  1. 外周に樹脂枠を配置した膜電極ガス拡散層接合体を一対のセパレータで挟持して積層体を得る積層体取得工程と、
    前記積層体を加熱し、ガスケットが配置される領域以外の領域を加圧して燃料電池セルを得るセル取得工程と、
    前記燃料電池セルを積層して燃料電池スタックを得るスタック取得工程と、を含み、
    前記積層体取得工程において、前記セパレータの前記ガスケットよりも側方の位置に貫通孔を形成し、前記セパレータの前記膜電極ガス拡散層接合体と反対側の面に前記ガスケットを配置することを特徴とする燃料電池スタックの製造方法。
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