JP2019146934A - クリーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも集じん性能を向上させたサイクロンユニット及びそれを備えたクリーナを提供する。【解決手段】本体ハウジングに接続されるサイクロンユニット2を有するクリーナにおいて、サイクロンユニット2は、パイプ取付部12から流入した空気AF1を、第一旋回室23aにおいて第一軸線A1を中心として回転させることで塵埃を遠心分離した後に排気する第一サイクロン部を有する。第一サイクロン部から排気された空気は、AF2のように複数の第二サイクロン部36に流入し、第二軸線B1を中心として回転させることで塵埃をさらに遠心分離する。複数の第二サイクロン部36は、第一サイクロン部の旋回室23aの外側において周方向に並んで配置されると共に、第一軸線A1の軸方向および径方向における位置が第一サイクロン部の少なくとも一部と重なるように設けられる。【選択図】図3

Description

本発明はサイクロン式のクリーナの改良に関し、小型軽量化を達成しつつ粉塵分離性能を向上させることにある。
サイクロン方式のクリーナは、モータの回転によって生ずる空気流によって、吸引口から粉塵混じりの空気を円筒状の旋回室の外周側から接線方向に向けて吸い込み、旋回室内にて形成される強力な旋回流によって空気中に含まれる粉塵を遠心分離するものである。旋回流によって分離された粉塵は、外筒の外壁内側に衝突して外壁内面に沿って落下して集塵室側に移動する。旋回室の軸心付近の粉塵と分離された空気は、排気筒を介して軸方向に排出されることにより遠心力による連続的な集塵を可能とする。このようなサイクロン方式のクリーナとして特許文献1の技術が知られている。特許文献1では、吸入空気を接線方向に旋回室内に導き、旋回室内にてトルネード状の旋回流を発生させる。旋回室には、軸方向の外側と内側を連通させる排気管が設けられ、排気管の外周面の一部に設けられた開口から空気を吸引するようにした。
このようなサイクロン方式のクリーナにおいて、集塵性能の更なる向上を図るために、サイクロンユニットを2段にしたものが実用化されている。このように第一サイクロン部と、第一サイクロン部の下流に設けられる第二サイクロン部とを有するクリーナにおいては、第二サイクロンユニットの気筒数が多いほど圧力損失が抑制され、吸込仕事率も分離性能がよくなる。また、第一サイクロン部と第二サイクロン部をクリーナ本体と別体で構成して分離可能とすることで、サイクロンユニット内に溜まった塵埃を捨てる作業やメンテナンスが容易となる。第二サイクロン部を複数設け、本体の一部である吸気パイプを別体とした構造については、特許文献1に開示されている。
実開昭52−14775号公報
上述した特許文献1の構成では、第二サイクロンユニットを多数設けている一方、これを第一サイクロンの外周に設け、更にその外周に吸気パイプを接続する構成であるため、径方向における寸法が大型化してしまう。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、塵埃の廃棄やメンテナンス等の作業性の低下およびサイクロンの性能低下を抑制しながら、製品全体の小型化を実現したサイクロン式のクリーナを提供することにある。
本発明の他の目的は、サイクロン部を第一サイクロン部と第二サイクロン部で構成すると共に、これらの配置を工夫して軸方向にコンパクトに構成したサイクロン式のクリーナを提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的な特徴を説明すれば次のとおりである。
本発明の一つの特徴によれば、モータ等の駆動源と、駆動源により駆動されるファンと、ファンにより吸引される空気の通路となるパイプ取付部を有する本体ハウジングと、本体ハウジングに接続され、空気の流路においてパイプ取付部よりも下流側かつファンの上流側に位置するサイクロンユニットを有するクリーナにおいて、サイクロンユニットは、パイプ取付部から流入した空気を第1の軸線A1を中心として回転させることで塵埃を遠心分離した後、外部へ排気する第一サイクロン部と、第一サイクロン部から排気された空気を第2の軸線B1を中心として回転させることで塵埃を遠心分離した後に外部へ排気する複数の第二サイクロン部とを有し、複数の第二サイクロン部は第一サイクロン部の旋回室の外側において周方向に並ぶように配置される。この際、第1の軸線A1方向および第1の軸線A1の径方向における位置が、本体ハウジングの少なくとも一部と重なるように構成される。第一サイクロン部の筐体は筒状であって、外周面に凹部を有し、凹部がパイプ取付部から突出する凸状の空気流入管と嵌合する。また、複数の第二サイクロン部は、凹部を避けるように周方向の並びが分断されるように配置される。さらに、第一サイクロン部の軸線A1と複数の第二サイクロン部の軸線B1は平行に、又は略平行に配置される。
本発明の他の特徴によれば、パイプ取付部は、第1の軸線A1方向に延びる直管部と、第1の軸線A1の外周側から第一サイクロン部の旋回室の径方向に向いた流入部を有し、第1の軸線A1の軸線方向に見て、流入部の占める軸方向範囲が、複数の第二サイクロン部の占める軸方向B1範囲に含まれるように構成される。また、流入部の第1の軸線A1の径方向に占める位置が、複数の第二サイクロン部の占める位置と重なるように凹部が形成される。本体ハウジングは、作業者によって把持されるハンドル部を有し、パイプ取付部は、第1の軸線A1の垂直方向において、第一サイクロン部を挟んでハンドル部と反対側に位置するように配置される。
本発明のさらに他の特徴によれば、パイプ取付部に吸引パイプが着脱自在であり、サイクロンユニットは、吸引パイプを取り外すことなく本体ハウジングから着脱自在に構成される。また、第一サイクロン部の集塵室と、第二サイクロン部の集塵室は、一体成形の第一筐体にて構成される。さらに、サイクロンユニットは、第一サイクロン部の集塵室と旋回室と第二サイクロン部の集塵室を構成する第一筐体と、第一サイクロン部の出口及び第二サイクロン部の出口部分を構成する第二筐体と、第一サイクロン部の中心円筒部と第二サイクロン部の旋回室を画定する第三筐体と、を含んで構成される。
本発明によれば、第一サイクロン部から排気された空気を、第二の軸線を中心として回転させることで塵埃を遠心分離した後、外部へ排気する複数の第二サイクロン部を設けたので、第一サイクロン部によって粉塵と分離された空気を、第二サイクロン部によってさらに細かく分離されるので、細かい粉塵まで漏れなく分離および収集できる。また、複数の第二サイクロン部は、第一の軸線の周方向に並んで配置されるとともに、第一の軸線の軸線方向および第一の軸線の径方向における位置が本体ハウジングの少なくとも一部と重なるように設けられるので、軸線方向の長さを抑えてコンパクトなクリーナを実現できる。
本発明の実施例に係るクリーナ1の全体形状を示す斜視図である。 図1のクリーナ1からサイクロンユニット2を取り外して床面に縦置きして、さらに第一筐体20と第二筐体40を分離した状態を示す斜視図である。 本発明の実施例に係るクリーナ1の内部構造を示す縦断面図である。 図3のサイクロンユニット2の拡大図である。 図4のA−A部の断面図である。 図4のB−B部の断面図である。 本実施例の配置構造に到達する過程を説明するための模式図である(その1)。 本実施例の配置構造に到達する過程を説明するための模式図である(その2)。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後左右、上下の方向、内筒ユニット又は円筒部の一端側、他端側の方向は図中に示す方向であるとして説明する。
図1は本発明の実施例に係るクリーナ1の全体形状(但し、ノズル部を除く)を示す斜視図である。本実施例では図1の状態のようにクリーナ1を横にして床置きして長手方向が略水平になる状態を基準に、上下方向を定義して説明する。クリーナ1は、作業者がハンドル部13を片手で持ちながら集塵作業を行うような携帯型であって、電源に電池パック90を用いることにより電源コードを不要としたコードレスタイプの掃除機である。クリーナ1は、モータと集塵ファンを収容する本体ハウジングと、本体ハウジングと軸線A1方向の前側に着脱可能とされるサイクロンユニット2と、図示しないノズルが取り付けられるものであって着脱可能なパイプ60の3つの部分から構成される。ここで、「本体ハウジング」とは、分離可能な構成部品であるサイクロンユニット2と、パイプ60と、電池パック90等を取り外した後に残る部分を指すものとし、ここではモータ収容部11、パイプ取付部12(12a〜12d)、ハンドル部13、モータ収容部11と、パイプ取付部12とモータ収容部11を連結する連結部14、電池取付部15が本体ハウジングを構成する。
パイプ取付部12にて形成される管路と、パイプ取付部12に接続されるパイプ60が、サイクロンユニット2の吸引口に接続される流入用の管路を形成する。ハンドル部13と一体に形成される本体ハウジングは、合成樹脂の一体成形によって長手方向を含む鉛直面で左右2分割されるように構成される。本体ハウジングの後方部分に略筒状のモータ収容部11が形成され、モータ収容部11の内部に図示しないモータ9(図3で後述)とファン8(図3で後述)が収容される。モータ収容部11の前方側にサイクロンユニット2が装着される。サイクロンユニット2を着脱可能に保持するために、サイクロンユニット2の下側には連結部14が形成され、連結部14の前方側にパイプ取付部12を配置することによりサイクロンユニット2を安定的に保持する。サイクロンユニット2はネジ部材55によって本体ハウジングの一部(ここではパイプ取付部12の一部)にネジ止めされる。
モータ収容部11の上側には、作業者が片手で把持するのに好適な形状のハンドル部13が設けられる。ハンドル部13はモータ収容部11の上側だけでなく、後側も把持できるように、側面視で略L字状に形成される。ハンドル部13の下端とモータ収容部11は連結されて電池取付部15が形成される。電池取付部15は、電池パック90が装着するためのレール手段(図示せず)を設ける部分であって、本体ハウジングに対して後方側から前方側に電池パック90を水平にスライドさせることによって装着可能である。図示しないレール手段は、電池取付部15の下面において左右方向に離れて2つの凹状のレール溝として形成され、電池パック90側に形成された装着方向と平行に形成される凸状のレールと嵌合する。電池パック90が所定の取付位置まで前方側にスライドされると、図示しないラッチ手段の爪部が電池取付部15のレール手段近傍のラッチ穴部に掛止され、電池パック90が本体ハウジングに固定される。電池パック90は二次電池たるリチウムイオンセルを複数本収容したものであり、ラッチボタン91を押しこみながら電池パック90を後方にスライドさせると、電池取付部15から取り外すことができる。電池パック90が放電した際には、電池取付部15から取り外して図示しない外部充電器を用いて充電する。電池パック90としては電動工具にて広く用いられているものを使用すれば良く、端子形状を含む電池取付部15の機械的構成や電気的構成も電池パック90に合わせた構成すれば良い。サイクロンユニット2は、図示しないファンによる吸入空気の流入方向の上流側に位置し、第一サイクロン部の旋回室及び集塵室を形成すると共に第二サイクロン部の集塵室を形成する第一筐体20と、第二サイクロン部の流入室と排気口を形成し、さらに内部にフィルタ手段を収容する第二筐体40を有する。
図2は、図1のクリーナ1からサイクロンユニット2を取り外して床面に縦置きして、さらに第一筐体20と第二筐体40を分離した状態を示す斜視図である。サイクロンユニット2は、空気の流路において吸入経路の入口部分となるパイプ取付部12よりも下流側、かつ、ファン8(図3で後述)の上流側に位置するもので、大きく分けて3つの分離可能な構成要素、即ち、第一筐体20と第二筐体40と第三筐体30により構成される。第一筐体20は主に第一サイクロン部の筐体を形成するもので、吸引された空気を旋回させて旋回流を発生させるとともに、集塵されたゴミを貯蔵する第一旋回集塵室23を形成する。第一外筒21は外筒(第一外筒21)と内筒22を有する2重構造とされる。第一外筒21の外周面の一部には、パイプ取付部12を配置されるための周方向に窪むような凹部26が形成される。凹部26は第一外筒21の軸線A1方向に延びるように形成され、軸線A1方向にみて第二筐体40に近い、ほぼ隣接する部分に第一吸入口25が形成される。第一吸入口25は、第一外筒21と内筒22を径方向に貫通させるように形成された開口である。第一外筒21の底部(前面)は第一底部28によって閉鎖される。凹部26の底部側(第一底部28側)端面には軸方向に連続する凹部26を閉鎖するような面28aが形成され、そこに貫通孔27が形成される。貫通孔27はネジ部材55の雄ネジ部を貫通させる孔である。第一筐体20の第一外筒21と内筒22の間の空間は、第二サイクロン部の一部であって、集塵されたゴミを貯蔵する第二集塵室24を形成する第一筐体20と第一底部28は、プラスチック等の合成樹脂の一体成形にてそれぞれ製造される。
第一サイクロン部は、第一吸入口25から吸入される粉塵混じりの空気を、第一筐体20内の内筒22よりも内側の空間たる第一旋回集塵室23にて旋回させることによって粉塵と空気を分離して、粉塵が分離された清浄な空気を円筒枠32を通して旋回流の中央付近から第二筐体40側へ流入させる。第一円筒部31は、第一サイクロン部の旋回流の中心部分に配置され、第一円筒部31の軸方向に延びる円筒枠32の部分から径方向内側に粉塵と分離された空気が流入されて第二サイクロン部側に流れる。尚、ここでは図示していないが円筒枠32の外周面にはメッシュフィルタ48(後述する図4参照)にて覆うようにして大きな粉塵が第二サイクロン部側に流れないように構成する。第一円筒部31の反モータ側には、カップ状のダストガード33が設けられる。ダストガード33は、第一底部28側に開口部が向くように配置されるものであって第一円筒部31に固定される。ここではダストガード33部分は第一円筒部31と一体に成形される。
第三筐体30は第一サイクロン部の第一円筒部31を形成すると共に、第二サイクロン部の筐体(第二サイクロン外筒36a〜36m等)を形成するための部材である。第三筐体30は合成樹脂の一体成形にて製造できる。第三筐体30は、第二筐体40と第一筐体20を分離させる際に第二筐体40側に残るように構成され、第一筐体20だけを上下反転させることによって溜まった粉塵を容易に廃棄できるように構成する。第三筐体30は第二筐体40からさらに分離可能に構成する。第三筐体30によって形成される複数の第二サイクロン外筒36a〜36m(図では全部は見えない)は、外観が円錐状に形成されたものであって、その内部空間が第二サイクロン部の第二旋回室37a〜37m(図3参照)となる。従って、本実施例のクリーナ1では13個の第二サイクロン部が設けられることになる。円筒枠32部分から第二サイクロン部側に流入した空気は、複数設けられる第二サイクロン外筒36a〜36m内に分流して吸引され、更なる細かい粉塵が分離されてから蓋部50の中心付近にあるフィルタ室出口51よりファン8(後述する図3参照)側に排出される。第二サイクロン外筒36a〜36mは、先端部分(前側端部)に貫通穴が開いており(後述する図4参照)、貫通穴から第二集塵室24内に分離された微細粉塵が落下する。ここで第二集塵室24は、複数の第二サイクロン外筒36a〜36mをまとめて収容するように、軸方向視で馬蹄状に配置された空間となっており、第一旋回集塵室23と第二集塵室24は、第一筐体20の内周側と外周側に重ねるように、また軸方向にも重ねるように形成される。
第二筐体40は、第三筐体30を保持すると共に、第二サイクロン部から排出される空空気をファン8(図3にて後述)へ案内するための風路を形成する。第二筐体40の内部にはフィルタ室45(図3にて後述)が形成され、ファン8側への空気の出口たるフィルタ室出口51が形成される。第二筐体40の軸線方向に見た外縁形状は、第一筐体20の外縁形状と同様であって、外周面の一部に凹部46が形成される。凹部46によって形成された窪みを利用して、サイクロンユニット2の後端を保持するリブ16bが当接するので、サイクロンユニット2の本体ハウジングに対する位置決め及び保持を確実にできる。
図3は本発明の実施例に係るクリーナ1の縦断面図である。内筒22よりも内側部分且つ第一円筒部(32、33)の外周部分が第一旋回室23aとなり、ダストガード33よりも軸線A1方向で反モータ側(モータ9から離れる側)が、第一集塵室23bとなる。第三筐体30によって画定された第二サイクロン外筒36の内部空間が、第二旋回室37となり、第二サイクロン外筒36の外側であって、第一筐体20の内周側且つ内筒22の外周側部分が第二集塵室24となる。本体ハウジングのうちモータ収容部11の内部には、回転軸の軸線が軸線A1と同じ向きになるようにモータ9が配置される。モータ9の回転軸には吸引風AF1及びAF2の流れを生成するためのファン8が設けられる。モータ9は、例えば直流モータであって、本体ハウジングの電池取付部15に取り付けられた電池パック90を電源とする。ファン8は例えば遠心ファンであって、モータ9の回転軸に直接固定され、サイクロンユニット2側から空気を吸引する。モータ9の回転は、本体ハウジングのハンドル部13(13a〜13c)の上部に設けられる図示しないスイッチによりONまたはOFFにされる。尚、本実施例ではモータ9の電源として電池パック90を用いているが、電源はこれに限られず、交流モータを用いてACコードを用いて供給される交流電源により駆動されるクリーナとしても良いし、外部直流電源を用いて駆動されるように構成しても良い。また、本実施例のモータ9やファン8の種類は特に限定されず、モータ9としてブラシレスDCモータを用いてインバータ回路を用いて駆動するような構成としても良い。
図示しない電源スイッチをオンにしてモータを回転させると、ファン8が回転することにより、図示しないノズルから外気が吸引されて点線で示すような空気流AF1が発生する。パイプ60は、合成樹脂の一体成形で形成された管路であって、一端側の開口60a(図3参照)と他端側開口(図示せず)が形成され、他端側の開口には吸込用のノズルが設けられる。ノズルとしては、床用ノズルや、スキマノズル、ブラシ付きのノズル等のいずれかの公知のノズルを接続することができる。吸引された粉塵混じりの空気流AF1は、最初にパイプ60から入口開口12aを通過して、パイプ取付部12(12b〜12e)の内部空間に流入する。パイプ取付部12は、本体ハウジングと一体に成形される部分であって、第一サイクロン部の第一吸入口25(図2も参照)に対向する出口開口12fが形成される。パイプ取付部12は、入口開口12aの断面が円形であり、入口開口12aから同径の直管部12bが軸線C1方向に延びるように形成され、左右方向に絞り込まれたテーパ部12cを通り、更に、湾曲部12dによって空気流AF1の方向が水平方向(軸線C1方向)から上方向に略90度曲げられて軸線D1の方向に向けられてから出口開口12fに至る。出口開口12fに到達した空気流AF1は、第一吸入口25から第一サイクロン部内(第一旋回集塵室23内)に流入する。尚、図3に示す鉛直断面位置では、出口開口12fと第一吸入口25が接続されていないように見えるが、これは断面位置の取り方の関係上そうなっているだけで、後述する図5の横断面図を参照すれば、その接続状態が理解できるであろう。
パイプ取付部12から第一吸入口25を介して第一旋回室23aの内部に流れた空気流AF1は、第一旋回室23aの外周側壁面に沿うように接線方向に導かれることにより、第一旋回室23aにおいて第一円筒部31(符号は図4参照)の周囲に旋回する。旋回する空気流AF1によって空気よりも比重の重い粉塵は外周側壁となる内筒22にあたり、遠心力によって粉塵だけが第一底部28の方向に移動し、空気と分離された粉塵は最終的に第一集塵室23b内の第一底部28付近に蓄積する。尚、点線で示す空気流AF1は、第一円筒部31内を2周してから第一底部28に到達するように図示しているが、実際にはきわめて多数回の旋回となるような強力な旋回流が発生する。第一旋回室23aにおける吸入空気の旋回は、軸線A1と同軸にて起こるものであるが、第一吸入口25から吸引空気が連続的に流入するため、回転しながら回転面に垂直成分のある方向へ変化する動きとなり、螺旋状、トルネード状、又はサイクロン気流とも言われる動きとなる。この結果、旋回流による遠心力が径方向外向きだけでなく、軸線A1と平行方向にも働くことになる。一方、粉塵と分離された空気のうち、内周側の空気がメッシュフィルタ48(後述する図4参照)を通過して円筒枠32の内部に吸引され、矢印EX1のように流れて第一サイクロン部の第一排出口34から排出され、第二サイクロン部の第二流入室43に流入する。
第二サイクロン部に流入した空気は、点線で示すような空気流AF2のようにして第二サイクロン外筒36で画定される第二旋回室37の内部に流入する。第二旋回室37においても、第一サイクロン部と同様に第二円筒部38の外周に沿って旋回流が発生し、粉塵と空気が分離される。この旋回流で分離された粉塵は、遠心力によって第二サイクロン外筒36の内壁面に沿って前方側(クリーナの使用時は重力方向になる)に移動して、第二サイクロン外筒36の前端の貫通穴から第二集塵室24内に流入する。一方、旋回流のうち空気成分は、矢印EX2のように第二円筒部38の後端に形成された貫通穴からフィルタ47側に吸引される。フィルタ47は、サイクロンユニットの機能を補助するために追加されるもので、太さの異なる数種類の繊維でできた不織布を一緒にプリーツ状に折り曲げた濾過フィルタであって、市販されている公知のフィルタ素材を用いて製造できる。フィルタ47は取り外したサイクロンユニット2の蓋部50を開くことによって着脱可能に構成される。矢印EX2のようにフィルタ47をも通過した空気は、フィルタ室45に流入し、フィルタ室45の出口開口となる蓋部50に形成されたフィルタ室出口51を介してファン8側に吸引される。ファン8を通過した空気は、モータ9の発熱部分を冷却しながら、点線EX3で示すように流れて、本体ハウジングの連結部14に到達する。連結部14は第一筐体20の外周面を保持する保持部材となるものであって、本体ハウジングと一体に形成され、右側側面には排気口たる複数の風窓18が設けられる。空気流EX3は、風窓18から外部に排出される。また、点線EX3で示す空気流の経路の途中に、制御回路17を配置することによって、空気流EX3が制御回路17を構成する発熱部材、例えばマイコンや半導体スイッチング素子を積極的に冷却するように構成する。
サイクロンユニット2は、第一筐体20と第二筐体40を軸方向に連結させた状態で本体ハウジングに対して装着し、第一底部28に形成されたネジ用の貫通孔27(図2参照)を貫通させてネジ部材55が取付固定部16aに固定される。この装着の際には、サイクロンユニット2のフィルタ室出口51が、モータ収容部11に形成された凸状の流入口11aと嵌合する。また、パイプ取付部12の出口開口12f付近が、サイクロンユニット2の第一吸入口25に嵌合するので、これらの嵌合箇所においてサイクロンユニット2と本体ハウジングとの固定を安定させることができる。サイクロンユニット2の取り外し時には、ネジ部材55を緩めて第一底部28付近を上方に持ち上げるだけで良い。
第二外筒41には、軸線A1方向の空間を前後に2分割する仕切壁42が設けられる。仕切壁42と第三筐体30で囲まれる内側の空間は、第二流入室43となる。第一サイクロン部の流入室(流入部12e)は、第二流入室43と軸線A1方向に並ぶように配置され、軸線A1方向に重なっていない。また、仕切壁42と蓋部50で囲まれる内側の空間はフィルタ室45となる。フィルタ室45には2次フィルタとなる円筒形のフィルタ47が設けられる。フィルタ47の外周側から内周側に空気流EX2を通過させて、この通過の際に微細な粉塵を収集する。蓋部50は第二外筒41に対して開閉可能に構成するとよいが、サイクロンユニット2を本体ハウジングから取り外して図2のように載置するさいに、蓋部50が容易に外れないような構成とすると良い。
図4は図3のサイクロンユニット2の拡大図であるが、断面を図3の位置(後述する図5のE1線を通る断面)から軸線A1を中心にわずかに回転させて(後述する図6のF1線を通る断面)、第二サイクロン部の断面形状がわかるようにしている。第一円筒部31はモータ9の軸線とほぼ同軸上に形成された管路であって、モータ9に近い一端側が開口(第一排出口34)となり、モータ9と反対側の端部がダストガード33にて閉鎖された形状となる。円筒枠32は径方向外側から内側に空気を流すことができる空気通過部となっており、図示していない網状の一次フィルタ(図4で後述するメッシュフィルタ48)が設けられる。第一円筒部31は第二筐体40に装着できる第三筐体30によって形成されるが、第三筐体30にはさらに第二サイクロン部を構成する第二サイクロン外筒36や第二円筒部38も一体に形成される。第三筐体30は、第二筐体40によって挟持されるものであって、第三筐体30と第二筐体40の仕切壁42の間に、第二流入室43を形成する。第二流入室43を流れる空気は、第一排出口34から放射状に流れて、第一排出口34の外周側に配置された13個の第二サイクロンユニット(図では1つしか見えない)に分かれて流入する。
図4に示される第二サイクロンユニットは、13個設けられるものの一つであり、周方向にサイクロンユニットの流入口35gが形成され、筒状に形成された第二円筒部38gの外周側を旋回するようにして空気が旋回室37g内に吸引される。第二円筒部38gの前方側が開口になっており、その開口よりも前方側は円錐状の第二サイクロン外筒36gにて覆われている。第二サイクロン外筒36gの先端は開口しており、旋回流の遠心力によって分離された粉塵が先端から第二集塵室24内に落下する。第二集塵室24は、図2にて明らかなように13個分の第二サイクロンユニットに共通して使用される空間であって、第一外筒21の内周側、且つ、内筒22よりも外側の空間である。このように第二集塵室24は、第一旋回集塵室23と同じ第一筐体20内に形成されるので、蓄積された粉塵を廃棄する際には第一筐体20部分だけをゴミ箱まで移動させることで、第一旋回集塵室23と第二集塵室24のゴミをまとめて廃棄することが可能となる。
パイプ取付部12はモータ収容部11に対して固定される非回転部材であって、第一筐体20が軸線A1を中心に回転させながら本体ハウジングに取り付けられた後に、パイプ取付部12の出口開口12fが第一吸入口25と相対する。第一吸入口25はパイプ取付部12の出口開口12fと対向させることによって第一筐体20によって形成される第一旋回集塵室23への流入口を形成する。パイプ取付部12は軸線A1と平行な軸線C1を中心とする軸方向に伸びる所定の長さを有する管路であり、出口開口12f付近において略90度曲げられて、出口開口12fの中心軸線D1(図3参照)が第一筐体20の第一吸入口25の軸線と一致するように形成される。パイプ取付部12の他方側には入口開口12aが形成され、パイプ60が内側に挿入されるように段差部12gが形成される。段差部12gを形成したことによってパイプ60のパイプ取付部12への内挿位置が規定される。尚、本実施例のパイプ取付部12とパイプ60は、単なる差し込み式とされるが、固定用のネジを用いたり、何らかの嵌合手段を用いて固定するようにしても良い。
サイクロンユニット2は、ネジ部材55を螺合させることによって第一底部28を取付固定部16aに固定する。この際、第一底部28と本体ハウジングのモータ収容部11との間に、第一筐体20、第三筐体30、第二筐体40、蓋部50が挟持されるようにして、サイクロンユニット2が軸方向に動かないように固定される。また、第一筐体20に形成された第一吸入口25が出口開口12fの形成された管路と嵌合し、蓋部50に形成されたフィルタ室出口51が、モータ収容部11に形成された凸状の流入口11aと嵌合することにより、軸線A1と直交方向の移動がさらに制限される。尚、本実施例ではネジ部材55を用いてサイクロンユニット2を本体ハウジングに固定するように構成したが、ネジ部材55を用いた固定方法だけでなく、ラッチ機構等その他の固定方法を用いて本体ハウジングに対して固定するように構成しても良い。さらに、サイクロンユニット2を装着した際に、第一吸入口25と出口開口12fの間、フィルタ室出口51と流入口11a(図3参照)の接合部から空気の漏れが生じないようにパッキン等を併用しても良い。
第一外筒21の形状は、内筒22よりも内側形状が重要であって、旋回流をおこすために軸線A1と垂直な断面形状が円形の内壁面とする。第二集塵室24の外側を形成する外壁面の形状は任意であるので、軸線A1との垂直断面形状を円形だけでなくて、略四角形にしても良い。また、外壁面にデザイン的な凹凸や模様、強度向上のためのリブ等の形成をするのは任意である。本実施例では第一旋回集塵室23のうち第一円筒部31の周囲を円筒形状とし、第一底部28を径方向に広がるような略四角形状としたので、遠心分離された多量の粉塵を第一底部28付近に溜めることが可能となる。
第三筐体30は第一サイクロン室を閉鎖する蓋手段としても機能する。従って、第一筐体20のモータ側の開口部には、段差状に径を太くした段差部21aを形成して、そこに第三筐体30の外縁部となるフランジ部39が当接するように構成した。第三筐体30は第二筐体40の内側にはめ込むようにして装着されるので、第二筐体40を第一筐体20から取り外すと、第二筐体40側に残ることにして、第一筐体20から容易に取り外し可能とされる。このように構成することにより第一旋回集塵室23内で旋回している空気の内側部分、即ち粉塵の混入率が少ない空気成分だけを第一排出口34から第二サイクロンユニット側に送出することができる。第一円筒部31の反モータ側端部には、図3のような断面視で見た際に傘状となるダストガード33が設けられる。合成樹脂の一体成形によってダストガード33と円筒枠32は第三筐体30と一体に成形される。ダストガード33は、第一旋回集塵室23の第一底部28側に開口部が向くように配置されるものであって、遠心分離される空気流AF1のうち、比重の大きい粉塵をダストガード33の拡径する外周側の斜面(円錐面)に沿って第一底部28側に案内する。また、第一底部28側に溜まった粉塵が舞い上がって、再び第一円筒部31の外周付近に戻ることを抑制する。
第一円筒部31は、軸線A1と平行に伸びる6本の円筒枠32(詳細は後述する図5参照)が形成され、柱状の円筒枠32以外の部分が、開口とされて径方向外側から内側への空気の流入を許容する。円筒枠32の外周面には網状のメッシュフィルタ48が形成され、開口部分を介して粉塵が通過できないように制限する。用いられるメッシュフィルタ48は合成樹脂製の網として、第三筐体30を取り外した際にメッシュフィルタ48部分も容易に水洗いができるような素材にすると好ましい。また、長年の使用によって網目が塞がれないように、網目に粉塵が固着しないような表面形状としたり、コーティング処理をすると良い。
メッシュフィルタ48を通過できずに、メッシュフィルタ48に留まった塵埃は、モータ9が停止してファン8による空気流AF1の流れが停止すると、重力によりメッシュフィルタ48の表面から落下してダストガード33の外周側の斜面に沿って落下して第一旋回集塵室23の第一底部28に落下する。このようにダストガード33の傾斜面が第一円筒部31よりも径方向外側に突出するように形成されることにより、メッシュフィルタ48を通過できない塵埃を第一底部28の方向に移動させることが可能となる。また、ダストガード33を拡径状に形成したので、内筒22との距離を絞り、第一旋回室23aから第一集塵室23bへの流路を絞ることができる。この流路を絞る効果は、第一旋回集塵室23内の第一円筒部31の周囲での粉塵の分離効果を向上させることと、分離して第一底部28側に収集された粉塵が再び第一円筒部31の周囲に戻ることを抑制するためである。
第二サイクロン部での作用は、第一サイクロン部での作用とほぼ同様である。第二円筒部36gの外面の一部に、径方向内外に連通する通路が設けられ、第二流入室43からの流路が形成される。第二円筒部38gの一方の端部(前側の端部)は、第二旋回室37g側に開口し、第二円筒部38gの他方の端部(後側の端部)はフィルタ室45内に開口するので、第二旋回室37gで生ずるサイクロン流のうち、軸線B1上に清浄な空気を排出することになる。第二円筒部38gの他方の端部は、仕切壁42に形成された第二排出口44gを通過して、フィルタ室45内に流入する。
図5は図4のA−A部の断面図であって、軸線A1及び軸線C1と垂直な断面図である。パイプ取付部12によって案内された粉塵混じりの空気は、軸線D1の方向に矢印AF1のように出口開口12fからサイクロンユニット2の第一吸入口25を介して第一旋回集塵室23内に吸引される。パイプ取付部12は、本体ハウジングと一体に成形される部分であって、直管部12bからまず左右方向に絞り込むようなテーパ部12cとなり、その後、軸線C1に対して方向をサイクロンユニット2側に向ける湾曲部12dとなる。湾曲部12dは図3にて示すように吸引される空気を90度曲げるために形成されたものである。湾曲部12dの後は断面形状が四角形の流入部12eとなって、流入部12eの開口が出口開口12fとなる。補強用のリブ12hはパイプ取付部12の曲げによる破損を防ぎ、本体ハウジング側に安定して固定するための補強部材である。ここで理解できるように、流入部12eは第一旋回室23aの接線方向に向いたものであり、第一筐体20の凹部26に入り込むように位置づけられる。その結果、流入部12eは2つの第二サイクロン外筒36aと36mに挟まれるような位置関係となる。出口開口12fから第一サイクロン外筒内(内筒22内)に到達した空気流AF1は、内筒22の内側を図中で反時計回りの回転流となるが、流入部12eから空気が連続的に吸引されるため、旋回流は周方向の回転だけでなく軸方向(軸線A1の反モータ側)にも移動するので、トルネード状の流れとなる。トルネード状に周方向かつ軸線A1方向前方に移動した空気は、第一円筒部31の円筒枠32(32a〜32f)から空気が吸引され、内筒22の空間内から第二サイクロン部側に排出される。このように内筒22の内側は第一サイクロン部の旋回部となり、内筒22の外側であって第一筐体20の内側は第二サイクロン部の第二集塵室24となる。円筒枠32は周方向に6本均等に配置されるもので、ダストガード33を連結するために形成されると共に、メッシュフィルタ48を保持するための役割を果たす。
図6は図4のB−B部の断面図である。この断面図の外周側は、第二筐体40の第二外筒41であり、外径は概ね四角形であるが一部に凹部46が形成される。凹部46は本体ハウジングの連結部14を避ける為に形成される窪みであって、凹部46は軸線A1方向に連続するように形成される。第二筐体40の内側には第三筐体30が装着される。第三筐体30には、第一排出口34の周囲を取り囲むように、第二サイクロン外筒36a〜36mによって画定される13個のサイクロンユニットが設けられる。第二サイクロン外筒36a〜36mの内側には、それぞれ第二円筒部38a〜38mが設けられる。第二サイクロン外筒36a〜36mと第二円筒部38a〜38mは、それぞれ第三筐体30と一体に製造されるもので、プラスチック等の合成樹脂の成形によって製造される。ここで第二サイクロン外筒36a〜36mは円錐形の壁部とするが、隣接する壁部同士を共通の壁で構成することによって、第二筐体40内の限られた空間内に多数の第二サイクロン外筒36a〜36mを配置した。
第一サイクロンユニット外筒(図4の内筒22)の第一排出口34から排出された空気は、放射状に点線矢印29a〜29mのように流れて複数の第二サイクロンユニットの入口開口35a〜35mの方向に流れる。ここでは、点線矢印29a〜29mを直線で示しているが、実際には旋回流の影響を有するので、旋回しながら螺旋状に広がる方向に流れることになる。第二サイクロン外筒36a〜36mの一部には、入口開口35a〜35mが形成され、入口開口35a〜35mの近傍には、入口開口35a〜35m内に空気が流入しやすいように導風板35n〜35pや、その他の凸状壁が形成される。第二サイクロン外筒36a〜36m内での空気流AF2(図3参照)の旋回方向はすべてが同一方向ではなく、図6のように軸線A1方向を反モータ側に見た際に、第二サイクロン外筒36e、36g、36i〜38lでは第一サイクロンユニット内の旋回流と同じ向き、即ち、図6で見た際に空気流AF2が反時計回りに旋回するように構成される。その他の第二サイクロン外筒36a〜36d、36f、36h、36mでは、図6で見た際に空気流AF2が時計回りに旋回するように形成される。このように、第一サイクロンユニットから排出された空気流AF2(図3参照)が、点線矢印29a〜29mのように分流して複数の第二サイクロンユニット内に流れて、それぞれの第二サイクロン外筒36a〜36m内の第二旋回室37(図3参照)内にて遠心分離されることになる。第二サイクロンユニットにおける旋回流は、その旋回半径が小さければ微小の粉塵を分離するのに有利であり、第一サイクロンユニットにおける分離漏れされた粉塵を効率良く分離して第二集塵室24内に収集できる。
図7及び図8は本実施例の配置構造に到達するまでの改良過程を説明するための模式図である。前述したようにクリーナ1は、サイクロンユニットを2段式としたことに特徴がある。従来の2段サイクロン方式のクリーナにおいては、図7(1)に示すように、第一筐体で構成される第一サイクロンユニット120aと第二サイクロンユニット140aを軸線A1方向に並べて配置して、その軸線A1上にモータ9及びファン8を収容する本体ハウジング111を配置するのが基本である。この場合、第一サイクロンユニット120aの内部には、第一円筒部130aが設けられ、第一円筒部130aと軸線A1方向にみて同じ位置にパイプ取付部112aからの流入部115aが接続される。第二サイクロンユニット140aの内部には、軸線A1から離れた外周側に複数の第二旋回部136が設けられる。第二旋回部136の軸線A1方向に隣接する位置であって、第一サイクロンユニット120aとは離れる側に本体ハウジング111が設けられる。本体ハウジング111には、ハンドル部113が設けられる。尚、本体ハウジング111とハンドル部113には、ファン8によって吸引される空気の通路を形成すると共に、スイッチ手段、制御回路等を収容する必要があるので、実際には図のサイズよりも大きくなる(説明目的のため、図7では本体ハウジング111とハンドル部113を小さめに図示している)。図7(1)の構成のように第一サイクロンユニット120aと第二サイクロンユニット140aを軸線A1方向に並べて配置すると、それらの占める軸線A1方向の長さLは大きくなる。
図7(2)は、サイクロンユニット全体の軸線A1方向の長さを短くしたものである。ここでは、第一サイクロンユニット120bは旋回部分となる第一円筒部130bの外周側の径を変えないものの、集塵室部分の径を太くして側面視で凸状の形状とした。また、第二サイクロンユニット140bの筐体形状を変えて、複数の第二旋回部136の占める軸線A1方向に占める範囲R2が、第一円筒部130bの占める軸線A1方向の範囲R1と部分的にオーバーラップするように構成した。このため、第二サイクロンユニット140bの形状は断面視で凹状となり、窪み部分が反モータ側に、即ち、第一サイクロンユニット120b側に向くように構成される。一方、第一サイクロンユニット120bは、モータ9側に、即ち、第二サイクロンユニット140bの方向に突出するような凸状に形成され、これらの凹凸部分が連結させる。パイプ取付部112aからの流入部115aの軸線A1の軸方向に占める位置が、第二旋回部136の占める位置と軸方向に重なることになる。このように2つのサイクロンユニットの筐体形状を改良したことにより、第一サイクロンユニット120bと第二サイクロンユニット140bの占める軸線A1方向の長さLを小さく構成できた。しかしながら、第二サイクロンユニット140bが第一サイクロンユニット120bの外周側のすべてを囲むように構成すると、パイプ取付部112aからの流入部115aを第一サイクロンユニット120bと接続することができないという不具合が生ずる。
図7(3)の左側は不具合の生ずる図7(2)のC−C部の断面図を示す。ここで理解できるように、第一サイクロンユニット120bが第二サイクロンユニット140bによって完全に囲まれるように構成すると、パイプ取付部112aからの流入部115aを第一サイクロンユニット120bと接続することができない。そこで、右側の図のように、第二サイクロンユニット140cの一部を切り欠いて、端部141aと141bの間を分断させて、その分断した部分にパイプ取付部112bからの流入部115bを配置するようにした。この結果、改良された第二サイクロンユニット140cの形状は、軸線A1と直交する断面形状が略C字状、又は馬蹄形に構成され、端部141aと141bの間の空間(図2でいうと、第二サイクロン外筒36aと36mの間の空間)を利用して、流入部115bを直接第一サイクロンユニット120cに接続できるようにした。この構造によってパイプ取付部112bからの流入部115bの軸線A1と直交する流入方向に占める位置が、第二旋回部136の占める径方向に重なることになる。ここで重要なことは、第二サイクロンユニット140cの端部141aと141bの間を離間させることにある。従って、流入部115bを第一サイクロンユニット120cに接続させることが達成できれば第二サイクロンユニット140cの形状、特に外形形状は任意に構成可能であり、外筒の断面形状が四角形に近い形だけでなく、円形又は円形に近い形にしても良い。いずれの形状の第二サイクロンユニットであっても、複数の第二旋回部136が第一サイクロンユニット120cの旋回室123の外側において周方向に並ぶように配置される。ここでは13個の第二旋回部136を設け、それぞれの軸線B1が第一サイクロンユニット120cの軸線A1と平行になるように構成したが、軸線B1の向きは、軸線A1と完全に平行である必要は無く、軸線A1と同じ方向ではあるがある程度の角度をもつように配置しても良い。
図8(1)は、図7(3)で示した改良を反映させた形状を示す図である。ここではパイプ取付部112bの流入部115bが第一サイクロンユニット120cに直接接続されている。第一サイクロンユニット120cと第二サイクロンユニット140cを、本体ハウジング111に対して着脱式とする場合は、パイプ取付部112bと第一サイクロンユニット120cを分離できるように構成した方が、収集された粉塵を廃棄する際に有利である。しかしながら、パイプ取付部112bと第一サイクロンユニット120cを分離させるように構成すると、パイプ取付部112bをどこに固定するのかが問題になる。また、パイプ取付部112bには図示しないノズルを接続したパイプ60(図1参照)が連結されるため、強い剛性が求められる。そこで、本実施例では図8(2)のように本体ハウジング111とパイプ取付部112bを連結部14にて接続するように構成した。このように構成すれば、本体ハウジング111及びパイプ取付部112bの連結体からサイクロンユニット(120c、140c)だけを取り外すことが容易になる。また、パイプ取付部112bからパイプ60(図1参照)を取り外すことなく、本体ハウジングからサイクロンユニット(120c、140c)を着脱自在である。
図8(3)は、図8(2)の構造に対して、電池パック90を装着可能なように本体ハウジングの形状をさらに変更したものであって、この形状は図1〜図6にて説明した本実施例の形状である。ここでは、サイクロンユニット(120c、140c)の長手方向に向く軸線A1と、モータ9の長手方向に向く軸線A1’が同じ方向になるように並べて配置される。軸線A1と軸線A1’は、一致させてもさせなくてもどちらでも良いが、比較的重量のある電池パック90を装着する関係から、重量バランスを考慮してモータ9の位置を配置すると良い。ここでは軸線A1と軸線A1’をわずかにずらしている。軸線A1’の向きは、軸線A1と完全に平行である必要は無く、軸線A1と同じ方向ではあるがわずかな角度をもつように配置しても良い。ハンドル部13は略L字状に曲げられた形状であって、モータの長手方向と略平行に延びる第1の把持部13aと、モータの軸方向の端部と離間して配置され第1の把持部13aと交差する方向に延びる第2の把持部13bを有するように構成した。第1の把持部13aは軸線G1に沿って形成され、軸線G1は軸線A1とほぼ平行に配置される。また、軸線G1の延びる方向は、電池パック90の装着方向と平行になる。第2の把持部13bは、軸線H1に沿って形成され、軸線H1は軸線A1、G1とほぼ直角に配置される。
第2の把持部13bの下方には電池パック90を装着するための、電池取付部15が設けられる。ここでは本体側ハウジングのうち、モータ収容部11、ハンドル部13と点線にて仮想的な境界を示している。電池取付部15はモータ収容部11の中央付近下部から後方側に延在するような形状であり、電池パック90の上面の大きさに対応させて形成される。また、ハンドル部13は略L字状に曲げた形状として電池取付部15と連結させることにより、作業者によるハンドル部13の把持方法の自由度を高めることができ、さらにはハンドル部13と電池取付部15の剛性を高めている。このように、ハンドル部13の主な把持部(第1の把持部13a)は、軸線A1を基準にみて、モータ9の側方の一方側(ここでは軸線A1の上側の軸線G1上)に配置され、電池パック90をモータ9の側方であって第1の把持部13aとは反対側(ここでは軸線A1の下側になる軸線B1上)に配置した。パイプ取付部112bは、サイクロンユニット(120c、140c)の側方(下側)であって、軸線A1の垂直方向において、第一サイクロン部120cを挟んでハンドル部13の第1の把持部13aと反対側に位置する。さらに、パイプ取付部112bは電池パック90と長手方向に並んで配置され、パイプ取付部112bの中心軸線C1上に重なるように配置される。
パイプ取付部112bは中心軸線C1に沿って延びる管路を有するもので、図1〜図4で説明したパイプ取付部12と同形状とすれば良い。電池パック90は、本体ハウジングに対して所定の方向、即ち軸線A1と平行方向にスライドすることで装着可能とされ、第2の把持部13bの軸線H1は、スライド方向に対して大きな角度を有するように、ここでは直角方向に延びるような関係とされるので、作業者は電池パックを取付又は取り外す際に、第2の把持部13bを把持しながら行えば、安定した着脱作業を行うことができる。第2の軸線C1方向にみて、パイプ取付部112bと電池パック90との間の本体ハウジング内に、モータ9の回転を制御するための制御回路17が配置される。空気流を排出する排気口(図3の風窓18)は、連結部14の右側側面に設けられるので、連結部14の内部空間を利用して制御回路17を配置すると共に風窓18で排出される前の空気流を制御回路17にあてることができる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例だけに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、サイクロンユニット2の軸線A1と直角断面形状は、略四角形だけでなく円形としても良いし、その他の様々な形状としても良い。また、上述の実施例ではモータ収容部11、パイプ取付部12、連結部14を一体のハウジングにて製造したが、これらを分離式にして、ネジ又はその他の接合方法にて接続するような構造としても良い。
1 クリーナ 2 サイクロンユニット 8 ファン 9 モータ
11 モータ収容部 11a 流入口 12 パイプ取付部
12a 入口開口 12b 直管部 12c テーパ部 12d 湾曲部
12e 流入部 12f 出口開口 12g 段差部 12h リブ
13 ハンドル部 13a 第1の把持部 13b 第2の把持部
14 連結部 15 電池取付部 15a ターミナル部
16a 取付固定部 16b リブ 17 制御回路
18 風窓(排気口) 20 第一筐体 21 第一外筒
21a (第一外筒の)段差部 22 内筒(第一サイクロン外筒)
22a 開口部 23 第一旋回集塵室 23a 第一旋回室
23b 第一集塵室 24 第二集塵室 25 第一吸入口
26 凹部 27 貫通孔 28 第一底部 28a 面
29a〜29m 流入方向 30 第三筐体 31 第一円筒部
32 円筒枠 33 ダストガード 34 第一排出口
35a〜35m 入口開口 35n〜35p 導風板
36、36a〜36m 第二サイクロン外筒
37、37a〜37m 第二旋回室 38、38、38a〜38m 第二円筒部
39 フランジ部 40 第二筐体 41 第二外筒 42 仕切壁
43 第二流入室 44g 第二排出口 45 フィルタ室
46 凹部 47 フィルタ 48 メッシュフィルタ 50 蓋部
51 フィルタ室出口 55 ネジ部材 60 パイプ
60a 開口 90 電池パック 91 ラッチボタン
111 本体ハウジング 112a、112b パイプ取付部
113 ハンドル部 115a、115b 流入部
120a、120b、120c 第一サイクロンユニット
123 旋回室 130 第一円筒部 136 第二旋回部
140a、140b、140c 第二サイクロンユニット
A1 (第一サイクロンユニットの)軸線
B1 (第二サイクロンユニットの)軸線
C1 (パイプの)軸線

Claims (9)

  1. 駆動源と、前記駆動源により駆動されるファンと、前記ファンにより吸引される空気の通路となるパイプ取付部と、を含む本体ハウジングと、
    前記本体ハウジングに接続し、空気の流路において前記パイプ取付部よりも下流側、かつ、前記ファンの上流側に位置するサイクロンユニットと、を有し、
    前記サイクロンユニットは、
    前記パイプ取付部から流入した空気を、第1の軸線を中心として回転させることで塵埃を遠心分離した後、外部へ排気する第一サイクロン部と、
    前記第一サイクロン部から排気された空気を、第2の軸線を中心として回転させることで塵埃を遠心分離した後、外部へ排気する複数の第二サイクロン部と、を有し、
    複数の前記第二サイクロン部は、前記第一サイクロン部の旋回室の外側において周方向に並んで配置されると共に、前記第1の軸線方向および前記第1の軸線の径方向における位置が前記本体ハウジングの少なくとも一部と重なるように設けられることを特徴とするクリーナ。
  2. 前記第一サイクロン部の筐体は筒状であって外周面に凹部を有し、前記凹部が前記パイプ取付部から突出する凸状の空気流入管と嵌合し、
    前記複数の前記第二サイクロン部は、前記凹部を避けるように周方向の並びが分断されることを特徴とする請求項1に記載のクリーナ。
  3. 前記第一サイクロン部の軸線と複数の前記第二サイクロン部の軸線はそれぞれ略平行に配置されることを特徴とする請求項2に記載のクリーナ。
  4. 前記パイプ取付部は、前記第1の軸線方向に延びる直管部と、前記第1の軸線の外周側から前記第一サイクロン部の旋回室の径方向に向いた流入部を有し、
    前記第1の軸線の軸線方向に見て、前記流入部の占める軸方向範囲が、複数の前記第二サイクロン部の占める軸方向範囲に含まれるように構成されることを特徴とする請求項2又は3に記載のクリーナ。
  5. 前記流入部の前記第1の軸線の径方向に占める位置が、複数の前記第二サイクロン部の占める位置と重なるように前記凹部が形成されることを特徴とする請求項4に記載のクリーナ。
  6. 前記本体ハウジングは、作業者によって把持されるハンドル部を有し、
    前記パイプ取付部は、前記第1の軸線の垂直方向において、前記第一サイクロン部を挟んで前記ハンドル部と反対側に位置することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のクリーナ。
  7. 前記パイプ取付部に吸引パイプが着脱自在であり、
    前記サイクロンユニットは、前記吸引パイプを取り外すことなく、前記本体ハウジングから着脱自在であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のクリーナ。
  8. 前記第一サイクロン部の集塵室と、前記第二サイクロン部の集塵室は、一体成形の第一筐体にて構成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のクリーナ。
  9. 前記サイクロンユニットは、
    前記第一サイクロン部の集塵室と旋回室と前記第二サイクロン部の集塵室を構成する第一筐体と、
    前記第一サイクロン部の出口及び前記第二サイクロン部の出口部分を構成する第二筐体と、
    前記第一サイクロン部の中心円筒部と前記第二サイクロン部の旋回室を画定する第三筐体と、を含んで構成されることを特徴とする請求項8に記載のクリーナ。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113598646A (zh) * 2020-05-05 2021-11-05 美诺两合公司 手持式旋风真空吸尘器

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