JP2019146782A - 収納ボックス固定構造 - Google Patents
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しかしながら、配達業者及び居住者の双方の負担を軽減するためにも、戸建住宅に適応させた物品を受け取るための収納ボックスが検討されている。
例えば、玄関先等の屋外に自立設置される収納ボックスとして特許文献1に記載されたものが提案されている。これは、床上に配置される板に支柱を立設し、この支柱に収納ボックスを取り付けて自立させ、板にコンクリートベースを載置して自立状態を安定させた構成となっている。
しかしながら、平坦な場所に設置することを前提としており、傾斜面に設置する場合には、床に配置する座板にスペーサを噛ます等の処置を必要とした。この場合、収納ボックスは一時的には安定した状態を得るが、荷物の収納操作や取り出し操作により、すぐに不安定な状態となるため、傾斜面には適していなかった。
この構成によれば、固定対象が傾斜した状態にあっても、支持手段の連結角度を調整してその傾斜を吸収させることができ、別途スペーサ等を使用すること無く収納ボックスを鉛直方向に起立配置することが可能である。
この構成によれば、第1部材と第2部材とは同一形状であるため、部材の種類を削減できる。また、連結した第1部材と第2部材から成る組を2組使用して支持手段は構成されるため、設置面が左右或いは前後で異なる角度の傾斜となっていても、傾斜に合わせてそれぞれの組の連結角度を設定することで対応でき、良好な状態で収納ボックスを設置することが可能である。
第1部材及び第2部材のうちの一方は、固定片の両端に重ね片を有してコ字状に形成された一体形部材であると共に、他方は固定片に1つの重ね片を備えたL字状部材であり、一体部材の重ね片とL字状部材の重ね片とが、回動軸を介して連結されることで、第1部材と第2部材とが回動可能に連結され、支持手段は、1つの一体形部材と2つのL字状部材とから成ることを特徴とする。
この構成によれば、第1部材、第2部材のうちの一方が、2つの重ね片を備えた形状であるため、支持手段を堅牢に且つスムーズに回動するよう構成できる。
この構成によれば、簡易な構造で第1部材と第2部材とを良好に回動できるし、容易に第1部材と第2部材とを密着固定できる。
この構成によれば、軸孔が縦長の長孔であるため、支持部材の高さを変えることができ、一対設けた第1部材と第2部材の組の相互間で高さを変更すれば、第1部材と第2部材の回動方向に直交する方向に対しても傾斜の補正が可能となり、前後左右の傾斜を吸収できる。
図4はこのL字状部材30を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。L字状部材30は、収納ボックス1或いはコンクリートベース2に連結固定するための固定片30aと、対を成すL字状部材30と連結するために固定片30aから直角に折り曲げて重ね合わせるための重ね片30bとを有して、L字状に形成されている。
固定孔33は、図3に示すように軸孔32を中心とする一定半径の円周Sに沿って形成された円弧状の長孔となっている。また、軸孔32は上下に長い長孔で形成されている。
そして、図3に示すように重ね合わせられた重ね片30bの固定孔33に、ボルト8を挿通して図示しないナットとで締着することで重ね片30b同士は密着し、回動不可に固定される。尚、図2では中央のボルト5を示し、ボルト8は省略している。
こうして、回動軸であるボルト5の挿通により、両者は軸孔32を中心に回動し、上部に配置する収納ボックス1の角度調整を可能としている。また、軸孔32を縦長の長孔としたことで、L字状部材30同士を連結した支持手段3の高さ調整を可能としてる。
また、支持手段3とコンクリートベース2との連結は、下側のL字状部材30(第1部材3a)の固定片30aに設けられたボルト挿通孔31に、コンクリートベース2に設けられているアンカーボルト2aを挿通して、図2に示すようにナット6を螺着して連結される。
収納ボックス1の設置面の傾斜は、収納ボックス1の前後方向である前後方向、左右方向、前後左右の双方に傾斜の3パターンがあるが、まず前後方向に傾斜がある場所への設置は次のように行われる。
前後方向の傾斜は、支持手段3の回動機能を利用し、上下のL字状部材30同士の角度を調整することで吸収させることができる。固定孔33に挿通したボルト8を緩めて、上部に配置した収納ボックス1が鉛直方向を向くよう角度合わせし、合わせた角度でボルト8を締着すれば良い。尚、設置面が水平であれば、第1部材3aの固定片30aと、第2部材3bの固定片30aとは平行配置される。
軸孔32は縦長の長孔に形成されていることで、第1部材3aと第2部材3bを連結した状態で、上下方向の伸縮が可能であり、支持手段3の左右の高さを容易に変更できる。
そして、前後左右の双方に傾斜がある場合は、上記双方の角度調整、即ち回動機能と高さ方向の調整を実施すれば良い。
そして、連結した第1部材3aと第2部材3bから成る組を2組使用して支持手段3は構成されるため、設置面が左右で異なる角度の傾斜となっていても、傾斜に合わせてそれぞれの組の第1部材3aと第2部材3bとの連結角度を設定することで対応でき、良好な状態で収納ボックス1を設置することが可能である。
更に、L字状部材30の重ね片30b同士を重ねて、中央に設けた軸孔32にボルト5を挿通して連結する簡易な構造で、第1部材3aと第2部材3bとを良好に回動できるし、円弧状の長孔から成る固定孔33にボルト8を挿通する簡易な構成で固定するため、容易に第1部材3aと第2部材3bとを密着固定できる。
加えて、軸孔32が縦長の長孔であるため、支持部材3の高さを変えることができ、一対設けた重ね片30bの間で高さを変更すれば、第1部材3aと第2部材3bの回動方向に直交する方向に対しても傾斜の補正が可能となり、前後左右の傾斜を吸収できる。
この部材(一体形部材)40は、上記L字状部材30に比べて幅広の固定板40aを有し、連結板30bをその左右に備えている。結果、2つのL字状部材30を一体化した形状となっており、コ字状に折り曲げ形成された形状となっている。
このように形成した一体形部材40と、2つのL字状部材30とで支持手段3を構成しても良い。この場合、収納ボックス1、コンクリートベース2のうちの何れか一方に一体形部材40が連結固定され、他方に2つのL字状部材30が連結固定される。
また、コンクリートベース2上に収納ボックス1を組み付けているが、床に直接アンカーボルトを打設して支持手段3を取り付ければ、収納ボックス1は安定するためコンクリートベースは無くても良い。図6はこのように床Wに対してコンクリートベースを使わず収納ボックス1を設置した状態を示している。
Claims (5)
- 支持手段を介して収納ボックスを固定対象上に固定配置する収納ボック固定構造であって、
前記支持手段は、固定対象に連結固定される第1部材と、前記収納ボックスの底部に連結固定される第2部材とを有して、前記第1部材と前記第2部材とは横方向の回動軸を備えて回動可能に連結されて成り、
更に連結された前記第1部材と前記第2部材とは、固定手段を用いて回動可能な範囲内の任意角度で回動不可に固定可能であり、
前記収納ボックスは、前記固定手段により連結角度が固定された前記支持手段を介して前記固定対象に固定配置されることを特徴とする収納ボックス固定構造。 - 前記第1部材と前記第2部材とは、前記固定対象に固定或いは前記収納ボックスに固定される固定片と、互いに連結するための重ね片とを有して、L字状に折り曲げ形成された同一形状の部材であり、
前記重ね片同士が前記回動軸を介して連結されることで、前記第1部材と前記第2部材とが回動可能に連結され、
前記支持手段は、前記第1部材と前記第2部材との組を2組有して、前記回動軸を同一直線上に配置して成ることを特徴とる請求項1記載の収納ボックス固定構造。 - 前記第1部材と前記第2部材とは、前記固定対象に固定或いは前記収納ボックスに固定される固定片と、互いに連結するための重ね片とを有し、
前記第1部材及び前記第2部材のうちの一方は、前記固定片の両端に重ね片を有してコ字状に形成された一体形部材であると共に、他方は前記固定片に1つの前記重ね片を備えたL字状部材であり、
前記一体形部材の重ね片と前記L字状部材の前記重ね片とが、前記回動軸を介して連結されることで、前記第1部材と前記第2部材とが回動可能に連結され、
前記支持手段は、1つの前記一体形部材と2つの前記L字状部材とから成ることを特徴とる請求項1記載の収納ボックス固定構造。 - 前記重ね片には、前記回動軸を中心とする円弧状の長孔が設けられており、前記固定手段が前記長孔に挿通して重ね片同士を密着させるボルトであり、前記長孔の長さの範囲内における任意の角度で、前記ボルトにより角度が固定されることを特徴とする請求項2又は3記載の収納ボックス固定構造。
- 前記第1部材と前記第2部材とを回動させる回動軸は、前記重ね片に穿設された軸孔にボルトを挿通して形成され、
前記軸孔は、縦長の長孔であることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の収納ボックス固定構造。
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