JP2019145240A - 携帯電灯 - Google Patents

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美帆 白川
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Abstract

【課題】本体を押すことにより電源の入り切り操作を可能とした電灯において、スイッチ操作が確実で、かつ、不意にスイッチが作動してしまう心配のない携帯電灯を提供する。【解決手段】光源と電源と電源の供給を入り切りするスイッチを機器本体に内蔵し、機器外観のある一面に、一面の略全域乃至一部を覆う外装片を係止し、外装片を外部から押すことにより外装片内側に設置したスイッチを入り切りする構成において、機器本体と前記外装片の間に、制限部品が嵌まる所定のロック位置を設け、制限部品を動かして、外装片の動きを制限、解除できるよう構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、電池を電源とし、夜間もしくは暗所にて使用される携帯電灯に関するものである。
近年の災害リスクの高まり、高齢化の進行にともない、より安心安全な携帯電灯への潜在的な需要が高まっている。そのような中、枕元などにおいて使用し、電灯本体を手で押して簡単に操作でき、さらに非常時には電灯を外に持ち出して使えるように設計されたものが実用化されている。本体底面にスイッチを位置させ、本体を押すことにより電源を入り切り操作するようなものがある(例えば、特許文献1)。
このような製品は、充電台などの置き台に本体を載せることにより、電灯が容易に傾いたり、ふらついたりすることなく安定して設置することを想定しており、電灯を外に持ち出すときは、置き台から分離するために安定した設置が難しく、また電灯本体を押すなどのスイッチ操作もし難い。
本体の底部中央にスイッチを設け、その部分を床面に押しつけてスイッチを操作する関係上、必ずスイッチ部が最突出しているため、電灯本体を置こうとすると倒れやすく、電源操作のため本体を押そうとするとどうしても不安定になってしまう。
また、持ち運びの途中に、カバンの中などでスイッチ面がどこかに当たると不意にスイッチが作動してしまい、電池を無駄に消費してしまう。使用中においても、スイッチ面がどこかに当たると、不意に消灯してしまうという問題がある。
特開2010−177144号公報
特許文献1のように、本体を押すことにより電源の入り切り操作を可能とした電灯において、専用の置き台が無くとも安定して設置することができ、スイッチ操作が確実で、また本体を外に持ち出した場合も、不意にスイッチが作動してしまうような心配がない携帯電灯を提供することを目的とする。
光源と電源と電源の供給を入り切りするスイッチを機器本体に内蔵し、機器外面のある一面に、一面の略全域乃至一部を覆う外装片が、一面の内部方向と外部方向に往復動可能な状態で係止され、機器の外部方向に前記外装片が付勢されるよう、弾性を持った付勢手段を有している。外装片を外部から押すことによりスイッチが動作する構成において、機器本体と外装片の間にあり、外装片の往復動を制限するロック位置と、往復動の制限を解除する位置への移動が可能な制限部品で構成する。
本発明によれば、機器の一面を押してスイッチ操作ができるので、暗闇でもすばやく操作ができる。機器の一面を構成する外装片のため、外装片を底にして置いても安定設置できるため、置き台の有無に関係なく操作は確実である。安定した底面を別に作りスイッチ
操作用の外装片を上面にしても良く、デザイン上の制約は無い。外装片の往復動を制限する機能を備えているので、必要に応じてスイッチの作動を制限、解除することができるため、持ち運びの際や携帯電灯の使用中に不意にスイッチが切り替わることがない。
なお、制限部品とロック位置については、機器本体と外装片の間の任意の箇所で、ある隙間に合わせて制限部品が嵌まる所定のロック位置を設け、所定のロック位置まで制限部品を動かすと、外装片の往復動に制限がかかり、他の位置に動かすと制限が解除されるようにすれば、より機器を構成しやすくなる。
そして、前記外装片を機器の外部方向に付勢するための付勢手段が、外装片の外輪を付勢していて、外装片のほぼ中央の内側にスイッチを配置した構成にすると、ある一面の外装片のどの部分を押しても、中央のスイッチが押下されるため、面積の広い外装片であっても、スイッチ操作が確実である。なお、外装片の外輪の付勢手段を略均等に配置するとより効果的である。
さらに、外装片の往復動の制限や解除を行う制限部品を、外装片の外輪付近に複数設け、各々の制限部品同士をすべて連結した一体の連結制限部品の一部を操作することにより、複数のロック位置に対し一括して制限や解除の操作ができる構成にすると、1つの動作で簡単に、広い外装片の外輪全体の動きを制限できる。
なお、各々のロック位置をすべて連結した制限部品の一部を機器本体の外部まで延伸し突出させた構成とし、外部に突出させた部分を動かすようにすると、より簡単に広い外装片の外輪全体の動きを制限することができる。
さらに望ましくは、薄板状の弾性片を外装片の外輪付近に複数箇所に設け、外装片を機器の外部方向に付勢するための付勢手段として用い、外装片の外輪を付勢する構成にすると、狭いスペースでも付勢手段に設置がしやすく、大きい面積の外装片でも外輪部各所に複数の付勢手段を簡素で安価に設置できる。
なお、その外装片の外輪の付勢手段を略均等に配置するとより効果的である。
本発明の実施の形態1における携帯電灯の発光部方向から見た正面図 同実施の形態1における携帯電灯のスイッチ操作面から見た上面図 同実施の形態1における携帯電灯の電池収納部方向から見た背面図 同実施の形態1における携帯電灯の側面図 図1に示すA−Aの方向に見た断面図 図5に示すB−Bの方向に見た断面図 図1に示すC−Cの方向に見た断面図 スイッチカバー2を取り除き、携帯電灯を上面方向(図2の方向)から見た図 で、(a)はロックレバー26がロック位置に嵌まっていない状態を表す図、(b)は ロックレバー26がロック位置に嵌まっている状態を表す図 図5に示すB−B方向に見た断面でスイッチカバー2周辺のみ抜粋した図で、 (a)はロックレバー26の位置を図8(a)と対応させた図、(b)はロックレバー 26の位置を図8(b)と対応させた図 図5に示すB−B方向に見た断面図で、内部機構を省略しスイッチカバー2の係止状態を抜粋表示した図で、(a)はスイッチカバー2が傾斜しスイッチ8が押下された状態を表した図、(b)はスイッチカバー2が傾斜せずスイッチ8が押下されていない状態を表した図 図10と同じくロックレバー26をP点で押した状態にて内部機構を省略しない図で、(a)はロックレバー26の位置を図8(a)と対応させた図、(b)は、ロックレバー26の位置を図8(b)と対応させた図
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における携帯電灯の発光部方向から見た正面図、図2は同実施の形態1における携帯電灯のスイッチ操作面から見た上面図、図3は同実施の形態1における携帯電灯の電池収納部方向から見た背面図である。また、図4は同実施の形態1における携帯電灯の側面図である。図5は図1に示すA−Aの方向に見た断面図、図6は図5に示すB−Bの方向に見た断面図、図7は図2に示すC−Cの方向に見た断面図である。
本発明の実施の形態1の携帯電灯は、図1〜図4に示すように、本体ケース1と外装片であるスイッチカバー2と前ベース3と電池フタ4で外観を構成されている。スイッチカバー2は、本実施の形態1でいう機器の一面の略全域乃至一部を覆う外装片として、機器の一面をなしている。
図5、図6に示すように、本体ケース1の中には、電池5と、第一の光源6を搭載した制御基板7とスイッチ8と第二の光源9(2個)を搭載したスイッチ基板10を内蔵していて、本体ケース1正面側の開口には、反射鏡11と透明板12を配し、最外部には前ベース3を取り付けて第一の発光部13を形成している。本体ケース1の背面側の電池フタ4を取り外し電池の着脱を行うことができる。電池5は、第1の中継リード16aと第2の中継リード16bによって連結され、電池終端の+、−各端子から伸びた+接続リード14、−接続リード15は制御基板7に導通し電力を供給可能としている。本体ケース1の上面開口に設置されたスイッチ基板10は、制御基板とリード線17で接続されており、スイッチ基板10に搭載されたスイッチ8が押されることで、電源の入り切りを切り替えることができる。
図5〜図7の各図で示すように、スイッチカバー2は、本体ケース1の上面開口を覆うように、スイッチカバー2の外輪部で嵌合している。図7、図8(a)に示すように本体ケース1の上面開口の外輪部には、スイッチカバー2の係止状態が一様になるように第1の凸爪18a、第2の凸爪18b、第3の凸爪18c、第4の凸爪18dの4箇所設け、スイッチカバー2の外輪部の内壁には、第1の凸爪18a、第2の凸爪18b、第3の凸爪18c、第4の凸爪18dに対応する位置に第1の凹み19a、第2の凹み19b、第3の凹み19c、第4の凹み19dを設けている。図7では第1の凸爪18a、第2の凸爪18bに対応した位置に第1の凹み19a、第2の凹み19bしか記載されていないが、第3の凸爪18c、第4の凸爪18dや第3の凹み19c、第4の凹み19dについても同様に、第3の凸爪18c、第4の凸爪18dに対応した位置に第3の凹み19c、第4の凹み19dが設けられている。図7に示す凹み幅19wは凸爪幅18wに対しては広くなっていて、本体上面における内部方向と外部方向に一定のストロークを持って往復動可能な状態で係止されている。
本実施の形態1において、スイッチカバー2は透光性のある乳白色の材料で成形されていて、スイッチ基板10に実装された第二の光源9の光を外部に照射する第二の発光部20として利用できる。第一の発光部13を主に前照灯として、第二の発光部20を拡散光のランタンとして使い分けて使用することができる。スイッチ8が押されるたびに、第一の発光部13と第二の発光部20の点灯を切り替える仕様にしてもよいし、もちろん、目的に応じてスイッチカバーを不透明にして第一の発光部のみの仕様、または、第二の発光
部のみの仕様としてもよい。
図5および図6に示すように、本体ケース1上面開口には、透明樹脂材料のインナーカバー21が嵌まっている。前述のようにスイッチカバー2を透光性の材料とする場合は、インナーカバー21も透光性材料を使用する。インナーカバー21の中央には本体ケース1内部のスイッチ8と重なる位置にスイッチゴム22が配置されていて、スイッチカバー2の中央内側にはボス23があり、スイッチカバー2を外部から押し込むとボス23の先端がスイッチゴム22と共にスイッチ8を押し込む構造である。スイッチゴム22は、インナーカバー21と共に本体ケース1内部への浸水を防ぐ目的で利用される。また、スイッチゴム22は、ボス23とスイッチ8の間に入り、スイッチカバー2を外部から突いた衝撃を和らげる目的においても望ましい。
図5〜図7で示すように、インナーカバー21の外輪部は本体ケース1の上面開口とスイッチカバー2の外輪部内側の段に挟まる構成とし、インナーカバー21は、その外輪部の4箇所を薄板状に切り起こした第1の板バネ部24a、第2の板バネ部24b、第3の板バネ部24c、第4の板バネ部24dを設けている。第1の板バネ部24a、第2の板バネ部24b、第3の板バネ部24c、第4の板バネ部24dは、スイッチカバー外輪部内側の段に当たり、外部からの押し込みが無い限りはスイッチカバー2を外部方向に付勢した状態を保っている。第1の板バネ部24a、第2の板バネ部24b、第3の板バネ部24c、第4の板バネ部24dの材質は、ばね用鋼帯、りん青銅などの金属板、またはヒンジ特性に優れた割れにくい樹脂のいずれも使用可能であるが、今回はインナーケースの一部を切り起こしで薄板状にするので、透光性とヒンジ特性が両立できる透明のポリプロピレンとしている。
ここではスイッチカバー2の付勢状態を一様にするために4箇所としたが、スイッチカバー2の形状(円や四角)、大きさによって適宜、数量と設置間隔を決めればよく、これによってスイッチカバー2の形状自由度を制限されるものではない。
このように、構成部品の一部を切り起こして薄板状の弾性片として利用すれば、何箇所でも自由に、狭い隙間でも設置できて、簡素な構造、最小限の部品点数で低コストを実現できる。特にスイッチカバー2を光らせる場合は、このようにスイッチカバー2の外輪部の狭い範囲に対応できる薄板状の弾性片を利用し、更にこれらを透明材料で形成すると、スイッチカバー2の発光面に陰影ができにくく最適な組み合わせとなる。
本実施の形態1においては、説明便宜上、スイッチカバー2を上面としているが、携帯電灯本体の置き方は規定せず、スイッチカバー2が底面になるように置くこともあると考える。その場合、携帯電灯本体の質量によってスイッチカバー2が本体内部方向に押し付けられてしまいスイッチ8が誤作動する可能性がある。そのため、スイッチカバー2の付勢手段としては、少なくとも携帯電灯の質量と同等以上のバネ圧をもってスイッチカバー2を外部方向に押し返すように設計することが望ましい。すでにスイッチカバー2の外輪付近に薄板状の弾性片を付勢手段として設けているが、電源に使用する電池の大きさなどで携帯電灯の質量は大きく変わるため、必要とする付勢力に応じて適宜、他の位置に付勢手段を追加してもよい。本実施の形態1では、スイッチカバー2の中央内側のボス23にコイルバネ25を追加で取り付けた。インナーカバー21とスイッチカバー2の間にコイルバネ25が入り、スイッチカバー2を押し返すように構成している。
さらに、図5〜図7に示すように、本体ケース1とスイッチカバー2の間には、スイッチカバー2の往復動を制限する連結制限部品であるロックレバー26を設けた。ロックレバー26の設置状態は、図8(a)、図8(b)によって説明する。図8(a)は、スイッチカバー2を取り除き、携帯電灯を上面方向(図2の方向)から見てロックレバー26
がロック位置に嵌まっていない状態を表す図である。図8(b)は、同じ方向から見てロックレバー26がロック位置に嵌まっている状態を表す図である。ロックレバー26は、本体ケース1の上面開口に収められたインナーカバー21の内側長方形の凹みスペースに嵌まるように取り付けられていて、端部はインナーカバー21から出ている保持爪27で規制されている。ロックレバー26も同じく長方形の外観であるが、ロックレバー26の長辺はインナーカバー21の内側長方形の長辺よりも少し短くし、インナーカバー21の内側長方形の長辺に沿って往復動可能としている。
インナーカバー21は4箇所の第1の板バネ部24a、第2の板バネ部24b、第3の板バネ部24c、第4の板バネ部24dの下に空間をあけ、第1のロック位置28a、第2のロック位置28b、第3のロック位置28c、第4のロック位置28dを形成している。ロックレバー26は、その第1のロック位置28a、第2のロック位置28b、第3のロック位置28c、第4のロック位置28dに丁度嵌まる形状に加工した、制限部品である第1の凸部29a、第2の凸部29b、第3の凸部29c、第4の凸部29dの4箇所有していて、さらに、ロックレバー26の一端より、本体外部に向けて一部を延伸し、スイッチカバー2と本体ケース1の境目付近に操作ツマミ30を形成している。本実施の形態1では第二の光源9の発光時に陰影が出ないよう、できるだけスイッチカバー2の外輪付近でロック位置にするため第1の板バネ部24a、第2の板バネ部24b、第3の板バネ部24c、第4の板バネ部24dの下をくり抜いてロック位置としたが、ロック位置の作り方はこの限りではない。特に図示はしないが、スイッチカバー2が不透明の場合などは、スイッチカバー2の裏側の任意の場所にリブを突出させておいて、そのリブと本体の隙間に丁度嵌まる制限部品を作れば良い。
次に、ロックレバー26の機能について、図9(a)、図9(b)を使って説明する。なお、図9と後述の図11には、第2の凸部29b、第4の凸部29d、第2のロック位置28b、第4のロック位置28d、第2の板バネ部24b、第4の板バネ部24dを記載し、第3の凸部29c、第1の凸部29a、第3のロック位置28c、第1のロック位置28a、第3の板バネ部24c、第1の板バネ部24aは記載していない。しかし、構造や動作は第2の凸部29b、第4の凸部29d、第2のロック位置28b、第4のロック位置28d、第2の板バネ部24b、第4の板バネ部24dと同じである。
図9(a)は図5に示すB−B方向から見た断面でスイッチカバー2周辺のみを抜粋した図で、ロックレバー26の位置は図8(a)と対応させたものである。図9(b)は同じ方向から見て、ロックレバー26の位置は図8(b)と対応させたものである。
通常どおりスイッチ8を作動させたいときは、操作ツマミ30を図8(a)の位置にする。この位置では、図9(a)のようにロックレバー26の第1の凸部29a、第2の凸部29b、第3の凸部29c、第4の凸部29dが第1のロック位置28a、第2のロック位置28b、第3のロック位置28c、第4のロック位置28dに嵌まっていない。
そのため、外部よりスイッチカバー2を押した場合、スイッチカバー2が第1の板バネ部24a、第2の板バネ部24b、第3の板バネ部24c、第4の板バネ部24dを撓ませながら沈み込ませることができる。一方、操作ツマミを図8(b)の位置に動かすと、図9(b)のように第1のロック位置28a、第2のロック位置28b、第3のロック位置28c、第4のロック位置28dに第1の凸部29a、第2の凸部29b、第3の凸部29c、第4の凸部29dが入り込む。そのため、外部よりスイッチカバー2を押しても第1の板バネ部24a、第2の板バネ部24b、第3の板バネ部24c、第4の板バネ部24dは撓まないので、スイッチカバー2は動かない。スイッチカバー2が動かないのでスイッチ8は作動しなくなる。このように、外部の操作ツマミ30を動かす1アクションで、4箇所の第1のロック位置28a、第2のロック位置28b、第3のロック位置28
c、第4のロック位置28dに対して連動して同時に制限をかけることができる。
本実施の形態1ではロックレバー26は長方形の内を切り抜いた環状になっていて、操作ツマミ30を動かしたときの往復動でインナーカバー21の中央のボス23に当たらないように、また、第二の光源9の光を遮らないようになっている。ロックレバー26の形状は、スイッチカバー2や本体ケース1の形、または、どこにロック位置を形成したいかによって自由に変えて構成することができる。
さらに、図8(a)、(b)で示すように、ロックレバー26の長方形の長辺に凸コブ31を作り、インナーカバー21には制限コブ32を作り、図8(a)の位置から図10(b)の位置にロックレバー26が移動する際に凸コブ31が制限コブ32を乗り越えるようにすると、操作ツマミ30を動かすときに一定の操作力が付加できるので、スイッチ機能の制限状態と制限解除状態の選択及び状態の維持ができる。操作ツマミ30は、スイッチカバー2の側面に沿う位置に配置されているが、携帯電灯の持ち運び時などでの誤動作を防ぐため、操作ツマミ30の左右に保護壁33を設けるなどして誤動作防止をするのが望ましい。保護壁33は図3、図4、図5に示した。誤動作防止方法としてはこの限りではなく、操作ツマミ部を小さくしてペン先のような物で操作させることもできる。ケース外観面以下に凹めて誤動作を防止してもよい。
なお、図3の外観に示すように、携帯電灯の外観には、スイッチ機能の制限状態と解除状態を示す表示34を行い、操作ツマミ30の位置で現在の状態がわかるようにするのが望ましい。
続いて、前述までの構成においてスイッチ8が作動するときのスイッチカバー2の動きを図10と図11を用いて説明する。図10(a)、図10(b)は、図5に示すB−Bの方向に見て、内部機構を省略しスイッチカバー2の係止状態を抜粋表示した図であり、図10(a)はスイッチカバー2が傾斜しスイッチ8が押下された状態を表す。図10(b)は、スイッチカバー2が傾斜せずスイッチ8が押下されていない状態を表す。
スイッチカバー2はその外輪部を外部方向に付勢されながら係止がされているので、図2および図10(a)にて示す力点Pを押した場合において係止点Kは付勢されたその位置を保ち、係止点Kを支点として力点Pが下がりスイッチカバーが傾斜する。力点Pの傾斜と共にスイッチ作用点Sも下がり、スイッチ8が押される。
図10に示すように、このとき、K−P間の距離をD1とし、K−S間の距離をD2とすると、D1:D2=概ね3:1であり、この位置関係より、例えば図10(b)に示す力点Pの押しストロークP(s)を3mmとした場合、スイッチ作用点Sは約1mm下がることになる。そのため、1mmの押しストローク以内で作動する仕様でスイッチ8を選定すればよい。このように、スイッチカバー2の中央にスイッチ8を配置し、スイッチ8より最遠の押下点(ここではP点)を押して確実に中央のスイッチ8が作動するように設計すると、スイッチカバー2の面積が広くとも、スイッチカバー2のどの点を押下しても一様にスイッチ作動ができる。
図11(a)、(b)は、図10(a)、(b)と同じくロックレバー26をP点で押した状態にて、内部機構を省略していない図で。図11(a)はロックレバー26の位置を図8(a)と対応させ、図11(b)は、ロックレバー26の位置を図8(b)と対応させた。重複説明となるが、図11(a)では第1のロック位置28a、第2のロック位置28b、第3のロック位置28c、第4のロック位置28dに、第1の凸部29a、第2の凸部29b、第3の凸部29c、第4の凸部29dが嵌まっていないので、第1の板バネ部24a、第2の板バネ部24b、第3の板バネ部24c、第4の板バネ部24dが
撓んでスイッチカバー2は押下可能である。図11(b)ではP点を押してもスイッチカバー2は動かない。
以上に述べたように、本発明によれば、本体自体を押すことにより電源の入り切り操作を可能とした構成において、置き台が無くとも安定設置でき、本体の置き方を限定せず、スイッチ操作を確実とし、かつ、不意にスイッチが作動してしまう心配のないようにスイッチ作動の制限、制限解除を行う機能を持った使い勝手の良い携帯電灯を提供することができる。また、携帯電灯の形は本実施の形態1のような四角型に限るものではなく、本体を円筒型にしたりスイッチカバーをドーム状にしたりと自由に設計ができる。
本発明は、常備の電灯に広く用いることができる。本体の一面を押しての良好な操作性の確保と持ち出し時のスイッチ誤動作防止にて、普段の利用から災害時など有事への備えに大いに役立つ。また、携帯電灯だけでなく、大型の操作部と相反する誤動作を解決したものとして、様々な機器の操作スイッチに広く利用できる可能性がある。
1 本体ケース
2 スイッチカバー
3 前ベース
4 電池フタ
5 電池
6 第一の光源
7 制御基板
8 スイッチ
9 第二の光源
10 スイッチ基板
11 反射鏡
12 透明板
13 第一の発光部
14 +接続リード
15 −接続リード
16a 第1の中継リード、
16b 第2の中継リード
17 リード線
18a 第1の凸爪
18b 第2の凸爪
18c 第3の凸爪
18d 第4の凸爪
18w 凸爪幅
19a 第1の凹み
19b 第2の凹み
19c 第3の凹み
19d 第4の凹み
19w 凹み幅
20 第二の発光部
21 インナーカバー
22 スイッチゴム
23 ボス
24a 第1の板バネ部
24b 第2の板バネ部
24c 第3の板バネ部
24d 第4の板バネ部
25 コイルバネ
26 ロックレバー
27 保持爪
28a 第1のロック位置
28b 第2のロック位置
28c 第3のロック位置
28d 第4のロック位置
29a 第1の凸部
29b 第2の凸部
29c 第3の凸部
29d 第4の凸部
30 操作ツマミ
31 凸コブ
32 制限コブ
33 保護壁
34 スイッチ機能の制限状態と解除状態を示す表示

Claims (4)

  1. 光源と電源と電源の供給を入り切りするスイッチを機器本体に内蔵し、機器外面のある一面に、一面の略全域乃至一部を覆う外装片が、一面の内部方向と外部方向に往復動可能な状態で係止され、
    機器の外部方向に前記外装片が付勢されるよう、弾性を持った付勢手段を有しており、
    前記外装片を外部から押すことにより前記スイッチが動作する構成において、
    機器本体と前記外装片の間にあり、前記外装片の往復動を制限するロック位置と、往復動の制限を解除する位置への移動が可能な制限部品を有することを特徴とする携帯電灯。
  2. 外装片を機器の外部方向に付勢するための付勢手段が、前記外装片の外輪に付勢していて、前記外装片のほぼ中央の内側にスイッチを配置したことを特徴とする請求項1に記載の携帯電灯。
  3. 外装片の往復動の制限や解除を行う制限部品を、前記外装片の外輪付近に複数設け、
    各々の前記制限部品をすべて連結した一体の連結制限部品を有し、
    前記連結制限部品の一部を操作することにより、複数のロック位置に対し一括して制限や解除の操作ができることを特徴とする請求項1に記載の携帯電灯。
  4. 薄板状の弾性片を外装片の外輪付近に複数箇所に設け、前記外装片を機器の外部方向に付勢するための付勢手段として用い、前記外装片の外輪を付勢したことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯電灯。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07201201A (ja) * 1993-12-28 1995-08-04 Takubo Kogyosho:Kk 照明器
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JP2011253737A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Crops Co Ltd 小型ライトの防水構造及び小型ライト

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