JP2019143291A - ブロックセット及びブロック連結構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛇行した河川堤防や湾曲海岸など曲率半径が比較的小さい曲線領域に高強度の護岸用の連結構造体を容易に構築できるブロックセット及びブロック連結構造を提供する。【解決手段】ブロック10は平面視形状が工字状をなし、工字の横線部分11の両端部に施工対象面Gから離れた状態の連結用突起部13,13を備え、他方の横線部分12に横線部分12と平行をなす連結用正立溝部14を備え、連結用正立溝部14を形成する外側壁16の上縁部16aが内側壁15の上縁部15aより施工対象面G側に位置している。ブロック20は、平面視形状がT字状をなし、T字の縦線部分21の上面側に縦線部分21を横断する方向を長手方向とし、施工対象面G側を底部22aとする連結用溝部22を備え、T字の横線部分23の下面側に横線部分23と平行をなし上面側を底部24aとする連結用倒立溝部24を備えている。【選択図】図5

Description

本発明は、自然環境や水辺の生態系などに悪影響を与えることなく、河川の堤防や海岸などの浸食あるいは傾斜地や法面の崩壊などを防止可能な連結構造体を構築する際に使用するブロックセット及びブロック連結構造に関する。
本出願人は、曲がりの多い河川の堤防などの浸食を有効に防止することが可能であり、自然環境や水辺の生態系に悪影響を及ぼすこともない護岸技術「護岸構造物及びその施工方法」を提案している(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された護岸構造物は、図16に示すようなT型のブロック180及び図17に示すような工型のブロック190をそれぞれ複数個ずつ組み合わせて形成された連結構造体を備えている。
図16に示すように、ブロック180は、平面視形状がT字状をしたコンクリート製の資材であり、T字の縦線部分181の上面に縦線部分181を横断する方向に回転支承用の溝部182を備え、T字の横線部分183の左右両端部下面にそれぞれ溝部182内に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起184を備えている。
図17に示すように、ブロック190は、平面視形状が工字状をしたコンクリート製の資材であり、工字を構成する2本の横線部分191,192のうちの一方の横線部分191のは四角柱形状をなし、他方の横線部分192の左右両端部下面にそれぞれ図16に示すブロック180の溝部182内に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起193を備えている。
施工対象面である河川の堤防の上部に設置されたブロック180の溝部182に対し、他の2個のブロック180の突起を嵌め込んで蝶番構造を形成しながら下方に向かって複数のブロック180を互いに連結していき、最下部分にブロック190を配置すると、施工対象面を覆うように連結構造体が形成される。
この後、前記連結構造体を構成する複数のブロック180及びブロック190の間に形成された空間に土砂を充填するとともに、ブロック180及びブロック190の上面を土砂で覆うと護岸構造物が構築される。施工後、時間が経過すると、連結構造体の空間に充填された土砂及び上面を覆う土砂に様々な植物が繁茂し、堤防と一体化した状態となるので、優れた浸食防止機能を有し、自然の景観や水辺の生態系を乱すことのない護岸構造物が形成される。
特開2010−31522号公報
図16に示すブロック180及び図17に示すブロック190は河川の直線部分の堤防あるいは河川が緩やかに曲がった曲線部分の堤防に連結構造体を形成する場合などにおいては何ら支障なく使用することができるのであるが、河川の曲がりが急である部分の堤防においては連結構造体の形成が困難となることがある。
以下、図18を参照しながら、その理由について説明する。図16に示すブロック180及び図17に示すブロック190を使用して、河川の曲がりが急である部分の堤防に連結構造体を形成する場合、例えば、図18に示すように、複数のブロック180及びブロック190を組み合わせて扇形状の連結構造体200を形成する必要がある。
この場合の施工手順は、初めに、複数のブロック180aを堤防の曲面に沿って河川の流れ方向に沿って並べて円弧状配列Aを形成する。次に、複数のブロック180bを、ブロック180aの円弧状配列Aに沿って円弧状をなすように配列しながら連結していき円弧状配列Bを形成する。
この後は、前述と同様に、複数のブロック180c,180d,180eを順次、堤防の曲面に沿って配列し、円弧状配列C,D,Eを形成していき、最後に、複数のブロック190を円弧状配列Eに沿って配列して円弧状配列Fを形成すれば、図面上(図18上)においては、連結構造体200が形成される。
ところが、図18に示すように、連結構造体200において、円弧状配列A〜Fの曲率半径はこの順番に小さくなっているので、円弧状配列A〜Fの各列の円弧方向の長さは円弧状配列Aから円弧状配列Fに向かうにつれて短くなっている。従って、円弧状配列A〜Fにおいて円弧方向に隣り合うブロック180(工型ブロック190)の配置間隔は、円弧状配列A〜Fの順番に短くしていく必要がある。
一方、ブロック180の横線部分183の長さ(ブロック190の横線部分191,192の長さ)は一定であるので、隣り合うブロック180(ブロック190)の配置間隔は、隣り合うブロック180の横線部分183(ブロック190の横線部分191,192)の端部同士が互いに接触し合った状態のときが最小であり、これより小さくすることができない。
このため、図18,図19に示すように、円弧状配列A〜Dに比べて曲率半径が小さい円弧状配列E,Fにおいては、隣り合うブロック180同士、ブロック190同士が重なり合う部分Rが生じる。よって、図18,図19に示す連結構造体200は、図面上は描くことができているが、実際には、施工不能である。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、蛇行した河川の堤防や湾曲した海岸などの比較的に曲率半径が小さい曲線領域に強度の高い護岸用の連結構造体を容易に構築することができるブロックセット及びブロック連結構造を提供することにある。
本発明に係るブロックセットは、
施工対象面上に複数のブロックを縦方向及び横方向に千鳥状に配置し、隣接する部分を互いに連結して形成される連結構造体において、
前記ブロックと組み合わせ前記連結構造体の一部を形成可能な第1ブロック及び第2ブロックを備えたブロックセットであって、
前記第1ブロック及び前記第2ブロックがそれぞれ前記ブロックに連結可能であり、且つ、前記第1ブロックと前記第2ブロックとが相互に連結可能であり、
前記第1ブロック及び前記第2ブロックの連結状態が、前記施工対象面に沿って相互連結方向と交差する方向に相対的にスライドする方向と、前記施工対象面上で回動する方向と、に変更可能であることを特徴とする。
前記ブロックセットにおいては、
前記第1ブロックが、施工対象面に載置したときの平面視形状が工字状をなし、
工字を構成する二本の横線部分のうちの一方の前記横線部分の両端部に前記施工対象面から離れた状態で前記横線部分の延長方向に突出した連結用突起部を備え、
他方の前記横線部分に前記横線部分と平行をなし施工対象面側を底部とする連結用正立溝部を備え、
前記第2ブロックが、施工対象面に載置したときの平面視形状がT字状をなし、
T字を構成する縦線部分の上面側に前記縦線部分を横断する方向を長手方向とする連結用溝部を備え、
T字を構成する横線部分の下面側に前記横線部分と平行をなし上面側を底部とする連結用倒立溝部を備え、
前記連結用倒立溝部を形成する内側壁及び外側壁のうち、前記縦線部分から離れた側にある前記外側壁の下縁部の少なくとも一部が前記第1ブロックの連結用正立溝部に嵌入可能であることが望ましい。
なお、前記「上面側」を構成する文言「上」は反重力方向を意味し、前記「下面側」、「下縁部」を構成する文言「下」は重力方向を意味する(以下、同様)。
前記ブロックセットにおいては、前記第1ブロックの前記連結用正立溝部を形成する内側壁及び外側壁のうち、工字を構成する縦線部分から離れた側にある前記外側壁の上縁部が他方の前記内側壁の上縁部より前記施工対象面寄りに位置することが望ましい。
前記ブロックセットにおいては、前記第1ブロックの前記連結用正立溝部の底部及び前記外側壁の少なくとも一部に前記連結用正立溝部の長手方向と平行な平面部を備えることができる。
前記ブロックセットにおいては、前記第1ブロックの前記連結用正立溝部の底面が前記連結用正立溝部の長手方向と平行な凹曲面部を備え、
前記外側壁の上縁部が前記外側壁の長手方向と平行な凸曲面部を備えることができる。
前記ブロックセットにおいては、前記第1ブロックの前記連結用正立溝部の溝幅が前記連結用正立溝部の長手方向の中央部から両端部に向かってそれぞれ拡幅したものとすることができる。
前記ブロックセットにおいては、前記第1ブロックの前記外側壁の内面、外面の少なくとも一方に、前記連結用正立溝部の長手方向に沿って凹凸を反復する波状面若しくは鋸刃状面を備えたものとすることができる。
前記ブロックセットにおいては、前記第2ブロックの前記連結用倒立溝部の前記外側壁の下縁部が前記施工対象面より上方に位置するようにすることができる。
前記ブロックセットにおいては、前記第2ブロックの前記連結用倒立溝部の底部及び前記外側壁の少なくとも一部に前記連結用倒立溝部の長手方向と平行な平面部を備えることができる。
前記ブロックセットにおいては、前記第2ブロックの前記連結用倒立溝部の底面が前記連結用倒立溝部の長手方向と平行な凹曲面部を備え、
前記外側壁の下縁部が前記外側壁の長手方向と平行な凸曲面部を備えることができる。
前記ブロックセットにおいては、前記第2ブロックの前記連結用倒立溝部の溝幅が前記連結用倒立溝部の長手方向の中央部から両端部に向かってそれぞれ拡幅したものとすることができる。
前記ブロックセットにおいては、前記第2ブロックの前記内側壁の内面、前記外側壁の内面の少なくとも一方に、前記連結用倒立溝部の長手方向に沿って凹凸を反復する波状面若しくは鋸刃状面を備えたものとすることができる。
次に、本発明に係るブロック連結構造は、
前述したブロックセットのうちの何れかのブロックセットを構成する前記第1ブロック及び前記第2ブロックを備えたブロック連結構造であって、
前記第1ブロックの連結用正立溝部に、前記第2ブロックの連結用倒立溝部を形成する外側壁の端部側の一部が嵌入し、
前記第2ブロックの連結用倒立溝部に、前記第1ブロックの連結用正立溝部を形成する内側壁及び外側壁のうち、工字を構成する縦線部分から離れた側にある前記外側壁の端部側の一部が嵌入した部分を備えたことを特徴とする。
本発明により、蛇行した河川の堤防や湾曲した海岸などの比較的に曲率半径が小さい曲線領域に強度の高い護岸用の連結構造体を容易に構築することができるブロックセット及びブロック連結構造を提供することができる。
本発明の実施形態であるブロックセットを構成する第1ブロックを斜め上方から見た状態を示す斜視図である。 図1に示す第1ブロックを斜め下方から見た状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態であるブロックセットを構成する第2ブロックを斜め上方から見た状態を示す斜視図である。 図3に示す第2ブロックを斜め下方から見た状態を示す斜視図である。 第1ブロックと第2ブロックとの連結過程を示す斜視図である。 第1ブロック及び第2ブロックを備えたブロック連結構造を示す平面図である。 図6に示すブロック連結構造の側面図である。 第1ブロック、第2ブロック及び従来のブロックを連結して形成された連結構造体を示す平面図である。 図8の一部拡大図である。 その他の実施形態であるブロックセットにおける第1ブロックと第2ブロックとの連結過程を示す側面図である。 図10に示す第1ブロック及び第2ブロックを備えたブロック連結構造を示す側面図である。 本発明のその他の実施形態であるブロックセットを構成する第1ブロックを示す平面図である。 本発明のその他の実施形態であるブロックセットを構成する第2ブロックを示す平面図である。 本発明のその他の実施形態であるブロックセットを構成する第1ブロックを示す平面図である。 本発明のその他の実施形態であるブロックセットを構成する第2ブロックを示す平面図である。 従来のT型のブロックを示す斜視図である。 従来の工型のブロックを示す斜視図である。 従来のT型のブロック及び工型のブロックを連結して形成された仮想の連結構造体を示す平面図である。 図18の一部拡大図である。
以下、図1〜図15に基づいて本発明の実施形態であるブロック10,30,50,70及びブロック20,40,60,80について説明する。なお、後述するように、ブロック10,30,50,70は平面視形状が工型をなす第1ブロックの実施形態であり、ブロック20,40,60,80は平面視形状がT型をなす第2ブロックの実施形態である。
初めに、図1,図2に基づいて、第1ブロックであるブロック10について説明する。図1,図2に示すように、ブロック10は、施工対象面G(図5参照)に載置したときの平面視形状が工字状をなしている。工字を構成する二本の横線部分11,12のうちの一方の横線部分11に相当する部分の両端部に施工対象面Gから離れた状態で横線部分11の延長方向に突出した連結用突起部13,13を備えている。他方の横線部分12に横線部分12と平行をなし施工対象面G側を底部14aとする連結用正立溝部14を備えている。工字を構成する二本の横線部分11,12を連結する縦線部分17は四角柱形状をなし、横線部分11,12及び縦線部分17の下面(施工対象面Gに接触する部分)は同一平面をなしている。
連結用正立溝部14を形成する一対の内側壁15及び外側壁16のうち、工字を構成する縦線部分17から離れた側にある外側壁16の上縁部16aが他方の内側壁15の上縁部15aより下方側(施工対象面G側)に位置している。ブロック10においては、連結用正立溝部14の底部14a及び外側壁16の上縁部16aは連結用正立溝部14の長手方向と平行な平面部となっている。また、縦線部分17の上面は、内側壁15の上縁部15aより下方に位置している。
内側壁15の壁厚は上縁部15aに向かって連続的に縮小しており、連結用正立溝部14の溝幅は底部14aから上方(開口側)に向かって連続的に拡幅している。連結用正立溝部14の底部14aを含む内側壁15及び外側壁16の横断面形状は全体的に鉤状をなしている。図2において、14bは連結用正立溝部14の最小溝幅を示し、16bは外側壁16の最大壁厚を示している。
また、ブロック10においては、連結用突起部13,13の下面部分は、図16に示すT型のブロック180の溝部182内に収容可能な外径の半円柱形状をなしている。本実施形態に係るブロック10はコンクリート製であるが、材質は限定されない。
次に、図3,図4に基づいて、ブロック20について説明する。図3,図4に示すブロック20は、図1,図2に示す第1ブロックであるブロック10と連結してブロックセットを構成する第2ブロックであり、詳しくは、後述する連結構造体の一部を形成するためのブロックである。
ブロック20は、施工対象面G(図6,図7参照)に載置したときの平面視形状がT字状をなし、T字を構成する縦線部分21の上面側に縦線部分21を横断する方向を長手方向とし、施工対象面G側を底部22aとする連結用溝部22を備え、T字を構成する横線部分23の下面側に横線部分23と平行をなし上面側を底部24aとする連結用倒立溝部24を備えている。T字を構成する縦線部分21の上面は横線部分23の上面より下方に位置している。
図4に示すように、連結用倒立溝部24を形成する一対の内側壁25及び外側壁26のうち、縦線部分21から離れた側にある外側壁26の下縁部26aが施工対象面G(図5参照)より上方に位置している。内側壁25の壁厚は下縁部25aに向かって連続的に縮小しており、連結用倒立溝部24の溝幅は底部24aから下方(開口側)に向かって連続的に拡幅している。連結用倒立溝部24の底部24aを含む内側壁25及び外側壁26の横断面形状は全体的に倒立鉤状をなしている。図3において、24bは連結用倒立溝部24の最小溝幅を示し、26bは外側壁26の最大壁厚を示している。
図1〜図3に示すように、ブロック10の連結用正立溝部14の最小溝幅14bはブロック20の外側壁26の最大壁厚26bより大であり、ブロック20の連結用倒立溝部24の最小溝幅24bはブロック10の外側壁16の最大壁厚16bより大である。
従って、連結用倒立溝部24の外側壁26の下縁部26aから底部24aまでの部分は、図1,図2に示すブロック10の連結用正立溝部14内に嵌入可能であり、ブロック10の連結用正立溝部14の外側壁16の上縁部16aから底部14aまでの部分は連結用倒立溝部24内に嵌入可能である。
ブロック20においては、連結用倒立溝部24の底部24a及び外側壁26の下縁部26aは連結用倒立溝部24の長手方向と平行な平面部となっている。また、ブロック20において、連結用溝部22の断面形状は半円形状をなしており、図16に示す従来のT型のブロック180の突起184が連結用溝部22内に収容可能である。本実施形態に係るブロック20はコンクリート製であるが、材質は限定されない。
次に、図1,図3並びに図5〜図7に基づいて、ブロック10及びブロック20を用いて形成されるブロック連結構造について説明する。図5に示すように、施工対象面Gに設置されたブロック10の連結用正立溝部14に対し、2個のブロック20の外側壁26の端部側の一部をそれぞれ嵌入させるとともに、ブロック10の外側壁16の端部側の一部を2個のブロック20の連結用倒立溝部24にそれぞれ嵌入させる。これにより、ブロック10とブロック20が図6,図7に示すような状態で連結された部分を備えたブロック連結構造が形成される。
図7に示すように、ブロック10の連結用正立溝部14の最小溝幅14bはブロック20の外側壁26の最大壁厚26bより大であり、ブロック20の連結用倒立溝部24の最小溝幅24bはブロック10の外側壁16の最大壁厚16bより大であるため、ブロック10の連結用正立溝部14とブロック20の外側壁26との間、並びに、ブロック20の連結用倒立溝部24とブロック10の外側壁16との間には、それぞれの縦線部分17,21の長手方向の広がりを有する隙間が形成される。
従って、図6に示すように、ブロック10とブロック20との連結状態は、施工対象面Gに沿って相互連結方向Pと交差する方向(矢線L方向)に相対的にスライドする方向と、施工対象面G上で回動する方向Qと、に変更可能である。このため、ブロック10の横線部分12の長手方向に対し、ブロック20の横線部分23の長手方向が斜めをなすように連結することができる。よって、横線部分12の長手方向が円弧状をなすように配列された複数のブロック10に対し、複数のブロック20の横線部分23が円弧状をなすように連結することができる。また、図6に示すように、ブロック10の横線部分12に対し、2個のブロック20は、それぞれの横線部分23の長手方向(矢線L方向)にスライドさせて互いの連結位置を調整することができる。
従って、図8に示すように、複数のブロック180及びブロック190と、複数のブロック10及びブロック20と、を組み合わせて連結することにより、平面視形状が扇形状をなす連結構造体100を構築することができる。
連結構造体100を施工する場合、初めに、複数のブロック180を堤防の曲面に沿って河川の流れ方向に沿って並べて円弧状配列Uを形成する。次に、複数のブロック180を、ブロック180の円弧状配列Uに沿って円弧状をなすように配列しながらブロック180に連結していき、円弧状配列Vを形成する。
図8に示す実施形態においては、円弧状配列Vの次の次に位置する円弧状配列Xは曲率半径が小さく、従来のブロック180では対応することができないことが、設計段階で判明しているので、ブロック180の円弧状配列Vに沿って複数のブロック10を円弧状に配列しながらブロック180に連結していき、円弧状配列Wを形成する。
次に、図6に示すような要領で、ブロック10の円弧状配列Wに沿って複数のブロック20を円弧状に配列しながらブロック10に連結していき、円弧状配列Xを形成する。このとき、ブロック20の配列個数は限定されないので、ブロック10の円弧状配列Wの円弧方向の長さに応じた個数のブロック20を適切な間隔で配列することができる。
この後、複数のブロック20の円弧状配列Xに対し、複数のブロック180を円弧状に配列しながら、ブロック20に連結していき、複数のブロック180の円弧状配列Yを形成する。最後に、円弧状配列Yに対し、複数のブロック190を円弧状配列Yに沿って配列して円弧状配列Zを形成すれば、図6に示すブロック連結構造を備えた連結構造体100を形成することができる。
図8に示すように、連結構造体100において、円弧状配列U〜Zの曲率半径はこの順番に小さくなってき、円弧状配列U〜Zの各列の円弧方向の長さは円弧状配列Uから円弧状配列Zに向かうにつれて短くなっている。このため、円弧状配列U〜Zにおいて円弧方向に隣り合うブロック180の配置間隔は、円弧状配列U〜Zの順番に短くしていく必要がある。
そこで、図9に示すように、従来のブロック180の円弧状配列では対応できない部分に、複数のブロック10の円弧状配列W及び複数のブロック20の円弧状配列Xを設けることにより、ブロック同士の重なり合いR(図19参照)の発生を回避することが可能となり、曲率半径が比較的小さい曲線領域に強度の高い護岸用の連結構造体100を容易に構築することができる。
次に、図10〜図15に基づいて、本発明のその他の実施形態である工型のブロック30,50,70並びにT型のブロック40,60,80について説明する。なお、図10〜図15に示すブロック30,50,70,40,60,80を構成する部分において、前述したブロック10、ブロック20を構成する部分と共通する部分については図1〜図9中の符号と同符号を付して説明を省略する。
図10に示すブロック30及びブロック40においては、ブロック30の外側壁36の上縁部36a及びブロック40の外側壁46の下縁部46aがそれぞれ半円柱形状をなしている。具体的には、ブロック30の外側壁36の上縁部36aは連結用正立溝部14の長手方向と平行な軸心を有する半円柱形状をなし(凸曲面部を有し)、ブロック40の外側壁46の下縁部46aは連結用倒立溝部24の長手方向と平行な軸心を有する半円柱形状をなしている(凸曲面部を有している)。
即ち、ブロック30の外側壁36の上縁部36aは連結用正立溝部14の長手方向と平行な凸曲面部を有し、ブロック40の外側壁46の下縁部46aは連結用倒立溝部24の長手方向と平行な凸曲面部を有している。また、ブロック30の連結用正立溝部14の底部14bは連結用正立溝部14の長手方向と平行な凹曲面部を有し、ブロック40の連結用倒立溝部24の底部24bは連結用倒立溝部24の長手方向と平行な凹曲面部を有している。
このため、図11に示すように、ブロック30とブロック40とは、それぞれの横線部分12,23を中心にして蝶番状に連結姿勢を変更することができる。従って、施工対象面Gの途中に変曲部G1がある場合にもブロック30とブロック40とを確実に連結することができる。
図12に示すブロック50においては、工字の一方の横線部分52に設けられた連結用正立溝部54の溝幅54wが連結用正立溝部54の長手方向の中央部から両端部に向かってそれぞれ連続的に拡幅している。また、連結用正立溝部54を形成する内側壁55及び外側壁56の内面55a,56aは、平面視形状が円弧状をした滑らかな凸曲面をなしている。
図13に示すブロック60においては、T字の横線部分63に設けられた連結用倒立溝部64の溝幅64wが連結用倒立溝部64の長手方向の中央部から両端部に向かってそれぞれ連続的に拡幅している。また、連結用倒立溝部64を形成する内側壁65及び外側壁66の内面65a,66aは、平面視形状が円弧状をした滑らかな凸曲面をなしている。
ブロック50の連結用正立溝部54の溝幅54w及びブロック60の連結用倒立溝部64の溝幅64wを前述した形状にしたことにより、ブロック50とブロック60とを図6に示すように配置して連結構造体を形成する場合、曲率半径の小さな円弧状配列への対応機能が向上する。
図14に示すブロック70においては、工字の一方の横線部分72に設けられた連結用正立溝部74の外側壁76の内面76a及び外面76bが、連結用正立溝部74の長手方向に沿って凹凸を反復する鋸刃状面となっている。
図15に示すブロック80においては、T字の横線部分73に設けられた連結用倒立溝部84を挟んで対向する内側壁85の内面85a及び外側壁86の内面86aが、連結用倒立溝部84の長手方向に沿って凹凸を反復する鋸刃状面となっている。
ブロック70の外側壁76の内面76a及び外面76b、並びに、ブロック80の内側壁85の内面85a及び外側壁86の内面86aをそれぞれ前述した形状にしたことにより、ブロック70とブロック80とを図6に示すように配置して連結する場合、対向する鋸刃状面同士を噛合させれば、ブロック70とブロック80との位置決めが容易となるだけでなく、連結力も向上する。
なお、図1〜図15に基づいて説明した工型のブロック10,30,50,70、T型のブロック20,40,60,80は、本発明に係るブロックセットを構成する第1ブロック、第2ブロックを例示するものであり、本発明に係るブロックセットを構成する第1ブロック、第2ブロックは前述したブロック10,30,50,70やブロック20,40,60,80に限定されない。また、図5〜図9に基づいて説明したブロック連結構造も本発明に係るブロック連結構造の一例を示すものであり、本発明に係るブロック連結構造は前述したブロック連結構造に限定されない。
本発明に係るブロックセット及びブロック連結構造は、河川の堤防や海岸などの浸食を防止するために構築される護岸構造物の建設用資材として土木建設業の分野において広く利用することができる。
10,30,50,70 ブロック
11,12,23,52,63,72,83 横線部分
13 連結用突起部
14,54,74 連結用正立溝部
14a,14b,22a,24a,24b 底部
14b,24b 最小溝幅
15,25,55,65,75 内側壁
15a,16a,36a 上縁部
16,26,36,46,56,66,76 外側壁
16b,26b 最大壁厚
17,21 縦線部分
20,40,60,80 ブロック
22 連結用溝部
24,64,84 連結用倒立溝部
25a,26a,46a 下縁部
54w,64w 溝幅
55a,56a,76a,85a,86a 内面
76b 外面
100 連結構造体
180,190 従来のブロック
182 溝部
G 施工対象面
G1 変曲部
U,V,W,X,Y,Z 円弧状配列

Claims (13)

  1. 施工対象面上に複数のブロックを縦方向及び横方向に千鳥状に配置し、隣接する部分を互いに連結して形成される連結構造体において、
    前記ブロックと組み合わせ前記連結構造体の一部を形成可能な第1ブロック及び第2ブロックを備えたブロックセットであって、
    前記第1ブロック及び前記第2ブロックがそれぞれ前記ブロックに連結可能であり、且つ、前記第1ブロックと前記第2ブロックとが相互に連結可能であり、
    前記第1ブロック及び前記第2ブロックの連結状態が、前記施工対象面に沿って相互連結方向と交差する方向に相対的にスライドする方向と、前記施工対象面上で回動する方向と、に変更可能であるブロックセット。
  2. 前記第1ブロックが、施工対象面に載置したときの平面視形状が工字状をなし、
    工字を構成する二本の横線部分のうちの一方の前記横線部分の両端部に前記施工対象面から離れた状態で前記横線部分の延長方向に突出した連結用突起部を備え、
    他方の前記横線部分に前記横線部分と平行をなし施工対象面側を底部とする連結用正立溝部を備え、
    前記第2ブロックが、施工対象面に載置したときの平面視形状がT字状をなし、
    T字を構成する縦線部分の上面側に前記縦線部分を横断する方向を長手方向とする連結用溝部を備え、
    T字を構成する横線部分の下面側に前記横線部分と平行をなし上面側を底部とする連結用倒立溝部を備え、
    前記連結用倒立溝部を形成する内側壁及び外側壁のうち、前記縦線部分から離れた側にある前記外側壁の下縁部の少なくとも一部が前記第1ブロックの連結用正立溝部に嵌入可能である請求項1記載のブロックセット。
  3. 前記第1ブロックの前記連結用正立溝部を形成する内側壁及び外側壁のうち、工字を構成する縦線部分から離れた側にある前記外側壁の上縁部が他方の前記内側壁の上縁部より前記施工対象面寄りに位置する請求項2記載のブロックセット。
  4. 前記連結用正立溝部の底部及び前記外側壁の少なくとも一部に前記連結用正立溝部の長手方向と平行な平面部を備えた請求項3記載のブロックセット。
  5. 前記連結用正立溝部の底面が前記連結用正立溝部の長手方向と平行な凹曲面部を備え、
    前記外側壁の上縁部が前記外側壁の長手方向と平行な凸曲面部を備えた請求項3または4記載のブロックセット。
  6. 前記連結用正立溝部の溝幅が前記連結用正立溝部の長手方向の中央部から両端部に向かってそれぞれ拡幅した請求項2〜5の何れかの項に記載のブロックセット。
  7. 前記外側壁の内面、外面の少なくとも一方に、前記連結用正立溝部の長手方向に沿って凹凸を反復する波状面若しくは鋸刃状面を備えた請求項2記載のブロックセット。
  8. 前記第2ブロックの前記連結用倒立溝部の前記外側壁の下縁部が前記施工対象面より上方に位置する請求項2記載のブロックセット。
  9. 前記連結用倒立溝部の底部及び前記外側壁の少なくとも一部に前記連結用倒立溝部の長手方向と平行な平面部を備えた請求項7または8記載のブロックセット。
  10. 前記連結用倒立溝部の底面が前記連結用倒立溝部の長手方向と平行な凹曲面部を備え、
    前記外側壁の下縁部が前記外側壁の長手方向と平行な凸曲面部を備えた請求項9記載のブロックセット。
  11. 前記連結用倒立溝部の溝幅が前記連結用倒立溝部の長手方向の中央部から両端部に向かってそれぞれ拡幅した請求項7〜10の何れかの項に記載のブロックセット。
  12. 前記内側壁の内面、前記外側壁の内面の少なくとも一方に、前記連結用倒立溝部の長手方向に沿って凹凸を反復する波状面若しくは鋸刃状面を備えた請求項7〜11の何れかの項に記載のブロックセット。
  13. 請求項1〜12の何れかの項に記載のブロックセットを構成する前記第1ブロック及び前記第2ブロックを備えたブロック連結構造であって、
    前記第1ブロックの連結用正立溝部に、前記第2ブロックの連結用倒立溝部を形成する外側壁の端部側の一部が嵌入し、
    前記第2ブロックの連結用倒立溝部に、前記第1ブロックの連結用正立溝部を形成する内側壁及び外側壁のうち、工字を構成する縦線部分から離れた側にある前記外側壁の端部側の一部が嵌入した部分を備えたブロック連結構造。
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