JP2019141573A - 医療用縫合糸パッケージ - Google Patents

Abstract

【課題】医療用縫合糸パッケージを提供する。【解決手段】本発明の医療用縫合糸パッケージは、ベース板と、該ベース板の縁に沿って上方に延設された外壁部と、該外壁部の内側で上方に延設され、縫合糸を収容するための収容部を形成する内壁部とからなる本体；前記ベース板の内側面に設けられ、縫合糸の端部に結合した縫合針を固定できるようにする固定クリップ；前記外壁部の上部の内側面に一定間隔で多数突設される突起；および前記内壁部の上側に一定間隔で多数設けられ、外方に折り曲げられながら先端が前記突起の下面に係止されて折曲状態を維持することにより、前記収容部に収容された縫合糸が離脱しないように上側をカバーするカバー部材；を含み、前記本体上に備えられ、商品名を含む商品関連情報を提供するラベルをさらに含み、前記ラベルは、縁部分が前記突起と前記カバー部材との間に挿入されて固定されることを特徴とする。【選択図】図１

Description

本発明は、医療用縫合糸パッケージに関し、より詳細には、手作業で縫合糸を巻回することができるように構成することにより、高価な自動機器を代替することができるようにして製造コストを削減するとともに、巻かれた縫合糸の引き出し過程では摩擦と挟まり現象を減らして容易に繰り出されるようにして使い勝手を向上させ、さらには商品の表示のためのラベルを接着剤を使用せずに固定することができるようにした医療用縫合糸パッケージに関する。

一般に、医療用縫合糸は、創傷および手術による外科的開口を閉鎖するための用途に使用する糸であって、人体に吸収或いは非吸収できる材質であるうえに、弾性および耐久性に優れて切れてはならない。縫合糸は、通常、無菌パッケージに保管され、手術場所で開放されてパッケージから引き出されて皮膚組織の縫合に使用され、一端に縫合針が備えられて一つのセットを構成する。

このような縫合糸を無菌状態で保管、運搬することができるようにし、必要に応じて引き出して使用することができるようにするものが、縫合糸パッケージである。前述した縫合糸パッケージは、過去から多くの進展があったし、近年では使い勝手を向上させた様々なタイプのものが提案されている。先行技術である韓国公開特許第１０−２０１５−００８５７０３号（２０１５年７月２４日公開）に開示されている「縫合糸ケース」は、縫合糸を巻くための空間が設けられたボディ部と、前記ボディ部に締結されるカバー部とを含んでなり、ボディ部に縫合糸を巻いておき、カバー部を結合して使用する。一方、前記ボディ部の空間に縫合糸を巻くときには自動機器によって自動的に巻回するが、限られた空間内で手作業にて縫合糸を巻くと能率的ではないため、自動機器に依存する。これは、高価な自動機器を使って縫合糸を巻かなければならないので、製造コストの上昇をもたらす。さらに、限られた狭い空間内に縫合糸を巻く作業は、自動機器に依存しても、精度の高い作動が求められる。これにより、不良率が高いという欠点があった。また、ケース自体がボディ部およびカバー部からなるツーピースタイプであるので、巻かれた縫合糸を引き出す過程で結合部分に挟まれてしまう現象が頻繁に発生するという欠点があった。

このため、高価な自動機器を使用することなく手作業でも便利に縫合糸を巻くことができて製造コストを削減することができるうえ、巻かれた縫合糸は容易に繰り出されるようにする、新しい構成の縫合糸パッケージが求められている。

韓国公開特許第１０−２０１５−００８５７０３号公報

本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は、手作業で縫合糸を巻回することができるように構成することにより、高価な自動機器を代替することができるようにして製造コストを削減するとともに、巻かれた縫合糸の引き出し過程では摩擦と挟まり現象を減らして容易に繰り出されるようにして使い勝手を向上させ、さらには商品の表示のためのラベルを接着剤を使用せずに固定することができるようにした医療用縫合糸パッケージを提供することにある。

上記の目的を達成するために、本発明は、ベース板と、該ベース板の縁に沿って上方に延設された外壁部と、前記外壁部の内側で上方に延設され、縫合糸を収容するための収容部を形成する内壁部とからなる本体と、前記ベース板の内側面に設けられ縫合糸の端部に結合した縫合針を固定できるようにする固定クリップと、前記外壁部の上部の内側面に一定間隔で多数突設される突起、および前記内壁部の上側に一定間隔で多数設けられ、外方に折り曲げられながら先端が前記突起の下面に係止されて折曲状態を維持することにより、前記収容部に収容された縫合糸が離脱しないように上側をカバーするカバー部材と、を含み、前記本体上に備えられ、商品名を含む商品関連情報を提供するラベルをさらに含み、前記ラベルは、縁部分が前記突起とカバー部材との間に挿入されて固定されることを特徴とする、医療用縫合糸パッケージを提供する。

好ましくは、前記本体の収容部の底面には、縫合糸を巻くときに支持することが可能な治具を挿し込んで使用することができるようにする挿入孔が、前記収容部の形状に沿って多数設けられることを特徴とする。

好ましくは、前記内壁部の曲面部には、収容部に巻かれて収容された縫合糸が繰り出されるときに内壁に直接密着しないようにする突出部が突設され、摩擦を減らすことができるように構成されることを特徴とする。

好ましくは、前記収容部は楕円形の形状に形成されることを特徴とする。

本発明によれば、構造的な改善によって、縫合糸を巻くときに治具、或いは内壁部の上側に設けられたカバー部材を用いて、収容部の外部で作業者が手作業でも容易に巻くことができるので、作業能率の向上を図ることができるとともに、高価な自動機器を代替することができて製造コストを削減することができ、さらに、商品の表示のためのラベルの縁部分を突起とカバー部材との間に挿入することにより容易に固定することができて作業の便利さを向上させる効果を示す。

また、本発明によれば、一体型で構成され、縫合糸の引き出し過程では摩擦や挟まり現象を減らして容易に繰り出されるようにして使い勝手を大幅に向上させる効果を示す。

本発明の好適な一実施形態に係る医療用縫合糸パッケージを示す斜視図である。 （ａ）は本発明の好適な一実施形態に係る医療用縫合糸パッケージを示す平面図、（ｂ）はＡ−Ａ’線に沿った断面図である。 本発明の好適な一実施形態に係る縫合糸を巻くための準備過程を示す医療用縫合糸パッケージの斜視図である。 （ａ）乃至（ｃ）は本発明の好適な一実施形態に係る縫合糸を巻く過程を順次示す縦断面図である。 本発明の好適な一実施形態に係る縫合糸が巻かれた状態を示す医療用縫合糸パッケージの斜視図である。 本発明の好適な一実施形態に係るラベルが備えられた様子を示す医療用縫合糸パッケージの斜視図である。

以下、添付図面を参照して、本発明の医療用縫合糸パッケージをより詳細に説明する。
これに先立ち、本明細書及び請求の範囲で使用された用語や単語は、通常的かつ辞典的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は、自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に即して、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されるべきである。

したがって、本明細書に記載された一実施形態及び図面に示された構成は、本発明の最も好適な一実施形態に過ぎないもので、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替することができる様々な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。

図１は本発明の好適な一実施形態に係る医療用縫合糸パッケージを示す斜視図、図２の（ａ）は本発明の好適な一実施形態に係る医療用縫合糸パッケージを示す平面図、（ｂ）はＡ−Ａ’線に沿った断面図である。

図１及び図２に示すように、本発明の医療用縫合糸パッケージ１００は、手術用縫合糸の保管、運搬及び引き出しを行うことができるように使用するもので、一体型（ｏｎｅ−ｂｏｄｙ ｔｙｐｅ）で構成される。より詳細には、本体１１０、固定クリップ１２０、突起１３０及びカバー部材１４０を含み、ラベル１７０をさらに含んで構成される。

まず、前記本体１１０は、楕円形の形状を有するベース板１１２と、前記ベース板１１２の縁部、すなわち、枠に沿って上方に延設され、一定の高さを有する外壁部１１４と、前記外壁部１１４の内側で外壁部１１４の形状に沿って上方に延設されて一定の高さを有し、前記外壁部１１４との間に縫合糸を収容するための収容部１１８を形成する内壁部１１６とを含んで構成される。

前記収容部１１８とベース板１１２の内側とが互いに連通するようにするために、前記内壁部１１６の一側に切開孔１１７が設けられているが、これは、切開孔１１７を介して、ここで図示していない縫合糸が内外側にスムーズに疎通することができるようにするためである。前記ベース板１１２の上面には、略「コ」字状に部分切開された切開溝１１９が設けられているが、これは、前記ベース板１１２の一部が前記切開溝１１９により上下側に自由に移動することができるように構成することにより、鉗子などの医療ツールによって縫合針を容易に掴むことができるようにするためである。

この際、前記ベース板１１２は、楕円形の形状に形成されることが好ましいが、長方形或いは正方形の形状に形成されても構わず、この形状に限定されないのは明らかである。ところが、前記ベース板１１２が楕円形の形状ではなく他の形状に形成されても、前記外壁部１１４と内壁部１１６との間に形成される収容部１１８は楕円形の形状にすることが好ましい。

次に、前記固定クリップ１２０は、前記本体１１０のベース板１１２の中央部分に設けられ、縫合糸の端に結合された縫合針を挿し込んで固定することができるようにする挿し込み溝（未符号説明）を有する。このような前記固定クリップ１２０は、前記ベース板１１２の切開溝１１９の一側に設けられ、固定クリップ１２０に固定される縫合針の一部が前記切開溝１１９を経由して固定されるようにして、切開溝１１９によってベース板１１２ の一部が反られることを利用して縫合針を容易に掴むことができるようにする。

その後、前記突起１３０は、前記ベース板１１２の外壁をなす外壁部１１４の上部の内側面に一定間隔で多数突設される。もちろん、前記突起１３０の間隔は不規則であってもよく、突起の形状も半月形、多角形などの様々な形状を持ってもよい。

次に、前記カバー部材１４０は、前記ベース板１１２の内壁をなす内壁部１１６の上側面に一定間隔で多数設けられ、好ましくは前記突起１３０と同一の個数および間隔で設けられ、外方に折り曲げられながら、先端が、対応する箇所に位置している突起１３０の下面に係止されて折曲状態を維持することにより、前記収容部１１８に収容された縫合糸が上方に離脱しないようにカバーする。

この際、前記カバー部材１４０の上端部は、他の部分よりもその厚さを薄くして柔軟性を増加させ、前記突起１３０に係止される作動がスムーズに行われるようにすることが好ましい。

一方、図１の一部拡大図に示すように、本体１１０の収容部１１８の底面には、縫合糸を巻くときに支持することが可能な治具１５２を挿し込んで使用することができるようにする挿入孔１５０が多数設けられているが、前記挿入孔１５０は、前記収容部１１８の形状に沿って多数設けられ得るが、好ましくは収容部１１８の両側の曲面部にのみ設けられることが好ましい。

また、前記内壁部１１６の曲面部には、前記収容部１１８の空間に突出した多数の突出部１６０が設けられているが、これは、収容部１１８に巻かれて収容された縫合糸が繰り出されるときに内壁に直接密着しないようにして摩擦を減らすためである。

最後に、前記ラベル１７０は、商品名を含む各種商品情報を提供するために備えられるもので、一般に、前記本体１１０上に接着剤を介して粘着されて提供されるものであるが、本発明では、接着剤を使用せずに新しい方式でラベル１７０を付着させることができる。これについては、以下で考察する。

図３は本発明の好適な一実施形態に係る縫合糸を巻くための準備過程を示す医療用縫合糸パッケージの斜視図、図４の（ａ）乃至（ｃ）は本発明の好適な一実施形態に係る縫合糸を巻く過程を順次示す縦断面図、図５は本発明の好適な一実施形態に係る縫合糸が巻かれた状態を示す医療用縫合糸パッケージの斜視図、図６は本発明の好適な一実施形態に係るラベルが備えられた様子を示す医療用縫合糸パッケージの斜視図である。

図３に示すように、縫合糸２００を本体１１０に巻くためには、収容部１１８の両側の底面に設けられた挿入孔１５０に長い棒状の治具１５２をそれぞれ結合し、縫合糸２００の端に結合された縫合針２１０のベース板１１２の底面に備えられた固定クリップ１２０に挿し込んで固定した後、縫合糸２００を内壁部１１６の切開孔１１７を介して収容部１１８側に渡して縫合糸２００を巻くための準備をする。一方、図面上には縫合糸２００を巻くために縫合針２１０を先に固定する通常の方法を示しているが、逆に、縫合糸２００を先に巻いて縫合針２１０を固定クリップ１２０に固定させることもできるのはあまりにも当然である。

上述したように、縫合糸２００を巻くための準備が完了すると、図４の（ａ）に示すように、収容部１１８の両側に備えられている治具１５２の外側面に縫合糸２００を巻く。この時、前記治具１５２を使用しない場合には、内壁部１１６に設けられた多数のカバー部材１４０の外面に巻く。

続いて、縫合糸２００の巻取りが完了すると、図４の（ｂ）に示すように、治具１５２に巻かれた縫合糸２００を下方に移動させて本体１１０の収容部１１８内に収容させた後、治具１５２を挿入孔１５０から取り外す。その後、図４の（ｃ）に示すように、内壁部１１６の上側に設けられている多数のカバー部材１４０を外方に折り曲げて、その先端が外壁部１１４の突起１３０の下面に位置するようにして折曲状態を維持するようにする。このようになると、図５に示すように、多数のカバー部材１４０が収容部１１８の開放された上部を部分的にカバーすることにより、収容部１１８内に巻かれたまま位置している縫合糸２００が外部に離脱しないように構成される。

このように縫合糸２００を巻くときに収容部１１８の狭い空間内に直接巻かずに、治具１５２或いはカバー部材１４０を用いることができて作業者が手作業でも簡単に巻くことができるので、高価な自動機器を代替することができて製造コストを大幅に削減することができるという利点がある。

ここで、巻かれた縫合糸２００を引き出すためには、公知の如く、鉗子などの医療ツールを用いて縫合針２１０を掴んだ後、斜め方向に引っ張るが、縫合針２１０を掴む過程で、ベース板１１２に設けられた切開溝１１９により一部が広げられることにより容易に把持することができる。特に、本発明の医療用縫合糸パッケージ１００は、一体型（ｏｎｅ−ｂｏｄｙ ｔｙｐｅ）で構成されることで、結合部分や隙間が別途生じないため、縫合糸２００が引っ張られて引き出される過程で挟まれてしまう現象を根本的に防止することができ、さらには、摩擦が多く発生する内壁部１１６の曲面部には突出部１６０が突設されて摩擦面を減らすことにより摩擦の発生を最小限に抑えてより容易に引き出されるようにして使い勝手を大幅に向上させる。

次いで、縫合糸２００を巻き取った後、カバー部材１４０を折り曲げて固定が完了すると、図６に示すように、商品名を含む商品情報を提供するラベル１７０が本体１１０上に備えられるが、接着剤を介して粘着される従来とは異なり、一部の拡大断面図で示すように、ラベル１７０の縁部を、外壁部１１４に設けられた突起１３０と、突起１３０の下面に位置しているカバー部材１４０との間に挿入することにより固定される。その後、接着剤の使用が不要であって作業が便利であり、ラベル１７０の取り外しも便利であって使い勝手も向上させる。

このようにしてラベル１７０まで備えられると、滅菌処理し、別個の包装紙に包装して流通させるのは当然である。

前述した内容は、後述する発明の請求の範囲をよりよく理解することができるように、本発明の特徴と技術的利点を多少幅広く開示した。

１００ 医療用縫合糸パッケージ
１１０ 本体
１１２ ベース板
１１４ 外壁部
１１６ 内壁部
１１７ 切開孔
１１８ 収容部
１１９ 切開溝
１２０ 固定クリップ
１３０ 突起
１４０ カバー部材
１５０ 挿入孔
１５２ 治具
１６０ 突出部
１７０ ラベル
２００ 縫合糸
２１０ 縫合針

Claims (4)

1. ベース板と、該ベース板の縁に沿って上方に延設された外壁部と、該外壁部の内側で上方に延設され、縫合糸を収容するための収容部を形成する内壁部とからなる本体；
   前記ベース板の内側面に設けられ、縫合糸の端部に結合した縫合針を固定できるようにする固定クリップ；
   前記外壁部の上部の内側面に一定間隔で多数突設される突起；および
   前記内壁部の上側に一定間隔で多数設けられ、外方に折り曲げられながら先端が前記突起の下面に係止されて折曲状態を維持することにより、前記収容部に収容された縫合糸が離脱しないように上側をカバーするカバー部材；を含み、
   前記本体上に備えられ、商品名を含む商品関連情報を提供するラベルをさらに含み、前記ラベルは、縁部分が前記突起と前記カバー部材との間に挿入されて固定されることを特徴とする、医療用縫合糸パッケージ。
2. 前記本体の収容部の底面には、縫合糸を巻くときに支持することが可能な治具を挿し込んで使用することができるようにする挿入孔が、前記収容部の形状に沿って多数設けられることを特徴とする、請求項１に記載の医療用縫合糸パッケージ。
3. 前記内壁部の曲面部には、収容部に巻かれて収容された縫合糸が繰り出されるときに内壁に直接密着しないようにする突出部が突設され、摩擦を減らすことができるように構成されることを特徴とする、請求項１に記載の医療用縫合糸パッケージ。
4. 前記収容部は楕円形の形状に形成されることを特徴とする、請求項１に記載の医療用縫合糸パッケージ。