JP2019141520A - 歩行支援装置及び歩行支援靴 - Google Patents

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【課題】歩行者の足先が床面から離れたタイミングを検知して、効果的に背屈動作支援を行う。【解決手段】離床時の足の背屈動作を支援する歩行支援装置10は、靴本体101の底部の足の後部が当たる位置に設けられ、人体の荷重を受けて圧縮動作して圧縮空気を圧送し、荷重の解除によって復帰動作する第1のポンプ11と、靴本体101の底部の足の前部が当たる位置に設けられ、人体の荷重を受けて圧縮動作して圧縮空気を圧送し、荷重の解除によって復帰動作する第2のポンプ12と、圧縮空気の圧縮エネルギーを足関節F3を背屈させるための力に変換し、圧縮空気を大気へ放出することに伴って力を足関節F3に作用させるアクチュエータ20と、第1のポンプ11の圧縮動作によって圧縮空気をアクチュエータ20へ導き、第2のポンプ12の復帰動作によってアクチュエータ20により圧縮空気を放出させる制御機構30とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、歩行支援装置及び歩行支援靴に関し、詳しくは、歩行者の離床時の背屈動作を支援する歩行支援装置及びこの歩行支援装置が組み付けられた歩行支援靴に関するものである。
人の歩行動作は、左右の足のそれぞれにおいて、足が床面と接している立脚期(図10(B)〜図10(D))と足が床面から離れる遊脚期(図10(A)、図10(E))とを繰り返している。足が遊脚となっている状態(図10(A))から、足の踵が地面に接触する状態(図10(B))となり、重心が前方に移動して足先が床面に接地し(図10(C))、踵が床面から離れて足先のみが床面に接地した状態(図10(D))となる。そして、足先が床面から離れて遊脚期に入る(図10(E))。
健康な歩行者であれば、遊脚期には足先を持ち上げて足を前方に振り出すことができる。しかし、高齢者は前脛骨筋の筋力が低下しているために足先を持ち上げる背屈動作が行いにくく、足先が垂れ下がって歩行が摺足となるため、つまずきや転倒が起こりやすい。
このため、歩行時における足の背屈動作を支援する装置が提案されている。例えば、特許文献1に記載の歩行支援装置は、歩行者の下腿に取り付けられる下腿装具と、歩行者の足に取り付けられる足装具と、足装具の足先の底面に設けられ圧縮空気を供給するポンプと、ポンプと連通しポンプから供給された圧縮空気の圧力とバネの付勢力とを用いて下腿装具に対して足装具を背屈方向に移動させることで背屈動作を支援するアクチュエータとを備えている。
歩行動作が、重心が前方に移動して足先が床面に接地した状態(図10(C))となると、足先でポンプが踏まれて人体の荷重がかかり、アクチュエータに圧縮空気が供給され、バネを付勢力に反する方向に伸長させる。歩行が進み、図10(D)に示す状態を経て足先が床面から離れると(図10(E))、ポンプが荷重から解除されてアクチュエータの圧縮空気がポンプへ戻り、バネの付勢力が作用して下腿装具に対して足装具を背屈方向に移動させ、背屈動作を支援する。
特許第5725553号公報
背屈動作の支援は、そのタイミングが非常に重要である。歩行者の足先が床面から離れる前に背屈動作の支援を行っても意味がなく、歩行者の足先が床面から離れて足先が垂れ下がった状態になってから支援を開始しても、つまずきや転倒防止の効果は期待できない。背屈動作の支援は歩行者の足先が床面から離れたタイミングで行われることが望ましい。
特許文献1に記載の発明においては、ポンプにかかる人体の荷重に応じて、ポンプとアクチュエータとの間で圧縮空気を移動させることにより、背屈動作を支援するための力を生成し、この力を足関節へ作用させている。しかし、歩行動作において、特に歩行が低速である場合には、歩行者の足先は床面に接地した状態から徐々に床面から離れていくので、ポンプにかかる荷重は徐々に解除され、アクチュエータの圧縮空気は少しずつポンプに戻る。このため、背屈動作を支援するための力は、足先が床面から完全に離れる前から少しずつ足関節へ作用して足関節への背屈動作の支援が行われてしまい、効果的な背屈動作の支援が行われていない。
本発明は、上記した課題に着目してなされたものであり、歩行者の足先が床面から離れるタイミングを正確に検知して、効果的に背屈動作支援を行う歩行支援装置及び歩行支援靴を提供することを目的とする。
本発明による歩行支援装置は、離床時の足の背屈動作を支援するものであって、靴本体の底部の足の後部が当たる位置に設けられ、人体の荷重を受けて圧縮動作して圧縮空気を圧送し、前記荷重の解除によって復帰動作する第1のポンプと、靴本体の底部の足の前部が当たる位置に設けられ、人体の荷重を受けて圧縮動作して圧縮空気を圧送し、前記荷重の解除によって復帰動作する第2のポンプと、前記第1のポンプにより導入された前記圧縮空気の圧縮エネルギーを足関節を背屈させるための力に変換し、前記圧縮空気を大気へ放出することに伴って前記力を足関節に作用させるアクチュエータと、前記第1のポンプの圧縮動作によって圧縮空気の圧力を受けたとき、前記圧縮空気を前記アクチュエータへ導き、前記第2のポンプの復帰動作によって前記圧力が低下したとき、前記アクチュエータに圧縮空気を放出させる制御機構とを備える。
本発明の歩行支援装置は、歩行動作において、踵など足の後部が靴本体を介して床面に接触する状態で、第1のポンプが人体の荷重を受けて圧縮動作する。制御機構は第1のポンプによる圧縮空気の圧力を受けたとき、圧縮空気をアクチュエータへ導く。アクチュエータは、この圧縮空気の圧縮エネルギーを足関節を背屈させるための力に変換して保持する。第1のポンプにより、足関節を背屈させるために必要な圧縮エネルギーが生成される。
歩行が進み、重心が前方に移動して足の前部が靴本体を介して床面に接地する状態では、人体の荷重が第2のポンプに加わって第2のポンプが圧縮動作し、制御機構はこの第2のポンプによる圧縮空気をアクチュエータへ導く。足の後部が床面から離れると、第1のポンプは荷重が解除されて大気から空気を導入して復帰動作する。
そして、足の前部が床面から離れると、第2のポンプの圧縮動作が解除され、制御機構が受ける圧力が低下する。この圧力低下により制御機構が切り替わりアクチュエータから圧縮空気が放出される。この圧縮空気の放出に伴って力が足関節に作用し、足の背屈動作を支援する。
このように、本発明においては、足の前部が床面から離れるタイミングを検知するための第2のポンプを備えることで、足の前部が床面から離れるタイミングを正確に検知して、検知したタイミングで足関節への背屈動作の支援を開始することができ、効果的に足の背屈動作の支援を行うことができる。
好ましい実施形態においては、前記制御装置は、パイロットバルブであり、前記パイロットバルブは、前記第1、第2の各ポンプによる圧縮空気を前記アクチュエータへ導く第1の流路と、前記圧縮空気を前記アクチュエータから大気に放出するための第2の流路と、前記第1、第2の各ポンプによる圧縮空気を受けるパイロットポートとを備え、前記パイロットポートが受ける圧力が閾値を超えたときに前記第1の流路が通じ、前記パイロットポートが受ける圧力が閾値以下になったときに前記第2の流路が通じる。
一の実施形態においては、前記第1のポンプは、第1の逆止弁により前記アクチュエータへの圧縮空気の圧送が許容されるが、前記アクチュエータからの圧縮空気の逆流は阻止され、第2の逆止弁により大気への圧縮空気の放出は阻止されるが大気の引き込みは許容されている。
一の実施形態においては、前記第2のポンプは、前記第3の逆止弁により前記アクチュエータへの圧縮空気の圧送は許容されるが、前記アクチュエータからの圧縮空気の逆流は阻止されている。
前記第2のポンプは、人体の荷重を受けて弾性変形し、前記荷重の解除によって復元するクッション材を含むものであることが好ましい。
前記アクチュエータは、圧縮ばねを含み、前記アクチュエータへの圧縮空気の導入により前記圧縮ばねが伸張することで前記圧縮空気の圧縮エネルギーが足関節を背屈させるばね力に変換され、前記圧縮空気の放出によって前記圧縮ばねが復元することで前記ばね力を足関節に作用させるものであってもよい。
本発明による歩行支援靴は、上記の実施形態の歩行支援装置が組み付けられたものであり、足が収容される靴本体と、足の足関節より上方位置に固定される腿支持部材とを備える。前記第1、第2の各ポンプは、前記靴本体の靴底部内に設けられ、前記アクチュエータは、前記靴本体と前記腿支持部材との間に前記腿支持部材に対して前記靴本体が近づく方向に前記力が作用するように設けられる。
本発明によれば、足先が床面から離れたタイミングを検知することができるため、効果的に背屈動作の支援が可能となる。
本発明の一実施形態に係る歩行支援装置の全体の概略構成を示す図であり、(A)はアクチュエータに圧縮空気が導入された状態を示す図、(B)はアクチュエータから圧縮空気を放出した状態を示す図である。 パイロットバルブのパイロットポートが受ける圧力の変化を説明する図である。 本発明の歩行支援装置の他の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る歩行支援装置が組み付けられた歩行支援靴の全体の概略構成を示す図であり、歩行支援靴が遊脚となっている状態を示す図である。 歩行支援靴の靴本体の後部が床面に接触する状態を示す図である。 歩行支援靴の靴本体の前部が床面に接地する状態を示す図である。 歩行支援靴の靴本体の前部が床面から離れて遊脚となる状態を示す図である。 アクチュエータの構成を示す図である。 (A)は第2のポンプの斜視図、(B)は(A)のA−A線に沿う断面図である。 (A)〜(E)は歩行動作の説明図である。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1(A)、図1(B)は、本発明の一実施形態の歩行支援装置10の原理を説明する図である。なお、以下の説明では、歩行の進行方向を前側、前側と反対側を後側とする。
歩行支援装置10は、離床時の足の背屈動作を支援するものであり、第1のポンプ11と、第2のポンプ12と、アクチュエータ20と、制御機構であるパイロットバルブ30とを備えている。
第1のポンプ11は、靴本体101(後述)の底部の足の後部が当たる位置に設けられ、人体の荷重を受けて圧縮動作して圧縮空気を圧送し、荷重の解除によって復帰動作するものである。第1のポンプ11は、第1のチューブ41を介して第2のポンプ12と連通するように接続されている。第1のチューブ41には第1の逆止弁51が設けられており、第1の逆止弁51により第2のポンプ12への圧縮空気の圧送が許容されるが、第2のポンプ12からの圧縮空気の逆流は阻止されている。また、第1のポンプ11は、先端に第2の逆止弁52が連結された第4のチューブ44と連通接続しており、第2の逆止弁52により大気への圧縮空気の放出は阻止されるが大気の引き込みは許容されている。
第2のポンプ12は、靴本体101の底部の足の前部が当たる位置に設けられ、人体の荷重を受けて圧縮動作して圧縮空気を圧送し、荷重の解除によって復帰動作するものである。第2のポンプ12は第2のチューブ42によりパイロットバルブ30と連通接続している。第2のチューブ42は、基端チューブ42aと、基端チューブ42aの一端から二股に分岐した第1、第2の分岐チューブ42b、42cとからなり、基端チューブ42aの他端は第2のポンプ12と連通接続し、第1の分岐チューブ42bはパイロットバルブ30のポート34A〜34J(後述)に、第2の分岐チューブ42cはパイロットバルブ30のパイロットポート33(後述)に連通接続している。第1の分岐チューブ42bには第3の逆止弁53が介在しており、第3の逆止弁53により、第2のポンプ12はアクチュエータ20への圧縮空気の圧送は許容されるが、アクチュエータ20からの圧縮空気の逆流は阻止されている。
第2のポンプ12は、圧送可能な圧縮空気の量が、第1のポンプ11が圧送可能な圧縮空気の量よりも小さい容量のものであり、第2のポンプ12の復帰動作により第2のポンプ12が第2のチューブ42内の空気を吸引する際に、パイロットポート33が受ける圧力が閾値(後述)以下になる容量であればよい。また、第2のポンプ12は第1のポンプ11と比べて容量が小さく小型であるため、靴本体の後部と比較してスペースが小さい靴本体の前部に配置しやすい。
パイロットバルブ30は、第1のポンプ11の圧縮動作によって圧縮空気の圧力を受けたとき、圧縮空気をアクチュエータ20へ導き、第2のポンプ12の復帰動作によって圧力が低下したとき、アクチュエータ20に圧縮空気を放出させるものである。パイロットバルブ30は、第1、第2の各ポンプ11、12による圧縮空気をアクチュエータ20へ導く第1の流路31と、圧縮空気をアクチュエータ20から大気に放出するための第2の流路32と、第1、第2の各ポンプ11、12による圧縮空気を受けるパイロットポート33とを備えている。本実施形態では、第1の流路31がポート34A〜34E、第2の流路32がポート34F〜34Jを有する5ポート弁のスプリングリターン式のエアーオペレートバルブを用いている。
パイロットバルブ30は、パイロットポート33が受ける圧力が閾値を超えたときに第1の流路31が通じ(図1(A))、パイロットポート33が受ける圧力が閾値以下になったときに第2の流路32が通じる(図1(B))。第1の流路31が通じた図1(A)の状態をオン、第2の流路32が通じた図1(B)の状態をオフとも言う。
閾値は、大気圧よりも高く、第1のポンプ11からの圧縮空気によりパイロットバルブ30がオンとなる値であって、第1のポンプ11及び第2のポンプ12への荷重が解除されたときにパイロットバルブ30がオフとなる値に設定されている。
詳細には、「第1の流路31が通じる」とは、図1(A)に示すように、パイロットポート33が受ける圧力が閾値を超えたときに、アクチュエータ20と連通する第3のチューブ43にポート34Aが繋がり、第2のチューブ42の第1の分岐チューブ42bにポート34Dが繋がった状態を示す。ポート34Aとポート34Dはパイロットバルブ30内で連通しているので、分岐チューブ42bと第3のチューブ43とが繋がり、第1の流路31が通じる。
「第2の流路32が通じる」とは、図1(B)に示すように、パイロットポート33の圧力が閾値以下になったときに、第3のチューブ43にポート34Fが繋がり、第2のチューブ42の第1の分岐チューブ42bにポート34Iが繋がった状態を示す。ポート34Fとポート34Hとはパイロットバルブ30内で連通しており、ポート34Hは大気に開放されているので、これにより第3のチューブ43は大気と繋がり、第2の流路32が通じる。また、第1の分岐チューブ42bにポート34Iが繋がり、ポート34Iは閉鎖されたポート34Gと連通しているので、これにより第1の分岐チューブ42bが閉鎖される。
アクチュエータ20は、第1のポンプ11により導入された圧縮空気の圧縮エネルギーを足関節F3を背屈させるための力に変換し、圧縮空気を大気へ放出することに伴って力を足関節F3に作用させるものである。アクチュエータ20は、両端の開口が封止された筒状部材21と、筒状部材21の内部に長さ方向に摺動自由に収容された摺動部材22と、摺動部材22の一端面22aと筒状部材21との一端面21aとの間に設けられた圧縮ばね23と、摺動部材22に連結され足関節F3を背屈させる力を足関節F3に作用させるワイヤー24とを備えている。摺動部材22の他端面22bと筒状部材21の他端面21bとの間に形成される密閉されたエアー室25は、第3のチューブ43によりパイロットバルブ30と連通しており、第3のチューブ43を介してエアー室25に圧縮空気が導入され、また、エアー室25から圧縮空気が放出される。アクチュエータ20のエアー室25に圧縮空気が導入されて摺動部材22が移動し圧縮ばね23が圧縮されることにより、圧縮空気の圧縮エネルギーが足関節F3を背屈させるばね力に変換される。エアー室25からの圧縮空気の放出によって圧縮ばね23が復元することでばね力が足関節F3に作用する。
次に、歩行支援装置10の動作を図1、図2を用いて説明する。
図2の横軸は時間を示し、縦軸はパイロットバルブ30のパイロットポート33が受ける圧力(以下、「パイロットポート圧力」とも言う)を示している。なお、図2はパイロットポート圧力の変化を説明するための概略図であり、実際のパイロットポート圧力の変化を示したものではない。
図2において、(A)の期間は足が遊脚となっている状態である。第1のポンプ11、第2のポンプ12は荷重を受けておらず、第1のポンプ11、第2のポンプ12、パイロットバルブ30、エアー室25、第1〜第4の各チューブ41〜44の各内部圧力及びパイロットポート圧力は大気圧であり、パイロットバルブ30の閾値以下である。このとき、パイロットバルブ30は図1(B)に示す第2の流路32が通じたオフ状態である。
図2の(B)の期間は足の後部が靴本体を介して床面Pに接触する状態となっている。第1のポンプ11は荷重を徐々に受けて圧縮動作し、圧縮空気が第1のチューブ41、第1の逆止弁51、第2のポンプ12を通過してパイロットポート33に到達し、パイロットポート33が受ける圧力が閾値を超える。すると、パイロットバルブ30が切り替わり、第1の流路31が通じた図1(A)に示すオン状態となる。圧縮空気は第1の流路31を通過してアクチュエータ20のエアー室25に導入される。エアー室25の内部の圧力と第2のポンプ12の内部の圧力とが釣り合う位置までアクチュエータ20の摺動部材22が移動し、圧縮ばね23が圧縮される。第2のポンプ12の圧縮空気の圧縮エネルギーは足関節F3を背屈させるばね力に変換されてアクチュエータ20に蓄えられる。足の後部により第2のポンプ12に荷重がかかるにつれて、エアー室25内の圧力及びパイロットポート圧力は徐々に増加する。
図2の(C)の期間は重心が前方に移動して足の前部が靴本体を介して床面Pに接地する状態である。このとき、第2のポンプ12は荷重を受けて圧縮動作し、圧縮空気が第2のチューブ42、第1の流路31、第3のチューブ43を通過してアクチュエータ20のエアー室25に導入される。すなわち、アクチュエータ20のエアー室25には第1のポンプ11による圧縮空気に加えてさらに第2ポンプによる圧縮空気が導入される。第2のポンプ12は第1のポンプ11よりも圧送可能な圧縮空気の量が少ないためにエアー室25内の圧力及びパイロットポート圧力は若干増加する程度である。
歩行が進むと、足の後部は床面Pから離れた状態となる。このとき、第2のポンプ12は荷重が解除されて第2の逆止弁52を介して大気を引き込んで復元し、内部が大気圧となる。第2のポンプ21は、第1の逆止弁51により第1のポンプ11やアクチュエータ20から空気は導入されない。
図2の(D)の時点は足の前部が床面Pから離れる直前の状態を示し、図2の(E)の期間は、足の前部が床面Pから離れて遊脚となっている状態を示す。図2の(D)の時点から(E)の期間に移行すると、第2のポンプ12は荷重が解除されて第2のポンプ12が復元する。このとき、第2のポンプ11は第2のチューブ42内にある空気を吸引するので、パイロットポート圧力が減少して閾値を下回り、パイロットバルブ30が切り替わって第1の流路31が閉じ、第2の流路32が通じる。これにより、アクチュエータ20のエアー室25から圧縮空気が導出されて大気に放出され、圧縮ばね23が復元し摺動部材22が移動してワイヤー24が引っ張られて足関節F3に背屈方向に力が生じ、この力が足関節F3の背屈動作を支援する。
なお、第2のポンプ12の荷重が解除されても、第1のポンプ11内の圧力はすでに大気圧となっており第2のチューブ42内の圧力よりも小さいため、第2のポンプ12には第1のポンプ11から空気が導入されない。
上記の動作を繰り返すことで、足が床面Pから離れる度に歩行支援装置10が足関節F3に背屈方向に力を作用させ、足関節F3の背屈動作を支援する。
上記の実施形態によれば、足関節を背屈させるために必要な圧縮エネルギーを生成する第1のポンプ11に加え、足の前部が床面から離れるタイミングを検知するための第2のポンプ12を備えることで、第2のポンプ12により足の前部が床面Pから離れるタイミングを正確に検知して、検知したタイミングで足関節への背屈動作の支援を開始することができ、効果的に足の背屈動作の支援を行うことができる。
また、パイロットバルブ30としてエアーオペレートバルブを用いることで、電気的エネルギーを用いずに機械的な機構のみで足先が床面Pから離れるタイミングを検出することができ、電池交換などの手間がない。
図3に本発明の歩行支援装置10の他の例を示す。
図3の歩行支援装置10は、第1のチューブ41を、第2のポンプ12とパイロットバルブ30を連通させる第2のチューブ42の基端チューブ42aに連通させている点で第1の実施形態と異なっている。上記の構成によっても、第2のポンプ12を用いて歩行者の足の前部が床面Pから離れたタイミングを検知することができるため、効果的に背屈動作の支援が可能となる。
次に、上記の歩行支援装置10を組み付けた歩行支援靴100の実施形態について、図4から図9を用いて説明する。図4から図9には、右足用又は左足用の歩行支援靴100のみを示しているが、歩行支援靴100は左右一対として用いられるものである。なお、図4から図9において、歩行支援靴100は説明のために構成を簡略化して示しており、実際の歩行支援靴を示すものではない。
歩行支援靴100は、足が収容される靴本体101と、回転支持機構60とを備えている。靴本体101は、足収容部102と靴底部103とを備えており、靴底部103には幅方向の中央部に、歩行支援装置10の第1のポンプ11と、第2のポンプ12とが収容されている。詳細には、図4に示すように、靴底部103の靴本体101に足が収容されたときに足の後部の踵骨F1に対応する位置に第1のポンプ11が配置され、足の前部の中足骨F2の骨頭部F21に対応する位置に第2のポンプ12が配置される。
また、靴本体101には、回転支持機構60が設けられている。回転支持機構60は、足装部材61と、下腿支持部材62と、固定ベルト63とを備えている。足装部材61は、下端が靴本体101の足収容部102の側方に取り付けられ、上方に延びて上端が足関節F3(脛骨・腓骨・距骨で構成され、足首とも呼ばれる部分)に対応する位置にある。下腿支持部材62は下部材62bと下部材62bに連続して形成された上部材62cとからなり、下部材62bは下端が足装部材61の先端に支持軸64により回転自由に軸支され、下腿の側方から下腿に沿って上方に延び上端が下腿の前方に位置している。上部材62cは下端が下部材62bの上端と連続し、下腿の前方を上方に延びて上端部62aが足関節F3よりも上方に位置するように形成されている。固定ベルト63は、下腿支持部材62の上端部62aに取り付けられ下腿支持部材62を足関節F3よりも上方位置で足の下腿に固定している。足装部材61及び下腿支持部材62は合成樹脂から形成されているが、金属により形成されていてもよい。回転支持機構60は、足関節F3を背屈させるための力を足関節F3を確実に作用させるためのものであり、支持軸64を中心に靴本体101が下腿支持部材62に対して回転するように力の方向を規制している。
歩行支援装置10のアクチュエータ20は、下腿支持部材62の上端部62aと靴本体101の足収容部102の上面102aとの間に連結されており、靴本体101が下腿支持部材62に対して近づく背屈方向(図7の矢印A1に示す方向)に力を働かせる。
詳細には、アクチュエータ20は、図8に示すように、平行に配置された2本の伸縮自由なベローズ26と、2本のベローズ26の間に設けられる圧縮ばね27とを備えており、各ベローズ26の上端及び圧縮ばね27の上端、各ベローズ26の下端及び圧縮ばね27の下端は、それぞれ支持部材28で連結されている。上側の支持部材28は下腿支持部材62の上端部62aに連結され、下側の支持部材28は靴本体101の上面102aに連結されており、下側の支持部材28の内部には、各ベローズ26と連通する第3のチューブ43が通され、第3のチューブ43により各ベローズ26に圧縮空気が導入される。
圧縮空気が導入されると、各ベローズ26が伸張するとともに圧縮ばね27が伸長し、圧縮空気の圧縮エネルギーが足関節F3を背屈させる力に変換される。各ベローズ26から圧縮空気が放出されると、圧縮ばね27が縮むことにより靴本体101の上面102aが下腿支持部材62の上端部62aに対して近づく方向(背屈方向)に引っ張られて支持軸64を軸にして回転し、力が足関節F3に作用する。
第1のポンプ11は、例えば蛇腹ポンプからなる。第2のポンプ12は、図9(A)、図9(B)に示すように、人体の荷重を受けると圧縮して弾性変形し、荷重の解除によって復元する平板状の平面視円形状のクッション材13を有している。第2のポンプ12は、2枚のシート部材14でクッション材13が挟み込みまれ、シート部材14の間の空間に第1のポンプ11と連通するための第1のチューブ41の一端及びパイロットバルブ30と連通するための第2のチューブ42の一端が挿入され、2枚のシート部材14の外周縁が第1のチューブ41及び第2のチューブ42を挟んだ状態で熱溶着等により封止されている。
歩行支援靴100の動作を図4から図7を用いて説明する。
図4は歩行支援靴100が床面Pに接触せず足が遊脚となっている状態を示しており、図2の(A)の期間内のある時点での歩行動作の状態を示している。このとき、パイロットバルブ30は第2の流路32が閉じたオフの状態である。
図5は、歩行支援靴100の靴本体101の靴底部103の後部が床面Pに接触する状態を示しており、図2の(B)の期間内のある時点での歩行動作の状態を示している。第1のポンプ11は荷重を受けて圧縮変形し圧縮空気を導出する。これにより、パイロットポート33が受ける圧力が閾値を超え、パイロットバルブ30が切り替わり、第1の流路31が通じたオンの状態となる。第1のポンプ11からの圧縮空気は第2のポンプ12、パイロットバルブ30の第1の流路31を通過してベローズ26に導入され、ベローズ26が伸長すると、ベローズ26の伸長により圧縮ばね27が付勢力に反して伸長する。これにより、圧縮空気の圧縮エネルギーが足関節を背屈させるための力に変換されて保持される。
図6は、重心が前方に移動して靴本体101の前部が床面Pに接地する状態を示しており、図2の(C)の期間内のある時点での歩行動作の状態を示している。第2のポンプ12は荷重を受け、シート部材14の間の空間の容積が小さくなり、クッション材13が圧縮変形する。この圧縮動作により、圧縮空気が第2のチューブ42、第1の流路31、第3のチューブ43を通過してベローズ26に導入される。第2のポンプ12は第1のポンプ11よりも容量が小さく、圧送可能な圧縮空気の量が少ないためにベローズ26の伸長はわずかである。また、第2のポンプ12の圧縮空気により、パイロットポート33が受ける圧力が若干増加する。また、図6において、足の後部は床面Pから離れた状態であり、第2のポンプ12は荷重が解除されて第2の逆止弁52を介して大気を引き込んで復元する。
なお、歩行動作が図5の状態から図6の状態に進むと、足に対して下腿が離れていく方向に移動する、すなわち、靴本体101の上面102aが下腿支持部材62の上端部62aに対して離れるため、ベローズ26が伸長してもベローズ26や圧縮ばね27が撓まず、歩行が妨げられることはない。
図7は、靴本体101の前部が床面Pから離れて遊脚となるに示す状態を示しており、図2の(E)の期間内のある時点での歩行動作の状態を示している。第2のポンプ12への荷重が解除され、クッション材13が復元してシート部材14の間の空間の容積が大きくなる。このため、第1のポンプ11は第2のチューブ42内にある空気を吸引してパイロットポート33が受ける圧力が減少し、パイロットバルブ30が切り替わり第1の流路31が閉じ、第2の流路32が通じる。これにより、アクチュエータ20のベローズ26から圧縮空気が放出されて圧縮ばね27が縮小し、靴本体101が下腿支持部材62に対して近づく背屈方向に力を発生させ、足関節F3の背屈動作を支援する。このとき発生する力は、回転支持機構60により支持軸64を中心とした回転方向とされ、足関節F3に作用する。
上記の歩行支援靴100によると、第2のポンプ12を用いて歩行者の足の前部が床面Pから離れたタイミングを検知することができるため、効果的に背屈動作支援が可能となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、第1、第2の各ポンプ11、12の形態は上記の実施形態には限定されず、圧縮空気を圧送することが可能であればどのような形態でもよい。また、アクチュエータ20の構成、制御機構の構成も上記の実施形態に限定されない。さらに、歩行支援靴100において、アクチュエータ20やパイロットバルブ30は靴底部103内に収容されていてもよく、靴本体101の任意の箇所に収容されていてもよい。。
10 歩行支援装置
11 第1のポンプ
12 第2のポンプ
13 クッション材
20 アクチュエータ
23 圧縮ばね
30 パイロットバルブ(制御機構)
31 第1の流路
32 第2の流路
33 パイロットポート
51 第1の逆止弁
52 第2の逆止弁
53 第3の逆止弁
62 下腿支持部材
100 歩行支援靴
101 靴本体
103 靴底部
F3 足関節

Claims (7)

  1. 離床時の足の背屈動作を支援する歩行支援装置であって、
    靴本体の底部の足の後部が当たる位置に設けられ、人体の荷重を受けて圧縮動作して圧縮空気を圧送し、前記荷重の解除によって復帰動作する第1のポンプと、
    靴本体の底部の足の前部が当たる位置に設けられ、人体の荷重を受けて圧縮動作して圧縮空気を圧送し、前記荷重の解除によって復帰動作する第2のポンプと、
    前記第1のポンプにより導入された前記圧縮空気の圧縮エネルギーを足関節を背屈させるための力に変換し、前記圧縮空気を大気へ放出することに伴って前記力を足関節に作用させるアクチュエータと、
    前記第1のポンプの圧縮動作によって圧縮空気の圧力を受けたとき、前記圧縮空気を前記アクチュエータへ導き、前記第2のポンプの復帰動作によって前記圧力が低下したとき、前記アクチュエータに圧縮空気を放出させる制御機構とを備える歩行支援装置。
  2. 前記制御装置は、パイロットバルブであり、
    前記パイロットバルブは、
    前記第1、第2の各ポンプによる圧縮空気を前記アクチュエータへ導く第1の流路と、
    前記圧縮空気を前記アクチュエータから大気に放出するための第2の流路と、
    前記第1、第2の各ポンプによる圧縮空気を受けるパイロットポートとを備え、
    前記パイロットポートが受ける圧力が閾値を超えたときに前記第1の流路が通じ、前記パイロットポートが受ける圧力が閾値以下になったときに前記第2の流路が通じる請求項1に記載の歩行支援装置。
  3. 前記第1のポンプは、第1の逆止弁により前記アクチュエータへの圧縮空気の圧送が許容されるが、前記アクチュエータからの圧縮空気の逆流は阻止され、第2の逆止弁により大気への圧縮空気の放出は阻止されるが大気の引き込みは許容されている請求項1または2のいずれかに記載の歩行支援装置。
  4. 前記第2のポンプは、前記第3の逆止弁により前記アクチュエータへの圧縮空気の圧送は許容されるが、前記アクチュエータからの圧縮空気の逆流は阻止されている請求項1または2のいずれかに記載の歩行支援装置。
  5. 前記第2のポンプは、人体の荷重を受けて弾性変形し、前記荷重の解除によって復元するクッション材を含むものである請求項1または4に記載の歩行支援装置。
  6. 前記アクチュエータは、圧縮ばねを含み、
    前記アクチュエータへの圧縮空気の導入により前記圧縮ばねが伸張することで前記圧縮空気の圧縮エネルギーが足関節を背屈させるばね力に変換され、前記圧縮空気の放出によって前記圧縮ばねが復元することで前記ばね力を足関節に作用させるものである請求項1に記載の歩行支援装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の歩行支援装置が組み付けられた歩行支援靴であって、
    足が収容される靴本体と、
    足の足関節よりも上方位置に固定される下腿支持部材とを備え、
    前記第1、第2の各ポンプは、前記靴本体の靴底部内に設けられ、
    前記アクチュエータは、前記靴本体と前記腿支持部材との間に前記腿支持部材に対して前記靴本体が近づく方向に前記力が作用するように設けられる歩行支援靴。
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