JP2019139356A - 受注製造システム - Google Patents
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Abstract
【課題】オーダーメイドの靴の生産量を向上させるとともに、且つ、顧客一人一人の足にフィットした靴の製造を可能にする受注製造システムを提供することを目的とする。【解決手段】本発明によるシステムは、ネットワークを介して互いに接続された撮影端末と3Dデータ生成端末と靴型製造端末と靴製造端末と管理サーバとを含む。管理サーバは、靴型データベースを管理している。撮影端末は、新規ユーザの足形撮影データを取得する。3Dデータ生成端末は、足形撮影データに基づいて新規ユーザの足形3Dデータを生成するとともに、靴型データベースを参照して、新規ユーザの靴型3Dデータを生成する。靴型製造端末は、新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて靴型を製造する。靴製造端末は、靴型に基づいて靴を製造する工程を管理する。【選択図】図1
Description
本発明は、受注製造システムに関し、特に、ユーザの足の特性を考慮して製造される靴の受注製造システムに関するものである。
一般的に、足に合っていない靴を着用すると、歩いた際に踵が抜けてしまったり、靴擦れを起こしたり、外反母趾になったりといった不具合が発生することがある。特に、ヒールがあって紐による調整ができない婦人用革靴等にあっては、サイズの合わない靴を無理して履いてしまうと、外反母趾、ハンマ指等の足指の障がいを引き起こす原因となる。
しかしながら、今日販売されている量産既製品は、個々のユーザの足の特性(例えば、利き足によって左右の大きさが異なること等)に応じた仕様とはなっておらず、ユーザが自分の足に完全に合った靴を手に入れようとした場合、当該ユーザの要望に従った仕様を受注し製造する、所謂オーダーメイドの靴を購入するしか方法がない。
特許文献1には、このようなオーダーメイドの靴の製造に関し、顧客情報に基づいて履き物を製造するための方法が開示されている。特許文献1の技術は、スキャナーから受信した足の測定情報を靴型データベースの靴型モデルと比較して、当該測定情報にマッチする(既存)靴型モデルを既に保有している場合には最適な靴型モデルがユーザのものとして関連付けられて記憶され、当該測定情報にマッチした靴型モデルが靴型データベースに存在していない場合には、測定情報に対応する靴型モデルを当該ユーザに関連付けられる新たな靴型モデルとして顧客データベースおよび靴型データベースに格納する。
特許文献1に記載されている技術は、オーダーメイドによる靴の製造を部分的に自動化できるものの、既にデータベースに存在している靴型データしか利用することができない。即ち、データベースに存在しない靴型を自動で作製することはできない。その結果、新規のユーザに対しては、専門家による採寸、靴型の作製そして靴の製造までオーダーメイドで行わなければならず、生産量を上げることは限定的である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、オーダーメイドの靴の生産量を向上させるとともに、且つ、顧客一人一人の足にフィットした靴の製造を可能にする受注製造システムを提供することを目的とするものである。
即ち、本発明によれば、ネットワークを介して互いに接続された撮影端末と3Dデータ生成端末と靴型製造端末と靴製造端末と管理サーバとを含む受注製造システムであって、
前記管理サーバは、過去のユーザの足形3Dデータと当該足形3Dデータに基づいて作製された過去のユーザの靴型3Dデータとを関連付けて格納する靴型データベースを管理しており、新規ユーザからのオーダーを受け付け、
前記撮影端末は、複数の異なる撮影位置から前記新規ユーザの足を撮影して当該新規ユーザの足形撮影データを取得し、
前記3Dデータ生成端末は、前記足形撮影データに基づいて前記新規ユーザの足形3Dデータを生成するとともに、前記靴型データベースを参照して、少なくとも部分毎に当該新規ユーザの足形3Dデータに類似する前記過去のユーザの足形3Dデータ及びそれに関連付けられた前記過去のユーザの靴型3Dデータを特定して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成し、
前記靴型製造端末は、前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて靴型を製造し、
前記靴製造端末は、前記靴型に基づいて靴を製造する工程を管理する、
受注製造システム。
前記管理サーバは、過去のユーザの足形3Dデータと当該足形3Dデータに基づいて作製された過去のユーザの靴型3Dデータとを関連付けて格納する靴型データベースを管理しており、新規ユーザからのオーダーを受け付け、
前記撮影端末は、複数の異なる撮影位置から前記新規ユーザの足を撮影して当該新規ユーザの足形撮影データを取得し、
前記3Dデータ生成端末は、前記足形撮影データに基づいて前記新規ユーザの足形3Dデータを生成するとともに、前記靴型データベースを参照して、少なくとも部分毎に当該新規ユーザの足形3Dデータに類似する前記過去のユーザの足形3Dデータ及びそれに関連付けられた前記過去のユーザの靴型3Dデータを特定して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成し、
前記靴型製造端末は、前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて靴型を製造し、
前記靴製造端末は、前記靴型に基づいて靴を製造する工程を管理する、
受注製造システム。
本発明によれば、少なくとも、各端末夫々が独立分業して各機能を発揮することができるため、採寸、靴型の形成、そして靴の製造を複数の事業者や製造業者で分業することができる。分業によって、オーダーメイドの靴の生産量(提供量)を上げることが可能となる。さらに、このサービスに新規に参入しようとする事業者にとっても、全ての工程を自社で用意することなく、このサービスを提供することができることから、新規参入の際の障壁が低減される。
更に、従来は、足形の3Dデータからその都度手作業によって靴型の3Dデータを生成・修正することにより靴型の3Dデータを完成させていたが、このような作業の過去の蓄積を含む靴型データベースを利用することにより、新規ユーザの靴型の3Dデータを生成する際に、同一の作業を重複して行うことを回避することができる。
本発明によれば、オーダーメイドの靴の生産量を向上させるとともに、顧客一人一人の足にフィットした靴の製造を可能にする受注製造システムを提供することができる。
本発明の構成を列記すれば以下のとおりである。
[構成1]
ネットワークを介して互いに接続された撮影端末と3Dデータ生成端末と靴型製造端末と靴製造端末と管理サーバとを含む受注製造システムであって、
前記管理サーバは、過去のユーザの足形3Dデータと当該足形3Dデータに基づいて作成された過去のユーザの靴型3Dデータとを関連付けて格納する靴型データベースを管理しており、
前記撮影端末は、複数の異なる撮影位置から前記新規ユーザの足を撮影して当該新規ユーザの足形撮影データを取得し、
前記3Dデータ生成端末は、前記足形撮影データに基づいて前記新規ユーザの足形3Dデータを生成するとともに、前記靴型データベースを参照して、少なくとも部分毎に当該新規ユーザの足形3Dデータに類似する前記過去のユーザの足形3Dデータ及びそれに関連付けられた前記過去のユーザの靴型3Dデータを特定して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成し、
前記靴型製造端末は、前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて靴型を製造し、
前記靴製造端末は、前記靴型に基づいて靴を製造する工程を管理する、
受注製造システム。
[構成2]
前記過去のユーザの足形3Dデータと、前記過去のユーザの靴型3Dデータとは夫々座標情報を有しており、
前記3Dデータ生成端末は、前記新規ユーザの足形3Dデータの座標情報と、前記過去のユーザの足形3Dデータの座標情報との差分情報を取得し、当該差分情報に基づいて前記過去のユーザの靴型3Dデータの座標情報を補正して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成する、
受注製造システム。
[構成3]
請求項1又は請求項2に記載の受注製造システムであって、
前記3Dデータ生成端末は、前記過去の足形3Dデータの特徴量と前記過去の靴型3Dデータの特徴量との相関を学習して所定の学習モデルを構築し、入力された前記新規ユーザの足形3Dデータから、前記新規ユーザの靴型3Dモデルを生成する、
受注製造システム。
[構成4]
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の受注製造システムであって、
前記3Dデータ生成端末は、生成した前記新規ユーザの靴型3Dデータと前記新規ユーザの足形3Dデータとを重複して表示部に表示して、専門家から前記新規ユーザの靴型3Dデータの補正を受け付け、
前記靴型製造端末は、補正された前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて前記靴型を製造する、
受注製造システム。
[構成5]
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の受注製造システムであって、
前記管理サーバは、前記新規ユーザから靴の形状に関する構造情報と、少なくとも靴の材質を含む付加情報とを有するオーダー情報を受信し、少なくとも前記靴製造端末に送信する、
受注製造システム。
[構成6]
ネットワークを介して互いに接続された撮影端末と3Dデータ生成端末と靴型製造端末と靴製造端末と管理サーバとを利用した受注製造方法であって、
前記管理サーバは、過去のユーザの足形3Dデータと当該足形3Dデータに基づいて作製された過去のユーザの靴型3Dデータとを関連付けて格納する靴型データベースを管理しており、
前記撮影端末は、複数の異なる撮影位置から前記新規ユーザの足を撮影して当該新規ユーザの足形撮影データを取得するステップと、
前記3Dデータ生成端末は、前記足形撮影データに基づいて前記新規ユーザの足形3Dデータを生成するとともに、前記靴型データベースを参照して、少なくとも部分毎に当該新規ユーザの足形3Dデータに類似する前記過去のユーザの足形3Dデータ及びそれに関連付けられた前記過去のユーザの靴型3Dデータを特定して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成するステップと、
前記靴型製造端末は、前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて靴型を製造するステップと、
前記靴製造端末は、前記靴型に基づいて靴を製造する工程を管理するステップとを含む、
受注製造方法。
[構成1]
ネットワークを介して互いに接続された撮影端末と3Dデータ生成端末と靴型製造端末と靴製造端末と管理サーバとを含む受注製造システムであって、
前記管理サーバは、過去のユーザの足形3Dデータと当該足形3Dデータに基づいて作成された過去のユーザの靴型3Dデータとを関連付けて格納する靴型データベースを管理しており、
前記撮影端末は、複数の異なる撮影位置から前記新規ユーザの足を撮影して当該新規ユーザの足形撮影データを取得し、
前記3Dデータ生成端末は、前記足形撮影データに基づいて前記新規ユーザの足形3Dデータを生成するとともに、前記靴型データベースを参照して、少なくとも部分毎に当該新規ユーザの足形3Dデータに類似する前記過去のユーザの足形3Dデータ及びそれに関連付けられた前記過去のユーザの靴型3Dデータを特定して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成し、
前記靴型製造端末は、前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて靴型を製造し、
前記靴製造端末は、前記靴型に基づいて靴を製造する工程を管理する、
受注製造システム。
[構成2]
前記過去のユーザの足形3Dデータと、前記過去のユーザの靴型3Dデータとは夫々座標情報を有しており、
前記3Dデータ生成端末は、前記新規ユーザの足形3Dデータの座標情報と、前記過去のユーザの足形3Dデータの座標情報との差分情報を取得し、当該差分情報に基づいて前記過去のユーザの靴型3Dデータの座標情報を補正して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成する、
受注製造システム。
[構成3]
請求項1又は請求項2に記載の受注製造システムであって、
前記3Dデータ生成端末は、前記過去の足形3Dデータの特徴量と前記過去の靴型3Dデータの特徴量との相関を学習して所定の学習モデルを構築し、入力された前記新規ユーザの足形3Dデータから、前記新規ユーザの靴型3Dモデルを生成する、
受注製造システム。
[構成4]
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の受注製造システムであって、
前記3Dデータ生成端末は、生成した前記新規ユーザの靴型3Dデータと前記新規ユーザの足形3Dデータとを重複して表示部に表示して、専門家から前記新規ユーザの靴型3Dデータの補正を受け付け、
前記靴型製造端末は、補正された前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて前記靴型を製造する、
受注製造システム。
[構成5]
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の受注製造システムであって、
前記管理サーバは、前記新規ユーザから靴の形状に関する構造情報と、少なくとも靴の材質を含む付加情報とを有するオーダー情報を受信し、少なくとも前記靴製造端末に送信する、
受注製造システム。
[構成6]
ネットワークを介して互いに接続された撮影端末と3Dデータ生成端末と靴型製造端末と靴製造端末と管理サーバとを利用した受注製造方法であって、
前記管理サーバは、過去のユーザの足形3Dデータと当該足形3Dデータに基づいて作製された過去のユーザの靴型3Dデータとを関連付けて格納する靴型データベースを管理しており、
前記撮影端末は、複数の異なる撮影位置から前記新規ユーザの足を撮影して当該新規ユーザの足形撮影データを取得するステップと、
前記3Dデータ生成端末は、前記足形撮影データに基づいて前記新規ユーザの足形3Dデータを生成するとともに、前記靴型データベースを参照して、少なくとも部分毎に当該新規ユーザの足形3Dデータに類似する前記過去のユーザの足形3Dデータ及びそれに関連付けられた前記過去のユーザの靴型3Dデータを特定して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成するステップと、
前記靴型製造端末は、前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて靴型を製造するステップと、
前記靴製造端末は、前記靴型に基づいて靴を製造する工程を管理するステップとを含む、
受注製造方法。
上述した構成の受注製造システムによれば、少なくとも、撮影装置と靴型製造装置と管理サーバとの構成夫々が独立分業して各機能を発揮することができるため、靴型ひいては当該靴型から製造される靴を形成する各工程が互いに分離して個別に実行することができ、採寸、靴型の形成、そして靴の製造を複数の事業者や製造業者で分業することができる。分業によって、オーダーメイドの靴の生産量(提供量)を上げることが可能となる。さらに、このサービスに新規に参入しようとする事業者にとっても、全ての工程を自社で用意することなく、このサービスを提供することができることから、新規参入の際の障壁が低減される。更に、従来は、足形の3Dデータからその都度手作業によって靴型の3Dデータを生成・修正することにより靴型の3Dデータを完成させていたが、このような作業の過去の蓄積を含む靴型データベースを利用することにより、新規ユーザの靴型の3Dデータを生成する際に、同一の作業を重複して行うことを回避することができる。
以下、図1〜図7を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
<概要>
図1は、本実施の形態に係る受注製造システム(以下「システム」と呼ぶ)1の概略を説明する構成図である。図2は図1の各事業者10乃至40の代表的な構成詳細を示す図である。なお、説明の明確にするために図2(a)乃至(d)における各事業者10乃至40の夫々は一の端末11乃至41を有しているが、一の事業者が2以上の端末11乃至41を有していてもよい。
図1は、本実施の形態に係る受注製造システム(以下「システム」と呼ぶ)1の概略を説明する構成図である。図2は図1の各事業者10乃至40の代表的な構成詳細を示す図である。なお、説明の明確にするために図2(a)乃至(d)における各事業者10乃至40の夫々は一の端末11乃至41を有しているが、一の事業者が2以上の端末11乃至41を有していてもよい。
また、各端末は、図示しない、制御部、記憶部、入出力部等を有するコンピュータであるが、各機能はクラウドサービス等を利用することにより論理的に構成されていてもよい。
<構成>
図1に示されるように、本システムは、管理サーバ5、撮影事業者10、3Dデータ生成事業者20、靴型製造業者30、靴製造業者40を含み、これらは、ネットワーク50を介して互いに通信可能に接続されている。
図1に示されるように、本システムは、管理サーバ5、撮影事業者10、3Dデータ生成事業者20、靴型製造業者30、靴製造業者40を含み、これらは、ネットワーク50を介して互いに通信可能に接続されている。
管理サーバ5は、靴型データベース7(詳しくは後述する)を利用可能に接続されている。靴型データベース7は、管理サーバ5の記憶部に格納されていてもよいし、ネットワークを介した他のストレージデバイスに格納されていてもよい。
図2(a)に示されるように、撮影業者10は、撮影端末11を有している。本実施の形態による撮影端末11は、撮影部12を有している。撮影端末11は、カメラ部12を利用して、複数の異なる撮影位置からユーザの足を撮影して当該ユーザの足形撮影データを取得する。
詳しくは、図3に示されるように、撮影部12は、複数のカメラ14を有している。撮影部12は、ユーザの足13が載置される載置面11a、この載置面11aの周囲に配置され且つ足13の周りを一周するようにして配置された複数の第1カメラ14b、第1カメラ14bの上方に配置されて足13の甲(前方)を上方から撮影する第2カメラ14c、同じく第1カメラ14bの上方に配置されて足13の踵やくるぶし側(後方)を上方から撮影する第3カメラ14dを備える。
これら第1カメラ14b、第2カメラ14c及び第3カメラ14dによって、複数の異なる撮影位置からユーザの足13の全体が撮影される。
図2(b)に戻り、3Dデータ生成事業者20は、3Dデータ生成端末21を有している。3Dデータ生成端末21は、撮影端末11によって取得された足形撮影データに基づいて、ユーザの足形3Dデータ22を生成する。本実施の形態による3Dデータ生成端末21は、上述した靴型データベース7を参照して、当該ユーザの靴型3Dデータ23を自動で生成する。生成の方法についての詳細は、後述する。
図2(c)に示されるように、靴型製造事業者30は、靴型製造端末31と当該靴型製造端末31に接続された3Dプリンタ(積層造形型立体印刷機)32とを有している。靴型製造端末31は、3Dデータ生成端末21によって生成された靴型3Dデータを3Dプリンタ32に出力して靴型を製造する。
図2(d)に示されるように、靴製造事業者40は、靴製造端末41を有している。靴の製造は、靴型製造端末31によって製造された靴型に基づいて行う。本実施の形態における靴の製造は、人の手によって行われるものであり、靴製造端末41は製造の工程管理や材料管理等製造を支援する。なお、靴の製造の全部または一部を自動化することとしてもよい。
<データ>
図4及び図5を参照して、本実施の形態において扱われるデータについて説明する。図4に示されるように、本実施の形態においては、撮影端末11によって撮影されたユーザA(新規ユーザ)の足形撮影データに基づいて、3Dデータ生成端末21によって足形3Dデータが生成される。3D生成端末21は、靴型データベースに格納された過去のデータを参照して、足形3Dデータから靴型3Dデータを自動生成する。そして、靴型3Dデータに基づいて、3Dプリンタによって靴型が製造される。
図4及び図5を参照して、本実施の形態において扱われるデータについて説明する。図4に示されるように、本実施の形態においては、撮影端末11によって撮影されたユーザA(新規ユーザ)の足形撮影データに基づいて、3Dデータ生成端末21によって足形3Dデータが生成される。3D生成端末21は、靴型データベースに格納された過去のデータを参照して、足形3Dデータから靴型3Dデータを自動生成する。そして、靴型3Dデータに基づいて、3Dプリンタによって靴型が製造される。
図5に示されるように、靴型データベースは、過去のユーザ(ユーザX乃至ユーザZ)の足形3Dデータと、当該足形3Dデータに基づいて作成されたユーザX乃至ユーザZ夫々の靴型3Dデータとを関連付けて格納している。図示されるように、3Dデータ生成端末21は、ユーザA(新規ユーザ)の足形3Dデータを読み込むと、靴型データベースを参照して、例えば、つま先部分は過去のユーザXの足形3Dデータと類似し、かかと部分は過去のユーザYの足形3Dデータと類似し、甲の部分は過去のユーザZの足形3Dデータ類似していることを分析し、当該分析に基づいて、つま先部分はユーザXの靴型3Dデータを利用し、かかと部分はユーザYの靴型3Dデータを利用し、甲の部分はユーザZの靴型3Dデータを利用し、これらを組み合わせることによってユーザAの靴型3Dデータを生成することとしている。
このように、本実施の形態においては、少なくとも部分毎に新規ユーザの足形3Dデータに類似する過去のユーザの足形3Dデータを特定し、且つ特定した足形3Dデータに関連付けられたユーザの靴型3Dデータに基づいて靴型3Dデータを生成している。
なお、必要に応じて、図6に示されるように、生成した靴型3Dデータ(図の点線で示されている部分)とユーザAの足形3Dデータ(図の実線で示されている部分)とを重ねて表示して、これらの差異G1乃至G3を可視化することにより、専門家等から靴型3Dデータの補正作業を受け付けることとしてもよい。補正作業は、例えば、3Dモデリングの形状加工と同様の処理によって行うことができ、足形3Dデータに基づいて、あるべき靴型3Dデータとなるように、靴型3Dデータの方を修正する。これにより、専門家の知見や過去の経験を生かして、よりユーザにフィットした靴を作ることができる。
本実施の形態によれば、靴型データベースに格納される過去のユーザX乃至ユーザZについても、上記の補正がなされた靴型3Dデータが関連付けられているため、ユーザAの靴型3Dデータを一から作るよりも、重複作業(補正作業)を減らすことが可能となる。
上述した実施の形態においては、図5を参照して説明したように、複数の過去のユーザのために生成された靴型3Dデータから類似している一部分を切り出し、それらを組み合わせて靴型3Dデータを生成することとしていた。一方、上述した靴型データベースは、ユーザの足形3Dデータと当該ユーザにフィットするように調整まで施された靴型3Dデータとのデータセットを大量に保有している。かかるデータセットを教師データとして機械学習モデルを構築し、図7に示されるように、新規ユーザの足形3Dデータから靴型3Dデータの生成を行うこととしてもよい。
より詳しくは、過去の足形3Dデータの特徴量と過去の靴型3Dデータの特徴量との相関を学習して学習モデルを構築し、入力された新規ユーザの足形3Dデータから、新規ユーザの靴型3Dモデルを生成するアルゴリズムを生成することとすればよい。
更に、本実施の形態においては、図1に示される事業者の端末間で、オーダー情報が共有される。オーダー情報には、靴の形状(ヒールの高さ、先端の形状、各部位のサイズ)に関する構造情報と、少なくとも靴の材質(模様、色彩、これらの組み合わせ)を含む付加情報とが含まれている。オーダー情報が素早く共有されることにより、最終的な靴の製造工程において必要となる材料の確保や、確保できない場合の製造不可能の旨の連絡を早い段階で行うことができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。上記実施の形態では、撮影装置12(図3等参照)によってユーザの足の足形3Dデータを取得していたが、撮影装置12に代えて、多機能型携帯情報端末であるスマートフォンに格納されるアプリケーションソフトウェアによって実装することも可能である。
この場合、アプリケーションソフトウェアが格納されたユーザのスマートフォンによってユーザの足を撮影することとすればよい。撮影は、複数の方向から行うこととしてもよいし、パノラマキャプチャのように、一度の撮影作業で行うこととしてもよい。
取得した足形3Dデータは、スマートフォンの通信機能によって管理サーバ5に送信され、必要な端末(3Dデータ生成端末等)に共有される。
かかる構成によれば、本システムの一部(撮影事業者10の作業)をユーザに行わせることができることから、事業者の負担の分散を図ることができることに加え、より手軽にオーダーメイドの靴の受注につなげることができる。
以上説明したシステムを利用すれば、靴型3Dデータを一元的に集中管理することにより、一度靴型3Dデータを生成したユーザは再度同様の作業を行わずに靴型3Dデータを得ることができる。一方、初めて靴型3Dデータを生成しようとするユーザには過去の靴型3Dデータの蓄積を利用して靴型3Dデータの生成のコストを下げることができる。また、ユーザの足の特性に応じた靴型を形成することができるため、形成される靴型の品質が一定に保持される。靴の製造は三次元印刷等に代表される様々な装置・方法によって一つ一つ形状の異なる靴型を利用することで既存の既製品の製造業者でもオーダーメイドの靴を作ることが可能となる。
1 受注製造システム
5 管理サーバ
10 撮影事業者
11 撮影端末
12 撮影装置
13 足
14 カメラ
20 3Dデータ生成事業者
21 3Dデータ生成端末
22 足形3Dデータ
23 靴型3Dデータ
30 靴型製造事業者
31 靴型製造端末
32 3Dプリンタ
33 靴型
40 靴製造事業者
41 靴製造端末
42 靴
50 ネットワーク
5 管理サーバ
10 撮影事業者
11 撮影端末
12 撮影装置
13 足
14 カメラ
20 3Dデータ生成事業者
21 3Dデータ生成端末
22 足形3Dデータ
23 靴型3Dデータ
30 靴型製造事業者
31 靴型製造端末
32 3Dプリンタ
33 靴型
40 靴製造事業者
41 靴製造端末
42 靴
50 ネットワーク
Claims (6)
- ネットワークを介して互いに接続された撮影端末と3Dデータ生成端末と靴型製造端末と靴製造端末と管理サーバとを含む受注製造システムであって、
前記管理サーバは、過去のユーザの足形3Dデータと当該足形3Dデータに基づいて作成された過去のユーザの靴型3Dデータとを関連付けて格納する靴型データベースを管理しており、
前記撮影端末は、複数の異なる撮影位置から新規ユーザの足を撮影して当該新規ユーザの足形撮影データを取得し、
前記3Dデータ生成端末は、前記足形撮影データに基づいて前記新規ユーザの足形3Dデータを生成するとともに、前記靴型データベースを参照して、少なくとも部分毎に当該新規ユーザの足形3Dデータに類似する前記過去のユーザの足形3Dデータ及びそれに関連付けられた前記過去のユーザの靴型3Dデータを特定して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成し、
前記靴型製造端末は、前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて靴型を製造し、
前記靴製造端末は、前記靴型に基づいて靴を製造する工程を管理する、
受注製造システム。 - 前記過去のユーザの足形3Dデータと、前記過去のユーザの靴型3Dデータとは夫々座標情報を有しており、
前記3Dデータ生成端末は、前記新規ユーザの足形3Dデータの座標情報と、前記過去のユーザの足形3Dデータの座標情報との差分情報を取得し、当該差分情報に基づいて前記過去のユーザの靴型3Dデータの座標情報を補正して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成する、
受注製造システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の受注製造システムであって、
前記3Dデータ生成端末は、前記過去の足形3Dデータの特徴量と前記過去の靴型3Dデータの特徴量との相関を学習して所定の学習モデルを構築し、入力された前記新規ユーザの足形3Dデータから、前記新規ユーザの靴型3Dモデルを生成する、
受注製造システム。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の受注製造システムであって、
前記3Dデータ生成端末は、生成した前記新規ユーザの靴型3Dデータと前記新規ユーザの足形3Dデータとを重複して表示部に表示して、専門家から前記新規ユーザの靴型3Dデータの補正を受け付け、
前記靴型製造端末は、補正された前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて前記靴型を製造する、
受注製造システム。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の受注製造システムであって、
前記管理サーバは、前記新規ユーザから靴の形状に関する構造情報と、少なくとも靴の材質を含む付加情報とを有するオーダー情報を受信し、少なくとも前記靴製造端末に送信する、
受注製造システム。 - ネットワークを介して互いに接続された撮影端末と3Dデータ生成端末と靴型製造端末と靴製造端末と管理サーバとを利用した受注製造方法であって、
前記管理サーバは、過去のユーザの足形3Dデータと当該足形3Dデータに基づいて作製された過去のユーザの靴型3Dデータとを関連付けて格納する靴型データベースを管理しており、
前記撮影端末は、複数の異なる撮影位置から前記新規ユーザの足を撮影して当該新規ユーザの足形撮影データを取得するステップと、
前記3Dデータ生成端末は、前記足形撮影データに基づいて前記新規ユーザの足形3Dデータを生成するとともに、前記靴型データベースを参照して、少なくとも部分毎に当該新規ユーザの足形3Dデータに類似する前記過去のユーザの足形3Dデータ及びそれに関連付けられた前記過去のユーザの靴型3Dデータを特定して、前記新規ユーザの靴型3Dデータを生成するステップと、
前記靴型製造端末は、前記新規ユーザの靴型3Dデータに基づいて靴型を製造するステップと、
前記靴製造端末は、前記靴型に基づいて靴を製造する工程を管理するステップとを含む、
受注製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018020100A JP2019139356A (ja) | 2018-02-07 | 2018-02-07 | 受注製造システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018020100A JP2019139356A (ja) | 2018-02-07 | 2018-02-07 | 受注製造システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019139356A true JP2019139356A (ja) | 2019-08-22 |
Family
ID=67693996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018020100A Pending JP2019139356A (ja) | 2018-02-07 | 2018-02-07 | 受注製造システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019139356A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021047656A (ja) * | 2019-09-19 | 2021-03-25 | くろべの太陽株式会社 | モデル商品注文システム及びモデル商品注文プログラム |
-
2018
- 2018-02-07 JP JP2018020100A patent/JP2019139356A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021047656A (ja) * | 2019-09-19 | 2021-03-25 | くろべの太陽株式会社 | モデル商品注文システム及びモデル商品注文プログラム |
JP7446577B2 (ja) | 2019-09-19 | 2024-03-11 | くろべの太陽株式会社 | モデル商品注文システム及びモデル商品注文プログラム |
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