JP2019138830A - 色指標値制御装置および色指標値制御方法 - Google Patents

色指標値制御装置および色指標値制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業を効率化することができる表示情報を生成可能な色指標値制御装置を提供する。【解決手段】色指標値制御装置50は、測定対象物の撮像画像を取得し、撮像画像に基づいて色指標値を算出する色指標値算出部51と、色指標値とともに表示する付加情報を取得する付加情報取得部57と、色指標値と付加情報とに基づき、表示情報を生成する出力制御部52とを備え、付加情報取得部は、測定対象物の生育の段階毎の色見本画像を時系列に沿って並べたカラースケール情報を付加情報として取得し、出力制御部は、カラースケール情報と、色指標値算出部で算出された色指標値を示す記号を、カラースケール情報の色指標値と対応する位置に表したプロット情報とを表示情報とする。【選択図】図16

Description

本発明は、植物、特に農作物の生育状況を色で判断するための基準となる色指標値の表示を制御する情報表示制御装置および情報表示制御方法に関する。
農業、特に稲の栽培においては、水稲の施肥管理の指標となる葉色濃度の色見本である葉色カラースケールが用いられる場合がある。葉色カラースケールは、最も淡い1から最も濃い7まで葉色が段階的に示されており、各値の中間値まで読むと葉色を13段階で測定することができる。葉色カラースケールは、葉色を簡易に測定できるものであるが、時刻(太陽の位置)や天候による外光の違いによって、測定結果がばらついてしまうという問題があった。また、測定者の経験や熟練度によっても測定結果がばらついてしまうという問題があった。
そのような問題を踏まえ、例えば、植物の葉緑素の含有量を示す値を、植物を撮像した画像データに基づいて算出可能な植物情報取得システムが知られている(特許文献1参照)。
特開2016−127806号公報
特許文献1に開示された植物情報取得システムでは、撮像画像に基づいて葉緑素含有量を示す値が算出され、当該値が携帯端末からサーバに送信されると、サーバから施肥管理に関する情報が携帯端末に送信される。このため、作業者は、携帯端末を見て肥料を施すか否かを判断することができる。しかし、作業者は、測定対象物の現在の生育段階がどの段階であるかという情報を直感的に把握できないため、日程調整等の今後の対応を検討することができず、効率的に作業を行えないという課題があった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、作業を効率化することができる表示情報を生成可能な色指標値制御装置および色指標値制御方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の色指標値制御装置は、
測定対象物を撮像する測定端末と通信可能に接続された色指標値制御装置であって、
前記測定対象物の撮像画像を取得し、前記撮像画像に基づいて色指標値を算出する色指標値算出部と、
前記色指標値とともに表示する付加情報を取得する付加情報取得部と、
前記色指標値と前記付加情報とに基づき、表示情報を生成する出力制御部とを備え、
前記付加情報取得部は、前記測定対象物の生育の段階毎の色見本画像を時系列に沿って並べたカラースケール情報を前記付加情報として取得し、
前記出力制御部は、前記カラースケール情報と、前記算出部で算出された前記色指標値を示す記号を、前記カラースケール情報の色指標値と対応する位置に表したプロット情報とを、前記表示情報とすることを特徴とする。
また、本発明の色指標値制御方法は、
測定対象物を撮像する測定端末と通信可能に接続された色指標値制御装置を用いた色指標値制御方法であって、
色指標値算出部が、前記測定対象物の撮像画像を取得し、前記撮像画像に基づいて色指標値を算出する色指標値算出ステップと、
付加情報取得部が、前記色指標値とともに表示する付加情報を取得する付加情報取得ステップと、
出力制御部が、前記色指標値と前記付加情報とに基づき、表示情報を生成する出力制御ステップとを備え、
前記付加情報取得ステップでは、前記測定対象物の生育の段階毎の色見本画像を時系列に沿って並べたカラースケール情報を前記付加情報として取得し、
前記出力制御ステップでは、前記カラースケール情報と、前記算出ステップで算出された前記色指標値を示す記号を、前記カラースケール情報の色指標値と対応する位置に表したプロット情報とを前記表示情報とすることを特徴とする。
これらのような構成によれば、測定者は、測定対象物の現在の生育段階がどの段階であるかという情報を直感的に把握でき、日程調整等の今後の対応を検討することができる。これにより、作業を効率化することができる。
また、本発明の前記情報表示制御装置において、前記出力制御部は、前記測定対象物の収穫適期までの残日数を示す残日数情報を前記表示情報とすることが好ましい。
また、本発明の前記情報表示制御方法において、前記出力制御ステップでは、前記測定対象物の収穫適期までの残日数を示す残日数情報を前記表示情報とすることが好ましい。
これらのような構成によれば、測定者は、測定対象物の収穫までの残日数はどの位であるかという情報を直感的に把握でき、日程調整等の今後の対応を検討することができる。これにより、作業を効率化することができる。
本発明によれば、作業を効率化することができる表示情報を生成可能な色指標値制御装置および色指標値制御方法を提供することができる。
実施の形態1に係る色指標値算出システムを示すブロック図である。 農地情報データベースに登録されるデータの例を示す図である。 測定ポイントデータベースに登録されるデータの例を示す図である。 色測定値データベースに登録されるデータの例を示す図である。 生育目標データベースに登録されるデータの例を示す図である。 カラースケールデータベースに登録されるデータの例およびカラースケールの表現方式の例を示す図である。 撮影画像から色指標値を算出したときのスマートフォンの表示例を示す図である。 カラースケールの設定処理を説明するためのフローチャートである。 色のサンプルの数が作成するカラースケールの段階の数以上の場合の、色指標値と色の値との関係を示すグラフである。 色のサンプルの数が2つの場合の、色指標値と色の値との関係を示すグラフである。 色のサンプルの数が3つ以上であって、色指標値と色の値との関係を対数曲線で近似した場合を示すグラフである。 色のサンプルの数が3つ以上の場合の、色指標値と色の値との関係を示すグラフである。 既存のカラースケールを利用した色変換式の作成方法を説明するための図である。 図13に示すデータを用いた回帰分析の結果を示す図である。 実際の農作物を撮影した画像データを利用した色変換式の作成方法を説明するための図である。 実施の形態2に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。 同、色指標値制御装置で行われる動作を説明するためのフローチャートである。 同、色指標値制御装置の出力制御部による表示情報生成処理について説明するためのフローチャートである。 同、出力制御部が生成する表示情報の例を示した図である。 同、出力制御部が生成する表示情報の別の例を示した図である。 同、出力制御部が生成する表示情報の別の例を示した図である。 同、出力制御部が生成する表示情報の別の例を示した図である。 同、出力制御部が生成する表示情報の別の例を示した図である。 同、出力制御部が生成する表示情報の別の例を示した図である。 測定端末の外観を示す図であり、(a)は正面から見た図、(b)は上面から見た図、(c)は左から見た図である。 同、正面から見た図であり、ヘッド部が開いている状態を示す図である。 同、断面図である。
実施の形態1.
以下、実施の形態1について説明する。
実施の形態1の色指標値算出システムおよび色指標値算出方法は、所定植物として、各種農作物の所定部位である葉や果実の色から生育状態の目安となる色指標値を算出するものである。色指標値は、例えば、果実の色から収穫時期を判断するのに用いられるものであり、その果実の栽培に熟練していない農業従事者でも、最適な時期に収穫を可能とするものである。なお、果実の収穫においては、完熟前の果実を収穫することが多く、収穫時期の判断が難しくなる。また、年によって気候が変動するので、収穫時期にも年によってずれが生じ、実際に生育状況を判断して収穫時期を決める必要があり、色指標値をその判断材料とすることができる。また、農業従事者同士で生育状況について論議するような場合に色指標値を共通の認識事項として話し合うことが可能であり、こちらの畑の色指標値よりあちらの畑の色指標値の方が、値が低く生育が遅れているなどのことをあいまいな色が濃い薄い、青い赤い等の表現ではなく数値で示すことができる。また、生育状況は果実の収穫時期を果実の色の色指標値で表すだけではなく、実のほかにも葉や茎やその他の部位で収穫に至るまでの各段階の生育状況を表すものとなる。
例えば、色指標値と、栽培期間から生育状態が良いのか悪いのか、遅れているのか早いのか、生育不良なのか過剰生育なのか等の判断材料として用いることができる。例えば、色指標値は、色の値の経時変化に対応して、値が大きくなるように設定されており、各値が栽培期間とリンクしており、例えば、播種や出芽や開花から二か月となる時期に色指標値として5が関連付けられている場合に、この時期に色指標値が4ならば生育が遅れていると判断したり、生育が悪いと判断したりすることが可能となっている。逆にこの時期の色指標値が6の場合に生育が進んでいると判断したり生育過剰と判断したりできる。
本実施形態における色指標値算出システムは、図1に示すように、色測定部としてのデジタルカメラ1aまたはデジタルカメラ1bと、デジタルカメラ1a、1bが無線または有線で接続される携帯端末としてのスマートフォン2と、スマートフォン2とインターネット30を介してデータ通信可能なサーバ(データ管理サーバ20)と、データ管理サーバ20およびスマートフォン2とインターネット30を介してデータ通信可能なパソコン10を備える。なお、パソコン10も各種サーバとして機能しており、サーバと表現してもよく、サーバ20の一部、例えば、サーバ20に接続されて端末として機能するものであってもよい。パソコン10は、例えば、農業協同組合、各種の農林試験場等の農林関係の機関がある場所に設置され、これらの機関の関係者に使用される。
本実施の形態において、デジタルカメラ1a、1bには、二種類あり、一種類目のデジタルカメラ1aは、主に葉を撮影するためのものであり、二種類目のデジタルカメラ1bは、主に果実等の実を撮影するものである。これらカメラ1a、1bは、それぞれ外光を遮断して専用の光源(LED)で植物を撮影するようになっており、撮影時に外光の影響により色が変化してしまうのを防止している。主に葉を撮影するためのデジタルカメラ1aでは、葉を挟んで撮影するようになっており、葉を挟むことで、撮影用のレンズを収めた鏡筒の物体側端部に葉をあてがって、外光の進入を防止しながら撮影を行うものであり、葉のように厚みの薄い部分の色測定に用いられる。なお、カラースケールの色サンプル部分を挟んで撮影することも可能である。すなわち、デジタルカメラ1aは、薄く可撓性のある部材の撮影が可能となっている。
二種類目のデジタルカメラ1bは、鏡筒の物体側を被写体に押し付けて撮影することで外光の進入を防止した状態で撮影が可能となっている。デジタルカメラ1bは、被写体に押し付けて使うので、可撓性のある被写体を後ろから押さえることなく撮影することが困難であるが、果実のように比較的に硬い被写体を撮影するのに適している。これらデジタルカメラ1a、1bでは、外光の影響をできるだけ抑制して被写体としての所定植物の所定部位を撮影することができる。なお、撮影範囲は小さな範囲となっているとともに、例えば、撮影範囲の周縁部を除いた所定範囲のセンサ部分で撮影された色の値の平均を所定植物の所定部位の色の値とする。所外範囲は、例えば、被写体上では、2mm×2mmの範囲でイメージセンサ上では200画素×200画素の範囲である。なお、イメージセンサでは、例えば、RGBのカラーフィルタが用いられ、デジタルカメラ1a、1bでは、同時化処理されて赤(R)、緑(G)、青(B)の各色の上述の所定範囲のフレームの情報が出力される。色の値としては、RGBの値に限られるものではなく、その他の色空間の表色系を用いてもよく、例えば、XYZを用いてもよい。また、RGB等から算出される輝度の値を用いてもよい。また、使用可能な色空間の表色系は、いずれでもよく、例えば、HSVやHLSやYUVやYCbCrやYPbPr等であってもそれ以外であってもよい。200画素×200画素の画像データがデジタルカメラ1a、1bからスマートフォン2に出力される。スマートフォン2に出力された画像データでは、上述の所定範囲の画像データの各画素のRGB値を平均化して一つのRGB値を算出し、このRGB値を色変換式を用いて色指標値に変換する。そして、色指標値をスマートフォン2のディスプレイに表示する。
スマートフォン2では、上述の処理を行う色指標値算出アプリ(専用アプリA)がインストールされて起動可能となっている。色指標値算出アプリでは、デジタルカメラ1a、1bから画像データが入力された際に色指標値を算出するとともに、時計機能により画像データの入力日時(色の測定日時)が入力されるとともに、GPS位置計測機能により位置が入力される。これら色指標値、色指標値用の色の値の取得日時、色の値の取得位置の情報は、スマートフォン2からインターネット30を介してデータ管理サーバ20にデータ送信される。
データ管理サーバ20は、ID(顧客ID)およびパスワードを含むアカウントの情報等のユーザーを特定可能な情報が登録されるとともに、その他の住所、連絡先を含むユーザーに関する情報が登録されたユーザー情報DB(データべース)21と、色指標値算出システムで色指標値が求められる農作物が栽培される農地の範囲を示す位置、住所等の農地に関する情報が登録される農地情報DB22と、日付等で表される期間である時期に関連付けて各種農作物の当該時期における目標となる色指標値が登録された生育目標DB(生育情報記憶部)23と、上述の農地の色指標値が測定された位置である測定ポイントが登録される測定ポイントDB24と、デジタルカメラ1a、1bで撮影された画像から読み取られた所定の表色系で表された色の値を色変換式で変換した色測定値(色指標値)を、この測定値を送信したユーザー、測定した農地、測定ポイント、測定日時に関連付けて登録した色測定値DB25と、色測定値から色指標値を算出する色変換式を地域と農作物の種類とに関連付けて登録するカラースケールDB26と、スマートフォン2で動作する色指標値算出システムに係るプログラムである専用アプリAが登録されたアプリ記憶部27と、制御部28と、を備える。なお、デジタルカメラ1a、1bで農作物を撮影すると、撮影された画像からRGB値等の表色系の値が抽出され、この抽出された値が色変換式で変換され、色指標値である色測定値がスマートフォン2のディスプレイに表示される。
ユーザー情報DB21には、ユーザーがデータ管理サーバ20にアクセスするためのアカウントに関する情報と、必要に応じて氏名、住所、電子メールアドレス、電話番号等のユーザーへの連絡先の情報や、生年月日、性別等の情報や、所有または使用している農地の住所等の情報等の個人情報や、色指標値算出システムのサービスに有料サービスがある場合に課金に係る情報等が登録されている。
農地情報DB22には、図2の図表に示すように、ユーザーの顧客IDに関連付けて、農地の一筆毎のシリアルNo.と、一筆毎の圃場名と、一筆毎の地番および住居表示による住所と、主に農作物の産地を示す名称である地域情報と、一筆毎の農地の面積と、一筆毎の農地の形状の頂点の数としての形状頂点数と、一筆毎の農地の各頂点の座標である各頂点座標と、農地の所有者の氏名と、農地の利用料の有無とが登録されている。地域情報は、例えば、地域を示す名称であるが、必ずしも住所と一致するものではなく、農作物の産地などに使用されている地域名である。筆は、不動産の登記簿に一つの土地として登録される土地を示す単位であり、基本的に同じ所有者が所有する一塊の土地であり、地番は筆毎に付けられて住所を示す番号である。また、各筆のシリアルNo.は、各顧客ID内で各筆の土地を区別可能となっていれば、一意に決まるものでなくてもよいが、一意に決まるものであってもよい。また、形状頂点数は、三角形の土地なら3、4角形の土地なら4、5角形の土地なら5となる。頂点座標は、本実施の形態において、一筆の土地の形状の頂点のGPSで計測される緯度と経度で表される測地系の座標である。なお、頂点座標は、ユーザーがスマートフォン2からデータ管理サーバ20の農地情報DB22に入力するようになっており、ユーザーが所有または使用する土地の情報を登録する際に、土地の形状の頂点においてスマートフォン2で専用アプリAを用いて緯度・経度を測定して入力するようになっている。なお、頂点位置の緯度経度が予め分かっている場合には、測定せずに緯度経度を農地情報DB22に数値として入力してもよい。
測定ポイントDB24は、図3の図表に示すように、ユーザーの顧客IDおよび農地の筆毎のシリアルNo.および圃場名に関連付けて測定が行われた測定ポイントの緯度および経度を示すものである。また、筆毎に、測定ポイントの数が登録され、この数だけ測定ポイントの緯度、経度が登録される。なお、測定ポイントにおける緯度経度は、色測定値の測定時に、デジタルカメラ1a、1bに接続されたスマートフォン2で専用アプリAにより、スマートフォン2のGPSセンサ等の測位装置により計測される緯度と経度が出力されてデータ管理サーバ20への送信用データに登録されて、送信されて測定ポイントDB24に登録される。また、測定ポイントの位置の入力に際しては、各測定ポイントに番号、例えば、測定順を示す番号である測定ポイントNo.が付されて各測定ポイントを筆毎のシリアルNo.または圃場名と、測定ポイントNo.で特定できるようになっている。
色測定値DB25は、図4の図表に示すように、顧客ID、圃場名(またはシリアルNo.)に関連付けて、農地で栽培される米、リンゴ、なす、みかん等の作物名と、コシヒカリ等の品種名と、上述の測定ポイントNo.と、測定時に計測されたGPSによる測定場所と、撮影日時と、色指標値としての色測定値とが登録される。
なお、色指標値の測定においては、一つの測定ポイントで複数回測定を行うことが好ましい。例えば、果実の場合に近くにある果実を順に測定することで、複数回の測定が行われる。色測定値は、同じ測定ポイント(近傍となる範囲)の複数回の測定値の平均値等の代表値としてもよい。また、色指標値の測定毎にGPSによる位置測定が行われるので、測定された緯度・経度も平均値等の代表値を求めることが好ましい。また、撮影日時も複数回の測定による時間経過を考慮して平均値や、開始日時や終了日時を用いてもよい。
生育目標DB23は、各地域の各農作物毎に設定されるものであり、日付で表される各時期における色指標値(色測定値)の目標値が登録され、農作物の生育具合を示す色指標値が測定時の時期における目標値となっているか、目標値より色指標値が低いか、高いかを判定可能となっている。なお、色指標値が目標値と略同じ場合に、順調に生育していることを示し、色指標値が目標値より低い場合に生育が遅れていることを示し、色指標値が目標値より高い場合に生育が早いことを示していることになる。
生育目標DB23は、例えば、図5に示すように農作物の種類、例えば、りんごやみかん等の作物名と、りんごのふじやつがるなどの品種と、地域とに基づいて、時間軸(X軸)と、指標値軸(Y軸:色指標値軸)とで表されるグラフになるデータが登録されている。なお、地域は、この目標値が適用される範囲を示すものであり、例えば、目標値を設定した農業試験場や農業協同組合等の機関で設定された地域を示す名称である。
カラースケールDB26は、図6に示すように、デジタルカメラ1a、1bで撮影された画像から抽出された色の値を色指標値(色測定値)に変換するための色変換式または変換用のデータテーブルを記憶したものである。色変換用のデータテーブルは、色変換式から算出されたものであり、撮影画像から抽出された色の値に最も近似するデータテーブル上の色の値に対応する色指標値を読み出すためのものである。カラースケールDB26では、作物名と品種に関連付けて表現方式と色変換用データテーブルもしくは色変換式が登録されている。ここで、表現方式とは、RGB値等の色の値を色測定値に変換する際の色変換式の求め方を示すものである。本実施の形態においては、表現方式No.1は、既存の色見本としてのカラースケールを撮影した画像から、例えば、RGB値等の色を三つの値で表す場合のRGBの各値や、RGB値から求められる輝度や、その他値等の、複数種の値を用いた重回帰分析により色変換式が求められるものである。この場合に各色サンプルに割り付けられた数値である色指標値と、色サンプルを撮影して得られた画像から抽出された色の値との関係を求めることになる。
この場合に色見本としてのカラースケールがあることが前提であり、カラースケールとサンプルを見比べて色指標値を判定する方法から、デジタルカメラ1a、1bの撮影により色指標値をデジタルデータとして出力できるようにすることを目的とするものである。なお、色以外で測定可能な値、例えば、糖度、澱粉濃度、各種酸濃度等の所定の有機物や無機物等の化合物濃度や、測定可能な物質の濃度と、農作物の生育とに相関関係があると認められる場合に、これを色指標値とし、同じサンプル(サンプルとしての農作物)に対して色指標値の測定と、色の値の測定を行い、これらを用いて重回帰分析を行い、色の値から色指標値に変換する色変換式を求めてもよい。色指標値の値自体は、どのように設定してもよいが、農作物の生育状態、例えば、果実等の収穫物の成熟度合い等と相関のある数値とする必要がある。例えば、実が発生した時期の色指標値を0とし、実の収穫時期または収穫時期を過ぎた完熟時期を10とするとともに、実の発生から完熟までの標準的な期間を等間隔で分けて1と10との間の数を割り付け、計測された色の値に、計測した時期に対応して色指標値を割り付けて、これをサンプル値として、各種回帰分析を行ってもよい。
表現方式No.1において、RGBの各値を重回帰分析に用いて色変換式を求めた場合にCを色測定値(色指標値)とし、RGB値の各値をR、G、Bとし、R、G、Bの各係数をr、g、bとし、定数項をkとした色変換式は、C=r*R+g*G+b*B+kで表される。
表現方式No.2は、上述の色変換式を特定の色測定値の値で二分割し、例えば、色測定値の最小値を1、最大値をyとし、特定の色測定値をxとした場合に1〜xまでの色変換式とx〜yまでの色変換式に分けるものであり、二つの色変換式を用いるものである。例えば、未熟なうちは生育速度に対して色の変化が遅く、熟す直前に生育速度に対して色の変化が大きいような場合や、その逆の場合などに色の変化の遅いときの色指標値の範囲と、色の変化の早い時期の色指標値の範囲とに分けて、二つの色変換式を使うものとしてもよい。なお、この場合も色変換式による計算は、例えば、表現方式No.1と同様に行うことができる。
表現方式No.2における色変換式は、二つとなり、一つ目の色変換式は、RGB値の各値をR、G、Bとし、R、G、Bの各係数をr1、g1、b1とし、定数項をk1とした色変換式は、C=r1*R+g1*G+b1*B+k1で表される。二つ目の色変換式は、RGB値の各値をR、G、Bとし、R、G、Bの各係数をr2、g2、b2とし、定数項をk2とした色変換式は、C=r2*R+g2*G+b2*B+k2で表される。
表現方式No.3は、RGB値から例えば一つの変数(独立変数)として輝度値を算出して、変数を一つとし、直線回帰分析(単回帰分析)により色変換式を求めるものであり、表現方式No.3の色変換式は、色測定値をCとし、輝度をYとし、Yの係数をyとし、定数項をkとした場合にC=y*Y+kである。
表現方式No.4は、多項式近似(例えば、曲線回帰分析)を用いて、曲線を近似するものである。
表現方式No.4における色変換式は、例えば、RGB値から例えば一つの変数(独立変数)として輝度値を算出して、変数を一つとし、曲線回帰分析により色変換式を求めるものであり、表現方式No.4の色変換式は、色測定値をCとし、輝度をYとし、Y^2の係数をy1とし、Yの係数をy2とし、定数項をkとした場合にC=y1*Y^2+y2*Y+Kである。
表現方式No.5は、曲線回帰分析(高次回帰分析)による3次以上の多項式であり、表現方式No.5の色変換式は、色測定値をCとし、輝度をYとし、各項の係数をa、b、c、…とし、定数項をkとした場合にC=a*Y^6+b*Y^5+c*Y^4+d*Y^3+e*Y^2+f*Y+kである。なお、次数は、6に限られるものではなく、それ以下であってもそれ以上であってもよい。
また、輝度値のようにRGB値等の複数の変数からなる色の値から変数を一つとした場合に、果実等の植物の実の場合に発生時期等と収穫時期や完熟時期等との二つの時期でRGB等の色の値を測定するとともに、色指標値を上述のように設定し、色変換式として上述の二つの時期となる二点を通る直線の式を作ってもよい。なお、独立変数が複数の場合に、独立変数毎の複数の直線となるので、これら各直線上にそれぞれ複数の点を設定して、独立変数毎に、色指標値と色の値とで表される点を設定し、これらを重回帰分析して上述のC=r*R+g*G+r*R+kで表される色変換式等を求めてもよい。
また、この場合に、上述の実の発生時期と、収穫または完熟時期との間となる時期にRGB等の色の値を測定するとともに、上述の実の発生時期と完熟時期との中間時期となる色指標値を設定し、発生時期から中間時期までの直線の色変換式と、中間時期から完熟時期までの直線の色変換式を設定してもよい。この際に、中間時期の色指標値を任意に変更して二つの色変換式を設定してもよく、例えば、色変換式の傾きを果実が成長する期間の前半で大きくするか、後半で大きくするかを任意に決定してもよい。
また、近似曲線は、2次以上の多項式(多項式回帰分析)に限られるものではなく、対数近似曲線(対数回帰分析)や指数近似曲線(指数回帰分析)等を用いてもよい。
農作物が果実等の場合に収穫時期が特定でき、さらに、関係者が生育状況を示す色指標値を共通の認識事項として使用できればよいので、標準化されば色指標値の数値は、どのような数値であってもよい。例えば、標準化されるとこで、実が発生してから1か月の時点での色指標値が4〜5ならば順当な生育状態である等として使用できればよい。
各表現方式における色変換式がデジタルカラースケールとなるもので、撮影画像から抽出されるRGB等の色の値からデジタルカラースケール値としての色測定値(色指標値)が算出される。したがって、色見本であるカラースケールと植物の色とを見比べてカラースケール値を読み取る必要はなく、デジタルカメラ1a、1bで撮影して画像の色の値を求めることにより、デジタルスケール値としての色指標値(色測定値)が算出されることになる。
すなわち、図7に示すように、撮影画像31(測定画像)の色の値からデジタルカラースケールとなる例えば色変換用データテーブルまたは色変換式によりデジタルスケール値としての色指標値(色測定値)を算出することができる。
デジタルカラースケールの設定方法は、図8のフロー図に示すように、色のサンプル数によって決定される。まず、カラースケールの段階を決定する(ステップS1)。すなわち、色指標値の最小値から最大値の範囲等を決める。上述のように色指標値は、最終的に標準化されればよく、デジタルカラースケールにおいて任意に決定することができるが、従来の色見本からなるカラースケールにより、段階としての色指標値が標準化されている場合には、カラースケールの段階をそのまま用いてもよい。次にカラースケールの両端となる最小値および最大値に対するRGB等で表される色の値を決定する。なお、色見本としてのカラースケールがある場合には、カラースケールを撮影して撮影された画像から色を抽出してカラースケールの両端の色を決定する。従来のカラースケールがない場合には、果実や葉の場合にそれらが発生した時期やその時期から所定期間経過した時期を色指標値(デジタルカラースケール値)の最小値とし、収穫時期または完熟時期を最大値として、それぞれ値を設定する(ステップS2)。
次にデジタルカラースケール作成のための色のサンプル(色見本)がデジタルカラースケールの段階の数以上かを判定し、段階の数以上の場合(ステップS3)には、カラースケールの段階に対応して色サンプルとしてのRGB等の色の値とデジタルカラースケールの段階としての色指標値とを関連付けてデジタルカラースケールとする(ステップS4)。すなわち、従来のカラースケールから各色指標値と各色の値とからなる色変換用のデータテーブルを作成可能となる。具体的には、上述の重回帰分析やその他の回帰分析等により、色指標値と色の値の相関関係に基づき色変換式を算出する。従来の色見本としてのカラースケールがある場合には、この方法により色変換式を設定する。また、色変換式からより詳細な色変換用データテーブルを設けることができる。図9は、折れ線グラフの上に示す既存の色見本としてのカラースケールの各色指標値に対応する色を撮影した画像からRGB値を求めて、横軸を既存のカラースケールの色指標値(カラースケールNo.1〜7)とし、縦軸を撮影画像から抽出したRGBの各色の値(各色の輝度値)とした折れ線グラフである。図9では、色指標値毎に色見本が設けられた既存のカラースケールをデジタル化したものであり、色指標値の数と色の値の数が等しくなっている。この折れ線グラフに示すデータから、独立変数を複数とした重回帰分析や、RGBの各値のうちのGの値だけを用いたり、RGBの値から輝度値を求めて用いたりした単回帰分析を行うことにより色変換式を得ることができる。上述の表現方式のNo.としては、No.1、No.3、No.4、No.5を適用することができる。
色のサンプルが、上述のカラースケールの両端の値しかない場合(ステップS5)には、この2点間を結ぶ直線の式を色変換式とし、必要に応じてこの色変換式から各色指標値の色の値を算出することにより、色変換用のデータテーブルを作成する(ステップS6)。これは、主に既存の色見本からなるカラースケールがなく、実際にサンプルとなる植物の葉や実を撮影して色の値を求める際に用いられる方法であり、例えば、収穫時期や完熟時期とそれ以前の時期(例えば、葉や実の発生時期等)のそれぞれで、植物の葉や実を複数回撮影して平均値等の代表値を求めて二点の色の値を求める。色指標値は、任意に設定可能であり、2つの点のうちの早い時点を0か1等とし、遅い時点を10等とし、これら2点の色の値と色指標値とから直線の色変換式を求めるものである。上述の表現方式には当て嵌まらないが、既存のカラースケールが無い場合に最も簡略な方法であり、デジタルカラースケールの導入時に有用な方法である。図10は、上述の最小と最大の2点を、横軸の色指標値と縦軸のRGBの各色の値で示し、直線で結んだものであるが、3つの独立変数を用いる必要はなく、RGBのいずれか一つの変数か、RGB値から求められる輝度等の一つの変数を用いた直線の式を色変換式とすることができる。
このような直線の色変換式であっても、実際に測定された植物の色の値から色指標値(色測定値)を求めた場合に、各色指標値に農作物の生育状態等を割り付ければ、十分に使用可能である。但し、農作物の葉や実の発生から農作物の収穫や実の完熟までの期間の色の値と色指標値との関係を直線とした場合で、例えば、色指標値を1〜10とした場合に最初から8/10までの期間では、色指標値が1〜2までしか変化しないのに、残りの2/10の期間で色指標値が3〜10まで変化するような状態となる可能性がある。
そこで、上述の2点を結ぶ一つの直線の色変換式に代えて、色のサンプルがデジタルカラースケールの段階の数より少ないが、上述のデジタルカラースケールの両端の色指標値における色の値(色のサンプル)のほかに、これら二つの色指標値の間の色指標値における色の値を求めて3つ以上の点から色変換式を求める場合(ステップS7)には、例えば、対数近似により、3つの点を通る曲線の式である色変換式を求め、必要に応じてRGB等の色の値から色指標値への変換用のデータテーブルを作成する(ステップS8)。図11は、縦軸をRGBの各値とし、横軸を色指標値とし、上述のデジタルカラースケールの両端の二点と、その間の点をプロットして、対数曲線で近似したものである。この場合にもRGBの各値のうちの一つまたは輝度値を用いて色変換式を算出するものとしてもよい。
また、三つ以上の点を対数曲線で近似するのではなく、各点を色指標値の順に直線でつなぎ、各直線を示す色変換式を各点の色指標値を境として使い分けてもよい(ステップS9)。図12は、縦軸をRGBの各値とし、横軸を色指標値とし、上述のデジタルカラースケールの両端の二点と、その間の点をプロットして、色指標値が最小の点と中間の点とを結ぶ直線と、色指標値が中間の点と最大の点とを結ぶ直線とを引いて、これら二つの直線を示す色変換式を中間点の色指標値で分けて色の値の算出に用いる。この際に中間点の色指標値に対応する色の値が分かるので、色の値からどちらの色変換式を用いるかを決めることができる。
また、色指標値を任意に設定する場合に、色指標値が最小の点と最大の点には、それぞれ最小値として0や1を設定し、最大値は、最小値に自然数となる色指標値の数を設定して、この数−1を最小値に加算することで得られる。例えば、最小値を1とし、自然数となる色指標値の数、すなわち、色指標値の段階の数を10とすると、最小値が1で最大値が1+(10−1)で10となる。この際の中間点を5としてもよいが、中間点として測定した色の値に対応する色指標値を5とする必要はなく、任意に設定してもよい。すなわち、中間点の色指標値は、色指標値の最小値より大きく、最大値より小さければ、任意に設定可能であり、農業従事者が利用し易いように設定すればいい。例えば、農作物を果物とし、色指標値の一番の使用目的が収穫時期の判定であるような場合に、収穫時期が近くなってから収穫時期または収穫時期を少し過ぎた完熟時期までの期間に多くの色指標値を割り付けられるように、収穫時期や完熟時期となる最大値に近い範囲に多くの色指標値を割り付けて、それより以前には少ない色指標値を割り付けるように、中間の点の色指標値を色指標値の最小値と最大値との間で中央値より最大値に近い側に配置してもよい。また、その逆に配置してもよい。
データ管理サーバ20のカラースケールDB26には、例えば、各地域の各種農作物のデジタルカラースケールとして、上述の色変換式や、色変換用データテーブルが記憶されており、専用アプリAをインストールしたスマートフォン2でダウンロードして使用可能となっている。例えば、専用アプリAを起動して、農作物を選択すると、スマートフォン2の位置情報から地域を選択するとともに入力された農作物のデジタルカラースケールのデータとして、上述の色変換式または色変換用データテーブルがダウンロードされる。専用アプリインストール時に位置情報に基づいた地域の各種農作物のデジタルカラースケールのデータを一括してダウンロードしてインストールしてもよい。
アプリ記憶部27は、専用アプリAが例えばダウンロード可能に登録されているが、専用アプリAのダウンロードは、各種アプリ用ストアで行うものとし、アプリ記憶部27には、アプリ用ストアへのリンクの情報が登録されているものとしてもよい。
制御部28は、データ管理サーバ20を制御する演算処理装置によって構成されるものであり、各データベースへのデータの登録、データの検索等を実行可能としている。制御部28は、例えば、データ管理サーバ20に接続された端末からアクセスすることになり、端末として、パソコン10が設けられている。パソコン10は、農協や農業試験場等の機関が運用する端末であり、生育目標DB23や、カラースケールDB26等へのデータの登録を行う。すなわち、上述の機関が例えば、デジタルカラースケールとなる色変換式や色変換用データテーブルの作成を行うとともに時系列に沿って生育状況と色指標値とを関連付けた生育目標情報の作成を行い、これらのデータを各データベースに登録するようになっている。なお、上述の機関が専用アプリAおよびデータ管理サーバ20の運用を行うものとしてもよいし、他の企業等の組織が運用するものとしてもよい。上述の機関以外がデータ管理サーバ20を運用する場合に、パソコン10以外にデータ管理サーバ20の管理運用を行う端末を設けることが好ましい。
以下に、上述の既存のカラースケール(カラーチャート)を利用した色変換式の作成方法の例を図13を参照して説明する。図13に示すように、カラーチャートの各チャートNo.の色サンプルの部分をデジタルカメラで撮影して画像データを取得し、各チャートNo.の画像データの所定範囲内の各画素のRGBの各色の値の平均等の代表値を取得する。図13の既存のカラースケールにおいては、1、2、3、4a、4b、5a、5b、6の8段階のチャートNo.それぞれに異なる色の色サンプルが割り付けられている。これにより、各チャートNo.毎のRGB値を示すデータテーブルが得られる。これをもとに回帰分析により色変換式を得ることが可能となる。図13の折れ線グラフは、チャートNo.毎のRGBの各色の輝度値を折れ線グラフで示すものであり、各折れ線毎に描かれた直線が単回帰分析により得られたRの色、Gの色、Bの色の値(輝度値)とチャートNo.(カラースケールNo.)との相関に基づく色変換式である。なお、カラースケールNo.は、a、b等のアルファベットを含まない1〜8の連番として扱っている。なお、図13の折れ線グラフにおいて、R(赤)の値が四角、G(緑)の値が三角、B(青)の値がXで表されている。RGBの各色ごとに相関係数Rと単回帰分析による回帰直線の式を示している。相関係数の値が高ければ、RGBのうちの一つの色の値から色指標値を求めるものとしてもよい。
図14は、図13で示したRGB値のうちの2つまたは3つを用いた重回帰分析に基づいて得られる相関係数と回帰直線を示したものである。また、RGBの各値から求められる輝度(Y)値を用いた単回帰分析に基づいて得られる相関係数と回帰直線を示す。この例では、相関係数は、RGBの全ての値を用いた場合が最も高く、上述のC=r*R+g*G+b*B+kの式により撮影画像から取得されるRGB値から色指標値Cが求められることになる。
次に、図15を参照して既存のカラースケールがなく、実際の農作物の果実(果皮)や葉などの部位を撮影した画像データから色の値を求めてデジタルカラースケールを作成する方法である。この場合には、上述のように2点の色の値を決定する。例えば、対象を果皮とした場合に、果実が発生した時期と、果実が完熟した時期との果皮を撮影し、色の値を取得する。これら2点の色指標値は、例えば、発生時期が最小値で、完熟時期を最大値に設定し、最大の色指標値における色の値が、最小の色指標値における色の値より大きくなっていることが好ましい。色指標値は、任意に設定可能であり、必要な段階数等を考慮して決めればよい。また、色指標値の最小値と最大値に対応する時期は、上述の時期に限られるものではなく、例えば、果実が所定のサイズや重量になった時期であってもよい。また、一年生植物の場合は、種や苗を植えた時から所定期間経過した時期であってもよい。なお、これら2点の時期は、農業従事者の要望や、研究者のアドバイスで決定する。
上述のようにデジタルカラースケールの両端の2点の色指標値とそれに対応する実際の色の値を決定するとともに、その間の点の色指標値と色の値を決定する。間となる点の色は、農業従事者の要望や研究者のアドバイス等に基づき、何等かの判断基準となる色であることが好ましい。例えば、果実の発生時期と完熟時期との間で果実の収穫が行われる場合に、収穫時期の色の値や、袋がけを行う場合の袋がけの時期の色の値などの何等かの作業を行う際等の判断基準となる色を中間の点の色の値とすることが好ましい。
上述の2点の間となる点の色指標値は、最小値と最大値との中央となる値を設定するが、上述のように間となる点の色指標値は、小さい側または大きい側に、任意にずらしてもよい。
図15のグラフにおいては、四角の三つの点がR、三角の三つの点がG、Xの三つの点がBである。四角、三角、Xの各点の間にこれらの点を結ぶ直線上の点を二点ずつ設定し、丸で示している。これらの点を用いて重回帰分析を行い上述のC=r*R+g*G+b*B+kとなる式を求めてもよいし、独立変数を二つに減らしたり、一つに減らしたりしてもよい。また、中間点なしの最小値および最大値と、色の値とから同様の方法により色変換式を求めてもよい。
色変換式は、例えば、データ管理サーバ20で設定される。すなわち、例えば、デジタルカメラ1a、1bを用いて撮影された既存のカラースケールの各サンプルの画像から得られる色の値がデータ管理サーバ20に送られるとともに、各サンプルの画像に割り付けられた数値である色指標値がスマートフォン2からデータ管理サーバ20に送られ、撮影画像から得られた色の値と、送られてきた色指標値とから、制御部28(色変換式設定部)が色変換式を設定(作成)し、カラースケールDB26に登録する。なお、色変換式を設定するために制御部28が取得するカラースケールの各サンプルの色の値は、デジタルカメラ1a、1bにより撮影された各サンプルの画像から取得されるのではなく、例えば、スマートフォン2やパソコン10等から色の値が直接入力され(人の手による入力や、インターネット上からスマートフォン2やパソコン10で取得した色の値の送信)、データ管理サーバ20に送られることとしてもよい。また、上述のように、デジタルカメラ1a、1bを用いて撮影された実際の農作物の果実(果皮)や葉などの部位を撮影した画像から得られる色の値を用いて色変換式を設定することとしてもよい。
なお、色変換式の作成は、例えば、データ管理サーバ20の一部としてのパソコン10やスマートフォン2で行うものとしてもよい。
また、色変換式や色変換用のデータテーブルは、農協や農業試験場等の機関の人間等が、パソコン10から直接入力するものであってもよい。この場合には、入力された色変換式がデータ管理サーバ20に送られ、制御部28(色変換式設定部)が色変換式と特定の作物や品種とを関連付けてカラースケールDB26に登録することで、色変換式の設定が行なわれる。
カラースケールDB26に登録された色変換式は、スマートフォン2にダウンロードすることが可能となっている。そして、ダウンロードされた色変換式は、スマートフォン2の色変換式記憶部に記憶される。また、スマートフォン2は、測定された色の値を、色変換式記憶部に記憶された色変換式に代入して色指標値を算出する色指標値算出部を備えている。そして、スマートフォン2では、デジタルカメラ1a、1bで撮影された画像の色の値を色変換式に代入して、色指標値を算出し、この色指標値を画面に表示する。
次に、この実施の形態の色指標値算出システムにおける色指標値算出方法について説明する。
まず、データ管理サーバ20では、上述の方法で色変換式(デジタルカラースケール)を設定し(図8参照)、当該色変換式をカラースケールDB26に登録する(ステップ1)。また、データ管理サーバ20では、農作物の生育に係る情報としての生育情報と、色指標値とを関連付けて、生育目標DB23に登録する(ステップ2)。
次に、スマートフォン2では、データ管理サーバ20で設定され、カラースケールDB26に登録された色変換式を取得し、色変換式記憶部に記憶する(ステップ3)。
以上により、色指標値の算出が可能な状態となる。
次に、デジタルカメラ1a、1bでは、農作物の所定部位の色の値の測定を行う(ステップ4)。具体的には、農作物の所定部位を撮影することにより、色の値を取得する。次に、スマートフォン2では、デジタルカメラ1a、1bで測定された色の値を、色変換式記憶部に記憶された色変換式に代入し、色指標値を算出する(ステップ5)。
また、スマートフォン2では、算出された色指標値をデータ管理サーバ20に送信する(ステップ6)。次に、色指標値を受信したデータ管理サーバ20では、送られてきた色指標値に関連付けられた生育情報を生育目標DB23から取得してスマートフォン2に送信する(ステップ7)。
また、スマートフォン2では、算出された色指標値と、データ管理サーバ20から送られてきた生育情報とをスマートフォン2の画面に表示する(ステップ8)。なお、算出された色指標値や、生育情報を画面に表示するのではなく、例えば、テキストデータとして出力し、後ほど確認できるようにしてもよい。
このような方法によれば、生育状態の指標となる色指標値を算出することができ、これにより生育状態を客観的に判断することができる。
実施の形態2.
以下、デジタルカメラ1a,1bを、測定端末1a,1bという。なお、測定端末1a,1bと記す場合、測定端末1aまたは測定端末1bの少なくとも一方を指すものとする。また、スマートフォン2を携帯端末2という。
実施の形態2では、測定端末1a,1b、携帯端末2、およびデータ管理サーバ20とを備えた色指標値取得システムについて説明する。測定端末1a,1b、および携帯端末2は、測定者が所持する端末である。なお、実施の形態2に係る色指標値取得システムにおいて、データ管理サーバ20は必須の構成ではない。以下、実施の形態1で説明した内容と重複する内容については説明を省略する。
図16は、実施の形態2に係る携帯端末2の構成を示すブロック図である。携帯端末2は、色指標値制御装置50を備えている。色指標値制御装置50は、携帯端末2に予め具備されているものであっても、データ管理サーバ20から取得されるものであってもよい。また、色指標値制御装置50は、データ管理サーバ20上に構成されていてもよい。
以下、色指標値制御装置50が携帯端末2に構成されている場合について説明する。
図16に示すように、色指標値制御装置50は、色指標値算出部51、出力制御部52、画像判定部53、キャンセル判定部54、登録制御部55、撮像画像取得部56および情報取得部57等を備えている。各部の機能は、処理回路により実現される。処理回路は、プロセッサ等の専用のハードウェアであっても、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行するCPUであってもよい。各部の構成については、図17に示すフローチャートを用いながら説明する。
図17は、色指標値制御装置50の動作を説明するためのフローチャートである。
測定端末1a,1bを用いて測定対象物である農作物の果実や葉等の画像が撮像された場合、撮像画像取得部56は、撮像画像を取得する(ステップST1)。次に、画像判定部53は、撮像画像取得部56から取得した撮像画像における異常の有無を判定する(ステップST2)。異常がある場合とは、例えば、撮像画像に焼けがある場合である。
ステップST2において、画像判定部53が撮像画像に異常があると判定した場合(ステップST2:YES)、画像判定部53は、撮像エラー情報を出力制御部52に出力する(ステップST3)。
出力制御部52は、画像判定部53から撮像エラー情報を取得した場合、撮像エラーである旨を携帯端末2の表示部41に表示するとともに、撮像エラーであることを示す音(エラー音)を、携帯端末2の音声出力部42を介して出力する(ステップST4)。表示部41は、例えば、液晶ディスプレイである。音声出力部42は、例えば、スピーカである。ステップST4の処理が終了すると、再びステップST1の処理に戻る。
一方、ステップST2において、画像判定部53が撮像画像に異常がないと判定した場合(ステップST2:NO)、画像判定部53は、撮像成功情報を色指標値算出部51に出力する(ステップST5)。色指標値算出部51は、画像判定部53から撮像成功情報を取得した場合、撮像画像取得部56から取得した撮像画像に基づき色指標値を算出し、算出した色指標値を出力制御部52に出力する(ステップST6)。
出力制御部52は、色指標値算出部51から色指標値を取得した場合、色指標値を表示部41に表示するとともに、撮像が成功した旨を示す音(測定成功音)および色指標値を読み上げる音声を、音声出力部42を介して出力する(ステップST7)。ステップST7において、出力制御部52は、撮像画像取得部56から取得した撮像画像を表示部41に表示してもよい。このようにステップST7では色指標値が読み上げられるため、測定者は携帯端末2の表示部41を視認することなく、色指標値を把握することができる。これにより、作業を効率化することができる。なお、エラー音および測定成功音は、単音、メロディ音等の複数の中から選択できるようになっており、測定者は測定環境に合わせて音を選択することができる。また、雑音等が大きい環境下で作業する場合には、携帯端末2にヘッドホン接続し、測定者はヘッドホンを介して音声を聴くことができる。これにより、音声の聞き逃しを防ぐことができる。また、携帯端末2のBluetooh(登録商標)等の無線通信機能を用いて、携帯端末2とは別体のスピーカから音声が出力されるようにしてもよい。この場合、測定者から離れた位置にいる複数の作業者も同時に音声を聴くことができる。
次に、キャンセル判定部54は、色指標値算出部51で色指標値が算出されてから所定の時間内に、測定端末1a,1bから測定結果の登録を実行しない旨を示す信号(キャンセル信号)を取得したか否かを判定する(ステップST8)。所定の時間とは、例えば、10秒である。測定端末1a,1bには、キャンセル操作入力部(キャンセルボタン)が設けられており、キャンセル操作入力部が操作されると、キャンセル信号が携帯端末2に送信されるようになっている。ただし、キャンセル操作入力部は、キャンセルボタンに限定されるものではなく、登録を実行しない旨を入力できるものであればよい。例えば、発話による音声入力等がある。
測定者は、携帯端末2から読み上げられる色指標値を聞いて、例えば、今回の測定結果とこれまでの測定結果との差が大きい場合、今回の測定結果と事前に予測していた値とが乖離している場合、測定対象物の測定位置を誤った場合等に、キャンセル操作入力部を操作する。このため、測定者は、携帯端末2を視認または操作しなくても測定端末1a,1b側の操作のみで、測定をやり直すことができる。これにより、作業を効率化することができる。
ステップST8において、キャンセル判定部54は、色指標値算出部51で色指標値が算出されてから所定の時間内に、測定端末1a,1bからキャンセル信号を取得しなかったと判定した場合(ステップST8:NO)、キャンセル判定部54は、キャンセルを実行しない旨を示す信号(キャンセル不実行信号)を、登録制御部55に出力する(ステップST9)。登録制御部55は、キャンセル判定部54からキャンセル不実行信号を取得した場合、今回の測定で算出された色指標値を登録すると判定し、携帯端末2の色指標値記憶部43に記録する(ステップST10)。色指標値記憶部43は、例えば、不揮発性または揮発性の半導体メモリである。ステップST10において、登録制御部55は、色指標値とともに撮像画像を記録してもよい。また、色指標値記憶部43は、色指標値をデータ管理サーバ20に送信してもよい。その場合、色指標値は生育目標DB23に記録される。ステップST10の処理が終了すると、再びステップST1の処理に戻る。
一方、ステップST8において、キャンセル判定部54は、色指標値算出部51で色指標値が算出されてから所定の時間内に、キャンセル信号を取得したと判定した場合(ステップST8:YES)、キャンセル判定部54は、キャンセルを実行する旨を示す信号(キャンセル実行信号)を、登録制御部55に出力する(ステップST11)。登録制御部55は、キャンセル判定部54からキャンセル信号を取得した場合、今回の測定で算出された色指標値の登録をキャンセルすると判定し、色指標値を色指標値記憶部43に登録せずに削除する(ステップST12)。なお、ステップST10において、撮像画像も色指標値記憶部43に登録する設定となっている場合、登録制御部55は、当該撮像画像も削除する。ステップST12の処理が終了すると、再びステップST1の処理に戻る。
次に、出力制御部52による表示情報生成処理について説明する。
出力制御部52は、携帯端末2の表示部41に表示される情報を制御する。図18は、出力制御部52における表示情報生成処理について説明するためのフローチャートである。
出力制御部52は、色指標値算出部51から色指標値を取得した旨を示す情報(色指標値取得情報)を、情報取得部57に出力する(ステップST21)。
次に、情報取得部57は、出力制御部52から色指標値取得情報を取得した場合、色指標値とともに表示部41に表示する付加情報(詳細は後述する)を取得し、出力制御部52に出力する(ステップST22)。付加情報は、携帯端末2等を介して測定者が予め設定できる。情報取得部57は、例えば、データ管理サーバ20から付加情報を取得する。また、情報取得部57は、携帯端末2が取得している情報を取得してもよい。
次に、出力制御部52は、色指標値算出部51から取得した色指標値と、情報取得部57から取得した付加情報とに基づき、表示部41に表示する表示情報を生成し、表示部41に出力する(ステップST23)。
図19は、出力制御部52が生成する表示情報の例を示した図である。
図19は、情報取得部57が、付加情報として、測定日、圃場名、区画名、測定回数、設定回数、およびカラースケール情報を取得した場合を示している。なお、測定日、圃場名、区画名は、測定者が直接入力するようにしてもよい。設定回数は、農地等における一つの測定ポイントごとに予め定められている測定回数である。測定者は、当該測定ポイントにおいて、設定回数に到達するまで測定(画像撮影)を実施する。測定回数は色指標値算出部51で算出されるようにしてもよい。
また、図19では、出力制御部52が、色指標値算出部51で算出された色指標値の測定結果(色指標値)の平均値、および撮像画像取得部56から取得した撮像画像を表示情報とした場合を示している。
カラースケール情報は、農作物の果実や葉等の色を示す色見本画像が、果実や農作物の生育の段階毎に、時系列に沿って並べられた情報である。また、各色見本画像には色指標値が関連付けられており、出力制御部52は、各段階の色指標値を色見本画像に重ねて表示する。
また、出力制御部52は、カラースケール情報の色指標値の目盛りの下側に、当該目盛りに対応する形で、プロット情報を表示する。プロット情報とは、色指標値算出部51から取得した色指標値を、記号で表した情報である。出力制御部52は、直近の測定結果(図19では12回目)を三角形の記号で表示する。また、それ以前の測定結果をひし形の記号で表示する。測定前半の測定結果は、表示部41における右側のバーをスクロールすることで確認できる。また、出力制御部52は、1回目の測定結果から直近の測定結果までの平均値を示す記号である丸印の記号を、カラーチャート情報の色見本画像に重ねて表示する。測定者は、表示部41を見て、測定結果の推移を把握できるとともに、測定結果が平均値またはその他の測定結果に対してどのぐらいずれているかを、直感的に把握することができる。これにより、測定をやり直すか否か等の対応を検討することができる。
また、上述のとおり、出力制御部52は、直近の測定結果を読み上げる音声を、音声出力部42を介して出力する。このため、測定者は視覚および聴覚の両方で測定結果を把握することができる。これにより、見逃しおよび聞き逃しを防止し、作業を効率化することができる。また、例えば、測定者が携帯端末2を作業着のポケット等に入れた状態で測定端末1a,1bを使用して測定をしている場合、測定者は携帯端末2の表示部41を視認せずとも聴覚で測定結果を把握することができる。また、測定端末1a,1bではなく携帯端末2から音声が出力されるため、例えば、測定端末1a,1bを持って手を伸ばして作業している場合等には、より測定者の耳の位置の近くにある携帯端末2から音声が出力されることとなる。このため、音声の聞き逃しを防止し、作業を効率化することができる。また、出力制御部52は、測定回数が設定回数に到達したことを示す情報(測定完了情報)を例えば、色指標値算出部51から取得した場合、測定が完了した旨を示す情報を表示するとともに、音声出力する。このため、測定者は、測定が終了したことを視覚および聴覚の双方で把握することができる。
図20は、出力制御部52が生成する表示情報の別の例を示した図である。
図20は、情報取得部57が、付加情報として過去情報を取得した場合を示している。
過去情報とは、同じ測定ポイントでの過去の日付の測定結果の平均値を示す情報である。出力制御部52は、過去情報を、例えば、表示部41の下側にプロットして表示する。このため、測定者は、本日の測定結果が過去の日付の測定結果に対してどのぐらいずれているのかを、直感的に把握することができる。これにより、肥料を散布するか否か等の対応を検討することができる。
図21は、出力制御部52が生成する表示情報の別の例を示した図である。
図21は、出力制御部52が異常値情報を表示部41に表示した場合を示している。異常値情報とは、測定結果が異常値であることを示す情報である。出力制御部52は、異常値に該当する測定結果の記号を、赤く塗り潰した状態で表示する。ただし、異常値であることがわかる態様であれば、塗り潰し以外の方法でもよい。測定結果が異常値であるか否かの判定は色指標値算出部51で行われる。色指標値算出部51は、例えば、測定結果と平均値との差が1.5以上である場合、または、測定結果が標準偏差の2σの範囲内に入っていない場合に、測定結果が異常であると判定する。色指標値算出部51は、測定結果が異常であると判定した場合、測定結果とともに異常値であることを示す情報を、出力制御部52に出力する。出力制御部52は、測定結果とともに当該情報を取得すると、異常値情報を表示部41に表示する。このとき、出力制御部52は、測定結果が異常値である旨を示す音を出力してもよい。
図22は、出力制御部52が生成する表示情報の別の例を示した図である。
図22は、情報取得部57が、付加情報として収穫適期情報および残日数情報を取得した場合を示している。収穫適期情報とは、農作物等の収穫適期の日付を示す情報である。残日数情報とは、収穫日までの残日数を示す情報である。残日数は、色指標値と対応付けて記憶されている。収穫適期情報および残日数情報は、農協、農業試験場、役所、または研究機関等によって管理されている。出力制御部52は、残日数情報を、例えば、カラーチャート情報およびプロット情報に重ねて枠状に表示する。図22では、色指標値が4.1〜5.5である場合、収穫適期までの残日数が10〜15日であることを示している。このため、測定者は、収穫適期まであと何日であるかを直感的に把握することができる。これにより、収穫日を決定する等の対応を検討することができ、作業を効率化することができる。
図23は、出力制御部52が生成する表示情報の別の例を示した図である。
図23は、出力制御部52が、図22の例に加えて、さらに他区画情報を表示部41に表示した場合を示している。他区画情報とは、同日の他の区画での測定結果の平均値を示す情報である。出力制御部52は、他区画情報を、例えば、表示部41の下側にプロットして表示する。このため、測定者は、現在測定をしている区画との他の区画との測定値のずれを直感的に把握することができる。これにより、例えば、現在測定を実施している区画と他のどの区画とを、同日に収穫するか等の日程調整を行うことができる。例えば、図23に示す場合、現在測定を実施している区画Dと、区画A,E,Fとを同日に収穫するとの判断を下すことができる。これにより、作業を効率化することができる。
図24は、出力制御部52が生成する表示情報の別の例を示した図である。
図24は、情報取得部57が、付加情報として管理範囲情報を取得した場合を示している。管理範囲情報とは、農協や研究機関等によって定められている色指標値の範囲(管理範囲)を示す情報である。管理範囲は、栽培指針等によって定められている。出力制御部52は、管理範囲情報を、例えば、プロット情報に重ねて枠状に表示する。また、色指標値算出部51は、管理範囲情報をデータ管理サーバ20から取得し、測定結果(色指標値)が管理範囲内であるか否かを判定する。色指標値算出部51は、測定結果が管理範囲内でないと判定した場合、測定結果とともに管理範囲外であることを示す情報を、出力制御部52に出力する。出力制御部52は、測定結果とともに当該情報を取得すると、当該測定結果を図20とに示した場合と同様に、異常値情報として表示部41に表示する。このとき、出力制御部52は、測定結果が管理範囲外の値である旨を示す音を出力してもよい。また、出力制御部52は、測定結果および管理範囲外であることを示す情報(フラグ)をデータ管理サーバ20に送信する。データ管理サーバ20は、当該情報を受信すると、当該情報を管理者や契約指導員等が所有する端末に自動で転送する。管理者等が肥料を散布する等の異常に対する処置(処置情報)を端末に入力すると、当該処置情報は、データ管理サーバ20を介して携帯端末2に送信されるとともに、データ管理サーバ20に蓄積される。なお、上記では、管理者等が処置情報を端末に入力するものとしたが、データ管理サーバ20に学習機能を持たせ、データ管理サーバ20が処置情報を自動的に返信するようにしてもよい。
以上のように、実施の形態2に係る色指標値取得システムまたは色指標値取得方法によれば、色指標値を読み上げる音声が携帯端末2から出力されるとともに、色指標値制御装置50では、測定端末1a,1bからキャンセル信号を取得した場合に、色指標値が登録せずに削除される。このため、測定者は携帯端末2を視認または操作することなく、測定端末1a,1b側の操作のみで撮像をやり直すことができる。これにより、作業を効率化することができる。
また、実施の形態2に係る色指標値制御装置50または色指標値制御方法によれば、測定者が、測定対象物の現在の生育段階がどの段階であるかという情報を把握でき、日程調整等の今後の対応を検討することができる。これにより、作業を効率化することができる。
最後に、測定端末1aについて説明する。
図25(a)は、測定端末1aを正面から見た図である。図25(b)は、測定端末1aを上面から見た図である。図25(c)は、測定端末1aを左から見た側面図である。
図26は、測定端末1aを正面から見た図であり、ヘッド部62が開いている状態を示している。図27は、測定端末1aの断面図である。なお、図27では、断面であることを示すハッチングを省略している。
図25(a)に示すように、測定端末1aは、本体部61、ヘッド部62、およびスイッチ部63を備えている。本体部61には、電源ボタン71およびキャンセル操作入力部(キャンセルボタン)72が設けられている。また、図26に示すように、ヘッド部62は、基部が回動自在に本体部61に固定されている。本体部61とヘッド部62との間には、測定対象となる葉等を挟むことができるようになっている。測定対象物を挟む部位(測定対象物挟持部という)における本体部61側には、ウレタンゴム64が取り付けられている。弾性力のあるウレタンゴム64を採用することで、測定対象物に傷等が付くのを防止できる。
図25(b)に示すように、ヘッド部62には、スイッチ部63が設けられている。スイッチ部63は、ヘッド部62とともに回動自在に基部が本体部61に固定されているとともに、ヘッド部62とは独立して移動可能に基部が本体部61に固定されている。
図27に示すように、スイッチ部63には、弾性体収容部63a、およびシャフト押下部63bが設けられている。弾性体収容部63aは、スイッチ部63の背面側に円筒状に立設された部位であり、第1の弾性体81が収容されている。第1の弾性体81は、例えば、ばねである。第1の弾性体81は、一端側が弾性体収容部63aに収容されているとともに、他端側がヘッド部62の平面部62aに当接するようになっている。第1の弾性体81は、測定対象物挟持部側(図27の下側)とは反対側に、スイッチ部63を押し上げるように付勢している。
シャフト押下部63bは、スイッチ部63の背面側に円柱状に立設された部位であり、後述するシャフト82を押下可能に形成されている。図27に示すように、スイッチ部63が押下されていない状態では、シャフト押下部63bの先端と、シャフト82の端部との間には隙間が形成されている。スイッチ部63が押下操作され、第1の弾性体81が所定の量だけ撓むと、シャフト押下部63bの先端がシャフト82の端部に接触するようになっている。
シャフト82は、軸方向に対して移動可能な状態でヘッド部62の内部に支持されている。シャフト82は、一端がシャフト押下部63bによって押下されると、スイッチ部63側とは反対側(図27の下側)に移動するようになっている。シャフト82におけるシャフト押下部63bと接触する側とは反対側の端部には、ピン押下部82aが取り付けられている。ピン押下部82aは、後述するピン83を押下する押下面82bを有している。押下面82bは、シャフト82の軸方向に垂直な面に対して、測定対象物挟持部とは反対側に向かうほど、後述するピン83側(図27の下側)に傾斜するように形成されている。
ピン83は、シャフト82と同軸方向に移動可能な状態で本体部61の内部に支持されている。ピン83の一端は、ピン押下部82aの押下面82bに接触するように配置されている。ピン83の他端側には、第2の弾性体84が取り付けられており、第2の弾性体84は、ピン83をシャフト82側(図27の上側)に押し上げるように付勢している。第2の弾性体84は、例えば、ばねである。ピン83における押下面82bと接触する側とは反対側の端部側には、ピン83と所定の隙間を設けてスイッチ85が配置されている。ピン83が第2の弾性体84の付勢力に抗してスイッチ85側に移動し、ピン83の端部がスイッチ85を押下するとスイッチ85がONとなり、LEDや撮像素子等の駆動を制御する制御回路の電源がオンとなる。これにより、測定対象物挟持部に挟持された測定対象が撮像されるようになっている。
測定者が、ヘッド部62とスイッチ部63を回動させて測定対象を挟み込むと、ヘッド部62(スイッチ部63)は、測定対象物の厚み(形状)によって停止する(以下、この状態を挟持状態という)。第1の弾性体81には、第2の弾性体84よりばね定数が大きいばねが用いられており、測定端末1aは、挟持状態において、スイッチ部63のみをさらに押し込まなければ、スイッチ85がONとならないようになっている。仮に、挟持状態からさらにヘッド部62を回動させなければ、スイッチ85がONとならないような構成にすると、測定対象物に押圧負荷がかかり、測定対象物が傷付いてしまうという問題が生じる。測定端末1aは、スイッチ部63がヘッド部62とは独立して移動可能に設けられており、スイッチ部63のみを押し込み可能となっているため、測定対象物を傷つけることなく測定を実現することができる。
2 携帯端末
50 色指標値制御装置
51 色指標値算出部
52 出力制御部
57 付加情報取得部




















Claims (4)

  1. 測定対象物を撮像する測定端末と通信可能に接続された色指標値制御装置であって、
    前記測定対象物の撮像画像を取得し、前記撮像画像に基づいて色指標値を算出する色指標値算出部と、
    前記色指標値とともに表示する付加情報を取得する付加情報取得部と、
    前記色指標値と前記付加情報とに基づき、表示情報を生成する出力制御部とを備え、
    前記付加情報取得部は、前記測定対象物の生育の段階毎の色見本画像を時系列に沿って並べたカラースケール情報を前記付加情報として取得し、
    前記出力制御部は、前記カラースケール情報と、前記色指標値算出部で算出された前記色指標値を示す記号を、前記カラースケール情報の色指標値と対応する位置に表したプロット情報とを、前記表示情報とすることを特徴とする色指標値制御装置。
  2. 前記出力制御部は、前記測定対象物の収穫適期までの残日数を示す残日数情報を、前記表示情報とすることを特徴とする請求項1記載の色指標値制御装置。
  3. 測定対象物を撮像する測定端末と通信可能に接続された色指標値制御装置を用いた色指標値制御方法であって、
    色指標値算出部が、前記測定対象物の撮像画像を取得し、前記撮像画像に基づいて色指標値を算出する色指標値算出ステップと、
    付加情報取得部が、前記色指標値とともに表示する付加情報を取得する付加情報取得ステップと、
    出力制御部が、前記色指標値と前記付加情報とに基づき、表示情報を生成する出力制御ステップとを備え、
    前記付加情報取得ステップでは、前記測定対象物の生育の段階毎の色見本画像を時系列に沿って並べたカラースケール情報を前記付加情報として取得し、
    前記出力制御ステップでは、前記カラースケール情報と、前記色指標値算出ステップで算出された前記色指標値を示す記号を、前記カラースケール情報の色指標値と対応する位置に表したプロット情報とを前記表示情報とすることを特徴とする色指標値制御方法。
  4. 前記出力制御ステップでは、前記測定対象物の収穫適期までの残日数を示す残日数情報を、前記表示情報とすることを特徴とする請求項3記載の色指標値制御方法。



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