JP2019136864A - 複層シート及び袋物 - Google Patents

複層シート及び袋物 Download PDF

Info

Publication number
JP2019136864A
JP2019136864A JP2018018782A JP2018018782A JP2019136864A JP 2019136864 A JP2019136864 A JP 2019136864A JP 2018018782 A JP2018018782 A JP 2018018782A JP 2018018782 A JP2018018782 A JP 2018018782A JP 2019136864 A JP2019136864 A JP 2019136864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
pieces
flexible sheet
multilayer
flexible
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018018782A
Other languages
English (en)
Inventor
友徳 内山
Tomonori Uchiyama
友徳 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2018018782A priority Critical patent/JP2019136864A/ja
Publication of JP2019136864A publication Critical patent/JP2019136864A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】曲げられた際に折目模様が浮き出る複層シート及び袋物を提供する。【解決手段】本複層シート110は、一方の面(裏面)を内向き又は外向きに曲げられるフレキシブルシート111と、フレキシブルシート111よりも硬質で、フレキシブルシート111の裏面に近接して貼り付けられた複数のピース112と、を備えている。ピース112は、フレキシブルシート111が裏面を内向きに曲げられた状態で、隣り合っているエッジ同士が接触するように近接して配置されている。フレキシブルシート111は、裏面を内向きに曲げられた状態で、ピース112のエッジによって他方の面(表面)に折目模様が浮き出る。フレキシブルシート111は、皮革が採用される。袋物は、ペンケースやバッグなどである。【選択図】図1

Description

本発明は、フレキシブルシートに折目模様が浮き出るようにした複層シート、及びこの複層シートから成形される袋物に関する。
従来より、皮革製品の表面に模様を施す方法や素材が種々提供されている。例えば、特許文献1には、皮革の裏面をほぼ直線的に複数箇所で漉いた革素材が提供されている。この革素材の漉きが加えられた部分は、1.2mm以下の厚さとされている。
この革素材の漉きが加えられた部分は、厚さが相当薄くなることで、柔らかくなって曲がりやすくなる。革素材の銀面(表面)は、漉きの部分で多少窪み、僅かな凹部が形成されることで、格子状の模様が施される。このような革素材は、ハンドバッグや筆入れなどとして製品化される。
登録実用新案第3195757号公報
特許文献1に記載された革素材は、皮革の裏面が漉かれることで形成される凹部の部分において薄肉となる。革素材は、凹部の部分において薄すぎると、破けてしまう。したがって、使用する革素材は、凹部の部分において破けない程度の厚さが要求され、薄い革素材を使用することができない。
さらに、特許文献1に記載された革素材は、形成された凹部と凹部との間が曲げられないことで、凹部の部分に折目模様が浮き出る。このような革素材は、例えば革素材が柔らかすぎたり硬すぎたりするというような特性によって、折目模様が浮き出なかったり、凹部以外で折目模様が浮き出たりすることがある。したがって、この革素材は、皮革の特性によって、所望のラインで折目模様が浮き出ないことがある。
本発明は、曲げられた際に折目模様が浮き出る複層シート及び袋物を提供することを目的とする。
本発明に係る複層シートは、
一方の面を内向き又は外向きに曲げられるフレキシブルシートと、
前記フレキシブルシートよりも硬質で、前記フレキシブルシートの前記一方の面に近接して貼り付けられた複数のピースと、
を備え、
前記各ピースは、近接して隣り合い、
前記フレキシブルシートは、前記一方の面を内向きに曲げられた状態で、前記ピースのエッジによって他方の面に折目模様が浮き出る。
本発明に係る複層シートの前記ピースは、前記フレキシブルシートが前記一方の面を内向きに曲げられた状態で、隣り合っているエッジ同士が接触するように配置されていてもよい。
本発明に係る複層シートの前記ピースは、それぞれ分離していてもよい。
本発明に係る複層シートは、前記フレキシブルシートの前記一方の面に貼り付けられる基盤を備え、前記ピースは、前記基盤の少なくとも前記一方の面に入れられた複数方向の複数の溝で囲まれた領域内に設けられてもよい。
本発明に係る複層シートは、前記ピースを覆う裏地を前記フレキシブルシートの前記一方の面側に備えていてもよい。
本発明に係る複層シートの前記フレキシブルシートは、皮革であってもよい。
本発明に係る複層シートは、曲げられた前記フレキシブルシートの一対の側縁を接離させる開閉具を備えていてもよい。
本発明に係る袋物は、
本発明に係る複層シートを備え、
前記複層シートが袋状に成形されたものである。
本発明によれば、曲げられた際に折目模様が浮き出る複層シート及び袋物を提供することができる。
本発明に係る複層シートの第1の実施形態を示す概略分解斜視図である。 本発明に係る袋物の第1の実施形態を示し、図2(a)は袋物が閉じている状態を示す概略斜視図、図2(b)は袋物が開いている状態を示す概略斜視図である。 本発明に係る複層シートの第2の実施形態を示す概略斜視図である。 本発明に係る袋物の第2の実施形態を示す概略斜視図である。 本発明に係る袋物の第3の実施形態を示す概略斜視図である。 本発明に係る袋物の第4の実施形態を示す概略斜視図である。 本発明に係る複層シートの第2の実施形態に備えられた基盤を示す概略斜視図である。
〔第1の実施形態〕
本発明に係る複層シート及び袋物の第1の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明に係る複層シート110の第1の実施形態を示す概略分解斜視図である。図2は、本発明に係る袋物10の第1の実施形態を示し、図2(a)は袋物10が閉じている状態を示す概略斜視図、図2(b)は袋物10が開いている状態を示す概略斜視図である。
第1の実施形態の複層シート110は、図2に示すような袋物10が成形される素材である。「成形」とは、ユーザが個人的に袋物10を組み立てたり、製造業者が工場などで製作したりすることを含む。袋物10から複層シート110に展開することは、個人的に行える。第1の実施形態の袋物10は、デザイン性に富んだペンケースである(以下、第1の実施形態では「ペンケース10」として説明する。)。
図1に示すように、第1の実施形態の複層シート110は、フレキシブルシート111と複数のピース112とを備えている。フレキシブルシート111としては、皮革が採用される。皮革は、折目模様が浮き出る厚さないし柔軟性を有していれば、その種類を限定しない。
フレキシブルシート111は、アーチ窓のような形状で、一方側が半円形とされ、他方側が四角形とされている。複層シート110は、開閉具113を備えている。開閉具113としては、図示したようなファスナや、図示しない面ファスナ、スナップボタンなどが採用される。以下、開閉具113はファスナ113として説明する。
ファスナ113は、噛み合うエレメント(務歯)113aと、エレメント113aを噛み合わせたり外したりするためのスライダ113b(図1において図示せず)とを備えている。エレメント113aは、フレキシブルシート111の半円形の部分の周縁と、この半円形の部分に連続する一対の直線状の部分の両側縁部にU字状に設けられる。
フレキシブルシート111からペンケース10が製作された状態において、ファスナ113のエレメント113aは、円弧状の中心部が折目となって、噛み合ったり外れたりする開閉部となる。ファスナ113は、スライダ113bがエレメント113aの中心部に位置している状態において閉じられ、スライダ113bがエレメント113aの中心部から離れることで開けられる。ファスナ113が開けられると、ペンケース10は、複層シート110の一端部側が外向きに折り返せるようにされている。
ピース112は、フレキシブルシート111よりも硬質で、例えばABS樹脂などの樹脂によって形成されている。ピース112は、フレキシブルシート111の一方の面(この実施形態では以下、「裏面」として説明する。)に貼り付けられる。ピース112は、例えば、接着剤や両面接着テープ、熱溶着などによってフレキシブルシート111の裏面に接着される。ピース112は、ボタンホールのような小孔が形成されることで、糸などによってフレキシブルシート111の裏面に縫い付けられてもよい。
ピース112の形状は、図示したような直角二等辺三角形だけでなく、図示しない正三角形、四角形、六角形、円形、楕円形、星形、キャラクタなどを象った形状など限定しない。いずれにしても、各ピース112は、分離して配置されている。分離して配置された各ピース112は、フレキシブルシート111が裏面を内向きに曲げられた状態で、隣り合っているエッジ同士が接触するように近接している。
複数のピース112が仮にフレキシブルシート111の裏面全面に貼り合わされていると、アーチ窓形状に形成されたフレキシブルシート111から製作されるペンケース10の一端部12を寄せ合わせたり、内面を外向きに折り返したりしにくくなる。
ペンケース10の一端部12を寄せ合わせたり、内面を外向きに折り返したりしやすくするため、フレキシブルシート111の裏面に貼り合わされるピース112は、フレキシブルシート111の半円形の一方側で漸減している。具体的には、ピース112は、フレキシブルシート111の四角形の他方側でほぼ全面貼り合わされ、半円形の一方側で円弧状の中心部へ突き出る三角形状に形成され、複数のピース112全体において五角形状とされ、全面に貼り付けられていない。つまり、フレキシブルシート111の一方側の両側部には、ピース112が貼り付けられない。
複層シート110は、ピース112を覆う裏地115を備えている。裏地115は、フレキシブルシート111と同じ大きさとされる。裏地115の周縁部とフレキシブルシート111の周縁部とが重なり合って、接着剤や縫合などによって貼り合わされる。裏地115は、ピース112とも接着剤などによって貼り合わされる。したがって、ピース112は、フレキシブルシート111と裏地115とに挟まれ、両者111,115に貼り合わされる。裏地115の材質は、柔軟性を有していれば限定しない。例えば、裏地115は、皮革やビニル、布などが採用される。
このような複層シート110によって図2に示すような角筒状のペンケース10が製作される。ペンケース10は、角筒状に成形された複層シート110の内部にペン(図示せず)などを収納する収納部(採番せず)を設けている。このペンケース10は、アーチ窓のような形状のフレキシブルシート111から製作されるため、一端側が円弧を描いた独特のフォルムを呈している。
ペンケース10は、フレキシブルシート111の裏面及び裏地115が内向きに曲げられ、フレキシブルシート111の表面が露出する。ペンケース10は、複層シート110の半円形の一方側の部分の中心を折目とし、四角形の他方側の部分の一対の側縁が接離する開閉部11とされる。開閉部11は、フレキシブルシート111に備えられたファスナ113によって開閉し、収納部内のペンなどが飛び出ないようにしたり、取り出したりすることができる。
ペンケース10は、一端部12側を上向きにして起立姿勢とすることができるように、下端となる他端部に四角形状の台座13を備えている。台座13は、角筒状に成形された複層シート110の他端部に鋲(図示せず)などによって固定されている。台座13によって複層シート110が筒状を維持し、収納部を設けるように保形される。
このペンケース10は、隣り合っているピース112のエッジがフレキシブルシート111の表面側へ飛び出る状態になったり、裏地115側へ凹む状態になったりすることで、フレキシブルシート111の表面に折目模様が浮き出たようになる。隣り合っているピース112のエッジ同士が接触するように近接して配置されることにより、フレキシブルシート111が曲げられた状態で、ピース112が傾斜し、その傾斜姿勢が規制され、浮き出た折目模様が歪まないようにすることができる。つまり、折目と折目の間のフレキシブルシート111は、ピース112によって平坦な状態を維持する。
ペンケース10は、フレキシブルシート111が皮革であることにより、高級感が醸し出され、折目模様が浮き出ることにより、独特のフォルムが生み出される。ピース112は、フレキシブルシート111よりも硬質であることから、複層シート110が歪まないように補強することができる。
このペンケース10は、収納部内にペンなどが入れられ、図2(a)に示すように、ファスナ113が閉じられて携行される。ペンケース10は、図2(a)に示すような起立姿勢でなく、横臥姿勢で携行することもできる。携行中にペンなどが収納部内で揺れ動いても、フレキシブルシート111に貼り付けられたピース112は、裏地115に覆われていることでフレキシブルシート111から外れない。
収納部内からペンなどを取り出すときは、図2(b)に示すようにファスナ113を開ける。ペンケース10は、起立姿勢となるように台座13をデスク上に置くことで、ペンスタンドとして使用することができる。ペンケース10は、複層シート110の先端部を折り返し、裏地115が表側に現れるように開閉部11を開けた状態を維持することができる。ピース112が複層シート110の一端側で漸減していることで、複層シート110の先端部は、折り返される。ペンケース10は、横臥姿勢でも使用することができる。
なお、第1の実施形態では、製造業者がフレキシブルシート111からペンケース10を製作するとして説明したが、ユーザがフレキシブルシート111からペンケース10を個人的に組み立ててもよい。
〔第2の実施形態〕
本発明に係る複層シート120及び袋物の第2の実施形態について図3及び図4を参照して説明する。図3は、本発明に係る複層シート120の第2の実施形態を示す概略分解斜視図である。図4は、本発明に係る袋物20の第2の実施形態を示す概略斜視図である。
第2の実施形態の複層シート120は、図4に示すような袋物20を組み立てる素材である。第2の実施形態の袋物20は、デザイン性に富んだバッグである(以下、第2の実施形態では、「バッグ20」として説明する。)。
図3に示すように、第2の実施形態の複層シート120は、バッグ20を組み立てるため、フレキシブルシート121と、複数のピース122とを備えている。フレキシブルシート121としては、第1の実施形態と同様、折目模様が浮き出る厚さないし柔軟性を有している種々の皮革が採用される。フレキシブルシート121は、四角形状(この実施形態では長方形)に形成される。複層シート120の短辺側の平行な一対の端部には、複数の通し孔(採番せず)が一定間隔で形成されている。
ピース122は、第1の実施形態と同様、フレキシブルシート121よりも硬質で、例えばABS樹脂などの樹脂によって形成される。ピース122は、第1の実施形態と同様、図示したような直角二等辺三角形や図示しない多角形や円形など種々の形状に成形される。
ピース122は、フレキシブルシート121の一方の面(この実施形態では裏面)のほぼ全面に近接して貼り付けられる。ただし、フレキシブルシート121の短辺側の一対の端部は、ピース122を貼り付ける部位とピース122を貼り付けない部位とが交互に設けられる。ピース122は、例えば、接着剤や両面接着テープなどによってフレキシブルシート121に接着される。ボタンホールのような小孔が形成されたピース122は、糸などでフレキシブルシート121に縫い付けられる。
フレキシブルシート121が裏面を内向きに曲げられると、隣り合っているピース122のエッジ同士が接触する。フレキシブルシート121の短辺側の端部は、ピース122を貼り付ける部位とピース122を貼り付けない部位とが交互に設けられていることで、複層シート120の両端部は、山折りと谷折りが交互に連なるように折り曲げられた襞状となって閉じられる。
複層シート120は、ピース122を覆う裏地125を備えている。裏地125は、フレキシブルシート121と同じ乃至小さ目の大きさとされる。裏地125の周縁部とフレキシブルシート121の周縁部とが重なり合って、接着剤や縫合などによって貼り合わされる。ピース122は、フレキシブルシート121と裏地125とに挟まれ、両者121,125に貼り合わされる。裏地125の材質は、柔軟性を有していれば限定しない。裏地125は、例えば、皮革やビニル、布などが採用される。
このような複層シート120は、第1の開閉具123を備えている。第1の開閉具123は、複層シート120の長辺側の平行な一対の側縁部に備えられている。複層シート120の通し孔には、第2の開閉具124の紐124aが備えられる。通し孔は、ピース122やピース122のないフレキシブルシート121及び裏地125に穿孔するように設けられる。
このような複層シート120は、平坦である。したがって、複層シート120は、例えば、旅行や出張時において、当初は使用しないものの必要に応じて使用したい場合に、スーツケースなどの鞄に嵩張らないように入れて携行することができる。そして、旅先や出張先でバッグ20を携帯する必要が生じたときは、スーツケースなどの鞄を宿舎に置いたまま、鞄から複層シート120を取り出して筒状に曲げることで、図4に示すようなバッグ20を組み立てることができる。
バッグ20は、収納部を設ける横向き筒状の胴部21と、胴部21に設けられた上面開閉部22及び端面開閉部23と、上面開閉部22を開閉する第1の開閉具(以下、「上面開閉具」という。)123と、端面開閉部23を開閉する第2の開閉具(以下、「端面開閉具」という。)124とを備えている。上面開閉部22は、胴部21の上面の長さ方向に設けられる。端面開閉部23は、胴部21の両端に設けられる。なお、バッグ20は、胴部21の一端にのみ端面開閉部23を設け、他端を閉鎖部としてもよい。
上面開閉部22は、上面開閉具123によって開閉する。上面開閉具123は、図示したようなファスナや図示しない面ファスナ、スナップボタンなど種々のタイプがデザインに応じて採用される。以下、上面開閉具123はファスナ123として説明する。ファスナ123は、噛み合うエレメント(務歯)123aと、エレメント123aを噛み合わせたり外したりするためのスライダ123b(図3において図示せず)を備えている。エレメント123aは、複層シート120の長辺側の平行な一対の側縁部に設けられる。
端面開閉部23は、山折りと谷折りが交互に連なるような襞状に形成され、端面開閉具124によって開閉する。端面開閉部23は、複数の通し孔に通される紐124aと、紐124aが挿通する留め具124bとを備えている。留め具124bは、紐124aが挿通した状態で、端面開閉部23を閉めるように端面開閉部23に近づいたり、端面開閉部23を開けるように端面開閉部23から離れたり、移動自在とされている。
紐124aを保持した状態の留め具124bが緩められる(端面開閉部23から離れる)ことで、端面開閉部23は、円形に開口する。留め具124bが締められる(端面開閉部23に近づく)ことで、端面開閉部23は閉じた状態となる。なお、端面開閉具124は、留め具124bを備えず、端面開閉部23を閉じた状態で紐124aの両端部を結ぶようにしてもよい。端面開閉具124は、図示しないファスナや面ファスナ、スナップボタンなどとしてもよい。バッグ20は、筒状部の底面に底鋲(図示せず)を備えていてもよい。
このようにして複層シート120によってバッグ20が成形される。このバッグ20は、複層シート120がフレキシブルシート121の裏面に複数のピース122を貼り付けたものであることから、複層シート120が筒状に曲げられることによって、隣り合っているピース122のエッジ同士が接触し、フレキシブルシート121の表面に折目模様が浮き出る。
この折目模様は、隣り合っているピース122のエッジがフレキシブルシート121側へ飛び出る状態になったり、裏地125側へ凹む状態になったりすることで、独特のフォルムを維持する。隣り合っているピース122のエッジ同士が接触するように近接して配置されることにより、フレキシブルシート121が曲げられた状態で、ピース122が傾斜し、その傾斜姿勢が規制され、浮き出た折目模様が歪まないようにすることができる。つまり、折目と折目の間のフレキシブルシート121は、ピース122によって平坦な状態を維持する。ピース122は、フレキシブルシート121よりも硬質であることから、複層シート120が歪まないように補強することができる。
このバッグ20は、上面開閉具123又は端部開閉具が開閉されることで、収納部内に小物を出し入れすることができる。このバッグ20は、裏地125を備えていることによって、収納部内に小物を出し入れするに際して、ピース122が外れることがないようになっている。携帯したバッグ20は、宿舎において平坦な複層シート120に戻し、スーツケースなどの鞄に嵩張らないように戻すこともできる。そして、鞄から取り出された複層シート120は、平坦であるため、例えば棚に立てて保管したり、引きだし(抽斗)内に寝かして保管したりできる。なお、このバッグ20は、図示しない持ち手(ハンドル)などを有するようにすることもできる。
〔その他の実施形態〕
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は何ら前記実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。また本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更や上記実施の形態の組み合わせを施してもよい。
すなわち、袋物は、第1の実施形態のペンケース10や第2の実施形態のバッグ20に限定されない。袋物は、例えば、図5に示すようなポーチ30(第3の実施形態)や、図6に示すようなトートバッグ40(第4の実施形態)などであってもよい。
図5は、ポーチ30を示す概略正面図である。このポーチ30は、第1及び第2の実施形態で説明したようなフレキシブルシート131と複数のピース132とを備えた複層シート130から製作される。この複層シート130は、複数のピース132を覆う裏地(図示せず)を備えていてもよい。この複層シート130は、四角形状に形成され、第2の実施形態の複層シート130のような通し孔が形成されていない。図示したピース132は、三角形状に形成されているが、四角形や六角形のような多角形状だけでなく、円形状などに形成されてもよく、形状を特定しない。
ポーチ30は、複層シート130の一方の端部と他方の端部とが上側で向き合うように、複層シート130が二つ折りのように曲げられ、収納部を設けるように、両側部が縫合などによって結合されている。ポーチ30の上側には、開閉具133が備えられる。開閉具133は、図示したような下向きコ字状の口金や、図示しないファスナ、面ファスナ、スナップボタンなどによって構成される。
図6は、トートバッグ40を示す概略斜視図である。このトートバッグ40は、第1及び第2の実施形態で説明したようなフレキシブルシート141と複数のピース142とを備えた複層シート140から製作される。この複層シート140は、複数のピース142を覆う裏地(図示せず)を備えていてもよい。この複層シート140は、四角形状に形成され、第2の実施形態の複層シート120のような通し孔が形成されていない。図示したピース142は、六角形状に形成されているが、三角形のような多角形や円形などに形成されてもよく、形状を限定しない。
ポーチ30もトートバッグ40も、ピース132,142のエッジによってフレキシブルシート131,141の表面に折目模様が浮き出る。この折目模様は、ピース132,142がフレキシブルシート131,141よりも硬質であることから、折目と折目との間が平坦な状態を維持し、歪まないように補強される。なお、ポーチ30もトートバッグ40も、製造業者によってフレキシブルシート131,141から製作されるだけでなく、ユーザが個人的に組み立ててもよい。
第1の実施形態の複層シート110は、複数のピース112が個々にフレキシブルシート111に貼り付けられた。しかし、ピース112は、図7に示すように、フレキシブルシート111に貼り付けられた硬質の基盤150の前面に設けられてもよい(複層シートの第2の実施形態)。図7は、第2の実施形態の複層シートに備えられた基盤150の実施形態を示す概略斜視図である。
1枚の基盤150をフレキシブルシート111に貼り付けるだけで、多数のピース112をフレキシブルシート111に貼り付けることができる。このピース112は、基盤150の前面に異なる方向に入れられた多数の溝151で囲まれた領域内に設けられる。各ピース112は、溝151を介して隣り合い、フレキシブルシート111が曲げられた状態において、隣り合っているエッジ同士が接触するように溝151の幅と深さが設定される。溝151は、図7に示したような幅を有しているものだけでなく、切目のような幅が極めて狭いものであってもよい。隣り合ったピース112とピース112とは、狭間部152で連結された状態となる。
ピース112の形状は、溝151の方向によって特定される。溝151は、例えば交差する第1、第2、第3の三方向に形成される。第1の溝151は、例えば横方向に形成される。第2の溝151は、第1の溝151に対して+45°の角度で傾斜して形成される。第3の溝151は、第1の溝151と第2の溝151の交点から第1の溝151に対して−45°の角度で傾斜して形成される。このような第1、第2、第3の溝151によって、囲まれた領域内に直角二等辺三角形のピース112が形成される。
ただし、基盤150は、四角形状に形成される。したがって、基盤150の外周に設けられるピースは、直線状のラインに揃えられるように、基盤150の中間部よりも小さめの三角形に形成されたり、変形四角形に形成されたりする。基盤150は、成形される袋物の形態に合わせて、図1に示すような五角形のような形状やその他任意の形状としてもよい。
基盤150に形成される第1、第2、第3の溝151が60°の等角度で形成されると、ピース112は正三角形に形成される。溝151が三方向でなく格子状に横方向と縦方向に形成されると、ピース112は正方形又は長方形に形成される。溝151が二方向に傾斜した多数の平行線で形成されると、ピースは菱形に形成される。溝151がハニカム状に形成されると、ピース112は六角形に形成される。その他、ピース112は溝151の方向によって種々の形状に形成される。
前記実施形態のピース112は、隣り合っているエッジ同士が接触するように配置されたが、フレキシブルシート111の柔軟性の度合いなどから、エッジによって折目模様を浮き出すことができれば、エッジ同士が接触しないように分離して配置されてもよい。さらに、前記実施形態のピース112は、多数個が配置されたが、2個のピース112によっても、折目模様を浮き出すことができる。
ピース112は、分離していても、基盤150に形成されていても、同じ形状とすることなく、異なる形状としてもよい。特に、分離しているピース112は、円形や星形、キャラクタなどの形状に容易に象ることができる。さらに、異なる形状のピース112がフレキシブルシート111の裏面に貼り付けられてもよい。
複層シートの第2の実施形態では、第1の実施形態のピース112の変形例として説明したが、第2乃至第4の実施形態のピース122,132,142であっても、同様に基盤150に設けられてもよい。
前記実施形態の複層シート110,120,130,140は、フレキシブルシート111,121,131,141の裏面に裏地を貼り合わせたが、必ずしも裏地を備えなくてもよい。裏地を備えない複層シート110,120,130,140にあっては、ピース112,122,132,142が表面になるような袋物を成形してもよい。この場合は、ピース112,122,132,142自体が見える模様そのものとなる。
前記実施形態の複層シート110,120,130,140は、フレキシブルシート111,121,131,141として皮革を採用したが、皮革に替え、人工皮革や樹脂、布地などを採用してもよい。
前記実施形態の複層シート110,120,130,140は、ピース112,122,132,142としてABS樹脂のような樹脂を採用したが、フレキシブルシート111,121,131,141よりも硬質であれば、紙や金属などを採用してもよい。フレキシブルシート111,121,131,141が例えば、樹脂や布地などであれば、ピース112,122,132,142として硬質の皮革を使用してもよい。
前記実施形態では、複層シート110,120,130,140から各種の袋物10,20,30,40を成形した。しかし、複層シート110,120,130,140は、前記実施形態で説明した袋物以外に種々の製品として使用することができる。例えば、複層シート110,120,130,140からは、広義の袋物といえる財布、メガネケース、各種のボックスやブーツなどの靴を成形することもできる。また、第2の実施形態において、複層シート120からバッグ20を組み立てたり、戻したりする場合について説明したが、第1の実施形態などであっても同様に複層シート110,130,140から袋物10,30,40を組み立てることもできる。
また、複層シート110,120,130,140は、円柱に巻き付けられることにより、化粧板のように使用することができる。ピース112,122,132,142がフレキシブルシート111,121,131,141の裏面に貼り付けられ、フレキシブルシート111,121,131,141が曲げられることによって、折目模様がフレキシブルシート111,121,131,141の表面に浮き出る。
複層シート110,120,130,140を円柱に巻き付ける場合は、ピース112,122,132,142を外向きにしてもよい。この場合は、フレキシブルシート111,121,131,141がピースを貼り付けている側が表面となる。ピース112,122,132,142が独特の模様を醸し出す。
この場合は、隣り合っているピース112,122,132,142のエッジが離れるため、隣り合っているピース112,122,132,142とピース112,122,132,142とは曲げられたときに接触するように離れていなくてもよい。ピース112,122,132,142が表面となるようにフレキシブルシート111,121,131,141に貼り付けられる場合は、複層シート110,120,130,140を壁の下地に貼り付けてもよい。
〔まとめ〕
以上まとめると、本発明が適用される複層シート110,120,130,140は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される複層シート110,120,130,140は、
一方の面を内向き又は外向きに曲げられるフレキシブルシート111,121,131,141と、
前記フレキシブルシート111,121,131,141よりも硬質で、前記フレキシブルシート111,121,131,141の前記一方の面に近接して貼り付けられた複数のピース112,122,132,142と、
を備え、
前記各ピース112,122,132,142は、近接して隣り合い、
前記フレキシブルシート111,121,131,141は、前記一方の面を内向きに曲げられた状態で、前記ピース112,122,132,142のエッジによって他方の面に折目模様が浮き出る。
この複層シート110,120,130,140によれば、フレキシブルシート111,121,131,141が前記一方の面を内向き又は外向きに曲げられ、フレキシブルシート111,121,131,141よりも硬質のエッジによって表面に折目模様が浮き出ることで、フレキシブルシート111,121,131,141の厚さに関わりなく、立体的なフォルムを生み出し、折目と折目の間がピース112,122,132,142によって平坦を維持して歪まないように補強することができる。
本発明が適用される一態様の複層シート110,120,130,140において、
前記ピース112,122,132,142は、前記フレキシブルシート111,121,131,141が一方の面を内向きに曲げられた状態で、隣り合っているエッジ同士が接触するように近接して配置されている。
この複層シート110,120,130,140によれば、隣り合っているピース112,122,132,142のエッジ同士が接触するように近接して配置されることにより、フレキシブルシート111,121,131,141が曲げられた状態で、ピース112,122,132,142が傾斜し、その傾斜姿勢が規制され、所期の折目模様が浮き出るようにすることができる。
本発明が適用される複層シート110,120,130,140において、
前記ピース112,122,132,142は、それぞれ分離している。
この複層シート110,120,130,140によれば、ピース112,122,132,142が分離していることにより、任意の形状のピース112,122,132,142をフレキシブルシート111,121,131,141の任意の位置に貼り付けることができ、バリエーションを増やすことができる。
本発明が適用される複層シート110,120,130,140において、
前記フレキシブルシート111,121,131,141の前記一方の面に貼り付けられる基盤150を備え、
前記ピース112,122,132,142は、前記基盤150の少なくとも前記一方の面に入れられた複数方向の複数の溝151で囲まれた領域内に設けられる。
この複層シート110,120,130,140によれば、基盤150をフレキシブルシート111,121,131,141に貼り付け、個々のピース112,122,132,142をフレキシブルシート111,121,131,141に貼り付けないため、ピース112,122,132,142をフレキシブルシート111,121,131,141に貼り付ける作業性を向上させることができる。
本発明が適用される他態様の複層シート110,120,130,140は、
前記ピースを覆う裏地115,125を前記フレキシブルシート111,121,131,141の前記一方の面側に備えている。
この複層シート110,120,130,140によれば、ピース112,122,132,142が裏地に覆われることにより、ピース112,122,132,142がフレキシブルシート111,121,131,141から外れにくいようにすることができる。
本発明が適用される異なる他態様の複層シート110,120,130,140は、
前記フレキシブルシート111,121,131,141は、皮革である。
この複層シート110,120,130,140によれば、フレキシブルシート111,121,131,141が皮革であることにより、高級感のある袋物などの製品を成形することができる。
本発明が適用されるさらに異なる他態様の複層シート110,120,130,140は、
曲げられた前記フレキシブルシート111,121,131,141の一対の側縁が接合した状態を維持させる開閉具113,123,124を備えている。
この複層シート110,120,130,140によれば、フレキシブルシート111,121,131,141に開閉具113,123,124が備えられていることにより、複層シート110,120,130,140から袋物などの製品を成形しやすくすることができる。
本発明が適用される袋物10,20,30,40は、
本発明に係る複層シート110,120,130,140を備え、
前記複層シート110,120,130,140が袋状に成形されている。
この袋物によれば、本発明に係る複層シート110,120,130,140から成形されることにより、フレキシブルシート111,121,131,141の厚さに関わりなく、表面に折目模様が浮き出るようにし、折目と折目の間が板状を維持するように補強され、独特のフォルムを生み出すことができる。
10,20,30,40:袋物
110,120,130,140:複層シート
111,121,131,141:フレキシブルシート
112,122,132,142:ピース
113,123,124,133:開閉具
115,125:裏地
150:基盤
151:溝

Claims (8)

  1. 一方の面を内向き又は外向きに曲げられるフレキシブルシートと、
    前記フレキシブルシートよりも硬質で、前記フレキシブルシートの前記一方の面に近接して貼り付けられた複数のピースと、
    を備え、
    前記各ピースは、近接して隣り合い、
    前記フレキシブルシートは、前記一方の面を内向きに曲げられた状態で、前記ピースのエッジによって他方の面に折目模様が浮き出る、
    複層シート。
  2. 前記ピースは、前記フレキシブルシートが前記一方の面を内向きに曲げられた状態で、隣り合っているエッジ同士が接触するように配置されている請求項1に記載の複層シート。
  3. 前記ピースは、それぞれ分離している請求項1又は2に記載の複層シート。
  4. 前記フレキシブルシートの前記一方の面に貼り付けられる基盤を備え、
    前記ピースは、前記基盤の少なくとも前記一方の面に入れられた複数方向の複数の溝で囲まれた領域内に設けられる請求項1又は2に記載の複層シート。
  5. 前記ピースを覆う裏地を前記フレキシブルシートの前記一方の面側に備えている請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の複層シート。
  6. 前記フレキシブルシートは、皮革である請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の複層シート。
  7. 曲げられた前記フレキシブルシートの一対の側縁を接離させる開閉具を備えている請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の複層シート。
  8. 請求項1乃至7に記載のうちいずれか1項に記載の複層シートを備え、
    前記複層シートが袋状に成形された、
    袋物。
JP2018018782A 2018-02-06 2018-02-06 複層シート及び袋物 Pending JP2019136864A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018018782A JP2019136864A (ja) 2018-02-06 2018-02-06 複層シート及び袋物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018018782A JP2019136864A (ja) 2018-02-06 2018-02-06 複層シート及び袋物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019136864A true JP2019136864A (ja) 2019-08-22

Family

ID=67692795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018018782A Pending JP2019136864A (ja) 2018-02-06 2018-02-06 複層シート及び袋物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019136864A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019208865A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 株式会社バルコス バッグ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019208865A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 株式会社バルコス バッグ
JP7177320B2 (ja) 2018-06-05 2022-11-24 株式会社バルコス バッグ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
USD885042S1 (en) Bag
USD868461S1 (en) Bag
USD866175S1 (en) Bag
USD1000834S1 (en) Duffel bag
US5692604A (en) Daily wear organizer
USD949555S1 (en) Bag
USD920005S1 (en) Travel pillow
USD923710S1 (en) Roofing material display
USD960564S1 (en) Bag
JP2019136864A (ja) 複層シート及び袋物
JP2003026193A (ja) 把手部付き包装袋及びその前駆体
JP2006334215A (ja) 買い物袋
US3295644A (en) Clothes packing bag and carrier
JPH0635972Y2 (ja) 収納箱の布付きパット
JP3146260U (ja) 携帯バッグ
USD976706S1 (en) Device holder
USD1006106S1 (en) Flexible spine binder
JP6543783B1 (ja) 既製の着物帯を利用したバッグ及び冊子類収容具
JP3228971U (ja) マスク保管具
JP3101278U (ja) ペンケース
JP3087889U (ja) 包装袋
JP2017048530A (ja) 縁取りテープ及び縁取り置き畳・縁取り上敷並びに縁取りテープと物品とのセット物
JP6645992B2 (ja) 包装用袋の製造方法
US421101A (en) Joseph manheimer
JP3206327U (ja) バッグ