JP2019134257A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 LED光源などによって発生するフリッカを撮影前に視認し易くし、フリッカの発生しないシャッタースピードを精密に設定することができる撮像装置を提供すること。【解決手段】 撮像装置は、撮像素子206と、システム制御部225とを有する。システム制御部225は、静止画撮像シーケンスで撮像された画像を表示する第1のライブビュー表示モード、又は静止画撮像シーケンスとは異なる撮像シーケンスで撮像された画像を表示する第2のライブビュー表示モードに切り替える。第1のライブビュー表示モードは、画像の一部を切り出して略ピクセル等倍以上の拡大倍率で表示する拡大ライブビュー表示モードと、拡大倍率よりも低い倍率の通常倍率ライブビュー表示モードとを少なくとも有する。【選択図】 図1
Description
本発明は、撮像装置に関する。
蛍光灯は、100Hz(電源周波数が50Hz)又は120Hz(同60Hz)で明滅する。このような明滅を繰り返すフリッカ光源下で撮影が行われたときに、撮影された画像にフリッカによる横縞が発生する場合があることが知られている。フリッカによる横縞の影響を抑制するための手法として、例えば特許文献1が挙げられる。特許文献1に開示されるカメラ装置は、蛍光灯の明滅周期を検出し、明滅周期に同期して、明るさの比較的安定しているピーク付近において高速シャッタースピードで撮影することで、明滅の影響を低減している。
近年、省エネ、長寿命化の観点から、例えば体育館、室内演芸場及び一般家庭における室内照明は、蛍光灯からLEDに変わりつつある。商用電源周波数の2倍の低速な周期で明滅する蛍光灯に対して、LED照明機器は数kHz〜数百kHzという高速な周波数で明滅し、明滅の明暗差も蛍光灯に比べて格段に大きい。また、一般的に、LED光源に限らず明滅を繰り返すフリッカ光源の周波数は理想的に安定しておらず、フリッカ光源の位相とピークタイミングとの検出にも多少の処理時間を要するため、現実的にはフリッカ光源の位相と撮影時刻の多少の時間的なズレが生じる。このため、特に、数kHz〜数百kHzで高速に明滅するLEDでは、明滅のタイミングを精度よく検出することが難しく、撮影開始タイミングを精度よく明るさのピークに同期させることは困難である。
また、蛍光灯による明暗の横縞と異なり、LEDによる明暗の横縞は撮像素子の1画素ラインごとの細い横縞になることが多い。このため、カメラの表示画面では、LEDによる明暗の横縞を視認することは難しい。これはカメラの表示画面の大きさがPCなどの画面に比べて小さく、また表示画面の表示画素数が撮像素子の画素数に対して圧倒的に少ないためである。さらに、撮影前にカメラの表示画面に表示されるライブビュー画像は、実際に静止画撮影時に使用される撮像シーケンスとは全く異なる撮像シーケンスで得られた画像である。したがって、撮影前の横縞の状態と撮像時の横縞の状態とは通常は一致しない。
このため、ユーザ(撮影者)は、撮影時に横縞を予見することができず、撮影終了後にPCのモニタなどの大画面で細い横縞を発見して、撮影現場に問題があったことに初めて気付くことになる。
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたものであり、LED光源などによって発生するフリッカを撮影前に視認し易くし、フリッカの発生しないシャッタースピードを精密に設定することができる撮像装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の撮像装置の一態様は、デジタル画像を撮影可能な撮像装置であって、被写体を撮像して前記デジタル画像を逐次出力する撮像部と、前記撮像部に対して設定されるシャッタースピードの値の系列であるシャッタースピード系列を、第1のシャッタースピード系列と、前記第1のシャッタースピード系列よりも細かい第2のシャッタースピード系列とのいずれかに切り替えるシャッタースピード切替部と、前記撮像部の露出時間を、前記シャッタースピード切替部によって切り替えられた前記第1のシャッタースピード系列又は前記第2のシャッタースピード系列に従って制御するシャッタースピード制御部と、ライブビュー表示モードを、前記第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された画像の全画素を読み出す静止画撮像シーケンスで撮像された前記デジタル画像を逐次表示させる第1のライブビュー表示モード、又は前記静止画撮像シーケンスとは異なる画素の加算又は画素の間引き読み出しを実施する撮像シーケンスで撮像された前記デジタル画像を逐次表示させる第2のライブビュー表示モードに切り替えるライブビュー表示モード切替部と、前記ライブビュー表示モード切替部によって切り替えられた前記ライブビュー表示モードで前記デジタル画像を表示する表示部と、を具備し、前記第1のライブビュー表示モードは、前記デジタル画像の一部を切り出して略ピクセル等倍以上の拡大倍率で表示させる拡大ライブビュー表示モードと、前記拡大倍率よりも低い倍率のライブビュー表示モードとを少なくとも有する。
前記の目的を達成するために、本発明の撮像装置の一態様は、デジタル画像を撮影可能な撮像装置であって、被写体を撮像して前記デジタル画像を逐次出力する撮像部と、前記撮像部に対して設定されるシャッタースピードの値の系列であるシャッタースピード系列を、第1のシャッタースピード系列と、前記第1のシャッタースピード系列よりも細かい第2のシャッタースピード系列とのいずれかに切り替えるシャッタースピード切替部と、
前記撮像部の露出時間を、前記シャッタースピード切替部によって切り替えられた前記第1のシャッタースピード系列又は前記第2のシャッタースピード系列に従って制御するシャッタースピード制御部と、ライブビュー表示モードを、前記第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された画像の全画素を読み出す静止画撮像シーケンス又は動画撮像シーケンスで撮像された前記デジタル画像を逐次表示させる第1のライブビュー表示モード、又は静止画撮影モードの場合は静止画撮像シーケンスと異なる画像の加算又は画素の間引き読み出しを実施する撮像シーケンスで撮像された前記デジタル画像を逐次表示させ、動画撮影モードの場合は前記第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された前記動画を逐次表示させる第2のライブビュー表示モードに切り替えるライブビュー表示モード切替部と、前記ライブビュー表示モード切替部によって切り替えられた前記ライブビュー表示モードで表示し、さらに複数のシャッタースピードを同時に表示する表示部と、を具備し、前記シャッタースピード切替部は、シャッタースピードを、前記表示部に同時に表示される前記複数のシャッタースピードのなかから1つのシャッタースピードに変更し、前記第1のライブビュー表示モードは、前記デジタル画像の一部を切り出して略ピクセル等倍以上の拡大倍率で表示させる拡大ライブビュー表示モードと、前記拡大倍率よりも低い倍率の通常倍率ライブビュー表示モードとを少なくとも有する。
前記撮像部の露出時間を、前記シャッタースピード切替部によって切り替えられた前記第1のシャッタースピード系列又は前記第2のシャッタースピード系列に従って制御するシャッタースピード制御部と、ライブビュー表示モードを、前記第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された画像の全画素を読み出す静止画撮像シーケンス又は動画撮像シーケンスで撮像された前記デジタル画像を逐次表示させる第1のライブビュー表示モード、又は静止画撮影モードの場合は静止画撮像シーケンスと異なる画像の加算又は画素の間引き読み出しを実施する撮像シーケンスで撮像された前記デジタル画像を逐次表示させ、動画撮影モードの場合は前記第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された前記動画を逐次表示させる第2のライブビュー表示モードに切り替えるライブビュー表示モード切替部と、前記ライブビュー表示モード切替部によって切り替えられた前記ライブビュー表示モードで表示し、さらに複数のシャッタースピードを同時に表示する表示部と、を具備し、前記シャッタースピード切替部は、シャッタースピードを、前記表示部に同時に表示される前記複数のシャッタースピードのなかから1つのシャッタースピードに変更し、前記第1のライブビュー表示モードは、前記デジタル画像の一部を切り出して略ピクセル等倍以上の拡大倍率で表示させる拡大ライブビュー表示モードと、前記拡大倍率よりも低い倍率の通常倍率ライブビュー表示モードとを少なくとも有する。
前記の目的を達成するために、本発明の撮像装置の一態様は、動画を撮影可能な撮像装置であって、被写体を撮像して前記動画を逐次出力する撮像部と、前記撮像部に対して設定されるシャッタースピードの値の系列であるシャッタースピード系列を、第1のシャッタースピード系列と、前記第1のシャッタースピード系列よりも細かい第2のシャッタースピード系列とのいずれかに切り替えるシャッタースピード切替部と、前記撮像部の露出時間を、前記シャッタースピード切替部によって切り替えられた前記第1のシャッタースピード系列又は前記第2のシャッタースピード系列に従って制御するシャッタースピード制御部と、ライブビュー表示モードを、前記第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された画像の全画素を読み出す動画撮像シーケンスで撮像された前記動画を逐次表示させる第1のライブビュー表示モード、又は前記動画撮像シーケンスで撮像され、動画ピクチャーモードで設定された画像処理を施された前記動画を逐次表示させる第2のライブビュー表示モードに切り替えるライブビュー表示モード切替部と、前記ライブビュー表示モード切替部によって切り替えられたライブビュー表示モードで表示する表示部と、ライブビューの出力モードを、モニターモードと記録モードとのいずれかに設定する設定部と、前記モニターモードが設定された際には切り替えられたライブビュー表示モードによって前記表示部に表示される前記動画と同じ動画を外部に出力し、前記記録モードが設定された際には前記第1のライブビュー表示モードの前記動画又は前記第2のライブビュー表示モードの前記動画を前記表示部に出力し、情報表示のない等倍表示の前記第2のライブビュー表示モードの前記デジタル画像を前記外部に出力する出力部と、を具備する。
本発明は、LED光源などによって発生するフリッカを撮影前に視認し易くし、フリッカの発生しないシャッタースピードを精密に設定することができる撮像装置を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の各実施形態について説明する。なお、一部の図面では図示の明瞭化のために部材の一部の図示を省略する。
[第1の実施形態]
以下に、図1と図2とを参照して本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態の撮像装置の一例としてのカメラシステム1の構成を示すブロック図である。図2は、カメラシステム1の外観構成を示す図である。
以下に、図1と図2とを参照して本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態の撮像装置の一例としてのカメラシステム1の構成を示すブロック図である。図2は、カメラシステム1の外観構成を示す図である。
図1と図2とに示すようにカメラシステム1は、レンズ100とカメラ本体200とが一体に構成されているレンズ一体式のカメラシステムである。なお、カメラシステム1は、必ずしもレンズ一体式のカメラシステムでなくてもよい。例えば、カメラシステム1は、交換式のレンズがカメラ本体200に着脱自在に構成されているレンズ交換式のカメラシステムでもよい。
図1に示すようにレンズ100は、撮影レンズ101と、絞り103と、液晶絞り105とを有している。
撮影レンズ101は、被写体からの光束をカメラ本体200の後述する撮像素子206に結像させるための光学系である。撮影レンズ101は、フォーカスレンズを含む単一又は複数のレンズを有している。ここで、撮影レンズ101は、ズームレンズとして構成されていてもよい。絞り103は、撮影レンズ101の光軸上に配置され、口径が機械的に可変に構成されている。絞り103は、撮影レンズ101を通過して撮像素子206に入射する被写体からの光束を規制する。液晶絞り105は、撮影レンズ101の光軸上に配置され、絞り103と撮像素子206との間に配置される。液晶絞り105は、液晶に印加される電圧によって、電気的に光の透過を制限するように構成されている。液晶絞り105は、絞り103を通過して撮像素子206に入射する被写体からの光束を規制する。
カメラ本体200は、レンズ制御部201と、絞り制御部203と、液晶絞り制御部205と、撮像素子206と、撮像制御部207と、アナログデジタル(A/D)変換部209と、メモリ211と、画像処理部213と、露出制御部215と、AF処理部217と、外部メモリ219と、表示部221と、不揮発性メモリ223と、システム制御部225と、操作部227と、電源制御部229と、電源部231と、フラッシュ制御部233と、フラッシュ充電部235と、フラッシュ発光部237とを有している。ここで、カメラ本体200の各ブロックは、例えばハードウェアによって構成されている。しかしながら各ブロックは、必ずしもハードウェアによって構成されている必要はなく、ソフトウェアによって構成されていてもよい。また、カメラ本体200の各ブロックは、単一のハードウェア又はソフトウェアによって構成されていなくてもよく、複数のハードウェア又はソフトウェアによって構成されていてもよい。
レンズ制御部201は、システム制御部225からの制御信号に基づいて、撮影レンズ101のフォーカスレンズ又はズームレンズを駆動する。絞り制御部203は、システム制御部225からの制御信号に基づいて、絞り103の口径を制御する。液晶絞り制御部205は、システム制御部225からの制御信号に基づいて、液晶絞り105に印加する電圧を制御する。
撮像部として機能する撮像素子206は、撮影レンズ101の光軸上であって、液晶絞り105の後方で、かつ、撮影レンズ101によって被写体からの光束が結像される位置に配置されている。撮像素子206は、二次元的又は三次元的に配置された画素を有する。各画素は、受光量に応じた電荷を生成する。また、各画素には、カラーフィルタが形成されている。このような撮像素子206は、被写体(被写界)を撮像して画像信号を生成する。ここで、撮像素子206は、焦点検出画素を有していてよい。撮像制御部207は、撮像素子206を駆動する。また、撮像制御部207は、撮像素子206で生成された画像信号の読み出しを制御する。
A/D変換部209は、撮像素子206から出力された画像信号を、デジタル形式の画像データに変替する。
メモリ211は、例えば、電気的に書き替えできるSDRAMであり、A/D変換部209又は画像処理部213から出力された画像データ、AF処理部217又はシステム制御部225における処理データといった各種データを一時的に記憶する。なお、一時記憶用としてDRAMが用いられてもよい。
画像処理部213は、画像データに対して各種の画像処理を施す。画像処理部213は、ハードウェアによって構成されていてもよいし、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって構成されていてもよい。画像処理部213は、画像の表示や記録のために必要な基本画像処理を画像データに対して施す。この基本画像処理には、例えば、ホワイトバランス(WB)補正処理、色再現処理、階調補正処理、エッジ強調処理、ノイズ低減処理が含まれる。画像処理部213は、画像データに対して特殊な視覚効果を与えるための特殊画像処理を施す。特殊画像処理には、例えば、トリミング処理、コントラスト強調処理が含まれる。これらの特殊画像処理は、例えば後で説明する第1のライブビュー表示モード時の横縞の強調表示に用いられる。
露出制御部215は、自動露出(AE)処理を行う。具体的には、露出制御部215は、画像データ等から取得される被写体輝度に基づいて又は操作部227の設定に基づいて、撮影条件(例えば、拡大倍率、絞り値及びシャッタースピードの値)を制御する。
AF処理部217は、自動ピント調節(AF)処理を行う。具体的には、AF処理部217は、画像データ等から取得される焦点情報に基づいて撮影レンズ101に含まれるフォーカスレンズの駆動を制御する。焦点情報は、例えば画像データから算出されるAF評価値(コントラスト値)であってもよいし、焦点検出画素等の出力から算出されるデフォーカス量であってもよい。
外部メモリ219は、例えばFlashメモリといった記憶媒体であり、カメラ本体200に装填されるように構成されている。外部メモリ219は、画像処理部213によって処理された画像データを所定の形式の画像ファイルとして記憶する。
表示部221は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイといった表示部221であって、例えばカメラ本体200の背面(図2参照)に配置される。表示部221は、システム制御部225によって駆動され、静止画又は動画といった各種の画像を表示する。ここで、表示部221は、必ずしもカメラ本体200に設けられている必要はない。表示部221は、例えば、カメラ本体200と通信自在に接続されたTVモニタ等であってもよい。表示部221は、操作部227の各種のボタン及びダイヤルといった操作部材の操作と同様の機能を果たすタッチパネル等の機能を有してもよい。
不揮発性メモリ223は、例えばFlashメモリといった記憶媒体であり、カメラ本体200に内蔵されるように構成されている。不揮発性メモリ223は、カメラ本体200の動作に必要なプログラムを記憶している。また、不揮発性メモリ223は、カメラ本体200の各種の処理に必要な情報を記憶している。この情報は、例えば画像処理のパラメータの情報を含む。
システム制御部225は、不揮発性メモリ223に記憶されているプログラムに従ってカメラ本体200の各ブロックを制御する。システム制御部225は、必ずしもマイクロコンピュータとして構成されている必要はなく、ASIC、FPGA等によって構成されていてもよい。
電源制御部229は、カメラ本体200の操作部227に配置される図示しない電源ボタンのON状態又はOFF状態に応じて、電源部231からの電力の供給を制御する。電源ボタンがON状態となると、電源部231は、カメラ本体200の各ブロックに電力を供給する。電源ボタンがOFF状態となると、電源部231は、各ブロックへの電力の供給を停止する。電源部231は、例えば、一次電池でも二次電池でもよいし、図示しない外部電源から電力を供給されるものでもよい。
フラッシュ制御部233は、フラッシュ充電部235及びフラッシュ発光部237それぞれの駆動又は停止を制御する。フラッシュ充電部235は、フラッシュ発光部237によるフラッシュ発光のために必要な電力を蓄える。フラッシュ発光部237は、例えばLED光源と反射傘とを有する。このフラッシュ発光部237は、フラッシュ制御部233からのフラッシュ発光の指示に応じて照明光を発する。
図2に示すように、操作部227は、撮影モードダイヤル311と、レリーズボタン(シャッターボタン)313と、Rダイヤル315と、Fダイヤル317と、拡大ボタン319と、メニューボタンである十字ボタン321と、決定ボタンであるOKボタン323と、表示モード切替ボタン325と、ドライブボタン326と、動画ボタン335と、テレコンボタン337とを有する。操作部227は、各種のボタン及びダイヤルといった操作部材の操作状態を検知し、検知結果を示す信号をシステム制御部225に出力する。
撮影モードダイヤル311は、カメラシステム1の撮影モードを選択するためのダイヤルである。撮影モードは、例えば、プログラム撮影モード(以下、Pモードと称する)と、絞り優先撮影モード(以下、Aモードと称する)と、シャッター優先撮影モード(以下、Sモードと称する)と、マニュアル撮影モード(以下、Mモードと称する)とを含む。
レリーズボタン313は、静止画の撮影をシステム制御部225に指示するためのボタンである。レリーズボタン313は、2段階式の押しボタンである。レリーズボタン313が1段階目まで浅く押されそのままの状態を半押しとし、2段階目まで深く押し込まれた状態を全押しとする。半押しで被写体にピントが合わさり、全押しで静止画が撮像される。動画ボタン335は、動画の撮影をシステム制御部225に指示するためのボタンである。テレコンボタン337は、画像の一部の拡大をシステム制御部225に指示するためのボタンである。
Rダイヤル315及びFダイヤル317は、カメラ本体200の動作状態によって割り当てられる機能が変わるダイヤルである。例えば静止画撮影中では、Rダイヤル315は、撮像素子206のシャッタースピードの変更をシステム制御部225に指示するダイヤルとして機能する。また例えば静止画撮影中では、Fダイヤル317は、撮像素子206の拡大倍率の変更をシステム制御部225に指示するダイヤルとして機能する。
拡大ボタン319は、表示部221に表示される画像の一部分の拡大をシステム制御部225に指示するためのボタンである。
ドライブボタン326は、撮像素子206のドライブモードをシステム制御部225に指示(指定)するためのボタンである。ドライブボタン326が押し下げられると、ドライブモードを表示するメニュー画面が表示部221に表示される。ドライブモードは、撮像シーケンスと対応しており、例えば、単写モード、連写モードなどを含む。また、ドライブモードは、使用されるシャッターとの関連付けがされている。すなわち、ドライブモードが決まると、使用されるシャッターが決まる。使用されるシャッターは、例えば、メカシャッター、電子先幕シャッター、電子ローリングシャッターなどを含む。なお、ドライブモードとシャッターモードとは、個別に設定されるようになっていてもよい。
十字ボタン321は、カメラ本体200の各種設定値の変更及び設定を指示し、各種モードの変更及び設定を指示するためのボタンである。十字ボタン321は、撮像素子206(撮像部)のシャッタースピード系列を、第1のシャッタースピード系列と、第1のシャッタースピード系列よりも細かい第2のシャッタースピード系列とのいずれかに切り替えるシャッタースピード切替部としても機能する。ここでシャッタースピード系列とは、撮像素子206に対して設定できるシャッタースピードの値の系列のことである。そしてシステム制御部225は、撮像部の露出時間を、十字ボタン321(シャッタースピード切替部)によって切り替えられた第1のシャッタースピード系列又は第2のシャッタースピード系列に従って制御するシャッタースピード制御部として機能する。第1のシャッタースピード系列及び第2のシャッタースピード系列それぞれに含まれるシャッタースピードの値は、不揮発性メモリ223に記憶される。
OKボタン323は、各種設定値の変更及び設定を決定し、各種モードの変更及び設定を決定するためのボタンである。
表示モード切替ボタン325は、カメラ本体200のライブビュー表示モードを、第1のシャッタースピード系列に基づく通常ライブビュー表示モードと、第2のシャッタースピード系列に基づくライブビュー表示モードとの何れかに切り替えるライブビュー表示モード切替部として機能するボタンである。第2のシャッタースピード系列に基づくライブビュー表示モードは、第1のライブビュー表示モードの他に、第2のライブビュー表示モードを有する。表示モード切替ボタン325は、第2のシャッタースピード系列に基づくライブビュー表示モード下において、カメラ本体200のライブビュー表示モードを、第1のライブビュー表示モードと、第2のライブビュー表示モードとの何れかに切り替えるライブビュー表示モード切替部として機能するボタンでもある。表示部221は、表示モード切替ボタン325によって切り替えられたライブビュー表示モードでデジタル画像を表示する。
次に、通常ライブビュー表示モードと第1、2のライブビュー表示モードとについて説明する。
通常ライブビュー表示モードは、第1のシャッタースピード系列に基づいた撮影を行うために、ユーザがフレーミングを行うためのライブビュー表示モードであり、ユーザによって指定されたWBやピクチャーモードに基づいた基本画像処理が行われた画像を表示部221にて表示するモードである。通常ライブビュー表示モードで表示される画像を通常ライブビュー画像351(図3参照)と称する。
第1、2のライブビュー表示モードは、明滅を繰り返すフリッカ光源下で発生し得る横縞の発生を抑制するために、第2のシャッタースピード系列に基づいた撮影を行うためのライブビュー表示モードである。
第1のライブビュー表示モードにおいて、静止画撮像シーケンス(フレームレート及び露出時間等)で撮像素子206は駆動する。第1のライブビュー表示モードでは、静止画撮像シーケンスで得られた全画素の高精細な画像から生成された画像がライブビュー表示される。第2のライブビュー表示モードでは、画素の加算または画素の間引き読み出しなどによって読み出しスピードを上げ、被写体の追従性及び視認性を優先した撮像シーケンスで撮像素子206を駆動する。この撮像シーケンスは、静止画撮像シーケンスとは異なる。
第1のライブビュー表示モードは、ユーザがライブビューを確認しながら第2のシャッタースピード系列から横縞の発生しないシャッタースピードを選択および設定するための表示モードである。ここでは例えば4つのシャッタースピードの値が記憶されており、ユーザは4つの値から1つの値を十字ボタン321の左右ボタンを使って選択することができる。またユーザは、選択値の値自体を、さらに十字ボタン321の上下ボタンを使って、ライブビューを目視しながら変更することが可能である。実際の撮影において、選択値は、4つ以上でも良いし、1つでも良い。第1のライブビュー表示モードは、粗い横縞または流れる横縞を視認するための低い拡大倍率を用いるライブビュー表示モードと、低い拡大倍率では確認できない1画素ライン単位の横縞を視認するためにピクセル等倍を意識した高い拡大倍率を用いるライブビュー表示モードとから構成される。高い拡大倍率では粗い横縞は視認できないため、シャッタースピードは、必ず高・低の2つ以上の拡大倍率を用いるライブビューが視認された状態で、設定される必要がある。設定が簡単に切り替わるなどして、シャッタースピードの設定と横縞の視認とが同時に確認できることが重要である。第1のライブビュー表示モードでは、横縞をさらに強調して視認しやすいように、特殊な画像処理が実施されても良い。例えばモノクロ化のような画像処理が実施されることで、第1のライブビュー表示モード状態であることが分かり易いと言う副次効果もある。
第2のライブビュー表示モードは、画素の加算又は画素の間引き読み出しを実施する撮像シーケンスで撮像された画像を表示部221にて逐次表示するモードであり、第2のシャッタースピード系列で撮影するためのモードである。第2のライブビュー表示モードでは、横縞の視認性よりも動く被写体の追従性及び視認性が最優先され、静止画撮像シーケンスより、高いフレームレート、短い表示レイテンシーでリフレッシュタイムを短縮した撮像シーケンスで、撮像素子206は駆動される。第2のライブビュー表示モードにおいて、表示部221が1倍の全体像を表示する場合、表示デバイスの画素数に合わせて画素の加算又は画素の間引き読み出しが実施され、撮像の高速性が担保される。
第1、2のライブビュー表示モードでは、通常ライブビュー表示モードのシャッタースピード系列のシャッタースピードよりも細かいシャッタースピード系列のシャッタースピードを十字ボタン321によって選択及び設定できる。通常ライブビュー表示モードのシャッタースピード系列は、例えば、1段刻み、1/2段刻み、1/3段刻みといったシャッタースピードの値を有し、第1、2のライブビュー表示モードのシャッタースピード系列はこれよりも細かい刻み、例えば、1/50段刻み〜1/500段刻みといったシャッタースピードの値を有する。
第1のライブビュー表示モードで表示される画像を第1のライブビュー画像353(図3参照)と称し、第2のライブビュー表示モードで表示される画像を第2のライブビュー画像355(図3参照)と称する。
図3に示すように、通常ライブビュー表示モードにおいて、表示モード切替ボタン325が短い時間押される(以下、短押しという)と、システム制御部225は、通常ライブビュー表示モード(通常ライブビュー画像351)から第1のライブビュー表示モード(第1のライブビュー画像353)に切り替える。また第1、2のライブビュー表示モードにおいて、表示モード切替ボタン325が長い時間押される(以下、長押しという)と、システム制御部225は、第1、2のライブビュー表示モード(第1のライブビュー画像353又は第2のライブビュー画像355)を通常ライブビュー表示モード(通常ライブビュー画像351)に切り替える。短押しは、長押しに比べて短時間押されることをいう。
第1のライブビュー表示モードにおいて、表示モード切替ボタン325が短押しされると、システム制御部225は第1のライブビュー表示モード(第1のライブビュー画像353)を第2のライブビュー表示モード(第2のライブビュー画像355)に切り替える。第2のライブビュー表示モードにおいて、表示モード切替ボタン325が短押しされると、システム制御部225は第2のライブビュー表示モード(第2のライブビュー画像355)を第1のライブビュー表示モード(第1のライブビュー画像353)に切り替える。
また、第1のライブビュー表示モードにおいて、表示モード切替ボタン325又は拡大ボタン319といった操作部材が押されずに操作部材が操作されない無操作時間が例えば1分〜数分程度といった所定時間だけ経過した場合も、システム制御部225は、第1のライブビュー表示モード(第1のライブビュー画像353)を第2のライブビュー表示モード(第2のライブビュー画像355)に切り替える。第1のライブビュー表示モードでは、静止画撮像シーケンスで得られた全画素の高精細な画像に基づいてライブビュー表示される。このため、第1のライブビュー表示モードでは、撮像素子206の温度が上昇しやすい。撮像素子206の温度が上がると、撮像素子206から出力される画像信号のS/Nが劣化する。このため、理想的な低ノイズ撮影が困難となる。また、温度がさらに上がると、撮像素子206の動作が停止してしまうことがある。すると、撮像素子206が再動作可能になるまで撮像素子206を冷ます必要があり、冷めるまでに例えば数十分待たないと撮影できなくなり、撮影チャンスが不用意に喪失されてしまう。このため、第1のライブビュー表示モードによるライブビュー表示は、不必要に長く行われないほうが良い。そこで、第1のライブビュー表示モードで無操作時間が所定時間経過すると、システム制御部225は、表示モードを第1のライブビュー表示モードから第2のライブビュー表示モードに切り替える。ここでは撮影チャンスの喪失を防止するために、表示モードが第2のライブビュー表示モードに切り替わるが、これに限定される必要はない。例えば、第1のライブビュー表示モードのための短いスリープ時間が設定され、スリープ時間が経過すると第1のライブビュー画像353が一時的に消えて、表示モードはスリープ状態に遷移するように構成されても良い。
第1のライブビュー表示モードは、粗い横縞または流れる横縞を視認するのに適した通常倍率ライブビュー表示モードと、1画素ラインの横縞を視認するのに適した略ピクセル等倍以上の拡大倍率で拡大ライブビュー表示する拡大ライブビュー表示モードを有している。また第1のライブビュー表示モードは、通常倍率ライブビュー表示モードと同じ倍率で表示を行い、拡大枠353dを表示する拡大枠表示モードをさらに有する。通常倍率ライブビュー表示モードで表示される画像を通常倍率ライブビュー画像353aと称し、拡大ライブビュー表示モードで表示される画像を拡大ライブビュー画像353bと称し、拡大枠表示モードで表示される画像を拡大枠表示画像353cと称する。拡大枠表示画像353cは、通常倍率ライブビュー画像353aに拡大枠353dが加えられた画像である。拡大ライブビュー画像353bは、拡大枠表示画像353cに表示される拡大枠353dに囲まれる画像に相当する領域を全画素の高精細な画像から表示部221の画素数に対応させて切り出して表示した高精細な拡大画像である。拡大枠353dは、拡大するエリアを指定する枠である。拡大枠353dは、十字ボタン321の上下左右ボタンそれぞれの押し下げによって、拡大枠表示画像353cに対して上下左右それぞれに移動可能となっている。
第1のライブビュー表示モードの通常倍率表示モードにおいて、拡大ボタン319が短押しされることによって、システム制御部225は通常倍率ライブビュー表示モード(通常倍率ライブビュー画像353a)を拡大枠表示モード(拡大枠表示画像353c)に切り替える。拡大枠表示モードにおいて、拡大ボタン319が短押しされることによって、システム制御部225は拡大枠表示モード(拡大枠表示画像353c)を拡大ライブビュー表示モード(拡大ライブビュー画像353b)に切り替える。拡大ライブビュー表示モードにおいて、拡大ボタン319が短押しされることによって、システム制御部225は、拡大ライブビュー表示モード(拡大ライブビュー画像353b)を通常倍率ライブビュー表示モード(通常倍率ライブビュー画像353a)に切り替える。このように拡大ボタン319は、通常倍率ライブビュー表示モードと拡大ライブビュー表示モードと拡大枠表示モードとを順次(交互)に切り替える切替部として機能する。
第1のライブビュー画像353には、シャッタースピード系列が関連付けられたSync番号(Sync1、Sync2、Sync3、Sync4)が表示される。
拡大枠表示画像353cでは、十字ボタン321は、拡大枠353dを、拡大枠表示画像353cで確認したい細かい横縞の見やすい位置に移動できる。
実用的には、拡大枠353dの位置、言い換えると、拡大ライブビュー画像353bに表示される部分、さらに言い換えると、拡大させたい部分は、例えば通常倍率ライブビュー画像353aの中央といった通常倍率ライブビュー画像353aの所定位置に固定されることで、拡大枠表示モードが省略されてもよい。この場合、拡大ボタン319は、通常倍率ライブビュー表示モード(通常倍率ライブビュー画像353a)と拡大ライブビュー表示モード(拡大ライブビュー画像353b)とを交互に切り替える。拡大枠表示モード(拡大枠表示画像353c)が省略されることで、より迅速に、横縞検出に必要な2つの拡大倍率状態を切り替えることができる。さらに、背景パターンによる横縞の視認性低下を防ぐために、フォーカスレンズがカメラ本体200装着されている場合は、第1のライブビュー表示モードにおいてのみ自動的にあえてピントをぼかすように動作させても良い。
次に、本実施形態におけるカメラシステム1の動作を説明する。図4Aは、静止画を撮像するためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。図4Aの動作は、主にシステム制御部225によって制御される。図4Aの動作は、図示しない電源ボタンがONされると、開始される。
ステップS1において、システム制御部225は、ライブビュー表示モードの状態を管理するためのフラグであるSYNCモードフラグをチェックする。SYNCモードフラグは、0と1との2つの状態を有する。SYNCモードフラグの状態は、ライブビュー表示モードの現在の状態と表示モード切替ボタン325の操作とに応じて交互に切り替わる。SYNCモードフラグが0と判定されたとき、処理はステップS2に移行する。ステップS2において、システム制御部225は、通常ライブビュー表示モードでライブビュー表示を実施する。そして、処理はステップS6に移行する。
ステップS1において、SYNCモードフラグが1と判定されたとき、処理はステップS3に移行する。ステップS3において、システム制御部225は、第1、2のライブビュー表示モード中の表示状態を管理するためのフラグであるSYNC表示フラグをチェックする。SYNC表示フラグは、0と1との2つの状態を有する。SYNC表示フラグの状態は、第1、2のライブビュー表示モードの現在の状態と表示モード切替ボタン325の操作とに応じて交互に切り替わる。SYNC表示フラグが1と判定されたとき、処理はステップS4に移行する。ステップS4において、システム制御部225は、後述する第1のライブビュー表示モード処理に移行する。そして、処理はステップS6に移行する。またステップS3において、SYNC表示フラグが0と判定されたとき、処理はステップS5に移行する。ステップS5において、システム制御部225は、後述する第2のライブビュー表示モード処理に移行する。そして、処理はステップS6に移行する。
ステップS6においてシステム制御部225は後述するボタンダイヤル操作処理を実施し、処理はステップS7に移行する。
ステップS7において、システム制御部225は、表示モード切替ボタン325又は拡大ボタン319が押されない無操作時間が所定時間経過したか否かを判定する。ステップS7において無操作時間が所定時間経過したと判定された際、処理はステップS8に移行する。ステップS8においてシステム制御部225は、SYNC表示フラグを0に設定し、処理はステップS9に移行する。ステップS7において無操作時間が所定時間経過する前に表示モード切替ボタン325又は拡大ボタン319が押されたと判定されたとき、処理はステップS9に移行する。
ステップS9において、システム制御部225は、ユーザによってレリーズボタン313が半押しされたか否かを判定する。ステップS9においてレリーズボタン313が半押しされていないと判定された際、処理はステップS1に戻る。ステップS9においてレリーズボタン313が半押したと判定された際、処理はステップS10に移行する。ステップS10においてシステム制御部225は、被写体にピントを合わせるためにレンズ制御部201を制御する。その後、処理はステップS11に移行する。
ステップS11において、システム制御部225は、ユーザによってレリーズボタン313が全押しされたか否かを判定する。ステップS11においてレリーズボタン313が全押しされていないと判定された際、処理はステップS1に戻る。ステップS11においてレリーズボタン313が全押したと判定された際、処理はステップS12に移行する。ステップS12においてシステム制御部225は、設定されたシャッタースピードの値で静止画を撮影し、処理はステップS1に戻る。撮影された静止画は、表示部221に表示される。
次に図4Bを参照して、ステップS4に示す第1のライブビュー表示モード処理について説明する。図4Bは、第1のライブビュー表示モード処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。ステップS21乃至ステップS25における処理はこの順で実施されるが、実施の順番は、特に限定されない。
ステップS21において、システム制御部225は、撮像素子206の撮像シーケンスを変更する。具体的には、システム制御部225は、撮像シーケンスを、第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された画像の全画素を読み出すシーケンスに変更する。これに伴ってシステム制御部225は、第1のライブビュー画像353に表示されるシャッタースピードを例えば小数点第一位まで表示させる。シャッタースピード系列が第1のシャッタースピード系列から第2のシャッタースピード系列に切り替わることで、システム制御部225は、通常ライブビュー表示モードのシャッタースピードよりも細かいシャッタースピードを設定できる。また、システム制御部225がシャッタースピードを例えば小数点第一位まで表示させることで、ユーザは細かいシャッタースピードの値を確認できる。なお、シャッタースピードの表示桁は、小数点第一位までに限定されるものではない。シャッタースピード系列の刻み値によって、シャッタースピードは小数点第二位以降まで表示されてもよい。
ただし、あまりにも細かい刻みは無駄であるばかりか、ユーザがシャッタースピードを変更する上で、無意味に手間がかかるのみである。そのため、例えば1/24をこえる長秒時側は、第1のシャッタースピード系列と同じにするか、省いてしまっても良い。これは超高速側にも言えることで、例えば1/4000を超える高速シャッターは省いてしまったほうが良い。このため、本実施形態の第2のシャッタースピード系列は、第1のシャッタースピード系列が60〜1/32000の範囲であるのに対して、1/60〜1/1000の狭い範囲に限定されている。ただし、本実施形態の第2のシャッタースピード系列は、これに限るものではなく、第1のシャッタースピード系列の中速領域のみ細かいシャッタースピードとするように構成しても構わない。
ステップS22において、システム制御部225は、第1のライブビュー表示モードが実施される際に、通常ライブビュー表示モード用のメニュー設定を無効にする処理を実施する。具体的には、システム制御部225は、被写体を捉えるための理想的なファインダー機能を実現するための機能を無効にする。この機能は、例えば、ライブビューブーストの機能と、フレームレートの調整機能と、フリッカ低減の機能とを有している。
ライブビューブーストの機能は、ライブビュー表示される画像の明るさを自動調整する機能である。通常ライブビュー表示モードにおいてライブビューブーストの機能がOFFのときは、システム制御部225は、露出補正シミュレーションやカラーシミュレーションを実施する。しかしながら、第1のライブビュー表示モードでは、システム制御部225は、横縞の検出能力を優先してこの実施を無効とする。通常ライブビュー表示モードにおいてライブビューブーストの機能がONのときは、システム制御部225は、通常ライブビュー画像351が暗い時には、ゲインを上げたり、フレームレートを遅くしたりして、通常ライブビュー画像351の明るさを確保する。しかしながら、第1のライブビュー表示モードでは、横縞を正確に検出するためにフレームレートは固定されるため、システム制御部225は通常ライブビュー画像351に対する明るさ確保機能を無効とする。
フレームレートの調整機能は、ライブビュー表示が実施される際のフレームレートを自動調整する機能である。通常ライブビュー表示モードにおいてフレームレートが標準に設定されているときは、システム制御部225は、フレームレートを標準のフレームレート(例えば30fps)に設定する。しかしながら、第1のライブビュー表示モードでは、システム制御部225はこのようなフレームレートの設定を無効とする。また、通常ライブビュー表示モードにおいてフレームレートが高速に設定されているときは、システム制御部225は、フレームレートを高速のフレームレート(例えば120fps)に設定する。しかしながら、第1のライブビュー表示モードでは、このようなフレームレートの設定を無効にする。すなわち、第1のライブビュー表示モードでは、フレームレートは、標準でも高速でもない所定のフレームレートに設定される。
フリッカ低減の機能は、ライブビュー表示される画像にフリッカが発生ないようにフレームレートを遅くする機能であり、横縞の検出を妨げてしまう。よって本実施形態では、システム制御部225は、フリッカ低減の設定によらずにフリッカ低減が実施されないように設定する。
ステップS23において、システム制御部225は、通常ライブビュー表示モードのための操作部材の使用を禁止する処理を実施する。具体的には、システム制御部225は、第1、2のライブビュー表示モードにおけるシャッタースピードを決定するために、シャッタースピードの決定のために使用される操作部材を除いた操作部材の使用を全て無効にする。
ステップS24において、画像処理部213は、第1のライブビュー表示モード用の画像処理を実施する。具体的には、画像処理部213は、第1のライブビュー画像353における横縞を視認しやすいように、第1のライブビュー画像353をハイコントラスト化する。画像処理部213は、横縞の視認のためにモノクロ化するなど、第1のライブビュー画像353の色合いなどを変更しても良い。色合いを変えることによって、ユーザは、ボタン押下による通常ライブビューから第1のライブビュー及び第2のライブビュー間の遷移を明確に認識することができる。
ステップS25において、システム制御部225は、ステップS7にて説明した無操作時間に対する所定時間を設定する。システム制御部225は、予め不揮発性メモリ223に記録された値を所定時間に設定してもよいし、操作部227から入力された値を所定時間に設定してもよい。ステップS25の後、処理は、ステップS26に移行する。
ステップS26において、システム制御部225は、拡大倍率を設定する処理である後述する拡大倍率設定処理を実施する。この拡大倍率は、第1のライブビュー表示モードの拡大ライブビュー表示モードにおける拡大倍率として設定される。
ステップS27において、システム制御部225は、第1のライブビュー表示モードの状態を管理するためのフラグである拡大フラグをチェックする。拡大フラグは、0と1と2との3つの状態を有する。拡大フラグの状態は、拡大ボタン319の操作に応じて順次に切り替わる。拡大フラグが0と判定されたとき、処理はステップ28に移行する。ステップS28において、システム制御部225は、通常倍率ライブビュー表示モードを実施する。拡大フラグが1と判定されたとき、処理はステップS29に移行する。ステップS29において、システム制御部225は、拡大枠表示モードを実施する。拡大フラグが2と判定されたとき、処理はステップS30に移行する。ステップS30において、システム制御部225は、拡大ライブビュー表示モードを実施する。ステップS28、S29、S30の後、処理はステップS6に移行する。
ここで図4Cを参照して、ステップS26(拡大倍率設定処理)における拡大倍率の設定操作について説明する。図4Cは表示部221に表示される拡大倍率の設定画面において拡大倍率の設定を説明する図である。
拡大倍率は、前回拡大した時に用いられた倍率(以下、前回の倍率と称する)と、ピクセル等倍付近の倍率(以下、ピクセル等倍倍率)と、予め設定された固定倍率とのなかからユーザによって選択される。前回の倍率と固定倍率とのそれぞれの値は、不揮発性メモリ223に記録されている。ピクセル等倍倍率は、後述するピクセル等倍倍率特定処理によって算出される。
表示部221に表示されるカスタムメニューのなかから、メニュー項目「拡大倍率設定」がユーザによる例えば十字ボタン321の上ボタン又は下ボタンの操作によって選択される。「拡大倍率設定」が選択された状態で、例えば十字ボタン321の右ボタンが押されると、「拡大倍率設定」画面が呼び出され、メニュー項目「前回の倍率」が表示される。「拡大倍率設定」画面においてメニュー項目「前回の倍率」が表示されている状態で、十字ボタン321の下ボタンが押されると、メニュー項目の表示はメニュー項目「ピクセル等倍倍率」に切り替わる。「拡大倍率設定」画面においてメニュー項目「ピクセル等倍倍率」が表示されている状態で、下ボタンが押されると、メニュー項目の表示はメニュー項目「固定倍率」に切り替わる。「拡大倍率設定」画面においてメニュー項目「固定倍率」が表示されている状態で、十字ボタン321の上ボタンが押されると、メニュー項目の表示はメニュー項目「ピクセル等倍倍率」に切り替わる。「拡大倍率設定」画面においてメニュー項目「ピクセル等倍倍率」が表示されている状態で、上ボタンが押されると、メニュー項目の表示はメニュー項目「前回の倍率」に切り替わる。このように「拡大倍率設定」画面におけるメニュー項目の表示は、上ボタン又は下ボタンの操作によって順次切り替わる。
固定倍率は、倍率の値として、例えば、2倍と、3倍と、5倍と、7倍と、10倍と、14倍とを有している。「拡大倍率設定」画面に固定倍率が表示されている状態において、十字ボタン321の左ボタン又は右ボタンが押されると、固定倍率の値が順次切り替わる。なお第1のライブビュー表示モードのときには、固定倍率は、予め記録された複数の倍率の中から最低倍率(例えば2倍)また最高倍率(例えば14倍)に制限されてもよい。
十字ボタン321によって前回の倍率とピクセル等倍倍率と固定倍率とのいずれかが選択された状態で、OKボタン323が押されると、選択された倍率が拡大倍率に設定される。このように拡大倍率は、設定画面を目視するユーザによる十字ボタン321とOKボタン323との操作によって、前回の倍率とピクセル等倍倍率と固定倍率とのいずれかに設定(指定)される。
なお第1のライブビュー表示モードにおいては、設定できる拡大倍率は、1画素ラインごとの横縞に有意な拡大倍率の設定である。拡大倍率は、ピクセル等倍倍率以上の倍率のみに制限されてもよい。この場合のピクセル等倍倍率は、後述するピクセル等倍倍率特定処理によって算出されてよい。また、拡大倍率は、ユーザによる設定がなされずに、ピクセル等倍倍率以上の所定の倍率に自動的に設定されてもよい。拡大倍率は、Fダイヤル317によって変更することも可能である。
次に図4Dを参照してステップS26における拡大倍率設定処理について説明する。図4Dは、拡大倍率設定処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS41において、システム制御部225は、ユーザによる十字ボタン321とOKボタン323との操作によって、拡大倍率が前回の倍率と固定倍率とピクセル等倍倍率とのどれに設定(指定)されたかを判定する。
ステップS41において前回の倍率が拡大倍率に設定(指定)されたと判定されたとき、処理はステップ42に移行し、ステップS42においてシステム制御部225は前回の倍率を拡大倍率に設定する。
ステップS41において固定倍率が拡大倍率に設定(指定)されたと判定されたとき、処理はステップ43に移行し、ステップS43においてシステム制御部225はユーザによって設定された固定倍率を拡大倍率に設定する。
ステップS41においてピクセル等倍倍率が拡大倍率に設定(指定)されたと判定されたとき、処理はステップ44に移行し、ステップS44においてシステム制御部225は後述するピクセル等倍倍率特定処理を実施する。
ステップS42、S43、S44の後、処理はステップ45に移行する。ステップS45においてシステム制御部225は、SYNCフラグとSYNC表示フラグとをチェックする。SYNCフラグが1で且つSYNC表示フラグが1と判定されたとき、処理はステップS46に移行する。ステップS46において、システム制御部225は、現在設定されている拡大倍率をチェックし、現在の倍率がピクセル等倍未満であれば、ピクセル等倍倍率以上の倍率である推奨拡大倍率に設定する。ステップS46では、第1のライブビュー表示モードであれば、拡大倍率が推奨拡大倍率に強制的に設定される。処理はステップS27に移行する。またステップS45においてSYNCフラグが0であると判定されたとき、またはSYNCフラグが1で且つSYNC表示フラグが0であると判定されたとき、処理はステップS27に移行する。設定できる固定倍率がピクセル等倍倍率以上の倍率に制限されているときには、ステップS45、S46の処理は省略されてもよい。
次に図4Eを参照してステップS26における拡大倍率設定処理の変形例について説明する。図4Eは、拡大倍率設定処理の変形例のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。このフローチャートでは、図4Dに示すフローチャートのステップS45とステップS46との間にステップS47が追加されたものである。
ステップS47において、システム制御部225は、拡大倍率を略ピクセル等倍以上の倍率と略最低倍率とに間引いて制限する。そして、処理はステップ46に移行する。
次に図4Fを参照してステップS44におけるピクセル等倍倍率特定処理について説明する。図4Fは、ピクセル等倍倍率特定処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS51において、システム制御部225は、表示画像のサイズの設定をフルサイズに設定する。処理はステップS52に移行し、ステップS52において、システム制御部225は、表示部221の画素数を算出する。処理はステップS53に移行し、ステップS53において、システム制御部225は、表示すべき画像のサイズと表示部221の画素数とを基に、ピクセル等倍の倍率を算出する。処理はステップS54に移行し、ステップS54において、システム制御部225は、算出した倍率を設定できる拡大倍率の値(例えば固定倍率の値)に丸め処理する。処理はステップS55に移行し、ステップS55において、システム制御部225は、丸め処理によって算出された値をピクセル等倍倍率に設定する。そして、処理はステップS45に移行する。
次に図4Gを参照して、ステップS5に示す第2のライブビュー表示モード処理について説明する。図4Gは、第2のライブビュー表示モード処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。ステップS61乃至ステップS65における処理はこの順で実施されるが、実施の順番は、特に限定されない。ステップS61乃至ステップS65では、システム制御部225は、通常ライブビュー表示モードと同じ設定となるように設定をしなおす。
ステップS61において、システム制御部225は、撮像素子206の撮像シーケンスを、通常ライブビュー表示モード用の撮像シーケンスに変更する。詳細には、システム制御部225は、撮像シーケンスを、第1のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された画像について画素の加算又は画素の間引き読み出しを実施する撮像シーケンスに変更する。これに伴ってシステム制御部225は、第2のライブビュー画像355に表示されるシャッタースピードを例えば一の位まで表示させる。シャッタースピードの系列が第2のシャッタースピード系列から第1のシャッタースピード系列に切り替わることにより、システム制御部225は、第1のライブビュー表示モードのシャッタースピードよりも粗いシャッタースピードを設定できる。また、システム制御部225がシャッタースピードを例えば一の位まで表示させることで、ユーザは粗いシャッタースピードの値を確認できる。
ステップS62において、システム制御部225は、通常ライブビュー表示モード用のメニュー設定を有効にする処理を実施する。具体的には、システム制御部225は、被写体を捉えるための理想的なファインダー機能を実現するための機能を有効にする。この機能は、例えば、上述したステップS22にて説明した、ライブビューブーストの機能と、フレームレートの調整機能と、フリッカ低減の機能とを有している。
ステップS63において、システム制御部225は、通常ライブビュー表示モードのための操作部材の使用を有効にする処理を実施する。
ステップS64において、画像処理部213は、通常ライブビュー表示モード用の画像処理を実施する。この画像処理は、例えば、ホワイトバランス補正処理といった基本画像処理をいう。
ステップS65において、システム制御部225は、ステップS7にて説明した無操作時間に対する所定時間を設定する。ステップS65の後、処理は、ステップS66に移行する。
ステップS66において、システム制御部225は、第2のライブビュー表示モードの状態を管理するためのフラグである拡大フラグをチェックする。拡大フラグは、0と1と2との3つの状態を有する。拡大フラグの状態は、拡大ボタン319の操作に応じて順次に切り替わる。拡大フラグが0と判定されたとき、処理はステップ67に移行する。ステップS67において、システム制御部225は通常倍率ライブビュー表示モードを実施し、第2のライブビュー画像355が表示可能となる。拡大フラグが1と判定されたとき、処理はステップS68に移行する。ステップS67において、システム制御部225は、拡大枠表示モードを実施し、第2のライブビュー画像355に図示しない拡大枠が加えられた図示しない拡大枠表示画像が表示可能となる。拡大フラグが2と判定されたとき、処理はステップS69に移行する。ステップS69において、システム制御部225は拡大ライブビュー表示モードを実施し、図示しない拡大枠表示画像に表示される図示しない拡大枠に囲まれる画像を拡大した図示しない拡大ライブビュー画像が表示可能となる。ステップS67、S68、S69の後、処理はステップS6に移行する。
次に図4Hを参照して、ステップS6に示すボタンダイヤル操作処理について説明する。図4Hは、ボタンダイヤル操作処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。ステップS71において、システム制御部225は、ライブビュー表示モードがどの状態であるかをチェックするために、SYNCモードフラグの状態とSYNC表示フラグの状態とをそれぞれチェックする。
ステップS71において、SYNCモードフラグが1で且つSYNC表示フラグが1であると判定されたとき、処理はステップS72に移行する。ステップS72において、システム制御部225は、後述する第1のライブビュー表示モード用のボタンダイヤル操作処理を実施する。そして、処理はステップS7に移行する。
ステップS71において、SYNCモードフラグが1で且つSYNC表示フラグが0であると判定されたとき、処理はステップS73に移行する。ステップS73において、システム制御部225は、後述する第2のライブビュー表示モード用のボタンダイヤル操作処理を実施する。そして、処理はステップS7に移行する。
ステップS71において、SYNCモードフラグが0であると判定されたとき、処理はステップS74に移行する。ステップS74において、システム制御部225は、後述する通常ライブビュー表示モード用のボタンダイヤル操作処理を実施する。そして、処理はステップS7に移行する。
次に図4Iを参照して、ステップS72に示す第1のライブビュー表示モード用のボタンダイヤル操作処理について説明する。図4Iは、第1のライブビュー表示モード用のボタンダイヤル操作処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS81において、システム制御部225は、ユーザによって十字ボタン321が押されたか否かを判定する。十字ボタン321が押されていないと判定されたとき、処理はステップS89に移行する。十字ボタン321が押されたと判定されたとき、処理はステップS82に移行する。
ステップS82において、システム制御部225は、拡大フラグをチェックする。ステップS82において拡大フラグが1と判定されたとき、ライブビュー表示モードは拡大枠表示モードに切り替わっており、拡大枠表示画像353cが表示されており、処理はステップS83に移行する。処理はステップS83において、システム制御部225は、十字ボタン321の上下左右ボタンそれぞれの押し下げによって拡大枠表示画像353cにおいて拡大枠353dを移動させる。処理は、ステップS87に移行する。
ステップS82において、拡大フラグが0又は2と判定されたとき、ライブビュー表示モードは通常倍率ライブビュー表示モード又は拡大ライブビュー表示モードに切り替わっており、通常倍率ライブビュー画像353a又は拡大ライブビュー画像353bが表示されており、処理はステップS84に移行する。
ステップS84において、システム制御部225は、ユーザによって十字ボタン321の上下ボタンと左右ボタンとのどれが操作されたかを判定する。ステップS84において、上ボタン又は下ボタンが押されたと判定されたとき、処理はステップS85に移行する。ステップS85において、システム制御部225は、粗い刻みでシャッタースピードを変更する、つまり粗調する。刻み幅は、不揮発性メモリ223に予め記憶されている。ステップS85が終了すると、処理はステップS87に移行する。
ステップS84において、左ボタン又は右ボタンが押されたと判定されたとき、処理はステップS86に移行する。ステップS86において、システム制御部225は、Sync番号を変更する。Sync番号にはそれぞれシャッタースピードが関連付けられており、Sync番号の変更によってシャッタースピードが変更される。シャッタースピード切替部である十字ボタン321は、シャッタースピードを、表示部221に同時に表示される複数のシャッタースピードのなかから1つのシャッタースピードに変更する。ステップS86が終了すると、処理はステップS89に移行する。
ステップS87において、システム制御部225は、ユーザによって十字ボタン321の上下ボタンが長押しされたか短押しされたかを判定する。上下ボタンが長押しされたと判定されたとき、処理はステップS88に移行する。ステップS88において、システム制御部225は、シャッタースピードを変更するための刻み幅をステップS85で用いられた刻み幅よりも大きな刻み幅に変更する。変更される刻み幅は、不揮発性メモリ223に予め記憶されている。そして、処理はステップS81に移行する。ステップS87において、ユーザによって表示モード切替ボタン325が短押しされたと判定されたとき、処理はステップS89に移行する。ステップS89において、システム制御部225は、刻み幅を基に戻す(刻みを小に変更する)。そして、処理はステップS90に移行する。
ステップS90において、システム制御部225は、シャッタースピードを変更するためのRダイヤル315と拡大倍率を変更するためのFダイヤル317とのどちらが操作されたかを判定する。ステップS90において、Rダイヤル315が操作されたと判定されたとき、処理はステップS91に移行する。ステップS91において、システム制御部225は、ステップS85における刻みよりも細かい刻みでシャッタースピードを変更する、つまり微調する。刻み幅は、不揮発性メモリ223に予め記憶されている。そして、処理はステップS93に移行する。ステップS85、S88、S91において、上下ボタン又はRダイヤル315といった操作方法の違いによって、粗い刻み又は細かい刻みでシャッタースピードが変更される。
ステップS90において、Fダイヤル317が操作されたと判定されたとき、処理はステップS92に移行する。ステップS92において、システム制御部225は、拡大倍率設定処理にて設定された拡大倍率に、拡大倍率を変更する。そして、処理はステップS93に移行する。
ステップS93において、システム制御部225は、ユーザによって拡大ボタン319が操作されたか否かを判定する。ステップS93において、拡大ボタン319が押されたと判定されたとき、処理はステップS94に移行する。ステップS94において、システム制御部225は、拡大フラグの状態を0、1、2、0、・・・、の順で順次切り替える。そして、処理はステップS95に移行する。ステップS93において、拡大ボタン319が押されていないと判定されたとき、処理はステップS95に移行する。
ステップS95において、システム制御部225は、ユーザによって表示モード切替ボタン325が押されたか否かを判定する。ステップS95において、表示モード切替ボタン325が押されたと判定されたとき、処理はステップS96に移行する。ステップS96において、システム制御部225は、後述する表示モード切替ボタン325の第1押下処理を実施する。そして、処理はステップS97に移行する。ステップS95において、表示モード切替ボタン325が押されていないと判定されたとき、処理はステップS97に移行する。
ステップS97において、システム制御部225は、ユーザによってOKボタン323が押されたか否かを判定する。ステップS97において、OKボタン323が押されたと判定されたとき、処理はステップS98に移行する。ステップS98において、システム制御部225は、後述するシャッタースピードの自動スイープ処理を実施する。そして、処理はステップS7に移行する。ステップS97において、OKボタン323が押されていないと判定されたとき、処理はステップS7に移行する。
次に図4Jを参照して、ステップS98に示す自動スイープ処理について説明する。図4Jは、自動スイープ処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
第1のライブビュー表示モードにおいてシャッタースピード系列は例えば1/50段刻み〜1/500段刻みといった細かい刻みで多数のシャッタースピードの値を有しており、ユーザがこのなかからシャッタースピードを手動で設定するには手間がかかる。システム制御部225は、この手間を省くために、ユーザによるOKボタン323の押下げによって、自動的にシャッタースピードをスイープする。
ステップS101において、システム制御部225は、ユーザによってOKボタン323が押され続けているか否かを判定する。ステップS101において、OKボタン323が押され続けていると判定されたとき、処理はステップS101に移行する。ステップS101において、OKボタン323の押し続けが解除されたと判定されたとき、処理はステップS102に移行する。ステップS102において、システム制御部225は、ユーザによってOKボタン323が長押しされたか短押しされたかを判定する。第1のライブビュー表示モードにおいてOKボタン323が押されると、以下に示すシャッタースピードの自動スイープ処理が開始するようにシステム制御部225は構成される。
ステップS102において、OKボタン323が長押しされたと判定されたとき、処理はステップS103に移行する。ステップS103において、システム制御部225は、シャッタースピードを最速値に変更する。処理は、ステップS107に移行する。
ステップS102において、ユーザによってOKボタン323が短押しされたと判定されたとき、処理はステップS104に移行する。ステップS104において、システム制御部225は、ユーザによって十字ボタン321が押されたか否かを判定する。ステップS104において、ユーザによって十字ボタン321が押されていないと判定されたとき、処理はステップS108に移行する。
ステップS104において、ユーザによって十字ボタン321が押されたと判定されたとき、処理はステップS105に移行する。ステップS105において、ユーザによって十字ボタン321の上ボタンと下ボタンとのどちらが押されたかを判定する。上ボタンが押されたと判定されたとき、処理はステップS106に移行する。ステップS106において、システム制御部225は、スイープする方向を管理(決定)するためのフラグであるスイープ方向フラグを1に設定する。処理は、ステップS108に移行する。ステップS105において、下ボタンが押されたと判定されたとき、処理はステップS107に移行する。ステップS107において、システム制御部225は、スイープ方向フラグを0に設定する。このようにスイープする方向の切り替えは、十字ボタン321の上下ボタンの押下によって変更できる。処理は、ステップS108に移行する。
ステップS108において、システム制御部225は、所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過していなければ、処理はステップS113に移行する。所定時間が経過したならば、処理はステップS109に移行する。ステップS109において、システム制御部225は、シャッタースピードを変更する。通常、シャッタースピードは、LEDの明滅1周期分の高速側が望ましい。このため、ステップS102におけるOKボタン323の長押しによって、システム制御部225は、シャッタースピード系列の値のなかで最速値から長秒時方向にスイープを開始する。またステップS102におけるOKボタン323の短押しによって、システム制御部225は、現在記憶されているシャッタースピードの設定値からスイープ方向フラグに応じて記憶されているスイープ方向にスイープする。処理は、ステップS110に移行する。ステップS110において、システム制御部225は、シャッタースピードをチェックする。ステップS110において変更されたシャッタースピードが最速である場合、処理は、ステップS111に移行する。ステップS111において、システム制御部225は、スイープ方向フラグを0に設定する。ステップS110において変更されたシャッタースピードが最遅である場合、処理は、ステップS112に移行する。ステップS112において、システム制御部225は、スイープ方向フラグを1に設定する。処理は、ステップS111、S112の後、ステップS113に移行する。ステップS108からステップS113において、所定時間毎にシャッタースピードが変更されている。
ステップS113において、システム制御部225は、スイープ中にユーザによってOKボタン323が押されたか否かを判定する。ステップS113において、OKボタン323が押されたと判定された際、スイープが停止し、処理はステップS7に移行する。
ステップS113において、ユーザによってOKボタン323が押されていないと判定された際、処理はステップS114に移行する。ステップS114において、システム制御部225は、ライン単位の横縞があるか否かを判定する。ステップS114において、システム制御部225は、水平ラインごとの輝度平均値を算出し、垂直方向に明暗の周期性があるかどうか検出する。ステップS114においてライン単位の横縞があると判定された際、処理はステップS104に移行する。
ステップS114において、ライン単位の横縞がないと判定された際、処理はステップS115に移行する。ステップS115において、システム制御部225は、全画面が明滅しているか否かを判定する。システム制御部225は、全画面の輝度平均値を求め、フレームごとに明暗の周期性があるかどうか検出する。全画面が明滅していないと判定された際、処理はステップS7に移行する。ステップS115において全画面が明滅していると判定された際、処理はステップS104に移行する。
次に図4Kを参照して、ステップS73に示す第2のライブビュー表示モード用のボタンダイヤル操作処理について説明する。図4Kは、第2のライブビュー表示モード用のボタンダイヤル操作処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS121において、システム制御部225は、ユーザによってシャッタースピードを変更するためのRダイヤル315と撮影モードを変更するためのFダイヤル317とのどちらが回転操作されたかを判定する。
ステップS121においてRダイヤル315が回転操作されたと判定されたとき、処理はステップS122に移行する。ステップS122において、システム制御部225は、設定されたシャッタースピードを、現在の設定値の整数倍又は整数分の1倍の値に変更する。処理は、ステップS126に移行する。
ステップS121においてFダイヤル317が回転操作されたと判定されたとき、処理はステップS123に移行する。ステップS123において、システム制御部225は、撮影モードがSモード又はMモードか否かを判定する。ステップS123において撮影モードがSモードであると判定された際、処理はステップS124に移行する。ステップS124においてシステム制御部225は露出補正値を変更し、処理はステップS126に移行する。ステップS123において撮影モードがMモードであると判定された際、処理はステップS125に移行する。ステップS125においてシステム制御部225は絞り値を変更し、処理はステップS126に移行する。
ステップS126において、システム制御部225は、ユーザによって表示モード切替ボタン325が押されたか否かを判定する。ステップS126において、表示モード切替ボタン325が押されていないと判定されたとき、処理はステップS7に移行する。ステップS126において、表示モード切替ボタン325が押されたと判定されたとき、処理はステップS127に移行する。ステップS127において、システム制御部225は、後述する表示モード切替ボタン325の第1押下処理を実施する。処理はステップS7に移行する。
次に図4Lを参照して、ステップS96とステップS127とに示す表示モード切替ボタン325の第1押下処理について説明する。図4Lは、表示モード切替ボタン325の第1押下処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS131において、システム制御部225は、ユーザによって表示モード切替ボタン325が長押しされたか短押しされたか否かを判定する。
ステップS131において、表示モード切替ボタン325が長押しされたと判定されたとき、処理はステップS132に移行する。ステップS132において、システム制御部225は、SYNCモードフラグを0に設定し、SYNC表示フラグを0に設定する。処理はステップS97又はステップS7に移行する。
ステップS131において、表示モード切替ボタン325が短押しされたと判定されたとき、処理はステップS133に移行する。ステップS133において、システム制御部225は、SYNC表示フラグをチェックし、SYNC表示フラグが0か1かを判定する。ステップS133において、SYNC表示フラグが1の場合、処理はステップS134に移行する。ステップS134において、システム制御部225は、SYNC表示フラグを0に設定する。処理はステップS97又はステップS7に移行する。ステップS133において、SYNC表示フラグが0の場合、処理はステップS135に移行する。ステップS135において、システム制御部225は、SYNC表示フラグを1に設定する。ステップS97又はステップS7に移行する。
次に図4Mを参照して、ステップS74に示す通常ライブビュー表示モード用のボタンダイヤル操作処理について説明する。図4Mは、通常ライブビュー表示モード用のボタンダイヤル操作処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS141において、システム制御部225は、表示モード切替ボタン325以外の各種ボタン操作を処理する。処理は、ステップS142に移行する。ステップS142において、システム制御部225は、ユーザによって表示モード切替ボタン325が押されたか否かを判定する。ステップS142において、表示モード切替ボタン325が押されたと判定された際、処理はステップS143に移行する。ステップS143において、システム制御部225は、後述する表示モード切替ボタン325の第2押下処理を実施する。処理はステップS7に移行する。ステップS143において、表示モード切替ボタン325が押されていないと判定された際、処理はステップS7に移行する。
次に図4Nを参照して、ステップS143に示す表示モード切替ボタン325の第2押下処理について説明する。図4Nは、表示モード切替ボタン325の第2押下処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS151において、システム制御部225は、撮影モードが静止画又は動画のSモード及びMモード以外の撮影モード(例えば、Pモード等)か否かを判定する。撮影モードがSモード及びMモード以外の撮影モードであると判定された際、処理は、ステップS152に移行する。ステップS152において、表示部221は、撮影モードをSモード又はMモードに設定してください、といった警告(指示)を表示する。第1ライブビュー表示モードでは、フリッカに起因する画像上での横縞をユーザが視認している状況下で、撮影時において横縞が発生しないシャッタースピードをユーザが決めるための表示モードである。したがって、システム制御部225は、通常ライブビュー表示モードから第1ライブビュー表示モードへの切り替えに先立って、ユーザによってシャッタースピードを決める撮影モードであるSモード又はMモードのみでカメラシステム1が動作するよう、撮影モードの駆動を制御する。この制御は、メモリの容量を削減できるという効果を提供できる。また電力消費の大きいメモリの削減は、カメラシステム1を小型及び軽量化でき、さらに発熱量を小さくできるという効果を提供できる。
ステップS151において、撮影モードが静止画又は動画のSモード又はMモードであると判定された際、処理はステップS153に移行する。システム制御部225は、電子ローリングシャッターを使用する第1ドライブモードと、電子ローリングシャッター以外のシャッター(例えば、メカシャッター又は電子先幕シャッター)を使用する第2ドライブモードとのいずれかにドライブモードを設定するドライブモード設定部として機能しており、例えば、第1ドライブモードは電子ローリングシャッターで動作する静音シャッターモードを有し、第2ドライブモードはメカ単写モードを有している。ステップS153において、システム制御部225は、ドライブモードが第2ドライブモードに設定されているか否かを判定する。
ステップS153において、第2ドライブモードに設定されていると判定された場合、処理は、ステップS154に移行する。ステップS154において、システム制御部225は、第1ドライブモードを推奨する。この推奨のために、例えば、表示部221は、第1ドライブモード(静音シャッターモード)にしてください、第1ドライブモードに変更して下さい、といった推奨(警告)を表示する。第1ライブビュー表示モードでは、フリッカに起因する画像上での横縞をユーザが視認している状況下で、撮影時において横縞が発生しないシャッタースピードをユーザが決めるための表示モードである。フリッカに対する厳密なシャッター制御は、電子ローリングシャッターを用いて実施される。したがって、システム制御部225は、通常ライブビュー表示モードから第1ライブビュー表示モードへの切り替えに先立って、電子ローリングシャッターを使用するドライブモードへの変更を推奨することで、プログラムメモリの容量を削減でき、カメラシステム1を小型及び軽量化でき、さらに発熱量を小さくできるという効果を提供できる。
ステップS153において、第1ドライブモードに設定されていると判定された場合、処理は、ステップS155に移行する。ステップS155において、システム制御部225は、SYNCモードフラグを1に設定し、SYNC表示フラグを1に設定する。そして処理は、S7に移行する。
ドライブモードとシャッターモードとが個別に設定できる場合には、ステップS153において、システム制御部225は、シャッターモードが、電子ローリングシャッターに設定されているか、電子ローリングシャッター以外のシャッターモードが設定されているかを判定してもよい。
次に図4Oを参照して、表示モード切替ボタン325の第2押下処理の第1の変形例について説明する。図4Oは、第2押下処理の第1の変形例のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS154において、推奨が実施されたが、これに限定される必要はなく、変形例に示すように、システム制御部225は第1ドライブモードに再設定してもよく(切り替えてもよく)、言い換えると電子ローリングシャッターを使用する第1ドライブモードにドライブモードを限定してもよい。
本変形例では、ステップS154がステップS157に変更されている。ステップS157において、システム制御部225は、後述するドライブモード変更処理(シャッターモード変更処理)を実施する。ステップS157において、システム制御部225は、通常ライブビュー表示モードから第1ライブビュー表示モードへの切り替えに先立って、ドライブモードを第1ドライブモードに自動的に変更することで操作性を向上させている。このような変更は、メモリの容量を削減でき、カメラシステム1を小型及び軽量化でき、さらに発熱量を小さくできるという効果を提供できる。
次に図4Pを参照して、ステップS157に示すドライブモード変更処理について説明する。
図4Pは、ドライブモード変更処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。ドライブモード変更処理において、ドライブモード設定部が第2ドライブモードに設定した際、シャッタースピード制御部は、ドライブモード設定部に対する制御によって第2ドライブモードへの設定を禁止する。
ステップS301において、システム制御部225は、現在の設定に対応している電子ローリングシャッターを使用するドライブモードがあるか否かを判定する。例えば、現在の設定が単写モードであって、単写モードに電子ローリングシャッターを使うモード(例えば静音単写モード)があるときには、現在の設定に対応していて電子ローリングシャッターを使用するドライブモードがあると判定される。
ステップS301において、現在の設定に対応していて電子ローリングシャッターを使用するドライブモードがないと判定された際、処理はステップS302に移行する。ステップS302において、システム制御部225は、予め定められた特定の電子ローリングシャッター(例えば静音単写モード)を使用するドライブモードに変更する。
ステップS301において、現在の設定に対応していて電子ローリングシャッターを使用するドライブモードがあると判定された際、処理はステップS303に移行する。ステップS303において、システム制御部225は、現在の設定のドライブモードから現在の設定に対応していて電子ローリングシャッターを使用するドライブモードにドライブモードを変更する。処理は、ステップS155に移行する。以上の実施形態では、ドライブモード設定部であるシステム制御部225は、ドライブモードを変更することにより、シャッターモードを電子ローリングシャッターに変更しているが、直接的にシャッターモードを変更(設定)するシャッターモード設定部として構成されても良い。このようにシステム制御部225は、シャッターモードまたはドライブモード設定部として機能する。
次に図4Qを参照して、表示モード切替ボタン325の第2押下処理の第2の変形例について説明する。図4Qは、第2押下処理の第2の変形例のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
この変形例は、撮影モードを自動変更した変形例であり、ドライブモードにおいて電子ローリングシャッター以外のシャッターモード(例えば、メカシャッター又は電子先幕シャッター)に開放(利用)した例である。撮影モードを変更することで、操作性を向上できる。
ステップS161において、システム制御部225は、撮影モードがSモード及びMモード以外の撮影モードか否かを判定する。撮影モードがSモード及びMモード以外の撮影モードであると判定された際、処理は、ステップS162に移行する。ステップS162において、システム制御部225は、後述する撮影モード変更処理を行う。処理は、ステップS164に移行する。
ステップS161において、撮影モードがSモード又はMモードであると判定された際、処理はステップS163に移行する。ステップS163において、システム制御部225は、ドライブモードが第2ドライブモードに設定されているか否かを判定する。ステップS163において、第2ドライブモードに設定されていると判定された場合、処理はステップS164に移行する。
ステップS163において、第2ドライブモードに設定されていないと判定された場合、処理はステップS164に移行する。ここでドライブモード(シャッターモード)の制限がなくなり、メカシャッター又は電子先幕シャッターが利用されると、シャッターは細かいシャッタースピード系列で駆動する。これにより、横縞の発生を防止することができる。この時、システム制御部225は、メカシャッターが作り出すスリット幅による露出時間をシャッタースピードの調整値と一致させるため、先幕と後幕とをリリースするタイミングをアクチュエーターの駆動遅れを加味しつつ制御する。しかし、電子ローリングシャッターと異なり、メカシャッターの搖動は1/6EV程度の露出時間の横縞を含むものであり、この横縞はLEDの明滅周期で強調される恐れがある。この強調を緩和するため、メカシャッターは、設定したシャッタースピードの整数倍で駆動することが望ましい。この操作は、第2のライブビュー上で、ユーザが自ら行っても良いが、第2のライブビューでは、第1のライブビューのシャッタースピードの2倍の値を表示するように構成しても良い。
ステップS164において、システム制御部225は、SYNCモードフラグを1に設定し、SYNC表示フラグを1に設定する。そして処理は、S7に移行する。
次に図4Rを参照して、ステップS162に示す撮影モード変更処理について説明する。図4Rは、撮影モード変更処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS171において、システム制御部225は、撮影モードがPモードとAモードとのどちらであるかを判定する。撮影モードがPモードであると判定された際、処理はステップS172に移行する。システム制御部225は、シャッタースピードが固定されたPモードに露出制御プログラムを変更する。処理は、ステップS164に移行する。
ステップS171において、撮影モードがAモードであると判定された際、処理はステップS173に移行する。システム制御部225は、Mモードに露出制御プログラムを変更する。処理は、ステップS164に移行する。
次に図4Sを参照して、ステップS162に示す撮影モード変更処理の第1の変形例について説明する。図4Sは、撮影モード変更処理の第1の変形例のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS171において、システム制御部225は、撮影モードがPモードとAモードとのどちらであるかを判定する。撮影モードがPモードであると判定された際、処理はステップS174に移行する。システム制御部225は、Sモードに露出制御プログラムを変更する。処理は、ステップS164に移行する。
ステップS171において、撮影モードがAモードであると判定された際、処理はステップS175に移行する。システム制御部225は、Mモードに露出制御プログラムを変更する。処理は、ステップS164に移行する。
次に図4Tを参照して、ステップS162に示す撮影モード変更処理の第2の変形例について説明する。図4Tは、撮影モード変更処理の第2の変形例のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS176において、システム制御部225は、Mモードに露出制御プログラムを変更する。処理は、ステップS164に移行する。
次に図4Uを参照して、ステップS127に示す表示モード切替ボタン325の第1押下処理の第1の変形例について説明する。図4Uは、表示モード切替ボタン325の第1押下処理の第1の変形例のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ここでは、ステップS132が、ステップS136に変更されている。ステップS136において、システム制御部225は、撮影モード変更取り消し処理を行う。具体的には、システム制御部225は、SYNCモードフラグを0に設定し、SYNC表示フラグを0に設定する。処理はステップS7に移行する。
本実施形態では、静止画撮像シーケンスを用いる第1のライブビュー表示モードと、静止画撮像シーケンスとは異なる撮像シーケンスを用いる第2のライブビュー表示モードとを切り替える。第1のライブビュー表示モードは、画像の一部を切り出して略ピクセル等倍以上の拡大倍率で表示する拡大ライブビュー表示モードと、拡大倍率よりも低い倍率で表示する通常倍率ライブビュー表示モードとを有する。拡大ライブビュー表示モードの拡大ライブビュー画像353bにおいて細かい横縞が視認しやすくなり、ユーザは横縞が発生しない高速シャッタースピードを撮影前に簡単に設定できる。静止画撮像シーケンスを用いる第1のライブビュー表示モードでは、全画素が読み出されるため、フレームレートに上限があり、リフレッシュレートが低下し、表示遅れが発生し易い。そこで本実施形態では、無操作時間の所定時間経過によって、第1のライブビュー表示モードを第2のライブビュー表示モードに切り替える。第2のライブビュー表示モードでは、動く被写体の追従性及び視認性が最優先され、静止画撮像シーケンスより、高いフレームレート、短い表示レイテンシーでリフレッシュタイムを短縮した撮像シーケンスで、撮像素子206は駆動される。これによりユーザは、第2のライブビュー表示モードの第2のライブビュー画像355を視認して、フレーミングに邪魔な横縞もなく、表示遅れもない、静止画を撮影できる。
このように本実施形態では、LED光源などによって発生するフリッカを撮影前に視認し易くし、フリッカの発生しないシャッタースピードを精密に設定することができる撮像装置を提供できる。
また第1のライブビュー画像353が表示され続けると、撮像素子206の温度が上昇し続け、撮像素子206から出力される画像信号のS/Nが劣化する。このため、理想的な低ノイズ撮影が困難となる。また、温度がさらに上がると、撮像素子206の動作が停止してしまうことがある。このように撮影チャンスが喪失されることがある。本実施形態では、第1のライブビュー表示モードにおいて無操作時間が所定時間経過すると、表示モードが第2のライブビュー表示モードに切り替わるため、撮像素子206の温度が上昇を抑制でき、シャッターチャンスの喪失を未然に防止できる。
[第2の実施形態]
以下に、図5と図6と図7とを参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なることを主に記載する。
以下に、図5と図6と図7とを参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なることを主に記載する。
次に図5を参照して、本実施形態の第1のライブビュー表示モード処理について説明する。図5は、第1のライブビュー表示モード処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。第1の実施形態と同様に、ステップS21乃至ステップS25における処理はこの順で実施されるが、実施の順番は、特に限定されない。
ステップS25の後、処理は、ステップS31に移行する。ステップS31において、システム制御部225は、表示部221が通常倍率ライブビュー画像353aと、拡大ライブビュー画像353bとを同時に表示するように、表示部221を制御する。図6と図7とに示すように、通常倍率ライブビュー画像353aは表示部221の全体に表示され、拡大ライブビュー画像353bは通常倍率ライブビュー画像353aに重ね合わされて表示される。通常倍率ライブビュー画像353aは、拡大ライブビュー画像353bよりも小さいサイズである。例えば、通常倍率ライブビュー画像353aは、四角い拡大ライブビュー画像353bの四隅の一角に配置される。
図6に示すように、幅の細い横縞は、撮像素子206から得られた全画素データ数に比べて少ない表示画素数を有する表示部221に表示された時点で横縞の表示データが失われてしまうため、表示部221の表示から完全に消えてしまう。このため幅の細い横縞は、ドットバイドットのピクセル等倍を意識した拡大ライブビュー画像353bでないと視認することは不可能である。実際の撮影現場で最も問題になるのは、このような場合である。図6に示すように、ユーザは、通常倍率ライブビュー画像353aでは細い横縞に気付けないが、拡大ライブビュー画像353bを見れば、ドットバイドットまで横縞が拡大されているため、1画素ラインごとの横縞まで視認することができる。
シャッタースピードがLED明滅周期に対してわずかに長かったり短かったりすると、複数の画素ラインごとの幅の広い横縞が表示されやすい。図7に示す拡大ライブビュー画像353bでは、拡大倍率が大きすぎて幅の広い横縞は縞とは認識されない場合がある。拡大ライブビュー画像353bに表示される横縞が時間的に流れていると、拡大ライブビュー画像353bが緩やかに明滅しているようにユーザは感じるため、ユーザはこの明滅によって横縞に気が付くこともある。しかしながら、明滅が発生しない、または非常にゆっくりと明滅する場合は、拡大ライブビュー画像353bを視認しても、横縞に気が付かないことにもなる。このため図7に示すように、幅の広い横縞や、画面上を流れる横縞は、通常倍率ライブビュー画像353aの方が視認しやすい。以上のように、横縞を確実に視認するためには、ドットバイドットを意識した大きい倍率を用いる拡大ライブビュー画像353bと、大きい倍率を補完するための小さい倍率を用いる通常倍率ライブビュー画像353aとが少なくとも用いられ、ユーザは2種類の倍率を用いるライブビュー画像353a、353bを同時に確認する必要がある。
このような通常倍率ライブビュー画像353aと拡大ライブビュー画像353bとを同時に確認できるため、確実にかつ迅速に横縞のないシャッタースピードを設定することができる。
[第3の実施形態]
以下に、図8を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なることを主に記載する。
以下に、図8を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なることを主に記載する。
本実施形態では、複数の撮影モードが存在する場合における、Sync番号それぞれに関連付けられるシャッタースピードの記憶と替算警告とについて説明する。
カメラシステム1において設定可能なシャッタースピードは、表示部221において小数点第一位まで表示される。しかしながら、シャッタースピードの実際の値は小数点第一位以下の位まで設定され得る。シャッタースピードの取りうる値は撮像素子206の撮像シーケンス毎に異なるため、撮像シーケンスが同一でないと、厳密にはシャッタースピードを同一に制御できない。撮像シーケンスは、フレームレートと、全画素の読み出しと、画素の加算及び読み出しといった撮像素子206の読み込みモードの設定と、全体読み出し及び部分読み出しといった撮像素子206の読み出し領域の設定とによって異なる。このためカメラシステム1が使用する撮影モードは多種多様にわたる。
静止画の場合は、「全画素の読み出しモード」と「デジタルテレコン」との有無により、2種類の撮像シーケンスが存在する。
動画の場合は、もっと深刻である。
「フレームレート」は、60p:59.94fps、50p:50.00fps、30p:29.97fps、25p:25.00fps、24p:23.98fps、24.00fps と6種類存在する。「画像サイズ」は4K、C4K、FHD、HDと4種類存在し、「ムービーテレコン」は有無の2種類存在する。これにより撮像シーケンスは、48種類(6×4×2)存在する。
厳密に言えば、横縞を回避するためには、撮影待機時のライブビューで全押し後や動画ボタン335押下後の撮影本番の撮像シーケンスで横縞のでないシャッタースピードを確認し、撮影に臨むべきであるがSync1、Sync2、Sync3、Sync4の4つの記憶値を上記48種類の撮像シーケンスで別々に保持して活用すると、192個(48×4)のパラメータを意識して扱うことになる。これは、ユーザの操作性の観点からも現実的ではない。
このため、本発明に関わる実施形態では、シャッタースピードがμsec単位まで記憶される。そして、撮像シーケンスが変更されて、シャッタースピードに対してμsec単位での不一致が起きた場合、設定された撮像シーケンスにおいて設定可能なシャッタースピードの値のうちシャッタースピードにもっとも近い設定値をシャッタースピードに仮に設定するように構成する。
ここで図8を参照して、シャッタースピードに対する設定エラー処理について説明する。図8は、シャッタースピードに対する設定エラー処理のためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS181において、システム制御部225は、シャッタースピードが現在の撮像シーケンスの設定可能値と一致するか否か判定する。シャッタースピードが現在の撮像シーケンスの設定可能値でなければ、処理はステップS182に移行する。ステップS182において、システム制御部225は、シャッタースピードに最も近い設定値をシャッタースピードに仮に設定する。またシステム制御部225は、シャッタースピードに対する不一致(設定エラー)が起きている警告を表示部221が表示するように、表示部221を制御する。例えば、警告は、不一致を示すアイコンを示してもよいし、シャッタースピードを赤といった色付けで示してもよい。
このような設定エラー処理が組み込まれることで、ユーザは、動画の4つパラメータ(Sync1、Sync2、Sync3、Sync4)と静止画の4つパラメータ(Sync1、Sync2、Sync3、Sync4)とを合わせた8つのパラメータだけを念頭におくだけですみ、カメラシステム1を混乱することなく操作できる。
また、ユーザが最も重視する撮影モードでSyncシャッタースピードを調整し、調整したシャッタースピードを記憶すれば、その撮影モードは厳密なシャッタースピードに設定することができ、操作の利便性と横縞除去の厳密性との両方を確保可能である。
[第4の実施形態]
以下に、図9と図10Aと図10Bと図10Cとを参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なることを主に記載する。
以下に、図9と図10Aと図10Bと図10Cとを参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なることを主に記載する。
図9は、本発明の第4の実施形態に係る撮像装置の一例としてのカメラシステム1と、カメラシステム1がHDMI(登録商標)形式のケーブル329などの有線によって接続される外部機器327とを示す図である。カメラシステム1によって撮影された動画は、カメラシステム1から外部機器327に出力され、外部機器327に備えられる図示しない記録装置(例えばハードディスク)に記録される。出力又は記録された動画は、外部機器327の外部表示部331(例えばモニタ)に表示可能となっている。
本実施形態の第1のライブビュー表示モードでは、第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された画像の全画素を読み出す動画撮像シーケンスで撮像された動画を表示部221に逐次表示させるモードである。また第2のライブビュー表示モードでは、動画撮像シーケンスで撮像され、動画ピクチャーモードで設定された画像処理を施された動画を表示部221に逐次表示させるモードである。ライブビュー表示モード切替部である表示モード切替ボタン325は、カメラ本体200のライブビュー表示モードを、通常ライブビュー表示モードと、この第1のライブビュー表示モードと、この第2のライブビュー表示モードとの何れかに切り替える。
システム制御部225は、カメラシステム1から出力されるライブビューの出力モードを、モニターモードと記録モードとのいずれかに設定する設定部と、設定された出力モードで外部機器327に動画を出力する出力部として機能する。
モニターモードが設定された際、出力部としてのシステム制御部225は、切り替えられたライブビュー表示モードによって表示部221に表示される動画と同じ動画とカメラシステム1の情報とを外部機器327に出力する。このとき、表示部221は、動画のみを表示し、カメラシステム1の情報を表示しない。
記録モードが設定された際、出力部としてのシステム制御部225は、表示部221に第1のライブビュー表示モードの第1のライブビュー画像353又は第2のライブビュー表示モードの第2のライブビュー画像355を出力する。また出力部403は、第2のライブビュー表示モードの、情報表示のない等倍表示である第2のライブビュー画像355を外部機器327に出力する。つまり、出力部としてのシステム制御部225は、動画を外部機器327に出力する。このとき、カメラシステム1の表示部221は、動画を表示せず、カメラシステム1の情報のみを表示する。
ここで図10Aを参照して、動画撮影におけるカメラシステム1と外部機器327との処理について説明する。図10Aは、動画撮影におけるカメラシステム1と外部機器327との動作を示すフローチャートである。
ステップS191においてシステム制御部225は表示部221に対する後述する表示処理を行い、処理はステップS192に移行する。ステップS192において外部機器327は外部表示部331に対する表示処理を行い、処理はステップS6に移行する。ステップS6においてシステム制御部225は上述したボタンダイヤル操作処理を行い、処理はステップS193に移行する。ステップS193において、システム制御部225は、動画の撮影のために動画ボタン335(図2参照)が押されたか否かを判定する。動画ボタン335が押されたと判定された場合、処理はS194に移行する。ステップS194においてシステム制御部225は設定されたシャッタースピードの値で動画を撮影し、処理はステップS191に戻る。ステップS193において動画ボタン335が押されていないと判定された場合、処理はステップS191に戻る。
ここで図10Bを参照して、ステップS191における表示部221に対する表示処理について説明する。図10Bは、表示部221に対する表示処理の動作を示すフローチャートである。
図10Bに示す表示部221に対する表示処理では、図4Aに示すステップS1、S2、S3、S4、S5が実施され、ステップS1、S2、S3、S4、S5における動作の流れも図4に示す流れと同じである。ステップS2、S4、S5の後、処理はステップS192に移行する。また、SYNCモードフラグが1か0か、SYNC表示フラグが1か0かといった情報は、外部機器327に入力される。
次に図10Cを参照して、ステップS192における外部表示部331に対する表示処理について説明する。図10Cは、外部表示部331に対する表示処理の動作を示すフローチャートである。
ステップS201において、システム制御部225は、出力モードがモニターモードと記録モードとのどちらであるかを判定する。ここで、モニターモードとは、外部機器327の外部表示部331を、カメラ本体200の背面に設けられた表示部221またはファインダーと同等に扱うことを目的としたモードである。したがって、表示部221に表示される動画と同じ動画とカメラシステム1の情報とである撮影情報の出力は、必須となる。記録モードとは、外部機器327に入力された映像のみを記録することを目的としたモードである。したがって、撮影情報を表示してはならない。また記録モードでは、特殊画像処理も禁止される必要があり、記録用のピクチャーモードの画像処理でなければならない。出力モードがモニターモードであると判定された場合、処理はステップS202に移行する。ステップS202において、システム制御部225は、表示部221に表示される動画と同じ動画とカメラシステム1の情報とを外部表示部331が表示するように、外部機器327に指示と動画と情報とを出力して外部表示部331を制御する。例えば、表示部221が第1のライブビュー表示を実施していれば、外部表示部331は第1のライブビュー表示を実施する。処理は、ステップS6に移行する。
ステップS201において、出力モードが記録モードであると判定されたとき、処理はステップS203に移行する。
ステップS203において、システム制御部225は、SYNCモードフラグをチェックする。ステップS203において、SYNCモードフラグが0であると判定されたとき、処理はステップS204に移行する。ステップS204において、システム制御部225は、カメラシステム1の情報が表示されず、拡大表示が実施されない、通常ライブビュー表示を外部表示部331が実施するように、外部機器327に指示を出力して外部表示部331を制御する。そして、処理はステップS6に移行する。
ステップS203において、SYNCモードフラグが1であると判定されたとき、処理はステップS205に移行する。ステップS205において、システム制御部225は、SYNC表示フラグをチェックする。
ステップS205において、SYNC表示フラグが1であると判定されたとき、処理はステップS206に移行する。ステップS206において、システム制御部225は、動画ピクチャーモードで、カメラシステム1の情報が表示されず、拡大表示が実施されない、第1のライブビュー表示を外部表示部331が実施するように、外部機器327に指示を出力して外部表示部331を制御する。そして、処理はステップS6に移行する。
またステップS205において、SYNC表示フラグが0であると判定されたとき、処理はステップS207に移行する。ステップS207において、システム制御部225は、カメラシステム1の情報が表示されず、拡大表示が実施されない、第2のライブビュー表示を外部表示部331が実施するように、外部機器327に指示を出力して外部表示部331を制御する。そして、処理はステップS6に移行する。
本実施形態では、通常ライブビュー表示モードにおいて、カメラシステム1の情報が表示されず、拡大表示が実施されない、通常ライブビュー表示を外部表示部331が実施できる。第1のライブビュー表示モードにおいて、動画ピクチャーモードで、カメラシステム1の情報が表示されず、拡大表示が実施されない、第1のライブビュー表示を外部表示部331が実施できる。第2のライブビュー表示モードでは、カメラシステム1の情報が表示されず、拡大表示が実施されない、第2のライブビュー表示を外部表示部331が実施できる。
[第5の実施形態]
以下に、図11を参照して、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なることを主に記載する。
以下に、図11を参照して、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なることを主に記載する。
一般的にLED照明では、特性のために、DC駆動よりもAC駆動(デューティー駆動)が行われる。この特性とは、照明素子の発熱を抑え、照明光の演色性を高め、照明素子の長寿命化を図り、照明素子のためのバッテリーの持ちを良くし、照明光の光量の制御範囲を大きくとり且つ照明素子のための制御回路を簡素化することをいう。特性は、例えば、静止画を撮影するプロの撮影者や動画を撮影するプロの撮影者にとって重要である。また特性は、例えば、カプセル内視鏡などの極端に大きさの制限されたデバイスではその重要性はさらに増加する。
このような場合、システム制御部225は、受動的に照明光の明滅を検出するだけではなく、照明素子と能動的に通信して照明光のデューティー周期を検出して、撮像素子206のシャッタースピードの値をこの周期として設定する。そしてシステム制御部225は、設定された状態で照明光が出射されるようにフラッシュ発光部237を制御することが有効である。
ここで図11を参照して、撮像素子206のシャッタースピードの値を照明光のデューティー周期として設定した状態で照明光の出射を制御する動作について説明する。図11は、このためのカメラシステム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS231において、システム制御部225は、カメラシステム1が撮影待機中であるかをチェックする。待機中ではないと判定されたとき、処理はステップS240に移行する。待機中であると判定されたとき、処理はステップS232に移行する。
ステップS232において、システム制御部225は、フラッシュ制御部233に対して照明光が出射される状態かをチェックする。出射される状態ではないと判定されたとき、処理はステップS240に移行する。出射される状態であると判定されたとき、処理はステップS233に移行する。
ステップS233において、システム制御部225は、ライブビュー表示が実施されているかをチェックする。
ステップS233において、ライブビュー表示が実施されていると判定されたとき、処理はステップS234に移行する。ステップS234において、システム制御部225は、撮像素子206のライブビュー表示用のシャッタースピードの値を照明光のデューティー周期として設定する。処理はステップS236に移行する。
ステップS233において、ライブビュー表示が実施されていないと判定されたとき、処理はステップS235に移行する。ステップS235において、システム制御部225は、ファインダーにおける目視用の撮像素子206のシャッタースピードの所定値を照明光のデューティー周期として設定する。処理はステップS236に移行する。所定値は、予め不揮発性メモリ223に記録された値である。
ステップS236において、システム制御部225は、カメラシステム1が撮影する直前の状態かをチェックする。撮影直前の状態ではないと判定されたとき処理はステップS238に移行し、撮影直前であると判定されたとき処理はステップS237に移行する。
ステップS237において、システム制御部225は、実際の撮影用のシャッタースピードの値を照明光のデューティー周期として設定する。処理はステップS238に移行する。
ステップS238において、システム制御部225は、撮像素子206が露光期間中かをチェックする。露光期間中であると判定されたとき、処理はステップS239に移行する。ステップS239において、撮像素子206のシャッタースピードの値が照明光のデューティー周期として設定された状況下で、システム制御部225とフラッシュ制御部233との制御によってデューティー駆動で照明光がフラッシュ発光部237から出射される。
ステップS238において、露光が休止中であると判定されたとき、処理はステップS240に移行する。ステップS240において、システム制御部225とフラッシュ制御部233との制御によってデューティー駆動での照明光の出射が禁止される。
このように本実施形態では、撮像素子206のシャッタースピードの値を照明光のデューティー周期として設定でき、設定した状態で照明光を出射できる。なお撮像素子206のシャッタースピードに合わせて、照明光のデューティー周期が設定されてもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…カメラシステム、100…レンズ、101…撮影レンズ、103…絞り、105…液晶絞り、200…カメラ本体、201…レンズ制御部、203…絞り制御部、205…液晶絞り制御部、206…撮像素子、207…撮像制御部、209…A/D変換部、211…メモリ、213…画像処理部、215…露出制御部、217…AF処理部、219…外部メモリ、221…表示部、223…不揮発性メモリ、225…システム制御部、227…操作部、229…電源制御部、231…電源部、233…フラッシュ制御部、235…フラッシュ充電部、237…フラッシュ発光部、311…撮影モードダイヤル、313…レリーズボタン、315…Rダイヤル、317…Fダイヤル、319…拡大ボタン、321…十字ボタン、323…OKボタン、325…表示モード切替ボタン、326…ドライブボタン、335…動画ボタン、337…テレコンボタン。
Claims (11)
- デジタル画像を撮影可能な撮像装置であって、
被写体を撮像して前記デジタル画像を逐次出力する撮像部と、
前記撮像部に対して設定されるシャッタースピードの値の系列であるシャッタースピード系列を、第1のシャッタースピード系列と、前記第1のシャッタースピード系列よりも細かい第2のシャッタースピード系列とのいずれかに切り替えるシャッタースピード切替部と、
前記撮像部の露出時間を、前記シャッタースピード切替部によって切り替えられた前記第1のシャッタースピード系列又は前記第2のシャッタースピード系列に従って制御するシャッタースピード制御部と、
ライブビュー表示モードを、前記第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された画像の全画素を読み出す静止画撮像シーケンスで撮像された前記デジタル画像を逐次表示させる第1のライブビュー表示モード、又は前記静止画撮像シーケンスとは異なる画素の加算又は画素の間引き読み出しを実施する撮像シーケンスで撮像された前記デジタル画像を逐次表示させる第2のライブビュー表示モードに切り替えるライブビュー表示モード切替部と、
前記ライブビュー表示モード切替部によって切り替えられた前記ライブビュー表示モードで前記デジタル画像を表示する表示部と、
を具備し、
前記第1のライブビュー表示モードは、前記デジタル画像の一部を切り出して略ピクセル等倍以上の拡大倍率で表示させる拡大ライブビュー表示モードと、前記拡大倍率よりも低い倍率の通常倍率ライブビュー表示モードとを少なくとも有することを特徴とする撮像装置。 - 前記第1のライブビュー表示モードにおいて、前記拡大ライブビュー表示モードと前記通常倍率ライブビュー表示モードとを順次に切り替える切替部を具備することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記表示部は、前記拡大ライブビュー表示モードで表示される前記デジタル画像である拡大ライブビュー表示と、前記通常倍率ライブビュー表示モードで表示される前記デジタル画像である通常倍率ライブビュー表示とを同時に表示することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 電子ローリングシャッターを使用する第1ドライブモードと、前記電子ローリングシャッター以外のシャッターを使用する第2ドライブモードとのいずれかにドライブモードを設定するシャッターモードまたはドライブモード設定部を具備し、
前記シャッタースピード切替部が前記第2のシャッタースピード系列に切り替えた場合、前記シャッタースピード制御部は、前記第1ドライブモードを推奨する、又は前記シャッターモードまたはドライブモード設定部に対する制御によって前記第1ドライブモードに再設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 電子ローリングシャッターを使用する第1ドライブモードと、前記電子ローリングシャッター以外のシャッターを使用する第2ドライブモードとのいずれかにドライブモードを設定するシャッターモードまたはドライブモード設定部を具備し、
前記シャッタースピード切替部が前記第2のシャッタースピード系列に切り替えた場合、前記シャッタースピード制御部は、前記シャッターモードまたはドライブモード設定部に対する制御によって前記第2ドライブモードへの設定を禁止することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記シャッタースピード制御部は、前記第1のライブビュー表示モードにおいて、細かい刻み又は粗い刻みでシャッタースピードを変更することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記シャッタースピード制御部は、前記第1のライブビュー表示モードにおいて、シャッタースピードをスイープすることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記シャッタースピード制御部は、前記第2のライブビュー表示モードにおいて、前記第2のライブビュー表示モードにおいて設定されたシャッタースピードを整数倍又は整数分の1倍の値に変更することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記ライブビュー表示モード切替部は、前記第1のライブビュー表示モードにおいて操作されない状態が所定時間経過すると、前記第1のライブビュー表示モードを前記第2のライブビュー表示モードに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- デジタル画像を撮影可能な撮像装置であって、
被写体を撮像して前記デジタル画像を逐次出力する撮像部と、
前記撮像部に対して設定されるシャッタースピードの値の系列であるシャッタースピード系列を、第1のシャッタースピード系列と、前記第1のシャッタースピード系列よりも細かい第2のシャッタースピード系列とのいずれかに切り替えるシャッタースピード切替部と、
前記撮像部の露出時間を、前記シャッタースピード切替部によって切り替えられた前記第1のシャッタースピード系列又は前記第2のシャッタースピード系列に従って制御するシャッタースピード制御部と、
ライブビュー表示モードを、前記第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された画像の全画素を読み出す静止画撮像シーケンス又は動画撮像シーケンスで撮像された前記デジタル画像を逐次表示させる第1のライブビュー表示モード、又は静止画撮影モードの場合は静止画撮像シーケンスと異なる画像の加算又は画素の間引き読み出しを実施する撮像シーケンスで撮像された前記デジタル画像を逐次表示させ、動画撮影モードの場合は前記第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された動画を逐次表示させる第2のライブビュー表示モードに切り替えるライブビュー表示モード切替部と、
前記ライブビュー表示モード切替部によって切り替えられた前記ライブビュー表示モードで表示し、さらに複数のシャッタースピードを同時に表示する表示部と、
を具備し、
前記シャッタースピード切替部は、シャッタースピードを、前記表示部に同時に表示される前記複数のシャッタースピードのなかから1つのシャッタースピードに変更し、
前記第1のライブビュー表示モードは、前記デジタル画像の一部を切り出して略ピクセル等倍以上の拡大倍率で表示させる拡大ライブビュー表示モードと、前記拡大倍率よりも低い倍率の通常倍率ライブビュー表示モードとを少なくとも有することを特徴とする撮像装置。 - 動画を撮影可能な撮像装置であって、
被写体を撮像して前記動画を逐次出力する撮像部と、
前記撮像部に対して設定されるシャッタースピードの値の系列であるシャッタースピード系列を、第1のシャッタースピード系列と、前記第1のシャッタースピード系列よりも細かい第2のシャッタースピード系列とのいずれかに切り替えるシャッタースピード切替部と、
前記撮像部の露出時間を、前記シャッタースピード切替部によって切り替えられた前記第1のシャッタースピード系列又は前記第2のシャッタースピード系列に従って制御するシャッタースピード制御部と、
ライブビュー表示モードを、前記第2のシャッタースピード系列のシャッタースピードの値で撮像された画像の全画素を読み出す動画撮像シーケンスで撮像された前記動画を逐次表示させる第1のライブビュー表示モード、又は前記動画撮像シーケンスで撮像され、動画ピクチャーモードで設定された画像処理を施された前記動画を逐次表示させる第2のライブビュー表示モードに切り替えるライブビュー表示モード切替部と、
前記ライブビュー表示モード切替部によって切り替えられたライブビュー表示モードで表示する表示部と、
ライブビューの出力モードを、モニターモードと記録モードとのいずれかに設定する設定部と、
前記モニターモードが設定された際には切り替えられたライブビュー表示モードによって前記表示部に表示される前記動画と同じ動画を外部に出力し、前記記録モードが設定された際には前記第1のライブビュー表示モードの前記動画又は前記第2のライブビュー表示モードの前記動画を前記表示部に出力し、情報表示のない等倍表示の前記第2のライブビュー表示モードの前記動画を前記外部に出力する出力部と、
を具備することを特徴とする撮像装置。
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