JP2019133847A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部分加熱が可能なマイクロ波加熱装置において、部分加熱される各々の領域の間の隙間が狭く、部分加熱される領域を密にすることができるマイクロ波加熱装置を提供する。【解決手段】アンテナより放射されたマイクロ波を被加熱物に照射することにより、前記被加熱物を加熱するマイクロ波加熱装置であって、前記アンテナは、前記マイクロ波加熱装置の加熱室に2次元状に複数配置されており、前記アンテナの放射電極の長手方向の向きは、隣り合うアンテナ同士が異なるように配置されていることを特徴とするマイクロ波加熱装置により上記課題を解決する。【選択図】図5

Description

本発明は、マイクロ波加熱装置に関するものである。
マイクロ波加熱装置は、加熱対象となる被加熱物を加熱室内に載置し、マイクロ波発生源において発生させたマイクロ波を被加熱物に照射して、吸収させることにより、被加熱物を加熱する装置である。このようなマイクロ波加熱装置においては、加熱室内に放射されたマイクロ波は、加熱室の壁面等において反射を繰り返し、被加熱物に照射される。
一般的には、マイクロ波加熱装置には、マイクロ波発生源として真空管の一種であるマグネトロンが用いられているが、マグネトロンの代わりに半導体素子を用いることにより、マイクロ波加熱装置を小型軽量化することができ、出力制御性を向上させることができる。このような半導体素子としては、例えば、高周波領域においても高耐圧で大電流を流すことが可能な窒化ガリウム等を用いた半導体素子が挙げられる。
特開2017−16951号公報 特開2010−92794号公報 国際公開第2017/022711号
マイクロ波加熱装置においては、通常、被加熱物を均一に加熱することを目的としているが、被加熱物の一部だけを加熱したい場合がある。例えば、食品であるサラダ、ご飯、肉等が入った弁当を暖める場合、ご飯と肉は暖めたいが、サラダは暖めたくない場合等がある。この場合、マイクロ波加熱装置において弁当全体を均一に加熱すると、暖めたくないサラダまで温まってしまう。
このため、マイクロ波を照射し被加熱物を加熱する際、被加熱物の一部を部分的に加熱することのできるマイクロ波加熱装置が考えられている。しかしながら、弁当には様々な食材が狭い領域に入れられているため、各々の食材が各々所望の温度となるように加熱をするためには、部分加熱される領域の間には隙間がなく、部分加熱される領域は密になっている方が好ましい。
よって、部分加熱が可能なマイクロ波加熱装置であって、部分加熱される領域の間に隙間がなく、部分加熱される領域が密となっているものが求められている。
本実施の形態の一観点によれば、アンテナより放射されたマイクロ波を被加熱物に照射することにより、前記被加熱物を加熱するマイクロ波加熱装置であって、前記アンテナは、前記マイクロ波加熱装置の加熱室に2次元状に複数配置されており、前記アンテナの放射電極の長手方向の向きは、隣り合うアンテナ同士が異なるように配置されていることを特徴とする。
開示のマイクロ波加熱装置によれば、部分加熱が可能なマイクロ波加熱装置において、部分加熱される領域の間の隙間を狭くすることができ、部分加熱される領域を密にすることができる。
パッチアンテナの説明図(1) パッチアンテナの説明図(2) 第1の実施の形態におけるアンテナの構造図 第1の実施の形態におけるアンテナの断面図 第1の実施の形態におけるアンテナの配置の説明図(1) 第1の実施の形態におけるアンテナの配置の説明図(2) 第1の実施の形態におけるアンテナの配置の説明図(3) 第1の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置の構造図 第1の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置の説明図 マイクロ波加熱装置に用いられる半導体装置の構造図 第2の実施の形態におけるアンテナの構造図 第2の実施の形態におけるアンテナの断面図 第2の実施の形態におけるアンテナの配置の説明図(1) 第2の実施の形態におけるアンテナの配置の説明図(2) 第2の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置の説明図 放射電極の形状が半円状のアンテナの構造図 第3の実施の形態におけるアンテナの構造図 第3の実施の形態におけるアンテナの配置の説明図
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置について説明する。本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置は、アンテナより放射されたマイクロ波により被加熱物を加熱するものであり、被加熱物を部分加熱をすることができるように、複数のアンテナが設けられている。マイクロ波加熱装置においては、通常、周波数が2.45GHzの電磁波であるマイクロ波が用いられており、アンテナとしては、例えば、パッチアンテナと呼ばれる平面アンテナを用いることができる。
図1及び図2に示されるように、パッチアンテナ10は、放射電極20と、接地電極30とを有しており、放射電極20には給電部21が設けられており、放射電極20と接地電極30との間は、誘電体により形成された板状のアンテナ基体40が設けられている。よって、パッチアンテナ10は、板状のアンテナ基体40の一方の面に、放射電極20が形成されており、他方の面に接地電極30が形成されている。尚、パッチアンテナ10は、放射電極20と接地電極30との間は空間であってもよい。
パッチアンテナ10には、図2に示されるように、同軸ケーブル50が接続されており、同軸ケーブル50の内部導体は、放射電極20の給電部21に接続され信号が供給され、同軸ケーブル50の外部導体は、接地電極30に接続され接地電位となっている。このパッチアンテナ10において、波長λの電磁波を放射する場合、放射電極20の形状は、例えば、一辺の長さがλ/2の正方形で形成されている。
具体的には、周波数が2.45GHzのマイクロ波を放射する場合では、周波数が2.45GHzのマイクロ波の波長λは約122mmであるため、放射電極20は一辺がλ/2となる約61mmの正方形により形成される。尚、パッチアンテナ10の接地電極30は、理想的には無限大であることが好ましいが、実用上の観点からは、放射電極20の幅の2倍程度の大きさで形成されている。周波数が2.45GHzの場合では、パッチアンテナ10の接地電極30の大きさは、1辺の長さLsが約122mmの略正方形となる。
ところで、同じアンテナを2次元的に配列させた場合、あるアンテナから放射されたマイクロ波の一部は、隣のアンテナに入射し吸収されてしまう。このように、本来は被加熱物の加熱に用いられるアンテナより放射されたマイクロ波の一部が隣のアンテナに吸収されると、被加熱物の加熱効率が低下し、また、アンテナに接続されている増幅器等の電子回路がダメージを受け損傷等が生じる場合がある。このような隣のアンテナにマイクロ波が入射することを避けるため、隣り合う放射電極20間、即ち、隣り合う放射電極20と放射電極20との間は、ある程度離されている。
このような放射電極20と放射電極20との間の隙間は、被加熱物の加熱には寄与せず、また、この隙間が広いと、部分加熱の分解能が低くなるため、所望の食材のみを効率よく加熱することが困難となる。このため、弁当を食材毎に所望の温度となるように部分加熱することができず、あまり温めたくない食材まで温めてしまったり、温めたい食材を適切に温めることができない場合がある。
(アンテナ)
図3に示されるように、第1の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置に用いられるアンテナ110は、放射電極120と、接地電極130とを有しており、放射電極120には給電部121が設けられている。放射電極120は給電部121より対向する方向に延びており、長さはλ/2でありる。よって、アンテナ110は、長さがλ/2のオープンスタブのアンテナである。このような図3に示されるアンテナ110では、放射電極120の長手方向となるY方向の偏波のマイクロ波が放射される。尚、図3に示されるアンテナ110は、全体の大きさを小さくするため、放射電極120は途中で曲げられているが、Y方向が長手方向となっている。
図4は、アンテナ110の断面図である。アンテナ110は、板状のアンテナ基体140の一方の面に放射電極120が形成されており、他方の面に接地電極130が形成されている。放射電極120及び接地電極130は、銅等の金属により形成されており、板状のアンテナ基体140は厚さが100μm〜200μmのアルミナ(Al)等の誘電体により形成されている。板状のアンテナ基体140は、厚さが1〜2mmのPCB(printed circuit board)等により形成してもよい。
(アンテナの配置)
本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置においては、加熱室の底面には、図5に示すように、このアンテナ110が、X方向及びY方向に2次元的に配置されている。尚、X方向及びY方向は直交する方向である。
ところで、2次元的に配列されているアンテナ110の放射電極120の長手方向がすべて同じとなるように、例えば、アンテナ110の放射電極120の長手方向がすべてY方向となるように配置する方法が考えられる。この場合には、隣り合うアンテナ110の放射電極120の長手方向はY方向であり同じであるため、アンテナ110から放射されるY方向の偏波のマイクロ波は、隣接するアンテナ110に一部吸収されてしまう。このように、本来は被加熱物の加熱に用いられるアンテナ110より放射されたマイクロ波の一部が、隣接するアンテナ110に吸収されてしまうと、被加熱物の加熱効率が低下してしまう。また、アンテナ110から放射されたマイクロ波が、隣のアンテナ110に入射すると、入射したマイクロ波の影響により、アンテナ110に接続されている増幅器等の電子回路がダメージを受ける場合がある。
このため、本実施の形態においては、図6にも示されるように、隣り合うアンテナ110の放射電極120の長手方向の向きが90°異なるように交互に設置されている。具体的には、放射電極120の長手方向がX方向のアンテナ110aの最近接には、放射電極120の長手方向がY方向のアンテナ110b、110c、110d、110eが配置されている。
即ち、本実施の形態においては、X方向及びY方向において、放射電極120の長手方向がX方向のアンテナ110と、放射電極120の長手方向がY方向のアンテナ110とが交互に配置されている。従って、X方向及びY方向において、長手方向の向きの異なるアンテナ110が交互に配置されている。
放射電極120の長手方向がX方向のアンテナ110からは、X方向の偏波のマイクロ波が放射され、この偏波のマイクロ波も入射するが、Y方向の偏波のマイクロ波は入射しない。同様に、放射電極120の長手方向がY方向のアンテナ110からは、Y方向の偏波のマイクロ波が放射され、この偏波のマイクロ波も入射するが、X方向の偏波のマイクロ波は入射しない。
従って、図6及び図7に示されるように、放射電極120の長手方向がX方向のアンテナ110aからは、X方向の偏波のマイクロ波が放射される。しかしながら、最近接となるアンテナ110b、110c、110d、110eの放射電極120の長手方向はY方向であるため、アンテナ110aから放射されたX方向の直線偏波のマイクロ波はアンテナ110b、110c、110d、110eには入射しない。
また、放射電極120の長手方向がY方向のアンテナ110b、110c、110d、110eからは、Y方向の直線偏波のマイクロ波が放射される。しかしながら、最近接となるアンテナ110aの放射電極120の長手方向はX方向であるため、アンテナ110b、110c、110d、110eから放射されたY方向の直線偏波のマイクロ波はアンテナ110aには入射しない。尚、図7は、アンテナ110a、110b、110c、110d、110eの放射電極120から放射されるマイクロ波の偏波の様子を模式的に示す図である。
従って、本実施の形態においては、隣接するアンテナ110同士を近づけても、マイクロ波の吸収を避けることができ、被加熱物の加熱効率の低下を抑制することができ、アンテナ110に接続されている電子回路等に与えるダメージを防ぐことができる。
(マイクロ波加熱装置)
次に、本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置について説明する。図8に示されるように、本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置150は、被加熱物100が入れられる加熱室160を有しており、被加熱物100はマイクロ波加熱装置150の加熱室160の底面160aの上に載置される。
本実施の形態においては、加熱室160の底面160aには、図9に示されるように、複数のアンテナ110が2次元状に配置されており、これらのアンテナ110の各々には、電源ユニット180が接続されている。電源ユニット180には、2.45GHzのマイクロ波を発生させるマイクロ波発生源181、複数のアンプユニット182、各々のアンプユニット182の制御を行う制御部183等が設けられている。
電源ユニット180では、増幅器となるアンプユニット182は各々のアンテナ110に対応して設けられており、各々のアンテナ110の放射電極120に供給するマイクロ波の出力が制御される。即ち、電源ユニット180には、1つのアンテナ110に対し1つのアンプユニット182が設けられている。よって、各々のアンテナ110の放射電極120に対応するアンプユニット182が接続されており、アンプユニット182はアンテナ110に対応した数が設けられている。各々のアンテナ110における放射電極120に供給するマイクロ波の出力は、制御部183により制御される。
本実施の形態においては、隣り合うアンテナ110の放射電極120の長手方向の向きが90°異なるように交互に設置されている。これにより、隣り合うアンテナ110間の間隔を狭くすることができ、アンテナ110を密に配置することができる。即ち、部分加熱される各々の領域の間の隙間を狭することができ、部分加熱される領域を密にすることができる。
また、複数のアンテナ110が密に設置されているため、マイクロ波加熱装置の加熱室160の底面160aの大きさが同じである場合に、より多くのアンテナ110を配置することができるため、被加熱物100を効率よく加熱することができる。
(電源ユニットに用いられている半導体素子)
本実施の形態においては、所望の出力のマイクロ波を発生させるため、電源ユニットには半導体素子が用いられている。具体的には、窒化物半導体を用いたHEMT(High Electron Mobility Transistor)等が用いられている。窒化物半導体を用いたHEMTは、図10に示されるように、SiC等の基板210の上に、窒化物半導体層を積層することにより形成されている。即ち、基板210の上に、AlNやGaN等により形成されたバッファ層211、電子走行層212、電子供給層213が順に積層されている。電子走行層212は、GaNにより形成されており、電子供給層213は、AlGaNまたはInAlNにより形成されている。これにより、電子走行層212において、電子供給層213との界面近傍には2DEG(two dimensional electron gas)212aが生成される。ゲート電極231、ソース電極232、ドレイン電極233は、電子供給層213の上に形成される。
〔第2の実施の形態〕
(アンテナ)
次に、第2の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置、及び、本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置に用いられるアンテナについて説明する。本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置に用いられるアンテナは、放射電極がスパイラル状(らせん状)に形成されている。具体的には、図11に示されるように、アンテナ310は、放射電極320と、接地電極130とを有しており、放射電極320は長さがλ/2であって、給電部321を中心としてらせん状に巻かれている。放射電極320には給電部321が設けられている。
本実施の形態においては、例えば、アンテナ310は、幅Wが約1mmの放射電極320が約1.5回転らせん状に巻かれており、巻かれている放射電極320同士の間隔Pが約6mmである。このアンテナ310は、放射電極320の長さが、周波数が2.45GHzのマイクロ波の略λ/2の約61mmととなっており、2.45GHzのマイクロ波を放射することができる。このアンテナ310の放射電極320の外形の長さLaは約19mmとなるため、アンテナ310の大きさを図1に示されるパッチアンテナ10よりも小さくすることができる。よって、アンテナ310をマイクロ波加熱装置に用いることにより、部分加熱される領域を狭くすることができる。また、本実施の形態においては、らせん状に巻かれた放射電極320の巻き数を増やすことにより、アンテナ310の大きさを更に小さくすることができる。
図12は、アンテナ310の断面図である。アンテナ310は、板状のアンテナ基体140の一方の面に放射電極320が形成されており、他方の面に接地電極130が形成されている。放射電極320及び接地電極130は、銅等の金属により形成されている。
(アンテナの配置)
本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置においては、加熱装置の底面には、図13に示すように、このアンテナ310が、X方向及びY方向に2次元的に配置されている。
ところで、アンテナ310を2次元的に配置する場合、アンテナ310の放射電極320の巻かれている方向がすべて同じとなるように、例えば、アンテナ310の放射電極320の巻かれている方向がすべて右旋回となるように配置する方法が考えられる。この場合には、隣り合うアンテナ310の放射電極320の巻かれている方向は同じ右旋回であるため、アンテナ310から放射される右旋回のマイクロ波は、隣接するアンテナ310に一部吸収されてしまう。このように、本来は被加熱物の加熱に用いられるアンテナ310より放射されたマイクロ波の一部が、隣接するアンテナ310に吸収されると、被加熱物の加熱効率が低下してしまう。また、アンテナ310にマイクロ波が入射すると、入射したマイクロ波の影響により、アンテナ310に接続されている増幅器等の電子回路がダメージを受ける場合がある。
従って、本実施の形態においては、図13及び図14に示されるように、隣り合うアンテナ310の放射電極320の巻かれている向きが逆向きとなるように交互に設置されている。具体的には、放射電極320が右旋回(時計回り)に巻かれているアンテナ310aの最近接には、放射電極320が左旋回(反時計回り)に巻かれているアンテナ310b、310c、310d、310eが配置されている。
即ち、本実施の形態においては、X方向及びY方向に配列されているアンテナ310は、放射電極320が右旋回に巻かれているアンテナ310と、放射電極320が左旋回に巻かれているアンテナ310とが交互に配置されている。従って、X方向及びY方向において、旋回方向の異なるアンテナ310が交互に配列されている。
放射電極320が右旋回に巻かれているアンテナ310からは、右旋回の偏波のマイクロ波が放射され、この偏波のマイクロ波も入射するが、左旋回の偏波のマイクロ波は入射しない。同様に、放射電極320が左旋回に巻かれているアンテナ310からは、左旋回の偏波のマイクロ波が放射され、この偏波のマイクロ波も入射するが、右旋回の偏波のマイクロ波は入射しない。
従って、図14に示されるように、放射電極320が右旋回に巻かれているアンテナ310aからは、右旋回の偏波のマイクロ波が放射される。しかしながら、最近接となるアンテナ310b、310c、310d、310eは放射電極320が左旋回に巻かれているため、アンテナ310aから放射された右旋回の偏波のマイクロ波はアンテナ310b、310c、310d、310eには入射しない。
また、放射電極320が左旋回に巻かれているアンテナ310b、310c、310d、310eからは、左旋回の偏波のマイクロ波が放射される。しかしながら、最近接となるアンテナ310aは放射電極320が右旋回に巻かれているため、アンテナ310b、310c、310d、310eから放射された左旋回の偏波のマイクロ波はアンテナ310aには入射しない。
従って、本実施の形態においては、隣接するアンテナ310を近づけても、マイクロ波の吸収を避けることができ、被加熱物の加熱効率の低下を抑制することができ、アンテナ310に接続されている電子回路等に与えるダメージを防ぐことができる。
(マイクロ波加熱装置)
次に、本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置について説明する。本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置は、外観等は図8に示されるものと同様のものである。
本実施の形態においては、加熱室160の底面160aには、図15に示されるように、複数のアンテナ310が2次元状に配置されており、これらのアンテナ310の各々には、電源ユニット180が接続されている。電源ユニット180には、2.45GHzのマイクロ波を発生させるマイクロ波発生源181、複数のアンプユニット182、各々のアンプユニット182の制御を行う制御部183等が設けられている。
電源ユニット180では、増幅器となるアンプユニット182は各々のアンテナ310に対応して設けられており、各々のアンテナ310の放射電極320に供給するマイクロ波の出力が制御される。即ち、電源ユニット180には、1つのアンテナ310に対し1つのアンプユニット182が設けられている。よって、各々のアンテナ310の放射電極320に対応するアンプユニット182が接続されており、アンプユニット182はアンテナ310に対応した数が設けられている。各々のアンテナ310における放射電極320に供給するマイクロ波の出力は、制御部183により制御される。
本実施の形態においては、隣り合うアンテナ310の放射電極320の巻かれている向きが逆向きとなるように交互に設置されている。これにより、隣り合うアンテナ310間の間隔を狭くすることができ、アンテナ310を密に設置することができる。即ち、部分加熱される各々の領域の間の隙間を狭することができ、部分加熱される領域を密にすることができる。
また、複数のアンテナ310が密に設置されているため、マイクロ波加熱装置の加熱室160の底面160aの大きさが同じである場合に、より多くのアンテナ310を配置することができるため、被加熱物を効率よく加熱することができる。
よって、本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置では、被加熱物の加熱される領域を細かく設定することができ、被加熱物の各々の領域毎に所望の温度となるように効率よく加熱することができる。
本実施の形態においては、図16に示すように、放射電極320aは長さがλ/2であって、半円状の形状で形成されているものであってもアンテナの大きさを小さくすることが可能である。しかしながら、らせん状の放射電極の巻き数を多くすることにより、アンテナの大きさを小さくすることができる。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、図17に示すように、アンテナ410の放射電極420を略長方形の形状で形成したものである。このようなアンテナ410においても、放射電極420の長手方向の直線偏波のマイクロ波が放射される。本実施の形態においては、放射電極420の形状は、長辺の幅は略λ/2、短辺の幅Wtがλ/2よりも狭い長方形により形成されている。
本実施の形態においては、図18に示されるように、隣り合うアンテナ410の放射電極420の長手方向の向きが90°異なるように設置されている。具体的には、放射電極420の長手方向がY方向のアンテナ410aの最近接には、放射電極420の長手方向がX方向となるアンテナ410b、410c、410d、410eが配置されている。
このように、放射電極420の形状を長方形で形成し、隣り合うアンテナ410の放射電極420の向きを変えて配置することにより、隣り合うアンテナ410の放射電極420間の距離を近づけることができる。これにより、図1に示すパッチアンテナ10の場合と比べて、アンテナ間の隙間を狭くすることができる。
本実施の形態におけるアンテナ410は、第1の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置に適用可能である。また、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
アンテナより放射されたマイクロ波を被加熱物に照射することにより、前記被加熱物を加熱するマイクロ波加熱装置であって、
前記アンテナは、前記マイクロ波加熱装置の加熱室に2次元状に複数配置されており、
前記アンテナの放射電極の長手方向の向きは、隣り合うアンテナ同士が異なるように配置されていることを特徴とするマイクロ波加熱装置。
(付記2)
前記アンテナの放射電極の長手方向の向きは、隣り合うアンテナ同士が90°異なるように配置されていることを特徴とする付記1に記載のマイクロ波加熱装置。
(付記3)
アンテナより放射されたマイクロ波を被加熱物に照射することにより、前記被加熱物を加熱するマイクロ波加熱装置であって、
前記アンテナは、前記マイクロ波加熱装置の加熱室に2次元状に複数配置されており、
前記アンテナの放射電極は、らせん状に巻かれており、
前記アンテナの放射電極の巻かれている向きは、隣り合うアンテナ同士が逆向きとなるように配置されていることを特徴とするマイクロ波加熱装置。
(付記4)
前記アンテナには、電源ユニットが接続されており、
電源ユニットには、前記アンテナに対応する増幅器が各々接続されており、各々の前記アンテナからは、異なる出力のマイクロ波が出射されるものであることを特徴とする付記1から3のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
(付記5)
各々の前記増幅器における制御は、前記電源ユニットに設けられた制御部による制御に基づきなされることを特徴とする付記4に記載のマイクロ波加熱装置。
(付記6)
前記電源ユニットには、窒化物半導体により形成された半導体素子が含まれていることを特徴とする付記4または5に記載のマイクロ波加熱装置。
100 被加熱物
110 アンテナ
120 放射電極
121 給電部
130 接地電極
140 アンテナ基体
150 マイクロ波加熱装置
160 加熱室
160a 底面
180 電源ユニット
181 マイクロ波発生源
182 アンプユニット
183 制御部

Claims (6)

  1. アンテナより放射されたマイクロ波を被加熱物に照射することにより、前記被加熱物を加熱するマイクロ波加熱装置であって、
    前記アンテナは、前記マイクロ波加熱装置の加熱室に2次元状に複数配置されており、
    前記アンテナの放射電極の長手方向の向きは、隣り合うアンテナ同士が異なるように配置されていることを特徴とするマイクロ波加熱装置。
  2. 前記アンテナの放射電極の長手方向の向きは、隣り合うアンテナ同士が90°異なるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波加熱装置。
  3. アンテナより放射されたマイクロ波を被加熱物に照射することにより、前記被加熱物を加熱するマイクロ波加熱装置であって、
    前記アンテナは、前記マイクロ波加熱装置の加熱室に2次元状に複数配置されており、
    前記アンテナの放射電極は、らせん状に巻かれており、
    前記アンテナの放射電極の巻かれている向きは、隣り合うアンテナ同士が逆向きとなるように配置されていることを特徴とするマイクロ波加熱装置。
  4. 前記アンテナには、電源ユニットが接続されており、
    電源ユニットには、前記アンテナに対応する増幅器が各々接続されており、各々の前記アンテナからは、異なる出力のマイクロ波が出射されるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
  5. 各々の前記増幅器における制御は、前記電源ユニットに設けられた制御部による制御に基づきなされることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ波加熱装置。
  6. 前記電源ユニットには、窒化物半導体により形成された半導体素子が含まれていることを特徴とする請求項4または5に記載のマイクロ波加熱装置。
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