JP2019132831A - 質量分析計を用いた粒子測定法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、レーザー光、荷電粒子、中性粒子より選ばれるビームで照射することで測定対象物質をイオン化する工程を含む質量分析計を用いて粒子を測定する方法において、前記粒子を一個単位(単一粒子)で、正確かつ高精度に測定する方法を提供することにある。【解決手段】試料中に含まれる粒子を、単一粒子として保持可能な保持部を備えた粒子保持手段に保持させる工程と、前記保持部に保持された単一粒子をレーザー光、荷電粒子、中性粒子より選ばれるビームで照射することで測定対象物質をイオン化する工程を含む質量分析計を用いて測定する工程と、を含む粒子測定方法。【選択図】 図3

Description

本発明は、レーザー光、荷電粒子、中性粒子より選ばれるビームで照射することで測定対象物質をイオン化する工程を含む質量分析計を用いて粒子を測定する方法に関する。特に本発明は、前記質量分析計を用いて粒子を一個単位(単一粒子)で、正確かつ高精度に測定する方法に関する。
近年、血液などの体液や、臓器などの組織を構成する細胞を対象とした基礎研究や、前記細胞を解析することで臨床診断、治療へ応用する研究が進められている。例えば、がん患者より採取した血液から腫瘍細胞(Circulating Tumor Cell、以下CTC)を採取し、当該細胞について形態学的分析、組織型分析や遺伝子分析を行ない、前記分析により得られた知見に基づき治療方針を判断する研究が進められている。細胞群の総体で評価すると情報が平均化されてしまうのに対して、CTCに代表されるような希少細胞や同一臓器内に含まれる異種性のある細胞の単一細胞での解析は、個々の細胞の情報や機能を明らかにできる点から注目されている。
単一細胞の解析方法として、1細胞単位で採取した細胞に対する遺伝子変異解析(特許文献1)が挙げられる。また、近年の質量分析装置の高感度化に伴い、MALDI−TOF/MS(マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計)を用いた1細胞レベルでの測定も可能となっている。一例として、非特許文献1には、組織切片に対してMALDI−TOF/MSを用いた走査測定を行ない、得られたイメージングから細胞解析を行なう方法を開示している。非特許文献1の方法では、測定のために照射するレーザーとして直径10μmのレーザーを用いており、理論上1細胞レベルでの測定は可能である。しかしながら、測定対象が組織切片など複数の細胞が結合した態様のため、多くの場合複数の細胞にレーザーが照射される。そのため、非特許文献1に開示の方法を用いても、ビームで照射することで測定対象物質をイオン化する工程を含む質量分析計を用いて正確に単一細胞を測定するのは困難であった。
特開2016−106623号公報
M.Kawashima et al.,Cancer Science,104,1372−1379(2013)
本発明の課題は、レーザー光、荷電粒子、中性粒子より選ばれるビームで照射することで測定対象物質をイオン化する工程を含む質量分析計を用いて粒子を測定する方法において、前記粒子を一個単位(単一粒子)で、正確かつ高精度に測定する方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
試料中に含まれる粒子を、単一粒子として保持可能な保持部を備えた粒子保持手段に保持させる工程と、
前記保持部に保持された単一粒子をレーザー光、荷電粒子、中性粒子より選ばれるビームで照射することで測定対象物質をイオン化する工程を含む質量分析計を用いて測定する工程と、
を含む粒子測定方法である。
前記粒子保持手段の底面は、導電性材料からなることが好ましく、透明導電性材料であることがより好ましい。前記粒子保持手段の上面のうち前記保持部以外の領域は、絶縁体で覆われていることが好ましい。また、前記保持部は凹部または貫通孔であることが好ましい。
さらに、前記質量分析計は、MALDI−TOF/MS(マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計)であることが好ましい。
また、粒子が生体由来粒子である場合、前記粒子保持手段に粒子を保持させる工程は、誘電泳動力を用いて行なうことが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において粒子とは、金属や酸化物により構成される無機物粒子や、ポリマーや脂質などにより構成される有機物粒子、細胞や細胞から分泌される小胞体等を含む生体由来粒子が挙げられる。生体由来粒子とは、具体的には、血液、希釈血液、血清、血漿、髄液、臍帯血、成分採血液、尿、唾液、精液、糞便、痰、羊水、腹水、胸水などの生体試料や、肝臓、肺、脾臓、腎臓、皮膚、腫瘍、リンパ節などの組織の一片を懸濁させた組織懸濁液や、前記生体試料または前記組織懸濁液より分離して得られる、前記生体試料または前記組織由来の細胞を含む画分や、あらかじめ単離した細胞の培養液、エクソソームやアポトーシス小胞などの細胞から分泌される小胞体などが挙げられる。本発明における測定対象粒子として、粒子自体、粒子を構成する一部分、粒子表面に吸着および/または結合した物質が挙げられる。
本発明で用いるレーザー光、荷電粒子、中性粒子より選ばれるビームで照射することで測定対象物質をイオン化する工程を含む質量分析計は、前記ビーム照射によって試料中の分子や原子をイオン化するイオン部と、イオン部から出射された各種イオンを質量に応じて分離する質量分離器とを少なくとも備えた装置であれば特に限定はない。測定対象物質をイオン化する方法としては、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)、表面支援レーザー脱離イオン化法(SALDI)、ポーラスシリコン板上でのソフトレーザー脱離イオン化法(DIOS)、荷電粒子の照射による二次イオン質量分析法(SIMS)、中性粒子の照射による高速原子衝撃(FAB)によるイオン化法、脱離エレクトロスプレーイオン化法(DESI)が例示できる。質量分離器としては、飛行時間型質量分離器(TOF/MS)、磁場セクター型分離器、四重極型分離器、イオントラップ型分離器、キングドントラップ型分離器、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型分離器が例示できる。特に生体由来の測定対象物質を測定する際には小分子から大きな分子量の分子の測定が可能であるMALDI−TOF/MSを用いると良い。
本発明の測定方法においてTOF/MSを用いる場合、測定モードとしては、イオン源から検出器までイオンを直線的に飛行させるLinearモードや、静電場によりイオンを反転させるリフレクターモード、スパイラルTOF中を飛行させるスパイラルTOFモードがあり、極性としては、プラスに帯電したイオンを検出するPositiveモードと、マイナスに帯電したイオンを検出するNegativeモードとがあるが、どのモード/極性を選択するかは測定対象粒子の物性を考慮し選択すればよい。
本発明の測定方法においてソフトレーザー脱離イオン化(LDI)を用いる場合、測定対象物のイオン化を促進させるイオン化促進剤を添加するとイオン化効率が向上するため良い。イオン化促進剤は、有機物(マトリックス)、無機ナノ粒子、ナノポーラス金属基板が例示できる。前記イオン化促進剤は測定対象物質の物性に合わせて適宜選択すればよく、例えばリン脂質を測定対象物とする場合には、マトリックスとして9−Aminoacridine、2,5−Dihydroxybenzoic acidが挙げられる。マトリックスと測定対象粒子とを接触させる方法として、真空蒸着法を用いてもよく、マトリックスと測定対象粒子をそれぞれ溶解もしくは懸濁させた溶液同士を混合させた後、乾燥させることにより接触させる溶液混合法を用いてもよい。なお、溶液混合法の場合、測定対象粒子とマトリックスの結晶化がイオン化効率を増加させることから、測定が困難な場合やマトリックスの種類によりエタノールなどの溶媒を用いた再結晶化を行なうとよい。
本発明の測定方法においてソフトレーザー脱離イオン化(LDI)を用いる場合、測定対象粒子に対し照射するレーザーの波長はイオン化促進剤の吸収波長に合わせて選択すればよい。またレーザーの強度は、弱すぎると検出に十分なイオンを得られない一方、強すぎるとイオン化した試料の初期運動エネルギーのばらつきが大きくなり精度が低下するため、測定が可能な(検出に十分なイオンが得られる)下限のレーザー強度に設定するとよい。
本発明におけるビームの直径は、測定対象粒子を保持する、粒子保持手段に備えた測定対象粒子を単一粒子で保持可能な保持部(後述)の径より極端に小さいと、保持部内に局在する粒子にビームが照射される確率が低下する、もしくは測定対象物質のイオン化量が低減するため微量物質の検出が困難となる一方、隣接する保持部同士が同一のビーム照射範囲に入ると測定対象粒子が複数になる(すなわち単一粒子での測定ができなくなる)可能性がある。また、ビーム直径を測定対象粒子の径よりも広い範囲を照射可能な直径とした場合、粒子以外の領域にある測定対象粒子でない物質由来のイオンも測定されてしまうため、ノイズが増大する。したがって、本発明の測定方法における好ましいビームの直径は、測定対象粒子の径よりも大きく、かつ当該保持部と隣接する他の保持部にビーム照射部位が入らない大きさの直径である。例えば、測定対象粒子の径が12μm、粒子保持手段に備える保持部の直径が20μm、当該保持部間のピッチが20μmの場合、照射するビームの直径は12μmから60μmまでの間が好ましく、20μmから40μmまでの間がさらに好ましい。
本発明におけるビームの照射位置は、前記質量分析計に備えられたCCDカメラを含むビーム照射領域の観察手段で確認すればよい。測定対象粒子が小さいため、前記観察手段での前記粒子の存在位置の特定が困難な場合は、前記粒子が保持された保持部の位置から前記粒子の位置を推定するとよい。保持部と保持部以外の領域は、前記異なる領域にそれぞれ異なる着色や遮光の有無、もしくは高低差を有すると、前記観察手段での保持部の位置特定が容易になるため、好ましい。前記観察手段での測定対象粒子の位置特定が困難な場合、ビームを照射しながら測定対象物質の有無を確認して存在位置を特定することもできるが、測定対象物質がビーム照射によりイオン化され喪失してしまうため、特に前記測定対象物質が微量の場合、保持部の位置を前記観察手段を用いて確認することで、検出感度を維持したままでの測定が可能となる。
本発明の測定方法において、質量分析計で測定する質量(m/z値)の範囲は、測定対象粒子および測定対象物質に合わせて適宜選択すればよい。例えば、測定対象粒子が生体由来粒子であり、測定対象物質がホスファチジルコリンやホスファチジルイノシトールの場合、測定質量(m/z値)の範囲は500から1000までの範囲にすればよい。なお、より正確な測定結果を得るために質量補正を行なうとよく、例えば、測定対象物質の分子量に合わせた標準物質を測定し、その結果に基づき質量補正すればよい。
本発明の測定方法では、レーザー光、荷電粒子、中性粒子より選ばれるビームで照射することで測定対象物質をイオン化する工程を含む質量分析計で測定する粒子を、前記粒子を単一粒子として保持可能な保持部を備えた粒子保持手段に保持させてから測定することを特徴としている。前記保持部の例として、粒子を保持可能な凹部または貫通孔や、粒子を固定可能な材料(例えば、ポリ−L−リジン、抗体、オレイン酸)で被覆した平面または凸部があげられるが、粒子保持の確実性の点から凹部または貫通孔が好ましい。凹部を保持部とした場合、一端が粒子の全て、またはその一部を保持可能な大きさの開口部を有しており他端が底部を形成している態様であればよく、貫通孔を保持部とした場合、一端が粒子の全てもしくはその一部を保持可能な大きさの開口部を有し他端が当該開口部よりも狭い開口部とする態様、または両端が粒子の一部を保持可能な大きさの開口部である態様であればよい。保持部の大きさ(径)は、測定対象粒子を単一粒子で保持可能な径であるとよく、さらに複数粒子が保持できない径であると単一粒子を正確に測定できため好ましい。
また、本発明の測定方法で用いる粒子保持手段のうち、保持部に保持した単一粒子が接する面(底面)は導電性材料にすると、ビーム照射によりイオン化した分子や原子を、質量分離器へ供する際に、イオン化した分子や原子に電圧を掛けて質量分離器へ出射すると、イオン化した多くの分子や原子が検出部に到達し、高感度に測定できるため好ましい。粒子保持手段の底面に備える導電性材料は、前記目的を達成可能な導電性を有した材料であればよく、導電性ポリマーや金属でもよいが、保持部に保持された粒子を顕微鏡や光学検出器などを用いた光学的測定(蛍光測定、化学発光測定、明視野測定など)にも供する場合は透明導電性材料にすると、保持部に保持された粒子を透過光でも測定できる点で好ましい。透明導電性材料の例として、導電性ポリマーや酸化インジウムスズ(ITO)などの金属酸化物を粒子保持手段の底部に蒸着させて形成する薄膜が挙げられる。
また、前記粒子保持手段の上面のうち保持部以外の領域を絶縁体で覆うと、導電性を有した部分が保持部内でのみ露出するため、ビーム照射による測定対象物質のイオン化のために測定対象粒子へ照射するビームの径が当該粒子を保持する保持部の径より広くても、前記保持部内でイオン化した分子や原子が、前記保持部外でイオン化された分子や原子と比較して質量分離器へ出射されやすく、測定ノイズが低減するため好ましい。さらに、本発明で用いる粒子保持手段の底面を導電性材料にすることで、測定対象物質の帯電によりイオン化効率が低下するチャージアップを抑制することができ、高効率に測定対象物質をイオン化することができる。
レーザー光、荷電粒子、中性粒子より選ばれるビームで照射することで測定対象物質をイオン化する工程を含む質量分析計での測定対象粒子が前述した生体由来粒子の場合、測定対象物質として、代謝物やペプチド、核酸、脂質があげられるが、中でも前記粒子の表面に多く存在するリン脂質が測定対象物質の好ましい一態様である。生体由来粒子表面(例えば細胞膜)に存在するリン脂質を構成する炭素鎖の炭素数や不飽和度を前記質量分析計を用いて測定し、検出されるリン脂質の量や他のリン脂質との比率を解析することで、正常細胞と腫瘍細胞とを分けることができる。さらに腫瘍細胞は悪性度の違いも解析することができる(M.Kawashima et al.,Cancer Science,104,1372−1379(2013)参照)。
本発明の測定方法で用いる粒子保持手段の好ましい態様の一例を図1に示し、その正面図を図2に示す。
図1および図2に示す粒子保持装置100は、
貫通孔11aを有する平板状の遮光部材11と、
貫通孔12aを有する平板状の絶縁体12と、
導入口21、排出口22および貫通部23を有する平板状のスペーサ20と、
遮光部材11の下部およびスペーサ20の上部と密着するよう設けた電極基板31、32と、
電極基板31、32同士を接続する導線40と、
電極基板31、32に信号を印加する信号発生器50と、
を備えている。
遮光部材11が有する貫通孔11aと絶縁体12が有する貫通孔12aとは互いに同一の寸法および形状であり、かつそれぞれの貫通孔の位置が一致するよう遮光部材11および絶縁体12を設けている。なお、遮光部材11が無くても、本発明の本質的な効果は得られるが、遮光部材11を設けることで、ビーム照射位置を定める際、粒子が保持された保持部の位置を容易に判別でき、単一粒子を正確かつ位置精度よく測定できる。貫通孔11a、貫通孔12aおよび遮光部材11の下部に密着して設けた電極基板31により、粒子保持手段10内に保持部60が構成され、導入口21から粒子を含む液体を導入すると、貫通部23を通じて保持部60へ粒子が導入される。電極基板32はスペーサ20上部に密着して設けており、導入口21から導入した、粒子を含む液体の飛散や蒸発を防止している。なお、保持部60に保持した粒子の前記質量分析計での測定を容易にするため、電極基板32はスペーサ20から取り外し可能な構造となっている。
保持部60へ粒子を保持する方法としては、重力、振盪による慣性力および重力、粒子懸濁液を送液することによる水力学的な力、電気泳動力、誘電泳動力などが例示できる。ただし粒子として、細胞や細胞から分泌される小胞体等を含む、前述した生体由来粒子を用いる場合は、粒子を含む懸濁液をスペーサ20に設けた導入口21から導入後、信号発生器50から導線40を介して電極基板31・32へ交流電圧を印加することで保持部60に電界集中部位を形成し、保持部60に向かって粒子70を動かす誘電泳動力を発生させ、粒子を保持させるとよい。粒子を含む画分を粒子保持装置100に導入する際は、予め粒子を遠心分離することで粒子を含むペレットを得た後、電気伝導度の低い溶液で懸濁させてから粒子保持装置100に導入すると、誘電泳動力による粒子の保持部への捕捉率が向上するためよい。特に粒子として前述した生体由来粒子を用いる場合は、マンニトール、グルコ−ス、スクロ−スなどの糖を含む溶液に当該ペレットを懸濁させてから粒子保持装置100に導入すると、前記粒子へのダメ−ジが少なくなるため好ましい。なお、前記ペレットの懸濁液として前述した糖の他に、BSAやカゼイン等のタンパク質、親水性高分子を結合したタンパク質をさらに含んでもよい。前記ペレットの懸濁液中に含まれる糖の濃度は前記粒子と等張になる濃度とすればよく、糖としてマンニトールを用いる場合は終濃度で250mMから350mMの間とすればよい。電極基板31・32へ印加する交流電圧としては、ピ−ク電圧が1Vから20V程度で、周波数10kHzから10MHz程度である、正弦波、矩形波、三角波、台形波が例示できる。具体例として、生きた細胞を保持部に1つずつ保持させたい場合は、周波数100kHzから3MHzの矩形波を使用すると好ましい。
保持部に粒子を保持させる工程と、接着物質を含む溶液を粒子保持手段に導入する工程とを組み合わせることで、粒子保持手段に設けた保持部に保持された粒子を前記保持部に接着(固定)させることができる。接着物質は、粒子を構成する成分と特異的に結合可能な物質であれば、特に制限はなく、例えば、粒子が前述した生体由来粒子である場合、前記粒子表面特有の物質を認識する分子であるリガンド、レクチン、抗体や、前記粒子の脂質二重膜に結合可能な脂質オレイル基を有するBiocompatible Anchor for Membrane(BAM)が挙げられる。中でも生体由来粒子表面と静電的に結合するポリ−L−リジンは、比較的短時間で前記粒子を構成する成分との結合が可能なため、好ましい。なお、溶液へ添加するポリ−L−リジンの濃度は0.01(w/v)%以下とすると好ましい。接着物質を含む試薬による前記接着物質の保持部への修飾は、保持部へ生体由来粒子を導入する工程の前に行なってもよいし、保持部へ前記粒子を導入する工程の後に行なってもよい。保持部へ生体由来粒子を導入する工程の後に行なう場合は、前記粒子へのダメージを少なくするために、修飾処理を短時間で完了させた方がよい。具体的には接着物質がポリ−L−リジンの場合、処理時間は5分以内が好ましく、3分以内がより好ましい。
なお、粒子保持手段のうち、粒子を含む溶液を収容する領域については、粒子が保持部以外に吸着することを防ぐ目的でブロッキングをしてもよい。粒子の中で特に前述した生体由来粒子を測定対象粒子とする場合、ブロッキングを行なう方法として親水化を行なうとよく、親水化する方法として、コロナ放電処理、プラズマ処理、光触媒コーティング、シランカップリング剤等による化学修飾、タンパク修飾などがあげられるが、特に粒子保持手段を構成する基材を極短時間で簡便に親水化可能なタンパク修飾が好ましい。タンパク修飾による親水化はタンパク質含有溶液に、前記基材を浸漬または接触させればよい。親水化に用いるタンパク質に特に制限はないが一般的には、血清、乳汁、卵の白身などに含まれる可溶性タンパク質であるBSA(ウシ血清アルブミン)、OVA(オボアルブミン)等が好ましい。
以下、本発明のMALDI−TOF/MSを用いた試料中に含まれる粒子測定の一例として、図1および図2に示す粒子保持装置100を用いた、培養腫瘍細胞の細胞膜に存在するリン脂質の測定を説明するが、本発明は本説明の内容に限定されるものではない。
(1)培養した腫瘍細胞をトリプシン等で剥がし、遠心分離後、生理学的浸透圧に調整した糖溶液に置換する。
(2)(1)で得られた細胞を、図1に示す粒子保持装置100に設けた粒子保持手段10上に展開後、誘電泳動力により粒子70を保持部60へ保持させる。
(3)接着物質を粒子保持装置100に導入し、細胞を保持部60に接着する。接着物質としては、例えばポリ−L−リジンを用いることができ、その濃度は0.01(w/v)%以下とするとよい。
(4)保持部へ細胞を固定した後、測定対象物質(リン脂質)に合わせたマトリックスを粒子保持装置100に導入し、保持部内の溶液をマトリックスに置換する。ホスファチジルイノシトール(PI)を測定するためのマトリックスとしては、例えば、9−Aminoacridineを用いることができ、その濃度は9−Aminoacridineを含む溶液が乾燥時に結晶化可能な濃度であればよい。
(5)保持部60に保持させた粒子70をMALDI−TOF/MSで測定するために、電極基板32をスペーサ20から取り外すことで、粒子保持装置100の上部を開放する。なお、電極基板32を取り外した後、さらにマトリックスを滴下してもよい。
(6)マトリックス乾燥後、粒子保持装置100をMALDI−TOF/MSに直接挿入し測定する。保持部60に保持された粒子に対してレーザーを照射し、測定することでリン脂質を測定することができる。測定質量(m/z値)範囲はリン脂質の分子量から500から2000までとすればよく、ホスファチジルコリンやホスファチジルイノシトールを対象とする場合は500から1000までとすればよい。
本発明の測定方法では、試料中に含まれる測定対象粒子が、単一粒子として保持部に保持されるため、当該粒子の存在位置が明確となり、ビーム照射範囲を狭くすることができるために、ノイズを低減し、高精度な測定が可能となる。
さらに、保持部以外の領域を絶縁体で覆うことにより、導電性を有した部分が保持部内でのみ露出するため、測定対象物質のイオン化のために測定対象粒子へ照射するビームの径が当該粒子を保持する保持部の径より広くても、前記保持部内でイオン化した分子や原子が、前記保持部外でイオン化された分子や原子と比較して質量分離器へ出射されやすくなるため、測定ノイズが低減する効果を得られる。
本発明の測定方法で用いる粒子保持手段の好ましい一態様を示した図(分解図)である。 図1に示す装置の正面図である。 実施例1および比較例1、2の結果を示した図である。 実施例2および比較例3から5の結果を示した図である。
以下、実施例および比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は当該例に限定されるものではない。
実施例1
(1)ヒト肺がん細胞(PC9)を、5%CO環境下、10%(v/v)FBS(ウシ胎児血清)を含むD−MEM/Ham’s F−12培地を用いて37℃で24から96時間培養後、0.25%(w/v)トリプシン/1mM EDTAを用いて培地から細胞を剥離した。剥離した前記細胞を、300mMマンニトールを含む溶液に添加し、前記溶液で2×10個/mLに調整した。
(2)(1)で得られた前記細胞を含む懸濁液を、1%(w/v)BSA(ウシ血清アルブミン)水溶液でコーティングした図1に示す粒子保持装置100に設けた粒子保持手段10に導入し、信号発生器50から電極基板31・32へ交流電圧(周波数1MHz)を3分間印加することで前記手段が有する保持部60に、がん細胞を含めた細胞を保持させた。本実施例で用いた粒子保持装置100は、直径30μm、深さ40μmの微細孔を複数有する絶縁体12と、絶縁体12と電極基板31の間に設置した遮光性のクロム膜(遮光部材11)と、電極基板31とからなる粒子保持手段10に設けた保持部60の上面に、厚さ1mmのスペーサ20および電極基板32を密着させた構造であり、前記基板の電極は、酸化インジウムスズ(ITO)の薄膜が蒸着された透明導電体である。
(3)(2)の条件で交流電圧を印加しながら、0.01(w/v)%のポリ−L−リジンを含む300mMマンニトール水溶液を導入し、3分間静置後、前記交流電圧の印加を停止し、前記水溶液を吸引除去した。
(4)9−Aminoacridine(9−AA、Merck社)を含む水溶液(マトリックス溶液)を導入し、前記細胞の保持部をMALDI−TOF/MS測定のためのマトリックス溶液に置換した。
(5)前記マトリックス溶液を吸引除去した後、スペーサ20から電極基板32を取り外し、前記マトリックス溶液を10μL滴下し、風乾させることで細胞測定試料を作製した。
(6)(5)で作製した細胞測定試料を、MALDI−TOF/MS(島津製作所社製、MALDI−7090)で測定した。前記測定の条件として、測定モードはLinear negative、極性はNegative、レーザー波長は355nm、レーザー強度は75、レーザー直径は50μm、測定質量範囲は500から1000まで、質量補正はアンジオテンシンII(外部標準)で行なった。
比較例1
(1)実施例1(1)において、剥離したPC9細胞を、9−AAを含む水溶液に添加し、前記溶液で5個/μLに調整した他は、実施例1(1)と同様な方法で前記細胞を含む懸濁液を調製した。
(2)ポリマー製スライドガラス型MALDIプレート(FlexiMass−DS、島津製作所社製)に9−AAを含むエタノール溶液1μLを滴下し、乾燥させた。前記溶液を滴下した領域を含む近傍に、(1)で調製した前記細胞を含む懸濁液を2μL滴下し、乾燥させた。さらにエタノールを0.2μL滴下、乾燥させることで9−AAを再結晶化し、細胞測定試料を作製した。
(3)(2)で作製した細胞測定試料を、MALDI−TOF/MS(島津製作所社製、MALDI−7090)で測定した。前記測定の条件として、測定モードはLinear negative、極性はNegative、レーザー波長は355nm、レーザー強度は90、レーザー直径は100μm、測定質量範囲は500から1000まで、質量補正はアンジオテンシンII(外部標準)で行なった。
比較例2
(1)比較例1(1)において、剥離したPC9細胞を、9−AAを含む水溶液に添加し、前記溶液で1250個/μLに調整した他は、比較例1(1)から(2)と同様な方法で細胞測定試料を作製した。
(2)(1)で作製した細胞測定試料を、実施例1(6)と同様な方法で測定した。
実施例1で得られた質量スペクトルを図3(a)、比較例1で得られた質量スペクトルを図3(b)、比較例2で得られた質量スペクトルを図3(c)に示す。図3では、細胞膜に存在するホスファチジルイノシトール(PI)に由来するピークが検出されている。代表的な検出物として分子量885.5であるPI(18:0/20:4)、分子量861.5であるPI(18:0/18:2)、および分子量835.5であるPI(16:0/18:1)が挙げられる。例えば、PI(18:0/20:4)は、1位に炭素数18の飽和脂肪酸(不飽和度としては0価)、2位に炭素数20の4価の不飽和脂肪酸からなるPIを意味する。
各PIのS/N比(シグナル/ノイズ比)を比較した結果を表1に示す。なお、表1に記載のS/N比は、各PIの分子量(m/z値)から2大きい値までの範囲で最も高い強度(Intensity)を示したピークより算出した値である。
S/N比が低いと、シグナルがノイズに埋もれる場合もあり、精度および信頼性の高いデータを得ることができないが、S/N比が高ければ、高精度に対象物を検出できることを示している。したがって、実施例1の方が比較例1よりも好適に測定ができていることが分かる。さらに、実施例1と同一レーザー直径で測定を行った比較例2よりも実施例1の方が好適に測定できていることも分かる。
実施例2
(1)実施例1において、マトリックス溶液として2,5−Dihydroxybenzoic acid(DHB、Sigma Aldrich社)を含む水溶液を用いた他は、実施例1(1)から(5)と同様な方法で、細胞測定試料を作製した。
(2)前記作製した細胞測定試料を、MALDI−TOF/MS(島津製作所社製、MALDI−7090)で測定した。前記測定の条件として、測定モードはLinear、極性はPositive、レーザー波長は355nm、レーザー強度は80、レーザー直径は50μm、測定質量範囲は500から1000まで、質量補正はアンジオテンシンII(外部標準)で行なった。
比較例3
(1)実施例1(1)において、剥離したPC9細胞を、DHBを含む水溶液に添加し、前記溶液で5個/μLに調整した他は、実施例1(1)と同様な方法で前記細胞を含む懸濁液を調製した。
(2)ポリマー製スライドガラス型MALDIプレート(FlexiMass−DS、島津製作所社製)に、(1)で調製した前記細胞を含む懸濁液を2μL滴下し、乾燥させることで、細胞測定試料を作製した。
(3)(2)で作製した細胞測定試料を、MALDI−TOF/MS(島津製作所社製、MALDI−7090)で測定した。前記測定の条件として、測定モードはLinear、極性はPositive、レーザー波長は355nm、レーザー強度は90、レーザー直径は100μm、測定質量範囲は500から1000まで、質量補正はアンジオテンシンII(外部標準)で行なった。
比較例4
(1)比較例3(1)において、剥離したPC9細胞を、DHBを含む水溶液に添加し、前記溶液で1250個/μLに調整した他は、比較例3(1)から(2)と同様な方法で細胞測定試料を作製した。
(2)(1)で作製した細胞測定試料を、実施例2(2)と同様な方法で測定した。
比較例5
実施例2(2)において、MALDI−TOF/MSでの測定対象物として、細胞の入っていない空の保持部を測定した他は、実施例2と同様な方法で質量分析測定を行なった。
実施例2で得られた質量スペクトルを図4(a)、比較例3で得られた質量スペクトルを図4(b)、比較例4で得られた質量スペクトルを図4(c)、比較例5で得られた質量スペクトルを図4(d)に示す。図4(a)、(b)、(c)では、細胞膜に存在するホスファチジルコリン(PC)に由来するピークが検出されている。代表的な検出物として分子量785であるPC(18:2/18:2)、分子量760であるPC(16:0/18:1)、および分子量734であるPC(16:0/16:0)が挙げられる。一方、細胞の入っていない空の保持部を測定した図4(d)では、PCに由来するピークは検出されず、ノイズのみが検出された。
実施例2、比較例3および比較例4で得られた各PCのS/N比(シグナル/ノイズ比)を比較した結果を表2に示す。前記粒子保持装置を用いた場合(実施例2)の方が高いS/N比を示していることが分かる。
実施例2において、プラスに帯電したイオンを検出する条件(極性:Positive)を用いてPCを測定しても、実施例1でマイナスに帯電したイオンを検出する条件(極性:Negative)でPIを測定した際と同様に、平板のポリマー製スライドガラス型MALDIプレートを用いた場合と比較して、高いS/N比を示した。
100:粒子保持装置
10:粒子保持手段
11:遮光部材
12:絶縁体
11a、12a:貫通孔
20:スペーサ
21:導入口
22:排出口
23:貫通部
31・32:電極基板
40:導線
50:信号発生器
60:保持部
70:粒子

Claims (7)

  1. 試料中に含まれる粒子を、単一粒子として保持可能な保持部を備えた粒子保持手段に保持させる工程と、
    前記保持部に保持された単一粒子をレーザー光、荷電粒子、中性粒子より選ばれるビームで照射することで測定対象物質をイオン化する工程を含む質量分析計を用いて測定する工程と、
    を含む粒子測定方法。
  2. 前記粒子保持手段の底面が導電性材料からなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記導電性材料が透明導電性材料であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記粒子保持手段の上面のうち前記保持部以外の領域が絶縁体で覆われていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記保持部が凹部または貫通孔であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記質量分析計がMALDI−TOF/MS(マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計)であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記粒子が生体由来粒子であり、前記粒子保持手段に粒子を保持させる工程が誘電泳動力を用いて行なうことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の方法。
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