JP2019131319A - 給紙装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置の大型化や重量増をすることなく、斜行等の印刷ずれを防止することができる給紙装置を提供することである。【解決手段】 シートを積載する積載トレイと、積載トレイ上のシートを給紙する給紙機構と、前記積載トレイ上のシートの給紙方向と直交する幅方向を規制する一対の側端規制部材60と、を備える給紙装置において、前記一対の側端規制部材60の上部に架け渡される側端規制部材固定板65を備え、該側端規制部材固定板65の両端部が前記一対の側端規制部材60に固定される【選択図】 図8

Description

本発明は、各種サイズのシートを一括して収納し、指定されたサイズのシートを画像形成装置や画像読取装置等に向けて給送する給紙装置に関する。
従来、複写機やプリンタ等の画像形成装置の画像形成部にシートを供給する給紙装置が使用されている。このような給紙装置には、100枚程度のシートを収納可能な給紙カセットを備えるタイプや、数千枚に及ぶ大量のシートを収納可能な収納庫を備えるタイプなどがある。このような給紙装置は、画像形成装置に接続され、例えばA3サイズやリーガルサイズ以下の普通サイズのシートから長尺紙と呼ばれる長尺サイズシートなどの各種サイズのシートを大量に収容するシート収容部と、大量のシートを積載可能なシート積載部とを備えている。
シート積載部には、シート搬送方向と直交する方向を規制するための一対の側端規制部材を備えており、この側端規制部材によってシート搬送時に生じ得る斜行等による印刷ずれを防止している。
一対の側端規制部材は、束状にシートを積載する際、傾きやズレなどの印刷ずれの発生を抑えるためにシート幅に対して極力同じ幅とすることが望ましく、一対の側端規制部材の位置をシートに突き当てた状態に調整している。
一対の側端規制部材の幅をシート束の幅と極力同じ幅にした後、大量のシート束をシート積載部にセットすることでシートを大量に積載し収容でき、シート不足による装置への補給時間を短縮し画像形成システムの停止時間を短時間で済ますことができる。
また、給紙装置は、コート紙や厚紙など、多種多様なシートをシート積載部へ載置して搬送させるため、給紙時にエアをシートに吹き付けて捌くことでシートを分離させるエア吹付手段(エア噴出装置)を備えている。
エア噴出装置を備えることで、大量にセットされたシート束が捌かれ、1枚ごとに分離した状態で搬送させることができる。その結果、画像形成装置に向けて給送する際のシート詰まりなどによる停止時間を短時間に済ますことができる。
しかしながら、大量にシート束を積載する場合、積載したシート束の重量により一対の側端規制部材が押し広げられてしまい、そのまま給紙搬送を行うと一対の側端規制部材によるシート束の規制が不十分となる。このようにシート束の規制が不十分になると、シート束と一対の側端規制部材と間の隙間が徐々に広がり、シートが斜行した状態で搬送されるため、印刷ずれが発生してしまう。
また、大量のシート束を積載する際に、一対の側端規制部材を押し広げないように注意したとしても、大量のシート束の重量により一対の側端規制部材が押し広げられてしまい、そのまま給紙搬送を行うとシート束の規制が不十分となる。
さらに、エア噴出によりエアをシート束に吹き付けて捌く場合にあっては、噴出したエアの風量によってシートが撓みながら浮揚する。このようなシートの浮揚によっても一対の側端規制部材との間に隙間が生じる場合があり、そのままの状態で搬送を行うと一対の側端規制部材によるシート束の規制が不十分となり、斜行などによる印刷ずれが発生するおそれがある。
上述したような一対の側端規制部材とシートとの間の隙間を生じなくさせるために、従来のシート積載部においては、一対の側端規制部材を保持するようにリンクアームにより側端規制部材を保持して倒れを防止することで、一対の側端規制部材とシート束との隙間を空けにくくする構成が提案されている(特許文献1)。
特開2017−61384号公報
しかしながら、特許文献1では、リンクアームにより側端規制部材を保持する際、リンクアームの接続先が主としてシート収容部のフレームとなり、一対の側端規制部材の倒れに対する保持力はシート収容部のフレームの強度に依存してしまうこととなる。
特に、長尺サイズのシートを含む大量のシート束の積載が可能な給紙装置にあっては、シート収容部の長さ及び幅が広くなるため、シート収容部のフレーム強度を大きく上げようとする場合、強度保持を行う部材を多く構成に持たせなければならず、装置の大型化や重量増につながることが予想される。
そこで本発明は、装置の大型化や重量増をすることなく、斜行等の印刷ずれを防止することができる給紙装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の給紙装置は、シートを積載する積載トレイと、積載トレイ上のシートを給紙する給紙機構と、前記積載トレイ上のシートの給紙方向と直交する幅方向を規制する一対の規制部材と、を備える給紙装置において、前記一対の規制部材の上部に架け渡される板状部材を備え、該板状部材の両端部が前記規制部材に固定される。
本発明の給紙装置によれば、大量のシート束や長尺サイズのシート束をシート積載部に積載した場合であっても、一対の規制部材の上部に架け渡される板状部材を備えることで、一対の規制部材の広がりを防止することが可能となり、シートの斜行等による印刷ずれを有効に防止することができる。
本発明の給紙装置を含む画像形成システムの概略構成図である。 給紙装置の内部構造を示す概略斜視図である。 エア噴出装置の構成を示す平面図である。 エア噴出機構の構成を示す斜視図である。 給紙部の構成を示す断面図である。 シート収容部におけるシート積載状態を示す説明図である。 シート搬送時におおけるシートの浮揚状態の例を示す説明図である。 側端規制部材固定板を設置したシート収容部の斜視図である。 側端規制部材固定板を設置したシート収容部のシート積載状態を示す側面図である。 側端規制部材固定板の保管方法を示す斜視図である。 側端規制部材固定板の斜視図である。 回転体を備える側端規制部材固定板を用いたシート搬送時のシート浮揚状態の例を示す説明図である。 傾斜面を設けた側端規制部材固定板を用いたシート搬送時のシート浮揚状態の例を示す説明図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳細に説明する。本明細書中の以下の説明において、「シートの幅方向」とは、給紙装置5から画像形成装置2へのシートの搬送方向に対して直交する方向を意味するものとする。
最初に、図1及び図2を参照して、画像形成システム1の全体構成の例を説明する。画像形成システム1は、画像形成装置2と、原稿読取装置3と、原稿給送装置4と、給紙装置5と、シート集積装置6とを備えている。画像形成装置2は、100枚程度のシートを収納可能な給紙カセット7(図1に示す構成例では、二つの給紙カセット7a,7b)を備える。画像形成装置2は、原稿読取装置3によって原稿画像から読み取られた画像データに基づいて、給紙カセット7a,7b及び給紙装置5の何れか一つから供給されたシート上に画像形成を行い、画像形成されたシートをシート集積装置6に集積、収納する。原稿読取装置3には、原稿給送装置4によって原稿シートを給送することもできる。ここで、画像形成システム1において扱われるシートには、普通紙の他、OHPシート、トレーシングペーパ、コート紙などを含むものとする。また、シートのサイズについても特に限定するものではなく、複数種類のサイズに対応していてよい。
画像形成装置2は、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ等であり、移動できないように床面上に設置されていることが好ましい。画像形成装置2は、シートに画像を形成することができればよく、様々な画像形成機構を採用することができる。例えば、本実施形態では、画像形成機構として、静電式画像形成機構が採用されている例を示す。しかしながら、画像形成装置2の画像形成機構は、静電式画像形成機構に限定されるものではなく、インクジェット式画像形成機構、オフセット式画像形成機構などを採用することも可能である。
画像形成装置2は、帯電器12と、投光器(レーザヘッドなど)8と、感光ドラム9と、現像器10と、転写チャージャ11と、定着ローラ13aとを備えている。帯電器12で帯電された感光ドラム9の表面に投光器8で静電潜像(静止画像)が形成され、現像器10によって静電潜像にトナーが付着させられる。更に、感光ドラム9上に付着されたトナーが給紙カセット7a,7b又は給紙装置5から供給されたシートに転写チャージャ11によって転写される。トナーが転写されたシートは、下流側に配置される定着ローラ13aに送られて、シート上のトナーを加熱定着させられた後、排紙ローラ対13bによってシート集積装置6へ排出される。
給紙カセット7a,7bには、収納されているシートの最上面に接触してシートを送り出す送出ローラ14と、送り出されたシートを一枚ずつに分離して給送する分離ローラ対15とが設けられている。シートは、給紙カセット7a,7bから送出ローラ14によって送り出されて分離ローラ対15によって一枚ずつに分離される。更に、分離されたシートは、駆動ローラ16aと従動ローラ16bとによって構成される搬送ローラ対16によって、給紙装置5に面する側部に沿って延びるカセット搬送路17を通って搬送される。そして、シートは、給紙装置5の搬出口18に連通する搬入路19に合流した後、搬送路20に沿って転写チャージャ11へと送られる。
原稿読取装置3の上部には、透明なガラスで形成された第1のプラテン30と第2のプラテン31とが水平方向に並設されている。第1のプラテン30は、手置きでセットされる原稿の読み取りに用いられ、対応可能な最大サイズの原稿が載置できるようなサイズに形成されている。また、第2のプラテン31は、原稿給送装置4から給送され所定速度で移動する原稿の読み取りに用いられる。
原稿読取装置3の内部には、第1の読取キャリッジ32及び第2の読取キャリッジ33と、集光レンズ34及び光電変換素子35を有する光電変換手段が設けられている。第1の読取キャリッジ32及び第2の読取キャリッジ33は、キャリッジモータ(図示せず)によって駆動されて、第1のプラテン30の下方において副走査方向に往復移動する。第1の読取キャリッジ32には、光を原稿へ向けて照射するランプと、原稿から反射された光を反射するミラーとが設けられている。また、第2の読取キャリッジ33には、第1の読取キャリッジ32のミラーからの光を集光レンズ34及び光電変換素子35に案内する二つのミラーが設けられている。第1のプラテン30上の原稿の読み取りを行う際には、第1の読取キャリッジ32及び第2の読取キャリッジ33を移動させながら、第1の読取キャリッジ32から第1のプラテン30上に載置された原稿の画像へ光を照射させる。そして、原稿からの反射光を第1の読取キャリッジ32及び第2の読取キャリッジ33を介して光電変換素子35に案内する。そして、光電変換素子35は、受け付けた光を電気信号に変換することによって、原稿から画像データを生成させる。このようにして生成された画像データは画像形成装置2の投光器8に画像信号として送信される。
原稿給送装置4は、積載トレイ36と、シート搬送機構37と、排出トレイ38とを備え、積載トレイ36上に載置された原稿をシート搬送機構37によって一枚ずつ搬送して、第2のプラテン31上を通過させ、排出トレイ38に排出する。なお、原稿給送装置4から給送されて第2のプラテン31上を通過する原稿を読み取るときには、第1の読取キャリッジ32及び第2の読取キャリッジ33を第2のプラテン31の下方で予め停止させておく。そして、原稿読取装置3は、第2のプラテン31上を通過する原稿から画像データを生成させる。
給紙装置5は、筐体50と、収納庫51と、分離給送機構52とを備える。収納庫51は、筐体50内に引き出し機構によって引き出し可能に支持され、シートを載置する載置部として機能する。分離給送機構52は、収納庫51内のシートを一枚ずつに分離して画像形成装置2へ向けて供給する。収納庫51内には、上下方向に昇降可能な、昇降部としての積載トレイ53が設けられている。積載トレイ53は、板状のプレートであり、積載トレイ53上にシートを積載できるようになっている。また、収納庫51の上部には、積載トレイ53上に積載されたシートの最上面の位置を検出するシート上面検知センサ(図示せず)が設けられており、昇降機構によって、シートの量に応じて積載トレイ53を移動させるようになっている。
収納庫51には一対の規制部材(側端規制部材)60が配置され、積載トレイ53に積載されたシート束Paの幅方向を規制し、シート束Paを積載トレイ53へセットする際や、シートを画像形成装置2へ送り出す際に傾き等のずれの無いよう規制しながらシートを搬送させる。
一対の側端規制部材60は、搬送するシートサイズに合わせてシート幅方向を調整でき、側端規制部材フロント61を操作することで側端規制部材リア62が追従する機構となっており、セットするシートサイズに合わせて一対の側端規制部材60の位置を合わせる。
一対の側端規制部材60にはシート幅方向のサイズ変更時以外はその位置が固定されているようにロック機構があり、その状態でシート束Paをセットする。
また、図3及び図4に示すように、一対の側端規制部材60によりシート幅方向が規制されたシート束Paに対して、積載トレイ53に積載されたシート束Paを捌くためにエアを噴出するエア噴出装置63を側端規制部材リア62に設けている。そして、給紙時にエア噴出装置63により発生したエアを噴出口64から噴出することで、シート束Paが捌かれ、1枚のシートPbとして分離することで重送や不送りの発生なく給紙できるようにしている。本実施形態では2か所の側端規制部材リア62に噴出口64を設置したが、側端規制部材フロント61でも、側端規制部材以外の場所でもよく、噴出口64は1つでも複数個でもよい。
図5は、給紙装置5における分離給送機構52の詳細構成を示す。分離給送機構52は、積載トレイ53上に積載されたシートの最上面に接触してシートを送り出すピックアップローラ55と、シートを1枚ずつ分離して給送する分離手段と、分離手段によって1枚に分離されたシートを画像形成装置2へ搬送する搬送ローラ対58とを含む。分離手段は、給送ローラ56と、給送ローラ56に圧接して2枚目以降のシートの供給を阻止する分離ローラ57とによって構成される。
給送ローラ56は、図示しない複数のギアやタイミングベルトを介して、給送モータによって駆動されるようになっており、給送モータの駆動により回転してシートを供給する。ピックアップローラ55は、図5に示したように、給送ローラ56のシャフト周りに回動自在に支持されたブラケット59に回転可能に支持されている。給送モータ(図示せず)による給送ローラ56のシャフトの回転が複数のギアを介してピックアップローラ55に伝達されて、回転駆動される。
分離ローラ57は、その回転軸にトルクリミッタが取り付けられている。これにより、給送ローラ56と分離ローラ57との圧接部でシートが二枚以上重なってニップされた際に分離ローラ57が停止して上から二枚目以降のシートの供給を阻止するようになっている。すなわち、複数のシートが重なって給送ローラ56と分離ローラ57とのニップ部に進入すると、給送ローラ56の駆動力が最上位のシートに伝達される。その一方、分離ローラ57の回転が停止され、最上位のシートと上から二枚目以降のシートとの間で滑りが生じて、最上位のシートと上から二枚目以降のシートとが分離される。もちろん、分離ローラ57に代えて分離パッドなど他の部材を用いてもよい。
搬送ローラ対58は、搬送モータによって駆動される駆動ローラ58aと、駆動ローラ58aに従動して回転する従動ローラ58bによって構成されている。搬送モータによって駆動ローラ58aが回転し、シートが給送装置5の搬出口18から排出され、このシートが画像形成装置2に供給される。
画像形成装置2にシートが供給される際に傾きやシート幅方向のずれがあると、シートになされる印刷も同様にずれが生じてしまう。また、画像形成装置2に画像の傾きやずれを補正して印刷する機能があったとしても、大きな傾きやずれがあった場合に補正しきれない可能性があり、成果物として好ましくない。そのため、画像形成装置2へシートを搬送する際は極力、傾きやずれがないように送り出す必要がある。
しかし、図6に示すようにシート束Paを収納庫51内の積載トレイ53へ積載する際、大量のシート束Paを積載すると、シート束Paを積載する際にシート幅方向への荷重が掛かることとなる。このように、シートセット時の荷重やシート束Paの重量によって、シートを積載トレイへ積載するたびに一対の側端規制部材60の上面付近のシート送り出し高さ位置周囲が開くことによって、シートと一対の側端規制部材60のシート幅方向に隙間Saが生じてしまう。
また、図7(a),(b)に示すように、給紙装置5には、シート搬送時にシート束Paを捌くエア噴出装置63と共に、噴出口64から吹き付けられるエアによるシートの浮揚を抑えるために側端規制部材フロント61及び側端規制部材リア62に浮揚規制爪72を設ける場合がある。このような浮揚規制爪72を設けた場合であっても、分離されたシートPbは撓みながら浮揚するため、この撓みによって一対の側端規制部材60との間に隙間Sbが生じてしまい、シート束Paを完全に規制するには不十分なものとなっていた。
図8乃至図13は上記問題を解決するための構成及び方法を示したものである。以下、その詳細について説明する。
図8に示すように、本実施形態では、一対の側端規制部材60の上部に架け渡すようにして接続固定するための板状部材(側端規制部材固定板)65を設けた。この側端規制部材固定板65は、シートを搬送するピックアップローラ55の近傍側、かつ、分離エアの噴出口64と、ピックアップローラ55との間に設置される。
図9に示すように、側端規制部材固定板65により側端規制部材リア62と側端規制部材フロント61の上部を固定することで、シート束Paを積載トレイ53へ積載しても側端規制部材固定板65により一対の側端規制部材60の上面が接続固定される。これによって、側端規制部材フロント61と側端規制部材リア62のシート幅方向の距離が変動しなくなるので、一対の側端規制部材60の上部は開かなくなり、一対の側端規制部材60とシート束Paとの位置が保持でき隙間Saが空かなくなる。
図8に示したように、側端規制部材固定板65はシートのずれを極力最少とするため、一対の側端規制部材60の左端部側で少なくとも中央よりもピックアップローラ55寄りの位置とし、シート束Paの積載性を損ねないためや装置の大型化につながらないようにするため極力小型とすることが望ましい。本実施形態では、側端規制部材固定板65を板状の金属部材によって形成したが、金属部材に限らず、変形等が生じないような樹脂部材で形成してもよい。
また、一対の側端規制部材60の上面への取り付けはビス等の固定具(固定部材)66を用いて行い、シートサイズの変更をする際にも固定部材66を緩めるだけで一対の側端規制部材60のシート幅方向を変更できるように、側端規制部材固定板65の固定部材66の取り付け部にはスリット67が設けられている。このため、固定部材66を完全に外さなくともスリット67を固定部材66が通過でき、速やかに一対の側端規制部材60のシート幅方向の変更や再固定が可能となっている。
側端規制部材固定板65は着脱可能な構成となっており、固定部材66を緩めて側端規制部材固定板65を外して保管することもできる。このため、印刷精度を求められない場合や少数枚のシートのみセットする場合、あるいは、エアによる捌きを必要としないときなどには図10に示すように収納庫51の側面部Hに取り付け収納可能となっている。
また、図11に示すように、側端規制部材固定板65のシート側の下面68には回転体69がシート幅方向の中心に対して均等に2か所取り付けられる。この回転体69は、回転体保持部70と回転体中心軸71とによって保持されていて、シートが搬送中に接触して回転する際に発生する静電気を、筐体等を通じて外部に逃すために金属製としている。ただし、このような静電除去効果が不要であるならば金属以外の樹脂等であってもよい。
図12(a),(b)に示すように、エア噴出装置63から噴出されたエアを積載トレイ53に積載されたシート束Paへ噴出口64から吹き付けることでエアによって分離されたシートPbが浮揚する場合がある。本実施形態の構成によれば、側端規制部材フロント61と側端規制部材リア62に設置された浮揚規制爪72や噴出口64の上面よりもシート寄りに分離されたシートPbの浮揚高さを均一にするための側端規制部材固定板65及び回転体69を備えることによって、シートPbの浮揚が規制される。これによって、分離されたシートPbの撓みが抑えられて部分的な浮揚がなくなると共に、シート束Paを積載トレイ53に積載する際やエア吹き付けの際においても一対の側端規制部材60との隙間Sbを抑えることができる。
上記構成によって、一対の側端規制部材60の上部を固定しない場合、あるいは、エアによる分離されたシートPbの浮揚を均一にするよう規制した場合に比べて画像形成装置2へ給紙装置5からシートを送り込む際の傾きやずれを抑えられ、印刷のずれを最小限に抑えることが可能となった。
また、本発明は大きく強靭な補強を必要とせず、低コスト、および、省スペースでシートの傾きやズレを抑えることができる。
上述した実施形態において、側端規制部材固定板65は一対の側端規制部材60の上面かつ、ピックアップローラ55とエアの噴出口64の間の一対の側端規制部材60の中央より少なくともピックアップローラ55側へ設置固定したが、側面や上流側への取り付けでもよく、また、板状でなく棒状やその他の形状でもよいし、1個だけでなく複数個でもよい。
また、図13に示すように、側端規制部材固定板65のシート面側に回転体69を設けることなく、側端規制部材固定板65自体でシートの部分的な浮揚量を規制すると共に、分離されたシートPbに傷等が生じないように搬送する手段として、側端規制部材固定板65のシートPbと対向する側にシートの給紙方向と同じ方向に傾斜する傾斜面73を設けてもよい。このような傾斜面73を側端規制部材固定板65に設けることによって、側端規制部材固定板65の幅方向の断面形状が略逆台形状となり、シートPbを搬送する際の抵抗を軽減して給紙動作をスムーズにすることができる。
上記実施形態では、浮揚規制爪72や噴出口64の上面よりもシート面側に回転体69や傾斜面73を所定の高さに設定することで、シートPbの浮揚高さを均一に抑えるようにしたが、積載されるシートの種類、サイズあるいは坪量に合わせて浮揚規制爪72や噴出口64の上面位置との関係による規制高さを適宜変更することができる。なお、傾斜面73に限らず曲面を形成してもよい。
上記の実施形態では、画像形成システム1を構成する給紙装置5において、側端規制部材固定板65を採用した例を示した。しかし、本発明の側端規制部材固定板65は、画像形成システム以外の一対の側端規制部材を備えた装置やユニットを有するものなど多様なものに適用できることは勿論である。
1 画像形成システム
2 画像形成装置
3 原稿読取装置
4 原稿給送装置
5 給紙装置
6 シート集積装置
36 積載トレイ
50 筺体
51 収納庫
52 分離給送機構
53 積載トレイ
55 ピックアップローラ
56 給送ローラ
57 分離ローラ
60 側端規制部材
61 側端規制部材リア
62 側端規制部材フロント
63 エア噴出装置
64 噴出口
65 側端規制部材固定板
66 固定部材
67 スリット
68 下面
69 回転体
70 回転体保持部
71 回転体中心軸
72 浮揚規制爪
73 傾斜面
Pa シート束
Pb シート
Sa 隙間
Sb 隙間

Claims (9)

  1. シートを積載する積載トレイと、積載トレイ上のシートを給紙する給紙機構と、前記積載トレイ上のシートの給紙方向と直交する幅方向を規制する一対の規制部材と、を備える給紙装置において、
    前記一対の規制部材の上部に架け渡される板状部材を備え、該板状部材の両端部が前記規制部材に固定される給紙装置。
  2. 前記板状部材の両端部を前記一対の規制部材に固定する固定具を備える請求項1に記載の給紙装置。
  3. 前記板状部材は、少なくとも一端側にスリットを備え、前記一対の規制部材の幅方向の移動に伴って前記固定具が前記スリット内を移動し、前記規制部材に固定される請求項2に記載の給紙装置。
  4. 前記板状部材は前記積載されたシートの給紙方向の下流側に設けられ、前記板状部材の前記シートと対向する側に回転体が設けられる請求項1に記載の給紙装置。
  5. 前記回転体は、前記板状部材の長手方向に複数配置される請求項4に記載の給紙装置。
  6. 前記板状部材は前記積載されたシートの給紙方向の下流側に設けられ、前記板状部材の前記シートと対向する側にシートの給紙方向と同じ方向に傾斜する傾斜面又は曲面が形成されている請求項1に記載の給紙装置。
  7. 前記板状部材は幅方向の断面形状が略逆台形状である請求項6に記載の給紙装置。
  8. 前記一対の規制部材の少なくとも一方側にエア吹付手段が設けられ、前記板状部材が前記エア吹付手段の噴出口の近傍に配置される請求項1に記載の給紙装置。
  9. 前記シートを収納する収納庫を備え、
    前記収納庫には、前記積載トレイと、前記積載トレイを昇降する昇降手段と、前記一対の規制部材と、前記板状部材と、を備える請求項1に記載の給紙装置。
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