JP2019130445A - 中空糸膜エレメントユニット、中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの運転方法 - Google Patents

中空糸膜エレメントユニット、中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中空糸膜表面の堆積物の剥離を効果的に促進しつつ、散気エネルギーを抑制した安定的な運転が可能な、中空糸膜エレメントユニットを提供すること。【解決手段】本発明は、複数の中空糸膜の両端を、一対の保持部材でそれぞれ固定した、シート状の中空糸膜エレメントと、上記中空糸膜エレメントを所定の位置に配置する、筐体フレームと、を備え、上記中空糸膜の破断強度が15〜80Nであり、かつ、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値が、1.4〜3.0である、中空糸膜エレメントユニットを提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、中空糸膜エレメントユニット、中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの運転方法に関する。
近年、中空糸状等の分離膜を固定した膜エレメントが複数配置された、膜モジュールが水浄化処理に用いられている。分離膜はその孔径や分離性能から、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜又は正浸透膜等に分類され、目的とする分離成分等に応じて使い分けられている。
膜分離活性汚泥法(MBR:Membrane Bioreactor)は、活性汚泥槽に膜モジュールを浸漬し、活性汚泥と透過水とに分離をする処理方法である。
膜分離活性汚泥法では、膜モジュールの運転を継続すると、分離膜表面に被処理水中の懸濁物が堆積し、透過水量が低下してしまう。そのため膜モジュールの通常運転時においては、下方から加圧空気を送る散気手段によって分離膜表面の流れを乱し、堆積物を剥離させているが、そのエネルギーが高いことが問題視されていた。
これに関し、中空糸膜間に二種類の間隙を設けることで強制的な流れを生じさせ、堆積物の剥離を促進させる技術(特許文献1)、中空糸膜を固定する保持部材の幅と中空糸膜の充填率とを特定範囲にすることで、洗浄能力を向上させ、処理水量を増大させる技術(特許文献2)、及び、中空糸膜を保持部材に固定する領域のサイズを特定範囲にすることで、中空糸膜束内部に入り込んだ気泡で中空糸膜を揺動させ、洗浄能力を向上させる技術(特許文献3)等が知られている。
国際公開第2008/139617号 国際公開第2013/151051号 国際公開第2016/067917号
しかしながら従来の技術においては、中空糸膜又は中空糸膜エレメント間の間隙を確保するために、例えば中空糸膜の本数を減らす、又は、中空糸膜エレメントユニットの設置面積を大きくする必要があったが、それらは膜面積の低下や、散気エネルギーの増加を伴うものであった。
そこで本発明は、中空糸膜表面の堆積物の剥離を効果的に促進しつつ、散気エネルギーを抑制した安定的な運転が可能な、中空糸膜エレメントユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の中空糸膜エレメントユニットは、複数の中空糸膜の両端を、一対の保持部材でそれぞれ固定した、シート状の中空糸膜エレメントと、上記中空糸膜エレメントを所定の位置に配置する、筐体フレームと、を備え、上記中空糸膜の破断強度が15〜80Nであり、かつ、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値が、1.4〜3.0であることを特徴とする。
本発明によれば、中空糸膜表面に堆積した懸濁物の効果的な剥離が可能となる一方で、散気のために必要なエネルギーを大幅に低減することが可能となる。
本発明の中空糸膜エレメントユニットが備える中空糸膜エレメントの一態様を示す斜視図である。 本発明の中空糸膜エレメントユニットが備える中空糸膜エレメントの一態様を示す側面図である。 本発明の中空糸膜エレメントユニットの一態様を示す斜視図である。 図2におけるX−X’線の断面図である。 本発明の中空糸膜モジュールの一態様を示す斜視図である。 本発明の中空糸膜モジュールの運転の一態様を示す模式図である。 本発明の中空糸膜エレメントユニットを構成する中空糸膜が有する柱状組織の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、具体的な構成を挙げてより詳細に説明するが、これらの記載により本発明が何ら限定されるものではない。
1.中空糸膜エレメント
本発明の中空糸膜エレメントユニットは、複数の中空糸膜の両端を、一対の保持部材でそれぞれ固定した、シート状の中空糸膜エレメントを備えることを必要とする。
中空糸膜エレメントの具体的な構成の一例について、以下に図面を参照しながら説明する。
一対の保持部材は、複数の中空糸膜の両端をそれぞれ固定するための部材である。図1の中空糸膜エレメント1においては、一対の保持部材3及び4によって、複数の中空糸膜2が、一方向に引き揃えられた状態で、各々の両端を固定されており、シート状の中空糸膜エレメントが形成されている。
保持部材の形状は特に限定されないが、保持部材自身やその近傍への懸濁物の堆積を抑制するため、保持部材3及び4のような平板状が好ましく、図1又は図2に図示される保持部材の幅Wと厚さtとの比であるW/tの値が、10〜300であることがより好ましく、30〜100であることがさらに好ましい。
保持部材3及び4で固定される中空糸膜2の数が多いほど膜面積を大きくできるが、保持部材3及び4の厚さtの方向に過度に中空糸膜2が配列されると、中空糸膜2同士の間に気泡が侵入し難くなり、懸濁物が剥離されづらくなる。このため、厚さtの方向に配列される中空糸膜2の数は、50以内が好ましく、30以内がより好ましく、10以内がさらに好ましい。
保持部材3及び4にはいずれも、中空糸膜2を透過した透過水を収集するための、透過水取出口5が設けられている。
保持部材3及び4で中空糸膜2の両端を固定する方法は特に限定されないが、エポキシ系接着剤又はウレタン接着剤を用いた接着が好ましく、硬化後の切断が容易な、ウレタン接着剤を用いた接着がより好ましい。
図1のように両端を固定された中空糸膜2を効果的に揺動させるためには、中空糸膜エレメント1における中空糸膜長Lが均一であることが好ましく、(中空糸膜長L)/(中空糸膜外径)の値が、2.0×10〜5.0×10であることがより好ましい。ここで「中空糸膜長L」とは、保持部材3と保持部材4との間における中空糸膜2の長さをいう。
中空糸膜外径は、中空糸膜サンプルを短手方向に切断した断面の外径について、光学顕微鏡で5回測定し、それら値の平均値として算出することができる。
2.中空糸膜エレメントユニット
本発明の中空糸膜エレメントユニットは、中空糸膜エレメントを所定の位置に配置する、筐体フレームを備えることを必要とする。
本発明の中空糸膜エレメントユニットの具体的な構成の一例について、以下に図面を参照しながら説明する。
図3の中空糸膜エレメントユニット6においては、筐体フレーム7によって、複数の中空糸膜エレメント1が、各々平行の位置関係になるように配置されている。
複数の中空糸膜エレメント1は、懸濁物の堆積を抑制するため、保持部材同士の間隔を5〜40mm程度空けて配置されることが好ましい。
筐体フレーム7の材質としては、例えば、ステンレス若しくはアルミ等の金属、ポリ塩化ビニル(PVC樹脂)若しくはアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム(ABS樹脂)等の熱可塑性樹脂、又は、ポリウレタン樹脂若しくはエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられるが、耐食性及び剛性の高いステンレスが好ましい。
3.中空糸膜
本発明の中空糸膜エレメントユニットが備える中空糸膜エレメントの構成要素となる中空糸膜は、破断強度が15〜80Nである必要がある。
破断強度が上記範囲にあることで、中空糸膜の破損等を抑止しつつ、中空糸膜の揺動を大きくすることができ、中空糸膜表面に堆積した懸濁物を効果的に剥離することが可能となる。なお中空糸膜の破断強度は、20〜50Nであることが好ましい。
中空糸膜の破断強度は、引張試験機で長さ50mmの中空糸膜サンプルの引張試験を引張速度50mm/分の条件下で5回繰り返し、それら値の平均値として算出することができる。
本発明の中空糸膜エレメントユニットが備える中空糸膜エレメントの構成要素となる中空糸膜は、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値が、1.4〜3.0である必要がある。
中空糸膜の(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値が上記範囲にあることで、必要十分な膜面積を確保しながら、中空糸膜同士の間に適度に気泡を侵入させることができ、中空糸膜表面に堆積した懸濁物を効果的に剥離することができる。
ここで「中空糸膜ピッチ」とは、シート上の中空糸膜エレメントにおける中空糸膜の短手方向(径方向)の断面(例えば、図2においてはW及びtの方向)において隣接する中空糸膜の、中心同士の距離の平均値をいう。より具体的には、中空糸膜エレメントに固定された中空糸膜の本数をn、上記の断面において中空糸膜が存在する領域の面積(例えば、図4においてはW×tの値)をSとしたとき、中空糸膜ピッチは下記の式(1)から算出することができる。
中空糸膜ピッチ=[S/n]0.5 ・・・(1)
本発明の中空糸膜エレメントユニットが備える中空糸膜エレメントの構成要素となる中空糸膜のヤング率は、0.20〜0.80GPaであることが好ましく、0.24〜0.50GPaであることがより好ましい。中空糸膜のヤング率が上記範囲にあることで、応力負荷による中空糸膜の変形を抑制しつつ、中空糸膜の揺動を大きくして、中空糸膜表面に堆積した懸濁物を効果的に剥離することができる。
中空糸膜のヤング率は、引張試験機で長さ50mmの中空糸膜サンプルの引張試験を引張速度50mm/分の条件下で5回繰り返し、それら値の平均値として算出することができる。
本発明の中空糸膜エレメントユニットが備える中空糸膜エレメントの構成要素となる中空糸膜の外径、すなわち中空糸膜外径は、0.4〜2.0mmであることが好ましく、0.8〜1.5mmであることがより好ましい。中空糸膜外径が上記範囲にあることで、十分な膜面積を確保しつつ、応力負荷による中空糸膜の変形を抑制することができる。
中空糸膜の内径、すなわち中空糸膜内径は、0.2mm以上であることが好ましい。中空糸膜内径が0.2mm以上であることで、中空糸膜の中空部を流れる透過水の抵抗を小さく抑えられる。また応力負荷による中空糸膜の変形を抑制するため、(中空糸膜内径)/(中空糸膜厚)の値が、0.85〜8であることが好ましい。
中空糸膜内径は、中空糸膜サンプルを短手方向に切断した断面の内径について、光学顕微鏡で5回測定し、それら値の平均値として算出することができる。
中空糸膜の厚さ、すなわち中空糸膜厚は、下記の式(2)から算出することができる。
中空糸膜厚=[(中空糸膜外径)−(中空糸膜内径)]/2 ・・・(2)
本発明の中空糸膜エレメントユニットが備える中空糸膜エレメントの構成要素となる中空糸膜の材質としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン又はポリプロピレンが挙げられるが、有機物による汚れが発生し難く、洗浄がし易く、さらには耐久性に優れる、フッ素樹脂系高分子を含有することが好ましく、フッ素樹脂系高分子を50質量%以上含有することが好ましい。
ここで「フッ素樹脂系高分子」とは、フッ化ビニリデンホモポリマー又はフッ化ビニリデン共重合体を含有する樹脂をいう。「フッ化ビニリデン共重合体」とは、フッ化ビニリデン残基構造を有する樹脂をいい、例えば、フッ化ビニル、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン及び三フッ化塩化エチレンからなる群から選ばれたモノマーと、フッ化ビニリデンとの共重合体が挙げられる。
図7に示すように、本発明の中空糸膜エレメントユニットが備える中空糸膜エレメントの構成要素となる中空糸膜aは、その長手方向に配向する柱状組織bを有し、該柱状組織bが有する分子鎖は、中空糸膜aの長手方向に配向していることが好ましい。
ここで「柱状組織」とは、一方向に長い形状の固形物をいう。また柱状組織が「長手方向に配向する」とは、柱状組織の長手方向と中空糸膜の長手方向とが成す鋭角が、20°以内であることをいう。
「柱状組織の長手方向」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて倍率3000倍で撮像し、観察された柱状組織の周縁部に沿って0.5μm間隔で点を付けた場合において、それぞれの点との距離の総和が最小になるような直線の方向をいう。
柱状組織が有する分子鎖のラマン配向パラメータνは、1.5以上であることが好ましい。分子鎖のラマン配向パラメータνが上記範囲にあることで、高い膜強度が得られる。
柱状組織が有する分子鎖のラマン配向パラメータνは、具体的には以下のように算出することができる。
中空糸膜サンプルの長手方向の断面を、ミクロトームでの切削により切片化し、無作為に選択した10個の柱状組織を光学顕微鏡でそれぞれ観察しながら、その長手方向に沿って、1μm間隔で計20箇所、レーザーラマン分光法により散乱強度の測定を行う。
20箇所それぞれの配向パラメータを下記の式(3)により算出し、その平均値をラマン配向パラメータνとすることができる。
ラマン配向パラメータ=(I1270/I840)平行/(I1270/I840)垂直 ・・・(3)
平行条件:中空糸膜サンプルの長手方向と偏光方向とが平行
垂直条件:中空糸膜サンプルの長手方向と偏光方向とが直交
I1270平行:平行条件時の1270cm−1のラマンバンドの散乱強度
I1270垂直:垂直条件時の1270cm−1のラマンバンドの散乱強度
I840平行:平行条件時の840cm−1のラマンバンドの散乱強度
I840垂直:垂直条件時の840cm−1のラマンバンドの散乱強度
柱状組織の短手長さは、0.5〜3.0μmであることが好ましい。また柱状組織の(長手長さ)/(短手長さ)の値であるアスペクト比は、3以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、10以上であることがさらに好ましい。
柱状組織の短手長さと柱状組織のアスペクト比とが上記範囲にあることで、高い膜強度と純水透過性能とが得られる。
柱状組織の長手長さ及び短手長さは、具体的には以下のように算出することができる。
中空糸膜サンプルの長手方向の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて倍率3000倍で観察し、無作為に選択した10個の柱状組織について測定した、長手長さの平均値、又は、短手長さの平均値としてそれぞれ算出することができる。なお上記の柱状組織の短手長さは、選択した一の柱状組織について、無作為に選択した20点の短手方向の長さを測定し、その平均値として算出されるものである。
柱状組織の太さ均一性は、0.50以上であることが好ましく、0.60以上であることがより好ましく、0.70以上であることがさらに好ましい。柱状組織の太さ均一性が0.50以上であることで、中空糸膜の伸度が向上し、その破損が抑止される。
柱状組織の太さ均一性は、具体的には以下のように算出することができる。
中空糸膜サンプルをエポキシ樹脂で樹脂包埋し、次いでオスミウム染色処理することで、中空糸膜サンプルの空隙をエポキシ樹脂で充填する。次に、集束イオンビーム(FIB)を備えた走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、中空糸膜サンプルの短手方向の面を切り出して観察し、これを中空糸膜サンプルの長手方向において50nm間隔で200回繰り返す。
得られた200の断面の内、無作為に選択した一の断面を「第一の断面」、それと5μmの間隔にある断面を「第二の断面」として決定し、第一の断面に対し第二の断面を垂直に投影した際に、空隙(エポキシ樹脂が充填された部分)を除く部分で重なり合った部分の面積を「重なり面積」とする。またそれぞれの断面における、空隙を除く部分の面積も測定する。これらの値に基づき、下記の式(4)及び(5)によって「太さ均一性A」及び「太さ均一性B」を算出することができる。
太さ均一性A=(重なり面積)/(第二の断面での空隙を除く面積) ・・・(4)
太さ均一性B=(重なり面積)/(第一の断面での空隙を除く面積) ・・・(5)
上記の作業を20回繰り返し、得られた20組の太さ均一性A及び太さ均一性Bの全てを平均した値を、柱状組織の太さ均一性とすることができる。
本発明の中空糸膜エレメントユニットが備える中空糸膜エレメントの構成要素となる中空糸膜は、十分なろ過流量を確保するため、50kPa、25℃における純水透過性能が、0.7m/m/h以上であることが好ましい。
純水透過性能は、具体的には以下のように算出することができる。
中空糸膜長Lがいずれも200mmである4本の中空糸膜サンプルが固定された中空糸膜エレメントを作製し、温度25℃、ろ過差圧16kPaの条件下、蒸留水の外圧全ろ過を60分間行い、透過量(m)を求める。その透過量(m)を、単位時間(h)及び膜面積(m)当たりの値に換算し、さらに(50/16)倍にして圧力50kPaにおける値に換算して算出することができる。なお膜面積(m)は、下記式(6)から算出することができる。
膜面積=π×(中空糸膜外径)×(中空糸膜長L) ・・・(6)
本発明の中空糸膜エレメントユニットが備える中空糸膜エレメントの構成要素となる中空糸膜の製造方法としては、例えば、国際公開第2017/209151号記載の方法が挙げられる。
4.中空糸膜モジュール
中空糸膜モジュールの具体的な構成について、図面を参照しながら説明する。
図5において、中空糸膜モジュール8は、中空糸膜エレメントユニット6と、その下方に散気手段である散気装置9とを備えている。そして各々の中空糸膜エレメント1の透過水取出口5には、それぞれ集水管10が接続されている。
また図6において散気装置9は、ブロア13からの気体を中空糸膜表面に供給する。また、中空糸膜エレメントユニット6の下流側には、透過水14を吸引するためのポンプ12が設けられている。
中空糸膜モジュール8は、図6に示すように活性汚泥槽11に貯えた有機性廃水等の被処理水に浸漬させて、例えば下廃水処理装置として運転することができる。この場合被処理水は、中空糸膜を隔てて被処理水側圧力と透過水側圧力との差(膜間差圧)を駆動力として中空糸膜を通過し、この際に、被処理水が含有する微生物粒子や無機物粒子等の懸濁物質がろ過される。膜間差圧は、透過水側をポンプ12で吸引することにより生じさせることができる。中空糸膜を通過した透過水14は、各々の中空糸膜エレメントの透過水取出口、それらに接続された集水管及びポンプ12を経由して、活性汚泥槽11から分離される。
このろ過と並行して、ブロア13から気体が散気装置9を経由して中空糸膜表面に供給され、中空糸膜表面に対し略平行に移動する気泡が、中空糸膜表面に堆積した懸濁物を剥離させる。
散気装置9としては、一般的に散気管が挙げられる。空気を供給する散気管の構造としては、例えば、主管に1〜10mm径程度の散気孔を多数設けたもの、又は、主管の周りにスリットを多数設けた弾性体を巻き付け、空気圧で膨らんだ弾性体のスリットから微細な気泡が発生するようにしたものが挙げられる。
散気管の形状は、活性汚泥槽や中空糸膜モジュールの大きさ等に応じて適宜選択すればよいが、U字状であって構わないし、つづら折れ状であっても構わない。
散気管の材質としては、例えば、ステンレス等の金属類、アクリロニトリルブタジエンスチレンゴム(ABS樹脂)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル(PVC樹脂)等の樹脂、又は、繊維強化樹脂(FRP)等の複合材料が挙げられる。
以下に、実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらの記載により本発明が何ら限定されるものではない。
<1.破断強度、ヤング率>
引張試験機として、TENSILON(登録商標)/RTM−100(東洋ボールドウィン株式会社製)を用いた。
<2.ラマン配向パラメータν>
レーザーラマン分光装置及び測定条件は以下のとおりとした。
装置:Jobin Yvon/愛宕物産 T−64000
条件:測定モード;顕微ラマン
対物レンズ;×100
ビーム径;1μm
光源;Ar+レーザー/514.5nm
レーザーパワー;100mW
回折格子;Single 600gr/mm
スリット;100μm
検出器;CCD/Jobin Yvon 1024×256
<3.差圧上昇速度>
中空糸膜エレメント10枚を配置した筐体フレームを備える中空糸膜モジュールを活性汚泥槽内に浸漬させ、透過流束0.4m/m/dで運転を行った際に膜間差圧を経時的に観察し、10日間運転を行った際の膜間差圧から算出した、1日当たりの平均値を差圧上昇速度とした。
(参考例1)中空糸膜の製造方法
重量平均分子量41.7万のフッ化ビニリデンホモポリマー(KF1300(株式会社クレハ製)、重量平均分子量:41.7万、数平均分子量:22.1万)35質量%とγ−ブチロラクトン65質量%とを150℃で溶解して、原料液を調製した。
原料液の加圧及び吐出には、二重管式口金と、その口金につながれた配管と、その配管上に配置された2つのギヤーポンプとを備える装置を用いた。ギヤーポンプ間の配管内で、調製した原料液を2.5MPaに加圧しながら、99〜101℃で15秒間滞留させた。その後、二重管式口金の内側の管からγ−ブチロラクトン85質量%水溶液を吐出しながら、外側の管から原料液を吐出した。吐出した原料液は、γ−ブチロラクトン85質量%水溶液からなる温度20℃の第1冷却浴中に20秒間滞留させて固化し、中空糸膜を得た。
得られた中空糸膜は、太さ均一性0.55の柱状組織を有していた。
次いで、得られた中空糸膜を95℃の水中にて、延伸速度9%/秒で2.0倍に延伸した。
延伸後の中空糸膜は、長手長さ16μm、短手長さ2.1μm、太さ均一性0.51の柱状組織を有し、フッ化ビニリデンホモポリマー分子鎖のラマン配向パラメータνは1.82であった。延伸後の中空糸膜の構造と性能を、表1に示す。
(参考例2)中空糸膜モジュールの製造方法
得られた延伸後の中空糸膜を長さ850mmにカットし、30質量%グリセリン水溶液に1時間浸漬後、風乾した。これらの中空糸膜を所定の本数、中空糸膜ピッチになるように型枠内で平板状に並べ、中空糸膜の端部にそれぞれウレタン接着剤を塗布することで、ウレタン接着剤を平板状に成型するとともに、中空糸膜の両端を固定した。成型したウレタン接着剤はその一部を切断し、中空糸膜の短手方向の断面が露出するようにした。ここで一部切断後のウレタン接着剤成型部の形状は、高さ35mm、幅465mm、厚さ7mmとなるようにした。
このウレタン接着剤成型部に幅560mm、高さ65mm、厚さ14mmの保持部材を接着によりそれぞれ取り付け、中空糸膜長730mmの中空糸膜エレメントを作製した。
得られた中空糸膜エレメント10枚を、それぞれ6mmの間隔で平行に、筐体フレーム内に設置し、中空糸膜エレメントユニットを作製した。
得られた中空糸膜エレメントユニットの下方に散気孔(孔径3mm、ピッチ8mm)を設けた直径30mmのステンレス製の散気管を2本設置し、さらに集水管を接続して、中空糸膜モジュールを作製した。
(参考例3)中空糸膜の製造方法
フッ化ビニリデンホモポリマー(KF1300)39質量%とγ−ブチロラクトン61質量%とを150℃で溶解して、原料液を調製した。参考例1と同様の装置を用い、調製した原料液を2.5MPaに加圧しながら、99〜101℃で20秒間滞留させた。その後、二重管式口金の内側の管からγ−ブチロラクトン85質量%水溶液を吐出しながら、外側の管から原料液を吐出した。吐出した原料液は、γ−ブチロラクトン85質量%水溶液からなる温度5℃の第1冷却浴中に10秒間滞留させ、次いで、γ−ブチロラクトン85質量%水溶液からなる温度30℃の第2冷却浴中に40秒間滞留させて固化し、中空糸膜を得た。得られた中空糸膜は、太さ均一性0.69の柱状組織を有していた。
次いで、得られた中空糸膜を95℃の水中にて、延伸速度142%/秒で2.4倍に延伸した。
延伸後の中空糸膜は、長手長さ22μm、短手長さ1.8μm、太さ均一性0.62の柱状組織を有し、フッ化ビニリデンホモポリマー分子鎖のラマン配向パラメータνは2.53であった。延伸後の中空糸膜の構造と性能を表1に示す。
(参考例4)中空糸膜の製造方法
フッ化ビニリデンホモポリマー(KF1300)38質量%とジメチルスルホキシド62質量%とを130℃で溶解して、原料液を調製した。参考例1と同様の装置を用い、調製した原料液を2.5MPaに加圧しながら、78〜80℃で20秒間滞留させた。その後、二重管式口金の内側の管からジメチルスルホキシド90質量%水溶液を吐出しながら、外側の管から原料液を吐出した。吐出した原料液は、ジメチルスルホキシド85質量%水溶液からなる温度20℃の冷却浴中に20秒間滞留させて固化し、中空糸膜を得た。得られた中空糸膜は、太さ均一性0.62の柱状組織を有していた。
次いで、得られた中空糸膜を95℃の水中にて、延伸速度19%/秒で2.0倍に延伸した。延伸後の中空糸膜は、長手長さ19μm、短手長さ2.3μm、太さ均一性0.61の柱状組織を有し、フッ化ビニリデンホモポリマー分子鎖のラマン配向パラメータνは2.32であった。延伸後の中空糸膜の構造と性能を表1に示す。
(参考例5)中空糸膜の製造方法
フッ化ビニリデンホモポリマー(KF1300)42質量%とジメチルスルホキシド58質量%とを130℃で溶解して、原料液を調製した。参考例1と同様の装置を用い、調製した原料液を2.5MPaに加圧しながら、78〜80℃で20秒間滞留させた。その後、二重管式口金の内側の管からジメチルスルホキシド90質量%水溶液を吐出しながら、外側の管から原料液を吐出した。吐出した原料液は、ジメチルスルホキシド85質量%水溶液からなる温度−3℃の第1冷却浴中に10秒間滞留させ、次いで、ジメチルスルホキシド85質量%水溶液からなる温度20℃の第2冷却浴中に50秒間滞留させて固化し、中空糸膜を得た。得られた中空糸膜は、太さ均一性0.72の柱状組織を有していた。
次いで、得られた中空糸膜を95℃の水中にて、延伸速度16%/秒で2.4倍に延伸した。延伸後の中空糸膜は、長手長さ23μm、短手長さ1.9μm、太さ均一性0.72の柱状組織を有し、フッ化ビニリデンホモポリマー分子鎖のラマン配向パラメータνは2.48であった。延伸後の中空糸膜の構造と性能を表1に示す。
(参考例6)中空糸膜の製造方法
フッ化ビニリデンホモポリマー(KF1300)35質量%とγ−ブチロラクトン65質量%とを150℃で溶解して、原料液を調製した。参考例1と同様の装置を用い、調製した原料液を2.5MPaに加圧しながら、99〜101℃で20秒間滞留させた。その後、二重管式口金の内側の管からγ−ブチロラクトン85質量%水溶液を吐出しながら、外側の管から原料液を吐出した。吐出した原料液は、γ−ブチロラクトン85質量%水溶液からなる温度5℃の冷却浴中に20秒間滞留させて固化し、中空糸膜を得た。得られた中空糸膜は、太さ均一性0.42の柱状組織を有していた。
次いで、得られた中空糸膜を95℃の水中にて、延伸速度44%/秒で1.5倍に延伸した。延伸後の中空糸膜は、長手長さ12μm、短手長さ2.2μm、太さ均一性0.39の柱状組織を有し、フッ化ビニリデンホモポリマー分子鎖のラマン配向パラメータνは1.01であった。延伸後の中空糸膜の構造と性能を表2に示す。
(参考例7)中空糸膜の製造方法
フッ化ビニリデンホモポリマー(KF1300)38質量%とジメチルスルホキシド62質量%とを130℃で溶解して、原料液を調製した。参考例1と同様の装置を用い、調製した原料液を2.5MPaに加圧しながら、78〜80℃で20秒間滞留させた。その後、二重管式口金の内側の管からジメチルスルホキシド90質量%水溶液を吐出しながら、外側の管から原料液を吐出した。吐出した原料液は、ジメチルスルホキシド85質量%水溶液からなる温度−3℃の冷却浴中に10秒間滞留させ、次いで、ジメチルスルホキシド85質量%水溶液からなる温度20℃の第2冷却浴中に30秒間滞留させて固化し、中空糸膜を得た。得られた中空糸膜は、太さ均一性0.68の柱状組織を有していた。
次いで、得られた中空糸膜を95℃の水中にて、延伸速度44%/秒で1.5倍に延伸した。延伸後の中空糸膜は、長手長さ17μm、短手長さ2.0μm、太さ均一性0.68の柱状組織を有し、フッ化ビニリデンホモポリマー分子鎖のラマン配向パラメータνは1.01であった。延伸後の中空糸膜の構造と性能を表2に示す。
(実施例1)
参考例1の方法により、中空糸膜外径1.1mm、中空糸膜内径0.6mm、純水透過性能1.0m/m/h、破断強度17N、ヤング率0.26GPaの中空糸膜を得た。参考例2の方法により、この中空糸膜を521本充填した中空糸膜エレメントを作製し、さらに中空糸膜モジュールを作製した。完成した中空糸膜モジュールは、13.1mの膜面積を有し、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値は2.3であった。
中空糸膜モジュール内の中空糸膜エレメントの透過水取出口をそれぞれ集水管に接続し、集水管と吸引用のポンプとを接続した。この中空糸膜モジュールを図6に示すように活性汚泥槽11内に設置した。
この活性汚泥槽11に活性汚泥水(MLSS 10000〜12000mg/L)を供給し、透過流束が0.4m/m/dとなるようにポンプ12で透過水14を吸引した。そして、膜面積当たりの気体の供給量を14L/分/mでブロワ13の運転を行った。中空糸膜モジュールの差圧上昇速度は、52Pa/dであった。
(実施例2)
参考例3の方法により、中空糸膜外径1.1mm、中空糸膜内径0.6mm、純水透過性能1.6m/m/h、破断強度23N、ヤング率0.24GPaの中空糸膜を得た。参考例2の方法により、この中空糸膜を521本充填した中空糸膜エレメントを作製し、さらに中空糸膜モジュールを作製した。完成した中空糸膜モジュールは、13.1mの膜面積を有し、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値は2.3であった。
この中空糸膜モジュールを用いて、実施例1と同様の活性汚泥水のろ過運転を実施した。中空糸膜モジュールの差圧上昇速度は、35Pa/dであった。
(実施例3)
参考例4の方法により、中空糸膜外径1.1mm、中空糸膜内径0.6mm、純水透過性能1.7m/m/h、破断強度19N、ヤング率0.30GPaでの中空糸膜を得た。参考例2の方法により、この中空糸膜を521本充填した中空糸膜エレメントを作製し、さらに中空糸膜モジュールを作製した。完成した中空糸膜モジュールは、13.1mの膜面積を有し、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜平均外径)の値は2.3であった。
この中空糸膜モジュールを用いて、実施例1と同様の活性汚泥水のろ過運転を実施した。中空糸膜モジュールの差圧上昇速度は、46Pa/dであった。
(実施例4)
参考例5の方法により、中空糸膜外径1.1mm、中空糸膜内径0.6mm、純水透過性能2.1m/m/h、破断強度22N、ヤング率0.32GPaの中空糸膜を得た。参考例2の方法により、この中空糸膜を521本充填した中空糸膜エレメントを作製し、さらに中空糸膜モジュールを作製した。完成した中空糸膜モジュールは、13.1mの膜面積を有し、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値は2.3であった。
この中空糸膜モジュールを用いて、実施例1と同様の活性汚泥水のろ過運転を実施した。中空糸膜モジュールの差圧上昇速度は、41Pa/dであった。
(実施例5)
参考例1の方法により、中空糸膜外径1.1mm、中空糸膜内径0.6mm、純水透過性能1.0m/m/h、破断強度17N、ヤング率0.26GPaの中空糸膜を得た。参考例2の方法により、この中空糸膜を1271本充填した中空糸膜エレメントを作製し、さらに中空糸膜モジュールを作製した。完成した中空糸膜モジュールは、32.1mの膜面積を有し、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値は1.5であった。
この中空糸膜モジュールを用いて、実施例1と同様の活性汚泥水のろ過運転を実施した。中空糸膜モジュールの差圧上昇速度は、62Pa/dであった。
(比較例1)
参考例1の方法により、中空糸膜外径1.1mm、中空糸膜内径0.6mm、純水透過性能1.0m/m/h、破断強度17N、ヤング率0.26GPaの中空糸膜を得た。参考例2の方法により、この中空糸膜を1926本充填した中空糸膜エレメントを作製し、さらに中空糸膜モジュールを作製した。完成した中空糸膜モジュールは、48.6mの膜面積を有し、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値は1.2であった。
この中空糸膜モジュールを用いて、実施例1と同様の活性汚泥水のろ過運転を実施した。中空糸膜モジュールの差圧上昇速度は、76Pa/dであった。実施例1と比較して、中空糸膜同士の間の間隙が小さく、懸濁物の剥離が不十分であったと考えられる。
(比較例2)
参考例1の方法により、中空糸膜外径1.1mm、中空糸膜内径0.6mm、純水透過性能1.0m/m/h、破断強度17N、ヤング率0.26GPaの中空糸膜を得た。参考例2の方法により、この中空糸膜を130本充填した中空糸膜エレメントを作製し、さらに中空糸膜モジュールを作製した。完成した中空糸膜モジュールは、3.3mの膜面積を有し、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値は4.5であった。
この中空糸膜モジュールを用いて、実施例1と同様の活性汚泥水のろ過運転を実施した。中空糸膜モジュールの差圧上昇速度は、84Pa/dであった。実施例1と比較して、中空糸膜表面への気泡の接触頻度が低く、懸濁物の剥離が不十分であったと考えられる。
(比較例3)
参考例6の方法により、中空糸膜外径1.1mm、中空糸膜内径0.6mm、純水透過性能1.1m/m/h、破断強度7N、ヤング率0.16GPaの中空糸膜を得た。参考例2の方法により、この中空糸膜を521本充填した中空糸膜エレメントを作製し、さらに中空糸膜モジュールを作製した。完成した中空糸膜モジュールは、13.1mの膜面積を有し、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値は2.3であった。
この中空糸膜モジュールを実施例1と同一の活性汚泥水のろ過運転を実施した。中空糸膜モジュールの差圧上昇速度は、85Pa/dであった。実施例1と比較して、揺動が小さく、懸濁物の剥離が不十分であったと考えられる。
(比較例4)
参考例7の方法により、中空糸膜外径1.1mm、中空糸膜内径0.6mm、純水透過性能0.6m/m/h、破断強度13N、ヤング率0.19GPaの中空糸膜を得た。参考例2の方法により、この中空糸膜を521本充填した中空糸膜エレメントを作製し、さらに中空糸膜モジュールを作製した。完成した中空糸膜モジュールは、13.1mの膜面積を有し、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値は2.3であった。
この中空糸膜モジュールを用いて、実施例1と同様の活性汚泥水のろ過運転を実施した。中空糸膜モジュールの差圧上昇速度は、98Pa/dであった。実施例1と比較して、膜閉塞が早く、差圧上昇速度が大きかった。
(比較例5)
国際公開第2003/031038号の実施例1に記載の方法により、中空糸膜外径2.2mm、中空糸膜内径1.0mm、純水透過性能0.6m/m/h、破断強度18N、ヤング率0.07GPaの中空糸膜を得た。参考例2の方法により、この中空糸膜を521本充填した中空糸膜エレメントを作製し、さらに中空糸膜モジュールを作製した。完成した中空糸膜モジュールは、6.6mの膜面積を有し、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値は2.3であった。
この中空糸膜モジュールを用いて、実施例1と同様の活性汚泥水のろ過運転を実施した。中空糸膜モジュールの差圧上昇速度は、125Pa/dであった。実施例1と比較して、膜閉塞が早く、差圧上昇速度が大きかった。
1 中空糸膜エレメント
2 中空糸膜
3 保持部材
4 保持部材
5 透過水取出口
6 中空糸膜エレメントユニット
7 筐体フレーム
8 中空糸膜モジュール
9 散気装置
10 集水管
11 活性汚泥槽
12 ポンプ
13 ブロワ
14 透過水
a 中空糸膜
b 柱状組織

Claims (10)

  1. 複数の中空糸膜の両端を、一対の保持部材でそれぞれ固定した、シート状の中空糸膜エレメントと、
    前記中空糸膜エレメントを所定の位置に配置する、筐体フレームと、を備え、
    前記中空糸膜の破断強度が15〜80Nであり、かつ、(中空糸膜ピッチ)/(中空糸膜外径)の値が、1.4〜3.0である、中空糸膜エレメントユニット。
  2. 前記中空糸膜のヤング率が、0.20〜0.80GPaである、請求項1記載の中空糸膜エレメントユニット。
  3. 前記中空糸膜外径が、0.4〜2.0mmである、請求項1又は2記載の中空糸膜エレメントユニット。
  4. 前記中空糸膜は、フッ素樹脂系高分子を含有する、請求項1〜3のいずれか一項記載の中空糸膜エレメントユニット。
  5. 前記中空糸膜は、その長手方向に配向する柱状組織を有し、該柱状組織が有する分子鎖は、前記中空糸膜の長手方向に配向している、請求項1〜4のいずれか一項記載の中空糸膜エレメントユニット。
  6. 前記分子鎖のラマン配向パラメータνが、1.5以上である、請求項5記載の中空糸膜エレメントユニット。
  7. 前記柱状組織の短手長さが、0.5〜3.0μmであり、かつ、
    前記柱状組織のアスペクト比が、3以上である、請求項5又は6のいずれか一項記載の中空糸膜エレメントユニット。
  8. 前記柱状組織の太さ均一性が、0.50以上である、請求項5〜7のいずれか一項記載の中空糸膜エレメントユニット。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項記載の中空糸膜エレメントユニットと、散気手段と、を備える、中空糸膜モジュール。
  10. 前記中空糸膜モジュールを活性汚泥槽に浸漬し、活性汚泥と透過水とを分離する、請求項9記載の中空糸膜モジュールの運転方法。
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