JP2019129612A - 温度検出装置および温度検出方法 - Google Patents

温度検出装置および温度検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温時でも過熱保護動作の遅延を防ぐことができる温度検出装置および温度検出方法を得る。【解決手段】温度検出装置10は、過熱保護動作を制御する制御部14と、半導体スイッチング素子91の温度変化に対して温度電圧特性を持つ温度検出ダイオード92と、温度検出ダイオード92の両端電圧を検出し、アナログ電圧として出力する両端電圧検出回路11と、AD変換により半導体スイッチング素子91の温度情報を含むデジタル信号を生成するADコンバータ12と、ADコンバータ12からデジタル信号を受信するとともに、シリアル通信によって半導体スイッチング素子91の温度情報を制御部14に送信するシリアル通信部13とを備え、温度電圧特性に基づいてデジタル信号から半導体スイッチング素子91の温度情報を取得し、半導体スイッチング素子91の温度が高いほどシリアル通信の通信周期を短くする。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば電力変換装置の主回路を構成するスイッチング素子などの過熱故障を防ぐ温度検出装置および温度検出方法に関するものである。
電力変換装置の主回路を構成するパワー半導体スイッチング素子などのスイッチング素子は、高速スイッチング動作に伴うスイッチング損失によって発熱するため、動作温度範囲を超える昇温を防ぐための過熱保護が必要である。従来、このような過熱保護のため、例えばダイオードなどの温度検出素子の温度電圧特性を利用してスイッチング素子の温度を検出する温度検出回路が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような温度検出回路では、温度検出素子を対象のスイッチング素子の近傍に配置して定電流を流し、温度検出素子の両端電圧を測定して、測定された両端電圧と温度電圧特性からスイッチング素子の温度を求める。このようにして求められた温度情報は、過熱保護動作を行う制御装置等に送信され、温度に応じた過熱保護動作が行われる。
また、スイッチング素子の過熱保護においては、スイッチング素子の温度を正確に求めて行う必要があるため、スイッチング素子の温度情報を外部の制御装置等に送信する際にはノイズ対策が必要となるが、温度検出素子に流す電流量はスイッチング素子に流す電流量に比べて非常に小さいため、外部の制御装置等に送信される温度情報の信号はスイッチング動作などの外乱の影響を受けやすい。そこで、デジタル信号化された情報をシリアル通信によって送信する際に、誤り検出符号を一緒に送信するものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2013−214914号公報 特開2011−203028号公報
スイッチング素子の過熱保護においては、過熱保護動作が適時になされる必要があり、特に高温時においては、過熱保護動作の遅延を防ぐためにより迅速に温度情報を送信する必要がある。しかしながら、特許文献1及び特許文献2の技術では、高温時か否かで動作速度を変えることはしておらず、過熱保護動作の遅延が生じるおそれがあるという問題点がある。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、高温時でも過熱保護動作の遅延を防ぐことができる温度検出装置および温度検出方法を得るものである。
この発明の温度検出装置は、電力変換装置の主回路を構成する温度検出対象素子に対する過熱保護動作を制御する制御部と、温度検出対象素子の温度変化に対して温度電圧特性を持つ温度検出素子と、温度検出素子の両端電圧を検出し、アナログ電圧として出力する両端電圧検出手段と、アナログ電圧をデジタル変換し、温度検出対象素子の温度情報を含むデジタル信号を生成するアナログデジタルコンバータと、アナログデジタルコンバータからデジタル信号を受信するとともに、シリアル通信によって温度検出対象素子の温度情報を制御部に送信するシリアル通信部とを備え、温度電圧特性に基づいてデジタル信号から温度検出対象素子の温度情報を取得し、温度検出対象素子の温度が高いほどシリアル通信の通信周期を短くするものである。
また、この発明の温度検出方法は、電力変換装置の主回路を構成する温度検出対象素子の温度変化に対して温度電圧特性を持つ温度検出素子の両端電圧を検出するステップと、温度検出素子の両端電圧をアナログ電圧として出力し、このアナログ電圧をデジタル信号に変換するステップと、温度電圧特性に基づいてデジタル信号から温度検出対象素子の温度情報を取得するステップと、温度検出対象素子に対する過熱保護動作を制御する制御部との間のシリアル通信の通信周期を温度検出対象素子の温度が高いほど短くするステップとを備えたものである。
この発明によれば、温度検出対象素子の温度が高いほどシリアル通信の通信周期を短くし、過熱保護動作におけるシリアル通信の通信速度を速くするので、高温時でも過熱保護動作の遅延を防ぐことができる。
この発明の実施の形態1における温度検出装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るスイッチングコンバータを示す回路構成図である。 この発明の実施の形態1に係る温度電圧変換回路の例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る温度電圧変換回路の他の例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る通信周期制御における温度と通信周期の関係の例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る通信周期制御における温度と通信周期の関係の他の例を示す図である。 この発明の実施の形態1における温度検出装置の動作を示すフロー図である。 この発明の実施の形態1における温度検出装置の変形例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るスイッチングコンバータの他の例を示す回路構成図である。 この発明の実施の形態2に係るシリアル通信の通信フォーマットを示す図である。 この発明の実施の形態2に係るシリアル通信の通信フォーマットを示す図であり、通信クロック周波数を高くした場合の図である。 この発明の実施の形態2に係る通信クロック周波数制御における温度と通信クロック周波数の関係の例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る通信クロック周波数制御における温度と通信クロック周波数の関係の他の例を示す図である。 この発明の実施の形態2における温度検出装置の動作を示すフロー図である。 この発明の実施の形態1における温度検出装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3に係るADコンバータの例を示す図である。 この発明の実施の形態3に係るADコンバータの他の例を示す図である。 この発明の実施の形態3に係るサンプリングクロック周波数制御における温度とサンプリングクロック周波数の関係の例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るサンプリングクロック周波数制御における温度とサンプリングクロック周波数の関係の他の例を示す図である。 この発明の実施の形態3における温度検出装置の動作を示すフロー図である。 この発明の実施の形態4における温度検出装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4における温度検出装置の動作を示すフロー図であり、シリアル通信部の通信周期を制御する場合の動作を示す図である。 この発明の実施の形態4における温度検出装置の動作を示すフロー図であり、シリアル通信部の通信クロック周波数を制御する場合の動作を示す図である。 この発明の実施の形態5における温度検出装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5に係る電源電圧変更手段の例を示す図である。 この発明の実施の形態5における温度検出装置の動作を示すフロー図である。
実施の形態1.
以下に、この発明の実施の形態1を図1から図5に基づいて説明する。図1は、実施の形態1における温度検出装置を示すブロック図であり、図2は、実施の形態1に係るスイッチングコンバータを示す回路構成図である。図1において、図中ブロック間を結ぶ矢印は、信号の流れを示している。温度検出装置10は、図1に示すようにスイッチング素子部90に配置された温度検出ダイオード92、すなわち温度検出素子の両端電圧を検出し、アナログ電圧として出力する両端電圧検出回路11、すなわち両端電圧検出手段と、両端電圧検出回路11が出力したアナログ電圧をデジタル信号に変換するAD(アナログデジタル)コンバータ12と、ADコンバータ12から出力されるデジタル信号を受信してシリアル通信で制御部14に送信するシリアル通信部13とを備えている。
スイッチング素子部90は、半導体スイッチング素子91、すなわち温度検出対象素子を備え、温度検出ダイオード92は半導体スイッチング素子91の近傍に配置されている。半導体スイッチング素子91は、図2に示す降圧型のスイッチングコンバータ80、すなわち電力変換装置の主回路において直流電力を交流電力に変換するブリッジ回路83を構成するものである。ブリッジ回路83は、上アームと下アームをそれぞれ構成する2つの半導体スイッチング素子91により構成されている。降圧型のスイッチングコンバータ80は、直流電源70からの直流電力を安定化させて出力する入力コンデンサ81と、入力コンデンサ81からの出力を交流電力に変換するブリッジ回路83と、ブリッジ回路83からの出力を平滑化して出力コンデンサ82に出力するリアクトル84により構成されている。なお、実施の形態1では上記のような降圧型のスイッチングコンバータを電力変換装置の例として記載としているが、電力変換装置は昇圧型のスイッチングコンバータやインバータであってもよい。また、半導体スイッチング素子91は、例えばMOSFET(Metal−Oxide Semiconductor Field−Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。
両端電圧検出回路11は、温度検出ダイオード92の順方向に微小電流を流し、この際に生じる電圧降下から温度検出ダイオード92の両端電圧を検出する。両端電圧検出回路11としては、例えば図3Aに示すような定電流回路11aにより構成されるものを用いることができる。また図3Bに示す他の例のように、温度検出素子としての温度検出ダイオード92を温度検出抵抗93に置き換え、プルアップ抵抗やプルダウン抵抗などの抵抗素子で構成される抵抗回路11bにより両端電圧検出回路11を構成してもよい。また、温度検出素子は半導体スイッチング素子91の温度変化に対して温度電圧特性を持つものであればよく、サーミスタを用いることもできる。温度検出ダイオード92の両端電圧は半導体スイッチング素子91の温度に応じて変化するものであり、温度検出ダイオード92の両端電圧から半導体スイッチング素子91の温度を求めることが可能である。すなわち、温度検出ダイオード92の両端電圧は半導体スイッチング素子91の温度情報を含む。
ADコンバータ12は、両端電圧検出回路11が出力するアナログ電圧をデジタル信号に変換してデジタル信号を生成し、このデジタル信号をパラレル通信方式でシリアル通信部13に送信する。ADコンバータ12におけるアナログデジタル変換については、例えば逐次比較型変換方式やΔΣ変調型方式など、提案されている種々の方式を適用可能であり、特に限定されるものではない。上述したように、温度検出ダイオード92の両端電圧は半導体スイッチング素子の温度情報を含むので、ADコンバータ12によって生成されるデジタル信号も半導体スイッチング素子91の温度情報を含む。
シリアル通信部13は、制御部14と通信信号線を介して接続されており、ADコンバータ12から受信したデジタル信号をシリアル通信方式の通信信号(シリアル信号)に変換して制御部14に送信する。
制御部14は、シリアル通信部13より受信したシリアル信号から半導体スイッチング素子91の温度情報を取得して、半導体スイッチング素子91の温度に応じてシリアル通信部13の通信周期を変更させるものである。また制御部14は、過熱保護回路又は過熱保護装置(図示なし)に対し、過熱保護動作を行うように指示を出す。過熱保護動作は、警告、冷却器の作動、パワーデバイスの切り離しによる出力電圧の供給停止等であり、これらの過熱保護動作は半導体スイッチング素子91の温度に応じて制御部14により制御される。なお制御部14としては、例えばマイコンやASIC(Application Specific Integrated Circuit)のような集積回路が考えられる。
次に、実施の形態1の通信周期制御について説明する。図4Aは、実施の形態1に係る通信周期制御における温度と通信周期の関係の例を示す図であり、図4Bは、温度と通信周期の関係の他の例を示す図である。図4A及び図4Bにおいて、横軸は半導体スイッチング素子91の温度Kであり、縦軸はシリアル通信部13の通信周期Tである。図4Aの例は、半導体スイッチング素子91の温度Kに応じてシリアル通信部13の通信周期Tを段階的に変更するもので、半導体スイッチング素子91の温度Kが冷却器の作動開始温度Ka未満である場合、「低速モード」、半導体スイッチング素子91の温度Kが冷却器の作動開始温度Ka以上かつ電力変換装置の出力制限温度Kb未満であれば「中速モード」、出力制限温度Kb以上であれば「高速モード」としている。出力制限温度Kbは、半導体スイッチング素子91の過熱故障保護温度の閾値Kthよりも小さく設定されている。「低速モード」「中速モード」「高速モード」における具体的な通信周期Tは適宜設定すればよいが、図4Aの例では「低速モード」における通信周期Tを半導体スイッチング素子91の温度監視周期Tcycの2倍、「中速モード」における通信周期Tを温度監視周期Tcyc、「高速モード」における通信周期Tを温度監視周期Tcycの2分の1としている。
図4Bに示す例では、半導体スイッチング素子91の温度Kが冷却器の作動開始温度Ka以上かつ出力制限温度Kb未満の範囲における半導体スイッチング素子91の温度Kと通信周期Tの関係を線形関係とし、「低速モード」から「高速モード」の間で通信周期Tが比例的に短くするようにしている。その他については図4Aの例と同様である。なお、「低速モード」「中速モード」「高速モード」における具体的な通信周期Tの値は一例であり、例えば「高速」における通信周期を温度監視周期Tcycの2分の1以下にしてもよいし、「低速」における通信周期を温度監視周期Tcycの2倍以上にしてもよい。また、温度監視周期Tcycを基準にするのではなく、電力変換装置の制御周期を基準にしてもよい。また、通信周期Tと温度Kの関係についても図4Aや図4Bの例に限定されるものではなく、温度Kが高いほど通信速度が速くなる(通信周期Tが短くなる)ものであればよい。例えば、図4Aでは通信周期を3段階に設定しているが、4段階以上にしてもよい。また、図4Bの例において「低速モード」と「高速モード」における温度Kと通信周期Tの関係を2次以上の関数や指数関数にすることが考えられる。
次に、動作について説明する。
図5は、実施の形態1における温度検出装置の動作を示すフロー図である。まず、スイッチング素子部90に配置された温度検出ダイオード92の順方向に微小電流を流し、温度検出ダイオード92の両端電圧を両端電圧検出回路11により検出する(ステップST101)。両端電圧検出回路11は、検出した両端電圧をアナログ電圧としてADコンバータ12に出力する。
次に、両端電圧検出回路が出力したアナログ電圧をADコンバータ12によりデジタル信号に変換する(ステップST102)。ADコンバータ12は、デジタル信号に変換された両端電圧をパラレル通信方式でシリアル通信部13に送信する。
次に、ADコンバータから送信されたデジタル信号をシリアル通信部13によりシリアル信号に変換し、シリアル通信で制御部14に送信する(ステップST103)。
次に、制御部14にてシリアル通信部13からのシリアル信号を受信し、このシリアル信号から半導体スイッチング素子91の温度情報を取得する(ステップST104)。温度情報の取得は、まずシリアル信号の通信データから温度検出ダイオード92の両端電圧を読み取り、読み取った両端電圧に対応する温度Kを温度電圧特性に基づいて求めることで行う。
次に、取得された半導体スイッチング素子91の温度Kに応じてシリアル通信部13の通信周期Tを変更する(ステップST105)。より具体的には、まず制御部14が図4A又は図4Bに示した関係に基づいて半導体スイッチング素子91の温度Kに対応する通信周期Tを求め、求められた通信周期Tによってシリアル通信を行うようにシリアル通信部13に指示を出す。シリアル通信部13は、制御部14からの指示に従って通信周期Tを変更する。
実施の形態1によれば、過熱保護動作の遅延を防ぐことができる。より具体的には、半導体スイッチング素子の温度情報を制御部に送るシリアル通信の通信周期をスイッチング素子の温度に応じて変更する構成とし、半導体スイッチング素子の温度が高いほどシリアル通信の通信周期を短くするようにした。これにより、半導体スイッチング素子の温度が高く過熱保護動作の必要性が高い場合ほどシリアル通信の通信速度を速めるので、温度情報がより早く制御部に送信され、制御部からの過熱保護動作制御もより早く行われる。このため、過熱保護動作をより早く開始することができ過熱保護動作の遅延を防ぐことが可能となっている。
一方、半導体スイッチング素子の温度が低い場合は通信周期を長くして通信速度を抑えるので、シリアル通信による通信負荷を低減することができる。
次に、実施の形態1の変形例を説明する。図6は、実施の形態1における温度検出装置の変形例を示すブロック図である。温度検出装置101は、電力変換装置の主回路の複数の構成要素の温度を検出するものであり、図6では一例として半導体スイッチング素子91の温度に加えてリアクトル84も温度検出対象素子としており、温度検出ダイオード921の両端電圧を検出する両端電圧検出回路111が両端電圧検出回路11と並列に接続されている。温度検出ダイオード921は、リアクトル部901においてリアクトル84の近傍に配置されている。温度検出装置101において、両端電圧検出回路11、111は、それぞれ検出した両端電圧をアナログ電圧としてマルチプレクサ15に出力する。マルチプレクサ15は、両端電圧検出回路11、111との間で経路を切り替えることにより半導体スイッチング素子91の温度情報を含むアナログ電圧とリアクトル84の温度情報を含むアナログ電圧を交互にADコンバータ12に出力する。ADコンバータ12はマルチプレクサ15からのアナログ電圧をデジタル信号に変換し、パラレル通信方式でシリアル通信部13に送信する。シリアル通信部13は、デジタル信号に変換された温度検出ダイオード92、921の両端電圧を1つのシリアル信号に変換することにより、複数の温度情報をまとめて制御部14に送信する。
制御部14は、シリアル通信部13によってまとめて送信された複数の両端電圧から各構成要素の温度情報をそれぞれ取得し、最も高い温度に応じてシリアル通信部13の通信周期を制御する。これにより、実施の形態1でスイッチング素子の過熱保護動作遅延を抑制したのと同様に、電力変換装置の主回路の過熱保護動作遅延を抑制することができる。なお、過熱故障保護温度の閾値は素子によって異なる場合もあるので、過熱故障保護温度の閾値に対する温度マージンが最も小さい温度検出対象素子の温度に応じてシリアル通信部13の通信周期を制御する構成にしてもよい。
なお、上述したように温度検出装置101は電力変換装置の主回路の複数の構成要素の温度を検出するものであるので、入力コンデンサ81や出力コンデンサ82といったコンデンサなど、降圧型のスイッチングコンバータ80の他の構成要素を温度検出対象素子とする構成にしてもよい。温度検出装置101のように複数の構成要素の温度情報をまとめて制御部14に送信する構成とすることで、通信信号線の共用による配線数の削減や、通信負荷の低減が可能である。
また、上記変形例の温度検出装置101は、図7に示す降圧型のスイッチングコンバータ801のような構成の電力変換装置に特に適している。降圧型のスイッチングコンバータ801は、1アームにつき2つ以上の半導体スイッチング素子91を並列接続してブリッジ回路831を構成したもので、図2で示した降圧型のスイッチングコンバータ80よりも半導体スイッチング素子91の数が多い。このため、温度検出装置101のようにシリアル通信部13と制御部14の間のシリアル通信をまとめて行う場合、通信信号線の共用による配線数の削減や、温度情報をまとめて送信することによる通信負荷の低減の効果がより大きくなる。なお、図7に示した降圧型のスイッチングコンバータ801の主回路の構成は、半導体スイッチング素子91を炭化ケイ素や窒化ガリウム材料などのワイドバンドギャップ半導体で構成する場合に適用される。これは、ワイドバンドギャップ半導体が、従来のシリコン材料を用いた半導体に比べて結晶欠陥による歩留まりが悪く、サイズの大きなチップは価格も高くなるので、低価格の小チップを複数並列接続した上下アームによりブリッジ回路を構成することが多いためである。
実施の形態2.
以下に、この発明の実施の形態2を図8Aから図10に基づいて説明する。なお、図1から図4と同一又は相当部分については同一の符号を付し、その説明を省略する。実施の形態2では、シリアル通信部の通信クロック周波数を変更することで通信周期を変更するもので、温度検出装置や電力変換装置の回路構成は実施の形態1と同様である。図8Aは実施の形態2に係るシリアル通信の通信フォーマットを示す図である。実施の形態2に係る通信フォーマットにおいて、クロック信号(CLK)の立ち上がり間隔を「通信クロック周波数」としている。「1回の通信に要する時間」は、1回のシリアル通信で送信する通信データ量に対応する時間であり、通信クロック周期及び通信データ量の大きさに基づいて決まる。通信周期は1回の通信データを送受信する時間間隔であり、上記した1回の通信に要する時間に所定の待機時間を加えたものである。1回の通信データ量が一定であるという条件の下で通信クロック周期を短くすると、図8Bに示すように1回の通信に要する時間及び通信周期は短くなる。また、通信クロック周期は通信クロック周波数の逆数であるため、シリアル通信部13の通信クロック周波数fを高く(低く)すると、通信クロック周波数及び通信周期Tは短く(長く)なる。実施の形態2では、上記した通信クロック周波数と通信周期の関係を利用し、通信周期Tの変更のために通信クロック周波数fを変更している。
次に、実施の形態2の通信クロック周波数制御について説明する。図9Aは、実施の形態2に係る通信クロック周波数制御における温度と通信クロック周波数の関係の例を示す図であり、図9Bは、温度と通信クロック周波数の関係の他の例を示す図である。図9A及び図9Bにおいて、横軸は半導体スイッチング素子91の温度Kであり、縦軸はシリアル通信部13の通信クロック周波数fである。図9Aの例は、「低速モード」「中速モード」「高速モード」の3つのモードに応じて通信クロック周波数fを段階的に変更する。「低速モード」「中速モード」「高速モード」における温度Kの範囲については実施の形態1と同様である。「低速モード」「中速モード」「高速モード」における具体的な通信クロック周波数fは適宜設定すればよいが、図9Aの例では「低速モード」における通信クロック周波数fを下限通信クロック周波数fa、「高速モード」における通信クロック周波数fを上限通信クロック周波数fbとし、「中速モード」における通信クロック周波数fを(fa+fb)/2、すなわち下限通信クロック周波数faと上限通信クロック周波数fbの単純平均としている。なお、ここでは「下限通信クロック周波数」をスイッチングコンバータ80の制御周期又は温度監視周期内においてAD変換及びシリアル通信が完了する下限値とし、「上限通信クロック周波数」をAM帯の下限よりも低い所定の周波数としている。これは、上限通信クロック周波数をAM帯未満とすることで通信クロック周波数fがとりうる範囲からAM帯を除外し、電磁両立性を確保するためである。
図9Bに示す例では、半導体スイッチング素子91の温度Kが冷却器の作動開始温度Ka以上かつ出力制限温度Kb未満の範囲における半導体スイッチング素子91の温度Kと通信クロック周波数fの関係を線形関係とし、「低速モード」から「高速モード」の間で通信クロック周波数fを比例的に高くするようにしている。その他については図9Aの例と同様である。なお、通信クロック周波数fと温度Kの関係については図9Aや図9Bの例に限定されるものではなく、温度Kが高いほど通信速度が速くなる(通信クロック周波数fが高くなる)ものであればよい。例えば、図9Aでは通信クロック周波数fを3段階に設定しているが、4段階以上にしてもよい。また、図9Bの例において「低速モード」と「高速モード」における温度Kと通信クロック周波数fの関係を2次以上の関数や指数関数にすることが考えられる。
なお、図9A及び図9Bで示した例ではある温度Kに対して通信クロック周波数fが一意に定める構成としているが、図4A、図4Bで定まる通信クロック周波数fを含む所定の範囲内の通信クロック周波数を適用してもよい。例えば両側10%以内の範囲で通信クロック周波数を拡散させて周波数拡散制御を行ってもよい。周波数拡散制御を行った場合、シリアル通信による放射ノイズが低減され、電磁両立性を確保することができる。
次に、動作について説明する。図10は、実施の形態2における温度検出装置の動作を示すフロー図である。図に示すように、両端電圧検出回路11による温度検出ダイオード92の両端電圧の検出から制御部14による温度情報の取得まで(ステップST101〜ステップST104)は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
半導体スイッチング素子91の温度情報の取得後、制御部14は半導体スイッチング素子91の温度Kに応じてシリアル通信部13の通信クロック周波数fを変更する(ステップST205)。より具体的には、まず制御部14が図9A又は図9Bに示した関係に基づいて半導体スイッチング素子91の温度Kに対応する通信クロック周波数fを求め、求められた通信クロック周波数fによってシリアル通信を行うようにシリアル通信部13に指示を出す。シリアル通信部13は、制御部14からの指示に従って通信クロック周波数fを変更する。
実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、シリアル通信の通信周期を変更する際に通信クロック周波数を変更する構成とし、通信クロック周波数の上限をAM帯未満としたので、電磁両立性を確保することができる。
また、周波数拡散制御を行う場合、放射ノイズをさらに低減することができる。
実施の形態3.
以下に、この発明の実施の形態3を図11から図14に基づいて説明する。図11は、実施の形態3における温度検出装置を示すブロック図である。なお、図1から図10と同一又は相当部分については同一の符号を付し、その説明を省略する。実施の形態3は、ADコンバータのサンプリングクロック周波数を変更する点が実施の形態1及び実施の形態2と異なる。温度検出装置30の制御部34は、半導体スイッチング素子91の温度に応じてADコンバータ32のサンプリングクロック周波数を変更するようになっている。
図12Aは、実施の形態3に係るADコンバータの例を示す図であり、逐次比較型のADコンバータを示している。ADコンバータ32は、ADコンバータ32に入力されたアナログ電圧を保持するサンプルホールド回路32aと、基準電圧を出力するDA(デジタルアナログ)コンバータ32bと、サンプルホールド回路32aが保持するアナログ電圧とDAコンバータ32bが出力する基準電圧を比較するコンパレータ32cと、サンプリングクロックパルスを出力するクロック回路32dと、サンプリングクロックパルスに同期してコンパレータ32cの出力をデジタル変換する逐次比較レジスタ32eによって構成されている。逐次比較型のAD変換は既知の方式であるため、ADコンバータ32の具体的なAD変換動作については説明を省略する。
図12Bは、実施の形態3に係るADコンバータの他の例を示す図であり、ΔΣ変調型のADコンバータを示している。ADコンバータ321は、サンプリングクロックパルスを出力するクロック回路321dと、ADコンバータ321に入力されたアナログ電圧をサンプリングクロックパルスに同期してデジタル信号に変換するΔΣ変調器321eと、ΔΣ変調器321eが出力するデジタル信号から必要な帯域のみを通過させるデジタルフィルタ321fによって構成されている。ΔΣ変調型のAD変換は既知の方式であるため、ADコンバータ321の具体的なAD変換動作については説明を省略する。
次に、実施の形態3のサンプリングクロック周波数制御について説明する。図13Aは、実施の形態3に係るサンプリングクロック周波数制御における温度とサンプリングクロック周波数の関係の例を示す図であり、図13Bは、温度とサンプリングクロック周波数の関係の他の例を示す図である。図13A及び図13Bにおいて、横軸は半導体スイッチング素子91の温度Kであり、縦軸はADコンバータ12のサンプリングクロック周波数sである。図13Aの例は、「低速モード」「中速モード」「高速モード」の3つのモードに応じてサンプリングクロック周波数sを段階的に変更する。「低速モード」「中速モード」「高速モード」における温度Kの範囲については実施の形態1と同様である。「低速モード」「中速モード」「高速モード」における具体的なサンプリングクロック周波数sは適宜設定すればよいが、図13Aの例では「低速モード」におけるサンプリングクロック周波数sを下限サンプリングクロック周波数sa、「高速モード」におけるサンプリングクロック周波数sを上限サンプリングクロック周波数sbとし、「中速モード」におけるサンプリングクロック周波数sを(sa+sb)/2、すなわち下限サンプリングクロック周波数saと上限サンプリングクロック周波数sbの単純平均としている。なお、ここでは「下限サンプリングクロック周波数」をスイッチングコンバータ80の制御周期又は温度監視周期内においてAD変換及びシリアル通信が完了する下限値とし、「上限サンプリングクロック周波数」をサンプルホールド回路32aやコンパレータ32c、あるいはΔΣ変調器321eが対応可能な周波数の上限値としている。
図13Bに示す例では、半導体スイッチング素子91の温度Kが冷却器の作動開始温度Ka以上かつ出力制限温度Kb未満の範囲における半導体スイッチング素子91の温度Kとサンプリングクロック周波数sの関係を線形関係とし、「低速モード」から「高速モード」の間でサンプリングクロック周波数sを比例的に高くするようにしている。その他については図13Aの例と同様である。なお、サンプリングクロック周波数sと温度Kの関係については図13Aや図13Bの例に限定されるものではなく、温度Kが高いほど通信速度が速くなる(通信クロック周波数が高くなる)ものであればよい。例えば、図13Aではサンプリングクロック周波数sを3段階に設定しているが、4段階以上にしてもよい。また、図13Bの例において「低速モード」と「高速モード」における温度Kとサンプリングクロック周波数sの関係を2次以上の関数や指数関数にすることが考えられる。なお、温度検出ダイオード92の応答速度はADコンバータ32のサンプリングクロック周波数sと比べて十分遅いため、サンプリングクロック周波数sを「低速モード」に設定しても温度検出ダイオード92の応答性にほとんど影響はない。
次に、動作について説明する。図14は、実施の形態3における温度検出装置の動作を示すフロー図である。図に示すように、両端電圧検出回路11による温度検出ダイオード92の両端電圧の検出から制御部14による温度情報の取得まで(ステップST101〜ステップST104)は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
半導体スイッチング素子91の温度情報の取得後、制御部34は半導体スイッチング素子91の温度Kに応じてシリアル通信部13の通信クロック周波数f及びADコンバータ32のサンプリングクロック周波数sを変更する(ステップST305)。より具体的には、制御部34が実施の形態2と同様にして温度Kに対応する通信クロック周波数fによってシリアル通信を行うようにシリアル通信部13に指示を出すとともに、図13A又は図13Bに示した関係に基づいて半導体スイッチング素子91の温度Kに対応するサンプリングクロック周波数sを求め、求められたサンプリングクロック周波数sによってAD変換を行うようにADコンバータ32に指示を出す。シリアル通信部13及びADコンバータ32は、それぞれ制御部34からの指示に従って通信クロック周波数f及びサンプリングクロック周波数sをそれぞれ変更する。なお、実施の形態3では実施の形態2のように通信クロック周波数fを変更するとしているが、実施の形態1のように通信周期Tを変更してもよい。
実施の形態3によれば、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
また、過熱保護動作の遅延をより確実に防ぐことができる。より具体的には、スイッチング素子の温度に応じてシリアル通信の通信速度を変更することに加えて、ADコンバータのサンプリング周波数も変更する構成とし、半導体スイッチング素子の温度が高いほどADコンバータのサンプリング周波数を高くするようにした。これにより、スイッチング素子の温度が高く過熱保護動作の必要性が高い場合ほどAD変換のサンプリングクロック周波数を高くしてAD変換の速度を速めるので、温度情報がさらに早く制御部に送信され、制御部からの過熱保護動作指示もさらに早く出される。このため、過熱保護動作をさらに早く開始することができ、過熱保護動作の遅延をより確実に防ぐことが可能となっている。
また、スイッチング素子の温度が低い場合はADコンバータのサンプリング周波数を低くするので、AD変換による消費電力を低減することができる。
実施の形態4.
以下に、この発明の実施の形態4を図15から図17に基づいて説明する。図15は、実施の形態4における温度検出装置を示すブロック図である。なお、図1から図14と同一又は相当部分については同一の符号を付し、その説明を省略する。実施の形態4は、シリアル通信部の温度に応じて通信周期又は通信クロック周波数の変更を制限するものである。温度検出装置40は、シリアル通信部13の近傍に通信部温度検出ダイオード47が設けられている。通信部温度検出ダイオード47は、その両端電圧が両端電圧検出回路46によって検出されるもので、両端電圧検出回路46によって検出された通信部温度検出ダイオード47の両端電圧は制御部44に出力される。通信部温度検出ダイオード47及び両端電圧検出回路46は、通信部温度検出手段に相当する。なお、実施の形態4では通信部温度検出ダイオード47の両端電圧を両端電圧検出回路46から制御部44に直接出力しているが、通信部温度検出ダイオード47の両端電圧を一旦ADコンバータ12に出力してAD変換し、シリアル通信部13によるシリアル通信で制御部44に送信する構成にしてもよい。
両端電圧検出回路46は、両端電圧検出回路11と同様に通信部温度検出ダイオード47の順方向に微小電流を流し、この際に生じる電圧降下から通信部温度検出ダイオード47の両端電圧を検出して制御部44に出力する。両端電圧検出回路46としては、上述の図3Aに示した定電流回路11aや、図3Bに示した抵抗回路11bで構成すればよい。また、通信部温度検出素子としては、サーミスタを用いることもできる。
制御部44は、両端電圧検出回路46より受信したアナログ電圧からシリアル通信部13の温度情報を取得して、シリアル通信部13の温度が所定の閾値Tm以上であった場合にシリアル通信部13の通信周期T又は通信クロック周波数fの変更を制限する。ここで所定の閾値Kmとは、例えばシリアル通信部13の最大接合部温度に基づいて設定する方法が考えられる。すなわち、上記最大接合部温度に所定の安全係数(例えば0.8)を乗じた値を閾値Kmに設定する。また閾値Kmは、例えばシリアル通信部13の動作温度範囲上限に基づいて設定してもよい。この場合、シリアル通信部13の動作温度範囲上限に安全係数を乗じた値を閾値Kmに設定する。また、閾値Kmはシリアル通信部13の許容損失に基づいて設定することも考えられる。この場合、シリアル通信部13の許容損失に安全係数を乗じ、さらにシリアル通信部13の熱抵抗を乗じた値が閾値Tmとなる。
シリアル通信部13の温度が閾値Tm以上であった場合における通信周期T又は通信クロック周波数fの変更の制限は、例えばシリアル通信部13の温度が閾値Tmを超えた時点における通信周期T(通信クロック周波数f)を通信周期T(通信クロック周波数f)の下限(上限)にする方法が考えられる。また、シリアル通信部13の温度が閾値Tm未満になるまで「中速モード」又は「低速モード」に設定する方法も考えられる。
次に、動作について説明する。図16は、発明の実施の形態4における温度検出装置の動作を示すフロー図であり、シリアル通信部の通信周期を制御する場合の動作を示す図である。図に示すように、両端電圧検出回路11による温度検出ダイオード92の両端電圧の検出からシリアル通信部の通信周期Tの変更まで(ステップST101〜ステップST105)は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
半導体スイッチング素子91の温度Kに応じて通信周期Tを変更した後、両端電圧検出回路46により通信部温度検出ダイオード47の両端電圧を検出する(ステップST406)。通信部温度検出ダイオード47の両端電圧は、アナログ電圧として制御部44に出力される。
次に、制御部44にて両端電圧検出回路46からのアナログ電圧を受信し、温度電圧特性に基づいてアナログ電圧からシリアル通信部13の温度情報を取得して、シリアル通信部13の温度が所定の閾値Tm以上であるか否かを判定する(ステップST407)。シリアル通信部13の温度が閾値Tm以上であった場合は408に進み、閾値Tm未満であった場合は処理を終了する。
シリアル通信部13の温度が閾値Tm以上であった場合、シリアル通信部13の通信周期Tの変更を制限する(ステップST408)。
シリアル通信部13の通信クロック周波数fを制御する場合の動作は図17に示すようになる。すなわち、図16におけるステップST408をステップST4081に置き換え、シリアル通信部13の温度が閾値Tm以上であった場合、シリアル通信部13の通信クロック周波数fの変更を制限する。
なお、実施の形態4ではシリアル通信部13の通信周期T又は通信クロック周波数fの変更を行った後に変更の制限を行っているため、実際に変更が制限されるのは次の制御周期又は温度監視周期以降になるが、通信周期T又は通信クロック周波数fの変更の前にシリアル通信部13の温度を検出して通信周期T又は通信クロック周波数fの変更の制限を行う構成にしてもよい。この場合、シリアル通信部13の温度が閾値Tm以上である場合は、その時の制御周期又は温度監視周期から変更の制限の効果が生じることとなる。
実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、シリアル通信部の温度を検出し、シリアル通信部の温度が所定の閾値以上である場合はシリアル通信部の通信周期又は通信周波数の変更を制限するので、高温動作時においてシリアル通信部が過熱故障することを防ぐことができ、シリアル通信部の過熱保護が可能である。
実施の形態5.
以下に、この発明の実施の形態5を図18から図20に基づいて説明する。図18は、実施の形態5における温度検出装置を示すブロック図である。なお、図1から図17と同一又は相当部分については同一の符号を付し、その説明を省略する。実施の形態5は、シリアル通信部の過熱保護としてシリアル通信部の電源電圧を変更するものである。温度検出装置50は、実施の形態4の温度検出装置40の構成に加え、制御部54からの指示によってシリアル通信部13の電源電圧を変更する電源電圧変更手段58を備えている。
電源電圧変更手段58は、図19に示すようにシリアル通信部13の電力供給元を内部電源回路58aと通常の電源58bとの間で切り替えるものである。電力供給元の切り替えは、切替回路58cのスイッチを駆動回路58dにより駆動することで行われる。内部電源回路58aの電源電圧は通常の電源58bの電源電圧よりも低い。内部電源回路58aとしては、例えばシリーズレギュレータやDCDCコンバータが考えられる。また、内部電源回路58aの電源電圧は、例えば通常の電源58bの電源電圧が5Vであれば3.3Vに設定することが考えられる。切替回路58cは、例えばMOSFETやトランジスタ、ダイオードで構成される。駆動回路58dは、制御部54からの指示により切替回路58cのスイッチを駆動して、シリアル通信部13の電力供給元を切り替える。
制御部54は、両端電圧検出回路46より受信したアナログ電圧からシリアル通信部13の温度情報を取得して、シリアル通信部13の温度が所定の閾値Tm以上であった場合に、シリアル通信部13の電力供給元を通常の電源58bから内部電源回路58aに切り替えるよう電源電圧変更手段58に対して指示を出す。制御部54から指示を受けた電源電圧変更手段58は、駆動回路58dが切替回路58cのスイッチを駆動してシリアル通信部13の電力供給元を通常の電源58bから内部電源回路58aに切り替える。
次に、動作について説明する。図20は、実施の形態5における温度検出装置の動作を示すフロー図である。図に示すように、両端電圧検出回路11による温度検出ダイオード92の両端電圧の検出からシリアル通信部の通信周期Tの変更まで(ステップST101〜ステップST105)は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
半導体スイッチング素子91の温度Kに応じて通信周期Tを変更した後、両端電圧検出回路46により通信部温度検出ダイオード47の両端電圧を検出する(ステップST406)。通信部温度検出ダイオード47の両端電圧は、アナログ電圧として制御部44に出力される。
次に、制御部44にて両端電圧検出回路46からのアナログ電圧を受信し、温度電圧特性に基づいてアナログ電圧からシリアル通信部13の温度情報を取得して、シリアル通信部13の温度が所定の閾値Tm以上であるか否かを判定する(ステップST407)。シリアル通信部13の温度が閾値Tm以上であった場合は508に進み、閾値Tm未満であった場合は処理を終了する。
シリアル通信部13の温度が閾値Tm以上であった場合、制御部54は電源電圧変更手段58に指示を出し、制御部54からの指示を受けた電源電圧変更手段58は、シリアル通信部13の電源供給元を通常の電源58bから内部電源回路58aに切り替えて電源電圧を下げる(ステップST508)。なお、ステップST508において、制御部54はシリアル通信部13の電源電圧の変更に合わせてシリアル信号の論理しきい値を変更してもよい。
なお、図20ではシリアル通信部13の通信周期制御を行う場合について示しているが、通信クロック周波数制御を行う場合も同様で、通信周期の変更(ステップST105)を通信クロック周波数の変更(ステップST205)に置き換えればよい。
実施の形態5によれば、実施の形態4と同様の効果を得ることができる。
また、シリアル通信部の温度が所定の閾値以上となる高温動作時においてシリアル通信部の電源電圧を下げるので、シリアル通信部の通信周期や通信クロック周波数に変更の制限をかけることなくことシリアル通信部の過熱保護が可能である。このため、スイッチング素子に対する過熱保護動作の応答性は維持したまま、シリアル通信部の過熱保護を行うことができる。
なお、実施の形態4と実施の形態5を組み合わせてもよい。例えば、実施の形態4のようなシリアル通信部の通信周期や通信クロック周波数の変更の制限を過熱保護動作の応答性を維持できる範囲にとどめ、さらなる過熱保護を図るために実施の形態5のようなシリアル通信部の電源電圧の調整を組み合わせる。
実施の形態6.
以下に、この発明の実施の形態6を説明する。実施の形態6は、図4A、図4B、図9A、図9Bに示した関係をシリアル通信部に予め記憶させておき、シリアル通信部の通信周期制御又は通信クロック周波数制御をシリアル通信部が行う。シリアル通信部は、ADコンバータから受信したデジタル信号より、半導体スイッチング素子の温度情報を温度電圧特性に基づいて取得し、シリアル通信部の通信周期又は通信クロック周波数をスイッチング素子の温度に対応する値に設定する。この場合、シリアル通信部は半導体スイッチング素子の温度情報を制御部に送信し、制御部はシリアル通信部から受信した温度情報に基づいて過熱保護動作に関する指示を出すのみでよい。なお、温度検出対象素子が複数ある場合、シリアル通信部は複数の温度情報をまとめて制御部に送信する。また、ADコンバータのサンプリングクロック周波数制御についても同様に、図13A及び図13Bに示した関係をシリアル通信部に予め記憶させておき、サンプリングクロック周波数制御をシリアル通信部が行う構成にしてもよい。
実施の形態6によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、シリアル通信部の通信周期制御又は通信クロック周波数制御をシリアル通信部が行うため、通信周期または通信クロック周波数の変更の指示を制御部からシリアル通信部に送る必要が無くなり、通信負荷や温度監視負荷を低減することができる。
なお、この発明は、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態や構成を適宜組み合わせたり、構成を一部変形、省略したりすることが可能である。
10、101、30、40、50 温度検出装置、11、111 両端電圧検出回路、12、32、321 ADコンバータ、13 シリアル通信部、14、34、44、54 制御部、46 両端電圧検出回路、47 通信部温度検出ダイオード、58 電源電圧変更手段、80、801 スイッチングコンバータ、81 入力コンデンサ、82 出力コンデンサ、83、831 ブリッジ回路、84 リアクトル、901 リアクトル部、90 スイッチング素子部、91 半導体スイッチング素子、92、921 温度検出ダイオード、93 温度検出抵抗
また、この発明の温度検出方法は、電力変換装置の主回路を構成する温度検出対象素子の温度変化に対して温度電圧特性を持つ温度検出素子の両端電圧を検出するステップと、温度検出素子の両端電圧をアナログ電圧として出力し、このアナログ電圧をデジタル信号に変換するステップと、温度電圧特性に基づいてデジタル信号から温度検出対象素子の温度情報を取得するステップと、温度検出対象素子に対する過熱保護動作を制御する制御部と、温度検出対象素子の温度情報を制御部に送信するシリアル通信部との間のシリアル通信の通信周期を温度検出対象素子の温度が高いほど短くするステップとを備えたものである。

Claims (15)

  1. 電力変換装置の主回路を構成する温度検出対象素子に対する過熱保護動作を制御する制御部と、
    前記温度検出対象素子の温度変化に対して温度電圧特性を持つ温度検出素子と、
    前記温度検出素子の両端電圧を検出し、アナログ電圧として出力する両端電圧検出手段と、
    前記アナログ電圧をデジタル変換し、前記温度検出対象素子の温度情報を含むデジタル信号を生成するアナログデジタルコンバータと、
    前記アナログデジタルコンバータから前記デジタル信号を受信するとともに、シリアル通信によって前記温度検出対象素子の温度情報を前記制御部に送信するシリアル通信部とを備え、
    前記温度電圧特性に基づいて前記デジタル信号から前記温度検出対象素子の温度情報を取得し、前記温度検出対象素子の温度が高いほど前記シリアル通信の通信周期を短くすることを特徴とする温度検出装置。
  2. 前記制御部は、前記シリアル通信部から前記デジタル信号を受信し、前記デジタル信号から前記温度検出対象素子の温度情報を取得して、前記温度検出対象素子の温度に応じて前記シリアル通信の通信周期を変更させる請求項1に記載の温度検出装置。
  3. 前記シリアル通信部は、前記デジタル信号から前記温度検出対象素子の温度情報を取得して、取得した温度情報を前記制御部に送信するとともに、前記温度検出対象素子の温度に応じて前記シリアル通信の通信周期を変更する請求項1に記載の温度検出装置。
  4. 前記温度検出対象素子の温度が高いほど前記シリアル通信の通信クロック周波数を高くすることにより前記シリアル通信の通信周期を短くする請求項1から3のいずれか1項に記載の温度検出装置。
  5. 前記シリアル通信部は、前記シリアル通信を行う際に、前記通信クロック周波数について周波数拡散制御を行う請求項4に記載の温度検出装置。
  6. 前記シリアル通信の通信クロック周波数は、AM帯未満である請求項4または5に記載の温度検出装置。
  7. 前記アナログデジタルコンバータは、前記温度検出対象素子の温度が高いほどサンプリングクロック周波数を高くする請求項1から6のいずれか1項に記載の温度検出装置。
  8. 前記シリアル通信部の温度を検出する通信部温度検出手段をさらに備え、前記シリアル通信部の温度が予め定められた閾値以上である場合に、前記シリアル通信の通信周期の変更を制限する請求項1から7のいずれか1項に記載の温度検出装置。
  9. 前記シリアル通信部の温度を検出する通信部温度検出手段をさらに備え、前記シリアル通信部の温度が予め定められた閾値以上である場合に、前記シリアル通信部の電源電圧を下げる請求項1から7のいずれか1項に記載の温度検出装置。
  10. 前記温度検出対象素子は、前記主回路を構成するリアクトル、コンデンサ、半導体スイッチング素子、またはこれらの組み合わせである請求項1から9のいずれか1項に記載の温度検出装置。
  11. 前記温度検出対象素子が複数ある場合に、それぞれの前記温度検出対象素子に対応する前記温度検出素子を備え、それぞれの前記温度検出対象素子の温度のうち、最も高い温度に応じて前記シリアル通信の通信周期を変更する請求項1から10のいずれか1項に記載の温度検出装置。
  12. 前記温度検出対象素子が複数ある場合に、それぞれの前記温度検出対象素子に対応する前記温度検出素子を備え、それぞれの前記温度検出対象素子の温度のうち、過熱故障保護温度の閾値に対する温度マージンが最も小さい前記温度検出対象素子の温度に応じて前記シリアル通信の通信周期を変更する請求項1から10のいずれか1項に記載の温度検出装置。
  13. 前記温度検出対象素子が複数ある場合に、前記シリアル通信部は、複数の前記温度検出対象素子の温度情報を前記制御部にまとめて送信する請求項1から12のいずれか1項に記載の温度検出装置。
  14. 前記半導体スイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体により構成されている請求項10に記載の温度検出装置。
  15. 電力変換装置の主回路を構成する温度検出対象素子の温度変化に対して温度電圧特性を持つ温度検出素子の両端電圧を検出するステップと、
    前記両端電圧をアナログ電圧として出力し、前記アナログ電圧をデジタル信号に変換するステップと、
    前記温度電圧特性に基づいて前記デジタル信号から前記温度検出対象素子の温度情報を取得するステップと、
    前記温度検出対象素子に対する過熱保護動作を制御する制御部との間のシリアル通信の通信周期を前記温度検出対象素子の温度が高いほど短くするステップと
    を備えたことを特徴とする温度検出方法。
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