JP2019129211A - ステージ機構、及び該ステージ機構を備えた処理装置 - Google Patents

ステージ機構、及び該ステージ機構を備えた処理装置 Download PDF

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卓 岩出
豊治 寺田
Toyoji Terada
豊治 寺田
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敏史 竹上
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Abstract

【課題】真空チャンバを備えた荷電粒子線を用いる処理装置に配設可能であって、ステージ移動の高速化を低コストで実現できるステージ機構を提供すること。【解決手段】真空チャンバ30の内部に、被処理体が載置されるθステージ52と、θステージ52を支持し、X軸方向に駆動されるXステージ51とを配置し、Xステージ51の端部を、真空チャンバ30の側壁部外側に接続された気密封止型直動軸受部56を介して真空チャンバ30の外部に配置されたリニアモータ駆動部60に連結する。【選択図】図2

Description

本発明はステージ機構、及び該ステージ機構を備えた処理装置に関し、より詳細には、処理手段によって処理される被処理体を所定の処理位置に移動させるためのステージ機構、及び該ステージ機構を備えた処理装置に関する。
半導体ウェーハ(以下、単にウェーハと記す)上の微小領域の検査を行う装置では、ウェーハ上の検査ポイントを、処理手段による所定の検査位置に移動させるステージ装置として、X−YステージやR−θステージ(xθステージともいう)などが用いられている。
図8は、下記の特許文献1に記載されているX−Yステージの要部構成を示す斜視図である。X−Yステージ100は、X軸上を直線駆動されるXステージ101と、Y軸上を直線駆動されるYステージ102と、ウェーハWを載せるプレート103とを含む、直交2軸ステージで構成されている。これらステージの直線駆動機構には、モータとボールネジとを組み合わせたボールネジ機構などが通常採用されている。
図9は、下記の特許文献1に記載されているR−θステージを含む複合ステージの要部構成を示す斜視図である。
複合ステージ110は、直線駆動されるRステージ111と、回転駆動されるθステージ112と、X−Y−Zステージ113とを含んで構成されている。X−Y−Zステージ113は、ナノメートルオーダで直交2軸駆動されるX−Yステージと、該X−Yステージが上下駆動されるZステージとを含んで構成されている。前記X−Yステージは前記Zステージの上に積層設置されている。
θステージ112は中空構造になっており、X−Y−Zステージ113がθステージ112の中空構造内部に配置され、θステージ112とX−Y−Zステージ113との全体がRステージ111の上に配置された構成となっている。複合ステージ110によれば、X−Yステージ100よりも空間分解能を高め、また装置の占有面積を小さくすることができるとしている。
また、下記の特許文献2には、xθステージを備えた電子ビーム描画装置が記載されている。特許文献2に記載の電子ビーム描画装置においては、試料室の内部に、光ディスク等の原盤を載置するターンテーブル、該ターンテーブルを回転させるスピンドルモータ、該スピンドルモータをスライド方向に移動可能に支持する直線駆動ステージが装備され、前記試料室の外部に、前記直線駆動ステージを駆動するモータ、該モータを駆動制御する横送りドライバなどが装備されている。
[発明が解決しようとする課題]
走査型電子顕微鏡などを用いたウェーハの検査装置では、真空チャンバ(試料室)内にステージ機構が設置される。ステージ機構にX−Yステージ100(図8)を用いた場合、ウェーハWを載せるプレート103の移動幅が、X、Y各方向にウェーハ直径の2倍以上必要になるため、ステージ機構及び真空チャンバが大形になってしまい、装置の製作費用が高くなるという課題があった。
複合ステージ110(図9)のようなxθステージによれば、X−Yステージ100よりもステージ機構の専有面積を小さくすることは可能であるが、X−Yステージ100と同様、真空チャンバ内に複合ステージ110全体を配置しなければならず、そのため、複合ステージ110を構成する部品には、真空状態でもガス等が発生しにくい、真空対応部品を用いる必要があり、やはり部品コストが高くなるという課題があった。
xθステージ式電子ビーム描画装置では、直線駆動ステージを駆動させるモータが試料室の外部に設置されてはいるが、その駆動機構が、ネジ軸を介してモータで直線駆動ステージを駆動する、いわゆるボールネジ機構であるため、直線駆動ステージの移動の高速化を図ることが難しいという課題があった。
上記した、X−Yステージ100や複合ステージ110の直線駆動の高速化を図るために、リニアモータ直線駆動方式を採用することも考えられるが、この場合、リニアモータステージの磁石より生ずる磁場が、荷電粒子線の制御に悪影響を及ぼす。しかも、真空中は放熱しにくいため、リニアモータの駆動により発生する大きな熱量がステージの温度を上昇させ、熱膨張によるステージの変形を生じしめ、位置決め精度の低下を招いてしまう。あるいは蓄熱により、リニアモータ自体の破損を招く虞もあった。
そのため、真空チャンバを備えた荷電粒子線を用いる処理装置内にリニアモータステージを配置する場合、磁場対策や発熱対策のための、さらなる複雑な構造が必要となり、リニアモータ駆動によるステージ移動の高速化を低コストで実現することが難しいという課題があった。
特開2014−36071号公報 特許第4350471号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、真空チャンバを備えた荷電粒子線を用いる処理装置に、リニアモータ直線駆動方式によるステージ機構を採用しても、磁気対策や発熱対策のための特別な構造の追加が不要であり、ステージ移動の高速化を低コストで実現することができるステージ機構、及び該ステージ機構を備えた処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係るステージ機構(1)は、真空チャンバを備えた処理装置に配設されるステージ機構であって、
前記真空チャンバの内部に、被処理体が載置される回転ステージと、該回転ステージを支持し、X軸方向に駆動されるXステージとを備え、
該Xステージの少なくとも一端部が、前記真空チャンバの側壁部に接続された気密封止型直動軸受部を介し、前記真空チャンバの外部に配置されたリニアモータ駆動部に連結され、
前記回転ステージの回転駆動、及び前記Xステージの直線駆動を制御することにより、前記被処理体の処理ポイントを所定の処理位置に高速移動させるステージ制御部を備えていることを特徴としている。
上記ステージ機構(1)によれば、前記Xステージの少なくとも一端部が、前記真空チャンバの側壁部に接続された気密封止型直動軸受部を介し、前記真空チャンバの外部に配置されたリニアモータ駆動部に連結されているので、真空チャンバを備え、荷電粒子線を用いる処理装置に、例えリニアモータ直線駆動方式によるステージ機構を採用しても、磁気対策や発熱対策のための特別な構造の追加は不要であり、ステージ移動の高速化を低コストで実現することができる。
また、前記気密封止型直動軸受部(当業界では、直線導入機とも呼称される)を介し、前記リニアモータ駆動部が前記真空チャンバ外に配置されているので、前記真空チャンバの小形化を図ることができ、この点からも、装置製作費用の削減が可能となる。
しかも、高い真空度を維持しながら、前記真空チャンバ内の発熱も抑えることができ、高精度のステージ位置制御が可能となる。
さらに、回転ステージを駆動するモータの回転軸心と直線駆動されるXステージ軸の中心軸を一致させた状態で被処理体の位置制御が可能なため、位置制御が容易であるとともに、回転軸心に関するY軸方向への移動がないため、回転ステージの振動対策も容易となる。
また、本発明に係るステージ機構(2)は、上記ステージ機構(1)において、前記回転ステージが、載置テーブル、回転軸及び回転駆動部を備え、
前記Xステージが、前記回転ステージの少なくとも前記回転駆動部を収納するケーシングと、該ケーシングから大気側に通じる中空部とを備えていることを特徴としている。
上記ステージ機構(2)によれば、前記回転駆動部からの電気配線が、真空チャンバ内に露出することなく、前記中空部を介して大気側に引き回され、前記Xステージが直線駆動されても、電気配線に伸縮、ねじれ等の負荷がかかることがない。従って、電気配線に起因するトラブルを効果的に防止することが可能であり、メンテナンスも容易となる。
また、前記回転駆動部における発熱も前記中空部を介して大気側に容易に放散させることができる。
また、本発明に係るステージ機構(3)は、上記ステージ機構(1)又は(2)において、前記気密封止型直動軸受部がベローズ式伸縮部を含んで構成されていることを特徴としている。
上記ステージ機構(3)によれば、真空チャンバと外部との圧力差に十分耐えることが可能であるとともに、直線移動距離を大きく確保することができ、また、前記気密封止型直線軸受部が円筒状の場合には、汎用のベローズ式伸縮部を利用することができ、さらなるコスト削減が可能となる。
また、本発明に係るステージ機構(4)は、上記ステージ機構(1)又は(2)において、前記気密封止型直動軸受部が非ベローズ式で構成されていることを特徴としている。
上記ステージ機構(4)によれば、前記気密封止型直動軸受部が非ベローズ式で構成されているので、高真空を維持できるものであれば、より一層のコスト削減を図ることが可能となる
また、本発明に係る処理装置は、上記ステージ機構(1)〜(4)のいずれかを備えた処理装置であって、
前記被処理体を処理する処理手段と、
前記真空チャンバの内部に、前記回転ステージと、該回転ステージを支持する前記Xステージとを備え、
前記真空チャンバの外部に、前記ステージ制御部を備えていることを特徴としている。
上記処理装置によれば、上記ステージ機構(1)〜(4)のいずれかを備えているので、上記ステージ機構(1)〜(4)における各効果を得ることができるとともに、前記ステージ制御部が、前記真空チャンバの外部に配置されるので、発熱対策をより一層軽減することができる。
本発明の実施の形態に係るステージ機構を含む処理装置の概略構成を示す部分断面側面図である。 実施の形態に係るステージ機構の基本構成の一例を示す断面側面図である。 実施の形態に係るステージ機構の位置決め動作を説明するための要部平面図である。 実施の形態に係るステージ機構におけるステージ制御部が行う処理動作を示したフローチャートである。 Xステージの別の実施の形態に係る例を示す斜視図である。 円筒型のベローズ式伸縮部とリニアモータとの組み合わせの別の一例を示す斜視図である。 気密封止型直線軸受部に用いられるベローズ式伸縮部の保護ガイド部材の一例を示す断面図である。 従来の技術に係るX−Yステージの要部構成を示す斜視図である。 従来の技術に係るR−θステージを含む複合ステージの要部構成を示す斜視図である。
以下、本発明に係るステージ機構、及び該ステージ機構を備えた処理装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態に係るステージ機構を含む処理装置の概略構成を示す断面側面図である。以下、処理装置の一例として、電子線走査型の処理装置を対象として説明する。
本発明に係るステージ機構は、電子線などの荷電粒子線を用いて試料の観察、分析、加工等の処理を行う、荷電粒子線を用いた処理装置に配設されるステージ機構を対象としている。これら処理装置には、検査装置のほか、真空薄膜形成・加工装置、汎用の走査型電子顕微鏡、該走査型電子顕微鏡を備えた試料加工装置や試料解析装置なども含まれる。
図1に示した実施の形態に係る処理装置においては、被処理体として、例えばウェーハを挙げることができる。ウェーハの大きさは特に限定されないが、例えば、径が300mm、450mmのウェーハなどが対象被処理体となる。また、被処理体は、ウェーハに限定されるものではなく、例えば、液晶パネルなどの表示用パネル部材、フォトマスクなどの各種基板などのほか、分析用の試料等も対象被処理体とすることができる。
ステージ機構5は、電子線走査型の処理装置1に組み込まれており、処理装置1は、鏡筒部10と、2次電子線検出部20と、真空チャンバ30とを含んで構成されている。鏡筒部10は、電子銃11と、電子銃11から放出された1次電子12を集束する集束レンズ13と、電子線(荷電粒子線)を偏向するX偏向器14及びY偏向器15と、対物レンズ16とを含んで構成されている。
鏡筒部10の電子銃11から放出された1次電子12は、集束レンズ13で集束された後、X偏向器14及びY偏向器15で偏向されつつ対物レンズ16により集束されて、ステージ機構5のθステージ52上に載置されたウェーハW表面に照射される。ウェーハWに1次電子12が照射されるとウェーハWから2次電子17が放出され、2次電子17が2次電子検出部20により検出される。
集束レンズ13及び対物レンズ16はレンズ制御部21に接続され、レンズ制御部21はシステム制御部24に接続されている。X偏向器14及びY偏向器15は偏向制御部23に接続され、偏向制御部23はシステム制御部24に接続されている。2次電子線検出部20は画像処理部22に接続され、画像処理部22はシステム制御部24に接続されている。
真空チャンバ30はフレーム40上に設置され、真空チャンバ30及びフレーム40内には、ステージ機構5のうち、ウェーハWが載置されるθステージ52及びXステージ51が配置されている。ステージ機構5は、ウェーハW(被処理体)上の処理ポイントを所定の電子線照射位置12a(処理位置)に移動させるための機構である。真空チャンバ30には、ウェーハ搬送装置(図示せず)を用いて、ウェーハWが搬入、搬出されるように構成されている。
ステージ機構5は、軸方向(以下、X軸方向と表記する)に直線駆動されるXステージ51と、Xステージ51に支持され回転可能なθステージ52とを含んで構成されている。Xステージ51のX軸方向駆動、θステージ52の回転駆動は、ステージ制御部53によりそれぞれ制御され、ステージ制御部53はシステム制御部24に接続されている。システム制御部24は、各部の制御を行うコンピュータ装置で構成され、図示しない操作部や表示部を備えている。
図2は、実施の形態に係るステージ機構5の基本構成の一例を示す断面側面図である。上記したように、ステージ機構5は、X軸方向に直線駆動されるXステージ51とXステージ51に支持されたθステージ52とを含んで構成されている。Xステージ51は、両端部が真空チャンバ30の側壁部31の外側にまで延設されており、真空チャンバ30の側壁部31に接続固定された気密封止型直動軸受部56によって直線駆動可能に支持され、Xステージ51の両端は気密封止壁55に固定されている。
真空チャンバ30の側壁部31外側と気密封止壁55との間は、気密封止型直線軸受部56を構成する金属ベローズ(ベローズ式伸縮部)56aによって覆われ、真空チャンバ30の真空状態が維持されるようになっている。そのため、Xステージ51は、高真空雰囲気下でもX軸方向に直線移動可能になっている。
ウェーハWの径を300mmとした場合、気密封止型直線軸受部56のそれぞれには、ウェーハ径の半分の150mm程度の伸縮性が求められる。もっとも縮んだ場合の長さが50mmとすると、伸びた状態での長さは200mm程度が求められる。
また、金属ベローズ56aの外部は大気圧、内部は真空状態になるので、金属ベローズ56aの外表面には、1cm当たり約10N(約1kg重)の荷重が作用する。従って、金属ベローズ56aの構成材料としては、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性材料が用いられる。
一方の気密封止壁55の下部には、リニアモータ60の可動部61が固定され、リニアモータ60の固定部62は架台(図示せず)に固定されている。リニアモータ60の可動部61により、気密封止型直線軸受部56を介してXステージ51にX軸方向の駆動力が作用すると、金属ベローズ56aの伸縮を伴いながら、Xステージ51がX軸方向に直線駆動される。
他方の気密封止壁55の下部は、スライダー65により支持されており、リニアモータ60により、Xステージ51にX軸方向の駆動力が作用しても、他方の金属ベローズ56aの伸縮、気密封止壁55のX軸方向に関する移動が滑らかに行われるように構成されている。
また、別の実施の形態では、リニアモータ60を両側の気密封止壁55の下部にそれぞれ設置してもよい。この場合、2つのリニアモータ60は同期させて駆動されることとなる。かかる実施の形態とした場合、Xステージ51の直線駆動をより滑らかなものとすることができる。
θステージ52は、載置テーブル52a、回転軸52c及び駆動モータ52bを備え、駆動モータ52bによって回転駆動され、駆動モータ52bの回転軸52cは、軸受52dを介してXステージ51に対して回転可能に取り付けられている。また、回転軸52cと軸受52dとの間は、磁気シール(図示せず)によってシールされている。
駆動モータ52bは、駆動モータ52b全体を覆うカバーを兼ねたケーシング51cを介してXステージ51の下部に固定されており、Xステージ51のX軸方向移動に伴って、θステージ52もX軸方向に移動するようになっている。また、駆動モータ52bの回転軸52cの軸心は、Xステージ51の中心軸を通過して直交している。
駆動モータ52bの種類は、位置決め制御用モータであれば特に限定されない。サーボモータ、超音波モータ、ステッピングモータなどを利用することができる。また、駆動モータ52bと回転軸52cとの接続形態も特に限定されない。各種ジョイント、カップリングなどによる直結駆動であってもよいし、リングベルトを介した駆動、タイミングベルトを介した駆動、またはギアを介した駆動であってもよい。
また、回転軸52cに回転角検出器(図示せず)を設けて、θステージ52の回転角を検出し、θステージ52の回転制御に用いるようにしてもよい。
駆動モータ52bを覆うケーシング51cは、駆動モータ52bを支持するとともに、Xステージ51に対して気密に固定されている。また、Xステージ51内部は中空部51bとなっており、中空部51bは開口部51aを介してケーシング51c内部と連通する構成となっている。駆動モータ52bからの電気配線52baは、Xステージ51の開口部51a及びXステージ51の中空部51bを介して、気密封止壁55から外部に導くことができるようになっている。そのため、電気配線52baが真空チャンバ30内に露出した状態となることはない。また、Xステージ51が直線駆動される際にも、電気配線52baは、駆動モータ52bとXステージ51の気密封止壁55との間で、伸縮、ねじれなどを起こすことなく、安定に維持される。
Xステージ51とケーシング51cとの取り付け部を気密にシールするとともに、駆動モータ52bの回転軸52cとの間を磁気シール等によりシールすることにより、ケーシング51c内及びXステージ51の中空部51bを大気雰囲気とすることができる。
駆動モータ52bは、Xステージ51の下部に配置され、ケーシング51cに囲まれている。そのために、駆動モータ52bからの磁場や電磁波が、真空チャンバ30内の電子線の軌道に及ぼす影響をほとんどなくすことができる。また、駆動モータ52bから発生する熱は、中空部51bを介して大気中に放出され、直接載置テーブル52aなどに伝達されることはなく、熱に起因する位置ずれの発生を防止することができる。
真空チャンバ30の下部はフレーム40に固定され、フレーム40上方をXステージ51及びケーシング51c内に固定された駆動モータ52bが移動する。したがって、真空チャンバ30はフレーム40に気密に固定され、真空チャンバ30内が真空に維持されるように構成されている。
真空チャンバ30内の真空領域はできるだけ小さく設定しておくことが、真空排気を迅速に行い、ウェーハWの処理速度を上げることにつながり、望ましい。
図3(a)〜(c)は、実施の形態に係るステージ機構の位置決め動作を説明するための部分拡大平面図である。前述のように、ステージ機構5は、ウェーハWが載置され、回転運動を行うθステージ52と、θステージ52を支持し、θステージ52面と平行に直線運動を行うXステージ51とを含んで構成されている。また、θステージ52の回転運動、Xステージ51の直線運動は、ステージ制御部53を介してシステム制御部24によって制御される。Xステージ51は、電子線照射位置12a(図1参照)を中心として、左右いずれの方向にも直線移動可能であり、θステージ52は左右いずれの方向にも回転可能に構成されている。
図3(a)は、位置決め動作をする前の状態の一例を示している。θステージ52の回転中心OとウェーハWの中心とは、両者が一致するように、ウェーハWがθステージ52上に載置されている。また、図3(a)の例では、Xステージ51の中心軸Cの上方に、電子線照射位置12aが位置している状態となっている。電子線照射位置12aは、ここでは固定されている。Xステージ51の直線移動に伴い、θステージ52も共にX軸方向に直線移動するようになっている。また、θステージ52の回転中心O、すなわち、回転軸52cの回転中心の延長線は、Xステージ51の中心軸Cと交差し、中心軸Cを通過している。
ステージ制御部53は、θステージ52に載置されたウェーハWの処理ポイントPを電子線照射位置12aに移動させるためのθステージ52の回転方向と回転角度、及びXステージ51の移動距離を演算する。演算によって求められた回転方向と回転角度、移動距離に基づいて、θステージ52の回転駆動を制御するとともに、Xステージ51を直線駆動させるためのリニアモータ60の直線駆動を制御する。
この制御によって、θステージ52に載置されたウェーハWの処理ポイントPが電子線照射位置12aに移動される。処理ポイントPは、ウェーハWに1箇所以上多数設けられる。処理ポイントPに対する撮像範囲(撮像視野)は、例えば、25μm角程度に設定されるが、これに限定されるものではない。
図4は、実施の形態に係るステージ機構5におけるステージ制御部53が行う処理動作の一部を示したフローチャートである。
ステップS1では、ウェーハW上の処理ポイントPの座標(ウェーハ座標)を、θステージ52の回転中心Oを基準とするステージ座標に変換し、ステップ2に進む。
ステップS2では、θステージ52の回転角θ1、すなわち、ウェーハW上の処理ポイントPを、Xステージ51の中心軸C上に位置させるための回転角θ1を演算する。
ステップS3では、Xステージ51の中心軸C上の処理ポイントPを、中心軸Cに沿って電子線照射位置12aに移動させるための直線駆動距離lを演算し、ステップS4に進む。
ステップS4では、駆動モータ52bを制御し、θステージ52を回転角θ1だけ回転駆動させ、ウェーハW上の処理ポイントPを、Xステージ51の中心線C上に位置させた後(図3(b))、ステップS5に進む。
ステップS5では、リニアモータ60を制御し、Xステージ51を距離lだけ直線駆動させ、処理ポイントPを電子線照射位置12aに位置させる(図3(c))処理を行い、その後ステップS6に進む。
ステップS6では、次の処理ポイントPがあるか否かを判断し、次の処理ポイントが有ると判断された場合にはステップS1に戻り、処理を繰り返す。次の処理ポイントが無いと判断された場合には、処理を終える。
なお、上記の例では、θステージ52の回転角度の演算、Xステージ51の直線駆動距離の演算の後、駆動モータ52bによる回転駆動、リニアモータ60による直線駆動を行わせる例を示したが、θステージ52の回転角度の演算に続いて、駆動モータ52bによる回転駆動、Xステージ51の直線駆動距離の演算に続いて、リニアモータ60による直線駆動を行わせるようにしてもよい。
上記した実施の形態に係るステージ機構5の場合には、θステージ52の回転中心Oを中心とする、ウェーハW上の処理ポイントPの位置と、Xステージ51の中心軸上の位置との角度θ1を求めた後、中心軸C上の処理ポイントPと電子線照射位置12aとの距離lを求め、次に、θステージ52をθ1だけ回転させて処理ポイントをXステージ51の中心軸C上に移動させ、その後、Xステージ51を距離lだけ移動させることにより、処理ポイントPを電子線照射位置12aに位置させることができる。
従って、ステージ機構5によれば、処理ポイントPの位置の演算、電子線照射位置12aへの処理ポイントPの位置合わせを、容易、かつ迅速に行うことができる。
上記した実施の形態に係るステージ機構5によれば、Xステージ51の一端部が、真空チャンバ30の側壁部31外側に接続された気密封止型直動軸受部56を介し、真空チャンバ30の外部に配置されたリニアモータ駆動部60に連結されている。このため、真空チャンバ30を備えた荷電粒子線を用いる処理装置1に、リニアモータ直線駆動方式によるステージ機構5を採用しても、磁気対策や発熱対策のための特別な構造の追加は不要であり、ステージ移動の高速化を低コストで実現することができる。
また、気密封止型直動軸受部56(当業界では、直線導入機とも呼称される)及びリニアモータ駆動部60が真空チャンバ30外に配置されているので、真空チャンバ30の小形化を図ることができ、この点からも、コスト削減に有利となる。
また、高い真空度を維持しながら、真空チャンバ30内の発熱も抑えることができるので、高精度のステージ位置制御を行うことができる。
さらに、θステージ52を駆動する駆動モータ52bの回転軸心Oと直線駆動されるXステージ51の中心軸Cを一致させた状態でウェーハWの位置制御が可能なため、位置制御が容易であるとともに、回転軸心Oに関するY軸方向への移動がないため、XYステージの形態に比べ重心の移動が簡易となり、θステージ52の振動対策も容易となる。
また、駆動モータ52bからの電気配線baが、真空チャンバ30内に露出することなく、中空部51bを介して大気側に引き回され、Xステージ51が直線駆動されても、電気配線baに伸縮、ねじれ等の負荷がかかることもない。従って、電気配線baに起因するトラブルを効果的に防止することが可能であり、メンテナンスも容易となる。
さらには、駆動モータ52bからの発熱も中空部51bを介して大気側に容易に放散させることができ、この点からも発熱対策が容易となる。
また、金属ベローズ56aは、真空チャンバ30と外部との圧力差に十分耐えることが可能であるとともに、直線移動距離を大きく確保することが容易であり、また、金属ベローズ56aが円筒状であるので、汎用のベローズ式伸縮部材を利用することができ、さらなるコスト削減が可能となる。
図5は、Xステージの別の実施の形態を示す斜視図である。
図5に示したXステージ軸51Aは、θステージ52が位置する領域が、例えば、オーステナイト系のステンレス鋼板を用いて箱形に形成された箱部51Aaとなっており、θステージ52を安定的に支持することができるように構成されている。この箱部51Aaの両側壁にそれぞれ円筒形状の軸部51Abが取付けられ、この箱部51Aaの下部にケーシング51Acが取付けられてXステージ軸51Aが構成されている。Xステージ軸51Aの場合も、θステージ52を構成する駆動モータ52bと真空チャンバ30外部との間を結ぶ中空部51Adが形成され、電気配線(図示せず)が配設されるようになっている。
Xステージ軸51Aにおいては、軸部51Abが円筒形状で構成されているので、円筒形状をした気密封止型直動軸受部56(図2)との適合性を良好なものとすることができる。
リニアモータには、様々な種類があるが、平板型、円筒型に大別され、それぞれ、鉄心付き(コア付き)、鉄心なし(コアレス)がある。鉄心付きの場合にはコキングが生じ、振動を起こしやすいという欠点がある。ステージ機構5に用いられるリニアモータとしては、コキングが生じにくいコアレスタイプが望ましい。
図6は、円筒型の気密封止型直線軸受部56に平板型のリニアモータ駆動部60Aが取付けられた一例を示す斜視図である。気密封止型直線軸受部56の端部は、一方が真空チャンバ30(図2)に気密に固定され、他方が気密封止壁55に接合されている。気密封止壁55の大気側には、リニアモータ駆動部60Aの可動部61の端部が固定されており、可動部61は、固定部62上をXステージ51の軸方向に直線駆動されるようになっている。
また、固定部62の上面直線駆動方向には、レール62a、62aが設けられており、可動部61のレール62a、62aに対応する位置には、その内部をレール62a、62aが摺動するスライド溝61a、61aが形成されている。固定部62のレール62a、62a、及び可動部61のスライド溝61a、61aによって、直線スライド機構63が構成されている。
直線スライド機構63の形成により、Xステージ51の直線駆動をより安定したものとすることができる。
図7は、気密封止型直線軸受部56を構成する金属ベローズ56aの変形を防止するとともに、安定した伸縮を得るための保護ガイドの一例を示す断面図である。円筒型の気密封止型直線軸受部56の外周部に保護部材としてシリンダ状の外筒部材58が取付けられている。外筒部材58の内径は、金属ベローズ56aがもっとも縮んだ場合の外径と同程度の大きさに設定される。また、気密封止壁55の外径は外筒部材58の内径とほぼ同じ大きさに設定され、気密封止壁55の外周部には、外筒部材58の内周壁部に摺接する摺接部材58aが取り付けられている。摺接部材58aはリング型でもよく、2個以上に分割された形態のものでもよい。
図7に示す外筒部材58及び摺接部材58aの構成を採用した場合には、金属ベローズ56aを保護し、金属ベローズ56aの変形を防止することができるとともに、Xステージ51の直線駆動の安定化を図ることができる。
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
1 処理装置
5 ステージ機構
11 電子銃
12 1次電子
12a 電子線照射位置
13 集束レンズ
14 X偏向器
15 Y偏向器
16 対物レンズ
17 2次電子
20 2次電子線検出部
21 レンズ制御部
22 画像処理部
23 偏向制御部
24 システム制御部
30 真空チャンバ
31 側壁部
40 フレーム
51、51A Xステージ
51a 開口部
51b 中空部
51c ケーシング
51Aa 箱部
51Ab 軸部
51Ac ケーシング
51Ad 中空部
52 θステージ(回転ステージ)
52a 載置テーブル
52b 駆動モータ
52ba 電気配線
52c 回転軸
52d 軸受
53 ステージ制御部
55 気密封止壁
56 気密封止型直線軸受部
56a 金属ベローズ(ベローズ式伸縮部)
58 外筒部材
58a 摺接部材
60、60A リニアモータ駆動部
61、61A 可動部
61a スライド溝
62、62A 固定部
62a レール
63 直線スライド機構
65 スライダー
100 X−Yステージ
101 Xステージ
102 Yステージ
103 プレート
110 複合ステージ
111 Rステージ
112 θステージ
113 X−Y−Zステージ
W ウェーハ(被処理体)
O 回転中心
P 処理ポイント

Claims (5)

  1. 真空チャンバを備えた処理装置に配設されるステージ機構であって、
    前記真空チャンバの内部に、被処理体が載置される回転ステージと、該回転ステージを支持し、X軸方向に駆動されるXステージとを備え、
    該Xステージの少なくとも一端部が、前記真空チャンバの側壁部に接続された気密封止型直動軸受部を介し、前記真空チャンバの外部に配置されたリニアモータ駆動部に連結され、
    前記回転ステージの回転駆動、及び前記Xステージの直線駆動を制御することにより、前記被処理体の処理ポイントを所定の処理位置に高速移動させるステージ制御部を備えていることを特徴とするステージ機構。
  2. 前記回転ステージが、載置テーブル、回転軸及び回転駆動部を備え、
    前記Xステージが、前記回転ステージの少なくとも前記回転駆動部を収納するケーシングと、該ケーシングから大気側に通じる中空部とを備えていることを特徴とする請求項1記載のステージ機構。
  3. 前記気密封止型直動軸受部がベローズ式伸縮部を含んで構成されていることを特徴とする請求項1又請求項2に記載のステージ機構。
  4. 前記気密封止型直動軸受部が非ベローズ式で構成されていることを特徴とする請求項1又請求項2に記載のステージ機構。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載のステージ機構を備えた処理装置であって、
    前記被処理体を処理する処理手段と、
    前記真空チャンバの内部に、前記回転ステージと、該回転ステージを支持する前記Xステージとを備え、
    前記真空チャンバの外部に、前記ステージ制御部を備えていることを特徴とする処理装置。
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