JP2019126703A - 整髪機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の髪処理装置に比べて発熱部材の温度の立ち上がりを鋭いものにして、必要時には即座に使用できる整髪機器を提供する。【解決手段】揺動開閉可能に連結される第1・第2の挟み腕1・2を有し、両挟み腕1・2の挟み腕ケース8・9の対向面に髪を挟むプレス体5が設けられている。プレス体5の内面に光源13とリフレクター19が固定されている。プレス体5が挟み腕ケース8・9で出没自在に支持されて、プレス体5と挟み腕ケース8・9との間に配置したプレスばね34で進出付勢されていることを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、例えばヘアーアイロンに代表されるように、髪に熱を加えながらくせ毛を真直ぐに伸ばすストレート処理や、直毛をカールさせるカール処理などの髪処理を行うための整髪機器に関する。
本発明の整髪機器においては加熱用の熱源としてハロゲンランプを使用するが、このように発光器を熱源とする機器は例えば特許文献1の睫毛カール器に開示されている。特許文献1の睫毛カール器では、把手の内部に電池およびソケットが収容され、ソケットに装着した細長棒状の電球と、電球の周囲を覆うカール棒が把手の一端から突設されている。カール棒は細径のステンレスパイプからなり、その突端に電球が点灯しているか否かを視認するための透口が開口されている。睫毛カール器の使用時には、電源スイッチをオン操作して電球を点灯し、電球から放射される熱でカール棒を加熱し、睫毛をカール棒で下から上へ数回持ち上げて上向きにカールさせる。
本出願人は、ヘアーアイロンに関して特許文献2の髪処理装置を先に提案している。特許文献2の髪処理装置では、一対の挟み腕のうち、第1挟み腕のケースに送風ファンおよびモーターと、イオン発生装置と、加熱ブロックが設けられ、第2挟み腕のケースに、先の加熱ブロックに対応した同形の加熱ブロックが設けられている。加熱ブロックは、PTCヒーターからなる発熱体と、発熱体の周囲を覆う外ケースを備えており、発熱体から外ケースに伝導した熱で、一対の加熱ブロックに挟み保持された髪を加熱できる。
実開平05−74402号公報 特開2006−122313号公報
特許文献2の髪処理装置によれば、スイッチノブをオン操作してから、発熱体の温度が髪処理に適した温度にまで上昇して安定するのに時間が掛かる(約4〜5分)ため、髪処理装置を即座に使用できない不便がある。
本発明の目的は、従来の髪処理装置に比べて発熱部材の温度の立ち上がりを鋭いものにして、必要時には即座に使用できる整髪機器を提供することにある。
本発明の整髪機器は、揺動開閉可能に連結される第1・第2の挟み腕1・2を有し、両挟み腕1・2の挟み腕ケース8・9の対向面に髪を挟むプレス体5が設けられている。プレス体5の内面に光源13とリフレクター19が固定されている。プレス体5が挟み腕ケース8・9で出没自在に支持されて、プレス体5と挟み腕ケース8・9との間に配置したプレスばね34で進出付勢されていることを特徴とする。
プレス体5に、照射開口20が開口されている。挟み腕ケース8・9の内部に、光源13の周辺構造に冷却風を送給する送風ファン10と、同ファン10を回転駆動するモーター11が収容されている。照射開口20に隣接して排風出口27が開口されている。光源13の周辺構造を冷却した後の冷却風を排風出口27から排出する。
送風ファン10と排風出口27の間の冷却風通路26にイオン発生器12が配置されている。
光源13の照射背面に、照射背面に向かって照射された放射光を照射開口20へ向って反射させるリフレクター19が配置されている。リフレクター19の照射開口20側の端部がプレス体5の内面に密着されている。
照射開口20に防眩フィルター23が配置されている。防眩フィルター23が、プレス体5の内面に固定したリフレクター19とプレス体5で挟持固定されている。
光源13とリフレクター19が固定してあるプレス体5を、挟み腕ケース8・9で出没自在に支持し、プレスばね34で進出付勢するようにした整髪機器によれば、プレス体5で挟み保持した髪に大きな圧迫力が作用する場合に、プレス体5を挟み腕ケース8・9の内部に退入させて、髪が強く擦られるのを解消できる。また、プレス体5に落下衝撃が作用するような場合であっても、プレスばね34が圧縮変形することで衝撃を吸収できるので、光源13が破損するのをよく防止できる。
挟み腕ケース8・9の内部に、光源13の周辺構造に冷却風を送給する送風ファン10と、同ファン10を回転駆動するモーター11が収容されるようにした。また、照射開口20に隣接して排風出口27を開口し、先の周辺構造を冷却した後の冷却風を排風出口27から放出できるようにした。こうした整髪機器によれば、周辺構造を冷却した後の温度が高い冷却風を排風出口27から髪に向かって放出できるので、光源13の放射光の熱と、温度が高い冷却風の熱を髪に対して同時に作用させることができる。従って、髪の乾燥やくせ付けをさらに効果的に行うことができる。
送風ファン10と排風出口27の間の冷却風通路26にイオン発生器12を配置した整髪機器によれば、イオン発生器12から送給されたマイナスイオンを含む冷却風を髪に吹付けることができる。そのため、マイナスイオンをキューティクルの隙間から髪の内部に浸透させて潤いを与えることができる。また、プラスに帯電した髪の静電気を中和して水分率を維持できる。
光源13の照射背面にリフレクター19を配置し、リフレクター19の照射開口20側の端部をプレス体5の内面に密着させるようにした。こうした整髪機器によれば、リフレクター19が光源13の放射光の熱を受けて高い温度に加熱された状態において、リフレクター19の熱を密着面からプレス体5に伝導して、リフレクター19によりプレス体5を加熱することができる。従って、プレス体5に挟まれた髪を、光源13の放射光の熱とプレス体5の熱で効果的に加熱して、髪の乾燥やくせ付けなどの髪処理を効果的に行うことができる。
照射開口20に配置した防眩フィルター23を、リフレクター19とプレス体5で挟持固定するようにした整髪機器によれば、リフレクター19を利用して防眩フィルター23を固定できる分だけ防眩フィルター23の固定構造を簡素化して、整髪機器のコストを削減できる。
実施例1に係る整髪機器の一部を破断した正面図である。 実施例1に係る整髪機器の側面図である。 実施例1に係る整髪機器の第1挟み腕の縦断側面図である。 実施例1に係る整髪機器の使用例を示す斜視図である。 (a)(b)は、実施例1に係る整髪機器の使用例を示す正面図である。 実施例2に係る整髪機器の一部を破断した正面図である。 実施例3に係る整髪機器の一部を破断した正面図である。 実施例4に係る整髪機器の一部を破断した正面図である。 実施例4に係る整髪機器の使用例を示す側面図である。 実施例5に係る整髪機器の一部を破断した正面図である。 髪の乾燥方法の一例を示す斜視図である。
(実施例1) 図1から図5に、実施例1に係るヘアーアイロン(整髪機器)を示す。本発明における前後、左右、上下とは、図2に示す交差矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。図2に示すように、ヘアーアイロンは上下に対向配置した第1挟み腕1および第2挟み腕2の基端どうしを揺動軸3で連結して構成されており、両挟み腕1・2の先端側半分にプレス部A1が設けられ、残る半分にグリップ部A2が設けられている。両挟み腕1・2は揺動軸3のまわりに揺動開閉でき、揺動軸3に装着した捻じりコイルばね4で開き勝手に揺動付勢されており、自由状態におけるヘアーアイロンは図2に実線で示す開放姿勢に保持されている。開放姿勢にある両挟み腕1・2のグリップ部A2を片方の手で握ると、ヘアーアイロンが閉じ姿勢に切換って、一対のプレス部A1の対向面に設けたプレス体5・5で髪を挟むことができる。
図2および図4に示すように、第1挟み腕1と第2挟み腕2は、それぞれ細長い羽子板形の挟み腕ケース8・9を備えており、中空状に形成した各ケース8・9の内部に送風ファン10と、同ファン10を回転駆動するモーター11と、イオン発生器12と、光源13が記載順に配置されている。また、一対のプレス部A1の対向面における挟み腕ケース8・9の平端壁8a・9aにはプレス体5が組付けられており、そのプレス面14は先の平端壁8a・9aより膨出されている。プレス体5はアルミニウム板材を素材にして、前後に長い長方形の皿状に形成したプレス成形品からなり、そのプレス面14の側には髪のすべりを促進するフッ素樹脂がコーティングしてある。
図3に示すように、送風ファン10およびモーター11は、挟み腕ケース8・9の内部に設けたモーターホルダー15で支持されており、モーターホルダー15から連出したブラケット16でイオン発生器12が支持されている。グリップ部A2の第2挟み腕2には上記の各機器を起動させ、あるいは作動を停止するスライドノブ17とメインスイッチ18が設けられている。
光源13は、市販品のハロゲンランプ、カーボンランプ、LEDランプなどを適用でき、この実施例では両口金型の棒状のハロゲンランプで光源13を構成している。プレス体5で挟まれた髪に向かって光源13の放射光を照射し(図5参照)、同時に光源13と正対するプレス体5を放射光で加熱するために、挟み腕ケース8・9の内部にリフレクター19を設け、挟み腕ケース8・9の左右両側に照射開口20を開口している。リフレクター19は、光源13の前後面および上面を覆う外鏡体19aと、プレス体5の上開口面の左右両側を覆う一対の内鏡体19bを備えており、両鏡体19a・19bによって、放射光を左右の照射開口20に向かって斜め下向きに案内する横加熱光路21と、プレス体5に向かって案内する縦加熱光路22がきのこ断面状に区画されている。プレス体5が光源13の放射光で加熱されるとき、プレス体5の温度が高くなり過ぎるのを防ぐために、両加熱光路21・22内に温度調整手段を設けることができる。温度調整手段としては、例えば、縦加熱光路22に一群の小孔を備えた板状材を配置して、放射光の一部を遮蔽する構造や、縦加熱光路22の入り口の開口面積を小さくして放射光の量を制限する構造などが考えられる。
各鏡体19a・19bの内面は、それぞれ鏡面状に仕上げられていて、光および熱を照射開口20およびプレス体5に向かって効率よく反射案内できる。因みに、ハロゲンランプからなる光源13は、光源13が点灯されるのと同時に照射される放射光で髪を加熱して髪処理を行うことができる。光源13は、例えばPTCヒーターを熱源とする従来の髪処理装置に比べて、温度の立ち上がりが鋭く、発光と同時に高い温度の放射光を照射できるので、必要時には即座に使用できる整髪機器が得られる。また、放射光の一部をプレス体5に向かって照射することにより、髪を加熱しながらプレス体5を短時間で加熱できる。
光源13の照射光は輝度が高いため、照射開口20から直接照射すると眩しすぎて、照射光を直視するのが困難となり、整髪作業を円滑に行うことが困難となる。こうした不具合を防ぐために、照射開口20に防眩フィルター23を嵌め込んでいる。防眩フィルター23はガラスを基材にして構成されており、眩しい光の通過は阻止するが、髪の加熱に寄与する光成分(青色光を除く可視光および赤外光)の通過は妨げないフィルター機能を備えている。なお、眩しい光とは、青色光および紫外光などの500nm以下の短波長帯域の光を意味する。光源13から放射された放射光は、防眩フィルター23を介して挟み腕ケース8・9の外へ照射されて、プレス体5を通過する前の髪と、一対のプレス体5を通過した後の髪を加熱することができる。この実施例における防眩フィルター23は、波長が短い電磁波を吸収するロングパスフィルターからなり、光源13から放射される可視光線と赤外線のうち、主に可視光線を吸収する。ハロゲンランプからなる光源13の場合には、400〜3000nmの電磁波(可視光線と赤外線)を放射するが、この電磁波のうち700nm以下の可視光線を防眩フィルター23で吸収して、防眩フィルター23を通過した放射光の眩しさを軽減している。
上記のように、照射開口20に防眩フィルター23が配置された整髪機器によれば、髪処理を行う場合に、短波長帯域の眩しい光が照射開口20から照射されるのを防眩フィルター23で阻止できる。従って、整髪時に照射開口20から照射された放射光の一部がユーザーの目に届くことがあったとしても、眩しさを感じさせることがなく、整髪作業を円滑に行うことができる。また、防眩フィルター23の外面が、挟み腕ケース8・9の表面に連続して面一状に形成されているので、髪を挟み腕ケース8・9の周囲に巻込む際に、防眩フィルター23の表面に髪が絡みつくのを解消して、髪を円滑に巻込むことができる。
プレス部A1における挟み腕ケース8・9の断面外郭形状は、先の平坦壁8a・9aと半円状の円弧部分を備えた外突湾曲状に形成されており、髪を挟んだ状態では半円形の挟み腕ケース8・9が一対のプレス体5を間にして概ね円形に連続する。このように、一対の挟み腕ケース8・9のプレス部A1の断面外郭形状を外突湾曲状に形成されていると、髪を挟み腕ケース8・9の周囲に巻込んだ状態において、照射開口20に臨む髪を光源13の放射光で加熱できる。また、髪を挟み腕ケース8・9の周囲に巻込んだ状態でゆっくりと梳き流すことにより、照射開口20の外面を通過する髪に放射光を照射して加熱しながら、髪にカール処理やストレート処理などを施すことができる。
先に説明したように、挟み腕ケース8・9の内部には送風ファン10が収容されており、送風ファン10から送給された冷却風で光源13の周辺構造を冷却する。詳しくは、外鏡体19aと挟み腕ケース8・9の周囲壁との間に区画される冷却風通路26に沿って冷却風を送給し、冷却風通路26に臨む外鏡体19aと、外鏡体19aで支持される光源13のソケットを外面から冷却する。外鏡体19aの熱を奪った冷却風は、照射開口20に隣接して多段状に開口した排風出口27から挟み腕ケース8・9の外へ吹出される。送風ファン10に臨む挟み腕ケース8・9の対向面には、それぞれ吸込み口30が開口されている(図3参照)。
排風出口27から排出された冷却風は、外鏡体19aとの接触で加熱されており、さらにイオン発生器12から送給されたマイナスイオンが含まれている。そのため、マイナスイオンを含む冷却風を、プレス体5を通過する前の髪と、一対のプレス体5を通過した後の髪に同時に吹付けて、マイナスイオンをキューティクルの隙間から髪の内部に浸透させて潤いを与えることができる。また、プラスに帯電した髪の静電気を中和して水分率を維持できる。
各プレス体5の左右の平端壁8a・9aには、プレス体5を間に挟む状態で2種のブリッスル(髪梳き体)28・29が直線列状に突設されている。詳しくは、プレス体5を間に挟む挟み腕ケース8・9の平端壁8a・9aの左右両側に、プレス体5で挟み保持される髪を梳き流すブリッスル28を対向状に突設し、平端壁8a・9aに隣接する挟み腕ケース8・9の周壁に、両ケース8・9の周囲に巻込まれる髪を梳き流すブリッスル29が外側方へ向かって突設されている。
上記のように、プレス体5の左右両側にブリッスル28・29が突設されていると、一対のプレス体5で髪を挟み保持し、さらに片方の髪梳き体28・29を髪束に食い込ませた状態で、挟み腕ケース8・9を45度以上回転させ、各ブリッスル28・29を髪に食込ませることにより、髪を確りと保持して、プレス体5で挟み保持した髪により大きなテンションを掛けることができる。従って、単に一対のプレス体5で髪を挟み保持してテンションを作用させる場合に比べて、髪に対してさらに的確にテンションを作用させて、髪の乾燥やストレート処理を適確に行うことができる。また、髪を挟み腕ケース8・9の周囲に巻込む場合には、髪を挟み腕ケース8・9の周囲に密着する状態で楽に巻込むことができる。さらに、横向きに突設されるブリッスル29は、照射開口20を通過する光源13の放射光の照射方向に沿って突設されているので、ブリッスル29で捕捉された髪に放射光を確実に照射することができる。従って、プレス体5で挟み保持した髪の乾燥とくせ付けを効果的に行うことができる。加えて、各ブリッスル28・29でもつれた髪を梳きながら空間を形成できるので、照射開口20を通過した放射光を髪の奥部まで到達させて、効果的に髪の乾燥を行うことができる。
ヘアーアイロンを使用する場合には、髪の根本近くを一対のプレス体5で帯状に挟み保持し、図4に示すように髪にテンションを作用させた状態で、両挟み腕1・2を毛先に向かって移動操作してくせ毛を真直ぐに伸ばす。このとき、プレス体5で挟み保持されてプレス体5を通過する前の髪と、プレス体5を通過した後の髪は、図5(a)に示すように、光源13の放射光が防眩フィルター23を介して破線で示すように斜め下向きに照射されて加熱され、同時に常温空気より温度が高くマイナスイオンを含む冷却風を実線で示すように吹付けることができる。そのため、PTCヒーターからなる発熱体の熱で外ケースを加熱して髪処理を行う従来のヘアーアイロンに比べて、プレス体5によるストレート処理を効果的に行うことができる。また、光源13には、可視光と赤外光が含まれており、なかでも近赤外光は髪に付着している水分に吸収されやすいため、髪の乾燥を短時間で効率よく行うことができる。
また、髪をカール処理する場合には、図5(b)に示すように、髪の毛先を一対のプレス体5で帯状に挟み保持した状態で、挟み腕ケース8・9を髪の根元に向かって回転操作してその周囲に髪を巻付け、その状態を5〜10秒間保持する。このように、挟み腕ケース8・9の周囲に髪を巻付けた状態では、プレス体5の熱と、光源13の放射光の熱と、排風出口27から排出される冷却風の熱によって髪が加熱されてカール状にくせ付けされる。所定の時間が経過したら挟み腕ケース8・9を髪の毛先側へ回転操作し、さらに両挟み腕ケース8・9を開放姿勢に戻して、髪をヘアーアイロンから分離する。上記のように、プレス体5の熱と、光源13の放射光の熱と、冷却風の熱によって髪を加熱すると、挟み腕ケース8・9の周囲に巻付けた髪を、過不足なく確実に加熱してヘアーアイロンによるカール処理を効果的に行うことができる。
上記の整髪機器によれば、光源13が点灯されるのと同時に照射される放射光で髪を加熱して髪処理を行うので、例えばPTCヒーターを熱源とする従来の髪処理装置に比べて、温度の立ち上がりが鋭く、発光と同時に高い温度の放射光を照射できる。従って、必要時には即座に使用できる整髪機器を提供できる。整髪を行う状態においては、一対のプレス体5・5で挟んだ髪にテンションを作用させながら、光源13の放射光を照射開口20から斜め下向きに照射して、プレス体5・5で引っ張られた髪を光源13の放射光の熱で速やかに加熱できる。従って、髪の乾燥を効果的に行うことができる。また、光源13の放射光が髪に照射されている状態を目視しながら髪の乾燥状況を確認できるので、髪をむらなく乾燥させることができる。
挟み腕ケース8・9の両側面のそれぞれに照射開口20・20を形成し、1個の光源13の放射光を一対の照射開口20から斜め下向きに照射して、一対のプレス体5・5を通過する前の髪と、一対のプレス体5・5を通過した後の髪を同時に加熱できる。従って、各照射開口20に対応して光源13が2個設けてある場合に比べて、整髪機器の構造を簡素化して軽量化できるので、整髪機器の使い勝手を向上できるうえ、全体コストを削減できる。また、1個の光源13とプレス体5が正対させてあるので、光源13の放射光を照射開口20から照射して髪を加熱しながら、プレス体5を光源13の放射光で同時に加熱できる。こうした整髪機器によれば、光源13の放射光の一部を利用してプレス体5を加熱できるので、別途設けたヒーターでプレス体5を加熱する場合に比べて、整髪機器の構造を簡素化して軽量化し、全体コストを削減できる。また、プレス体5・5で引っ張られた髪を光源13の放射光の熱と、プレス体5の熱で速やかに加熱できるので、髪の乾燥をさらに効果的に行うことができる。
照射開口20に隣接して排風出口27を開口し、リフレクター19を冷却した後の冷却風を排風出口27から挟み腕ケース8・9の外へ放出するので、リフレクター19を冷却した後の温度が高い冷却風を排風出口27から髪に向かって放出できる。従って、光源13の放射光の熱と、プレス体5の熱と、温度が高い冷却風の熱を髪に対して同時に作用させて、髪の乾燥やくせ付けをさらに効果的に行うことができる。
実施例1に係るヘアーアイロンは、以下の形態で実施することができる。
縦加熱光路22を省略して光源13の放射光を照射開口20からのみ照射できるようにし、プレス体5の内面にペルチェ素子(熱電変換素子)を配置して、整髪時のプレス体5をペルチェ素子で冷却できるようにする。こうしたヘアーアイロンによれば、照射開口20から照射された放射光の熱で髪を乾燥させながら、加熱された髪を冷却されたプレス体5でセットすることができる。
また、プレス体5の内面に超音波素子を配置して、超音波振動による髪の矯正を行えるようにする。こうしたヘアーアイロンによれば、照射開口20から照射された放射光で加熱された髪に、プレス体5を介して超音波振動を作用させて、髪の矯正をさらに的確に行うことができる。
(実施例2) 図6はヘアーアイロンの実施例2を示す。そこでは、一対のプレス体5・5の対向面のそれぞれに、照射開口20・20を正対する状態で開口し、挟み腕ケース8・9の内部中央に光源13を配置し、光源13の照射背面をリフレクター19で覆うようにした。リフレクター19は、断面がU字状のアルミニウムなどの金属製の成型品からなり、その開口周縁に張り出したフランジ壁19cがプレス体5の内面にビスで締結固定されて、照射開口20に装着した防眩フィルター23の周縁を、プレス体5とリフレクター19で挟持固定している。リフレクター19の内面は鏡面状に仕上げられており、光源13から照射背面に向かって照射された放射光を照射開口20へ向かって反射させるので、光源13から照射された放射光の殆どを照射開口20から照射して、照射開口20を通過する髪を上下両側から同時に効率よく加熱でき、ストレート処理やカール処理をより短い時間で行える。
また、リフレクター19を利用して防眩フィルター23をプレス体5に挟持固定するので、防眩フィルター23を固定するための構造を別途設ける必要がなく、その分だけ挟み腕ケース8・9の内部構造を簡素化して、ヘアーアイロンの低コスト化に寄与できる。さらに、リフレクター19が光源13の放射光の熱を受けて高い温度に加熱された状態において、リフレクター19の熱を密着面からプレス体5に伝導して、リフレクター19によりプレス体5を加熱することができる。従って、一対のプレス体5に挟まれた髪を、光源13の放射光の熱とプレス体5の熱で効果的に加熱して、髪の乾燥やくせ付けなどの髪処理を効果的に行うことができる。上記のように、リフレクター19の熱を密着面からプレス体5に伝導してプレス体5を加熱する場合には、光源13の発光出力によっては、プレス体5の温度が高くなりすぎることがある。こうした場合には、リフレクター19とプレス体5の間にマイカなどの温度緩衝体を設けて、リフレクター19からプレス体5に伝導する熱の温度を下げることができる。このように、リフレクター19とプレス体5が温度緩衝体を介して密着する場合にも、リフレクター19の照射開口20側の端部がプレス体5の内面に密着しているものと見做すこととする。なお、光源13の発光出力を小さくする場合には、リフレクター19の発熱温度が低下するので、上記の温度緩衝体は省略することができる。
ヘアーアイロンで髪を梳き流すときに、熱を受けて外向きに開いたキューティクルが傷むことを防ぐために、プレス体5を挟み腕ケース8・9の平端壁8a・9aに設けたガイドボス33で出没自在に支持し、さらにプレス体5を圧縮コイル形のプレスばね34で進出付勢している。プレスばね34はプレス体5の開口周縁に張出したフランジ壁5aと、挟み腕ケース8・9の内部に設けたばね受座35の間に装着されており、フランジ壁5aの周囲の4〜8個所に配置されている。
このように、プレス体5をガイドボス33で出没自在に支持しプレスばね34で進出付勢すると、一対のプレス体5で挟み保持した髪に大きな圧迫力が作用する場合に、プレス体5を挟み腕ケース8・9の内部に退入させて、髪が強く擦られるのを解消できる。従って、ヘアーアイロンで髪を梳き流すとき、例えば挟み腕ケース8・9を握る力が過剰に大きい場合であっても、髪に作用する圧迫力をプレスばね34に吸収させて、熱を受けて外向きに開いたキューティクルが傷付くのを解消できる。また、プレス体5の落下衝撃が作用するような場合であっても、プレスばね34が圧縮変形することで衝撃を吸収できるので、光源13が破損するのをよく防止できる。
プレス体5・5の対向面のそれぞれに照射開口20・20が正対する状態で形成されていると、一対のプレス体5の間に髪を挟んだ状態では、光源13の放射光を各照射開口20から対向状に照射して、照射開口20を通過する髪を挟持部の両側から同時に加熱できるので、さらに効果的に加熱することができる。また、加熱された髪を一対のプレス体5で即座に加圧して、加熱された髪の熱が外部に放散するのを防ぎながら、髪の乾燥やくせ付けなどの髪処理を遅滞なく行える。さらに、光源13の放射光は照射開口20と対向するプレス体5に向かって照射されるので、放射光が挟み腕ケース8・9の外へ照射されるのを確実に防止できる。従って、放射光がユーザーの目に届くのを解消して、眩しさを感じさせることなく整髪作業を円滑に行うことができる。顔肌が放射光の熱を受けて熱くなることも解消できる。光源13の放射光の熱と、プレス体5の熱と、温度が高い冷却風の熱を髪に対して同時に作用させるので、髪の乾燥やくせ付けをさらに効果的に行うことができる。
実施例2に係るヘアーアイロンでは、リフレクター19と挟み腕ケース8・9の間の空間を冷却風通路26にして、プレス体5を間に挟んで平端壁8a・9aの左右に開口した排風出口27から冷却風を対向状に排出するようにした。このように、リフレクター19の熱を奪った後の冷却風を、プレス体5の左右の排風出口27から対向状に排出すると、プレス体5を通過する前の髪と、プレス体5を通過した後の髪に、リフレクター19を冷却した後の温度の高い冷却風を同時に吹付けて、髪を効果的に乾燥させることができる。平端壁8a・9aの左右両側端には、櫛刃状の扁平なブリッスル28が互いに対向する状態で突設されている。
上記のように、一対の挟み腕ケース8・9の対向面にブリッスル28を配置し、ブリッスル28を、照射開口20を通過する放射光の照射方向に沿って突設すると、一対のプレス体5で髪を挟み保持し、さらにブリッスル28を髪束に食い込ませることにより、髪を確りと保持することができる。従って、単に一対のプレス体5で髪を挟み保持してテンションを作用させる場合に比べて、髪に対してさらに的確にテンションを作用させて、髪の乾燥やストレート処理を適確に行うことができる。また、髪を挟み腕ケース8・9の周囲に巻込む場合には、髪を挟み腕ケース8・9の周囲に密着する状態で楽に巻込むことができる。他は実施例1のヘアーアイロンと同じであるので、同じ部材に同じ符号を付して、その説明を省略する。以下の実施例においても同じとする。
(実施例3) 図7はヘアーアイロンの実施例3を示す。そこでは、実施例2のヘアーアイロンと同様に、一対のプレス体5の対向面のそれぞれに照射開口20を開口するが、一方の照射開口20と他方の照射開口20を、各プレス体5に互い違い状に開口形成する点が実施例2と異なる。詳しくは、挟み腕ケース8側のプレス体5では、図7に向かってプレス面14の左端部に照射開口20を開口し、同開口20に装着した防眩フィルター23を断面がU字状のリフレクター19で覆い、その内部に光源13を配置するようにした。また、挟み腕ケース9側のプレス体5では、図7に向かってプレス面14の右端部に照射開口20を開口し、同開口20に装着した防眩フィルター23を断面がU字状のリフレクター19で覆い、その内部に光源13を配置するようにした。プレス体5は、実施例2で説明したプレス体5と同様に、ガイドボス33で出没自在に支持して、圧縮コイル形のプレスばね34で進出付勢するようにした。また、リフレクター19の熱を奪った後の冷却風を、プレス体5を間に挟んで平端壁8a・9aの左右に開口した排風出口27から対向状に排出して、排風出口27に臨む髪を加熱できるようにした。リフレクター19が光源13の放射光の熱を受けて高い温度に加熱された状態においては、リフレクター19の熱を密着面からプレス体5に伝導して、リフレクター19によりプレス体5を加熱することができる。
上記のように、一対のプレス体5の対向面のそれぞれに、照射開口20が互い違い状に形成されていると、照射開口20を通過する髪を上下両側から同時に加熱しながら、各照射開口20から髪に向かって照射された光源13の放射光の一部を、各照射開口20と正対する各プレス体5の表面で反射させて、一対のプレス体5で挟まれた髪を加熱することができる。従って、光源13の放射光の一部が髪束の髪の間を通り抜けることがあったとしても、各プレス体5の表面で反射させて髪を加熱することができ、放射光による髪の加熱を効果的に行うことができる。また、各照射開口20が互い違い状に配置してあるので、光源13の放射光の熱を分散して髪に作用させることができるので、一対のプレス体5で挟み保持された髪の温度が急激に上昇するのを防止して、キューティクルが傷むのをよく防止できる利点もある。
(実施例4) 図8、図9はヘアーアイロンの実施例4を示す。そこでは、実施例1のヘアーアイロンと同様に、挟み腕ケース8・9の平端壁8a・9aに照射開口20を開口するが、一対の照射開口20を図8に向かって平端壁8a・9aの左端寄りに形成している。また、照射開口20に対応して、光源13とリフレクター19と防眩フィルター23を設け、照射開口20と平端壁8a・9aの左端との間に排風出口27を開口している。さらに、プレス体5の内面に熱電変換素子(ペルチェ素子)37とヒートシンク(放熱部)38を配置して、一対の照射開口20を通過する間に加熱された髪を、プレス体5で押圧しながら冷却できるようにしている。加えて、リフレクター19とヒートシンク38の間に隔壁39を配置して、冷却風通路26の下流側を、リフレクター19を冷却するための第1分岐通路40と、熱電変換素子37のヒートシンク38を冷却するための第2分岐通路41に区分するようにしている。隔壁39は耐熱樹脂あるいはマイカで形成している。平端壁8a・9aの照射開口20とプレス体5の隣接部には、照射開口20から照射される放射光を遮蔽する仕切り壁44を対向状に突設している。
隔壁39は、リフレクター19の後端から挟み腕ケース8・9の前端にわたって設けられている。このため、第1分岐通路40を流れる冷却風の大半は排風出口27から放出されるが、冷却風の一部は挟み腕ケース8・9の先端側の端壁に開口した端部開口42から放出される。また、第2分岐通路41を流れる冷却風の全ては、挟み腕ケース8・9の先端側の端壁に開口した端部開口43から放出される。そのため、排風出口27が髪塊で塞がれてしまうような場合であっても、第1分岐通路40を流れる冷却風を端部開口42から確実に排出して、リフレクター19が過熱するのを防ぐことができる。また、第2分岐通路41を流れる冷却風の全てを端部開口43から円滑に排出して、熱電変換素子37が過熱して変換効率が低下することを防止できる。さらに、図9に示すように、ヘアーアイロンのグリップ部1Bを片手で握り、他方の手を挟み腕ケース8・9の先端にあてがった状態で髪処理を行う場合には、端部開口42・43から吹出る冷却風がケース先端にあてがった手に強く当たるので、挟み腕ケース8・9の内部の電気機器が正常に作動していることを明確に確認できる。同様に、挟み腕ケース8・9の先端を上下方向から挟んで髪の挟持を補助する場合にも、端部開口42・43から吹出る冷却風がケース先端にあてがった手に強く当たるので、挟み腕ケース8・9の内部の電気機器が正常に作動していることを明確に確認できる。
以上のように、プレス体5の内部に熱電変換素子37を配置したヘアーアイロンによれば、一対の照射開口20を通過する間に加熱された髪を、プレス体5でくせ付けしながら冷却するので、くせ付けされた髪を直ちに固定化して、髪がくせ付け前の状態に戻ろうとするのを確実に防止できる。従って、ヘアーアイロンによる髪のストレート処理やカール処理を短時間で的確に行うことができる。また、光源13の放射光で加熱された髪をプレス体5でくせ付けしながら冷却することにより、熱を受けて開いたキューティクルを髪の表面に沿って密着させることができるので、髪のストレート処理やカール処理を行った後の髪の表面を艶やかにして、光沢のある仕上がり状態にすることができる。ストレート処理やカール処理を行った後に、冷風を髪に当てて開いたキューティクルを髪の表面に沿って密着させる手間を省略できる。
リフレクター19とヒートシンク38の間に隔壁39を設けて、ヒートシンク38がリフレクター19の放射熱を受けて加熱されるのを隔壁39で遮断するので、ヒートシンク38による熱電変換素子37の冷却を効率よく行って、熱電変換素子37の熱電変換効率を向上し、プレス体5を効果的に冷却できる。また、1個の送風ファン10から送給された冷却風を、各分岐通路40・41に沿ってリフレクター19と、熱電変換素子37の放熱部38に整然と送給できるので、リフレクター19および放熱部38を確実に冷却することができる。さらに、照射開口20とプレス体5の隣接部に仕切り壁44を設けて、照射開口20から照射された放射光がプレス体5の側へ入込むのを仕切り壁44で遮断するので、プレス体5が放射光で加熱されるのを防止できる。1個の送風ファン10から送給される冷却風で、リフレクター19と熱電変換素子37の放熱部38の冷却を同時に行うので、光源13の周辺構造を冷却する送風構造と、熱電変換素子37を冷却する送風構造が個別に設けてある場合に比べて、整髪機器の構造を簡素化して軽量化できる。従って、整髪機器の使い勝手を向上できるうえ、全体コストを削減できる。
(実施例5) 図10はヘアーアイロンの実施例5を示す。そこでは、実施例4と同様に、挟み腕ケース8・9の平坦壁8a・9aに、照射開口20とプレス体5を隣接配置し、プレス体5の内面に熱電変換素子37とヒートシンク38を配置している。また、挟み腕ケース8・9の内部の左右中央に光源13を配置し、照射開口20に向かって湾曲するリフレクター19で、光源13の放射光を照射開口20へと反射案内できるようにしている。照射開口20に対応して、光源13とリフレクター19と防眩フィルター23を設け、プレス体5と平端壁8a・9aの右端との間に排風出口27を開口している。さらに、リフレクター19とヒートシンク38の間に、山形に屈曲する隔壁39を配置して、隔壁39の近傍の冷却風通路26を、リフレクター19を冷却するための第1分岐通路40と、熱電変換素子37のヒートシンク38を冷却するための第2分岐通路41に区分するようにした。図示していないが、挟み腕ケース8・9の先端側の端壁には、実施例4と同様に各分岐通路40・41に対応して端部開口42・43が開口している。仕切り壁44は、各挟み腕ケース8・9に対して出没可能に支持して進出付勢することができ、その場合には、髪を一対の仕切り壁44で挟んだ状態において、髪に対するダメージを抑制することができる。
以上のように構成した実施例5のヘアーアイロンによれば、一対の照射開口20を通過する間に加熱された髪を、プレス体5でくせ付けしながら冷却するので、くせ付けされた髪を直ちに固定化して、髪がくせ付け前の状態に戻ろうとするのを確実に防止できる。従って、ヘアーアイロンによる髪のストレート処理やカール処理を短時間で的確に行うことができる。また、リフレクター19とヒートシンク38の間に隔壁39を設けて、ヒートシンク38がリフレクター19の放射熱を受けて加熱されるのを隔壁39で遮断するので、ヒートシンク38による熱電変換素子37の冷却を効率よく行って、熱電変換素子37の熱電変換効率を向上し、プレス体5を効果的に冷却できる。さらに、照射開口20とプレス体5の隣接部に仕切り壁44を設けて、照射開口20から照射された放射光がプレス体5の側へ入込むのを仕切り壁44で遮断するので、プレス体5が放射光で加熱されるのを防止できる。光源13の放射光を湾曲するリフレクター19で照射開口20へと反射案内するので、挟み腕ケース8・9の断面の違いなどに応じて、光源13の配置位置を選定することができ、その分だけ設計の自由度を高くできる。
髪の乾燥方法においては、各実施例で説明したヘアーアイロンや、光源13を備えるヘアードライヤなどの手持式の整髪機器を使用して髪を乾燥させることにより、髪の乾燥を速やかに行うことができる。図11に示すように、光源13を備えるヘアードライヤは、筒状のドライヤ本体47の内部に送風ファン10と、モーター11と、光源13と、光源13の照射背面を覆う椀状のリフレクター19を備えている。符号48はグリップである。リフレクター19の湾曲壁には、乾燥風の通過を許す一群の通風穴が放射状に形成してある。ドライヤ本体47の吹出口49は、光源13の放射光を照射する放射開口20を兼ねており、送風ファン10から送給された乾燥風と、光源13から照射された放射光を髪に向かって同時に送給して髪を加熱し乾燥できる。光源13の周囲は、キャップ状の防眩フィルター23で覆われている。
光源13を備えたヘアードライヤを使用して髪を乾燥させる場合には、図11に示すように、髪の毛先側をロールブラシ50で捕捉して髪にテンションを作用させ、その状態でヘアードライヤの光源13から照射される放射光を髪に向かって直接照射し、さらに吹出口49から送給される乾燥風を送給して、髪を加熱し乾燥させる。光源13を構成するハロゲンランプには、可視光と赤外光が含まれており、なかでも近赤外光は髪に付着している水分に吸収されやすいため、髪の乾燥を著しく促進できる。そのため、ヒーターの熱と、送風ファンから送給される乾燥風で髪を乾燥させる従来のヘアードライヤに比べて、髪を光エネルギーで速やかに乾燥できる。また、髪にテンションを作用させ、その状態を保持したままで髪の乾燥を行うことで、髪をストレートに伸ばすことができる。髪にテンションを作用させる場合には、ロールブラシ50を使用するのが効果的であるが、櫛や平板状のヘアーブラシを使用して髪にテンションを作用させてもよい。また、髪の毛先を片手で保持して髪にテンションを作用させ、その状態でヘアードライヤの光源13から照射される放射光を髪に向かって直接照射して、髪の加熱と乾燥を行ってもよい。
ヘアーアイロンを使用して髪を乾燥させる場合には、図4に示すように、髪を一対のプレス体5で挟み保持して髪にテンションを作用させた状態で、光源13から照射開口20を介して髪に向かって放射光を直接照射して髪を加熱し乾燥させる。その場合には、ヘアードライヤを使用して髪を乾燥させる場合と同様に、近赤外光を髪に付着している水分に吸収させることにより、髪の乾燥を著しく促進できる。従って、PTCヒーターから外ケースに伝導した熱と、送風ファンから送給される乾燥風で髪を乾燥させる従来のヘアーアイロンに比べて、髪を光エネルギーで速やかに乾燥できる。また、髪にテンションを作用させ、その状態を保持したままで髪の乾燥を行うことで、髪をストレートに伸ばすことができる。
上記のように、髪にテンションを作用させた状態で整髪機器の光源13から照射される放射光を髪に向かって直接照射しながら髪を乾燥させると、ヒーターの熱や送風ファンから送給される乾燥風で髪を乾燥させる従来の整髪機器に比べて、髪を光エネルギーで速やかに乾燥できる。光源13は例えばハロゲンランプで構成されるが、こうした光源13には、可視光と赤外光が含まれており、なかでも近赤外光は髪に付着している水分に吸収されやすいため、髪の乾燥を短時間で効率よく行うことができる。また、髪にテンションを作用させ、その状態を保持したままで髪の乾燥を行うことで、髪を効果的にストレートに伸ばすことができる。
上記のように、一対の挟み腕ケース8・9の対向面にプレス体5を設け、プレス体5の設置個所を除く挟み腕ケース8・9のケース壁に照射開口20が開口してある整髪機器を使用する場合には、次のようにして髪を加熱し乾燥させる。一対のプレス体5・5で挟んだ髪にテンションを作用させながら、光源13の放射光を照射開口20から照射して、プレス体5・5で引っ張られた髪を光源13の放射光の熱で加熱し乾燥させる。こうした乾燥方法によれば、髪を光エネルギーで速やかに乾燥できるうえ、光源13の放射光を髪に直接照射して髪を乾燥させるので、例えば、ヒーターを熱源とする場合に比べて、低コストで髪を乾燥させることができる。また、一対のプレス体5で挟み保持して髪にテンションを作用させるので、髪の乾燥とストレート処理を同時に行うことができ、ストレート処理を伴う整髪作業をより短い時間で効果的に行うことができる。
上記のように、ブラシまたは櫛を使用して髪にテンションを作用させ、その状態で手持式の整髪機器を使用して、光源13から髪に向かって放射光を照射すると、髪を光エネルギーで速やかに乾燥できるうえ、光源13の放射光を髪に直接照射して髪を乾燥させることができる。また、手持式の整髪機器に設けた光源13から照射される放射光に含まれる熱エネルギーで髪を乾燥させるので、加熱した乾燥風で髪を乾燥させる従来の整髪機器に比べて、光源13が点灯されるのと同時に高い温度の放射光を照射して、髪の乾燥を即座に開始することができる。
上記の実施例におけるヘアーアイロンでは、各挟み腕ケース8・9の断面外郭形状を同形同大の半円状に形成したがその必要はなく、各挟み腕ケース8・9の湾曲周面の曲率が大小に異なっている場合や、断面外郭形状が半楕円状に形成してある場合など、外突湾曲状の断面外郭形状であれば各挟み腕ケース8・9の断面外郭形状が異なっていてもよい。また、上記の各実施例においては、光源13、イオン発生器12、送風ファン10などの機能部品を一対の挟み腕ケース8・9に配置したがその必要はなく、いずれか一方の挟み腕ケースにのみ機能部品が配置してあってもよい。
1 第1挟み腕
2 第2挟み腕
5 プレス体
8 1の挟み腕ケース
9 2の挟み腕ケース
10 送風ファン
11 モーター
12 イオン発生器
13 光源
14 プレス面
19 リフレクター
20 照射開口
23 防眩フィルター
26 冷却風通路
27 排風出口
28・29 梳流し体(ブリッスル)
37 熱電変換素子
38 放熱部(ヒートシンク)
39 隔壁
40 第1分岐通路
41 第2分岐通路
A1 プレス部
A2 グリップ部

Claims (5)

  1. 揺動開閉可能に連結される第1・第2の挟み腕(1・2)を有し、両挟み腕(1・2)の挟み腕ケース(8・9)の対向面に髪を挟むプレス体(5)が設けられており、
    プレス体(5)の内面に光源(13)とリフレクター(19)が固定されており、
    プレス体(5)が挟み腕ケース(8・9)で出没自在に支持されて、プレス体(5)と挟み腕ケース(8・9)との間に配置したプレスばね(34)で進出付勢されていることを特徴とする整髪機器。
  2. プレス体(5)に、照射開口(20)が開口されており、
    挟み腕ケース(8・9)の内部に、光源(13)の周辺構造に冷却風を送給する送風ファン(10)と、同ファン(10)を回転駆動するモーター(11)が収容されており、
    照射開口(20)に隣接して排風出口(27)が開口されており、
    光源(13)の周辺構造を冷却した後の冷却風を排風出口(27)から排出する請求項1に記載の整髪機器
  3. 送風ファン(10)と排風出口(27)の間の冷却風通路(26)にイオン発生器(12)が配置されている請求項2に記載の整髪機器。
  4. 光源(13)の照射背面に、照射背面に向かって照射された放射光を照射開口(20)へ向って反射させるリフレクター(19)が配置されており、
    リフレクター(19)の照射開口(20)側の端部がプレス体(5)の内面に密着されている請求項1から3のいずれかひとつに記載の整髪機器。
  5. 照射開口(20)に防眩フィルター(23)が配置されており、
    防眩フィルター(23)が、プレス体(5)の内面に固定したリフレクター(19)とプレス体(5)で挟持固定されている請求項4に記載の整髪機器。
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