本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
実施形態に係る情報通信端末について説明する。図1は、実施形態における情報通信端末を含む情報通信システムの構成例を示す図である。図2は、実施形態における情報通信端末を含むブロック図である。図3は、通信規格の選択画面を示す図である。
本実施形態における情報通信システム1は、図1に示すように、ガスメータGMの交換を行うものであり、少なくとも既設のガスメータである移行前ガスメータOGMの基礎情報を新設のガスメータである移行後ガスメータNGMに移行、すなわち設定するものである。ここで、基礎情報とは、ガスメータGMの機種、製造会社などに拘わらず、ガスメータGMの交換時に、移行前ガスメータOGMに設定されている情報のうち、移行後ガスメータNGMに設定すべき必要最低限の情報をいい、例えば、残量管理カウンタ、残量管理警告レベル1〜3、メータ制御コード1〜3である。情報通信システム1は、情報通信端末2と、インターフェースボックス(以下、単に「I/Fボックス」と称する)3と、を備える。
ここで、ガスメータGM(移行前ガスメータOGM、移行後ガスメータNGMを含む)は、ガス源と、家や工場などのガス使用施設とを接続するものであり、ガスの供給を管理するものである。本実施形態におけるガスメータGMは、LPG(液化石油ガス)ボンベからガス使用施設にLPGを供給するものである。ガスメータGMは、図2に示すように、メータ通信部GM1と、メータ表示部GM2と、メータ操作部GM3と、センサ部GM4と、計量部GM5と、遮断部GM6と、メータ記憶部GM7と、メータ制御部GM8と、端子部GM9とを有する。
メータ通信部GM1は、情報通信端末2と接続するものである。メータ通信部GM1は、情報通信端末2との間で、情報の送受信を行う。ここで、ガスメータGMの通信規格は複数存在し、本実施形態における通信規格は、Nライン、Aライン、Uバスがある。3つの通信規格は、Nライン(5Bit、200bps)、Aライン(8Bit、300bps)、Uバス(8Bit、9600bps)の順で通信速度が速い。特に、Uバスは、Nライン、Aラインと比較して、一度に多くの情報を取り扱うことができる通信規格である。ガスメータGMは、Nライン、Aライン、Uバスのうち、少なくとも1以上の通信規格に対応している。従って、メータ通信部GM1は、Nライン、Aライン、Uバスのうち、少なくとも1以上の通信規格に対応するものである。メータ通信部GM1は、通信ケーブル5を介して、I/Fボックス3と電気的に接続されている。本実施形態におけるメータ通信部GM1は、少なくともUバスにおいてI/Fボックス3と電気的に接続する場合、端子部GM9の図示しない端子を介するものである。
メータ表示部GM2は、ガスメータGMの状態を表示するものであり、メータ制御部GM8から出力される表示指示信号に基づいて画面が表示される。メータ表示部GM2は、図示しないメータ電源部からの電力により駆動する液晶ディスプレイなどである。
メータ操作部GM3は、ガスメータGMを操作するものであり、作業員の操作に対応する操作入力信号をメータ制御部GM8に出力するものである。メータ操作部GM3は、スイッチなどである。
センサ部GM4は、地震などの震動を検出するものであり、震動検出信号をメータ制御部GM8に出力するものである。センサ部GM4は、感震器震動センサなどである。
計量部GM5は、ガスメータGM内部を通過するガス圧力、ガス流量を検出し、少なくともガス使用量を計量するものであり、ガス圧信号、ガス流量信号、ガス使用量信号などをメータ制御部GM8に出力するものである。計量部GM5は、圧力センサ、流量センサ、カウンタなどを含んで構成されている。
遮断部GM6は、ガスメータGMを介してガス使用施設へのガスの供給を遮断するものである。遮断部GM6は、遮断弁を有し、震動検出信号に基づいてメータ制御部GM8により開閉が行われるものである。
メータ記憶部GM7は、各種の情報を記憶するものである。メータ記憶部GM7には、ガスメータGMの機種に関する情報である機種情報、基本情報(移行前ガスメータGMにおいては移行前基本情報)、端子部GM9における端子に共通端子GM9aが1以上含まれている場合において共通端子GM9aに割り当てられる端子機能に関する情報である共通端子機能情報(移行前ガスメータGMにおいては移行前共通端子機能情報)、ガスメータGMの各種の設定に関する情報、その他情報などが記憶される。
メータ制御部GM8は、ガスメータGMを構成する機器を制御するものである。メータ制御部GM8は、ガス流量に基づいたLPGボンベの残量の算出、震動検出信号に基づいた遮断部GM6の動作制御、端子部GM9を介して接続された外部機器の制御、または外部機器からの指示信号に基づいたガスメータGMの動作制御などを行うものである。
端子部GM9は、ガスメータGMを外部機器と接続するものであり、図示しない複数の端子で構成されている。端子には、固定の端子機能が割り当てられた専用端子と、複数の端子機能を割り当てることができる共通端子GM9aとがある。ここで、共通端子GM9aには、自由に端子機能を割り当てることができるものであり、1つの端子機能を自由に割り当てることができるものと、1つの固定の端子機能が予め割り当てられおり1つの端子機能を自由に割り当てることができるものと、2つの端子機能を自由に割り当てることができるものがある。なお、ガスメータGMにおいては、機種に応じて、共通端子GM9aの有無、共通端子GM9aの数が異なる場合がある。つまり、ガスメータGMにおいては、機種に応じて、共通端子GM9aに割り当てられる合計の端子機能数が異なる場合がある。
情報通信端末2は、移行前ガスメータOGMの少なくとも基礎情報を移行後ガスメータNGMに設定するものである。本実施形態における情報通信端末2は、一部の機能として、ガスメータGMに対する情報通信システム1としての機能を有し、他の機能、例えば、電話機能、インターネット接続機能などを有していてもよい。情報通信端末2は、スマートフォン、タブレットなどの汎用情報通信端末であるがこれに限定されるものではなく、ノートパソコンなどのパーソナルコンピュータであってもよい。情報通信端末2は、図1および図2に示すように、端末通信部21と、タッチパネル表示部22と、端末制御部23と、端末記憶部24と、図示しない端末電源部と、音声入出力部とを有する。なお、情報通信端末2は、要求される機能に応じて、例えば、振動モータなどが追加されてもよい。
端末通信部21は、移行前ガスメータOGMおよび移行後ガスメータNGMに接続するものである。本実施形態における端末通信部21は、ガスメータGMとの接続時において設定情報を送受信し、移行前ガスメータOGMとの接続時において基礎情報、移行前機種情報、移行前端子情報などを受信し、移行後ガスメータNGMとの接続時において移行後機種情報を受信し、移行後ガスメータNGMとの接続時において基礎情報、選択共通端子機能情報などを送信するものである。端末通信部21は、シリアル信号をパラレル信号に変換、あるいはパラレル信号をシリアル信号に変換するものであり、通信ケーブル4を介してI/Fボックス3と電気的に接続されている。
タッチパネル表示部22は、表示部22aおよび入力部22bとして機能するディスプレイである。タッチパネル表示部22は、情報通信端末2の表面に配置されており、端末電源部からの電力により駆動する液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどである表示部22aと、静電容量方式、超音波表面弾性波方式、抵抗膜方式などのタッチパネルである入力部22bとが一体化されたものである。
表示部22aは、各種設定選択画面を表示するものであり、端末制御部23から出力される表示指示信号に基づいて画面が表示される。本実施形態における表示部22aは、少なくとも通信規格の選択画面、共通端子GM9aの端子機能選択画面などを表示する。
入力部22bは、表示部22aに表示される画面に基づいて指示を入力するものである。入力部22bは、情報通信端末2を操作するものであり、作業員が任意の位置を押圧することで、操作入力位置に対する操作入力信号を端末制御部23に出力するものである。本実施形態における入力部22bは、作業員がガスメータGMとの接続における通信規格を選択、一括設定パターンの選択、各一括設定パターンの設定項目選択、一括設定パターンの設定(一括設定)、一括要求パターンの選択、各一括要求パターンの設定項目選択、一括要求パターンの読出し(一括設定)、共通端子GM9aの端子機能選択などが行うことができる。
端末制御部23は、情報通信端末2を構成する機器を制御するものである。端末制御部23は、情報移行を行う専用のアプリケーションを実行することで、移行前ガスメータOGMを移行後ガスメータNGMに移行するガスメータ移行時に、少なくとも移行前ガスメータOGMとの接続時において移行前ガスメータOGMに記憶されている基礎情報を取得し、移行前ガスメータOGMとの接続後、移行後ガスメータNGMとの接続時において取得した基礎情報を移行後ガスメータNGMに設定するものである。本実施形態における端末制御部23は、移行前ガスメータOGMの機種情報である移行前機種情報および移行後ガスメータNGMの機種情報である移行後機種情報を取得し、移行前機種情報と移行後機種情報とを比較することで、移行後ガスメータNGMの共通端子GM9aがある場合に、共通端子GM9aに対する端子機能の割り当てを行うものであり、必要に応じて作業員に共通端子GM9aに対して割り当てる端子機能の選択を行わせるものである。ここで、端末制御部23のハードウェア構成は、周知の端末機器の制御部のハードウェア構成と同一であり、例えば、図示しない演算部、RAM、ROMを有する。
端末記憶部24は、端末制御部23が実行する情報移行を行う専用のアプリケーションに対応するプログラムを含む各種のプログラム、ガスメータGMから取得した情報、ガスメータGMに出力する情報などを記憶するものである。端末記憶部24は、例えば、フラッシュメモリやEEPROM等である。
I/Fボックス3は、図1および図2に示すように、情報通信端末2とガスメータGMとを接続することで、情報通信端末2とガスメータGMと間で情報の送受信を行うものである。本実施形態におけるI/Fボックス3は、接続されたガスメータGMで用いられる複数の通信規格のそれぞれ対応する複数の通信部を有し、複数の通信部のうち、接続するガスメータGMで用いられる通信規格に対応する通信部に通信部を切り替えることで、情報通信端末2とガスメータGMと間で情報の送受信を行うのである。I/Fボックス3は、ボックス通信部31と、ボックス表示部32と、ボックス制御部33と、Nライン通信部34と、Aライン通信部35と、Uバス通信部36とを有する。
ボックス通信部31は、情報通信端末2と接続するものである。ボックス通信部31は、端末通信部21との間で、通信ケーブル4を介して情報の送受信を行うものである。
ボックス表示部32は、I/Fボックス3の動作状態を作業員に視認させるものであり、ボックス制御部33から出力される表示指示信号に基づいて表示を行う。本実施形態におけるボックス表示部32は、LEDなどの単一光源であり、例えば、I/Fボックス3が情報通信端末2と接続された際に所定時間点灯し、情報通信端末2とガスメータGMとの間で情報の送受信が行われている際に点滅する。
ボックス制御部33は、使用する通信部をNライン通信部34、Aライン通信部35およびUバス通信部36から選択するものである。本実施形態におけるボックス制御部33は、情報通信端末2から通信部選択信号に基づいて複数の通信部34〜36のうち、1つの通信部を選択し、選択した通信部を介して、ガスメータGMとの間で、通信ケーブル5を介して情報の送受信を行わせる。ここで、I/Fボックス3は、情報通信端末2とガスメータGMとを接続する際に、情報通信端末2と接続される。端末制御部23は、図3に示すように、通信規格の選択画面を表示する。本実施形態における選択画面は、2つの通信規格であるNラインおよびUバスを選択することができるものである。端末制御部23は、入力部22bのうち、Nラインを選択することとなるNラインアイコンP1に対応する領域、またはUバスを選択することとなるUバスアイコンP2に対応する領域を作業員が情報通信端末2と接続するガスメータGMの通信規格に応じて選択してタッチすることで、選択された通信規格に対応する通信部選択信号をI/Fボックス3に出力する。ボックス制御部33は、通信部選択信号に基づいて、Nライン通信部34またはUバス通信部36を駆動する。これにより、I/Fボックス3は、接続するガスメータGMの通信規格に合致した通信部34〜36を駆動し、I/Fボックス3に接続されている情報通信端末2とガスメータGMとの間で情報の送受信を可能とする。
次に、実施形態における情報通信端末の情報移行動作について説明する。図4は、実施形態における情報通信端末の情報移行動作を示すフロー図である。図5は、共通端子の端子機能選択画面を示す図である。
まず、作業員は、図4に示すように、情報通信端末2を移行前ガスメータOGMに接続する(ステップST1)。ここでは、作業員は、図1に示すように、通信ケーブル4により情報通信端末2とI/Fボックス3とを接続し、通信ケーブル5によりI/Fボックス3と移行前ガスメータOGMとを接続する。このとき、作業員は、表示部22aに表示されている通信規格の選択画面において、移行前ガスメータOGMの通信規格に応じた通信規格を選択する。
次に、端末制御部23は、図4に示すように、移行前ガスメータOGMの基礎情報である移行前基礎情報、移行前ガスメータOGMの機種情報である移行前機種情報、移行前共通端子機能情報を取得する(ステップST2)。ここでは、端末制御部23は、I/Fボックス3を介して、移行前基礎情報、移行前機種情報、移行前共通端子機能情報を取得し、端末記憶部24に記憶する。また、端末制御部23は、取得した移行前機種情報に応じて、移行前ガスメータOGMが共通端子GM9aを有すると判断できる場合に移行前共通端子機能情報を取得する。
次に、作業員は、情報通信端末2を移行後ガスメータNGMに接続する(ステップST3)。ここでは、作業員は、図1に示すように、通信ケーブル4により情報通信端末2とI/Fボックス3とを接続し、通信ケーブル5によりI/Fボックス3と移行後ガスメータNGMとを接続する。このとき、作業員は、表示部22aに表示されている通信規格の選択画面において、移行後ガスメータNGMの通信規格に応じた通信規格を選択する。
次に、端末制御部23は、図4に示すように、移行後ガスメータNGMから、移行後ガスメータNGMの機種情報である移行後機種情報を取得する(ステップST4)。ここでは、端末制御部23は、移行前ガスメータOGMと移行後ガスメータNGMとが同一機種であるか否かを判断するために、まず、移行後機種情報を移行後ガスメータNGMから取得する。端末制御部23は、I/Fボックス3を介して、移行前機種情報を取得し、端末記憶部24に記憶する。
次に、端末制御部23は、移行前機種情報を取得できたか否かを判断する(ステップST5)。ここでは、端末制御部23は、情報通信端末2に接続された移行前ガスメータOGMが移行前機種情報を取得することができないガスメータGMであるか否かを判断する。なお、移行前機種情報を取得することができないガスメータGMとしては、他社製品のガスメータGMがある。
次に、端末制御部23は、移行前機種情報を取得できたと判断する(ステップST5:Yes)と、移行前後で機種情報が一致するか否かを判断する(ステップST6)。ここでは、端末制御部23は、移行前機種情報と移行後機種情報とを比較することで、移行後ガスメータNGMが移行前ガスメータOGMと同一機種であるか否かを判断する。
次に、端末制御部23は、移行前後で機種情報が一致すると判断する(ステップST6:Yes)と、移行前後のガスメータGMに共通端子GM9aがある否かを判断する(ステップST7)。ここでは、端末制御部23は、移行前機種情報および移行後機種情報に基づいて、移行後ガスメータNGMに移行前ガスメータOGMが有する移行前共通端子機能情報の情報移行を行うか否かを判断する。
次に、端末制御部23は、移行前後のガスメータGMに共通端子GM9aがあると判断する(ステップST7:Yes)と、移行後ガスメータNGMに移行前基礎情報および移行前共通端子機能情報を設定する(ステップST8)。ここでは、端末制御部23は、移行前ガスメータOGMおよび移行後ガスメータNGMが同一機種であり、かつ移行前ガスメータOGMおよび移行後ガスメータNGMが同じ数の共通端子GM9aを有している場合には、I/Fボックス3を介して、移行前基礎情報および移行前共通端子機能情報を移行後ガスメータNGMに出力する。移行後ガスメータNGMのメータ制御部GM8は、移行前基礎情報および移行前共通端子機能情報に対応する設定を行う。つまり、移行後ガスメータNGMが有する共通端子GM9aに対して、移行前ガスメータOGMが有する共通端子GM9aと同じ端子機能を設定する。これにより、移行前ガスメータOGMと移行後ガスメータNGMとの間で移行前基礎情報および移行前共通端子機能情報の情報移行が完了する。
また、端末制御部23は、移行前後のガスメータGMに共通端子GM9aがないと判断する(ステップST7:No)と、移行後ガスメータNGMに移行前基礎情報を設定する(ステップST9)。ここでは、端末制御部23は、移行前ガスメータOGMおよび移行後ガスメータNGMが同一機種であり、かつ移行前ガスメータOGMおよび移行後ガスメータNGMが共通端子GM9aを有さない場合には、I/Fボックス3を介して、移行前基礎情報を移行後ガスメータNGMに出力する。移行後ガスメータNGMのメータ制御部GM8は、移行前基礎情報に対応する設定を行う。これにより、移行前ガスメータOGMと移行後ガスメータNGMとの間で移行前基礎情報の情報移行が完了する。
また、端末制御部23は、移行前後で機種情報が一致しないと判断する(ステップST6:No)と、移行後ガスメータNGMに共通端子GM9aがある否かを判断する(ステップST10)。
次に、端末制御部23は、移行後ガスメータNGMに共通端子GM9aがあると判断する(ステップST10:Yes)と、移行前ガスメータOGMに共通端子GM9aがあるか否かを判断する(ステップST11)。ここでは、端末制御部23は、移行後ガスメータNGMの共通端子GM9aに割り当てる少なくとも1以上の端子機能を移行前ガスメータOGMが有しているか否かを判断する。
次に、端末制御部23は、移行前ガスメータOGMに共通端子GM9aがないと判断する(ステップST11:No)と、選択画面を表示部22aに表示する(ステップST12)。ここでは、端末制御部23は、移行前ガスメータOGMが移行後ガスメータNGMに情報移行する移行前共通端子機能情報を有していないと判断し、移行後ガスメータNGMの有する共通端子GM9aに割り当てる少なくとも1以上の端子機能を作業員に選択させるために、表示部22aに複数の端子機能から移行後ガスメータNGMが有する共通端子GM9aに割り当てる端子機能の候補を表示する。端末制御部23は、例えば、図5に示すように、移行前ガスメータOGMにおいて利用できた端子機能のうち、選択する複数の端子機能に関するメッセージP5とともに、移行前ガスメータOGMにおいて利用できた端子機能のうち、選択することができる複数の端子機能を選択するための機能選択リストアイコンP6を含む選択画面を表示する。なお、移行後ガスメータNGMの有する共通端子GM9aが2つの端子機能を割り当てることができるのであれば、作業員は、共通端子GM9aに割り当てる複数の端子機能を選択することとなる。
次に、端末制御部23は、図4に示すように、移行後ガスメータNGMが有する共通端子GM9aに割り当てる端子機能を選択したか否かを判断する(ステップST13)。ここでは、端末制御部23は、図5に示すように、入力部22bのうち、機能選択リストアイコンP6に対応する領域を作業員がスワイプすることで、移行後ガスメータNGMが有する共通端子GM9aに割り当てる端子機能を選択すると、機能選択リストアイコンP6において選択した端子機能を表示するとともに、選択した端子機能を選択共通端子機能情報として端末記憶部24に記憶する。
次に、端末制御部23は、図4に示すように、移行後ガスメータNGMが有する共通端子GM9aに割り当てる端子機能を選択したと判断する(ステップST13:Yes)と、移行後ガスメータNGMに移行前基礎情報および選択共通端子機能情報を設定する(ステップST14)。ここでは、端末制御部23は、移行前ガスメータOGMおよび移行後ガスメータNGMが異なる機種であり、かつ移行前ガスメータOGMが共通端子GM9aを有さず移行後ガスメータNGMが共通端子GM9aを有する場合には、I/Fボックス3を介して、移行前基礎情報および選択共通端子機能情報を移行後ガスメータNGMに出力する。移行後ガスメータNGMのメータ制御部GM8は、移行前基礎情報および選択共通端子機能情報に対応する設定を行う。つまり、移行後ガスメータNGMが有する共通端子GM9aに対して、移行前ガスメータOGMが有する共通端子GM9aに割り当てられた複数の端子機能のうち、作業員により選択された端子機能を設定する。これにより、移行前ガスメータOGMと移行後ガスメータNGMとの間で移行前基礎情報および移行前共通端子機能情報のうち、一部の情報移行が完了する。
また、端末制御部23は、移行前ガスメータOGMに共通端子GM9aがあると判断する(ステップST11:Yes)と、移行後ガスメータNGMに移行前基礎情報および移行前共通端子機能情報を設定する(ステップST15)。ここでは、移行前ガスメータOGMが有する共通端子GM9aに割り当てられた端子機能数と移行後ガスメータNGMが有する共通端子GM9aに割り当て可能な端子機能数とが同じと判断し、移行前ガスメータOGMと移行後ガスメータNGMとの間で移行前基礎情報および移行前共通端子機能情報の情報移行が完了する。
また、端末制御部23は、移行前後のガスメータGMに共通端子GM9aがないと判断する(ステップST10:No)と、移行後ガスメータNGMに移行前基礎情報を設定する(ステップST9)。これにより、移行前ガスメータOGMと移行後ガスメータNGMとの間で移行前基礎情報の情報移行が完了する。
また、端末制御部23は、移行前機種情報を取得できないと判断する(ステップST5:No)と、移行後ガスメータNGMに移行前基礎情報を設定する(ステップST16)。ここでは、端末制御部23は、移行前ガスメータOGMの機種が不明の場合には、I/Fボックス3を介して、移行後ガスメータNGMに設定すべき必要最低限の情報である移行前ガスメータOGMの移行前基礎情報を移行後ガスメータNGMに出力する。移行後ガスメータNGMのメータ制御部GM8は、移行前基礎情報に対応する設定を行う。これにより、移行前ガスメータOGMと移行後ガスメータNGMとの間で移行前基礎情報の情報移行が完了する。
以上のように、実施形態における情報通信端末2は、移行前機種情報と移行後機種情報が一致し、かつ、移行前後のガスメータGMが有する複数の端子のうち、端子機能を割り当てることができる共通端子GM9aに関する移行前共通端子機能情報が移行前ガスメータOGMに設定されている場合は、予め取得した前記移行前共通端子機能情報を移行後ガスメータNGMに設定するので、移行前基礎情報のみならず、移行前ガスメータOGMが有する共通端子GM9aに割り当てられた複数の端子機能をそのまま移行後ガスメータNGMが有する共通端子GM9aの複数の端子機能として割り当て、すなわち設定することができる。これにより、ガスメータGMの交換において、移行後ガスメータの誤設定を抑制することができる。
また、取得された移行前機種情報と移行後機種情報とが一致せず、かつ、移行前ガスメータOGMが共通端子GM9aを有さず、移行後ガスメータNGMが共通端子GM9aを有する場合は、移行後ガスメータNGMが有する共通端子GM9aに割り当てる複数の端子機能を選択する選択画面を表示部22aに表示し、入力部22bにより端子機能が選択されると選択共通端子機能情報を生成し、選択共通端子機能情報を移行後ガスメータNGMに設定するので、移行後ガスメータNGMの有する共通端子GM9aに割り当てる少なくとも1以上の端子機能を作業員に選択させることができる。これにより、ガスメータGMの交換において、移行後ガスメータの誤設定を抑制することができる。
なお、本実施形態における情報通信端末2は、ガスメータGMの接続時において、ガスメータGMに対して複数の設定を一括で設定する、すなわち一括設定を行うことができてもよい。図6は、一括設定パターン選択画面を示す図である。図7は、各一括設定パターンの設定項目選択画面を示す図である。情報通信端末2は、例えば、一括設定機能として複数の一括設定パターンを有する。各一括設定パターンは、複数の設定情報を有する。ここで、各設定情報は、ガスメータGMの複数の設定にそれぞれ対応する情報である。複数の設定情報をそれぞれ有する各一括設定パターンは、端末記憶部24に記憶されている。情報通信端末2は、作業員により一括設定が行われる場合に、図2に示すように、I/Fボックス3を介して、ガスメータGMと接続される。このとき、情報通信端末2とガスメータGMとの通信規格は、通信速度の速く、一度に多くの情報を用いることができるUバスであることが好ましい。端末制御部23は、一括設定を選択可能な画面を表示部22aにする。端末制御部23は、入力部22bのうち、一括設定を選択することとなる一括設定アイコンP3(図6参照)に対応する領域を作業員がタッチすることで、図6に示すように、一括設定パターン選択画面を表示部22aに表示する。端末制御部23は、入力部22bのうち、各一括設定パターンに対応する領域P31〜P35を作業員がタッチすることで、一括設定パターンが選択されたと判断し、図7に示すように、選択された一括設定パターンに対応する設定項目選択画面を表示部22aに表示する。設定項目選択画面は、各設定情報に対応する設定項目を選択するチェックボックスアイコンP36a〜P36gが含まれている。端末制御部23は、入力部22bのうち、チェックボックスアイコンP36a〜P36gに対応する領域を作業員がタッチすることで、各チェックボックスアイコンP36a〜P36gを反転(チェックありからチェックなし、またはチェックなしからチェックあり)させて、表示部22aに表示するとともに、チェックありとなっているチェックボックスアイコンP36a〜P36gの設定項目に対応する設定情報を端末記憶部24に記憶する。端末制御部23は、入力部22bのうち、設定アイコンP37に対応する領域を作業員がタッチすることで、選択された一括設定パターンの有する設定情報をI/Fボックス3を介してガスメータGMに出力する。メータ制御部GM8は、入力された各設定情報に対応する設定を行う。これにより、従来のように、ガスメータGMに対する複数の設定をガスメータGM専用の情報通信端末により個別に設定した場合と比較して、ガスメータGMの各設定情報に対応する複数の設定を情報通信端末2に対する一度の操作により、一括で行うことができるので、ガスメータGMに対する設定作業時間の短縮を図ることができ、ガスメータGMに対する設定し忘れなどを抑制することができる。また、情報通信端末2には、ガスメータGMに対する設定を行う前に、予め一括設定パターンを端末記憶部24に記憶させておくことができるので、ガスメータGMに対する設定作業時間のさらに短縮を図ることができる。また、本実施形態における情報通信端末2は、複数の一括設定パターンを有するので、複数の一括設定パターンから、設定対象となるガスメータGMに応じて一括設定パターンを選択することができるので、ガスメータGMに対する設定作業時間をさらに短縮することができる。
また、本実施形態における情報通信端末2は、ガスメータGMの接続時において、ガスメータGMに対して複数の情報を一括で取得する、すなわち一括要求を行うことができてもよい。図8は、一括要求パターン選択画面を示す図である。図9は、各一括要求パターンの要求項目選択画面を示す図である。情報通信端末2は、例えば、一括要求機能として複数の一括要求パターンを有する。各一括要求パターンは、複数の要求項目情報を有する。ここで、各要求項目情報は、ガスメータGMが有する複数の情報にそれぞれ対応するものである。複数の要求項目情報をそれぞれ有する各一括要求パターンは、端末記憶部24に記憶されている。情報通信端末2は、作業員により一括要求が行われる場合に、図2に示すように、I/Fボックス3を介して、ガスメータGMと接続される。このとき、情報通信端末2とガスメータGMとの通信規格は、通信速度の速く、一度に多くの情報を用いることができるUバスであることが好ましい。端末制御部23は、一括要求を選択可能な画面を表示部22aにする。端末制御部23は、入力部22bのうち、一括要求を選択することとなる一括要求アイコンP4(図8参照)に対応する領域を作業員がタッチすることで、図8に示すように、一括要求パターン選択画面を表示部22aに表示する。端末制御部23は、入力部22bのうち、各一括要求パターンに対応する領域P41〜P45を作業員がタッチすることで、一括要求パターンが選択されたと判断し、図9に示すように、選択された一括要求パターンに対応する要求項目選択画面を表示部22aに表示する。要求項目選択画面は、各要求項目情報に対応する要求項目を選択するチェックボックスアイコンP46a〜P46gが含まれている。端末制御部23は、入力部22bのうち、チェックボックスアイコンP46a〜P46gに対応する領域を作業員がタッチすることで、各チェックボックスアイコンP46a〜P46gを反転(チェックありからチェックなし、またはチェックなしからチェックあり)させて、表示部22aに表示するとともに、チェックありとなっているチェックボックスアイコンP46a〜P46gの要求項目に対応する要求項目情報を端末記憶部24に記憶する。端末制御部23は、入力部22bのうち、読出しアイコンP47に対応する領域を作業員がタッチすることで、選択された一括要求パターンの有する複数の要求項目情報に対応する要求信号をI/Fボックス3を介してガスメータGMに出力する。メータ制御部GM8は、各要求項目情報に対応する情報をI/Fボックス3を介して情報通信端末2に出力する。これにより、従来のように、ガスメータGMが有する複数の情報をガスメータGM専用の情報通信端末により個別に要求し、個別に取得した場合と比較して、ガスメータGMの有する情報の取得を情報通信端末2に対する一度の操作により、一括で行うことができるので、ガスメータGMに対する情報の要求作業時間の短縮を図ることができ、ガスメータGMの有する情報の要求し忘れなどを抑制することができる。また、情報通信端末2には、ガスメータGMに対する情報の要求を行う前に、予め一括要求パターンを端末記憶部24に記憶させておくことができるので、ガスメータGMに対する情報の要求作業時間のさらに短縮を図ることができる。また、本実施形態における情報通信端末2は、複数の一括要求パターンを有するので、複数の一括要求パターンから、情報の要求対象となるガスメータGMに応じて一括要求パターンを選択することができるので、ガスメータGMに対する情報の要求作業時間をさらに短縮することができる。