JP2019124365A - 低温冷却システム - Google Patents

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睦夫 日高
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Abstract

【課題】機械式冷凍機を用いてエネルギー効率に優れた低温冷却システムを提供すること。【解決手段】低温冷却システム100は、液体水素温度以下の温度に冷凍される低温端14及び低温端14よりも高い温度に昇温される高温端20を有する機械式冷凍機10と、低温端14と熱的に接続され、内部に前記液体水素温度以下の温度で動作する低温動作デバイスが収容されるクライオスタット11と、高温端20と熱的に接続されるとともに内部に液体水素が貯蔵され、前記液体水素が水素ガスに相変化する際の前記液体水素の蒸発潜熱により前記高温端を冷却可能とされる液体水素貯蔵容器22と、配管24を通じて液体水素貯蔵容器22から供給される前記水素ガスを動力源として駆動可能とされ、かつ、発電した電力を機械式冷凍機10に供給可能とされる水素発電部(燃料電池25)と、を有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、GM冷凍機等の機械式冷凍機、液体水素及び燃料電池等の水素発電部を用いてエネルギー効率に優れた低温冷却を実現可能な低温冷却システムに関する。
単一磁束量子回路などの金属超伝導体ニオブを用いた電子デバイスの動作温度は約4Kであり、これらのデバイスを動作させるためには4Kの低温環境を作る必要がある。また、前記金属超伝導体ニオブを用いた電子デバイス以外にも20K以下で動作する超伝導デバイスやその他の材料を用いた電子デバイスが数多く存在する。
これら電子デバイスを動作させる低温環境を作る場合には1気圧での沸点が4.2Kである液体ヘリウムが古くから用いられてきた。
しかしながら、前記液体ヘリウムは高価で取り扱いが容易ではないため、近年では、GM(Gifford−McMahon)冷凍機やパルスチューブ冷凍機などの機械式冷凍機が使用されるようになってきている(例えば、非特許文献1参照)。
前記GM冷凍機は、蓄冷材がシリンダ内部を往復運動し、冷媒ガスを断熱膨張し、寒冷を発生させる機械式冷凍機である。また、前記パルスチューブ冷凍機は、圧縮機、蓄冷機及びパルス管と名付けられた単純な管によって構成される冷凍機である。
前記機械式冷凍機の最大効率は、次式(1)のカルノー効率ηとして知られている。
ただし、前記式(1)中、Tは、前記機械式冷凍機の低温端の温度を示し、Tは、冷凍機の高温端の温度を示す。通常の冷凍機では、Tは、室温(300K)となるため、4Kまで冷却するときのカルノー効率ηは、1.35%となる。
非特許文献2に記載される4K−GM冷凍機における一般的な値である冷凍機の吸入圧力p=2.0MPa、冷凍機の吐出圧力p=0.8MPa、Heの定圧比熱c=5.193kJ/(kg・K)、Heの気体定数R=2.0772kJ/(kg・K)、動作周波数=1Hzを用いて計算すると、前記4K−GM冷凍機の冷凍出力Qと消費電力Pcryoとの関係は、図1の実線に示すようになる。なお、図1は、4K−GM冷凍機の冷凍出力Qと消費電力Pcryoとの関係を示す図である。
この図1において、4Kで1Wの冷却を行う場合の効率は、0.4%となり、冷凍機の消費電力は、250Wとなる。
しかしながら、この効率の値は、理想的な条件下で想定される値であり、実際の冷凍機では機械的損失や圧力損失を原因として理想的な条件下で想定される値よりも低下する。
例えば、図1の黒丸で示される点は、非特許文献3に記載される実際の冷凍機での値であり、冷凍出力が小さいほど効率の値が低下する。即ち、冷凍出力が1Wの場合は、理想的な場合と比べて13.6倍の消費電力が必要となるため、効率は、0.029%となる。これは4Kにおいて1Wの冷凍出力を得るために3,414Wの電力を前記冷凍機が消費することを示している。
こうしたことから、極低温で使用される全ての超伝導デバイス及び低温デバイスの実用化にとって、前記機械式冷凍機を用いた場合のエネルギー効率の低さが大きな障害となっている。例えば、単一磁束量子回路に代表される超伝導デバイスは、半導体回路と比べて3桁から4桁消費電力が低いことが知られているものの、前記機械式冷凍機のエネルギー効率が低いため、その低消費電力性が十分に発揮できない状況にある。
したがって、前記機械式冷凍機を用いる場合に、前記超伝導デバイス及び前記低温デバイスの実用化に向けてエネルギー効率を向上させる新たな低温冷却システムの開発が望まれているのが現状である。
池田 和也,「超電導技術を支える冷却技術」RRR,2007年12月号pp.5−8 海崎 友徳 他,「GM冷凍機の蓄冷器と冷凍室の構造を考慮した冷凍能力の数値計算」,工学院大学研究報告,Vol.89,pp.49−54,2000年 未来工学研究所 編,「「超電導応用・関連技術に関する調査研究」報告書」,未来工学研究所,1984年
本発明は、従来技術における前記諸問題を解決し、機械式冷凍機を用いてエネルギー効率に優れた低温冷却システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 寒冷された作動ガスにより液体水素温度以下の温度に冷凍される低温端及び寒冷前後の前記作動ガスにより前記低温端よりも高い温度に昇温される高温端を有する機械式冷凍機と、前記低温端と熱的に接続され、内部に前記液体水素温度以下の温度で動作する低温動作デバイスが収容されるクライオスタットと、前記高温端と熱的に接続されるとともに内部に液体水素が貯蔵され、前記液体水素が水素ガスに相変化する際の前記液体水素の蒸発潜熱により前記高温端を冷却可能とされる液体水素貯蔵部と、前記液体水素貯蔵部と配管で接続されるとともに前記配管を通じて前記液体水素貯蔵部から供給される前記水素ガスを動力源として駆動可能とされ、かつ、前記機械式冷凍機と電気的に接続されるとともに発電した電力を前記機械式冷凍機に供給可能とされる水素発電部と、を有することを特徴とする低温冷却システム。
<2> 水素発電部と低温動作デバイスとが電気的に接続され、前記水素発電部で発電した電力を前記低温動作デバイスに供給可能とされる前記<1>に記載の低温冷却システム。
<3> 高温端側に供給される前記液体水素温度を超える温度に昇温された作動ガスと、液体水素貯蔵部−水素発電部間を接続する配管とが熱的に接続され、前記配管中の前記水素ガスが前記作動ガスにより昇温可能とされる前記<1>から<2>のいずれかに記載の低温冷却システム。
<4> 液体水素貯蔵部が、高温端と熱的に接続されるとともに内部に液体水素が貯蔵される液体水素貯蔵容器と、前記液体水素貯蔵容器外壁から間隔を空けた状態で前記液体水素貯蔵容器外周の全体又は一部を覆うように配されるとともに前記間隔で画成された空間と前記液体水素貯蔵容器の内部とが連通され前記液体水素貯蔵容器内で発生した水素ガスが前記空間に滞留可能とされる被覆容器とを有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の低温冷却システム。
<5> 液体水素貯蔵部−水素発電部間を接続する配管が、経路中で液体水素温度を超え室温未満の低温環境で動作するサブデバイスと熱的に接続され、前記液体水素貯蔵部から排出された水素ガスにより前記サブデバイスが冷却されるとともに前記サブデバイスで昇温された前記水素ガスが前記水素発電部に供給される前記<1>から<4>のいずれかに記載の低温冷却システム。
<6> 更に、液体水素貯蔵部と熱的に接続されるとともに水素発電部と電気的に接続され、前記水素発電部から供給される電力を用いて前記液体水素貯蔵部を冷却可能とされる冷却手段を有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の低温冷却システム。
<7> 液体水素貯蔵部−水素発電部間を接続する配管の経路中に、前記水素発電部と電気的に接続され、前記水素発電部から供給される電力を用いて前記配管中の水素ガスの一部を再液化可能とされるとともに、前記配管から分岐された分岐配管を通じて前記液体水素貯蔵部と接続され、再液化された液体水素を前記液体水素貯蔵部に再導入可能とされる再液化手段が配される前記<1>から<6>のいずれかに記載の低温冷却システム。
<8> 水素発電部が外部システムと電気的に接続され、余剰の電力を前記外部システムに供給可能とされる前記<1>から<7>のいずれかに記載の低温冷却システム。
本発明によれば、従来技術における前記諸問題を解決することができ、機械式冷凍機を用いてエネルギー効率に優れた低温冷却システムを提供することができる。
4K−GM冷凍機の冷凍出力Qと消費電力Pcryoとの関係を示す図である。 第1実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。 第2実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。 第3実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。 第4実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。 第5実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。 第6実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。
(低温冷却システム)
以下、本発明に係る低温冷却システムについての種々の実施形態を図面を参照しつつ説明する。なお、本発明の技術的思想は、これらの実施形態により制限されるものではない。
<第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態に係る低温冷却システムを図2を参照しつつ説明する。なお、図2は、第1実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。
図2に示すように、第1実施形態に係る低温冷却システム100は、機械式冷凍機10と、クライオスタット11と、液体水素貯蔵容器22と、燃料電池25とを有する。
機械式冷凍機10は、公知のGM冷凍機であり、寒冷された作動ガスにより液体水素温度(20K)以下の温度に冷凍される低温端14を有する冷凍部13と、寒冷前後の前記作動ガスにより低温端14よりも高い温度に昇温される高温端20を有する圧縮機19とを備える。
この機械式冷凍機10(GM冷凍機)では、冷凍部13に配されるディスプレーサ機構の駆動に伴う前記作動ガスの体積膨張により前記作動ガスを寒冷させ、寒冷された前記作動ガスの冷凍出力を低温端14に生じさせる。また、低温端14を冷凍させた低圧状態の前記作動ガスは、冷凍部13から配管17を介して圧縮機19に送気される(矢印a参照)。一方、圧縮機19に送気された前記作動ガスは、圧縮機19により高圧状態とされ、配管18を介して冷凍部13に送気される(矢印b参照)。冷凍部13、配管17、18及び圧縮機19のそれぞれは、室温雰囲気下に置かれるが、後述する液体水素貯蔵容器21中の液体水素を通じて熱を奪われた前記作動ガスは、冷凍部13、配管17、18及び圧縮機19において室温雰囲気から十分に断熱され、前記液体水素温度(20K)程度の低温状態で圧縮機19から冷凍部13に圧縮されて送気される。
なお、ここでは、前記GM冷凍機で構成される機械式冷凍機10を例として説明をするが、寒冷された前記作動ガスにより前記液体水素温度以下の温度に冷凍される低温端及び寒冷前後の前記作動ガスにより前記低温端よりも高い温度に昇温される前記高温端を有する機械式冷凍機であれば、特に制限はなく、機械式冷凍機10に代えて公知のスターリング冷凍機、パルスチューブ冷凍機等の公知の機械式冷凍機を用いてもよい。
クライオスタット11は、極低温用真空容器であり、開口部を通じて機械式冷凍機10の低温端14と熱的に接続され、内部に前記液体水素温度(20K)以下の温度で動作する低温動作デバイスが収容される。本実施形態では、一例として超伝導材料にニオブを用いて作製された単一磁束量子回路である超伝導デバイス12がクライオスタット11中に収容されており、超伝導デバイス12は、動作温度である4Kまで冷却されている。
超伝導デバイス12の駆動により発生する熱は、冷凍部13に対する熱負荷15となり、熱負荷15と釣り合う冷凍部13の冷凍出力16によって4Kの動作温度が維持される。
液体水素貯蔵容器22は、高温端20を内部に引き込み、配管23から導入され内部に貯蔵される液体水素21と高温端20とが直接的に接するように構成され、液体水素21が水素ガスに相変化する際の液体水素21の蒸発潜熱により高温端を冷却可能とされる。即ち、昇温された前記作動ガスの熱を高温端20を介して液体水素21の蒸発潜熱で奪うことにより冷却することが可能とされる(図中の矢印c,d参照)。
なお、ここでは、液体水素貯蔵容器22を例として説明をするが、高温端20と熱的に接続されて液体水素21の蒸発潜熱により高温端を冷却可能とするものであれば必ずしも液体水素21と高温端20とが直接的に接する必要はなく、液体水素貯蔵容器22に代えて、良熱伝導体を介して液体水素21の蒸発潜熱が高温端20の熱を間接的に奪うように構成されたものを用いてもよい。また、これらは、公知の液体水素貯蔵容器を用いて適宜構成することができる。
燃料電池25は、液体水素貯蔵容器22と配管24で接続されるとともに配管24を通じて液体水素貯蔵容器22から供給される前記水素ガスを動力源として駆動可能とされる。
また、配線26,27を介して機械式冷凍機10と電気的に接続されるとともに発電した電力を機械式冷凍機10に供給可能とされる。燃料電池25から生じる排熱としては、図中の矢印gのように外部に放出される。
なお、ここでは、燃料電池25を例として説明をするが、前記水素ガスを動力源として駆動可能であれば特に制限はなく、燃料電池25に代えて、水素を燃料として用いるガスタービン発電機、水素をボイラーの燃料として用いる蒸気タービン発電機、水素を内燃機関の燃料として用いるディーゼルエンジン発電機及びガソリンエンジン発電機等の公知の水素発電部を用いてもよい。また、燃料電池25としても公知のものから適宜選択して用いることができる。
燃料電池25としては、配線26,28,29を介して超伝導デバイス12と電気的に接続されるとともに発電した電力を超伝導デバイス12に供給可能とされる。
また、燃料電池25としては、配線26,28,30を介して系外の外部システム(不図示)と電気的に接続され、余剰の電力を前記外部システムに供給することもできる。なお、前記外部システムとしては、特に制限はなく、目的に応じて、公知のものから適宜選択することができる。
以下、第1実施形態に係る低温冷却システム100の動作をエネルギー効率(消費電力)と関連付けて説明する。
前記作動ガスにヘリウムガス(He)を用い、低温端14を4Kまで冷却させる場合の冷凍部13の冷凍出力Qは、前記ヘリウムガスを理想気体として下記式(2)〜(4)により算出される。
ただし、前記式(2)〜(4)中、pは、冷凍部13の吸入圧力(圧縮機19の高圧側の圧力、[Pa])を示し、Vcryoは、冷凍部13の可変容積([m])を示し、pは、冷凍部13の吐出圧力(圧縮機19の低圧側の圧力、[Pa])を示し、m HeRは、前記ヘリウムガスの質量流量([kg/s])を示し、Rは、前記ヘリウムガスの気体定数([J/(kg・K)])を示し、kは、前記ヘリウムガスの比熱比を示し、Tは、冷凍部13の吐出温度(圧縮機19の低圧側の温度([K]))を示し、Tは、低温端14の温度(冷凍温度)([K])を示し、Tは、高温端20の温度(吸入温度)([K])を示す。
また、圧縮機19の断熱仕事(Wad)と前記ディスプレーサの圧縮仕事(Wiso)との和から求められる冷凍部13の理想的な消費電力Pcryo,ideal([W])は、次式(5)で算出される。
ただし、前記式(5)中、cは、前記ヘリウムガスの定圧比熱を示す。
また、損失を考慮した冷凍部13の消費電力Pcryo,real([W])は、先に求めた冷凍出力Q、冷凍部13の理想的な消費電力Pcryo,ideal及び図1で示した関係から導出される、実際の前記機械式冷凍機(GM冷凍機)の前記エネルギー効率を基に決定される補正係数αから、下記式(6),(7)により算出される。なお、下記式(6)中のPcryo,fitは、図1で示した実際の冷凍機の消費電力の近似曲線における、それぞれの冷凍出力Qrのときの消費電力の値を示す。
今、冷凍部13の冷凍出力16(Q)を1Wとし、高温端20の温度Tを20Kとすると冷凍部13の理想的な消費電力Pcryo,ideal([W])は、前記(5)式により15Wとなる。一方、損失を考慮した冷凍部13の消費電力Pcryo,real([W])は、前記式(6),(7)により208Wとなり、非特許文献3に記載された実際の冷凍機(冷凍部13に相当)の消費電力として説明した3,141Wと比較すると、高温端20の温度(T)を300Kから20Kとすることで、冷凍部13の消費電力を1/15以下に抑制することができることが分かる。
冷凍部13の消費電力Pcryo,real([W])の決定に際して考慮した前記損失は、冷凍機の機械的損失及び圧力損失であるが、これらの損失は、高温端20に伝達される熱と切り離して考えることができるため、高温端20に伝達される熱の熱量は、冷凍部13の理想的な消費電力Pcryo,ideal([W])である15Wとなる。
冷凍部13の理想的な消費電力Pcryo,ideal([W])、つまり高温端20に伝達される熱を前記液体水素の潜熱のみで奪う場合の前記液体水素の単位時間当たりの蒸発重さm H2と単位時間当たりの蒸発体積V H2とは、それぞれ下記式(8),(9)で表される。
ただし、前記式(8),(9)中、γは、前記液体水素の蒸発潜熱を示し、ρは、前記液体水素の密度を示す。
ここで、前記液体水素の蒸発潜熱γは、443.0kJ/kgであり、前記液体水素の密度ρは、70.8kg/mであるから、高温端20に伝達される熱の熱量(Qcryo)が15Wである場合、前記式(8),(9)から、前記液体水素の単位時間当たりの蒸発重さm H2が0.0339g/s(122g/h)となり、前記液体水素の単位時間当たりの蒸発体積V H2が0.48mL/s(1.72L/h)となる。
蒸発した水素ガスは、矢印eで示すように配管24を通じて液体水素貯蔵容器22から燃料電池25に供給され、その燃料となる。
燃料電池25として、純水素供給固体高分子形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell,PEFC,例えば、下記参考文献1参照)を用いた場合の燃料電池25(PEFC)の電気出力PFCと排熱QFCとは、それぞれ下記式(10),(11)で表される。なお、例えば、PEFCの動作温度は、70℃程度とされ、液体水素貯蔵容器22から燃料電池25に供給される前記水素ガスは、燃料電池25での発電反応前に適当な昇温手段により20Kから動作温度まで昇温される。
参考文献1:岩崎 和市,金子 隆之,坂田 悦朗「1kW級家庭用燃料電池の大規模実証と水素機開発の現状」,東芝レビュー,Vol.62,pp.50−53,2007
ただし、前記式(10),(11)中、Mは、水素の分子量を示し、ΔHは、発電に伴う化学反応により減少するエンタルピーを示し、ηは、燃料電池25(PEFC)の発電効率を示し、ηは、燃料電池25(PEFC)の排熱回収効率を示す。
ここで、前記参考文献1に記載の値を用いて燃料電池25(PEFC)の発電効率ηを46.0%とし、燃料電池25(PEFC)の排熱回収効率ηを33.2%としたとき、Mは、2.0159g/molであり、ΔHは、242kJ/molであるから、前記式(10),(11)により、燃料電池25(PEFC)の電気出力PFC(図中のf参照)は、1,872Wとなり、排熱QFCは、1,351Wとなる。
燃料電池25(PEFC)の電気出力PFC(=1,872W)は、機械式冷凍機10に対する供給電力(図中のh参照)として冷凍部13の動力源となり、冷凍部13の動作に必要な電力(Pcryo,real=208W)を十分に賄うことができる。
余剰の電力としては、超伝導デバイス12に供給され(図中のi参照)、超伝導デバイス12の駆動に利用することができる。
更に、余剰の電力としては、システム外への供給電力(図中のj参照)として配線30で電気的に接続された任意の外部システムの駆動に利用することもできる。
以上のように、第1実施形態に係る低温冷却システム100によれば、少量の液体水素を供給することで前記液体水素温度(20K)以下の低温環境を効率よく創出することができるうえ、4Kの極低温環境も効率よく創出することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る低温冷却システムを図3を参照しつつ説明する。なお、図3は、第2実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。
第2実施形態に係る低温冷却システムは、第1実施形態に係る低温冷却システムの一部の構成を変更した変形例に係る。以下では、第1実施形態に係る低温冷却システムと異なる構成部分に注目して説明することとし、第1実施形態に係る低温冷却システムと共通する事項については、重複した説明を省略する。また、図中の符号についても、第1実施形態に係る低温冷却システムと共通する事項については、便宜上、共通する符号を用いることとする。
図3に示すように第2実施形態に係る低温冷却システム200では、液体水素貯蔵容器22と燃料電池25とが配管33で接続され、高温端20側に供給される前記液体水素温度を超える温度に昇温された前記作動ガスと、液体水素貯蔵容器22−燃料電池25間を接続する配管33とが熱的に接続され、配管33中の前記水素ガスが前記作動ガスにより昇温可能とされる構成とされる。具体的には、高温端20に良伝熱性の分岐線31の一端が接続され、他端側が熱交換器32に接続される。熱交換器32では、分岐線31を通じて伝達される高温端20の熱を配管33に付与可能とされ、配管33を通じて液体水素貯蔵容器22から燃料電池25に供給される前記水素ガスが昇温可能とされる。なお、分岐線31、熱交換器32としては、公知のものを用いることができる。
また、本例では、配管33と配管24とのそれぞれを通じて液体水素貯蔵容器22から燃料電池25に前記水素ガスを供給するように図示されている(図中の矢印e1,e2参照)が、配管33のみで液体水素貯蔵容器22から燃料電池25に前記水素ガスを供給することとしてもよい。
前記作動ガスの熱を配管33に付与して前記水素ガスを昇温することは、逆に言えば、前記水素ガスの顕熱により前記作動ガスの熱の一部を奪う、つまり高温端20に伝達される熱の一部を奪うこと意味する。
前記液体水素の蒸発潜熱に加え、前記水素ガスの顕熱も高温端20に伝達される熱を奪うために利用する場合、液体水素蒸発重さm H2は、次式(12)で表される。
ただし、前記式(12)中、cH2は、水素の定圧比熱を示し、TLH2は、水素の沸点を示し、Topは、燃料電池25(PEFC)の運転温度を示す。
ここで、水素の定圧比熱cH2は、14.20kJ/(kg・K)であり、水素の沸点TLH2は、20.278Kであるから、燃料電池25(PEFC)の運転温度を70℃とし、第1実施形態で述べたように高温端20に伝達される熱が15Wであるとすると、前記液体水素蒸発重さm H2は、前記式(12)から0.003g/s(10.8g/h)となる。この時の前記液体水素の蒸発体積V H2は、前記(9)式から0.042mL/s(0.15L/h)となる。
また、この場合の燃料電池25(PEFC)の電気出力PFCは、前記式(10)から166Wとなり、燃料電池25(PEFC)の排熱QFCは、前記(11)から120Wとなる。
本第2実施形態では、前記液体水素の蒸発潜熱に加え、前記水素ガスの顕熱を高温端20の冷却に利用することができるため、冷却効率に優れたシステムを実現することができる。同時に、高温端20から奪った熱を、前記水素ガスを燃料電池25(PEFC)の動作温度まで昇温させるためのエネルギーとして利用することができるため、エネルギー効率に優れたシステムを実現することができる。
なお、ここで検証した燃料電池25(PEFC)の電気出力PFC(=166W)としては、冷凍部13を駆動させるのに必要な電力(=208W)と比べ十分ではないため、不足分をシステム外から供給させてもよい(図中の矢印k参照)。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る低温冷却システムを図4を参照しつつ説明する。なお、図4は、第3実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。
第3実施形態に係る低温冷却システムは、第1実施形態に係る低温冷却システムの一部の構成を変更した変形例に係る。以下では、第1実施形態に係る低温冷却システムと異なる構成部分に注目して説明することとし、第1実施形態に係る低温冷却システムと共通する事項については、重複した説明を省略する。また、図中の符号についても、第1実施形態に係る低温冷却システムと共通する事項については、便宜上、共通する符号を用いることとする。
図4に示すように、第3実施形態に係る低温冷却システム300では、高温端20と熱的に接続されるとともに内部に液体水素21が貯蔵される液体水素貯蔵容器22と、液体水素貯蔵容器22の外壁から間隔を空けた状態で液体水素貯蔵容器22外周の全体(又は一部)を覆うように配されるとともに前記間隔で画成された空間と液体水素貯蔵容器22の内部とが配管34aにより連通され液体水素貯蔵容器22内で発生した前記水素ガスが前記空間に滞留可能とされる被覆容器35とを有し、これら液体水素貯蔵容器22と被覆容器35とで液体水素貯蔵部が構成される。被覆容器35としては、公知の真空容器から適宜選択して用いることができる。
被覆容器35を配する場合、外部の室温雰囲気から液体水素貯蔵容器22を断熱して前記室温雰囲気からの液体水素貯蔵容器22への熱の伝達が抑制され、延いては、自然蒸発する液体水素21の使用量を低減可能とされる。また、被覆容器35内に滞留して蒸発直後における温度よりも高い温度に昇温された前記水素ガスを配管34bを介して燃料電池25に供給可能とされる。同時に、外部の室温雰囲気から受け取った熱を、前記水素ガスを燃料電池25(PEFC)の動作温度まで昇温させるためのエネルギーとして利用することができるため、エネルギー効率に優れたシステムを実現することができる。
なお、本例では、配管24と配管34bとのそれぞれを通じて前記液体水素貯蔵部から燃料電池25に前記水素ガスを供給するように図示されている(図中の矢印e3〜e5参照)が、配管34bのみで前記液体水素貯蔵部から燃料電池25に前記水素ガスを供給することとしてもよい。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る低温冷却システムを図5を参照しつつ説明する。なお、図5は、第4実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。
第4実施形態に係る低温冷却システムは、第1実施形態に係る低温冷却システムの一部の構成を変更した変形例に係る。以下では、第1実施形態に係る低温冷却システムと異なる構成部分に注目して説明することとし、第1実施形態に係る低温冷却システムと共通する事項については、重複した説明を省略する。また、図中の符号についても、第1実施形態に係る低温冷却システムと共通する事項については、便宜上、共通する符号を用いることとする。
図5に示すように、第4実施形態に係る低温冷却システム400では、液体水素貯蔵容器22−燃料電池25間を接続する配管37a,bが、経路中で前記液体水素温度を超え室温未満の低温環境で動作するサブデバイス36と熱的に接続され、液体水素貯蔵容器22から排出された前記水素ガスによりサブデバイス36が冷却されるとともにサブデバイス36で昇温された前記水素ガスが燃料電池25に供給されるように構成される。サブデバイス36としては、特に制限はなく、前記低温環境で動作する公知のデバイスから目的に応じて適宜選択することができ、例えば、動作温度が液体窒素温度(77K)付近とされる酸化物超伝導体を材料としたデバイスやバイオデバイスが挙げられる。
このように構成される低温冷却システム400では、冷却された前記水素ガスがサブデバイス36の駆動に有効活用されるとともに、燃料電池25に供給される前記水素ガスを燃料電池25の動作温度に応じて効率よく昇温することが可能とされ、よりエネルギー効率に優れたシステムを実現することができる。
なお、本例では、配管24と配管37a,bとのそれぞれを通じて液体水素貯蔵容器22から燃料電池25に前記水素ガスを供給するように図示されている(図中の矢印e6〜e8参照)が、配管37a,bのみで液体水素貯蔵容器22から燃料電池25に前記水素ガスを供給することとしてもよい。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る低温冷却システムを図6を参照しつつ説明する。なお、図6は、第5実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。
第5実施形態に係る低温冷却システムは、第1実施形態に係る低温冷却システムの一部の構成を変更した変形例に係る。以下では、第1実施形態に係る低温冷却システムと異なる構成部分に注目して説明することとし、第1実施形態に係る低温冷却システムと共通する事項については、重複した説明を省略する。また、図中の符号についても、第1実施形態に係る低温冷却システムと共通する事項については、便宜上、共通する符号を用いることとする。
図6に示すように、第5実施形態に係る低温冷却システム500では、更に、液体水素貯蔵容器22と熱的に接続されるとともに燃料電池25と電気的に接続され、燃料電池25から供給される電力を用いて液体水素貯蔵容器22を冷却可能とされる冷却手段38を有する。具体的には、小型のGM冷凍機等の公知の冷凍機で構成される冷却手段38が液体水素貯蔵容器22の内部に配される。冷却手段38は、配線39aを介して燃料電池25と電気的に接続され、また、冷却手段38からの排熱は、動作温度に応じて配管39bを介して燃料電池25に供給可能とされる(図中の矢印e10,e11参照)。なお、配管24を通じて液体水素貯蔵容器22から燃料電池25に前記水素ガスが供給される(図中の矢印e9参照)。
このように構成される第5実施形態に係る低温冷却システム500では、液体水素貯蔵容器22が冷却手段38により冷却され、延いては、液体水素21の自然蒸発が抑制されることから、液体水素21の使用量を低減してより効率的なシステムを実現することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る低温冷却システムを図7を参照しつつ説明する。なお、図7は、第6実施形態に係る低温冷却システムの概要を説明するための説明図である。
第6実施形態に係る低温冷却システムは、第1実施形態に係る低温冷却システムの一部の構成を変更した変形例に係る。以下では、第1実施形態に係る低温冷却システムと異なる構成部分に注目して説明することとし、第1実施形態に係る低温冷却システムと共通する事項については、重複した説明を省略する。また、図中の符号についても、第1実施形態に係る低温冷却システムと共通する事項については、便宜上、共通する符号を用いることとする。
図7に示すように、第6実施形態に係る低温冷却システム600では、液体水素貯蔵容器22−燃料電池間を接続する配管24の経路中において、配線41aを介して燃料電池25と電気的に接続され(図中の矢印e12参照)、燃料電池25から供給される電力を用いて配管24中の前記水素ガスの一部を再液化可能とされるとともに、配管24から分岐された分岐配管41bを通じて液体水素貯蔵容器22と接続され、再液化された液体水素を液体水素貯蔵容器22に再導入可能とされる再液化手段40が配されて構成される。ここで、液体水素貯蔵容器22から排出された前記水素ガスは、再液化手段40に導入された後、一部が再液化されて液体水素貯蔵容器22に再導入され、残りが燃料電池25に供給される(図中の矢印e13〜e15参照)。
ここで、再液化手段40としては、特に制限はなく、例えば、下記参考文献2に記載のヘリウム−水素凝縮サイクルを用いた水素液化装置等が挙げられる。
参考文献2:安永 義博、日立評論、Vol.53,No.8,pp.31−36(1971)
このように構成される第6実施形態に係る低温冷却システム600では、再液化手段40で再液化を行う前記水素ガスが蒸発直後のものであるため十分に冷却されており、また、液体水素状態で安定であるパラ水素の割合も十分に高いため、効率的な再液化が可能とされる。よって、再液化により液体水素21の消費量が低減され、システムに供給される液体水素21の量を大幅に削減することができる。
また、再液化手段40の駆動に必要な駆動電力が燃料電池25から供給可能とされる。よって、燃料電池25を利用したエネルギー効率に優れたシステムを実現することができる。
10 機械式冷凍機
11 クライオスタット
12 超伝導デバイス
13 冷凍部
14 低温端
15 熱負荷
16 冷凍出力
17,18,23,24,33,34a,34b,37a,37b,39b 配管
19 圧縮機
20 高温端
21 液体水素
22 液体水素貯蔵容器
25 燃料電池
26,27,28,29,30,39a,41a 配線
31 分岐線
32 熱交換器
35 被覆容器
36 サブデバイス
38 冷却手段
40 再液化手段
41b 分岐配管
100,200,300,400,500,600 低温冷却システム

Claims (8)

  1. 寒冷された作動ガスにより液体水素温度以下の温度に冷凍される低温端及び寒冷前後の前記作動ガスにより前記低温端よりも高い温度に昇温される高温端を有する機械式冷凍機と、
    前記低温端と熱的に接続され、内部に前記液体水素温度以下の温度で動作する低温動作デバイスが収容されるクライオスタットと、
    前記高温端と熱的に接続されるとともに内部に液体水素が貯蔵され、前記液体水素が水素ガスに相変化する際の前記液体水素の蒸発潜熱により前記高温端を冷却可能とされる液体水素貯蔵部と、
    前記液体水素貯蔵部と配管で接続されるとともに前記配管を通じて前記液体水素貯蔵部から供給される前記水素ガスを動力源として駆動可能とされ、かつ、前記機械式冷凍機と電気的に接続されるとともに発電した電力を前記機械式冷凍機に供給可能とされる水素発電部と、
    を有することを特徴とする低温冷却システム。
  2. 水素発電部と低温動作デバイスとが電気的に接続され、前記水素発電部で発電した電力を前記低温動作デバイスに供給可能とされる請求項1に記載の低温冷却システム。
  3. 高温端側に供給される前記液体水素温度を超える温度に昇温された作動ガスと、液体水素貯蔵部−水素発電部間を接続する配管とが熱的に接続され、前記配管中の前記水素ガスが前記作動ガスにより昇温可能とされる請求項1から2のいずれかに記載の低温冷却システム。
  4. 液体水素貯蔵部が、高温端と熱的に接続されるとともに内部に液体水素が貯蔵される液体水素貯蔵容器と、前記液体水素貯蔵容器外壁から間隔を空けた状態で前記液体水素貯蔵容器外周の全体又は一部を覆うように配されるとともに前記間隔で画成された空間と前記液体水素貯蔵容器の内部とが連通され前記液体水素貯蔵容器内で発生した水素ガスが前記空間に滞留可能とされる被覆容器とを有する請求項1から3のいずれかに記載の低温冷却システム。
  5. 液体水素貯蔵部−水素発電部間を接続する配管が、経路中で液体水素温度を超え室温未満の低温環境で動作するサブデバイスと熱的に接続され、前記液体水素貯蔵部から排出された水素ガスにより前記サブデバイスが冷却されるとともに前記サブデバイスで昇温された前記水素ガスが前記水素発電部に供給される請求項1から4のいずれかに記載の低温冷却システム。
  6. 更に、液体水素貯蔵部と熱的に接続されるとともに水素発電部と電気的に接続され、前記水素発電部から供給される電力を用いて前記液体水素貯蔵部を冷却可能とされる冷却手段を有する請求項1から5のいずれかに記載の低温冷却システム。
  7. 液体水素貯蔵部−水素発電部間を接続する配管の経路中に、前記水素発電部と電気的に接続され、前記水素発電部から供給される電力を用いて前記配管中の水素ガスの一部を再液化可能とされるとともに、前記配管から分岐された分岐配管を通じて前記液体水素貯蔵部と接続され、再液化された液体水素を前記液体水素貯蔵部に再導入可能とされる再液化手段が配される請求項1から6のいずれかに記載の低温冷却システム。
  8. 水素発電部が外部システムと電気的に接続され、余剰の電力を前記外部システムに供給可能とされる請求項1から7のいずれかに記載の低温冷却システム。
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