JP2019124199A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】突起部及び溝部の摩耗を低減することができる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供する。【解決手段】本発明に係るバルブタイミング制御装置は、複数のベーンV1〜V4のうち特定のベーンV1に、ベーンロータ20の回転方向である周方向に沿って形成された溝部42が形成されている。また、この溝部42に対応して、スプロケット13には、溝部42内に挿入され、かつ溝部42の一端壁42a又は他端壁42bに当接することをもってハウジング10とベーンロータ20との相対回転範囲を規制する突起部としてのピン41が設けられている。【選択図】図3
Description
本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
従来のバルブタイミング制御装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
このバルブタイミング制御装置は、内周側に突出する複数のシューを有し、クランクシャフトと同期回転するほぼ筒状のハウジングと、外周側に突出する複数のベーンを有し、カムシャフトと同期回転するベーンロータと、を備える。ハウジングとベーンロータの間には、両者の相対回転範囲を規制する相対回転規制手段が設けられている。この相対回転規制手段は、ベーンロータの基部に相当するロータ本体に周方向に沿って設けられた溝部と、ハウジングの端面に設けられ、溝部の周方向の各端壁に当接することをもって前記相対回転範囲を規制する突起部としてのピンと、で構成されている。
しかしながら、前記従来のバルブタイミング制御装置は、溝部がロータ本体側に配置される結果、当該溝部に挿通するピンのロータ回転中心からの径方向距離が小さくなってしまっていた。このため、溝部の周方向の各端壁との当接時にピンに作用する荷重が大きくなり、ピン又は溝部の摩耗が増大してしまう問題があった。
本発明は、前記従来のバルブタイミング制御装置の実情に鑑みて案出されたものであり、突起部及び溝部の摩耗を低減することができる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することを目的としている。
本発明は、その一態様として、複数のベーンのうち特定のベーンとプレート部材の一方に設けられ、ベーンロータの回転方向である周方向に沿って形成された溝部と、前記特定のベーンと前記プレート部材の他方に設けられ、かつ前記溝部内に挿入され、該溝部における前記周方向の一方の内壁又は他方の内壁に当接することをもって、ハウジングとベーンロータとの相対回転範囲を規制する突起部と、を備える。
本発明によれば、突起部及び溝部の摩耗を低減することができる。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、下記の実施形態では、当該装置を、従来と同様、吸気側のバルブタイミング制御装置に適用したものを示しているが、当然に、排気側のバルブタイミング制御装置に適用することも可能である。
〔第1実施形態〕
図1〜図4は本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の第1実施形態を示す。なお、当該実施形態の説明においては、便宜上、図2の左側を「前」、右側を「後」として説明する。また、図2の回転軸線Zに沿う方向を「軸方向」、回転軸線Zに直交する方向を「径方向」、回転軸線Z周りの方向を「周方向」として説明する。
図1〜図4は本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の第1実施形態を示す。なお、当該実施形態の説明においては、便宜上、図2の左側を「前」、右側を「後」として説明する。また、図2の回転軸線Zに沿う方向を「軸方向」、回転軸線Zに直交する方向を「径方向」、回転軸線Z周りの方向を「周方向」として説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の分解斜視図を示している。図2は、図1に示すバルブタイミング制御装置をカムシャフトの回転中心軸線に沿って切断した断面図を示し、これに油圧回路を付加したものである。
図1、図2に示すように、バルブタイミング制御装置は、図示外のクランクシャフトの回転力により回転駆動されるスプロケット13と、該スプロケット13に対して相対回転可能に設けられるカムシャフト2と、の間に介装される。そして、このバルブタイミング制御装置は、後述する所定の油圧給排手段50を通じて作動制御されることによって、スプロケット13と同期回転する前記クランクシャフトとカムシャフト2との相対回転位相を変換する。
具体的には、バルブタイミング制御装置は、スプロケット13と連結され、内周側に突出する第1〜第4シューS1〜S4を有するハウジング10と、該ハウジング10の内周側に相対回転可能に収容され、外周側に突出する第1〜第4ベーンV1〜V4を有するベーンロータ20と、を備える。
カムシャフト2は、図示外のシリンダヘッドに設けられた軸受部に回転可能に支持され、図示外の駆動カムを介して図示外の吸気弁を開作動させる。また、このカムシャフト2の前端部には、後述するロータ本体21の後端部内周側に臨んでベーンロータ20との接続に供するロータ接続部2aが設けられている。このロータ接続部2aの内部には、軸方向に沿って、ベーンロータ20を締結するためのカムボルト4がねじ込まれる雌ねじ部2bが形成されている。
ハウジング10は、軸方向の両端が開口する円筒状のハウジング本体11と、該ハウジング本体11の前端側の開口部を閉塞するフロントプレート12と、ハウジング本体11の後端側の開口部を閉塞するリヤプレートを構成するスプロケット13と、を有する。そして、このハウジング本体11、フロントプレート12及びスプロケット13は、複数(本実施形態では4つ)のボルト14によって共締め固定されている。
なお、本実施形態では、ハウジング10について、前後両側が開口する態様を例示したが、当該ハウジング10は、必ずしも前後両側が開口している必要はない。換言すれば、このハウジング10については、例えばハウジング本体11が有底円筒状に形成され、フロントプレート12又はリヤプレート(スプロケット)13のどちらか一方のみを有する態様であってもよい。
ハウジング本体11は、焼結金属材料によって一体に形成されたものであり、周方向のほぼ等間隔位置には、第1〜第4シューS1〜S4が内方へ突出するかたちで一体に設けられている。これら第1〜第4シューS1〜S4は、平面視ほぼ台形状を呈し、それぞれ各基部側(外周側)の内部軸方向に沿って、各ボルト14の軸部が貫通するボルト貫通孔11aが形成されている。
また、第1〜第4シューS1〜S4の各先端部には、それぞれ径方向内側に開口する横断面ほぼ矩形状のシール溝が軸方向へ沿って形成されていて、このシール溝内に、ほぼ角柱状のシール部材15が取り付けられている。すなわち、各シール部材15がロータ本体21の外周面に摺接することによって、第1〜第4シューS1〜S4と第1〜第4ベーンV1〜V4との間に形成される空間が、それぞれ後述する遅角室Re又は進角室Adとして液密に仕切られる。
フロントプレート12は、所定の金属材料からなる円板状を呈し、ほぼ中央位置に、カムボルト4が貫通するカムボルト孔12aが形成されている。このカムボルト孔12aは、カムボルト4の頭部が着座するワッシャ6の外径よりも大径に設定されていて、カムボルト4の頭部とベーンロータ20の間に配置されるワッシャ6を受容する。また、フロントプレート12の外周側の領域には、それぞれ各ボルト貫通孔11aに対応する位置に、各ボルト14の軸部が貫通する4つのボルト貫通孔12bが形成されている。
スプロケット13は、燒結金属により一体に成形されてなるもので、円板状に形成された端壁16と、該端壁16の後端部より軸方向に沿って延びる中空状の筒状部17と、該筒状部17の外周側に突出形成された複数の歯部18と、を有する。歯部18には、図示外のタイミングチェーンが巻き掛けられ、このタイミングチェーンを介して前記図示外のクランクシャフトと連係し、該クランクシャフトと同期回転する。
端壁16には、ほぼ中央位置に、カムシャフト2のロータ接続部2aが貫通するシャフト貫通孔13aが形成されている。また、この端壁16の外周側の領域には、各ボルト貫通孔11aに対応する位置に、それぞれ各ボルト14の雄ねじ部が螺着する雌ねじ穴13bが形成されている。
さらに、端壁16には、後述するロックピン32の先端部の外径よりも大径に設定されたロック穴構成部16aが、軸方向に沿って貫通形成されている。このロック穴構成部16aの内部には、ほぼ有底円筒状に形成された樹脂製のスリーブ19が収容保持されている。すなわち、このスリーブ19によって、後述するロックピン32の先端部が係合可能なロック穴31が構成されている。このロック穴31の内径は、ロックピン32の先端部の外径とほぼ同じに設定されていて、該ロックピン32の先端部と過不足なく係合可能となっている。
ベーンロータ20は、所定の金属材料によって一体に形成されたものであり、中央部にほぼ円筒状に形成されたロータ本体21と、該ロータ本体21の外周側へ放射状に突出するかたちで一体に設けられた第1〜第4ベーンV1〜V4と、を有する。また、このベーンロータ20は、ハウジング10に対する相対回転の範囲を規制する回転範囲規制手段40により、ハウジング10に対する相対回転範囲が設定されている。
ロータ本体21は、後方へ向かって開口するほぼ有底円筒状を呈し、油圧給排手段50による油圧の給排に供する筒状部21aと、該筒状部21aの前端側を閉塞するかたちで設けられ、カムボルト4によるベーンロータ20の締結に供する端壁21bと、を有する。
筒状部21aには、第1〜第4ベーンV1〜V4を挟んだ周方向の両側位置に、遅角側油溝23及び進角側油孔24が形成されている。すなわち、筒状部21aの内周側には、カムシャフト2のロータ接続部2aが挿入されていて、このロータ接続部2aの内部に形成される後述の各油通路51,52、遅角側油溝23、進角側油孔24を介して後述する遅角室Re又は進角室Adに油圧が給排される。
端壁21bには、ほぼ中央部に、カムボルト4の軸部が貫通するボルト貫通孔21cが軸方向に沿って貫通形成されている。すなわち、このボルト貫通孔21cを貫通するカムボルト4の頭部がワッシャ6を介して当該端壁21bの前端面に着座することによって、ベーンロータ20がカムシャフト2の端部に締結されている。
第1〜第4ベーンV1〜V4は、それぞれ第1〜第4シューS1〜S4の周方向間に配置される。そして、第1〜第4ベーンV1〜V4の各先端部には、第1〜第4シューS1〜S4と同様に、それぞれ径方向外側に開口する横断面ほぼ矩形状のシール溝が軸方向へ沿って形成されていて、このシール溝内に、ほぼ角柱状のシール部材25が取り付けられている。すなわち、各シール部材25がハウジング本体11の内周面に摺接することで、第1〜第4シューS1〜S4の周方向間に画定される空間が、第1〜第4ベーンV1〜V4によって、それぞれ後述する遅角室Re又は進角室Adとして液密に仕切られる。
また、第1〜第4ベーンV1〜V4のうち第1ベーンV1のみが、他の第2〜第4ベーンV2〜V4に比べて大きな周方向幅を有する特定のベーンとして構成されている。そして、この第1ベーンV1の内部には、機関停止時にハウジング10に対するベーンロータ20の相対回転位相を保持する周知のロック機構30が収容されている。
ロック機構30は、第1ベーンV1に収容され、スプロケット13のロック穴31に係合可能に設けられたロック部材であるロックピン32と、該ロックピン32をスプロケット13側へ付勢する付勢部材としてのスプリング33と、を備える。ロックピン32は、第1ベーンV1の内部を軸方向に貫通するピン収容孔34に摺動可能に収容され、スプロケット13側に進出することによりロック穴31に係合する。スプリング33は、フロントプレート12とロックピン32の間で予圧縮され、この予圧縮に基づく付勢力によりロックピン32をスプロケット13側へ付勢する。
かかる構成から、ロック機構30は、ロック穴31とロックピン32との周方向位置が合致すると、スプリング33によって付勢されたロックピン32の先端部がロック穴31内に押し込まれて、ハウジング10とベーンロータ20の相対回転が規制されるロック状態となる。
また、第1ベーンV1の後端面(スプロケット13との対向端面)には、後述する遅角室Reとロック穴31とを連通する連通溝35が設けられている。すなわち、この連通溝35を介してロックピン32の先端側に油圧が作用することで、この油圧によってロックピン32が押し退けられ、前記ロック状態が解除される。
回転範囲規制手段40は、スプロケット13の端壁16の外周縁部に設けられたピン穴16bに圧入された突起部としてのピン41と、第1ベーンV1の外周縁部に周方向に沿って設けられた溝部42と、を備える。すなわち、この回転範囲規制手段40は、溝部42内を軸方向に沿って挿通するピン41を、溝部42の周方向一方の内壁である一端壁42a又は他方の内壁である他端壁42bに当接させることで、ハウジング10とベーンロータ20との相対回転範囲を規制する。
油圧給排手段50は、後述する遅角室Reもしくは進角室Adに対して油圧を選択的に供給する、又は、遅角室Reもしくは進角室Ad内の作動油を排出するものである。具体的には、この油圧給排手段50は、遅角側油溝23に接続する遅角側油通路51と、進角側油孔24に接続する進角側油通路52と、電磁弁55を介して一方の油通路51,52に油圧を供給するポンプ53と、電磁弁55を介して他方の油通路51,52に接続するドレン通路54と、を備える。
遅角側油通路51は、カムシャフト2の内部軸方向に沿って設けられた遅角側接続通路56aと、該遅角側接続通路56aの前端部外周に設けられた環状溝56bを介して遅角側油溝23と連通する。同様に、進角側油通路52は、カムシャフト2の内部軸方向に沿って遅角側接続通路56aとほぼ平行に設けられた進角側接続通路56cと、該進角側接続通路56cの前端部外周に設けられた環状溝56dを介して進角側油孔24と連通する。
電磁弁55は、2方向切換弁であって、車載された各種センサの検出結果に基づいて出力される図示外の電子コントロールユニット(ECU)からの制御信号により、各油通路51,52とポンプ53及びドレン通路54との接続を選択的に切換制御する。
図3は、図2のA−A線に沿って切断したバルブタイミング制御装置の横断面図であって、ハウジング10に対してベーンロータ20が最遅角位置に位置した状態を示している。また、図4は、図3と同様、図2のA−A線に沿って切断したバルブタイミング制御装置の横断面図であって、ハウジング10に対してベーンロータ20が最進角位置に位置した状態を示している。
図3、図4に示すように、ハウジング10は、軸方向の両端が開口する円筒状のハウジング本体11と、このハウジング本体11の前端側の開口部を閉塞する図示外のフロントプレートと、ハウジング本体11の後端側の開口部を閉塞するスプロケット13と、を有する。そして、ハウジング本体11には、周方向におけるほぼ等間隔位置に、内周側へ突出する4つのシューである第1〜第4シューS1〜S4が、当該ハウジング本体11と一体に設けられている。第1〜第4シューS1〜S4は、平面視ほぼ台形状を呈し、比較的幅広となる各基部側に、それぞれボルト貫通孔11aが形成されている。また、第1〜第4シューS1〜S4の先端部には、径方向内側に開口するシール溝が形成されていて、このシール溝内に、シール部材15が配置されている。
ベーンロータ20は、ほぼ円筒状に形成されたロータ本体21の外周側に、放射状に突出する4つのベーンである第1〜第4ベーンV1〜V4、すなわち比較的幅広の第1ベーンV1と、比較的幅狭の第2〜第4ベーンV2〜V4が一体に形成されている。また、このベーンロータ20は、ハウジング10に対する相対回転の範囲を規制する回転範囲規制手段40により、ハウジング10に対する相対回転範囲が設定されている。
回転範囲規制手段40は、スプロケット13の端壁16の外周縁部に設けられたピン穴16bに圧入により固定されたピン41と、第1ベーンV1の外周縁部に周方向に沿って設けられた溝部42と、を備える。すなわち、この回転範囲規制手段40は、溝部42内を軸方向に沿って挿通するピン41を、溝部42の一端壁42a又は他端壁42bに当接させることによって、ハウジング10とベーンロータ20との相対回転範囲を規制する。換言すれば、溝部42の周方向幅をもって、ベーンロータ20の相対回転範囲が設定されている。
なお、本実施形態では、スプロケット13に対してピン41をピン穴16bに圧入することによって固定する態様を例示するが、当該態様に限定されるものではない。換言すれば、ピン41としては、スプロケット13に固定されればよく、例えばねじ込みにより固定するなど、他の固定態様であってもよい。
また、ピン41の表面は、めっき処理や焼き入れ処理が施されていることが望ましい。これにより、後述する本発明によるピン41の摩耗低減効果と合わせて、溝部42との当接によるピン41の摩耗をより効果的に抑制することができる。
溝部42は、第1ベーンV1の外周縁部であって、遅角室Re寄りの周方向領域に、ロックピン32と径方向に並ぶように設けられている。この溝部42は、径方向外側へ開口する横断面ほぼ矩形状を呈し、遅角室Re側の回転を規制する一端壁42aと、進角室Ad側の回転を規制する他端壁42bと、を有する。かかる構成から、図3に示すように、ピン41が溝部42の一端壁42aに当接することにより、ベーンロータ20の遅角室Re側の回転が規制され、図4に示すように、ピン41が溝部42の他端壁42bに当接することにより、ベーンロータ20の進角室Ad側の回転が規制される。
なお、上記の回転範囲規制にあたり、図3、図4に示すように、進角室Ad側の回転規制時は勿論のこと、遅角室Re側の回転規制時であっても、第1〜第4ベーンV1〜V4は、それぞれ第1〜第4シューS1〜S4に当接しないような構成となっている。換言すれば、本実施形態では、ベーンロータ20の回転範囲規制に際して、各ボルト14の軸力に依存しない構成となっている。これにより、ハウジング10におけるハウジング本体11とスプロケット13との周方向の相対位置にズレが生じてしまうおそれがなく、ハウジング10に対するベーンロータ20の適切な相対位相変換を確保することができる。
また、第1〜第4ベーンV1〜V4は、それぞれ先端側の周方向幅が広く、かつ基端側の周方向幅が狭くなる平面視ほぼ台形状に形成されている。そして、この第1〜第4ベーンV1〜V4の先端部には、第1〜第4シューS1〜S4と同様、それぞれ径方向外側に開口する横断面ほぼ矩形状のシール溝が軸方向へ沿って形成されていて、このシール溝内には、ほぼ角柱状のシール部材25が取り付けられている。
ここで、これら各シール部材25のうち第1ベーンV1に配置されるシール部材25については、ロックピン32がロック穴31に係合した状態において第1ベーンV1とシューS1〜S4との周方向距離が遠くなる側(進角室Ad側)に配置されている。換言すれば、第1ベーンV1に配置されるシール部材25は、周方向においてロック機構30とオーバーラップせず、該ロック機構30に対して周方向に離間する位置に配置されている。特に、本実施形態では、第1ベーンV1の先端部を進角室Ad側へと膨出してなる膨出部26が設けられていて、この膨出部26を設けることで、シール部材25がロック機構30に対して周方向へより離間するかたちで配置されている。
ハウジング10に対するベーンロータ20の相対回転にあたり、第1〜第4シューS1〜S4に設けられたシール部材15が、ロータ本体21の外周面に摺接すると共に、第1〜第4ベーンV1〜V4に設けられたシール部材25が、ハウジング本体11の内周面に摺接する。これにより、第1〜第4シューS1〜S4の周方向間が、遅角作動室(以下、「遅角室」と略称する。)Reと、進角作動室(以下、「進角室」と略称する。)Adとに、液密に仕切られる。そして、この遅角室Re又は進角室Adに油圧給排手段50から選択的に油圧が供給されることによって、バルブタイミング制御装置が作動制御される。
ロータ本体21の筒状部21aの内部には、第1〜第4ベーンV1〜V4のうち遅角室Re側の基部に隣接する周方向位置に、それぞれ遅角室Reと連通する遅角側油溝23が、径方向に沿って貫通形成されている。これにより、各遅角室Reには、それぞれ各遅角側油溝23を介して油圧が給排される。
さらに、第1ベーンV1の遅角室Re側の基部における後端側の側面には、遅角室Reとロック穴31とを連通する連通溝35が、周方向へ直線状に形成されている。この連通溝35は、遅角側油溝23を通じて遅角室Reに導入された油圧をロックピン32の先端側に導くことにより、前記ロック状態の解除に供する。
また、筒状部21aの後端部には、第1〜第4ベーンV1〜V4のうち進角室Ad側の基部に隣接する周方向位置に、それぞれ進角室Adと連通する進角側油孔24が、径方向に沿って貫通形成されている。これにより、各進角室Adには、それぞれ各進角側油孔24を介して油圧が給排される。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の特徴的な作用を、図3、図4に基づいて説明する。
バルブタイミング制御装置では、機関停止状態になると、カムシャフト2を介して伝達されるいわゆる交番トルクによって、ベーンロータ20が最遅角側へと回転する。やがて、第1ベーンV1においてピン41が溝部42の一端壁42aに当接したところで、ベーンロータ20の遅角側の回転が規制されて、図3に示すような最遅角状態となる。ここで、ピン41によってベーンロータ20の遅角側の回転は規制されるも、前記交番トルクによって、ベーンロータ20が周方向にばたつくことで、ピン41は溝部42の一端壁42aとの当接を繰り返すことになる。
また、機関運転中であっても、バルブタイミング制御装置が最遅角状態に制御された場合、ベーンロータ20は、図3に示すような最遅角状態、すなわち、ピン41が溝部42の他端壁42bに当接した状態となる。その後、前記交番トルクによってベーンロータ20が周方向にばたつくことで、ピン41が溝部42の一端壁42aと当接を繰り返すことになる。
一方、機関運転中において、バルブタイミング制御装置が最進角状態に制御された場合は、ベーンロータ20は、図4に示すような最進角状態、すなわち、ピン41が溝部42の他端壁42bに当接した状態となる。その後、前記交番トルクによってベーンロータ20が周方向にばたつくことで、ピン41が溝部42の他端壁42bと当接を繰り返すことになる。
このように、バルブタイミング制御装置が最遅角状態又は最進角状態に制御され、ピン41が溝部42の一端壁42a又は他端壁42bと当接したとき、前記交番トルクによりベーンロータ20が周方向にばたついて、ピン41が溝部42の一端壁42a又は他端壁42bと当接を繰り返すことになる。この際、機関運転中は、遅角室Re又は進角室Adに油圧が導入されているため、当該油圧によって溝部42の一端壁42a又は他端壁42bとピン41との当接が緩衝されることになる。ところが、機関停止状態では、遅角室Re及び進角室Adのいずれにも油圧が導入されないため、前記交番トルクによりピン41と溝部42の一端壁42a又は他端壁42bとが直接的に当接することになる。
かかるピンの当接に際し、従来のバルブタイミング制御装置では、とりわけ、回転範囲規制手段を構成する溝部がベーンロータの内周側に設けられるロータ本体に配置されていたため、当該溝部に挿通するピンのロータ回転中心からの径方向距離が短くなってしまっていた。すると、カムシャフトから伝達される交番トルクによって溝部の一端壁又は他端壁との当接時にピンに作用する荷重は、ピンのロータ回転中心からの径方向距離が短いほど大きくなるため、溝部の一端壁又は他端壁との当接時にピンに作用する荷重が大きくなり、ピン又は溝部の摩耗が増大してしまう問題があった。
これに対して、本実施形態に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置では、以下の効果が奏せられることにより、前記従来のバルブタイミング制御装置の課題を解決することができる。
本実施形態に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置は、内燃機関のクランクシャフトとカムシャフト2との相対回転位相を変更することにより、カムシャフト2が駆動する吸気弁(又は排気弁)の開閉タイミングを調整する内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、前記クランクシャフトからの回転力が伝達されるハウジングであって、カムシャフト2の回転軸線Zに沿う軸方向に開口部を有する筒状のハウジング本体11と、ハウジング本体11から径方向の内側に延びる複数のシューである第1〜第4シューS1〜S4と、ハウジング本体11の前記開口部を閉塞するプレート部材であるスプロケット13と、を有するハウジング10と、ハウジング10の内側に配置されたベーンロータであって、カムシャフト2に固定されるロータ本体21と、ロータ本体21から前記径方向の外側に延び、第1〜第4シューの間を仕切る複数のベーンである第1〜第4ベーンV1〜V4と、を有するベーンロータ20と、第1〜第4ベーンV1〜V4のうち特定のベーンである第1ベーンV1又はスプロケット13の一方(本実施形態では第1ベーンV1)に設けられ、ベーンロータ20の回転方向である周方向に沿って形成された溝部42と、第1ベーンV1又はスプロケット13の他方(本実施形態ではスプロケット13)に設けられ、かつ溝部42内に挿入され、該溝部42における前記周方向の一方の内壁である一端壁42a又は他方の内壁である他端壁42bに当接することをもって、ハウジング10とベーンロータ20との相対回転範囲を規制する突起部としてのピン41と、を備える。
このように、本実施形態では、回転範囲規制手段40を構成する溝部42がベーンロータ20の外周側に配置されるベーン(第1ベーンV1)に設けられている。これにより、前記交番トルクという所定トルクTに対し、ロータ回転中心Pから前記交番トルクの作用点までの径方向距離Lが長くなる。このため、前記交番トルクに起因して溝部42の一端壁42aと当接する際にピン41に作用する荷重F(=T/L)を低減することが可能となる。すなわち、ピン41と溝部42との当接時に作用する荷重が低減されることにより、ピン41又は溝部42の摩耗を低減することができる。その結果、ハウジング10に対するベーンロータ20の相対回転範囲が広がるなど、バルブタイミング制御装置の相対回転位相の変換精度の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態の作用効果を得るには、回転範囲規制手段40を構成する溝部42が、ベーンロータ20の内周側に配置されるロータ本体21ではなく、ベーンロータ20の外周側に配置されるベーンV1〜V4に設けられていればよい。したがって、本実施形態で例示したように、溝部42は、ベーン(第1ベーンV1)の外周縁部に設けられている必要はなく、少なくとも当該ベーンの領域に形成されていれば、上記実施形態の作用効果を得ることができる。
また、本実施形態では、溝部42は、第1ベーンV1に設けられ、ピン41は、スプロケット13に設けられ、第1ベーンV1は、前記軸方向に出没可能なロック部材としてのロックピン32を有し、第1ベーンV1以外の複数のベーンである第2〜第4ベーンV2〜V4に対して前記周方向の幅が大きく設定され、スプロケット13は、ハウジング10とベーンロータ20とが所定の前記相対回転位相のときにロックピン32が係合可能なロック穴31を有する。
このように、本実施形態では、ロックピン32が配置される、他のベーンである第2〜第4ベーンV2〜V4と比べて周方向幅の大きい第1ベーンV1に、溝部42が設けられている。これにより、溝部42の周方向幅を比較的大きく確保することが可能となり、ハウジング10に対するベーンロータ20の相対回転範囲を大きく設定できるメリットがある。
また、本実施形態では、溝部42は、前記径方向においてロックピン32と並んで配置される。
このように、本実施形態では、溝部42がロックピン32と径方向に並列に配置されていることで、前記周方向幅の大きい第1ベーンV1の空きスペースを有効活用することができ、該第1ベーンV1のスペース効率の向上が図れる。
また、本実施形態では、溝部42は、特定のベーンである第1ベーンV1の前記径方向の外側に配置されている。
このように、本実施形態では、溝部42が第1ベーンV1の径方向外側に配置されていることで、当該溝部42を第1ベーンV1の径方向内側に配置する場合と比べて、ロータ回転中心Pからの径方向距離が相対的に長くなる。このため、前記交番トルクの作用点において、ピン41に作用する荷重を低減することができる。その結果、ピン41の摩耗がさらに低減され、ピン41の外径をより小さく設定することができる。これにより、ピン41のレイアウト性を向上させることができる。加えて、ピン41の外径が小さくなることで、当該ピン41の圧入代を小さくすることが可能となる結果、当該ピン41の圧入に伴うハウジング10の変形量を縮小することができる。
また、本実施形態では、複数のベーンである第1〜第4ベーンV1〜V4は、前記径方向の外側の端部に、ハウジング本体11の内周面と摺接するシール部材25を有し、特定のベーンである第1ベーンV1が有するシール部材25は、ロックピン32がロック穴31に係合した状態において、第1ベーンV1と該第1ベーンV1の前記周方向の両側に配置される第1、第2シューS1,S2との間で前記周方向の距離が遠い側に配置されている。
このように、本実施形態では、第1ベーンV1において、シール部材25が、第1ベーンV1の周方向両側に配置される第1、第2シューS1,S2のうち当該第1、第2シューS1,S2との周方向距離が遠い側に配置されている。換言すれば、シール部材25は、ロック機構30(ロック穴31)に対して周方向へ離間する側(本実施形態では進角側)に配置されている。これにより、シール部材25が、第1、第2シューS1,S2のうち当該第1、第2シューS1,S2周方向距離が近い側、すなわちロック機構30と近接する側に配置される場合と比べて、ロック穴31から溝部42を介して遅角室Reの作動油が進角室Adへと漏出する不具合を抑制することができる。
また、本実施形態では、前記突起部は、スプロケット13に形成されたピン穴16bに圧入されてなるピン41によって構成されている。
このように、本実施形態では、本発明に係る突起部が、スプロケット13に設けたピン穴16bにピン41を圧入することによって構成されているため、当該ピン41の配置精度を向上させることができる。その結果、回転範囲規制手段40によるハウジング10とベーンロータ20との適切な相対回転範囲を確保することができる。
〔第2実施形態〕
図5、図6は本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の第2実施形態を示し、前記第1実施形態に係る回転範囲規制手段40の配置を変更したものである。なお、かかる変更点以外の基本的な構成については前記第1実施形態と同様であるため、該第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
図5、図6は本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の第2実施形態を示し、前記第1実施形態に係る回転範囲規制手段40の配置を変更したものである。なお、かかる変更点以外の基本的な構成については前記第1実施形態と同様であるため、該第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
すなわち、本実施形態に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置は、第1ベーンV1と径方向に対向する第3ベーンV3の基部に、周方向に沿って膨出する膨出部27が設けられ、この膨出部27に、周方向に沿って長穴状の溝部42が形成されている。
また、スプロケット13には、溝部42に対応する位置、すなわち溝部42の一端壁42a及び他端壁42bに当接することでベーンロータ20の適切な相対回転範囲を設定可能な位置にピン穴16bが設けられていて、このピン穴16bに、前記第1実施形態と同様に、ピン41が圧入固定されている。
以上のように、本実施形態では、回転範囲規制手段40を構成する溝部42が、第3ベーンV3の基端部に設けられた膨出部27に形成されている。このように、ロックピン32を収容し、かつ周方向幅の大きい比較的重量増の第1ベーンV1に対向する第3ベーンに設けた膨出部27に溝部42が形成されていることで、ベーンロータ20の重量バランス(回転バランス)を向上させることができる。これにより、バルブタイミング制御装置の作動性の向上を図ることができる。
また、回転範囲規制手段40の配置が第1ベーンV1に限定されないことで、当該回転範囲規制手段40のレイアウト性の向上が図れる。
さらに、本実施形態の場合、溝部42が膨出部27に設けられるため、ピン41の当接に対し、溝部42の強度面でも有利となる。
加えて、溝部42については、膨出部27の周方向幅を調整することにより、溝部42の周方向幅を任意に設定可能であり、当該溝部42をベーンの先端部に配置する場合と比べて、変換角度の調整幅も大きく確保することができる。
また、他の実施形態として、図示は省略するが、ピン41が第1ベーンV1に圧入固定され、溝部42がスプロケット13の端壁16に形成されていてもよい。
本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではなく、前述した本発明の作用効果を奏し得るような形態であれば、適用対象の仕様やコスト等に応じて自由に変更可能である。
以上説明した実施形態に基づく内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
すなわち、当該内燃機関のバルブタイミング制御装置は、その1つの態様において、内燃機関のクランクシャフトとカムシャフトとの相対回転位相を変更することにより、前記カムシャフトが駆動する吸気弁又は排気弁の開閉タイミングを調整する内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、前記クランクシャフトからの回転力が伝達されるハウジングであって、前記カムシャフトの回転軸に沿う軸方向に開口部を有する筒状のハウジング本体と、前記ハウジング本体から径方向の内側に延びる複数のシューと、前記ハウジング本体の前記開口部を閉塞するプレート部材と、を有するハウジングと、前記ハウジングの内側に配置されたベーンロータであって、前記カムシャフトに固定されるロータ本体と、前記ロータ本体から前記径方向の外側に延び、前記複数のシューの間を仕切る複数のベーンと、を有するベーンロータと、前記複数のベーンのうち特定のベーンと前記プレート部材の一方に設けられ、前記ベーンロータの回転方向である周方向に沿って形成された溝部と、前記特定のベーンと前記プレート部材の他方に設けられ、かつ前記溝部内に挿入され、該溝部における前記周方向の一方の内壁又は他方の内壁に当接することをもって、前記ハウジングと前記ベーンロータとの相対回転範囲を規制する突起部と、を備えている。
前記内燃機関のバルブタイミング制御装置の好ましい態様において、前記溝部は、前記特定のベーンに設けられ、前記突起部は、前記プレート部材に設けられ、前記特定のベーンは、前記軸方向に出没可能なロック部材を有し、前記特定のベーン以外の前記複数のベーンに対して前記周方向の幅が大きく設定され、前記プレート部材は、前記ハウジングと前記ベーンロータとが所定の前記相対回転位相のときに前記ロック部材が係合可能なロック穴を有している。
別の好ましい態様では、前記内燃機関のバルブタイミング制御装置の態様のいずれかにおいて、前記溝部は、前記径方向において前記ロック部材と並んで配置されている。
さらに別の好ましい態様では、前記内燃機関のバルブタイミング制御装置の態様のいずれかにおいて、前記溝部は、前記特定のベーンの前記径方向の外側に配置されている。
さらに別の好ましい態様では、前記内燃機関のバルブタイミング制御装置の態様のいずれかにおいて、前記複数のベーンは、前記径方向の外側の端部に、前記ハウジング本体の内周面と摺接するシール部材を有し、前記特定のベーンが有する前記シール部材は、前記ロック部材が前記ロック穴に係合した状態において、前記特定のベーンと該特定のベーンの前記周方向の両側に配置される前記シューとの間で前記周方向の距離が遠い側に配置されている。
さらに別の好ましい態様では、前記内燃機関のバルブタイミング制御装置の態様のいずれかにおいて、前記突起部は、前記プレート部材に形成されたピン穴に圧入してなるピンによって構成されている。
2…カムシャフト、11…ハウジング本体(ハウジング)、12…フロントプレート(プレート部材)、13…スプロケット(プレート部材)、20…ベーンロータ、21…ロータ本体、41…ピン(突起部)、42…溝部、42a…一端壁(一方の内壁)、42b…他端壁(他方の内壁)、S1〜S4…第1〜第4シュー(複数のシュー)、V1〜V4…第1〜第4ベーン(複数のベーン)、V1…第1ベーン(特定のベーン)、
Claims (6)
- 内燃機関のクランクシャフトとカムシャフトとの相対回転位相を変更することにより、前記カムシャフトが駆動する吸気弁又は排気弁の開閉タイミングを調整する内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記クランクシャフトからの回転力が伝達されるハウジングであって、
前記カムシャフトの回転軸に沿う軸方向に開口部を有する筒状のハウジング本体と、
前記ハウジング本体から径方向の内側に延びる複数のシューと、
前記ハウジング本体の前記開口部を閉塞するプレート部材と、
を有するハウジングと、
前記ハウジングの内側に配置されたベーンロータであって、
前記カムシャフトに固定されるロータ本体と、
前記ロータ本体から前記径方向の外側に延び、前記複数のシューの間を仕切る複数のベーンと、
を有するベーンロータと、
前記複数のベーンのうち特定のベーンと前記プレート部材の一方に設けられ、前記ベーンロータの回転方向である周方向に沿って形成された溝部と、
前記特定のベーンと前記プレート部材の他方に設けられ、かつ前記溝部内に挿入され、該溝部における前記周方向の一方の内壁又は他方の内壁に当接することをもって、前記ハウジングと前記ベーンロータとの相対回転範囲を規制する突起部と、
を備えることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
前記溝部は、前記特定のベーンに設けられ、
前記突起部は、前記プレート部材に設けられ、
前記特定のベーンは、前記軸方向に出没可能なロック部材を有し、前記特定のベーン以外の前記複数のベーンに対して前記周方向の幅が大きく設定され、
前記プレート部材は、前記ハウジングと前記ベーンロータとが所定の前記相対回転位相のときに前記ロック部材が係合可能なロック穴を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
前記溝部は、前記径方向において前記ロック部材と並んで配置されることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 請求項3に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
前記溝部は、前記特定のベーンの前記径方向の外側に配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 請求項3に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
前記複数のベーンは、前記径方向の外側の端部に、前記ハウジング本体の内周面と摺接するシール部材を有し、
前記特定のベーンが有する前記シール部材は、前記ロック部材が前記ロック穴に係合した状態において、前記特定のベーンと該特定のベーンの前記周方向の両側に配置される前記シューとの間で前記周方向の距離が遠い側に配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
前記突起部は、前記プレート部材に形成されたピン穴に圧入してなるピンによって構成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018006918A JP2019124199A (ja) | 2018-01-19 | 2018-01-19 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
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Family Applications (1)
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JP2018006918A Pending JP2019124199A (ja) | 2018-01-19 | 2018-01-19 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019124199A (ja) |
-
2018
- 2018-01-19 JP JP2018006918A patent/JP2019124199A/ja active Pending
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