JP2019123182A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷装置の印刷品質を向上させる。【解決手段】印刷装置は、印刷媒体を支持するプラテンと、印刷媒体上を往復移動しつつ印刷媒体上に液滴を吐出するヘッド部と、プラテンとヘッド部との間隔を調整する間隔調整機構と、ヘッド部と間隔調整機構とを制御する制御部と、を備える。制御部は、印刷媒体に印刷を行う印刷モードとして、間隔を第1の間隔に設定して印刷を行う第1印刷モードと、間隔を第1の間隔よりも大きな第2の間隔に設定して印刷を行う第2印刷モードと、を備える。制御部は、ヘッド部の移動方向を反転させる場合におけるヘッド部の移動停止時間が、第1印刷モードよりも第2印刷モードの方が長くなるように、ヘッド部の移動を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置に関する。
近年、布帛や、厚紙、ダンボール、アクリル板など、印刷装置による印刷が求められている媒体の種類が増加している。こうした様々な種類の印刷媒体に対応するため、印刷装置において、印刷媒体を支持するプラテンあるいは印刷媒体と、ヘッド部との間隔を、媒体の種類に応じて変更可能な構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−182722号公報
上記のような様々な印刷媒体に対応するためには、プラテンあるいは印刷媒体とヘッド部との間隔を大きく設定可能であることが好ましい。しかし、本願発明者らは、プラテンあるいは印刷媒体とヘッド部との間隔を大きくしたり、ヘッド部の往復移動時における移動速度を速くしたりすると、ヘッド部の移動方向を反転させた直後に吐出された液滴が、直前のヘッド部の動きによって生じる気流の影響を大きく受け、例えば、罫線が二重に印刷されるなど、印刷品質に大きな影響を与えるという問題を見出した。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の第1の形態によれば、印刷装置が提供される。この印刷装置は、印刷媒体を支持するプラテンと;前記印刷媒体上を往復移動しつつ前記印刷媒体に向けて液滴を吐出するヘッド部と;前記プラテンと前記ヘッド部との間隔を調整する間隔調整機構と;前記ヘッド部と前記間隔調整機構とを制御する制御部と;を備える。そして、前記制御部は、前記印刷媒体に印刷を行う印刷モードとして、前記間隔を第1の間隔に設定して印刷を行う第1印刷モードと、前記間隔を前記第1の間隔よりも大きな第2の間隔に設定して印刷を行う第2印刷モードと、を備え、前記制御部は、前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合における前記ヘッド部の移動停止時間が、前記第1印刷モードよりも前記第2印刷モードの方が長くなるように、前記ヘッド部の移動を制御することを特徴とする。
このような形態の印刷装置によれば、プラテンとヘッド部の間隔が大きいほどヘッド部の移動停止時間が長くなる。そのため、ヘッド部とプラテンの間隔を大きくすることによってヘッド部とプラテンとの間における気流がヘッド部の反転動作における移動停止直後に減衰しきらない場合であっても、ヘッド部の移動停止によって十分にその気流を減衰させることができる。この結果、ヘッド部の反転動作後に吐出された液滴に気流の影響及ぶことを抑制することができ、印刷品質を向上させることができる。
(2)上記形態の印刷装置において、前記制御部は、前記ヘッド部から前記印刷媒体までの距離を取得し、前記ヘッド部から前記印刷媒体までの距離が、前記印刷媒体の厚みによらず一定になるように、前記間隔調整機構を用いて前記間隔を調整してもよい。このような形態によれば、印刷媒体の種類によらず、ヘッド部と印刷媒体との間隔が一定になるので、印刷品質がばらつくことを抑制できる。
(3)本発明の第2の形態によれば、印刷装置が提供される。この印刷装置は、印刷媒体上を往復移動しつつ前記印刷媒体に向けて液滴を吐出するヘッド部と;前記ヘッド部から前記印刷媒体までの距離を取得し、前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合における前記ヘッド部の移動停止時間が、前記距離が大きいほど長くなるように、前記ヘッド部の移動を制御する制御部と;を備えることを特徴とする。
このような形態の印刷装置によれば、ヘッド部から印刷媒体までの距離が大きいほど、ヘッド部の移動停止時間が長くなる。そのため、ヘッド部から印刷媒体までの距離を大きくすることによってヘッド部と印刷媒体との間の気流がヘッド部の反転動作における移動停止直後に減衰しきらない場合であっても、ヘッド部の移動停止によって十分にその気流を減衰させることができる。この結果、ヘッド部の反転動作後に吐出された液滴に気流の影響が及ぶことを抑制することができ、印刷品質を向上させることができる。
(4)上記形態の印刷装置において、前記制御部は、前記ヘッド部の移動方向を反転させた場合に、前記ヘッド部の移動を開始させてから、前記印刷媒体に対して前記液滴を吐出させるまでの時間を、前記距離が大きいほど短くしてもよい。このような形態によれば、ヘッド部と印刷媒体との距離に応じて、適切なタイミングで液滴を吐出させることができる。
(5)上記形態の印刷装置において、前記距離取得部は、前記距離を測定するための距離測定部を備えてもよい。このような形態によれば、ヘッド部から印刷媒体までの距離の実測値に基づいて、ヘッド部からプラテンまでの間隔の調整や、ヘッド部の移動の制御を行うことができる。
(6)本発明の第3の形態によれば、印刷装置が提供される。この印刷装置は印刷媒体上を往復移動しつつ前記印刷媒体に向けて液滴を吐出するヘッド部と;印刷動作時において前記ヘッド部が移動可能な範囲の最端部で前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合の前記ヘッド部の移動停止時間が、前記印刷媒体上で前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合の前記ヘッド部の移動停止時間よりも、長くなるように、前記ヘッド部の移動を制御する制御部と;を備えることを特徴とすることを特徴とする。
このような形態の印刷装置によれば、ヘッド部と印刷媒体との間隔よりも大きな間隔となる最端部においてヘッド部の移動停止時間が長くなる。そのため、最端部におけるヘッド部の下方の空間が大きい場合に、その空間の気流がヘッド部の反転動作における移動停止直後に減衰しきらない場合であっても、ヘッド部の移動停止によって十分にその気流を減衰させることができる。この結果、ヘッド部の反転動作後に吐出された液滴に気流の影響が及ぶことを抑制することができ、印刷品質を向上させることができる。
(7)本発明の第4の形態によれば、印刷装置が提供される。この印刷装置は、印刷媒体上を往復移動しつつ前記印刷媒体に向けて液滴を吐出するヘッド部と;前記ヘッド部を制御する制御部と;を備える。そして、前記制御部は、第1の移動速度によって前記ヘッド部を移動させる第3印刷モードと、前記第1の移動速度よりも速い第2の移動速度によって前記ヘッド部を移動させる第4印刷モードとを備え、前記制御部は、前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合における前記ヘッド部の移動停止時間が、前記第3印刷モードよりも前記第4印刷モードの方が長くなるように、前記ヘッド部の移動を制御することを特徴とする。
このような形態の印刷装置によれば、ヘッド部の移動速度が速い印刷モードほど、ヘッド部の移動停止時間が長くなる。そのため、ヘッド部の移動速度を速くすることによってヘッド部の下方の空間の気流がヘッド部の反転動作における移動停止直後に減衰しきらない場合であっても、ヘッド部の移動停止によって十分にその気流を減衰させることができる。そのため、ヘッド部の反転動作後に吐出された液滴に気流の影響が及ぶことを抑制することができ、印刷品質を向上させることができる。
(8)上記形態の印刷装置において、前記ヘッド部の移動方向に交差する方向に前記印刷媒体を搬送する媒体搬送機構を備え、前記制御部は、前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合における前記ヘッド部の前記移動停止時間と、前記ヘッド部の移動方向を反転させる際に前記媒体搬送機構を用いて前記印刷媒体を搬送するのに要する媒体搬送時間とのうち、長い方の時間、前記ヘッド部の移動を停止させてもよい。このような形態であれば、媒体搬送時間の長短にかかわらず、ヘッド部の反転動作後のインク滴の吐出に気流の影響が及ぶことを抑制することができ、印刷品質を向上させることができる。
本発明は、上述した印刷装置としての形態以外にも、種々の形態で実現することが可能である。例えば、印刷方法や印刷装置を制御するためのコンピュータプログラム、コンピュータプログラムを記録した一時的でない有形の記憶媒体等の形態で実現することができる。
第1実施形態における印刷装置の概略構成を示す斜視図である。 ヘッド部の移動と気流との関係を示す図である。 ヘッド部の移動速度を表すグラフである。 ヘッド部の移動停止時間の有無に応じた印刷結果の相違を示す図である。 制御部が備える印刷モードの例を示す図である。 第2実施形態における印刷装置の概略構成を示す斜視図である。 第2実施形態における制御部の制御内容を示す説明図である。 第3実施形態における制御部の制御内容を示す説明図である。 ヘッド部からのインク滴の吐出タイミングを説明するための図である。 第4実施形態における停止時間設定処理のフローチャートである。 ヘッド部が印刷媒体上で折り返す位置を示す図である。 第5実施形態における停止時間変更処理のフローチャートである。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における印刷装置100の概略構成を示す斜視図である。印刷装置100は、印刷媒体5にインクを吐出して印刷を行うシリアル方式のインクジェットプリンターとして構成されている。印刷装置100は、プラテン10と、ヘッド部20と、間隔調整機構30と、制御部40とを備える。印刷装置100は、印刷媒体5として、例えば、印刷用紙、布帛、厚紙、ダンボール、アクリル板など、様々な媒体に印刷が可能である。
図1には、相互に直交する方向であるX方向、Y方向、および、Z方向が示されている。図1以降に示す図についても必要に応じてこれらの方向が示されている。本実施形態において、+X方向は、ヘッド部20が往復移動する方向のうちの往動の方向であり、−X方向は、復動の方向である。+Y方向は、印刷媒体5が搬送される方向であり、−Y方向は、その逆方向である。+Z方向は、鉛直上向きの方向であり、−Z方向は、鉛直下向きの方向である。以下では、+Z方向のことを「上」、−Z方向のことを「下」ともいう。X方向、Y方向、Z方向は、厳密に直交していなくてもよく、印刷装置100の動作に影響を与えない範囲で傾斜していてもよい。
プラテン10は、X方向およびY方向に沿った面を有しており、その面において印刷媒体5を下方から支持する。プラテン10の近傍には、媒体搬送機構として、プラテンローラー11が備えられている。プラテンローラー11は、印刷媒体5をヘッド部20の移動方向に交差する方向に搬送する。プラテンローラー11は、図示していない搬送用モーターによって駆動される。印刷媒体5は、プラテンローラー11が、搬送用モーターによって駆動されることにより、プラテン10上を+Y方向に向かって搬送される。搬送用モーターの駆動は制御部40によって制御される。
ヘッド部20は、印刷媒体5に向けて液滴状のインクを吐出する。ヘッド部20は、キャリッジ21と、キャリッジ21の下面に設けられたノズル群22と、キャリッジ21に着脱可能に装着される複数のインクカートリッジ23とを含む。複数のインクカートリッジ23には、それぞれ異なる種類あるいは色のインクが収容されている。本実施形態の印刷装置100は、ピエゾ方式の印刷装置100であり、ノズル群22を構成する各ノズルには、インクに圧力を加えるためのピエゾ素子が備えられている。インクカートリッジ23に収容されたインクは、制御部40によってピエゾ素子が駆動されることにより、キャリッジ21の下面に設けられたノズル群22から印刷媒体5に向けて吐出される。以下では、キャリッジ21の下面のことを、「ノズル面」ともいう。ノズル面には、各種類あるいは各色のインク毎に、Y方向に沿って複数のノズルが配列されている。なお、印刷装置100は、ピエゾ方式に限らず、サーマル方式の印刷装置であってもよい。また、インクカートリッジ23は、印刷装置100の筐体110のいずれかの位置に配置され、ヘッド部20とは、内部にインクが流通するチューブによって接続されてもよい。
キャリッジ21には、X方向に沿って支持孔24が形成されている。支持孔24には、X方向に沿って印刷装置100の筐体110に設けられたガイド軸25が挿通されている。また、キャリッジ21には、無端状のタイミングベルト26が接続されている。タイミングベルト26は、図示していないキャリッジ用モーターによって駆動される。キャリッジ用モーターの動力がタイミングベルト26を介してキャリッジ21に伝達されることにより、ヘッド部20は、ガイド軸25に沿って、印刷媒体5上を往復移動する。キャリッジ用モーターの駆動は、制御部40によって制御される。
間隔調整機構30は、プラテン10とヘッド部20との間隔を調整する。間隔調整機構30は、キャリッジ21に挿通されたガイド軸25のZ方向の位置を調整するためのカム31を備えている。カム31は、図示していないカム用モーターによって駆動される。カム31が駆動されると、カム31によって下方から支持されたガイド軸25が、印刷装置100の筐体110に形成されたガイド孔32内をZ方向に沿って移動する。これにより、プラテン10とヘッド部20との間隔が調整される。カム用モーターの駆動は、制御部40によって制御される。なお、間隔調整機構30の構成は、このような構成に限定されず、ガイド軸25を昇降させることが可能な構成であれば、様々な構成を採用可能である。
制御部40は、ヘッド部20と間隔調整機構30とを制御する。制御部40は、フレキシブルケーブル41を介してヘッド部20に接続されている。また、制御部40は、キャリッジ用モーター、搬送用モーター、カム用モーターに接続されている。制御部40は、これらのモーターおよびヘッド部20に備えられたピエゾ素子の駆動を制御することによって、印刷媒体5上の任意の位置にインクを吐出させ、印刷媒体5に印刷を行う。制御部40は、CPUおよびメモリーを備えている。CPUは、メモリーに記憶された制御用プログラムを実行することによって印刷のための制御を行う。制御用プログラムは、各種の記憶媒体に記録されていてもよい。
図2は、ヘッド部20の移動と気流との関係を示す図である。図3は、ヘッド部20の移動速度を表すグラフである。図2および図3に示すように、ヘッド部20は、印刷媒体5上をX方向に往復移動する。ヘッド部20は、往動および復動の少なくとも一方の移動時に、下方に向けてインク滴を吐出する。図2には、復動時にインク滴を吐出する様子を示している。ヘッド部20から吐出されたインク滴は、その飛翔運動時に、周囲の空気を巻き込むため、ヘッド部20と印刷媒体5との間で空気の流れを引き起こす。また、ヘッド部20は、X方向を往復移動するため、ヘッド部20の側面には空気が衝突する。すると、その空気の一部が、ヘッド部20と印刷媒体5との間に流れ込む。さらに、ヘッド部20の往復移動の際のヘッド部20のノズル面と印刷媒体5の相対運動により、ヘッド部20と印刷媒体5との間の空気にせん断流れが発生する。これらの原因によって生じた空気の流れを、図2にはX方向に沿った矢印によって示している。ヘッド部20と印刷媒体5との間の空気の流れは、ヘッド部20と印刷媒体5との間の距離が大きくなるほど無視できない存在となり、インク滴の飛翔経路が曲げられてインク滴の印刷媒体5に対する着弾位置がずれて印刷品位の低下の要因と成り得る。
図4は、ヘッド部20の移動停止時間の有無に応じた印刷結果の相違を示す図である。図4には、往動方向から復動方向へ移動方向を反転させた直後に、ヘッド部20のノズル面にY方向に沿って配列された複数のノズルから、ある一色のインク滴を印刷媒体5に吐出した印刷結果を模式的に示している。移動停止時間(図3参照)とは、ヘッド部20の反転動作において、往動から復動、または、復動から往動までの間に、ヘッド部20がその移動を停止する時間である。図の左側には、移動停止時間tiをゼロにした場合、すなわち、往動後、即座に復動を行わせた場合の印刷結果を示している。移動停止時間をゼロにすると、メインのインク滴によって形成された直線状のラインの左側に、サテライト滴と呼ばれる、メインのインク滴から分離した重量の小さいインク滴によって、湾曲した細いラインが形成された。このように、サテライト滴がメインのインク滴とは異なる位置に着弾すると、例えば、Y方向に沿って罫線を印刷した場合には、その罫線が二重になって観察されてしまう。着弾位置のずれは、ヘッド部20と印刷媒体5との間の距離が大きくなるほど、また、ヘッド部20の移動速度が速いほど顕著になる。これに対して、図の右側に示すように、十分な移動停止時間tiを設定した場合には、サテライト滴はメインのインク滴とほぼ同じ位置に着弾し、罫線が二重になるようなことがなかった。そこで、本実施形態では、ヘッド部20の移動方向の折り返し時に、ヘッド部20の移動を停止させることにより、ヘッド部20の反転動作後のヘッド部20と印刷媒体5の間における気流の影響が印刷画質に与える影響を抑制する。なお、図4には、サテライト滴について着弾位置がずれた例を示したが、メインのインク滴についても、その重量と飛翔速度によっては、気流の影響により着弾位置にずれが生じる。なお、罫線が二重化しているかどうかは、メインのインク滴の着弾位置とサテライト滴の着弾位置との間隔を測定し、それらの間隔が100μm以上であれば、二重化していると判断する。
図5は、制御部40が備える印刷モードの例を示す図である。本実施形態では、制御部40は、印刷モードとして、第1印刷モードと第2印刷モードとを備えている。第1印刷モードは、ヘッド部20とプラテン10との間隔(以下、「プラテンギャップ」という)が2.0mmで、ヘッド部20の移動速度が1.0m/s、移動停止時間tiが30msである。これに対して、第2印刷モードは、プラテンギャップが3.0mmで、ヘッド部20の移動速度が1.0m/s、移動停止時間は、150msである。つまり、制御部40は、プラテンギャップを第1の間隔(2.0mm)に設定して印刷を行う「第1印刷モード」と、プラテンギャップを第1の間隔よりも大きな第2の間隔(3.0mm)に設定して印刷を行う「第2印刷モード」とを有している。ユーザーは、例えば、通常の印刷用紙に印刷を行う場合には、第1印刷モードを指定し、厚手の印刷媒体5に印刷を行う場合に、第2印刷モードを指定する。各印刷モードの移動停止時間は、プラテンギャップおよびヘッド部20の移動速度に応じて、予め実験あるいはシミュレーションを行い、図4に示したような二重罫線が生じない時間を予め求めることで設定する。なお、図5に示した「移動速度」とは、速度の絶対値の最大値を表している。また、図5に示した数値は例であり、種々の値を適用可能である。
制御部40は、ユーザーから、印刷装置100に備えられた所定のユーザーインタフェース、あるいは、印刷装置100に接続されたコンピューターの設定画面から印刷モードの指定を受け付け、指定された印刷モードに対応付けられた各パラメーターに基づき、間隔調整機構30を制御してプラテンギャップを調整するとともに、印刷動作時におけるヘッド部20の移動速度および移動停止時間を制御する。これにより、制御部40は、第1印刷モードまたは第2印刷モードが指定された場合には、ヘッド部20の移動方向を反転させる場合におけるヘッド部20の移動停止時間tiが、プラテンギャップの小さな第1印刷モードよりもプラテンギャップの大きな第2印刷モードの方が長くなるように、印刷時におけるヘッド部20の移動を制御する。
図5に示すように、制御部40は、更に、印刷モードとして、第3印刷モードおよび第4印刷モードを備えている。第3印刷モードは、プラテンギャップが3.0mmで、ヘッド部20の移動速度が0.8m/s、移動停止時間tiが120msである。これに対して、第4印刷モードは、プラテンギャップが3.0mmで、ヘッド部20の移動速度が1.2m/s、移動停止時間は、180msである。つまり、制御部40は、第1の移動速度(0.8m/s)によってヘッド部20を移動させる「第3印刷モード」と、第1の移動速度よりも速い第2の移動速度(1.2m/s)によってヘッド部20を移動させる「第4印刷モード」とを有している。制御部40は、第3印刷モードまたは第4印刷モードが指定された場合には、ヘッド部20の移動方向を反転させる場合におけるヘッド部20の移動停止時間tiが、移動速度の遅い第3印刷モードよりも移動速度の速い第4印刷モードの方が長くなるように、印刷時におけるヘッド部20の移動を制御する。
以上で説明した本実施形態の印刷装置100によれば、プラテン10とヘッド部20の間隔(プラテンギャップ)が大きいほどヘッド部20の移動停止時間tiが長く設定される。そのため、ヘッド部20とプラテン10の間隔を大きくすることによって、ヘッド部20とプラテン10との間における気流がヘッド部20の反転動作における移動停止直後に減衰しきらない場合であっても、ヘッド部20の移動停止時間tiが長く設定されるため、十分にその気流を減衰させることができる。この結果、ヘッド部20の反転動作後に吐出されたインク滴に気流の影響が及ぶことを抑制することができるので、インクの着弾位置のずれが抑制され、印刷品質を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、ヘッド部20の移動速度が速い印刷モードほど、ヘッド部20の移動停止時間tiが長く設定される。そのため、ヘッド部20の移動速度を速くすることによって、ヘッド部20とプラテン10との間における気流がヘッド部20の反転動作における移動停止直後に減衰しきらない場合であっても、ヘッド部20の移動停止時間tiが長く設定されるため、十分にその気流を減衰させることができる。この結果、ヘッド部20の反転動作後に吐出されたインク滴に気流の影響が及ぶことを抑制することができるので、インクの着弾位置のずれが抑制され、印刷品質を向上させることができる。
なお、本実施形態において、制御部40は、図5に示した4つの印刷モードの全てを備えていなくてもよい。例えば、制御部40は、第1印刷モードと第2印刷モードだけを備えてもよい。また、制御部40は、第3印刷モードと第4印刷モードだけを備えてもよい。また、制御部40は、4つの印刷モード以外にも、プラテンギャップや移動速度が異なる他の印刷モードを備えてもよい。なお、制御部40が、図5に示した印刷モードのうち、第1印刷モードと第2モードとを備えていない場合、印刷装置100の構成から間隔調整機構30を省略し、ヘッド部20とプラテン10との距離を固定してもよい。
B.第2実施形態:
上記第1実施形態では、ユーザーから指定された印刷モードに従って制御部40が間隔調整機構30を制御することにより、プラテンギャップが調整される。これに対して、第2実施形態では、制御部40は、ユーザーからの印刷モードの指定を受け付けることなく、印刷媒体5の厚みに応じてプラテンギャップを調整する。
図6は、第2実施形態における印刷装置100aの概略構成を示す斜視図である。第3実施形態の印刷装置100aは、ヘッド部20から印刷媒体5までの距離を測定するための距離測定部50を備えている点が、図1に示した第1実施形態の印刷装置100と異なり、他の点は同じである。以下において、印刷装置100aと印刷装置100とで同じ構成については同じ参照符号を用いて説明を行う。
距離測定部50は、ヘッド部20から印刷媒体5までの距離を測定するためのセンサーを有する。本実施形態では、距離測定部50は、キャリッジ21の下面に設けられている。距離を測定するためのセンサーとしては、光学的に印刷媒体5までの距離を測定する非接触型のセンサーや、印刷媒体5にプローブ等を接触させて距離を測定する接触式のセンサーなど、種々のセンサーを用いることができる。制御部40は、印刷媒体5への印刷に先立ち、ヘッド部20を移動させつつ距離測定部50を用いて、ヘッド部20から印刷媒体5までの距離を測定する。距離測定部50によって測定された距離は、制御部40によって取得される。ヘッド部20から印刷媒体5までの距離のことを、以下では、「ペーパーギャップ」ともいう。ペーパーギャップの測定は、予め定められた一つの位置に対して行ってもよいし、複数の位置で測定を行い、その平均値を算出してもよい。なお、本実施形態では、距離測定部50は、ヘッド部20に設けられているものとしたが、印刷媒体5の搬送経路上、ヘッド部20よりも上流側であれば、印刷装置100の筐体110に固定されていてもよい。
図7は、本実施形態における制御部40の制御内容を示す説明図である。本実施形態では、制御部40は、印刷に先立ち、上記のとおり距離測定部50を用いて、ペーパーギャップDを測定する。そして、制御部40は、ペーパーギャップDが、印刷媒体5の厚みT1,T2によらず一定になるように、間隔調整機構30を制御して、ヘッド部20のプラテン10に対する高さ(プラテンギャップ)を設定する。こうすることにより、印刷媒体5の種類によらず、ヘッド部20と印刷媒体5との間隔が一定になるので、印刷品質がばらつくことを抑制できる。
ペーパーギャップDが、印刷媒体5の厚みにかかわらず一定になるようにプラテンギャップを調整すると、印刷媒体5の厚みが小さい場合(厚みT2)よりも、印刷媒体5の厚みが大きい場合(厚みT1)の方が、プラテンギャップが大きくなる(G1>G2)。そのため、本実施形態では、制御部40は、ヘッド部20の移動方向を反転させる場合におけるヘッド部20の移動停止時間tiが、プラテンギャップが大きいほど長くなるように、つまり、印刷媒体5の厚みが大きいほど長くなるように、印刷時におけるヘッド部20の移動を制御する。こうすることにより、ペーパーギャップを一定にすることに伴ってプラテンギャップが大きくなった場合であっても、移動停止時間tiを長くすることによって、気流を十分減衰させることができる。そのため、ヘッド部20の反転動作後のインク滴の吐出に気流の影響が及ぶことを抑制することができ、印刷品質を向上させることができる。
なお、本実施形態において、印刷媒体5の厚みが小さい場合には、プラテンギャップが小さくなるため、印刷媒体5の厚みが小さい場合における印刷モードは、第1実施形態における第1印刷モードに相当する。また、本実施形態において、印刷媒体5の厚みが大きい場合には、プラテンギャップが大きくなるため、印刷媒体5の厚みが大きい場合における印刷モードは、第1実施形態における第2印刷モードに相当する。つまり、本実施形態においても、制御部40は、第1実施形態と同様に、ヘッド部20の移動方向を反転させる場合におけるヘッド部20の移動停止時間tiが、第1印刷モードよりも第2印刷モードの方が長くなるように、ヘッド部20の移動を制御する。
C.第3実施形態:
上記第1実施形態では、印刷モードがユーザーによって指定されることにより、プラテンギャップと移動停止時間とが設定される。これに対して、第3実施形態では、距離測定部50を用いて測定したペーパーギャップに応じて、移動停止時間を設定する。第3実施形態における印刷装置の構成は、第2実施形態の印刷装置100a(図6)と同じである。
図8は、本実施形態における制御部40の制御内容を示す説明図である。本実施形態では、制御部40は、印刷に先立ち、上記のとおり距離測定部50を用いて、ペーパーギャップD(D1,D2)を測定する。そして、制御部40は、ペーパーギャップDが大きいほど(D2)、ヘッド部20の移動方向を反転させる場合におけるヘッド部20の移動停止時間tiが長くなるように、印刷時におけるヘッド部20の移動を制御する。こうすることにより、ペーパーギャップが大きいためにヘッド部20と印刷媒体5との間における気流がヘッド部20の反転動作における移動停止直後に減衰しきらない場合であっても、ヘッド部20の移動停止時間tiを長くすることによって十分にその気流を減衰させることができる。そのため、ヘッド部20の反転動作後のインク滴の吐出に気流の影響が及ぶことを抑制することができ、印刷品質を向上させることができる。
なお、本実施形態では、プラテンギャップGは、図8に示すように、印刷媒体5の厚みT1,T2にかかわらず一定であってもよいし、異なっていてもよい。プラテンギャップGを常に一定にする場合には、印刷装置100aは間隔調整機構30を備えていなくてもよい。
図9は、ヘッド部20からのインク滴の吐出タイミングを説明するための図である。本実施形態では、制御部40は、印刷時において、ヘッド部20の移動方向を反転させた後、ヘッド部20の移動を開始させてから、印刷媒体5に対してインク滴の吐出を可能とする時間t1,t2(以下、「吐出可能時間t」という)を、ペーパーギャップD(D1,D2)が大きいほど短くする(t1<t2)。こうすることにより、ペーパーギャップが異なる場合であっても、ヘッド部20と印刷媒体5との距離に応じて、適切なタイミングでインク滴を吐出させることができ、ペーパーギャップの相違によって印刷媒体5の印刷可能範囲が変更されてしまうことを抑制できる。制御部40は、ペーパーギャップに応じた最適な吐出可能時間tを、予めシミュレーションや実験により求めて予めマップに定めておき、そのマップを参照することで、ペーパーギャップに応じた最適な吐出可能時間tを設定できる。
なお、図9には、印刷媒体5の厚みが異なることによってペーパーギャップDが異なる状態になった例を示している。これに対して、印刷媒体5の厚みが同じであっても、プラテン10に対するヘッド部20の高さが異なることによってペーパーギャップが異なる状態であれば、上記制御内容と同様に、吐出可能時間tを、ペーパーギャップが大きいほど短くすることによって、適切なタイミングでインク滴を吐出させることが可能である。
D.第4実施形態:
上記第1実施形態では、印刷モードがユーザーによって指定されることにより移動停止時間が設定される。これに対して、第4実施形態では、ヘッド部20が折り返す位置に応じて移動停止時間を設定する。第4実施形態の印刷装置100の構成は、図1に示した第1実施形態の印刷装置100と同じである。なお、本実施形態における印刷装置100は、間隔調整機構30を備えていなくてもよい。
図10は、第4実施形態において制御部40によって実行される停止時間設定処理のフローチャートである。図11は、ヘッド部20が印刷媒体5上で折り返す位置を示す図である。図10に示す停止時間設定処理は、制御部40が実行する印刷処理中において、ヘッド部20が往動または復動される毎に実行される処理である。より具体的には、この処理は、インク滴の吐出が行われる移動方向の直前の移動方向における印刷処理時に実行される。つまり、例えば、復動時にインク滴の吐出が行われる場合には、往動時に実行され、往動時および復動時の両方でインク滴の吐出が行われる場合には、往動時と復動時の両方のタイミングで実行される。
停止時間設定処理が実行されると、制御部40は、ヘッド部20の現在の移動方向が反転される位置が、印刷媒体5上の位置であるか否かを判断する(ステップS10)。図11に示すように、制御部40は、印刷処理において、印刷を行う画像のX方向の最も端の位置に応じて、ヘッド部20の移動方向を、印刷媒体5上の位置か、または、印刷動作時においてヘッド部20が移動可能な範囲の最端部で反転させる。そこで、上記ステップS10では、制御部40は、まず、これらの位置のうち、どちらの位置でヘッド部20が反転されるかを判断する。なお、「印刷動作時においてヘッド部20が移動可能な範囲の最端部」(以下、単に「最端部」という)とは、印刷とは直接的に関係のない処理が行われる位置、例えば、ヘッド部20の待機位置(ホームポジション)や、ヘッド部20のクリーニングが行われる位置、を含まない位置である。本実施形態において、ヘッド部20が最端部に移動した場合には、ヘッド部20に備えられたノズル群22の直下には印刷媒体5は存在しない。
ステップS10において、ヘッド部20の移動方向が反転される位置が印刷媒体5上の位置であると判断されれば(ステップS10:Yes)、制御部40は、ヘッド部20の移動停止時間を、予め定められた時間ti1に設定する(ステップS12)。これに対して、ヘッド部20の移動方向が反転される位置が印刷媒体5上の位置ではないと判断されれば(ステップS10:No)、制御部40は、ヘッド部20の移動停止時間を、時間ti1よりも長い時間ti2に設定する(ステップS14)。以上で説明した処理が印刷処理の最中に実行されることにより、最端部でヘッド部20の移動方向を反転させる場合のヘッド部20の移動停止時間tiが、印刷媒体5上でヘッド部20の移動方向を反転させる場合のヘッド部20の移動停止時間tiよりも長くなるように、ヘッド部20の移動が制御される。
以上で説明した本実施形態によれば、図11に示すように、ヘッド部20の下方の空間が、印刷媒体5上の位置よりも大きくなる最端部において、ヘッド部20の移動停止時間tiを長くする。そのため、この最端部において、ヘッド部20の反転動作における移動停止直後に気流が減衰しきらない場合でも、ヘッド部20の移動停止時間tiを長くすることによって十分にその気流を減衰させることができる。この結果、ヘッド部20の反転動作後のインク滴の吐出に気流の影響が及ぶことを抑制することができ、印刷品質を向上させることができる。なお、本実施形態は、第1〜3実施形態に組み合わせて適用することが可能である。
E.第5実施形態:
図12は、第5実施形態において制御部40によって実行される停止時間変更処理のフローチャートである。この処理は、上述した各実施形態において、一旦、移動停止時間が設定された後に、実行される処理である。例えば、(1)第1実施形態に本実施形態を適用する場合には、印刷モードに応じた移動停止時間が設定された後、(2)第2実施形態に適用する場合には、プラテンギャップに応じた移動停止時間が設定された後、(3)第3実施形態に適用する場合には、ペーパーギャップに応じた移動停止時間が設定された後、(4)第4実施形態に適用する場合には、ヘッド部20の折り返し位置に応じて移動停止時間が設定された後(図10のステップS12およびステップS14の後)、にそれぞれ実行される。
図12に示すように、停止時間変更処理が実行されると、制御部40は、印刷処理における媒体搬送時間が、上述した各実施形態において設定された移動停止時間以上の時間であるかを判断する(ステップS20)。媒体搬送時間とは、制御部40が、ヘッド部20の移動方向を反転させる際に、媒体搬送機構(プラテンローラー11)を用いて、印刷媒体5を予め定められた距離、+Y方向に搬送するのに要する時間をいう。媒体搬送時間は、印刷装置100毎、あるいは、印刷モード毎に予め定められた時間である。例えば、印刷速度の速い印刷モードであれば、一度に搬送される距離が長くなるので、媒体搬送時間は長くなり、印刷品質の高い印刷モードであれば、一度に搬送される距離が短くなるので、媒体搬送時間は短くなる。媒体搬送時間中は、制御部40は、ヘッド部20の移動を停止させた上で、印刷媒体5の搬送を行う。
媒体搬送時間が、設定された移動停止時間以上の時間であれば(ステップS20:Yes)、制御部40は、移動停止時間を、そのまま、媒体搬送時間に変更する(ステップS22)。これに対して、媒体搬送時間が、設定された移動停止時間に満たない時間であれば、移動停止時間の変更は行わない(ステップS24)。以上で説明した停止時間変更処理が実行されることにより、制御部40は、ヘッド部20の移動停止時間と、媒体搬送時間とのうち、長い方の時間、ヘッド部20の移動を停止させることになる。
以上で説明した本実施形態によれば、媒体搬送時間が十分に確保されていれば、その時間を、気流を減衰させるための移動停止時間として用いることができるので、媒体搬送時間内において、ヘッド部20と、プラテン10あるいは印刷媒体5との間の気流を十分に減衰させることができる。また、媒体搬送時間が、一旦設定された移動停止時間に満たない場合には、媒体搬送時間ではなく、移動停止時間が優先されてヘッド部20の移動が停止されるので、この場合においても、ヘッド部20と、プラテン10あるいは印刷媒体5との間の気流の動きを十分に減衰させることができる。従って、本実施形態によれば、媒体搬送時間の長短にかかわらず、ヘッド部20の反転動作後のインク滴の吐出に気流の影響が及ぶことを抑制することができ、印刷品質を向上させることができる。なお、本実施形態を第1〜3実施形態に適用する場合には、印刷処理が実行される前に一度だけ実行されてもよいし、ヘッド部20が往復動される度に実行されてもよい。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
5…印刷媒体、10…プラテン、11…プラテンローラー、20…ヘッド部、21…キャリッジ、22…ノズル群、23…インクカートリッジ、24…支持孔、25…ガイド軸、26…タイミングベルト、30…間隔調整機構、31…カム、40…制御部、41…フレキシブルケーブル、50…距離測定部、100,100a…印刷装置、110…筐体

Claims (8)

  1. 印刷装置であって、
    印刷媒体を支持するプラテンと、
    前記印刷媒体上を往復移動しつつ前記印刷媒体に向けて液滴を吐出するヘッド部と、
    前記プラテンと前記ヘッド部との間隔を調整する間隔調整機構と、
    前記ヘッド部と前記間隔調整機構とを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記印刷媒体に印刷を行う印刷モードとして、前記間隔を第1の間隔に設定して印刷を行う第1印刷モードと、前記間隔を前記第1の間隔よりも大きな第2の間隔に設定して印刷を行う第2印刷モードと、を備え、
    前記制御部は、前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合における前記ヘッド部の移動停止時間が、前記第1印刷モードよりも前記第2印刷モードの方が長くなるように、前記ヘッド部の移動を制御する、
    印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、前記ヘッド部から前記印刷媒体までの距離を取得し、前記ヘッド部から前記印刷媒体までの距離が、前記印刷媒体の厚みによらず一定になるように、前記間隔調整機構を用いて前記間隔を調整する、印刷装置。
  3. 印刷装置であって、
    印刷媒体上を往復移動しつつ前記印刷媒体に向けて液滴を吐出するヘッド部と、
    前記ヘッド部から前記印刷媒体までの距離を取得し、前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合における前記ヘッド部の移動停止時間が、前記距離が大きいほど長くなるように、前記ヘッド部の移動を制御する制御部と、
    を備える印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、前記ヘッド部の移動方向を反転させた場合に、前記ヘッド部の移動を開始させてから、前記印刷媒体に対して前記液滴を吐出させるまでの時間を、前記距離が大きいほど短くする、印刷装置。
  5. 請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記距離を測定するための距離測定部を備える、印刷装置。
  6. 印刷装置であって、
    印刷媒体上を往復移動しつつ前記印刷媒体に向けて液滴を吐出するヘッド部と、
    印刷動作時において前記ヘッド部が移動可能な範囲の最端部で前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合の前記ヘッド部の移動停止時間が、前記印刷媒体上で前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合の前記ヘッド部の移動停止時間よりも、長くなるように、前記ヘッド部の移動を制御する制御部と、
    を備える印刷装置。
  7. 印刷装置であって、
    印刷媒体上を往復移動しつつ前記印刷媒体に向けて液滴を吐出するヘッド部と、
    前記ヘッド部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、第1の移動速度によって前記ヘッド部を移動させる第3印刷モードと、前記第1の移動速度よりも速い第2の移動速度によって前記ヘッド部を移動させる第4印刷モードとを備え、
    前記制御部は、前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合における前記ヘッド部の移動停止時間が、前記第3印刷モードよりも前記第4印刷モードの方が長くなるように、前記ヘッド部の移動を制御する、印刷装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記ヘッド部の移動方向に交差する方向に前記印刷媒体を搬送する媒体搬送機構を備え、
    前記制御部は、前記ヘッド部の移動方向を反転させる場合における前記ヘッド部の前記移動停止時間と、前記ヘッド部の移動方向を反転させる際に前記媒体搬送機構を用いて前記印刷媒体を搬送するのに要する媒体搬送時間とのうち、長い方の時間、前記ヘッド部の移動を停止させる、印刷装置。
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