JP2019122076A - モータ制御装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータの出力制限を従来よりも緩和する。【解決手段】モータへの駆動指令を生成する制御部と、モータの巻線温度を検出する温度センサと、モータの絶縁材料の比誘電率を算出する比誘電率演算部と、温度と比誘電率とに基づいて部分放電開始電圧を算出する部分放電開始電圧演算部と、モータへの印加電圧と部分放電開始電圧とを比較し、部分放電開始電圧が印加電圧よりも低い値である場合には、部分放電が発生すると判定する部分放電発生判定部と、を備え、制御部は、部分放電が発生すると判定された場合には、印加電圧を下げる指令、およびモータの出力を下げる指令の少なくともいずれか一方の指令を駆動指令として生成し、モータを制御し、部分放電が発生しないと判定された場合には、印加電圧を維持する指令を駆動指令として生成し、モータを制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、モータへの駆動指令を生成する制御部を有する、モータ制御装置およびモータ制御方法に関するものである。
従来の制御装置では、温度、湿度、および気圧を検出し、それらの検出値に基づいてモータを制御することで、モータでの部分放電を発生させないようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−073926号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
上述したような、従来の制御装置は、モータを制御する際に、絶縁材料の吸水を考慮していない。その結果、電圧、温度等の制限により、モータ出力を必要以上に制限してしまうという問題点がある。
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたものであり、モータの出力制限を従来よりも緩和することのできるモータ制御装置およびモータ制御方法を得ることを目的とする。
本発明におけるモータ制御装置は、モータへの駆動指令を生成する制御部と、モータの巻線の温度を検出する温度センサと、モータの絶縁材料の比誘電率を算出する比誘電率演算部と、温度センサにより検出された温度と比誘電率演算部により算出された比誘電率とに基づいて、モータで部分放電が開始する電圧値に相当する部分放電開始電圧を算出する部分放電開始電圧演算部と、モータに印加する電圧に相当する印加電圧と、部分放電開始電圧とを比較し、部分放電開始電圧が印加電圧よりも低い値である場合には、部分放電が発生すると判定する部分放電発生判定部と、を備え、制御部は、部分放電発生判定部により部分放電が発生すると判定された場合には、印加電圧を下げる指令、およびモータの出力を下げる指令の少なくともいずれか一方の指令を駆動指令として生成し、モータを制御し、部分放電発生判定部により部分放電が発生しないと判定された場合には、印加電圧を維持する指令を駆動指令として生成し、モータを制御するものである。
また、本発明におけるモータ制御方法は、モータをモータ制御装置により駆動制御するモータ制御方法であって、モータ制御装置において、温度センサを介してモータの巻線の温度を検出する温度検出ステップと、モータの絶縁材料の比誘電率を算出する比誘電率演算ステップと、温度検出ステップにより検出された温度と、比誘電率演算ステップにより算出された比誘電率とに基づいて、モータで部分放電が開始する電圧値に相当する部分放電開始電圧を算出する部分放電開始電圧演算ステップと、モータに印加する電圧に相当する印加電圧と部分放電開始電圧とを比較し、部分放電開始電圧が印加電圧よりも低い値である場合には、部分放電が発生すると判定する部分放電発生判定ステップと、部分放電発生判定ステップにより部分放電が発生すると判定された場合には、印加電圧を下げる第1駆動指令、およびモータの出力を下げる第2駆動指令の少なくともいずれか一方の駆動指令を生成し、モータを制御する第1制御ステップと、部分放電発生判定ステップにより部分放電が発生しないと判定された場合には、印加電圧を維持する駆動指令を生成し、モータを制御する第2制御ステップとを有するものである。
本発明に係るモータ制御装置およびモータ制御方法によれば、モータの絶縁部材の比誘電率の算出結果から部分放電開始電圧を求め、部分放電開始電圧の変化に基づいてモータ制御を行う構成を有している。その結果、モータの出力制限を従来よりも緩和することのできるモータ制御装置および制御方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る部分放電開始電圧の測定結果の一例を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る部分放電開始電圧の測定結果の一例を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る静電容量の測定結果の一例を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る静電容量の測定結果の一例を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る部分放電開始電圧の測定結果の一例を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る部分放電開始電圧の測定結果の一例を示した図である。 本発明の実施の形態2に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態5に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態5に係る部分放電開始電圧の測定結果の一例を示した図である。 本発明の実施の形態1に係るモータ制御装置の一連処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係るモータ制御装置の一連処理を示すフローチャートである。
以下に、本発明のモータ制御装置およびモータ制御方法の好適な実施の形態について、図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るモータ制御装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態1に係るモータ制御装置1は、温度センサ10、比誘電率演算部20、部分放電開始電圧演算部30、部分放電発生判定部40、および制御部50を備えて構成されている。
温度センサ10は、モータ100の巻線の温度を検出する。例えば、温度センサ10は、巻線を形成する導線に接して設けられている。温度センサ10で検出されたモータ内の巻線の温度は、比誘電率演算部20および部分放電開始電圧演算部30へ送出される。
比誘電率演算部20は、温度センサ10で検出された温度に基づいて、モータ100に使用されている絶縁材料の比誘電率を算出する。算出された比誘電率は、部分放電開始電圧演算部30へ送出される。
モータ100に使用されている絶縁材料の比誘電率の算出方法の具体例を説明する。一例として、モータ内を冷却油が循環している場合には、平行平板の電極間に冷却油を流した際の、比誘電率または絶縁抵抗から、モータの絶縁材料の比誘電率を算出することが可能である。
また、平行平板の間にモータの絶縁材に使用している絶縁紙、または絶縁フィルムを挟んでおき、この絶縁紙の比誘電率または絶縁抵抗から、モータの絶縁材料の比誘電率を算出することも可能である。
部分放電開始電圧演算部30は、温度センサ10で検出された巻線の温度と、比誘電率演算部20で算出された絶縁材料の比誘電率と、に基づいて、モータの部分放電開始電圧を算出する。算出された部分放電開始電圧は、部分放電発生判定部40へ送出される。
部分放電開始電圧の値は、比誘電率および温度に依存して変化する。そこで、部分放電開始電圧演算部30は、比誘電率と温度とを利用して、部分放電開始電圧の値を算出する。部分放電開始電圧演算部30で行われる、部分放電開始電圧の値を算出する具体的な方法について、次に説明する。
初期の巻線の温度をa0、初期の比誘電率をb0としたときの、初期の部分放電開始電圧がf0である場合を想定する。ここで、温度による部分放電開始電圧の変化率をf1(a)、比誘電率による部分放電開始電圧の変化率をf2(b)とする。このような前提において、巻線の温度がa1、比誘電率がb1となった際の部分放電開始電圧fは、下式(1)で表される。
f=f0×f1(a1)×f2(b1) (1)
部分放電開始電圧演算部30は、上述した(1)式に基づいて、部分放電開始電圧を算出する。なお、巻線の温度による部分放電開始電圧の変化率f1(a)、および誘電率による部分放電開始電圧の変化率f2(b)のそれぞれは、事前に測定または解析によって取得し、記憶部に記憶させておくことができる。なお、記憶部の図示は省略している。
部分放電発生判定部40は、部分放電開始電圧演算部30で算出された部分放電開始電圧の値と、モータ100に印加する電圧Vsurgeとを比較して、電圧Vsurgeを印加した際に部分放電が発生するか否かを判定する。
具体的には、部分放電発生判定部40は、(1)式に基づいて部分放電開始電圧演算部30の算出した部分放電開始電圧fと、モータに印加する電圧Vsurgeとを比較する。そして、部分放電発生判定部40は、部分放電開始電圧fが、電圧Vsurge以下の場合には、電圧Vsurgeを印加した際に部分放電が発生すると判断する。一方、部分放電発生判定部40は、部分放電開始電圧fが、電圧Vsurgeよりも大きい場合には、電圧Vsurgeを印加した際に部分放電が発生しないと判断する。
部分放電発生判定部40による判断結果は、制御部50へ送出される。
制御部50は、部分放電発生判定部40の判定結果に基づいて、モータ100に印加する電圧Vsurge、モータ100の出力、を制御する。つまり、制御部50は、部分放電発生判定部40から、部分放電が発生するとの判定結果を受信した場合には、以下のいずれか一方、または両方の制御を実行する。
・モータ100に印加する電圧Vsurgeを下げる制御。
・モータ100の出力を低下させ、モータ100の温度を下げる制御。
一方、制御部50は、部分放電発生判定部40から、部分放電が発生しないとの判定結果を受信した場合には、モータ100の制御は、現状を維持し、モータ100に対して電圧Vsurgeを印加する制御を行う。
モータ100の温度と比誘電率との演算結果から部分放電の発生有無を判断し、判断結果に応じた制御を行う一連処理は、モータ100の運転中に、制御装置1により繰り返し実行される。
図2は、本発明の実施の形態1に係る部分放電開始電圧の測定結果の一例を示した図である。より具体的には、図2は、モータのステータが乾燥した状態において、40℃から150℃までステータを加熱した場合の、部分放電開始電圧の測定結果を示している。
図2に示すように、部分放電開始電圧は、モータ100の温度の上昇とともに低下する。図2の結果から、ステータが乾燥した状態における部分放電開始電圧は、モータ100の温度を測定すれば特定できる。
一方、モータ100のステータが吸湿した状態での、部分放電開始電圧の測定結果について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係る部分放電開始電圧の測定結果の一例を示した図である。より具体的には、図3は、吸湿させたステータを高湿度環境下におき、40℃から150℃までステータを加熱した場合の、部分放電開始電圧の測定結果を示している。
図3に示すように、部分放電開始電圧は、モータ100の温度の上昇とともに、いったん低下した後、上昇に転じている。つまり、図3に示す結果から、高湿度環境下でモータのステータが吸湿した状態での部分放電開始電圧は、湿度と吸湿による影響が顕著となるため、モータ100の温度を測定するだけでは特定できない。
さらに、図3の測定時には、高湿度環境下において湿度を一定としている。従って、温度に加えて湿度を測定したとしても、部分放電開始電圧を特定することはできない。そこで、本実施の形態1では、加熱時のモータ100の巻線とコアとの間の静電容量を測定することで、図3に示したような、高湿度環境下で、かつステータが吸湿した状態での部分放電開始電圧の特定を可能としている。そこで、静電容量の特性について、図4および図5を用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態1に係るモータ制御装置1により静電容量を測定した結果の一例を示した図である。より具体的には、図4は、モータ100のステータが乾燥した状態において、40℃から150℃までステータを加熱した場合の、静電容量の測定結果を示しており、先の図2の結果と対応している。
一方、図5は、本発明の実施の形態1に係るモータ制御装置1により静電容量を測定した結果の一例を示した図である。より具体的には、図5は、吸湿させたステータを高湿度環境下におき、40℃から150℃までステータを加熱した場合の、静電容量の測定結果を示しており、先の図3の結果と対応している。
図4に示すように、モータ100のステータが乾燥した状態における、モータ100の巻線とコアとの間の静電容量は、モータ100の温度の上昇とともに増加している。
一方、図5に示すように、モータ100のステータが吸湿した状態において、モータ100の巻線とコアとの間の静電容量は、モータ100の温度の上昇とともに、いったん増加した後、減少に転じる。そして、最終的には、図4に示した静電容量の値と同じ値に収束している。
図4および図5に示す静電容量の変化は、モータ100の比誘電率の変化を表している。つまり、モータ100の比誘電率は、絶縁材料の温度による変化と吸湿による変化とで決まる。
比誘電率の温度による変化は、事前に測定した比誘電率の温度特性から算出することができる。また、比誘電率の吸湿による変化は、モータ100の静電容量の変化または絶縁抵抗の変化から算出することができる。
次に、絶縁材料の吸湿量の違いによる、部分放電開始電圧の違いについて、図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施の形態1に係る部分放電開始電圧の測定結果の一例を示した図である。より具体的には、図6は、吸湿させたステータを高湿度環境下におき、40℃から150℃までステータを加熱した場合の、部分放電開始電圧の測定結果を示している。ここで、波形(a)と波形(b)では、絶縁材料の吸湿量が異なっており、波形(b)の吸湿量が、波形(a)の吸湿量よりも少ない。
なお、モータ100の温度の上昇速度は、図6の場合と図3の場合とで同じである。そして、波形(a)は、図3の波形と同一である。図6に示すように、絶縁材料の吸湿量が少ない場合に相当する波形(b)は、絶縁材料の吸湿量が多い場合に相当する波形(a)と比較すると、温度上昇過程における部分放電開始電圧の低下が小さくなっていることがわかる。
次に、モータ100の温度の上昇速度を、図3、図6の場合よりも遅くした場合について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態1に係る部分放電開始電圧の測定結果の一例を示した図である。より具体的には、図7は、吸湿させたステータを高湿度環境下におき、40℃から150℃までステータを加熱した場合の、部分放電開始電圧の測定結果を示している。
ここで、図7中の波形(a)は、図6中の波形(a)と同一条件で部分放電開始電圧の測定結果を示している。一方、図7中の波形(c)は、図3、図6の場合と比較して、温度の上昇速度を遅くしたときの、部分放電開始電圧の測定結果を示している。吸湿量に関しては、波形(a)、波形(c)とも同一条件である。なお、上昇速度を遅くした温度の波形についても、図7中に示されている。
図7に示すように、波形(a)と比較して、温度の上昇速度を遅くした波形(c)の場合には、温度上昇過程における部分放電開始電圧の低下を抑制できる。この結果は、例えば、モータ100の出力を抑制して、モータ100の温度上昇を抑える制御が有効であることを示している。
上述した図2〜図7の結果から明らかなように、部分放電開始電圧は、モータ100の温度に対する絶縁材料の比誘電率の関係をあらかじめ取得しておくことでも、制御できる。従って、温度と誘電比率との関係があらかじめ取得できている場合には、モータ起動時のみ比誘電率の演算を実行し、モータの温度測定だけを常時繰り返すことによって、部分放電開始電圧を演算することが可能である。
なお、上述したモータ100に印加される電圧Vsurgeは、制御部50から出力された電圧そのものではなく、モータの端子において重畳されるサージを含んだ電圧のことである。
また、モータ100に印加される電圧Vsurgeは、モータ100と制御部50とを接続するケーブルの種類、ケーブルの長さ、制御部50から出力される電圧の立ち上がり時間等によって変化する。このため、事前に測定または解析によって、実際にモータ100に印加される電圧Vsurgeを求めておく。
上述したように、モータ100の絶縁部において部分放電が発生することで、絶縁材料が損傷する。その結果、モータ100の絶縁部は、絶縁破壊に至る。そのため、部分放電を発生させないように、モータ制御を行うことが重要である。つまり、部分放電開始電圧が、モータ100に印加される電圧よりも大きくなるように、モータ制御を行う必要がある。
本実施の形態1において、部分放電は、モータ100の絶縁部で発生すると表現した。しかしながら、部分放電は、巻線とステータとの間における絶縁紙部分のくさび状の空気ギャップ、および巻線と巻線との間の空気ギャップにおいても発生する。つまり、部分放電は、厳密には空気ギャップで発生する。しかしながら、本実施の形態1においては、モータの絶縁部で部分放電が発生すると表現している。
また、本実施の形態1においては、ステータを対象にモータ制御を実施する場合について説明したが、本発明に係るモータ制御は、ロータにも適用できる。
以上説明したように、本実施の形態1に係るモータ制御装置によれば、モータの温度とモータの比誘電率とから算出された部分放電開始電圧に基づいて、部分放電の発生有無を判定できる構成を備えている、この結果、部分放電が発生しない状況では、不要な出力制限を行うことなく、高出力でモータを駆動することが可能となる。
また、部分放電の発生が予想される場合には、モータ100に印加する電圧を下げる制御、あるいはモータの出力を低下させる制御を実行する構成を備えている。この結果、モータの温度上昇過程における部分放電開始電圧の低下を抑制することができる。この結果、モータの絶縁材料を、小さく、かつ、薄くできる効果も実現できる。
実施の形態2.
本実施の形態2に係るモータ制御装置1の構成および動作について、図8を用いて説明する。
本実施の形態2の構成は、先の実施の形態1の構成と比較すると、モータの絶縁材料の絶縁寿命を事前に判定する絶縁寿命判定部60を備えている点が異なっている。したがって、本実施の形態2の説明において、先の実施の形態1の図1で示したブロック図と同様の部分は、説明を省略する。
図8は、本発明の実施の形態2に係るモータ制御装置1の構成を示すブロック図である。絶縁寿命判定部60は、部分放電発生判定部40と制御部50との間に設けられている。絶縁寿命判定部60は、部分放電発生判定部40において部分放電が発生したと判定された回数をカウントし、カウント数に応じて、モータ100に印加する電圧のスイッチング回数を抑制する制御情報を制御部50に送出する。
モータ100の絶縁材料は、部分放電の発生によって損傷する。その結果、モータ100の絶縁材料は、絶縁破壊に至る。絶縁寿命判定部60は、事前に設定された絶縁寿命に基づいて、絶縁寿命内で部分放電の発生を許容する制御情報を生成する。
部分放電が発生した場合の絶縁寿命は、モータ100に印加される電圧の大きさと、印加された電圧の回数とで決まる。ここで、電圧の回数とは、部分放電が発生する電圧をモータ100に印加した回数に相当する。
そこで、本実施の形態2における部分放電発生判定部40は、部分放電が発生するかしないかの判定結果とともに、判定を行った際の電圧の大きさと、印加回数とを絶縁寿命判定部60に送出する。
一方、本実施の形態2における絶縁寿命判定部60は、部分放電発生判定部40から受信した電圧の大きさと回数とにより、モータ100に電圧を印加した場合の絶縁寿命の推定値を算出する。そして、絶縁寿命判定部60は、あらかじめ設定された絶縁寿命情報と、算出した絶縁寿命の推定値とを比較する。
絶縁寿命判定部60は、絶縁寿命の推定値が、絶縁寿命情報以内であれば、印加される電圧を維持するか、あるいは印加される電圧の回数を減らす制御を実施する指令として、第1指令を生成し、制御部50に送出する。
一方、絶縁寿命判定部60は、絶縁寿命の推定値が、絶縁寿命情報を超過している場合には、現状の電圧の大きさおよび回数を維持した場合には絶縁破壊に至ると判断し、第2指令を生成し、制御部50に送出する。
制御部50は、第1指令を受信した場合には、現状の電圧の大きさおよび回数を維持してモータ制御を実施する。あるいは、制御部50は、第1指令を受信した場合には、印加する回数を減らすようにしてモータ制御を実施することで、絶縁の損傷を抑制することができる。
また、制御部50は、第2指令を受信した場合には、先の実施の形態1と同様に、以下のいずれか一方、または両方の制御を実行する。
・モータ100に印加する電圧を下げる制御。
・モータ100の出力を低下させ、モータ100の温度を下げる制御。
以上説明したように、本実施の形態2に係るモータ制御装置によれば、絶縁寿命判定部を備えることで、先の実施の形態1の効果に加え、絶縁寿命内で部分放電の発生を許容する制御を実施することが可能となる。この結果、部分放電が発生する状況であっても、絶縁寿命内で部分放電の発生を許容することで、不要な出力制限を行うことなく、高出力でモータを駆動することが可能となる。
実施の形態3.
本実施の形態3に係るモータ制御装置1の構成および動作について、図9を用いて説明する。
本実施の形態3の構成は、先の実施の形態2の構成と比較すると、モータの絶縁材料の吸湿量をセンサ情報から算出するために、湿度センサ70をさらに備えている点が異なっている。したがって、本実施の形態3の説明において、先の実施の形態2の図8で示したブロック図と同様の部分は、説明を省略する。
図9は、本発明の実施の形態3に係るモータ制御装置1の構成を示すブロック図である。湿度センサ70は、モータ100と比誘電率演算部20との間に設けられている。モータの絶縁材料の吸湿は、湿度センサ70による湿度検出値に基づいて、比誘電率演算部20において算出される。
具体的には、モータ100の温度、湿度、停止時間をパラメータとして、比誘電率を特定するための対応関係が、特性テーブルとして記憶部にあらかじめ記憶されている。そこで、比誘電率演算部20は、モータ内の温度、湿度、およびモータの停止期間を取得することで、記憶部内に記憶された対応関係を参照することで、比誘電率を算出することができる。
モータ100の停止直後は、モータ内の空気の温度が高い。そして、外部からの空気の流入に伴ってモータ内の温度が下がり始めると、時間の経過とともに湿度が変化する。つまり、モータ内の湿度は、安定な状態になるまで、ある一定の時間を必要とする。
モータ100は、フレームによって覆われている。そして、モータ100は、通気口、外気導入口等を備えており、モータ100の内部と外部とにおいて、空気の入れ替えが発生している。
モータ100の運転中は、発熱により、モータ内の空気の温度が上昇する。一方、モータ100を停止すると、モータ内の空気の温度は低下するため、モータ内の気圧が低くなる。そして、外部の空気が、モータ内に流入する。
モータ内に流入した外部の空気は、温度センサ10および湿度センサ70によって、温度および湿度がそれぞれ検出される。検出された温度および湿度の情報は、比誘電率演算部20へ送出される。そこで、比誘電率演算部20は、モータ内部の温度、湿度、およびモータ外部の温度、湿度を取得するとともに、モータの停止期間を取得し、記憶部内に記憶された対応関係を参照することで、比誘電率を算出することもできる。
なお、モータ外部の温度、湿度は、モータ100の設置位置情報と、温度、湿度に関する気象情報とから、取得することも可能である。
以上説明したように、本実施の形態3に係るモータ制御装置によれば、モータの絶縁材料の吸湿量を、温度センサおよび湿度センサによる検出結果を用いて、より正確に得ることができる。この結果、部分放電開始電圧の算出精度も向上させることができ、モータの出力制限を従来よりも緩和する制御性能を、より向上させることができる。
実施の形態4.
本実施の形態4に係るモータ制御装置1の構成および動作について、図10を用いて説明する。
本発明の実施の形態4の構成は、先の実施の形態1の構成と比較すると、温度の情報だけでなく、気圧の情報を含めて部分放電開始電圧を算出するために、気圧センサ80をさらに備えている点が異なっている。したがって、本実施の形態4の説明において、先の実施の形態1の図1で示したブロック図と同様の部分は、説明を省略する。
図10は、本発明の実施の形態4に係るモータ制御装置1の構成を示すブロック図である。気圧センサ80は、モータ100と部分放電開始電圧演算部30との間に設けられている。本実施の形態4において、モータ100の部分放電開始電圧は、先の実施の形態1において説明した、温度、比誘電率の情報とともに、気圧センサ80で検出された気圧の情報に基づいて、部分放電開始電圧演算部30によって算出される。算出された部分放電開始電圧は、部分放電発生判定部40に送出される。
次に、温度、比誘電率の情報とともに、気圧の情報をさらに参照して部分放電開始電圧を求める制御方法について、具体的に説明する。
初期の巻線の温度をa0、初期の比誘電率をb0、初期の気圧をc0としたときの、初期の部分放電開始電圧がf0である場合を想定する。ここで、温度による部分放電開始電圧の変化率をf1(a)、比誘電率による部分放電開始電圧の変化率をf2(b)、気圧による部分放電開始電圧の変化率をf3(c)とする。このような前提において、巻線の温度がa1、比誘電率がb1、気圧がc1となった際の部分放電開始電圧fは、下式(2)で表される。
f=f0×f1(a1)×f2(b1)×f3(c1) (2)
部分放電開始電圧演算部30は、上述した(2)式に基づいて、部分放電開始電圧を算出する。なお、巻線の温度による部分放電開始電圧の変化率f1(a)、誘電率による部分放電開始電圧の変化率f2(b)、および気圧による部分放電開始電圧の変化率f3(c)は、事前に測定または解析によって取得し、記憶部に記憶させておくことができる。
以上説明したように、本実施の形態4に係るモータ制御装置によれば、気圧センサで検出した気圧情報をさらに加味して、部分放電開始電圧を算出することができる構成を備えている。この結果、部分放電開始電圧の算出精度を向上させることができ、モータの出力制限を従来よりも緩和する制御性能を、より向上させることができる。モータの不要な出力制限を行わずにモータを高出力で駆動することができる。
実施の形態5.
本実施の形態5に係るモータ制御装置1の構成および動作について、図11および図12を用いて説明する。なお、本実施の形態5では、車に搭載されたモータ制御装置を具体例として説明する。
本実施の形態5の構成は、先の実施の形態4の構成と比較すると、外部環境の変化にともなう気圧の変化を予測して、モータの出力を低下させない制御をするために、車の将来位置情報を取得する位置情報取得部90をさらに備えている点が異なっている。したがって、本実施の形態5の説明において、先の実施の形態4の図10で示したブロック図と同様の部分は、説明を省略する。
本実施の形態5では、モータ100が搭載された車が、吸湿状態で、標高の低いところから高いところに移動する場合を想定して説明する。ここで、将来位置情報とは、カーナビゲーション等から得られる将来の車の位置情報のことである。
図11は、本発明の実施の形態5に係るモータ制御装置1の構成を示すブロック図である。部分放電開始電圧演算部30は、温度センサ10で検出したモータ100の温度、比誘電率演算部20で算出した比誘電率、気圧センサ80で検出した気圧、および位置情報取得部90で取得された車の将来位置情報に基づいた気圧の変化予想情報をもとに、モータ100の部分放電開始電圧を算出する。算出された部分放電開始電圧は、部分放電発生判定部40へ送出される。
上述した(2)式において、モータの部分放電開始電圧の気圧による変化率f3(c)は、標高が低い場所では、1に近い値となる。その結果、標高が低い場所では、部分放電発生判定部40において、部分放電が発生しないと判定される。
一方、標高が高い場所では、モータの部分放電開始電圧の気圧による変化率f3(c)が1よりも小さい値となり、(2)式で算出される部分放電開始電圧fは、標高が低い場所と比較して小さい値となる。従って、部分放電発生判定部40は、部分放電開始電圧fが電圧Vsurge以下となった場合には、部分放電が発生すると判定する。
次に、位置情報取得部90で取得される車の将来位置情報に基づくモータ100の具体的な制御について、以下に説明する。ここで、モータ100の絶縁材料は、吸湿状態であり、比誘電率が高い状態になっており、かつ、標高の低い場所では、上述したように、部分放電発生判定部40によって部分放電が発生しないと判定されている場合を想定する。
ここで、車の行先が、標高の高い場所に設定された場合には、部分放電開始電圧がより低い値として算出されるため、部分放電発生判定部40によって部分放電が発生すると判定される。
そこで、本実施の形態5に係るモータ制御装置1は、将来的に標高の高い場所に車が移動した際に部分放電が発生してしまうと判断した場合には、標高の低い現状の場所において、部分放電の発生しない範囲で、モータの冷却能力を低下させる制御を実行する。
例えば、モータ制御装置1は、冷却油の冷却を抑制する、空冷のファンの能力を低下させる等の制御を実行することで、結果的に、モータ100の温度上昇がより高くなるようにする。その場合、部分放電開始電圧は、現在の位置における、本来の部分放電開始電圧の値よりも低下することになる。
図12は、本発明の実施の形態5に係る部分放電開始電圧の測定結果の一例を示した図である。より具体的には、波形(d)は、標高の低い現状の場所において、モータの冷却能力を低下させていない状態での部分放電開始電圧の測定結果を示しており、波形(e)は、標高の低い現状の場所において、あえてモータの冷却能力を低下させた状態での部分放電開始電圧の測定結果を示している。
波形(e)は、冷却能力が低下されたことに伴い、部分放電開始電圧の値が、波形(d)と比較して、より小さい値にまで減少する。ただし、波形(e)は、その後、部分放電開始電圧が上昇し安定するまでの時間が、波形(d)よりも短くなっている。
従って、標高の低い現状の場所において、あえてモータの冷却能力を低下させることで、標高が高い場所に移動したときには、部分放電開始電圧の値を上昇させておくことができる。この結果、標高が高い場所に移動した際に、モータ100の出力を低下させる制御が不要となる。つまり、標高が高い場所において、モータ100を高出力で駆動することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態5に係るモータ制御装置によれば、標高が高い場所に移動することが予想される際に、標高の低い現状の場所において、事前に冷却性能を低下させる制御を行う構成を備えている。この結果、標高が高い場所に移動した際の部分放電開始電圧の値を上昇させておくことができる。従って、標高が高い場所に移動したときに、モータの不要な出力制限を行わずに、モータを高出力で駆動することができる。
次に、本発明に係るモータ制御装置の処理の流れと制御方法について、フローチャートを用いて具体的に説明する。
まず、図13のフローチャートを用いて、先の実施の形態1における図1のブロック図の具体的な処理の流れを説明する。
図13は、本発明の実施の形態1に係るモータ制御装置1の一連処理を示すフローチャートである。ステップS100において、温度センサ10は、モータの巻線の温度を検出する。
ステップS110において、比誘電率演算部20は、モータの絶縁材料の比誘電率を算出する。ここで、比誘電率演算部20は、ステップS100で検出された温度に基づいて、モータの絶縁材料の比誘電率を算出する。
ステップS200において、部分放電開始電圧演算部30は、モータ100の部分放電開始電圧を算出する。部分放電開始電圧演算部30は、ステップS100から受信した温度の情報、ステップS110から受信した比誘電率の情報に基づいて、上述した(1)式を用いて、モータ100の部分放電開始電圧を算出する。
ステップS300において、部分放電発生判定部40は、モータの部分放電が発生するか否かを判定する。具体的には、部分放電発生判定部40は、部分放電開始電圧演算部30で算出された部分放電開始電圧の値と、モータに印加する電圧Vsurgeとを比較して、部分放電の発生の有無を判定する。
比較した結果、部分放電が発生しないと判定された場合には(ステップS300においてYESの場合)、ステップS400の処理に進む。一方、部分放電が発生すると判定された場合には(ステップS300においてNOの場合)、ステップS500の処理に進む。
ステップS400に進んだ場合には、制御部50は、部分放電が発生しない状況であるため、現状のモータ制御を変更せずに維持し、一連処理を終了する。
一方、ステップS500に進んだ場合には、制御部50は、部分放電が発生するため、モータの制御を以下のいずれか1つ以上の条件に変更させ、一連処理を終了する。
・モータ100に印加する電圧Vsurgeを下げる制御。
・モータ100の出力を低下させ、モータ100の温度を下げる制御。
以上のステップS100からステップS500の一連の処理は、モータの運転中に、必要に応じて繰り返し行われる。なお、温度と誘電比率との関係があらかじめ取得できている場合には、モータ起動時のみステップS110による比誘電率の演算を実行し、ステップS100によるモータの温度測定だけを常時繰り返すことによっても、ステップS200による部分放電開始電圧の演算処理が可能である。
次に、図14のフローチャートを用いて、先の実施の形態4における図10に示したブロック図の処理の流れを説明する。なお、図14で説明するモータ制御装置1は、図13で説明したモータ制御装置1と比較すると、気圧センサ80を備えた構成が異なっている。
したがって、図14に示すフローチャートの各ステップの処理に関して、図13に示すフローチャートと共通する部分については、同一の符号を付して、適宜説明を省略する。
図14は、本発明の実施の形態4に係るモータ制御装置1の一連処理を示すフローチャートである。ステップS120において、気圧センサ80は、モータ内の気圧を検出する。
ステップS201において、部分放電開始電圧演算部30は、モータ100の部分放電開始電圧を算出する。部分放電開始電圧演算部30は、ステップS100から受信した温度の情報、ステップS110から受信した比誘電率の情報、ステップS120から受信した気圧の情報に基づいて、上述した(2)式を用いて、モータ100の部分放電開始電圧を算出する。ステップS300以降の処理は、上述した図13と同様であるため、説明を省略する。
なお、以上の実施の形態1〜5で説明したモータは、サーボモータ、自動車モータ等、モータの種類によらず、本発明に係るモータ制御装置およびモータ制御方法は、種々のモータに適用可能である。
1 モータ制御装置、10 温度センサ、20 比誘電率演算部、30 部分放電開始電圧演算部、40 部分放電発生判定部、50 制御部、60 絶縁寿命判定部、70 湿度センサ、80 気圧センサ、90 車の将来位置情報、100 モータ。

Claims (12)

  1. モータへの駆動指令を生成する制御部と、
    前記モータの巻線の温度を検出する温度センサと、
    前記モータの絶縁材料の比誘電率を算出する比誘電率演算部と、
    前記温度センサにより検出された温度と前記比誘電率演算部により算出された比誘電率とに基づいて、前記モータで部分放電が開始する電圧値に相当する部分放電開始電圧を算出する部分放電開始電圧演算部と、
    前記モータに印加する電圧に相当する印加電圧と、前記部分放電開始電圧とを比較し、前記部分放電開始電圧が前記印加電圧よりも低い値である場合には、部分放電が発生すると判定する部分放電発生判定部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記部分放電発生判定部により前記部分放電が発生すると判定された場合には、前記印加電圧を下げる指令、および前記モータの出力を下げる指令の少なくともいずれか一方の指令を前記駆動指令として生成し、前記モータを制御し、
    前記部分放電発生判定部により前記部分放電が発生しないと判定された場合には、前記印加電圧を維持する指令を前記駆動指令として生成し、前記モータを制御する
    モータ制御装置。
  2. 前記比誘電率演算部は、前記モータに設けられた電極間を循環する冷却油に関する、比誘電率または絶縁抵抗から前記絶縁材料の比誘電率を算出する
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記比誘電率演算部は、前記モータに設けられた電極間に配置された絶縁紙または絶縁フィルムに関する、比誘電率または絶縁抵抗から前記絶縁材料の比誘電率を算出する
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 前記比誘電率演算部は、前記モータの巻線と前記モータのコアとの間における静電容量の値から比誘電率を演算する
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  5. 前記モータの内部の湿度を検出する湿度センサ、
    をさらに備え、
    前記比誘電率演算部は、前記モータの設置環境におけるモータの外部温度およびモータの外部湿度を取得し、前記モータの内部温度、前記モータの内部湿度、前記モータの外部温度、および前記モータの外部湿度から前記絶縁材料の吸湿量を算出し、前記吸湿量に基づいて前記絶縁材料の比誘電率を算出する
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  6. 前記モータの内部の湿度を検出する湿度センサ、
    をさらに備え、
    前記比誘電率演算部は、前記モータの温度と、前記モータの湿度と、前記モータの停止時間と、前記比誘電率とを関連付けたデータを特性テーブルとして記憶部にあらかじめ記憶させておき、前記モータの停止直前の温度検出値、湿度検出値、および前記モータの停止期間に対応する比誘電率を前記特性テーブルから抽出することで、前記絶縁材料の比誘電率を算出する
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  7. 前記制御部は、前記印加電圧が前記部分放電開始電圧の値以上である場合には、前記モータに前記印加電圧を供給するスイッチング回数を抑制する指令を前記駆動指令として生成する
    請求項1から6のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  8. 前記モータの設置環境における気圧を検出する気圧センサをさらに備え、
    前記部分放電開始電圧演算部は、前記温度センサにより検出された温度と前記比誘電率演算部により算出された比誘電率と、前記気圧センサによって検出された気圧とに基づいて、前記部分放電開始電圧を算出する
    請求項1から7のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  9. 前記モータは、車に搭載されており、
    前記車が移動することに伴う前記モータの将来位置に関する情報を取得する位置情報取得部をさらに備え、
    現在位置の標高よりも前記将来位置の標高が高い場合には、
    前記部分放電開始電圧演算部は、前記現在位置および前記将来位置のそれぞれについて部分放電開始電圧を算出し、
    前記部分放電発生判定部は、前記部分放電開始電圧演算部で算出された前記現在位置および前記将来位置のそれぞれの部分放電開始電圧に基づいて、前記現在位置および前記将来位置のそれぞれについて部分放電が発生するか否かを判定し、
    前記制御部は、前記部分放電発生判定部により、前記現在位置では部分放電が発生しないが前記将来位置では部分放電が発生すると判定された場合には、前記現在位置において、前記モータの出力を低下させない範囲で前記モータの巻線温度の上昇速度を上げる指令を前記駆動指令として生成し、前記モータを制御する
    請求項8に記載のモータ制御装置。
  10. モータをモータ制御装置により駆動制御するモータ制御方法であって、
    前記モータ制御装置において、
    温度センサを介して前記モータの巻線の温度を検出する温度検出ステップと、
    前記モータの絶縁材料の比誘電率を算出する比誘電率演算ステップと、
    前記温度検出ステップにより検出された温度と、前記比誘電率演算ステップにより算出された比誘電率とに基づいて、前記モータで部分放電が開始する電圧値に相当する部分放電開始電圧を算出する部分放電開始電圧演算ステップと、
    前記モータに印加する電圧に相当する印加電圧と前記部分放電開始電圧とを比較し、前記部分放電開始電圧が前記印加電圧よりも低い値である場合には、部分放電が発生すると判定する部分放電発生判定ステップと、
    前記部分放電発生判定ステップにより前記部分放電が発生すると判定された場合には、前記印加電圧を下げる第1駆動指令、および前記モータの出力を下げる第2駆動指令の少なくともいずれか一方の駆動指令を生成し、前記モータを制御する第1制御ステップと、
    前記部分放電発生判定ステップにより前記部分放電が発生しないと判定された場合には、前記印加電圧を維持する駆動指令を生成し、前記モータを制御する第2制御ステップと
    を有するモータ制御方法。
  11. 前記第1制御ステップは、前記部分放電発生判定ステップにより前記部分放電が発生すると判定された場合には、前記印加電圧を下げることなく、前記印加電圧を供給する際のスイッチング回数を減らす駆動指令を前記第2駆動指令として生成し、前記モータを制御する
    請求項10に記載のモータ制御方法。
  12. 前記モータの設置環境における気圧を、気圧センサを介して検出する気圧検出ステップをさらに有し、
    前記部分放電開始電圧演算ステップは、前記温度検出ステップにより検出された温度と、前記比誘電率演算ステップにより算出された比誘電率と、前記気圧検出ステップにより検出された気圧とに基づいて、前記部分放電開始電圧を算出する
    請求項10または11に記載のモータ制御方法。
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