JP2019120165A - 可変圧縮装置及びエンジンシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】上方空間に対して安定的に作動流体を供給し、規制部材とピストンロッドとの衝突を防止する。【解決手段】昇圧された作動流体が供給されることでピストンロッドが圧縮比を高める方向に移動される流体室の一部を形成する流体室形成部材と、上記ピストンロッドの圧縮比を高める方向への移動を規制する規制部材と、上記流体室形成部材に対して摺動可能に上記ピストンロッドの周面に設けられた摺動リングとを有する可変圧縮装置であって、上記流体室形成部材は、上記摺動リングの下方空間に対して冷却剤として供給される上記作動流体の一部を上記摺動リングの上方空間に対して案内する連通流路を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、可変圧縮装置及びエンジンシステムに関するものである。
例えば、特許文献1には、クロスヘッドを有する大型往復ピストン燃焼エンジンが開示されている。特許文献1の大型往復ピストン燃焼エンジンは、重油などの液体燃料と天然ガス等の気体燃料との両方での稼働が可能とされるデュアルフュエルエンジンである。特許文献1の大型往復ピストン燃焼エンジンは、液体燃料による稼働に適する圧縮比と気体燃料による稼働に適する圧縮比との双方に対応するため、油圧によりピストンロッドを移動させることで圧縮比を変更させる調整機構(可変圧縮装置)をクロスヘッド部分に設けている。
特開2014−20375号公報
上述のような圧縮比を変更する圧縮調整装置においては、圧縮比を高める方向においてピストンロッドの移動を規制する規制部材を設けることがある。高圧縮比で運転する際には、規制部材に対してピストンロッドが当接することとなる。しかしながら、例えば、エンジン始動時等のように燃焼室内に燃焼圧力が発生していない状態においてピストンロッドが移動される際には、ピストンロッドが規制部材に衝突することで、規制部材に大きな力が加わる可能性がある。これに対して、規制部材とピストンロッドとの間の空間(上方空間)に作動流体を貯留し、作動流体をダンパとして機能させることにより、規制部材とピストンロッドとの衝突エネルギを吸収することが考えられる。しかしながら、ピストンロッドと流体室形成部材との間は摺動リングにより封止されているため、上方空間に対して作動流体を安定的に供給することが難しい。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、上方空間に対して安定的に作動流体を供給し、規制部材とピストンロッドとの衝突を防止することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、昇圧された作動流体が供給されることでピストンロッドが圧縮比を高める方向に移動される流体室の一部を形成する流体室形成部材と、上記ピストンロッドの圧縮比を高める方向への移動を規制する規制部材と、上記流体室形成部材に対して摺動可能に上記ピストンロッドの周面に設けられた摺動リングとを有する可変圧縮装置であって、上記流体室形成部材は、上記摺動リングの下方空間に対して冷却剤として供給される上記作動流体の一部を上記摺動リングの上方空間に対して案内する連通流路を有する、という構成を採用する。
第2の手段として、上記第1の手段において、上記連通流路に設けられると共に上記連通流路において作動流体の流れを調整する調整部を有する、という構成を採用する。
第3の手段として、上記第2の手段において、上記調整部は、上記連通流路の一部を縮径させる縮径部である、という構成を採用する。
第4の手段として、上記第2の手段において、上記調整部は、逆止弁である、という構成を採用する。
第5の手段として、上記第4の手段において、上記流体室形成部材または上記規制部材は、上記規制部材側流体室と外部とを連通する逃がし流路を有する、という構成を採用する。
第6の手段として、エンジンシステムは、上記第1〜第5の手段に記載の可変圧縮装置を備える、という構成を採用する。
本発明によれば、連通流路により、摺動リングを迂回して下方空間から上方空間へと作動流体を供給することができる。したがって、安定的に上方空間へと作動流体を供給することができ、上方空間に供給された作動流体により、規制部材とピストンロッドとの衝突エネルギを吸収することができる。
本発明の一実施形態におけるエンジンシステムの断面図である。 本発明の一実施形態におけるエンジンシステムの一部を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態におけるエンジンシステムの変形例における流量調整部を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明におけるエンジンシステムの一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
本実施形態のエンジンシステム100は、例えば大型タンカなど船舶に搭載され、図1に示すように、エンジン1と、過給機200と、制御部300とを有している。なお、本実施形態においては、過給機200を補機として捉え、エンジン1(主機)と別体として説明する。但し、過給機200をエンジン1の一部として構成することも可能である。
エンジン1は、多気筒のユニフロー掃気ディーゼルエンジンとされ、天然ガス等の気体燃料を重油などの液体燃料と共に燃焼させるガス運転モードと、重油などの液体燃料を燃焼させるディーゼル運転モードとを有している。なお、ガス運転モードでは、気体燃料のみを燃焼させても良い。このようなエンジン1は、架構2と、シリンダ部3と、ピストン4と、排気弁ユニット5と、ピストンロッド6と、クロスヘッド7と、油圧部8(昇圧機構)と、連接棒9と、クランク角センサ10と、クランク軸11と、掃気溜12と、排気溜13と、空気冷却器14とを有している。また、シリンダ部3、ピストン4、排気弁ユニット5及びピストンロッド6により、気筒が構成されている。
架構2は、エンジン1の全体を支持する強度部材であり、クロスヘッド7、油圧部8及び連接棒9が収容されている。また、架構2は、内部において、クロスヘッド7の後述するクロスヘッドピン7aが往復動可能とされている。
シリンダ部3は、円筒状のシリンダライナ3aと、シリンダヘッド3bとシリンダジャケット3cとを有している。シリンダライナ3aは、円筒状の部材であり、ピストン4との摺動面が内側に形成されている。このようなシリンダライナ3aの内周面とピストン4とにより囲まれた空間が燃焼室R1とされている。また、シリンダライナ3aの下部には、複数の掃気ポートSが形成されている。掃気ポートSは、シリンダライナ3aの周面に沿って配列された開口であり、シリンダジャケット3c内部の掃気室R2とシリンダライナ3aの内側とを連通している。シリンダヘッド3bは、シリンダライナ3aの上端部に設けられた蓋部材である。シリンダヘッド3bは、平面視において中央部に排気ポートHが形成され、排気溜13と接続されている。また、シリンダヘッド3bには、不図示の燃料噴射弁が設けられている。さらに、シリンダヘッド3bの燃料噴射弁の近傍には、不図示の筒内圧センサが設けられている。筒内圧センサは、燃焼室R1内の圧力を検出し、制御部300へと送信している。シリンダジャケット3cは、架構2とシリンダライナ3aとの間に設けられ、シリンダライナ3aの下端部が挿入された円筒状の部材であり、内部に掃気室R2が形成されている。また、シリンダジャケット3cの掃気室R2は、掃気溜12と接続されている。
ピストン4は、略円柱状とされ、後述するピストンロッド6と接続されてシリンダライナ3aの内側に配置されている。また、ピストン4の外周面には不図示のピストンリングが設けられ、ピストンリングにより、ピストン4とシリンダライナ3aとの間隙を封止している。ピストン4は、燃焼室R1における圧力の変動により、ピストンロッド6を伴ってシリンダライナ3a内を摺動する。
排気弁ユニット5は、排気弁5aと、排気弁筐5bと、排気弁駆動部5cとを有している。排気弁5aは、シリンダヘッド3bの内側に設けられ、排気弁駆動部5cにより、シリンダ部3内の排気ポートHを閉塞する。排気弁筐5bは、排気弁5aの端部を収容する円筒形の筐体である。排気弁駆動部5cは、排気弁5aをピストン4のストローク方向に沿う方向に移動させるアクチュエータである。
ピストンロッド6は、一端がピストン4と接続され、他端がクロスヘッドピン7aと連結された長尺状部材である。ピストンロッド6の端部は、クロスヘッドピン7aに挿入され、連接棒9が回転可能となるように連結されている。また、ピストンロッド6は、クロスヘッドピン7a側端部の一部の径が太く形成されたフランジ6aを有している。
また、ピストンロッド6は、図2に示すように、二重管構造とされ、外管6bと、内管6cとにより構成されている。ピストンロッド6は、外管6bと内管6cとの間を通る外側流路R8を有している。また、内管6cには、ピストン4の内側の空洞と連通されると共にピストンロッド6の下端(クロスヘッド7側端部)まで延在する内側流路R9が形成されている。さらに、外管6bは、外側流路R8と入口油室R7とを連通する入口流路R10を有している。なお、入口油室R7、外側流路R8及び内側流路R9には、冷却剤として作動油が供給される。フランジ6aの周面には、上端側と下端側とにおいて、後述するクロスヘッドピン7aの内側を摺動するピストンリング6d(摺動リング)が設けられている。また、フランジ6aには、上下2つのピストンリング6dの間において全周にわたって環状の凹部が形成されている。
クロスヘッド7は、クロスヘッドピン7a(流体室形成部材)と、ガイドシュー7bと、蓋部材7c(規制部材)と、オリフィス7d(縮径部)とを有している。クロスヘッドピン7aは、ピストンロッド6と連接棒9とを移動可能に連結する円柱状部材であり、ピストンロッド6の端部が挿入される挿入空間に、作動油(作動流体)の供給及び排出が行われる油圧室R3(流体室)が形成される。クロスヘッドピン7aには、蓋部材7cと、ピストンロッド6のフランジ6aとに囲まれた上部油圧室R6(上方空間)が形成される。また、ピストンロッド6のフランジ6aの周面に形成された凹部とクロスヘッドピン7aとにより囲まれた入口油室R7(下方空間)が形成されている。さらに、クロスヘッドピン7aには、上部油圧室R6と入口油室R7とを連通する連通流路R11が設けられている。すなわち、連通流路R11は、ピストンリング6dを迂回して入口油室R7から上部油圧室R6へと作動油を案内する。クロスヘッドピン7aには、中心よりも下側に、クロスヘッドピン7aの軸方向に沿って貫通する出口孔Oが形成されている。出口孔Oは、ピストンロッド6の不図示の冷却流路を通過した冷却油が排出される開口である。また、クロスヘッドピン7aには、油圧室R3と後述するプランジャポンプ8cとを接続する供給流路R4と、油圧室R3と後述するリリーフ弁8fとを接続するリリーフ流路R5とが設けられている。
ガイドシュー7bは、クロスヘッドピン7aを回動可能に支持する部材であり、クロスヘッドピン7aに伴ってピストン4のストローク方向に沿って不図示のガイドレール上を移動する。ガイドシュー7bがガイドレールに沿って移動することにより、クロスヘッドピン7aは、回転運動と、ピストン4のストローク方向に沿う直線方向以外への移動が規制される。蓋部材7cは、クロスヘッドピン7aの上部に固定され、ピストンロッド6の端部が挿入される環状部材である。オリフィス7dは、中央に開口を有する円盤状の部材であり、連通流路R11の内部に設けられる。連通流路R11は、オリフィス7dにより、流路径が一部で縮径された状態となっている。このようなクロスヘッド7は、ピストン4の直線運動を連接棒9へと伝達している。
図3に示すように、油圧部8は、供給ポンプ8aと、揺動管8bと、プランジャポンプ8cと、プランジャポンプ8cが有する第1逆止弁8d及び第2逆止弁8eと、リリーフ弁8fとを有している。また、ピストンロッド6、クロスヘッド7、油圧部8、制御部300は、本発明における可変圧縮装置として機能する。
供給ポンプ8aは、制御部300からの指示に基づいて、不図示の作動油タンクから供給される作動油を昇圧してプランジャポンプ8cへと供給するポンプである。供給ポンプ8aは、船舶の発電機の電力により駆動され、燃焼室R1に液体燃料が供給されるよりも前に稼働することが可能である。また、供給ポンプ8aから圧送される作動流体の一部は、クロスヘッドピン7aの内部を通り、入口油室R7へと供給される。揺動管8bは、供給ポンプ8aと各気筒のプランジャポンプ8cとを接続する配管であり、クロスヘッドピン7aに伴って移動するプランジャポンプ8cと、固定された供給ポンプ8aとの間において、揺動可能とされている。
プランジャポンプ8cは、クロスヘッドピン7aに固定されており、棒状のプランジャ8c1と、プランジャ8c1を摺動可能に収容する筒状のシリンダ8c2と、プランジャ駆動部8c3とを有している。プランジャポンプ8cは、プランジャ8c1が不図示の駆動部と接続されることで、シリンダ8c2内を摺動し、作動油を昇圧して油圧室R3へと供給する。また、シリンダ8c2には、端部に設けられた作動油の吐出側の開口に第1逆止弁8dが設けられ、側周面に設けられた吸入側の開口に第2逆止弁8eが設けられている。プランジャ駆動部8c3は、プランジャ8c1に接続され、制御部300からの指示に基づいてプランジャ8c1を往復動させる。
第1逆止弁8dは、シリンダ8c2の内側に向けて弁体が付勢されることで閉弁する構造とされ、油圧室R3に供給された作動油がシリンダ8c2へと逆流することを防止している。また、第1逆止弁8dは、シリンダ8c2内の作動油の圧力が第1逆止弁8dの付勢部材の付勢力(開弁圧力)以上となると、弁体が作動油に押されることにより開弁する。第2逆止弁8eは、シリンダ8c2の外側に向けて付勢されており、シリンダ8c2に供給された作動油が供給ポンプ8aへと逆流することを防止している。また、第2逆止弁8eは、供給ポンプ8aから供給される作動油の圧力が第2逆止弁8eの付勢部材の付勢力(開弁圧力)以上となると、弁体が作動油に押されることにより開弁する。なお、第1逆止弁8dは、開弁圧力が第2逆止弁8eの開弁圧力よりも高く、予め設定された圧縮比で運転される定常運転時においては、供給ポンプ8aから供給される作動油の圧力により開弁することはない。
リリーフ弁8fは、クロスヘッドピン7aに設けられ、本体部8f1と、リリーフ弁駆動部8f2とを有している。本体部8f1は、油圧室R3及び不図示の作動油タンクに接続される弁である。リリーフ弁駆動部8f2は、本体部8f1の弁体に接続され、制御部300からの指示に基づいて本体部8f1を開閉弁する。リリーフ弁8fがリリーフ弁駆動部8f2により開弁することで、油圧室R3に貯留された作動油が作動油タンクに戻される。
図1に示すように、連接棒9は、クロスヘッドピン7aと連結されると共にクランク軸11と連結されている長尺状部材である。連接棒9は、クロスヘッドピン7aに伝えられたピストン4の直線運動を回転運動に変換している。クランク角センサ10は、クランク軸11のクランク角を計測するためのセンサであり、制御部300へとクランク角を算出するためのクランクパルス信号を送信している。
クランク軸11は、気筒に設けられる連接棒9に接続された長尺状の部材であり、それぞれの連接棒9により伝えられる回転運動により回転されることで、例えばスクリュー等に動力を伝える。掃気溜12は、シリンダジャケット3cと過給機200との間に設けられ、過給機200により加圧された空気が流入する。また、掃気溜12には、空気冷却器14が内部に設けられている。排気溜13は、各気筒の排気ポートHと接続されると共に過給機200と接続される管状部材である。排気ポートHより排出されるガスは、排気溜13に一時的に貯留されることにより、脈動を抑制した状態で過給機200へと供給される。空気冷却器14は、掃気溜12内部の空気を冷却する装置である。
過給機200は、排気ポートHより排出されたガスにより回転されるタービンにより、不図示の吸気ポートから吸入した空気を加圧して燃焼室R1に供給する装置である。
制御部300は、船舶の操縦者による操作等に基づいて、燃料の供給量等を制御するコンピュータである。また、制御部300は、油圧部8を制御することにより、燃焼室R1における圧縮比を変更する。具体的には、制御部300は、プランジャポンプ8c、供給ポンプ8a及びリリーフ弁8fを制御し、油圧室R3における作動油の量を調整することにより、ピストンロッド6の位置を変更させて圧縮比を変更する。
このようなエンジンシステム100は、不図示の燃料噴射弁より燃焼室R1に噴射された燃料を着火、爆発させることによりピストン4をシリンダライナ3a内で摺動させ、クランク軸11を回転させる装置である。詳述すると、燃焼室R1に供給された燃料は、掃気ポートSより流入した空気と混合された後、ピストン4が上死点方向に向けて移動することにより圧縮されて温度が上昇し、自然着火する。また、液体燃料の場合には、燃焼室R1において温度上昇することにより気化し、自然着火する。
そして、燃焼室R1内の燃料が自然着火することで急激に膨張し、ピストン4には下死点方向に向けた圧力がかかる。これにより、ピストン4が下死点方向に移動し、ピストン4に伴ってピストンロッド6が移動され、連接棒9を介してクランク軸11が回転される。さらに、ピストン4が下死点に移動されることで、掃気ポートSより燃焼室R1へと加圧空気が流入する。排気弁ユニット5が駆動することで排気ポートHが開き、燃焼室R1内の排気ガスが、加圧空気により排気溜13へと押し出される。
圧縮比を大きくする場合には、制御部300により供給ポンプ8aが駆動され、プランジャポンプ8cに作動油が供給される。そして、制御部300は、プランジャポンプ8cを駆動して作動油を、ピストンロッド6を持ち上げることが可能な圧力となるまで加圧し、油圧室R3へと作動油を供給する。油圧室R3の作動油の圧力により、ピストンロッド6の端部が持ち上がり、これに伴ってピストン4の上死点位置が上方(排気ポートH側)に移動される。
圧縮比を小さくする場合には、制御部300によりリリーフ弁8fが駆動され、油圧室R3と不図示の作動油タンクとが連通状態となる。そして、ピストンロッド6の荷重が油圧室R3の作動油にかかり、油圧室R3内の作動油がリリーフ弁8fを介して作動油タンクへと押し出される。これにより、油圧室R3の作動油が減少し、ピストンロッド6が下方(クランク軸11側)に移動され、これに伴ってピストン4の上死点位置が下方に移動される。
また、供給ポンプ8aから圧送された作動油の一部は、入口油室R7へと供給される。そして、入口油室R7内の作動油は、入口流路R10を介して外側流路R8へと流れ、ピストン4内部へと供給される。ピストン4の内部に流れた作動油は、ピストン4を冷却すると共に内側流路R9を通って出口孔Oより排出される。また、入口油室R7に供給された作動油の一部は、連通流路R11を介して上部油圧室R6へと供給される。このとき、作動油には、オリフィス7dを通過することにより圧力損失が発生する。これにより、連通流路R11内の作動油は、一定の方向に流れやすくなる。
エンジン1の始動時において、燃焼圧力が発生していない状態でピストンロッド6が上方向に移動される際に、上部油圧室R6内に作動油が供給されていることにより、上部油圧室R6内の作動油がダンパとして機能するため、蓋部材7cとフランジ6aとが衝突することを防止する。また、オリフィス7dにより、上部油圧室R6へと供給された作動油が、フランジ6aから受ける圧力で入口油室R7へと押し戻されることを防止する。
また、上部油圧室R6における作動油は、ピストンロッド6の上昇に伴って所定値以上に圧力が高まると、連通流路R11を通り、入口油室R7へと戻される。
このような本実施形態によれば、連通流路R11により、入口油室R7に供給された作動油の一部を上部油圧室R6に安定的に供給することができる。したがって、上部油圧室R6内の作動油により、蓋部材7cとピストンロッド6のフランジ6aとの衝突エネルギを吸収し、衝突を防止することができる。
また、本実施形態によれば、オリフィス7dにより、連通流路R11内の流量を制限しているため、上部油圧室R6内の作動油が全て連通流路R11より入口油室R7側に戻ることがなく、上部油圧室R6内に適切な量の作動油が常に貯留された状態を保持することができる。
[第2実施形態]
続いて、上記第1実施形態の変形例を第2実施形態として、図3を参照して説明する。なお、共通する構成部材は符号を同一とし、説明を省略する。
本実施形態のエンジンシステム100においては、クロスヘッド7は、オリフィス7dを有さず、連通流路R11において逆止弁7eを有している。逆止弁7eは、入口油室R7から上部油圧室R6へと向かう方向を順方向とし、上部油圧室R6から入口油室R7へと向かう方向に作動油が逆流することを防止する。また、蓋部材7cには、上部油圧室R6と外部とを連通する逃がし流路R12が形成されている。
本実施形態においては、供給ポンプ8aから圧送される作動油の一部は、入口油室R7から連通流路R11を通って上部油圧室R6へと供給される。これにより、上部油圧室R6内の作動油がダンパとして機能するため、蓋部材7cとフランジ6aとの衝突エネルギが吸収される。さらに、上部油圧室R6内の作動油は、上部油圧室R6内において圧力が高まると、逃がし流路R12より外部へと排出される。
また、本実施形態によれば、連通流路R11中に逆止弁7eを設けることにより、連通流路R11内の作動油の流れ方向を一方向とすることができ、よりスムーズに上部油圧室R6に作動油を供給することができる。
さらに、本実施形態によれば、逃がし流路R12を設けることにより、上部油圧室R6内の作動油の圧力が高まった際に、逃がし流路R12より作動油を排出することができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
上記実施形態においては、調整部として、オリフィス7dまたは逆止弁7eを設けるものとしたが、本発明はこれに限定されない。調整部として、例えば絞り弁等、他の部材を設けるものとしてもよい。
また、上記第2実施形態における逃がし流路R12には、作動油の排出量を調整する弁装置を設けるものとしてもよい。
1 エンジン
2 架構
3 シリンダ部
3a シリンダライナ
3b シリンダヘッド
3c シリンダジャケット
4 ピストン
5 排気弁ユニット
5a 排気弁
5b 排気弁筐
5c 排気弁駆動部
6 ピストンロッド
6a フランジ
6b 外管
6c 内管
6d ピストンリング
7 クロスヘッド
7a クロスヘッドピン
7b ガイドシュー
7c 蓋部材
7d オリフィス
7e 逆止弁
8 油圧部
8a 供給ポンプ
8b 揺動管
8c プランジャポンプ
8c1 プランジャ
8c2 シリンダ
8c3 プランジャ駆動部
8d 第1逆止弁
8e 第2逆止弁
8f リリーフ弁
8f1 本体部
8f2 リリーフ弁駆動部
9 連接棒
10 クランク角センサ
11 クランク軸
12 掃気溜
13 排気溜
14 空気冷却器
15 上部油圧室油圧機構
100 エンジンシステム
200 過給機
300 制御部
S 掃気ポート
H 排気ポート
O 出口孔
R1 燃焼室
R2 掃気室
R3 油圧室
R4 供給流路
R5 リリーフ流路
R6 上部油圧室
R7 入口油室
R8 外側流路
R9 内側流路
R10 入口流路
R11 連通流路
R12 逃がし流路

Claims (6)

  1. 昇圧された作動流体が供給されることでピストンロッドが圧縮比を高める方向に移動される流体室の一部を形成する流体室形成部材と、前記ピストンロッドの圧縮比を高める方向への移動を規制する規制部材と、前記流体室形成部材に対して摺動可能に前記ピストンロッドの周面に設けられた摺動リングとを有する可変圧縮装置であって、
    前記流体室形成部材は、前記摺動リングの下方空間に対して冷却剤として供給される前記作動流体の一部を前記摺動リングの上方空間に対して案内する連通流路を有することを特徴とする可変圧縮装置。
  2. 前記連通流路に設けられると共に前記連通流路において作動流体の流れを調整する調整部を有することを特徴とする請求項1記載の可変圧縮装置。
  3. 前記調整部は、前記連通流路の一部を縮径させる縮径部であることを特徴とする請求項2記載の可変圧縮装置。
  4. 前記調整部は、逆止弁であることを特徴とする請求項2記載の可変圧縮装置。
  5. 前記流体室形成部材または前記規制部材は、前記上方空間と外部とを連通する逃がし流路を有することを特徴とする請求項4記載の可変圧縮装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の可変圧縮装置を有することを特徴とするエンジンシステム。
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