JP2019119739A - ヌクレオシド誘導体の製造方法 - Google Patents

ヌクレオシド誘導体の製造方法 Download PDF

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義仁 上野
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悟 向後
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Takumi Sugihara
匠 杉原
山田 浩平
Kohei Yamada
浩平 山田
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Abstract

【課題】RNA医薬等に適用するためのより実用的なヌクレオシド誘導体の製造方法の提供。【解決手段】下式の化合物10などで表されるヌクレオチド誘導体の製造方法であって、1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノースから数工程を経て得られる下式の化合物9を、ウラシルと、ビス(トリメチルシリル)アセタミドで処理し、ヌクレオチド化合物10を得る。【選択図】なし

Description

本明細書は、ヌクレオシド誘導体の製造方法に関する。
がんをはじめ、遺伝子変異や遺伝子発現異常が原因又は関連している疾患は多数知られている。遺伝子の発現を抑制するsiRNAなどのRNA医薬は、こうした疾患に有用であり、優れた医薬品ポテンシャルを有しているといえる。
一方、siRNA等は、細胞膜透過が困難であったり、ヌクレアーゼによる分解を受けやすいという問題がある。また、標的選択性は高いものの、標的組織までの選択的輸送が困難であるという問題がある。こうした点を改善するべく、脂質ナノ粒子(LNP)などの送達用のキャリアが検討されている。また、RNAのリボースに対してアミノメチル基を導入するなどの改変する試みも行われている(非特許文献1〜4)。
HELVATICA CHIMICA ACTA Vol. 83 (2000) 128-151 The Journal of Organic Chemistry 2012, 77, 3233-3245 Bioorganic & Chemistry letters(1999) 2667-2672 The Journal of Organic Chemistry 2013, 78, 9956-9962
しかしながら、こうした試みにもかかわらず、RNA医薬の有効性の一層の向上が求められている。送達用キャリアにも不十分な点があるほか、こうしたRNAの改変によっても、十分な細胞膜透過性、リボヌクレアーゼ耐性及び標的組織送達性を充足することはできていない。こうしたことから、現状においても、siRNA等においてその本来の優れた医薬品ポテンシャルを発揮できていない。また、こうしたRNA医薬等に適用するのに実用的なヌクレオシド等があっても、かかるヌクレオシド等を効率的に提供することが望まれる。
本明細書は、RNA医薬等に適用するのにより実用的なヌクレオシド誘導体を効率的に提供することを目的とする。
本発明者らは、リボヌクレオチドの糖部であるリボースに着目し、リボースの第4’位にアミノ基などの塩基性を有する置換基を備えること、又は2’位の水酸基をハロゲン原子で置換することで、リボヌクレアーゼ耐性ほか細胞膜透過性を向上させうるという知見を得た。さらに、本発明者らは、4’−アミノアルキルヌクレオシド誘導体及び2’−ハロゲニルヌクレオシド誘導体を効率的に製造する方法を見出した。本明細書によれば、かかる知見に基づき以下の手段が提供される。
(1)以下の式(1)又は(2)で表される、ヌクレオシド誘導体又はその塩の製造方法であって、
以下の式(5)、(6)及び(7)からなる群から選択されるいずれかの反応を含む、製造方法。
(式(1)中、R1は、水素原子、水酸基、水素原子がアルキル基又はアルケニル基で置換された水酸基又は保護された基を表し、式(2)中、Xは、ハロゲン原子を表す。式(1)及び式(2)中、R2及びR4は互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、水酸基の保護基、リン酸基、保護されたリン酸基、又は−P(=O)n56(nは0又は1を示し、R5及びR6は、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、水酸基、保護された水酸基、メルカプト基、保護されたメルカプト基、低級アルコキシ基、シアノ低級アルコキシ基、アミノ基、又は置換されたアミノ基のいずれかを示す。ただし、nが1のときには、R5及びR6が共に水素原子となることはない。)を示し、R3は、それぞれ連結基を有するNHR7(R7は、水素原子、アルキル基、アルケニル基又はアミノ基の保護基を表す。)、アジド基、アミジノ基又はグアニジノ基を表し、Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−ピリミジン−1−イル基、置換プリン−9−イル基、又は置換2−オキソ−ピリミジン−1−イル基のいずれかを表す。)
(式(5)〜式(7)中、R10及びR11は、それぞれ独立して又はR10及びR11が一体となって水酸基の保護基を表し、R12は、式(8)を表し、R14は、アルキレン基を表し、Bnはベンジル基を表し、Tfは、トリフルオロメタンスルホニル基を表す。)
(2)式(5)〜式(7)中、R10及びR11は、R10及びR11が一体となった環状アセタール基を表す、(1)に記載の製造方法。
(3)前記式(5)の反応に引き続き、以下の式(5)’の反応を含む、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)前記式(5)’の反応に引き続き、以下の式(5)’ ’の反応を含む、(3)に記載の製造方法。
(5)前記式(7)の反応に先だって、以下の式(7)’及び式(7)’ ’の反応を含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6)オリゴヌクレオチド誘導体の製造方法であって、
以下の式(1)又は(2)で表される、ヌクレオシド誘導体又はその塩を用いてオリゴヌクレオチド誘導体を製造する方法であって、
以下の式(5)、(6)及び(7)からなる群から選択されるいずれかの反応を含む、製造方法。
(式(1)中、R1は、水素原子、水酸基、水素原子がアルキル基又はアルケニル基で置換された水酸基又は保護された基を表し、式(2)中、Xは、ハロゲン原子を表す。式(1)及び式(2)中、R2及びR4は互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、水酸基の保護基、リン酸基、保護されたリン酸基、又は−P(=O)n56(nは0又は1を示し、R5及びR6は、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、水酸基、保護された水酸基、メルカプト基、保護されたメルカプト基、低級アルコキシ基、シアノ低級アルコキシ基、アミノ基、又は置換されたアミノ基のいずれかを示す。ただし、nが1のときには、R5及びR6が共に水素原子となることはない。)を示し、R3は、それぞれ連結基を有するNHR7(R7は、水素原子、アルキル基、アルケニル基又はアミノ基の保護基を表す。)、アジド基、アミジノ基又はグアニジノ基を表し、Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−ピリミジン−1−イル基、置換プリン−9−イル基、又は置換2−オキソ−ピリミジン−1−イル基のいずれかを表す。)
(式(5)〜式(7)中、R10及びR11は、それぞれ独立して又はR10及びR11が一体となって水酸基の保護基を表し、R12は、式(8)を表し、R14は、アルキレン基を表し、Bnはベンジル基を表し、Tfは、トリフルオロメタンスルホニル基を表す。)
本明細書の開示は、RNA医薬に好適な実用性のあるヌクレオシド誘導体又はその塩の製造方法に関する。本製造方法によれば、以下の利点を有するヌクレオシド誘導体又はその塩(以下、単に、本ヌクレオシド誘導体ともいう。)を効率的に製造することができる。
(1)リボヌクレアーゼ耐性を有するとともに、細胞膜透過性に優れている。このため、従来のRNA医薬に用いられてきた送達用のLNPなどのキャリアを用いない投与に好適なオリゴヌクレオチドを提供できる。
(2)本ヌクレオシド誘導体は、RNAを用いた検出プローブなど試薬としても有用である。すなわち、種々のRNA試薬に好適なオリゴヌクレオチドを提供できる。
(3)本明細書に開示されるヌクレオシド誘導体は、従来困難であったリボースの第4’位に種々のアミノアルキル系置換基を導入し、その性質について精査したところ、予想を超える有用な特徴を見出したことに基づいている。従来、リボヌクレアーゼ耐性に関しては、リボースの2’位や3’位の置換体によることが一般的であった。本明細書に開示されるヌクレオシド誘導体によれば、予想を超えるリボヌクレアーゼ耐性と細胞膜透過性という、RNA医薬等に有用な特性を兼ね備えることができる。以下、本明細書の開示の各種実施形態について詳細に説明する。
(本ヌクレオシド誘導体)
本ヌクレオシド誘導体は、以下の式(1)又は(2)で表されるヌクレオシド誘導体又はその塩とすることができる。本ヌクレオシド誘導体は、当業者の周知の方法で、オリゴヌクレオチドの部分構造に含めることができる。
本ヌクレオシド誘導体は、リボース及びデオキシリボースの第4’位に塩基性を有する置換基を備えることで、本ヌクレオシド誘導体に由来する部分構造を備えるオリゴヌクレオチドにおいて、オリゴヌクレオチドが有するリン酸基などに起因する負電荷の少なくとも一部を中和することができるという電荷調節能を備えることができる。
また、当該部分構造を備えるオリゴヌクレオチドの細胞膜透過性を向上させることができる。
さらに、本ヌクレオシド誘導体に由来する部分構造を備えるオリゴヌクレオチドにおいて、リボヌクレアーゼ耐性を向上することができる。
本明細書中、式等で表される化合物における置換基における「低級」の意は、該置換基を構成する炭素数が、最大10個までであることを意味している。例えば、通常は炭素数1〜6個、又は炭素数1〜5個が例示され、さらには炭素数1〜4個、又は炭素数1〜3個であることが好ましい例として挙げられる。
以下、本明細書に開示される本ヌクレオシド誘導体又はその塩及びこれらの利用について説明する。
(ヌクレオシド誘導体及びその塩)
本ヌクレオシド誘導体又はその塩の一つの態様は、以下の式(1)で表されるヌクレオシド誘導体又はその塩である。
また、本ヌクレオシド誘導体又はその塩の他の一つの態様は、以下の式(2)で表されるヌクレオシド誘導体又はその塩である。
[R1について]
式(1)中、R1は、水素原子、水酸基、水素原子がアルキル基又はアルケニル基で置換された水酸基又は保護された水酸基を表す。R1が水素原子のとき、本ヌクレオシド誘導体は、デオキシリボヌクレオシド誘導体である。R1が、水酸基、水素原子がアルキル基又はアルケニル基で置換された水酸基又は保護された水酸基であるとき、本ヌクレオシド誘導体は、リボヌクレオシド誘導体である。
[Xについて]
式(2)中、Xは、ハロゲン原子を表す。ハロゲン原子としては、特に限定するものではないが、塩素原子、ヨウ素原子、フッ素原子及び臭素原子等が挙げられる。R1がハロゲン原子のとき、本ヌクレオシド誘導体は、デオキシリボヌクレオシド誘導体である。なお、ハロゲン原子は、式(2)からも明らかなように、リボースの2’位の炭素原子に対する結合方向は特に限定するものではないが、天然のリボースの水酸基に相当するようにハロゲン原子が結合することが好適である。
(アルキル基)
本明細書中、アルキル基としては、直鎖状、分枝状、環状、又はそれらの組み合わせである飽和炭化水素基が挙げられる。通常は、低級アルキル基が好ましく、例えば炭素数1〜6個の低級アルキル基、又は炭素数1〜5個の低級アルキル基がより好ましい例として挙げられ、さらに炭素数1〜4個又は炭素数1〜3個の低級アルキル基が特に好ましい例として挙げられる。直鎖状の炭素数1から4までのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、又n−ブチル基等が好適な例として挙げられ、このうち、メチル基、エチル基、n−プロピル基が好ましく、また例えばメチル基、エチル基が好ましく、また例えばメチル基が好ましい。また分枝状の炭素数1から4までのアルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、このうち、イソプロピル基が特に好ましい例として挙げられる。又、環状の炭素数1から4までのアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、又はシクロプロピルメチル基等が挙げられる。
(アルケニル基)
本明細書中、アルケニル基としては、直鎖状、分枝状、環状、又はそれらの組み合わせである飽和炭化水素基が挙げられる。通常は、低級アルケニル基が好ましく、低級アルケニル基としては、例えばエテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基などが挙げられる。
(水酸基の保護基又は保護された水酸基)
本明細書において、水酸基の保護基としては、当業者に周知であって、例えばProtective Groups in Organic Synthesis(John Wiley and Sons、2007年版)を参考にすることができる。水酸基の保護基としては、代表的な例を挙げると、例えば、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、低級アルコキシメチル基、適宜の置換基があってもよいオキシカルボニル基、適宜の置換基があってもよいテトラヒドロピラニル基、適宜の置換基があってもよいテトラチオピラニル基、合わせて1から3個の置換又は無置換のアリール基にて置換されたメチル基(但し前述の置換アリールにおける置換基としては、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン原子、又はシアノ基を意味する。)、又はシリル基、等が例示される。
なお、本明細書中、アルコキシ基としては、直鎖状、分枝状、環状、又はそれらの組み合わせである飽和アルキルエーテル基が挙げられる。低級アルコキシ基が好ましく、低級アルコキシ基としては、例えば炭素数1〜6個の低級アルコシキ基、又は炭素数1〜5個の低級アルコシキ基が挙げられ、さらには炭素数1〜4個、又は炭素数1〜3個のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜4個のアルコキシ基が特に好ましい。炭素数1〜4個のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、又はn−ブトキシ基等が好ましい例として挙げられる。また、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、又はt−ブトキシ基等も好ましい例として挙げられる。また、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基も好ましく、シクロプロピルメトキシ基も好ましい例として挙げられる。
本明細書中、アルキルチオ基としては、直鎖状、分枝状、環状、又はそれらの組み合わせである飽和アルキルチオ基が挙げられる。低級アルキルチオ基が好ましく、低級アルキルチオ基としては、例えば炭素数1〜6個の低級アルキルチオ基、又は炭素数1〜5個の低級アルキルチオ基が好ましく、さらには炭素数1〜4個の低級アルキルチオ基、又は炭素数1〜3個までのアルキルチオ基が特に好ましい例として挙げられる。炭素数1〜4個の飽和アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチオルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基等が好ましい例として例示される。またイソプロピルチオ基、イソブチルチオ基、s−ブチルチオ基、又はt−ブチルチオ基等も好ましい例として例示される。またシクロプロピルチオ基、又はシクロブチルチオ基が好ましい例として挙げられ、さらにシクロプロピルメチルチオ基がさらに好ましい例として例示される。
これらのうち、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、シリル基が特に好ましい例として挙げられる。また、合わせて1から3個の置換又は無置換のアリール基にて置換されたメチル基(但しその置換アリールにおける置換基は、前述の通り)も好ましい例として挙げられる。
上記の脂肪族アシル基としては、例えば、アルキルカルボニル基、カルボキシアルキルカルボニル基、ハロゲノ低級アルキルカルボニル基、又は低級アルコキシ低級アルキルカルボニルが挙げられる。
なお、前記アルキルカルボニル基におけるアルキルは前述の説明の通りである。すなわち、アルキルカルボニル基としては、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、ピバロイル基、バレリル基、イソバレリル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、3−メチルノナノイル基、8−メチルノナノイル基、3−エチルオクタノイル基、3,7−ジメチルオクタノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ペンタデカノイル基、ヘキサデカノイル基、1−メチルペンタデカノイル基、14−メチルペンタデカノイル基、13,13−ジメチルテトラデカノイル基、ヘプタデカノイル基、15−メチルヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、1−メチルヘプタデカノイル基、ノナデカノイル基、アイコサノイル基、又はヘナイコサイル基が挙げられる。このうち、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、ピバロイル基が好ましい例として挙げられ、さらにはアセチル基が特に好ましい例として挙げられる。また前記カルボキシ化アルキルカルボニル基におけるアルキルは前述の説明の通りである。カルボキシ化の置換位置などについても適宜選択できる。すなわち、カルボキシ化アルキルカルボニル基としては、例えばスクシノイル基、グルタロイル基、アジポイル基が挙げられる。
前記ハロゲノ低級アルキルカルボニル基における、ハロゲン、低級、及びアルキルについては前述の説明の通りである。ハロゲンの置換位置などについても適宜選択できる。すなわち、ハロゲノ低級アルキルカルボニル基としては、例えばクロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基が挙げられる。
前記低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基における、アルコキシ及びアルキル、さらに低級については前述の説明の通りである。低級アルコキシが置換する位置などについても適宜選択できる。すなわち、低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基として、例えばメトキシアセチル基が挙げられる。
上記の芳香族アシル基としては、例えば、アリールカルボニル基、ハロゲノアリールカルボニル基、低級アルキル化アリールカルボニル基、低級アルコキシ化アリールカルボニル基、カルボキシ化アリールカルボニル基、ニトロ化アリールカルボニル基、又はアリール化アリールカルボニル基が挙げられる。
前記アリールカルボニル基としては、例えばベンゾイル基、α−ナフトイル基、β−ナフトイル基が挙げられ、さらに好ましくはベンゾイル基が挙げられる。前記ハロゲノアリールカルボニル基としては、例えば、2−ブロモベンゾイル基、4−クロロベンゾイル基が挙げられる。前記低級アルキル化アリールカルボニル基としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル基、4−トルオイル基、3−トルオイル基、2−トルオイル基が挙げられる。前記低級アルコキシ化アリールカルボニル基としては、例えば4−アニソイル基、3−アニソイル基、2−アニソイル基が挙げられる。
前記カルボキシル化アリールカルボニル基としては、例えば2−カルボキシベンゾイル基、3−カルボキシベンゾイル基、4−カルボキシベンゾイル基が挙げられる。前記ニトロ化アリールカルボニル基としては、例えば、4−ニトロベンゾイル基、3−ニトロベンゾイル基、2−ニトロベンゾイル基が挙げられる。前記アリール化アリールカルボニル基としては、例えば、4−フェニルベンゾイル基が挙げられる。
低級アルコキシメチル基としては、例えばメトキシメチル基、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基、t−ブトキシメチル基が挙げられる。特に好ましくはメトキシメチル基が挙げられる。
適宜の置換基があってもよいオキシカルボニル基としては、低級アルコキシカルボニル基、ハロゲン又はシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基、又はアルケニルオキシカルボニル基が挙げられる。
前記低級アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルイソブトキシカルボニル基が挙げられる。前記ハロゲン又はシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基としては、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル基が挙げられる。
前記アルケニルオキシカルボニル基としては、ビニルオキシカルボニル基が挙げられる。上記の、適宜の置換基があってもよいテトラヒドロピラニル基としては、例えばテトラヒドロピラン−2−イル基、又は、3−ブロモテトラヒドロピラン−2−イル基が好ましい例として挙げられ、特に好ましくはテトラヒドロピラン−2−イル基が挙げられる。
適宜の置換基があってもよいテトラチオピラニル基としては、例えばテトラヒドロチオピラン−2−イル基、4−メトキシテトラヒドロチオピラン−4−イル基が挙げられ、さらに好ましくはテトラヒドロチオピラン−2−イル基が挙げられる。合わせて1から3個の置換又は無置換のアリール基にて置換されたメチル基、においては、前述の置換アリールにおける置換基としては、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、又はシアノ基を意味する。
合わせて1から3個の置換又は無置換のアリール基にて置換されたメチル基としては、例えばベンジル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、α−ナフチルジフェニルメチル基が挙げられ、好ましくはベンジル基、トリフェニルメチル基が挙げられる。その他に、例えば9−アンスリルメチル4−メチルベンジル基、2,4,6−トリメチルベンジル基、3,4,5−トリメチルベンジル基が挙げられ、好ましくは、2,4,6−トリメチルベンジル基、3,4,5−トリメチルベンジル基が挙げられる。その他の種類として、例えば4−メトキシベンジル基、4−メトキシフェニルジフェニルメチル基、4,4’−ジメトキシトリフェニルメチル基が挙げられ、好ましくは4−メトキシベンジル基、4−メトキシフェニルジフェニルメチル基、4,4’−ジメトキシトリフェニルメチル基が挙げられる。さらには、例えば4−クロロベンジル基、4−ブロモベンジル基が挙げられる。またその他に、例えば4−シアノベンジル基も好ましい例として挙げられる。
本明細書中、シリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、メチルジイソプロピルシリル基、メチルジ−t−ブチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、ジフェニルブチルシリル基、ジフェニルイソプロピルシリルフェニルジイソプロピルシリル基が挙げられる。このなかでさらに好ましくは、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジフェニルメチルシリル基が挙げられ、特に好ましくは、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ジフェニルメチルシリル基が挙げられる。
本明細書における水酸基の保護基としては、化学的方法(例えば、加水素分解、加水分解、電気分解、又は光分解など)、又は生物学的方法(例えば、人体内で加水分解等。想像するに微生物等での誘導など)、のいずれかの方法により開裂し、脱離する置換基を意味する場合もある。水酸基の保護基としては、特に、加水素分解、又は加水分解により脱離する置換基が好ましい例として挙げられる。なお、保護された水酸基は、かかる保護基で水素原子が置換された水酸基ということができる。
[R2及びR4について]
式(1)及び式(2)中、R2及びR4は、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、水酸基の保護基、リン酸基、保護されたリン酸基、又は−P(=O)n(R5)R6を表す。水酸基の保護基は既に説明したとおりである。
(保護されたリン酸基)
保護されたリン酸基における保護基は当業者公知であり、上述の参考文献や説明を参考にすることができる。
リン酸基の保護基としては、例えば、低級アルキル基、シアノ基で置換された低級アルキル基、シリル基で置換されたエチル基、ハロゲンで置換された低級アルキル基、低級アルケニル基、シアノ基で置換された低級アルケニル基、シクロアルキル基、シアノ基で置換された低級アルケニル基、アラルキル基、ニトロ基でアリール環が置換されたアラルキル基、ハロゲンでアリール環が置換されたアラルキル基、低級アルキル基で置換されたアリール基、ハロゲンで置換されたアリール基、又はニトロ基で置換されたアリール基が挙げられる。
前記の低級アルキル基としては、前述したとおりである。前記のシアノ基で置換された低級アルキル基としては、例えば2−シアノエチル基、2−シアノ−1、1−ジメチルエチル基が挙げられ、特に好ましくは、2−シアノエチル基が挙げられる。前記のシリル基で置換されたエチル基としては、例えば2−メチルジフェニルシリルエチル基、2−トリメチルシリルエチル基、2−トリフェニルシリルエチル基が挙げられる。
前記のハロゲンで置換された低級アルキル基としては、例えば2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,2−トリブロモエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基が挙げられ、特に好ましくは、2,2,2−トリクロロエチル基が挙げられる。前記の低級アルケニル基としては、例えばエテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基などが挙げられる。
前記のシアノ基で置換された低級アルケニル基としては、例えば2−シアノエチル基、2−シアノプロピル基、2−シアノブテニル基が挙げられる。前記のアラルキル基としては、例えばベンジル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基、インデニルメチル基、フェナンスレニルメチル基、アントラセニルメチル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、1−ナフチルエチル基、2−ナフチルエチル基、1−フェニルプロピル基、2−フェニルプロピル基、3−フェニルプロピル基、1−ナフチルプロピル、2−ナフチルプロピル、3−ナフチルプロピル、1−フェニルブチル基、2−フェニルブチル基、3−フェニルブチル基、4−フェニルブチル基が挙げられ、さらに好ましくは、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基が挙げられ、特に好ましくは、ベンジル基が挙げられる。
前記のニトロ基でアリール環が置換されたアラルキル基としては、2−(4−ニトロフェニル)エチル基、0−ニトロベンジル基、4−ニトロベンジル基、2,4−ジニトロベンジル基、4−クロロ−2−ニトロベンジル基などが挙げられる。
本明細書においてリン酸の保護基としては、化学的方法(例えば、加水素分解、加水分解、電気分解、又は光分解など)、又は生物学的方法(例えば、人体内で加水分解等。想像するに微生物等での誘導など)、のいずれかの方法により開裂し、脱離する置換基を意味する場合もある。リン酸の保護基としては、特に、加水素分解、又は加水分解により脱離する置換基が好ましい例として挙げられる。
(−P(=O)n(R5)R6
本発明のヌクレオシド類縁体のR2及びR4は、−P(=O)n(R5)R6となる場合がある。nは0又は1を示し、R5及びR6は、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、水酸基、保護された水酸基、メルカプト基、保護されたメルカプト基、低級アルコキシ基、シアノ低級アルコキシ基、アミノ基、又は置換されたアミノ基のいずれかを示す。ただし、nが1のときには、R5及びR6が共に水素原子となることはない。保護された水酸基及び低級アルコキシ基については、既に説明したとおりである。
(保護されたメルカプト基)
保護されたメルカプト基は、当業者において周知である。保護されたメルカプト基としては、例えば上記水酸基の保護基として挙げたものの他、例えばアルキルチオ基、アリールチオ基、脂肪族アシル基、芳香族アシル基が挙げられる。好ましくは、脂肪族アシル基、芳香族アシル基が挙げられ、特に好ましくは、芳香族アシル基が挙げられる。アルキルチオ基としては、低級アルキルチオ気が好ましく、例えば、メチルチオ、エチルチオ、t−ブチルチオ基が好ましい例として挙げられる。アリールチオ基としては、例えばベンジルチオが挙げられる。また芳香族アシル基としてはベンゾイル基が挙げられる。
前記のシアノ低級アルコキシ基としては、例えば、シアノ基が置換した直鎖状、分枝状、環状、又はそれらの組み合わせである炭素数1〜5個のアルコキシ基(なお、シアノ基中の炭素の数を含めずに数えた場合)が好ましい例として挙げられ、具体的には例えば、シアノメトキシ、2−シアノエトキシ、3−シアノプロポキシ、4−シアノブトキシ、3−シアノ―2−メチルプロポキシ、又は1−シアノメチル−1,1−ジメチルメトキシ等が挙げられ、特に好ましくは、2−シアノエトキシ基が挙げられる。
5及びR6として、置換されたアミノ基が選択できる。そのアミノ基の置換基は、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、シアノ低級アルコキシ基、又は低級アルキル基のいずれかを示す。なお前記R5及びR6が共に、置換されたアミノ基である場合では、該置換されたアミノ基として互いに異なった置換されたアミノ基であってもよい。前記の低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、シアノ低級アルコキシ基、及び低級アルキル基は、前述に説明された通りである。
−P(=O)n(R5)R6としては、より具体的には、ホスホロアミダイト基、H−ホスホネート基、又はホスホニル基が好ましい例として挙げられ、ホスホロアミダイト基が特に好ましい例として挙げられる。
−P(=O)n(R5)R6において、nが0であり、R5及びR6の少なくとも一方が置換されたアミノ基であり、他方は何であってもよい場合には、ホスホロアミダイト基となる。ホスホロアミダイト基としては、R5及びR6の一方が置換されたアミノ基であり、他方が低級アルコキシ基、又はシアノ低級アルコキシ基であるホスホロアミダイト基が、縮合反応の反応効率が良好であり、特に好ましい。その置換されたアミノ基としては、例えば、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジメチルアミノ基等が好ましい例として挙げられ、特に好ましくはジイソプロピルアミノ基が例示される。また、R5及びR6の他方の置換基における低級アルコキシ基としては、メトキシキ基が好ましい例として挙げられる。また、シアノ低級アルコキシ基としては、2−シアノエチル基が好ましい例として挙げられる。ホスホロアミダイト基としては、具体的には、−P(OC24CN)(N(CH(CH32)、又は−P(OCH3)(N(CH(CH32)が好ましい例として挙げられる。
−P(=O)n(R5)R6において、nが1であり、R5及びR6の少なくとも一方が水素原子であり、他方は水素原子以外であれば何であってもよい場合には、H−ホスホネート基となる。その、水素以外の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、メチル基、メトキシ基、チオール基等が挙げられ、特に好ましくはヒドロキシル基が例示される。
また、−P(=O)n(R5)R6において、nが1であり、R5及びR6が共に低級アルコキシ基である場合には、ホスホニル基となる。なお、R5及びR6における低級アルコキシ基は互いに同一でも相違していてもよい。その低級アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基等が好ましい例として挙げられる。ホスホニル基としては、具体的には、−P(=O)(OCH32が挙げられる。
本ヌクレオシド誘導体におけるR2としては、例えば、−P(=O)n(R5)R6であることが特に好ましい。−P(=O)n(R5)R6としては、ホスホロアミダイト基、H−ホスホネート基、又はホスホニル基が好ましい例として挙げられる。R2としては、その他にリン酸基、又は保護されたリン酸基であることも好ましい。さらにR2としては、水素原子、又は水酸基の保護基であることも好ましい。
2の具体的な他の例示としては、水素原子、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、−P(OC24CN)(N(CH(CH32)、−P(OCH3)(N(CH(CH32)、又はホスホニル基が好ましい例として挙げられる。
本ヌクレオシド誘導体におけるR4としては、例えば、水素原子又は水酸基の保護基が好ましい。また例えば、リン酸基、保護されたリン酸基、又は−P(=O)n(R5)R6であることも好ましい。R4としての具体的な例示を挙げると、水素原子、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、ジメトキシトリチル基、モノメトキシトリチル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、又はトリメチルシリル基が好ましい例として挙げられる。
[R3について]
式(1)及び式(2)中、R3は、それぞれ連結基を有するNHR7、アジド基、アミジノ基又はグアニジノ基を表すことができる。すなわち、NHR7、アジド基、アミジノ基又はグアニジノ基は、それぞれが連結基を介して4’位の炭素原子に結合している。
連結基としては、例えば、炭素数1個以上の2価炭化水素基を表すことができる。すなわち、2価の炭化水素基としては、炭素数1〜8個以下のアルキレン基、炭素数2〜8個以下のアルケニレン基などが挙げられる。
連結基としてのアルキレン基としては、直鎖状、分枝状であってもよいが、好ましくは直鎖状である。例えば、低級アルキル基が好ましく、例えば炭素数1〜6個の低級アルキル基、また例えば、炭素数2〜6個の低級アルキル基が好ましく、また例えば、炭素数2〜4個又は炭素数2〜3個の低級アルキル基が好ましい。直鎖状の炭素数1から4までのアルキル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンー1、3−ジイル基、n−ブタン−1,1−ジイル基、n−ペンチル−1−5,−ジイル基、n−ヘキシル−1,6−ジイル基等が挙げられる。また、例えば、ブタン−1,2−ジイル基等が挙げられる。また例えば、エチレン基、プロパンー1、3−ジイル基、n−ブタン−1,1−ジイル基が特に好ましい例として挙げられる。
連結基としてのアルケニレン基としては、直鎖状、分枝状であり、好ましくは直鎖状である。例えば、低級アルケニレン基が好ましく、低級アルケニレン基としては、例えば、エテン−1,2−ジイル基、プロペンー1,3−ジイル基、ブテン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
式(1)で表されるヌクレオシド誘導体においては、例えばエチレン基などの炭素数2以上のアルキレン基などの2価炭化水素基であることがオリゴヌクレオチド誘導体のヌクレアーゼ耐性及び細胞膜透過性の観点から好適である。また、式(2)で表されるヌクレオシド誘導体においては、例えばエチレン基などの炭素数1以上のアルキレン基などの2価炭化水素基であってもヌクレアーゼ耐性及び細胞膜透過性の観点から好適である。
7としては、水素原子、アルキル基又はアルケニル基又はアミノ基の保護基が挙げられる。アルキル基は、既に説明したアルキル基のほか、低級アルキル基が好ましく挙げられる。アルケニル基としては、既に説明したアルケニル基のほか、低級アルケニル基が好ましく挙げられる。R7が水素原子などこれらの基であるとき、連結基は、炭素数2以上、また例えば3以上、また例えば4以上で、例えば6以下、また例えば5以下、また例えば4以下のアルキレン基であることが好適である。
また、R7が水素原子のとき、R3は、連結基を有するNH2(アミノ基)、すなわち、連結基がアルキレン基やアルケニレン基のときには、アミノアルキル基やアミノアルケニル基などとなる。式(1)及び式(2)中、R3がアミノアルキル基などであることにより、本ヌクレオシド誘導体及び本ヌクレオシド誘導体に由来するモノマーユニットを備えるオリゴヌクレオチド誘導体は、周囲のpH環境において電荷が変化するという特徴を伴う電荷付与性を発揮することができる。例えば、酸性下ではカチオニックであり、生理的条件下の中性ではプラス電荷が減少して電荷ゼロとなりうる。すなわち、かかる電荷調節能によれば、pH環境を変化させることで、必要時にヌクレオシド誘導体の電荷をダイナミックに変化させたり、所望の電荷を付与したりすることができる。したがって、このような本ヌクレオシド誘導体によれば、オリゴヌクレオチドの電荷を従来とは異なる態様であるいは従来よりも一層高い自由度で調整できるようになる。以上のことから、R3がかかるアミノアルキル基などである本ヌクレオシド誘導体は、オリゴヌクレオチド等に対する電荷(正電荷)付与剤又は電荷調節剤として有用である。
3としては、それぞれ連結基を有する、アジド基、アミジノ基、すなわち、CH3(NH)C(NH)−(アミジンのアミノ基から水素原子1個を除いたもの)、グアニジノ基、すなわち、NH2(NH)C(NH)−(グアニジンのアミノ基から水素原子1個を除いたもの)が挙げられる。なかでも、グアニジノ基が挙げられる。R3が、これらの基を有するとき、連結基は、炭素数1以上、また例えば2以上などのアルキレン基又はアルケニレン基などとすることができる。なお、R3が、連結基を有するアミジノ基、グアニジノ基のときには、既述のアミノアルキル基などのときとは異なり、常にカチオニックとなる。かかる本ヌクレオシド誘導体は、R3がアミノアルキル基などである本ヌクレオシド誘導体と組み合わせて用いるのに有用である。
アミノ基に対する保護基は、当業者に周知されており、前述の参考文献を参照することができる。具体的には、上記にて水酸基の保護基として挙げたものの他、例えばベンジル基、メチルベンジル基、クロロベンジル基、ジクロロベンジル基、フルオロベンジル基、トリフルオロメチルベンジル基、ニトロベンジル基、メトキシフェニル基、メトキシメチル(MOM)基、N−メチルアミノベンジル基、N,N−ジメチルアミノベンジル基、フェナシル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、フタルイミド基、アリルオキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル(Boc)基、1−メチル−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、ベンジルオキシメチル(BOM)基、又は2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基などが挙げられる。さらに好ましくは、ベンジル基、メトキシフェニル基、アセチル基、トリフルオロアセチル(TFA)基、ピバロイル基、ベンゾイル基、t−ブトキシカルボニル(Boc)基、1−メチル−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、ベンジルオキシメチル(BOM)基、又は2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基が挙げられ、特に好ましくは、ベンジル基、メトキシフェニル基、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジルオキシメチル基が挙げられる。
本発明においてアミノ基の保護基としては、化学的方法(例えば、加水素分解、加水分解、電気分解、又は光分解など)、又は生物学的方法(例えば、人体内で加水分解等。想像するに微生物等での誘導など)、のいずれかの方法により開裂し、脱離する置換基を意味する場合もある。特に、加水素分解、又は加水分解により脱離する置換基がアミノ基の保護基として好ましい。
[B:塩基について]
本ヌクレオシド誘導体におけるB:塩基としては、公知の天然塩基ほか、人工塩基が挙げられる。例えば、Bとしては、プリン−9−イル基、2−オキソ−ピリミジン−1−イル基、置換プリン−9−イル基、又は置換2−オキソ−ピリミジン−1−イル基が選択できる。
すなわち、Bとしては、プリン−9−イル基、又は2−オキソ−ピリミジン−1−イル基が挙げられるほか、2,6−ジクロロプリン−9−イル、又は2−オキソ−ピリミジン−1−イルが挙げられる。さらに、2−オキソ−4−メトキシ−ピリミジン−1−イル、4−(1H−1,2,4−トリアゾール‐1−イル)−ピリミジン−1−イル、又は2,6−ジメトキシプリン−9−イルが挙げられる。
さらに、アミノ基が保護された2−オキソ−4−アミノ−ピリミジン−1−イル、アミノ基が保護された2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、アミノ基が保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、アミノ基及び/又は水酸基が保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、アミノ基が保護された2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、アミノ基が保護された6−アミノプリン−9−イル、又はアミノ基が保護された4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−ピリミジン−1−イル基が挙げられる。なお、水酸基及びアミノ基の各保護基については、既に説明したとおりである。
さらに、6−アミノプリン−9−イル(アデニン)、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル(グアニジン)、2−オキソ−4−アミノ−ピリミジン−1−イル(シトシン)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−ピリミジン−1−イル(ウラシル)、又は2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル(チミン)が挙げられる。
さらにまた、4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−ピリミジン−1−イル(メチルシトシン)、2,6−ジアミノプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、6−メルカプトプリン−9−イル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−ピリミジン−1−イル、又は2−オキソ−4−メルカプト−ピリミジン−1−イルが挙げられる。
また、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、又は2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イルが挙げられる。
置換プリン−9−イル基、又は置換2−オキソ−ピリミジン−1−イル基それぞれにおける置換基は、水酸基、保護された水酸基、低級アルコキシ基、メルカプト基、保護されたメルカプト基、低級アルキルチオ基、アミノ基、保護されたアミノ基、低級アルキル基で置換されたアミノ基、低級アルキル基、低級アルコキシメチル基、又はハロゲン原子のいずれか一つ、又はそれらの複数の組み合わせのいずれかである。これらの置換基は、既に説明したとおりである。
本ヌクレオシド誘導体におけるBとしては、置換プリン−9−イル基、又は置換2−オキソ−ピリミジン−1−イル基における置換基が既述の各置換基が好ましいが、これに加えてさらに、トリアゾール基、低級アルコキシメチル基が加わることも好ましい。
置換プリン−9−イル基の好ましい例としては、例えば、6−アミノプリン−9−イル、2,6−ジアミノプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、又は6−メルカプトプリン−9−イル等が挙げられる。上述の置換基中にアミノ基や水酸基があれば、それらのアミノ基及び/又は水酸基が保護化された置換基が好ましい例として挙げられる。
置換2−オキソ−ピリミジン−1−イルとしては、例えば2−オキソ−4−アミノ−ピリミジン−1−イル、1H−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)−ピリミジン−1−イル、4−1H−1,4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−ピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−ピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−ピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−ピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル、又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−ピリミジン−1−イル等が挙げられる。
また、2−オキソ−4−メトキシ−ピリミジン−1−イル、又は4−(1H−1,2,4−トリアゾール‐1−イル)−ピリミジン−1−イルが好ましい例として挙げられる。
こうしたBのうち、置換基中にアミノ基や水酸基があれば、それらのアミノ基又は水酸基が保護化された置換基が好ましい例として挙げられる。
本ヌクレオシド誘導体は、塩であってもよい。塩の形態は特に限定されないが、一般的には酸付加塩が例示され、分子内対イオンの形態をとっていてもよい。又は置換基の種類によっては塩基付加塩が形成される場合もある。塩としては、薬学的に許容される塩が好ましい。薬学的に許容しうる塩を形成する酸及び塩基の種類は当業者には周知であり、例えばJ.Pharm.Sci.,1−19(1977)に記載しているものなどを参考にすることができる。例えば、酸付加塩としては、鉱酸塩、有機酸塩が挙げられる。また、一個以上の置換基が酸性部分を含有する場合、塩基付加塩も好ましい例として挙げられる。
鉱酸塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素酸塩、リン酸塩、リン酸水素酸塩などが挙げられる。通常は、塩酸塩、リン酸塩、が好ましい例として挙げられる。有機酸塩としては、例えば、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、グルコン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、又はp−トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。通常は、酢酸塩等が好ましい例として挙げられる。塩基付加塩としては、アルカリ金属の塩、アルカリ土類金属の塩、有機アミン塩、アミノ酸の付加塩が挙げられる。
前記のアルカリ金属の塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。また、アルカリ土類金属の塩としては、例えば、マグネシウム塩、カルシウム塩などが挙げられる。有機アミン塩としては、例えば、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、プロカイン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩等が例示される。また、アミノ酸の付加塩としては、例えば、アルギニン塩、リジン塩、オルニチン塩、セリン塩、グリシン塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などが挙げられる。
本ヌクレオシド誘導体又はその塩は、水和物又は溶媒和物として存在する場合もあり、これらの物質も本明細書の開示の範囲に含まれる。本ヌクレオシド誘導体又はその塩は、後述の合成例や公知の方法に準じて、当業者は容易に製造することができる。
本ヌクレオシド誘導体は、オリゴヌクレオチドの少なくとも一部としてオリゴヌクレオチドに導入することで、一本鎖としてのオリゴヌクレオチド、二本鎖オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を向上させうることができるほか、哺乳動物細胞等の細胞膜透過性を向上させることができる。すなわち、本ヌクレオシド誘導体は、それ自体は、ヌクレアーゼ耐性向上剤及び/又は細胞膜透過性付与剤として有用である。また、本ヌクレオシド誘導体は、4’に塩基性の置換基を備えることができる。これにより、オリゴヌクレオチド等におけるリン酸基などに由来する負電荷を調整することができるという電荷調節剤又は正電荷付与剤として機能することができる。
(オリゴヌクレオチド誘導体及びその塩)
本明細書に開示されるオリゴヌクレオチド誘導体(以下、本オリゴヌクレオチド誘導体ともいう。)は、式(3)及び式(4)で表される部分構造を少なくとも1個含有することができる。式(3)及び式(4)で表される部分構造は、それぞれ、式(1)及び式(2)で表されるヌクレオシド誘導体又はその塩に基づいて取得されうる。
式(3)及び式(4)で表される部分構造におけるR1、X,R3及びBについては、式(1)及び式(2)におけるのとそれぞれ同義である。
式(3)及び式(4)で表される部分構造は、本オリゴヌクレオチド誘導体中において2個以上含んでいてもよい。その場合、これらの部分構造は、互いに同一であっても異なっていてもよい。また、本オリゴヌクレオチド誘導体に含まれる部分構造の全体は、式(3)で表される部分構造のみから構成されていてもよいし、式(4)で表される部分構造のみから構成されていてもよい。また、式(3)で表される部分構造1又は2以上有し、かつ式(4)で表される部分構造を1又は2以上有していてもよい。
また、式(3)及び式(4)で表される部分構造の配置としては、互いに隣り合ってもよいし、離れて存在してもよい。例えば、本オリゴヌクレオチド誘導体は、前記部分構造を少なくとも3個備えることができる。この場合、各部分構造を、本オリゴヌクレオチド誘導体の5’末端側、中央部及び3’末端側に略均等に備えることができる。部分構造を本オリゴヌクレオチド誘導体のこれら各部に略均等に備える、とは、これらの各部において、同数個を必ずしも部分構造を備えることを限定するものではなく、これら各部に少なくとも1個をそれぞれ備えることを少なくとも充足すれば足りる。例えば、各部に1〜3個程度の部分構造を備える場合には、略均等ということができる。部分構造は、本オリゴヌクレオチド誘導体において、少なくとも6個備えることができる。
式(3)で表される部分構造は、糖鎖部分がリボース又はデオキシリボースに由来していることから、本オリゴヌクレオチド誘導体は、オリゴリボヌクレオチドであってもよいし、オリゴデオキシリボヌクレオチドであってもよい。また、本オリゴヌクレオチド誘導体は、リボヌクレオチドとデオキシリボヌクレオチドとのキメラであってもよい。
本オリゴヌクレオチド誘導体は、それ自体一本鎖であるが、オリゴリボヌクレオチド、オリゴデオキシリボヌクレオチド、及びオリゴデオキシリボ/リボヌクレオチド(キメラ鎖)とのハイブリッド、すなわち、二本鎖の形態を採ることもできる。
本オリゴヌクレオチド誘導体は、式(3)及び式(4)で表される部分構造以外の部分構造としては、その他の天然のヌクレオチド、又は公知のヌクレオシド誘導体及び/又はヌクレオチド誘導体などに該当する部分構造を備えることができる。本明細書において規定する部分構造及びその他の部分構造は、互いに、例えば、リン酸ジエステル結合、リン酸モノエステル結合、チオリン酸エステル結合等によって結合されうる。
本オリゴヌクレオチド誘導体は、部分構造及びその他のヌクレオシド誘導体の個数を単位として、少なくとも2個以上、さらには8個以上であることが好ましく、特に好ましくは15個以上であることが挙げられる。上限としては特に限定されないが、例えば100個以下であり、また例えば、80個以下であり、また例えば、60個以下であり、また例えば、50個以下であり、また例えば、40個以下であり、また例えば、30個以下であり、また例えば、20個以下であってもよい。
本オリゴヌクレオチド誘導体は、式(3)及び式(4)で表される部分構造ほか、その他の部分構造において、一個以上の不斉中心を有する場合があり、立体異性体が存在する場合も同様であって、立体異性体の任意の混合物、又はラセミ体などはいずれも本発明の範囲に包含される。また互変異性体として存在しうる場合もある。
本オリゴヌクレオチド誘導体は、塩であってもよい。塩の形態は特に限定されないが、薬学的に許容される塩が好ましい例として挙げられる。塩については、既述の本ヌクレオシド誘導体における塩の態様を適用することができる。本オリゴヌクレオチド誘導体又はその塩としては、水和物や溶媒和物であってもよく、これらも本発明の範囲に含まれる。
(本ヌクレオシド誘導体及び本オリゴヌクレオチド誘導体の製造)
本ヌクレオシド誘導体及び本オリゴヌクレオチド誘導体は、当業者であれば、後段の具体的な合成例のほか、本願出願時において公知のヌクレオシド及びオリゴヌクレオチドについての合成技術に基づいて、容易に合成されうる。
本ヌクレオシド誘導体及び本オリゴヌクレオチド誘導体は、例えば下記の方法により製造できるが、本発明のヌクレオシド類縁体又はオリゴヌクレオチド類縁体の製造方法は下記の方法に限定されるものではない。
それぞれの反応において、反応時間は特に限定されないが、後述の分析手段により反応の進行状態を容易に追跡できるため、目的物の収量が最大となる時点で終了すればよい。また、それぞれの反応は必要により、例えば、窒素気流下又はアルゴン気流下などの不活性ガス雰囲気下で行うことができる。それぞれの反応において、保護基による保護及びその後の脱保護が必要な場合は、後述の方法を利用することにより適宜反応を行うことができる。
なお、本明細書においては、Bnはベンジル基を示し、Acはアセチル基を示し、Bzはベンゾイル基を示し、PMBはp−メトキシベンジル基を示し、Trはトリフェニルメチル基を示し、TFAは、トリフルオロアセチル基を示し、TsOは、トシルオキシ基を示し、MMTrは4−メトキシトリフェニルメチル基を示し、DMTrは4,4’−ジメトキシトリフェニルメチル基を示し、TMSはトリメチルシリル基を示し、TBDMSはtert−ブチルジメチルシリル基を示し、TBDPSはtert−ブチルジフェニルシリル基を示し、MOMはメトキシメチル基を示し、BOMはベンジルオキシメチル基を示し、SEMは2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基を示す。
(本ヌクレオシド誘導体の製造方法)
本ヌクレオシド誘導体は、例えば、以下のスキームに従い合成することができる。なお、以下のスキームI(化合物1〜11まで)、同II(化合物11〜20)及び同III(化合物15〜66)は、グルコースを出発物質として、ウラシルリボヌクレオシド誘導体を合成し、本オリゴヌクレオチド誘導体の合成のためのホスホロアミダイト剤を合成するまでのスキームの一例である。なお、以下のスキーム中の化合物における保護基や連結基等はいずれも一例である。
(スキームI)
(スキームII)
(スキームIII)
すなわち、常法に従い、グルコース1から、上記化合物2を取得する。化合物2から、Bioorganic & Medical Chemistry 11(2003) 211-2226, Bioorganic & Chemistry letters(1999) 2667-2672, The Journal of Organic Chemistry 2013, 78, 9956-9962, HELVATICA CHIMICA ACTA Vol. 83 (2000) 128-151等のほか、Bioorganic & Medicinal Chemistry 11(2003) 2211-2226, Bioorganic & Chemistry letters(1999) 2667-2672の記載に基づいて化合物3ないし化合物20並びに化合物66を得ることができる。
本明細書によれば、例えば、上記スキームI〜IIIなどで例示される本ヌクレオシド誘導体の製造方法における一部を以下の式(5)〜(7)で表される反応の少なくとも1つを含めるように置換することで、本ヌクレオシド誘導体を効率的に得ることができる。
上記式(5)〜(7)中において、R10及びR11は、それぞれ独立して又はR10及びR11が一体となって水酸基の保護基を表し、R12は、式(8)を表し、R14は、アルキレン基を表し、Bnはベンジル基を表し、Tfは、トリフルオロメチルスルホニル基を表す。
上記式(5)の反応は、例えば、上記スキームIで例示される化合物1から化合物4までのステップの一部を代替することができる。以下に、式(5)の反応を含む代替スキームIを示す。式(5)で表される反応は、代替スキームIの化合物2から化合物3への反応に相当する。なお、以下に順次示す代替スキームI〜IIIの詳細は、後段の実施例において説明する。
式(5)で表される反応によれば、リボースの4’位にR3としてアミノアルキルを導入するための基を導入(例えば、アルデヒド基など)に必要な工程数を短縮することができる。従来のスキームIでは、リボースの4’に連結する2つのヒドロキシメチル基のジオールを選択的に保護するために、代替スキームI中の化合物A及び同B(スキームI中の化合物2及び同3に相当する。)の反応で副生する異性体をシリカゲルなどのカラムクロマトグラフィーにて分離する必要があった。しかしながら、式(5)で表される反応を用いることで、すなわち、代替スキームI中の化合物2を用いて、同2から同3への反応を用いることで、立体選択的に、リボースの4’位にヒドロキシメチル基を導入して単一の立体異性体である化合物3を得ることができるとともに、当該化合物3を結晶化して精製することができ、意図しない異性体の分離操作を回避し、収率よく代替スキームI中の化合物3を得ることができる。
なお、当該代替スキームI〜IIIは、4’位にR3として、アミノエチル基(連結基がエチレン基)を導入する例であるが、例えば、アミノプロピル基などの他の連結基(同プロピレン基)やその他のR3を導入する場合、代替スキームIに示すようなウィティッヒ反応を用いて、他のアルキル基を備えるウィティッヒ試薬を用いて他のアミノアルキル基などのR3に変換可能なオレフィンを導入するようにすることもでできる。あるいは、ホルナーエモンズ反応を用いて、意図するアミノアルキルなどのR3に変換可能なオレフィンを導入するようにすることもできる。例えば、ホルナーエモンズ反応を用いて、以下のようにして、4’位にアミノプロピル基に変換可能に修飾することができる。こうした反応は、例えば、Bioorganic & Medicinal Chemistry 11 (2003) 2211-2226に記載されている。
さらに、本明細書によれば、式(5)の反応に引き続いて、あるいは式(5)の反応に替えて、以下の式(5)’及び式(5)’’で表される反応を実施することができる。これらの反応は、上記スキームIで例示される化合物1から化合物4まで他のステップのそれぞれ一部を代替することができる反応であり、組み合わせると代替スキームIの化合物3から化合物5に至る反応に相当する。式(5)’の反応は、式中の左辺化合物の5’位水酸基を保護する反応であり、式(5)’’の反応は、式中の左辺化合物の4’位のR12をアルデヒド基に変換する反応である。
式(5)’及び式(5)’’で表される反応によれば、式(5)で表される反応で得た化合物から効率的にリボースの1’位、2’位、3’位及び5’位の水酸基が保護されしかも、4’位にアミノアルキル基導入準備がなされた化合物(式(5)’’の右辺化合物)を効率的により高い収率で得ることができる。式(5)’の反応は、例えば、水素化ナトリウムなどの強塩基により、4’位のヒドロキシメチル基の水酸基からプロトンを引き抜くとともに、臭化ベンジルなどのハロゲン化ベンジルを用いて、結果として、5’位水酸基に保護基としてのベンジル基を導入する反応である。式(5)’’の反応は、過ヨウ素酸ナトリウムなどの酸化剤により、4’位のR12をアルデヒド基に変換するものである。
こうして得られる(5)’’の反応の右辺化合物のアルデヒド基を、臭化メチルトリフェニルホスホニウムを用いたWitting反応等によってビニル基に変換して、その後、当該ビニル基に水酸基を付加して、ヒドロキシエチル基に変換することができる。
例えば、本発明者らは、式(5)、同(5)’及び同(5)’’で表される反応を組み合わせることで、代替スキームIの化合物1から化合物5までの工程数を、対応する従来法では8工程であったのを5工程に減少することができ、対応する従来法の収率(典型的には、28%)であったのを、48%とすることができることを確認している。
上記式(6)の反応は、式中の左辺化合物のリボースの4’位へアジド基(R143基)の導入反応である。上記式(6)の反応は、例えば、上記スキームIで例示される化合物6から化合物10までのステップの一部を代替することができる。すなわち、リボースの4’位のアジド基の導入ステップの一部を代替することができる。以下に、式(6)の反応を含む代替スキームIIを示す。代替スキームIIの主体は、当該代替スキームII中の化合物7から化合物10に至るステップである。式(6)で表される反応は、代替スキームIIの化合物7から化合物8への反応に相当する。
式(6)で表される反応によれば、代替スキームIIにおける化合物7から、光延反応を用いたアジド化反応を用いて、同化合物8を得ることができる。従来、光延反応においては、5’位の水酸基の保護基がベンジル基であると、副反応が生じることが予測されたため、化合物7は光延反応の出発物質としては好適でないと考えられていた。また、3’位及び5’位の水酸基保護基がベンジル基であることで、2’位ハロゲン化ヌクレオシド誘導体を得るためのスキームIIIでの脱保護のための保護基の付け替えステップ(化合物57〜化合物64)を省略することができるようになる。
光延反応は、第二級アルコールに、典型的には、アゾジカルボン酸ジエチル、トリフェニルホスフィン(Ph3P)、安息香酸を反応させると、立体反転(SN2経路)を伴って、対応するベンゾイルオキシ誘導体が生成し、続くアルカリ加水分解により、対応するアルコールに変換できる。この光延反応に、ジフェニルリン酸アジド(DPPA)などのアジド化試薬を併用することで、水酸基をアジド化することができる。
さらに、本明細書によれば、式(6)の反応に引き続いて、代替スキームII中の化合物8から化合物9及び化合物9から化合物10への反応を実施することができる。これらの反応を実施することで、代替スキームII中の化合物10(スキーム1中の化合物11)を効率的にかつ収率よく得ることができる。特に、代替スキームII中の化合物8に対して、イソプロピリデン基の加水分解及びアセチル化を2段階で行うことで化合物10の収率を向上させることができる。
例えば、本発明者らは、式(6)で表される反応を組み合わせて代替スキームIIの化合物5から化合物10までの工程における収率を、対応する従来法の収率(典型的には、19%)であったのを、65%とすることができることを確認している。
上記式(7)の反応は、式(7)中の左辺化合物のリボースの2’位へハロゲン原子の導入反応である。上記式(7)の反応は、例えば、上記スキームIで例示される化合物10から化合物11を経て上記スキームIIの当該化合物11から化合物15並びに上記スキームIIIの当該化合物15〜化合物61までのステップの一部を代替することができる。すなわち、リボースの2’位へのハロゲン原子の導入ステップの一部を代替することができる。以下に、式(7)の反応を含む代替スキームIIIを示す。代替スキームIIIの主体は、当該代替スキームIII中の化合物12から化合物17に至るステップである。式(7)で表される反応は、代替スキームIIIの化合物15から化合物16への反応に相当する。
式(7)で表される反応によれば、代替スキームIIIにおける化合物15を用いて、フッ化反応を実施することで、従来のスキームIIIに比較して、2’−ハロゲニル体を収率良く得ることができる。また、既述のとおりに、3’位及び5’位の水酸基の保護基がいずれもベンジル基であることから、スキームIIIに比較して保護基の付け替え工程を省略して、結果として脱保護工程を短縮化することができる。
さらに、本明細書によれば、式(7)の反応に先だって、あるいは式(7)の反応とは独立して、以下の式(7)’及び式(7)’’で表される反応を実施することができる。これらの反応は、代替スキームIIIの化合物12から化合物15までのステップに対応する反応である。すなわち、式(7)’の反応は、式中の左辺化合物の2’位水酸基を脱保護するとともに反転させる反応であり、式(7)’’の反応は、式中の左辺化合物の2’位水酸基にTf基を導入する反応である。
式(7)’及び式(7)’’で表される反応によれば、式(7)で用いる化合物を効率的にかつ高い収率で得ることができる。
例えば、本発明者らは、式(7)、同(7)’及び同(7)’’で表される反応を組み合わせて代替スキームIIIの化合物10から化合物18までにおける工程数を、対応する従来法では10工程であったのに対し7工程に減少させることができ、また、これらの工程における収率を、対応する従来法の収率(典型的には、22%)であったのを、50%とすることができることを確認している。
代替スキームI〜III後は、例えば、以下のスキームに従い、ヌクレオシド誘導体を得ることができる。なお、以下のスキームIV及びVについても後段の実施例において詳細に説明する。
上記式中のR10及びR11におけるヒドロキシル基の保護基としては、水酸基の保護基であれば特に限定されないで、例えば、メトキシメチレンアセタール基、イソプロピリデン基、メチレンアセタール基、エチリデンアセタール基のような環状アセタール型の保護基、メチル基、ベンジル基、ベンゾイル基、t−ブチル基、アセチル基、メトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、メチルチオメチル基、トリフルオロアセチル基、ベンジルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、トリフェニルメチル基、トルオイル基、4−メトキシメチルフェニル基等が挙げられる。
1及びR2におけるヒドロキシル基の保護基としては、酸加水分解反応により脱保護可能なヒドロキシル基の保護基が好ましい。酸加水分解反応により脱保護可能なヒドロキシル基の保護基としては、例えば、メトキシメチレンアセタール基、イソプロピリデン基、メチレンアセタール基、エチリデンアセタール基のような環状アセタール型の保護基、メトキシメチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、メチルチオメチル基、ベンジルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、トリフェニルメチル基等が挙げられる。
10及びR11としては、反応の効率性の観点及び反応の立体選択性の観点から、R10とR11が一体となった場合であるメトキシメチレンアセタール基、イソプロピリデン基、メチレンアセタール基、エチリデンアセタール基のような環状アセタール型の保護基が好ましく、特にイソプロピリデン基が好ましい。
上記式中のR14は、R3における連結基と同義である。また、上記式中のR15は、脱離基であって、例えば、メタンスルホニル基、クロロメタンスルホナート基等が挙げられる。なかでも、メタンスルホニル基が好ましい。
式(5)〜式(7)で表される反応を含む、以上の代替スキームI〜IIIを用いることで、全体として、工程数を全体の70%程度に低減できるとともに、総収率は、少なくとも2倍以上、また例えば3倍以上、また例えば4倍程度にまで向上させることができる。
式(5)〜式(7)で表される反応のうちの少なくとも一つの反応を用いることで、本ヌクレオシド誘導体を効率的に得ることができるため、結果として、式(3)及び式(4)で表される部分構造を備える本オリゴヌクレオチド誘導体も効率的に得ることができる。すなわち、こうしたヌクレオシド誘導体を用いることで、公知のDNAシンセサイザーを用いて合成することができ、得られるオリゴヌクレオチド誘導体は、カラムを用いて精製し、生成物の純度を逆相HPLCやMALDI−TOF−MSで分析することにより、精製された本オリゴヌクレオチド誘導体を得ることができる。なお、本オリゴヌクレオチド誘導体を酸付加塩とする方法は、当業者に周知である。
本オリゴヌクレオチド誘導体によれば、リボース4’位に連結基を介して所定のN含有基を備えることで、RNA干渉能等の生体におけるRNA機能を維持しつつ、RNAの実質電荷量を調節できる。これにより、リボヌクレアーゼ耐性を向上させることができるほか、細胞膜透過性を向上させることができる。
本オリゴヌクレオチド誘導体においては、本部分構造を少なくとも2個備えることができる。本部分構造を複数個備えることで、細胞膜透過性、リボヌクレアーゼ耐性等を確実に向上させ、また調整することができる。また、本オリゴヌクレオチド誘導体は、本部分構造を少なくとも3個備えることもできる。
本オリゴヌクレオチド誘導体においては、1個又は2個以上の本部分構造の備える部位は特に限定するものではないが、例えば、5’末端側及び3’末端側のいずれか及び双方に備えることができる。5’末端側及び3’末端側とは、それぞれ、本オリゴヌクレオチドのポリマー鎖の各末端から適数個の範囲の領域をいい、それぞれ、ポリマー鎖の全構成単位の、例えば30%を超えない構成単位からなる領域をいう。上記末端からの範囲の割合は、ポリマー鎖の全長によっても異なるが、例えば25%以下、また例えば20%以下、また例えば10%以下、また例えば5%以下などとすることができる。より具体的には、5’末端側及び3’末端側とは、例えば各末端から1個〜30個、また例えば例えば1個〜25個、また例えば1個〜20個、また例えば1個〜15個、また例えば1個〜10個、また例えば1個〜8個、また例えば1個〜6個、また例えば1個〜5個、また例えば1個〜4個、また例えば1〜3個、また例えば例えば1〜2個のヌクレオシド誘導体由来の構成単位の領域とすることができる。本オリゴヌクレオチド誘導体は、こうした末端領域のいずれかに1個又は2個以上の本部分構造を備えることができる。好ましくは、2個以上備えることができる。また、本オリゴヌクレオチド誘導体は、5’末端及び3’末端(すなわち、各末端から1個目の構成単位)のいずれか又は双方に本部分構造を備えることもできる。
本オリゴヌクレオチド誘導体においては、1個又は2個以上の本部分構造を、5’末端側及び3’末端側以外の部分である中央部に備えることもできる。本オリゴヌクレオチド誘導体が、中央部に本部分構造を備えることで、リボヌクレアーゼ耐性及び細胞膜透過性の向上や調整が一層容易になる。また、オリゴヌクレオチド全体の電荷の調整もより容易になる。
本オリゴヌクレオチド誘導体は、5’末端側及び3’末端側のいずれか又は双方と中央部に本部分構造を備えることもできる。好ましくは5’末端側、3’末端側及び中央部の各部に1個又は2個以上の本部分構造を備えることができる。このように、全体として、おおよそ均等にあるいは分散して本部分構造を備えることで、リボヌクレアーゼ耐性及び細胞膜透過性さらには電荷調節性を向上させることができる。本オリゴヌクレオチド誘導体の中央部には、本部分構造を2個以上備えることが、特性向上の観点から有用である。
本オリゴヌクレオチド誘導体における本部分構造としては、式(3)で表されるリボヌクレオシド誘導体由来する部分構造、式(4)で表されるデオキシリボヌクレオチド誘導体に由来する部分構造を用いることができる。なお、式(3)で表されるリボヌクレオシド誘導体及び式(4)の部分構造は、Bの塩基として、RNAにおける塩基であるウラシル(U)他を備えることで、リボヌクレオシド誘導体の代替物として用いることができる。
また、本部分構造は、式(3)及び(4)におけるR3が、炭素数1又は2以上のアルキレン基を連結基として、NHR7を有することが、リボヌクレアーゼ耐性及び細胞膜透過性さらには電荷調節性の観点から好適である。この場合、R7は、水素原子であってもよいし、炭素数1〜6程度のアルキル基を有するアシル基であってもよい。当該アルキレン基は、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基などとすることができる。また、例えばエチレン基、プロピレン基、ブチレン基などとすることができる。また例えば例えばエチレン基、プロピレン基などとすることができる。エチレン基、プロピレン基を連結基とすることで、メチレン基を用いた場合に比較して高いリボヌクレアーゼ耐性と細胞膜透過性さらには電荷調節性とを得ることができる。
また、本部分構造は、連結基を備えるアミジノ基、アジド基及びグアニジノ基であってもよい。かかる官能基を備えることでも、高いリボヌクレアーゼ耐性及び細胞膜透過性を得ることができる。この場合、連結基は、炭素数1以上のアルキレン基であってもよい。
また、本部分構造は、式(3)及び式(4)のR3の連結基が炭素数1〜6程度のアルキル基、さらに、例えば、炭素数の下限が2以上、また例えば3以上であることが好適である。かかる構造は、リボヌクレアーゼ耐性及び細胞膜透過性に有効である。
本オリゴヌクレオチド誘導体は、少なくとも本部分構造を少なくとも6個備えることが好適である。6個以上備えることで、リボヌクレアーゼ耐性や細胞膜透過性、さらには電荷調節性に有利である。
以下、本明細書の開示をより具体的に説明するために具体例としての実施例を記載する。以下の実施例は、本明細書の開示を説明するためのものであって、その範囲を限定するものではない。
以下の実施例においては、既に説明した代替スキームI〜III及び追加スキームIV及びVにおける各ステップについて説明する。
(化合物1から3)
1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノース(50.0g、0.192mol)、臭化カリウム(2.29g、19.2mmol)をジクロロメタン(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(130mL)に溶解した。0℃に冷却後、Nor−AZADO(1.3mg)、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(203mL)を滴下し、同温度で1時間撹拌した。飽和チオ硫酸ナトリウムを加え撹拌後、クロロホルムで5回抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上乾燥した後、減圧化濃縮乾固し、粗化合物2を得た。次いで、粗化合物2をテトラヒドロフラン(370mL)に溶解し、パラホルムアルデヒド(11.1g)、炭酸カリウム(51.0g)を加え、40℃で24時間撹拌した。不溶物をろ過により除去し、ろ液を減圧化濃縮した。残渣をテトラヒドロフラン(370mL)、脱イオン水(74.5mL)に溶解し、0℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(14.0g、0.370mol)を加え、同温度で3時間撹拌した。反応液を減圧化濃縮後、クロロホルムで5回抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上乾燥した後、減圧化濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、ヘキサンを加え撹拌した。析出した固体をろ取、乾燥し、化合物3(30.7g、0.106mol、55.2%)を得た。
1H-NMR (CDCl3): δ 5.92 (1H, d, J = 4.0), 4.73 (1H, dd, J = 4.0, 6.5), 4.59 (1H, dd, J = 6.5, 7.5), 4.32 (1H, t, J = 6.5), 4.16 (1H, dd, J = 7.5, 9.5), 3.91 (1H, dd, J = 6.5, 9.5), 3.79 (1H, dd, J = 2.5, 11.5), 3.62 (1H, dd, J = 7.0, 11.5), 2.78 (1H, d, J = 7.0), 2.06 (1H, br.t), 1.63, (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.41 (3H, s), 1.35 (3H, s).
(化合物3から5)
化合物3(30.0g、0.103mol)をジメチルホルムアミド(343mL)に溶解し、0℃に冷却した。水素化ナトリウム(60%油性、12.4g、0.310mol)を加え、同温度で1時間撹拌後、臭化ベンジル(36.8mL、0.309mol)を加え、室温で17時間撹拌した。メタノール(10mL)を加え撹拌した後、反応液を減圧化濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、2回水洗後、有機層を硫酸マグネシウム上乾燥、濃縮し、粗化合物4を得た。
粗化合物4をアセトニトリル(517mL)、脱イオン水(68mL)に溶解し、過ヨウ素酸ナトリウム(44.2g、0.207mol)、ヨウ素(7.85g、30.9mmol)を加え、70℃で24時間撹拌した。不溶物をろ過により除去後、ろ液を減圧化濃縮した。濃縮液を酢酸エチルで希釈し、飽和チオ硫酸ナトリウム、飽和重曹水で洗浄後、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル1000cc、ヘキサン:酢酸エチル = 10:1〜3:1)より精製し、化合物5(35.80g、89.85mmol、87.2%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.91 (1H, s), 7.37-7.23 (10H, m), 5.84, (1H, d, J = 3.5 Hz), 4.72 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.60 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.60 (1H, t, J = 3.5 Hz), 4.52 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.46 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.37 (1H, d, J = 4.5 Hz), 3.68 (1H, d, J = 11.0 Hz), 3.61 (1H, d, J = 12.0 Hz), 1.60 (3H, s), 1.35 (3H, s).
(化合物5から6)
臭化メチルトリフェニルホスホニウム(70.6g、0.198mol)をテトラヒドロフラン(396mL)に懸濁し、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.6M、112mL、0.179mol)を25分間かけて滴下後、0℃に昇温し、1時間撹拌した。同温度で化合物5(35.80g、89.85mmol)のテトラヒドロフラン溶液(180mL)を20分間かけて滴下した後(容器をテトラヒドロフラン20mLで3回洗浄)、室温に戻して20時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウムを加え撹拌した後、溶液を減圧化留去した。濃縮液より酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮した。残渣をアセトン(150mL)に溶解後、シリカゲルを加え濃縮、乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル1000cc、ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製した。化合物6(30.96g、78.09mmol、86.91%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.38-7.22 (10H, m), 6.19 (1H, dd, J = 11.0, 17.5 Hz), 5.77, (1H, d, J = 4.0 Hz), 5.52 (1H, dd, J = 2.0, 17.5 Hz), 5.25 (1H, dd, J = 1.5, 11.0 Hz), 4.76 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.59 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.57 (1H, t, J = 4.5 Hz), 4.51 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.40 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.25 (1H, d, J = 5.0 Hz), 3.33 (1H, d, J = 11.0 Hz), 3.31 (1H, d, J = 12.0 Hz), 1.52 (3H, s), 1.29 (3H, s).
(化合物6から7)
化合物6(26.62g、67.14mmol)をテトラヒドロフラン(260mL)に溶解し、0℃で9−ボラビシクロノナンテトラヒドロフラン溶液(0.5M、404mL、0.202mol)を70分間かけて滴下後、室温で18時間撹拌した。反応液を0℃に冷却後、脱イオン水(26.6mL)を15分かけて滴下し、同温度で15分間撹拌した。3mol/L水酸化ナトリウム水溶液(133mL、0.399mol)を1時間かけて滴下し、同温度で15分間撹拌した後、30%過酸化水素水(66.6mL)を40分間かけて滴下した。反応液を室温に戻し、2時間撹拌した。反応液に脱イオン水、酢酸エチルを加えて撹拌後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。水層より酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮後、残渣をトルエンで3回共沸した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル1000cc、ヘキサン:酢酸エチル=3:1〜1:1)により精製し、化合物7(26.40g、63.69mmol、94.86%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.35-7.24 (10H, m), 5.78, (1H, d, J = 4.0 Hz), 4.77 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.65 (1H, dd, J = 4.0, 5.0 Hz), 4.55 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.52 (1H, d, J = 13.5 Hz), 4.43 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.13 (1H, d, J = 5.5 Hz), 3.84 (1H, m), 3.76 (1H, m), 3.54 (1H, d, J = 10.0 Hz), 3.30 (1H, d, J = 10.5 Hz), 2.85 (1H, dd, J = 3.5, 7.5 Hz), 2.85 (1H, dd, J = 3.5, 7.5 Hz), 2.52 (1H, ddd, J = 4.0, 8.5, 15.5), 1.79 (1H, ddd, J = 3.5, 6.5, 15.5), 1.66 (3H, s), 1.33 (3H, s).
(化合物7から8)
化合物7(30.41g、73.37mmol)、トリフェニルホスフィン(38.5g、0.147mol)をテトラヒドロフラン(489mL)に溶解し、0℃でアゾジカルボン酸ビス(2−メトキシエチル)(34.4g、0.147mol)を加え、同温度で5分間撹拌した。アジ化ジフェニルリン酸(31.5mL、0.146mol)を同温度で30分間かけて滴下し、室温で15時間撹拌した。反応液に28%アンモニア水(30mL)を加え1時間撹拌後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮後、残渣をアセトン(200mL)に溶解し、シリカゲルを加え濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル1000cc、ヘキサン:酢酸エチル=10:1〜3:1)により精製し、化合物8(29.81g、67.83mmol、92.00%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.37-7.24 (10H, m), 5.75 (1H, d, J = 4.5 Hz), 4.76 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.61 (1H, dd, J = 4.5, 5.5 Hz), 4.55 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.51 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.42 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.10 (1H, d, J = 5.5 Hz), 3.35 (1H, ddd, J = 5.0, 9.5, 12.5 Hz), 3.45 (1H, d, J = 10.5 Hz), 3.40 (1H, ddd, J = 7.0, 10.0, 12.5 Hz), 3.27 (1H, d, J = 10.0 Hz), 2.50 (1H, ddd, J = 5.0, 9.5, 14.5 Hz), 1.84 (1H, ddd, J = 7.0, 10.0, 14.5 Hz), 1.59 (3H, s), 1.33 (3H, s).
(化合物8から9)
化合物8(26.38g、60.02mmol)を70%酢酸(600mL)、トリフルオロ酢酸(60.0mL)に溶解し、室温で17時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をトルエンで5回共沸し、粗ヘミアセタールを得た。
粗ヘミアセタールをピリジン(300mL)に溶解し、無水酢酸(34.0mL、0.360mol)を加え、室温で19時間撹拌した。反応液にメタノールを加え撹拌した後、濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解後、脱イオン水、ついで飽和重曹水で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 1000cc、ヘキサン:酢酸エチル=3:1)により精製し、化合物9(27.08g、56.01mmol、93.32%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.38-7.21 (12H, m), 6.34 (0.2H, d, J = 5.0 Hz), 6.10 (1H, s), 5.33 (1H, d, J = 5.0 Hz), 5.26 (0.2H, dd, J = 4.5, 6.5 Hz), 4.62-4.44 (4.8H, m), 4.28 (1H, d, J = 5.0 Hz), 4.22 (0.2H, d, J = 6.5 Hz), 3.49-3.27 (4.8H, m), 2.21-1.82 (2.4H, m), 2.12 (3H, s), 2.11 (0.6H, s), 2.06 (0.6H, s), 1.89 (3H, s).
(化合物9から10)
化合物9(29.55g、61.11mmol)、ウラシル(13.7g、0.122mol)、ビス(トリメチルシリル)アセタミド(89.5mL、0.366mol)を1,2−ジクロロエタン(306mL)を加え、85℃で2時間加熱撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(22.1mL、0.122mol)を加え、50℃で22時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、飽和重曹水を加え撹拌した。生成した不溶物をセライト濾過により除去した後、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル1000cc、クロロホルム:メタノール=100:1)により精製し、化合物10(30.24g、56.46mmol、92.39%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.33 (1H, s), 7.66 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.40-7.26 (10H, m), 6.13 (1H, d, J = 4.5 Hz), 5.35 (1H,dd, J = 5.0, 6.0Hz), 5.31 (1H, dd, J = 2.5, 8.0 Hz), 4.64 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.45 (1H, d, J = 11.0 Hz), 4.42 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.39 (1H, d, J = 11.0 Hz), 4.34 (1H, d, J = 6.0 Hz), 3.69 (1H, d, J = 10.5 Hz), 3.46 (1H , m), 3.37 (1H, m), 3.35 (1H, d, J = 10.5 Hz), 2.16 (1H, m), 2.11 (3H, s), 1.76 (1H, m).
(化合物10から14)
化合物10(27.44g、51.24mmol)をメタノール(256mL)に溶解し、3mol/L水酸化ナトリウム水溶液(34.2mL、0.103mol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウムを加え、濃縮した。脱イオン水で希釈後、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮した。粗化合物11を得た。粗化合物11をピリジンで3回共沸後、残渣をピリジン(256mL)に溶解し、0℃に冷却した。塩化メタンスルホニル(7.93mL、0.102mol)を加え、室温で21時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、脱イオン水を加え撹拌後、濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、洗浄(脱イオン水、次いで飽和重曹水)後、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮した。残渣をトルエンで3回共沸し、粗化合物12を得た。
粗化合物12をメタノール(256mL)に溶解し、3mol/L水酸化ナトリウム水溶液(51.2mL、0.154mol)を加え、60℃で2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウムを加え、濃縮した。脱イオン水で希釈後、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル1000cc、クロロホルム:メタノール=50:1〜20:1)により精製し、化合物14(22.11g、44.80mmol、87.43%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 9.75 (1H, s), 7.67 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.38-7.26 (10H, m), 6.10 (1H, d, J = 3.5 Hz), 5.33 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.58 (2H, m), 4.56 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.53 (1H, d, J = 10.5 Hz), 4.46 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.13 (1H, d, J = 2.5 Hz), 3.68 (1H, d, J = 9.5 Hz), 3.50 (1H, d, J = 10.0 Hz), 3.44-3.32 (2H, m), 2.06 (1H, m), 1.90 (1H, m).
(化合物14から16)
化合物14(5.00g、10.1mmol)、ピリジン(12.2mL)、N,N−ジメチルアミノピリジン(4.94g、40.4mmol)をジクロロメタン(202mL)に溶解し、0℃に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(5.10mL、30.3mmol)を15分間かけて滴下後、同温度で3時間撹拌した。飽和重曹水を加え撹拌後、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル200cc、ヘキサン:酢酸エチル=3:1〜1:1〜酢酸エチル)により精製し、化合物15(5.23g、8.36mmol、84.4%)を得た。
化合物15(5.23g、8.36mmol)をトルエン(83.6mL)に溶解し、トリエチルアミン3フッ化水素(16.4mL、0.101mol)、トリエチルアミン(9.32mL、66.9mmol)を加え、50℃で40時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、脱イオン水、次いで飽和重曹水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮後、残渣をアセトンに溶解し、シリカゲルを加え濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル400cc、ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜1:1)により精製し、化合物16(3.10g、6.26mmol、62.0%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.69 (1H, s), 7.71 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.40-7.22 (10H, m), 6.16 (1H, dd, J = 2.5, 15.5 Hz), 5.26 (1H, dd, J = 1.5, 8.5 Hz), 5.09 (1H, ddd, J = 3.0, 5.0, 53.0 Hz), 4.81 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.51 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.47 (1H, d, J = 10.5 Hz), 4.44 (1H, d, J = 11.0 Hz), 4.28 (1H, dd, J = 5.0, 17.5 Hz), 3.78 (1H, d, J = 10.5 Hz), 3.49-3.38 (3H, m), 2.21 (1H, m), 1.86 (1H, m).
(化合物16から17)
化合物16(6.90g、13.9mmol)をジクロロメタン(110mL)に溶解し、−78℃に冷却した。三塩化ホウ素ジクロロメタン溶液(1.0mol/L、153mL、0.153mol)を40分間かけて滴下し、同温度で3時間、−20℃で3時間撹拌した。同温度で反応液にメタノール(20mL)を滴下、撹拌後、濃縮した。残渣をメタノールで5回共沸後、残渣をメタノールに溶解し、シリカゲルを加え濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル200cc、クロロホルム:メタノール=10:1)により精製し、化合物17(4.06g、12.9mmol、92.8%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 7.91 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.05 (1H, dd, J = 4.0, 15.5 Hz), 5.80 (1H, d, J = 6.0 Hz), 5.67 (1H, dd, J = 1.0, 8.0 Hz), 5.37 (1H, t, J = 5.0 Hz), 5.17 (1H, dt, J = 4.5, 53.5 Hz), 4.29 (1H, dt, J = 5.0, 14.0 Hz), 3.55 (1H, dd, J = 5.0, 12.0 Hz), 3.45-3.39 (3H, m), 1.97 (1H, m), 1.77 (1H, m).
(化合物17から18)
化合物17(9.03g、28.6mmol)をピリジン(143mL)に溶解し、塩化ジメトキシトリチル(13.6g、40.1mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液にメタノール(5mL)を加え、濃縮後、残渣に酢酸エチルを加え、洗浄(脱イオン水、次いで飽和重曹水)した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮後、残渣をトルエンで3回共沸し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル500cc、クロロホルム:メタノール=50:1)により精製した。化合物18(17.60g、28.5mmol、99.7%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.53 (1H, s), 7.65 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.36-6.84 (13H, m), 6.14 (1H, dd, J = 3.5, 15.5 Hz), 5.35 (1H, dd, J = 2.5, 8.0 Hz), 5.18 (1H, ddd, J = 4.0, 5.5, 53.5), 4.62 (1H, dt, J = 5.5, 14.5 Hz), 3.80 (3H, s), 3.80 (3H, s), 3.38 (1H, d, J = 10.5 Hz), 3.35 (1H, d, J = 10.5 Hz), 3.33 (1H, m), 3.24 (1H, m), 2.59 (1H, dd, J = 3.0, 6.5 Hz), 2.05 (1H, m), 1.89 (1H, m).
(化合物18から20)
化合物18(1.0g,1.62mmol)をテトラヒドロフラン(40mL)に溶解させた後、トリフェニルホスフィン(1.06g,4.05mmol)と脱イオン水(1.2mL)を順次加え、45℃で5.5時間攪拌した。反応終了後、溶媒の減圧留去を行った。残渣をジクロロメタン(10mL)に溶解させた後、トリエチルアミン(0.34mL,2.4mmol)とトリフルオロ酢酸エチル(0.58mL,4.9mmol)を順次加え、室温で14時間攪拌した。続いてトリエチルアミン(0.34mL,2.4mmol)とトリフルオロ酢酸エチル(0.58mL,4.9mmol)を順次追加し、室温で6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチルによる抽出を行った。硫酸マグネシウムによる有機層の乾燥と溶媒の減圧留去を行った後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1→酢酸エチル/ヘキサン=2/1)で精製を行い、化合物20(1.12g,1.62mmol,quant.for 2steps)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.16 (1H, brs), 7.55 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.35-7.24 (9H, m), 6.89 (1H, m), 6.85 (4H, d, J = 8.5 Hz), 6.12 (1H, dd, J = 15.0, 4.0 Hz), 5.41 (1H, dd, J = 8.0, 2.0 Hz), 5.25 (1H, ddd, J = 54, 4.5, 4.5 Hz), 4.54 (1H, m), 3.80 (6H, s), 3.35 (4H, m), 2.66 (1H, m), 2.06 (1H, m), 1.98 (1H, m).
(化合物20から21)
化合物20(1.47g,2.14mmol)をトルエンで3回共沸脱水した後、ジクロロメタン(10mL)に溶解させた。続いて室温でN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.93mL,5.4mmol)を加えた後、2−シアノエチルジイソプロピルクロロホスホロアミジト(1.1mL,4.71mmol)を0℃で加え、室温で30分撹拌した。反応終了後、飽和重曹水によるクエンチと酢酸エチルによる抽出を行った。硫酸マグネシウムによる有機層の乾燥と溶媒の減圧留去を行った後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1)で精製を行い、化合物21(1.65g,1.86mmol,87%)を得た。
31P-NMR (202 MHz, CDCl3): δ 152.16 (0.55P, d, J = 12.12 Hz), 151.17 (0.45P, d, J = 12.12 Hz).
(化合物18から22)
化合物18(14.0g,22.7mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(45mL)に溶解し、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(10.2g,68.0mmol)、イミダゾール(9.26g,136.0mmol)を加え、50℃で20時間攪拌した。反応終了後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルによる抽出を行った。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=3:1〜1:1)にて精製し、化合物22(16.2g,98%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ 8.21 (1H, s), 7.84 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.34-7.22 (9H, m), 6.85 (4H, dd, J = 8.8, 3.5 Hz), 6.10 (1H, dd, J = 16.1, 2.4 Hz), 5.25 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.89 (1H, m), 4.60 (1H, dd, J = 18.1, 5.3 Hz), 3.80 (6H, s), 3.50 (1H, d, J = 10.7 Hz), 3.35 (1H, m), 3.23 (1H, m), 3.18 (1H, d, J = 10.6 Hz), 2.15 (1H, m), 1.67 (1H, m), 0.86 (9H, s), 0.10 (3H, s), 0.01 (3H, s).
(化合物22から23)
化合物22(16.2g,22.2mmol)をピリジン(110mL)に溶解し、0℃に冷却した。塩化ホスホリル(10.4ml,110.8mmol)を15分かけて滴下し、同温度でトリアゾール(26.0g,376.7mmol)を加えた。室温に戻して4時間攪拌した後、酢酸エチルを加え、有機層を水、飽和重曹水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=2:1〜1:1)にて精製し、化合物23(14.1g,81%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ 9.25 (1H, s), 8.81 (1H, d, J = 7.3 Hz), 8.08 (1H, s), 7.35-7.28 (5H, m), 7.23 (4H, dd, J = 9.1, 6.6 Hz), 6.86 (4H, dd, J = 8.8, 1.9 Hz), 6.38 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.21 (1H, d, J = 16.1 Hz), 4.90 (1H, dd, J = 52.5, 4.9 Hz), 4.66 (1H, dd, J = 23.6, 5.0 Hz), 3.81 (6H, s), 3.70 (2H, d, J = 11.0 Hz), 3.38 (1H, m), 3.29 (1H, m), 3.27 (1H, d, J = 10.7 Hz), 2.25(1H, m), 1.67 (1H, m), 0.84 (9H, s), 0.09 (3H, s), -0.02 (3H, s).
(化合物23から24)
化合物23(14.1g,18.0mmol)を1,4−ジオキサン(135mL)に溶解し、28%アンモニア水(45ml)を加え、室温で4時間攪拌した。反応終了後、減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=40:1〜20:1)にて精製し、化合物24(12.7g,96%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ 8.08 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.37-7.33 (2H, m), 7.30 (2H, t, J = 7.4 Hz), 7.28-7.21 (5H, m), 6.84 (4H, dd, J = 9.0, 4.6 Hz), 6.12 (1H, d, J = 16.1 Hz), 5.17 (1H, d, J = 7.6 Hz), 4.87 (1H, dd, J = 53.6, 5.7 Hz), 4.61 (1H, dd, J = 22.7, 5.0 Hz), 3.80 (3H, s), 3.80 (3H, s), 3.57 (2H, d, J = 10.4 Hz), 3.35 (1H, m), 3.26 (1H, m), 3.15 (1H, d, J = 10.4 Hz), 2.20 (1H, m), 1.68 (1H, m), 0.82 (9H, s), 0.07 (3H, s), -0.04 (3H, s).
(化合物24から25)
化合物24(12.7g,17.4mmol)をピリジン(90mL)に溶解し、塩化ベンゾイル(2.4ml,20.8mmol)を加え、室温で14時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチルを加え、有機層を飽和重曹水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=3:1〜1:1)にて精製し、化合物25(14.0g,97%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ8.49 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.90 (2H, d, J = 7.6 Hz), 7.62 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.52 (2H, t, J = 7. 7Hz), 7.37-7.30 (5H, m), 7.27-7.24 (6H, m), 6.87 (4H, d, J = 8.5 Hz), 6.20 (1H, d, J = 16.1 Hz), 4.90 (1H, dd, J = 53.0, 5.0 Hz), 4.62 (1H, dd, J = 22.5, 4.9 Hz), 3.82 (6H, s), 3.62 (1H, d, J = 10.7 Hz), 3.37 (1H, m), 3.29 (1H, m), 3.24 (1H, d, J = 10.7 Hz), 2.25 (1H, m), 1.69 (1H, m), 0.84 (9H, s), 0.09 (3H, s), -0.02 (3H, s).
(化合物25から26)
化合物25(14.0g,16.8mmol)をテトラヒドロフラン(80mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリド(20.1ml,20.1mmol)を加え、室温で2時間攪拌後、濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=1:1〜1:3)にて精製し、化合物26(11.5g,95%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.67 (1H, br), 8.23 (1H, s), 7.87 (2H, d, J = 6.9 Hz), 7.62 (1H, m), 7.52 (2H, t, J = 7.72 Hz), 7.41-7.24 (11H, m), 6.88 (4H, dd, J = 9.1, 1.3 Hz), 6.19 (1H, dd, J = 16.1, 1.6 Hz), 5.16 (1H, m), 4.67 (1H, d, J = 20.49 Hz), 3.81 (6H, s), 3.49 (1H, d, J = 10.7 Hz), 3.3 9(1H ,d, J = 10.7 Hz), 3.37 (1H, m), 3.27 (1H, m), 2.12 (1H, m), 1.8 (1H, m).
(化合物26から28)
化合物26(11.5g,15.9mmol)をテトラヒドロフラン(160mL)、水(5.3ml)に溶解した。トリフェニルホスフィン(10.4g,39.7mmol)を加え、室温で16時間攪拌後、濃縮し粗化合物27を得た。粗化合物27をトルエンで3回共沸した後、ジクロロメタン(160ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸エチル(5.7ml,47.7mmol)およびトリエチルアミン(3.3ml,23.9mmol)加えて室温で16時間撹拌した。反応終了後、クロロホルムを加え、有機層を飽和重曹水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=80:1〜5:1)にて精製し、化合物28(9.67g,77%)を得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.74 (1H, brs), 8.19 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.85 (2H, d, J = 7.6Hz), 7.61 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.50 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.38 (2H, d, J = 7.3 Hz), 7.35-7.17 (9H, m), 6.86 (4H, dd, J = 9.0, 2.1 Hz), 6.18 (1H, dd, J = 15.6, 2.1 Hz), 5.20 (1H,m), 4.65 (1H, dd, J = 20.0, 5.2 Hz), 3.80 (3H, s), 3.79 (3H, s), 3.44 (2H, s), 3.36 (2H, q, J = 6.7 Hz), 2.14 (1H, m), 2.04 (1H, m).
(化合物28から29)
化合物28(5.67g,7.17mmol)をジクロロメタン(72mL)に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.1mL,17.9mmol)、2−シアノエチルジイソプロピルクロロホスホロアミジト(3.5mL,15.8mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応終了後、クロロホルムを加え、有機層を飽和重曹水、水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=20:1)にて精製し、化合物29(5.96g,84%)を得た。
31P-NMR (202 MHz, CDCl3): δ 151.53 (0.52P, d, J = 26.5 Hz), 150.76 (0.48P, d, J = 19.0 Hz).
本実施例では、
2’-Deoxy-3’-O-(2-cyanoethyl-N,N-diisopropylaminophosphino)-5’-O-dimethoxytrityl-2’-fluoro-4’-C-trifluoroacetamidopropyluridine(化合物114)を合成した。
3,5-di-O-Benzyl-4-C-ethoxycarbonylvinyl-1,2-O-isopropylidene-a-D-ribofuranose(化合物102)の合成
ホスホノ酢酸トリエチル(13.44 mL、67.14 mmol)をテトラヒドロフラン(149 mL)に」溶解し、0℃に冷却した。水素化ナトリウム(60% in oil、2.50 g、62.5 mmol)を加え1時間撹拌した。化合物101(実施例1における化合物5と同一である。)(17.89 g、44.77 mmol)のテトラヒドロフラン(149 mL)溶液を滴下後、室温に戻し、5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を硫酸マグネシウム上乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、化合物102を得た(19.49 g、41.42 mmol、92.52%)。
1H-NMR (CDCl3): d 7.37-7.21 (11H, m), 6.24 (1H, d, J = 16.0), 5.76 (1H, d, J = 4.0), 4.77 (1H, d, J = 12.5), 4.60 (1H, d, J = 12.0), 4.57 (1H, t, J = 4.0), 4.50 (1H, d, J = 12.0), 4.41 (1H, d, J = 12.0), 4.27 (1H, d, J = 4.5), 4.22-4.15 (2H, m), 3.35 (1H, d, J = 11.0), 3.32 (1H, d, J = 11.0), 1.47 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.27 (3H, t, J = 7.5).
3,5-di-O-Benzyl-4-C-ethoxycarbonylethyl-1,2-O-isopropylidene-a-D-ribofuranose(化合物103)の合成
化合物102(19.49 g、41.42 mmol)をメタノール(207 mL)に溶解し、Pd/C (en)(390 mg)を加え、水素雰囲気化、52時間撹拌した。触媒をセライト濾過により除去し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、化合物103を得た(19.32 g、41.06 mmol、99.13%)。
1H-NMR (CDCl3): d 7.34-7.23 (10H, m), 5.75 (1H, d, J = 4.0), 4.76 (1H, d, J = 12.0), 4.62 (1H, dd, J = 4.0, 5.5), 4.56 (1H, d, J = 12.0), 4.49 (1H, d, J = 12.0), 4.40 (1H, d, J = 12.0), 4.13 (1H, d, J = 5.5), 4.10 (2H, q, J = 7.0), 3.40 (1H, d, J = 10.5), 3.25 (1H, d, J = 10.5), 2.58 (2H, m), 2.31 (1H, m), 1.87 (1H, m), 1.62 (3H, s), 1.32 (3H, s), 1.23 (3H, t, J = 7.0).
3,5-Di-O-benzyl-4-C-hydroxypropyl-1,2-O-isopropylidene-a-D-ribofuranose(化合物104)の合成
化合物103(19.32 g、41.06 mmol)をテトラヒドロフラン(205 mL)に溶解し、0℃に冷却した。水素化アルミニウムリチウム(3.12 g、82.2mmol)を加え、30分間撹拌した。脱イオン水(3.12 mL)、次いで15%水酸化ナトリウム水溶液(3.12 mL)を注意深く滴下後、脱イオン水(9.36 mL)を加え撹拌した。不溶物をセライト濾過により除去し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、化合物104を得た(17.33 g、40.44 mmol、98.49%)。
1H-NMR (CDCl3): d 7.36-7.23 (10H, m), 5.76 (1H, d, J = 4.0), 4.75 (1H, d, J = 12.5), 4.62 (1H, dd, J = 4.0, 5.0), 4.57 (1H, d, J = 12.0), 4.51 (1H, d, J = 12.0), 4.41 (1H, d, J = 12.0), 4.16 (1H, d, J = 5.0), 3.70 (1H, m), 3.63 (1H, m), 3.50 (1H, d, J = 10.5), 3.32 (1H, d, J = 10.5), 2.21 (1H, m), 1.77-1.69 (3H, m), 1.87 (1H, m), 1.62 (3H, s), 1.33 (3H, s).
4-C-Azidopropyl-3,5-di-O-benzyl-1,2-O-isopropylidene-a-D-ribofuranose(化合物105)の合成
化合物104(17.23 g、40.21 mmol)、トリフェニルホスフィン(21.1 g、80.4 mmol)をテトラヒドロフラン(268 mL)に溶解し、0℃に冷却した。アゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル)(18.8 g、80.3 mmol)、を加え、5分間撹拌後、アジ化ジフェニルリン酸(17.3 mL、80.5 mmol)を10分間かけて滴下した。反応液を室温に戻し、18時間撹拌後、28%アンモニア水(15 mL)を加え1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウムを加え撹拌後、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上乾燥、濃縮した。残渣をアセトン(100 mL)に溶解後、シリカゲルを加え濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、化合物105を得た(15.82 g、34.88 mmol、86.74%)。
1H-NMR (CDCl3): d 7.35-7.23 (10H, m), 5.74 (1H, d, J = 4.0), 4.76 (1H, d, J = 12.0), 4.61 (1H, dd, J = 4.0, 5.5), 4.56 (1H, d, J = 12.0), 4.51 (1H, d, J = 12.0), 4.41 (1H, d, J = 12.0), 4.12 (1H, d, J = 5.5), 3.43 (1H, d, J = 10.5), 3.28 (1H, d, J = 10.5), 3.27 (2H, m), 2.17 (1H, m), 1.86 (1H, m), 1.68-1.57 (2H, m), 1.60 (3H, s), 1.33 (3H, s).
1,2-Di-O-acetyl-4-C-azidopropyl-3,5-di-O-benzyl-D-ribofuranose(化合物106)の合成
化合物105(15.85 g、34.88 mmol)を70%酢酸(349 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(35mL)を加え、15時間撹拌した。反応液を濃縮後、残渣をトルエンで5回共沸した。残渣をピリジン(174 mL)に溶解し、無水酢酸(19.8 mL、0.209 mol)を加え、24時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をトルエンで5回共沸した。残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、有機層を硫酸マグネシウム上乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1〜5:1)で精製し、化合物106を得た(14.8 g、29.7 mmol、85.1%)。
1H-NMR (CDCl3): d7.38-7.25 (10H, m), 6.34 (0.14H, d, J = 4.6), 6.10 (0.87H, s), 5.33 (0.87H, d, J = 5.5), 5.27 (0.14H, dd, J = 5.0, 6.4), 4.62-4.42 (4H, m), 4.30 (0.87H, d, J = 5.0), 4.21 (0.14H, d, J = 6.4), 3.41-3.33 (2H, m), 3.30-3.19 (2H, m), 2.11 (2.61H, s), 2.10 (0.42H, s), 2.05 (0.42H, s), 1.88 (2.61H, s), 1.97-1.59 (4H, m).
4’-C-Azidopropyl-3’,5’-di-O-benzyl-b-D-arabinofuranosyluracil (化合物108)の合成
化合物106(14.27 g、28.68 mmol)、ウラシル(6.43 g、57.4 mmol)、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(42.5 mL、0.172 mol)に1,2-ジクロロエタン(143 mL)を加え、85℃で2時間撹拌した。反応液を0℃に冷却後、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(10.4 mL、57.6 mmol)を加え、85℃で20時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え撹拌後、不溶の固体をセライトろ過により除去した。ろ液有機層を硫酸マグネシウム上乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜1:1)で精製し、化合物107を得た(12.28 g、22.34 mmol、77.89%)。
化合物107(12.28 g、23.34 mmol)をメタノール(117 mL)に溶解し、3 mol/L水酸化ナトリウム水溶液(15.6 mL、48.8 mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を1 mol/L塩酸で中和後、濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解、水洗後、有機層を硫酸マグネシウム上乾燥し、濃縮した。残渣をピリジンで3回共沸後、ピリジン(117 mL)に溶解した。溶液を0℃に冷却後、塩化メタンスルホニル(3.61 mL、46.6 mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に脱イオン水を加え濃縮後、残渣を酢酸エチルに溶解、水洗した。有機層を硫酸マグネシウム上乾燥し、濃縮した後、残渣をトルエンで3回共沸した。
残渣をメタノール(117 mL)に溶解し、3 mol/L水酸化ナトリウム水溶液(23.3 mL、69.9 mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を1 mol/L塩酸で中和後、濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解、水洗後、有機層を硫酸マグネシウム上乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜1:1)で精製し、化合物108を得た(10.67 g、21.02 mmol、90.06%)。
1H-NMR (CDCl3): d 9.76 (1H, br.s), 7.73 (1H, d, J = 8.2), 7.38-7.24 (10H, m), 6.12 (1H, d, J = 4.6), 5.32 (1H, d, J = 7.8), 4.81 (1H, d, J = 12.4), 4.61-4.43 (5H, m), 4.14 (1H, d, J = 3.7), 3.63 (1H, d, J = 10.1), 3.47 (1H, d, J = 10.1), 3.25 (2H, m), 1.79-1.53 (4H, m).
4’-C-Azidopropyl-3’,5’-di-O-benzyl-2’-deoxy-2’-fluorouridine(化合物109)の合成
化合物108(10.50g、20.69 mmol)、ピリジン(25.0 mL)、4-ジメチルアミノピリジン(10.1 g)をジクロロメタン(414 mL)に溶解し、0℃に冷却した。無水トリフルオロメタンスルホン酸(10.2 mL、62.2 mmol)を加え、90分間撹拌後、飽和重曹水を加え撹拌した。有機層を1 mol/L塩酸、次いで飽和重曹水で洗浄後、硫酸マグネシウム上乾燥し、濃縮した。残渣をトルエンで3回共沸後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1〜1:1)により精製した。残渣をトルエン(168 mL)に溶解後、トリエチルアミン3フッ化水素塩(33.0 mL)、トリエチルアミン(18.8 mL)を加え、50℃で41時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、脱イオン水、次いで飽和重曹水で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウム上乾燥した。乾燥した溶液を濃縮し、析出した固体をろ取した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜1:1)で精製し、化合物109を得た(7.00 g、13.7 mmol、66.2%)。
1H-NMR (CDCl3): d 8.20 (1H, br.s), 7.72 (1H, d, J = 7.8), 7.41-7.20 (10H, m), 6.18 (1H, dd, J = 3.2, 15.1), 5.26 (1H, d, J = 8.2), 5.01 (1H, ddd, J = 3.2, 5.0, 53.1), 4.82 (1H, d, J = 11.9), 4.51 (1H, d, J = 11.9), 4.47 (1H, d, J = 11.0), 4.43 (1H, d, J = 10.5), 4.25 (1H, dd, J = 5.0, 17.4), 3.73 (1H, d, J = 10.5), 3.46 (1H, d, J = 10.1), 3.28 (2H, m), 1.95-1.65 (4H, m).
4’-C-Azidopropyl-2’-deoxy-2’-fluorouridine(化合物110)の合成
化合物109(7.00 g、13.7 mmol)をジクロロメタン(108 mL)に溶解し、-78℃に冷却した。1 mol/L三塩化ホウ素ジクロロメタン溶液(151 mL、151 mmol)を加え、-20℃に昇温し、2時間撹拌した。反応液を再度-78℃に冷却し、にメタノール(20 mL)を滴下後、濃縮した。残渣をメタノールで5回共沸後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1〜10:1)で精製し、化合物110を得た(4.15 g、12.6 mmol、92.0%)。
1H-NMR (DMSO-d6): d 11.40 (1H, s), 7.91 (1H, d, J = 8.2), 6.04 (1H, dd, J = 4.1, 14.6), 5.69-5.66 (2H, m), 5.30 (1H, t, J = 5.0), 5.14 (1H, dt, J = 5.0, 53.5), 4.27 (1H, dt, 5.5, 12.8), 3.54 (1H, dd, J = 5.0, 11.9), 3.43 (1H, dd, J = 5.0, 11.9), 3.32 (2H, m), 1.73-1.50 (4H, m).
4’-C-Azidopropyl-2’-deoxy-5’-O-dimethoxytrityl-2’-fluorouridine(化合物111)の合成
化合物110(3.50 g、10.6mmol)をピリジン(53.0mL)に溶解し、塩化ジメトキシトリチル(5.03 g、14.8 mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液にメタノール(5mL)を加え濃縮後、残渣に酢酸エチルを加え、脱イオン水、次いで飽和重曹水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上乾燥、濃縮後、残渣をトルエンで3回共沸した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=50:1)で精製し、化合物111を得た(6.51 g、10.3 mmol、97.2%)。
1H-NMR (CDCl3): d 8.19 (1H, br.s), 7.68 (1H, d, J = 8.2), 7.37-6.84 (13H, m), 6.15 (1H, dd, J = 3.2, 15.1), 5.15 (1H, ddd, J = 3.7, 5.0, 53.5), 4.63 (1H, dt, J = 5.5, 15.1), 3.81 (6H, s), 3.38 (1H, d, J = 10.5), 3.33 (1H, d, J = 10.5), 3.23 (2H, m), 2.34 (1H, dd, J = 3.7, 6.4), 1.82-1.36 (4H, m).
4’-C-Aminopropyl-2’-deoxy-5’-O-dimethoxytrityl-2’-fluorouridine(化合物112)の合成
化合物111(6.30 g、9.97mmol)をテトラヒドロフラン(24.6mL)、脱イオン水(7.4 mL)に溶解し、トリフェニルホスフィン(6.54 g、24.9 mmol)を加え、45℃で17時間撹拌した。反応液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1〜5:1-1%トリエチルアミン)で精製し、化合物112を得た(5.86 g、9.68 mmol、97.1%)。
1H-NMR (DMSO-d6): d 7.68 (1H, d, J = 8.2), 7.36-6.85 (13H, m), 5.90 (1H, dd, J = 2.7, 18.3), 5.22 (1H, d, J = 8.2), 5.13 (1H, ddd, J = 2.7, 5.5, 54.0), 4.49 (1H, dd, 5.5, 20.1), 3.70 (6H, s), 3.29 (2H, br.s), 3.12 (1H, d, J = 10.1), 3.07 (1H, d, J = 10.5), 2.37 (2H, t, J = 6.9), 1.66-1.49 (2H, m), 1.24-0.97 (2H, m).
2’-Deoxy-5’-O-dimethoxytrityl-2’-fluoro-4’-C-trifluoroacetamidopropyluridine(化合物113)の合成
化合物112(2.50 g、4.13 mmol)をジクロロメタン(51.0 mL)に懸濁し、トリエチルアミン(1.74 mL、12.5 mmol)、トリフルオロ酢酸エチル(1.48 mL)を加え、室温で19時間撹拌した。反応液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)で精製し、化合物113を得た(2.82 g、4.02 mmol、97.3%)。
1H-NMR (CDCl3): d 8.60 (1H, br.s), 7.64 (1H, d, J = 7.6), 7.35-6.84 (13H, m), 6.66 (1H, br.s), 6.17 (1H, dd, J = 4.6, 14.6), 5.35 (1H, d, J = 8.2), 5.20 (1H, dt, J = 4.6, 53.1), 4.59 (1H, dt, J = 5.0, 11.9), 3.80 (6H, s), 3.36-3.25 (4H, m), 2.70 (1H, br.s), 1.79-1.38 (4H, m).
2’-Deoxy-3’-O-(2-cyanoethyl-N,N-diisopropylaminophosphino)-5’-O-dimethoxytrityl-2’-fluoro-4’-C-trifluoroacetamidopropyluridine(化合物114)の合成
化合物113(2.77 g、3.95 mmol)をジクロロメタン(19.8 mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.72 mL、10.1 mmol)、2-シアノエチルジイソプロピルクロロホスホロアミジト(2.03 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、飽和重曹水で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウム上乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、化合物114を得た(3.10 g、3.44 mmol、87.1%)。
31P-NMR (CDCl3): d 152.25 (0.43P, d, J = 16.8), 151.20 (0.64P, d, J = 16.8).

Claims (6)

  1. 以下の式(1)又は(2)で表される、ヌクレオシド誘導体又はその塩の製造方法であって、
    以下の式(5)、(6)及び(7)からなる群から選択されるいずれかの反応を含む、製造方法。
    (式(1)中、R1は、水素原子、水酸基、水素原子がアルキル基又はアルケニル基で置換された水酸基又は保護された基を表し、式(2)中、Xは、ハロゲン原子を表す。式(1)及び式(2)中、R2及びR4は互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、水酸基の保護基、リン酸基、保護されたリン酸基、又は−P(=O)n56(nは0又は1を示し、R5及びR6は、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、水酸基、保護された水酸基、メルカプト基、保護されたメルカプト基、低級アルコキシ基、シアノ低級アルコキシ基、アミノ基、又は置換されたアミノ基のいずれかを示す。ただし、nが1のときには、R5及びR6が共に水素原子となることはない。)を示し、R3は、それぞれ連結基を有するNHR7(R7は、水素原子、アルキル基、アルケニル基又はアミノ基の保護基を表す。)、アジド基、アミジノ基又はグアニジノ基を表し、Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−ピリミジン−1−イル基、置換プリン−9−イル基、又は置換2−オキソ−ピリミジン−1−イル基のいずれかを表す。)
    (式(5)〜式(7)中、R10及びR11は、それぞれ独立して又はR10及びR11が一体となって水酸基の保護基を表し、R12は、式(8)を表し、R14は、アルキレン基を表し、Bnはベンジル基を表し、Tfは、トリフルオロメタンスルホニル基を表す。)
  2. 式(5)〜式(7)中、R10及びR11は、R10及びR11が一体となった環状アセタール基を表す、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記式(5)の反応に引き続き、以下の式(5)’の反応を含む、(1)又は(2)に記載の方法。
  4. 前記式(5)’の反応に引き続き、以下の式(5)’ ’の反応を含む、(3)に記載の製造方法。
  5. 前記式(7)の反応に先だって、以下の式(7)’及び式(7)’ ’の反応を含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
  6. オリゴヌクレオチド誘導体の製造方法であって、
    以下の式(1)又は(2)で表される、ヌクレオシド誘導体又はその塩を用いてオリゴヌクレオチド誘導体を製造する方法であって、
    以下の式(5)、(6)及び(7)からなる群から選択されるいずれかの反応を含む、製造方法。
    (式(1)中、R1は、水素原子、水酸基、水素原子がアルキル基又はアルケニル基で置換された水酸基又は保護された基を表し、式(2)中、Xは、ハロゲン原子を表す。式(1)及び式(2)中、R2及びR4は互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、水酸基の保護基、リン酸基、保護されたリン酸基、又は−P(=O)n56(nは0又は1を示し、R5及びR6は、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、水酸基、保護された水酸基、メルカプト基、保護されたメルカプト基、低級アルコキシ基、シアノ低級アルコキシ基、アミノ基、又は置換されたアミノ基のいずれかを示す。ただし、nが1のときには、R5及びR6が共に水素原子となることはない。)を示し、R3は、それぞれ連結基を有するNHR7(R7は、水素原子、アルキル基、アルケニル基又はアミノ基の保護基を表す。)、アジド基、アミジノ基又はグアニジノ基を表し、Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−ピリミジン−1−イル基、置換プリン−9−イル基、又は置換2−オキソ−ピリミジン−1−イル基のいずれかを表す。)
    (式(5)〜式(7)中、R10及びR11は、それぞれ独立して又はR10及びR11が一体となって水酸基の保護基を表し、R12は、式(8)を表し、R14は、アルキレン基を表し、Bnはベンジル基を表し、Tfは、トリフルオロメタンスルホニル基を表す。)
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