JP2019119354A - 自動車用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊星歯車群と2個のモーター・ジェネレーターを備えたハイブリッド自動車用駆動装置において、低速域から高負荷駆動を可能にし、高速走行における動力伝達効率を高くすること【解決手段】遊星歯車群14が少なくとも4個の回転メンバーを有し、共通速度線図上に各回転メンバーの速度軸を歯数比に応じて横軸に沿って並べ、端から順番に第1メンバー、第2メンバー、第3メンバー、第4メンバーとしたとき、第1メンバー22を第1モーター・ジェネレーター60と連結するとともに入力軸10と連結可能とし、第2メンバー28、34を出力軸12と連結し、第3メンバー24、38を静止部46に固定可能とするとともに入力軸10と連結可能とし、第4メンバー32を静止部46に固定可能とし、第2モーター・ジェネレーター62を少なくとも第4メンバー32と連結可能とした。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用駆動装置に関し、動力源として内燃機関(エンジン)とモーター・ジェネレーター(以下、「M/G」という)を備えた、いわゆるハイブリッド自動車用駆動装置に関するものである。
従来、この種の自動車用駆動装置としては、入力トルクを分割する遊星歯車と2つのM/Gを用いた例(たとえば、特許文献1)が知られている。
特開2014−201280号公報
上記従来の自動車用駆動装置にあっては、無段階の変速が可能な電気式CVT(E−CVT)として、構成が簡単で機械的な変速操作が不要という良さがある半面、変速比(入力軸の回転速度/出力軸の回転速度)が大きい場合の高負荷駆動に大容量のM/Gが必要であり、また逆に変速比が小さい高速走行において遊星歯車のサンギヤを逆回転させる必要があり、その場合に電気的な動力循環が生じて動力伝達効率が低くなるという問題がある。したがって、前者を満足させるために大容量のM/Gを設定すると後者がいっそう悪化するという関係にある。
そのため、低速走行での加速性能と高速走行における燃費の両立に課題がある。
解決しようとする問題点は、変速比が大きい場合の高負荷駆動が困難で、変速比が小さい場合の動力伝達効率が低くなるという点である。
本発明の目的は、大容量のM/Gを用いずに低速域から高負荷駆動を可能にし、一方、高速走行におけるサンギヤの逆回転があっても動力伝達効率を高く維持することにある。
本発明の自動車用駆動装置は、エンジンと、該エンジンからの動力を受け入れ可能な入力軸と、出力軸と、第1モーター・ジェネレーターと、第2モーター・ジェネレーターと、入力軸と出力軸との間に設けられ、入力軸の回転速度を出力軸の回転速度へ変換する遊星歯車群と、を備え、遊星歯車群が少なくとも4個の回転メンバーを有し、各回転メンバーの回転速度を幾何学的に表す共通速度線図上に、各回転メンバーを表す速度軸を、遊星歯車群の歯数比に応じた間隔で一方の端から他方の端へ向かって横軸に沿って並べ、該一方の端から順番に第1メンバー、第2メンバー、第3メンバー、第4メンバーとしたとき、第1メンバーを第1モーター・ジェネレーターと連結するとともに入力軸と連結可能とし、第2メンバーを出力軸と連結し、第3メンバーを静止部に固定可能とするとともに入力軸と連結可能とし、第4メンバーを静止部に固定可能とし、第2モーター・ジェネレーターを少なくとも第4メンバーと連結可能としたことを特徴とする。
本発明の自動車用駆動装置は、大容量のM/Gを用いずに低速域における加速性能を確保するとともに、高速域において高い動力伝達効率を得て、全体として燃費に優れた走行をすることができる。
本発明の実施例1に係る自動車用駆動装置の主要部を示したスケルトン図である。 実施例1の作動表を表す図である。 実施例1の自動車用駆動装置における共通速度線図である。 実施例2に係る自動車用駆動装置の主要部を示したスケルトン図である。 実施例2の自動車用駆動装置における共通速度線図である。 実施例3に係る自動車用駆動装置の主要部を示したスケルトン図である。 実施例3の作動表を表す図である。 実施例3の自動車用駆動装置における共通速度線図である。
以下、本発明の実施の形態に係る自動車用駆動装置を、実施例に基づき図とともに説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図であり、後述する入力軸10の軸中心より上半分を描いている。
実施例1の自動車用駆動装置は、動力源のエンジン1と連結しており、エンジン1のクランク軸に連結した入力軸10と、該入力軸10と同軸心上に設けられた出力軸12を備えている。
出力軸12と一体の出力歯車12aは、図示しない差動装置などを介して自動車の車輪を駆動する。
入力軸10と出力軸12との間には、第1遊星歯車組20、第2遊星歯車組30の2つの遊星歯車組からなる遊星歯車群14が配置してある。
第1遊星歯車組20と、第2遊星歯車組30は、いずれも一般的にシングルピニオン型と呼ばれるもので、それぞれが同様の構成になっている。
すなわち、第1遊星歯車組20は、第1サンギヤ22と、第1リングギヤ24と、第1サンギヤ22および第1リングギヤ24に噛み合った複数の第1ピニオン26を回転自在に軸支する第1キャリア28と、の3つの回転要素で構成され、第2遊星歯車組30は、第2サンギヤ32と、第2リングギヤ34と、第2サンギヤ32および第2リングギヤ34に噛み合った複数の第2ピニオン36を回転自在に軸支する第2キャリア38と、の3つの回転要素で構成されている。
次に、上記各回転要素と他の回転メンバーとの連結関係を説明する。
第1サンギヤ22は、本発明の第1回転メンバーを構成し、第1M/G60の回転子60aと連結するとともに、第1クラッチ42を介して入力軸10と連結可能である。
なお、第1M/G60の固定子60bはケース(静止部)46に固定されている。
互いに連結した第1キャリア28と第2リングギヤ34は、本発明の第2回転メンバーを構成し、出力軸12と連結している。
互いに連結した第1リングギヤ24と第2キャリア38は、本発明の第3回転メンバーを構成し、第1ブレーキ44によりケース46に固定可能である一方、第2クラッチ48を介して入力軸10と連結可能である。なお、第1ブレーキ44と並列にワンウエイクラッチを設けて、一方の回転向は常に第1リングギヤ24と第2キャリア38を固定してもよい。
第2サンギヤ32は、本発明の第4回転メンバーを構成し、第2ブレーキ50によりケース46に固定可能である。
第2M/G62の回転子62aは、スリーブ64を介して入力軸10または第2サンギヤ32と選択的に連結可能である。
すなわちスリーブ64は、回転方向は回転子62aと一体であるが、軸方向は移動可能になっており、図示しないシフトフォークによって軸方向に移動する。
スリーブ64の内側にスプライン64aが形成されており、図1において中立位置にあるスリーブ64が、左側へ移動するとスプライン64aは入力軸10に形成されたドッグ歯10aと係合し、右側へ移動すると第2サンギヤ32と一体のドッグ歯32aと係合する。スリーブ64とドッグ歯10a、32aとの間にそれぞれ同期装置を設けてもよい。
むろん、第2M/G62の回転子62aは、スリーブ64に代えて2個のクラッチを介して、入力軸10および第2サンギヤ32とそれぞれ連結する構成であってもよい。
なお、第2M/G62の固定子62bはケース46に固定されている。
また、第1M/G60および第2M/G62は、モーターとしての駆動と、ジェネレーターとしての発電の、両方の機能を有する。
次に、図1に示した自動車用駆動装置の作動を、図2に示した作動表と、図3に示した共通速度線図を参照しながら説明する。
図2の作動表において、縦方向にはこれから説明する各走行モードに沿った各駆動モードをそれぞれ割り当て、横方向には変速比と、クラッチ、ブレーキ、スリーブなどの締結要素と2個のM/Gをそれぞれ割り当ててある。
すなわち、第1クラッチ42を「C−1」、第2クラッチ48を「C−2」、第1ブレーキ44を「B−1」、第2ブレーキ50を「B−2」、スリーブ64を「S」、第1M/G60を「M/G1」、第2M/G62を「M/G2」としている。また、×印は締結を表し、矢印はスリーブ64の移動方向を表している。そして、M/Gにあっては発電を「G」、駆動を「D」と表している。
なお、スリーブ64の欄で空白の部分は、スリーブ64が動力伝達に関与していないことを示しており、次に切り替える駆動モードに備えて左右のいずれかに移動しておくことができる。
ここで図3に示す共通速度線図は周知であるが、概要を説明する。
共通速度線図は、縦方向が入力軸10の回転速度を1とした場合の、各回転メンバーの回転速度を表し、横方向は、第1遊星歯車組20と第2遊星歯車組30の、各歯数比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)ρに応じた間隔に各回転メンバーをそれぞれ割り振って並べて、回転メンバーごとに縦線で速度軸を描いてある。
共通速度線図の各速度軸上方に書いた記号は、第1回転メンバーをM1、第2回転メンバーをM2のように、そして、サンギヤはS、リングギヤはR、キャリアはCで、その後の数字1、2は、それぞれの属する遊星歯車の記号を、第1遊星歯車組20は1、第2遊星歯車組30の場合は2で表し、例えばS1、R1、C1は、それぞれ第1サンギヤ22、第1リングギヤ24、第1キャリア28を表すようになっている。
ここで、共通速度線図を描くのに用いた各遊星歯車組の歯数比ρは、第1遊星歯車組20をρ1、第2遊星歯車組30をρ2とした場合であり、以下、変速比の計算もそれを基に説明する。
共通速度線図は、各回転メンバーを表す縦線と速度線(太線)との交点の縦方向位置が、それぞれの回転メンバーの回転速度を表す。
したがって、出力軸12の回転速度は、M2で示した縦線と、太線で「1st」などと添えて描いた速度線との交点の縦方向位置であり、これと入力軸10の回転速度1との比を速度比として、共通速度線図から幾何学的に計算して求めることができる。
なお、図示は省略するが、図1に示した自動車用駆動装置は、これを作動させるため、必要に応じてバッテリー、油圧ポンプ、各種センサ、コントローラー、インバーター、シフトレバー、アクチュエーターなどを備えており、以下の作動はコントローラーの指示に基づいて行われる。
なお、以下の説明ではエンジン1の回転方向と同じ方向の回転を「正回転」、それと逆の回転を「逆回転」と定義して説明する。
図1に示した自動車用駆動装置は、第1M/G60および第2M/G62を除くと、ステップATとも称される周知の一般的な前進4段の自動変速機と同様の構成である。
そして、第1M/G60および第2M/G62を含めて、変速段を有する「ステップ駆動モード」、エンジン1を停止しての「EVモード」、エンジン1と第1M/G60および第2M/G62による「ハイブリッドモード(HVモード)」の駆動があり、HVモードはさらに「シリーズモード」と「パラレルモード」の2種類がある。
はじめにステップ駆動モードは、図2に示した作動表のように、各クラッチとブレーキの締結およびM/Gの作用により、図3の共通速度線図に示した速度線で表した各変速比を得る。
ここで、図3の速度線図上において、各回転メンバー間の横軸方向の間隔は、たとえば、ρ1を0.375、ρ2を0.600とした場合に、第1メンバーと第2メンバーの間を1としたとき、第2メンバーと第3メンバーとの間が0.375、第3メンバーと第4メンバーとの間が0.625である。
そして、上記のρ1、ρ2を元にして変速比を計算式とともに表すと、以下のようになる。
1速(1st):(1+ρ1)/ρ1=3.667
2速(2nd):{ρ1(1+ρ2)+ρ2}/ρ1(1+ρ2)=2.000
3速(3rd):1.400(後述のP−1モード)
4速(4th):1
5速(5th):0.790(後述のP−2モード)
6速(6th):1/(1+ρ2)=0.625
これらの変速比は、第1クラッチ42、第2クラッチ48のいずれかを締結して、エンジン1から駆動する場合の値である。
そして、3速と5速は、後述するHVモードにおける駆動であり、変速比は任意に設定できるが、1速から6速までの6段とした場合に好適な変速比として、図3に速度線を描いてある。
つぎに、第1クラッチ42、第2クラッチ48を解放して、エンジン1の動力によらずM/Gを動力源とするEVモードの駆動はつぎのようになる。
すなわち、第1ブレーキ44を締結すると上記の1速の変速比で駆動するE−1、第2ブレーキ50を締結すると上記の2速の変速比で駆動するE−2の、いずれも第1M/G60による駆動ができる。この場合の変速比は、(第1M/G60の回転速度)/(出力軸12の回転速度)である。
また、スリーブ64を右側へ移動して、第2M/G62と第2サンギヤ32を連結した場合は、各クラッチおよびブレーキの締結をしないで、第1M/G60および第2M/G62で駆動するE−3も可能であり、この場合は第1M/G60および第2M/G62の回転速度をそれぞれ任意の値に制御して駆動することができる。
つぎに、エンジン1を動力源としたE−CVTとしての、HVモードの駆動を説明する。
はじめに、いわゆるシリーズモードの駆動はS−1、S−2であり、スリーブ64を左側へ移動して第2M/G62と入力軸10を連結して行う。すなわち、エンジン1が第2M/G62を駆動して発電し、ここで得られた電力を第1M/G60に供給して出力軸12を駆動する。
シリーズモードにあっては、1速(S−1)と2速(S−2)の2種類の変速比であり、上述したEVモードと同様の駆動および変速比である。
つづいて、パラレルモードの駆動は、P−1、P−2、P−3の3種類の駆動が可能である。
P−1は、スリーブ64を右側へ移動して第3回転メンバーと連結し、第1クラッチ42を締結した駆動であり、エンジン1の動力の一部で第1M/G60が発電して、その電力を第2M/G62に供給して駆動する。したがって、出力軸12は、エンジン1の動力のうちの第1M/G60の駆動に供しない部分のトルクと第2M/G62のトルクで駆動される。
P−1は、ステップ駆動モードの2速から4速の間を無段階の変速比で駆動可能であり、上記した3速の変速比1.400において、エンジン1のフルパワーでの駆動のために、第1M/G60と第2M/G62は、エンジンの1のパワーの約30%程度の容量があればよい。
つぎに、P−2は、スリーブ64の連結はP−1と同じで、第2クラッチ48を締結した駆動であり、エンジン1の動力の一部で第2M/G62が発電して、その電力を第1M/G60に供給して駆動する。したがって、出力軸12は、エンジン1の動力のうちの第2M/G62の駆動に供しない部分のトルクと第1M/G60のトルクで駆動される。
P−2は、ステップ駆動モードの2速から6速の間を無段階に駆動可能であるが、上記した5速の変速比0.790はP−2にて駆動する。この場合に必要な第1M/G60と第2M/G62の容量は、P−1の説明で示した容量で十分である。
つぎに、P−3は、スリーブ64を左側へ移動して入力軸10と連結し、第2クラッチ48を締結した駆動であり、エンジン1の動力の一部で第1M/G60が発電して、その電力を第2M/G62に供給して駆動する。したがって、出力軸12は、エンジン1の動力のうちの第1M/G60の駆動に供しない部分のトルクと第2M/G62のトルクで駆動される。
P−3は、ステップ駆動モードの2速の変速比以上(変速比の値が小さい側)で駆動できるが、主として6速より小さい変速比での駆動に適している。すなわち、6速の変速比より小さい変速比で駆動した場合、第4回転メンバーの第2サンギヤ32が逆回転する領域になるが、第2サンギヤ32は電気的な動力伝達には関係しないので、従来例のような電気的動力循環は起きない。
シリーズモード、パラレルモードともに、エンジン1の動力の一部または全部で発電して、その電力で駆動するという点では同様であり、シリーズモードを含めて上記したP−1、P−2、P−3は、それぞれ変速比の領域がオーバーラップしているので、動力伝達効率と駆動モード切替えの制御性を勘案して、最適な駆動モードを選択して駆動する。
以上は、動力源のエンジン1、第1M/G60、第2M/G62から出力軸12を駆動する場合の説明であるが、逆に出力軸12側からこれら動力源を駆動させることもできる。
上記は、各駆動モードの説明であるが、具体的な走行においては以下のように制御する。
まず、エンジン1の始動は、スリーブ64により第2M/G62と入力軸10とを連結して、第2M/G62がエンジン1を回転させることで行う。むろん、第1クラッチ42のみを締結して第1M/G60で始動することも、走行中に第1クラッチ42または第2クラッチ48を締結して、出力軸12側からエンジン1を駆動して始動することも可能である。
つぎに、自動車の停止状態からの発進は、上記したEVモードの1速(E−1)で行うが、バッテリーの充電量が少ない場合はシリーズモードの1速(S−1)で行う。
発進後は、車速やドライバーのアクセルペダルの踏み込み量などに応じて、最適な各駆動モードおよび変速段を切り替えて走行する。
特に、エンジン1のフルパワーで駆動する場合は、上記したステップ駆動モードで駆動することができる。
ここで、スリーブ64の操作と変速について一例を説明する。
上記したように、E−1またはS−1で発進して1速に切り替えて、1速での駆動中にスリーブ64を右側へ移動して、つづいて第1ブレーキ44を解放するとともに逆回転している第2M/G62に発電させて停止させ、停止した第2サンギヤ32を第2ブレーキ50で固定することで2速に切り替わる。ここで第2M/G62の発電をやめると、エンジン1による機械的駆動の2速になる。
つづく、2速から3速への切替えも同様に、第2ブレーキ50を解放するとともにP−1にて停止している第2M/G62を駆動して上記した3速の速度線まで回転速度を上げるとP−1モードの3速に切り替わる。
つづく、3速から4速への切替えも同様に、P−1モードのまま4速の速度線まで第2M/Gの回転速度を上げて第2クラッチ48を締結すると4速に切り替わる。ここで第1M/G60の発電と第2M/G62の駆動をやめると、エンジン1の機械的駆動による4速の直結になる。
つづく、4速から5速への切替えは同様にP−2モードにて5速まで速度線を移動することで、P−2モードの5速になり、つづいてP−2モードのまま6速まで速度線を移動して第1ブレーキ50を締結すると6速に切り替わる。ここで第2M/G62の発電と第1M/G60の駆動をやめると、エンジン1の機械的駆動による6速になる。
このように、発進から6速まで、実質的にE−CVTのように変速することができる。ただ、3速から4速までは、M/Gの容量によって伝えうるエンジン1のトルクが若干制約されるが、そこを除いてエンジン1のフルパワーでの変速と駆動ができる。
そして、ドライバーがアクセルペダルを解放した場合は、ただちに各クラッチ42、48を解放するとともにエンジン1を停止して、1速(E−1)または2速(E−2)の連結状態で第1M/G60に発電させてバッテリーを充電する、いわゆるエネルギー回生を行う。
なお、後進は、EVモードまたはシリーズモードにおいて、第1M/G60を逆回転させて駆動する。
以上が実施例1の作用であるが、実施例1では以下のような効果を得ることができる。
上記したように、エンジン1で駆動するステップ駆動モードにおける1速から6速は、一般的な自動変速機と同様の機能を有しており、前述したように前進4段の自動変速機と同じ歯車列で実質6段の好適な変速比を得ることができる。しかも発進から6速まで実質的にE−CVTとして作用するので、いわゆる変速ショックの心配がなく、モード切替えの制御が容易である。
また、第1M/G60、第2M/G62の容量(出力)がエンジン1の最大出力の30%程度であっても、ステップ駆動モードの各変速段においてエンジン1のフルパワーで自動車を駆動することができる。つまり、大容量のM/Gを用いることなく1速、2速、3速という大変速比領域における高負荷運転が可能である。
そして、特に1速、2速にあってはエンジン1の動力に加えて、バッテリーの電力を使って第1M/G60の加勢で加速や登坂ができる。
したがって、全体的な燃費を優先して第1M/G60、第2M/G62の容量を設定したうえで、低負荷や中負荷の場合はEVモードやHVモードでE−CVTとして駆動し、加速力を要する場合はステップ駆動モードの1速や2速、3速などを使った強力な駆動を行うことができる。
また、第2サンギヤ32を停止させた6速の変速比は従来例に較べて十分小さい値であるが、それよりも低い変速比の場合であっても電気的な動力循環を生じないで走行することができるので、動力伝達に伴う損失が低減して燃費が良くなる。
そして、スリーブ64は、上記したエンジン1で駆動する1速、2速などと、EVモードのE−1、E−2の駆動には関係しないことから、これらの変速段での走行中にスリーブ64を切り替えることができるので、制御が容易であることも特徴である。
さらに、EVモードのE−3においては第1M/G60と第2M/G62の両者で駆動できるので、プラグインハイブリッド車に適用した場合に、上記した程度のM/G容量であってもエンジン1に依存しない高速走行が可能である。
なお、上記実施例にあっては、上記のステップ駆動モードにおいて、前進6段の変速比を有する変速機のように説明したが、この変速段数はパラレルモードの変速比領域を応用して任意に設定することが可能である。
次に、本発明の実施例2の自動車用駆動装置につき説明する。
図4は、本発明の実施例2に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。
実施例2における実施例1との違いは、遊星歯車群14の構成である。
すなわち、第1遊星歯車20と第2遊星歯車30は軸方向にオーバーラップして配置され、第1遊星歯車20のリングギヤ24と第2遊星歯車30のサンギヤ32が一体になっている。
また、各回転メンバーの構成は以下のようになっている。
第1サンギヤ22は、本発明の第1回転メンバーを構成する。
第2リングギヤ34は、本発明の第2回転メンバーを構成する。
第1キャリア28と第2キャリア38は、互いに連結されるとともに本発明の第3回転メンバーを構成する。
一体になった第1リングギヤ24と第2サンギヤ32は、本発明の第4回転メンバーを構成する。
上記の第1乃至第4の各回転メンバーと、エンジン1および第1M/G60、第2M/G62とは、配置は異なるが実施例1と同様の連結関係であるので説明を省略する。
また、図5に共通速度線図を示したが、各遊星歯車20、30の歯数比を、第1遊星歯車20のρ1は0.455、第2遊星歯車30のρ2は0.600にして、各回転メンバーを上記とすることで、各回転メンバー間の横方向の間隔は図3に示した実施例1と同様になる。
つぎに、実施例2の作用であるが、基本的に実施例1と同様である。
ただ、遊星歯車群14の構成が異なるので、ステップ駆動モードの1速と2速の変速比の計算式は以下のようになる。
1速(1st):1/ρ1・ρ2
2速(2nd):(1+ρ1)/ρ1(1+ρ2)
その他の作用は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2は、実施例1で説明した効果に加えて、以下のメリットがある。
すなわち実施例1に較べて、遊星歯車群14の軸方向長さが実質的に短くできるので、駆動装置全体の小型・軽量化ができるという効果がある。
次に、本発明の実施例3の自動車用駆動装置につき説明する。
図6は、本発明の実施例3に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。
実施例3における実施例1との違いは、第2M/G62の連結関係である。
すなわち、第2M/G62は、本発明の第4メンバーを構成する第2サンギヤ32と常時連結している。そして、入力軸10と回転方向は一体で軸方向に移動可能なスリーブ64を右側へ移動した場合に、入力軸10は第2M/G62と連結されるようになっている。
その他の構成は実施例1と同じであるので説明を省略する。
つぎに、実施例3の作用であるが、図7に作動表を、図8に共通速度線図示す。この作動表に見るように、実施例1におけるシリーズモードとパラレルモードのP−3がないことと、ステップ駆動モードの後進があることを除いて基本的に実施例1と同様である。そして、スリーブ64は後進(R)のみ第2M/G62と係合する。
ここで、実施例1におけるシリーズモードの代わりに、バッテリーの残存電力が少ない場合の発進について説明する。まず、エンジン1の始動は、第1クラッチ42を接続して第1M/G60でエンジン1を回転させて行う。つづいて、第1クラッチ42を接続したままエンジン1で第2M/G62を逆回転にて発電させることで、出力軸12にその反力トルクが前進方向に作用する。この反力トルクはエンジン1の出力トルクにもよるが、一般的な発進ができる程度の値になるので、エンジン1で第2M/G62に発電させながら発進することができる。つづいて、それに加えて第1ブレーキ44を締結することで1速の駆動に移行することができる。
むろん、第2M/G62に発電させた電力は、必要に応じてバッテリーの充電に充てることもできるし、第1M/G60に供給することもできる。
また、エンジン1で駆動する場合の後進は、スリーブ64を右側へ移動して、エンジン1と第2M/G62を連結して行う。すなわち、この状態で第2M/G62に正回転にて発電させ、発電した電力を第1M/G60に供給して逆回転方向に駆動させて発進して、つづいて第1ブレーキ44を締結することで後進の駆動が可能である。その場合の変速比は−1/ρ2であり、実施例1と同じρ2とすると−1.667である。
この場合、必要に応じてエンジン1の動力の一部で第2M/G62に発電させ、その電力で第1M/G60に逆回転駆動させれば、第1M/G60からの変速比は実施例1の前進1速と同じであり、結果として実施例1におけるシリーズモードの後進に代わりうる。
なお、実施例1でも述べたように、6速の変速比は十分に小さいので、従来例で電気的動力循環が起きる領域まで6速で駆動可能である。
実施例3は、実施例1と較べて上記したシリーズモードとパラレルモードのP−3がないものの、前進走行中にスリーブ64を切替える必要がないので、制御が容易というメリットがある。
以上、説明したように本発明の自動車用駆動装置にあっては、燃費と加速性能の両立が可能という特徴を有している。
また、上記の構成は、図1、図4に示した歯車列以外に、一般的な自動変速機に用いられる他の歯車列であっても、少なくとも4つの回転メンバーを供えていれば、同様に成立させることができる。
なお、速度線図上において、第1メンバー、第2メンバー、第3メンバー、第4メンバーの、横軸方向の間隔が、第1メンバーと第2メンバーの間を1としたとき、第2メンバーと第3メンバーとの間が0.30乃至0.45、第3メンバーと第4メンバーとの間が0.55乃至0.70とするのが望ましい。
本発明の自動車用駆動装置は、当業者の一般的な知識に基づいて、最適な駆動モードの選択などの制御面での工夫と合わせた態様で実施することができる。
本発明の自動車用駆動装置は、特に走行コストを重視し、環境負荷の低減を要求される乗用車などに適用することができるが、それらに限らず内燃機関およびモーター・ジェネレーターを利用したさまざまな車両に適用することができる。
1 エンジン
10 入力軸
12 出力軸
14 遊星歯車群
20 第1遊星歯車組
30 第2遊星歯車組
42 第1クラッチ
44 第1ブレーキ
46 ケース(静止部)
48 第2クラッチ
50 第2ブレーキ
60 第1モーター・ジェネレーター
62 第2モーター・ジェネレーター
64 スリーブ

Claims (6)

  1. エンジンと、
    該エンジンからの動力を受け入れ可能な入力軸と、
    出力軸と、
    第1モーター・ジェネレーターと、
    第2モーター・ジェネレーターと、
    前記入力軸と前記出力軸との間に設けられ、前記入力軸の回転速度を前記出力軸の回転速度へ変換する遊星歯車群と、を備え、
    前記遊星歯車群が少なくとも4個の回転メンバーを有し、前記各回転メンバーの回転速度を幾何学的に表す共通速度線図上に、前記各回転メンバーを表す速度軸を、前記遊星歯車群の歯数比に応じた間隔で一方の端から他方の端へ向かって横軸に沿って並べ、該一方の端から順番に第1メンバー、第2メンバー、第3メンバー、第4メンバーとしたとき、
    前記第1メンバーを前記第1モーター・ジェネレーターと連結するとともに前記入力軸と連結可能とし、
    前記第2メンバーを前記出力軸と連結し、
    前記第3メンバーを静止部に固定可能とするとともに前記入力軸と連結可能とし、
    前記第4メンバーを静止部に固定可能とし、
    前記第2モーター・ジェネレーターを少なくとも前記第4メンバーと連結可能としたことを特徴とする自動車用駆動装置。
  2. 前記第2モーター・ジェネレーターを、前記入力軸と前記第4メンバーの両者間で選択的に連結可能としたことを特徴とした請求項1に記載の自動車用駆動装置。
  3. 前記第2モーター・ジェネレーターを、前記第4メンバーと連結するとともに、前記入力軸と連結可能としたことを特徴とした請求項1および2のいずれかに記載の自動車用駆動装置。
  4. 前記第2モーター・ジェネレーターを前記第4メンバーと連結して、前記エンジンと前記第1モーター・ジェネレーターと前記第2モーター・ジェネレーターとで駆動するハイブリッド駆動モードにおいて、ステップ駆動(有段変速)を可能にしたことを特徴とした請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動車用駆動装置。
  5. 前記遊星歯車群が、第1サンギヤ、第1リングギヤ、第1キャリアの、3つの回転要素で構成する第1遊星歯車組と、第2サンギヤ、第2リングギヤ、第2キャリアの、3つの回転要素で構成する第2遊星歯車組と、で構成され、前記第1リングギヤと前記第2サンギヤが一体であり、前記第1サンギヤが前記第1メンバーを、前記第2リングギヤが前記第2メンバーを、前記第1キャリアと前記第2キャリアとが連結して前記第3メンバーを、前記第1リングギヤと前記第2サンギヤが前記第4メンバーを、それぞれ構成したことを特徴とした請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動車用駆動装置。
  6. 前記速度線図上において、前記第1メンバー、前記第2メンバー、前記第3メンバー、前記第4メンバーの、前記横軸方向の間隔が、前記第1メンバーと前記第2メンバーの間を1としたとき、前記第2メンバーと前記第3メンバーとの間が0.30乃至0.45、前記第3メンバーと前記第4メンバーとの間が0.55乃至0.70であることを特徴とした請求項1乃至5のいずれか1項に記載の自動車用駆動装置。
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