JP2019119069A - 伸縮性シート - Google Patents
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Abstract
Description
このような伸縮性のシートにおいて、弾性部材とシート材との接合部の硬さを感じさせないよう柔軟性を高め、かつ、押圧時のクッション性の高いものとすることが望まれる。
上記の凹凸形状によって、伸縮性シート10の両面10A及び10Bにおいて、弾性フィラメント3の接合部33よりも、凸部11及び12にまず肌が触れる。これにより、肌が触れた伸縮性シート10の一方の面において、弾性フィラメント3の接合部33における硬さよりも先に、シート材1、2の柔らかさを感じることができる。さらに押圧が進むと前述した弾性フィラメント3の非接合部35の弾性反発によるクッション作用及び柔軟な変形が生じる。このような2段階の作用によって、伸縮性シート10のクッション性及び柔軟性がより優れたものとなる。
また弾性フィラメント3の存在によって、凸部11及び12の形状がある程度保持され、押圧時の接合部33への肌の接触(シート材1、2を介した接触)の機会が低減される。仮に接触しても、先に凸部11、12における2段階の段階的な作用により押圧力が弱められ、硬さのある接合部33によって肌が受ける衝撃が緩和される。加えて、伸縮性シート10が両面に凸部(凸部11と凸部12)を有するため、例えば第1面10Aから押圧しても、凸部11から凸部12までが連動して、弾性フィラメント3によるクッション感及び柔軟な変形を発現する。この両面の連動作用により、厚み中間位置の接合部33に触れたときの硬い触感を目立たなくし和らげる。
このとき、前記蛇行長さの比(L2/L1)は、良好なクッション性を得る観点から、1.5以上が好ましく、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましい。但し、弾性フィラメントが絡んだり撚れたり等することなく、自由度を持って存在するためには7以下が好ましい。
本実施形態の伸縮性シート10は、図4及び5に示すように、互いに噛み合う一対の凹凸ロール100及び200と、溶融又は軟化状態の複数の弾性フィラメント3を紡糸ノズル301から押し出して紡糸する紡糸装置300とを用いて製造される。
不織布としては、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、エアレイド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、又はスパンボンドの層とメルトブローンの層との積層不織布、SMS不織布を用いることができる。安価にて加工適性に優れ、しかも薄型化する観点から、スパンボンド不織布が好ましい。なお、スパンボンドの層をメルトブローンの層の表面及び裏面のいずれか又は両面に配した不織布であることが好ましい。
伸長性を有するシート材1及び2の一例として、一定の繊維径を有する高伸度の繊維を原料とする非弾性繊維を用いることが、最大伸度の高い伸縮性シートが得られる点において好ましい。高伸度とは、例えば、繊維の最大伸度が80%以上、特に120%以上、また、800%以下、特に650%以下の繊維を言う。繊維の伸度は、JIS L−1015に準拠し、測定環境の温度が20±2℃、湿度が65±5%RH、引張試験機のつかみ間隔が20mm、引張速度が20mm/minの条件における測定を基準とする。上記の高伸度の繊維は、低延伸の非弾性繊維であることが好ましい。上述した低延伸の非弾性繊維は、紡糸後に低延伸倍率で延伸された繊維及び延伸されていない繊維、すなわち未延伸繊維の両方を包含する。
弾性フィラメント3は、単成分系のものでもよく、もしくは芯鞘型やサイド・バイ・サイド型の多成分系のものでもよい。弾性フィラメント3の紡糸性を高める観点、弾性フィラメント3とシート材1及び2との融着強度を高める観点、最終的に得られる伸縮性シート10の各種特性(例えば伸縮性)を向上させる観点から、多成分系が好ましい。例えば、伸縮性シート10の伸縮性を高めるため、ポリプロピレン系のエラストマー樹脂とスチレン系のエラストマー樹脂とを組み合わせることが好ましい。
弾性フィラメント3は、単成分系であるか、又は多成分系であるかを問わず、製造された伸縮性シート10における弾性フィラメント3の太さは、柔軟性の向上や外観、生産性の観点から、直径で表して10μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましく、また、300μm以下が好ましく、150μm以下がより好ましい。弾性フィラメント3間のピッチは0.1mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、また、10mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。
図4及び5に示す製造装置を用いて以下の方法により実施例1の伸縮性シート試料を作製した。
まず、原料シート700、800としてスパンボンド不織布を用いた。スパンボンド不織布の坪量を20g/m2とした。弾性フィラメント原料900の構成樹脂として、SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン)樹脂(質量平均分子量5万、MFR60g/10分(230℃、2.16kg)(JIS K7210:1999))からなる熱可塑性エラストマーを用いた。
凹凸ロール100及び200の噛み合い深さを3mmとした。凹凸ロール100及び200の周速をいずれも20m/sとし、原料シート700及び800の搬送速度も20m/sとした。紡糸装置の紡糸ノズルの口径を0.6mmとし、紡糸後に延伸、冷却して得た弾性フィラメント3の直径が0.2mmになるようにした。
以上の条件のもと、図4及び5に示す製造装置を用い、凹凸形状に賦形した原料シート700、800と弾性フィラメント原料900とを部分的に融着させた。同時に、凹凸ロール100、200の回転に伴う気流及び遠心力によって弾性フィラメント原料900の原料シート700、800に接合させない部分を伸長させて、蛇行させた形状とした。これにより、実施例1の伸縮性シート試料を作製した。
実施例と同様の原料を用い、前述の特許文献1の実施例1と同様にして、比較例1の伸縮性シート試料を作製した。この試料においては、特許文献1の図1及び2に示すとおり、弾性フィラメント全体が一対の不織布に溶着されていた。
実施例と同様の原料シートであって坪量を両シートとも20g/m2とするものを用い、弾性フィラメント原料900に代えて糸状の合成ゴム、スチレン系ホットメルト接着剤を用いて、前述の特許文献3の実施例1と同様にして原料シートと糸状の合成ゴムとを圧接し、比較例2の伸縮性シート試料を作製した。この試料においては、特許文献3の図2に示す通り、糸状の合成ゴムが伸縮方向に対して蛇行することなく直線的に配されていた。
(1)柔軟性
カトーテック株式会社製KES FB−3試験機を用い圧縮測定(KES LC)を行った。測定条件は、圧縮速度を0.1mm/秒、圧縮面積は2cm2、50gf/cm2まで加圧した。測定値が小さいほど初期に柔らかいことを示す。
(2)クッション性
カトーテック株式会社製KES FB−3試験機を用い圧縮測定(KES RC)を行い、測定条件も(1)と同様とした。測定値が小さいほど潰れにくいクッション性を有することを示す。
(3)厚み戻り率(弾力性)
カトーテック株式会社製KES FB−3試験機を用い圧縮測定を行い、測定条件も(1)と同様とした。15g/cm2時の厚みから、50g/cm2時の厚みを引き、50g/cm2時の厚みで除し、測定値が大きいほど、厚みの戻り性が高いことを示す。
(4)伸ばし易さ
株式会社島津製作所製オートグラフAG−ISを用い、引張強度の測定を行った。サンプルサイズは、伸長方向に200mm、幅を30mmとし、チャック間を150mmとして、300mm/MINの速度で引張測定を行った。測定値が小さいほど、伸ばし易いことを示す。
11、12 凸部
11E、12E 凸部内の空間
3 弾性フィラメント
33、331、332 接合部
35 非接合部
10 伸縮性シート
10A 伸縮性シートの一方の面(第1面)
10B 伸縮性シートの他方の面(第2面)
100、200 凹凸ロール
300 紡糸装置
700、800 原料シート
900 弾性フィラメント原料
Claims (6)
- 一対のシート材と、互いに交差せずに一方向に配列した複数の弾性フィラメントとが、該弾性フィラメントの伸縮方向に間欠的に接合されており、
前記弾性フィラメントの、前記シート材に接合されていない非接合部が、自然長状態において、前記伸縮方向に対し厚み方向に蛇行している、伸縮性シート。 - 一対の前記シート材それぞれが自然長状態において凹凸形状を有しており、
前記弾性フィラメントの非接合部が、前記シート材の凸部内の空間に存在する、請求項1記載の伸縮性シート。 - 自然長状態において、前記シート材と前記弾性フィラメントとの伸縮方向の接合部間における伸縮性シートの最短距離が、これに対応する前記弾性フィラメントの非接合部のフィラメント自体の蛇行長さよりも短い、請求項1又は2記載の伸縮性シート。
- 100%伸長状態においても、前記弾性フィラメントが厚み方向に蛇行している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸縮性シート。
- 一方の前記シート材が有する凸部と、他方の前記シート材が有する凸部とが、厚み方向に重ならず、前記弾性フィラメントの伸縮方向に交互に配されている、請求項2〜4のいずれか1項に記載の伸縮性シート。
- 一方の前記シート材と前記弾性フィラメントとの接合部と、他方の前記シート材と前記弾性フィラメントとの接合部とが、厚み方向に重ならず、前記弾性フィラメントの伸縮方向に交互に配されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の伸縮性シート。
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