JP2019118173A - 可変界磁回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機特性を調整でき、重量やコストの増加を抑え、さらに大型化を抑えることができる可変界磁回転電機を提供する。【解決手段】可変界磁回転電機1は、ステータ10と、ロータ20と、移動体52とを備えている。移動体は、軸線方向に延在し、非磁性体領域61と磁石領域62とが形成されている。ロータは、第1ロータ領域31と、第2ロータ領域32とを備えている。第1ロータ領域は、軸線方向において磁石を備えない領域である。第2ロータ領域は、第1、第2の永久磁石を備えた領域である。移動体は、第1ロータ領域と第2ロータ領域とに軸線方向へ移動可能に挿通されている。【選択図】図2

Description

本発明は、可変界磁回転電機に関するものである。
一般の回転電機において、磁石鎖交磁束を大きくして低速回転時のトルク密度を増大させた場合、高速回転時に鉄損や弱め界磁銅損が増大する。一方、回転電機特性(インダクタンス、磁石鎖交磁束など)を回転数やトルクに応じて可変できる可変界磁回転電機が知られている。例えば、可変界磁回転電機として、ワイヤ式牽引装置でステータをロータに対して軸方向に引き抜くことにより、磁石鎖交磁束を低減させて鉄損を低く抑えることができるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−57209号公報
しかしながら、特許文献1に記載の可変界磁回転電機は、界磁を調整するために、ステータを軸方向に引き抜くワイヤ式牽引装置を備えている。ワイヤ式牽引装置は比較的大きな部材である。このため、可変界磁回転電機の重量やコストが増し、さらに、可変界磁回転電機が大型になることが考えられる。
そこで、この発明は、回転電機特性を調整でき、重量やコストの増加を抑え、さらに大型化を抑えることができる可変界磁回転電機を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明の可変界磁回転電機(例えば、実施形態の回転電機1)は、ステータ(例えば、実施形態のステータ10)と、回転軸(例えば、実施形態のシャフト40)が設けられたロータ(例えば、実施形態のロータ20)と、軸方向に延在し非磁性体領域と磁石領域とが形成された移動体(例えば、実施形態の移動体52)と、を備え、前記ロータは、軸方向において磁石を備えない第1ロータ領域(例えば、実施形態の第1ロータ領域31)と、磁石(例えば、実施形態の第1、第2の永久磁石22,23)を備えた第2ロータ領域(例えば、実施形態の第2ロータ領域32)と、を備え、前記移動体は、前記第1ロータ領域と前記第2ロータ領域とに前記軸方向へ移動可能に挿通された、ことを特徴とする。
本発明によれば、ロータに第1ロータ領域と第2ロータ領域とを備えた。第1ロータ領域を、軸方向において極に磁石を備えない領域とし、第2ロータ領域を、軸方向において極に磁石を備えた領域とした。第1ロータ領域と第2ロータ領域とに移動体を移動可能に挿通した。移動体には、非磁性体領域と磁石領域とが形成されている。
よって、高速回転時に第2ロータ領域から第1ロータ領域へ移動体の磁石領域を移動することにより、第2ロータ領域においては、磁気装荷が大の状態から電気装荷が大の方向へ特性を変化させることができる。また、第1ロータ領域において、電気装荷が大の状態から磁気装荷が大の方向へ特性を変化させることができる。これにより、回転電機の電気装荷や磁気装荷の特性(すなわち、回転電機特性)を調整できる。
さらに、移動体には、非磁性体領域と磁石領域とが形成されている。よって、回転電機特性を完全に切り替える際には、移動体の磁石領域を第2ロータ領域から第1ロータ領域に移動すればよい。これにより、移動体の長さ寸法のうち、概ね半分の長さ寸法だけ移動体を移動することにより、回転電機特性を完全に切り替えることが可能になる。この結果、回転電機の重量やコストの増加を抑え、さらに回転電機の大型化を抑えることができる。
請求項2に記載した発明は、前記第2ロータ領域はIPM型である、ことを特徴とする。
本発明によれば、第2ロータ領域の極に磁石を備えた領域とすることにより、第2ロータ領域をIPM(Interior Permanent Magnet Motor)型とすることができる。IPM型とは、ロータの内部に磁石が埋め込まれた回転界磁形式の構成をいう。第2ロータ領域をIPM型の構成することにより、磁気装荷を大の状態に保つことができ、回転電機のトルクを確保できる。
また、第2ロータ領域をIPM型の構成とすることにより、第2ロータ領域を、特に回転電機の低速回転においてロータの回転を好適に保つことができる。
さらに、ロータを高速回転させる場合に、例えば、移動体の磁石領域の一部(あるいは、全体)をIPM型の領域から抜き出すことにより、磁気装荷が大の状態から電気装荷が大の方向へ特性を変化させることができる。これにより、特に回転電機の高速回転においてロータの回転を好適に保つことができる。
請求項3に記載した発明は、前記第1ロータ領域はリラクタンス型である、ことを特徴とする。
本発明によれば、第1ロータ領域をリラクタンス型の構成とすることにより、高速回転に適した領域とすることができる。さらに、ロータを高速回転させる場合に、例えば、移動体の磁石領域の一部(あるいは、全体)をIPM型の領域からリラクタンス型に挿通することにより、電気装荷が大の状態から磁気装荷が大の方向へ特性を変化させることができる。これにより、特に回転電機の高速回転において、回転電機のトルクを確保できる。
請求項4に記載した発明は、前記第2ロータ領域は、前記移動体がd軸上に挿通可能な穴部(例えば、実施形態の第3収納スロット27)を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、第2ロータ領域の穴部に移動体を挿通させた状態において移動体がd軸上に位置する。よって、ロータの周方向において、ロータの極の中央に移動体を配置できる。よって、ロータの極において、d軸の両側に発生する磁束を均等にできる。これにより、特に、ロータの高速回転において、ロータの回転を好適に保つことができる。
この発明によれば、第2ロータ領域から第1ロータ領域へ移動体の磁石領域を移動可能に構成されている。これにより、回転電機特性を調整でき、重量やコストの増加を抑え、さらに大型化を抑えることができる。
本発明の一実施形態における可変界磁回転電機の概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態における可変界磁回転電機を示す断面図である。 本発明の一実施形態における可変界磁回転電機を示す図2のIII―III線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態における可変界磁回転電機を示す図2のIV―IV線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態における可変界磁回転電機においてロータが高速回転の状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態における可変界磁回転電機を示す図5のVI―VI線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態における可変界磁回転電機を示す図5のVII―VII線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態における可変界磁回転電機の特性を完全に切り替えるように調整した状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。また、以下の説明では、可変界磁回転電機1を「回転電機1」と略記する。
なお、図3、図4、図6、図7においては、回転電機1の構成の理解を容易にするために破断線を省略して説明する。
図1は、一実施形態の回転電機1の概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、回転電機1は、例えばハイブリッド自動車や電気自動車のような車両に搭載される走行用モータである。図1に示すように、回転電機1は、ハウジング2と、ステータ10と、ロータ20と、シャフト(回転軸)40と、可変界磁機構50と、を備えている。ハウジング2は、ステータ10、ロータ20、および可変界磁機構50を収容するとともに、シャフト40を回転可能に支持している。なお、ステータ10、ロータ20およびシャフト40は、それぞれ軸線O(所定軸線)を共通軸線として配置されている。以下、軸線Oの延びる方向を軸線方向と称し、軸線Oに直交する方向を径方向と称し、軸線O回りに周回する方向を周方向と称して説明する。
図2は、一実施形態の回転電機1を示す断面図である。図3は、一実施形態の回転電機1における図2のIII―III線に沿う断面図である。図4は、一実施形態の回転電機1における図2のIV―IV線に沿う断面図である。
図2〜図5に示すように、ステータ10は、ステータコア11と、ステータコア11に装着された複数層(例えば、U相、V相、W相)のコイル15と、を備えている。ステータ10は、コイル15に電流が流れることにより磁界を発生する。ステータコア11は、軸線O方向(軸方向)に延在する円筒状に形成されている。ステータコア11は、例えば電磁鋼板を軸線方向に複数枚積層することにより形成されている。なお、ステータコア11は、軟磁性粉を加圧成形することにより形成されていてもよい。
ステータコア11には、コイル15が挿入されたコイルスロット13が周方向に並んで設けられている。コイル15は、例えば平角線により形成された複数の導体セグメントをステータコア11のコイルスロット13に挿入し、ステータコア11から軸線方向に突出した部分において互いに連結されて構成されたセグメントコイルである。
ロータ20は、ステータ10の径方向内側に配置されている。ロータ20は、ロータコア21と、複数の第1永久磁石(磁石)22と、複数の第2永久磁石(磁石)23とを備えている。ロータコア21は、軸線方向に一様に延在する円筒状に形成され、ステータコア11の内周面11aに対向配置されている。ロータコア21は、例えば電磁鋼板を軸線方向に複数枚積層することにより形成されている。なお、ロータコア21は、軟磁性粉を加圧成形することにより形成されていてもよい。
ロータコア21の内側には、シャフト40が挿入され、圧入等により設けられている。これにより、ロータコア21は、シャフト40と一体となって、軸線O回りに回転可能に設けられている。
ロータコア21には、例えば1/12周の周角度領域のそれぞれに、第1収納スロット25、第2収納スロット26、および第3収納スロット27が形成されている。第3収納スロット27は、周方向において、第1収納スロット25と第2収納スロット26との間に形成され、ロータコア21の外周壁21aに沿って配置されている。
第3収納スロット27は、移動体52(後述する)がd軸上に挿通可能な穴部である。
第3収納スロット27は、軸線O方向において、第1ロータ領域31のうち第2ロータ領域32の反対側の半部を第1スロット部27a、第2ロータ領域32側の半部を第2スロット部27bとする。また、第3収納スロット27は、軸線O方向において、第2ロータ領域32のうち第1ロータ領域31側の半部を第3スロット部27c、第1ロータ領域31の反対側の半部を第4スロット部27dとする。
第1収納スロット25は、軸線O方向から見て、第3収納スロット27の一端部からロータコア21の外周壁21aに向けて第3収納スロット27から離れる方向に傾斜状に形成されている。第2収納スロット26は、軸線O方向から見て、第3収納スロット27の他端部からロータコア21の外周壁21aに向けて第3収納スロット27から離れる方向に傾斜状に形成されている。
第1収納スロット25、第2収納スロット26、および第3収納スロット27は、軸線O方向から見て、ロータコア21の外周壁21aから離れる方向に向けて湾曲状に配置されている。
ここで、ロータコア21は、軸線O方向において、第1ロータ領域31と、第2ロータ領域32とが隣接した状態で一体に備えられている。第1ロータ領域31は、第1収納スロット25が中空状に確保されている。また、第1ロータ領域31は、第2収納スロット26が中空状に確保されている。このように、第1ロータ領域31の第1収納スロット25および第2収納スロット26には、永久磁石が極として備えられていない。
さらに、第3収納スロット27に移動体52の非磁性体領域61(後述する)が収納されている。すなわち、第1ロータ領域31は、磁石が埋め込まれていないリラクタンス型ロータを構成する。
第2ロータ領域32は、第1収納スロット25に第1永久磁石22が軸線O方向に延びるように収納されている。第1永久磁石22は、径方向において、断面矩形状に形成されている。第1収納スロット25と第1永久磁石22との隙間にエポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)が充填されることにより、第1収納スロット25に第1永久磁石22が収納状態に保持されている。
また、第2収納スロット26に第2永久磁石23が収納されている。第2永久磁石23は、断面矩形状に形成されている。第2収納スロット26と第2永久磁石23との隙間にエポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)が充填されることにより、第2収納スロット26に第2永久磁石23が収納状態に保持されている。
よって、第2ロータ領域32の第1収納スロット25および第2収納スロット26には、第1永久磁石22および第2永久磁石23が極として備えられている。
さらに、第3収納スロット27に移動体52の磁石領域62(後述する)が収納されている。移動体52の磁石領域62は、径方向の断面において、中央部62cが回転電機1のd軸上に配置されている。中央部62cは、ロータコア21の径方向に延びる部位である。
すなわち、第2ロータ領域32は、第1永久磁石22および第2永久磁石23が埋め込まれ、移動体52の磁石領域62が収納されたIPM型ロータを構成する。
可変界磁機構50は、移動体52と、連結部材54と、移動機構56とを備えている。
移動体52は、軸線O方向に延在され、第3収納スロット27に挿通可能に断面矩形状に形成されている。移動体52は、ロータコア21のコア幅寸法W1より僅かに長い移動体長さ寸法L1に形成されている。また、移動体52は、非磁性体領域61と、磁石領域62とを有する。
磁石領域62は、永久磁石で形成された部位である。磁石領域62は、例えば、第2ロータ領域32の幅寸法W3と同じ長さ寸法L3に形成されている。よって、第2ロータ領域32の第3収納スロット27には、移動体52の磁石領域62の全体が挿通(収納)される。
磁石領域62は、全周面に被膜層63がコーティングするように一体成型されている。被膜層63は、摺動特性(低摩擦係数、耐磨耗性、自己潤滑性)に優れた樹脂材で形成されている。摺動特性に優れた樹脂としては、例えばポリイミド樹脂(PI)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリテトラフルオロエチレン・4フッ化エチレン樹脂(PTFE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などが挙げられる。
また、PI、POM、PTFE、PPSなどの樹脂材にカーボンを充填材として追加することにより一層摩擦力を下げることが可能になる。
よって、磁石領域62が第3収納スロット27に挿通された状態で移動する際に、第3収納スロット27の表面に対する磁石領域62の摩擦力を小さく抑えることができる。
なお、磁石領域62のうち、軸線O方向において、非磁性体領域61側の半部を第1磁石半部62a、非磁性体領域61の反対側の半部を第2磁石半部62bとして説明する。
非磁性体領域61は、磁石領域62と一体に形成され、例えば、第1ロータ領域31の幅寸法W2より僅かに大きな長さ寸法L2に形成されている。よって、第1ロータ領域31の第3収納スロット27に移動体52の非磁性体領域61の略全体が挿通される。この状態において、非磁性体領域61の先端部61cが第1ロータ領域31の端面31aから外部に突出される。
非磁性体領域61は、摺動特性(低摩擦係数、耐磨耗性、自己潤滑性)に優れた樹脂材で形成されている。摺動特性に優れた樹脂としては、例えばPI、POM、PTFE、PPSなどが挙げられる。
また、PI、POM、PTFE、PPSなどの樹脂材にカーボンを充填材として追加することにより摩擦力を一層下げることが可能になる。
よって、非磁性体領域61が第3収納スロット27に挿通された状態で移動する際に、第3収納スロット27の表面に対する非磁性体領域61の摩擦力を小さく抑えることができる。
なお、非磁性体領域61のうち、軸線O方向において、磁石領域62の反対側の半部を第1非磁性体半部61a、磁石領域62側の半部を第2非磁性体半部61bとして説明する。
移動体52は、第3収納スロット27に移動可能に挿通された状態において、非磁性体領域61の先端部61cが連結部材54に連通されている。連結部材54は、例えば、円板状に形成され、外周部54aにおいて周方向に間隔をおいて複数の移動体52が連結されている。複数の移動体52が連結部材54に連結された状態において、移動体52は、第3収納スロット27に挿通可能に軸線O方向へ延在されている。
連結部材54は移動機構56に連結されている。
移動機構56は、シリンダ部64と、ピストン65と、ピストンロッド66と、リターンばね67とを備えている。
シリンダ部64は、シャフト40の周壁40aに支持された状態において、シャフト40の周壁40aに沿って環状に形成されている。シリンダ部64の内部にピストン65が軸線O方向に摺動自在に収納されている。ピストン65は、環状に形成され、環状の外周溝65aと、環状の内周溝65bとを有する。環状の外周溝65aには、外周シール71が嵌合されている。外周シール71は、シリンダ部64の内部において、シリンダ外周壁64aに接触されている。
ピストン65の内周溝65bには、内周シール72が嵌合されている。内周シール72は、シリンダ部64の内部において、シリンダ内周壁64bに接触されている。
よって、シリンダ部64の内部がピストン65によって、第1シリンダ室74と、第2シリンダ室75とに仕切られている。第1シリンダ室74は、油供給路76に連通されている。第2シリンダ室75には、例えばリターンばね67が収納されている。
ピストン65にピストンロッド66が一体に取り付けられている。ピストンロッド66は、基端部66aがピストン65に一体に取り付けられている。ピストンロッド66は、シャフト40の周壁40aに対して間隔をおいて、シャフト40の周壁40aに沿って環状に形成されている。ピストンロッド66の先端部66bが連結部材54の中央部54bに連結されている。
実施形態の回転電機1によれば、ロータ20が高速回転の場合に、第1シリンダ室74に油供給路76から油が供給される。第1シリンダ室74に油が供給されることにより、リターンばね67のばね力に抗してピストン65を軸線O方向に矢印Aの如く移動する。ピストン65が移動することにより、ピストンロッド66、および連結部材54を介して移動体52が軸線O方向に矢印Aの如く移動する。
一方、ロータ20が低速回転の場合に、第1シリンダ室74の油をドレーン回路(図示せず)を経て第1シリンダ室74から排出する。第1シリンダ室74から油を排出することにより、リターンばね67のばね力でピストン65を軸線O方向に矢印Bの如く移動する。ピストン65が移動することにより、ピストンロッド66、および連結部材54を介して移動体52が軸線O方向に矢印Bの如く移動する。
つぎに、回転電機1のロータ20が低速回転の場合において、回転電機1のトルクやロータ20の回転状態を図2〜図4に基づいて説明する。
図2に示すように、ロータ20が低速回転の場合に、第1シリンダ室74の油がドレーン回路を経て第1シリンダ室74から排出される。よって、リターンばね67のばね力でピストン65が第1シリンダ室74の端部側に保持される。これにより、移動体52のうち、磁石領域62が第2ロータ領域32の第3収納スロット27全域に収容される。また、移動体52のうち、非磁性体領域61が第1ロータ領域31の第3収納スロット27全域に収容される。
図3に示すように、第1ロータ領域31の第1収納スロット25が中空状に確保されている。第1ロータ領域31の第2収納スロット26が中空状に確保されている。第3収納スロット27に移動体52の非磁性体領域61が収納されている。
すなわち、第1ロータ領域31は、磁石が埋め込まれていないリラクタンス型ロータを構成する。
図4に示すように、第2ロータ領域32の第1収納スロット25に第1永久磁石22が収納状態に保持されている。第2ロータ領域32の第2収納スロット26に第2永久磁石23が収納状態に保持されている。第2ロータ領域32の第3収納スロット27に移動体52の磁石領域62が収納されている。
すなわち、第2ロータ領域32は、第1永久磁石22および第2永久磁石23が埋め込まれ、移動体52の磁石領域62が収納されたIPM型ロータを構成する。
第2ロータ領域32をIPM型とすることにより、第2ロータ領域32(すなわち、回転電機1)の磁気装荷を大の状態に保つことができる。これにより、回転電機1のトルクを確保できる。
また、第2ロータ領域32をIPM型とすることにより、第2ロータ領域32を、特に回転電機1の低速回転においてロータ20の回転を好適に保つことができる。
ついで、回転電機1のロータ20が高速回転の場合において、回転電機1のトルクやロータ20の回転状態を図5〜図7に基づいて説明する。
図5は、一実施形態の回転電機1においてロータ20が高速回転の状態を示す断面図である。図6は、一実施形態の回転電機1における図5のVI―VI線に沿う断面図である。図7は、一実施形態の回転電機1における図5のVII―VII線に沿う断面図である。
図5に示すように、ロータ20が高速回転の場合に、第1シリンダ室74に油供給路76から油が供給される。よって、リターンばね67のばね力に抗してピストン65が第2シリンダ室75の端部側に保持される。これにより、移動体52の磁石領域62の第1磁石半部62aが第2ロータ領域32の第3収納スロット27から抜け出して、第1ロータ領域31の第3収納スロット27に収納される。また、移動体52の非磁性体領域61の第1非磁性体半部61aが第1ロータ領域31の第3収納スロット27から向け出した状態に保たれる。
図5、図6に示すように、第1収納スロット25は、第1ロータ領域31において中空状に確保されている。また、第2収納スロット26は、第1ロータ領域31において中空状に確保されている。第3収納スロット27の第2スロット部27bに磁石領域62の第1磁石半部62aが収納されている。また、第3収納スロット27の第1スロット部27aに非磁性体領域61の第2非磁性体半部61bが収納されている。
図5、図7に示すように、第1収納スロット25は、第2ロータ領域32において第1永久磁石22が収納状態に保持されている。また、第2収納スロット26は、第2ロータ領域32において第2永久磁石23が収納状態に保持されている。第2ロータ領域32の第3収納スロット27において第3スロット部27cに、移動体52の磁石領域62の第2磁石半部62bが収納されている。また、第3収納スロット27の第4スロット部27dが中空状に確保されている。
このように、ロータ20を高速回転させる場合に、例えば、移動体52の磁石領域62の第1磁石半部62aを、第3収納スロット27の第3スロット部27cから抜き出す。よって、第2ロータ領域32において、磁気装荷が大の状態から電気装荷が大の方向へ特性を変化させることができる。これにより、特に回転電機1の高速回転においてロータ20の回転を好適に保つことができる。
また、第1ロータ領域31をリラクタンス型の構成とすることにより、第1ロータ領域31を高速回転に適した領域とすることができる。さらに、ロータ20を高速回転させる場合に、例えば、移動体52の磁石領域62の第1磁石半部62aを、第3収納スロット27の第3スロット部27cから第3収納スロット27の第2スロット部27bに収納する。よって、第1ロータ領域31において、電気装荷が大の状態から磁気装荷が大の方向へ特性を変化させることができる。これにより、特に回転電機1の高速回転において、回転電機のトルクを確保できる。
さらに、第3収納スロット27の第3スロット部27cに移動体52の磁石領域62の第2磁石半部62bを収納させた状態において磁石領域62の第2磁石半部62bがd軸上に位置する。よって、ロータ20の周方向において、ロータ20の極の中央に磁石領域62の第2磁石半部62bを配置できる。これにより、ロータ20の極(すなわち、第1永久磁石22、第2永久磁石23)において、d軸の両側に発生する磁束を均等にできる。したがって、特に、ロータ20の高速回転において、ロータ20の回転を好適に保つことができる。
このように、回転電機1によれば、ロータ20に第1ロータ領域31と第2ロータ領域32とを備えた。第1ロータ領域31に磁石を備えないようにした。また、第2ロータ領域32の極に第1永久磁石22および第2永久磁石23を備えるようにした。さらに、第1ロータ領域31と第2ロータ領域32とに移動体52を移動可能に挿通(収納)させた。移動体52には、非磁性体領域61と磁石領域62とが形成されている。
よって、高速回転時に第1ロータ領域31から第2ロータ領域32へ移動体52の磁石領域62を移動することにより、第1ロータ領域31において、電気装荷が大の状態から磁気装荷が大の方向へ特性を変化させることができる。また、第2ロータ領域32においては、磁気装荷が大の状態から電気装荷が大の方向へ特性を変化させることができる。
これにより、回転電機1の電気装荷や磁気装荷の特性(すなわち、回転電機特性)を調整できる。
図8は、一実施形態の回転電機1の特性を完全に切り替えるように調整した状態を示す断面図である。
ここで、図8に示すように、移動体52の磁石領域62を第2ロータ領域32の第3収納スロット27から第1ロータ領域31の第3収納スロット27に移動することにより、回転電機1の特性を完全に切り替えるように調整することが可能である。
この場合、移動体52の長さ寸法L1のうち、磁石領域62の長さ寸法L3だけ移動体52を矢印B方向へ移動することにより、回転電機1の特性を完全に切り替えることが可能になる。
磁石領域62の長さ寸法L3は、移動体52の長さ寸法L1の概ね半分の長さ寸法である。よって、磁石領域62の長さ寸法L3だけ移動体52を移動することにより、回転電機1の特性を完全に切り替えることが可能になる。これにより、回転電機1の特性を完全に切り替える際に、移動体52の移動距離を小さく抑えることができる。したがって、回転電機1の重量やコストの増加を抑え、さらに回転電機1の大型化を抑えることができる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1実施形態では、第2ロータ領域をIPM型に構成した例について説明したが、これン限らない。その他の例として、第2ロータ領域をSPM(Surface Permanent Magnet Motor)型とすることも可能である。第2ロータ領域をSPM型とすることにより磁石の強い磁気を効率的に利用できる。
また、第1実施形態では、第2シリンダ室75にリターンばね67を備え、リターンばね67のばね力でピストン65(すなわち、ピストンロッド66)をロータコア21側に戻す例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、リターンばね67に代えて第2シリンダ室75に油を供給することにより、ピストンロッド66をロータコア21側に戻すことも可能である。
また、第1実施形態では、移動機構56として油圧式のシリンダを使用した例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えばエア式のシリンダを使用することも可能である。
さらに、移動機構56はシリンダに限らないで、その他の移動機構を使用することも可能である。
1 回転電機(可変界磁回転電機)
10 ステータ
11 ステータコア
20 ロータ
21 ロータコア
22,23 第1、第2の永久磁石(磁石)
27 第3収納スロット(穴部)
31 第1ロータ領域
32 第2ロータ領域
40 シャフト(回転軸)
50 可変界磁機構
52 移動体
61 非磁性体領域
62 磁石領域
O 軸線

Claims (4)

  1. ステータと、
    回転軸が設けられたロータと、
    軸方向に延在し非磁性体領域と磁石領域とが形成された移動体と、を備え、
    前記ロータは、軸方向において磁石を備えない第1ロータ領域と、磁石を備えた第2ロータ領域と、を備え、
    前記移動体は、前記第1ロータ領域と前記第2ロータ領域とに前記軸方向へ移動可能に挿通された、
    ことを特徴とする可変界磁回転電機。
  2. 前記第2ロータ領域はIPM型である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変界磁回転電機。
  3. 前記第1ロータ領域はリラクタンス型である、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可変界磁回転電機。
  4. 前記第2ロータ領域は、前記移動体がd軸上に挿通可能な穴部を有する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の可変界磁回転電機。
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