JP2019117032A - ヘッダープレートレス型熱交換器 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、ヘッダープレートレス型のコアとは、偏平チューブの開口端を厚み方向に膨出したものを使用し、その膨出部において各偏平チューブを積層することにより、ヘッダープレートを不要としたものである。
この熱交換器は、そのコアを形成する偏平チューブが、一対の溝型に形成されたプレートを互いに溝底を対向して嵌着したものからなり、その両端開放側の縁に膨出部が形成され、その膨出部において各偏平チューブを積層し、各プレート間を一体にろう付固定したものである。
これは、ヘッダープレートレス型熱交換器の特徴として構造が簡単になる利点を有するも、欠点として、ヘッダープレートを有する熱交換器に比べて、各偏平チューブの先端部の冷却性が悪くその部分が高温となるからである。
そこで、本発明はヘッダープレートレスの利点を有しつつ、可能な限り偏平チューブの先端部の温度を低下できる熱交換器を提供することを課題とする。
複数の偏平チューブ7が膨出部4で互いに積層され、各プレート5,6が互いにろう付されている熱交換器コア13と、を有し、
各偏平チューブの前記膨出部4の先端から第一流体19が内部に流入し、その外側に第二流体18が流通する熱交換器であって、
前記各プレート5,6の前記膨出部4には、前記外側にそれぞれ折返えされて、略全長に渡り両外面に第1重合部10が形成されており、各偏平チューブ7がその第1重合部10で、4枚重ねに積層されており、その積層部がろう付されていることを特徴とするヘッダープレートレス型熱交換器である。
複数の偏平チューブ7が膨出部4で互いに積層され、各プレート5,6が互いにろう付されている熱交換器コア13と、を有し、
各偏平チューブの前記膨出部4の先端から第一流体19が内部に流入し、その外側に第二流体18が流通する熱交換器であって、
前記各プレート5,6の前記膨出部4には、前記細幅の長手方向に両端部を除き、前記外側にそれぞれ横断面U字状に折返えされたU字部11が形成され、各偏平チューブ7がそのU字部11で、積層されており、
前記細幅の長手方向の両端部では、積層された各偏平チューブ7の前記膨出部4が外側に折返されて、その折返し部が重ね合わされた第2重合部12を形成しており、
その第2重合部12と前記U字部11の各表面が面一に形成されており、各偏平チューブが第2重合部12と前記U字部11で互いにろう付されていることを特徴とするヘッダープレートレス型熱交換器である。
それにより、膨出部4の剛性が向上するので、当該膨出部に必要な剛性を確保した上で当該部の幅を狭くすることができる。また、膨出部4近傍の第二流体の流路断面形状が略矩形状となり広がるので、当該近傍の第二流体の流量が増加し、前記先端部と第二流体との伝熱が向上し、温度差が抑制される。これらの結果、ヒートサイクルによる熱交換器の劣化が抑制され、熱交換器の耐久性が向上する。
それにより、U字部11に第二流体が流通することになり、膨出部4と第二流体との伝熱が向上するので、各偏平チューブ7の先端部と第二流体との温度差が抑制される。その結果、ヒートサイクルによる熱交換器の劣化が抑制され、熱交換器の耐久性が向上する。
第1重合部10の長手方向の中間部の幅を狭くすることによって、各偏平チューブ7の先端から第二流体までの距離が短くなるので、その先端部と第二流体との伝熱が向上し、その間の温度差が抑制される。
その結果、ヒートサイクルによる熱交換器の劣化がさらに抑制され、熱交換器の耐久性が向上する。
本発明の熱交換器は、主としてEGRクーラ等に使用できるものである。各実施形態の説明において、排気ガス19は第一流体であり、冷却水18は第二流体に相当する。
この熱交換器コア13は、図3に示す、偏平チューブ7を積層したものからなる。各偏平チューブ7は、図1に示す如く、両側に一対の側壁1が立ち上げられて全体が溝状に形成され且つ、その両側に直交した溝底3の両開放側(偏平チューブ7の開口端が形成される側)の縁に厚み方向外側に細幅の膨出部4が形成された一対のプレート5,6を有する。そして、そのプレート5,6を互いに逆向きに対向して嵌着し偏平チューブ7を形成する。その偏平チューブ7を複数膨出部4で互いに積層して、熱交換器コア13が形成されている。
ここにおいて、熱交換器コア13を構成する偏平チューブ7の特徴は、各プレート5,6の両端開放側において、膨出部4に隣接して膨出部4の長手方向の長さに整合する帯状部が膨出部4と一体に設けられており、その帯状部が膨出部4の外側に夫々折り返されて、略全長に渡り外面側に第1重合部10が形成される。
この例では、その第1重合部10はその長手方向の両端において幅広の幅L2となり、それ以外では幅狭の幅L1に形成されている。これは、偏平チューブ7の入口側において、高温の排気ガスが内部に流入すると、特に第1重合部10の長手方向の中間部においてより高温となるので、第1重合部10の縁幅を狭くして、外側に流通する冷却水による冷却効果を高めるものである。
各偏平チューブ7はその膨出部4において積層され、各積層部は厚み方向に4重になる。すると、その厚み分だけ各偏平チューブ7の外面側の冷却水路15の流路が広くなる。
そして図5に示す如く、ケーシング本体20aと端蓋20bとからなるケーシング20内に偏平チューブ7の積層体からなる熱交換器コア13が挿入される。ケーシング20の熱交換器コア13に対向する位置には一対の水パイプ21が配置される。
完成された熱交換器には、一方のガスパイプ22から排気ガス(第一流体)19が流入し、各偏平チューブ7の内部を通り、他方のガスパイプ22からそれが流出する。それと共に、一方の水パイプ21から冷却水(第二流体)18を流入し、各偏平チューブ7の外面側を流通させて、他方の水パイプ21からそれを流出させる。そして排気ガス19と冷却水18との間に熱交換を行うものである。
この実施例では、膨出部4が折り返されて、そこに第1重合部10が形成されるため、偏平チューブ7の先端部の強度が向上する。それと共に、各偏平チューブ7の第1重合部10どうしが重ねあわされて、偏平チューブ7外面側の冷却水路15が厚み方向に広くなり冷却効果が増大する。さらには、第1重合部10の端部における幅L2よりも中間部の幅L1を狭くしたため、特に、高温になりがちな第1重合部10の中間部の冷却を効果的に行うことができる。さらには、板厚の2倍に折り返された膨出部4により、偏平チューブ7の端部の劣化を防止し、耐久性の高い熱交換器を形成することができる。
この実施例は、図6,図7に示す如く、両端部を除き、各偏平チューブ7が横断面U字状に形成されたU字部11を有する。
そして膨出部4の長手方向両端部には第2重合部12が形成されている。即ち、図8(B)に示す如く、膨出部4の長手方向両端部では折り返されて、その折り返し部が板厚2枚分に形成され、それ以外の大部分では図8(D)の如く、U字部11に形成されている。
この熱交換器コア13は、実施例1と同様に、ケーシング20に挿入され、全体が一体的にろう付固定されて熱交換器が完成される。
このような偏平チューブ7は、その膨出部4のU字部11と第2重合部12とが面一に形成される。即ち、膨出部4の長手方向両端においては、第2重合部12が形成され、それ以外ではU字部11に形成される。そして、各偏平チューブ7が隙間なく積層される。その第2重合部12においては、実施例1と同様、その端部強度が向上する。そして、U字部11においては夫々U字状の冷却水路15が形成され、各偏平チューブ7の外面側を流通する冷却水(第二流体)18がそこに導かれる。
そのため、実施例2ではその偏平チューブ7の端部における冷却効果が、実施例1に比べて著しく高い。
3 溝底
4 膨出部
5,6 プレート
7 偏平チューブ
10 第1重合部
11 U字部
12 第2重合部
13 熱交換器コア
14 インナーフィン
16 排気ガス路
17 ディンプル
18 冷却水(第二流体)
19 排気ガス(第一流体)
20 ケーシング
20a ケーシング本体
20b 端蓋
21 水パイプ
22 ガスパイプ
L1 幅
L2 幅
Claims (3)
- それぞれ両側に一対の側壁(1)が立上げられて全体が溝状に形成され且つ、その側壁に直交した溝底(3)の両開放側の縁に厚み方向外側に細幅の膨出部(4)が形成されている一対のプレート(5)(6)を有し、それらのプレート(5)(6)が互いに逆向きに対向して嵌着されている偏平チューブ(7)と、
複数の偏平チューブ(7)が膨出部(4)で互いに積層され、各プレート(5)(6)が互いにろう付されている熱交換器コア(13)と、を有し、
各偏平チューブの前記膨出部(4)の先端から第一流体(19)が内部に流入し、その外側に第二流体(18)が流通する熱交換器であって、
前記各プレート(5)(6)の前記膨出部(4)には、前記外側にそれぞれ折返えされて、略全長に渡り両外面に第1重合部(10)が形成されており、各偏平チューブ(7)がその第1重合部(10)で、4枚重ねに積層されており、その積層部がろう付されていることを特徴とするヘッダープレートレス型熱交換器。 - それぞれ両側に一対の側壁(1)が立上げられて全体が溝状に形成され且つ、その側壁に直交した溝底(3)の両開放側の縁に厚み方向外側に細幅の膨出部(4)が形成されている一対のプレート(5)(6)を有し、それらのプレート(5)(6)が互いに逆向きに対向して嵌着されている偏平チューブ(7)と、
複数の偏平チューブ(7)が膨出部(4)で互いに積層され、各プレート(5)(6)が互いにろう付されている熱交換器コア(13)と、を有し、
各偏平チューブの前記膨出部(4)の先端から第一流体(19)が内部に流入し、その外側に第二流体(18)が流通する熱交換器であって、
前記各プレート(5)(6)の前記膨出部(4)には、前記細幅の長手方向に両端部を除き、前記外側にそれぞれ横断面U字状に折返えされたU字部(11)が形成され、各偏平チューブ(7)がそのU字部(11)で、積層されており、
前記細幅の長手方向の両端部では、積層された各偏平チューブ(7)の前記膨出部(4)が外側に折返されて、その折返し部が重ね合わされた第2重合部(12)を形成しており、
その第2重合部(12)と前記U字部(11)の各表面が面一に形成されており、各偏平チューブが第2重合部(12)と前記U字部(11)で互いにろう付されていることを特徴とするヘッダープレートレス型熱交換器。 - 前記各プレート(5)(6)の前記第1重合部(10)が、前記第1重合部(10)の長手方向の両端部で広い幅に形成されており、それ以外の中間部で狭い幅に形成されている請求項1に記載のヘッダープレートレス型熱交換器。
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US20050161206A1 (en) * | 2003-12-19 | 2005-07-28 | Peter Ambros | Heat exchanger with flat tubes |
JP2009058144A (ja) * | 2007-08-30 | 2009-03-19 | T Rad Co Ltd | 熱交換器のフランジ接続構造 |
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JP2015105818A (ja) * | 2013-12-02 | 2015-06-08 | 株式会社ティラド | ヘッダプレートレス型熱交換器 |
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