JP2012247093A - ヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ヘッダプレートレス熱交換器用の偏平チューブに関し、一対の溝型プレートで偏平チューブを構成し、ろう付けの時の締結外力により、各プレートの嵌着部がずれることを防止し、ろう付け性能を向上させること。
【解決手段】 第1プレート3の両側壁1の先端縁部に段付き部7が内側に形成され、その外側に、第2プレート4の側壁が嵌着される。そして、第1プレート3の側壁7bの長手方向両端部に、突出部7cを設け、その先端が第2プレート4の溝底に当接される。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1プレート3の両側壁1の先端縁部に段付き部7が内側に形成され、その外側に、第2プレート4の側壁が嵌着される。そして、第1プレート3の側壁7bの長手方向両端部に、突出部7cを設け、その先端が第2プレート4の溝底に当接される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ヘッダプレートレス熱交換器の偏平チューブに関する。
本出願人は、すでに特願2010−026219号として、次の発明を出願している。
この発明は、図8に示すごとく、一対の溝型プレート3、4を互いに逆向きに嵌着して偏平チューブ5が構成され、その両端開口部を厚み方向に膨出したものである。また、下側の溝形プレート3の側壁1の先端部が内側に段付きに形成され、その段部7に上側の溝形プレート4の側壁1先端部が嵌着し、偏平チューブ5を完成させるものである。
このような偏平チューブ5を図9のごとく、厚み方向に多数積層し、熱交換器コア6を構成する。そして、そのコア6の外周にケーシング11を被嵌すると共に、コア6の長手方向両端に図示しないヘッダ本体を被嵌したものである。なお、偏平チューブ5には通常インナーフィン9が介装される。
このようなコア6は、その偏平チューブ5の両端部の外面どうしが互いに接触し、その中間部には隙間が形成され、その隙間に冷却水が流通する。そして、チューブ内には排ガスが流通し、それを冷却水によって冷却するものである。
このような熱交換器にはヘッダプレートが不要であり、部品点数が少なく、組み立て容易である特徴がある。
この発明は、図8に示すごとく、一対の溝型プレート3、4を互いに逆向きに嵌着して偏平チューブ5が構成され、その両端開口部を厚み方向に膨出したものである。また、下側の溝形プレート3の側壁1の先端部が内側に段付きに形成され、その段部7に上側の溝形プレート4の側壁1先端部が嵌着し、偏平チューブ5を完成させるものである。
このような偏平チューブ5を図9のごとく、厚み方向に多数積層し、熱交換器コア6を構成する。そして、そのコア6の外周にケーシング11を被嵌すると共に、コア6の長手方向両端に図示しないヘッダ本体を被嵌したものである。なお、偏平チューブ5には通常インナーフィン9が介装される。
このようなコア6は、その偏平チューブ5の両端部の外面どうしが互いに接触し、その中間部には隙間が形成され、その隙間に冷却水が流通する。そして、チューブ内には排ガスが流通し、それを冷却水によって冷却するものである。
このような熱交換器にはヘッダプレートが不要であり、部品点数が少なく、組み立て容易である特徴がある。
上述のような熱交換器は、各偏平チューブ5およびケーシング11が厚み方向に上下に分割され、それらを重ね合せたうえに、厚み方向に互いに圧着した状態で、高温の炉内で一体的にろう付け固定される。
そのとき、偏平チューブ5の膨出部2で、一対のプレートの継目に異常な変形が起こるおそれがある。
即ち、ろう付けの際には、各偏平チューブ5の厚み方向に図9に示すごとく、外力を加えて各プレート間を密着する必要がある。すると、膨出部2において、第2プレート4の側壁1の端部が、段付き部7から滑落しやすい傾向にある。これは、その膨出部2はインナーフィン9が介在せず、内部が空洞だからである。なお、膨出部2以外にはインナーフィン9が介装され、それが外力を支持する。その結果、各偏平チューブ5の膨出部2において、一対のプレート間3、4に隙間が生じる。その状態でろう付けされると、ろう付け不良が起こる。
そこで、本発明は厚み方向に外力が加わっても、偏平チューブ5の側壁端部が滑落することがないヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブを提供することを課題とする。
そのとき、偏平チューブ5の膨出部2で、一対のプレートの継目に異常な変形が起こるおそれがある。
即ち、ろう付けの際には、各偏平チューブ5の厚み方向に図9に示すごとく、外力を加えて各プレート間を密着する必要がある。すると、膨出部2において、第2プレート4の側壁1の端部が、段付き部7から滑落しやすい傾向にある。これは、その膨出部2はインナーフィン9が介在せず、内部が空洞だからである。なお、膨出部2以外にはインナーフィン9が介装され、それが外力を支持する。その結果、各偏平チューブ5の膨出部2において、一対のプレート間3、4に隙間が生じる。その状態でろう付けされると、ろう付け不良が起こる。
そこで、本発明は厚み方向に外力が加わっても、偏平チューブ5の側壁端部が滑落することがないヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブを提供することを課題とする。
請求項1に記載の本発明は、それぞれ幅方向の両側に一対の側壁(1)を有する偏平な溝状に形成され、その長手方向の両端部が溝底方向に膨出した膨出部(2)を有する一対の第1プレート(3)と第2プレート(4)とを有し、前記第1プレート(3)の両側壁(1)の先端縁部がその板厚分だけ内側に段付き状に形成された段付き部(7)を有するとともに、段付き部(7)から立ち上げられた側壁(7b)が、第2プレート(4)の側壁内面に嵌着し、それらの間にインナーフィン(9)が介装されて偏平チューブ(5)を構成し、
多数の偏平チューブ(5)がその厚み方向に積層されて、熱交換器コア(6)が形成され、
そのコア(6)の外周にケーシング(11)が被嵌され、
各部品が前記偏平チューブ(5)の厚み方向に圧接状態で、その各部品の接触部間が一体にろう付けされるヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブにおいて、
前記第1プレート(3)は、その側壁(7b)の長手方向両端部に突出部(7c)を有するとともに、その突出部(7c)の先端は、第2プレート(4)の膨出部(2)の溝底に当接されたことを特徴とするヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブである。
多数の偏平チューブ(5)がその厚み方向に積層されて、熱交換器コア(6)が形成され、
そのコア(6)の外周にケーシング(11)が被嵌され、
各部品が前記偏平チューブ(5)の厚み方向に圧接状態で、その各部品の接触部間が一体にろう付けされるヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブにおいて、
前記第1プレート(3)は、その側壁(7b)の長手方向両端部に突出部(7c)を有するとともに、その突出部(7c)の先端は、第2プレート(4)の膨出部(2)の溝底に当接されたことを特徴とするヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブである。
請求項2に記載の本発明は、請求項1において、
前記第2プレート膨出部(2)の幅方向両端部で、その側壁(1)に直行する平坦部内面に凸部(14)が設けられ、
その凸部(14)と第2プレート側壁(1)の間に、第1プレート側壁(7c)先端縁が位置決めされることを特徴とするヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブである。
前記第2プレート膨出部(2)の幅方向両端部で、その側壁(1)に直行する平坦部内面に凸部(14)が設けられ、
その凸部(14)と第2プレート側壁(1)の間に、第1プレート側壁(7c)先端縁が位置決めされることを特徴とするヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブである。
請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2のいずれかの構成において、
前記インナーフィン(9)の長手方向長さは、偏平チューブ(5)の膨出部(2)まで達しないことを特徴とするヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブである。
前記インナーフィン(9)の長手方向長さは、偏平チューブ(5)の膨出部(2)まで達しないことを特徴とするヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブである。
本発明のヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブは、第1プレート3の両側壁1の先端縁部に段付き部7が形成され、その段付き部7に第2プレート4の側壁1が嵌着される。そして、第1プレート3の側壁7bの長手方向両端部に突出部7cが設けられている。この突出部7cは、第2プレート4の膨出部2の溝底に当接する。これにより、外力を受けても、突出部7cが第1プレート3の支持部となり、側壁1端部の滑落を防止し、部品間に生じる隙間を最小限に止めることができる。そのため、熱交換器のろう付けにおける信頼性を向上することができる。
請求項2に記載のように、第2プレート膨出部2の溝底の幅方向両端部に凸部14を設けるとともに、その凸部14と第2プレート4の側壁1の間に、第1プレート3の突出部7c先端縁を嵌着して位置決めする場合、突出部7cの当接部分の位置ずれを防止して、偏平チューブ膨出部2の支持をより安定させることができる。そのため、さらに信頼性の高い偏平チューブを提供できる。
次に、図面に基づいて本発明の実施の形態につき説明する。
このヘッダレス熱交換器用の偏平チューブ5は、図1および図3に示すごとく、一対の第1プレート3と第2プレート4を有し、内部にインナーフィン9が介装される。この例ではインナーフィンとして矩形波フィンを用いているが、それに限らず公知の各種のものを使用することができる。
このヘッダレス熱交換器用の偏平チューブ5は、図1および図3に示すごとく、一対の第1プレート3と第2プレート4を有し、内部にインナーフィン9が介装される。この例ではインナーフィンとして矩形波フィンを用いているが、それに限らず公知の各種のものを使用することができる。
第1プレート3、第2プレート4のそれぞれは、一対の側壁1を有する偏平な溝状に形成され、その長手方向両端部が溝底方向に膨出した膨出部2を有する。また、各プレート3、4の長手方向中間位置には、多数のディンプル10が突設形成されている。このディンプル10の高さは、各プレートの膨出部2の膨出高さと同一である。
第1プレート3は、その両側壁1の先端部がその板厚分だけ内側に段つき状に形成された段付き部7を有し、その段つき部7に連続して垂直方向に側壁7bが延在している。その側壁7bの長手方向両端部には突出部7cが、第2プレート4の膨出方向に向かって延長されている。
このような第1プレート3の段付き部7に第2プレート4の両側壁1が嵌着する。このとき、突出部7cは、図3に示すごとく、その先端縁が第2プレート4の膨出部2の溝底内面に当接するように形成されている。
このような第1プレート3の段付き部7に第2プレート4の両側壁1が嵌着する。このとき、突出部7cは、図3に示すごとく、その先端縁が第2プレート4の膨出部2の溝底内面に当接するように形成されている。
このような偏平チューブ5が、インナーフィン9を内装した状態で、多数厚み方向に積層され、図4および図5のごとく熱交換器コア6を構成する。そして、そのコア6外周にケーシング11が被嵌される。一例として、このケーシング11は一対の溝状材からなり、積層方向の中間部で互いに嵌着するものを利用することができる。ケーシングの長手方向両端部には一対の冷却水出入口13が穿設され、そこに図示ないパイプが接続される。また、コア6の長手方向両端には図4に示すごとく、一対のヘッダ本体12が配置される。
この様に組立てられた熱交換器は、偏平チューブ5の積層方向に圧力を加えた状態で、炉内でろう付けされる。ろう付けの方法として、各部品の互いに接触する一方にろう材がクラッドされているか、あるいはそれらの間にろう材が介装または塗布される。
図2および図3に示すごとく、第1プレート段付き部7の長手方向両端部には突出部7cが存在し、それが第2プレート4の溝底に当接し、第2プレートにかかる圧力を支えているため、第2プレートがそれ以上厚み方向に移動することを防止して、図9に示す、滑落を防止し、信頼性の高いろう付けが実現される。
(第2形態)
さらに、突出部7c先端縁の位置ずれを防止するために、図6および図7(A)(B)に示すごとく、第2プレート4内面側(溝底)の膨出部2に凸部14を1つ以上設けることができる。その凸部は膨出部2の両端部で且つ、突出部7c先端縁に沿って配置される。図で示した凸部は1点づつまたは3点づつ配置したものであるが、これに替えて、図7(C)に示すように、細長いリブ状凸部14aを設けることもできる。
さらに、突出部7c先端縁の位置ずれを防止するために、図6および図7(A)(B)に示すごとく、第2プレート4内面側(溝底)の膨出部2に凸部14を1つ以上設けることができる。その凸部は膨出部2の両端部で且つ、突出部7c先端縁に沿って配置される。図で示した凸部は1点づつまたは3点づつ配置したものであるが、これに替えて、図7(C)に示すように、細長いリブ状凸部14aを設けることもできる。
このようにしてなるヘッダレス熱交換器は、図4において一方のヘッダ本体12に高温の排ガスが導かれ、それが各偏平チューブ5内を流通して他方のヘッダ本体12に導かれる。また、ケーシング11の一方の冷却水出入口13から冷却水が流入し、それが各偏平チューブ5外周を流通して他方の冷却水出入口13から外部へ導かれる。このとき冷却水と排ガスとの間に熱交換が行われるものである。
1 側壁
2 膨出部
3 第1プレート
4 第2プレート
5 偏平チューブ
6 コア
2 膨出部
3 第1プレート
4 第2プレート
5 偏平チューブ
6 コア
7 段付き部
7b 側壁
7c 突出部
9 インナーフィン
10 ディンプル
11 ケーシング
12 ヘッダ本体
13 冷却水出入口
14 凸部
14a リブ状凸部
7b 側壁
7c 突出部
9 インナーフィン
10 ディンプル
11 ケーシング
12 ヘッダ本体
13 冷却水出入口
14 凸部
14a リブ状凸部
Claims (3)
- それぞれ幅方向の両側に一対の側壁(1)を有する偏平な溝状に形成され、その長手方向の両端部が溝底方向に膨出した膨出部(2)を有する一対の第1プレート(3)と第2プレート(4)とを有し、前記第1プレート(3)の両側壁(1)の先端縁部がその板厚分だけ内側に段付き状に形成された段付き部(7)を有するとともに、段付き部(7)から立ち上げられた側壁(7b)が、第2プレート(4)の側壁内面に嵌着し、それらの間にインナーフィン(9)が介装されて偏平チューブ(5)を構成し、
多数の偏平チューブ(5)がその厚み方向に積層されて、熱交換器コア(6)が形成され、
そのコア(6)の外周にケーシング(11)が被嵌され、
各部品が前記偏平チューブ(5)の厚み方向に圧接状態で、その各部品の接触部間が一体にろう付けされるヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブにおいて、
前記第1プレート(3)は、その側壁(7b)の長手方向両端部に突出部(7c)を有するとともに、その突出部(7c)の先端は、第2プレート(4)の膨出部(2)の溝底に当接されたことを特徴とするヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブ。 - 請求項1において、
前記第2プレート膨出部(2)の幅方向両端部で、その側壁(1)に直行する平坦部内面に凸部(14)が設けられ、
その凸部(14)と第2プレート側壁(1)の間に、第1プレート側壁(7c)先端縁が位置決めされることを特徴とするヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブ。 - 請求項1または請求項2のいずれかの構成において、
前記インナーフィン(9)の長手方向長さは、偏平チューブ(5)の膨出部(2)まで達しないことを特徴とするヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブ。
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JP2011117632A JP2012247093A (ja) | 2011-05-26 | 2011-05-26 | ヘッダプレートレス熱交換器用偏平チューブ |
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2011
- 2011-05-26 JP JP2011117632A patent/JP2012247093A/ja active Pending
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