JP2019116421A - ヒドロキシ酸、塩基性アミノ酸、及びアミノ酸系界面活性剤を含む、ケラチン物質を処置するための組成物 - Google Patents
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(a)少なくとも1種のヒドロキシ酸と、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)N-アシルアスパラギン酸及びその誘導体からなる群から選択される、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤と、
(d)水と
を含む組成物であって、
組成物中の(c)アミノ酸系界面活性剤の量が、組成物の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である、組成物
によって実現することができる。
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)N-アシルアスパラギン酸及びその誘導体からなる群から選択される、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤と、
(d)水と
を含む、(a)少なくとも1種のヒドロキシ酸用の皮膚浸透促進剤であって、
皮膚浸透促進剤中の(c)アミノ酸系界面活性剤の量が、皮膚浸透促進剤の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である、皮膚浸透促進剤
にも関する。
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)N-アシルアスパラギン酸及びその誘導体からなる群から選択される、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤と、
(d)水と
の組み合わせの、
(a)ヒドロキシ酸の皮膚浸透を促進するための使用であって、
組成物中の(c)アミノ酸系界面活性剤の量が、組成物の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である、使用
にも関する。
(a)少なくとも1種のヒドロキシ酸と、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)N-アシルアスパラギン酸及びその誘導体からなる群から選択される、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤と、
(d)水と
を含み、
組成物中の(c)アミノ酸系界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である。
(ヒドロキシ酸)
本発明による組成物は、少なくとも1種の(a)ヒドロキシ酸を含む。2種以上の(a)ヒドロキシ酸が使用される場合、それらは同一であってもよく、又は異なっていてもよい。
本発明による組成物は、ヒドロキシ酸として、少なくとも1種のα-ヒドロキシ酸(AHA)を含んでもよい。2種以上のα-ヒドロキシ酸が使用される場合、それらは同一であってもよく、又は異なっていてもよい。
によって表すことができる。
(1)アルキルアルファヒドロキシ酸、
(2)アラルキル及びアリールアルファヒドロキシ酸、
(3)ポリヒドロキシアルファヒドロキシ酸、
(4)ポリカルボキシアルファヒドロキシ酸、及び
(5)種々のアルファヒドロキシ酸。
に細分することができる。
(2)アラルキル及びアリールアルファヒドロキシ酸:2-フェニル2-ヒドロキシエタン酸(マンデル酸)、2,2-ジフェニル2-ヒドロキシエタン酸(ベンジル酸)、3-フェニル2-ヒドロキシプロパン酸(フェニル乳酸)、2-フェニル2-メチル2-ヒドロキシエタン酸(アトロ乳酸)、及び4-ヒドロキシマンデル酸。
(3)ポリヒドロキシアルファヒドロキシ酸:2,3-ジヒドロキシプロパン酸(グリセリン酸)、2,3,4-トリヒドロキシブタン酸(異性体、エリスロン酸、トレオン酸)、2,3,4,5-テトラヒドロキシペンタン酸(異性体、リボン酸、アラビノン酸、キシロン酸、リキソン酸)、2,3,4,5,6-ペンタヒドロキシヘキサン酸(異性体、アロン酸、アルトロン酸、グルコン酸、マンノン酸、グロン酸、イドン酸、ガラクトン酸、タロン酸)、2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロキシへプタン酸(異性体、グルコヘプトン酸、ガラクトヘプトン酸、マンノヘプトン酸等)。
(4)ポリカルボキシアルファヒドロキシ酸:2-ヒドロキシプロパン-1,3-二酸(タルトロン酸)、2-ヒドロキシブタン-1,4-二酸(リンゴ酸)、2-ヒドロキシ-2-メチルブタン-1,4-二酸(シトラマル酸)、2,3-ジヒドロキシブタン-1,4-二酸(酒石酸)、2,3,4-トリヒドロキシペンタン-1,5-二酸(異性体、リバル酸、アラバル酸、キシラル酸、リキサル酸)、2,3,4,5-テトラヒドロキシヘキサン-1,6-二酸(異性体、グルカル酸、ガラクタル酸、マンナル酸、アラル酸、アルトラル酸、グラル酸、イダル酸、タラル酸)、2-ヒドロキシ-1,2,3-プロパントリカルボン酸(クエン酸)、1-ヒドロキシ-1,2,3-プロパントリカルボン酸(イソクエン酸)、1-ヒドロキシ-1,2,4-ブタントリカルボン酸(ホモイソクエン酸)、2-ヒドロキシ-3-ヘキサデシル-1,2,3-プロパントリカルボン酸(n-ヘキサデシルクエン酸、アガリン酸)。
(5)種々のアルファヒドロキシ酸:グリセルロン酸(glyceruronic acid)、エリトルロン酸(erythruronic acid)、トレウロン酸(threuronic acid)、2,3,4-トリヒドロキシペンタヌロン酸(異性体、リブロン酸(riburonic acid)、アラビヌロン酸(arabinuronic acid)、キシルロン酸(xyluronic acid)、リキスロン酸(lyxuronic acid))、2,3,4,5-テトラヒドロキシヘキサヌロン酸(異性体、アルロン酸(alluronic acid)、アルトルロン酸(altruronic acid)、グルクロン酸、マンヌロン酸、グルロン酸、イズロン酸、ガラクツロン酸、タルロン酸(taluronic acid))、2,3,4,5,6-ペンタヒドロキシヘプタヌロン酸(異性体、アロヘプタヌロン酸、アルトロヘプタヌロン酸、グルコヘプタヌロン酸、マンノヘプタヌロン酸、グロヘプタヌロン酸、イドヘプタヌロン酸、ガラクトヘプタヌロン酸、タロヘプタヌロン酸)。
本発明による組成物は、ヒドロキシ酸として、少なくとも1種のβ-ヒドロキシ酸(BHA)を含んでもよい。2種以上のβ-ヒドロキシ酸が使用される場合、それらは同一であってもよく、又は異なっていてもよい。
R1は、ヒドロキシル基又は以下の式:
-O-CO-R4
(式中、R4は、1から26個の炭素原子、好ましくは1から18個の炭素原子を含有する、飽和若しくは不飽和の脂肪族基であるか、又は1から18個の炭素原子、好ましくは1から12個の炭素原子を含有するアルキル基によって任意選択で置換されている、アミン官能基又はチオール官能基である)、
のエステルを表し、
R2及びR3は、互いに独立して、ベンゼン環上の3位、4位、5位、又は6位にあり、互いに独立して、水素原子又は以下の基:
-(O)n-(CO)m-R5
(式中、n及びmは、互いに独立して、それぞれ0又は1に等しい整数である)
を表すが、ただし、R2及びR3は、同時に水素原子ではないことを条件とし、
R5は、水素原子、1から18個の炭素原子を含有する直鎖状、分岐状、若しくは環状飽和脂肪族基、又は1から9個の共役二重結合若しくは非共役二重結合を有する、3から18個の炭素原子を含有する不飽和基を表し、これらの基は、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素)、トリフルオロメチル基、遊離形態若しくは1から6個の炭素原子を含有する酸でエステル化されているヒドロキシル、又は遊離形態若しくは1から6個の炭素原子を含有する低級アルコールでエステル化されているカルボキシルから選ばれる少なくとも1個の置換基で置換されていてもよい]
のそのアルキル化誘導体又はそのような誘導体の塩を挙げることができる。
本発明による組成物は、少なくとも1種の(b)塩基性アミノ酸を含む。2種以上の(b)塩基性アミノ酸を組み合わせて使用してもよい。したがって、単一種の塩基性アミノ酸、又は異なる種類の塩基性アミノ酸の組み合わせを使用することができる。
本発明による組成物は、少なくとも1種の特定のアミノ酸系界面活性剤を含む。2種以上の特定のアミノ酸系界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。したがって、単一種の特定のアミノ酸系界面活性剤、又は異なる種類の特定のアミノ酸系界面活性剤の組み合わせを使用することができる。
(c)アミノ酸系界面活性剤の例としては、限定されるものではないが、N-ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム、Asahi kasei社によってAminofoamer(登録商標)FLDS-Lの名称で販売されている、N-ラウロイルアスパラギン酸二ナトリウム、及びMitsubishi社によってAsparack(登録商標)の名称で販売されている、N-ラウロイルアスパラギン酸トリエタノールアミンとN-ミリストイルアスパラギン酸トリエタノールアミンとの混合物が挙げられる。
本発明による組成物は、(d)水を含む。
本発明による組成物のpHは、5未満であることが好ましく、好ましくは3以上且つ5未満、より好ましくは4以上且つ5未満である。
の化合物を挙げることができ、この塩基性化剤は、1,3-プロパンジアミン及びその誘導体によって例示することができる。
一実施形態によれば、(b)塩基性アミノ酸の(a)ヒドロキシ酸に対するモル比は、5:1から1:10、好ましくは3:1から1:5、より好ましくは1:1から1:3であってもよい。
本発明による組成物はまた、少なくとも1種の任意選択の又は追加的な成分を含んでもよい。
本発明による組成物は、上記の必須成分及び任意選択の成分を従来の様式で混合することによって、調製することができる。
(a)少なくとも1種のヒドロキシ酸と、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)N-アシルアスパラギン酸及びその誘導体からなる群から選択される、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤と、
(d)水と
を混合する工程を含む方法であって、
組成物中の(c)アミノ酸系界面活性剤の量が、組成物の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である、方法によって調製することができる。
本発明による組成物は、好ましくは、化粧用組成物として使用することができる。化粧用組成物は、皮膚化粧用組成物、例えば皮膚洗浄用組成物等であってもよい。ここでの皮膚は、顔の皮膚、首の皮膚、及び頭皮を包括する。本発明による組成物は、唇及び同類のもの等の粘膜に対して使用することもできる。
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)N-アシルアスパラギン酸及びその誘導体からなる群から選択される、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤と、
(d)水と
を含む、(a)少なくとも1種のヒドロキシ酸用の皮膚浸透促進剤であって、
皮膚浸透促進剤中の(c)アミノ酸系界面活性剤の量が、皮膚浸透促進剤の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である、皮膚浸透促進剤
にも関する。
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)N-アシルアスパラギン酸及びその誘導体からなる群から選択される、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤と、
(d)水と
の組み合わせの、
(a)ヒドロキシ酸の皮膚浸透を促進するための使用であって、
組成物中の(c)アミノ酸系界面活性剤の量が、組成物の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である、使用
にも関する。
表1に示される実施例1及び比較例1〜4の以下の組成物を、表1に示される成分を混合することによって調製した。表1に示される成分の量に関する数値は、すべて、活性原料としての「質量%」に基づく。
(グリコール酸の浸透)
実施例1及び比較例1〜4の組成物のそれぞれにおいて、活性成分(グリコール酸)の浸透を、疑似皮膚、すなわちStrat-M(登録商標)メンブレン(Merck Millipore社)を使用することによって、以下の通りに評価した。
Claims (15)
- (a)少なくとも1種のヒドロキシ酸と、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)N-アシルアスパラギン酸及びその誘導体からなる群から選択される、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤と、
(d)水と
を含む組成物であって、
組成物中の前記(c)アミノ酸系界面活性剤の量が、組成物の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である、組成物。 - (a)ヒドロキシ酸が、α-ヒドロキシ酸から選択され、好ましくは、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マンデル酸、グルコン酸、及びそれらの混合物からなる群から、より好ましくは、グリコール酸、乳酸、及びそれらの混合物からなる群から、更により好ましくは、グリコール酸から選択される、請求項1に記載の組成物。
- 組成物中の前記(a)ヒドロキシ酸の量が、組成物の総質量に対して、0.1質量%から30質量%、好ましくは1質量%から10質量%、より好ましくは2質量%から5質量%である、請求項1又は2に記載の組成物。
- (b)塩基性アミノ酸が、アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン、及びそれらの混合物から、好ましくはアルギニンから選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物中の(b)塩基性アミノ酸の量が、組成物の総質量に対して、0.1から30質量%、好ましくは1から10質量%、より好ましくは2から5質量%である、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
- (c)アミノ酸系界面活性剤が、N-アシルアスパラギン酸、N-アシルアスパラギン酸のモノ塩、N-アシルアスパラギン酸のジ塩、及びそれらの混合物からなる群から、好ましくは、N-アシルアスパラギン酸、N-アシルアスパラギン酸のモノナトリウム塩、N-アシルアスパラギン酸のジナトリウム塩、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物中の(c)アミノ酸系界面活性剤の量が、組成物の総質量に対して、3から30質量%、好ましくは4から20質量%、より好ましくは5から10質量%である、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物中の(d)水の量が、組成物の総質量に対して、50から99質量%、好ましくは60から97質量%、より好ましくは70から95質量%である、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物のpHが、5未満、好ましくは3以上且つ5未満、より好ましくは4以上且つ5未満である、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
- (a)ヒドロキシ酸、(b)塩基性アミノ酸、及び(c)アミノ酸系界面活性剤が、イオン結合を介して複合体を形成する、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
- 化粧用組成物、好ましくは皮膚化粧用組成物、より好ましくは皮膚洗浄用組成物である、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
- ケラチン物質、好ましくは皮膚の処置を意図し、好ましくは皮膚の角質除去及び皮膚の状態の改善を意図し、より好ましくは皮膚の平滑化、皮膚のトーンの改良及び美白、並びにシミ、毛穴、及び黒色面皰の低減を意図する、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
- ケラチン物質、好ましくは皮膚を処置するための美容方法であって、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物を、ケラチン物質に対して適用する工程と、任意選択で、前記組成物をすすぎ落とす工程とを含む、美容方法。
- (b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)N-アシルアスパラギン酸及びその誘導体からなる群から選択される、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤と、
(d)水と
を含む、(a)少なくとも1種のヒドロキシ酸用の皮膚浸透促進剤であって、
皮膚浸透促進剤中の(c)アミノ酸系界面活性剤の量が、皮膚浸透促進剤の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である、皮膚浸透促進剤。 - (a)少なくとも1種のヒドロキシ酸を含む組成物における、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)N-アシルアスパラギン酸及びその誘導体からなる群から選択される、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤と、
(d)水と
の組み合わせの、(a)ヒドロキシ酸の皮膚浸透を促進するための使用であって、組成物中の(c)アミノ酸系界面活性剤の量が、組成物の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である、使用。
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