JP2019113597A - 光接続構造 - Google Patents

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【課題】信頼性を低下させることなく、より容易に低損失でマルチコアファイバと光ファイバとが光接続できるようにする。【解決手段】例えば、4本の光ファイバ101を束ねて収容するガイド孔を備えたフェルール103と、フェルール103のガイド孔の一端のファイバ引き出し側に配置され、ファイバ引き出し側より引き出された複数の光ファイバ101を収容するチューブ104と、フェルール103およびチューブ104を連結して保持する第1フランジ(保持部品)105とを備える。チューブ104の内径は、複数の光ファイバ101の束の外周の径と略同一或いはわずかに大きく設定されている。また、複数の光ファイバ101は、MCF102の複数のコアの2次元配置に合わせて2次元配置されている。【選択図】 図1A

Description

本発明は、光ファイバを相互に接続するための光ファイバ接続構造に関し、より具体的には、1本の媒体に平行に配置された複数のコアを有するマルチコアファイバの複数のコアに対し、個別に光を入力/出力するための光ファイバ接続構造に関する。
近年、動画サービスによる個人トラフィック消費の増加や、クラウドサービスなどによる法人トラフィックの増加に伴い、光通信システムにおいて伝送容量の大幅な拡大が求められている。これに伴い、光ファイバを用いた長距離伝送の分野においては、光ファイバ1本あたりの伝送容量の拡大が必要とされている。しかしながら、1本の光ファイバによって伝送できる容量は、耐パワー性や非線形性の観点から限界に近づきつつある。これを解決する手段の一つとして、同一ファイバ内に複数のコアを有するマルチコアファイバ(以後、マルチコアファイバをMCFと略す)を利用して、光ファイバの空間利用効率を向上させる技術が提案されている。
MCFは、図11A〜図11Cの断面図に例示するように、複数のコア701が同一のクラッド702に収容されている。図11A〜図11Cは、導波方向に垂直な断面を示している。なお、図11A〜図11Cでは、被覆などは省略している。図11Aは、コア701の数が7の場合を示している。各々のコア701の間隔は5μm〜50μm程度である。各コア701は、六方最密充填の配置に対応する三角格子を形成するように配置されており、以下、この配置構成を三角配置型と呼ぶ。図11Bは同様の三角配置型の配置でコア701の数を19としている。また、図11Cは、コア701の数が4の場合を示している。この例では、各コア701は、長方形を形成するように配置されている。
上述の各構成において、MCFの複数のコアは、ファイバの長手方向について平行に配置される。基本的には、各コアに沿って、別々の光信号が伝送される。したがって、1本の光ファイバの中に複数の伝送路を有していると考えることができ、同一波長の異なる光信号を同時に伝送することもできる。
ここで、MCFのクラッド径は、単一のコアを有する光ファイバ(概ねφ80〜125μm)と同程度の径、または、単一のコアを有する光ファイバより大きい径である(概ねφ125μm〜300μm)。これらは、クロストーク特性により決めることができ、コア数が多いほどクラッド径が大きくなる傾向がある。図11Cに示すような4〜8コア程度であれば、125μmと、通常の光ファイバと同様のクラッド径で実現することができ、曲げやすさや通常の光ファイバとの互換性の観点から取り扱いが容易である。
MCFは上述のコア数の違いやコア配置の違いのように、複数のパターンが提案されており、コア数の違いやコア配置以外でも、複数の観点から分類できる。例えば、前述のように各コアを伝搬する光が結合しないよう設計した非結合型MCFのほかに、積極的に各コアを伝搬する光が結合するように設計した結合型MCFといった分類もできる。また、各コアの屈折率やコア径を変えた構成、コアの周囲に1〜20μm程度の第2クラッド層を設けたトレンチ型と呼ばれる構成、さらに、各コアの周りに微小な空孔を設けたフォトニック結晶型と呼ばれる構成も提案されている。
MCFにおいて、コアごとに別々の信号を伝送させるためには、MCFの複数のコアと、各々が単一のコアを有する複数本の光ファイバとの間で個別に光を入出力させる必要がある。以下、MCFと接続される80μmφから125μmφ程度のクラッド径を持った単一のコアを有するファイバを、「通常の光ファイバ」と定義する。MCFと通常の光ファイバとの間で、光を入出力可能とするために、MCF用ファンアウト部品が必要となる。このように、光の入出力を可能とする接続を「光接続」と定義する。
このファンアウトを実現するうえでカギとなるのは、前述のMCFの各コア配置をいかにして展開するかである。すなわち、MCFは図11A,図11B,図11Cを用いて説明したように、光軸断面におけるコア配置が2次元的に配置されており、かつ、コア間隔dが通常の光ファイバ径よりも小さく(例えば20μm〜50μm程度)設定されている。しかしながら、これまでの光ファイバ用光デバイスでは、コア配置の多くが、通常の光ファイバ径に合わせて、1次元状に複数コアが配置されたアレイ構造となっている。このため、ファンアウトを実現するうえでは、コア間隔の小さい2次元配置構造から、通常の光ファイバ径と適合する間隔で1次元配置構造へ変換する配列変換構造が必要である。
これらを実現するうえで、空間結合を用いる技術(例えば非特許文献1)や3次元導波路を用いる技術(例えば非特許文献2)、細径ファイバを用いる方法(例えば非特許文献3)など、いくつかの技術が提案されている。
この中で、細径ファイバを用いた技術では、MCFのコア間隔dと同程度またはそれ以下(10μm〜50μm)までクラッド径を細径化した複数本の細径ファイバを用い、複数本の細径ファイバをMCFのコアと一致するように配置する。以下では、MCFのコア間隔dと同程度またはそれ以下のクラッド径(10μm〜50μm)の光ファイバを、「細径ファイバ」と定義する。細径ファイバを用いた技術は、接続部品を比較的小型に作ることができる。
図12A,図12Bは、従来技術の微細なガイド孔を有するフェルールを使用したファンアウト部品の断面構造を示す図である。この接続構造では、複数の光ファイバ801とMCF802とが光接続される。複数の光ファイバ801は、途中から被覆が除去され、エッチング或いは延伸などにより細められた細径ファイバ804とされ、第1フェルール803に収容されている。一方、MCF802は、所定の領域に被覆が除去されて第2フェルール805に収容されている。
また、第2フェルール805に収容されているMCF802の各コアは、第1フェルール803に収容されている複数の細径ファイバ804と光接続する。第1フェルール803と第2フェルール805とは、割が入った割スリーブ806に嵌入されている。
第1フェルール803は、第1フランジ807に嵌合して一体化されており、第1フランジ807において、光ファイバ801が細径ファイバ804とされている領域を中心に接着剤808で接着固定されている。図12Bの断面図に示すように、第1フェルール803のガイド孔には、例えば、7本の細径ファイバ804が最密充填状態で収容されている。光ファイバ801に連続している各細径ファイバ804は、コア801aと、クラッド801bとから構成されている。また、各細径ファイバ804の周囲には、接着剤803aが充填されている。
第2フェルール805は、第2フランジ809に嵌合して一体化されており、第2フランジ809において、第2フェルール805に収容されているMCF802を接着剤810で接着固定している。
上述した構成により、MCF802の各コアは、細径ファイバ804の各コアと光接続して複数の光ファイバ801と光接続している。この接続構造を用いることで、長距離伝送向けに1本の光ファイバで1Pb/sを超える伝送が実現されている(例えば非特許文献4)。
また、長距離伝送のほかにも、上述したMCFを短中距離伝送へ応用することも想定されており、例えば装置内・装置間の通信にMCFを利用することで、従来の多芯ファイバ配線と同様の伝送容量を1本のMCFで伝送することができ、光ファイバ配線のスマート化への応用も検討されている。
ここで、短中距離伝送においては、プリント基板上に配置されたレーザダイオードなどの光発光素子とフォトダイオードなどの光受光素子とを用いることで伝送が実現されている。伝送方式などによって、光発光素子には、光変調素子などが集積あるいはディスクリートに接続され、さらに電気-光変換を行うドライバなどと接続されることで、光送信機として、プリント基板上に実装されている。
同様に、光受光素子には、光処理機などが適宜集積、あるいはディスクリートに接続され、さらに光-電気変換を行う電気増幅回路などと接続されることで、プリント基板上に光受信機として実装されている。これら光送信機、光受信機を一体化した光送受信機などがパッケージ内やプリント基板上に集積され、光ファイバなどの光伝送媒体と光学的に接続されることで、短中距離通信が実現されている。
光発光素子や光受光素子、光変調素子としては、シリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)などの半導体や、インジウムリン(InP)やガリウムヒ素(GaAs)、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)等に代表されるIII−V族半導体を用いたものが実用化されており、近年では、これらに光の伝搬機構を有するシリコン光回路やインジウムリン光回路などを集積した光導波路型の光送受信機が発展している。また変調素子としては、半導体のほかに、ニオブ酸リチウム(LN)などの強誘電体系やポリマーなどを用いる場合もある。
以降、上記の光の伝搬、導波機構を有する光発光素子、光受光素子、光変調素子などをまとめて単に、光導波路デバイスとよぶこととする。上述したMCFの適用には、MCFの各コアと前記光導波路デバイスの各コアとを接続することが必要となる。
また、上述した発光素子や受光素子などを集積された光導波路デバイスは、一般に基板上にクラッド層および導波機構を有するコア層が形成されており、複数のコアを有する場合、そのコア配置は、光軸断面でみると1次元にアレイ化されている。このため、2次元配置を有するMCFを用いる場合、MCFの各コアと接続するためには、ファンアウト部品を介する必要がある。
W. Klaus, J. Sakaguchi, B. J. Puttnam, Y. Awaji, N. Wada, T. Kobayashi, M. Watanabe, " Free-space coupling optics for multicore fibers", IEEE Photonics Technology Letters, vol. 24, no. 11, pp. 1902-1905, 2012. R. R. Thomson, H. T. Bookey. N. D. Psaila, A. Fender, S. Campbell, W. N. MacPherson, J. S, Barton, D. T. Reid, and A. K. Kar, "Ultrafast-laser inscription of a three dimensional fanout device for multicore fiber coupling applications" Optics Express, vol. 15, no. 18, pp. 11691-11697, 2007. Y. Abe, K. Shikama, H. Ono, S. Yanagi, and T. Takahashi, "Fan-in/fan-out device employing v-groove substrate for multicore fibre", Electronics Letters, Vol. 51, Issue 17, pp. 1347-1348, 2015. H. Takara, A. Sano, T. Kobayashi, H. Kubota, H. Kawakami, A. Matsuura, Y. Miyamoto, Y. Abe, H. Ono, K. Shikama, Y. Goto, K. Tsujikawa, Y. Sasaki, I. Ishida, K. Takenaga, S. Matsuo, K. Saitoh, M. Koshiba, and T. Morioka, "1.01-Pb/s (12 SDM/222 WDM/456 Gb/s) Crosstalk-managed transmission with 91.4-b/s/Hz aggregate spectral efficiency", European Conference and Exhibition on Optical Communication (ECOC2012), Amsterdam, The Netherlands, Sept. 2012. T. Fujii et al., "1.3-μm directly modulated membrane laser array employing epitaxial growth of InGaAlAs MQW on InP/SiO2/Si substrate", in Proc. ECOC2016, Th.3.A.2 , 2016.
前述したMCFの各コア間の距離(コアピッチ)は、最大50μm以下程度、多くは40μm以下程度である。この場合に、前述したように細径ファイバを用いて、ファンアウト部品(光接続構造)を実現する際には、細径ファイバのクラッド径をコアピッチと同程度に小さくし、フェルールの微細なガイド孔に細径ファイバを挿入して収容する必要がある。しかしながら、細径ファイバの径の低下に伴い、細径ファイバの剛性が低下し、ファイバ挿入時の取り扱いなどが煩雑化し、製造性を下げるという問題があった。
特に、細径ファイバの径が40μm以下程度となると、上述した問題は顕著であり、細径ファイバを微細なガイド孔に挿入する際の摩擦力で、細径ファイバが座屈するなどして、挿入が困難になる場合もある。ガイド孔を大きくすることで、細径ファイバの挿入時の摩擦力は低減できるが、この場合は複数の光ファイバの最密充填が乱れ、結果として、マルチコアファイバとの接続損失が大きくなってしまう。このように、従来では、MCFと光ファイバとの間を、製造の容易性を低下させることなく、低損失で光接続することが容易ではなかった。
また、小型のパッケージ内やボード内で、上述した光接続構造を取り回す際、光接続構造における細径ファイバを束ねた根元付近に、取り回しの際の曲げ応力などが集中し、ファイバ折れなどの信頼性を劣化させるとういう大きな課題があった。特に、発光素子や受光素子などが集積された光導波路デバイスと接続する際には、小型な取り回しが必要となり、信頼性上の大きな課題となっていた。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、信頼性を低下させることなく、より容易に低損失でマルチコアファイバと光ファイバとが光接続できるようにすることを目的とする。
本発明に係る光接続構造は、複数の光ファイバとマルチコアファイバとを光接続する光接続構造であって、複数の光ファイバを束ねて収容するガイド孔を備えたフェルールと、ガイド孔の一端のファイバ引き出し側に配置され、ファイバ引き出し側より引き出された複数の光ファイバを収容するチューブと、フェルールおよびチューブを連結して保持する保持部品とを備え、ガイド孔に収容された複数の光ファイバは、ガイド孔の他端の光接続端で、マルチコアファイバと光接続する。
上記光接続構造において、複数の光ファイバの各々は、被覆を備え、ガイド孔に収容されている部分の複数の光ファイバの各々は被覆を除去され、チューブに収容された複数の光ファイバは、フェルールの領域においてマルチコアファイバの複数のコアの配置に合わせて2次元配置されている。
上記光接続構造において、チューブの内径は、複数の光ファイバの束の外周の径と略同一或いはわずかに大きく設定されている。
上記光接続構造において、ガイド孔とチューブとの連結部において、ガイド孔およびチューブは、同軸上で直列に連結されている。
上記光接続構造において、チューブは、接着剤により保持部品のチューブ収容領域に接着固定されて保持されている。
以上説明したように、本発明によれば、フェルールの複数の光ファイバを束ねて収容するガイド孔の一端のファイバ引き出し側に、ファイバ引き出し側より引き出された複数の光ファイバを収容するチューブを配置したので、信頼性を低下させることなく、より容易に低損失でマルチコアファイバと光ファイバとが光接続できるという優れた効果が得られる。
図1Aは、本発明の実施の形態1における光接続構造の構成を示す構成図である。 図1Bは、本発明の実施の形態1における光接続構造の一部構成を示す断面図である。 図1Cは、本発明の実施の形態1における光接続構造の一部構成を示す断面図である。 図2は、従来の光接続構造の構成を示す構成図である。 図3Aは、チューブ204の構成を示す構成図である。 図3Bは、チューブ204aの構成を示す構成図である。 図4は、本発明の実施の形態2における光接続構造の構成を示す構成図である。 図5は、本発明の実施の形態2における他の光接続構造の構成を示す構成図である。 図6Aは、チューブ404の構成を示す断面図である。 図6Bは、MCF102の構成例を示す断面図である。 図6Cは、チューブ404aの構成を示す断面図である。 図7は、本発明の実施の形態3における光接続構造の構成を示す構成図である。 図8は、本発明の実施の形態における光接続構造の適用例を示す構成図である。 図9は、本発明の実施の形態における光接続構造の適用例を示す構成図である。 図10は、本発明の実施の形態における光接続構造の一部構成を示す断面図である。 図11Aは、マルチコアファイバの構成を示す断面図である。 図11Bは、マルチコアファイバの構成を示す断面図である。 図11Cは、マルチコアファイバの構成を示す断面図である。 図12Aは、従来の光接続構造の構成を示す構成図である。 図12Bは、従来の光接続構造の一部構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態おける光接続構造について説明する。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態における光接続構造について、図1A,図1B,図1Cを参照して説明する。なお、図1Aでは、断面を模式的に示している。以下では、通常の光ファイバ101と、4コアを有するマルチコアファイバ(MCF)102とを接続する場合を例に説明する。実施の形態1では、4本(複数)の光ファイバ101とMCF102とが光接続される。
この光接続構造は、4本の光ファイバ101を束ねて収容するガイド孔を備えたフェルール103と、フェルール103のガイド孔の一端のファイバ引き出し側に配置され、ファイバ引き出し側より引き出された複数の光ファイバ101を収容するチューブ104と、フェルール103およびチューブ104を連結して保持する第1フランジ(保持部品)105とを備える。チューブ104は、直線部を備えている。実施の形態1では、チューブ104の全域が直線状に形成されている。
フェルール103のガイド孔に収容された4本の光ファイバ101は、ガイド孔の他端の光接続端で、MCF102と光接続する。フェルール103のガイド孔およびチューブ104は、少なくともフェルール103のガイド孔とチューブ104との連結部において、同軸上で直列に連結されている。
4本の光ファイバ101は、途中から被覆を除去するなどにより細められた細径ファイバ106とされ、フェルール103の円柱形状に形成されたガイド孔に収容されている。フェルール103のガイド孔に収容された4本の光ファイバ101の各々は、ガイド孔のファイバ引き出し側より引き出されている4本の光ファイバ101より細くされている。また、MCF102は、先端側の所定の領域の被覆が除去されてMCF収容フェルール107の円柱形状に形成されたMCFガイド孔に収容されている。
フェルール103とMCF収容フェルール107とは、割が入った割スリーブ108に嵌入され、フェルール103に収容された4本の細径ファイバ106と、MCF収容フェルール107に収容されたMCF102の4本のコアとが、相互の光軸の位置を合わせた状態で光接続する。4本(複数)の細径ファイバ106は、MCF102の4本のコアの2次元配置に合わせて2次元配置されている。
図1Bの断面図に示すように、フェルール103のガイド孔には、4本の細径ファイバ106が最密充填状態で収容されている。4本の光ファイバ101に連続している4本の細径ファイバ106の各々は、コア101aと、クラッド101bとから構成されている。また、各細径ファイバ106のクラッド101bの周囲には、接着剤112が充填されている。接着剤112は、例えば、熱硬化型であり、加熱により接着剤112が硬化することにより、光ファイバ101を細くした細径ファイバ106が接着固定されている。
フェルール103は、第1フランジ105のフェルール収容領域に嵌入されている。また、チューブ104は、接着剤109により第1フランジ105のチューブ接続領域側の端面に接着固定されて保持されている。なお、フェルール103よりもチューブ接続領域側の第1フランジ105内部では、フェルール103より引き出されている細径ファイバ106および細径ファイバ106に続く光ファイバ101が、接着剤109により接着固定されて保持されている。
また、MCF収容フェルール107は、第2フランジ110に嵌入されている。第2フランジ110は、MCF収容フェルール107の保持部品となる。第2フランジ110においては、第2フランジ110とMCF102との間の間隙部に熱硬化型の接着剤111が充填されており、接着剤が固化することにより、MCF102の配置が固定されている。
ここで、チューブ104は、図1Cの断面図に示すように、被覆101cで被覆されている光ファイバ101が、おおよそ最密充填される状態の内径とされている。言い換えると、チューブ104の内径が、複数の光ファイバ101の束の外周の径と略同一或いはわずかに大きくすればよい。また、4本(複数)の光ファイバ101は、MCF102の4本(複数)のコアの2次元配置に合わせて2次元配置されている。また、チューブ104内において、光ファイバ101の周囲には、接着剤112aが充填されている。接着剤112aは、例えば、熱硬化型であり、加熱により接着剤112aが硬化することにより、光ファイバ101が接着固定されている。ここで、チューブの内径と複数の光ファイバ101の束の外周の径は、略同一としているが、実際にはチューブの内径をわずかに大きくすることが光ファイバの挿入性の観点から好ましい。
例えば、クラッド101bの径は80μmであり、被覆101cの外径は165μmである。このため、チューブ104の内径は、165×{1+(2)1/2}≒398.5μmとすると、フェルール103における細径ファイバ106と同様に、4本の光ファイバ101を収容することができる。チューブ104においては、必ずしも最密充填とする必要はないことから、内径を500μm程度に設定すればよい。この場合、チューブの内径と複数の光ファイバ101の束の外周の径の差(クリアランス)は100μm程度に設定している。
この程度の径に設定すれば、チューブ104の内径は、165μm×4=660μmよりは小さいため、被覆が形成されている4本の光ファイバ101は、例えば断面視で一直線のアレイ状に配列されることはない。従って、上述したようなチューブ104の内径の設計により、MCF102の4つのコアの配置に対して相似形に近い形で、4本の光ファイバ101が断面視2次元に配列する。当然、チューブの内径は、398.5μmと同等としてもよく、その際は、完全に断面が最密充填となり、その配置はMCFの4つのコア配置と相似形となる。この場合は、もともとチューブの内径を398.5μm程度と前記複数の光ファイバの外周の径と同程度としてもよいが、例えば、熱収縮性のあるチューブを用いてもよい。すなわち、元の内径は600um程度にしておき、複数の光ファイバを挿入したのちに、チューブに熱を加えることで収縮させ、内径を減少させることで、複数の光ファイバ外周とのクリアランスをなくすようにして作製してもよい。
上述した実施の形態1によれば、以下のような顕著な効果を奏する。
まず、チューブ104を設けることで、光ファイバ101は、光ファイバ101の導波方向の光軸にほぼ沿って保持されることとなり、第1フランジ105の外側の領域でも光ファイバ101の直線部が保持される。従来の光接続構造の構成では、例えば、接着剤109が硬化する際に、図2に示すように、光ファイバ101が片寄ることが発生する。チューブ104を備えることで、上述した片寄りなどが予防され、接着剤109が硬化した後の光ファイバ101への接着剤109による応力を予防し、光接続構造の信頼性を担保することができる。
また、光接続構造の外で光ファイバ101を別の光デバイスと接続などを行う際に、ボード上やパッケージ内で光ファイバを取り扱うこととなるが、この光ファイバ取り回しの際の曲げやねじりなどの応力が、光ファイバ101を束ねた固定部に集中することとなり、信頼性低下を招いていた。実施の形態1によれば、チューブ104を導入することにより、接着剤109による固定部への過度な曲げやマイクロベンドが予防されることとなり、応力を緩和することができる。これにより光ファイバ101の中継部の長さを短くしながらも、光ファイバ101の破断などの信頼性低下を防止することができる。
さらに、実施の形態1における光接続構造を製造する際に、光ファイバ101の先端部をエッチングなどで細径化して細径ファイバ106とし、細径ファイバ106を束ねて、フェルール103のガイド孔に挿入することになる。ここで、細径ファイバ106は、容易に座屈、屈曲することから、フェルール103のガイド孔と細径ファイバ106のクリアランスが小さいときは、摩擦などに伴い挿入が困難になる。
これに対し、実施の形態1によれば、チューブ104で光ファイバ101および細径ファイバ106を保持した状態で、フェルール103のガイド孔に挿入することができるため、第1に、挿入時の軸ずれが小さくガイド孔に挿入しやすくなる。また、第2に、細径ファイバ106の座屈領域や屈曲領域が、チューブ104の内径で制限され、挿入時の座屈や屈曲などが起こりにくくなり、挿入が容易になる、といった製造上の効果も合わせて奏することができる。
ここで、チューブ104の長さについては、ハンドリングや直線保持領域の設計などで適宜決めることができるが、おおむね第1フランジ105の端部から1〜15mm程度に設定すればよい。また、チューブ104の材質としては、適度な屈曲性を有するほうが、光ファイバ101の整列部品化や、光導波路との実装時などに加わる曲げに対しても一定の曲げ半径と直線保持領域を保持しながら、緩やかな曲げに対応することもできるため、好ましい。例えば、チューブ104は、シリコーン樹脂やポリエステルエラストマー、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などから構成すればよい。チューブ104を構成する材料は、接着性を適度に有するものが好ましい。
なお、フェルール材料としては、ジルコニアなどのセラミックを用いることが好適であるが、同様の機能を有するものであれば他のセラミックや、ガラスキャピラリ、ポリマー成形品、金属加工品などを用いてもよい。またフェルール径に関しては、単心光コネクタなどに用いられる通常の円筒を有する外形(例えば、2.5mmφや1.25mmφ)などを用いればよいが、当然上記に限定されない。また、フェルール103およびMCF収容フェルール107の長さに関しては、ファイバ接続用途では6〜8mm程度とすることが一般的であるが、本用途においては小型化の観点から短いことが好ましく、2〜5mm程度で適宜設定すればよい。また、前述のように、熱収縮性のあるチューブなどを用いてもよい。
ところで、チューブ104の複数の光ファイバ101を収容する内部は、全域に接着剤112aが充填されている必要は無く、光ファイバ101の取り出し側の所定の領域は、接着剤を充填せずに開放した状態としてもよい。接着剤を充填する長さについては、チューブ104の孔に光ファイバ101が固定できる最小の長さでよく、0.5mm程度で十分である。もちろん、チューブ104の半分程度まで接着剤を充填してもよく、適宜設定可能である。これにより、光ファイバ101を、チューブ104の内部において自由に変形することができる。この結果、チューブ104より取り出している光ファイバ101を取り回した際に、急峻な曲げを生じることなく、チューブ104内で、光ファイバ101がゆるやかに撓みながら変形することができ、曲げ応力などを緩和して信頼性を高めることができる。
また、図3Aに示すように、チューブ204の内部に、一端側(光ファイバ取り出し側)にかけて徐々に広がるテーパ部205を設けるようにしてもよい。また、図3Bに示すように、チューブ204aの内部に、一端側(光ファイバ取り出し側)にかけて、断面視で階段状に広がる拡大部205aを設けるようにしてもよい。これらの構造とすることで、チューブの外側での光ファイバの曲げに対応し、光ファイバを緩やかに曲げることができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2における光接続構造について、図4を参照して説明する。実施の形態2では、チューブ204が、第1フランジ105のチューブ収容領域に挿入されている。チューブ204は、外径が第1フランジ105のチューブ収容領域の内径よりもわずかに小さく形成されている。実施の形態2において、チューブ204は、第1フランジ105のチューブ収容領域に挿入され、フェルール103のガイド孔の一端のファイバ引き出し側に連続して配置されている。なお、チューブ204と第1フランジ105のチューブ収容領域との間には、接着剤109が配置されている。他の構成は、前述した実施の形態1と同様である。
実施の形態2によれば、前述した実施の形態1と同様に、光ファイバ101の直線部の保持により接着剤の偏りの防止、直線部保護による光ファイバ101の取回し時の曲げ応力からの保護、軸ずれ低減/座屈・屈曲の防止/類似構造による急峻な曲げ防止、などによる挿入作業性の向上、といった同様の効果が得られる。
特に、実施の形態2によれば、第1フランジ105の内部にチューブ204が挿入されるため、第1フランジ105の長手軸(導波方向)に沿って、直線部の保持がより容易になるという大きな効果がある。これを実現するためには、第1フランジ105の内部の径とチューブ204の外径とが、ほぼ同じ、またはチューブ204の外径がわずかに(例えば0.1mm)程度小さくされていればよい。
また、挿入作業性に関しても実質的な座屈長さが、実施の形態1に比べてより短くなるため、挿入時の屈曲が防止され、より容易に挿入を実現することができる。また、光ファイバのフランジ円筒内での急峻な曲げ、マイクロベンドも防止することができる。また、チューブ204の内部に、被覆を除去するなどにより細められた細径ファイバ106も収容されて保護されるので、細径ファイバ106への曲げ応力増大、マイクロベンドなどをより防止することができる。
ここで、チューブ204の第1フランジ105への挿入位置は、フェルール103の端部と接するように押し込んでもよく、また、フェルール103の端部から離して適切な位置で保持して固定してもよい。
また、図5に示すように、外径が断面視で階段状に拡大したチューブ304を用いるようにしてもよい。外径が小さい部分を第1フランジ105に挿入して用いる。他の構成は、上述した実施の形態2と同様である。また、チューブの光ファイバを収容する内部の径も、テーパ構造、2段孔構造のように構成してもよい。
ここで、接着剤に関しては、フェルールと光ファイバとを固定する接着剤と同様の接着剤で、チューブと光ファイバを固定してもよく、また、チューブ内では、異なる接着剤を用いるようにしてもよい。例えば、チューブ204の中間部に、他の接着剤を配置し、接着剤112aの硬化時の回り込みなどにより、チューブ204内に全域に接着剤が充填されることや、チューブ204の外への接着剤の回り込みを防ぐことができる。
また、図6Aに示すように、断面視の形状が、略矩形とされた状態のチューブ404を用いるようにしてもよい。この場合、複数の光ファイバ101が断面視1次元に配列されたテープファイバを用い、このテープファイバをチューブ404に収容する。テープファイバは、例えば、4個の光ファイバ101が束ねられた4芯テープファイバである。テープファイバを束ねる樹脂は、汎用的なテープファイバに用いている部材が用いられている。テープファイバの場合は、テープファイバの長径は、光ファイバ101のクラッド外径×4であり、クラッド外径がφ80μmの場合は320μmである。この場合、内径がφ320μmと同一或いはそれよりも僅かに内径が大きく設定されたチューブ404に収容すればよい。チューブ404の断面形状は、略矩形としもよく、また、円形でもよく、楕円形でもよい。
また、図6Bに断面を示すように、MCF102が8個のコアを備えている場合、図6Cに示すように、4芯テープファイバを2段に重ねてチューブ404aに収容してもよい。このように、汎用のテープファイバ部品を用いることで簡易に、かつ前述のような効果を奏して光接続構造を実現することができる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3における光接続構造について、図7を参照して説明する。この光接続構造は、フェルール103のファイバ引き出し側のガイド孔の孔径を拡大した拡大部116を備える。拡大部116は、ファイバ引き出し側に向かって、内径が徐々に拡大している。また光ファイバ101は、MCF102と接続するための細径ファイバ106の他に、クラッド101bの径と同じ裸ファイバ部、およびこれらの間に、異なるクラッド径を段階的に変換するためのテーパ部とを備えており、光ファイバ101のテーパ部、あるいは、光ファイバ101のテーパ部と裸ファイバ部の一部が、拡大部116に収容されている。他の構成は、前述した実施の形態2と同様である。
このように、拡大部116を形成して複数の光ファイバ101を収容することで、光ファイバ101の直線部の保持により接着剤の偏りの防止、直線部保護によるファイバ取り回し時の曲げ応力からの保護、軸ずれ低減/座屈・屈曲の防止/類似構造による急峻な曲げ防止、などによる挿入作業性の向上、といった同様の効果を奏することができる。
更に、実施の形態3によれば、以下のような効果を奏することができる。細径ファイバ106の導波路長をより短くすることができ、挿入時の屈曲や座屈などをさらに防止し、かつ必要挿入長さを減少させ、摩擦力も低減することができ挿入をより容易に実現することができる。また、光ファイバ101においても、拡大部116を設けることで、第1フランジ105やフェルール103内でのファイバの急峻な曲げをより低減させることができる。また、フェルール103のガイド孔とチューブ204の孔とを接続する孔近傍においても、拡大部116を形成していることが好ましく、かつ、上述したファイバのテーパ角よりもフェルール103の拡大部116における穴径変換のテーパ角のほうが大きいことが、挿入性の観点から好ましい。
ところで、本発明の実施の形態における光接続構造は、図8に示すように、チューブ104より取り出された光ファイバ101が、接続部品151を介して光導波路デバイス152に光接続している。ガラスなどから構成された接続部品151により、光ファイバ101は適切なピッチで1次元配置上にアレイ化され、光導波路デバイス152の接続端部における導波路ピッチと整合する状態とされている。接続部品151は、通常の光ファイバアレイを形成するための部品と同様である。
なお、光導波路デバイス152は、例えば、インジウムリン(InP)材料からなる分布帰還レーザダイオード(DFB-LD)が複数形成され、さらにInP光導波路と、スポットサイズコンバータが集積された光発光素子アレイと、シリコン導波路上にゲルマニウムフォトダイオード(Ge−PD)が集積された光受光素子アレイである。
なお、本発明は光軸に1次元の導波路アレイを有する光導波路デバイス152であれば当然上記に限られるものではない。例えば、光発光素子としては、InPからなるDFB−LDが複数個用意され、それらがシリコン導波路やガラス導波路などに別途光学接続された集積発光素子としてもよいし、また、Si基板上にDFB−LDアレイを貼り合わせて、Si導波路と集積された発光素子としてもよいし、非特許文献5に記載のように、Si基板上にInP材料などを貼り合わせて、レーザ層を形成し、さらにSi導波路やSi酸化物(酸化シリコンや、シリコン酸窒化膜)などによる導波路を集積した集積発光素子としてもよい。受光素子についても同様に、背景に記載のようにインジウムガリウムヒ素やGeなどからなるPDを光発光素子の例と同様に貼り合わせ技術や別の導波路デバイスと別途光学接続して集積した集積型受光素子としてもよい。
また、発光素子には、適宜外部変調素子を別途接続してもよいし、あるいは同一材料上に集積してもよい。例えば、Si導波路と熱光学位相シフタや電気光学位相シフタからなる変調素子や、InP導波路と熱光学位相シフタや電気光学位相シフタからなる変調素子、LNなどの強誘電体からなる変調素子と集積してもよいし、変調素子機能や、電界吸収効果などの直接変調機能を発光素子上に直接集積・形成してもよい。また、石英ガラスなどからなる2次元導波路(Planar Lightwave Circuit)などと接続されていてもよい。
また、図9に示すように、光接続構造100と光導波路デバイス152とを、光ファイバ101を取り回して光接続することで、さまざまな部品位置に搭載可能である。また、光ファイバ100の取り回しにおいては、各種曲げ半径となるようにループ状にして収容してもよい。さらに、光ファイバ101および接続部品151の組み立て、あるいはチューブ104を含む光ファイバ101,細径ファイバ106が収容されたフェルール103の組み立てのいずれか2つの組み立ての一方を終えたのちに、順次もう一方を組み立てる方法で作製すればよい。また、光ファイバ101および接続部品151とを予め組み立てたのちに、ボード上やパッケージ内で、融着部を設けて、光接続構造100の側と、接続部品151の側の光ファイバ101同士を融着することにより、一体化してもよい。
上述した作製作業を行う際、光ファイバ101は、図9に例示したように取り回しが行われ、各々の光ファイバ接続端部近傍において曲げ応力が加わる構成となっている。前述した実施の形態における光接続構造を適用することで、チューブ104などにより、光ファイバ101が、フランジ端部近傍で急峻に曲げられることなく緩やかに曲げることが可能となり、実装上の制約を排除して信頼性の高い部品位置決めを実現することが可能である。
ところで、上述した光接続構造の内部において、異なる径の光ファイバを接続して用いるようにしてもよい。例えば、図10に示すように、光ファイバ121と、光ファイバ122とを、モード変換領域123を介して接続する。光ファイバ121は、外径が光ファイバ122より細い。また、光ファイバ121のコア121aは、光ファイバ122のコア122aより太い。モード変換領域123においては、外径が、光ファイバ121から光ファイバ122にかけて徐々に拡大している。また、モード変換領域123においては、コア122aの太さが、光ファイバ121から光ファイバ122にかけて、徐々に縮小している。また、モード変換領域123と光ファイバ122とは、融着部501で融着している。
このようにモード変換領域123を設けることで、以下に示す効果が得られるようになる。
一般に光デバイス(光導波路)のモード径は、一般の光ファイバのモード径より小さいことが多く、シリコンデバイスや化合物半導体デバイスではMCFのモード径の1/2以下である。これに整合するようにMCFと光デバイスのそれぞれに適合した光ファイバを接続することで、低損失な接続が実現できる。上述したように、モード変換領域123を設けることで、モード径がテーパ状に変更可能であり、断熱的にモードが変換でき、低損失な接続が実現できる。
なお、融着部は、被覆を剥がすことになり、かつ、融着部の近傍での機械強度が低下し、また、曲げなどにより伝送ロスが増大しやすくなる。また、融着部に細径化を施すと、融着時の径変化などによる細径化の誤差や機械的強度の低下が懸念される。
これに対し、本発明によれば、融着部をフェルールやチューブに配置することで、上述した問題が解消できる。例えば、融着部は、細径化せずにフェルールやチューブで保持すれば、ファイバ径の細径化誤差などに影響を与えない状態となり、かつ細径化に伴う融着部の破断が防止できる。
また、融着部をフェルールやチューブに配置することで、径変化部、裸ファイバ部とともにほぼ直線状態部で保持できる。このため、融着部への曲げ応力などが加わりにくく、マイクロベンドや光ファイバのロス増加などなく、さらに融着部を曲げることによる破断などを防止した、信頼性の高い接続を実現できる。また、上述したようなモード径適合により、低損失に光導波路デバイスの各コアとMCFの各コアを接続できるという効果を奏する。
上述した融着部のほかにも、接着されたファイバや各種機能性を持たせた裸光ファイバを同様に、フェルールやチューブに収容させることができる。また、融着部を、チューブの中間部に一部を裸ファイバとして配置し、再度被覆している部分を介してフランジと接続するようにしてもよく、これによっても同様に融着部をチューブ部品内で直線状に保持することもできる。
以上に説明したように、本発明によれば、フェルールの複数の光ファイバを束ねて収容するガイド孔の一端のファイバ引き出し側に、ファイバ引き出し側より引き出された複数の光ファイバを収容するチューブを配置したので、信頼性を低下させることなく、より容易に低損失でマルチコアファイバと光ファイバとが光接続できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
101…光ファイバ、101a…コア、101b…クラッド、101c…被覆、102…マルチコアファイバ(MCF)、103…フェルール、104…チューブ、105…第1フランジ(保持部品)、106…細径ファイバ、107…MCF収容フェルール、108…割スリーブ、109…接着剤、110…第2フランジ、111…接着剤、112…接着剤、112a…接着剤。

Claims (5)

  1. 複数の光ファイバとマルチコアファイバとを光接続する光接続構造であって、
    前記複数の光ファイバを束ねて収容するガイド孔を備えたフェルールと、
    前記ガイド孔の一端のファイバ引き出し側に配置され、前記ファイバ引き出し側より引き出された前記複数の光ファイバを収容するチューブと、
    前記フェルールおよび前記チューブを連結して保持する保持部品と
    を備え、
    前記ガイド孔に収容された前記複数の光ファイバは、前記ガイド孔の他端の光接続端で、前記マルチコアファイバと光接続する
    ことを特徴とする光接続構造。
  2. 請求項1記載の光接続構造において、
    前記複数の光ファイバの各々は、被覆を備え、
    前記ガイド孔に収容されている部分の前記複数の光ファイバの各々は前記被覆を除去され、
    前記チューブに収容された前記複数の光ファイバは、前記フェルールの領域において前記マルチコアファイバの複数のコアの配置に合わせて2次元配置されている
    ことを特徴とする光接続構造。
  3. 請求項1または2記載の光接続構造において、
    前記チューブの内径は、前記複数の光ファイバの束の外周の径と略同一或いはわずかに大きく設定されていることを特徴とする光接続構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光接続構造において、
    前記ガイド孔と前記チューブとの連結部において、前記ガイド孔および前記チューブは、同軸上で直列に連結されていることを特徴とする光接続構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光接続構造において、
    前記チューブは、接着剤により前記保持部品のチューブ収容領域に接着固定されて保持されていることを特徴とする光接続構造。
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