以下、図面を参照して、実施形態について説明する。
本実施形態に係る区分装置は、例えば、葉書、封書、小包あるいは物品などの区分対象物を住所情報などの区分情報に基づいて区分するものである。区分装置が処理対象とする区分対象物は、光学的に読取可能な区分情報が表示されているものであれば良い。区分対象物に表示される区分情報は、たとえば、郵便番号、住所および宛名などの住所情報や識別情報などが想定される。本実施形態では、文字で記載された住所情報などの区分情報が表示された区分対象物などの区分対象物を区分処理する区分装置を想定して説明するものとする。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る区分装置101の構成例を概略的に示すブロック図である。
図1に示す構成例において、区分装置101は、区分機本体103及びビデオコーディング(Video Coding)システム(以降、VCSと略称する)104とを有する。区分機本体103及びVCS104は、互いに通信可能なように接続されている。区分機本体103は、区分対象物を区分情報に基づいて区分する装置である。VCS104は、区分対象物の区分情報をオペレータが打鍵入力するためのシステムである。
次に、区分機本体103について説明する。
区分機本体103は、オペレーションパネル117、区分制御部110、供給部111、主搬送路112、バーコードリーダ(以下、BCRと略称する)113、スキャナ114、バーコードライタ(以下、BCWと略称する)115、区分部116、第1認識部118、第2認識部119、認識制御部120、VCSインターフェース(I/F)121、不揮発性メモリ122などを有する。
区分制御部110は、区分機本体103の各部の動作を制御する。区分制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、バッファメモリ、プログラムメモリ、及び不揮発性メモリなどを備える。CPUは、種々の演算処理を行う。バッファメモリは、CPUにより行われる演算の結果を一時的に記憶する。プログラムメモリ及び不揮発性メモリは、CPUが実行する種々のプログラム及び制御データなどを記憶する。区分制御部110は、プログラムメモリに記憶されているプログラムをCPUにより読み出して実行することにより、種々の処理を行う。
供給部111は、区分処理の対象となる郵便物などの区分対象物を主搬送路112へ供給する。供給部111は、複数の区分対象物がまとめてセットされ、セットされた区分対象物を1つずつ主搬送路112へ供給する。
主搬送路112は、区分対象物を区分機本体103内の各部に搬送する。たとえば、主搬送路112は、搬送ベルト及び駆動プーリなどを構成する。主搬送路112上には、BCR113、スキャナ114、BCW115、および、区分部116などが設けられている。
BCR113は、主搬送路112上を搬送される区分対象物に印字されている識別情報としてのバーコードを読み取る。
スキャナ114は、主搬送路112により搬送される区分対象物の画像を撮影する。たとえば、スキャナ114は、ラインスキャナやビデオカメラなどにより構成される。スキャナ114は、区分対象物に記載された区分情報を含む画像を撮像するものであれば良い。スキャナ114は、第1認識部118または第2認識部119が区分対象物に記載された区分情報を認識するための画像を撮影する。
BCW115は、主搬送路112を搬送される区分対象物に識別情報を示すバーコードを印字する。たとえば、BCW115は、第1認識部118で不読となった(住所情報が認識できなかった)区分対象物に当該区分対象物の識別情報としてのIDを示すIDバーコードを印字する。IDバーコードが示すIDは、当該区分対象物のスキャン画像とともにVCS104へ供給された後、VCS104で得られる打鍵情報と対応づけて不揮発性メモリ122に記憶される。
区分部116は、主搬送路112の搬送方向において、BCW115の下流側に設けられる。区分部116は、区分情報によって区分した区分対象物を蓄積する。区分部116は、区分対象物を区分するための複数の区分箱(収納部)を有する。たとえば、区分部116は、複数の段、複数の列に区画された複数の区分箱を有する構成として良い。区分部116の各区分箱には、区分情報が設定され、設定された区分情報の区分対象物が集積される。また、区分部116には、区分先を示す区分情報が認識できなかった区分対象物が集積されるVCS排除部を有する。
オペレーションパネル117は、オペレータが操作指示を入力する入力装置を有する。入力装置は、例えば、タッチパネル、キーボードおよびポインティングデバイスなどにより構成される。また、オペレーションパネル117は、オペレータに対して案内などの情報を表示する表示装置を有する。表示装置は、例えばディスプレイ装置などにより構成される。オペレータは、オペレーションパネル117を用いて区分処理モードあるいは認識評価モードなどの処理モードを指定する。
第1認識部118および第2認識部119は、区分対象物の区分情報を認識する処理を行う。第1認識部118および第2認識部119は、文字認識用の辞書および住所データベースを参照して、スキャナ114が読み取った区分対象物の画像に対するOCR処理によって区分情報を示す文字を認識する。第1認識部118および第2認識部119は、プロセッサが認識処理用のプログラムを実行することより認識処理を実現する。
第1認識部118と第2認識部119とは、異なる認識処理を行う。たとえば、第1認識部118と第2認識部119とは、区分情報の認識処理に用いる各種のパラメータが異なる値に設定される。区分情報の認識処理に用いるパラメータとしては、例えば、画像の2値化閾値、読み取り対象の言語、フォント、読み取り範囲などの設定値がある。また、第1認識部118と第2認識部119とは、異なるアルゴリズムで区分情報の認識処理を実行するものであっても良い。
第1認識部118および第2認識部119は、それぞれ、区分情報が認識できた場合には認識処理によって得られた区分情報を出力し、区分情報が認識できなった場合には認識不可であることを示す情報を出力する。すなわち、第1認識部118および第2認識部119は、認識できた区分情報、または、認識不可を示す情報(不読)を認識処理の結果として得るものである。
なお、第1認識部118および第2認識部119は、専用のハードウエアで実現するものであっても良い。また、第1認識部118および第2認識部119が区分情報の認識処理に用いる文字認識用の辞書および住所データベースは、区分機本体103内に具備しても良いし、適宜アクセス可能な装置に具備しても良い。
認識制御部120は、第1認識部118および第2認識部119を用いた認識処理を制御する。たとえば、認識制御部120は、認識性能の評価を含まない区分処理モードで動作する場合、第2認識部119による認識処理を行わずに、第1認識部118による認識処理によって区分対象物を区分する処理を行う。認識制御部120は、認識性能を評価する評価処理モードにおいて、第1認識部118および第2認識部119を用いて認識処理を行う。認識制御部120は、評価処理モードにおいて、第1認識部118および第2認識部119のそれぞれが並列的に認識処理を実行する。
また、認識制御部120は、区分情報の認識処理を評価する機能(認識評価機能)を有する。認識制御部120は、第1認識部118の認識結果、第2認識部119の認識結果およびVCS104の打鍵処理結果に基づいて第1認識部118および第2認識部119が実行する認識処理を評価する。たとえば、認識制御部120は、第2認識部119による認識処理が第1認識部118による認識処理よりも精度が高いか否かを判定する。認識制御部120は、認識評価モードにおいて、第2認識部119の誤読率が第1認識部118の誤読率よりも低い場合、第2認識部119の認識処理が第1認識部118の認識処理よりも精度が高いと判定する。
また、認識制御部120は、第1認識部118で実行する認識処理を第2認識部119に設定されている認識処理に切替える機能(切替処理機能)を有する。たとえば、認識制御部120は、第1認識部118に設定されている各種パラメータを第2認識部119に設定されている各種パラメータに置き換えることにより第1認識部118による認識処理を切替える。また、認識制御部120は、認識評価モードにおける認識の性能評価の結果をオペレーションパネル117等により報知するようにしても良い。また、認識制御部120は、第2認識部119が第1認識部118よりも認識処理の精度が高いと判定した場合に第2認識部119を第1認識部118に置き換える旨をオペレーションパネル117等により報知するようにしても良い。
VCSI/F121は、区分機本体103とVCS104とを接続するための通信インターフェースである。VCSI/F121は、区分情報が特定できなかった区分対象物の画像を当該区分対象物の識別情報とともにVCS104へ供給する。また、VCSI/F121は、VCS104において区分対象物の画像に基づいて打鍵入力された区分情報を当該区分対象物の識別情報とともに取得する。
不揮発性メモリ122は、区分対象物の識別情報と対応づけて区分情報などの情報を記憶する。たとえば、不揮発性メモリ122は、VCS104で打鍵入力された区分情報と区分対象物の識別情報とを対応づけて記憶する。不揮発性メモリ122は、EEPROM(登録商標)、フラッシュROM、あるいは、SSD(Solid State Disk)などのデータの書き込み及び書換えが可能な不揮発性のメモリにより構成される。
次に、VCS104について説明する。
VCS104は、画像蓄積分配装置131および複数のビデオコーディングデスク(以降、VCDと略称する)132などから構成される。画像蓄積分配装置131は、制御部、記憶部、および各種インターフェースなどを有するコンピュータで実現される。VCD132は、たとえば、表示部、入力部、制御部、記憶部、および各種インターフェースなどを有するコンピュータで実現される。
画像蓄積分配装置131には、区分機本体103と各VCD132とが接続される。画像蓄積分配装置131は、区分機本体103内の第1認識部118または第2認識部119が区分情報を認識できなかった区分対象物の識別情報と当該区分対象物の画像とを区分機本体103のVCSI/F121から受信する。画像蓄積分配装置131は、各VCD132の稼働状況などを監視し、各VCD132の稼働状況などに応じて区分機本体103から受信した区分対象物の画像を各VCD132へ配信する。
各VCD132は、画像蓄積分配装置131から配信される区分対象物の画像を表示し、オペレータに区分情報の入力を促す。VCD132は、区分対象物の画像を表示した状態において、オペレータが入力する打鍵情報としての区分情報を画像蓄積分配装置131へ送信する。画像蓄積分配装置131は、各VCD132から取得した打鍵情報としての区分情報を当該区分対象物の識別情報に対応づけた情報として区分機本体103へ送信する。
図1に示す構成例において、VCD132は、CPU133、不揮発性メモリ134、RAM(Random Access Memory)135、ROM(Read Only Memory)136、表示部137、および、入力部138などを有する。
CPU133は、VCD132全体の制御を司る制御部として機能する。CPU133は、ROM136あるいは不揮発性メモリ134に記憶されている制御プログラム及び制御データに基づいて種々の処理を行う。不揮発性メモリ134は、データの書き込み及び書換えが可能な不揮発性のメモリにより構成される。RAM135は、揮発性のメモリである。ROM136は、VCD132の制御用のプログラム及び制御データなどが予め記憶される書換え不可の不揮発性メモリである。
表示部137は、画像蓄積分配装置131から供給される区分対象物の画像やオペレータが入力した情報などを表示する。入力部138は、表示部137に表示された画像に含まれる区分情報をオペレータが入力するためのデバイスである。たとえば、入力部138は、キーボードおよびポインティングデバイスなどにより構成される。
次に、区分装置101における区分処理モードについて説明する。
区分処理モードでは、第2認識部119による認識処理を行わずに、第1認識部118が稼働して区分対象物の区分情報を認識する。すなわち、区分処理モードは、第1認識部118および第2認識部119に対する認識評価を行わずに、第1認識部118を用いて区分対象物を区分する。
図2は、区分装置101における区分処理モードでの区分処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
区分処理モードでの区分処理を実行する場合、オペレータは、処理対象とする区分対象物を供給部111にセットし、オペレーションパネル117で区分処理モードを指定して区分処理の開始を指示する。区分処理モードでの処理開始が指示されると、区分制御部110は、供給部111から1つずつ区分対象物を供給し、供給部111から供給される区分対象物を主搬送路112により搬送させる。
主搬送路112により区分対象物が搬送されると、区分対象物が主搬送路112を搬送されると、BCR113は、主搬送路112により搬送される区分対象物に印字されたバーコードを読取る。BCR113によってバーコードが読み取れた場合、区分制御部110は、読取ったバーコードによって区分情報を特定する。区分情報が特定できた場合(S10、YES)、区分制御部110は、当該区分対象物をバーコードが示す区分情報に基づいて区分する(S18)。
BCR113が読取るバーコードで区分情報が特定できなかった場合(S10、NO)、区分制御部110は、スキャナ114によって読取る当該区分対象物の画像を第1認識部118へ供給する。スキャナ114から区分対象物の画像を取得すると(S11)、第1認識部118は、取得した区分対象物の画像に対して区分情報の認識処理を実行する(S12)。第1認識部118は、設定されている各種のパラメータを用いた認識処理によって区分対象物の画像から区分情報を認識する。
区分情報が認識できた場合(S13、YES)、第1認識部118は、認識処理の結果として、認識した区分情報を区分制御部110へ送信する(S14)。第1認識部118から認識結果としての区分情報を取得すると、区分制御部110は、認識結果として得られた区分情報に基づいて当該区分対象物を区分する(S18)。
また、区分情報が認識できなかった場合(S13、NO)、第1認識部118は、認識不可となったことを示す情報を区分制御部110へ送信する。認識不可となった旨の情報を受けた区分制御部110は、区分情報が認識できなかった区分対象物に対する識別情報(ID)を示すIDバーコードをBCW115によって当該区分対象物に印字する。区分制御部110は、区分情報が認識できずにIDバーコードを印字した区分対象物をVCS排除箱に区分する。VCS排除箱に区分された区分対象物は、たとえば、オペレータによって供給部111に再供給される。
また、VCSI/F121は、認識不可となった区分対象物の画像と識別情報とを対応づけたデータをVCS104の画像蓄積分配装置131へ送信する(S15)。
VCS104において、画像蓄積分配装置131は、区分機本体103から供給された区分対象物の画像をVCD132へ配信し、VCD132からオペレータが入力する打鍵情報としての区分情報を取得する(S16)。画像蓄積分配装置131は、VCD132から得られた打鍵情報としての区分情報と当該区分対象物の識別情報とを対応づけたデータを区分機本体103へ供給する。
VCSI/F121は、VCS104から得られる打鍵情報としての区分情報と識別情報とを対応づけたデータを不揮発性メモリ122に保存する(S17)。これにより、識別情報を示すIDバーコードが印字された区分対象物は、IDバーコードから特定される識別情報に対応する打鍵情報としての区分情報に基づいて区分可能となる。
すなわち、VCS排除箱に集積された区分対象物が供給部111に再供給されると、区分制御部110は、BCR113が読取るIDバーコードが示す識別情報に基づいて打鍵情報としての区分情報を特定し、特定した区分情報に基づいて当該区分対象物を区分する。
なお、区分制御部110は、住所情報が認識できなかった区分対象物がVCS排除箱に区分される前に打鍵情報を受信する場合、当該打鍵情報に基づいて区分対象物を区分しても良い。
以上のように、区分装置101は、区分処理モードにおいて、第1認識部118の認識処理によって得られる区分情報に基づいて区分対象物の区分を実施する。ただし、上述した区分処理モードでは、第2認識部119による認識処理を実行されない。本実施形態に係る区分装置は、上述した区分処理モードの他に、第2認識部119による認識処理を用いた認識性能を評価する認識評価モードを有する。
次に、区分機本体103における認識評価モードについて説明する。
区分機本体103における認識制御部120は、認識評価モードにおいて第1認識部118の認識処理および第2認識部119による認識処理を評価する。認識制御部120は、第1認識部118および第2認識部119の認識結果に基づいて打鍵処理の要否を判定する機能、および、打鍵処理の結果を用いて第1認識部118および第2認識部119による認識処理を評価する機能を有する。
認識評価モードにおいて、認識制御部120は、認識評価のためのサンプルとする区分対象物の画像に対して第1認識部118および第2認識部119がそれぞれ区分情報の認識処理を行う。認識制御部120は、1つの区分対象物に対する第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とからそれぞれ取得する。認識制御部120は、認識できた場合には認識処理の結果としての区分情報を取得する。また、区分情報として認識できなかった場合、つまり、認識処理が失敗した場合、認識制御部120は、認識不可という認識処理の結果を取得する。
認識制御部120は、第1認識部118または第2認識部119の認識結果が「認識不可」である場合、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが異なる場合、当該区分対象物の区分情報をVCS104での打鍵処理によって取得するものと判断する。打鍵処理を行う場合、認識制御部120は、当該区分対象物の画像を当該区分対象物の識別情報とともにVCS104の画像蓄積分配装置131へ送信する。
認識制御部120は、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とVCS104による打鍵処理結果(打鍵情報)とに基づいて、第1認識部118および第2認識部119の認識処理を評価する。認識制御部120は、VCS104での打鍵処理で得られた打鍵情報としての区分情報を正しい区分情報として、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とを集計する。
認識制御部120は、集計した情報に基づいて第1認識部118に設定する認識処理を第2認識部に設定されている認識処理に切替えるか否かを判断する。たとえば、認識制御部120は、第1認識部118の認識結果に対する正否の判定結果と第2認識部119の認識結果に対する正否の判定結果とを比較する。この比較によって、認識制御部120は、第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替えることで区分処理モードにおける区分情報の認識性能が改善するか否かを判定する。
認識制御部120は、認識性能が改善すると判定した場合、第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替える。たとえば、第1認識部118と第2認識部119とに異なる認識処理用のパラメータが設定されている場合、認識制御部120は、第1認識部118に設定するパラメータを第2認識部119に設定されているパラメータに更新する。
次に、区分装置101における認識制御部120による集計処理について説明する。
認識制御部120は、認識評価モードにおいて、第1認識部118および第2認識部119による認識結果の正否を、「正読」、「誤読」、「不読」の何れかに判定(推定)するものとする。また、本実施形態では、打鍵処理で得られる打鍵情報としての区分情報を正しい区分情報(正解)として各認識部の認識結果の正否を判定するものとする。「正読」は認識結果として得られた区分情報が正しいと判定された事を意味する。つまり、「正読」は打鍵処理で得られる打鍵情報としての区分情報と各認識部の認識結果として得られた区分情報が一致する事を意味する。「誤読」は認識結果として得られた区分情報が正しくないと判定されたことを意味する。つまり、「誤読」は打鍵処理で得られる打鍵情報としての区分情報と各認識部の認識結果として得られた区分情報が一致しない事を意味する。「不読」は認識処理によって区分情報としての認識結果が得られなかったと判定されたことを意味する。
さらに、認識制御部120は、第1認識部118および認識部119による認識結果の正否に応じて認識性能の指標を判定する。認識性能の指標としては、誤読率、正読率、不読率、誤読数、正読数、不読数などがありうる。ただし、認識処理の認識性能を評価するための指標は、上記の指標に限られるものではない。認識制御部120は、第1認識部118の認識処理を第2の認識部119に設定されている認識処理に切替えるべきかを判定できうる指標であれば良い。
誤読数は、各認識部による認識結果としての区分情報が不正解(誤読)であると判定された区分対象物の数である。誤読率は、認識評価に用いた区分対象物の全数に対する誤読と判定された区分対象物の数の割合である。すなわち、誤読率は誤読数÷全数によって算出される。
正読数は、各認識部による認識結果としての区分情報が正解(正読)であると判定された区分対象物の数である。正読率は、認識評価に用いた区分対象物の全数に対する正読と判定された区分対象物の数の割合である。すなわち、正読率は正読数÷全数によって算出される。
不読数は、各認識部において認識不可(不読)となった区分対象物の数である。不読率は、認識評価に用いた区分対象物の全数に対する認識不可となった区分対象物の数の割合である。すなわち、不読率は不読数÷全数によって算出される。
なお、全数は、正読数+誤読数+不読数であり、各認識部の認識率は(正読数+誤読数)÷全数で算出される。
上記のような正読と誤読とを正確に判定するためには、区分対象物の正しい区分情報を特定し、正しい区分情報と認識結果とが一致するか否かを確認する必要がある。本実施形態においては、VCS104でオペレータが入力する打鍵情報を正しい区分情報とする。これにより、区分装置101は、区分処理に用いるVCS104を利用して正しい区分情報としての打鍵情報を取得できるため、追加の設備投資を削減しつつ、信頼度の高い住所情報を得ることができる。
しかしながら、認識評価モードにおいてサンプルとする区分対象物が多ければ多いほど、全ての区分対象物について区分情報の打鍵処理を実施するのは手間や時間がかかる。このため、本実施形態では、第1認識部118による認識結果または第2認識部119による認識結果の少なくとも何れか一方が「認識不可」である場合、または、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが異なる場合、当該区分対象物に対する打鍵情報を取得するものとする。
次に、認識処理の認識性能を評価する指標の一例として、第2認識部119の誤読率および正読率を算出する計算手順の例について説明する。
図3は、打鍵処理の有無、第1認識部118の認識結果に対する評価、および、第2認識部119の認識結果に対する評価などの情報の一例をまとめた図である。
図3に示す例は、認識結果を集計するための10通りの場合分け(ケースA−J)の例を示している。
ケースAおよびケースDは、第1認識部118および第2認識部119が共に区分情報が認識でき(認識可)、かつ、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが同一である場合である。ケースAおよびケースDでは、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが同一であるため、打鍵処理がされず、正しい区分情報としての打鍵情報が確定しない。このため、ケースAは、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とがともに正読であることを想定し、ケースDは、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とがともに誤読であることを想定する。
また、ケースJは、第1認識部118および第2認識部119が共に区分情報が認識できなかった場合(認識不可)である。ケースJでは、第1認識部118の認識結果も第2認識部119の認識結果も存在しないため、認識評価モードにおいては正しい区分情報と比較する必要がないと考えられる。このため、認識評価モードにおいて、ケースJでは、打鍵処理が実施されず、正しい区分情報としての打鍵情報が確定しない。
なお、認識評価モードにおいて、区分装置101は、ケースJのように第1認識部118および第2認識部119が共に認識不可である場合であっても、打鍵処理を行うようにしても良い。たとえば、認識評価モードにおいて、区分装置101は、第1認識部118または第2認識部119の何れかが認識不可である場合には直ちに打鍵処理を実施するような制御しても良い。
上述したケースA、ケースDおよびケースJは打鍵情報が無い場合であるため、認識評価モードにおいて打鍵処理が必要となる件数は、ケースA、ケースDおよびケースJ以外のケースとなる。言換えると、第1認識部118および第2認識部119が共に認識可で同じ認識結果となる件数が多ければ多いほど、認識評価モードにおいて打鍵処理が必要な件数は少なくなる。
また、ケースB,C,E,F,G,H,Iは、第1認識部118による認識結果と第2認識部119による認識結果とが異なるか否かの条件、または、ある区分対象物に対する第1認識部118による認識結果と、同じ区分対象物に対する第2認識部119による認識結果の双方が「認識不可」であるとの条件を満たすか否かを判定した後に、いずれかの条件を満たすケースにおける認識結果と打鍵情報とを比較することで特定することができる。
ケースB,C,Eは、第1認識部118および第2認識部119が共に認識可で、かつ、第1認識部118による認識結果と第2認識部119による認識結果とが異なる場合である。ケースB,C,Eでは、VCS104による区分情報の打鍵処理を実行し、正しい区分情報としての打鍵情報を取得する。
ケースBは、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが異なり、第1認識部118の認識結果が正読(打鍵情報と一致)、かつ、第2認識部119の認識結果が誤読(打鍵情報と不一致)である。ケースCは、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが異なり、第1認識部118の認識結果が誤読、かつ、第2認識部119の認識結果が正読である。ケースEは、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが異なり、かつ、第1認識部118および第2認識部119の認識結果が共に誤読である。
ケースF,G,H,Iは、第1認識部118または第2認識部119の認識結果の何れか一方が認識不可となる場合である。ケースF,G,H,Iでは、VCS104による区分情報の打鍵処理を実行し、正しい区分情報としての打鍵情報を取得する。
ケースFは、第1認識部118の認識結果が正読(打鍵情報と一致)、かつ、第2認識部119が認識不可である。ケースGは、第1認識部118の認識結果が誤読(打鍵情報と不一致)、かつ、第2認識部119の認識結果が認識不可である。ケースHは、第1認識部118が認識不可、かつ、第2認識部119の認識結果が正読(打鍵情報と一致)である。ケースGは、第1認識部118が認識不可、かつ、第2認識部119の認識結果が誤読(打鍵情報と不一致)である。
次に、図3に示すようなケースごとに集計した数に基づいて認識性能を評価する各指標を計算する手順の例について説明する。
ここで、区分装置101は、認識評価モードにおいて、供給部111に供給する区分対象物の総数をN(たとえば10000程度)個とする。上述した図3に示すようなケースごとの数を集計すると、認識制御部120は、以下の手順によって認識性能を評価する各指標を計算できる。
認識制御部120は、認識評価モードでサンプルとする全ての区分対象物(N個)に対して、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果と打鍵情報とを用いて、第1認識部118および第2認識部119の認識結果が、正読、誤読、不読のいずれに該当するかを判定する。当該判定の結果により、認識制御部120は、各ケース、すなわちケースB,C,E,F,G,H,Iにそれぞれ該当する区分対象物の数を得る。便宜上、各ケースの数をB、C、E、F、G、H、Iとする。また、ケースA,D,Jにそれぞれ該当する区分対象物の数をA、D、Jとする。
第1認識部118の誤読数は、第1認識部118の認識結果が誤読であるケースの区分対象物の総数、すなわちB+D+E+Gで計算することができる。第2認識部119の誤読数は、第2認識部119の認識結果が誤読であるケースに該当する区分対象物の数、すなわちC+D+E+Iで計算することができる。
ここで、実際にはDは未知のため、推定する必要がある。
Dを推定する一つの方法として、第1認識部118の誤読率がαであると仮定として、α×N=B+D+E+Gとする。
これにより、認識制御部120は、D=α×N−B−E−Gと推定する。このように推定した結果をもとに、認識制御部120は、第2認識部119の誤読数を、α×N+C+I−B−Gとして算出(推定)する。
これらの推定値から、計算部120eは、第1認識部118の誤読率と第2認識部119の誤読率をそれぞれ計算し、当該計算結果に基づいて認識性能を評価する。
同様な計算手順によって、認識制御部120は、第1認識部118の正読率と第2認識部119の正読率も計算できる。
具体的には、表1より、第1認識部118の正読数は、第1認識部118の認識結果が正読であるケースに該当する区分対象物の総数、すなわちA+C+Fで計算することができる。第2認識部119の正読数は、第2認識部119の認識結果が正読であるケースに該当する区分対象物の総数、すなわちA+B+Hで計算することができる。
ここで、実際にはAは未知のため、推定する必要がある。
Aを推定する一つの方法として、第1認識部118の正読率がβであると仮定として、β×N=A+C+Fとする。
これにより、認識制御部120は、A=β×N−C−Fと推定する。このように推定したAの結果をもとに、認識制御部120は、第2認識部119の正読数を、β×N−C−F+B+Hとして計算(推定)することができる。
これらの推定値から、認識制御部120は、第1認識部118の正読率と第2認識部119の正読率をそれぞれ計算できる。
たとえば、第1認識部118の誤読率αは、過去の区分処理モードでの区分処理によって区分した区分対象物における誤読(誤配送、誤区分)の統計情報などから見積もれば良い。同様に第1認識部118の正読率βは、過去の区分処理モードでの区分処理によって区分した区分対象物に対する誤読(誤区分、誤配送)などの統計情報から見積もれる。これらのような第1認識部118の誤読率α、第1認識部118の正読率βは、不揮発性メモリ122に記憶されるものとする。
また、認識制御部120は、第1認識部118の誤読率αを仮定せずに、Dに適用な値、例えば、D=0.01N(全数の1%がDに該当する)として第1認識部118による誤読数と第2認識部119の誤読数をそれぞれ計算してもよい。
認識制御部120は、計算した性能の各指標をオペレータ向けにオペレーションパネル117の表示装置に表示しても良い。
また、認識制御部120は、計算した性能の各指標に基づいて、第1認識部118を稼働させたときの区分処理にかかるコストと第2認識部119を稼働させたときの区分処理にかかるコストとをそれぞれ求め、これらの差分を区分処理にかかるコスト低減額として求め、当該求めたコスト低減額をオペレーションパネル117の表示装置に表示してもよい。
なお、上述した例において、認識制御部120は、第1認識部と第2認識部との2つの認識処理に対して認識性能を評価する指標を計算したが、3つ以上の認識部に対して認識性能を評価する指標を計算しても良い。
次に、第1の実施形態に係る区分装置101における認識評価モードでの動作について説明する。
図4は、第1の実施形態に係る区分装置101における認識評価モードでの動作例を説明するためのフローチャートである。
第1認識部118および第2認識部119に対する認識評価を実行する場合、オペレータは、認識評価を行うためのサンプルとする区分対象物を供給部111にセットし、オペレーションパネル117で認識評価モードを指定する。認識評価モードでの処理開始が指示されると、区分制御部110は、供給部111から1つずつ区分対象物を供給し、供給部111から供給される区分対象物を主搬送路112により搬送させる。
主搬送路112により区分対象物が搬送されると、スキャナ114は、主搬送路112により搬送される区分対象物の画像を撮像する(S21)。スキャナ114は、撮影した区分対象物の画像を第1認識部118および第2認識部119へ供給する。スキャナ114から区分対象物の画像が供給されると、第1認識部118および第2認識部119は、それぞれ、当該区分対象物の画像に含まれる区分情報の認識処理を実行する(S22、S23)。第1認識部118および第2認識部119は、それぞれの認識結果を認識制御部120へ送信する。
認識制御部120は、第1認識部118および第2認識部119からの認識結果を示す情報を取得すると、第1認識部118または第2認識部119の何れか一方が認識不可であるかを判定する(S24)。第1認識部118または第2認識部119の何れか一方が認識不可である場合(S24、YES)、認識制御部120は、当該区分対象物の画像を打鍵処理の対象として、当該区分対象物の識別情報と対応づけてVCS104へ送信する(S26)。
また、第1認識部118および第2認識部119の両方が認識可である場合、または、第1認識部118および第2認識部119の両方が認識不可である場合(S24、NO)、認識制御部120は、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが不一致であるかを判断する(S25)。
第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが一致する場合(S25、NO)、認識制御部120は、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが一致したことを不揮発性メモリ122に記憶する(S29)。また、認識制御部120は、当該区分対象物に対する第1認識部118による認識結果と第2認識部119による認識結果とを不揮発性メモリ122に記憶しても良い。また、第1認識部118と第2認識部119とが共に認識不可である場合(S25、NO)、認識制御部120は、処理結果として、第1認識部118と第2認識部119とが共に認識不可であることを不揮発性メモリ122に記憶する(S29)。
また、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが不一致である場合(S25、YES)、認識制御部120は、VCSI/F121を介して、当該区分対象物の画像と識別情報とを対応づけたデータ(ビデオコーディングデータ)をVCS104へ送信する(S26)。VCS104は、VCSI/F121から供給される区分対象物の画像を画像蓄積分配装置13が受信して記憶する。
すなわち、第1認識部118または第2認識部119の何れか一方が認識不可となった場合、または、第1認識部118の認識結果と第2認識部119の認識結果とが一致しない場合、認識制御部120は、当該区分対象物の区分情報をVCS104による打鍵処理によって取得するものとする。
VCS104の画像蓄積分配装置131は、区分機本体103から送信された区分対象物の画像をVCD132へ配信する。VCD132は、配信された区分対象物の画像を表示部137に表示し、オペレータに打鍵を促す。VCD132では、表示部137に表示された区分対象物の画像を見るオペレータが打鍵情報として区分情報を入力部により入力する。VCS104は、VCD132によりオペレータが入力する打鍵情報としての区分情報を取得する処理を行う(S27)。VCS104は、VCD132による打鍵情報を得て、当該打鍵情報を画像蓄積分配装置131へ送信する。画像蓄積分配装置131は、各VCD132から取得した打鍵情報を区分機本体203へ送信する。
区分機本体103は、VCSI/F121を介してVCS104からの打鍵情報を取得する(S28)。VCS104から打鍵情報を取得すると、認識制御部120は、区分対象物に対する、第1認識部118による認識結果と第2認識部119による認識結果とVCS104による打鍵情報とを不揮発性メモリ122に記憶する。さらに、認識制御部120は、VCS104による打鍵情報を正しい区分情報として第1認識部118による認識結果と第2認識部119による認識結果とが正解(正読)であるか不正解(誤読)であるかを判定する。これにより、認識制御部120は、第1認識部118の認識結果の正否と第2認識部119の認識結果の正否とを不揮発性メモリ122に記憶する(S29)。
認識制御部120は、S21−S29の処理を全てのサンプルとする区分対象物について実行する。サンプルとする全ての区分対象物について処理が終了すると(S30、YES)、認識制御部120は、集計処理を行う(S31)。集計処理は、全ての区分対象物に対する第1認識部118および第2認識部119の認識結果を集計し、集計結果から第1認識部118および第2認識部119の認識性能の示す指標(誤読率、正読率、認識率など)を算出する。たとえば、認識制御部120は、全ての区分対象物に対する第1認識部118および第2認識部119の認識結果を上述したようなケースごとに集計し、集計結果から第1認識部118および第2認識部119の誤読率、正読率、認識率などの指標を算出する。認識制御部120は、算出した認識性能を示す指標をオペレーションパネル117の表示部に表示しても良い。
認識制御部120は、集計処理の結果として得られる認識性能を示す指標(認識率、正読率、誤読率、正読数、誤読数など)に基づいて第1認識部118の認識処理を第2認識部119に設定されている認識処理に切替えるかを判断する(S32)。すなわち、集計処理において認識性能を示す指標を算出すると、認識制御部120は、第1認識部118の認識性能を示す指標と第2認識部119の認識性能を示す指標とを比較し、第1認識部118の認識処理を第2認識部119に設定されている認識処理に基づいて切替えるか否かを判断する。
たとえば、認識制御部120は、第1認識部118の認識性能の指標に対して、第2認識部119の認識性能の指標が改善を示す場合、第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替えると判断する。例えば、第2認識部119の認識率(または正読率)が第1認識部118の認識率(または正読率)よりも所定値以上大きい場合、認識制御部120は、今後の区分処理モードで使用する区分情報の認識部としての第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替えると判断する。また、認識制御部120は、正読数あるいは誤読数などを比較して、第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替えるかを判断しても良い。
認識制御部120は、切替えると判断した場合(S32、YES)、認識制御部120は、第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替える(S33)。たとえば、認識制御部120は、第1認識部118に設定されているパラメータを第2認識部に設定されているパラメータに書き換える。また、認識制御部120は、第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替える旨の案内をオペレーションパネル117に表示し、オペレータが第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替える作業を促すようにしても良い。
以上説明したように、第1の実施形態に係る区分装置は、第1認識部の認識結果と第1認識部とは異なる認識処理を行う第2認識部の認識結果とが異なる場合、または、前記第1認識部または前記第2認識部の何れかが認識不可である場合、VCSによる打鍵情報としての区分情報を取得する。第1の実施形態に係る区分装置は、複数の区分対象物に対する第1認識部の認識結果と第2認識部の認識結果と打鍵情報とに基づいて第1認識部の認識処理を第2認識部の認識処理に切り替えるか否かを判断する。
これにより、第1の実施形態によれば、区分装置は、経時変化などによって第1認識部による認識処理が第2認識部の認識処理よりも劣る状況になると、区分処理モードで使用する第1認識部の認識処理を簡単に第2認識部の認識処理に切り替えることができる。また、第1の実施形態によれば、実際の運用において稼働中の区分装置であっても、各区分装置が独立して認識処理の切り替えを簡単に行える。
また、第1実施形態に係る区分装置は、第1認識部の認識結果と第2認識部の認識結果とが異なる場合、第1認識部または第2認識部の何れかが認識不可である場合、VCSによる打鍵処理を行い、打鍵情報を正しい区分情報として第1及び第2認識部の認識性能を示す指標を算出する。これにより、第1の実施形態によれば、各認識部の認識結果の正否を判定するための正解とする打鍵情報を得る打鍵処理の数を低減して認識評価にかかる手間やコストを低減することができる。
さらに、第1の実施形態に係る区分装置は、区分処理において第1認識部の認識処理の認識性能を示す指標に対して、第2認識部の認識処理の認識性能を示す指標が所定値以上の改善を示す場合、今後の区分処理モードで運用する認識エンジンとしての第1認識部が実行する認識処理を第2認識部に設定された認識処理に切替える。これにより、第1の実施形態に係る区分装置は、第1認識部の認識処理を実際に処理する区分対象物(サンプル)に応じて適宜更新が可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
図5は、第2の実施形態の区分装置201を含む区分システム200の構成例を概略的に示すブロック図である。
第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した図1乃至図4に示した要素と共通する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図5に示すように、第2の実施形態に係る区分システム200は、区分装置201とサーバ装置202とを通信ネットワークを介して通信可能に接続したシステムである。区分装置201とサーバ装置202とを通信可能とする通信ネットワークは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などのネットワークである。
図5に示す区分システムにおいて、区分装置101は、第1の実施形態で説明した区分装置101と同様な構成を有し、さらに、サーバ装置202との通信するためのインターフェース160を有する。
通信インターフェース160は、NIC(Network Interface Card)などの通信インターフェースである。通信インターフェース160は、区分装置201とサーバ装置202との間を通信ネットワークに応じた通信機器で構成する。
区分装置201の認識制御部120は、通信インターフェース160を介してサーバ装置202から設定データをダウンロードする機能を有する。また、認識制御部120は、サーバ装置202からダウンロードした設定データに基づいて区分機本体103内の第2認識部119の認識処理に用いるパラメータなどのデータを更新する機能を有する。
サーバ装置202は、制御部210、不揮発性メモリ211および通信インターフェース(I/F)212を有する。サーバ装置202は、いわゆるクラウドを実現する装置であり、区分装置201と通信ネットワークを介して通信可能なコンピュータであれば良い。
サーバ装置202の制御部210は、CPU、バッファメモリ、プログラムメモリ、及び不揮発性メモリなどを備える。制御部210は、プログラムメモリに記憶されているプログラムをCPUにより読み出して実行することにより、種々の処理を実現することができる。
不揮発性メモリ211は、区分機本体103における第2認識部119の認識処理に用いるパラメータなどの設定データを格納する。不揮発性メモリ211が格納するパラメータは、区分対象物のデザインあるいは区分対処物に表示する区分情報のフォーマットなどの傾向などに応じた新たなパラメータとして逐次更新可能な設定データである。
通信I/F212は、通信ネットワークを介して区分機本体103と通信可能に接続される。通信インターフェース212は、NIC(Network Interface Card)などの通信インターフェースである。通信インターフェース212は、サーバ装置202と区分装置201との間の通信ネットワークに応じた通信機器で構成する。
図6は、図5に示される区分装置101における第2認識部の認識処理に用いるパラメータの更新処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図6に示すように、区分機本体103の認識制御部120は、所定のタイミングで、通信インターフェース160を介してサーバ装置202にアクセスする(S211)。サーバ装置202にアクセスすると、認識制御部120は、第2認識部119の認識処理に適用するパラメータなどの設定データがサーバ装置202の不揮発性メモリ211に格納されているかを判断する(S212)。第2認識部119に適用する設定データが格納されている場合(S212、YES)、認識制御部120は、サーバ装置202から第2認識部119の認識処理に適用可能なパラメータなどの設定データをダウンロードする(S213)。
サーバ装置202から設定データをダウンロードすると、認識制御部120は、ダウンロードしたパラメータなどの設定データを第2認識部119の内部メモリに格納されている設定データに上書きすることで更新処理を行う(S214)。これにより、第2認識部119は、区分処理の認識に用いるパラメータなどの設定データがサーバ装置202から提供される設定データに上書きされて更新される。
以上のように、第2の実施形態に係る区分装置は、区分機本体における第2認識部の認識処理に適用するパラメータなどの設定データをサーバ装置からダウンロードする。区分装置は、サーバ装置からダウンロードする設定データに基づいて第2認識部認識処理の設定などを更新する。
これにより、第2実施形態によれば、区分装置は認識部が認識処理に用いるパラメータなどの設定データをサーバ装置に設定した設定データで容易に更新できる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
図7は、第3の実施形態の区分システム300の構成例を概略的に示すブロック図である。
第3の実施形態では、第1の実施形態で説明した図1または第2の実施形態で説明した図5に示す構成要素と共通する構成要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図7に示すように、第3の実施形態に係る区分システム300は、区分装置301(301A、301B、…)とサーバ装置302とを通信ネットワークを介して通信可能に接続したシステムである。区分装置301とサーバ装置202とを通信可能とする通信ネットワークは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などのネットワークである。
区分システム300は、区分装置301Aの区分機本体103が区分処理モードで使用する認識エンジンとしての第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替えた場合、認識処理の切替を実施した旨をサーバ装置202へ通知する。サーバ装置202は、別の区分装置300Bに認識処理の切り替えを通知する。これにより、認識処理の切り替えの通知を受けた各区分装置301B、…は、それぞれの区分機本体103内で運用する認識エンジンを第1認識部118の認識処理から第2認識部119の認識処理に切替える。
図7に示す区分システム300において、区分装置301は、第1の実施形態で説明した区分装置101と同様な構成を有し、さらに、サーバ装置302との通信するためのインターフェース160を有する。通信インターフェース160は、NIC(Network Interface Card)などの通信インターフェースである。通信インターフェース160は、区分装置301とサーバ装置302との間を通信ネットワークに応じた通信機器で構成する。
区分装置301Aの認識制御部120は、第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替えた場合、認識処理の切り替えを実施した旨をサーバ装置302へ通知する。また、区分装置301Aの認識制御部120は、サーバ装置302から他の区分装置301Bにおいて第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替えた旨の通知を受信した場合、区分装置301Aの区分機本体103における第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理認識処理に切り替る処理を実施する。
サーバ装置302は、制御部210、不揮発性メモリ211および通信インターフェース(I/F)212を有する。サーバ装置302は、いわゆるクラウドを実現する装置であり、各区分装置301と通信ネットワークを介して通信可能なコンピュータであれば良い。サーバ装置302の制御部310は、CPU、バッファメモリ、プログラムメモリ、及び不揮発性メモリなどを備える。制御部310は、プログラムメモリに記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する種々の処理を実現する。
図8は、第3の実施形態に係る区分システム300における認識処理の切替処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図8に示すように、区分装置301において、区分機本体103の認識制御部120は、第1の実施形態で説明したS42のような切替処理によって第1認識部118の認識処理を第2認識部119の認識処理に切替えた場合(S321、YES)、認識処理の切替を実施したことを示す通知をサーバ装置302へ送信する(S322)。
サーバ装置302の制御部310は、区分装置301(301A)から認識処理の切替を実施した旨の通知を受けると、他の区分装置301(301B)へ認識処理の切替えを指示する切替要求を送信する。
また、サーバ装置302から認識処理の切替要求を受けた場合(S323、YES)、区分装置301における区分機本体103の認識制御部120は、当該区分機本体103内における第1認識部118の認識処理を第2認識部119に設定されている認識処理に切替える(S324)。
以上のように、第3の実施形態に係る区分装置は、区分機本体が区分処理モードで使用する認識エンジンとしての第1認識部の認識処理を第2認識部の認識処理に切替えた場合、認識処理の切替えを実施したことをサーバ装置へ通知する。また、サーバ装置は、認識処理を切替えた通知を受けた場合、他の区分装置へ認識処理を切替える旨の切替要求を送信する。
これにより、第3の実施形態によれば、複数の区分装置を通信接続するシステム構成において、1つの区分装置が認識処理を切替えたことを他の区分装置へ通知でき、1つの区分装置での認識処理の切替えに応じて複数の区分装置における認識処理の切替を連動して実施することが可能となる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
図9は、第4の実施形態に係る区分システム400の構成例を概略的に示すブロック図である。
第4の実施形態では第3の実施形態で説明した図7に示す構成要素と共通する構成要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図9に示すように、第4の実施形態に係る区分システム400は、区分装置401(401A、401B、…)とサーバ装置402とを通信ネットワークを介して通信可能に接続したシステムである。区分装置401とサーバ装置402とを通信可能とする通信ネットワークは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などのネットワークである。
区分システム400は、第1乃至第3の実施形態で説明した区分機本体103内の第2認識部119と同様な認識処理をサーバ装置402が実施する。区分装置401の区分機本体103は、図1に示す第2認識部119が省略され、認識制御部120が図1の第2認識部119に相当する認識処理をサーバ装置402へ依頼し、サーバ装置402から認識結果を取得する機能を有する。
図9に示す区分システム400において、区分装置401は、第3の実施形態で説明した区分装置301の構成から第2認識部119が省略された構成を有する。また、区分装置401の認識制御部120は、認識評価モードにおいて、第1認識部118の認識結果とサーバ装置402に依頼した第2認識部に相当する認識処理の結果(サーバ装置402が実施する第2認識部の認識結果)とVCSでの打鍵情報とに基づいて、第1認識部118をサーバ装置402が実施する第2認識部の認識処理に切替えるかを判断する。
図10は、第4の実施形態に係る区分システム400における認識評価モードでの動作例を説明するためのフローチャートである。
認識評価モードを実行する場合、オペレータは、認識評価を行うためのサンプルとする複数の区分対象物を供給部111にセットし、オペレーションパネル117で認識評価モードを指定する。認識評価モードでの処理開始が指示されると、区分制御部110は、供給部111から1つずつ区分対象物を供給し、供給部111から供給される区分対象物を主搬送路112により搬送させる。
主搬送路112により区分対象物が搬送されると、スキャナ114は、主搬送路112により搬送される区分対象物の画像を撮像する(S411)。スキャナ114は、撮影した区分対象物の画像を第1認識部118へ供給する。スキャナ114から区分対象物の画像が供給されると、第1認識部118は、当該区分対象物の画像に含まれる区分情報の認識処理を実行する(S412)。第1認識部118および第2認識部119は、それぞれの認識結果を認識制御部120へ送信する。
また、認識制御部120は、スキャナ114が撮像した区分対象物の画像とともに第2認識部に相当する認識処理(第1認識部の認識処理とはパラメータなどが異なる第2の認識処理)の依頼をサーバ装置402へ送信する(S413)。サーバ装置402へ認識処理(第2の認識処理)を依頼した後、認識制御部120は、サーバ装置402から第2認識部の認識処理に相当する第2の認識処理の認識結果(以下、サーバ装置402の認識結果と称する)を取得する(S414)。
認識制御部120は、第1認識部118の認識結果とサーバ装置402の認識結果とを取得すると、第1認識部118またはサーバ装置402の認識結果の何れか一方が認識不可であるかを判定する(S415)。第1認識部118またはサーバ装置402の認識結果の何れか一方が認識不可である場合(S416、YES)、認識制御部120は、当該区分対象物の画像を打鍵処理の対象として、当該区分対象物の識別情報と対応づけてVCS104へ送信する(S417)。
また、第1認識部118およびサーバ装置402の認識結果の両方が認識可である場合、または、第1認識部118およびサーバ装置402の認識結果の両方が認識不可である場合(S415、NO)、認識制御部120は、第1認識部118の認識結果とサーバ装置402の認識結果とが不一致であるかを判断する(S416)。
第1認識部118の認識結果とサーバ装置402の認識結果とが一致する場合(S416、NO)、認識制御部120は、第1認識部118の認識結果とサーバ装置402の認識結果とが一致したことを不揮発性メモリ122に記憶する(S420)。また、認識制御部120は、当該区分対象物に対する第1認識部118の認識結果とサーバ装置402の認識結果とを不揮発性メモリ122に記憶しても良い。
また、第1認識部118とサーバ装置402の認識結果とが共に認識不可である場合(S416、NO)、認識制御部120は、処理結果として、第1認識部118とサーバ装置402の認識結果とが共に認識不可であることを不揮発性メモリ122に記憶する(S420)。
また、第1認識部118の認識結果とサーバ装置402の認識結果とが不一致である場合(S416、YES)、認識制御部120は、VCSI/F121を介して、当該区分対象物の画像と識別情報とを対応づけたデータ(ビデオコーディングデータ)をVCS104へ送信する(S417)。VCS104は、VCSI/F121から供給される区分対象物の画像を画像蓄積分配装置13が受信して記憶する。
すなわち、第1認識部118またはサーバ装置402の認識結果の何れか一方が認識不可となった場合、または、第1認識部118の認識結果とサーバ装置402の認識結果とが一致しない場合、認識制御部120は、当該区分対象物の区分情報をVCS104による打鍵処理によって取得するものとする。
VCS104の画像蓄積分配装置131は、区分機本体103から送信された区分対象物の画像をVCD132へ配信する。VCD132は、配信された区分対象物の画像を表示部137に表示し、オペレータに打鍵を促す。VCD132では、表示部137に表示された区分対象物の画像を見るオペレータが打鍵情報として区分情報を入力部により入力する。VCS104は、VCD132によりオペレータが入力する打鍵情報としての区分情報を取得する打鍵処理を行う(S418)。VCS104は、VCD132による打鍵情報を得て、当該打鍵情報を画像蓄積分配装置131へ送信する。画像蓄積分配装置131は、各VCD132から取得した打鍵情報を区分機本体203へ送信する。
区分機本体103は、VCSI/F121を介してVCS104からの打鍵情報を取得する(S419)。VCS104から打鍵情報を取得すると、認識制御部120は、区分対象物に対する、第1認識部118の認識結果とサーバ装置402の認識結果とVCS104による打鍵情報とを不揮発性メモリ122に記憶する。さらに、認識制御部120は、VCS104による打鍵情報を正しい区分情報として、第1認識部118の認識結果とサーバ装置402の認識結果とが正解(正読)であるか不正解(誤読)であるかをそれぞれ判定する。この判定に基づいて、認識制御部120は、第1認識部118の認識結果の正否とサーバ装置402の認識結果の正否とを不揮発性メモリ122に記憶する(S420)。
認識制御部120は、S411−S420の処理を全てのサンプルとする区分対象物について実行する。サンプルとする全ての区分対象物について処理が終了すると(S421、YES)、認識制御部120は、集計処理を行う(S422)。集計処理は、全ての区分対象物に対する第1認識部118およびサーバ装置402の認識結果を集計し、集計結果から第1認識部118およびサーバ装置402の認識処理に対する認識性能を示す指標(誤読率、正読率、認識率など)を算出する。
たとえば、認識制御部120は、全ての区分対象物に対する第1認識部118およびサーバ装置402の認識結果を上述したようなケースごとに集計し、集計結果から第1認識部118およびサーバ装置402の誤読率、正読率、認識率などの指標を算出する。認識制御部120は、算出した認識性能を示す指標をオペレーションパネル117の表示部に表示しても良い。
認識制御部120は、集計処理の結果として得られる認識性能を示す指標(誤読率、正読率、認識率、正読数、誤読数など)に基づいて第1認識部118の認識処理をサーバ装置402で実施した認識処理に切替えるかを判断する(S423)。すなわち、集計処理において認識性能を示す指標を算出すると、認識制御部120は、第1認識部118の認識性能を示す指標とサーバ装置402の認識処理に対する認識性能を示す指標とを比較し、第1認識部118の認識処理をサーバ装置402で実施した認識処理に基づいて切替えるか否かを判断する。
たとえば、認識制御部120は、第1認識部の認識性能の指標に対して、サーバ装置402が実施した認識処理の認識性能の指標が改善を示す場合、第1認識部118の認識処理をサーバ装置402が実施した認識処理に切替えると判断する。例えば、サーバ装置402が実施した認識処理の誤読率(または正読率)が第1認識部118の誤読率(または正読率)よりも所定値以上低い場合、認識制御部120は、今後の区分処理モードで使用する区分情報の認識エンジンとしての第1認識部118の認識処理をサーバ装置402が実施した認識処理に切替えると判断する。また、認識制御部120は、誤読数あるいは正読数などを比較して、第1認識部118の認識処理をサーバ装置402が実施した認識処理に切替えるかを判断しても良い。
認識制御部120は、認識処理を切替えると判断した場合(S423、YES)、第1認識部118の認識処理をサーバ装置402が実施した認識処理(第2の認識処理)に切替える(S424)。認識処理の切替処理として、認識制御部120は、サーバ装置402へ設定データを要求し、サーバ装置402から第2の認識処理の設定データを取得する。第2の認識処理の設定データをサーバ装置402から取得すると、認識制御部120は、サーバ装置402から取得した設定データに基づいて第1認識部118の認識処理を更新する。たとえば、認識制御部120は、第1認識部118に設定されているパラメータをサーバ装置402から取得する第2の認識処理で用いたパラメータに書き換える。
また、認識制御部120は、第1認識部118の認識処理をサーバ装置402が実施した認識処理に切替える旨の案内をオペレーションパネル117に表示し、オペレータが第1認識部118の認識処理をサーバ装置402が実施した認識処理に切替える作業を促すようにしても良い。
以上のように、第4の実施形態に係る区分システムは、区分装置は、第1乃至第3の実施形態で説明した第2認識部による認識処理を、区分装置の区分機本体内ではなく、サーバ装置で実現する構成としたものである。
これにより、第4の実施形態によれば、区分装置における区分情報の認識処理の性能を遠隔で評価することが出来る。また、サーバ装置を複数台の区分装置と通信可能に接続することで、1台のサーバ装置が複数台の区分装置による区分情報の認識処理の性能を評価することができ、区分システム全体として複数台の区分装置の性能評価のためのコストを低減することができる。
なお、上記の各実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、ハードディスクなどの磁気ディスク、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、あるいは、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であっても良い。
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が上記実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
さらに、各実施形態における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記の各実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。なお、各実施形態におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上記の各実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
また、各実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。