JP2019109724A - 異常判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カメラの死角領域が生じていても、異常な行動をしている人物を検知可能とする手段を提供する。【解決手段】画像取得部111は、監視対象領域内に離散配置された複数のカメラ14からの画像を取得する。人物検知部112は、画像取得部111が取得した画像から人物を検知する。検知ログ更新部113は、人物検知部112による検知結果に基づき、人物の移動経路と、移動経路上の死角領域における滞在時間を示すデータを格納する検知ログDBの更新を行う。異常行動判定部114は、検知ログDBに格納されているデータに基づき、対象者の行動が異常であるか否かを判定する。【選択図】図7

Description

本発明は、異常な行動をする人物を検知する技術に関する。
異常な行動をする人物を検知するための技術が提案されている。例えば、特許文献1には、カメラで撮像されている人物の所定エリア内における滞在時間に基づいて、その人物が異常な行動をしているか否かを判定する装置が記載されている。
特開2006−11728号公報
特許文献1に記載の技術による場合、いずれのカメラにも撮像されない死角領域に人物が長時間、滞在していても、その異常な行動は検知されない。従って、異常な行動をしている人物を漏れなく検知するためには、死角領域が生じないように多数のカメラを配置する必要がある。
本発明は、上記の事情に鑑み、カメラの死角領域が生じていても、異常な行動をしている人物を検知可能とする手段を提供する。
上述した課題を解決するため、本発明は、監視対象領域内に離散配置された複数のカメラにより撮像された画像に基づき、対象者が前記監視対象領域のうち前記複数のカメラのいずれの撮像領域でもない死角領域に滞在した時間を特定し、前記死角領域に滞在した時間に基づき、前記対象者の行動が異常であるか否かを判定する異常判定装置を、第1の態様として提供する。
第1の態様の異常判定装置によれば、死角領域が生じていても、異常な行動をする対象者を検知することができる。
第1の態様の異常判定装置において、前記死角領域と隣接する複数の撮像領域のうち前記対象者が前記死角領域に入る前に滞在した撮像領域と前記死角領域から出た後に滞在した撮像領域の組み合わせに応じて特定される基準を用いて、前記対象者の行動が異常であるか否かを判定する、という構成が第2の態様として採用されてもよい。
第2の態様の異常判定装置によれば、対象者の撮像領域間の移動経路に基づいて、異常な行動をしている対象者を検知することができる。
第1の態様又は第2の態様の異常判定装置において、前記死角領域を通過する人物が前記死角領域に滞在する時間の確率分布を用いて、前記対象者の行動が異常であるか否かを判定する、という構成が第3の態様として採用されてもよい。
第3の態様の異常判定装置によれば、対象者が死角領域に滞在する時間に基づいて、異常な行動をしている対象者を検知することができる。
第1の態様乃至第3の態様の異常判定装置において、前記監視対象領域は複数の前記死角領域を含み、複数の前記死角領域の各々に滞在した時間に基づき、前記対象者の行動が異常であるか否かを判定する、という構成が第4の態様として採用されてもよい。
第4の態様の異常判定装置によれば、死角領域が複数ある場合でも、異常な行動をしている対象者を検知することができる。
第1の態様乃至第4の態様の異常判定装置において、前記対象者の行動が異常であると判定した場合、ユーザに対する報知を行う、という構成が第5の態様として採用されてもよい。
第5の態様の異常判定装置によれば、ユーザは異常な行動をしている対象者を知ることができる。
第1の態様乃至第5の態様の異常判定装置において、前記複数のカメラのいずれかにより撮像された画像から抽出した前記対象者の特徴情報を記憶し、前記特徴情報を用いて前記複数のカメラのいずれかにより撮像された画像に写っている人物と前記対象者の同定を行うことにより、前記対象者が前記複数のカメラのいずれかの撮像領域及び前記死角領域の各々に滞在した期間を特定する、という構成が第6の態様として採用されてもよい。
第6の態様の異常判定装置によれば、ある対象者の撮像領域及び死角領域の各々における滞在時間が分かる。
第6の態様の異常判定装置において、前記対象者の特徴情報が、前記複数のカメラのいずれにより撮像された画像からも抽出されない時間が閾値以上に継続した後は、前記対象者の特徴情報の記憶を維持しない、という構成が第7の態様として採用されてもよい。
第7の態様の異常判定装置によれば、監視対象領域外に出た対象者に関する情報が無駄に記憶される不都合が回避される。
一実施形態に係る異常判定システムの構成を示した図。 一実施形態に係る複数のカメラの撮像領域を例示した図。 一実施形態に係る異常判定装置のハードウェア構成を示したブロック図。 一実施形態に係る人物テーブルのデータ構成を例示した図。 一実施形態に係る検知ログDBのデータ構成を例示した図。 一実施形態に係る異常判定システムにおいて検知された人物の移動経路を例示した図。 一実施形態に係る異常判定装置の機能的構成を示したブロック図。 一実施形態に係る異常判定装置の異常行動判定部が行う処理のフローを示した図。 一実施形態に係る遷移確率テーブルのデータ構成を例示した図。 一実施形態に係る正規分布パラメータテーブルのデータ構成を例示した図。 一実施形態に係る未検出時間テーブルのデータ構成を例示した図。 一実施形態に係る異常判定装置の異常行動判定部が用いる確率と異常度の関係を例示したグラフ。 一実施形態に係る異常判定システムにおいて検知された人物の移動経路を例示した図。 一実施形態に係る異常判定システムのディスプレイに表示される画面を例示した図。 一変形例に係る異常判定システムにおいて用いられる滞在時間と確率の関係を例示したグラフ。 一変形例に係る異常判定システムにおいて用いられる滞在時間と確率の関係を例示したグラフ。 一変形例に係る複数のカメラの配置を例示した図。 一変形例に係る複数のカメラの配置を例示した図。
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態に係る異常判定システム1を説明する。異常判定システム1は、通行人の行動が異常であるか否かを判定するシステムである。以下の説明において、異常判定システム1の監視対象領域は駅構内の通路Sであるものとするが、異常判定システム1の監視対象領域は通行人が通行する領域であればいずれであってもよい。
図1は、異常判定システム1の構成を示した図である。図1に例示の異常判定システム1は、異常判定装置11と、ディスプレイ12と、操作装置13と、複数のカメラ14A〜14F(以下、「カメラ14」と総称する)と、スピーカ15を備える。
異常判定装置11は、監視対象領域内に離散配置された複数のカメラ14により撮像された画像に基づき、通路Sの通行人(監視の対象者)の行動が異常であるか否かを判定する装置である。
ディスプレイ12は異常判定装置11に接続され、異常判定装置11のユーザに対し異常判定装置11により行われた判定の結果等の各種情報を表示する。操作装置13はキーボードやマウス等であり、異常判定装置11に接続され、異常判定装置11のユーザが異常判定装置11に対し行うデータ入力等の操作を受け付ける。
カメラ14の各々は異常判定装置11に接続され、撮像領域内を所定の時間間隔で撮像した画像を表す画像データを順次、異常判定装置11に送信する。図2は、複数のカメラ14の各々の撮像領域を示した図である。カメラ14Aは撮像領域aを、カメラ14Bは撮像領域bを、カメラ14Cは撮像領域cを、カメラ14Dは撮像領域dを、カメラ14Eは撮像領域eを、カメラ14Fは撮像領域fを、各々撮像する。なお、通路Sは一方通行であり、図2の左から右に向かう方向に通行人が通行することが想定されている。
図2に示されるように、撮像対象領域である通路Sには、いずれのカメラ14の撮像領域でもない死角領域g、h、iが存在する。
図1を参照し、異常判定システム1の構成の説明を続ける。スピーカ15は異常判定装置11に接続され、管理対象領域内の通行人に対し異常判定装置11が出力するメッセージ音声を発音する。
図3は、異常判定装置11のハードウェア構成を示したブロック図である。異常判定装置11のハードウェアは、プロセッサ1101と、メモリ1102と、インタフェース1103を備えるコンピュータである。プロセッサ1101は、メモリ1102に記憶されているプログラムに従い各種データ処理を行う。メモリ1102は、プロセッサ1101により実行されるプログラム等の各種データを記憶する。インタフェース1103はディスプレイ12、操作装置13、カメラ14、スピーカ15等の装置と接続され、これらの装置とプロセッサ1101又はメモリ1102との間のデータの入出力を行う。
メモリ1102には、監視対象領域を通行する通行人(対象者)の特徴情報及び異常/正常の判定結果を格納するデータベースである人物テーブルと、監視対象領域を通行する通行人の検知結果を時系列で格納するデータベースである検知ログDBが記憶されている。
図4は、人物テーブルのデータ構成を例示した図である。人物テーブルは、監視対象領域において検知された人物の各々に関するデータレコードの集まりであり、各データレコードは、人物を識別する人物ID(Identifier)、人物の画像から抽出された特徴を示す特徴情報、及び、人物の行動が正常/異常のいずれであるかを示す判定結果を含んでいる。
図5は、検知ログDBのデータ構成を例示した図である。検知ログDBは、検知された人物の各々に対応するデータテーブルの集まりであり、各データテーブルには、いずれかのカメラ14により撮像された画像から人物が検知された期間の開始時刻(検知開始時刻)と、当該期間の終了時刻(検知終了時刻)と、当該画像を撮像したカメラ14を識別するカメラIDとを含むデータレコードが、例えば検知開始時刻の昇順で格納されている。
図5に例示の人物ID「1234」に関するデータテーブル内のデータは、人物ID「1234」で識別される人物が、撮像領域aに7秒間滞在した後、撮像領域aと撮像領域bの間の死角領域gに5秒間滞在した後、撮像領域bに4秒間滞在した後、撮像領域bと撮像領域cの間の死角領域hに6秒間滞在した後、撮像領域cに5秒間滞在したことを示している。図6は、図5に例示の人物ID「1234」に関するデータテーブル内のデータが示す、人物ID「1234」で識別される人物の移動経路R1を示した図である。
図7は、異常判定装置11の機能的構成を示したブロック図である。すなわち、プロセッサ1101が本実施形態に係るプログラムに従うデータ処理を行うことによって、図7に示す構成を備える装置として動作する。以下に、異常判定装置11が備える機能的構成を説明する。
画像取得部111は複数のカメラ14の各々から当該カメラ14が撮像した画像を表す画像データを取得する。人物検知部112は、画像取得部111が取得した画像データが表す画像から人物の特徴情報を抽出し、抽出した特徴情報に基づき画像に写っている人物を検知する。
人物検知部112は、画像から抽出した特徴情報と、人物テーブルに登録されている特徴情報の各々との類似度を特定し、特定した類似度に基づき、画像に写っている人物と過去に検知され人物テーブルに登録されている人物の同定を行う。なお、本願において、2つの特徴情報の類似度が所定の閾値以上に高く、それらの特徴情報を持つ画像の人物が同一人物であるとみなせるような場合、それらの2つの特徴情報は同一であるものとする。画像に写っている人物と同定される人物が人物テーブルに登録されていない場合、人物検知部112は新たな人物が検知されたと判定し、人物テーブルに新規データレコードを追加し、新たに検知された人物の人物IDと特徴情報を格納する。
検知ログ更新部113は、人物検知部112による人物の検知結果に基づき、検知ログDBを更新する。異常行動判定部114は、検知ログDBに格納されているデータに基づいて、人物検知部112により検知された人物の行動が異常であるか否かを判定し、判定結果を人物テーブルに書き込む。報知部115は、異常行動判定部114によって通行人の行動が異常であると判定された場合、その旨を異常判定装置11のユーザ(例えば、駅職員)と通行人に報知する。なお、本実施形態においては、報知部115による駅職員等のユーザに対する報知は、ディスプレイ12による画像の表示で行われ、通行人に対する報知は、スピーカ15による音の発音で行われる。
データ削除部116は、検知ログDBに格納されているデータに基づき、人物検知部112により複数のカメラ14のいずれにより撮像された画像からも特徴情報が抽出されない時間が閾値以上に継続した人物に関し、当該人物に関するデータを人物テーブル及び検知ログDBから削除する(当該人物に関するデータを人物テーブル及び検知ログDBに維持しない)。記憶部117は、人物テーブル、検知ログDBに加え、異常判定装置11の他の構成部がデータ処理を行う際に生成する各種データを記憶する。
図8は、異常行動判定部114が行う処理のフローを示した図である。異常行動判定部114は、図8のフローに従う処理を、人物テーブルに登録されている人物(対象者)の各々に関し、所定時間の経過毎に行う。
まず、異常行動判定部114は、検知ログDBに格納されている対象者のデータに基づき、対象者の移動経路を特定する(ステップS101)。例えば、図5に例示のデータに基づく場合、異常行動判定部114は、「撮像領域a→撮像領域b→撮像領域c」を移動経路として特定する。
続いて、異常行動判定部114は、ステップS101において特定した移動経路上の隣り合う2つの撮像領域の組み合わせの各々に関し、一般的な通行人が撮像領域Xから撮像領域Yへ移動する確率である確率p1(X,Y)を特定する(ステップS102)。
図9は、ステップS102の処理において異常行動判定部114が用いる遷移確率テーブルのデータ構成を示した図である。遷移確率テーブルには、移動元の撮像領域Xと移動先の撮像領域Yの組み合わせの各々に関し、確率p1(X,Y)を示す数値が格納されている。遷移確率テーブルは予め記憶部117に記憶されている。なお、遷移確率テーブルに格納されている数値は、例えば監視対象領域において過去に監察された多数の通行人の移動経路のサンプルに基づき算出されたものであり、各行及び各列の数値の合計はいずれも「1」である。図9のデータ例による場合、例えば、一般的な通行人が撮像領域aから撮像領域bへ移動する確率である確率p1(撮像領域a,撮像領域b)は「0.3」となる。
ステップS102(図8)に続いて、異常行動判定部114は、検知ログDBに格納されている対象者のデータに基づき、対象者が移動経路上の死角領域の各々に滞在した時間tを特定する(ステップS103)。例えば、図5に例示のデータに基づく場合、異常行動判定部114は、撮像領域aから撮像領域bへの移動経路上の死角領域gに滞在した時間として「5秒間」、撮像領域bから撮像領域cへの移動経路上の死角領域hに滞在した時間として「6秒間」、を特定する。
ステップS103(図8)に続いて、異常行動判定部114は、対象者の移動経路上の死角領域の各々に関し、一般的な通行人が上流側の撮像領域Xから当該死角領域に移動した後、当該死角領域に時間tだけ滞在した後、下流側の撮像領域Yに移動する確率である確率p2(X,Y,t)を特定する(ステップS104)。
ステップS104において、異常行動判定部114は以下の式1(正規分布)に従い、確率p2(X,Y,t)を算出する。
Figure 2019109724
ただし、μは上流側の撮像領域Xと下流側の撮像領域Yの組み合わせに応じた滞在時間tの平均値であり、σは上流側の撮像領域Xと下流側の撮像領域Yの組み合わせに応じた滞在時間tの標準偏差である。
式1に示される確率p2(X,Y,t)は、死角領域と隣接する複数の撮像領域のうち対象者が当該死角領域に入る前に滞在した撮像領域(上流側の撮像領域)と当該死角領域から出た後に滞在した撮像領域(下流側の撮像領域)の組み合わせに応じて特定される基準の一例である。
図10は、ステップS104の処理において異常行動判定部114が用いる正規分布パラメータテーブルのデータ構成を示した図である。正規分布パラメータテーブルには、死角領域、当該死角領域の上流側の撮像領域、及び、当該死角領域の下流側の撮像領域の組み合わせの各々に関し、当該死角領域における滞在時間tの平均値μと標準偏差σの値が格納されている。正規分布パラメータテーブルは予め記憶部117に記憶されている。
以下に正規分布パラメータテーブルに格納されている数値の算出方法について説明する。図11は、過去に監視対象領域を通過した通行人に関し検知ログDB(図5)に記録されたデータに基づき、様々な人物が死角領域に滞在した時間(未検出時間)を、その死角領域の上流側の撮像領域と下流側の撮像領域の組み合わせ毎にグルーピングしたテーブル(以下、「未検出時間テーブル」という)である。
例えば、図5に例示のデータによれば、人物ID「1234」で識別される対象者は、2017年12月1日12時35分24秒に撮像領域aから死角領域gに入り、5秒後の2017年12月1日12時35分29秒に死角領域gから撮像領域bに入ったことが分かる。この場合、未検出時間テーブル(図14)の上流側の撮像領域aと下流側の撮像領域bの組み合わせに対応する欄に、未検出時間のサンプルデータとして「5」秒が入ることになる。
正規分布パラメータテーブルに格納されている数値は、未検出時間テーブルに格納されているサンプルデータが示す未検出時間の平均値μと標準偏差σである。例えば、図11に例示のデータによれば、上流側の撮像領域aから死角領域gを経由して下流側の撮像領域bに移動した通行人の死角領域gにおける滞在時間(未検出時間)のサンプルは、5秒、6秒、11秒、3秒、・・・である。これらのサンプルの平均値μと標準偏差σが、図10に例示の正規分布パラメータテーブルの第1行に格納されることになる。
ステップS104(図8)に続いて、異常行動判定部114は、対象者の移動経路上の死角領域の各々に関し、以下の式2に従い、異常度L(X,Y,t)を算出する(ステップS105)。
Figure 2019109724
ただし、min(a,b)はaとbのうち小さい方を示す関数であり、Lmaxは異常度の上限値として設定された値である。
図12は、式2に従う場合の、確率p1(X,Y)と確率p2(X,Y,t)の積である確率p(X,Y,t)と異常度L(X,Y,t)の関係を示したグラフである。
ステップS105(図8)に続いて、異常行動判定部114は、以下の式3に従い、全異常度Mを算出する(ステップS106)。
Figure 2019109724
ただし、nは移動経路上の死角領域の数を示し、Xiはi番目の死角領域の上流側の撮像領域、Yiはi番目の死角領域の下流側の撮像領域、tiはi番目の死角領域における滞在時間を示す。
続いて、異常行動判定部114は、ステップS106において算出した全異常度Mに基づき、対象者の行動が異常であるか否かを判定する(ステップS107)。具体的には、異常行動判定部114は、全異常度Mが予め定められた閾値以下であれば「正常」、閾値を超えていれば「異常」、と判定する。
続いて、異常行動判定部114は、人物テーブルに判定の結果を書き込む処理(人物テーブルの更新)を行う(ステップS108)。
図13は、図6に例示した移動経路R1と比較し、全異常度Mが高く算出され、異常と判定される可能性が高い移動経路R2を例示した図である。なお、検知ログDBに格納されるデータからは、図13に示すR2の詳細な移動経路(例えば、死角領域g及びhにおける詳細な移動経路)は特定できないが、対象者が移動経路R2に沿った移動を行った場合、死角領域g及びhにおける滞在時間が通常より長くなるため、全異常度Mが高くなり、対象者の行動が異常と判定される可能性が高くなる。
以上が、異常行動判定部114が行う処理である。なお、異常行動判定部114によって対象者の行動が異常である、と判定され、当該対象者に関する人物テーブルのデータレコードに格納されている「判定結果」の値が「正常」から「異常」に変更されると、報知部115により、異常判定装置11のディスプレイ12に対し、異常な行動をしている通行人が検知されたことを示す表示が指示される。
図14は、ディスプレイ12に表示される画面(以下、「モニタリング画面」という)を例示した図である。モニタリング画面の領域Jには、監視対象領域において現在検知されている通行人の位置が「○」又は「●」で示される。「●」は異常な行動を行っている通行人の位置を示し、「○」は行動に異常が認められない通行人の位置を示す。また、モニタリング画面の領域Kには、異常な行動を行っている通行人が写っている画像が表示される。領域Kの画像において、楕円で囲まれている通行人が、異常な行動を行っている通行人である。
異常判定装置11のユーザ(駅職員等)は、モニタリング画面を見て、異常な行動を行っている通行人の位置と振る舞いを確認することができる。
また、人物テーブルのデータレコードに格納されている「判定結果」の値が「正常」から「異常」に変更されると、報知部115により、監視対象領域に配置されているスピーカ15に対し、例えば「お困りでしたら手を挙げて下さい。駅係員が参ります。」といったメッセージ音声の発音が指示される。スピーカ15からメッセージ音声が発音されることで、通行人は、例えば道に迷っている等の理由により誰かの助けを必要としている場合、駅職員等の助けを受けることができる。また、異常な行動をしている通行人が、例えばすりや盗撮などの犯罪を行おうとしているような場合、メッセージ音声が発音されることで、その行動が抑止される。
<変形例>
上述の実施形態は様々に変形され得る。以下に、それらの変形の例を示す。なお、以下に示す2以上の変形例が適宜組み合わされてもよい。
(1)上述した実施形態の説明に用いた具体的なデータ例、処理フローの例、異常な行動であるか否かの判定に用いる数式等はあくまで例示であって、他のデータ、処理フロー、数式等が用いられてもよい。例えば、異常行動判定部114は式1〜式3に示した数式に従い全異常度を算出するもとしたが、全異常度の算出方法はこれに限られない。死角領域における滞在時間を用いて判定が行われる限り、異常行動判定部114が判定に用いる方法としては様々なものが採用され得る。
(2)上述した実施形態において、異常行動判定部114は、一般的な通行人が死角領域に滞在する時間の正規分布(式1)を用いて、対象者の行動が異常であるか否かの判定を行う。異常行動判定部114が判定に用いる確率分布は正規分布に限られない。例えば、未検出時間テーブル(図11)に格納されているデータが示すサンプル値の分布をそのまま反映した確率分布が用いられてもよい。
また、異常行動判定部114が判定に用いる確率分布は正規分布のように滞在時間tの変化に応じて確率p2(X,Y,t)が連続的に変化する確率分布に限られず、図15に例示する2値関数や、図16に例示する多値関数に従う確率分布等が用いられてもよい。
図15に示す2値関数は、未検出時間テーブル(図11)に格納されているデータが示すサンプル値のうち下限値をt1、上限値をt2として、下限値t1から上限値t2までの範囲の発生確率を「1」に設定した関数である。
また、図16に示す多値関数は、未検出時間テーブル(図11)に格納されているデータが示すサンプル値をt1(下限値)以上t2未満、t2以上t3未満、t3以上t4未満、t4以上t5(上限値)以下、という4つのグループに区分し、それらのグループに属するサンプル値の数をサンプル値全体の数で割った値をそれらのグループの発生確率として設定した関数である。
(3)上述した実施形態において、異常行動判定部114は移動経路に関する確率p1(X,Y)を用いた異常度に基づき、対象者の行動が異常であるか否かの判定を行う。異常行動判定部114が判定を行うにあたり、移動経路が考慮されなくてもよい。
(4)上述した実施形態において、異常行動判定部114は対象者の行動が異常であるか否かの判定を行うにあたり、撮像領域における滞在時間を用いない。これに代えて、異常行動判定部114が判定を行うにあたり、撮像領域における滞在時間が考慮されてもよい。
(5)上述した実施形態において、異常行動判定部114は対象者の移動経路の全体に関する異常度を示す全異常度に基づき、対象者の行動が異常であるか否かの判定を行う。これに代えて、もしくは加えて、異常行動判定部114が、移動経路の一部に関する異常度に基づき対象者の行動が異常であるか否かの判定を行ってもよい。
例えば、全異常度Mは所定の閾値以下であっても、移動経路上のいずれかの死角領域に関する異常度L(X,Y,t)が所定の閾値を超えている場合、異常行動判定部114が対象者の行動を異常と判定してもよい。
(6)上述した実施形態において、異常判定システム1は異常な行動をしている人物が検知された場合、ディスプレイ12の表示によりユーザにその旨の報知を行う。これに代えて、もしくは加えて、アラート音やメッセージ音声の発音により、異常判定装置11のユーザ(駅職員等)に対する報知が行われてもよい。
(7)上述した実施形態において、監視対象領域である通路Sは一方通行であることが想定されている。本発明に係る異常判定システムの監視対象領域は一方通行の通路に限られず、双方向通行の通路、自由な方向に通行が可能なフロア等のいずれであってもよい。
例えば、監視対象領域が双方向通行の通路Tであれば、図17に例示のように、複数のカメラ14のいくつかを、通路Tを第1の方向に移動する通行人を概ね正面から撮像するように配置し、複数のカメラ14のうちのいくつかを、通路Tを第1の方向とは反対の第2の方向に移動する通行人を概ね正面から撮像するように配置すればよい。
また、例えば、監視対象領域が自由な方向に通行が可能なフロアUであれば、図18に例示のように、撮像方向が様々に異なる複数のカメラ14をフロアUに散在するように配置すればよい。
(8)上述した実施形態において、異常行動判定部114は、全異常度Mが予め定められた閾値以下であれば「正常」、閾値を超えていれば「異常」、と判定する。異常行動判定部114が、対象者の行動が正常か異常かを判定するために用いる全異常度Mの閾値は、対象者の移動経路に応じて変更されてもよい。例えば、対象者の移動経路に含まれる死角領域にトイレや売店等の施設が含まれるような場合、対象者がそれらの死角領域に滞在する時間がよほど長時間でない限り、その対象者の行動は異常とみなされるべきではない。従って、それらの死角領域を移動経路に含む対象者の行動の判定においては、それらの死角領域を移動経路に含まない対象者の行動の判定に用いる閾値よりも大きな閾値が用いられてもよい。
また、上述した変形例(5)において述べた、移動経路上のいずれかの死角領域に関する異常度L(X,Y,t)が所定の閾値を超えている場合、異常行動判定部114が対象者の行動を異常と判定する態様において、死角領域に含まれる施設に応じて異なる閾値を用いた判定が行われてもよい。
1…異常判定システム、11…異常判定装置、12…ディスプレイ、13…操作装置、14…カメラ、15…スピーカ、111…画像取得部、112…人物検知部、113…検知ログ更新部、114…異常行動判定部、115…報知部、116…データ削除部、117…記憶部、1101…プロセッサ、1102…メモリ、1103…インタフェース。

Claims (7)

  1. 監視対象領域内に離散配置された複数のカメラにより撮像された画像に基づき、対象者が前記監視対象領域のうち前記複数のカメラのいずれの撮像領域でもない死角領域に滞在した時間を特定し、前記死角領域に滞在した時間に基づき、前記対象者の行動が異常であるか否かを判定する異常判定装置。
  2. 前記死角領域と隣接する複数の撮像領域のうち前記対象者が前記死角領域に入る前に滞在した撮像領域と前記死角領域から出た後に滞在した撮像領域の組み合わせに応じて特定される基準を用いて、前記対象者の行動が異常であるか否かを判定する
    請求項1に記載の異常判定装置。
  3. 前記死角領域を通過する人物が前記死角領域に滞在する時間の確率分布を用いて、前記対象者の行動が異常であるか否かを判定する
    請求項1又は2に記載の異常判定装置。
  4. 前記監視対象領域は複数の前記死角領域を含み、
    複数の前記死角領域の各々に滞在した時間に基づき、前記対象者の行動が異常であるか否かを判定する
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の異常判定装置。
  5. 前記対象者の行動が異常であると判定した場合、ユーザに対する報知を行う
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の異常判定装置。
  6. 前記複数のカメラのいずれかにより撮像された画像から抽出した前記対象者の特徴情報を記憶し、前記特徴情報を用いて前記複数のカメラのいずれかにより撮像された画像に写っている人物と前記対象者の同定を行うことにより、前記対象者が前記複数のカメラのいずれかの撮像領域及び前記死角領域の各々に滞在した期間を特定する
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の異常判定装置。
  7. 前記対象者の特徴情報が、前記複数のカメラのいずれにより撮像された画像からも抽出されない時間が閾値以上に継続した後は、前記対象者の特徴情報の記憶を維持しない
    請求項6に記載の異常判定装置。
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