JP2019109013A - 放熱器 - Google Patents

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幸男 久野
Yukio Kuno
幸男 久野
上野 武司
Takeshi Ueno
武司 上野
一浩 坂上
Kazuhiro Sakagami
一浩 坂上
櫻庭 高光
Takamitsu Sakuraba
高光 櫻庭
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Kyoritsu Air Tech Inc
Tesuku Shizai Hanbai Co Ltd
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Kyoritsu Air Tech Inc
Tesuku Shizai Hanbai Co Ltd
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【課題】温度分布の均一性に優れ、空調効果が向上する放熱器を提供する。【解決手段】放熱器100を構成する放射パネル50は、複数の横パイプ1を平行配列して形成した横パイプ群10と、横パイプ群10の両端部を垂直方向に連通する第一ヘッダ部材20、第二ヘッダ部材30と、最下部に位置する横パイプ1bと連通した状態で第一ヘッダ部材20に設けられた熱媒流入経路21と、最上部に位置する横パイプ1aと連通した状態で第二ヘッダ部材30に設けられた熱媒流出経路31と、第一ヘッダ部材20内(第二ヘッダ部材30内)を複数の領域22,23,24(領域32,33,34)に区画するため第一ヘッダ部材20内(第二ヘッダ部材30内)に配置された複数の隔壁25,26(隔壁35,36)とを備え、複数の隔壁25,35,26,36が第一ヘッダ部材20及び第二ヘッダ部材30の長手方向に沿って千鳥状をなすように配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、冷暖房を行うために建物内に配置して使用する放熱器、詳しくは、温水や冷水などの熱媒を循環供給して熱気や冷気を放射することにより、建物内の冷暖房を行う放熱器に関する。
建物内の冷暖房を行う空調システムとしては、ルームエアコンなどの空調装置が知られている。従来の空調装置は、室外機で温度調節された熱媒を、建物内に配置された室内機に送り込み、室内機にて前記熱媒により温度調節された空気を室内に吹き出すことにより空調を行うものが代表的である。夏の暑い時季は、室内機から吹き出す冷気によって生じる空気流が清涼感を与えるので快適であるが、場合によっては、ドラフトという不快な現象が発生することがある。
そこで、このような不快な現象が発生し難い空調装置として、温水循環による暖房と、冷水循環による冷房とを行うことができる全プラスチック樹脂製暖冷房放熱器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載の全プラスチック樹脂製暖冷房放熱器は、大径のヘッダ主管から側方に中径の継手用枝管群を並列突出させたヘッダを採用し、上下ヘッダ間に小径の縦パイプ群を連通して全プラスチック放熱パネルとし、同一構造の2枚の放熱パネルを重層形態で連通一体化して形成されている。
特許文献1に記載された「全プラスチック樹脂製暖冷房放熱器」を構成する全プラスチック放熱パネルなど、従来の放熱器は、例えば、図22に示す放熱器80のような構造を有するものが代表的である。
図22に示すように、放熱器80は、互いに平行をなすように配列された複数の縦パイプ81,81aと、複数の縦パイプ81,81a,81bの上端及び下端にそれぞれ連通状態で接続された上部ヘッダパイプ82及び下部ヘッダパイプ83と、を備えている。
上部ヘッダパイプ82内においては、右端の縦パイプ81aとその左隣側の縦パイプ81bとの間に位置する部分に仕切手段84を配置することにより、上部ヘッダパイプ82の右端部分に小室85が形成されている。
上部ヘッダパイプ82の右端の小室85には、熱媒を縦パイプ81aに導入するための流入経路86が設けられ、上部ヘッダパネルの左端には、複数の縦パイプ81a,81b,81内を流動した熱媒を流出させるための流出経路87が設けられている。
所定温度に調整された状態で外部から供給される熱媒は流入経路86を経由して小室85内へ流入し、右端に位置する縦パイプ81a内を流下して、下部ヘッダパイプ83内へ流入し、その内部を左端部分に向かって流動しながら、複数の縦パイプ81,81b内に流入し、それぞれの内部を上方へ流動していき、上部ヘッダパイプ82内の仕切手段84より左側の領域内へ流入する。上部ヘッダパイプ82内の前記領域内へ流入した熱媒は、上部ヘッダパイプ82の左端部分の流出経路87に向かって流動していき、流出経路87から流出する。
このように、従来の放熱器80においては、温度調整された熱媒を放熱器80内に流動させ、放熱器80の表面から暖気若しくは冷気を放射することによって建物内の空調が行われる。
登録実用新案第3163477号公報
特許文献1に記載された「全プラスチック樹脂製暖冷房放熱器」は、無風状態でありながら、放射作用により快適な空調空間を実現することができる点において優れているが、図22に示すように、「全プラスチック樹脂製暖冷房放熱器」を構成する放熱パネル(放熱器80)においては、熱媒が放熱器80全体に亘って均等に流動せず、その中央付近(領域X)に温度ムラが生じることがある。
具体的には、冷房時は放熱器80中の領域Xがその他の部分より高温になり、暖房時は領域Xがその他の部分より低温になるという温度ムラが発生し、空調効率が低下することがあるため、放熱器80の温度分布の均一化が要請されている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、温度分布の均一性に優れ、空調効果を向上させることができる放熱器を提供することにある。
本発明に係る放熱器は、
複数の横パイプを互いに平行をなすように配列して形成した横パイプ群と、
前記横パイプ群の一方の端部、他方の端部をそれぞれ垂直方向に連通する第一ヘッダ部材、第二ヘッダ部材と、
少なくとも最下部に位置する前記横パイプと連通した状態で前記第一ヘッダ部材若しくは前記第二ヘッダ部材に設けられた熱媒流入経路と、
少なくとも最上部に位置する前記横パイプと連通した状態で前記第二ヘッダ部材若しくは前記第二ヘッダ部材に設けられた熱媒流出経路と、
前記第一ヘッダ部材内及び前記第二ヘッダ部材内をそれぞれ複数の領域に区画するため前記第一ヘッダ部材内及び前記第二ヘッダ部材内に配置された複数の隔壁と、を備え、
複数の前記隔壁の配置状態が、前記第一ヘッダ部材及び前記第二ヘッダ部材の長手方向に沿って千鳥状をなす放射パネルを少なくとも1枚備えたことを特徴とする。
ここで、「複数の前記隔壁の配置状態が、前記第一ヘッダ部材及び前記第二ヘッダ部材の長手方向に沿って千鳥状をなしている」とは、前記第一ヘッダ部材及び第二ヘッダ部材の長手方向に沿って二本足歩行したとき、左右の足の足跡に相当する位置に、複数の前記隔壁が左右交互に配置されている状態をいう。
このような構成とすれば、熱媒の流動経路である第一ヘッダ部材の内部及び第二ヘッダ部材の内部がそれぞれ複数の領域に区画されるとともに、同じく熱媒の流動経路である横パイプ群が複数のグループに区分される。従って、外部から供給され、熱媒流入経路を経由して第一ヘッダ部材内(若しくは第二ヘッダ部材内)に流入した熱媒は、各グループに含まれる複数の横パイプを一つの単位として、第一ヘッダ部材と第二ヘッダ部材との間を交互に移動しながら流動していき、最終的に第二ヘッダ部材(若しくは第一ヘッダ部材)の熱媒流出経路から流出する。
従って、熱媒流入経路に供給された熱媒は、複数の横パイプで構成された各グループ内を滞ることなく、ムラなく流動していくこととなり、横パイプ群全体を均一な温度分布とすることができる。よって、温度分布の均一性に優れ、空調効果を向上させることができる放熱器を提供することができる。
前記放熱器においては、前記第一ヘッダ部材内及び前記第二ヘッダ部材内に配置された前記隔壁に貫通孔を設けることができる。
このような構成とすれば、外部から供給される熱媒に伴って放熱器内に流入した空気などの気体(気泡)は、前記隔壁の通気孔を通過して上昇し、最終的に熱媒流出経路を経由して外部へ排出されるため、放熱器内における気体(気泡)の残留を防止することができる。このため、残留した気体(気泡)に起因する熱媒流動性の悪化、放熱効率の悪化、温度分布の均一性の低下を回避することができる。また、放熱器内を流動する熱媒に伴って残留気体(気泡)が移動するときに発生する騒音をなくすことができる。
前記放熱器においては、前記貫通孔を有する前記隔壁に、熱媒に含まれる気体を前記貫通孔に流入させるための誘導面を設けることができる。
このような構成とすれば、気体の比重は熱媒より小さいので、熱媒に含まれる気体や隔壁に接触した気体は誘導面に沿って流動して効率良く貫通孔に流入するため、気体の残留を防止する機能が向上する。
前記放熱器においては、前記放射パネルの下方に結露水回収用のドレンパンを配置することが望ましい。
このような構成とすれば、冷房運転時、放射パネルを構成する横パイプ群、第一ヘッダ部材あるいは第二ヘッダ部材に発生する結露水を自然落下によりドレンパン内に回収し、所定の排水場所へ排出することができる。
前記放熱器においては、前記ドレンパンが、前記第一ヘッダ部材及び前記第二ヘッダ部材に着脱可能とすることができる。
このような構成とすれば、必要に応じて、ドレンパンを第一ヘッダ部材及び第二ヘッダ部材から取り外し、単体の部材として取り扱うことが可能となるため、清掃やメンテナンスなどを行うときの作業性が向上する。
前記放熱器においては、前記横パイプの外周に、当該横パイプの軸心方向と直交する方向に延伸する平板状のフィンを設けることができる。
このような構成とすれば、複数の横パイプのみの場合より、表面積が広がるので、放射効果が向上する。また、前記フィンが重力方向に垂下した状態をなすように複数の横パイプを配列すれば、各横パイプに発生した結露水はフィンを伝わって下方の横パイプに向かって下降できるようになるので、自然落下する結露水を確実にドレンパンに向かって誘導することができる。さらに、前記フィンが重力方向に垂下した状態をなすように横パイプを配列した場合、前記フィンの延伸方向の外縁部がその下方に位置する他の横パイプの外周に近接若しくは接触する構成とすれば、上下方向に隣り合う横パイプ同士の隙間がフィンで閉塞されるので、衝立のような目隠し効果も得ることができる。
なお、各横パイプから延伸する平板状のフィンの外縁部をそれぞれ隣り合う他の横パイプに接触させた状態で配列すれば、平行配列された複数の横パイプからなる横パイプ群が一体的な構造をなすようになるので、重力に起因する横パイプの撓みや変形などを抑制することができる。
前記放熱器においては、前記横パイプのフィンと、前記横パイプと隣り合う他の横パイプの外周若しくは前記横パイプと隣り合う他の横パイプのフィンと、を接合する接合手段を設けることもできる。
このような構成とすれば、横パイプのフィンを、隣り合う他の横パイプの外周若しくは他の横パイプのフィンに確実に接合することができるので、横パイプ群の一体性を高めることができる。また、フィンに沿って流下する結露水を下方に位置する横パイプに誘導する機能も向上する。
前記放熱器においては、
前記接合手段として、
前記横パイプのフィンの外縁部の先端側に設けられた突状部(または凹部)と、
当該横パイプを挟んで前記フィンの反対側に設けられた凹部(または突状部)と、を備えた凹凸嵌合機構を設けることができる。
このような構成とすれば、横パイプのフィンを、隣り合う他の横パイプに容易かつ一体的に接合することができ、接合状態も向上する。また、接合作業の煩雑化を回避することができる。
前記放熱器においては、複数の前記横パイプが、前記第一ヘッダ部材(若しくは前記第二ヘッダ部材)から前記第二ヘッダ部材(若しくは第一ヘッダ部材)に向かって下り勾配をなすように配列することもできる。この場合、第一ヘッダ部材若しくは第二ヘッダ部材の少なくとも一方の内部の隔壁に貫通孔を設けることが望ましい。
このような構成とすれば、外部から送り込まれる熱媒に伴って放熱器内に流入した空気などの気体(気泡)の排出を促進させることができる。
本発明により、温度分布の均一性に優れ、空調効果を向上させることができる放熱器を提供することができる。
本発明の実施形態である放熱器を示す一部省略正面図である。 図1中のA−A線における断面図である。 図1に示す放熱器の一部拡大図である。 図3中のB−B線における断面図である。 図4中のC−C線における断面図である。 図5の一部拡大図である。 第一ヘッダ部材とドレンパンの連結部分を示す一部省略垂直断面図である。 第二ヘッダ部材とドレンパンの連結部分を示す一部省略垂直断面図である。 図1に示す放熱器を構成するドレンパンの一部省略斜視図である。 その他の実施形態である放熱器の一部を示す垂直断面図である。 ヘッダ部材に対する隔壁の取り付け工程を示す一部省略斜視図である。 隔壁に関するその他の実施形態を示す一部省略垂直断面図である。 その他の実施形態である放熱器の一部を示す正面図である。 図13中のD−D線における断面図である。 図14中のE−E線における断面図である。 フィンの機能を示す一部省略垂直断面図である。 図16の一部拡大図である。 フィンに関するその他の実施形態を示す一部省略垂直断面図である。 その他の実施形態である放熱器を示す一部省略正面図である。 その他の実施形態である放熱器を示す一部省略分解正面図である。 図20に示す放熱器の横パイプ群の一部を示す垂直断面図である。 従来の放熱器を示す一部省略正面図である。
以下、図1〜図21に基づいて、本発明の実施形態である放熱器100,200,300,400について説明する。放熱器100,200,300,400は合成樹脂材料(プラスチック)で形成されている。なお、以下の説明において使用する「右」、「左」の文言は本発明に係る放熱器の正面に向って立った人間を基準とする方向である。
初めに、図1〜図9に基づいて放熱器100について説明する。放熱器100は冷暖房を行うために建物内に配置して使用するものであり、後述するように、外部から温水や冷水などの熱媒を循環供給して放熱器100から熱気や冷気を放射することにより、建物内の冷暖房を行う機能を有する。放熱器100を構成する放射パネル50の垂直方向の高さは1500mm,1800mm若しくは2050mmであり、放射パネル50の水平方向の幅は310mm〜710mmである。
図1,図2に示すように、放熱器100の正面視形状が梯子状をなす1枚の放射パネル50を備え、この放射パネル50は、複数の横パイプ1,1a,1bからなる横パイプ群10と、第一ヘッダ部材20及び熱媒流入経路21と、第二ヘッダ部材30及び熱媒流出経路31と、隔壁25,26,35,36と、を備え、放射パネル50の下方にドレンパン40が取り付けられている。放熱器100は、放射パネル50を構成する第一ヘッダ部材20及び第二ヘッダ部材30の軸心方向が垂直をなし、複数の横パイプ1,1a,1bの軸心方向が水平をなし、ドレンパン40が最下部に位置するような状態で建物内に配置される。放熱器100を構成する放射パネル50及びドレンパン30などは合成樹脂材料(プラスチック)で形成されている。
複数の横パイプ1,1a,1bを垂直方向に沿って互いに平行をなすように配列することにより横パイプ群10が形成され、横パイプ群10の右端側は第一ヘッダ部材20によって垂直方向に連通され、横パイプ群10の左端側は第二ヘッダ部材30により垂直方向に連通されている。
横パイプ群10を構成する横パイプ1,1a,1bの外径はφ13mmであり、内径はφ9.8mmであり、肉厚は1.6mmであり、横パイプ1,1a,1bの配置間隔(配置ピッチ:隣り合う横パイプ1,1の軸心間距離)は20mmである。第一ヘッダ部材20及び第二ヘッダ部材30の外径はφ27mmであり、内径はφ17mmであり、肉厚は5mmである。
第一ヘッダ部材20の下端部付近には、横パイプ群10において最下部に位置する横パイプ1b及びその上方に位置する複数の横パイプ1と連通した状態で熱媒流入経路21が設けられている。第二ヘッダ部材30の上端部には、横パイプ群10において最上部に位置する横パイプ1a及びその下方に位置する複数の横パイプ1と連通した状態で熱媒流出経路31が設けられている。
第一ヘッダ部材20内には複数の隔壁25,26が所定間隔ごとに配置されており、これらの隔壁25,26によって第一ヘッダ部材20内は複数の領域22,23,24に区画されている。第二ヘッダ部材30には複数の隔壁35,36が所定間隔ごとに配置されており、これらの隔壁35,36により第二ヘッダ部材30内は複数の領域32,33,34に区画されている。隔壁25,26,35,36の外径はφ17.6mmであり、厚さは6mmである。
図1に示すように、複数の隔壁25,35,26,36の配置状態は、第一ヘッダ部材20及び第二ヘッダ部材30の長手方向(垂直方向)に沿って千鳥状をなしている。ここで、前記「千鳥状をなす」とは、第一ヘッダ部材20及び第二ヘッダ部材30の長手方向(垂直方向)に沿って二本足歩行したとき、左右の足の足跡に相当する位置に、複数の隔壁25,35,26,36が左右交互に配置されていることをいう。
なお、図1は放熱器100の一部省略正面図であるため、図1中においては、横パイプ群10の下端部寄りに位置する2つの隔壁25,35と、横パイプ群10の上端部寄りに位置する2つの隔壁26,36と、を記載しているが、隔壁の個数や配列間隔は限定されない。
前述したように、図1に示す放熱器100においては、複数の隔壁25,35,26,36が第一ヘッダ部材20の内部並びに第二ヘッダ部材30の内部に千鳥状に配置され、これによって、熱媒の垂直方向の流動経路である第一ヘッダ部材20の内部(第二ヘッダ部材30の内部)がそれぞれ複数の領域22,23,24(領域32,33,34)に区画され、同じく熱媒の水平方向の流動経路である横パイプ群10が複数のグループ10a,10b,10c,10d,10eに区分される。
従って、外部から供給され熱媒流入経路21を経由して第一ヘッダ部材20内に流入した熱媒は、各グループ10a,10b,10c,10d,10eに含まれる複数の横パイプ1を一つの単位として、第一ヘッダ部材20と第二ヘッダ部材30との間を左右にジグザグ状に移動しながら、横パイプ群10の上方に向かって流動していき、最終的に第二ヘッダ部材30の熱媒流出経路31から流出する。
ここで、図1〜図5を参照しながら、放熱器100に供給された熱媒の流動状態について説明する。図1に示すように、外部から熱媒流入経路21を経由して供給された熱媒は、第一ヘッダ部材20内において隔壁25で区画された領域22に流入し、領域22からグループ10aを構成する5本の横パイプ1b,1〜1内に分岐して流入し、5本の横パイプ1b,1〜1内を第二ヘッダ部材30に向かって流動していく。
グループ10aを経由して第二ヘッダ部材30まで流動してきた熱媒は、第二ヘッダ部材30内の領域32へ流入し、領域32内を上昇していくが、図2〜図5に示すように、領域32の上端部分に隔壁35が存在するので、上昇した熱媒は領域32の上方部分において、グループ10bを構成する5本の横パイプ1〜1内へ分岐して流入する。
領域32からグループ10bに属する5本の横パイプ1〜1内へ流入した熱媒は、これらの横パイプ1〜1内を第一ヘッダ部材20に向かって流動していき、第一ヘッダ部材20内の領域23に流入する。領域23に流入した熱媒は、領域23内を上昇していき、グループ10cを構成する5本の横パイプ1〜1内へ分岐して流入し、これらの横パイプ1〜1内を第二ヘッダ部材30に向かって流動していく。
グループ10cを経由して第二ヘッダ部材30まで流動してきた熱媒は、第二ヘッダ部材30内の領域33へ流入し、領域33内を上昇していき、領域33の上方部分において、グループ10dを構成する5本の横パイプ1〜1内へ分岐して流入する。グループ10dに属する横パイプ1〜1内へ流入した熱媒は第一ヘッダ部材20に向かって流動していき、第一ヘッダ部材20内の領域24に流入する。
領域24に流入した熱媒は、領域24内を上昇していき、領域24の上方部分において、グループ10eを構成する5本の横パイプ1〜1,1a内へ分岐して流入する。グループ10eに属する横パイプ1〜1,1a内へ流入した熱媒は第二ヘッダ部材30に向かって流動していき、第二ヘッダ部材30内の領域34に流入する。領域34に流入した熱媒は、領域34内を上昇していき、最後に第二ヘッダ部材30の上端に設けられた熱媒流出経路31から外部へ流出する。
このように、放熱器100においては、熱媒の流動経路である第一ヘッダ部材20の内部(第二ヘッダ部材30の内部)が複数の領域22,23,24(領域32,33,34)に区画されるとともに、同じく熱媒の流動経路である横パイプ群10が複数のグループ10a,10b,10c,10d,10eに区分されている。
従って、外部から供給され、熱媒流入経路21を経由して第一ヘッダ部材20内に流入した熱媒は、各グループ10a,10b,10c,10d,10eに含まれる5本の横パイプ1(1a,1b)を一つの単位として、第一ヘッダ部材20と第二ヘッダ部材30との間を左右に移動しながら流動していき、最終的に第二ヘッダ部材30の熱媒流出経路31から流出する。
従って、熱媒流入経路21に供給された熱媒は、それぞれ5本の横パイプ1(1a,1b)で構成された各グループ10a,10b,10c,10d,10eを滞ることなく、ムラなく流動していくこととなり、放射パネル50を構成する横パイプ群10全体を均一な温度分布とすることができる。よって、放熱器100は、温度分布の均一性に優れ、空調効果を向上させることができる。
本実施形態の放熱器100においては、各グループ10a,10b,10c,10d,10eはそれぞれ5本の横パイプ1(1a,1b)で構成されているが、これらに限定しないので、5本未満の横パイプ若しくは5本を超える横パイプによって各グループを構成することができる。また、横パイプ群10を構成する横パイプ1の本数や長さも限定しないので、設置場所や必要とされる空調能力に応じて決定することができる。
次に、図6に基づいて、放熱器100に供給された熱媒の流動状態について説明する。図6に示すように、例えば、第二ヘッダ部材30の領域32内を上昇する熱媒に気体(気泡K)が含まれていた場合、領域32から横パイプ1に流入する熱媒に伴って気泡Kも流動していき、最終的には、熱媒流出経路31(図1参照)から熱媒とともに排出される。従って、第一ヘッダ部材20(図1参照)、第二ヘッダ部材30あるいは横パイプ1の内部に気体(気泡K)が滞留するのを抑制することができる。
次に、図1,図7〜図9に基づいて、ドレンパン40の構造、連結機構及び機能などについて説明する。図1に示すように、第一ヘッダ部材20、横パイプ群10及び第二ヘッダ部材30に表面に発生する結露水を回収し、所定の場所へ排出するため、横パイプ1bの下方にドレンパン40が配置されている。
図9に示すように、ドレンパン40は、横断面がV字状をした樋体部41と、樋体部41の両端部を閉塞する一対の壁体42,42と、ドレンパン40を第一ヘッダ部材20の下端部27側及び第二ヘッダ部材30の下端部37側に着脱可能に連結するための連結部材43,44と、樋体部41内に落下した結露水W(図7,図8参照)を排出するための排水経路47と、を備えている。
連結部材43,44は山形平板状の部材であり、連結部材43は樋体部41内の左側の壁体42寄りの部分に立設され、連結部材44は樋体部41内の右側の壁体42寄りの部分に立設されている。連結部材43には係止孔45が設けられ、連結部材44には上方が開放したU字状の切欠き部46が設けられている。
図8に示すように、第二ヘッダ部材30の下端部30b寄りの左側面に設けられた突起部30cを連結部材43の係止孔45内に嵌入させ、図7に示すように、第一ヘッダ部材20の下端部20b寄りの右側面に連通状に接続された熱媒流入経路21を切欠き部46内に嵌入させることにより、ドレンパン40が第一ヘッダ部材20及び第二ヘッダ部材30に着脱可能に連結されている。
図7,図8に示すように、冷房運転時、放熱器100の横パイプ群10、第一ヘッダ部材20あるいは第二ヘッダ部材30に発生する結露水Wは、これらの部材の外周面を伝わってドレンパン40内に向かって自然落下するので、ドレンパン40内に落下した結露水Wは排水経路47を経由して所定の排水場所へ排出することができる。
次に、図10〜図12に基づいて、第二ヘッダ部材30内に配置される隔壁に関するその他の実施形態について説明する。なお、図10〜図12においては、第二ヘッダ部材30内に配置される隔壁を示しているが、第一ヘッダ部材20内に配置される隔壁についても同様に適用することができる。
図10に示す実施形態においては、第二ヘッダ部材30内を区画する隔壁35Xに、隔壁35Xの厚さ方向に貫通する貫通孔35aを設けている。隔壁35Xは、貫通孔35aが第二ヘッダ部材30内の左側(横パイプ1と180度反対側)に位置するように配置されている。隔壁35Xに貫通孔35aが存在することにより、第二ヘッダ部材30内の領域32を流動する熱媒に混在する気体(気泡K)は、横パイプ1内へ流入することなく、隔壁35Xの貫通孔35aを通過して領域33へ移動することができるので、気体(気泡K)の排出を促すことができる。
隔壁35Xの外径はφ17.6mmであり、厚さは6mmであり、貫通孔35aの内径は2.4mm〜2.5mmである。貫通孔35aの横断面積は第一ヘッダ部材20及び第二ヘッダ部材30の内部の横断面積の0.35%〜5.54%程度が好適である。このような範囲とすることにより、気体抜き効率を維持しながら、熱媒が貫通孔35aを通過して短絡するのを最小限に抑制することができる。このため、本実施形態では、第一ヘッダ部材20及び第二ヘッダ部材30の内径φ17mmに対し、貫通孔35aの内径を2.4mm〜2.5mmに設定している。
なお、貫通孔35aの内径が小さ過ぎると、熱媒の質(例えば、水質)によっては目詰まりが生じて気体抜きが困難となることがあり、大き過ぎると、気体抜きは容易となるが熱媒が熱交換されないまま流出するので放射効率が低下するので、貫通孔35aの内径はφ1.0mm〜4.0mmの範囲が好適である。
前述したように、隔壁35Xの外径はφ17.6mmであり、第二ヘッダ部材30の内径はφ17mmであるため、(隔壁35Xの外径)>(第二ヘッダ部材30の内径)であるが、第二ヘッダ部材30は拡径方向に弾性変形可能であるため、図11に示すように、円板状の隔壁35Xは、円管状の第二ヘッダ部材30の開口端30aから第二ヘッダ部材30内に圧入することによって第二ヘッダ部材30内に配置することができる。隔壁35Xの圧入後、第二ヘッダ部材30の弾性復元力により隔壁35Xは縮径方向の圧力を受けるので、隔壁35Xは熱媒の圧力などを受けても動かないように安定保持される。なお、第二ヘッダ部材30の内部への隔壁35Xの配置方法は前述したものに限定するものではない。
図12(a)に示す実施形態においては、貫通孔35aを有する円板状の隔壁35Aが第二ヘッダ部材30内に配置されている。隔壁35Aは、左側から右側(横パイプ1側)に向かって上り勾配をなすように傾斜するとともに、貫通孔35aが第二ヘッダ部材30内の右側(横パイプ1側)に位置するように配置されている。
図12(b)に示す実施形態においては、貫通孔35aを有する円板状の隔壁35Bが第二ヘッダ部材30内に配置されている。隔壁35Bは、左側から右側(横パイプ1側)に向かって下り勾配をなすように傾斜するとともに、貫通孔35aが第二ヘッダ部材30内の左側(横パイプ1と180度反対側)に位置するように配置されている。
図12(c)に示す実施形態においては、内径2.4mmの貫通孔35bを有する円板状の隔壁35Cが第二ヘッダ部材30内に配置されている。隔壁35Cは水平状態(第二ヘッダ部材30の軸心と直交する状態)に配置され、隔壁35Cの中心に貫通孔35bが位置している。
図12(d)に示す実施形態においては、中心に貫通孔35bを有する倒立漏斗状の隔壁35Dが第二ヘッダ部材30内に配置されている。隔壁35Dは貫通孔35bの軸心が第二ヘッダ部材30の軸心と一致する状態に配置されている。
図12(a),(b),(d)に示す隔壁35A,35B,35Dにおいては、これらの隔壁35A,35B,35Dの下面が、それぞれ気泡Kを貫通孔35aや貫通孔35bに流入させるための誘導面として機能する。従って、隔壁35A,35B,35Dの下面に接触した気泡Kはそれぞれの下面に沿って流動して効率良く貫通孔35aや貫通孔35bに流入するため、気体(気泡K)の残留を防止することができる。
次に、図13〜図17に基づいて、本発明のその他の実施形態である放熱器200について説明する。なお、図13〜図17に示す実施形態において図1〜図12に示す実施形態と共通する部分(部材)については図1〜図12中の符号と同符号を付して説明を省略する。図18〜図21においても同様である。
図13〜図15に示すように、放熱器200においては、横パイプ群11を構成する複数の横パイプ1の外周1cに、各横パイプ1の軸心方向と直交する方向に延伸するフィン2が設けられている。本実施形態において、フィン2は各横パイプ1の外周1cから重力方向に垂下するように(下方に位置する横パイプ1に向かって垂下するように)、横パイプ1と一体的に延設されている。
複数の横パイプ1がそれぞれフィン2を有することにより、複数の横パイプ1のみの場合より、表面積が広がるので、放射効果が向上する。また、フィン2が重力方向に垂下した状態をなすように複数の横パイプ1を配列したことにより、図16,図17に示すように、各横パイプ1に発生した結露水Wは横パイプ1の外周1cからフィン2の両面を伝わって下方の横パイプ1に向かって下降できるようになるので、自然落下する結露水Wを確実にドレンパン40に向かって誘導することができる。
さらに、図14に示すように、フィン2の延伸方向の長さ2a(垂下方向の長さ)を隣り合う横パイプ1,1同士の隙間Sと同等とすれば、隙間Sがフィン2によって閉塞されるので、衝立のような目隠し効果も得ることができる。
次に、図16,図17に示す実施形態においては、各横パイプ1の外周1cから垂下するフィン2の外縁部2bと、隣り合う下方の横パイプ1の外周1cと、の間に隙間S1(0.3mm)を設けているが、各横パイプ1から延伸するフィン2の外縁部2bをそれぞれ隣り合う他の横パイプ1の外周1cに接触させた状態で配列すれば、複数の横パイプ1からなる横パイプ群10が一体的な構造をなすので、重力に起因する横パイプ1の撓みや変形などを抑制することができる。
次に、図18に基づいて、横パイプ1の外周1cから延伸するフィンに関するその他の実施形態について説明する。図18(a)に示す実施形態においては、横パイプ1の外周1cから延伸するフィン3の外縁部3aが、隣り合う他の横パイプ1の外周1cの凸曲面と密着可能な凹曲面をなしている。
図18(b)に示す実施形態においては、横パイプ1の外周1cの軸心周りに180度離れた位置に、それぞれ外周1cから延伸するフィン4,5が設けられている。フィン4は横パイプ1の軸心と平行な平板形状であり、外縁部分が突状部4bをなしている。フィン5は横パイプ1の軸心と平行な平板部5aと、その外縁部分に設けられた凹溝5bとを有する。フィン4の突状部4bは、隣り合う他の横パイプ1のフィン5の凹溝5bに着脱可能に嵌入させることができる。
複数の横パイプ1を配列して横パイプ群10(図1参照)を形成する際に、それぞれの横パイプ1のフィン4の突状部4bを、隣り合う横パイプ1のフィン5の凹溝5bに嵌入させれば、隣り合う他の横パイプ1,1を確実に接合することができるので、横パイプ群10の一体性を高めることができる。また、フィン4,5に沿って流下する結露水を下方に位置する横パイプ1に誘導する機能も向上する。
前述したように、横パイプ1のフィン4の突状部4bと、隣り合う他の横パイプ1のフィン5の凹溝5bとは互いに着脱可能な凹凸嵌合機構を形成しているので、横パイプ1のフィン4を、隣り合う他の横パイプ1のフィン5に対し、容易かつ一体的に接合することができ、接合状態も向上する。また、接合作業の煩雑化を回避することができる。
図18(c)に示す実施形態においては、横パイプ1の外周1cの軸心周りに180度離れた位置に、凹溝6と、外周1cから延伸するフィン7とが設けられている。凹溝6は横パイプ1の軸心と平行をなし、フィン7は横パイプ1の軸心と平行な平板形状であり、外縁部分が突状部7bをなしている。フィン7の突状部7bは、隣り合う他の横パイプ1の凹溝6に着脱可能に嵌入させることができる。
複数の横パイプ1を配列して横パイプ群10(図1参照)を形成する際に、それぞれの横パイプ1のフィン7の突状部7bを、隣り合う横パイプ1の凹溝6に嵌入させれば、隣り合う他の横パイプ1,1を確実に接合することができるので、横パイプ群10の一体性を高めることができる。
また、フィン7の突状部7bを、直下にある他の横パイプ1の凹溝6に嵌入させることにより、フィン7に沿って流下する結露水を直下にある他の横パイプ1へ確実に誘導するとともに、放射パネル(図示せず)の下方へ順次、誘導し、ドレンパン(図示せず)に集めることができる。そのほか、フィン7に沿って流下する結露水にとって横パイプ1は流動の妨げとなるので、結露水の流下速度が抑制され、結露水の飛散を防止することができる。
このように、横パイプ1のフィン7の突状部7bと、隣り合う他の横パイプ1の凹溝6とは互いに着脱可能な凹凸嵌合機構を形成しているので、横パイプ1のフィン7を、隣り合う他の横パイプ1の凹溝6に対し、容易かつ一体的に接合することができ、接合状態も向上する。
次に、図19に基づいて、その他の実施形態である放熱器300について説明する。図19に示すように、放熱器300を構成する放射パネル50xにおいては、複数の横パイプ1を、第一ヘッダ部材20から第二ヘッダ部材30に向かって下り勾配をなすように配列している。また、第一ヘッダ部材20内の隔壁25,26に貫通孔(図示せず)を設けている。
このような構成とすれば、外部から放熱器100の放射パネル50xに送り込まれる熱媒に伴って第一ヘッダ部材20、横パイプ1あるいは第二ヘッダ部材30の内部に流入した気体(気泡)の排出を促進させることができる。放熱器300の放射パネル50xにおいて、下り勾配の傾斜角度Qは水平方向Hを基準にして10度に設定しているが、これに限定するものではないので、5度〜15度の範囲内で適切に設定することができる。
図19に示す放熱器300の放射パネル50xにおいては、複数の横パイプ1を、第一ヘッダ部材20から第二ヘッダ部材30に向かって下り勾配をなすように配列したことにより、横パイプ1などに生じる結露水を一方の第二ヘッダ部材30に集めてドレンパン40に導くことができる。
次に、図20,図21に基づいて、その他の実施形態である放熱器400について説明する。図20,図21に示すように、放熱器400は、図1に示す放熱器100を構成する放射パネル50と共通する構造を有する2枚の放射パネル51,52を互いに平行をなすように配置して形成されている。放射パネル51,52の第一ヘッダ部材20内には複数の隔壁27が配置され、第二ヘッダ部材30内には複数の隔壁37,37aが配置されている。
放熱器400を構成する放射パネル51,52のサイズ、並びに、放射パネル51,52を構成する横パイプ1、第一ヘッダ部材20、第二ヘッダ部材30の材質、外径、内径、肉厚などは図1に示す放射パネル50及びそれを構成する横パイプ1、第一ヘッダ部材20、第二ヘッダ部材30と同じである。
図21に示すように、放射パネル51の第二ヘッダ部材30と放射パネル52の第二ヘッダ部材30とが対向する部分の間隔Ghは4.5mmであり、放射パネル51の横パイプ1と放射パネル52の横パイプ1とが対向する部分の間隔Gpは18.5mmである。
隔壁27と隔壁37とは第一ヘッダ部材20及び第二ヘッダ部材30の長手方向に沿って千鳥状に配置され、隔壁37aは隔壁27と横パイプ1の長手方向に対向する位置に配置されている。これにより、熱媒の水平方向の流動経路である横パイプ群53,54が複数の横パイプ1で形成された複数のグループ53a,54a,・・・(中略)・・・,53b,54bに区分されている。
正面側の放射パネル51の第二ヘッダ部材30内の最下部の領域38aと、背面側の放射パネルの第二ヘッダ部材30内の最下部の領域38bと、は熱媒が流動可能な流通経路55で連通している。放射パネル52の第二ヘッダ部材30内の最上部の領域38cと、放射パネル52の第二ヘッダ部材30内の最上部の領域38bと、は熱媒が流動可能な流通経路56で連通している。図示していないが、最下部及び最上部以外の放射パネル51の第二ヘッダ部材30内の領域と、放射パネル52の第二ヘッダ部材30内の領域とはそれぞれ熱媒が流動可能な流通経路で同様に連通している。
図20に示すように、熱媒流入経路21から放射パネル51の第一ヘッダ部材20内の領域28aへ送り込まれた熱媒はグループ53aに属する複数の横パイプ1の内部を第二ヘッダ部材30に向かって流動していき、領域38a内に流入する。領域38a内に流入した熱媒は流通経路55を経由して、放射パネル52の第二ヘッダ部材30内の領域38bに流入する。
領域38bに流入した熱媒はグループ54aに属する複数の横パイプ1の内部を第一ヘッダ部材20に向かって流動していき、第一ヘッダ部材20内の領域28bに流入し、その内部を上昇するとともに上方のグループに属する横パイプ1に流入し、第二ヘッダ部材30に向かって流動する。
このような流動を繰り返しながら、熱媒は、放射パネル52の最上部のグループ54bに属する複数の横パイプ1に達し、ここまで達した熱媒は、複数の横パイプ1の内部を第二ヘッダ部材30に向かって流動し、領域38cに流入する。
領域38cに流入した熱媒は、流通経路56を経由して、放射パネル51の第二ヘッダ部材30内の最上部の領域38dに流入する。領域38dに流入した熱媒はグループ53bに属する複数の横パイプ1内を第一ヘッダ部材20に向かって流動していき、最上部の領域28cに流入し、熱媒流出経路31から排出される。
放熱器400においては、熱媒流入経路21を経由して供給された熱媒は、複数の横パイプ1で構成されたグループ53a,54aなどのそれぞれを一つの単位として、放射パネル51,52の間を前後に移動しながら、放射パネル51,52の第一ヘッダ部材20と第二ヘッダ部材30との間を左右に移動しながら上昇していき、最終的に放射パネル51の第一ヘッダ部材20の熱媒流出経路31から流出する。
このように、放熱器400においては、供給される熱媒を2枚の放射パネル51,52において流動させるので、空調能力を高めることができる。
なお、図1〜図21に基づいて説明した放熱器100,200,300,400は、本発明に係る放熱器を例示するものであり、本発明に係る放熱器は前述した放熱器100,200,300,400に限定するものではない。
本発明に係る放熱器は、戸建て住宅や集合住宅などの各種建築物における空調システムの一部として広く利用することができる。
1,1a,1b 横パイプ
1c 外周
2,3,4,5,7 フィン
2a 長さ
2b,3b 外縁部
4b,7b 突状部
5a 平板部
5b,6 凹溝
10,11,53,54 横パイプ群
10a,10b,10c,10d,10e,53a,53b,54a,54b グループ
20 第一ヘッダ部材
20b,30b 下端部
21 熱媒流入経路
22,23,24,28a,28b,28c,32,33,34,38a,38b,38c,38d 領域
25,26,27,35,35A,35B,35C,35D,35X,36,37,37a 隔壁
30 第二ヘッダ部材
30a 開口端
30c 突起部
35a 貫通孔
35b 通気孔
40 ドレンパン
41 樋体部
42 壁体
43,44 連結部材
45 係止孔
46 切欠き部
47 排水経路
50,50x,51,52 放射パネル
55,56 流通経路
100,200,300,400 放熱器
Gh,Gp,S,S1 隙間
H 水平方向
K 気泡
Q 傾斜角度
W 結露水

Claims (9)

  1. 複数の横パイプを互いに平行をなすように配列して形成した横パイプ群と、
    前記横パイプ群の一方の端部、他方の端部をそれぞれ垂直方向に連通する第一ヘッダ部材、第二ヘッダ部材と、
    少なくとも最下部に位置する前記横パイプと連通した状態で前記第一ヘッダ部材若しくは前記第二ヘッダ部材に設けられた熱媒流入経路と、
    少なくとも最上部に位置する前記横パイプと連通した状態で前記第二ヘッダ部材若しくは前記第二ヘッダ部材に設けられた熱媒流出経路と、
    前記第一ヘッダ部材内及び前記第二ヘッダ部材内をそれぞれ複数の領域に区画するため前記第一ヘッダ部材内及び前記第二ヘッダ部材内に配置された複数の隔壁と、を備え、
    複数の前記隔壁の配置状態が、前記第一ヘッダ部材及び前記第二ヘッダ部材の長手方向に沿って千鳥状をなす放射パネルを少なくとも1枚備えた放熱器。
  2. 前記第一ヘッダ部材内及び前記第二ヘッダ部材内に配置された前記隔壁に、貫通孔を設けた請求項1記載の放熱器。
  3. 前記貫通孔を有する前記隔壁に、熱媒に含まれる気体を前記貫通孔に流入させるための誘導面を設けた請求項2記載の放熱器。
  4. 前記放射パネルの下方に結露水回収用のドレンパンを配置した請求項1〜3の何れかの項に記載の放熱器。
  5. 前記ドレンパンが、前記第一ヘッダ部材及び前記第二ヘッダ部材に着脱可能である請求項4記載の放熱器。
  6. 前記横パイプに、当該横パイプの軸心方向と直交する方向に延伸する平板状のフィンを設けた請求項1〜5の何れかの項に記載の放熱器。
  7. 前記横パイプのフィンと、前記横パイプと隣り合う他の横パイプの外周若しくは前記横パイプと隣り合う他の横パイプのフィンと、を接合する接合手段を備えた請求項6記載の放熱器。
  8. 前記接合手段が、
    前記横パイプのフィンの外縁部の先端側に設けられた突状部(または凹部)と、
    当該横パイプを挟んで前記フィンの反対側に設けられた凹部(または突状部)と、を備えた凹凸嵌合機構である請求項7記載の放熱器。
  9. 複数の前記横パイプが、前記第一ヘッダ部材(若しくは前記第二ヘッダ部材)から前記第二ヘッダ部材(若しくは第一ヘッダ部材)に向かって下り勾配をなすように配列した請求項1〜8の何れかの項に記載の放熱器。
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