JP2019108585A - 金属の分別回収装置 - Google Patents

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Mitsuhiro Soda
光洋 曽田
金子 保
Tamotsu Kaneko
金子  保
圭士郎 岡部
Keishiro Okabe
圭士郎 岡部
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Abstract

【課題】少なくとも2種類の有用金属を含む被処理物から、少なくとも2種類の有用金属を容易に分別して回収できる、金属の分別回収装置を提供する。【解決手段】金属の分別回収装置1は、第一融点を有する第一金属3aと、第一融点よりも高い第二融点を有する第二金属3bとを少なくとも含む被処理物3から、第一金属と第二金属とを分別して回収する、金属の分別回収装置であって、被処理物を供給する供給部5と、第一融点よりも高温であり且つ第二融点よりも低温に設定された加熱ゾーンBと、加熱ゾーンよりも搬送方向Fの下流側に位置するとともに第一融点よりも低温に設定された冷却ゾーンCとを有する回転円筒体10とを備え、回転円筒体が回転駆動されることにより、供給部から供給された被処理物が、加熱ゾーンおよび冷却ゾーンの順で搬送される。【選択図】図1

Description

この発明は、金属の分別回収装置に関する。
近年、自動車、電子デバイスなどの様々な産業分野で二次電池が使用されているため、製品寿命および製造過程での不良により廃棄される二次電池の量も増大している。二次電池には様々な種類のものがあるが、現在、リチウムイオン電池が、二次電池の主流になっている。
リチウムイオン電池は、電池セルの形態で、複数個の電池セルを配列した電池モジュールが、樹脂製の筺体内に複数個収納された形態で、あるいは、複数の電池モジュールをさらに集合させた電池パックの形態で、使用されている。代表的な電池セルは、例えば、アルミニウム箔の集電体にコバルト、ニッケル、マンガンなどを含む正極活物質(リチウム金属酸化物)を塗布した正極、銅箔の集電体に炭素材料の負極活物質を塗布した負極、電解質、セパレータ、アルミニウム製の筐体などから構成されている。したがって、リチウムイオン電池は、筐体を構成するアルミニウムに加えて、集電体を構成するアルミニウムおよび銅と、正極活物質に含まれるコバルト、ニッケル、マンガンなどの有用金属を備えている。
リチウムイオン電池は、上記有用金属を含むので、該有用金属をリチウムイオン電池から回収して再利用する取り組みが行われている。リチウムイオン電池では、有用金属が強固な筐体内に収容されているため、有用金属を取り出すことは容易ではない。そこで、例えば、リチウムイオン電池モジュールをそのままの形で加熱処理することによって有用金属を回収する方法が提案されている (例えば、特許文献1を参照)。
特開2016−22395号公報
上記従来の金属の回収方法では、アルミニウムの融点よりも低い温度でリチウムイオン電池の電池モジュールを加熱処理して、該電池モジュールを乾留することによって、電池モジュールの筐体を構成する樹脂材料を、上記リチウムイオン電池に含まれる金属から分離している。
リチウムイオン電池に含まれる金属の中で、アルミニウムが最も融点が低いが、加熱処理時の温度がアルミニウムの融点よりも低いため、リチウムイオン電池に含まれる金属のすべてが溶融することなく元の形状を維持する。すなわち、リチウムイオン電池は、アルミニウム箔の正極とセパレータと銅箔の負極とが、何層にも積層された積層構造または何回も巻回された巻回構造を有するので、加熱処理後のリチウムイオン電池では、アルミニウム箔および銅箔が複雑に絡み合った構造になっている。複雑に絡み合った構造からアルミニウム箔および銅箔を分離するためには手作業が必要になるので、これらの有用金属を手作業で分別回収することは、手間がかかるとともに危険でもある。したがって、従来の金属の回収方法においては、少なくとも2種類の有用金属を含む被処理物から、少なくとも2種類の有用金属を分別して回収することが、非常に困難である。
そこで、この発明の課題は、少なくとも2種類の有用金属を含む被処理物から、少なくとも2種類の有用金属を容易に分別して回収できる、金属の分別回収装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の一態様に係る金属の分別回収装置は、
第一融点を有する第一金属と、前記第一融点よりも高い第二融点を有する第二金属とを少なくとも含む被処理物から、前記第一金属と前記第二金属とを分別して回収する、金属の分別回収装置であって、
前記被処理物を供給する供給部と、
前記第一融点よりも高温であり且つ前記第二融点よりも低温に設定された加熱ゾーンと、前記加熱ゾーンよりも搬送方向の下流側に位置するとともに前記第一融点よりも低温に設定された冷却ゾーンとを有する回転円筒体とを備え、
前記回転円筒体が回転駆動されることにより、前記供給部から供給された前記被処理物が、前記加熱ゾーンおよび前記冷却ゾーンの順で搬送されることを特徴とする。
この発明によれば、第一融点を有する第一金属と、第一融点よりも高い第二融点を有する第二金属とを少なくとも含む被処理物が、第一融点よりも高温であり且つ第二融点よりも低温に設定された回転円筒体の加熱ゾーンに搬送されると、第二金属は元の形状を維持する。これに対して、第一金属が溶融して液状物に変化するので、第一金属が第二金属から分離される。第一金属および第二金属が、第一融点よりも低温に設定された冷却ゾーンに搬送されると、第二金属は元の形状を維持する。これに対して、溶融によって液状物になった第一金属は、回転円筒体の回転によって冷却され凝固しながら転動する造粒作用で円柱状または球状の粒体または塊状体になって、第二金属と別体になる。したがって、少なくとも2種類の有用金属を含む被処理物から、少なくとも2種類の有用金属を容易に分別して回収できる。
金属の分別回収装置を説明する模式図である。 金属の分別回収装置における回転円筒体における温度プロフィールを示す図である。 変形例にかかる金属の分別回収装置における回転円筒体の模式的断面図である。
以下、図面を参照しながら、この発明に係る金属の分別回収装置の実施の形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、金属の分別回収装置1を説明する模式図である。図2は、金属の分別回収装置1における回転円筒体10における温度プロフィールを示す図である。
図1に示すように、金属の分別回収装置1は、供給部5と、上流側フード6と、回転円筒体10と、温度調節装置15と、下流側フード7と、回収部9とを備える、いわゆるロータリーキルンである。
供給部5の上部には、被処理物3を投入するための供給口4が設けられている。供給部5は、供給口4を通じて投入された被処理物3を、例えばスクリューコンベアなどによって回転円筒体10内に供給する。回転円筒体10は、図示しない支持手段によって回転可能に支持されているとともに、図示しない駆動手段(モータ)によって回転駆動される、いわゆるレトルトである。回転円筒体10は、耐熱性を有するステンレス鋼あるいはセラミックからなる。回転円筒体10は、図1の右側が下になるようにわずかに傾斜した状態(例えば、水平に対して1度〜3度の勾配)で支持されている。そのため、供給部5から回転円筒体10内に供給された被処理物3は、回転円筒体10の回転により、搬送方向Fの上流側から下流側に、すなわち図1の左側から右側に、徐々に搬送され、搬送の過程で後述する熱処理を受ける。熱処理によって得られた有用金属は、下流側フード7の下部に設けられた排出口8を経由して回収部9で回収される。
回転円筒体10の上流側端部および下流側端部は、それぞれ、上流側フード6および下流側フード7のシール接続部に装着されている。それにより、回転円筒体10が密閉構造を形成している。したがって、外気中の酸素が、回転円筒体10内に流入することが防止される。また、回転円筒体10内が、不活性雰囲気、還元雰囲気あるいは酸化雰囲気などの所望の雰囲気に制御される。下流側フード7にはガス導入口が設けられている。ガス供給部(図示しない)から供給される雰囲気ガスが、ガス導入口を通じて回転円筒体10内に搬送方向Fの下流側から導入されるように構成されている。上流側フード6には、ガス排出口が設けられている。搬送方向Fの上流側に向けて回転円筒体10内を流れた排ガス(雰囲気ガスの余剰分および被処理物3が気化したもの)が、ガス排出口を通じて、排ガスを高温で無害化処理する排ガス処理部(図示しない)に排出されるように構成されている。ガス供給部から、例えば、窒素ガスが供給されることにより、回転円筒体10内が、不活性雰囲気になる。
回転円筒体10の外周には、温度調節装置15が配設されている。温度調節装置15は、搬送方向Fの上流側から下流側に向けて、昇温部11と、加熱部12と、断熱部13と、冷却部14とを有する。温度調節装置15の昇温部11と、加熱部12と、冷却部14とに対応して、回転円筒体10の内部には、搬送方向Fの上流側から下流側に向けて、昇温ゾーンAと、加熱ゾーンBと、冷却ゾーンCとがそれぞれ形成されている。
昇温部11および加熱部12は、それぞれ、例えば、電熱ヒータであり、昇温ゾーンAおよび加熱ゾーンBの各温度を独立して制御できる。冷却部14は、例えば、送風ファンであり、冷却ゾーンCを所定の温度に強制的に冷却する働きを有する。送風ファンからの送風量を増減することによって、冷却ゾーンCでの冷却度合いを調整できる。加熱部12と冷却部14との間には、断熱材からなる断熱部13が配設されている。断熱部13によって加熱部12と冷却部14との間での熱的な干渉を抑制できるので、回転円筒体10の長手方向の長さを短くでき、金属の分別回収装置1をコンパクト化できる。温度調節装置15が回転円筒体10の外周に設けられることによって回転円筒体10の内部は、外部から間接的に加熱される。すなわち、温度調節装置15による回転円筒体10の内部での熱処理は、間接加熱式(外熱式)である。
金属の分別回収装置1で処理される被処理物3として、リチウムイオン電池を例示するが、これに限定されるものではない。
リチウムイオン電池は、電池セルの形態で、あるいは、複数個の電池セルが配列された電池モジュールが、樹脂製の筺体内に複数個収納された形態で使用されている。リチウムイオン電池は、例えば、アルミニウム箔の集電体にコバルト、ニッケル、マンガンなどを含む正極活物質を塗布した正極、銅箔の集電体に炭素材料の負極活物質を塗布した負極、電解質、セパレータなどから構成されている。そして、リチウムイオン電池の電池セルは、アルミニウム箔の集電体とセパレータと銅箔の集電体とが、何層にも積層された積層構造または何回も巻回された巻回構造を有する。
リチウムイオン電池において、電極の集電体を構成するアルミニウムおよび銅は、主たる金属であるのに対して、正極活物質に含まれるコバルト、ニッケル、マンガンなどは、アルミニウムおよび銅よりも微量であるため、従たる金属である。一般的に、銅、アルミニウムなどの金属は、汎用性が高くて各種の基礎資材として大量に使用されるため、ベースメタルと呼ばれている。また、コバルト、ニッケル、マンガンなどの金属は、存在量が少ないかまたは分離・抽出が困難であるため、レアメタルと呼ばれている。本願ではこれらのベースメタルおよびレアメタルをひとまとめにして有用金属と呼んでいる。したがって、リチウムイオン電池は、筐体を構成するアルミニウムに加えて、集電体を構成するアルミニウムおよび銅のベースメタルと、正極活物質に含まれるコバルト、ニッケル、マンガンなどのレアメタルとによって構成される有用金属を備えている。
上に例示したリチウムイオン電池において使用されている金属の融点を比較すると、アルミニウムが約660℃と最も低く、銅が約1083℃と次に低い。コバルト(融点:約1492℃)、ニッケル(融点:約1453℃)およびマンガン(融点:約1244℃)のいずれもが、銅よりも高い融点を有する。これらの金属を昇温していくと、まず初めにアルミニウムが溶融し、次に銅が溶融する。したがって、リチウムイオン電池においては、アルミニウムが、第一融点(例えば約660℃)を有する第一金属3aであり、銅が第一融点よりも高い第二融点(例えば約1083℃)を有する第二金属3bである。
被処理物3が回転円筒体10内で搬送される間に、例えば、図2に示す所定のパターンで、昇温ゾーンA、加熱ゾーンBおよび冷却ゾーンCによって、それぞれ、昇温、加熱および冷却の熱処理が行われる。
被処理物3が加熱ゾーンBにいきなり供給されると、被処理物3の急激な温度上昇によって、様々なガスが被処理物3から急激に発生するため、爆発のおそれがある。そこで、図2に示すように、加熱ゾーンBの搬送方向Fの上流側には、昇温ゾーンAが配設されている。昇温ゾーンAを経由して加熱ゾーンBで加熱されることにより、被処理物3の急激な温度上昇が抑制されて、被処理物3からの急激なガス発生が抑制されるので、爆発の発生を防止できる。
昇温ゾーンAでは、被処理物3の昇温中に発生するガスによる膨張や爆発が起こるのをより確実に防止するため、緩やかに昇温される。すなわち、被処理物3がリチウムイオン電池であるとき、リチウムイオン電池に含まれる電解質などが急激にガス化することによって爆発的な化学反応が起こるのを防止するため、緩やかに昇温される。昇温ゾーンAでの昇温速度は、例えば、約100℃/時間である。昇温ゾーンAでは、例えば、電池モジュールに含まれる筺体などの樹脂材料が、熱分解されて、ガスおよび炭化物として除去される。
被処理物3が、第一融点を有する第一金属3aと、第一融点よりも高い第二融点を有する第二金属3bとを少なくとも含む場合、加熱ゾーンBは、第一融点よりも高温であり且つ前記第二融点よりも低温に設定される。具体的には、被処理物3がリチウムイオン電池であるとき、第一金属3aがアルミニウムであり且つ第二金属3bが銅であるので、第一融点が約660℃であり且つ第二融点が約1083℃である。加熱ゾーンBは、例えば、約700℃の略一定の温度に保持される。加熱ゾーンBでは、第一金属3aであるアルミニウムが溶融して液状物に変化するのに対して、第二金属3bである銅が元の集電体形状を維持する。したがって、アルミニウムおよび銅が、何層にも積層された積層構造または何回も巻回された巻回構造から、液状物に変化したアルミニウムが分離される。
加熱ゾーンBよりも搬送方向Fの下流側に位置する冷却ゾーンCは、第一金属3aの第一融点よりも低温に設定されている。具体的には、被処理物3がリチウムイオン電池であるとき、第一金属3aであるアルミニウムの融点よりも低温に設定され、例えば約500℃に設定される。第一金属3aのアルミニウムおよび第二金属3bの銅が、冷却ゾーンCに搬送されると、銅は元の集電体形状を維持するのに対して、アルミニウムは、その融点の約660℃よりも低温の約500℃に冷却されることによって、液状物から固形物に変化する。
また、冷却ゾーンCにおける回転円筒体10の内面10aは、鏡面のような平滑面である。回転円筒体10の内面10aが、平滑面であることにより、回転円筒体10が回転するとき、冷却途中のアルミニウムは、回転円筒体10の冷却ゾーンCにおいてスムーズに転動できる。その結果、アルミニウムは、凝固しながら円柱状または球状に造粒される。すなわち、第一金属3aのアルミニウムは、回転する回転円筒体10の造粒作用によって円柱状または球状の粒体になる。複数の粒体は、互いにくっついて一体化することにより、より大きな塊状体になることもある。したがって、円柱状または球状の粒体または塊状体になった第一金属3aのアルミニウムは、流動性が高いので、元の集電体形状を維持している第二金属3bの銅と別体になるのが容易である。なお、正極活物質を構成するコバルト、ニッケル、マンガンなどのレアメタルは、アルミニウムの粒体または塊状体に含まれている。
そして、上記熱処理によって得られた第一金属3aのアルミニウムおよび第二金属3bの銅は、下流側フード7の下部に設けられた排出口8を経由して回収部9で回収される。
したがって、被処理物3であるリチウムイオン電池を、搬送方向Fの上流側から下流側に向けて、昇温ゾーンA、加熱ゾーンBおよび冷却ゾーンCが形成された回転円筒体10内で熱処理することによって、有用金属である第一金属3aのアルミニウムおよび第二金属3bの銅が、分別して回収される。
〔変形例〕
図3は、変形例にかかる金属の分別回収装置1における回転円筒体10の模式的断面図である。
図3に示すように、変形例にかかる金属の分別回収装置1は、回転円筒体10の内面10aの構成を除いて、上記実施形態の金属の分別回収装置1と同一の構成をしている。
昇温ゾーンAおよび加熱ゾーンBの少なくとも一方における回転円筒体10の内面10aには、複数個の突出部19が配設されている。突出部19は、例えば、周方向に等間隔に配置されるとともに軸方向に複数列に配設されている。突出部19は、回転円筒体10の軸心に向けて突出するとともに、回転円筒体10の長手方向に沿って延びる羽根板形状をしている。複数の突出部19は、軸方向に整列して配置されるかまたは千鳥状に配置される。
回転円筒体10の底部側の内面10aには、被処理物3および突出部19が存在しているが、回転円筒体10の回転により、突出部19の近傍にある被処理物3が、突出部19に係合することで持ち上げられる。回転円筒体10がさらに回転すると、突出部19との係合状態が解除されて、被処理物3が突出部19から離脱することによって、被処理物3が落下する。落下した被処理物3は、回転円筒体10の底部側での内面10aまたは突出部19に衝突する。このような衝突によって被処理物3にはひび割れや破砕が生じる。それによって、昇温ゾーンAや加熱ゾーンBで発生するガスおよび液状物が、被処理物3から出やすくなるので、昇温ゾーンAおよび加熱ゾーンBでの加熱時間を短縮でき、金属の分別回収装置1をコンパクト化できる。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
昇温部11および加熱部12は、電熱ヒータまたはバーナーによって加熱された熱風を、回転円筒体10の外周に配置されたチャンバーに供給して回転円筒体10を加熱する態様にすることもできる。また、冷却部14は、冷却水が流れる配管を回転円筒体10の外周に配置して回転円筒体10を急冷する態様にすることもできる。
この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
この発明の一態様に係る金属の分別回収装置は、
第一融点を有する第一金属3aと、前記第一融点よりも高い第二融点を有する第二金属3bとを少なくとも含む被処理物3から、前記第一金属3aと前記第二金属3bとを分別して回収する、金属の分別回収装置であって、
前記被処理物3を供給する供給部5と、
前記第一融点よりも高温であり且つ前記第二融点よりも低温に設定された加熱ゾーンBと、前記加熱ゾーンBよりも搬送方向Fの下流側に位置するとともに前記第一融点よりも低温に設定された冷却ゾーンCとを有する回転円筒体10とを備え、
前記回転円筒体10が回転駆動されることにより、前記供給部5から供給された前記被処理物3が、前記加熱ゾーンBおよび前記冷却ゾーンCの順で搬送されることを特徴とする。
上記構成によれば、第一融点を有する第一金属3aと、第一融点よりも高い第二融点を有する第二金属3bとを少なくとも含む被処理物3が、第一融点よりも高温であり且つ第二融点よりも低温に設定された回転円筒体10の加熱ゾーンBに搬送されると、第二金属3bは元の形状を維持する。これに対して、第一金属3aが溶融して液状物に変化するので、第一金属3aが第二金属3bから分離される。第一金属3aおよび第二金属3bが第一融点よりも低温に設定された冷却ゾーンCに搬送されると、第二金属3bは元の形状を維持する。これに対して、溶融によって液状物になった第一金属3aは、回転円筒体10の回転によって冷却され凝固しながら転動する造粒作用で円柱状または球状の粒体または塊状体になって、第二金属3bと別体になる。したがって、少なくとも2種類の有用金属を含む被処理物3から、少なくとも2種類の有用金属を容易に分別して回収できる。
また、一実施形態の金属の分別回収装置では、
前記加熱ゾーンBを形成するための加熱部12と、
前記冷却ゾーンCを形成するための冷却部14とを備え、
前記加熱部12と前記冷却部14との間には、断熱部13が配設されている。
上記実施形態によれば、断熱部13によって加熱部12と冷却部14との間での熱的な干渉を抑制できるので、回転円筒体10の長手方向の長さを短くでき、金属の分別回収装置1をコンパクト化できる。
また、一実施形態の金属の分別回収装置では、
前記加熱ゾーンBの搬送方向Fの上流側には、昇温ゾーンAが配設されている。
被処理物3が加熱ゾーンBにいきなり供給されると、被処理物3の急激な温度上昇によって、様々なガスが被処理物3から急激に発生するため、爆発のおそれがある。そこで、上記実施形態によれば、被処理物3の急激な温度上昇が抑制されて、被処理物3からの急激なガス発生が抑制されるので、爆発の発生を防止できる。
また、一実施形態の金属の分別回収装置では、
前記加熱ゾーンBにおける前記回転円筒体10の内面10aには、前記回転円筒体10の軸心に向けて突出する突出部19が配設されており、
前記回転円筒体10の回転に伴って、前記被処理物3が前記突出部19に係合することによって持ち上げられ、前記被処理物3が前記突出部19から離脱することによって前記被処理物3が落下する。
上記実施形態によれば、被処理物3が突出部19によって持ち上げられたあと落下することにより、回転円筒体10の底部側の内面10aまたは突出部19への衝突で被処理物3にひび割れや破砕が生じるので、昇温ゾーンAや加熱ゾーンBで発生するガスおよび液状物が、被処理物3から出やすくなる。したがって、加熱ゾーンBでの加熱時間を短縮でき、金属の分別回収装置1をコンパクト化できる。
また、一実施形態の金属の分別回収装置では、
前記冷却ゾーンCにおける前記回転円筒体10の内面10aが、平滑面である。
上記実施形態によれば、回転円筒体10が回転するとき、冷却途中の第一金属3aは、回転円筒体10の冷却ゾーンCにおいてスムーズに転動できるので、円柱状体または球状体に造粒される。
また、一実施形態の金属の分別回収装置では、
前記被処理物3が、リチウムイオン電池である。
上記実施形態によれば、リチウムイオン電池は、第一金属3aの集電体および第二金属3bの集電体が、何層にも積層された積層構造または何回も巻回された巻回構造などの複雑に絡み合った構造を有するが、当該複雑に絡み合った構造から、第一金属3aおよび第二金属3bを容易に分別して回収できる。
また、一実施形態の金属の分別回収装置では、
前記第一金属3aがアルミニウムであり、前記第二金属3bが銅である。
上記実施形態によれば、有用金属であるアルミニウムおよび銅を容易に分別して回収できる。
1…金属の分別回収装置
3…被処理物
3a…第一金属
3b…第二金属
4…供給口
5…供給部
6…上流側フード
7…下流側フード
8…排出口
9…回収部
10…回転円筒体
10a…内面
11…昇温部
12…加熱部
13…断熱部
14…冷却部
15…温度調節装置
19…突出部
A…昇温ゾーン
B…加熱ゾーン
C…冷却ゾーン
F…搬送方向

Claims (5)

  1. 第一融点を有する第一金属と、前記第一融点よりも高い第二融点を有する第二金属とを少なくとも含む被処理物から、前記第一金属と前記第二金属とを分別して回収する、金属の分別回収装置であって、
    前記被処理物を供給する供給部と、
    前記第一融点よりも高温であり且つ前記第二融点よりも低温に設定された加熱ゾーンと、前記加熱ゾーンよりも搬送方向の下流側に位置するとともに前記第一融点よりも低温に設定された冷却ゾーンとを有する回転円筒体とを備え、
    前記回転円筒体が回転駆動されることにより、前記供給部から供給された前記被処理物が、前記加熱ゾーンおよび前記冷却ゾーンの順で搬送されることを特徴とする、金属の分別回収装置。
  2. 請求項1に記載の金属の分別回収装置において、
    前記加熱ゾーンを形成するための加熱部と、
    前記冷却ゾーンを形成するための冷却部とを備え、
    前記加熱部と前記冷却部との間には、断熱部が配設されていることを特徴とする、金属の分別回収装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の金属の分別回収装置において、
    前記加熱ゾーンの搬送方向の上流側には、昇温ゾーンが配設されていることを特徴とする、金属の分別回収装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の金属の分別回収装置において、
    前記加熱ゾーンにおける前記回転円筒体の内面には、前記回転円筒体の軸心に向けて突出する突出部が配設されており、
    前記回転円筒体の回転に伴って、前記被処理物が前記突出部に係合することによって持ち上げられ、前記被処理物が前記突出部から離脱することによって前記被処理物が落下することを特徴とする、金属の分別回収装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の金属の分別回収装置において、
    前記冷却ゾーンにおける前記回転円筒体の内面が、平滑面であることを特徴とする、金属の分別回収装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220008583A (ko) * 2020-07-14 2022-01-21 주식회사 에코비트프리텍 폐리튬배터리의 폭발이 억제 가능한 건식 방전 장치
KR102450852B1 (ko) * 2022-04-29 2022-10-07 (주)에코프로머티리얼즈 폐전지 친환경 재활용을 위한 파쇄시스템

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KR102459353B1 (ko) * 2020-07-14 2022-10-28 주식회사 에코비트프리텍 폐리튬배터리의 폭발이 억제 가능한 건식 방전 장치
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