本発明が適用されたスロットマシンの実施例1について図面を用いて説明する。本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。スロットマシン1の内部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ同数ずつ配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が、スロットマシン1の正面の略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示されて遊技者側から見えるように配置されている。また、図2に示すように、各リールには、各々が識別可能な複数種類の図柄(「赤7」、「白7」、「網7」、「黒BAR」、「白BAR」、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」、「リプレイ」、「プラム」)が所定の順序で配列されている。
尚、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良い。また、本実施例では、リール2L、2C、2Rにより図柄を可変表示させる可変表示部を構成しているが、可変表示部は、リール以外であっても良く、例えば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで図柄を変動表示させることが可能な構成でも良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示部を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示部を構成しても良い。
スロットマシン1の正面には、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数(本実施例では、3)の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、スロットマシン1の正面には、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様に対応する操作情報(ナビ情報)等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20、後述の有利区間に制御されている旨を点灯により報知する有利区間LED25、が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールを停止させる操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
また、スロットマシン1の正面には、画像等を表示可能な液晶表示器51、後述するCZ(チャンスゾーン)中である旨を点灯によって示唆するCZランプ57、後述するAT(アシストタイム)中である旨を点灯によって示唆するATランプ58が、設けられている。
液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)に表示領域51aが配置されるように設けられている。液晶表示器51の背面側の各リール2L、2C、2Rは、液晶表示器51の表示領域51aのうち透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から視認可能である。
図3に示すように、スロットマシン1には、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって遊技の制御が行われ、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出の制御が行われる。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31a〜31c、リールセンサ33L、33C、33R、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、有利区間LED25、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32R、ホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータにより構成され、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。
メインCPU41aは、各種演算を行うために用いる複数のレジスタを備える。当該複数のレジスタには、アキュムレータレジスタ(Aレジスタ)、フラグレジスタ(Fレジスタ)、汎用レジスタ(Bレジスタ、Cレジスタ、Dレジスタ、Eレジスタ、Hレジスタ、Lレジスタ)、インデックスレジスタ(IXレジスタ、IYレジスタ)、インタラプトレジスタ、リフレッシュレジスタ、プログラムカウンタなどのレジスタが含まれる。メインCPU41aは、プログラムに含まれる演算命令や読出命令等の各種の命令を実行することにより、所定のレジスタの値を更新することや、所定のレジスタの値(アドレス)により指定されるRAM41cの記憶領域に記憶した値(データ)を更新することが可能である。
また、レジスタのうちフラグレジスタは、その状態が、メインCPU41aにより実行された命令による演算結果を示すように変化するように構成されており、フラグレジスタの状態の変化を利用して、先の命令による演算結果に応じた処理をメインCPU41aに行わせることができるようになっている。
メイン制御部41は、遊技の進行に伴う操作が検出されることに応じて遊技を進行させるための各種の制御を行うとともに、サブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
演出制御基板90には、上述の液晶表示器51、CZランプ57、ATランプ58(図1参照)や、音声を出力可能なスピーカ、リール2L、2C、2Rの所定位置を背面側から照射可能なリール(図示略)等の演出装置が接続されており、これら演出装置の出力状態は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により制御可能となっている。サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御等を行うようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わる構成である。詳しくは、内部抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
尚、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38は、スロットマシン1の内部に設けられており、所定のキー操作により開放可能な前面扉1bを開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。特に、設定キースイッチ37は、さらにキー操作を要することから、遊技店の店員の中でも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、リセットスイッチ23は、前面扉1bを開放する必要はないが、所定のキーを用いたキー操作を必要とするため、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、リセット/設定スイッチ38は、通常時においてはエラー状態を解除するためのリセットスイッチとしても機能する。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
そして、本実施例では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に入賞ラインLNが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインLNを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4(LM1は、左中右リールの各上段にわたるラインであり、LM2は、左中右リールの各中段にわたるラインであり、LM3は、左中右リールの各下段にわたるラインであり、LM4は、左リールの下段、中リールの中段、右リールの上段にわたるラインである。)を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに指標となる図柄の組合せ(例えば、ベル‐ベル‐ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはMAXBETスイッチ6を操作してクレジットを使用して賭数を設定する。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転され、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動される。リール2L、2C、2Rが回転されている状態で、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rに対して停止制御が行われ、当該リールの回転が停止され、当該リールの図柄が透視窓3に表示結果として導出表示される。
停止制御では、各ストップスイッチについて操作が行われたときから最大停止遅延時間(本実施例では、190ms(ミリ秒))以内に、操作に対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御が行われる。リール2L、2C、2Rを1分間に80回転させ、80(回転)×21(1リール当たりの図柄コマ数、例えば、21コマ)=1680コマ分の図柄を変動させるので、予め定められた最大停止遅延時間(190ms)が経過するまでの間では、最大で4コマ分の図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止制御では、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分(引込範囲)の図柄から一の図柄を選択して、リール2L、2R、2Rに導出させることが可能である。
これにより、停止制御では、各リール2L、2C、2Rについて対応するストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで回転を停止させる際に、後述する内部抽選にて当選している入賞役を構成する図柄が、ストップスイッチが操作されたときの図柄から4コマ先までの引込範囲内にある場合には、当該図柄を入賞ラインLN上に引き込んで、ストップスイッチが操作されたリールの回転を停止させる一方で、内部抽選にて当選している入賞役を構成する図柄が、当該引込範囲内にない場合には、内部抽選にて当選していない入賞役を構成する図柄が、入賞ラインLN上に停止しないように、いずれの入賞役も構成しない図柄を入賞ラインLN上に引き込んで、ストップスイッチが操作されたリールの回転を停止させるように制御することが可能である。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
本実施例のスロットマシン1において、入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められ、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態(特別状態)への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。内部抽選は、メイン制御部41が、上述の各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に乱数を用いて決定するものである。
尚、各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されるようになっている。
また、内部抽選において、予め定められた所定の操作態様(例えば、停止操作順、操作タイミング)で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われた場合よりも有利となる小役、再遊技役(以下、ナビ対象役と呼ぶ場合がある。)が当選し得るようになっている。ナビ対象役には、例えば、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合に停止する停止態様よりも有利な停止態様となる役や、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合よりも有利な停止態様が停止する割合が高い役等を含む。また、有利な停止態様とは、メダルの付与を伴う停止態様だけでなく、有利な遊技状態への移行を伴う停止態様、不利な遊技状態への移行が回避される停止態様なども含む。
メイン制御部41は、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を特定可能なナビ情報を遊技補助表示器12の点灯態様により報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(AT)に制御可能である。メイン制御部41は、ATに制御される権利が遊技者に対して付与されることで、ATの制御を開始してATに制御する。そして、ATに制御している場合には、ナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行して、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様(例えば、押し順、操作タイミング等)を遊技補助表示器12を用いて報知するとともに、遊技者にとって有利となる操作態様を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信することで、当該操作態様を液晶表示器51等を用いて報知するナビ演出を実行させる。ナビ報知及びナビ演出により報知される操作態様にて、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することで、内部抽選にて当選した押し順役を確実に入賞させることができるようになっている。また、ATに制御している期間では、当該期間中にわたり有利区間LED25を点灯状態として、ATの制御を行っている旨を報知するようになっている。
[入賞役について]
次に、本実施例のスロットマシン1における入賞役について、図4及び図5に基づいて説明する。
図4に示すように、入賞役のうち特別役には、BBが含まれる。また、入賞役のうち小役には、中段チェリー、右上がりチェリー、下段チェリー、上段スイカ、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8、1枚役1、1枚役2が含まれる。また、入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、制御用リプレイ1、制御用リプレイ2、制御用リプレイ3、転落リプレイ1、転落リプレイ2、昇格リプレイ、チェリーリプレイ、右下がりリプレイが含まれる。
各入賞役は、予め定められた所定の図柄組合せ(図4、図5参照)がリール2L、2C、2Rの入賞ラインLNに停止することで入賞し、入賞役のうち特別役が入賞することで特別状態へ移行され、入賞役のうち小役が入賞することで予め定められた所定枚数(図4参照)のメダルが払出され、入賞役のうち再遊技役が入賞することで再遊技が付与される。また、再遊技役のうち所定の再遊技役が所定の再遊技役において入賞した場合には、予め定められた所定の遊技状態へ移行されることとなる(図5参照)。
[遊技状態の遷移及び各遊技状態の概要について]
次に、メイン制御部41が制御する遊技状態(RT0〜RT4、BB)の遷移及び各遊技状態の概要について、図6に基づいて説明する。
図6に示すように、スロットマシン1では、制御可能な遊技状態として、RT0、RT1、RT2、RT3、RT4(内部中)、及びBB(ビッグボーナス)が設けられている。RT1及びRT3は、RT0、RT2及びRT4(内部中)よりもリプレイの当選確率が高い遊技状態である。以下、RT1及びRT3を有利RTと呼ぶ場合がある。
設定変更された後には、まずRT0に制御される。RT0においては、押し順ベルが当選したときに右下がりベルまたは中段ベルの入賞を取りこぼされると取りこぼし目が導出され、当該取りこぼし目の導出を条件に、RT1に遊技状態が移行される。RT1においては、転落リプレイ1が入賞すると、RT2に遊技状態が移行される。一方、RT1においては、昇格リプレイが入賞すると、RT3に遊技状態が移行される。RT2においては、32ゲーム消化されると、RT1に遊技状態が移行される。RT3においては、押し順ベルが当選したときに右下がりベルまたは中段ベルの入賞を取りこぼされると取りこぼし目が導出され、当該取りこぼし目の導出を条件に、RT1に遊技状態が移行される。また、RT3においては、転落リプレイ2が入賞することによっても、RT1に遊技状態が移行される。RT1〜4のいずれにおいても、BB当選すると、RT4(内部中)に遊技状態が移行される。また、RT1及びRT3においては、有利区間ゲーム数が1500ゲームに達することで有利区間が終了されると、有利RTも終了される。
ここで、RT0は、設定変更後に移行する初期状態の遊技状態であり、かつリプレイの合算確率がRT1やRT3よりも低い遊技状態であり、RT1やRT3よりも遊技者にとって不利な状態である。有利区間が終了することによって、初期状態の遊技状態に移行されて、ART(ATの制御が行われており、かつ有利RTに制御されている状態)が終了する。
内部中においては、BBに入賞すると、BBに遊技状態が移行される。尚、RT0〜3のいずれかでBB当選したゲームで当該BBを入賞させることができれば、内部中を経由することなく、BBに遊技状態が移行される。BBは、当該BB中におけるメダルの払出枚数が350枚を超えることで終了され、BBが終了すると、RT0に遊技状態が移行される。
[抽選対象役について]
次に、メイン制御部41が行う内部抽選において抽選の対象となる抽選対象役について、図7及び図8に基づいて説明する。
抽選対象役とは、スロットマシン1が実行する内部抽選の対象となる役である。内部抽選は、メイン制御部41によって実行され、導出を許容する図柄組合せ(入賞を許容する入賞役)を決定する処理である。尚、内部抽選によって図柄組合せの導出が許容されると、当該図柄組合せに対応する入賞役に当選したことになる。
図7は、抽選テーブルの例であり、役番号欄には抽選対象役ごとに割り当てられた役番号1〜50が示され、抽選対象役欄には抽選対象役の名称が示され、遊技状態欄には遊技状態の種類ごとに抽選対象となる抽選対象役が示され(「〇」は、抽選対象となる役である旨を示し、「−」は、抽選対象とならない役である旨を示す。)、設定差欄には設定差の有無が示され(該当するものを丸印で示す。)、有利区間移行・AT抽選欄には有利区間移行時または移行後のAT抽選の有無が示され(該当するものを丸印で示す。)、メイン報知タイミング欄には先報知及び後報知のいずれであるかが示される(該当するものを丸印で示す。)。
図7に示すように、抽選対象役には、BBチェリー、BBベル、中段チェリー1、中段チェリー2、強チェリー1、強チェリー2、強チェリー3、弱チェリー1、弱チェリー2、弱チェリー3、弱チェリー4、スイカ1、スイカ2、スイカ3、スイカ4、BB+中段チェリー1、BB+中段チェリー2、BB+強チェリー1、BB+強チェリー2、BB+強チェリー3、BB、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、1枚役、チェリーリプレイ1、チェリーリプレイ2、スイカリプレイ1、スイカリプレイ2、通常リプレイ、昇転リプレイ1、昇転リプレイ2、昇転リプレイ3、昇転リプレイ4、昇転リプレイ5、昇転リプレイ6、維持転リプレイ1、維持転リプレイ2、維持転リプレイ3、維持転リプレイ4、維持転リプレイ5、維持転リプレイ6が含まれる。各抽選対象役には、予め役番号が割り当てられており、内部抽選テーブルでは、割り当てられた役番号の大きい抽選対象役から順に上から並べられている。
メイン制御部41は、賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されたときに、内部抽選を行う。メイン制御部41は、後述する内部抽選処理において、役番号の大きい抽選対象役から順に当選したか否かを判定する。例えば、内部抽選処理において、メイン制御部41は、所定範囲内(0〜65535)の整数から乱数値を取得する。各抽選対象役には所定範囲内(0〜65535)の整数のうちから予め遊技状態及び設定値に応じた判定値数が割り当てられている。例えば、中段チェリー1はいずれのRT状態においても判定値数として4が割り当てられている。メイン制御部41は、取得した乱数値に対して、役番号の大きい抽選対象役から順に判定値数を加算していき、加算結果がオーバーフローした(65535を超えた)ときに、その時点で加算対象となっていた判定値数の抽選対象役を当選役に決定する。このように、メイン制御部41は、予め割り当てられた役番号の大きい順に各抽選対象役に対して内部抽選を行う。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、内部抽選において、取得した乱数値に対して抽選対象役の判定値数を加算した結果がオーバーフローしたときに、当該判定値数の抽選対象役を当選役に決定する構成であるが、内部抽選において加算以外の演算の結果に基づいて当選役を決定する構成でも良く、例えば、取得した乱数値から、所定の順(例えば、役番号の大きい順)に抽選対象役の判定値数を減算していき、減算結果が所定値(例えば、0等)を下回ったときに、その時点で減算対象となっていた判定値の抽選対象役を当選役に決定する構成等でも良い。
各抽選対象役は、カテゴリごとに区分されて役番号が割り当てられている。本実施例におけるカテゴリとは、抽選対象役の性質や役割、あるいは機能などによって区分されるグループを意味する。例えば、本実施例におけるカテゴリには、BB中に抽選対象となるカテゴリ、有利区間当選するカテゴリ、有利区間当選しないカテゴリ、設定差ありのカテゴリ、設定差なしのカテゴリ、メイン報知のタイミングが先報知になるカテゴリ、メイン報知のタイミングが後報知になり得るカテゴリ、RT状態に応じて当選確率(判定値数)が変化しないカテゴリ、RT状態に応じて当選確率(判定値数)が変化するカテゴリ、特別役のカテゴリ、小役のカテゴリ、再遊技役のカテゴリ、及び押し順役のカテゴリが含まれる。有利区間当選するカテゴリの役は、有利区間当選しないカテゴリの役よりも、数字の大きい役番号が割り当てられている。具体的には、非BB中に抽選対象となるカテゴリの抽選対象役について、有利区間当選して有利区間に移行される移行対象役には役番号35〜48が割り当てられ、移行対象役でない役には役番号1〜34が割り当てられている。これにより、移行対象役は、移行対象役でない役よりも優先的に内部抽選が行われる。
役番号35〜48が割り当てられた移行対象役のうち、メイン報知のタイミングが先報知になるカテゴリの役は、メイン報知のタイミングが後報知になり得るカテゴリの役よりも、数字の大きい役番号が割り当てられている。具体的には、メイン報知のタイミングが先報知になるカテゴリの役には役番号38〜48が割り当てられ、メイン報知のタイミングが後報知になり得るカテゴリの役には役番号35〜37が割り当てられている。
役番号1〜34が割り当てられた移行対象役でない役のうち、遊技状態に応じて当選確率(判定値数)が変化しないカテゴリの役は、遊技状態に応じて当選確率(判定値数)が変化するカテゴリの役よりも、数字の大きい役番号が割り当てられている。具体的には、遊技状態に応じて当選確率(判定値数)が変化しないカテゴリの役には役番号13〜31が割り当てられ、遊技状態に応じて当選確率(判定値数)が変化するカテゴリの役には役番号1〜12が割り当てられている。
さらに、上述した役番号の割り当て規則を前提とした上で、特別役のカテゴリ、小役のカテゴリ、再遊技役のカテゴリの順に、数字の大きい役番号が割り当てられている。尚、同じ種類の役(例えば、チェリー、スイカ、押し順ベル、昇転リプレイ、維持転リプレイなど)は、役番号の数字が連続するようにまとめられている。
図7に示すように、設定差なしのカテゴリの役は移行対象役になり得るが、設定差ありのカテゴリの役は移行対象役にならない。例えば、役番号46の強チェリー1、及び役番号35のBB+強チェリー1は、設定差なしのカテゴリの役であり、移行対象役に定められている。一方、役番号33のBB+強チェリー2は、設定差ありのカテゴリの役であり、移行対象役に定められていない。その他の設定差のある役についても同様に、移行対象役に定められていない。尚、設定差なしのカテゴリの役であっても、移行対象役に定められていない場合もある。例えば、役番号32のBB+強チェリー3は、設定差なしのカテゴリの役であるが、移行対象役に定められていない。
強チェリー1、強チェリー2、及び強チェリー3は、いずれも右上がりチェリーの図柄組合せを導出可能な役であるが、役番号に応じて、BB当選の有無、設定差の有無、及び有利区間当選の有無が異なる。例えば、役番号46の強チェリー1は、BB当選なし、設定差なし、有利区間当選ありの役である。役番号35のBB+強チェリー1は、BB当選あり、設定差なし、有利区間当選ありの役である。役番号33のBB+強チェリー2は、BB当選あり、設定差あり、有利区間当選なしの役である。役番号32のBB+強チェリー3は、BB当選あり、設定差なし、有利区間当選なしの役である。このように、右上がりチェリーの図柄組合せを導出可能な強チェリー役は、BB当選及び有利区間当選のいずれかが決定される役である。
図8は、抽選対象役により入賞が許容される役の組合せについて説明するための図である。図8に示すように、各抽選対象役は、単数あるいは複数の入賞役の組合せであり、内部抽選にて一の抽選対象役が当選することで、当該抽選対象役に含まれる入賞役が当選することとなる。
例えば、中段チェリー1、2のいずれにおいても、中段チェリーが含まれる。このため、中段チェリー1、2のいずれに当選したときでも、ストップスイッチ8Lの操作タイミングに応じて左リール2Lの中段にチェリー図柄が停止する。また、チェリーリプレイ1、2のいずれにおいても、チェリーリプレイが含まれる。このため、チェリーリプレイ1、2のいずれに当選したときでも、ストップスイッチ8Lの操作タイミングに応じて左リール2Lの中段にチェリー図柄が停止する。
[リール制御について]
次に、内部抽選にて抽選対象役のうち左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選したときに、メイン制御部41が行うリール制御について、図9に基づいて説明する。以下、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4をまとめて押し順ベルと呼ぶ場合がある。
メイン制御部41は、内部抽選にて押し順ベル(左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4)のいずれかが当選したときのリールの停止制御において、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4に応じて予め定められた操作態様(本実施例では、操作順)でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、該当する操作態様に対応する入賞役の図柄組合せを入賞ラインLNに停止させるように制御を行う(図9参照)。
これにより、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた操作順で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた操作順以外の操作順で停止操作を行うことで、上段ベルが入賞することもあるが、上段ベルが入賞しないこともある。このため、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の当選時には、当選役の種類に応じた操作順で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。以下では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の当選時に、確実に中段ベルの入賞を発生させることが可能となる操作態様(左ベル1〜4当選時は、左第1停止操作、中ベル1〜4当選時は、中第1停止操作、右ベル1〜4当選時は、右第1停止操作)を、正解手順と呼ぶ場合がある。
メイン制御部41は、内部抽選にて押し順リプレイ(昇転リプレイ1〜6、維持転リプレイ1〜6)のいずれかが当選したときのリールの停止制御において、昇転リプレイ1〜6、維持転リプレイ1〜6に応じて予め定められた操作態様(本実施例では、操作順)でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、該当する操作態様に対応する入賞役の図柄組合せを入賞ラインLNに停止させるように制御を行う(図10参照)。
これにより、維持転リプレイ1〜6のいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた操作順で停止操作を行うことで、通常リプレイが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた操作順以外の操作順で停止操作を行うことで、転落リプレイ2が入賞する。このため、維持転リプレイ1〜6の当選時には、当選役の種類に応じた操作順で操作されたか否かによって、遊技状態をRT1に移行させるか、RT1に移行させずにRT3に維持させることができる。以下では、維持転リプレイ1〜6の当選時に、確実に通常リプレイの入賞を発生させることが可能となる操作態様(維持転リプレイ1の当選時は、左中右(順押し)、維持転リプレイ2の当選時は、左右中(挟み押し)、維持転リプレイ3の当選時は、中左右(中左押し)、維持転リプレイ4の当選時は、中右左(中右押し)、維持転リプレイ5の当選時は、右左中(逆挟み押し)、維持転リプレイ6の当選時は、右中左(逆押し))を、正解手順と呼ぶ場合がある。
[遊技区間について]
メイン制御部41は、遊技状態(RT状態)とは異なる状態の概念として、複数種類の遊技区間に制御することが可能である。遊技区間には、通常区間、有利区間、及び待機区間が含まれる。
通常区間は、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を特定可能なナビ情報を報知不可能な区間である。有利区間は、ナビ情報を報知可能な区間であり、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を遊技者に指示する指示機能(ナビ)に係る性能を持つ区間である。有利区間においては、最大払出枚数が得られる入賞が発生するナビが少なくとも1回実行される。具体的には、上述の押し順ベルに当選したときに、正解手順を報知するナビが実行される。有利区間は、最大払出枚数が得られる入賞が発生するナビが少なくとも1回実行される点で、通常区間よりも遊技者にとって有利な区間(状態)である。
メイン制御部41は、設定変更後に、まずは通常区間に制御し、有利区間への移行が決定されたことに基づいて有利区間に制御する。メイン制御部41は、所定の条件が成立したときに有利区間への移行を決定する。本実施例においては、メイン制御部41は、通常区間において内部抽選で移行対象役に当選したときに、通常区間から有利区間へ移行させるか否かを決定する有利区間抽選を行い、当該有利区間抽選にて当選することで、有利区間への移行が決定される。移行対象役には、上述の抽選対象役のうち、BBチェリー、中段チェリー1、2、強チェリー1、弱チェリー1〜4、スイカ1〜4、チェリーリプレイ1、2、及びスイカリプレイ1、2が含まれる。また、中段チェリー1、2、及び強チェリー1は、BBと同時当選し得る役である。
メイン制御部41は、有利区間において複数の制御状態に制御することが可能である。有利区間中の制御状態には、CZ、通常AT、有利AT、及び特別ATが含まれ、メイン制御部41は、有利区間においてこれらのいずれかの制御状態に制御するようになっている。
通常区間において内部抽選で移行対象役のうち強チェリー1、2、弱チェリー1、2、スイカ1、2、チェリーリプレイ1、2、スイカリプレイ1、2、BB+強チェリー1のいずれかに当選すると、有利区間抽選では、有利区間としてCZへ移行させるか否かが決定される。一方、通常区間において内部抽選で移行対象役のうち中段チェリー1、中段チェリー2、BB+中段チェリー1、BB+中段チェリー2のいずれかに当選したときには、有利区間抽選では、有利区間として通常ATに移行させるか否かが決定される。つまり、中段チェリー1、2は、有利区間抽選にて当選することでATの付与が確定する役である。有利区間抽選にて当選することで有利区間(CZまたは通常AT)への移行が決定されることとなる。有利区間への移行が決定されることを、有利区間当選ともいう。
CZは、通常区間よりもATへの制御に関する有利度合いが高い状態である。ATへの制御に関する有利度合いが高いとは、通常区間よりもATへの移行が決定されやすいこと、及びATに制御するための権利であるATゲームが通常区間よりも多く付与されることなどが挙げられる。
AT(通常AT、有利AT、及び特別AT)は、CZよりも有利度合いが高い状態である。例えば、ATでは、CZよりもナビが実行され得る期間が長く保障されている。あるいは、ATでは、CZよりもナビが実行され得る回数が多く保障されている。このように、ATは、CZよりもナビの実行期間が長く保障されているため、例えば、押し順ベル当選時に右下がりベルまたは中段ベルを入賞させるゲームを増やすことができ、CZよりも有利度合いが高くなる。
通常AT、有利AT、及び特別ATは、それぞれATゲーム数の上乗せ確率が異なる。特別ATは、通常AT及び有利ATよりもATゲーム数の上乗せ確率が高く、通常AT及び有利ATよりもナビが実行され得る期間が長く保障されている。有利ATは、通常ATよりもATゲーム数の上乗せ確率が高く、通常ATよりもナビが実行され得る期間が長く保障されている。有利区間中においては、所定条件が成立することで、CZから、通常AT、有利AT、特別ATといった順に段階的にランクが上がる。例えば、有利区間中においては、CZ中に行われた内部抽選の結果に基づいて指示機能に係る抽選が行われ、当該指示機能に係る抽選で当選すると、ATに制御される。
通常区間において、BBに当選した場合、BBに入賞するまで有利区間への制御が待機される待機区間に制御される。待機区間においては、BBに入賞したときに有利区間に制御される。
有利区間に制御されている場合、所定の終了条件が成立したことに基づいて通常区間に移行する。所定の終了条件には、有利区間の種類に関わらず当該有利区間中に更新される数値が規定値に達したときに成立する条件が含まれる。本実施例においては、メイン制御部41は、有利区間中の消化ゲーム数(有利区間G数とも称す)をカウントする。メイン制御部41は、有利区間G数が1500ゲームに達すると、有利区間に関するデータを全て初期化し、実行中の有利区間を終了することで通常区間に移行する。この場合、例えば、実行中の有利区間がCZである場合、CZゲーム数が未だ残っていてもCZが終了する。また、例えば、実行中の有利区間が通常ATである場合、ATゲーム数が未だ残っていてもATが終了する。
尚、有利区間G数が1500ゲームに達した場合、有利区間から通常区間に移行するとともに、設定変更後の初期遊技状態(RT0)に制御する。
また、所定の終了条件には、有利区間G数が1500ゲームに達する前に成立可能な条件であって有利区間に制御するための権利がなくなったときに成立する条件が含まれる。有利区間に制御するための権利としては、CZに制御するためのCZゲーム数、ATに制御するためのATゲーム数などがある。本実施例においては、メイン制御部41は、CZゲーム数やATゲーム数といった有利区間に制御するためのゲーム数が0に達すると、実行中の有利区間が終了して通常区間に移行する。
[メイン報知について]
有利区間への移行が決定した場合、メイン制御部41は、有利区間LED25を点灯させ、さらに、遊技補助表示器12の第8セグメント(図11(a)参照)を点灯させる。有利区間LED25及び遊技補助表示器12の第8セグメントが点灯することで有利区間である旨を示唆することをメイン報知とも称する。メイン報知が行われた以降では、有利区間に制御される。メイン報知が行われることによって、有利区間である旨が遊技者に示唆される。
メイン報知には、先報知と後報知とがある。先報知は、有利区間への移行が決定したゲーム内で行われる。先報知が行われるタイミングを先報知タイミングとも称する。具体的には、先報知タイミングは、有利区間への移行が決定してから当該有利区間への移行が決定したゲームの次ゲームの賭数設定(リプレイ入賞による自動賭数設定も同様)が行われるまでのいずれかのタイミングであれば良い。例えば、先報知タイミングは、有利区間への移行が決定したゲームの第3停止操作が離されて図柄組合せが導出されたタイミング(例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちの最終操作されたストップスイッチに対する押下が離されたタイミング)であっても良い。
後報知は、有利区間への移行の決定がBB当選とともに行われることで待機区間に制御された場合に行われ得る報知である。後報知が行われるタイミングを後報知タイミングとも称する。具体的には、後報知タイミングは、BBの図柄組合せが導出された以降のいずれかのタイミングであれば良い。例えば、後報知タイミングは、BBの図柄組合せが導出されてBB入賞したときのタイミングであっても良い。
本実施例においては、有利区間への移行が決定する一方、内部抽選でBB当選しなかった場合、当該有利区間抽選で当選したゲーム内のタイミング(先報知タイミング)で先報知が行われる。
また、本実施例においては、有利区間への移行が決定するとともに内部抽選でBB当選した場合、有利区間への移行の決定契機となった移行対象役の種類に応じて、当該有利区間への移行が決定したゲーム内のタイミング(先報知タイミング)で先報知が行われるときと、BBの図柄組合せが導出された以降のタイミング(後報知タイミング)で後報知が行われるときとがある。
先報知が行われた場合、それ以降の内部中では有利区間に制御されて有利区間LED25及び遊技補助表示器12の第8セグメントが点灯し続ける。内部中における有利区間では、指示機能に係る処理として、ナビが実行され得る。但し、内部中における有利区間では、指示機能に係る抽選(例えば、AT抽選や上乗せ抽選)は実行されない。一方、先報知が行われずに後報知が行われる場合、内部中は待機区間に制御される。内部中における待機区間では、指示機能に係る処理が実行されない。つまり、内部中における待機区間では、ナビ及び指示機能に係る抽選(例えば、AT抽選や上乗せ抽選)のいずれも実行されない。その後、BB入賞とともに後報知が行われ、それ以降のBB中では有利区間に制御されて有利区間LED25が点灯し続ける。BB中における有利区間では、指示機能に係る処理として、ナビや指示機能に係る抽選が実行され得る。
メイン制御部41は、有利区間を終了させて通常区間に移行させるときには、有利区間LED25及び遊技補助表示器12の第8セグメントを消灯させる。そして、通常区間中にわたり当該、有利区間LED25及び遊技補助表示器12の第8セグメントを消灯状態に制御する。
[ナビについて]
有利区間中において、メイン制御部41は、図11(a)に示すように、内部抽選処理において当選したナビ対象の抽選対象役(以下、ナビ対象役と呼ぶ場合がある)に応じた正解手順を特定可能なナビ情報(例えば、押し順)を遊技補助表示器12を用いて報知するナビを実行するための処理を実行する。尚、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様には、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する順番(押し順)と、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作するタイミング(操作タイミング)とが含まれる。
ナビ情報を報知する際には、遊技補助表示器12の点灯態様を、当選しているナビ対象役に応じた点灯態様(例えば、数字や記号を表示する態様)で点灯させるように制御する。また、ナビ情報を報知する際には、遊技補助表示器12の第8セグメント(図11(b)参照)を点灯状態に制御することで、ナビ情報を表示している旨を報知する。尚、メイン制御部41は、小役の入賞にともないメダルを払い出す際には、払い出されるメダルの枚数を表示させるように遊技補助表示器12の点灯態様を制御し、エラーが発生した際には、発生したエラーの種類を示すエラーコードを表示させるように遊技補助表示器12の点灯態様を制御するようになっており、払出枚数やエラーコードを表示させる際には、遊技補助表示器12の第8セグメントを非点灯状態に制御することで、表示している情報がナビ情報でない旨を示すようになっている。
また、メイン制御部41は、有利区間中においてナビ対象役に当選したときには、当該ナビ対象役に対応する正解手順を特定可能な押し順コマンドを出力する。サブ制御部91は、押し順コマンドに基づきナビを実行する。サブ制御部91は、図11(a)に示すように、ナビ情報(例えば、押し順)を示す画像(例えば、押し順を示し、ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応して表示される数字画像等)を液晶表示器51に表示するなど、演出によってナビを実行する。サブ制御部91によって実行される演出によるナビをナビ演出という。有利区間中において、サブ制御部91は、液晶表示器51を用いて、押し順コマンドに応じた正解手順を特定可能なナビ情報(例えば、押し順)を報知するための処理を実行する。このように、メイン制御部41及びサブ制御部91双方において、正解手順を特定可能な情報を報知することによりナビが実行される。
ナビに従った停止順で遊技者が停止操作を行うことにより、RT1において昇転リプレイ1〜6のいずれかが当選したときには、意図的に昇格リプレイを入賞させてRT3へ移行させることができ、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させることができ、RT3において維持転リプレイ1〜6のいずれかが当選したときには、意図的に通常リプレイを入賞させて、転落リプレイ2の入賞を回避し、RT3を維持することができ、RT0〜4において押し順ベルのいずれかが当選したときには、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させて確実に8枚のメダルを獲得することができ、また、RT3において押し順ベルのいずれかが当選したときには、可能とこと、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させて取りこぼし目の停止を回避し、RT3を維持することが可能となる。
次に、メイン制御部41が行う各種処理の制御内容について、図12〜図18に基づいて説明する。
[メイン処理及びタイマ割込み処理について]
メイン制御部41が基本処理として行うメイン処理の制御内容について、図12に基づいて説明する。尚、メイン処理は、一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。
メイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。
図12に示すように、メイン処理では、まず、遊技が開始されるまで待機する遊技開始待ち処理(Sa1)を行う。遊技開始待ち処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を行う。また、スタートスイッチ7が操作された時点で内部抽選用の乱数値をラッチしてRAM41cの所定領域に記憶させる。
次いで、遊技が開始されることに伴って内部抽選を行う内部抽選処理を行う(Sa2)。内部抽選処理では、後述するように、Sa1のステップにおいてスタートスイッチ7が操作されたときにラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて各抽選対象役への入賞を許容するか(すなわち、表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理を行う。また、内部抽選の抽選結果として設定差のある抽選対象役が当選する場合及びいずれの役も当選しないハズレの場合に、当該遊技における内部抽選の抽選結果が設定差のある抽選対象役の当選またはハズレである旨を特定可能なフラグ(ハズレ及び設定差ありフラグ)をRAM41cの所定領域に設定する処理を行う。
そして、Sa2のステップにおいて内部抽選処理を行った後は、RAM41cの所定領域にハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かを判定し(Sa3)、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されていないと判定した場合には、BB初当たりフラグ、BBの内部中フラグがRAM41cの所定領域に設定されているか否か判定する(Sa4、Sb5)。Sa4のステップにおいてBB初当たりフラグが設定されていると判定した場合、及びSa4のステップにおいてBB初当たりフラグが設定されていないと判定し、かつSa5のステップにおいてBBの内部中フラグが設定されていないと判定した場合には、後述するように内部抽選の結果に応じた種別(抽選種別)を設定する抽選種別設定処理を行う(Sa6)。尚、BB初当たりフラグは、当該遊技の終了時に行われる遊技終了時設定処理においてクリアされるようになっている。また、内部中フラグは、当該遊技以降の遊技の終了時に行われる遊技終了時設定処理において、当選して持ち越されているBBが入賞したと判定されるときにクリアされるようになっている。
Sa3のステップにおいてハズレ及び設定差ありフラグが設定されていないと判定し、抽選種別設定処理を行った後、及びSa3のステップにおいてハズレ及び設定差ありフラグが設定されていると判定した場合には、有利区間に移行させるか否かを決定する有利区間抽選を実行する有利区間抽選処理を行う(Sa7)。また、Sa4のステップにおいてBB初当たりフラグが設定されていないと判定し、かつSa5のステップにおいてBBの内部中フラグが設定されていると判定した場合には、Sa6のステップにおける抽選種別設定処理を行わずに、Sa7のステップに進み、有利区間抽選処理を行う(Sa5)。
有利区間処理では、遊技区間を通常区間に制御しているときに、移行対象役が当選している旨を特定可能な抽選種別(本実施例では、抽選種別2〜4)が設定されていることが特定される場合に、当該抽選種別に基づいて有利区間(CZまたは通常AT)に移行させるか否かを決定する有利区間抽選を行う。そして、当該有利区間抽選に当選することで、遊技区間を有利区間に移行させて、有利区間に関する制御(例えば、メイン報知を行うための制御等)を開始させる。一方、有利区間抽選に当選しなかった場合には、遊技区間を通常区間に維持し、有利区間に関する制御を行わない。尚、移行対象役が当選していない旨を特定可能な抽選種別や、設定差のある抽選対象役が当選している旨を特定可能な抽選種別が特定される場合には、有利区間抽選に関する処理や有利区間に移行させる処理を行わずに、有利区間処理を終了させる。
そして、Sa7のステップにおいて有利区間抽選処理を行った後は、ATの制御に関する抽選を行うAT抽選処理を行う(Sa8)。遊技区間を有利区間に制御しているときに、移行対象役が当選している旨を特定可能な抽選種別(本実施例では、抽選種別2〜4)が設定されていることが特定される場合に、有利区間の種別を昇格させるか否かを決定する昇格抽選を行い、当該昇格抽選にて当選する毎に有利区間をCZ、通常AT、有利AT、特別ATの順に昇格させるように制御する。例えば、有利区間をCZに制御しているときに、昇格抽選にて当選した場合には、通常ATに昇格させるとともに、所定数のATのゲーム数(例えば、1セット40ゲーム)を付与して、上述のATの制御を開始する。また、例えば、有利区間を通常AT、有利ATに制御しているときに、昇格抽選にて当選した場合には、有利区間の種別を1つ昇格させて有利ATまたは特別ATに移行させ、ATの制御を継続する。また、例えば、有利区間を特別ATに制御しているときに、昇格抽選にて当選した場合には、有利区間の種別を特別ATに維持する。
また、AT抽選処理では、有利区間として通常AT、有利AT、特別ATのいずれかに制御しているときに、移行対象役が当選している旨の抽選種別(本実施例では、抽選種別2〜4)が設定されていることが特定される場合には、抽選種別に応じて所定数のATのゲーム数(例えば、1セット40ゲーム)を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。そして、当該上乗せ抽選に当選することで、所定数のATのゲーム数を上乗せしてATの制御を継続させるように制御する。尚、移行対象役が当選していない旨を特定可能な抽選種別や、設定差のある抽選対象役が当選している旨を特定可能な抽選種別が特定される場合には、AT抽選や上乗せ抽選に関する処理を行わずに、AT抽選処理を終了させる。
そして、Sa8のステップにおいてAT抽選処理を行った後は、内部抽選の結果に応じた内部当選コマンド等を送信する内部当選コマンド送信処理を行う(Sa9)。内部当選コマンド送信処理では、内部抽選にて当選した役の当選番号(ハズレを含む)に基づいて、当選した抽選対象役のグループ(例えば、押し順ベル等(図7参照))を特定可能な内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信するように制御する。また、遊技区間が有利区間であり、かつATの残りゲーム数が1以上であり、ナビ報知を行う場合には、ナビ報知により報知される操作態様を特定可能な操作態様コマンドをサブ制御部91に対して送信するように制御する。
そして、Sa7のステップにおいて内部当選コマンド送信処理を行った後は、リール2L、2C、2Rを回転及び停止させる制御を行うリール制御処理(Sa10)、全てのリール2L、2C、2Rが停止されて遊技が終了される際に各種設定等を行う遊技終了時設定処理(Sa11)を行った後、Sa1のステップの遊技開始待ち処理に戻り上述の各処理を順次繰り返し実行する。
また、メイン処理では、ゲームの進行に応じてコマンドを生成してコマンドキューに設定するコマンド格納処理を適宜実行し、設定されたコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)において実行されるコマンド送信処理によりサブ制御部91に対して送信されるようになっている。
タイマ割込処理(メイン)は、メイン制御部41により一定時間間隔(本実施例では、約0.56ミリ秒)毎に行われる処理である。タイマ割込処理の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
このように、メイン処理では、内部抽選処理によりハズレ及び設定差ありフラグがRAM41cの所定領域に設定されているか否かを判定して、当該フラグが設定されている場合には、抽選種別設定処理を行わないように制御する。これにより、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されている場合には、抽選種別1〜4を抽選種別設定処理により設定せず、内部抽選処理の開始時に初期化されることで設定された抽選種別0を維持するように制御する。
また、メイン処理では、内部抽選処理によりハズレ及び設定差ありフラグがRAM41cの所定領域に設定されているか否かを判定して、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されていないことを条件に、抽選種別設定処理を行って、内部抽選処理において設定された当選番号に応じた抽選種別1〜4を設定させるように制御する。
また、メイン処理では、BBの内部中フラグ及びBB初当たりフラグがRAM41cの所定領域に設定されているか否かを判定して、BB初当たりフラグが設定されておらず、内部中フラグが設定されている場合には、抽選種別設定処理を行わないように制御することで、抽選種別設定処理により抽選種別1〜4を設定せず、抽選種別0を維持する一方、BB内部中フラグ及びBB初当たりフラグが共に設定されている場合、BBの内部中フラグ及びBB初当たりフラグのどちらも設定されていないことを条件に、抽選種別設定処理を行って、内部抽選処理において設定された当選番号に応じた抽選種別1〜4に更新するように制御するようになっている。
[内部抽選処理及び内部抽選テーブルについて]
次に、本実施例のメイン制御部41が行う内部抽選処理の制御内容、及び当該内部抽選処理において用いられる内部抽選テーブルについて、図13〜図16に基づいて説明する。
内部抽選処理は、上述の抽選対象役のいずれかが当選したか否かを判定する処理であり、メイン処理における遊技開始待ち処理にてスタートスイッチ7が操作された時点でラッチされた内部抽選用の乱数値に、抽選対象役毎に予め定められた判定値を内部抽選テーブルから読み出して順次加算し、加算により得られた数値が所定数(本実施例では、65536)を上回る場合に、加算した判定値に対応する抽選対象役が当選したと判定する一方、内部抽選用の乱数値にすべての抽選対象役の判定値を加算し終えたときに、加算により得られた数値が所定数(本実施例では、65536)を上回らない場合に、いずれの抽選対象役も当選しない、いわゆるハズレと判定する。
本実施例のメイン制御部41が備えるROM41bは、複数の記憶領域を有しており、内部抽選処理において用いられる内部抽選テーブルは、ROM41bにおいて複数の記憶領域にわたって予め登録されている。ROM41bの各記憶領域には、1バイトの領域毎に一のアドレスが予め割り振られており、特定のアドレスに基づいてROM41bの特定の記憶領域を特定することが可能となっており、メイン制御部41は、内部抽選処理において、所定のアドレスに基づいてROM41bの所定領域を特定して当該所定領域に内部抽選テーブルとして予め登録されている所定データを取得するができるようになっている。
図13及び図14に示すように、内部抽選テーブルは、内部抽選処理の初期設定に用いられる初期設定用データが格納されている初期設定用データテーブル、判定値データが格納されている判定値データテーブル、判定値データテーブル内の判定値データを検索するための検索データが格納されている検索データテーブルにより構成されており、内部抽選テーブルインデックス(内部抽選テーブルの先頭のアドレスna)により特定されるROM41bの記憶領域以降における複数の連続する記憶領域にわたり記憶されている。
また、内部抽選テーブルでは、当該内部抽選テーブルの先頭アドレスとなる内部抽選テーブルインデックスにより特定されるROM41bの記憶領域から所定数の記憶領域にわたり初期設定用データテーブルが記憶されており、当該初期設定用データテーブルの後方の記憶領域に検索データテーブルが記憶され、さらに当該検索データテーブルの後方の記憶領域に判定値データテーブルが記憶されている。
また、検索データ及び判定値データは、抽選対象役毎に設定されており、所定役番号(例えば、48)の抽選対象役の検索データは、当該所定役番号と一致する所定当選番号(例えば、48)の検索データとして検索データテーブルに記憶され、所定役番号(例えば、48)の抽選対象役の判定値データは、当該所定役番号と一致する所定当選番号(例えば、48)の判定値データとして判定値データテーブルに記憶されている。
図13に示すように、初期設定用データテーブルでは、非BB中の当選番号の初期値、非BB中の検索データが記憶されている検索テーブルの先頭アドレスの1つ前のアドレスまでの差分値を示す検索データテーブル初期アドレス指定データ1、BB中の当選番号の初期値、BB中の検索データが記憶されている検索テーブルの先頭アドレスの1つ前のアドレスまでの差分値を示す検索データテーブル初期アドレス指定データ2等が予め記憶されている。当選番号の初期値は、非BB中、BB中において抽選対象となる抽選対象役の役番号の最大値であり、本実施例では、図7に示すように、非BB中の抽選対象役の役番号の最大値は48であり、BB中の抽選対象役の役番号の最大値は50である。内部抽選テーブルインデックスにより特定されるROM41bの記憶領域に、非BB中の当選番号の初期値が記憶され、当該記憶領域の次アドレスの記憶領域に、検索データテーブル初期アドレス指定データ1が記憶され、当該記憶領域の次アドレスの記憶領域に、BB中の当選番号の初期値が記憶され、当該記憶領域の次アドレスの記憶領域に、検索データテーブル初期アドレス指定データ2が記憶されている。
また、図13に示すように、検索データテーブルでは、各抽選対象役の判定値データが記憶されている判定値データテーブルのアドレスを特定するための検索データが抽選対象役毎に予め記憶されている。各抽選対象役の検索データは、抽選対象役の役番号の順序で配置されており、役番号の大きい抽選対象役の検索データが検索データテーブルの記憶領域のうち前方側に記憶され、役番号の小さい抽選対象役の検索データが検索データテーブルの記憶領域のうち後方側に記憶されるように配置されている。また、抽選対象役の役番号は、抽選対象役を役番号の大きい順で配置した際に、BB中の抽選対象役、有利区間に係る抽選対象役、待機区間に係る抽選対象役、有利区間に係らない抽選対象役のうち遊技状態に応じて判定値データが変動しない抽選対象役、有利区間に係らない抽選対象役のうち遊技状態に応じて判定値データが変動する抽選対象役の順序で抽選対象役が整列されるように割り振られており、検索データテーブルにおいて、各抽選対象役の検索データも当該順序で配置されている。
また、検索データテーブルでは、BB中の抽選対象役、有利区間に係る抽選対象役、待機区間に係る抽選対象役、有利区間に係らない抽選対象役のうち遊技状態に応じて判定値データが変動しない抽選対象役については、これらの抽選対象役の検索データのみが順次配置されている一方で、有利区間に係らない抽選対象役のうち遊技状態に応じて判定値データが変動する抽選対象役については、各抽選対象役の検索データとともに、遊技状態に応じて判定値データが変動する旨を特定可能な変動ありフラグデータ(FF)、及び検索データの記憶されているROM41bのアドレスを特定可能な差分データが配置されている。以下、変動ありフラグデータ及び差分データをまとめて検索データ特定用データと呼ぶ場合がある。
また、検索データテーブルでは、有利区間に係らない抽選対象役のうち遊技状態に応じて判定値データが変動する抽選対象役について、各抽選対象役の検索データ特定用データ群が各抽選対象役の検索データ群よりも前方側に配置されている。各抽選対象役の検索データ特定用データ群の中では、所定の抽選対象役の変動ありフラグデータ(FF)が記憶されている記憶領域の次アドレスの記憶領域に当該抽選対象役の差分データが記憶されており、各抽選対象役の変動ありフラグデータ(FF)と差分データとが交互に配置されている。また、各抽選対象役の検索データ群の中では、所定の抽選対象役について、各遊技状態の検索データがRT0、RT4、RT3、RT2、RT1の順で連続する記憶領域に順次配置されている。
尚、本実施例では、検索データは、該当する遊技状態において抽選対象である場合には、後述の判定値データテーブルの基準アドレス(先頭アドレス)と所定の判定値データが記憶されている記憶領域のアドレスとの差分値であり、該当する遊技状態において抽選対象でない場合には、該当する遊技状態において抽選対象でない旨を示す所定値(0)である。検索データに基づいて、該当する遊技状態において抽選対象であるか否かを特定できるとともに、抽選対象である場合には、該当する役番号の判定値データが記憶されているアドレスを特定することができるようになっている。
図14に示すように、判定値データテーブルでは、各抽選対象役の判定値データが予め記憶されている。判定値データテーブルの先頭アドレスを判定値データテーブルの基準アドレスと呼ぶ。各抽選対象役の判定値データは、判定値データテーブルの基準アドレスにより特定される記憶領域の次の記憶領域から順次配置されている。また、判定値データは、対応する検索データの値及び判定値データテーブルの基準アドレスの値との和に基づいて特定されるアドレスの領域に記憶されている。
また、判定値データテーブルでは、各抽選対象役の判定値データは、スロットマシン1において設定されている設定値(1〜6)に応じて判定値データが変動しない抽選対象役(以下、設定差なし役と呼ぶ場合がある。)の判定値データと、設定値に応じて判定値データが変動する抽選対象役(以下、設定差あり役と呼ぶ場合がある。)の判定値データと、に区分けされて配置されており、設定差なし役の判定値データ群が設定差あり役の判定値データ群よりも前方側に配置されている。また、設定差あり役の判定値データ群の中では、所定の抽選対象役について、設定値毎の判定値データが、設定値1、2、3、4、5、6の順序で連続する記憶領域に配置されており、設定値が小さい判定値データが設定値の大きい判定値データより前方に配置されている。
また、判定値データには、1バイトのデータ長を有する1バイトデータと、2バイトのデータ長を有する2バイトデータと、が含まれ、判定値データテーブルでは、各抽選対象役の判定値データが、設定差なし役の1バイトデータと、設定差なし役の2バイトデータと、設定差あり役の1バイトデータと、設定差あり役の2バイトデータと、に区分けされて配置されており、設定差なし役の1バイトデータ群の後方に設定差なし役の2バイトデータ群が配置され、当該設定差なし役の2バイトデータ群の後方に設定差あり役の1バイトデータが配置され、当該設定差あり役の1バイトデータ群の後方に設定差あり役の2バイトデータ群が配置されている。また、ROM41bは、一のアドレスにより特定される記憶領域に1バイト分のデータを記憶可能であり、2バイトデータは、連続する2つの記憶領域に1バイトずつに分けられるとともに、下位バイトのデータが上位バイトのデータの前方側の記憶領域に配置されるように記憶されている。
また、以下、設定差なし役の1バイトデータ群と設定差なし役の2バイトデータ群との境界を第1データ境界と呼び、当該第1データ境界となる設定差なし役の2バイトデータ群の先頭アドレスの値を第1データ境界値と呼ぶ。また、設定差なし役の2バイトデータ群と設定差あり役の1バイトデータ群との境界、すなわち設定差なし役の判定値データ群と設定差あり役の判定値データ群との境界を第2データ境界と呼び、当該第2データ境界となる設定差あり役の1バイトデータ群の先頭アドレスの値を第2データ境界値と呼ぶ。また、設定差あり役の1バイトデータ群と設定差あり役の2バイトデータ群との境界を第3データ境界と呼び、当該第3データ境界となる設定差あり役の2バイトデータ群の先頭アドレスの値を第3データ境界値と呼ぶ。
次いで、内部抽選処理の制御内容について図15及び図16に基づいて説明する。
図15に示すように、内部抽選処理では、まず、後述の抽選種別設定処理により設定されるデータであり、RAM41cの所定領域に設定されている抽選種別データを0に初期化する(Sb1)。その後、遊技状態判定処理を行って(Sb2)、現在制御されている遊技状態がRT0〜4、BBのいずれであるかを判定し、現在の遊技状態を特定可能な遊技状態データをRAM41cの所定領域に設定する。
そして、後述の加算処理で用いる加算値(A)としてAレジスタに0を設定する(Sb3)。その後、遊技状態データを参照して、現在の遊技状態がBBであるか否かを判定し(Sb4)、BBであると判定した場合には、Sb3のステップにおいてAレジスタに設定した加算値(A)を所定数(本実施例では、2)に補正する一方(Sb5)、BBでないと判定した場合には、Sb3のステップにおいてAレジスタに設定した加算値(A)を0で維持する。
そして、ROM41bの所定領域に予め登録されているデータ(内部抽選テーブルインデックス(内部抽選テーブルの先頭アドレス))を取得して、現在位置アドレス(HL)としてHレジスタ及びLレジスタに設定する(Sb6)。Hレジスタには、ROM41bの所定領域を示すアドレスの上位バイトが設定され、Lレジスタには、アドレスの下位バイトが設定される。以下、Hレジスタ及びLレジスタをまとめてHLレジスタと呼ぶ場合がある。
Sb6のステップにおいて、内部抽選テーブルインデックスであるアドレス値をHLレジスタに現在位置アドレス(HL)として設定した後は、加算処理を行う(Sb7)。加算処理では、当該処理の開始時にAレジスタに設定されている加算値(A)を現在位置アドレス(HL)が設定されているHLレジスタに加算することで、現在位置アドレス(HL)の値を加算値(A)分だけ進める処理を行う。また、当該加算処理では、加算後の現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの記憶領域に記憶されているデータを取得してAレジスタに設定するようになっている。
Sb7のステップにおいて加算処理を行うことで、現在位置アドレス(HL)は、内部抽選テーブルインデックスにより特定される当該内部抽選テーブルの先頭アドレスから、Sb3またはSb5のステップにおいて設定された加算値(A)の値分進められることとなり、現在制御されている遊技状態がBBでない場合には、現在位置アドレス(HL)が0進められて、内部抽選テーブルの先頭アドレス(本実施例では、アドレスna)が現在位置アドレス(HL)となる一方、遊技状態がBBである場合には、現在位置アドレス(HL)が所定数(本実施例では、2)進められて、内部抽選テーブルの先頭アドレス(アドレスna)から所定数分進んだアドレス(本実施例では、アドレスnb)が現在位置アドレス(HL)となる。
そして、Sb7のステップにおける加算処理により得られた現在位置アドレス(HL)に対応するROM41bの記憶領域に予め記憶されているデータ(非BB中の当選番号の初期値(本実施例では、48)またはBB中の当選番号の初期値(本実施例では、50))を取得して、当選番号(B)の初期値としてBレジスタに設定する(Sb8)。尚、本実施例では、当選番号(B)は、上述の抽選対象役の役番号と一致するようになっており、例えば、当選番号(B)を48として内部抽選処理を行っているときには、役番号48の抽選対象役について内部抽選処理を行っていることとなる。
その後、HLレジスタに1加算して、現在位置アドレス(HL)を1つ進める(Sb9)。そして、現在位置アドレス(HL)に対応するROM41bの記憶領域に予め記憶されているデータ(検索データテーブル初期アドレス指定データ1または検索データ初期アドレス指定データ2)を取得して、加算値(A)としてAレジスタに設定し(Sb10)、加算処理を行う(Sb11)。
Sb11のステップにおいて加算処理を行うことで、現在位置アドレス(HL)は、当該加算処理の開始時のアドレス(アドレスna+1またはアドレスnb+1)から、加算値(A)の値分進められる。加算値(A)には、Sb10のステップの処理により検索データテーブル初期アドレス指定データ1の値または検索データ初期アドレス指定データ2の値が設定されている。検索データテーブル初期アドレス指定データ1には、当該検索データテーブル初期アドレス指定データ1が記憶されている記憶領域のアドレス(アドレスna+1)から、検索データテーブルにおいて非BB中の当選番号の初期値に対応する抽選対象役(役番号48の抽選対象役)の検索データが記憶されている記憶領域のアドレス(例えば、アドレスnd)の1つ前のアドレスまでの差分を示す値が設定されており、検索データ初期アドレス指定データ2には、当該検索データ初期アドレス指定データ2が記憶されている記憶領域のアドレス(アドレスnb+1)から、検索データテーブルにおいてBB中の当選番号の初期値に対応する抽選対象役(役番号50の抽選対象役)の検索データが記憶されている記憶領域のアドレス(例えば、アドレスnc)の1つ前のアドレスまでの差分を示す値が設定されている。よって、Sb11のステップの加算処理により、現在制御されている遊技状態がBBでない場合には、検索データテーブルにおいて非BB中の初期値となる当選番号(本実施例では、48)の抽選対象役(役番号48の抽選対象役)の検索データのアドレスの1つ前のアドレスが現在位置アドレス(アドレスnd−1)となる一方、遊技状態がBBである場合には、検索データテーブルにおいてBB中の初期値となる当選番号(本実施例では、50)の抽選対象役(役番号50の抽選対象役)の検索データのアドレスの1つ前のアドレス(アドレスnc−1)が現在位置アドレス(HL)となる。
Sb11のステップにて加算処理を行った後は、上述のメイン処理の遊技開始待ち処理にてスタートスイッチ7が操作された時点でラッチされた内部抽選用の乱数値を取得して、IXレジスタに設定する(Sb12)。
そして、当該内部抽選処理における後述の処理によりハズレ及び設定差ありフラグが設定され得るRAM41cの所定領域を0に初期化して、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されている場合には、当該フラグをクリアする(Sb13)。ハズレ及び設定差ありフラグは、当該遊技における内部抽選の抽選結果が設定差のある抽選対象役の当選またはハズレであるか否かを特定可能なデータである。
そして、HLレジスタに1加算して、現在位置アドレス(HL)を1進める(Sb14)。これにより、現在位置アドレス(HL)は、遊技状態がBBであるか否かに応じて、検索データテーブルにおいて非BB中の当選番号の初期値に対応する抽選対象役の検索データが記憶されている記憶領域のアドレス(アドレスnd)または、検索データテーブルにおいてBB中の当選番号の初期値に対応する抽選対象役の検索データが記憶されている記憶領域のアドレス(アドレスnc)となる。
そして、HLレジスタに設定されている現在位置アドレス(HL)の値をRAM41cの所定領域(例えば、スタック領域等)に記憶させることで退避させる(Sb15)。その後、当該現在位置アドレス(HL)に対応するROM41bの記憶領域に予め記憶されているデータを取得して(Sb16)、当該データの値を予め定められた判定用値と比較して、当該データが、現在の当選番号(B)に対応する抽選対象役の判定値が遊技状態に応じて変動する旨を示す変動ありフラグデータ(FF)であるか否かを判定する(Sb17)。
Sb14のステップにより1つ進められた現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの記憶領域(例えば、アドレスnc、アドレスnd、アドレスneの記憶領域等)には、現在設定されている当選番号(B)に対応する抽選対象役が遊技状態に応じて判定値データの変動しない役である場合、例えば、現在位置アドレス(HL)がアドレスncやアドレスnd等である場合には、当該抽選対象役の判定値データを判定値データテーブルから特定するための検索データが予め記憶されている一方で、現在設定されている当選番号(B)に対応する抽選対象役が遊技状態に応じて判定値データの変動する役である場合、例えば、現在位置アドレス(HL)がアドレスne等である場合には、変動ありフラグデータ(FF)が予め記憶されている。
本実施例では、検索データの値は、FF(16進数値であり、1バイトデータで表現可能な値の最大値)よりも小さい値に設定される一方で、変動ありフラグデータは、FFが設定されている。また、判定用値は、変動ありフラグデータと同じ値FF(16進数値)が設定されている。これにより、Sb16のステップで取得されたデータが変動ありフラグデータ(FF)以外の検索データである場合には、当該取得されたデータの値から判定用値を減算する演算を行ったときに、演算結果が負の値となる。一方、Sb16のステップにより取得されたデータが変動ありフラグデータ(FF)である場合には、当該取得されたデータの値から判定用値を減算する演算を行ったときに、演算結果が0となるようになっている。Sb17のステップでは、例えば、Sb16のステップにより取得されたデータから判定用値(FF)を減算して得られる値が負の値となり、いわゆるキャリーが発生した旨がフラグレジスタに基づいて特定される場合には、変動ありフラグデータ(FF)でないと判定する一方、当該減算した値が0となりキャリーが発生した旨が特定されない場合には、変動ありフラグデータ(FF)であると判定することができる。
Sb17のステップにおいて、Sb16のステップで取得されたデータが変動ありフラグデータ(FF)であると判定した場合には、Sb15のステップにて退避させた現在位置アドレス(HL)をHLレジスタに復帰させた後(Sb18)、HLレジスタに1加算して、当該現在位置アドレス(HL)を1つ進める(Sb19)。これにより、現在位置アドレス(HL)は、現在設定されている当選番号(B)に対応する抽選対象役についての変動ありフラグデータ(FF)が記憶されているアドレス(例えば、アドレスne)の1つ次アドレス(例えば、アドレスne+1)となる。
そして、HLレジスタに設定されている現在位置アドレス(HL)の値をRAM41cの所定領域(例えば、スタック領域等)に記憶させることで再び退避させる(Sb20)。その後、HLレジスタに設定されている現在位置アドレス(HL)に対応するROM41bの記憶領域(例えば、アドレスne+1の記憶領域)に記憶されている差分データを加算値(A)としてAレジスタに設定し(Sb21)、加算処理を行う(Sb22)。
Sb22のステップにおいて加算処理を行うことで、現在位置アドレス(HL)は、当該加算処理の開始時のアドレスから加算値(A)の値分進められる。加算値(A)には、Sb21のステップの処理により現在の当選番号(B)の抽選対象役についての変動ありフラグデータが記憶されているアドレス(例えば、アドレスne)の1つ次アドレス(例えば、アドレスne+1)に記憶されているデータ(差分データ)が設定されている。当該データ(差分データ)は、現在位置アドレス(HL)から、現在の当選番号(B)に対応する抽選対象役について、RT0であるときの検索データが記憶されている記憶領域のアドレス(例えば、アドレスnf)までの差分値を示すデータである。よって、Sb22のステップの加算処理により、現在の当選番号(B)に対応する抽選対象役についてRT0であるときの検索データが記憶されている記憶領域のアドレス(アドレスnf)が現在位置アドレス(HL)となる。
Sb22のステップにおいて加算処理を行った後は、スロットマシン1での遊技状態の最大値(RT0〜4のうちの4)から、Sb2のステップによりRAM41cの所定領域に設定されている遊技状態の現在値(例えば、現在制御されている遊技状態がRT1である場合は、1等)を減算して、遊技状態の最大値と現在値との差分値を算出し、当該差分値を加算値(A)としてAレジスタに設定する(Sb23)。その後、Sb23のステップにてAレジスタに設定された加算値(A)に1加算して得られる値が遊技状態の最大値以下となる場合には、Sb23のステップにて設定されている加算値(A)を1加算した値に修正する一方、Sb23のステップにて設定された加算値(A)に1加算して得られる値が遊技状態の最大値より大きな値となる場合には、Sb23のステップにて設定されている加算値(A)を0に修正するように処理を行う(Sb24)。このような処理を行うことで、現在のRTに対応する検索データが記憶されている記憶領域のアドレスと現在アドレス(HL)の差分値を加算値(A)として設定することができる。また、Sb2のステップにより設定されている現在RT値に基づいて設定された加算値(A)が、正常な範囲内(本実施例では、0〜4)のRT値に対応する値以外の値である場合に、当該加算値(A)を、正常なRT値の範囲内の所定RT値(本実施例では、RT0)に対応する値(本実施例では、0)に修正するようになっている。例えば、Sb2のステップにより取得される現在RT値が正常なRT値の最大値を超える5である場合には、Sb23及びSb24のステップの処理が行われることで、加算値(A)がRT0に対応する値(本実施例では、0)に修正されることとなる。また、例えば、現在RT値が正常なRT値のである0である場合にも、Sb23及びSb24のステップの処理が行われることで、加算値(A)がRT0に対応する値(本実施例では、0)に修正されることとなる。
そして、さらに加算処理を行う(Sb25)。Sb25のステップにおいて加算処理を行うことで、現在位置アドレス(HL)は、当該加算処理の開始時のアドレスから加算値(A)の値分進められる。加算値(A)には、Sb23のステップ及びSb24のステップにより、遊技状態の最大値と現在値との差分値+1(例えば、現在の遊技状態がRT1である場合には、4、現在の遊技状態がRT2である場合には、3、現在の遊技状態がRT3である場合には、2、現在の遊技状態がRT4である場合には、1)または補正値(例えば、現在の遊技状態がRT0である場合には、0)が設定されており、現在位置アドレス(HL)が加算値(A)の分進められることで、現在制御されている遊技状態の検索データが記憶されている記憶領域のアドレスまで進められることとなる。また、加算処理では、加算値(A)の分進められた新たな現在位置アドレス(HL)に対応するROM41bの記憶領域に記憶されているデータ(本実施例では、現在の遊技状態の検索データの値)が取得される。
Sb25のステップにおいて加算処理を行った後は、当該加算処理により取得された現在の遊技状態の検索データに基づいて、現在の当選番号(B)に対応する抽選対象役が現在の遊技状態において内部抽選での抽選対象であるか否かを判定する(Sb26)。一方、Sb17のステップにおいてSb16のステップで取得されたデータが変動ありフラグデータでないと判定した場合には、Sb18〜Sb25のステップの処理を行わず、Sb16のステップにおいて取得されたデータすなわち遊技状態にかかわらず判定値データが変動しない抽選対象役についての検索データに基づいてSb26のステップの処理を行って、抽選対象であるか否かを判定する。
本実施例では、検索データは、内部抽選での抽選対象である場合には、所定値より大きな値(本実施例では、1より大きな値)が設定される一方、内部抽選での抽選対象でない場合には、所定値(本実施例では、0)が設定されるようになっており、検索データが所定値であるか否かを判定することで、現在の当選番号(B)の抽選対象役が抽選対象であるか否かを判定できるようになっている。
Sb26のステップにおいて、現在の当選番号(B)に対応する抽選対象役が現在の遊技状態において内部抽選での抽選対象であると判定した場合には、上述のようにSb14のステップまたはSb25のステップにより設定された現在位置アドレス(HL)に対応するROM41bの記憶領域に記憶されている検索データを取得し、加算値(A)に設定する(Sb27)。また、後述の処理により当選判定用データEDの下位データ及び種別係数Eが設定されるEレジスタ及び当選判定用データEDの上位データが設定されるDレジスタを初期化して0に設定する(Sb28)。
そして、Sb27のステップにおいて取得した検索データの値を上述の判定値データテーブルの第1データ境界値と比較することで、当該検索データに基づいて特定される現在の当選番号(B)に対応する抽選対象役の判定値データが、設定差なし役の1バイトデータであるか否かを判定する(Sb29)。検索データの値が第1データ境界値より小さい場合には、当該検索データに基づいて特定される判定値データが設定差なし役の1バイトデータであると判定する。一方、検索データの値が第1データ境界値以上である場合には、当該検索データに基づいて特定される判定値データが設定差なし役の1バイトデータでないと判定する。
Sb29のステップにおいて、検索データに基づいて特定される判定値データが設定差なし役の1バイトデータであると判定した場合には、EレジスタをSb28のステップで初期化した状態で維持することで、種別係数Eを0(二進数表示で、「00」)に設定して後述するSb36に進む。一方、当該判定値データが設定差なし役の1バイトデータでないと判定した場合には、Eレジスタに1加算して種別係数Eを1(2進数表示で、「01」)に更新した後(Sb30)、Sb27のステップにおいて取得した検索データの値を、上述の判定値データテーブルの第2データ境界値と比較することで、当該検索データに基づいて特定される判定値データが、設定差なし役の2バイトデータであるか否かを判定する(Sb31)。検索データの値が第1データ境界値よりも大きく、かつ第2データ境界値より小さい場合には、当該検索データに基づいて特定される判定値データが設定差なし役の2バイトデータであると判定する。一方、検索データの値が第2データ境界値以上である場合には、当該検索データに基づいて特定される判定値データが設定差なし役の2バイトデータでないと判定する。
Sb31のステップにおいて、検索データに基づいて特定される判定値データが設定差なし役の2バイトデータであると判定した場合には、EレジスタをSb30のステップで1に更新した状態で維持することで、種別係数Eを1(2進数表示で、「01」)で維持して、後述するSb36に進む。一方、当該判定値データが設定差なし役の2バイトデータでないと判定した場合には、Eレジスタに1加算して種別係数Eを2(2進数表示で、「10」)に更新した後(Sb32)、ハズレ及び設定差ありフラグをRAM41cの所定領域に設定する(Sb33)。その後、Sb27のステップにおいて取得した検索データの値を、上述の判定値データテーブルの第3データ境界値と比較することで、当該検索データに基づいて特定される判定値データが、設定差あり役の1バイトデータであるか否かを判定する(Sb34)。検索データの値が第2データ境界値よりも大きく、かつ第3データ境界値より小さい場合には、当該検索データに基づいて特定される判定値データが設定差あり役の1バイトデータであると判定する。一方、検索データの値が第3データ境界値以上である場合には、当該検索データに基づいて特定される判定値データが設定差あり役の1バイトデータでないと判定する。
Sb34のステップにおいて、検索データに基づいて特定される判定値データが設定差あり役の1バイトデータであると判定した場合には、EレジスタをSb32のステップで2に更新した状態で維持することで、種別係数Eを2(2進数表示で、「10」)で維持して、後述するSb36に進む。一方、当該判定値データが設定差あり役の1バイトデータでないと判定した場合であり、当該判定値データが設定差あり役の2バイトデータである場合には、Eレジスタに1加算して種別係数Eを3(2進数表示で、「11」)に更新した後(Sb35)、Sb36に進む。
このように、本実施例では、種別係数Eを、Sb28のステップにおいて初期化した後、検索データに基づいて特定される判定値データが、設定差なし役と設定差あり役のいずれのデータであるか、及び1バイトデータと2バイトデータのいずれのデータであるかに応じた値(0〜4)に設定する。例えば、判定値データが設定差なし役のデータであり、かつ1バイトデータである場合には、種別係数Eを0(二進数表示で、「00」)に設定し、判定値データが設定差なし役のデータであり、かつ2バイトデータである場合には、種別係数Eを1(二進数表示で、「01」)に設定し、判定値データが設定差あり役のデータであり、かつ1バイトデータである場合には、種別係数Eを2(二進数表示で、「10」)に設定し、判定値データが設定差あり役のデータであり、かつ2バイトデータである場合には、種別係数Eを3(二進数表示で、「11」)に設定するようになっている。また、種別係数EをEレジスタに設定する際には、二進数表示の値で設定するようになっている。これにより、Eレジスタに設定されているデータを参照して第1所定ビット(例えば、1ビット目)の値が0である場合には、判定値データが1バイトデータである旨を特定可能であり、第1所定ビットの値が1である場合には、判定値データが2バイトデータである旨を特定可能となっている。また、Eレジスタに設定されているデータを参照して第1所定ビットとは異なる第2所定ビット(例えば、2ビット目)の値が0である場合には、判定値データが設定差なり役のデータである旨を特定可能であり、第2所定ビットの値が1である場合には、判定値データが設定差あり役のデータである旨を特定可能となっている。
図16に示すように、Sb36のステップでは、ROM41bの所定領域に記憶されている判定値データテーブルの基準アドレスを取得して、HLレジスタに設定することで、現在位置アドレス(HL)を判定値データテーブルの先頭アドレスを設定した後(Sb36)、加算処理を行う(Sb37)。
Sb37のステップにおいて加算処理を行うことで、現在位置アドレス(HL)は、当該加算処理の開始時のアドレスから加算値(A)の値分進められる。加算値(A)には、Sb27のステップにより、現在の当選番号に対応する抽選対象役の検索データが設定されており、現在位置アドレス(HL)には、Sb36のステップにより判定値データテーブルの先頭アドレスが設定されているので、現在位置アドレス(HL)が加算値(A)の分進められることで、判定値データテーブルにおいて現在の当選番号に対応する抽選対象役の判定値データが記憶されている記憶領域の先頭アドレス(例えば、アドレスma、アドレスmb、アドレスmc、アドレスmd、アドレスme、アドレスmf、アドレスmg等)が現在位置アドレス(HL)となる。
Sb37のステップにおいて加算処理を行った後、設定値チェック処理を行い(Sb38)、現在のスロットマシン1に設定されている設定値をAレジスタに取得する。その後、Aレジスタの値を1減算することで、現在の設定値を1減算して補正した値を加算値(A)としてAレジスタに設定する(Sb39)。
そして、上述のSb28〜Sb35のステップによりEレジスタに設定された種別係数Eを参照して、当該種別係数Eのデータの第2所定ビットの値に基づいて、Sb27のステップにおいて取得された検索データに基づき特定される判定値データが設定差あり役のデータであるか否かを判定する(Sb40)。Sb40のステップでは、Eレジスタに設定されている種別係数Eの第2所定ビットの値が1であるか否かを判定して、当該第2所定ビットの値が1である場合に、検索データに基づいて特定される判定値データが設定差あり役のデータであると判定する一方、当該第2所定ビットの値が1でない場合に、判定値データが設定差あり役のデータでないと判定する。そして、判定値データが設定差あり役のデータであると判定した場合には、さらにEレジスタに設定されている種別係数Eに基づいて当該判定値データが設定差あり役の2バイトデータであるか否かを判定する(Sb41)。Sb41のステップでは、Eレジスタに設定されている種別係数Eの第1所定ビットの値が1であるか否かを判定して、当該第1所定ビットの値が1である場合に、検索データに基づいて特定される判定値データが2バイトデータであると判定する一方、当該第1所定ビットの値が1でない場合に、判定値データが2バイトデータでないと判定する。そして、判定値データが2バイトデータであると判定した場合には、Sb39のステップにおいてAレジスタに設定されている値を当該Aレジスタに加算することで、Aレジスタに設定された加算値(A)を2倍に更新する(Sb42)。
そして、Sb41のステップにおいて、当該判定値データが2バイトデータであると判定した場合には、Sb42のステップにおいて2倍に更新した加算値(A)をHLレジスタに加算することで、現在位置アドレス(HL)を当該加算値(A)分進めた後(Sb43)、後述するSb44のステップへ進む。また、Sb41のステップにおいて、当該判定値データが2バイトデータでないと判定した場合には、Sb39のステップにおいて設定された加算値(A)をHLレジスタに加算することで、現在位置アドレス(HL)を当該加算値(A)分進めた後(Sb43)、Sb44のステップへ進む。一方、Sb40のステップにおいて、種別係数Eの値が2より小さくて、Eレジスタに設定されている第2所定ビットの値が1でなく、検索データに基づいて特定される判定値データが設定差あり役の判定値データでない、すなわち設定差なし役の判定値データであると判定した場合には、Sb41〜Sb43のステップの処理を行わずに、Sb44のステップへ進む。
Sb43のステップにおいて、現在位置アドレス(HL)に加算値(A)を加算することで、加算値(A)にはSb39のステップでスロットマシン1に現在設定されている設定値に応じた値(設定値−1)が設定されているので、設定値に応じて判定値データの変動する役である場合には、判定値テーブル基準アドレスに検索データの値が加算されたアドレス(例えば、アドレスme、アドレスmg等)に、さらに設定値に応じた値(例えば、設定値が6であり、かつ判定値データが1バイトデータであるときには、5アドレス分、設定値が6であり、かつ判定値データが2バイトデータであるときには、10アドレス分)が加算されたアドレス(例えば、アドレスme+5、アドレスmg+10等)が、現在位置アドレス(HL)として設定されている状態でSb44のステップに進む。一方、Sb40のステップにおいて検索データに基づいて特定される判定値データが設定差あり役の判定値データでないと判定され、Sb43のステップの処理が行われない場合、すなわち検索データに基づいて特定される判定値データが設定差なし役の判定値データである場合には、判定値テーブル基準アドレスに検索データの値が加算されたアドレス(例えば、アドレスma、アドレスmb、アドレスmc、アドレスmd等)が、現在位置アドレス(HL)として設定されている状態でSb44のステップに進む。
そして、Sb44のステップでは、Eレジスタに設定されているデータの第1所定ビットを特定可能にフラグレジスタに設定することで(例えば、フラグレジスタのZフラグの値をEレジスタのデータの0ビット目の値に設定する等)、種別係数Eのうち判定値データが1バイトデータであるか2バイトデータであるかを特定可能な一部データを退避させる。その後、Sb45のステップに進み、Sb37のステップまたはSb43のステップにおいて設定された現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの記憶領域に予め記憶されている判定値データを取得し、抽選判定用データの1バイト目(下位バイト)としてEレジスタに設定する(Sb45)。その後、Sb44のステップにて退避させた種別係数Eの一部データに基づいて当該判定値データが1バイトデータであるか否かを判定する(Sb46)。Sb46のステップでは、Sb28〜Sb35のステップにより設定された種別係数Eが0または2であり、退避させた種別係数Eの第1所定ビットが0である場合に、検索データに基づいて特定される判定値データが1バイトデータであると判定する一方、退避させた種別係数Eの第1所定ビットが1である場合に、検索データに基づいて特定される判定値データが1バイトデータでないと判定する。そして、Sb46のステップにおいて当該判定値データが1バイトデータでないと判定した場合、すなわち当該判定値データが2バイトデータである場合には、HLレジスタに1加算することで、現在位置アドレス(HL)を1つ進めた後(Sb47)、当該現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの記憶領域に予め記憶されている判定値データを取得し、抽選判定用データの2バイト目(上位バイト)としてDレジスタに設定して(Sb48)、Sb49のステップへ進む。一方、Sb46のステップにおいて、Sb28〜Sb35のステップにより設定された種別係数Eが0または2であり、退避させた種別係数Eの第1所定ビットが0であり、当該判定値データが1バイトデータであると判定した場合には、Sb47及びSb48のステップの処理を行わず、Sb49のステップへ進む。
そして、Sb49のステップでは、IXレジスタの上位バイトにDレジスタの値を加算するとともにIXレジスタの下位バイトにEレジスタの値を加算することで、内部抽選用の乱数値に抽選判定用データ値を加算して内部抽選を行う(Sb49)。また、この加算の際に、IXレジスタの値が所定数(2バイトで表現可能な最大値65535(十進数))を超えることで、オーバーフローが発生した場合には、当該オーバーフローが発生した旨を特定可能となるようにフラグレジスタを設定する。一方、IXレジスタの値が所定数(2バイトで表現可能な最大値65535(十進数))を超えず、オーバーフローが発生しない場合には、当該オーバーフローが発生していない旨を特定可能となるようにフラグレジスタを設定する。
そして、Sb49のステップにて内部抽選用の乱数値に抽選判定用データ値を加算した後は、Sb15またはSb20のステップのうち最後に行われたステップにおいてRAM41cの所定領域に退避させていた現在位置アドレス(HL)をHLレジスタに復帰させる(Sb50)。これにより、HLレジスタには、現在位置アドレス(HL)として、検索データテーブルにおける現在の当選番号(B)の検索データが記憶されているROM41bの記憶領域のアドレスが、再び設定されることとなる。また、上述のSb26のステップにおいて、現在の当選番号(B)に対応する抽選対象役が現在の遊技状態において内部抽選での抽選対象でないと判定した場合にも、Sb50のステップに進み、Sb15またはSb20のステップにて退避させていた現在位置アドレス(HL)をHLレジスタに復帰させる。
そして、Sb50のステップにおいて退避させていた現在位置アドレス(HL)を復帰させた後には、Sb49のステップにおいて抽選判定用データが加算された後の内部抽選用の乱数値に基づいて、現在の当選番号(B)の抽選対象役が当選したか否かを判定する(Sb51)。ここで、Sb26のステップにおいて現在の当選番号(B)の抽選対象役が抽選対象であると判定した場合には、Sb27〜Sb49のステップにおける各種処理を行った後に、Sb51のステップへ進むこととなり、Sb51のステップでは、Sb49のステップにおいて抽選判定用データが加算された後の内部抽選用の乱数値に基づいて、現在の当選番号(B)の抽選対象役が当選したか否かを判定する。一方、Sb26のステップにおいて現在の当選番号(B)の抽選対象役が抽選対象でないと判定した場合には、Sb27〜Sb49のステップにおける各種処理を行わずに、Sb51のステップへ進むこととなり、抽選判定用データが加算されていない内部抽選用の乱数値に基づいて、現在の当選番号(B)の抽選対象役が当選したか否かを判定することとなる。
Sb51のステップでは、フラグレジスタを参照して、Sb49のステップでXIレジスタにEレジスタ及びDレジスタの値を加算する際に、オーバーフローが発生した旨が特定される場合、すなわちXIレジスタに設定されている内部抽選用の乱数値が所定数(本実施例では、65536(十進数、2バイトで表現可能な最大値))を上回っており、当該内部抽選用の乱数値がオーバーフローしている場合には、Bレジスタに設定されている現在の当選番号(B)の抽選対象役が当選したと判定し、Sb55のステップに進む。一方、Sb51のステップでは、フラグレジスタを参照して、Sb49のステップでXIレジスタにEレジスタ及びDレジスタの値を加算する際に、オーバーフローが発生していない旨が特定される場合、すなわちXIレジスタに設定されている抽選判定用データが加算された後の内部抽選用の乱数値が所定数(本実施例では、65536(十進数、2バイトで表現可能な最大値))を上回っておらず、当該内部抽選用の乱数値がオーバーフローしていない場合には、Bレジスタに設定されている現在の当選番号(B)の抽選対象役は当選していないと判定し、Sb52のステップに進む。
そして、Sb52のステップでは、Bレジスタの値を1減算することで現在の当選番号(B)を1減算する(Sb52)。そして、Sb52のステップにて減算された後の当選番号(B)が0であるか否かを判定する(Sb53)。
Sb53のステップにおいて、Bレジスタに設定されている減算後の当選番号(B)が0でないと判定した場合には、上述のSb13のステップに戻り、Sb13〜Sb51またはSb53までのステップの処理を繰り返し行う。一方、Sb53のステップにおいて、減算後の当選番号(B)が0である判定した場合には、現在制御されている遊技状態に応じて抽選対象となり得るすべての当選番号(本実施例では、非BB中は、1〜48、BB中は、1〜50)について当選か否かの判定が行われたが、いずれの当選番号についても当選したかった、すなわちハズレであると判定して、ハズレ及び設定差ありフラグをRAM41cの所定領域に設定した後(Sb54)、Sb55のステップに進む。
そして、Sb55のステップでは、Bレジスタに設定されている値を、抽選結果としてRAM41cの所定領域に設定する(Sb55)。これにより、Sb51のステップにて当選と判定したときの当選番号(B)(1〜50のいずれか)またはSb53のステップにより減算された後の当選番号(B)(ハズレの場合の0)を抽選結果として設定する。その後、当該当選結果に基づいて、小役のみの当選番号を取得して小役番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sb56)。例えば、抽選結果に基づいてBBと小役が同時に当選する抽選対象役(例えば、BB+中段チェリー1等)が当選している場合には、当該小役のみが当選する抽選対象役(例えば、中段チェリー1等)の当選番号を取得し、小役番号として設定する。
そして、BBの当選が持ち越されている旨を示すBBの内部中フラグがRAM41cの所定領域に設定されているか否かを判定し(Sb57)、当該BBの内部中フラグが設定されていないと判定した場合には、Sb55のステップにおいて設定された抽選結果に基づいてBBが当選したか否かを判定し(Sb58)、BBが当選したと判定した場合には、BBの内部中フラグをRAM41cの所定領域に設定し(Sb59)、当該遊技においてBBが当選したことで内部中に移行される旨を特定可能なBB初当たりフラグをRAM41cの所定領域に設定した後(Sb60)、内部抽選処理を終了させて、メイン処理に戻る。一方、Sb57のステップにおいて内部中フラグが設定されていると判定した場合、及びSb58のステップにおいてBBが当選していないと判定した場合には、Sb59及びSb60のステップの処理を行うことなく、内部抽選処理を終了させて、メイン処理に戻る。
このように、内部抽選処理(Sa2)では、初期設定処理(Sb1〜Sb12)の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまで、一の抽選対象役を当選とするか否かを判定する共通の処理をループ処理(Sb13〜Sb53)として複数の抽選対象役毎に繰り返し実行する。
初期設定処理(Sb1〜Sb12)では、遊技状態に応じて異なるループ回数として通常時は当選番号(48)、BB中は当選番号(50)を設定する。
また、初期設定処理(Sb1〜Sb12)では、初期アドレス指定データ(検索データテーブル初期アドレス指定データ1、2)に基づいて、最初の抽選対象役(通常時は役番号48の抽選対象役、BB中は役番号50の抽選対象役)に対応する検索データが特定されるアドレス(BB中はアドレスnc、通常時はアドレスnd)の1アドレス分前のアドレスを初期の現在位置アドレス(HL)として設定する。
尚、本実施例では、初期アドレス指定データ(検索データテーブル初期アドレス指定データ1、2)として、当該初期アドレス指定データが記憶されている領域のアドレスから遊技状態に応じた検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレスの1つ前のアドレスまでの差分値が設定されており、当該差分値を現在位置アドレス(HL)に加算することで、ループ処理における初期の現在位置アドレス(HL)として、遊技状態に応じた検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレス(アドレスnc、アドレスnd)の1アドレス分前のアドレスを設定する構成であるが、初期アドレス指定データとして、当該初期アドレス指定データが記憶されている領域のアドレスから遊技状態に応じた検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレスまでの差分値を設定し、当該差分値を現在位置アドレス(HL)に加算するとともに1減算することで、ループ処理における初期の現在位置アドレス(HL)として、遊技状態に応じた検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレス(アドレスnc、アドレスnd)の1アドレス分前のアドレスを設定する構成でも良い。
また、初期設定処理(Sb1〜Sb12)では、内部抽選用の乱数値をIXレジスタに設定する(Sd12)。
ループ処理(Sb13〜Sb53)では、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分進めるように更新し、更新したアドレスから特定される検索データを用いて対応する所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定するようになっている。
また、ループ処理(Sb13〜Sb53)では、予め定められた順番(役番号が大きい順)で内部抽選の対象となる抽選対象役の役番号(当選番号)を更新し、初期設定処理では、最初の抽選対象役として遊技状態(BB、通常)に応じて異なる抽選対象役(通常時は役番号48の抽選対象役、BB中は役番号50の抽選対象役)を設定するようになっている。
また、ループ処理(Sb13〜Sb53)では、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分更新したときに、更新後のアドレスを退避してから次の処理として、現在位置アドレス(HL)に記憶されている検索データが遊技状態(RT0〜4)に応じて判定値データの変動する変動あり役であるか否かを判定する処理等に進む。
また、ループ処理(Sb13〜Sb53)では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される値が、遊技状態(RT0〜4)に応じて抽選対象となるか否かまたは当選確率の少なくとも一方が異なる変動あり役である旨を示す変動ありフラグデータ(FF)であるか否かを判定し、変動ありフラグデータ(FF)である場合には変動あり役に特有の処理(該当する変動あり役について現在の遊技状態に対応する検索データを特定する処理)へ移行し、変動ありフラグデータ(FF)でない場合には全ての抽選対象役に共通の処理(該当する抽選対象役について当選したか否かを判定する処理)へ移行する。
また、ループ処理(Sb13〜Sb53)では、抽選対象が、遊技状態(RT0〜4)に応じて抽選対象となるか否かまたは当選確率の少なくとも一方が異なる変動あり役である場合に、現在の遊技状態(RT0〜4)に対応する状態値が所定範囲内(0〜4)であるか否かを判定し、所定範囲内ではない場合には所定範囲内の特定の状態値(RT0)に補正する。また、特定の状態値(RT0)は、遊技者にとって不利な遊技状態である。
ループ処理(Sb13〜Sb53)では、変動あり役である場合に、現在の遊技状態に対応する状態値から特定されるアドレスが割り当てられたROM41bの領域に格納された検索データに基づいて、当該検索データが0より大きい場合には、当該変動あり役が抽選対象であると判定し、検索データが0である場合には、当該変動あり役が抽選対象でないと判定することで、当該変動あり役が抽選対象か否かを判定する。
ループ処理(Sb13〜Sb53)では、変動あり役である場合に、当該変動あり役が抽選対象か否かを判定し、当該変動あり役が抽選対象でない場合には、内部抽選用乱数値に当該変動あり役の当選判定用データを加算してオーバーフローしたか否かを判定する処理、すなわち当該変動あり役を当選とするか否かを判定する処理を行うことなく、Bレジスタの値から1減算した値が0であるか否かを判定することで、未判定の抽選対象が残っているか否かを判定し、未判定の抽選対象が残っている場合には、ループ処理の先頭(Sb13のステップ)に移行し、未判定の抽選対象が残っていない場合にはループ処理を終了する。
また、ループ処理(Sb13〜Sb53)では、更新したアドレスの領域から検索データを取得し、取得した検索データが判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるか、判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるか、に応じて異なる種別係数Eを設定し、設定した種別係数Eに応じて、1バイトの判定値データを取得してEレジスタに設定する処理、または2バイトの判定値データを取得してDEレジスタに設定する処理のいずれかを行う。そして、内部抽選処理では、当該ループ処理の後に、抽選対象を当選とするか否かを判定する際に用いる判定値データを判定値データテーブルから取得する際に、設定されている種別係数Eに応じて処理(Sb41〜Sb43)を異ならせる。
また、ループ処理(Sb13〜Sb53)では、更新した現在位置アドレス(HL)の領域から検索データを取得し、取得した検索データが設定差あり領域を示す値であるか、設定差なし領域を示す値であるか、に応じて異なる値の種別係数EをEレジスタに設定する。そして、内部抽選処理では、当該ループ処理の後に、当該種別係数Eに応じて判定値データを判定値データテーブルから取得する際に、設定されている種別係数Eに応じて処理(Sb40〜Sb43)を異ならせる。
また、ループ処理(Sb13〜Sb53)では、種別係数Eとして、検索データが設定差なし役のデータであり判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるときには、0(2進数表示で「00」)を設定し、検索データが設定差なし役のデータであり判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるときには、1(2進数表示で「01」)を設定し、検索データが設定差あり役のデータであり判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるときには、2(2進数表示で「10」)を設定し、検索データが設定差あり役のデータであり判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるときには、3(2進数表示で「11」)を設定する。これにより、種別係数Eでは、1バイト領域であるか、2バイト領域であるか、に応じた値が1ビット目に設定され、設定差あり領域であるか、設定差なし領域であるか、に応じた値が2ビット目に設定される。
また、ループ処理(Sb13〜Sb53)では、種別係数EをEレジスタに設定し、その後、抽選対象役を当選とするか否かを判定する際に判定値データテーブルから取得した判定値データをDレジスタ及びEレジスタに設定する。すなわち、種別係数Eを判定値データが設定されるレジスタと共通のEレジスタに設定する。
また、ループ処理(Sb13〜Sb53)では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される検索データに基づいて当選番号(B)が示す役番号の抽選対象役を当選とする旨が判定される判定値を示す判定値データを取得し、取得した判定値データと、初期設定処理において取得した乱数値と、を加算し、加算結果が乱数値の範囲を超える場合には、当選番号(B)が示す役番号の抽選対象役を当選として決定し、加算結果が乱数値の範囲を超えない場合には、当選番号(B)を更新し、更新した当選番号(B)が終了値(0)か否かを判定し、更新した当選番号(B)が終了値でない場合にはループ処理の先頭に移行し、更新した当選番号(B)が終了値である場合にはいずれの抽選対象役も当選としない旨(ハズレ)を決定する。
また、内部抽選処理において決定する当選番号は、入賞の発生が許容される抽選対象役の役番号と、いずれの抽選対象役の入賞の発生も許容されないハズレに対応する番号(0)と、を含む。
また、内部抽選処理において抽選対象となる抽選対象役は、設定値に応じて当選される割合の異なる設定差あり役と、設定値に関わらず当選される割合が同じ設定差なし役と、を含む。
また、内部抽選処理では、当選番号を決定する段階において、当選番号が設定差あり役の役番号である場合に、設定差のある抽選対象役の当選またはハズレである旨を示すハズレ及び設定差ありフラグをRAM41cの所定領域に設定する。
また、内部抽選処理では、当選番号を決定する段階において、当選番号がいずれの抽選対象役も当選していないハズレである場合に、設定差のある抽選対象役の当選またはハズレである旨を示すハズレ及び設定差ありフラグをRAM41cの所定領域に設定する。
また、内部抽選処理では、抽選対象役が設定値に応じて当選される割合の異なる設定差あり役であるか、設定値に関わらず当選される割合が同じ設定差なし役であるか、に応じて種別係数Eを設定する処理を行う。そして、該種別係数Eを設定する際に、設定差あり役であると判定して種別係数E(2、3)を設定した場合には、設定値に応じた判定値データを選択するために現在位置アドレスを進める処理を行う一方で、設定差なし役である場合には、当該処理を行わないように処理することで、設定差あり役であると判定した場合と、設定差なし役であると判定した場合と、で異なる処理を行うようになっている。
また、内部抽選処理では、種別係数Eを設定する処理を行う際に、設定差なし役であるか否かを判定して、設定差なし役でないと判定した場合に、その後、設定差あり役であるか否かを判定する構成であり、設定差なし役であるか否かを判定して設定差なし役でないと判定したときに、ハズレ及び設定差ありフラグをRAM41cの所定領域に設定するようになっている。
また、内部抽選処理では、予め定められたすべての抽選対象役について当選しているか否かを順次判定する処理を行い、すべての抽選対象役について処理が終了して、いずれの抽選対象役も当選していないと判定される場合にハズレと決定して、当選番号として所定値(本実施例では、0)を設定する。そして、当該すべての抽選対象役について当選しているか否かを判定する処理が終了して、すべての抽選対象役について当選していないと判定したときに、ハズレ及び設定差ありフラグを設定するようになっている。
また、内部抽選処理では、特別役(BB)が当選したときに、BBの持越し中である旨を特定可能な内部中フラグ及び当該遊技にてBBが当選した旨を特定可能なBB初当たりフラグをRAM41cの所定領域に設定する。そして、当該遊技の終了時にBB初当たりフラグをクリアし、当選しているBBが入賞したときに内部中フラグをクリアするようになっている。
尚、本実施例では、内部抽選処理の開始時に、RAM41cの所定領域に設定されている抽選種別を初期化する構成であるが、抽選種別を抽選種別設定処理が開始されるときまでに初期化する構成でも良く、例えば、当該遊技の開始時において行われる遊技開始待ち処理、前回の遊技の終了時に行われる遊技終了時設定処理等において抽選種別を初期化する構成でも良い。
また、内部抽選処理では、Sb51のステップにおいて抽選中の抽選対象役が当選したと判定されるとき、またはSb53のステップにおいてBレジスタの値が0であると判定されるときまで、Sb13〜Sb53の各処理を繰り返し行ってループ処理する。また、Bレジスタには、Sb8のステップにおいて非BB中またはBB中における抽選対象役の役番号の最大値が当選番号(B)として設定され、その後、Bレジスタの値は、ループ処理毎に1ずつ減算されるようになっている。これにより、Bレジスタの値を最大回数としてループ処理が繰り返し行われることとなり、Bレジスタに設定された当選番号(B)がループ処理の残りの最大回数となるようになっている。
また、内部抽選処理では、Sb51のステップにおいて当選したと判定されるときには、そのときにBレジスタに設定されている当選番号(B)を抽選結果に設定する。当選番号(B)と抽選対象役の役番号は一致するようになっており、例えば、Bレジスタに48が設定されているときに、Sb51のステップにおいて当選したと判定される場合には、役番号48の抽選対象役すなわち中段チェリー1が内部抽選にて当選したと設定するようになっている。
また、内部抽選において当選役の判定に用いられる判定値データ(以下、判定値数と呼ぶ場合がある)が記憶されている判定値データテーブルでは、判定値データは、抽選対象役毎に定められており、各抽選対象役に予め割り当てられた役番号の数字が大きい順にROM41bの所定領域に格納されている。
具体的には、判定値データのデータ構造では、設定差なしのカテゴリの役に定められた判定値のデータと、設定差ありのカテゴリの役に定められた判定値のデータとが区分されている。例えば、設定差ありの役番号(例えば、14、27、28、30、33、34)の抽選対象役の判定値のデータは、その他の設定差なしの役の判定値のデータと区分されている。このように、設定差の有無に応じて判定値のデータの配置箇所が分かれている。
設定差なしのカテゴリの役に定められた判定値のデータのうち、1バイトデータに収まる判定値のデータ(設定差なし1バイトデータ)と、1バイトデータに収まらないが2バイトデータに収まる判定値のデータ(設定差なし2バイトデータ)とで区分されている。尚、1バイトデータに対応する判定値数は256である。このため、256を超える判定値数が定められた抽選対象役は、2バイトデータ内に配置される。例えば、1バイトデータに収まる判定値数(例えば、4等)の中段チェリー1は、1バイトデータ内に配置されている。一方、1バイトデータに収まらないが2バイトデータに収まる判定値数(例えば、1149等)の左ベル1は、2バイトデータ内に配置されている。このように、設定差の有無及びバイトデータの容量に応じて判定値のデータの配置箇所が分かれている。
さらに、設定差なし1バイトデータにおいては、互いに同じ判定値数が定められた抽選対象役は、判定値のデータがまとめられている。例えば、互いに同じ判定値数(例えば、4等)が定められた中段チェリー1、2は、判定値のデータがまとめられている。さらに、設定差なし1バイトデータにおいては、役番号の数字が大きい順に各抽選対象役に定められた判定値のデータが格納されている。例えば、設定差なし1バイトデータにおいては、役番号48の中段チェリー1、役番号47の中段チェリー2の順に判定値のデータが配置されている。また、設定差なし2バイトデータにおいては、互いに同じ判定値数が定められた抽選対象役は、判定値のデータがまとめられている。例えば、互いに同じ判定値数(例えば、1149等)が定められた抽選対象役(例えば、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4等)は、判定値のデータがまとめられている。このように、設定差なしの抽選対象役のうち、判定値数が同じ抽選対象役同士はまとめられている。さらに、設定差なし2バイトデータにおいては、役番号の数字が大きい順に各抽選対象役に定められた判定値のデータが格納されている。例えば、設定差なし2バイトデータにおいては、役番号26の左ベル1、役番号25の左ベル2の順に判定値のデータが配置されている。
設定差ありの抽選対象役に定められた判定値のデータのうち、1バイトデータに収まる判定値のデータ(設定差あり1バイトデータ)と、1バイトデータに収まらないが2バイトデータに収まる判定値のデータ(設定差あり2バイトデータ)とが区分されている。例えば、1バイトデータに収まる各設定値に対応する判定値数(例えば、22〜69等)のBBは、1バイトデータ内に配置されている。さらに、設定差あり1バイトデータにおいては、役番号の数字が大きい順に各抽選対象役に定められた判定値のデータが格納されている。例えば、設定差あり1バイトデータにおいては、役番号34のBB、役番号33のBB+強チェリー2の順に判定値のデータが配置されている。また、1バイトデータに収まらないが2バイトデータに収まる各設定値に対応する判定値数(例えば、3074〜4254等)のベルは、2バイトデータ内に配置されている。さらに、設定差あり2バイトデータにおいては、役番号の数字が大きい順に各抽選対象役に定められた判定値のデータが格納されている。例えば、設定差あり2バイトデータにおいては、役番号27のベル、役番号14の1枚役の順に判定値のデータが配置されている。このように、設定差ありの抽選対象役のうち、判定値数が同じ抽選対象役同士はまとめられ、さらに役番号の数字が大きい順に各抽選対象役に定められ判定値のデータが格納されている。
[抽選種別及び抽選種別設定処理について]
次に、本実施例のメイン制御部41が行う抽選種別設定処理の制御内容及び当該抽選種別設定処理により設定される抽選種別について、図17〜図19に基づいて説明する。
図17に示しように、メイン制御部41が設定する抽選種別には、抽選種別0〜4が含まれる。抽選種別0は、内部抽選の抽選結果が設定差あり役であり、かつ有利区間関連の抽選(有利区間抽選、AT抽選)を行う対象でない役である旨を特定可能なデータであり、設定差があり、かつ有利区間抽選・AT抽選なしの役(図7参照)である抽選対象役に対して付与され得る。また、抽選種別1は、内部抽選の抽選結果が設定差なし役であり、かつ有利区間関連の抽選(有利区間抽選、AT抽選)を行う対象でない役である旨を特定可能なデータであり、設定差がなく、かつ有利区間抽選・AT抽選なしの役(図7参照)である抽選対象役に対して付与され得る。また、抽選種別2は、内部抽選の抽選結果が設定差なし役であり、かつ有利区間関連の抽選(有利区間抽選、AT抽選)を低確率αで行う対象の役である旨を特定可能なデータであり、設定差がなく、かつ有利区間抽選・AT抽選ありの役(図7参照)のうち予め定められた第1群の抽選対象役に対して付与され得る。また、抽選種別3は、内部抽選の抽選結果が設定差なし役であり、かつ有利区間関連の抽選(有利区間抽選、AT抽選)を中確率β(低確率αよりも高い確率)で行う対象の役である旨を特定可能なデータであり、設定差がなく、かつ有利区間抽選・AT抽選ありの役(図7参照)のうち予め定められた第2群の抽選対象役に対して付与され得る。また、抽選別4は、内部抽選の抽選結果が設定差なし役であり、かつ有利区間関連の抽選(有利区間抽選、AT抽選)を高確率γ(低確率α及び中確率βよりも高い確率)で行う対象の役である旨を特定可能なデータであり、設定差がなく、かつ有利区間抽選・AT抽選ありの役(図7参照)のうち予め定められた第3群の抽選対象役に対して付与され得る。
また、メイン制御部41は、抽選種別1〜4をRAM41cの所定領域に設定することが可能であり、上述の内部抽選処理により抽選種別を0に初期化した後、メイン処理により後述の実行条件が成立したと判定される場合に後述の抽選種別設定処理が行われることで、当該抽選種別設定処理により抽選種別は所定の値(1〜4)に更新される一方、抽選種別設定処理の実行条件が成立したと判定されない場合には、抽選種別設定処理が行われず抽選種別が更新されないことで初期値(0)のままとなるようになっている。
具体的には、図18に示すように、抽選種別設定処理では、まず、上述のメイン処理における内部抽選処理(Sa2)にてRAM41cの所定領域に設定されている当選番号を取得した後(Sc1)、抽選種別選択処理を行って(Sc2)、抽選種別テーブルを用いて当選番号に対応して予め定められている抽選種別の値(1〜4のいずれか)を特定して選択する。そして、当該抽選種別選択処理により選択された値を当該遊技中の抽選種別としてRAM41cの所定領域に設定する(Sc3)。その後、抽選種別設定処理を終了させて、メイン処理に戻る。
図19(a)に示すように、抽選種別選択処理にて用いられる抽選種別テーブルでは、設定差なし役の当選番号に対応する抽選種別(1〜4)が規定されており、当選番号に基づいて対応する抽選種別を特定可能となっている。例えば、当選番号が50、49、32、31、29、26〜15、13〜1である場合には、これらの当選番号に基づいて抽選種別1を特定可能である。また、当選番号が45、44、41〜38である場合には、これらの当選番号に基づいて抽選種別2を特定可能である。当選番号が46、43、42、35である場合には、これらの当選番号に基づいて抽選種別3を特定可能である。当選番号が48、47、37、36である場合には、これらの当選番号に基づいて抽選種別4を特定可能である。
これにより、抽選種別設定処理を行うことで、内部抽選処理によりハズレ及び設定差ありフラグが設定されない場合、すなわち内部抽選の抽選結果が設定差なし役(図7参照)である場合には、内部抽選にて当選している抽選対象役の当選番号に応じて抽選種別1〜4を設定するようになっている。
一方、上述のように、内部抽選処理によりハズレ及び設定差ありフラグが設定されている場合、すなわち内部抽選の抽選結果が設定差あり役(図7参照)である場合及びいずれの役も当選しないハズレである場合には、抽選種別設定処理を行わないので、内部抽選にて当選している抽選対象役の当選番号(ハズレを含む)にかかわらず、抽選種別は、内部抽選処理のSb1のステップにおいて初期化されたときの値(0)のままとなる。
ハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かに基づいてメイン制御部41が抽選種別設定処理を行うこと及び当該処理を行わないことによる抽選種別の付与結果を図19(b)に示す。
図19(b)に示すように、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かに基づいて抽選種別設定処理を行うこと及び当該処理を行わないことで、設定差あり役である抽選対象役(当選番号:34、33、30、28、27、14)及びハズレ(当選番号:0)に対して抽選種別は、初期値(0)のままとなる。また、設定差なし役のうちの第1群の抽選対象役(当選番号:50、49、32、31、29、26〜15、13〜1)に対して抽選種別は、1が設定される。また、設定差なし役のうちの第2群の抽選対象役(当選番号:45、44、41〜38)に対して抽選種別は、2が設定される。また、設定差なし役のうちの第3群の抽選対象役(当選番号:46、43、42、35)に対して抽選種別は、3が設定される。また、設定差なし役のうちの第4群の抽選対象役(当選番号:48、47、37、36)に対して抽選種別は、4が設定されることとなる。
このように、抽選種別設定処理では、抽選種別を当選番号に応じた値に更新することが可能であり、抽選種別には、有利区間抽選、AT抽選を行わない旨を示す抽選種別0、1、有利区間抽選、AT抽選を行う旨を示す抽選種別2〜4を含む。また、抽選種別0は、設定あり役である旨を示し、抽選種別1〜4は、設定なし役である旨を示す。
また、抽選種別0〜4は、複数種類の当選番号に対応する抽選種別を含み、抽選種別設定処理では、複数の当選番号に対して共通の値の抽選種別が設定され得るようになっている。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、抽選種別に基づいて有利区間抽選、AT抽選を行う対象役であるか否かを特定可能であり、有利区間処理(Sb7)及びAT抽選処理(Sb8)において、設定されている抽選種別に基づいて有利区間抽選、AT抽選の対象役であると特定される場合に、有利区間抽選、AT抽選を行い、当該抽選に当選することで有利区間に移行させたり、ATに制御する構成であるが、抽選種別に基づいて有利区間に移行させるか否かや、有利区間に制御するゲーム数を上乗せするか否かといった有利区間に関する制御の内容を特定可能であり、メイン制御部41は、抽選種別に基づいて直接的に有利区間に関する制御を行う構成でも良い。
例えば、図20に示すように、抽選種別として0〜4等を含み、抽選種別0は、設定差あり役であり、有利区間に関連する制御を行わないように制御する役である旨を特定可能なデータとし、抽選種別1は、設定差なし役であり、有利区間に関連する制御を行わないように制御する役である旨を特定可能なデータとし、抽選種別2は、設定差なし役であり、有利区間に移行されていない場合には、有利区間に移行させるように制御する一方で、有利区間に移行されてATに制御されている場合には、ATに制御するゲーム数を上乗せしないように制御する役である旨を特定可能なデータとし、抽選種別3は、設定差なし役であり、有利区間に移行されていない場合には、有利区間に移行させるように制御する一方で、有利区間に移行されてATに制御されている場合には、ATに制御するゲーム数を上乗せするように制御する役である旨を特定可能なデータとし、抽選種別4は、設定差なし役であり、有利区間に移行されていない場合には、有利区間に移行させるように制御する一方で、有利区間に移行されてATに制御されている場合には、ATに制御するゲーム数を抽選種別3より多く上乗せするように制御する役である旨を特定可能なデータとして、抽選種別を設定した後の各種処理では、メイン制御部41は、当該抽選種別に基づいて有利区間に関する制御を行う構成でも良い。このような構成では、内部抽選のみで有利区間への移行の有無の決定やATに制御するゲーム数の上乗せ数の決定を行うことができ、有利区間に関する制御を簡素化することができる。
例えば、図22に示すように、メイン制御部41が、内部抽選(Za1)により決定された当選番号を取得し(Za2)、当該当選番号が設定差あり役またはハズレの当選番号であるか否かを判定し(Za3)、設定差あり役またはハズレの当選番号でない場合に、抽選設定処理を行って(Za4〜Za6)、抽選種別1〜4を設定する一方、設定差あり役またはハズレの当選番号である場合に、抽選種別0を設定し(Za7)、その後、有利区間処理(Za8)、AT抽選処理(Za9)を行うことで、抽選種別0〜4に基づいて有利区間抽選やAT抽選を行う構成では、設定差あり役またはハズレの当選番号に直接的に基づいて抽選種別0が設定されて、有利区間処理やAT抽選処理が行われることとなってしまう。
これに対して、本実施例では、内部抽選処理において、当該処理の開始時に抽選種別を0に初期化し、その後、当選番号を決定する段階で、抽選結果である当選番号が設定差あり役である場合及びいずれの抽選対象役も当選しないハズレである場合にハズレ及び設定差ありフラグを設定し、メイン処理において、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか判定して、当該フラグが設定されてない場合には、抽選種別設定処理を行って、抽選種別の値を当選番号に応じた値に更新し、当該フラグが設定されている場合には、抽選種別設定処理を行わないことで、当選番号によらず、抽選種別の値を初期値(0)のままとする構成である。このような構成では、内部抽選の抽選結果が設定値に応じて当選となる割合が異なる役(ハズレを含む)である場合には、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されていることに基づいて抽選種別設定処理を行わないように制御し、抽選種別の値を初期値(0)のままとするので、設定値に応じて当選となる割合が異なる役(ハズレを含む)について当選番号に基づいて抽選種別が設定されないようにすることが可能である。
[検索データテーブルの変形例について]
次に、内部抽選テーブルの検索データテーブルの変形例について図21に基づいて説明する。
本実施例の検索データテーブルでは、図21(a)に示すように、一の変動あり役(例えば、役番号6や13の抽選対象役)についての検索データは、該当する遊技状態において抽選の対象となるか否かにかかわらず、すべての遊技状態(RT0〜4)について、遊技状態毎の検索データが記憶されており、一の変動あり役毎に遊技状態の数分の検索データが記憶されている構成である。これに対して、検索データテーブルの変形例として、図21(b)に示すように、変動あり役(例えば、役番号6や13の抽選対象役)について、抽選の対象とならない遊技状態での検索データを記憶させず、抽選の対象となる遊技状態での検索データのみを記憶させる構成でも良い。このような構成では、変動あり役について、抽選の対象とならない遊技状態での検索データを記憶させないことで、検索データテーブルの容量を削減することができる。
また、本実施例の検索データテーブルにおける変動あり役の検索データは、その値が0である場合には、該当する遊技状態において抽選の対象でない旨を示し、当該値が1以上である場合には、遊技状態において抽選の対象であり、判定値データを特定可能な差分値を示す構成であり、該当する遊技状態において抽選の対象であるか否かを検索データの値に基づいて特定可能な構成である。これに対して、検索データテーブルにおいて、1のアドレスの領域に記憶可能なデータ長のデータであり、対応する変動あり役がいずれの遊技状態で抽選の対象となるかを所定のビットの値に基づいて特定可能な抽選対象判定用フラグデータ(図21(b)(c)参照)を、各変動あり役について設定することで、当該抽選対象判定用フラグデータに基づいて該当する遊技状態において抽選の対象であるか否かを特定可能とする構成でも良い。このような構成でも、検索データテーブルのデータに基づいて、現在制御されている遊技状態において抽選の対象となるか否かを判定可能とすることができる。
所定の変動あり役の抽選対象判定用フラグデータについて、例えば、図21(b)(c)に示すように、当該抽選対象判定用フラグデータを8ビットデータとして、最も左のビットから順にRT0、RT4、RT3、RT2、RT1において抽選の対象となるか否かを示す値(抽選の対象となる場合は、1、抽選の対象とならない場合は、0)を予め設定して検索データテーブルに記憶させておき、当該変動あり役が現在の遊技状態において抽選の対象であるか否かを判定する際には、当該抽選対象判定用フラグデータに対してローテート処理を現在のRTに応じた所定回数(RTの最大値(4)から現在のRTの値を減算して1加算して求められる演算値が、RTの最大値(4)を超える場合には、0回、当該演算値が最大値(4)以下である場合には、演算値分の回数)行うことで、現在のRTにおいて抽選の対象であるか否かを特定可能な判定用フラグを取得して、当該判定用フラグに基づいて現在のRTにおいて抽選の対象であるか否かを判定することが可能である。
図21(c)に示すように、ローテート処理は、当該処理の対象となる対象データ(抽選対象判定用フラグデータ)における最も左のビットの値を判定用フラグとして取得し、対象データを左に1ビットシフト移動させるとともに、元の判定用フラグに設定されていた値を対象データの最も右のビットに移動させた値に更新する処理である。対象データに対してローテート処理を所定値分の回数繰り返し行うことで、元の対象データにおける左から所定値分のビットの値(例えば、ローテート処理を3回行う場合は、元の対象データの左から3ビット目の値)が判定値用フラグとして取得される。そして、対象データは、元の対象データの各ビットの値を左に所定値分シフト移動させるとともに、各処理時に判定値用フラグに設定されていた値が順次、元の対象データの右側に移動された値に更新されることとなる。尚、ローテート処理の判定用フラグは、Fレジスタの所定ビットに設定される。
例えば、判定用フラグの値として「0」が設定されている状態で、1バイトデータ「00100000」を元の対象データとしてローテート処理を行う場合は、元の対象データの各ビットの値が左へ1ビットずつシフト移動されるとともに、判定用フラグの値が最も右側のビット(1番目ビット)へ追加されることで、対象データは、「01000000」に更新される。また、判定用フラグの値は、元の対象データの最も左側のビット(8番目のビット)の値「0」に更新される。そして、さらにローテート処理を行う場合には、前回のローテート処理により更新された対象データに対して、上述の処理と同様の処理が行われて、判定用フラグは、「0」、対象データは、「10000000」に更新されることとなる。そして、元の対象データ「00100000」に対して3回目のローテート処理を行うことで、元の対象データの右から6ビット目のデータ「1」を判定用フラグとして取り出すことができる。
図21(b)に示すように、検索データテーブルにおいて、一の変動あり役に対応する抽選対象判定用フラグデータを所定のアドレスの領域に記憶させ、当該抽選対象判定用フラグデータが記憶されているアドレスの次以降の各アドレスの領域に、抽選の対象となる遊技状態での当該変動あり役の検索データをRT0、RT4、RT3、RT2、RT1の順に記憶させるように構成し、内部抽選処理において、現在位置アドレス(HL)から抽選対象判定用フラグデータが特定される場合には、当該抽選対象判定用フラグデータを所定のレジスタに読み込み、当該抽選対象判定用フラグデータに対してローテート処理を現在のRTに応じた所定回数行うことで、現在のRTに対応する判定用フラグを取得して、抽選の対象であるか否かを特定可能な構成とすることができる。また、ローテート処理を現在のRTに応じた所定回数行う際に、判定用フラグが抽選の対象である旨を示す値(1)となる毎に現在位置アドレス(HL)を1ずつ進めて、所定回数のローテート処理が終了したとき、判定用フラグが抽選の対象である旨を示す値(1)であるときには、現在位置アドレス(HL)に基づいて特定される領域のデータを取得することで、当該所定の変動あり役について現在のRTにおける検索データを取得可能な構成とすることができる。
[作用効果1]
従来の遊技機では、大当たり状態に制御するか否か、入賞の発生を許容するか否か等、遊技に関連して抽選を行う構成のものが大半である。このような構成の遊技機では、遊技に関連する抽選は、少なくとも遊技単位毎に必ず行われるものであり、好適な処理が要請される。
これに対して、本実施例の遊技機であるスロットマシン1は、複数の抽選対象役からいずれかの抽選対象役(ハズレを含む)を当選として決定する処理を行う内部抽選処理を行うことが可能であり、当該内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまで、一の抽選対象役を当選とするか否かを判定する共通の処理をループ処理として複数の抽選対象役毎に繰り返し実行する構成である。
この構成によれば、複数の抽選対象役からいずれか抽選対象役を当選として決定する場合に、一の抽選対象役を決定するか否かを判定する共通の処理をループ処理として、所定の終了条件が成立するまで繰り返し実行すれば良いので、プログラム容量を削減することができる。
尚、本実施例では、遊技機としてスロットマシン1を適用する構成であるが、遊技機として遊技領域に遊技球を発射させて遊技を行うとともに、例えば、遊技球の入賞等により大当たりか否かの判定を行う構成等、複数の決定対象からいずれかの決定対象を決定する構成を有するパチンコ遊技機を適用しても良い。
また、本実施例では、ループ処理の終了条件として、内部抽選にて抽選の対象となる全ての抽選対象役についてのループ処理が終了すること、またはループ処理において所定役番号の抽選対象役を当選とする旨が判定されることを適用しているが、いずれか一方のみを終了条件として適用する構成でも良い。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理において、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を複数の抽選対象役毎に繰り返し実行する構成であり、ループ処理では、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分進めるように更新し、更新したアドレスから特定される検索データを用いて対応する所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定し、初期設定処理では、最初の抽選対象役(通常時は役番号48の抽選対象役、BB中は役番号50の抽選対象役)に対応する検索データが特定されるアドレス(BB中はアドレスnc、通常時はアドレスnd)の1アドレス分前のアドレスを初期の現在位置アドレス(HL)として設定する構成である。
この構成によれば、初期設定処理において、最初の抽選対象役に対応する検索データが特定されるアドレスの1アドレス分前のアドレスが初期の現在位置アドレス(HL)として設定されるため、初期設定処理の後、最初に行われるループ処理においても、2回目以降に行われるループ処理においても、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分更新したアドレスから当該ループ処理において判定に用いられる検索データを特定することが可能となり、初期設定処理の後、最初に行われるループ処理と、2回目以降に行われるループ処理と、で処理内容を変更せずに済む。
尚、本実施例では、内部抽選処理のループ処理において、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分更新し、更新したアドレスから特定される検索データを用いて対応する所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する構成であるが、内部抽選処理のループ処理において、当選とするか否かを判定する抽選対象役の所定役番号の値や、ループ処理の残りの繰り返し回数の値等を一定値分更新して、更新した値から特定される検索データを用いて対応する所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する構成でも良い。このような構成でも、初期設定処理において、最初の抽選対象役に対応する検索データを特定するための値の一定値前の値を初期の値として設定した後、各ループ処理において、当該検索データを特定するための値を、一定値ずつ更新する構成とすることで、初期設定処理の後、最初に行われるループ処理においても、2回目以降に行われるループ処理においても、検索データを特定することが可能となり、初期設定処理の後、最初に行われるループ処理と、2回目以降に行われるループ処理と、で処理内容を変更せずに済む。
また、本実施例では、内部抽選処理のループ処理において現在位置アドレス(HL)を1アドレス分更新する構成であるが、複数アドレス分更新する構成でも良い。
また、本実施例では、内部抽選処理のループ処理において、更新した現在位置アドレス(HL)に基づいて検索データを特定し、当該検索データを用いて特定される判定値データに基づいて該当する抽選対象役が当選したか否かを判定する構成であるが、内部抽選処理は、更新した現在位置アドレス(HL)から検索データを特定する構成に限らず、少なくとも所定の抽選対象役が当選したか否かの判定に用いられるデータを更新した現在位置アドレス(HL)から特定する構成であれば良く、例えば、判定に用いられるデータとして判定値データや当選番号等を適用する構成でも良い。判定に用いられるデータとして判定値データを適用する構成として、例えば、更新した現在位置アドレス(HL)から判定に用いられる判定値データを直接特定し、当該判定値データに基づいて該当する抽選対象役が当選したか否かを判定する構成等としても良いし、判定に用いられるデータとして当選番号を適用する構成として、例えば、更新した現在位置アドレス(HL)から抽選を行う抽選対象役の当選番号を特定し、当該当選番号が現在制御している遊技状態において抽選の対象か否かを判定し、現在の遊技状態において抽選の対象でない場合に、当該当選番号に対応する抽選対象役は当選していないと判定する構成等としても良い。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選にて抽選対象となる抽選対象役の少なくとも一部が異なる複数の遊技状態(BB、通常)に制御することが可能であり、内部抽選処理におけるループ処理では、予め定められた順番(役番号が大きい順)で内部抽選の対象となる抽選対象役の役番号(当選番号)を更新し、初期設定処理では、最初の抽選対象役として遊技状態(BB、通常)に応じて異なる抽選対象役(通常時は役番号48の抽選対象役、BB中は役番号50の抽選対象役)を設定する構成である。
この構成によれば、初期設定処理において、最初の抽選対象役として遊技状態に応じて異な抽選対象役を設定することで、抽選対象役が異なる複数の遊技状態に制御することができる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選にて抽選対象となる抽選対象役の少なくとも一部が異なる複数の遊技状態(BB、通常)に制御することが可能であり、内部抽選処理では、初期設定処理においてBレジスタ設定された当選番号(B)の範囲でループ処理を繰り返し実行する構成であり、初期設定処理では、遊技状態に応じて異なるループ回数として通常時は当選番号(48)、BB中は当選番号(50)を設定する。
この構成によれば、初期設定処理において、遊技状態に応じて異なるループ回数を設定することで、抽選対象役が異なる複数の遊技状態に制御することができる。
本実施例のスロットマシン1は、複数の抽選対象役からいずれかの抽選対象役(ハズレを含む)を当選として決定する処理を行う内部抽選処理を行うことが可能であり、当該内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を繰り返し実行する構成であり、ループ処理では、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分更新したときに、更新後のアドレスを退避してから次の処理として、現在位置アドレス(HL)に記憶されている検索データが遊技状態(RT0〜4)に応じて判定値データの変動する変動あり役であるか否かを判定する処理等に進む構成である。
この構成によれば、次回のループ処理において、今回のループ処理において更新され、退避されていたアドレスを基準としてアドレスを更新することができる。
本実施例のスロットマシン1は、複数の抽選対象役からいずれかの抽選対象役(ハズレを含む)を当選として決定する処理を行う内部抽選処理を行うことが可能であり、当該内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を繰り返し実行する構成であり、複数の抽選対象役は、遊技状態(RT0〜4)に応じて抽選対象となるか否かまたは当選確率の少なくとも一方が異なる変動あり役を含み、ループ処理では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される値が変動ありフラグデータ(FF)であるか否かを判定し、変動ありフラグデータ(FF)である場合には変動あり役に特有の処理(該当する変動あり役について現在の遊技状態に対応する検索データを特定する処理)へ移行し、変動ありフラグデータ(FF)でない場合には全ての抽選対象役に共通の処理(該当する抽選対象役について当選したか否かを判定する処理)へ移行する構成である。
この構成によれば、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される変動ありフラグデータ(FF)を参照することで、抽選対象役に対応する検索データを特定することに加え、遊技状態(RT0〜4)に応じて抽選対象となるか否かまたは当選確率の少なくとも一方が異なる変動あり役であることを特定し、処理の移行先を変更させることができる。
尚、本実施例では、スロットマシン1は、内部抽選処理の初期設定処理においてBレジスタに設定された当選番号を残りの繰り返しループ回数としてループ処理を繰り返し行う構成であり、ループ処理では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される値が変動ありフラグデータ(FF)であるか否かを判定し、変動ありフラグデータ(FF)である場合には変動あり役に特有の処理(該当する変動あり役について現在の遊技状態に対応する検索データを特定する処理)へ移行し、変動ありフラグデータ(FF)でない場合には全ての抽選対象役に共通の処理(該当する抽選対象役について当選したか否かを判定する処理)へ移行する構成であるが、スロットマシン1は、本実施例のように、内部抽選テーブルにおいて各抽選対象役に対応する検索データが役番号の大きい順に配置されているとともに、所定の役番号の範囲(本実施例では、1〜13)に抽選対象役としての全ての変動あり役が配置されている構成において(図13参照)、ループ処理では、内部抽選処理の初期設定処理においてBレジスタに設定されたループ回数(当選番号)の範囲でループ処理を繰り返し実行し、ループ回数の残りが、所定の役番号の範囲に対応する特定回数範囲内(例えば、1〜13回等)であるかを判定し、特定回数範囲内である場合には、変動あり役に特有の処理へ移行し、特定回数範囲内でない場合には全ての抽選対象役に共通の処理へ移行する構成でも良い。このような構成でも、スロットマシン1は、内部抽選処理のループ処理において、ループ回数の残り回数(Bレジスタの当選番号)を参照することで、抽選の対象が変動あり役であることを特定し、処理の移行先を変更させることができる。また、ループ回数の残り回数(Bレジスタの当選番号)を参照することで、変動あり役であることを特定することができるので、内部抽選テーブルにおいて変動ありフラグデータ(FF)を設定せずに済み、内部抽選テーブルの容量を削減することができる。
また、内部抽選テーブルにおいて各抽選対象役に対応する検索データが役番号の大きい順に配置されているとともに、所定の役番号以下(例えば、13以下)に抽選対象役としての全ての変動あり役が配置されている構成において、内部抽選処理におけるループ処理のループ回数の残り回数が、所定の役番号に対応する特定回数以下(例えば、13回以下等)であるかを判定し、特定回数以下である場合には、変動あり役に特有の処理へ移行し、特定回数以下でない場合には全ての抽選対象役に共通の処理へ移行する構成でも良い。このような構成では、ループ処理のループ回数の残り回数が特定回数以下であるかのみを判定すれば良いので、ループ回数の残り回数が特定回数範囲の下限値の値であるか否かを判定する必要がなく、上述したようにループ回数の残り回数が特定回数範囲内であるか否かに基づいて移行先の処理を変更させる構成と比較して処理負荷を軽減できる。
本実施例のスロットマシン1では、複数の抽選対象役からいずれかの抽選対象役(ハズレを含む)を当選として決定する処理を行う内部抽選処理を行うことが可能であり、当該内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を繰り返し実行する構成であり、複数の抽選対象役は、遊技状態(RT0〜4)に応じて抽選対象となるか否かまたは当選確率の少なくとも一方が異なる変動あり役を含み、所定範囲の状態値(0〜4)が遊技状態(RT)に対応して割り当てられ、ループ処理では、抽選対象が変動あり役である場合に、現在の遊技状態(RT0〜4)に対応する状態値が所定範囲内(0〜4)であるか否かを判定し、所定範囲内ではない場合には所定範囲内の特定の状態値(RT0)に補正する構成である。
この構成によれば、何らかの理由で遊技状態(RT0〜4)の状態値が所定範囲外の値に書き換わっても所定範囲内の状態値に補正されるので、意図しない処理が行われてしまうことを防止できる。
本実施例のスロットマシン1では、複数の抽選対象役からいずれかの抽選対象役(ハズレを含む)を当選として決定する処理を行う内部抽選処理を行うことが可能であり、当該内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を繰り返し実行する構成であり、複数の抽選対象役は、遊技状態(RT0〜4)に応じて抽選対象となるか否かまたは当選確率の少なくとも一方が異なる変動あり役を含み、所定範囲の状態値(0〜4)が遊技状態(RT)に対応して割り当てられ、ループ処理では、抽選対象が変動あり役である場合に、現在の遊技状態(RT0〜4)に対応する状態値が所定範囲内(0〜4)であるか否かを判定し、所定範囲内ではない場合には所定範囲内の遊技者にとって不利な状態に対応する状態値である特定の状態値(RT0)に補正する構成である。
この構成によれば、不正によって遊技状態(RT0〜4)の状態値が所定範囲外の値に書き換えられた場合でも、遊技店に損失が生じることを防止できる。
本実施例のスロットマシン1は、複数の抽選対象役からいずれかの抽選対象役(ハズレを含む)を当選として決定する処理を行う内部抽選処理を行うことが可能であり、当該内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を繰り返し実行する構成であり、複数の抽選対象役は、遊技状態(RT0〜4)に応じて抽選対象となるか否かまたは当選確率の少なくとも一方が異なる変動あり役を含み、所定範囲の状態値(0〜4)が遊技状態(RT)に対応して割り当てられ、遊技状態(RT0〜4)の状態値から特定されるアドレスが割り当てられたROM41bの領域に、当該状態値に対応する遊技状態において変動あり役が抽選対象となるか否かを示す検索データが格納されており、ループ処理では、変動あり役である場合に、現在の遊技状態に対応する状態値から特定されるアドレスが割り当てられたROM41bの領域に格納された検索データに基づいて、例えば、検索データが0より大きい場合には、当該変動あり役が抽選対象であると判定し、検索データが0である場合には、当該変動あり役が抽選対象でないと判定することで、当該変動あり役が抽選対象か否かを判定する構成である。
この構成によれば、現在の遊技状態(RT0〜4)に対応する状態値からアドレスを特定し、特定されたアドレスに割り当てられた検索データを参照するのみで現在の遊技状態において変動あり役が抽選対象か否かを判定できる。
尚、本実施例では、スロットマシン1は、所定領域に変動あり役である旨を特定可能な変動ありフラグデータ(FF)が配置され、当該所定領域の次のアドレスの領域に当該変動あり役の検索データが配置されている領域を特定可能な差分データが配置され、さらに当該差分データ及び遊技状態(RT0〜4)の状態値から特定されるアドレスが割り当てられたROM41bの領域に、当該状態値に対応する変動あり役の検索データが配置されることで、一の変動あり役に対して遊技状態毎の検索データが配置されている内部抽選テーブルを備え、内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を繰り返し実行する構成であり、ループ処理において、現在位置アドレス(HL)に基づいて特定される値が変動ありフラグデータ(FF)である場合に、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分進めるように更新した後、更新したアドレスから特定される差分データ及び現在の遊技状態の状態値から当該変動あり役に対応する検索データのアドレスを特定し、当該アドレスに格納されている検索データを参照することで、当該変動あり役が抽選対象か否かを判定する構成である。これに対して、図21(b)に示すように、各変動あり役に対応して、遊技状態毎に1対1で割り当てられたビットに当該変動ありが抽選対象か否かを示す値が設定された抽選対象判定用フラグデータが所定領域に配置されている内部抽選テーブルを備え、ループ処理では、現在位置アドレス(HL)から特定される値が変動あり役の抽選対象判定用フラグデータである場合に、当該抽選対象判定用フラグデータのうち現在の遊技状態に対して割り当てられた所定ビットの値に基づいて、当該変動あり役が抽選対象か否かを判定する構成でも良い。この構成によれば、一の変動あり役に対して遊技状態毎の検索データを必要とせず、一の抽選対象判定用フラグデータのみで現在の遊技状態において変動あり役が抽選対象か否かを判定できるため、当該判定に用いるデータ量を削減できる。
本実施例のスロットマシン1は、複数の抽選対象役からいずれかの抽選対象役(ハズレを含む)を当選として決定する処理を行う内部抽選処理を行うことが可能であり、当該内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を繰り返し実行する構成であり、複数の抽選対象役は、遊技状態(RT0〜4)に応じて抽選対象となるか否かまたは当選確率の少なくとも一方が異なる変動あり役を含み、ループ処理では、変動あり役である場合に、当該変動あり役が抽選対象か否かを判定し、当該変動あり役が抽選対象でない場合には、当該変動あり役を当選とするか否かを判定する処理(内部抽選用乱数値に当該変動あり役の当選判定用データを加算してオーバーフローしたか否かを判定する処理)を行うことなく、未判定の抽選対象が残っているか否かを判定し(Bレジスタの値から1減算した値が0であるか否かを判定)、未判定の抽選対象が残っている場合には、ループ処理の先頭(Sb13のステップ)に移行し、未判定の抽選対象が残っていない場合にはループ処理を終了する構成である。
この構成によれば、変動あり役が抽選対象でない場合には、当該変動あり役を当選とするか否かを判定する処理が省略されるので、ループ処理に係る負荷を軽減することができる。
本実施例のスロットマシン1は、所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する際に用いられる判定値データを格納する判定値データテーブルを備え、判定値データテーブルは、1バイト以内の判定値データ(1バイトデータ)が格納される1バイトの1バイト領域と、1バイトを超える判定値データ(2バイトデータ)が格納される2バイトの2バイト領域と、を含み、ループ処理において更新されるアドレスに割り当てられた領域には、判定値データテーブルの先頭アドレス(基準アドレスm)から当該ループ処理において抽選対象となる各抽選対象役の判定値データが格納された領域のアドレスまでの差分値を特定可能な検索データが格納されており、ループ処理では、更新したアドレスの領域から検索データを取得し、取得した検索データが判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるか、判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるか、に応じて異なる種別係数Eを設定し、設定した種別係数Eに応じて、1バイトの判定値データを取得してEレジスタに設定する処理、または2バイトの判定値データを取得してDEレジスタに設定する処理のいずれかを行うように制御することで、抽選対象を当選とするか否かを判定する際に用いる判定値データを判定値データテーブルから取得する際の処理を異ならせる構成である。
この構成によれば、判定値データテーブルの先頭アドレスから該当する抽選対象役の判定値データが格納された領域のアドレスまでの差分値を示す検索データに応じて、判定値データテーブルにおける1バイト領域に格納された判定値データを用いるか、2バイト領域に格納された判定値データを用いるか、を特定し、異なる処理を行わせることができるとともに、取得した検索データから種別係数Eを設定しておくことで、その後の処理において、1バイト領域に格納された判定値データを用いるか、2バイト領域に格納された判定値データを用いるか、を特定する場合でも、種別係数Eを参照するのみでその都度検索データを取得して判断する必要がない。
本実施例のスロットマシン1は、複数の設定値1〜6のうちからいずれかの設定値を設定可能であり、所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する際に用いられる判定値データを格納する判定値データテーブルを備え、当該判定値データテーブルは、設定値に応じて判定値データが異なる設定差あり役の判定値データが記憶されている設定差あり領域と、設定値に関わらず判定値データが共通である設定差なし役の判定値データが記憶されている設定差なし領域と、を含む構成であり、判定値データを用いて複数の抽選対象役からいずれかの抽選対象役(ハズレを含む)を当選として決定する処理を行う内部抽選処理を行うことが可能であり、当該内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を繰り返し実行する構成であり、ループ処理では、更新した現在位置アドレス(HL)の領域から検索データを取得し、取得した検索データが設定差あり領域を示す値であるか、設定差なし領域を示す値であるか、に応じて異なる値の種別係数EをEレジスタに設定し、当該種別係数Eに応じて判定値データを判定値データテーブルから取得する際の処理を異ならせる構成である。
この構成によれば、判定値データテーブルの先頭アドレスから抽選対象となる所定役番号の抽選対象役の判定値データが記憶された領域のアドレスまでの差分値を示す検索データに応じて設定差あり領域に記憶された判定値データを用いるか、設定差なし領域に記憶された判定値データを用いるか、を特定し、異なる処理を行わせることができるとともに、取得した検索データに基づいて種別係数Eを設定しておくことで、その後の処理において、1バイトの判定値データを用いるか、2バイトの判定値データを用いるか、を特定するだけでなく、設定差あり領域に記憶された判定値データを用いるか、設定差なし領域に記憶された判定値データを用いるか、を特定する場合でも、一の種別係数を参照するのみでその都度検索データを取得して判断する必要がなく、処理を簡素化できる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理のループ処理において、更新した現在位置アドレス(HL)の領域から検索データを取得し、当該検索データが判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるか、判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるか、設定差あり領域を示す値であるか、設定差なし領域を示す値であるか、に応じて異なる値の種別係数EをEレジスタに設定する構成であり、種別係数Eは、1バイト領域であるか、2バイト領域であるか、に応じた値が1ビット目に設定され、設定差あり領域であるか、設定差なし領域であるか、に応じた値が2ビット目に設定される構成である。
この構成によれば、種別係数Eのうち1ビット目の値を参照することで、1バイト領域に格納された判定値データを用いるか、2バイト領域に格納された判定値データを用いるか、を特定することができ、2ビット目の値を参照することで、設定差あり領域に格納された判定用データを用いるか、設定差なし領域に格納された判定用データを用いるか、を特定することができる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理のループ処理において、更新した現在位置アドレス(HL)の領域から検索データを取得し、当該検索データが判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるか、判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるか、設定差あり領域を示す値であるか、設定差なし領域を示す値であるか、に応じて異なる値の種別係数EをEレジスタに設定する構成であり、種別係数Eを、抽選対象役を当選とするか否かを判定する際に判定値データテーブルから取得した判定値データが設定されるレジスタと共通のEレジスタに設定する構成である。
この構成によれば、種別係数Eによって判定値データを取得した後は種別係数Eを保持する必要がなく、種別係数Eが設定されるレジスタを判定値データが設定されるEレジスタと共用することで、別個にレジスタを設けずに済む。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理において、初期設定処理では、ループ処理における最初の抽選対象役の役番号を示す当選番号(B)を設定するとともに、乱数値を取得する構成であり、ループ処理では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される検索データに基づいて当選番号(B)が示す役番号の抽選対象役を当選とする旨が判定される判定値を示す判定値データを取得し、取得した判定値データと、初期設定処理において取得した乱数値と、を加算し、加算結果が乱数値の範囲を超える場合には、当選番号(B)が示す役番号の抽選対象役を当選として決定し、加算結果が乱数値の範囲を超えない場合には、当選番号(B)を更新し、更新した当選番号(B)が終了値(0)か否かを判定し、更新した当選番号(B)が終了値でない場合にはループ処理の先頭に移行し、更新した当選番号(B)が終了値である場合にはいずれの抽選対象役も当選としない旨(ハズレ)を決定する構成である。
この構成によれば、抽選対象の役番号を示す当選番号(B)を設定することで、当選番号(B)から現在のループ処理において抽選対象となる抽選対象役の役番号を特定できるだけでなく、当選番号(B)を更新することでループ処理の終了条件を判定することもできる。
[作用効果2]
従来のスロットマシンとして、設定値に応じて当選確率が異なる入賞と、設定値に関わらず当選確率が共通の入賞と、を備え、設定値に関わらず当選確率が共通の入賞が当選した場合には、遊技者にとって有利な特典を付与し得る一方で、設定値に応じて当選確率が異なる入賞が当選した場合には特典を付与しないように構成したものがある。
このような構成のスロットマシンでは、設定値に関わらず当選確率が同じ入賞が当選した場合には、遊技者にとって有利な特典を付与し得る一方で、設定値に応じて当選確率が異なる入賞が当選した場合には特典を付与しないようにする場合に、特典を付与するか否かを決定する際に、当選した入賞の種類を確認し、その結果に応じて特典を付与するか否かを決定することとなるが、入賞の種類毎に設定値に応じて当選確率が異なる役であるか同じ役であるかを特定する必要があり、特典を付与するか否かを決定する際の処理が煩雑なものとなってしまう。
これに対して、本実施例のスロットマシン1は、メイン制御部41により各種処理を実行可能であり、抽選種別設定処理を行うことで、内部抽選処理により決定された当選番号に応じた抽選種別を設定可能であり、有利区間処理及びAT抽選処理を行うことで、抽選種別を用いて遊技者にとって有利な有利区間に関連する有利関連処理として、有利区間へ移行させるか否かを決定する有利区間抽選及びATの制御を行うか否かを決定するAT抽選を行うことが可能であり、複数種類の設定値1〜6のうちからいずれかの設定値を設定可能な構成であり、内部抽選処理において決定する当選番号は、入賞の発生が許容される抽選対象役の役番号と、いずれの抽選対象役の入賞の発生も許容されないハズレに対応する番号(0)と、を含み、さらに抽選対象役は、設定値に応じて当選される割合の異なる設定差あり役と、設定値に関わらず当選される割合が同じ設定差なし役と、を含む構成であり、スロットマシンは、内部抽選処理において当選番号を決定する段階において、当選番号が設定差あり役の役番号である場合に、設定差のある抽選対象役の当選またはハズレである旨を示すハズレ及び設定差ありフラグを設定可能であり、メイン処理においてハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かを判定して、当該フラグが設定されている場合には、抽選種別設定処理を行わないように制御することで、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されている場合に抽選種別1〜4を抽選種別設定処理により設定せず、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されていない場合には、内部抽選処理において設定された当選番号に応じた抽選種別1〜4を抽選種別設定処理により設定する構成である。
この構成によれば、内部抽選処理において当選番号を決定する段階において、当選番号の抽選対象役が設定値に応じて当選される割合の異なる設定差あり役である場合に設定差のある抽選対象役の当選またはハズレである旨を示すハズレ及び設定差ありフラグを設定し、当該フラグが設定されている場合には抽選種別設定処理により抽選種別1〜4を設定せず、当該フラグが設定されていない場合には、当選番号に応じた抽選種別を抽選種別設定処理により設定し、設定された抽選種別を用いて有利区間に関連する有利区間処理及びAT抽選処理が行われるので、有利区間処理及びAT抽選処理に用いられる抽選種別を設定する際に、個々の当選番号が設定値に応じて当選される割合の異なる役であるか同じ役であるかを判断する必要がなく、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かによって、設定値に応じて当選される割合の異なる役であるか同じ役であるかを容易に特定することができる。
本実施例のスロットマシン1は、メイン制御部41により各種処理を実行可能であり、抽選種別設定処理を行うことで、内部抽選処理により決定された当選番号に応じた抽選種別を設定可能であり、有利区間処理及びAT抽選処理を行うことで、抽選種別を用いて遊技者にとって有利な有利区間に関連する有利関連処理として、有利区間へ移行させるか否かを決定する有利区間抽選及びATの制御を行うか否かを決定するAT抽選を行うことが可能であり、複数種類の設定値1〜6のうちからいずれかの設定値を設定可能な構成であり、内部抽選処理において決定する当選番号は、入賞の発生が許容される抽選対象役の役番号と、いずれの抽選対象役の入賞の発生も許容されないハズレに対応する番号(0)と、を含み、さらに抽選対象役は、設定値に応じて当選される割合の異なる設定差あり役と、設定値に関わらず当選される割合が同じ設定差なし役と、を含む構成であり、スロットマシンは、内部抽選処理において当選番号を決定する段階において、当選番号がいずれの抽選対象役も当選していないハズレを示す番号(0)である場合に、設定差のある抽選対象役の当選またはハズレである旨を示すハズレ及び設定差ありフラグを設定可能であり、メイン処理においてハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かを判定して、当該フラグが設定されている場合には、抽選種別設定処理を行わないように制御することで、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されている場合には、抽選種別1〜4を抽選種別設定処理により設定せず、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されていない場合には、内部抽選処理において設定された当選番号に応じた抽選種別1〜4を抽選種別設定処理により設定する構成である。
この構成によれば、内部抽選処理において当選番号を決定する段階において、当選番号がいずれの抽選対象役も当選していないハズレを示す番号(0)である場合に設定差のある抽選対象役の当選またはハズレである旨を示すハズレ及び設定差ありフラグを設定し、当該フラグが設定されている場合には抽選種別設定処理により抽選種別1〜4を設定せず、当該フラグが設定されていない場合には、当選番号に応じた抽選種別を抽選種別設定処理により設定し、設定された抽選種別を用いて有利区間に関連する有利区間処理及びAT抽選処理が行われるので、有利区間処理及びAT抽選処理に用いられる抽選種別を設定する際に、個々の当選番号が設定値に応じて当選される割合の異なる役であるか同じ役であるかを判断する必要がなく、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かによって、設定値に応じて当選される割合の異なる役であるか同じ役であるかを容易に特定することができる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理において、抽選対象役が設定値に応じて当選される割合の異なる設定差あり役であるか、設定値に関わらず当選される割合が同じ設定差なし役であるか、に応じて種別係数Eを設定する処理を行い、該種別係数Eを設定する処理により設定差あり役であると判定して種別係数E(2、3)を設定した場合には、設定値に応じた判定値データを選択するために現在位置アドレスを進める処理を行う一方で、設定差なし役である場合には、当該処理を行わないように処理することで、設定差あり役であると判定した場合と、設定差なし役であると判定した場合と、で異なる処理を行う構成であり、種別係数Eを設定する処理では、設定差なし役であるか否かを判定して、設定差なし役でないと判定した場合に、設定差あり役であるか否かを判定する構成であり、種別係数Eを設定する処理において、設定差なし役であるか否かを判定した際に、設定差なし役でないと判定した場合にハズレ及び設定差ありフラグを設定する構成である。
この構成によれば、内部抽選処理において設定差あり役であるか、設定差なし役であるか、に応じて異なる処理を行うために、いずれの役であるかを判定して種別係数Eを設定する処理を利用して、ハズレ及び設定差ありフラグを設定することで、当該フラグを設定するために設定差あり役であるかを個別に判定することなく該フラグを設定することができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、内部抽選処理にて種別係数Eを設定する処理において、設定差なし役であるか否かを判定した際に、設定差なし役でないと判定した場合にハズレ及び設定差ありフラグを設定する構成であるが、現在の当選番号(B)の判定値データが設定差あり役のものであるか否かを種別係数Eに基づいて判定する処理を行い(Sb40)、設定差あり役のものであると判定した場合に所定処理(Sb41〜Sb43)を行う際に、ハズレ及び設定差ありフラグを設定する構成、すなわち所定処理(Sb41〜Sb43)を行うための分岐となる判定処理(Sb40)を利用してハズレ及び設定差ありフラグを設定する構成でも良い。このような構成では、所定処理を行うための判定処理を利用して、ハズレ及び設定差ありフラグを設定することで、当該フラグを設定するために設定差あり役であるかを個別に判定することなく該フラグを設定することができる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理において当選番号を決定する段階において、内部抽選の抽選結果がいずれいの役も当選しないハズレである場合にハズレ及び設定差ありフラグを設定可能であり、内部抽選処理では、すべての抽選対象役について抽選対象役毎に当選しているか否かを判定する処理を行い、すべての抽選対象役について当選していないと判定した場合にハズレと決定する構成であり、内部抽選処理においてすべての抽選対象役について当選していないと判定した場合にハズレ及び設定差ありフラグを設定する構成である。
この構成によれば、内部抽選処理において抽選対象役について当選しているか否かを判定ための処理を利用して、ハズレ及び設定差ありを設定することで、当該フラグを設定するために内部抽選結果がハズレであるかを個別に判定することなく当該フラグを設定することができる。
本実施例のスロットマシン1は、抽選種別設定処理を行うことで、抽選種別を当選番号に応じた値に更新することが可能であり、抽選種別には、有利区間抽選、AT抽選を行わない旨を示す抽選種別(0)を含む構成である。
この構成によれば、有利区間抽選を行う有利区間処理やAT抽選を行うAT抽選処理において、設定されている抽選種別を参照することで、内部抽選の抽選結果である当選番号やハズレ及び設定差ありフラグを参照することなく、有利区間抽選、AT抽選を行わないことを特定することができる。
本実施例のスロットマシン1は、抽選種別設定処理を行うことで、内部抽選により決定された当選番号に応じた抽選種別1〜4を設定することが可能な構成であり、内部抽選処理において、当該処理の開始時であり、いずれかの抽選対象役が当選しているか否かを判定する前のタイミングで、抽選種別を0に初期化し、メイン処理において、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かを判定して、当該フラグが設定されている場合には、抽選種別設定処理を行わないことで、抽選種別1〜4が前記種別設定領域に設定されないことにより、内部抽選処理の開始時に設定された抽選種別0が維持される構成である。
この構成によれば、内部抽選の抽選結果が設定値に応じて決定される割合の異なる設定差あり役となる場合に、以前のゲームにおいて設定された抽選種別の値が残ってしまうことを防止できる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理及び抽選種別設定処理を行うことで、内部抽選により決定された当選番号に応じた抽選種別を設定することが可能な構成であり、抽選種別は、複数種類の当選番号に対応する抽選種別を含む構成である。
この構成によれば、内部抽選の抽選結果である当選番号が異なっていても、共通の抽選種別を設定することが可能であり、対応する抽選種別が共通の場合に、有利区間処理やAT抽選処理において、共通の抽選種別が設定されていることに基づいて共通の処理を行わせることができる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理において設定差あり役が当選した場合及びいずれの抽選対象役も当選しなかった場合にハズレ及び設定差ありフラグを設定可能であり、メイン処理では、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かを判定して、当該フラグが設定されていない場合に、抽選種別設定処理を行うこと構成であり、抽選種別設定処理では、内部抽選処理により設定された当選番号が設定差なし役である場合であって、有利区間抽選やAT抽選の対象となる設定差なし役である場合には、抽選種別(2〜4)を設定し、当選番号が有利区間抽選やAT抽選の対象とならない設定差なし役である場合には、抽選種別(1)を設定する構成である。
この構成によれば、内部抽選の抽選結果が設定値に応じて当選される割合の異なる設定差あり役であるために有利区間抽選やAT抽選を行わない場合と、内部抽選の抽選結果が設定値にかかわらず当選される割合が同じ設定差なし役であっても有利区間抽選やAT抽選を行わない場合と、で異なる抽選種別を設定して区別した制御を行うことが可能となる。
[作用効果3]
従来のスロットマシンとして、ボーナス等への移行を伴う特別入賞の当選が持ち越されていない場合に遊技者にとって有利な特典を付与し得る一方で、特別入賞の当選が持ち越されている場合には特典を付与しないように構成したものがある。
このような構成のスロットマシン1では、特別入賞の当選が持ち越されていない場合に遊技者にとって有利な特典を付与し得る一方で、特別入賞の当選が持ち越されている場合には特典を付与しないようにする場合に、特典を付与するか否かを決定する際に、特別入賞の当選が持ち越されているか否かを確認し、その結果に応じて特典を付与するか否かを決定することとなるが、前回のゲームにおける特別入賞の当選状況と今回のゲームにおける特別入賞の当選状況などを比較する必要があり、特典を付与するか否かを決定する際の処理が煩雑なものとなってしまう。
これに対して、本実施例のスロットマシン1は、メイン制御部41により各種処理を実行可能であり、抽選種別設定処理を行うことで、内部抽選処理により決定された当選番号に応じた抽選種別を設定可能であり、有利区間処理及びAT抽選処理を行うことで、抽選種別を用いて遊技者にとって有利な有利区間に関連する有利関連処理として、有利区間へ移行させるか否かを決定する有利区間抽選及びATの制御を行うか否かを決定するAT抽選を行うことが可能であり、特別役の図柄組合せが遊技の結果としてリール2L、2C、2Rに停止することで、特別状態としてBB(ビックボーナス)に制御することが可能であり、内部抽選にて特別役が当選し、当該特別役の図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止しなかったときに、当該特別役の当選を次以降の遊技に持ち越すことが可能であり、内部抽選処理において、当該遊技において特別役が当選した場合には、特別役が当選している旨を示す内部中フラグを設定すること及び当該遊技において特別役が当選したことを示すBB初当たりフラグを設定するとともに、当選番号を決定する段階において、特別役の当選が持ち越されている場合には、内部中フラグが設定され、かつBB初当たりフラグが設定されていない状態となる構成であり、メイン処理において内部中フラグ及びBB初当たりフラグが設定されているか否かを判定して、BB初当たりフラグが設定されていないが、内部中フラグが設定されている場合には、抽選種別設定処理を行わないように制御することで、抽選種別(1〜4)を抽選種別設定処理により設定させない一方で、BB初当たりフラグが設定されており、かつ内部中フラグが設定されている場合、及びBB初当たりフラグと内部中フラグとが共に設定されていない場合には、抽選種別設定処理を行うように制御して、内部抽選処理において設定された当選番号に応じた抽選種別(1〜4)を当該抽選種別設定処理により設定させる構成である。
この構成によれば、内部抽選処理において当選番号を決定する段階において、特別役の当選が持ち越されている場合には、内部中フラグが設定され、かつBB初当たりフラグが設定されていない状態となり、BB初当たりフラグが設定されていないが、内部中フラグが設定されている場合には抽選種別設定処理により抽選種別(1〜4)を設定せず、BB初当たりフラグが設定されており、かつ内部中フラグが設定されている場合、及びBB初当たりフラグと内部中フラグとが共に設定されていない場合には、当選番号に応じた抽選種別を抽選種別設定処理により設定し、設定された抽選種別を用いて有利区間に関連する有利区間処理及びAT抽選処理が行われるので、有利区間処理及びAT抽選処理に用いられる抽選種別を設定する際に、前回の遊技における特別役の当選状況と今回の遊技における特別役の当選状況との比較を行うことなく、内部中フラグ及びBB初当たりフラグの設定状況によって、特別役の当選が持ち越されているか否かを容易に特定することができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、内部抽選処理において、抽選結果に応じてハズレ及び設定ありフラグをRAM41cの所定領域に設定することが可能であるとともに、BBの内部中フラグが設定されていない状況であり、かつ当該遊技においてBBが当選したと判定した場合に、BBの内部中フラグ及びBB初当たりフラグをRAM41cの所定領域に設定することが可能であり、その後、メイン処理において、ハズレ及び設定ありフラグ、BBの内部中フラグ及びBB初当たりフラグの設定状況を判定して、ハズレ及び設定ありフラグが設定されておらず、かつBB初当たりフラグが設定されている場合、及びハズレ及び設定ありフラグが設定されておらず、かつBB初当たりフラグ及びBBの内部中フラグが設定されていない場合に、抽選種別設定処理を行って、当選番号に応じた抽選種別を設定する構成であるが、内部抽選処理において、抽選結果に応じてハズレ及び設定ありフラグをRAM41cの所定領域に設定することが可能であるとともに、BBが当選して内部中に移行された後、少なくとも1の遊技が行われたが、依然BBの当選が持ち越されている状況であると判定されるとき(例えば、本実施例の内部抽選処理におけるSb56のステップによりBBの内部中フラグが設定されていると判定したときに等)に、ハズレ及び設定ありフラグをRAM41cの所定領域に設定して、メイン処理において、ハズレ及び設定ありフラグが設定されていない場合に、抽選種別設定処理を行う構成でも良い。このような構成では、メイン処理において、ハズレ及び設定ありフラグが設定されているか否かを判定するのみで、BBの内部中でない状態でBBに当選した場合には、抽選種別設定処理を行うようにする一方で、BBの当選が持ち越されている状況であるときには、抽選種別設定処理を行わないように制御することができる。
本実施例のスロットマシン1は、抽選種別設定処理を行うことで、抽選種別を当選番号に応じた値に更新することが可能であり、抽選種別には、有利区間抽選、AT抽選を行わない旨を示す抽選種別0を含む構成である。
この構成によれば、有利区間抽選を行う有利区間処理やAT抽選を行うAT抽選処理において、設定されている抽選種別を参照することで、内部抽選の抽選結果である当選番号や内部中フラグを参照することなく、有利区間抽選、AT抽選を行わないことを特定することができる。
本実施例のスロットマシン1は、抽選種別設定処理を行うことで、内部抽選により決定された当選番号に応じた抽選種別(1〜4)を設定することが可能な構成であり、内部抽選処理において、当該処理の開始時であり、いずれかの抽選対象役が当選しているか否かを判定する前のタイミングで、抽選種別を0に初期化し、メイン処理において、内部中フラグが設定されているか否かを判定して、当該フラグが設定されている場合には、抽選種別設定処理を行わないことで、抽選種別(1〜4)が前記種別設定領域に設定されないことにより、内部抽選処理の開始時に設定された抽選種別(0)が維持される構成である。
この構成によれば、特別役の当選が持ち越されている場合に、以前のゲームにおいて設定された抽選種別の値が残ってしまうことを防止できる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理において特別役の当選が持ち越されている場合に内部中フラグを設定可能であり、メイン処理では、内部中フラグが設定されているか否かを判定して、当該フラグが設定されていない場合に、抽選種別設定処理を行う構成であり、抽選種別設定処理では、内部抽選処理により設定された当選番号が設定差なし役である場合であって、有利区間抽選やAT抽選の対象となる設定差なし役である場合には、抽選種別(2〜4)を設定し、当選番号が有利区間抽選やAT抽選の対象とならない設定差なし役である場合には、抽選種別(1)を設定する構成である。
この構成によれば、特別役の当選が持ち越されているために有利区間抽選やAT抽選を行わない場合と、特別役の当選が持ち越されていない場合であっても有利区間抽選やAT抽選を行わない場合と、で異なる抽選種別を設定して区別した制御を行うことが可能となる。
[作用効果4]
従来のスロットマシンとして、設定値に応じて当選確率が異なる入賞と、設定値に関わらず当選確率が共通の入賞と、を備え、設定値に関わらず当選確率が共通の入賞が当選した場合には、遊技者にとって有利な特典を付与し得る一方で、設定値に応じて当選確率が異なる入賞が当選した場合には特典を付与しないように構成したものがある。
このような構成のスロットマシンでは、設定値に関わらず当選確率が同じ入賞が当選した場合には、遊技者にとって有利な特典を付与し得る一方で、設定値に応じて当選確率が異なる入賞が当選した場合には特典を付与しないようにする場合に、特典を付与するか否かを決定する際に、当選した入賞の種類を確認し、その結果に応じて特典を付与するか否かを決定することとなるが、入賞の種類毎に設定値に応じて当選確率が異なる役であるか同じ役であるかを特定する必要があり、特典を付与するか否かを決定する際の処理が煩雑なものとなってしまう。
これに対して、本実施例のスロットマシン1は、メイン制御部41により各種処理を実行可能であり、抽選種別設定処理を行うことで、内部抽選処理により決定された当選番号に応じた抽選種別を設定可能であり、有利区間処理及びAT抽選処理を行うことで、抽選種別を用いて遊技者にとって有利な有利区間に関連する有利関連処理として、有利区間へ移行させるか否かを決定する有利区間抽選及びATの制御を行うか否かを決定するAT抽選を行うことが可能であり、複数種類の設定値1〜6のうちからいずれかの設定値を設定可能な構成であり、内部抽選処理において決定する当選番号は、入賞の発生が許容される抽選対象役の役番号と、いずれの抽選対象役の入賞の発生も許容されないハズレに対応する番号(0)と、を含み、さらに抽選対象役は、設定値に応じて当選される割合の異なる設定差あり役と、設定値に関わらず当選される割合が同じ設定差なし役と、を含む構成であり、抽選種別設定処理では、内部抽選により決定された当選番号がハズレまたは設定差あり役である場合には、抽選種別が0になる一方、選番号が有利区間抽選、AT抽選の対象となる設定差なし役である場合には、抽選種別2〜4が設定され、また、当選番号が有利区間抽選、AT抽選の対象とならない設定差なし役である場合には、抽選種別1が設定され、有利区間処理及びAT抽選処理では、抽選種別が0または1である場合には、有利区間抽選、AT抽選を行わず、抽選種別が2〜4である場合には、当該抽選種別2〜4を用いて有利区間抽選、AT抽選を行う構成である。
この構成によれば、内部抽選処理において決定された当選番号がハズレまたは設定差あり役である場合、すなわち設定値に応じて当選となる割合の異なる役である場合には、抽選種別が0となり、内部抽選処理において決定された当選番号が有利区間抽選、AT抽選の対象となる設定差なし役である場合、すなわち設定値に応じて当選となる割合が同じ役であり、かつ有利区間抽選、AT抽選の対象となる役である場合には、抽選種別が2〜4に設定され、内部抽選処理において決定された当選番号が有利区間抽選、AT抽選の対象とならない設定差なし役である場合、すなわち設定値に応じて当選となる割合が同じ役であるが有利区間抽選、AT抽選の対象とならない役である場合には、抽選種別が1に設定され、抽選種別が0または1である場合には、有利区間抽選、AT抽選を行わず、抽選種別が2〜4である場合には、当該抽選種別2〜4を用いて有利区間抽選、AT抽選を行うので、有利区間抽選、AT抽選を行う際に、内部抽選にて当選した役が設定値に応じて当選となる割合の異なる役であるか同じ役であるかを個々に判断する必要がなく、抽選種別によって、設定値に応じて当選となる割合の異なる役であるか同じ役であるかを容易に特定することができる。
また、内部抽選処理において決定された当選番号がハズレまたは設定差あり役である場合、すなわち設定値に応じて当選となる割合の異なる役である場合には、抽選種別が0であり、内部抽選処理において決定された当選番号が有利区間抽選、AT抽選の対象とならない設定差なし役である場合、すなわち設定値に応じて当選となる割合が同じ役であるが有利区間抽選、AT抽選の対象とならない役である場合には、抽選種別が1に設定されるので、内部抽選処理において決定された当選番号が設定値に応じて当選となる割合の異なる役であるために有利区間抽選、AT抽選を行わない場合と、当選番号が設定値に応じて当選となる割合の同じ役であっても有利区間抽選、AT抽選を行わない場合と、で区別した制御を行うことが可能となる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理において当選番号を決定する段階において、当選番号がいずれの抽選対象役も当選しない旨を示すハズレまたは設定差あり役である場合に設定差のある抽選対象役の当選またはハズレである旨を示すハズレ及び設定差ありフラグを設定可能であるとともに、内部抽選処理において、当該処理の開始時であり、いずれかの抽選対象役が当選しているか否かを判定する前のタイミングで、抽選種別を初期化することで抽選種別が0となり、メイン処理において、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かを判定して、当該フラグが設定されている場合には、抽選種別設定処理を行わないことで、抽選種別1〜4が前記種別設定領域に設定されないことにより、内部抽選処理の開始時に設定された抽選種別が0のまま維持される構成である。
この構成によれば、有利区間抽選、AT抽選に用いられる抽選種別2〜4または抽選種別1を設定する際に、個々の当選番号が設定値に応じて当選となる割合の異なる設定差あり役であるか同じ設定差なし役であるかを判断する必要がなく、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されているか否かによって、設定差あり役であるか設定差なし役であるかを容易に特定することができる。また、内部抽選処理の開始時に抽選種別を初期化するので、内部抽選処理により決定された当選番号が、設定差あり役である場合に、以前の遊技における抽選種別1〜4が残ってしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、遊技者にとって有利な有利状態として、遊技者にとって有利となる有利区間を適用する構成であるが、遊技者にとって有利な表示結果が導出される確率、遊技者にとって有利な表示結果の導出が許容される確率が通常よりも高くなる状態、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様が報知される状態、遊技者にとって有利な特典が付与される確率が通常よりも高くなる状態等を適用する構成であれば良い。
また、本実施例では、有利状態に関連する有利関連処理には、有利状態に制御するか否かを決定する処理であり、有利区間に移行させるか否かを決定する有利区間抽選を抽選種別に基づいて行う有利区間処理や、有利状態の有利度を変更する処理であり、ATに制御するか否かの決定やATのゲーム数を上乗せするか否かを決定するAT抽選を抽選種別に基づいて行うAT抽選処理、これらの処理に用いられる抽選種別を設定する抽選種別設定処理等が該当する。また、有利区間に移行させる旨の決定がされたことで、有利区間に移行させる処理、有利区間への移行に伴い有利区間LED25を点灯制御する処理なども該当する。また、例えば、内部抽選の抽選結果に基づいて有利区間に移行させるか否かの決定や、ATに制御するか否かの決定、ATのゲーム数を決定する構成においては、有利状態に関連する有利関連処理として、内部抽選の抽選結果に基づいて有利区間に移行させる処理、ATに制御する処理、ATのゲーム数を上乗せする処理等も該当する。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
また、前記実施例及び変形例では、本発明を遊技機の一例であるスロットマシン1に適用する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技領域に遊技球を発射することにより遊技を行うパチンコ遊技機等の遊技機においても適用可能である。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例2について説明する。尚、本実施例のスロットマシンの構成は、前述した実施例1と同一の構成を含むため、ここでは異なる点について主に説明する。
実施例1のメイン制御部41は、内部抽選処理において、遊技状態にかかわらず全ての抽選対象役について役番号の大きい順に順次当選したか否かを判定し、当選したと判定したときには、該当する役番号を当選番号とし、いずれの役番号も当選したと判定しなかったときには、0を当選番号とする構成であり、抽選対象役の役数分、当選したか否かを判定する抽選処理を行う構成であり、内部中であるかいなかにかかわらず、特別役の単独当選となる役番号(当選番号)の抽選対象役についても、他の抽選対象役と同様に抽選を行う構成である。これに対して、本実施例2のメイン制御部41は、内部抽選処理において、内部中でない場合には、特別役の単独当選となる役番号(当選番号)の抽選対象役について抽選を行う一方で、内部中である場合には、特別役の単独当選となる役番号(当選番号)の抽選対象役について抽選を行わないように制御する構成である。
また、実施例1のメイン制御部41は、検索データテーブルにおいて、遊技状態(RT0〜4)に応じて判定値データが変動する変動あり役について、当該役が抽選対象となるか否かにかかわらず、全ての遊技状態(RT0〜4)について対応する検索データが記憶される領域が設けられており、各領域に、検索データ(該当する遊技状態で抽選対象となる場合には1以上の値のデータ、遊技状態で抽選対象とならない場合には、0値のデータ)が記憶されている構成である。これに対して、本実施例2のメイン制御部41は、検索データテーブルにおいて、遊技状態(RT0〜4)に応じて判定値データが変動する変動あり役について、当該役が抽選対象となる遊技状態についてのみ対応する検索データが記憶される領域が設けられており、各領域に、検索データ(該当する遊技状態で抽選対象となる場合のデータ)が記憶されている構成である。
以下、実施例2のメイン制御部41が行う内部抽選処理及び当該内部抽選処理に関連する事項等について、図23〜図28に基づいて説明する。
[抽選対象役及び役番号について]
図23に示すように、内部抽選における抽選対象役は、上述の実施例1と同様に、抽選対象役には、BBチェリー、BBベル、中段チェリー1、中段チェリー2、強チェリー1、強チェリー2、強チェリー3、弱チェリー1、弱チェリー2、弱チェリー3、弱チェリー4、スイカ1、スイカ2、スイカ3、スイカ4、BB+中段チェリー1、BB+中段チェリー2、BB+強チェリー1、BB+強チェリー2、BB+強チェリー3、BB、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、1枚役、チェリーリプレイ1、チェリーリプレイ2、スイカリプレイ1、スイカリプレイ2、通常リプレイ、昇転リプレイ1、昇転リプレイ2、昇転リプレイ3、昇転リプレイ4、昇転リプレイ5、昇転リプレイ6、維持転リプレイ1、維持転リプレイ2、維持転リプレイ3、維持転リプレイ4、維持転リプレイ5、維持転リプレイ6が含まれる。各抽選対象役は、上述の実施例1と同様に、予め定められた所定遊技状態(RT0〜4)において抽選の対象とされるように設定されている(図7参照)。
各抽選対象役は、第1群〜第5群のグループに分類されており、第1群は、内部中及び非内部中において内部抽選の対象となり、かつ遊技状態(RT)によって判定値が変動しない抽選対象役のグループであり、第2群は、内部中においては内部抽選の対象とならず、非内部中にのみ内部抽選の対象となり、かつ遊技状態(RT)によって判定値が変動しない抽選対象役のグループであり、第3群は、第1群と同様に、内部中及び非内部中において内部抽選の対象となり、かつ遊技状態(RT)によって判定値が変動しない抽選対象役のグループであり、第4群は、内部中及び非内部中において内部抽選の対象となり、かつ遊技状態(RT)によって判定値が変動する抽選対象役のグループであり、第5群は、BB中において内部抽選の対象となる抽選対象役のグループである。また、各抽選対象役には、予め役番号が割り当てられており、第1群の抽選対象役から順に大きな役番号が割り当てられて、第5群の抽選対象役に1番の役番号が割り当てられている(図23参照)。
[内部抽選処理及び内部抽選テーブルについて]
次に、本実施例のメイン制御部41が行う内部抽選処理の制御内容、及び当該内部抽選処理において用いられる内部抽選テーブルについて、図24及び図25に基づいて説明する。
図24及び図25に示すように、内部抽選テーブルは、初期設定用データテーブル、判定値データテーブル、検索データテーブルにより構成されており、内部抽選テーブルインデックス(内部抽選テーブルの先頭のアドレスna)により特定されるROM41bの記憶領域以降における複数の連続する記憶領域にわたり記憶されている。
図24に示すように、初期設定用データテーブルでは、通常時(非BB中)の内部抽選処理いて最初に用いる検索データテーブルの先頭アドレス(nc)の1つ前のアドレスを特定するための通常時初期アドレス指定データ、BB中の内部抽選処理にて最初に用いる検索データテーブルの先頭アドレス(nd)の1つ前のアドレスを特定するためのBB中初期アドレス指定データが、予め記憶されている。通常時初期アドレス指定データ及びBB中初期アドレス指定データには、各指定データが記憶されている領域のアドレス(naまたはnb)から該当する検索データテーブルの先頭アドレス(ncまたはnd)の1つ前のアドレスまでの差分値が設定されている。また、内部抽選テーブルインデックスにより特定されるROM41bの記憶領域において、通常時初期アドレス指定データは、内部抽選テーブルインデックスが示すアドレスの領域に記憶されており、BB中初期アドレス指定データは、通常時初期アドレス指定データが記憶されている領域の次のアドレスの領域に記憶されている。尚、本実施例では、スロットマシン1は、1種類のBBを備える構成であり、初期設定用データテーブルにおいて一のBB中初期アドレス指定データを有する構成であるが、スロットマシンが複数種類のBB(例えば、BB1、BB2等)を備える構成では、スロットマシンが備えるBBの種類毎にBB中初期アドレス指定データを有する構成でも良い。
図24に示すように、検索データテーブルには、上述の実施例1と同様に、各抽選対象役の検索データが抽選対象役の役番号の順序で配置されており、役番号の大きい抽選対象役の検索データが検索データテーブルの記憶領域のうち前方側に記憶され、役番号の小さい抽選対象役の検索データが検索データテーブルの記憶領域のうち後方側に記憶されるように配置されている。
また、検索データテーブルには、当選番号(B)を再設定する旨を示す当選番号再設定フラグデータ(FE)、再設定する当選番号を示す当選番号データ、所定の領域分のアドレスを跳び越す処理を行う旨を示す跳越フラグデータ(FD、FF)、跳び越し先のアドレスを特定可能な跳越先アドレス指定データが設定されている。跳越先アドレス指定データは、当該跳越先アドレス指定データが記憶されている領域のアドレスから、跳び越し先のアドレスまでの差分値を示すデータである。跳び越し先のアドレスとは、次に処理するデータ(例えば、対応する当選番号再設定フラグデータ(FE))が記憶されているROM41bの所定領域のアドレスである。
検索データテーブルにおいて、上述の第1群〜第5群の各グループの抽選対象役に対応する検索データが記憶されている領域の先頭部分には、当選番号再設定フラグデータ(FE)及び当選番号データが配置されており、当選番号再設定フラグデータ(FE)が配置されているアドレスの次のアドレスの領域に当選番号データが配置され、当該当選番号データが配置されているアドレスの次以降の各アドレスの領域に、各群の抽選対象役の検索データが役番号の大きい順に配置されている。
また、第1群と第2群の各グループの検索データが記憶されている領域の間の領域には、内部中においては抽選対象とならず、非内部中にのみ抽選対象役となる非内部中役の跳越フラグデータ(FD)及び2つの跳越先アドレス指定データ(内部中、非内部中)が配置されており、第1群の抽選対象役のうち最も役番号が小さな抽選対象役の検索データが配置されているアドレスの次のアドレスの領域に、跳越フラグデータ(FD)が配置され、跳越フラグデータ(FD)が配置されているアドレスの次のアドレスの領域に跳越先アドレス指定データ(内部中、非内部中)が配置され、当該跳越先アドレス指定データ(内部中、非内部中)が配置されているアドレスの次以降の各アドレスの領域に、第2群の当選番号再設定フラグデータ(FE)及び当選番号データ、抽選対象役の検索データが配置されている。
また、第3群と第4群の各グループの検索データが記憶されている領域の間の領域には、遊技状態(RT)により判定値データの変動がある変動あり役の跳越フラグデータ(FF)及びRTに応じた5つの跳越先アドレス指定データ(RT0、RT1、RT2、RT3、RT4)が配置されており、第3群の抽選対象役のうち最も役番号が小さな抽選対象役の検索データが配置されているアドレスの次のアドレスの領域に、跳越フラグデータ(FF)が配置され、変動あり役の跳越フラグデータ(FF)が配置されているアドレスの次以降の各アドレスの領域に各RTに対応する跳越先アドレス指定データ(RT0〜4)がRT値の小さい順に配置され、当該跳越先アドレス指定データのうちRT4に対応する跳越先アドレス指定データが配置されているアドレスの次以降の各アドレスの領域に、第4群の当選番号再設定フラグデータ(FE)及び当選番号データ、抽選対象役の検索データが配置されている。
また、第4群の抽選対象役に対応する当選番号再設定フラグデータ(FE)及び当選番号データ、検索データは、RT毎に区分されて配置されており、RTの値が小さい順に配置されている。また、各RTの区分の最後の検索データが配置されているアドレスの次のアドレスの各領域には、データ値が0である0データ(データなし)が記憶されている。
また、検索データテーブルでは、第1群〜第4群の各群の先頭の領域以外にも所定の役番号の抽選対象役に対応する検索データが記憶されている領域の間に、当選番号再設定フラグデータ(FE)及び当選番号データが適宜配置されており、当選番号再設定フラグデータ(FE)及び当選番号データを配置されることで、当該各群に含まれない抽選対象役について抽選を行わないように当選番号を再設定することができるようになっている。
例えば、本実施例2では、第4群の抽選対象役について、遊技状態がRT3であるときには、役番号3〜8及び役番号15の抽選対象役が抽選の対象とされており、役番号9〜14の抽選対象役は抽選の対象とされていない構成であり、図24に示すように、検索データテーブルでは、役番号15の抽選対象役の検索データが記憶されている領域のアドレスni+2の次のアドレスnjの領域に、当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶され、さらにその次のアドレスnj+1の領域に、役番号8を設定するための当選番号データ(8)が記憶され、その次のアドレス以降の各領域に、役番号8〜3の抽選対象役に対応する検索データが記憶されている。これにより、遊技状態がRT3であるときに、役番号15の抽選対象役について抽選が行われた後は、RT3において抽選の対象とされない役番号9〜14の抽選対象役について抽選を行わないように当選番号を役番号8に再設定できるようになっている。
図25に示すように、判定値データテーブルでは、上述の実施例1と同様に、各抽選対象役の判定値データが、判定値データテーブルの基準アドレスにより特定される記憶領域の次の記憶領域から順次配置されている。各判定値データは、実施例1と同様に、判定値データに対応する検索データの値及び判定値データテーブルの基準アドレスの値との和に基づいて特定されるアドレスの領域に記憶されている。また、判定値データは、設定差なし役の判定値データと、設定差あり役の判定値データと、に区分けされて配置されており、実施例1と同様に設定差の有無及び設定値に応じた所定の順序で配置されている。また、判定値データには、1バイトのデータ長を有する1バイトデータと、2バイトのデータ長を有する2バイトデータと、が含まれ、実施例1と同様に設定差の有無及びデータ長に応じた所定の順序で配置されている。
また、以下、実施例1と同様に、設定差なし役の1バイトデータ群と設定差なし役の2バイトデータ群との境界を第1データ境界と呼び、当該第1データ境界となる設定差なし役の2バイトデータ群の先頭アドレスの値を第1データ境界値と呼ぶ。また、設定差なし役の2バイトデータ群と設定差あり役の1バイトデータ群との境界、すなわち設定差なし役の判定値データ群と設定差あり役の判定値データ群との境界を第2データ境界と呼び、当該第2データ境界となる設定差あり役の1バイトデータ群の先頭アドレスの値を第2データ境界値と呼ぶ。また、設定差あり役の1バイトデータ群と設定差あり役の2バイトデータ群との境界を第3データ境界と呼び、当該第3データ境界となる設定差あり役の2バイトデータ群の先頭アドレスの値を第3データ境界値と呼ぶ。
次いで、内部抽選処理の制御内容について図26〜図28に基づいて説明する。
図26に示すように、内部抽選処理では、まず、メイン処理の抽選種別設定処理によりRAM41cの所定領域に設定される抽選種別データを0に初期化する(Sd1)。その後、ROM41bの所定領域に予め登録されているデータ(内部抽選テーブルインデックス(内部抽選テーブルの先頭のアドレスna))を取得して、現在位置アドレス(HL)としてHレジスタ及びLレジスタに設定する(Sd2)。Hレジスタには、ROM41bの所定領域を示すアドレスの上位バイトが設定され、Lレジスタには、アドレスの下位バイトが設定される。以下、Hレジスタ及びLレジスタをまとめてHLレジスタと呼ぶ場合がある。
そして、RAM41cの所定領域を参照して、ボーナス番号(本実施例では、0または1)を取得して、加算値(A)としてAレジスタに設定する(Sd3)。ボーナス番号は、当選している特別役の種類を特定可能な番号であり、本実施例では、内部抽選にて特別役であるBBが当選した遊技においてボーナス番号として「1」が設定される。その後、ボーナス番号は、当該ボーナス番号が設定される契機となったBBが入賞したときに、初期化されて「0」に設定されるようになっている。すなわち、ボーナス番号は、BBが当選して持ち越されている内部中であるときには「1」となり、内部中でないときには「0」となる。尚、本実施例では、1種類の特別役(BB)を含む構成であるが、2種類以上の特別役(例えば、BB1、BB2、BB3…等)を含む構成とし、特別役の種類毎に異なるボーナス番号を割り当てるとともに、内部抽選テーブルに特別役の種類毎にBB中初期アドレス指定データを備える構成としても良い。
Sd3のステップにおいてボーナス番号を加算値(A)としてAレジスタに設定した後は、加算処理を2回連続して行う(Sd4、Sd5)。
Sd4のステップにおいて1回目の加算処理を行うことで、内部抽選テーブルインデックスにより特定される当該内部抽選テーブルの先頭アドレスから、Sd3のステップにおいて設定された加算値(A)の値分、現在位置アドレス(HL)を進めることで、現在制御されている遊技状態が内部中でなく、ボーナス番号が「0」である場合には、現在位置アドレス(HL)を0進めて、初期設定用データテーブルにおいて通常時初期アドレス指定データが記憶されている記憶領域のアドレス(本実施例では、アドレスna)を現在位置アドレス(HL)とする。一方、遊技状態が内部中であり、ボーナス番号が「1」である場合には、現在位置アドレス(HL)を1進めて、初期設定用データテーブルにおいてBB中初期アドレス指定データが記憶されている記憶領域のアドレス(本実施例では、アドレスnb)を現在位置アドレス(HL)とする。そして、当該現在位置アドレス(HL)により特定されるアドレスの領域に記憶されている初期アドレス指定データを加算値(A)としてAレジスタに設定する。
そして、この状態で、Sd5のステップにおいて2回目の加算処理を行うことで、1回目の加算処理により通常時初期アドレス指定データが記憶されている記憶領域のアドレスnaに現在位置アドレス(HL)が進められた場合は、当該アドレスnaから通常時初期アドレス指定データとして記憶されている差分値分さらに現在位置アドレス(HL)を進めることで、検索データテーブルにおいて通常時に用いられる領域の先頭アドレス(本実施例では、アドレスnc)の1つ前のアドレスを現在位置アドレス(HL)とする。一方、1回目の加算処理によりBB中初期アドレス指定データが記憶されている記憶領域のアドレスnbに現在位置アドレス(HL)が進められた場合は、当該アドレスnbから、BB中初期アドレス指定データとして記憶されている差分値分さらに現在位置アドレス(HL)を進めることで、検索データテーブルにおいてBB中に用いられる領域の先頭アドレス(本実施例では、アドレスnd)の1つ前のアドレスを現在位置アドレス(HL)とする。
Sd4及びSd5のステップにおいて加算処理を行った後は、メイン処理の遊技開始待ち処理にてスタートスイッチ7が操作された時点でラッチされた内部抽選用の乱数値を取得して、IXレジスタに設定する(Sd6)。
そして、当該内部抽選処理における後述の処理によりハズレ及び設定差ありフラグが設定され得るRAM41cの所定領域を0に初期化して、ハズレ及び設定差ありフラグが設定されている場合には、当該フラグをクリアする(Sd7)。
そして、HLレジスタに1加算して、現在位置アドレス(HL)を1進める(Sd8)。これにより、現在位置アドレス(HL)は、遊技状態がBBであるか否かに応じて、検索データテーブルにおいて通常時に用いられる領域の先頭アドレス(アドレスnc)またはBB中に用いられる領域の先頭アドレス(アドレスnd)となる。
その後、現在位置アドレス(HL)に対応するROM41bの記憶領域に予め記憶されているデータ(検索データまたはフラグデータ)を取得してAレジスタに設定し(Sd9)、当該データの値を予め定められた判定用の所定値(FD、FF、FE)と比較して、当該データが、検索データ、非内部中役の跳越フラグデータ(FD)、変動あり役の跳越フラグデータ(FF)、当選番号再設定フラグデータ(FE)のいずれであるかを判定する(Sd10、Sd16、Sd21)。メイン制御部41は、Aレジスタの値と判定用の所定値と比較した際に、これらの値が一致する場合には、その旨が特定可能となるようにフラグレジスタを更新する一方で、これらの値が一致しない場合には、その旨が特定可能となるようにフラグレジスタを更新することで、フラグレジスタに基づいて、Aレジスタの値と判定用の所定値との比較結果を特定可能となっている。
Sd10のステップにおいて、Aレジスタに設定されているデータと非内部中役の跳越フラグデータ(FD)の判定用の所定値(FD)と比較し、フラグレジスタに基づいて、これらの値が一致すると判定した場合すなわちAレジスタに設定されているデータが跳越フラグデータ(FD)であると判定した場合には、Sd11のステップに進む。一方、Aレジスタに設定されているデータと非内部中役の跳越フラグデータ(FD)の判定用の所定値(FD)が一致しないと判定した場合、すなわちAレジスタに設定されているデータが跳越フラグデータ(FD)でないと判定した場合には、Sd16のステップに進む。
Sd11のステップでは、HLレジスタに1加算して、当該現在位置アドレス(HL)を1つ進める(Sd11)。その後、RAM41cの所定領域に、当該遊技より前の遊技にてBBが当選して持ち越されている内部中である旨を示す内部中フラグが設定されているか否か基づいて、ボーナスの内部中であるか否かを判定し(Sd12)、内部中であると判定した場合には、HLレジスタに1加算して、現在位置アドレス(HL)を1進め(Sd13)、Sd14のステップへ進む。一方、Sd12のステップにおいて、内部中でないと判定した場合には、Sd13のステップの処理を行わずに、Sd14のステップへ進む。
Sd14のステップでは、現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの所定領域に記憶されている跳越先アドレス指定データ(非内部中または内部中)を取得して、Aレジスタに加算値(A)として設定する(Sd14)。その後、加算処理を行い(Sd15)、Sd21のステップへ進む。
Sd15のステップにおいて加算処理を行うことで、現在位置アドレス(HL)は、当該加算処理の開始時のアドレスから加算値(A)の値分進められる。加算値(A)には、Sb14のステップにより跳越先アドレス指定データ(非内部中または内部中)が設定されている。跳越先アドレス指定データ(非内部中または内部中)は、当該跳越先アドレス指定データが記憶されている領域のアドレスから、跳び越し先のアドレスまでの差分値を示すデータであり、跳越先アドレス指定データ(非内部中)として、第2群の当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶されている領域のアドレス(アドレスnf)が予め設定されており、跳越先アドレス指定データ(内部中)として、第3群の当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶されている領域のアドレス(アドレスng)が予め設定されている。よって、Sd15のステップにおける加算処理では、Sd14のステップにより跳越先アドレス指定データ(非内部中)が加算値(A)に設定されている場合には、第2群の当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶されている領域のアドレス(アドレスnf)が現在位置アドレス(HL)となる。一方、Sd14のステップにより跳越先アドレス指定データ(内部中)が加算値(A)に設定されている場合には、第3群の当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶されている領域のアドレス(アドレスng)が現在位置アドレス(HL)となる。そして、当該現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの領域に記憶されている当選番号再設定フラグデータ(FE)を取得して、Aレジスタに設定する。
Sd10のステップにおいて、Aレジスタに設定されているデータと非内部中役の跳越フラグデータ(FD)の判定用の所定値(FD)が一致しないと判定した場合、すなわちAレジスタに設定されているデータが跳越フラグデータ(FD)でないと判定した場合には、Aレジスタのデータが変動あり役の跳越フラグデータ(FF)であるか否かを判定する(Sd16)。
Sd16のステップでは、Aレジスタに設定されているデータと変動あり役の跳越フラグデータ(FD)の判定用の所定値(FD)と比較し、フラグレジスタに基づいて、これらの値が一致すると判定した場合すなわちAレジスタに設定されているデータが変動あり役の跳越フラグデータ(FD)であると判定した場合には、Sd17のステップに進む。一方、フラグレジスタに基づいて、これらの値が一致しないと判定した場合すなわちAレジスタに設定されているデータが変動あり役の跳越フラグデータ(FD)でないと判定した場合には、Sd21のステップに進む。
Sd17のステップでは、HLレジスタに1加算して、当該現在位置アドレス(HL)を1つ進める(Sd17)。これにより、RT変動あり役の跳越フラグデータ(FF)が記憶されている領域のアドレス(アドレスnh)の次のアドレス、すなわち跳越先アドレス指定データ(RT0)が記憶されている領域のアドレスが現在位置アドレス(HL)となる。
その後、現在制御されている遊技状態がRT0〜4のいずれであるかを判定して、現在制御されている遊技状態のRTの値(0〜4)を加算値(A)としてAレジスタに設定し(Sd18)、加算処理を2回連続して行い(Sd19、Sd20)、Sd21のステップへ進む。
Sd19のステップにおいて1回目の加算処理を行うことで、Sd17のステップにより進められた跳越先アドレス指定データ(RT0)が記憶されている領域のアドレスからさらに加算値(A)の値分進めたアドレスを現在位置アドレス(HL)となる。すなわち、Sd18のステップにより設定された現在RTの値分進めたアドレスを現在位置アドレス(HL)とする。これにより、現在RTに対応する跳越先アドレス指定データ(RT0〜4)が記憶されている領域のアドレスを現在位置アドレス(HL)とする。そして、進めた現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの領域に記憶されている跳越先アドレス指定データ(RT0〜RT4)を取得して、加算値(A)としてAレジスタに設定する。
そして、この状態で、Sd20のステップにおいて2回目の加算処理を行うことで、1回目の加算処理により進めた現在RTに対応する跳越先アドレス指定データ(RT0〜4)が記憶されている領域のアドレスから、当該1回目の加算処理により設定した加算値(A)の値分さらに進めたアドレスを現在位置アドレス(HL)とする。1回目の加算処理により加算値(A)には、現在RTに対応する跳越先アドレス指定データ(RT0〜4)が設定されている。跳越先アドレス指定データ(RT0〜4)は、各跳越先アドレス指定データが記憶されている領域のアドレスから、跳び越し先のアドレスまでの差分値を示すデータであり、跳越先アドレス指定データ(RT0)として、RTが0であるときに内部抽選の対象となる第4群の当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶されている領域のアドレス(図示略)が予め設定されており、跳越先アドレス指定データ(RT1)として、RTが1であるときに内部抽選の対象となる第4群の当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶されている領域のアドレス(図示略)が予め設定されており、跳越先アドレス指定データ(RT2)として、RTが2であるときに内部抽選の対象となる第4群の当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶されている領域のアドレス(図示略)が予め設定されており、跳越先アドレス指定データ(RT3)として、RTが3であるときに内部抽選の対象となる第4群の当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶されている領域のアドレス(アドレスni)が予め設定されており、跳越先アドレス指定データ(RT4)として、RTが4であるときに内部抽選の対象となる第4群の当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶されている領域のアドレス(図示略)が予め設定されている。よって、よって、Sd20のステップにおける加算処理では、現在RTの値に応じた第4群の当選番号再設定フラグデータ(FE)が記憶されている領域のアドレス(例えば、現在RTが3である場合には、アドレスni等)を現在位置アドレス(HL)とする。そして、当該現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの領域に記憶されている当選番号再設定フラグデータ(FE)を取得して、Aレジスタに設定する。
Sd10のステップにおいて、Aレジスタに設定されているデータが非内部中役の跳越フラグデータ(FD)でないと判定し、かつSd16のステップにおいて、当該Aレジスタに設定されているデータが変動あり役の跳越フラグデータ(FF)でないと判定した場合には、Aレジスタのデータが当選番号再設定フラグデータ(FE)であるか否かを判定する(Sd21)。
Sd21のステップでは、Aレジスタに設定されているデータと当選番号再設定フラグデータ(FE)の判定用の所定値(FE)と比較し、フラグレジスタに基づいて、これらの値が一致すると判定した場合すなわちAレジスタに設定されている当選番号再設定フラグデータ(FE)であると判定した場合には、Sd22のステップに進む。一方、Aレジスタに設定されているデータと当選番号再設定フラグデータ(FE)の判定用の所定値(FD)が一致しないと判定した場合、すなわちAレジスタに設定されている当選番号再設定フラグデータ(FE)でないと判定した場合には、Sd27のステップに進む。
Sd21のステップにおいてAレジスタに設定されているデータが当選番号再設定フラグデータ(FE)であると判定した場合は、HLレジスタに1加算して、当選番号データが記憶されている領域のアドレスまで現在位置アドレス(HL)を1つ進める(Sd22)。そして、当該現在位置アドレス(HL)により特定される領域に記憶されている当選番号データを取得し、当選番号(B)としてBレジスタに設定する(Sd23)。尚、Sd23のステップでは、Bレジスタに当選番号(B)が既に設定されている場合には、取得した当選番号データの値に更新して次に抽選対象となる抽選対象役に対応する新たな当選番号(B)を設定する。これにより、既に設定されていた当選番号(B)から新たに設定される当選番号(B)までの間の値に対応する役番号の抽選対象役についての抽選処理は省略されることとなる。例えば、現在制御されている遊技状態がRT3であり、当選番号(B)として13が設定され、現在位置アドレス(HL)としてアドレスnjが設定されている状態で、当該アドレスnjに記憶されている当選番号再設定フラグデータ(FE)がAレジスタに設定される場合には、Sd22のステップにより現在位置アドレス(HL)がアドレスnj+1に更新され、当該アドレスnj+1に記憶されている当選番号データの値(6)がBレジスタに新たに設定されて、当該当選番号データの値に対応する役番号の抽選対象役が次の抽選対象として設定されて、後述の抽選に関する処理が行われることとなり、RT3において抽選対象とされていない役番号7〜12の抽選対象役についての抽選は省略される。
その後、Sd23のステップにてBレジスタに設定した当選番号(B)が0であったか否かを判定し(Sd24)、当選番号(B)が0であったと判定した場合には、後述のSd55のステップへ進む。一方、当選番号(B)が0でなかったと判定した場合には、HLレジスタに1加算して、当選番号(B)に対応する役番号の検索データが記憶されている領域のアドレスまで現在位置アドレス(HL)を1つ進める(Sd25)。そして、進めた現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの領域に記憶されている検索データを取得して、Aレジスタに設定して(Sd26)、Sd27のステップに進む。
図27に示すように、Sd27のステップでは、Aレジスタに設定されているデータが0であるか否かを判定して(Sd27)、当該データが0であり、データがない場合には、後述のSd57のステップに進み、Bレジスタに設定されている当選番号(B)を0に修正した後(Sd57)、Sd55のステップへ進む。一方、Aレジスタに設定されているデータが0でなく、データがある場合には、Sd28のステップへ進む。
Sd28のステップでは、HLレジスタに設定されている現在位置アドレス(HL)の値をRAM41cの所定領域(例えば、スタック領域等)に記憶させることで退避させた後(Sd28)、当選判定用データEDの下位データ及び種別係数Eが設定されるEレジスタ及び当選判定用データEDの上位データが設定されるDレジスタを初期化して0に設定する(Sd29)。
その後、Sd11のステップまたはSd28のステップにおいてAレジスタに設定した検索データの値を、判定値データテーブルの第1データ境界値と比較することで、当該検索データに基づいて特定される現在の当選番号(B)に対応する抽選対象役の判定値データが、設定差なし役の1バイトデータであるか否かを判定し(Sd30)、当該判定値データが設定差なし役の1バイトデータであると判定した場合には、EレジスタをSd29のステップで初期化した状態で維持することで、種別係数Eを0(二進数表示で、「00」)に設定して後述するSd37に進む。一方、当該判定値データが設定差なし役の1バイトデータでないと判定した場合には、Eレジスタに1加算して種別係数Eを1(二進数表示で、「01」)に更新した後(Sd31)、Aレジスタに設定されている検索データの値を、判定値データテーブルの第2データ境界値と比較することで、当該検索データに基づいて特定される判定値データが、設定差なし役の2バイトデータであるか否かを判定する(Sd32)。
そして、Sd32のステップにおいて、Aレジスタの検索データに基づいて特定される判定値データが設定差なし役の2バイトデータであると判定した場合には、EレジスタをSd32のステップで1に更新した状態で維持することで、種別係数Eを1(二進数表示で、「01」)で維持して、後述するSd37のステップに進む。一方、当該判定値データが設定差なし役の2バイトデータでないと判定した場合には、Eレジスタに1加算して種別係数Eを2(二進数表示で、「10」)に更新した後(Sd33)、ハズレ及び設定差ありフラグをRAM41cの所定領域に設定する(Sd34)。その後、Aレジスタの検索データの値を、判定値データテーブルの第3データ境界値と比較することで、当該検索データに基づいて特定される判定値データが、設定差あり役の1バイトデータであるか否かを判定する(Sd35)。
そして、Sb35のステップにおいて、Aレジスタの検索データに基づいて特定される判定値データが設定差あり役の1バイトデータであると判定した場合には、EレジスタをSd33のステップで2に更新した状態で維持することで、種別係数Eを2(二進数表示で、「10」)で維持して、後述するSd37のステップに進む。一方、当該判定値データが設定差あり役の1バイトデータでないと判定した場合であり、当該判定値データが設定差あり役の2バイトデータである場合には、Eレジスタに1加算して種別係数Eを3(二進数表示で、「11」)に更新した後(Sd36)、Sb37のステップに進む。
このように、本実施例では、種別係数Eを、Sd29のステップにおいて初期化した後、検索データに基づいて特定される判定値データが、設定差なし役と設定差あり役のいずれのデータであるか、及び1バイトデータと2バイトデータのいずれのデータであるかに応じた値(0〜4)に設定する。
そして、Sd37のステップにおいて、ROM41bの所定領域に記憶されている判定値データテーブルの基準アドレスを取得して、HLレジスタに設定することで、現在位置アドレス(HL)を判定値データテーブルの先頭アドレスを設定した後(Sd37)、加算処理を行う(Sd38)。
Sd38のステップにおいて加算処理を行うことで、現在位置アドレス(HL)は、当該加算処理の開始時のアドレスから加算値(A)の値分進められる。加算値(A)には、Sd9のステップまたはSd26のステップにより、現在の当選番号に対応する抽選対象役の検索データが設定されており、現在位置アドレス(HL)には、Sd37のステップにより判定値データテーブルの先頭アドレスが設定されているので、現在位置アドレス(HL)が加算値(A)の分進められることで、判定値データテーブルにおいて現在の当選番号に対応する抽選対象役の判定値データが記憶されている記憶領域の先頭アドレス(例えば、アドレスma、アドレスmb、アドレスmc、アドレスmd、アドレスme、アドレスmf、アドレスmg等)が現在位置アドレス(HL)となる。
Sd38のステップにおいて加算処理を行った後は、設定値チェック処理を行い(Sd39)、現在のスロットマシン1に設定されている設定値をAレジスタに取得する。その後、Aレジスタの値を1減算することで、現在の設定値を1減算して補正した値を加算値(A)としてAレジスタに設定する(Sd40)。
そして、上述のSd29〜Sd36のステップによりEレジスタに設定された種別係数Eを参照し、当該種別係数Eのデータの第2所定ビット(下方から2ビット目)の値に基づいて、Sb27のステップにおいて取得された検索データに基づき特定される判定値データが設定差あり役のデータであるか否かを判定する(Sd41)。Sb40のステップでは、Eレジスタに設定されている種別係数Eの第2所定ビットの値が1であるか否かを判定して、当該第2所定ビットの値が1である場合に、検索データに基づいて特定される判定値データが設定差あり役のデータであると判定する一方、当該第2所定ビットの値が1でない場合に、判定値データが設定差あり役のデータでないと判定する。そして、判定値データが設定差あり役のデータであると判定した場合には、さらにEレジスタに設定されている種別係数Eに基づいて当該判定値データが設定差あり役の2バイトデータであるか否かを判定する(Sd42)。Sb4dのステップでは、Eレジスタに設定されている種別係数Eの第1所定ビットの値が1であるか否かを判定して、当該第1所定ビットの値が1である場合に、検索データに基づいて特定される判定値データが2バイトデータであると判定する一方、当該第1所定ビットの値が1でない場合に、判定値データが2バイトデータでないと判定する。そして、判定値データが2バイトデータであると判定した場合には、Sd40のステップにおいてAレジスタに設定されている値を当該Aレジスタに加算することで、Aレジスタに設定された加算値(A)を2倍に更新する(Sd43)。
そして、Sd42のステップにおいて、当該判定値データが2バイトデータであると判定した場合には、Sd43のステップにおいて2倍に更新した加算値(A)をHLレジスタに加算することで、現在位置アドレス(HL)を当該加算値(A)分進めた後(Sd44)、後述するSb45のステップへ進む。また、Sd42のステップにおいて、当該判定値データが2バイトデータでないと判定した場合には、Sd40のステップにおいて設定された加算値(A)をHLレジスタに加算することで、現在位置アドレス(HL)を当該加算値(A)分進めた後(Sd44)、Sb45のステップへ進む。一方、Sd41のステップにおいて、種別係数Eの値が2より小さくて、Eレジスタに設定されている第2所定ビットの値が1でなく、検索データに基づいて特定される判定値データが設定差あり役の判定値データでない、すなわち設定差なし役の判定値データであると判定した場合には、Sd42〜Sd44のステップの処理を行わずに、Sd45のステップへ進む。
Sd44のステップにおいて、現在位置アドレス(HL)に加算値(A)を加算することで、加算値(A)にはSd40のステップでスロットマシン1に現在設定されている設定値に応じた値(設定値−1)が設定されているので、設定値に応じて判定値データの変動する役である場合には、判定値テーブル基準アドレスに検索データの値が加算されたアドレス(例えば、アドレスme、アドレスmg等)に、さらに設定値に応じた値(例えば、設定値が6であり、かつ判定値データが1バイトデータであるときには、5アドレス分、設定値が6であり、かつ判定値データが2バイトデータであるときには、10アドレス分)が加算されたアドレス(例えば、アドレスme+5、アドレスmg+10等)が、現在位置アドレス(HL)として設定されている状態でSb44のステップに進む。一方、Sb40のステップにおいて検索データに基づいて特定される判定値データが設定差あり役の判定値データでないと判定され、Sb43のステップの処理が行われない場合、すなわち検索データに基づいて特定される判定値データが設定差なし役の判定値データである場合には、判定値テーブル基準アドレスに検索データの値が加算されたアドレス(例えば、アドレスma、アドレスmb、アドレスmc、アドレスmd等)が、現在位置アドレス(HL)として設定されている状態でSd45のステップに進む。
そして、Sd45のステップでは、Eレジスタに設定されているデータの第1所定ビットを特定可能にフラグレジスタに設定することで(例えば、フラグレジスタのZフラグの値をEレジスタのデータの0ビット目の値に設定する等)、種別係数Eのうち判定値データが1バイトデータであるか2バイトデータであるかを特定可能な一部データを退避させる。その後、Sd46のステップに進み、Sd38のステップまたはSd44のステップにおいて設定された現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの記憶領域に予め記憶されている判定値データを取得し、抽選判定用データの1バイト目(下位バイト)としてEレジスタに設定する(Sd46)。その後、Sd45のステップにて退避させた種別係数Eの一部データに基づいて当該判定値データが1バイトデータであるか否かを判定する(Sd47)。Sb47のステップでは、Sd29〜Sd36のステップにより設定された種別係数Eが0または2であり、退避させた種別係数Eの第1所定ビットが0である場合に、検索データに基づいて特定される判定値データが1バイトデータであると判定する一方、退避させた種別係数Eの第1所定ビットが1である場合に、検索データに基づいて特定される判定値データが1バイトデータでないと判定する。そして、Sd47のステップにおいて当該判定値データが1バイトデータでないと判定した場合、すなわち当該判定値データが2バイトデータである場合には、HLレジスタに1加算することで、現在位置アドレス(HL)を1つ進めた後(Sd48)、当該現在位置アドレス(HL)により特定されるROM41bの記憶領域に予め記憶されている判定値データを取得し、抽選判定用データの2バイト目(上位バイト)としてDレジスタに設定して(Sd49)、Sd50のステップへ進む。一方、Sd47のステップにおいて、Sd29〜Sd36のステップにより設定された種別係数Eが0または2であり、退避させた種別係数Eの第1所定ビットが0であり、当該判定値データが1バイトデータであると判定した場合には、Sd48及びSd49のステップの処理を行わず、Sd50のステップへ進む。
そして、Sd50のステップでは、IXレジスタの上位バイトにDレジスタの値を加算するとともにIXレジスタの下位バイトにEレジスタの値を加算することで、内部抽選用の乱数値に抽選判定用データ値を加算して内部抽選を行う(Sd50)。また、この加算の際に、IXレジスタの値が所定数(2バイトで表現可能な最大値65535(十進数))を超えることで、オーバーフローが発生した場合には、当該オーバーフローが発生した旨を特定可能となるようにフラグレジスタを設定する。一方、IXレジスタの値が所定数(2バイトで表現可能な最大値65535(十進数))を超えず、オーバーフローが発生しない場合には、当該オーバーフローが発生していない旨を特定可能となるようにフラグレジスタを設定する。
そして、Sd50のステップにて内部抽選用の乱数値に抽選判定用データ値を加算した後は、Sd28のステップにおいてRAM41cの所定領域に退避させていた現在位置アドレス(HL)をHLレジスタに復帰させる(Sd51)。これにより、HLレジスタには、現在位置アドレス(HL)として、検索データテーブルにおける現在の当選番号(B)の検索データが記憶されているROM41bの記憶領域のアドレスが、再び設定されることとなる。
図28に示すように、Sd51のステップにおいて退避させていた現在位置アドレス(HL)を復帰させた後は、Sd50のステップにおいて抽選判定用データが加算された後の内部抽選用の乱数値に基づいて、現在の当選番号(B)に対応する役番号の抽選対象役が当選したか否かを判定する(Sd52)。
Sd52のステップでは、フラグレジスタを参照して、Sd50のステップでXIレジスタにEレジスタ及びDレジスタの値を加算する際に、オーバーフローが発生した旨が特定される場合に、Bレジスタに設定されている現在の当選番号(B)の抽選対象役が当選したと判定し、Sd56のステップに進む。一方、Sd52のステップでは、フラグレジスタを参照して、Sd50のステップでオーバーフローが発生していない旨が特定される場合に、Bレジスタに設定されている現在の当選番号(B)の抽選対象役は当選していないと判定し、Sd53のステップに進む。
そして、Sd53のステップでは、Bレジスタの値を1減算することで現在の当選番号(B)を1減算する(Sd53)。そして、Sd53のステップにて減算された後の当選番号(B)が0であるか否かを判定する(Sd54)。
Sd54のステップにおいて、Bレジスタに設定されている減算後の当選番号(B)が0でないと判定した場合には、上述のSd7のステップに戻り、Sd7〜Sd54のステップの処理を繰り返し行う。一方、Sd54のステップにおいて、減算後の当選番号(B)が0である判定した場合には、現在制御されている遊技状態に応じて抽選対象となり得るすべての当選番号(本実施例では、非BB中は、3〜50、BB中は、1、2)について当選か否かの判定が行われたが、いずれの当選番号についても当選したかった、すなわちハズレであると判定して、ハズレ及び設定差ありフラグをRAM41cの所定領域に設定した後(Sd55)、Sd56のステップに進む。
そして、Sd56のステップでは、Bレジスタに設定されている値を、抽選結果としてRAM41cの所定領域に設定する(Sd56)。これにより、Sd52のステップにて当選と判定したときの当選番号(B)(1〜50のいずれか)またはハズレの場合の0を抽選結果として設定する。その後、内部抽選処理を終了してメイン処理に戻る。
このように、内部抽選処理では、初期設定処理(Sd1〜Sd6)の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまで、一の抽選対象役を当選とするか否かを判定する共通の処理をループ処理(Sd7〜Sd54)として複数の抽選対象役毎に繰り返し実行する。
また、内部抽選処理では、予め定められた順番(役番号が大きい順)で複数の抽選対象役毎にループ処理(Sd7〜Sd54)を行う。
初期設定処理(Sd1〜Sd6)では、遊技状態(通常、BB)に応じて割り当てられた遊技状態値(通常(非BB)は0、BBは1)から特定されるアドレスが割り当てられた内部抽選テーブルの領域に記憶された初期アドレス指定データ(通常時初期アドレス指定データ、BB中初期アドレス指定データ)に基づいて、初期の現在位置アドレス(HL)を設定する(Sd5)。この際、初期の現在位置アドレス(HL)として、初期アドレス指定データに基づいて、遊技状態に応じた検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレス(アドレスnc、アドレスnd)の1アドレス分前のアドレスを設定する。
尚、本実施例では、初期アドレス指定データとして、当該初期アドレス指定データが記憶されている領域のアドレスから遊技状態に応じた検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレスの1つ前のアドレスまでの差分値が設定されており、当該差分値を現在位置アドレス(HL)に加算することで、ループ処理における初期の現在位置アドレス(HL)として、遊技状態に応じた検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレス(アドレスnc、アドレスnd)の1アドレス分前のアドレスを設定する構成であるが、初期アドレス指定データとして、当該初期アドレス指定データが記憶されている領域のアドレスから遊技状態に応じた検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレスまでの差分値を設定し、当該差分値を現在位置アドレス(HL)に加算するとともに1減算することで、ループ処理における初期の現在位置アドレス(HL)として、遊技状態に応じた検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレス(アドレスnc、アドレスnd)の1アドレス分前のアドレスを設定する構成でも良い。
また、初期設定処理(Sd1〜Sd6)では、内部抽選用の乱数値をIXレジスタに設定する(Sd6)。
ループ処理(Sd7〜Sd54)では、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分進めるように更新し(Sd8)、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される検索データを用いて対応する役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する(Sd52)。
また、ループ処理(Sd7〜Sd54)では、抽選対象役が再遊技役であり、当該再遊技役が現在制御されている遊技状態において抽選対象でない場合には、Bレジスタに設定されている当選番号を次に抽選対象となる抽選対象役の役番号に更新することで(Sd21〜Sd23)、抽選対象を現在制御されている遊技状態において次に抽選対象となる抽選対象役に更新する。
また、スロットマシン1は、内部抽選において、特別状態(BB)への移行を伴う特別役が当選し、当該特別役が入賞しなかったときに、当該特別役の当選を次ゲーム以降に持ち越すことが可能であり、ループ処理(Sd7〜Sd54)では、抽選対象役が特別役(BB)のみを含み、一般役を含まない役であり、遊技状態が内部中であるときに内部抽選の対象とされない非内部中役である場合に(Sd10〜Sd15)、特別役の当選が持ち越されているか否かを判定し(Sd12)、特別役の当選が持ち越されている場合には、検索データテーブルに予め設定されている非内部中役の跳越フラグデータ(FD)及び跳越先アドレス指定データに基づいて、抽選対象を非内部中役以外で次に抽選の対象となる抽選対象役(例えば、役番号33の抽選対象役)に更新する(Sd13〜Sd15)。
また、スロットマシン1は、内部抽選に抽選対象役のうち再遊技役が抽選の対象となるか否かまたは再遊技役が当選とされる確率の少なくとも一方が異なる複数の遊技状態(RT0〜4)に制御することが可能であり、ループ処理(Sd7〜Sd54)では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される値が変動あり役跳越フラグデータ(FF)であるかを判定し(Sd16)、当該変動あり役跳越フラグデータ(FF)である場合には、今回の抽選対象役から再遊技役となる場合に特有の処理(現在のRT値を判定して、当該RT値に応じたアドレスへ現在位置アドレス(HL)を更新する処理)(Sd17〜Sd26)へ移行し、変動あり役跳越フラグデータ(FF)でない場合には全ての抽選対象役に共通の処理(当選番号再設定フラグ(FE)であるか否かを判定する等の処理)(Sd21以降の処理)へ移行する。
また、スロットマシン1は、複数の遊技状態(RT0〜4)に制御することが可能であり、各遊技状態には遊技状態を示す値(0〜4)が割り当てられており、ループ処理(Sd7〜Sd54)では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される値が変動あり役跳越フラグデータ(FF)である場合には、今回の抽選対象から再遊技役となる場合に特有の処理(Sd17〜Sd26)として、現在制御されている遊技状態(RT0〜4)を示す値に基づいて、当該遊技状態に対応する跳越先アドレス指定データ(RT0〜4)を特定し(Sd18、Sd19)、特定した跳越先アドレス指定データに基づいて現在位置アドレス(HL)を更新した後(Sd20)、さらに2つ現在位置アドレス(HL)を進めることで(Sd22、Sd25)、当該遊技状態において最初に抽選の対象となる再遊技役に対応する検索データが特定されるアドレス(例えば、アドレスni+2等)に現在位置アドレス(HL)を更新して、更新された現在位置アドレス(HL)の検索データを取得する(Sd26)。
ループ処理(Sd7〜Sd54)では、変動あり役である場合に、当該変動あり役が抽選対象か否かを判定し、当該変動あり役が抽選対象でない場合には、内部抽選用乱数値に当該変動あり役の当選判定用データを加算してオーバーフローしたか否かを判定する処理、すなわち当該変動あり役を当選とするか否かを判定する処理を行うことなく、Bレジスタの値から1減算した値が0であるか否かを判定することで、未判定の抽選対象が残っているか否かを判定し、未判定の抽選対象が残っている場合には、ループ処理の先頭(Sd7のステップ)に移行し、未判定の抽選対象が残っていない場合にはループ処理を終了する。
また、ループ処理(Sd7〜Sd54)では、更新したアドレスの領域から検索データを取得し、取得した検索データが判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるか、判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるか、に応じて異なる種別係数Eを設定し、設定した種別係数Eに応じて、1バイトの判定値データを取得してEレジスタに設定する処理、または2バイトの判定値データを取得してDEレジスタに設定する処理のいずれかを行う。そして、内部抽選処理では、当該ループ処理の後に、抽選対象を当選とするか否かを判定する際に用いる判定値データを判定値データテーブルから取得する際に、設定されている種別係数Eに応じて処理(Sd31〜Sd36)を異ならせる。
また、ループ処理(Sd7〜Sd54)では、更新した現在位置アドレス(HL)の領域から検索データを取得し、取得した検索データが設定差あり領域を示す値であるか、設定差なし領域を示す値であるか、に応じて異なる値の種別係数EをEレジスタに設定する。そして、内部抽選処理では、当該ループ処理の後に、当該種別係数Eに応じて判定値データを判定値データテーブルから取得する際に、設定されている種別係数Eに応じて処理(Sd30〜Sd36)を異ならせる。
また、ループ処理(Sd7〜Sd54)では、種別係数Eとして、検索データが設定差なし役のデータであり判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるときには、0(2進数表示で「00」)を設定し、検索データが設定差なし役のデータであり判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるときには、1(2進数表示で「01」)を設定し、検索データが設定差あり役のデータであり判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるときには、2(2進数表示で「10」)を設定し、検索データが設定差あり役のデータであり判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるときには、3(2進数表示で「11」)を設定する。これにより、種別係数Eでは、1バイト領域であるか、2バイト領域であるか、に応じた値が1ビット目に設定され、設定差あり領域であるか、設定差なし領域であるか、に応じた値が2ビット目に設定される。
また、ループ処理(Sd7〜Sd54)では、種別係数EをEレジスタに設定し、その後、抽選対象役を当選とするか否かを判定する際に判定値データテーブルから取得した判定値データをDレジスタ及びEレジスタに設定する。すなわち、種別係数Eを判定値データが設定されるレジスタと共通のEレジスタに設定する。
また、ループ処理(Sd7〜Sd54)では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される検索データに基づいて当選番号(B)が示す役番号の抽選対象役を当選とする旨が判定される判定値を示す判定値データを取得し、取得した判定値データと、初期設定処理において取得した乱数値と、を加算し、加算結果が乱数値の範囲を超える場合には、当選番号(B)が示す役番号の抽選対象役を当選として決定し、加算結果が乱数値の範囲を超えない場合には、当選番号(B)を更新し、更新した当選番号(B)が終了値(0)か否かを判定し、更新した当選番号(B)が終了値でない場合にはループ処理の先頭に移行し、更新した当選番号(B)が終了値である場合にはいずれの抽選対象役も当選としない旨(ハズレ)を決定する。
また、内部抽選処理において決定する当選番号は、入賞の発生が許容される抽選対象役の役番号と、いずれの抽選対象役の入賞の発生も許容されないハズレに対応する番号(0)と、を含む。
また、内部抽選処理において抽選対象となる抽選対象役は、設定値に応じて当選される割合の異なる設定差あり役と、設定値に関わらず当選される割合が同じ設定差なし役と、を含む。
また、内部抽選処理では、当選番号を決定する段階において、当選番号が設定差あり役の役番号である場合に、設定差のある抽選対象役の当選またはハズレである旨を示すハズレ及び設定差ありフラグをRAM41cの所定領域に設定する。
また、内部抽選処理では、当選番号を決定する段階において、当選番号がいずれの抽選対象役も当選していないハズレである場合に、設定差のある抽選対象役の当選またはハズレである旨を示すハズレ及び設定差ありフラグをRAM41cの所定領域に設定する。
また、内部抽選処理では、抽選対象役が設定値に応じて当選される割合の異なる設定差あり役であるか、設定値に関わらず当選される割合が同じ設定差なし役であるか、に応じて種別係数Eを設定する処理を行う。そして、該種別係数Eを設定する際に、設定差あり役であると判定して種別係数E(2、3)を設定した場合には、設定値に応じた判定値データを選択するために現在位置アドレスを進める処理を行う一方で、設定差なし役である場合には、当該処理を行わないように処理することで、設定差あり役であると判定した場合と、設定差なし役であると判定した場合と、で異なる処理を行うようになっている。
また、内部抽選処理では、種別係数Eを設定する処理を行う際に、設定差なし役であるか否かを判定して、設定差なし役でないと判定した場合に、その後、設定差あり役であるか否かを判定する構成であり、設定差なし役であるか否かを判定して設定差なし役でないと判定したときに、ハズレ及び設定差ありフラグをRAM41cの所定領域に設定するようになっている。
また、内部抽選処理では、予め定められたすべての抽選対象役について当選しているか否かを順次判定する処理を行い、すべての抽選対象役について処理が終了して、いずれの抽選対象役も当選していないと判定される場合にハズレと決定して、当選番号として所定値(本実施例では、0)を設定する。そして、当該すべての抽選対象役について当選しているか否かを判定する処理が終了して、すべての抽選対象役について当選していないと判定したときに、ハズレ及び設定差ありフラグを設定するようになっている。
また、内部抽選処理では、特別役(BB)が当選したときに、BBの持越し中である旨を特定可能な内部中フラグ及び当該遊技にてBBが当選した旨を特定可能なBB初当たりフラグをRAM41cの所定領域に設定する。そして、当該遊技の終了時にBB初当たりフラグをクリアし、当選しているBBが入賞したときに内部中フラグをクリアするようになっている。
尚、本実施例では、内部抽選処理の開始時に、RAM41cの所定領域に設定されている抽選種別を初期化する構成であるが、抽選種別を抽選種別設定処理が開始されるときまでに初期化する構成でも良く、例えば、当該遊技の開始時において行われる遊技開始待ち処理、前回の遊技の終了時に行われる遊技終了時設定処理等において抽選種別を初期化する構成でも良い。
また、内部抽選処理では、Sd52のステップにおいて抽選中の抽選対象役が当選したと判定されるとき、またはBレジスタの値が0となるときまで、Sd7〜Sd54の各処理を繰り返し行ってループ処理する。また、Bレジスタには、一のループ処理において抽選を行っている抽選対象役の役番号を示す当選番号(B)が設定され、現在位置アドレス(HL)に基づいて取得したデータが当選番号再設定フラグデータ(FE)であると特定されるときに、当選番号データに基づいてBレジスタの当選番号(B)を検索データテーブルに設定されている所定値に更新する。これにより、一のループ処理の途中で、Bレジスタの当選番号(B)を所定値に再設定して、再設定前の当選番号(B)から再設定後の当選番号(B)までの間の当選番号に対応する役番号の抽選対象役であり、遊技状態(RT0〜4、BB、非BB)に応じて抽選対象とされていない役についての抽選を省略するようになっている。
また、内部抽選処理では、Sd52のステップにおいて当選したと判定されるときには、そのときにBレジスタに設定されている当選番号(B)を抽選結果に設定する。当選番号(B)と抽選対象役の役番号は一致するようになっており、例えば、Bレジスタに48が設定されているときに、Sd52のステップにおいて当選したと判定される場合には、役番号48の抽選対象役すなわち中段チェリー1が内部抽選にて当選したと設定するようになっている。
また、内部抽選において当選役の判定に用いられる判定値データ(以下、判定値数と呼ぶ場合がある)が記憶されている判定値データテーブルでは、判定値データは、抽選対象役毎に定められており、各抽選対象役に予め割り当てられた役番号の数字が大きい順にROM41bの所定領域に格納されている。
[作用効果6]
従来の遊技機であるスロットマシン1では、入賞の発生を許容するか否か等、遊技に関連して抽選を行う構成のものが大半である。このような構成の遊技機では、遊技に関連する抽選は、少なくとも遊技単位毎に必ず行われるものであり、好適な処理が要請される。
これに対して、本実施例の遊技機であるスロットマシン1は、複数の抽選対象役からいずれかの抽選対象役(ハズレを含む)を当選として決定する処理を行う内部抽選処理を行うことが可能であり、当該内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまで、一の抽選対象役を当選とするか否かを判定する共通の処理をループ処理として複数の抽選対象役毎に繰り返し実行する構成である。
この構成によれば、複数の抽選対象役からいずれか抽選対象役を当選として決定する場合に、一の抽選対象役を決定するか否かを判定する共通の処理をループ処理として、所定の終了条件が成立するまで繰り返し実行すれば良いので、プログラム容量を削減することができる。
尚、本実施例では、遊技機としてスロットマシン1を適用する構成であるが、遊技機として遊技領域に遊技球を発射させて遊技を行うとともに、例えば、遊技球の入賞等により大当たりか否かの判定を行う構成等、複数の決定対象からいずれかの決定対象を決定する構成を有するパチンコ遊技機を適用しても良い。
また、本実施例では、ループ処理の終了条件として、内部抽選にて抽選の対象となる全ての抽選対象役についてのループ処理が終了すること、またはループ処理において所定役番号の抽選対象役を当選とする旨が判定されることを適用しているが、いずれか一方のみを終了条件として適用する構成でも良い。
本実施例のスロットマシン1は、少なくとも抽選対象役の一部が異なる複数の遊技状態(通常、BB)に制御することが可能であり、各遊技状態(通常、BB)に対応して遊技状態の種類を特定可能な遊技状態値(通常状態は0、BBは1)が割り当てられ、内部抽選テーブルにおいて遊技状態値から特定されるアドレスが割り当てられた領域に、当該遊技状態値に対応する遊技状態に応じて数値(通常時初期アドレス指定データ、BB中初期アドレス指定データ)が記憶されており、内部抽選処理において、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を複数の抽選対象役毎に繰り返し実行する構成であり、初期設定処理では、遊技状態値から特定されるアドレスが割り当てられた領域に格納された数値(通常時初期アドレス指定データ、BB中初期アドレス指定データ)に基づいて初期の現在位置アドレス(HL)を設定し、ループ処理では、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分進めるように更新し、更新したアドレスから特定される検索データを用いて対応する所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する構成である。
この構成によれば、初期設定処理において、遊技状態値から特定されるアドレスが割り当てられた領域に記憶された数値(通常時初期アドレス指定データ、BB中初期アドレス指定データ)に基づいて、初期の現在位置アドレス(HL)を設定することで、抽選対象が異なる複数の遊技状態に制御することができる。
尚、本実施例では、内部抽選処理のループ処理において、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分更新し、更新したアドレスから特定される検索データを用いて対応する所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する構成であるが、内部抽選処理のループ処理において、当選とするか否かを判定する抽選対象役の所定役番号の値や、ループ処理の残りの繰り返し回数の値等を一定値分更新して、更新した値から特定される検索データを用いて対応する所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する構成でも良い。
また、本実施例では、ループ処理において現在位置アドレス(HL)を1アドレス分更新する構成であるが、複数アドレス分更新する構成でも良い。
また、本実施例では、内部抽選処理のループ処理において、更新した現在位置アドレス(HL)に基づいて検索データを特定し、当該検索データを用いて特定される判定値データに基づいて該当する抽選対象役が当選したか否かを判定する構成であるが、内部抽選処理は、更新した現在位置アドレス(HL)から検索データを特定する構成に限らず、少なくとも所定の抽選対象役が当選したか否かの判定に用いられるデータを更新した現在位置アドレス(HL)から特定する構成であれば良く、例えば、判定に用いられるデータとして判定値データや当選番号等を適用する構成でも良い。判定に用いられるデータとして判定値データを適用する構成として、例えば、更新した現在位置アドレス(HL)から判定に用いられる判定値データを直接特定し、当該判定値データに基づいて該当する抽選対象役が当選したか否かを判定する構成等としても良いし、判定に用いられるデータとして当選番号を適用する構成として、例えば、更新した現在位置アドレス(HL)から抽選を行う抽選対象役の当選番号を特定し、当該当選番号が現在制御している遊技状態において抽選の対象か否かを判定し、現在の遊技状態において抽選の対象でない場合に、当該当選番号に対応する抽選対象役は当選していないと判定する構成等としても良い。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理の初期設定処理において、遊技状態値から特定されるアドレスが割り当てられた領域に格納された数値(通常時初期アドレス指定データ、BB中初期アドレス指定データ)に基づいて初期の現在位置アドレス(HL)を設定する構成であり、初期の現在位置アドレス(HL)として、遊技状態に応じた検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレス(アドレスnc、アドレスnd)の1アドレス分前のアドレスを設定する構成である。
この構成によれば、初期設定処理において、最初の抽選対象役に対応する検索データテーブルの先頭のデータが特定されるアドレスの1アドレス分前のアドレスが初期の現在位置アドレス(HL)として設定されるため、初期設定処理の後、最初に行われるループ処理においても、2回目以降に行われるループ処理においても、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分更新したアドレス値から当該ループ処理において判定に用いられる検索データ等を特定することが可能となり、初期設定処理の後、最初に行われるループ処理と、2回目以降に行われるループ処理と、で処理内容を変更せずに済む。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理では、予め定められた順番(役番号が大きい順)で複数の抽選対象役毎にループ処理を行い、当該ループ処理では、抽選対象役が再遊技役であり、当該再遊技役が現在制御されている遊技状態において抽選対象でない場合には、Bレジスタに設定されている当選番号を次に抽選対象となる抽選対象役の役番号に更新することで、抽選対象を現在制御されている遊技状態において次に抽選対象となる抽選対象役に更新する構成である。
この構成によれば、ループ処理では、所定の抽選対象役が抽選の対象とならない場合に、次に抽選の対象となる所定の抽選対象役に更新されるので、複数の抽選対象役が抽選の対象とならない場合に、次に抽選の対象となる抽選対象役についてのループ処理まで進められるので、無駄な処理をなくすことができる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選において、特別状態(BB)への移行を伴う特別役が当選し、当該特別役が入賞しなかったときに、当該特別役の当選を次ゲーム以降に持ち越すことが可能であり、内部抽選処理のループ処理では、抽選対象役が特別役(BB)のみを含み、一般役を含まない役であり、遊技状態が内部中であるときに内部抽選の対象とされない非内部中役である場合に、特別役の当選が持ち越されているか否かを判定し、特別役の当選が持ち越されている場合には、検索データテーブルに予め設定されている非内部中役の跳越フラグデータ(FD)及び跳越先アドレス指定データに基づいて、抽選対象を非内部中役以外で次に抽選の対象となる抽選対象役(例えば、役番号35の抽選対象役)に更新する構成である。
この構成によれば、ループ処理では、抽選対象が非内部中役である場合に、特別役の当選が持ち越されているか否かを判定し、特別役の当選が持ち越されているか場合には、抽選対象が非内部中役以外で次に抽選の対象となる抽選対象役に更新されるので、遊技状態が内部中であるときに、非内部中役をいずれの抽選対象も当選しない抽選結果に置き換える処理を必要とせず、また、複数の非内部中役が抽選の対象とならない場合に、非内部中役以外で次に抽選の対象となる抽選対象役についてのループ処理まで進められるので、無駄な処理をなくすことができる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選に抽選対象役のうち再遊技役が抽選の対象となるか否かまたは再遊技役が当選とされる確率の少なくとも一方が異なる複数の遊技状態(RT0〜4)に制御することが可能であり、内部抽選処理におけるループ処理では、抽選対象が再遊技役であり、当該再遊技役が抽選の対象でない場合には、抽選対象を現在の遊技状態(RT0〜4)において次に抽選の対象となる抽選対象役に更新する構成である。
この構成によれば、内部抽選での抽選対象役のうち再遊技役が抽選の対象となるか否かまたは再遊技役が当選とされる確率の少なくとも一方が異なる複数の遊技状態(RT0〜4)に制御されるとともに、ループ処理では、抽選対象が再遊技役であり、当該再遊技役が抽選の対象でない場合には、抽選対象役が現在の遊技状態において次に抽選の対象となる抽選対象役に更新されるので、複数の再遊技役が抽選の対象とならない場合に、次に抽選の対象となる抽選対象役についてのループ処理まで進められるので、無駄な処理をなくすことができる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選に抽選対象役のうち再遊技役が抽選の対象となるか否かまたは再遊技役が当選とされる確率の少なくとも一方が異なる複数の遊技状態(RT0〜4)に制御することが可能であり、内部抽選処理におけるループ処理では、現在位置アドレス(HL)を1アドレス分更新し、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される検索データを用いて対応する所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する構成であり、当該ループ処理では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される値が変動あり役跳越フラグデータ(FF)であるかを判定し、当該変動あり役跳越フラグデータ(FF)である場合には今回の抽選対象役から再遊技役となる場合に特有の処理(現在のRT値を判定して、当該RT値に応じたアドレスへ現在位置アドレス(HL)を更新する処理)へ移行し、変動あり役跳越フラグデータ(FF)でない場合には全ての抽選対象役に共通の処理(現在位置アドレス(HL)に基づいて取得された検索データに基づいて特定される判定値データを取得する処理)へ移行する構成である。
この構成によれば、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される値を参照することで、抽選対象に対応する検索データを特定することに加え、今回の抽選対象から再遊技役となることを特定し、処理の移行先を変更させることができる。
本実施例のスロットマシン1は、複数の遊技状態(RT0〜4)に制御することが可能であり、各遊技状態には遊技状態を示す値(0〜4)が割り当てられている構成であり、内部抽選処理のループ処理では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される値が変動あり役跳越フラグデータ(FF)である場合には、今回の抽選対象から再遊技役となる場合に特有の処理として、現在制御されている遊技状態(RT0〜4)を示す値に基づいて、当該遊技状態に対応する跳越先アドレス指定データ(RT0〜4)を特定し、特定した跳越先アドレス指定データに基づいて現在位置アドレス(HL)を更新した後、さらに2つ現在位置アドレス(HL)を進めることで、当該遊技状態において最初に抽選の対象となる再遊技役に対応する検索データが特定されるアドレス(例えば、アドレスni+2等)に現在位置アドレス(HL)を更新するように処理する構成である。
この構成によれば、現在位置アドレス(HL)から特定される値が変動あり役跳越フラグデータ(FF)であり、今回の抽選対象役から抽選の対象が再遊技役となる場合に、現在の遊技状態において最初に抽選の対象となる再遊技役に対応する検索データが特定されるアドレスに現在位置アドレス(HL)を更新させることができる。
本実施例のスロットマシン1は、所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する際に用いられる判定値データを格納する判定値データテーブルを備え、判定値データテーブルは、1バイト以内の判定値データ(1バイトデータ)が格納される1バイトの1バイト領域と、1バイトを超える判定値データ(2バイトデータ)が格納される2バイトの2バイト領域と、を含み、ループ処理において更新されるアドレスに割り当てられた領域には、判定値データテーブルの先頭アドレス(基準アドレスm)から当該ループ処理において抽選対象となる各抽選対象役の判定値データが格納された領域のアドレスまでの差分値を特定可能な検索データが格納されており、ループ処理では、更新したアドレスの領域から検索データを取得し、取得した検索データが判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるか、判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるか、に応じて異なる種別係数Eを設定し、設定した種別係数Eに応じて、1バイトの判定値データを取得してEレジスタに設定する処理、または2バイトの判定値データを取得してDEレジスタに設定する処理のいずれかを行うように制御することで、抽選対象を当選とするか否かを判定する際に用いる判定値データを判定値データテーブルから取得する際の処理を異ならせる構成である。
この構成によれば、判定値データテーブルの先頭アドレスから該当する抽選対象役の判定値データが格納された領域のアドレスまでの差分値を示す検索データに応じて、判定値データテーブルにおける1バイト領域に格納された判定値データを用いるか、2バイト領域に格納された判定値データを用いるか、を特定し、異なる処理を行わせることができるとともに、取得した検索データから種別係数Eを設定しておくことで、その後の処理において、1バイト領域に格納された判定値データを用いるか、2バイト領域に格納された判定値データを用いるか、を特定する場合でも、種別係数Eを参照するのみでその都度検索データを取得して判断する必要がない。
本実施例のスロットマシン1は、複数の設定値1〜6のうちからいずれかの設定値を設定可能であり、所定役番号の抽選対象役を当選とするか否かを判定する際に用いられる判定値データを格納する判定値データテーブルを備え、当該判定値データテーブルは、設定値に応じて判定値データが異なる設定差あり役の判定値データが記憶されている設定差あり領域と、設定値に関わらず判定値データが共通である設定差なし役の判定値データが記憶されている設定差なし領域と、を含む構成であり、判定値データを用いて複数の抽選対象役からいずれかの抽選対象役(ハズレを含む)を当選として決定する処理を行う内部抽選処理を行うことが可能であり、当該内部抽選処理では、初期設定処理の後に所定の終了条件(いずれかの抽選対象役が当選したと判定するか、すべての抽選対象役について抽選を行うこと)が成立するまでループ処理を繰り返し実行する構成であり、ループ処理では、更新した現在位置アドレス(HL)の領域から検索データを取得し、取得した検索データが設定差あり領域を示す値であるか、設定差なし領域を示す値であるか、に応じて異なる値の種別係数EをEレジスタに設定し、当該種別係数Eに応じて判定値データを判定値データテーブルから取得する際の処理を異ならせる構成である。
この構成によれば、判定値データテーブルの先頭アドレスから抽選対象となる所定役番号の抽選対象役の判定値データが記憶された領域のアドレスまでの差分値を示す検索データに応じて設定差あり領域に記憶された判定値データを用いるか、設定差なし領域に記憶された判定値データを用いるか、を特定し、異なる処理を行わせることができるとともに、取得した検索データに基づいて種別係数Eを設定しておくことで、その後の処理において、1バイトの判定値データを用いるか、2バイトの判定値データを用いるか、を特定するだけでなく、設定差あり領域に記憶された判定値データを用いるか、設定差なし領域に記憶された判定値データを用いるか、を特定する場合でも、一の種別係数を参照するのみでその都度検索データを取得して判断する必要がなく、処理を簡素化できる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理のループ処理において、更新した現在位置アドレス(HL)の領域から検索データを取得し、当該検索データが判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるか、判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるか、設定差あり領域を示す値であるか、設定差なし領域を示す値であるか、に応じて異なる値の種別係数EをEレジスタに設定する構成であり、種別係数Eは、1バイト領域であるか、2バイト領域であるか、に応じた値が1ビット目に設定され、設定差あり領域であるか、設定差なし領域であるか、に応じた値が2ビット目に設定される構成である。
この構成によれば、種別係数Eのうち1ビット目の値を参照することで、1バイト領域に格納された判定値データを用いるか、2バイト領域に格納された判定値データを用いるか、を特定することができ、2ビット目の値を参照することで、設定差あり領域に格納された判定用データを用いるか、設定差なし領域に格納された判定用データを用いるか、を特定することができる。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理のループ処理において、更新した現在位置アドレス(HL)の領域から検索データを取得し、当該検索データが判定値データテーブルの1バイト領域を示す値であるか、判定値データテーブルの2バイト領域を示す値であるか、設定差あり領域を示す値であるか、設定差なし領域を示す値であるか、に応じて異なる値の種別係数EをEレジスタに設定する構成であり、種別係数Eを、抽選対象役を当選とするか否かを判定する際に判定値データテーブルから取得した判定値データが設定されるレジスタと共通のEレジスタに設定する構成である。
この構成によれば、種別係数Eによって判定値データを取得した後は種別係数Eを保持する必要がなく、種別係数Eが設定されるレジスタを判定値データが設定されるEレジスタと共用することで、別個にレジスタを設けずに済む。
本実施例のスロットマシン1は、内部抽選処理において、初期設定処理では、ループ処理における最初の抽選対象役の役番号を示す当選番号(B)を設定するとともに、乱数値を取得する構成であり、ループ処理では、更新した現在位置アドレス(HL)から特定される検索データに基づいて当選番号(B)が示す役番号の抽選対象役を当選とする旨が判定される判定値を示す判定値データを取得し、取得した判定値データと、初期設定処理において取得した乱数値と、を加算し、加算結果が乱数値の範囲を超える場合には、当選番号(B)が示す役番号の抽選対象役を当選として決定し、加算結果が乱数値の範囲を超えない場合には、当選番号(B)を更新し、更新した当選番号(B)が終了値(0)か否かを判定し、更新した当選番号(B)が終了値でない場合にはループ処理の先頭に移行し、更新した当選番号(B)が終了値である場合にはいずれの抽選対象役も当選としない旨(ハズレ)を決定する構成である。
この構成によれば、抽選対象の役番号を示す当選番号(B)を設定することで、当選番号(B)から現在のループ処理において抽選対象となる抽選対象役の役番号を特定できるだけでなく、当選番号(B)を更新することでループ処理の終了条件を判定することもできる。
以上、本発明の実施例2を説明してきたが、本発明はこの実施例2に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、実施例1と同一もしくは類似する構成については、実施例1で説明したものと同様の効果を有するものである。また、実施例1について例示した変形例についても実施例2に適用可能である。