JP2019107067A - 加速度成分の代表値で生体信号発生を判定する生体信号処理装置、プログラム及び方法 - Google Patents

加速度成分の代表値で生体信号発生を判定する生体信号処理装置、プログラム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生体信号発生の判定において、周波数分析が不要であり、電極ずれによるノイズの発生に対しても頑健である生体信号処理装置を提供する。【解決手段】本装置は、生体信号を含み得る入力信号を処理する生体信号処理装置であって、入力信号の加速度成分データを生成する加速度成分生成手段と、加速度成分データにおける所定時間区間でのデータの偏り具合に係る代表値を算出する代表値算出手段と、算出された代表値の大きさに基づいて生体信号の発生を判定する信号発生判定手段とを有する。ここで、所定時間区間における加速度成分データの加速度成分が所定範囲内に連続して留まっている時間区間の長さについて単調減少関数となる重みを算出し、所定時間区間における加速度成分データの偏り具合に係る値をこの重みによって重み付けした値を代表値とすることも好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、人の生体信号を検知する技術に関する。
近年、人間や動物の各種活動に起因する種々の生体信号をセンサによって検知し、信号処理して得られる生体データを様々な場面で利用する技術が開発されている。ここでセンサとしては、例えば、腕時計型脈拍センサ、イヤホン型脈拍センサや、ヘッドバンド型脳波センサ等が使用される。また、このようなセンサによって検知された生体信号は、例えばユーザに携帯されたスマートフォンによって処理・加工され、様々なアプリで利用されている。
このようなセンサを利用した具体的技術例として、本願発明者は、生体信号としての筋電信号を検出する筋電センサを備え、笑みや噛み締めといった顔表情を識別することができるデバイスを発明している(特許文献1参照)。ここで、この筋電センサのリファレンス用電極及び検出用電極はそれぞれ、左及び右(又は、右及び左)の耳介周辺から頬近傍の何処か1点の皮膚表面に接するように配置される。
また、このデバイスは筋電信号処理として、アーチファクト(目的信号以外のノイズ信号)に係る第1の周波数帯におけるパワー値VLFと、第1の顔表情時の信号に係る第2の周波数帯におけるパワー値LFとを算出し、第1のパワーVLFが第1の基準パワーVLFBase以下であり、且つ、第2のパワーLFが第2の基準パワーLFBaseよりも大きい場合に、第1の顔表情時であると判定するのである。
さらに、本願発明者は、特許文献2において、筋電信号の周波数軸のパワー特徴量を基準となる特徴量と比較するため、類似度として周波数ワーピングにより距離を求める方法を開示している。
特開2017−029323号公報 特開2017−140198号公報
このように、本願発明者は、様々な生体信号処理手法の研究開発を行ってきたが、特に、信号の周波数の分析を行わずに生体信号の発生を判定するとの課題に取り組んできた。
例えば、上記の特許文献1に開示したデバイスでは、特定の周波数に対する基準パワーを事前に計測する必要があり、また、上記の特許文献2に開示した手法においても、周波数に対するパワーを特徴量ベクトル(スペクトラムの山の形)として類似度を求める必要があった。これに対し、周波数分析を行わずに生体信号が発生したか否かの判定を行うことによって、より計算量の少ない処理も実現し易くなる。
さらに、本願発明者は、様々な生体信号判定処理の実験を実施する中で、まばたき等で混入する大きな振幅のアーチファクトにも頑健である処理を実現することも、重要な課題であると認識してきた。ちなみに、このアーチファクトは、まばたき等によって電極がずれることで発生することが分かっている。
そこで、本発明は、生体信号発生の判定において、周波数分析が不要であり、電極ずれによるノイズの発生に対しても頑健である生体信号処理装置、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、生体信号を含み得る入力信号を処理する生体信号処理装置であって、
当該入力信号の加速度成分データを生成する加速度成分生成手段と、
当該加速度成分データにおける所定時間区間でのデータの偏り具合に係る代表値を算出する代表値算出手段と、
算出された当該代表値の大きさに基づいて当該生体信号の発生を判定する信号発生判定手段と
を有する生体信号処理装置が提供される。
この本発明による生体信号処理装置において、代表値算出手段は、当該所定時間区間における当該加速度成分データの加速度成分が所定範囲内に連続して留まっている時間区間の長さについて単調減少関数となる重みを算出し、さらに、当該所定時間区間における当該加速度成分データの偏り具合に係る値を、当該重みによって重み付けした値を当該代表値とすることも好ましい。
また、本発明による生体信号処理装置の一実施形態として、本生体信号処理装置は、当該加速度成分データを生成する前の当該入力信号に対し、商用電源に係るノイズを低減する帯域除去フィルタ処理と、バイアス変動成分を抽出する低域通過フィルタ処理とを実施する前フィルタ処理手段を更に有することも好ましい。
さらに、本発明による生体信号処理装置の信号発生判定手段は、当該代表値の時系列データが所定のヒステリシスをn度(nは自然数)示した際、当該生体信号がn回発生したと判定することも好ましい。
また、本発明による生体信号処理装置の他の実施形態として、本生体信号処理装置は、当該生体信号が発生したとの判定に係る時間区間において、当該入力信号の平均パワー周波数を算出し、当該平均パワー周波数の高さに基づいて、発生した当該生体信号の種別を判定する生体信号判別手段を更に有することも好ましい。
さらに、上記生体信号判別の他の実施形態として、本生体信号処理装置は、当該生体信号が発生したとの判定に係る時間区間において、当該入力信号の標準偏差と平均パワー周波数とを含む特徴量を算出し、当該特徴量について、基準状態に該当する入力信号の当該特徴量によって設定された単位空間から離隔した度合いである離隔度合いを算出し、算出された当該離隔度合いに基づいて、発生した当該生体信号の種別を判定する生体信号判別手段を更に有することも好ましい。
また、本発明の生体信号処理装置において、当該生体信号は、ユーザの頭部に付されたデバイスであって、リファレンス用電極が左(又は右)の耳介周辺から頬近傍の1つの皮膚位置に接し、検出用電極が右(又は左)の耳介周辺から頬近傍の1つの皮膚位置に接するような電極構成を有するデバイスによって取得された信号であることも好ましい。さらに、当該生体信号は、口角上げに係る筋肉に起因する筋電信号であることも好ましい。
本発明によれば、また、生体信号を含み得る入力信号を処理する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
当該入力信号の加速度成分データを生成する加速度成分生成手段と、
当該加速度成分データにおける所定時間区間でのデータの偏り具合に係る代表値を算出する代表値算出手段と、
算出された当該代表値の大きさに基づいて当該生体信号の発生を判定する信号発生判定手段と
してコンピュータを機能させる生体信号処理プログラムが提供される。
本発明によれば、さらに、生体信号を含み得る入力信号を処理する装置に搭載されたコンピュータによる生体信号処理方法であって、
当該入力信号の加速度成分データを生成するステップと、
当該加速度成分データにおける所定時間区間でのデータの偏り具合に係る代表値を算出するステップと、
算出された当該代表値の大きさに基づいて当該生体信号の発生を判定するステップと
を有する生体信号処理方法が提供される。
本発明の生体信号処理装置、プログラム及び方法によれば、生体信号発生の判定において、周波数分析が不要であり、電極ずれによるノイズの発生に対しても頑健である生体信号処理が実現される。
本発明による生体信号処理装置の一実施形態を示す模式図である。 本発明に係る生体信号処理を実施した実施例を説明するためのグラフである。 本発明に係る生体信号処理を実施した実施例を説明するためのグラフである。 本発明に係る代表値を算出するのに用いられる重みを説明するためのグラフである。 代表値のヒステリシスを利用した信号発生判定処理の一実施形態を示すグラフである。 本発明による生体信号処理方法の一実施形態の概略を示すフローチャートである。 本発明による生体信号処理装置の他の実施形態を示す模式図である。 本発明による生体信号処理装置の更なる他の実施形態を示す模式図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[生体信号処理装置]
図1は、本発明による生体信号処理装置の一実施形態を示す模式図である。
図1には、本発明による生体信号処理装置の一実施形態としての筋電センサ付メガネ1が示されている。筋電センサ付メガネ1は、生体(例えば人であるユーザ)の頭部に取り付けて、生体信号を取得可能なメガネ型の装置である。この装置で取得される生体信号は、本実施形態において、顔面内部位の動き又は表情に係る動きに起因して発生する電気信号としての「筋電信号」となっている。また、取得される生体信号には、このような動きによって発生する「電極ズレに起因する(ノイズ)信号」等も混入し得る。
ここで、検出対象となる顔面内部位の動き又は表情に係る動きとしては、例えば、(微笑に係る)口角上げ、噛み締め(若しくは食い縛り)、咀嚼、及び瞬目(まばたき動作)のうちの少なくとも1つを設定することができる。
同じく図1に示すように、筋電センサ付メガネ1は、
(a)生体信号を取り込み処理する部分である信号処理ボックス11を備えた、装置本体部としてのフレーム部と、
(b)頭部の皮膚に接触する位置であってフレーム部11の重量の少なくとも一部を受け止め可能な位置に配された、生体信号を受信するための電極部としてのプラス電極パッド13及びマイナス電極パッド14と、
(c)プラス電極パッド13及びマイナス電極パッド14を介して受信された生体信号を信号処理ボックス11へ伝えるための導電路を備えた弾性支持部と、
(d)鼻の上部近傍に接触する位置に配され、生体信号受信の際のグランド(GND)電極又はノイズキャンセル用電極を備えた鼻パッド電極部15と
を有している。なお、上記(d)のノイズキャンセル用電極は、商用電源等に起因するコモンモードノイズを低減させるDRL(Driven Right Leg)電極であってもよい。
また、上記(b)のプラス電極パッド13は、生体信号受信の際の検出電極又はプラス電極として機能し、一方、マイナス電極パッド14は、生体信号受信の際のリファレンス電極又はマイナス電極として機能する。生体信号は、これらプラス電極パッド13とマイナス電極パッド14との間の電位差として検出・取得されることになる。
このように、筋電センサ付メガネ1では、プラス電極パッド13及びマイナス電極パッド14といった電極部が、生体信号を受信する手段としてだけではなく、装置本体部を支持する手段としても機能している。また、弾性支持部は、弾性をもってこれら「電極部」と装置本体部とを接続している。その結果、例えば装着された頭部が大きく動いたとしても、これらの電極部を、弾性支持部という弾性部位を介して伝わる装置本体部の重量をもって、頭部の皮膚の所定位置近傍に安定して接触させ続けることが可能となる。
ここで、1つの装着例を説明する。ヒトの頬骨は顔の正面から見ると横に張り出しているが、プラス電極パッド13及びマイナス電極パッド14を、例えばこの頬骨の最も幅広の箇所より若干上方の皮膚に当接させれば、左右の「電極部」の間隔が頬骨の最大幅よりも狭くなっていて頬骨上部の広がった部分に引っ掛かることになるので、これにより、筋電センサ付メガネ1が安定して支持される。
また、筋電センサ付メガネ1は、図示していないが、電極部から信号処理ボックス11へ生体信号を取り込むための導電路を備えており、電極部で受信された生体信号を、信号処理ボックス11へ安定して確実に取り込むことを可能にする。すなわち、導電路は、左右の信号処理ボックス11と各電極部との間をつなぐ安定した電気的伝送路として機能する。
なお、変更態様として、GND電極又はノイズキャンセル用電極としての機能を、メガネ1のモダン部に持たせることもできる。この場合、鼻パッド電極部15を省略し、鼻パッドレスとすることも可能となる。また、更なる変更態様として、このモダン部の電極と鼻パッド電極部15とを電気的に導通させ、それら複数の電極をGND電極として機能させてもよい。
さらに当然ではあるが、プラス電極パッド13及びマイナス電極パッド14がそれぞれ左のテンプル部分及び右のテンプル部分に接続する入れ替わった形であっても構わない。いずれにしても、プラス電極パッド13及びマイナス電極パッド14を左右に分けて配置することによって、左右2つの筋肉活動を捉えることができる。顔表情「笑み」を作る筋肉活動は一般に、左右のいずれか一方ではなく両方で同時に発生する。そのため、1チャンネルを構成する1組の電極を左右のいずれか一方のみに配置するよりも、1組をなす電極の各々を左右に分けて配置する方が、左右の筋肉活動の全体を捉えることになるので結局、より安定した大きな筋電信号を得ることができるのである。
また、このように左右の電極を離隔させておくことによって、例えば左右の眼球運動や歯の食い縛り(噛み締め)等の頭部内の筋肉活動に起因する様々な筋電信号や、さらには口の開閉や咀嚼に伴って生じる皮膚表面の凹凸を原因とする皮膚と電極との間の接触抵抗の変化等の種々の信号を、より確実に捉えることも可能となるのである。
さらに、弾性支持部は、本実施形態において2つ設けられており、それぞれプラス電極パッド13及びマイナス電極パッド14を、こめかみより下側の皮膚の位置であって、顔を正面から見た際の頬骨における最も幅広の個所より少し上の皮膚の位置へ弾性をもって押し当て(当接させ)、これにより筋電センサ付メガネ1を支持する支持構造として機能している。また、プラス電極パッド13及びマイナス電極パッド14のいずれも、頬上部からこめかみを介し耳の付け根までの範囲内のいずれかの位置で皮膚に接触することができるように、この弾性支持部のフレーム部に対する位置が調整されている。
同じく図1に示すように、本実施形態において、右側のテンプル部分に配置された信号処理ボックス11は、処理部駆動用の電池を内蔵しており、一方、左側のテンプル部分に配置された信号処理ボックス11は、この電池からの供給電力をもって、取得した生体信号の処理を行う生体信号処理部12を含んでいる。これら左右の信号処理ボックス11のそれぞれの重量は略(ほぼ)同等に設定されていることも好ましい。これにより、筋電センサ付メガネ1の重量における左右のバランスをとることができ、偏りのない良好な装着感を実現することができる。
ちなみに、これらの電池や生体信号処理部12を、ボックスにではなくフレーム部に内蔵させ、筋電センサ付メガネ1全体を、外観上通常のメガネと大きく変わらないデザインにすることもできる。このような処理部のコンパクト化は、後に詳細に説明する実施形態の生体信号処理部12を用いることによって可能となっている。
また、上述したように、プラス電極パッド13及びマイナス電極パッド14が頬上部からこめかみを介し耳の付け根までの範囲内の位置で皮膚に接触している場合、取得可能な生体信号は、筋電信号に限定されるものではない。例えば、耳付近の位置から検知可能である眼電位信号や脳波といった生体電位に基づく生体信号の他、生体用電位センサ以外のセンサデバイスが必要となるが、体温や発汗に係る信号や脈波等を検出し取得することも可能となっている。
[生体信号処理部の構成]
同じく図1によれば、信号処理ボックス11に含まれる生体信号処理部12は、生体信号を含み得る入力信号の処理部であり、
(A)入力信号の「加速度成分データ」を生成する加速度成分生成部123と、
(B)「加速度成分データ」における所定時間区間でのデータの偏り具合に係る「代表値」を算出する代表値算出部124と、
(C)算出された「代表値」の大きさに基づいて生体信号の発生を判定する信号発生判定部125と
を有することを特徴としている。ここで「代表値」として、例えば標準偏差SDを用いてもよいが、より好ましくは後に詳述する、標準偏差SDを重み付けした値SDWを採用することができる。
このように、生体信号処理部12は、生体信号が発生しているか否かの判定において、多大な計算量を必要とする周波数分析を行うのではなく、「加速度成分データ」における「代表値」を算出して判定処理を行っている。本願発明者は、このようなより計算負担の少ない処理を適用することによって、電極ずれによるノイズが発生した際にもそれに影響されず、検出対象の生体信号が発生したか否かをより確実に判定することができることを見出した。
実際、筋電信号等の生体信号は、人工的な機械等による振動とは異なり、例えば多数の細胞の活動に起因して発生するので、幅の広い周波数成分を有する交流信号となっている。本生体信号処理部12によれば、このような生体信号発生の判定を行うにあたり、「加速度成分データ」の「代表値」に着目するので、多大な計算を必要とする周波数分析が不要となり、また、電極ずれによるノイズの発生に対しても頑健な生体信号処理が実現されるのである。
同じく図1に示す実施形態の機能ブロック図において、生体信号処理部12は、信号変換部121と、ノッチフィルタ部122a及び低域通過フィルタ(LPF,Low-Pass filter)部122bを含む前フィルタ処理部122と、2階差分フィルタ部123aを含む加速度成分生成部123と、代表値算出部124と、信号発生判定部125と、生体信号判別部126とを機能構成部としている。
ここで、生体信号処理部12は、本発明による生体信号処理プログラムの一実施形態を保存しており、また、コンピュータ機能を有していて、この生体信号処理プログラムを実行することによって、生体信号処理を実施する。また、上記の機能構成部は、生体信号処理部12に保存された生体信号処理プログラムの機能と捉えることができる。さらに、図1における生体信号処理部12の機能構成部間を矢印で接続して示した処理の流れは、本発明による生体信号処理方法の一実施形態としても理解される。なお、左側の信号処理ボックス11には、生体信号処理部12と合わせて信号インタフェース127が更に設けられていることも好ましい。
同じく図1において、信号変換部121は、筋電センサとして、商用電源等に起因するコモンモードノイズを軽減するDRL回路を有している。このDRL回路は、
(a)プラス電極パッド13と電気的に接続されたプラス(検出用)電極と、
(b)マイナス電極パッド14と電気的に接続されたマイナス(リファレンス)電極と
の電位差の交流成分を、
(c)鼻パッド電極15と電気的に接続されたGND電極
におけるGND電位との差動増幅によって増幅し、このアナログの生体信号を一定のサンプリング周波数でデジタル化する。
これにより、例えば、プラスマイナス0.1〜数百μVの範囲の皮膚電位検出が可能となる。また、このデジタル化の条件として、サンプリング周波数が500Hz以上であって量子化10bit以上でアナログ/デジタル(A/D)変換を行うことも好ましい。なお、このような回路構成は、例えばNeurosky社製のTGAM1を利用して実現可能となっている。
前フィルタ処理部122は、ノッチフィルタ部122a及びローパスフィルタ(LPF)部122bを有している。このうち、ノッチフィルタ部122aは、加速度成分データを生成する前の入力信号に対し、(混入する場合の少なくない)商用電源に係る周期的ノイズを低減する帯域除去フィルタ処理を実施する。ちなみに、上述したNeurosky社製のTGAM1は、商用電源由来のノイズを軽減するノッチフィルタを搭載しており、ノッチフィルタ部122aとしてこれを利用することができる。
一方、LPF部122bは、帯域除去フィルタ処理の施された入力信号に対し、バイアス変動成分を抽出するLPF処理を実施する。具体的にLPF部122bは、入力信号に対し高域通過フィルタ(HPF,High-Pass Filter)処理を実施し、その結果を元の入力信号から差し引くことによって、LPF処理としてもよい。ここで、HPFとして、例えばDCブロッカ(DC Blocker)を使用することができる。
DCブロッカは、入力信号から直流バイアス成分(超低周波数成分)を除去し、交流成分を取り出すためのフィルタであり、次式
(1) y[n]=x[n]−x[n-1]+r*y[n-1]
のような差分方程式の下で機能する。ここで、nはサンプル位置(サンプル・インデックス)であり、x[n]及びy[n]はそれぞれ、サンプル位置nの入力信号及び出力信号である。また、係数rは0〜1の値をとり、r=0の場合、このフィルタは次に説明する差分フィルタと等価になる。ちなみに、後に図2を用いて説明する実施例では、r=0.9に設定されている。
加速度成分生成部123は、2階差分フィルタ部123aを有し、LPF処理の施された入力信号の加速度成分データを生成する。具体的に、この2階差分フィルタ部123aは、当該入力信号に対して差分フィルタ処理を2回実施する構成とすることができる。ここで使用される差分フィルタの原理を示す差分方程式は、次式
(2) y[n]=x[n]−x[n-1]
の通りとなる。上式(2)において、nはサンプル位置(サンプル・インデックス)であり、x[n]及びy[n]はそれぞれ、サンプル位置nの入力信号及び出力信号である。
なお一般に、加速度成分生成部123のようにデジタルフィルタを使用する場合、高度なデジタルフィルタになるほど計算量がより増大することになる。この計算量の増大は、本筋電センサ付メガネ1のようなモバイルデバイスにおいてはバッテリーの持続時間の低下をもたらし、大きな問題となる。これに対し、加速度成分生成部123は、三角関数を含むフィルタを使用したりせず、次数の少ないフィルタを用いて生体信号の処理を行っているので、問題となる計算量の増大を抑制することができるのである。
同じく図1において、代表値算出部124は、加速度成分生成部123で生成された加速度成分データを、所定時間区間(ウィンドウ分析区間)に分割し、各ウィンドウ分析区間でのデータの偏り具合に係る代表値を算出する。一般に、生体センサから出力される時系列データは、逐次リアルタイムに分析することによって、ユーザインタフェースを介し、ユーザにリアルタイムにフィードバック可能となり、非常に利用し易くなる。この際、予めウィンドウ分析区間を設け、この分析区間をずらしながら逐次分析することによって、概ねリアルタイムな分析処理が可能となるのである。
本実施形態において、代表値算出部124は、信号変換部121におけるデジタル化のサンプリング周波数が512Hzである場合、ウィンドウ分析区間を128サンプルとし、加速度成分の時系列データを0.25秒毎(128サンプル毎)に区切りながら、区切った区間毎に、当該区間内の加速度成分データにおける標準偏差SDを算出する。変更態様として、加速度成分の時系列データが64サンプル入力される毎に、直近に入力された128サンプルをウィンドウ分析区間として標準偏差SDを算出してもよい。
なお、ここで算出される値は当然に、標準偏差SDに限定されるものではなく、ウィンドウ分析区間での加速度成分データの偏り具合に係る値ならば種々の値が採用可能である。
代表値算出部124は、また、各ウィンドウ分析区間における加速度成分が所定範囲内に連続して留まっている時間区間の長さ(サンプル数長len_th)について単調減少関数となる重みWを算出する。この重みWについては、後に図2及び図4に示した実施例を用いて詳細に説明する。
その後、代表値算出部124は、算出した標準偏差SDを、同じく算出した重みWによって重み付けした値を代表値SDWに決定する。具体的には、次式
(3) SDW[k]=W[k]*SD[k]
によって代表値SDW[k]を算出する。ここで上式(3)において、kはウィンドウ位置(ウィンドウ・インデックス)であり、SDW[k]、W[k]及びSD[k]における[k]は、それぞれウィンドウ位置kでの値であることを示す。
信号発生判定部125は、代表値算出部124で算出された代表値SDWを用いて、生体信号が発生したか否かの判定を行う。例えば、算出された代表値SDW[k]が所定閾値を超える値であれば、ウィンドウ位置kにおいて何らかの生体信号が発生したとの判定を行ってもよい。また変更態様として、後に図5を用いて詳細に説明するが、代表値SDWの時系列データが所定のヒステリシスをn度(nは自然数)示した際、生体信号がn回発生したと判定することもできる。
同じく図1において、生体信号判別部126は、生体信号が発生したとの判定に係る時間区間において、発生した生体信号の種別を判定する。例えば、発生した生体信号は食い縛り動作によるもの、又は口角上げ動作によるものとの判定を行う。この生体信号判別部126での処理については、後に、図6のフローチャートを用いて全体のフローを概観する際、詳細に説明を行う。
ちなみに、信号発生判定部125や生体信号判別部126における判定結果の情報は、信号インタフェース127を介し、例えばユーザの携帯した携帯端末2へ送信され、携帯端末2において様々なアプリで利用されることも好ましい。この場合、例えば単位時間(1時間や1日等)当たりの生体信号発生回数(例えば口角上げに係る筋電信号の場合には「笑み」の起こった回数)や、生体活動量(例えば「笑み」に係る筋肉の収縮活動の量)が時系列のグラフとして表示されてもよい。また、これらの情報がログとして記録されてもよく、さらには、筋電センサ付メガネ1のレンズ部に設けられた(図示していない)ディスプレイに表示させることも可能である。
なお、信号インタフェース127と携帯端末2とは、無線又は有線(ケーブル)をもって通信接続されている。このうち、無線は、例えばBluetooth(登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)等の無線LANとすることができる。また、有線(ケーブル)は、USB(Universal Serial Bus)で接続されるものであってもよい。なお、携帯端末2は、スマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ等とすることができるが、例えばパーソナルコンピュータ等の他の情報処理装置であってもよい。
以下、実際の生体信号を含む入力信号を用い、本発明に係る生体信号処理を実施した実施例を説明する。
図2及び図3は、本発明に係る生体信号処理を実施した実施例を説明するためのグラフである。なお本実施例では、生体信号処理装置として、図1に示す筋電センサ付メガネ1が使用されている。
図2(A)に、
(a)「筋電信号・ノイズ:無し」:筋電信号もノイズも存在しない入力信号の波形、
(b)「筋電信号・ノイズ:有り」:筋電信号及びノイズが存在する入力信号の波形、
(c)「筋電信号:有り」:筋電信号が存在する(ノイズは存在しない)入力信号の波形、及び
(d)「ノイズ:有り」:ノイズが存在する(筋電信号は存在しない)入力信号の波形
を示す。
これらの入力信号波形は、Neurosky社製のTGAM1を用い、サンプリング周波数を512Hzとしてサンプリングされた信号を128サンプル数分毎に抽出し、抽出された一単位を1つの点として当該点を線分で結んだ折れ線グラフの波形となっている。なお、商用電源由来の交流成分を含む誘導ノイズを除去するため、TGAM1において予めノッチフィルタ処理が実施されている。また、上記の「ノイズ」は実際に、皮膚の盛り上がり等で電極がずれを起こした際に発生するノイズであることが分かっている。
このうち、図2(A)の「筋電信号・ノイズ:有り」及び「筋電信号:有り」の入力信号波形によれば、(口角上げや食い縛りといった)筋肉活動に起因する筋電信号は、非常に幅の広い周波数成分を有することが分かる。
一方、図2(A)の「筋電信号・ノイズ:無し」の入力信号波形によれば、無表情時は、振幅の小さい信号波形となることが分かる。
また、図2(A)の「ノイズ:有り」の入力信号波形によれば、電極ずれに起因するノイズは、振幅の非常に大きい(場合によっては振幅が測定レンジを超えて飽和するほどの)信号波形を示すことが分かる。
さらに、図3(A)には、
(e)「まばたきによる信号」:強めにまばたきを行った際の入力信号の波形
も示されている。この入力信号波形によれば、本実施例のようにメガネ型の装置を使用した場合にまばたきを強く行うと、アーチファクトが混入することが分かる。
次に、図2(A)及び図3(A)に示したこれらの入力信号に対し、LPF部122b(図1)でLPF処理を実施し、次いで加速度成分生成部123(図1)で2階差分フィルタ処理を実施した結果を、図2(B)及び図3(B)に示す。
このうち、図2(B)の「筋電信号・ノイズ:有り」及び「筋電信号:有り」の場合、加速度成分の波形は、振幅の大きい区間が連続して生じた形となっていることが分かる。
一方、図2(B)の「筋電信号・ノイズ:無し」及び「ノイズ:有り」や図3(B)の「まばたきによる信号」の場合、加速度成分の波形は、振幅の小さい区間が連続して生じた形となっていることが分かる。
ここでさらに、図2(B)及び図3(B)に示したグラフの振幅(加速度成分)における度数分布を図2(C)及び図3(C)に示す。これらのヒストグラムにおいて、加速度成分のゼロ点を挟んだ位置に伸長した2本の垂線はそれぞれ、同振幅の平均値位置から見た、プラス標準偏差分の位置及びマイナス標準偏差分の位置を示している。
このうち、図2(C)の「筋電信号・ノイズ:有り」及び「筋電信号:有り」の場合、2本の垂線の間隔は比較的に広くなっている。すなわち、加速度成分の振幅の大きな周期性に対応して度数分布の標準偏差SDはより大きくなっていることが分かる。一方、図2(C)の「筋電信号・ノイズ:無し」及び「ノイズ:有り」や図3(C)の「まばたきによる信号」の場合、2本の垂線の間隔は比較的に狭くなっている。したがって、加速度成分について振幅の小さい区間が連続していることに対応して度数分布の標準偏差SDはより小さくなっているのである。
本発明では、この標準偏差SDのような偏り具合に係る量についての性質を利用して、「ノイズ」以外の「筋電信号」が発生しているのか否かを判定するのである。
この点、従来、メガネ型の筋電センサを用いて例えば「口角上げ」の筋電信号を検出する際、例えば図3(A)に示したような「まばたき」による大振幅の鋭いアーチファクトを、「口角上げ」の筋電信号として誤判定してしまう問題が生じていた。これに対し、以上に説明したような加速度成分の標準偏差SDに着目して信号処理を行うことによって、例えば「まばたき」に係るアーチファクトは、標準偏差SDの小さな「ノイズ」として筋電信号発生に含めないといった処置が可能となるのである。
ちなみに、上記の「まばたき」に係るアーチファクトは、強くまばたきを行うことによって電極接触面圧が変化することに起因して発生すると考えられる。このようなアーチファクトと同様のものとして、素早い頷き、急な振り向き、急な傾げといった頭部の素早い動きにより電極接触面圧が変化することによって生じるアーチファクトも実際に検出されている。
これに対し、加速度成分の標準偏差SDに着目した本発明に係る信号処理は、これらのアーチファクトを筋電信号として判定するエラーを大幅に低減することができるのである。すなわち、電極接触圧の変化によって生じるバイアス変動や短時間パルス状の高バイアス変動の誤検出を、抑制することが可能となるのである。
次に、代表値SDWを算出するのに用いられる重みWの導出について説明を行う。
図2(B)における、筋肉活動が活発でない「筋電信号・ノイズ:無し」や、電極ズレに起因するノイズのみが見られる「ノイズ:有り」においては、加速度成分が所定範囲内に連続して留まっている時間区間、言い換えると加速度成分の振幅の絶対値が所定閾値以下に収まっている時間区間(同図に示したlen_thの区間)が、「筋電信号・ノイズ:有り」及び「筋電信号:有り」での同時間区間と比較して相当に長くなっていることが分かる。
そこで、この時間区間が長くなると急速に小さくなるような(又は少なくともこの時間区間について単調減少関数となる)「重みW」を決定し、代表値SDWにそのような特性を盛り込むことによって、筋電信号の無い場合やノイズのみの場合における筋電信号発生との誤判定を、より確実に回避することが可能となるのである。
以下具体的に、重みWの導出を説明する。ここで最初に、重み算出対象のウィンドウ分析区間の先頭から加速度成分の振幅を走査し、予め設定した閾値th未満の振幅が連続しているサンプル数長len_thを決定する。また、ノイズ区間を規定することになる観測サンプル数obsを予め設定しておく。例えば、th=10、及びobs=15と設定することができる。
ちなみに、ウィンドウ分析区間内に、閾値th未満の振幅連続区間が複数存在する場合、サンプル数長len_thはそれらの区間の合計サンプル数としてもよい。または、そのうち最も時間区間の長い振幅連続区間におけるサンプル数を、サンプル数長len_thとすることも可能である。
図4は、本発明に係る代表値SDWを算出するのに用いられる重みWを説明するためのグラフである。
図4(A)には、サンプル数長len_thの関数としての指数重みWが示されている。この指数重みWは、次式
(4) W=exp(1−len_th/obs)
によって規定されている。また、図4(A)ではobs=15であって、Len_th=15ならばW=1.0となる。さらに、len_thが大きくなるにつれて指数重みWは急激に減少し、ゼロに漸近する。実際、len_thがウィンドウ分析区間長(128サンプル)相当となると、指数重みWは概ねゼロとなる。
一方、図4(B)には、同じくobs=15の場合における、サンプル数長len_thの関数としての反比例重みWが示されている。反比例重みWは、次式
(5) W=1/((len_th−obs)/a+1)
によって規定される。ここで、aはobsを超える値(a>obs)をとって分母を正値にすることが好ましい。図4(B)の反比例重みWは、a=obs*obs(=225)の場合であり、Len_th=15ならばW=1.0となる。また、len_thが大きくなるにつれて反比例重みWは減少し、ゼロに近づく。
勿論、重みWは、以上に示したものに限定されるものではない。len_thの単調減少関数であれば重みWとして採用可能であり、また好ましくは、len_thの増加とともにゼロに近づく関数、より好適にはゼロに漸近する関数であれば、種々のものが重みWとして用いることができる。例えば、重みWを負の傾きを有するlen_thの一次関数としてもよいが、図4(A)に示した指数重みWの方が、より確実な生体信号発生判定に資することになる。
ここで、代表値算出部124(図1)は、以上のように導出された重みWを用いて、算出された標準偏差SDを重み付けし、上記の式(3):SDW[k]=W[k]*SD[k](k:ウィンドウ位置)によって代表値SDW[k]を決定する。次いで、信号発生判定部125(図1)は、算出された代表値SDW[k]が所定閾値を超える値であれば、ウィンドウ位置kにおいて何らかの生体信号が発生したとの判定を行うのである。
以下、この信号発生判定の好適な変更態様として、代表値SDWの時系列データのヒステリシスを利用する方法を説明する。
図5は、代表値SDWのヒステリシスを利用した信号発生判定処理の一実施形態を示すグラフである。この図5のグラフは、算出された代表値SDWの時系列データ点を線分で結んだ折れ線グラフとなっている。
信号発生判定部125(図1)は、
(a)代表値SDW(の推移を示す折れ線)が閾値Thhのラインを下方(値の小さい方)から横切って上方(値の大きい方)に向かう点をカウント開始点(丸印)とし、
(b)代表値SDW(の推移を示す折れ線)が閾値Thl(<Thh)のラインを上方(値の大きい方)から横切って下方(値の小さい方)に向かう点をカウント終了点(三角印)として、
これらのカウント開始点とそれに次ぐカウント終了点との組毎に1だけカウントを増分する。
図5の実施例では、この組が4つ存在しているので、これらの4つの組がグラフで決定された段階で、生体信号が4回発生したと判定される(生体信号の発生数が4とカウントされる)。ここで、開始点の閾値(thh)及び終了点の閾値(thl)を適切に設定することによって、信号発生判定結果のチャタリングを防止することも可能となるのである。
さらに、信号発生判定部125は、カウント開始点を決定してから所定の時間閾値Tmaxだけ時間が経過してもカウント終了点が決定されない際、このカウント開始点からその時点までで1回をカウントした上で、この時間閾値Tmax経過後は、代表値SDWが閾値Thlを下回るまでノイズ判定期間であるとしてもよい。この場合、図5の実施例では、結局、生体信号の発生回数は5回であると決定されることになる。
[生体信号処理方法]
図6は、本発明による生体信号処理方法の一実施形態の概略を示すフローチャートである。なお、図6に示した本実施形態のフローには、生体信号判別部126(図1)による生体信号種別判定処理が含まれているが、この種別判定処理については別途詳細に説明を行う。
(S101)取得した入力信号を差動増幅してデジタル化し、バッファリングを行う。
(S102)バッファリングされた入力信号に対し、商用電源に係る周期的ノイズを低減するノッチフィルタ処理を実施する。
(S103)ノッチフィルタ処理を施された入力信号に対し、LPF処理を実施する。
(S104)LPF処理を施された入力信号に対し、2階差分フィルタ処理を実施する。
(S105)2階差分フィルタ処理を施され、時系列の加速度成分データとなった入力信号を、所定のウィンドウ分析区間に分割する。
(S106)ウィンドウ分析区間毎に重みWを算出する。
(S107)ウィンドウ分析区間毎に代表値SDWを算出する。
(S108)ウィンドウ分析区間毎に、代表値SDWが所定閾値Thを上回っているか(SDW>Th)否かを判定する。
(S109a)ステップS108で上回っている(SDW>Th)との判定を行った場合、当該ウィンドウ分析区間において何らかの生体信号が発生したと判断し、その種別を判定すべくステップS110に移行する。
(S110)生体信号が発生したと判定されたウィンドウ分析区間において、生体信号種別判定を行う。この判定処理については、この後、詳細に説明する。
(S111)種別を判定された生体信号の発生回数、すなわち該当生体現象の生起回数をカウントする。このカウントについても後に説明を行う。
(S109b)一方、ステップS108で上回っていない(SDW≦Th)との判定を行った場合、当該ウィンドウ分析区間では生体信号は発生していないと判断し、その旨を生体信号発生回数に反映すべくステップS111に移行する。
以下、生体信号判別部126(図1)によって実施される上記ステップS110及びS111の生体信号種別判定処理及び発生回数カウント処理を説明する。
生体信号判別部126は、この種別判定の一実施形態として、生体信号が発生したとの判定に係る時間区間において、入力信号の平均パワー周波数(MPF,mean power frequency)を算出し、MPFの高さに基づいて、発生した生体信号の種別を判定することも好ましい。
ここで、本願発明者は、筋電センサ付メガネ1を用いて取得した入力信号に対し、高速フーリエ変換(FFT,Fast Fourier Transform)等による周波数解析処理を実施し、各ウィンドウ分析区間においてMPFを算出したところ、このMPF値の閾値判定によって、発生した筋電信号の種別が判断可能であることを見出した。
具体的には、例えば、MPF値が所定閾値を超えている場合、発生している生体信号は食い縛り動作による筋電信号であると判定し、一方、MPF値がこの所定閾値以下である場合、発生している生体信号は、口角上げ動作による筋電信号であると判定することができる。また、図5の縦軸をMPF値としたヒステリシスグラフを生成して、同様に食い縛り動作や口角上げ動作(による筋電信号)の発生回数をカウントすることも可能となる。
さらに、ウィンドウ分析区間において、信号強度、例えば振幅の標準偏差SD’を算出し、この値もMPF値と同様にして発生信号の種別判定に用いることも可能となっている。
ちなみに、一般的にFFT等の周波数解析処理には相当の計算量が必要とされるが、本実施形態では、ステップS108及びS109において何らかの生体信号が発生したと判定された分析区間のみにおいてこのような周波数解析を行うので、種別判定において周波数解析処理を実施するにもかかわらず、計算量を大幅に削減することができるのである。
さらに、生体信号判別部126は、生体信号種別判定の他の実施形態として、生体信号が発生したとの判定に係る時間区間において、標準偏差SD’と入力信号のMPF値(MPF)とを含む特徴量、例えば{SD', MPF}を算出し、この特徴量について、基準状態に該当する入力信号の特徴量によって設定された単位空間から離隔した度合いである離隔度合いを算出し、算出された離隔度合いに基づいて、発生した生体信号の種別を判定することも好ましい。
この場合具体的に、生体信号判別部126は、生体信号が発生していない基準状態に係る単位空間からの離隔度合いから、生体信号が発生した状態及び生体信号が発生していない状態を合わせた基準状態に係る単位空間からの離隔度合いと、生体信号が発生した基準状態に係る単位空間からの離隔度合いとを差し引いた量に基づいて、生体信号の発生を判定することができる。
ここで、上記の単位空間及び離隔度合いとして、
(a)MT(Mahalanobis Taguchi)法における単位空間、及びマハラノビス距離から算出される値、
(b)MTA(Mahalanobis-Taguchi Adjoint)法における単位空間、及びマハラノビス距離から算出される値、
(c)T法における単位空間、及び特性値から算出される値、又は
(d)RT(Recognition Taguchi)法における単位空間、及びRT距離から算出される値
を採用することができる。ちなみに、このような生体信号種別判定の方法が有効であることも、本願発明者が実験を通して見出したものである。
このうち、MT法を用いた場合、例えば口角上げ動作による筋電信号を判別する際には、
(ア)無表情状態及び口角上げ状態(を合わせた状態群)
(イ)無表情状態
(ウ)口角上げ状態
についての3つの単位空間を設計し、入力信号において、これらの単位空間からの離隔度合いをそれぞれ距離1、距離2及び距離3として算出して、(判定用距離)=(距離2)−(距離1)−(距離3)とすることによって、より好適な判定結果が得られることが分かっている。
このような判定用距離が所定閾値を超えている場合、発生している生体信号は口角上げ動作による筋電信号であると判定することができる。また、図5の縦軸をこの判定用距離としたヒステリシスグラフを生成して、同様に口角上げ動作(による筋電信号)の発生回数をカウントすることも可能となる。さらに、他の種別の生体信号、例えば食い縛り動作による筋電信号についても、上記と同様に判定用距離を決定して、種別判定や発生回数カウントを実施することができるのである。
[生体信号処理装置の他の実施形態]
図7及び図8は、本発明による生体信号処理装置の他の実施形態を示す模式図である。
図7には、本発明による生体信号処理装置としてのヘッドフォン1’が示されている。ヘッドフォン1’は、携帯端末2に連携するウェアラブルデバイスであり、検知された生体信号としての筋電信号を含み得る入力信号を、筋電センサ付メガネ1(図1)と同様に生体信号処理部12において処理し、筋電信号発生の有無や、発生した筋電信号の種別を判定して、この判定結果に係る情報を、無線又は有線(ケーブル)を介して携帯端末2に送信する。
ここで、無線は、例えばBluetooth(登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)等の無線LANとすることができる。また、有線は、例えば携帯端末2のヘッドフォン・マイクロフォン用アナログ音声入出力端子(ジャック)に接続されるものであってもよく、USB(Universal Serial Bus)で接続されるものであってもよい。いずれにしても、当該無線又は有線を介し、携帯端末2からヘッドフォン1’へ、例えばコンテンツの音声信号が伝送されるとともに、ヘッドフォン1’から携帯端末2へ、筋電センサによって検知された筋電信号に係る判定結果情報が伝送される。
また、ヘッドフォン1’の筋電センサも、筋電センサ付メガネ1(図1)と同様、「検出用+(プラス)電極」、「リファレンス用−(マイナス)電極」、及び「DRL(Driven Right Leg)電極」の3つの電極を有している。また、これらの電極配置についても図7に示すように、リファレンス用電極が左(又は右)の耳介周辺から頬近傍の1つの皮膚位置に接し、検出用電極が右(又は左)の耳介周辺から頬近傍の1つの皮膚位置に接するように設定することができる。ちなみに、この場合、検知され得る生体信号には、口角上げ運動や食い縛り運動に起因する筋電信号が含まれる。
なお、筋電センサの電極の配置は、当然に上記の形態に限定されるものではない。例えば、ヘッドフォン1’がオープンエア型のイヤカップやイヤパッドを有さない場合、ヘッドフォンを頭部に装着するため支持機構のうち耳周辺の皮膚に当接する面の中から頬に近い位置に電極を配置してもよい。
さらに、本発明による生体信号処理装置であって、同様の筋電センサ及びその電極を備えた頭部装着デバイスとして、図8に示したイヤホン1’’も挙げられる。このイヤホン1’’も、検知された生体信号としての筋電信号を含み得る入力信号を処理し、筋電信号発生の有無や、発生した筋電信号の種別を判定して、この判定結果に係る情報を、無線又は有線(ケーブル)を介して携帯端末2に送信する。また、当該無線又は有線を介し、携帯端末2からイヤホン1’’へ、例えばコンテンツの音声信号が伝送される。
ここで以上に説明した、耳を含む位置に装着される筋電センサ付メガネ1(図1)、ヘッドフォン1’(図7)や、イヤホン1’’(図8)を用いて、例えば、「笑み」を含む顔表情に相当する口角上げ運動に係る筋電信号を検知することもできる。ちなみに、このような筋電信号は、ユーザの意識的反応による信号である場合、ユーザインタフェースとして利用可能となる。一方、無意識的反応による信号ならば、ユーザの感情及びその推移の測定結果として利用することができるのである。
例えば、携帯端末2が再生中のコンテンツの音声をヘッドフォン1’に送信し、ヘッドフォン1’を装着したユーザにおける音声体験中での筋電信号を検知することによって、当該コンテンツに対してユーザの抱く感情に係る情報を取得することが可能となる。また、ユーザによるヘッドフォン1’の装着/未装着も、筋電信号の検知状況から判断可能となるのである。
ちなみに、耳を含む位置に装着される筋電センサ付メガネ1(図1)、ヘッドフォン1’(図7)や、イヤホン1’’(図8)は、頭部内の筋肉による筋電信号のみならず、耳付近の位置から検知可能な、体温、発汗、脈波、脈拍、脳波等に係る生体信号を検出することも可能とする。以上に説明したような実施形態の生体信号処理方法は、筋電信号に限らずこのような様々な種別の生体信号の処理にも適用することができるのである。
特に、筋電信号や脳波等のノイジーな交流信号に対し、より効果的な処理が実施可能となる。すなわち、乾式電極を用いる筋電センサ等によって検出される信号が交流である性質を利用して検出を実施し、一方で、振幅の小さい交流信号は検出せず、さらに乾式電極のズレによるノイズ(アーチファクト)も筋電信号として検出しないので、計算量を小さくしつつより確実に交流信号としての筋電信号を検出することができる。
以上詳細に説明したように、本発明は、生体信号が発生しているか否かの判定において、一般に多大な計算量を必要とする周波数分析を行うのではなく、加速度成分データにおける代表値を算出して判定処理を行う。これにより、本発明によれば、生体信号発生の判定において、周波数分析が不要であり、電極ずれによるノイズの発生に対しても頑健な生体信号処理が実現するのである。
また、本発明によるより精度の高い判定処理を用いることにより、1つの一応用例として、生体信号として大頬骨筋等の口角上げに係る筋肉に起因する筋電信号を判定対象とした場合に、「笑み」を定量的に計測し、例えばお笑い電子コンテンツの面白さを、笑み回数や口角上げ活動量から定量化することができる。また、ユーザの口角上げ動作をトリガとするユーザからのコマンド指示、例えばカメラのシャッタ動作やズーミング等、さらには視聴中コンテンツのお気に入り登録等を実行可能にする。さらには、「笑み」の定量計測を定常的に実施し、ユーザが健全な生活を送っているのかどうかを定量化することもできるのである。
さらに、本発明は、上記の筋電信号以外にも様々な生体信号を特定し、その生体信号に係る生体現象の発生をより確実に判定することも可能とする。したがって、これらの判定結果や発生回数計測結果を、様々なタイプのコンテンツ等の評価、意志による生体現象のユーザインタフェース化、さらには身体状態や感情・精神状態の定量化等に生かすこともできるのである。
以上に述べた本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 筋電センサ付メガネ(生体信号処理装置)
1’ ヘッドフォン(生体信号処理装置)
1’’ イヤホン(生体信号処理装置)
11 信号処理ボックス
12 生体信号処理部
121 信号変換部
122 前フィルタ処理部
122a ノッチフィルタ部
122b LPF部122b
123 加速度成分生成部
123a 2階差分フィルタ部
124 代表値算出部
125 信号発生判定部
126 生体信号判別部
127 信号インタフェース
13 プラス電極パッド
14 マイナス電極パッド
15 鼻パッド電極部
2 携帯端末

Claims (10)

  1. 生体信号を含み得る入力信号を処理する生体信号処理装置であって、
    当該入力信号の加速度成分データを生成する加速度成分生成手段と、
    当該加速度成分データにおける所定時間区間でのデータの偏り具合に係る代表値を算出する代表値算出手段と、
    算出された当該代表値の大きさに基づいて当該生体信号の発生を判定する信号発生判定手段と
    を有することを特徴とする生体信号処理装置。
  2. 前記代表値算出手段は、
    当該所定時間区間における当該加速度成分データの加速度成分が所定範囲内に連続して留まっている時間区間の長さについて単調減少関数となる重みを算出し、
    当該所定時間区間における当該加速度成分データの偏り具合に係る値を、当該重みによって重み付けした値を当該代表値とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の生体信号処理装置。
  3. 当該加速度成分データを生成する前の当該入力信号に対し、商用電源に係るノイズを低減する帯域除去フィルタ処理と、バイアス変動成分を抽出する低域通過フィルタ処理とを実施する前フィルタ処理手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の生体信号処理装置。
  4. 前記信号発生判定手段は、当該代表値の時系列データが所定のヒステリシスをn度(nは自然数)示した際、当該生体信号がn回発生したと判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の生体信号処理装置。
  5. 当該生体信号が発生したとの判定に係る時間区間において、当該入力信号の平均パワー周波数を算出し、当該平均パワー周波数の高さに基づいて、発生した当該生体信号の種別を判定する生体信号判別手段を更に有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の生体信号処理装置。
  6. 当該生体信号が発生したとの判定に係る時間区間において、当該入力信号の標準偏差と平均パワー周波数とを含む特徴量を算出し、当該特徴量について、基準状態に該当する入力信号の当該特徴量によって設定された単位空間から離隔した度合いである離隔度合いを算出し、算出された当該離隔度合いに基づいて、発生した当該生体信号の種別を判定する生体信号判別手段を更に有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の生体信号処理装置。
  7. 当該生体信号は、ユーザの頭部に付されたデバイスであって、リファレンス用電極が左(又は右)の耳介周辺から頬近傍の1つの皮膚位置に接し、検出用電極が右(又は左)の耳介周辺から頬近傍の1つの皮膚位置に接するような電極構成を有するデバイスによって取得された信号であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の生体信号処理装置。
  8. 当該生体信号は、口角上げに係る筋肉に起因する筋電信号であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の生体信号処理装置。
  9. 生体信号を含み得る入力信号を処理する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
    当該入力信号の加速度成分データを生成する加速度成分生成手段と、
    当該加速度成分データにおける所定時間区間でのデータの偏り具合に係る代表値を算出する代表値算出手段と、
    算出された当該代表値の大きさに基づいて当該生体信号の発生を判定する信号発生判定手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする生体信号処理プログラム。
  10. 生体信号を含み得る入力信号を処理する装置に搭載されたコンピュータによる生体信号処理方法であって、
    当該入力信号の加速度成分データを生成するステップと、
    当該加速度成分データにおける所定時間区間でのデータの偏り具合に係る代表値を算出するステップと、
    算出された当該代表値の大きさに基づいて当該生体信号の発生を判定するステップと
    を有することを特徴とする生体信号処理方法。
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