JP2019106763A - 回転電機及びこの回転電機を用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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崚登 千石
Ryoto Sengoku
崚登 千石
金澤 宏至
Hiroshi Kanazawa
宏至 金澤
貴行 近岡
Takayuki Chikaoka
貴行 近岡
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Abstract

【課題】回転電機では、回転子の誘起電圧定数のばらつき(スキュー角、磁石の残留磁束密度)に起因して、出力にばらつきが生じる。回転電機の品質向上のためには、出力のばらつきを小さくする必要がある。本発明の目的は、回転電機の出力のばらつきを抑制した回転電機及びこの回転電機を用いた電動パワーステアリング装置を提供することにある。【解決手段】固定子鉄心121に形成されたスロットにセグメントコイル122を配置した固定子120と、永久磁石133を有し固定子120の内周側に回転可能に配置され回転子130とを備えた回転電機110において、セグメントコイル122には、固定子鉄心121の端面から突出した部分を固定子鉄心121の周方向に向かって曲げた屈曲部123と、固定子鉄心121の端面121aと屈曲部123との間に、固定子鉄心121の積厚を調整可能な直線部125を設けた。【選択図】 図3

Description

本発明は、回転電機及びこの回転電機を用いた電動パワーステアリング装置に関する。
近年、環境規制の強化に対応するため、自動車の電動化が進められている。電動化の一部として、パワーステアリング装置や走行用に回転電機が用いられる。自動車等の車両に搭載される回転電機は、小型高出力化が求められている。このような回転電機として、例えば、回転子と固定子を備え、固定子の内周側に開口する複数のスロットを備えた固定子鉄心を設け、この固定子鉄心の各スロットに略U字形状のセグメントコイルを複数挿入した技術が開示されている。このような技術として、例えば特許文献1がある。
特許文献1では、固定子鉄心の端面から突出した部分を周方向に向かって曲げ、セグメントコイルの開放部端部を溶接により接合し、電気的に接続している。
特許第5896250号公報
回転電機では、回転子の誘起電圧定数のばらつき(スキュー角、磁石の残留磁束密度)に起因して、出力にばらつきが生じる。回転電機の品質向上のためには、出力のばらつきを小さくする必要がある。
しかしながら、特許文献1においては、回転電機の出力のばらつきを調整する点については考慮されていなかった。
本発明の目的は、前記課題を解決し、回転電機の出力のばらつきを抑制した回転電機及びこの回転電機を用いた電動パワーステアリング装置を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明の特徴とするところは、固定子鉄心に形成されたスロットにセグメントコイルを配置した固定子と、永久磁石を有し前記固定子の内周側に回転可能に配置され回転子とを備えた回転電機において、前記セグメントコイルには、前記固定子鉄心の端面から突出した部分を前記固定子鉄心の周方向に向かって曲げた屈曲部と、前記固定子鉄心の端面と前記屈曲部との間に、前記固定子鉄心の積厚を調整可能な直線部を設けたことにある。
また、本発明の特徴とするところは、ステアリングホイールに接続されたステアリングシャフトの回動方向と回動トルクとを検出するトルクセンサと、前記トルクセンサの検出値に基づいて操舵補助力を付与する回転電機と、前記回転電機に配置され、前記回転電機を制御するECUとを備えた電動パワーステアリング装置において、前記回転電機は、固定子鉄心に形成されたスロットにセグメントコイルを配置した固定子と、永久磁石を有し前記固定子の内周側に回転可能に配置され回転子とを備え、前記セグメントコイルには、前記固定子鉄心の端面から突出した部分を前記固定子鉄心の周方向に向かって曲げた屈曲部と、前記固定子鉄心の端面と前記屈曲部との間に、前記固定子鉄心の積厚を調整可能な直線部を設けたことにある。
本発明によれば、回転電機の出力のばらつきを抑制した回転電機及びこの回転電機を用いた電動パワーステアリング装置を提供することができる。
本発明の第1実施例に係る回転電機組立体の外観斜視図である。 本発明の第1実施例に係る回転電機を軸方向に沿って切断した断面図である。 本発明の第1実施例に係る固定子の外観図である。 本発明の第1実施例に係る積厚標準における固定子鉄心とセグメントコイルとの関係を示す図である。 本発明の第1実施例に係る積厚増加における固定子鉄心とセグメントコイルとの関係を示す図である。 本発明の第1実施例に係る積厚減少における固定子鉄心とセグメントコイルとの関係を示す図である。 本発明の第1実施例を適用した回転電機組付け時のフローチャートである。 本発明の第1実施例に係る固定子鉄心の積厚を増減させた際の回転電機の回転数とトルクとの関係を示す図である。 本発明の第2実施例に係る操舵装置の外観斜視図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。本発明は以下の実施例に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例もその範囲に含むものである。
本発明の第1実施例について、図1乃至図6を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る回転電機組立体の外観斜視図である。図1において、回転電機組立体100は、回転電機110と、回転電機を駆動するインバータ制御部等を備えたECU150(エレクトロニックコントロールユニット)とから構成されている。インバータ制御部はインバータ回路を構成する電力用半導体素子と、この電力用半導体素子を駆動する駆動回路と、この駆動回路を制御する制御回路等が内蔵されている。回転電機110とECU150とは専用の固定ボルトで強固に固定され、両者が固定された回転電機組立体100は後述するパワーステアリング装置に通しボルト等で一体化される。
次に回転電機110の構成について説明する。図2は、本発明の第1実施例に係る回転電機を回転軸方向に沿って切断した断面図である。図2において、回転電機110は、ハウジング111と、固定子120と、固定子鉄心121と、セグメントコイル122と、回転子130とから構成される。
ハウジング111の内周側には、固定子120が固定されている。固定子120の内周側には、回転子130が回転可能に支持されている。ハウジング111は、プレス加工等によって円筒状に成形されている。
ハウジング111の外周側には、液冷ジャケット112が固定されている。液冷ジャケット112の内周壁とハウジング111の外周壁とで、油などの液状冷媒の冷媒通路113が構成され、この冷媒通路113は液漏れしないように形成されている。液冷ジャケット112は、回転子130の回転軸131を回転可能に支持する軸受114、115が収納されている。
回転子130は、電磁鋼板を積層して構成された回転子鉄心132と、この回転子鉄心132に埋設された永久磁石133と、回転軸131とで構成されている。本実施例の回転子130は、一般的な永久磁石を用いた表面磁石型回転子や埋め込み磁石型の構造が用いられている。
次に固定子120の構成について説明する。図3は本発明の第1実施例に係る固定子の外観図である。固定子120は固定子鉄心121にセグメントコイル122を用いた波巻構造で構成されている。セグメントコイル122は複数設けられ、各々が略U字状に形成され、U字状の開放側の先端部を、固定子鉄心121のスロットの片側から挿入する。本実施例では、U字状のセグメントコイル122を逆にし、U字状の開放側が図3における下側になるようにし、U字状の曲げ部分が上側になるようにしている。セグメントコイル122は、コイルの長手方向と直交する断面形状が正方形、長方形、台形といった四角形で形成されている。このような形状にすることにより、スロット内におけるコイルの占める割合(占積率)を向上することができ、スロットを小さくできる。これにより、回転電機110を小型化することができる。セグメントコイル122の一部には引出線122aが設けられ、ECU150に接続されている。
固定子鉄心121のスロットに挿入されたセグメントコイル122には、固定子鉄心121から突出した部分に屈曲部123(123a、123b)が形成され、固定子鉄心121の周方向に向かってセグメントコイル122が曲げられている。また、屈曲部123(123a、123b)によって曲げられたセグメントコイル122には、回転軸方向に対して傾斜した傾斜部124(124a、124b)が形成されている。
セグメントコイル122のU字状の開放側の先端部122bは、回転軸方向と同方向になるように曲げられ、複数のセグメントコイル122の先端部122b同士をTig溶接にて電気的に接合される。セグメントコイル122は、反溶接側から固定子鉄心121のスロットに挿入される。
回転電機110では、回転子130の誘起電圧定数のばらつき(スキュー角、磁石の残留磁束密度)に起因して、出力にばらつきが生じる。回転電機110の出力のばらつきを調整する方法として、固定子鉄心121を構成する電磁鋼板の積厚を変えて調整する方法がある。セグメントコイルの折り曲げは、予め折り曲げ位置が決められた治具を機械にセットして行われる。特許文献1に記載の技術のように、固定子鉄心から突出したセグメントコイルを固定子鉄心の端面の部分で折り曲げてしまうと、固定子鉄心の電磁鋼板の積厚を変更することができない。また、電磁鋼板の積厚に変更に対応してセグメントコイルの折り曲げ位置を変更する場合、複数の治具を用いる必要があり、その都度治具を交換する必要がある。あるいは折り曲げ位置の異なる複数の機械を導入する必要があり、生産設備のコストが増大する。
そこで、本実施例では固定子鉄心121の積厚を調整するための調整代をセグメントコイル122に設けるようにした。
前述したように、本実施例のセグメントコイル122は、反溶接側から固定子鉄心121のスロットに挿入され、固定子鉄心121から突出した部分の屈曲部123a、123bにおいて、固定子鉄心121の周方向に向かって曲げられている。固定子鉄心121の端面121aと屈曲部123aとの間には、直線部125(125a)が形成されている。同様に、固定子鉄心121の端面121bと屈曲部123bとの間には、直線部125(125b)が形成されている。直線部125(125a、125b)は、回転軸方向に延びている。本実施例においては、溶接側の直線部125bに対し、反溶接側の直線部125aが長くなるように構成している。
本実施例では、固定子鉄心121の端面121aと屈曲部123aとの間に直線部125aを設けるようにしているので、この直線部125aを利用して固定子鉄心121の積厚を調整することができる。また、本実施例では、直線部を設けることで風が流れやすい空間部が形成されるので、回転電機の冷却性能を向上することができる。
以下、固定子鉄心121の積厚を調整する方法について図4を用いて説明する。図4Aは、本発明の第1実施例に係る積厚標準における固定子鉄心とセグメントコイルとの関係を示す図である。図4Bは、本発明の第1実施例に係る積厚増加における固定子鉄心とセグメントコイルとの関係を示す図である。図4Cは、本発明の第1実施例に係る積厚減少における固定子鉄心とセグメントコイルとの関係を示す図である。
図4Aは固定子鉄心121の端面121aから延在するセグメントコイル122の直線部125aの長さが標準の場合を示したものである。図4Bはトルクを増加させるために固定子鉄心121の積厚を増やしセグメントコイル122の直線部125aの長さが標準より短くなった場合、図4Cはトルクを減少させるために固定子鉄心121の積厚を減らしセグメントコイル122の直線部125aが標準より長くなった場合を示している。
本実施例の固定子鉄心121は、電磁鋼板を複数積層して構成している。積厚の増減は、積層する電磁鋼板の枚数を調整することによって行うので、積厚の調整を容易に行うことができる。
本実施例では、固定子鉄心121の積厚を調整可能な直線部を設けるようにしているので、セグメントコイル122を変更することなく固定子鉄心121の積厚を増減させることができる。
次に固定子鉄心121の積厚を変える理由について説明する。一般的に使われるネオジムの永久磁石の残留磁束密度のばらつきは±3%程度である。また、回転子をスキューした場合のスキュー角のばらつきに対する誘起電圧の変動幅を±2%とすると、合計で誘起電圧の変動幅は±5%とみることができる。この誘起電圧のばらつきはトルク定数のばらつきであり、同じ電流を流した場合には±5%のトルクの変動幅を持つことになる。通常、回転電機が出力するトルクを検出する手段を設けた制御系の場合、トルク定数が大きい場合には、通電電流を下げて回転電機の出力トルクを調整している。
しかしながら、回転電機の要求トルクが低速回転側で最大トルクを要求するものではなく、高速回転側で中トルクが要求されるような電動パワーステアリング装置の場合、高速回転の領域では弱め界磁領域となり、回転電機がトルクを出すトルク電流と、永久磁石が発生する逆起電圧を打ち消すための弱め界磁電流が必要となる。例えば、誘起電圧が高くなった場合には、逆起電圧を打ち消す電流が増加するため、トルク電流が減少し、高速回転時に要求トルクを出せなくなってしまう。また、逆に言うとトルクは出せるが、回転数が上がらない現象となってしまい、電動パワーステアリング装置として特性のばらつきが出ることで、個々の電動パワーステアリング装置の品質安定性が低下してしまう。
回転子に配置される永久磁石の個々の残留磁束密度のばらつきやスキューの組み立て誤差を含んだ合計の誤差は、標準固定子と組み合わせて回転子の誘起電圧定数を測定することにより判断することができる。よって、固定子に組み込む前に回転子の誘起電圧定数が基準値より高い場合には、固定子鉄心の積厚を減らし、逆に誘起電圧定数が基準値より低い場合には固定子鉄心の積厚を増やして、固定子鉄心の磁気飽和を調整することで組み立て後の回転電機のトルクを安定させることができる。
また、先に述べたように誘起電圧のばらつきが±5%程度であるため、使用する固定子鉄心の積厚が例えば40mmの場合、5%は2mmとなるため40mm±2mmとなる。その結果、セグメントコイルの直線部は標準長さに対して±2mmが変動分であり、最も誘起電圧が高いものと低いものとの差は最大4mmとなり、40mmの固定子鉄心の積厚に対して約10%となる。また、固定子鉄心とセグメントコイルとの組立公差等も考慮すると前記±2mmは余裕を取って±3mm程度と設計しておくのが良い。よって、最終形状で、セグメントコイルの直線部の変動長さは±3mm程度とすると、最も誘起電圧が高いものと低いものとの差は最大6mmとなり、40mmの固定子鉄心の積厚に対して約15%となる。以上のことから、直線部の長さは、固定子鉄心の積厚に対し、10%以上、好ましくは10〜15%とするのが良い。
回転電機のトルクを減少させる場合、固定子鉄心121の端面121aから突出する直線部125が大きくなる。この状態において、セグメントコイル122を固定子鉄心121の周方向に向かって曲げようとすると、屈曲部123の位置よりも固定子鉄心121の端面121aに近い位置でセグメントコイル122が屈曲する可能性がある。これを抑制するために、固定子鉄心121に樹脂等で構成されたスペーサを設けて直線部125に位置させ、この状態でセグメントコイル122を固定子鉄心121の周方向に向かって曲げるようにすると良い。
次に回転電機の組付け方法について図5を用いて説明する。図5は本発明の第1実施例を適用した回転電機組付け時のフローチャートである。
図5において、回転子に起因する誘起電圧定数のばらつき(スキュー角、磁石の残留磁束密度)を把握するために、回転子単体の誘起電圧を測定し、測定値が基準内か否か判断する(S201)。
S201において、測定値が基準内であれば、固定子鉄心の積厚変更はなしと判断する(S202)。その後、回転子と固定子を組み付けて回転電機を製造する(S205)。
S201において、測定値が基準外であり、誘起電圧が小さい場合には、固定子鉄心の積厚を増加させる(S203)。その後、回転子と固定子を組み付けて回転電機を製造する(S205)。
S201において、測定値が基準外であり、誘起電圧が大きい場合には、固定子鉄心の積厚を減少させる(S204)。その後、回転子と固定子を組み付けて回転電機を製造する(S205)。
本実施例によれば、回転子の誘起電圧に合わせ、固定子の積厚を調整するようにしているので、回転電機の回転数とトルク特性を安定化させることができる。
次に図6を用いて、回転電機の回転数とトルクとの関係を説明する。図6は本発明の第1実施例に係る固定子鉄心の積厚を増減させた際の回転電機の回転数とトルクとの関係を示す図である。
図6において、標準より誘起電圧定数の大きい回転子の特性を(a)、標準の回転子の特性を(b)、標準より誘起電圧定数の小さい回転子の特性を(c)に示す。回転電機に与える電流は全て同じである。
(a)の特性の場合、(b)に比較し低速回転域で高いトルクを出すことができるが、回転数の上昇に伴いトルクが減少し、中速・高速回転域では(b)に比較しトルクが減少する。
(c)の特性の場合、(b)に比較し高速回転域で高いトルクを出すことができるが、低速・中速回転域では(b)に比較し高いトルクを出すことができない。
回転電機の要求トルクは低速回転側の最大トルクだけではなく、高速回転側で中トルクが要求されるため、製造される個々の回転電機は安定して標準の回転子の特性を実現することが必要である。誘起電圧定数の大きい回転子に対して、固定子鉄心の積厚を減らした固定子を組み付けることで、出力トルクを低下させ標準の回転子の特性と同じにすることができる。
また、誘起電圧定数の小さい回転子に対して、固定子鉄心の積厚を増やした固定子を組み付けることで、出力トルクを増加させ標準の回転子の特性と同じにすることができる。
本実施例によれば、固定子と回転子を組み付けた後の回転電機は、安定した回転数とトルク特性をえることができる。
以上のように本実施例では、固定子鉄心の端面とセグメントコイルの屈曲部との間に固定子鉄心の積厚を調整可能な直線部を設けることにより、回転子の特性に合わせて固定子鉄心の積厚の変更を可能とし、回転子の磁石着磁量のばらつきに伴う出力ばらつきを固定子鉄心の積厚を調整することによって抑制することができる。その結果、回転電機の品質を向上させることができる。また、セグメントコイルに直線部を設けることで冷却効果を得ることができ、回転電機の効率を向上させることができる。
さらに、トルクを異ならせた仕様の回転電機をセグメントコイルの長さを変更すること無く製作することができるため、セグメントコイル種類を統一化することができ、コストを低減できる。
なお、本実施例では、反溶接側のセグメントコイルに直線部を設ける構造で説明したが、溶接側または、溶接側と反溶接側の両方に直線部を設けた構造でも同様の効果を得ることができる。
次に本発明の第2実施例について図7を用いて説明する。図7は、本発明の第2実施例に係る操舵装置の外観斜視図である。
まず、自動車の前輪を操舵するための操舵装置について説明する。操舵装置300は、ステアリングホイール(図示なし)に連結されたステアリングシャフト301の下端にはピニオン(図示なし)が設けられ、このピニオンは車体左右方向へ長いラック(図示なし)と噛み合っている。このラックの両端には前輪を左右方向へ操舵するためのタイロッド302が連結されており、ラックはラックハウジング303に覆われている。そして、ラックハウジング303とタイロッド302との間にはゴムブーツ304が設けられている。
ステアリングホイールを回動操作する際のトルクを補助するため、電動パワーステアリング装置305が設けられている。即ち、ステアリングホイールに接続されたステアリングシャフト301の回動方向と回動トルクとを検出するトルクセンサ306が設けられ、トルクセンサ306の検出値に基づいてラックにギヤ307を介して操舵補助力を付与する回転電機110と、回転電機110に配置され、回転電機110を制御するECU150とが設けられている。電動パワーステアリング装置305の回転電機110は、出力軸側の外周部の3箇所が図示しないボルトを介してギヤ307に接続され、回転電機110の出力軸とは反対側にECU150が設けられている。
そして、本実施例の電動パワーステアリング装置305には、第1実施例で説明した回転電機110が用いられている。
本実施例によれば、回転電機の出力トルクを安定することができるので、同一車種における操舵フィーリングが安定した電動パワーステアリング装置を提供することができる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定するものではなく、様々な変形例が含まれる。上述した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定するものではない。
100 回転電機組立体
110 回転電機
111 ハウジング
112 液冷ジャケット
113 冷媒通路
114 軸受
115 軸受
120 固定子
121 固定子鉄心
121a 端面
121b 端面
122 セグメントコイル
122a 引出線
122b 先端部
123 屈曲部
123a 屈曲部
123b 屈曲部
124 傾斜部
124a 傾斜部
124b 傾斜部
125 直線部
125a 直線部
125b 直線部
130 回転子
131 回転軸
132 回転子鉄心
133 永久磁石
150 ECU
300 操舵装置
301 ステアリングシャフト
302 タイロッド
303 ラックハウジング
304 ゴムブーツ
305 電動パワーステアリング装置
306 トルクセンサ
307 ギヤ

Claims (10)

  1. 固定子鉄心に形成されたスロットにセグメントコイルを配置した固定子と、永久磁石を有し前記固定子の内周側に回転可能に配置され回転子とを備えた回転電機において、
    前記セグメントコイルには、前記固定子鉄心の端面から突出した部分を前記固定子鉄心の周方向に向かって曲げた屈曲部と、前記固定子鉄心の端面と前記屈曲部との間に、前記固定子鉄心の積厚を調整可能な直線部を設けたことを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1において、
    前記固定子鉄心は、複数積層された電磁鋼板より構成されたことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1において、
    前記永久磁石はネオジム磁石であることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1又は2において、
    前記セグメントコイルは複数設けられ、各々がU字状に形成され、前記複数のセグメントコイルのU字状の開放側の先端部同士が溶接され、
    前記固定子鉄心の端面から突出した溶接側及び反溶接側のそれぞれに前記屈曲部及び前記直線部を形成したことを特徴とする回転電機。
  5. 請求項4において、
    前記直線部は、前記溶接側に比べ反溶接側を長くしたことを特徴とする回転電機。
  6. 請求項1又は2において、
    前記セグメントコイルは、前記セグメントコイルの長手方向と直交する断面形状を四角形で形成したことを特徴とする回転電機。
  7. 請求項1又は2において、
    前記固定子鉄心にスペーサを設け、前記スペーサを前記直線部に位置させたことを特徴とする回転電機。
  8. 請求項1又は2において、
    前記直線部の長さは、前記固定子鉄心の積厚の10%以上としたことを特徴とする回転電機。
  9. 請求項1又は2において、
    前記直線部の長さは、前記固定子鉄心の積厚の10〜15%としたことを特徴とする回転電機。
  10. ステアリングホイールに接続されたステアリングシャフトの回動方向と回動トルクとを検出するトルクセンサと、前記トルクセンサの検出値に基づいて操舵補助力を付与する回転電機と、前記回転電機に配置され、前記回転電機を制御するECUとを備えた電動パワーステアリング装置において、
    前記回転電機は、
    固定子鉄心に形成されたスロットにセグメントコイルを配置した固定子と、永久磁石を有し前記固定子の内周側に回転可能に配置され回転子とを備え、
    前記セグメントコイルには、前記固定子鉄心の端面から突出した部分を前記固定子鉄心の周方向に向かって曲げた屈曲部と、前記固定子鉄心の端面と前記屈曲部との間に、前記固定子鉄心の積厚を調整可能な直線部を設けたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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