JP2019104545A - トレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】ピッキング等のトレイへの収容作業を効率化するトレイを提供する。【解決手段】本発明は保持用のベーストレイと、その内部を小区画に分ける透明素材のイントレイから構成される。イントレイは着脱可能でベーストレイとの間に指示書を挟むことで、各区画に入れるべき物品を直感的に認識できる。作業者はイントレイを外して各小区画の物品が指示書通りであることをチェックしながら監査ができる。指示書はストック場所、形状写真などの付加情報を記すことで更に利便性を高めることが可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、区分けされた収容部を有するトレイに関する。
従来より、収容部を複数の区画に区分する枠部を備えるトレイがある。このようなトレイは、各区画に異なる物品を収容することで、物品の分別に利用できる。そのようなトレイを利用して、電子部品や薬剤など小さな物品を多種類ピッキングする作業がある(例えば、特許文献1)。
ピッキング作業には、例えば、指示書に従って対象物品をストックスペースからトレイに取り移すピックアップ作業と、一連のピックアップ作業の後に物品が指示書通りに揃っているのかをチェックする監査作業とからなるものがある。その際、複数種類の物品は、トレイが区画に区分されていないと、トレイの中で混在するため、後半の監査作業で作業者は再度、種類ごとに分類する必要がある。
このようなピッキング作業は、元々分類した状態でストックスペースに置かれていた物品を、トレイで一時的に混在してしまい、続く監査時に再度分類する事は非効率的である。したがって、収容部を区分けしたトレイにより、物品の混在を防止することでピッキングの作業が効率的になる。
ところで、ピッキング作業中に、どの物品がまだピッキングされていないかという確認は指示書へのチェック記入あるいは電子的な記録により行われる。しかし、そのような確認は、既にピッキング済の物品を実際に目視確認しながら作業することが困難なことが多いため、例えば、電気抵抗素子など、形状が酷似した多種類の物品が混在する場合には誤認の可能性がある。
また例えば、薬剤のピッキング作業において、指示書に薬剤名だけが記載されている場合には薬剤形状を確かめるために薬剤ハンドブックを白衣ポケットから取り出して、調べる必要が生じ、余分な視線移動が生じるために、作業は非効率的となる。
そのような場合であっても、一般に熟練作業者は物品保管場所を概ね把握しているので指示書だけ与えられれば経験に照らして動線を最小化するようにピックアップ作業経路を想定して移動できる。類似品との区別も的確に実施できるので熟練作業者は無駄が少ない。しかし、たとえば調剤薬局で病欠者が発生し、他店舗から臨時支援をする場合、その支援に行く作業者は薬剤師としての経験は豊富であっても、支援先薬局店舗でのストックスペース配置が本来所属している店舗と異なるため、ピッキング作業において非熟練者と同様に苦労する可能性がある。初心者の場合には、個人ごとの能力に差異があるので期間に差はあるものの、配属された施設でのストックスペース配置を習得するには一定期間を必要とする。
特開2017−206317
ピッキング作業は、熟練を求められることが少ない作業とみなされることが多い。しかし、指示書に記された物品のストックスペース配置を熟知していないと無駄な動線を歩行移動することになる。また物品に対する知識の多寡によって作業の効率は大きく変動する。これらの要因で作業効率の個人差は大きい。例えば、仮にある調剤薬局店舗で熟練した作業者であっても、異動あるいは臨時支援で系列の別店舗で作業することになるとストックスペース配置の大部分は新たに習得する必要がある。全店舗で品揃えや配置を同一にすることは解決方法のひとつではあるが、必ずしも現実的とは言えない。また全くの初心者が入職した場合、習得する項目は膨大な数にのぼるので習熟するまでは相当の期間を要する。繁忙時期に柔軟に人員増強をすることは極めて困難である。
したがって、ピッキング等のトレイへの収容作業を効率化したいという課題があった。
(1)本発明に係るトレイは、透明の底面部と、前記底面部を複数の区画に区分する枠部とを備える内側トレイ部と、前記内側トレイ部を収容する外側トレイ部と、前記外側トレイ部に収容された前記内側トレイ部の前記底面部と前記外側トレイ部との間に配置され、前記底面部側に表示部を備えるシートとを備える。
このトレイによれば、内側トレイ部と、外側トレイ部との間に表示部を備えるシートが配置されている。表示部に指示書のような物品をトレイに収容する収容指示が記載されていれば、トレイを持って作業する作業者は、内側トレイ部の透明な底部を通して収容指示を確認することができる。これにより、ピッキング等のトレイへの収容作業を効率化することができる。
(2)上述のトレイにおいて、前記シートは、前記内側トレイ部の前記底面部と略同一の寸法を有していてもよい。そのようにすれば、内側トレイ部の底面部の全域からシートの表示部を確認することができ、トレイ容器の収容空間の全域を有効に活用できる。これにより、ピッキング等のトレイへの収容作業を効率化することができる。
(3)上述のトレイにおいて、前記外側トレイ部は、矩形の底面を有し、前記底面は、前記内側トレイ部の前記底面部と略同一の寸法を有していてもよい。そのようにすれば、内側トレイ部を外側トレイ部に収納した際に、内側トレイ部がずれて移動することを防止することができる。ピッキング等のトレイへの収容作業を、トレイを持った状態で行う場合であっても、このようなトレイであれば、内側トレイ部がずれて移動することがないためピッキング等のトレイへの収容作業を効率化することができる。
(4)上述のトレイにおいて、前記内側トレイ部は、前記外側トレイ部から着脱可能に構成されていてもよい。そのようにすれば、内側トレイ部と外側トレイ部との間に配置されたシートを収容作業に適応させて変更することができ。これにより、収容作業の内容を適宜変更できるため、ピッキング等のトレイへの収容作業を効率化することができる。
(5)前記シートは、前記枠部により区分された前記区画毎に、ピッキング作業指示が記載されていてもよい。そのようにすれば、区分けされた収容空間のトレイの区画事に、収容する物品が明確になる。これにより、収容する物品が明確になるため、ピッキング等のトレイへの収容作業を効率化することができる。
(6)本発明に係るトレイは、上方を開放した直方体の外側トレイ部と、前記外側トレイに重ねられ、複数の区画に区分された内側トレイ部と、前記外側トレイの外周壁に設けられたアタッチメントとを備える。このようなトレイによれば、トレイに収容する収容物に関する情報が記載された媒体をアタッチメントに取り付けることにより、各作業者が指示に従い作業を行いやすくなる。
(7)前記したトレイにおいて、前記外周壁は、アタッチメントを装着可能なソケット構造を有していてもよい。そのようにすれば、アタッチメントをソケット構造により取り外し可能とすることができる。
(8)前記したトレイにおいて、前記アタッチメントは、ペーパークリップで紙媒体を把持可能であってもよい。このようなトレイによれば、紙媒体の指示書をペーパーホルダーアタッチメントで外側トレイ部の上部辺縁に装着することで各作業者にきめ細かい指示を伝えることができる。
(9)前記したトレイにおいて、前記アタッチメントは、ソケットに装着可能なモバイル端末ホルダーであってもよい。このようなトレイによれば、スマートホンのように動的表示可能なモバイル端末をホルダーアタッチメントで外側トレイ部の上部辺縁に装着することで各作業者にきめ細かい動的指示を伝えることができる。
(10)前記したトレイにおいて、前記ソケット構造は、作業支援デバイスを装着可能であってもよい。このようなトレイによれば、バッテリー、センサーなどの作業支援デバイスがモバイル端末と連動して、各作業者に動的指示を容易に伝えることができる。
本発明によれば、物品の混在を防ぐイントレイ機能の活用だけでも効率化をもたらす。ピッキング作業者は仕事の流れを大きく変える必要がないので、使用することに抵抗感は少ない。よって、指示書のフォーマットや各種アタッチメントを併用することで抵抗感のない範囲で作業を効率化できる。本発明の効果は小規模事業所から大規模事業所に至るまでスケーラブルに期待できる。
本発明の実施形態に係るトレイにおいて、ピッキング作業時に手で保持する外側トレイ部、物品を分類した状態で保持する小区画に分けられた内側トレイ部、ベーストレイに敷いて、上から被せたイントレイ底面を通して目視できる表示部を備えたシートを示す斜視図である。 図1における表示部を備えたシートの一実施例であり、内側トレイ部の各小区画から透過して目視できる範囲に当該小区画に入れることを指示する物品の名称、形状写真、ストックスペースのアドレスが印字されている平面図である。 図1におけるトレイにおいて、外側トレイ部にモバイル端末装着用のアタッチメントを装着した状態を示す斜視図である。
本発明の実施形態に係るトレイ1について、図1〜図3を参照しながら詳細に説明する。
トレイ1は、透明の底面部121と、底面部121を複数の区画に区分する枠部122とを備える内側トレイ12と、内側トレイ12を収容する外側トレイ部11と、外側トレイ部11に収容された内側トレイ12の底面部121と外側トレイ部11との間に配置され、底面部121側に表示部131を備えるシート13とを備える。以下の実施形態において、内側トレイ12をイントレイとも称し、外側トレイ部11をベーストレイとも称する。トレイ1は、物品を収容するケースとして機能する。
内側トレイ12は、外側トレイ部11の形状に対応して内側トレイ12の外周を形成する外周壁部123と、外周壁部123内で、内側トレイ12を複数の区画に区分する枠部122とを備え、各区画は収容部を形成する。また、内側トレイ12の底面部121は、底面部121を介して一方から他方を視認したときに、他方にある表示等を視認できる程度の透明性を有する。
本実施形態において、例えば、外周壁部123と枠部122と底面部121とは、射出成形により合成樹脂を材料として一体的に形成されている。しかし、外周壁部123および底面部121と枠部122とは、別々に形成され、例えば、外周壁部123に枠部122を嵌め込むようにしてもよい。また、内側トレイ12は、底面部121が所定の透明度であれば、種々の材料で製作することができる。すなわち、例えば、外周壁部123および底面部121と枠部122とを異なる材料で形成してもよい。
外側トレイ部11は、上方を開放した直方体の箱状に形成されている。したがって、外周トレイ1は、矩形の底面111を有する。外周トレイ1の底面111は、内側トレイ12の底面部121より僅かに大きい、略同一の寸法を有する。また、外周トレイ1は、例えば、紙を材料に形成されている。外側トレイ部11は、外側トレイ部11に内側トレイ12を取り付け、所定の物品を収容した状態で形状を維持できる程度の剛性を有すれば、他の材料であってもよい。
外側トレイ部11は、直方体の箱状を形成する外周壁113を備え、外周壁113にスマートホンのようなモバイル端末を取付可能とするホルダーアタッチメントのようなアタッチメントAが取付られる(図3を参照)。外側トレイ部11の外周壁113はソケット構造(図示しない)を有し、アタッチメントAは、トレイ1の外周壁113の上縁に着脱可能に取付られている。
アタッチメントAに取付可能なスマートホンは、従来知られるように、動的表示を可能とされており、トレイ1の利用者に対するピッキングの指示等を状況に応じて表示することができる。また、アタッチメントAをペーパークリップとし、指示書等の紙を取付可能としてもよい。また、外側トレイ部11は、形状を維持できる剛性を有すれば、種々の材料で製作することができる。
シート13は、内側トレイ12の底面部121と外側トレイ部11の底面111とに挟まれ、内側トレイ12の透明な底面部121を介して視認可能となる表示部131を有する。表示部131は、表示内容に応じて、カラープリンターによりシート13に印刷したり、表示内容を印刷したシールをシート13に貼るなど、従来よく知られる印刷手段等により、形成することができる。
本実施形態において、シート13は、内側トレイ12の底面部121と略同一の寸法を有する。しかし、シート13は、内側トレイ12の底面部121と異なる寸法であってもよい。また、本実施形態において、表示部131(表示面)には、枠部122により区分された区画毎に、ピッキング作業指示が記載されている(図2を参照)。
トレイ1は、シート13を内側トレイ12の底面部121と外側トレイ部11の底面111との間に挟むように内側トレイ12と外側トレイ部11と重ね合わせて構成される。ここで、内側トレイ12およびシート13は、それぞれ、外側トレイ部11から着脱可能とされている。しかし、内側トレイ12と外側トレイ部11とを一体的に形成し、外側トレイ1の底面111付近に切り込みを設け、当該切り込みから、内側トレイ12の底面部121と外側トレイ部11の底面111との間に挟むようにシート13を挿入してもよい。
次に、トレイ1の利用方法について説明する。以下の説明では、トレイ1に関し、現時点で一般に使用可能なITデバイスを前提とする場合、本発明が最も効果を発揮する形態を記す。すなわち、実施形態に係るトレイ1を使用する際には、従来よく知られるITデバイスを合わせて使用することができる。
まずベーストレイ(外側トレイ部11)とイントレイ(内側トレイ12)そしてカラープリンターを用意する。カラープリンターはインクジェット式でもレーザー式でも構わないが視認性の良い指示書(シート13)を効率よく出力するためにレーザー式のものがより適している。ピッキングするべき物品と各数量が決まったら各物品の形状写真とストックスペース配置場所そしてストックスペースのラックあるいはゾーンのシンボルカラーとともに、その物品を取り移すイントレイの小区画に相当する場所に各々印字する。この指示書をベーストレイに中敷きとして置いた上からイントレイを置く。イントレイは少なくとも底面部は透明素材でつくられており、シートの表示部に記載された、各小区画にはいるべき物品に関する名称、数量、ストックスペース配置場所とそのシンボルカラー、形状写真が一目瞭然である。
作業者は到達しやすいストックスペースに向かい、小区画に記された指示に従ってピックアップ作業をする。シンボルカラーで近辺にあるピッキング対象の物品が直感的に認識できるので、作業者は可能な範囲でその近辺でのピックアップ作業を完了させる。作業者は別のゾーンに移動し、そこでも同じくゾーン内のピッキング対象についてピックアップ作業を完了する。未完了のゾーンが無くなった時点、即ち何も取り移されていないイントレイ小区画がなくなった時点でピックアップ作業は終了する。
次に作業者は監査作業に移る。作業者はイントレイを外して監査用テーブル上に置く。中敷きにしていた指示書を取り出すことも容易である。各小区画に入っている物品の数量を点検し指示書通りである事が確認できたら、指示書の所定の欄にチェックなどの印を明記する。全ての小区画について数量が正しい印が明記された時点で監査も完了しピッキング作業は正常完了する。
さて、さほどストックスペースが大きくない場合や作業者が1,2名と少数の場合には指示書は手書きでも機能する。指示書はベーストレイに取り付けたペーパークリップアタッチメントに把持されてもよい。作業者は片手でトレイ1を持ち、他方の手でピックアップ作業を行ない、各物品を別々の小区画に入れていく。この後の監査作業では各物品は種類ごとに別々のマスに入っているので数量をチェックするだけで監査作業は完了する。
逆に非常に大きな施設で従事する人数が多い場合、ピッキング作業者が一部のストックスペースに集簇してしまい、作業効率の低下やエラーを生じる事態が懸念される。この事態は指示書印字時点では予測できない要因を含んでいるので、静的な指示に加えて各作業者に動的な指示をする必要がある。スマートホンのように動的表示可能なモバイル端末をホルダーアタッチメントでベーストレイ上部辺縁に装着することで各作業者にきめ細かい動的指示を伝えることができる。作業者が例外的状況を発見した場合にはモバイル端末を介してシステムにフィードバックを通知することもできる。モバイル端末は屋内測位の子機機能など複数の機能を兼ねることも可能である。またベーストレイは、その重量配分を損なわない範囲でモバイル端末のための補助バッテリー機能を側壁アタッチメントAの形状で備えることもできる。
将来的に有機ELシートディスプレイや薄型液晶表示装置が利用可能となった時点では、現時点で想定している紙に印字した指示書に代わって有機ELシートディスプレイや液晶表示装置をベーストレイとイントレイのあいだに挟んで、動的に指示を表示させてピッキング作業をすることが可能である。
本発明に係るトレイ1の実施例として調剤薬局店舗を例に説明する。受付担当者は店舗に持ち込まれた処方箋を受領する。薬剤師は受領した処方箋に薬剤一般名や代表的商品名で記された薬剤を自店舗でストックし提供可能な該当する薬剤名に変換作業をする。変換結果を入力されたレセプトコンピューターは薬剤ストックスペース配置場所、薬剤形状写真などの付帯情報が保存されているものとする。ストックスペースのラックやゾーンなどのシンボルカラーを配したマス目状の指示書が印字される。
ピッキング作業を行なう薬剤師は指示書をベーストレイとイントレイの間にはさんでストックエリアに移動する。薬剤師は任意の指示薬剤のピックアップ作業から開始する。薬剤師はストックスペース配置を表すシンボルカラーを参考に、今ピックアップした薬剤の近辺にストックされている他のピックアップ対象薬剤もできるだけピックアップした後に、ほかのゾーンに移動しそこでもゾーン内のピックアップ対象薬剤をできるだけピックアップする。この繰り返しで指示された薬剤を全てピックアップし終えた時点で、薬剤師は監査作業に移る。
薬剤師は監査作業用テーブル上にベーストレイから外したイントレイを置き、ベーストレイに敷かれた指示書を取り出す。イントレイの各小区画内の薬剤の数量を監査し、正しければ指示書の所定の欄にチェックマークなどの印を明記する。全てのマスについて監査結果が正シート13確認できた時点で監査作業は完了しピッキング作業は正常終了する。
小規模な薬局の場合には、薬剤師は受領した処方箋に関して各々自店舗で在庫する同等品の名称を直接追記する。薬剤師は追記した処方箋をベーストレイの上部辺縁に取り付けたペーパークリップアタッチメントで把持する。薬剤師は処方箋に記載された各薬剤をピックアップし別々のマスに取り移し、すべての薬剤についてピックアップ作業が終了する。次いで薬剤師は監査テーブルに取り外したイントレイを置き、処方箋の各項目と数量に過不足がないことを確認してチェックマークなどの印を明記する。全ての薬剤についてチェックが完了した時点で監査作業は完了し、ピッキング作業は正常完了する。
逆に大規模な薬局で従事する薬剤師の人数が多い場合、多くの薬剤師が一部の調剤棚に集簇してしまうと、作業効率の低下やエラーを生じる事態が懸念される。この事態は指示書印字時点では予測できない要因を含んでいるので、静的な指示に加えて各薬剤師に動的な指示を伝える必要がある。スマートホンのように動的表示可能なモバイル端末をホルダーアタッチメントでベーストレイ上部辺縁に装着・固定することで各薬剤師にきめ細かい動的指示を伝えることができる。ピッキング作業中に薬剤師が例外的事象を発見した場合にはモバイル端末を介してシステムにフィードバック情報を通知することもできる。モバイル端末は屋内測位の子機機能など複数の機能を兼ねることも可能である。またベーストレイは、その重量配分を損なわない範囲でモバイル端末用の補助バッテリー機能を壁面アタッチメントAの形態で備えることもできる。
将来的に有機ELシートディスプレイあるいは超薄型液晶表示装置が利用可能となった時点では、現時点での想定である紙に印字した指示書に代わって有機ELシートディスプレイをベーストレイとイントレイのあいだに挟んで、動的に指示を表示させてピッキング作業を動的に誘導することが可能である。
倉庫をはじめとするストックスペースから指定された物品を運び出す作業は物流の基本機能である。オンデマンド生産あるいは複雑な個別カスタマイズ商品は別として、均質な物品をライン製造し、ストックした後に需要に応じて出庫するという形態は当面続くものと考えられる。物流に置いてロボット化の試みが数多くなされている。フォークリフトで運ぶような大きさのものや、定型サイズの箱型の物品の場合、既存のロボット技術で対応できる場合が多く、導入コストが低減すれば普及するものと考える。
一方で例にも記した調剤薬局の場合、最終消費者への提供は箱単位ではなく、1カプセルや1錠単位で行なわれる。また包装形態は統一性を欠き、人手作業を前提としたものが大半を占めている。現時点で多数を占めるPTP包装は湿度を避けるとともに、目視での計数がしやすい反面、機械による取り出しは考慮されておらず、品目を示すバーコードや使用期限を示すエンボス文字の位置を規定するフォーマットすら製造者の任意であり機械的な検出への対応はほとんど考慮されていない。人的作業だけを前提とするこのような業態、業種においては、幅広い対応力を持つ人の目を検出用センサーとして、手をアクチュエーターとして利用する状況が当面続くものと考える。
現時点ではパッケージングコストが限界値まで圧縮された状況であり、コスト押し上げ要因となる付加価値としての機械化対応を甘受する気配は皆無である。一方、センサーやアクチュエーターとして機能するヒトは多機能デバイスであると同時に先入観や読み間違えなどエラーをパーセント単位で生じるデバイスでもある。実作業においては例えばピッキング作業中に電話対応をすることでピッキング作業を中断した後に、ピッキング作業に復帰した時点での作業継続能力は個人の資質が大きく影響する。また対応した電話が大きな心的ストレスを及ぼす内容であった場合には、エラー発生の確率は増加してしまう。ベテランであるが故の思い込みエラーも存在するが、一般的には指示との齟齬を検証するチェックポイントを多面的に配置し冗長性を持つことがヒューマンエラーの低減に役立つ。
また文字ばかりの指示と実物の写真を交えた指示とでは後者のほうが理解しやすいのは明白である。いずれにしても管理者がピッキング作業の難易度を指示通りに動けばだれでもできる簡単な作業と決めつけることで、ミスが生じた時には作業者の責任として処理してきた経緯は否定できない。明晰な人的リソースに恵まれた施設では、この想定は機能することが多い。しかし、労働力の流動化が以前にも増して進む今後、文字情報の能動的解釈に長けた人的リソースだけを前提にはできない。
逆に全くの初心者でもある程度の作業をこなせるようなシステム側の歩みよりは重要である。若年労働者の減少から外国人労働力の導入が検討される昨今、日本語表記の文字情報だけで一見単純な作業が間違いなく実施できない環境が到来することを踏まえ、せいぜいアルファベットと数字の識別ができれば作業を完了できるシステムを整備しなくてはならない時期である。とはいえ多大な機械化投資をしたところで、現時点では機能的、速度的に満足できるものではなく、硬直化したシステムに悩まされる事態に帰結する可能性も否定できない。
そして、海外に目を向けると教育程度の差は大きく、識字能力も期待できない場合がある。しかし就労を希望する人口は多い。日本国内の労働力として取り込むことも重要だが、例えば調剤薬局などヘルスケアに対する各国国内でのニーズは日本の現状を追いかける形で高まり、我が国の現状と同じ問題に直面することが予想される。導入コストのハードルが低く、豊富な人的リソースを活用し、効率化とエラー低減を期待できる習得しやすいメソッドが求められるのは自然な流れである。本発明は国情、言語を問わず、これらの諸問題に強力な解決をもたらす一方で、導入にあたっては文房具のような活用から高度な用法まで対応可能とするものである。
上記のようなトレイ1において、基本的な実体物としてピッキング作業者が手で持つためのベーストレイとその内腔を小区画に仕切るイントレイから構成される。加えてイントレイの各小区画底面部121に対応する部分にピッキング対象物品の各種情報を印字できる印字ソフトと印字装置を併用することを想定する。
ベーストレイは平坦な内腔底面111を提供する。積み重ねて保管したベーストレイから一個を取り出す際は、引き離し時に発生する陰圧が作業を困難にすることがある。この現象を防ぐために底面111あるいは側面に、それぞれの強度、構造を損なわない範囲で通気用の穴が存在してもよい。上部辺縁部には手で持つための把持構造を設ける。ベーストレイの高さ方向の厚みが小さい場合には上面辺縁構造は拇指をかけやすい構造とし、拇指以外の指で底面111を下から支える使用方法を提供してもよい。上部辺縁あるいは側壁は、指示書原本などピッキング作業中に参照する書類や、電子的システムと連携を図る場合に使用するモバイル端末などを保持するためのホルダーなど、各種アタッチメントAを装着するためのアタッチメントA用ソケットを備えてもよい。
イントレイは少なくとも着脱可能な間隙を有する範囲でベーストレイ内腔に収まる大きさである。イントレイはベーストレイの内腔底面を複数の小区画に区分する構造を有する。小区画同士を区切る境界は移動運搬時の動揺で内容物品が隣接する区画に意図に反して移る事のない高さが望ましい。一方で開口面積は、小区画の深さに対して、後の監査作業時に物品取り出しが困難にならない程度の大きさが望まれる。イントレイの素材に制限はないが、少なくとも使用時に指示書に接する底面部121分は反対側の文字や色調が明瞭に識別できる程度の光透過性、低歪曲性を有することが望まれる。
ピッキング指示書の物品リストは手書きのものが利用可能である。しかしコンピューターシステムと連動させることで利便性はさらに向上する。たとえば調剤薬局などで使用するレセプトコンピューターでは物品リストに記載される薬剤の形状写真など各種情報はデーターとしてシステムに保存されている。加えてストックスペースのアドレス情報を物品情報に紐付することは容易である。指示書生成に際して、このようなシステムでは文字情報だけでなく形状写真、ストックスペースのアドレスなど付加的情報が検索抽出可能である。またフォーマット変換をすることで、単なる行形式のリストではなくマス目に区切った領域に各物品の情報を印刷出力することが可能である。
前項の印刷出力におけるマス目を本発明内のイントレイの小区画の大きさおよび配置に合わせることで、指示書をベーストレイの底面111に敷き、その上にイントレイを重ねることで、ピッキング作業者は実使用時に各区画の指示内容を明確に視認できる。ピッキング作業者は各小区画に入るべき物品の名称、数量など必須情報のみならず確認のための形状写真、類似品との識別箇所、ストックスペースアドレスなどを一目で直感的に知ることができる。ベーストレイおよびイントレイの大きさは特に制約はないが、一般的なプリンターで出力可能な紙面サイズに準ずることが望ましい。ストックスペースが広い空間に多数存在する場合には、保管場所を直感的に理解できるようにラック毎、あるいはゾーン毎のシンボルカラーなどを適宜使用することで、近接するラックあるいは近隣ゾーンにピッキング対象物品が存在することを直感的に認識できるので、無駄な動線を移動せずにピッキングをまとめて実行することができる。結果として無駄な移動が減り、施設全体の作業効率が改善できる。以上の理由からプリンターはカラー出力可能であることが望ましい。
本発明のトレイ1システムを運用するに際して、ベーストレイとイントレイの間にはさむ指示書は前項まではパソコン印刷装置からの出力紙を想定しているが、指示表示の媒体は紙に限定されてはいない。指示の表示は電子ペーパーや動的表示が可能な液晶パネルや有機ELシートなど薄型の表示装置であってもよい。
ベーストレイの上部辺縁は手で把持するための構造を提供する。ベーストレイの上部辺縁は各種アタッチメントAを装着するためのソケット構造を備えることができる。例えば指示の補助情報を記した紙資料を把持するためのペーパークリップや、指示を動的表示するモバイル端末を併用する場合に使うスマホ・ホルダーなどが考えられるが、これら各種アタッチメントAに対応できる装着機構を上部辺縁あるいは側壁外側に設けることで、ベーストレイは将来出現してくる可能性のあるデバイス用途も含めて各種アタッチメントAに対応する事できる。
1 トレイ
11 外側トレイ部
111 底面
113 外周壁
12 内側トレイ部
121 底面部
122 枠部
123 外周壁部
13 シート
131 表示部




Claims (10)

  1. 透明の底面部と、前記底面部を複数の区画に区分する枠部とを備える内側トレイ部と、
    前記内側トレイ部を収容する外側トレイ部と、
    前記外側トレイ部に収容された前記内側トレイ部の前記底面部と前記外側トレイ部との間に配置され、前記底面部側に表示部を備えるシートとを備える、トレイ。
  2. 前記シートは、前記内側トレイ部の前記底面部と略同一の寸法を有する、請求項1に記載のトレイ。
  3. 前記外側トレイ部は、矩形の底面を有し、
    前記底面は、前記内側トレイ部の前記底面部と略同一の寸法を有する、請求項1または2に記載のトレイ。
  4. 前記内側トレイ部は、前記外側トレイ部から着脱可能に構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトレイ。
  5. 前記シートは、前記枠部により区分された前記区画ごとに、ピッキング作業指示が記載されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のトレイ。
  6. 上方を開放した直方体の外側トレイ部と、
    前記外側トレイに重ねられ、複数の区画に区分された内側トレイ部と、
    前記外側トレイの外周壁に設けられたアタッチメントとを備える、トレイ。
  7. 前記外周壁は、アタッチメントを装着可能なソケット構造を有する、請求項6に記載のトレイ。
  8. 前記アタッチメントは、ペーパークリップで紙媒体を把持可能である、請求項6または7に記載のトレイ。
  9. 前記アタッチメントは、ソケットに装着可能なモバイル端末ホルダーである、請求項6または7に記載のトレイ。
  10. 前記ソケット構造は、作業支援デバイスを装着可能である、請求項9に記載のトレイ。


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