JP2019104367A - Vehicle seat - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、着座者の身体を支持する凹状の天板面を有する天板部と、天板部に裏側から膨張に伴う押圧力を作用させるブラダと、を有する乗物用シートに関する。 The present invention relates to a vehicle seat. More specifically, the present invention relates to a vehicle seat having a top plate portion having a concave top plate surface for supporting the body of a seated person, and a bladder for applying a pressing force to the top plate portion from the back side accompanying expansion.
従来、乗物用シートにおいて、着座者の身体を弾性的に支持するシートパッドと、このシートパッドの表面に被せられたシートカバーと、の間に、マッサージ用のブラダが配設された構成が知られている(特許文献1)。上述したシートカバーは、上述したシートパッドに対して、上述したブラダの配設領域を除く周囲領域が一体的に接着されて、ブラダの膨張を妨げない形に貼り付けられた状態とされている。 Heretofore, in a vehicle seat, it is known that a massage bladder is disposed between a seat pad elastically supporting a seated person's body and a seat cover placed on the surface of the seat pad. (Patent Document 1). The above-described seat cover is integrally adhered to the above-described seat pad except for the above-described area where the bladder is disposed, so that the seat cover is attached in a form that does not prevent the expansion of the bladder. .
上記従来技術では、ブラダの膨張により、シートカバーがシートパッドから引き離される方向の力を受けるため、シートパッドに対する接着状態が剥がされてしまうおそれがある。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートカバーの裏側にブラダを配設しても、シートカバーがブラダの膨張によってシートパッドとの一体的な接着状態から剥がれることを適切に抑制することにある。 In the above-mentioned prior art, since the expansion of the bladder receives a force in the direction in which the seat cover is pulled away from the seat pad, there is a risk that the adhesive state to the seat pad may be peeled off. The present invention has been made to solve the above problems, and the problem to be solved by the present invention is that even if the bladder is disposed on the back side of the seat cover, the seat cover is a sheet due to the expansion of the bladder. The object of the present invention is to appropriately suppress peeling from the integral adhesion state with the pad.
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。 In order to solve the above-mentioned subject, the vehicle seat of the present invention takes the following measures.
第1の発明は、着座者の身体を支持する凹状の天板面を有する天板部と、天板部に裏側から膨張に伴う押圧力を作用させるブラダと、を有する乗物用シートである。天板部が、着座者の身体を弾性的に支持するシートパッドと、シートパッドの表面に一体的に接着されて被覆されたシートカバーと、シートパッドを裏側から支持するシートベースと、シートパッドをシートベースに吊り込む吊り具と、を有する。ブラダがシートパッドとシートベースとの間に配設され、吊り具がシートパッドのブラダの配設領域から外れた周囲領域をシートベースに吊り込む。 A first invention is a vehicle seat having a top plate portion having a concave top plate surface for supporting a seated occupant's body, and a bladder for applying a pressing force to the top plate portion from the back side accompanying the expansion. A seat pad elastically supporting the seat occupant's body, a seat cover integrally adhered to the surface of the seat pad for covering, a seat base for supporting the seat pad from the back side, and a seat pad And a hanger for hanging the seat base on the seat base. A bladder is disposed between the seat pad and the seat base, and a hanger is suspended on the seat base in a peripheral area out of the bladder placement area of the seat pad.
この第1の発明によれば、シートカバーがブラダの膨張により裏側から押圧されても、シートパッドから引き剥がされる力ではなく、シートパッドとの密着状態を維持する力を受ける構成となる。したがって、シートカバーの裏側にブラダを配設しても、シートカバーがブラダの膨張によってシートパッドとの一体的な接着状態から剥がれることを適切に抑制することができる。また、吊り具によって、シートカバーをブラダの配設領域を中心とした局所的な領域でのみ膨らませるようにコントロールすることができると共に、ブラダの膨張が窄められた時に天板面を凹状の形に適切に戻すことができる。 According to the first aspect of the present invention, even when the seat cover is pressed from the back side by the expansion of the bladder, it is not a force that is pulled away from the seat pad, but a force that maintains close contact with the seat pad. Therefore, even if the bladder is disposed on the back side of the seat cover, it is possible to appropriately suppress that the seat cover is detached from the integral adhesion state with the seat pad due to the expansion of the bladder. In addition, the seat cover can be controlled so as to expand only in a local area centered on the area where the bladder is disposed, and the top plate surface is concaved when the expansion of the bladder is narrowed. It can be put back into shape properly.
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。シートパッドが繊維パッドから成る。 The second invention has the following configuration in the first invention described above. The seat pad comprises a fiber pad.
この第2の発明によれば、繊維パッドから成るシートパッド自体に吊り具を強く係合させることができるため、裏基布等の補強材を追加することなく、シートパッドをシートベースに強く吊り込める構成とすることができる。また、シートパッドを高い通気性を備えた構成とすることができる。 According to the second aspect of the invention, since the hanger can be strongly engaged with the sheet pad itself made of the fiber pad, the sheet pad can be strongly suspended from the sheet base without adding a reinforcing material such as the back base cloth. The configuration can be In addition, the seat pad can be configured to have high air permeability.
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成とされているものである。シートベースも繊維パッドから成り、シートパッドを構成する繊維パッドがシートベースを構成する繊維パッドに積層状に重ねられて吊り具により吊り込まれている。 The third invention is the following configuration in the above-described second invention. The sheet base is also made of a fiber pad, and the fiber pad constituting the sheet pad is stacked on the fiber pad constituting the sheet base in a laminated manner and suspended by a hanger.
この第3の発明によれば、繊維パッドから成るシートパッドとシートベースとによって、着座者の身体をパッド厚の大きい弾性支持構造によって適切に弾性支持することができる。 According to the third aspect of the present invention, it is possible to appropriately elastically support the seated person's body by the elastic support structure having a large pad thickness by the seat pad made of the fiber pad and the seat base.
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
《乗物用シートの概略構成について》
始めに、実施例1のシート10(乗物用シート)の構成について、図1〜図5を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。
<< About the composition of the vehicle seat >>
First, the configuration of the seat 10 (seat for vehicle) of the first embodiment will be described using FIGS. 1 to 5. In addition, in the following description, when showing each direction, such as front and rear, upper and lower, right and left, shall point out each direction shown in each figure.
本実施例のシート10は、図1に示すように、自動車の座席として構成されており、着座者の背凭れ部となるシートバック20と、着座部となるシートクッション30と、を備えた構成とされている。上述したシートバック20は、その左右両サイドの下端部が、シートクッション30の左右両サイドの後端部にそれぞれ連結されて支持されている。シートクッション30は、車両のフロア上に連結されて支持されている。
As shown in FIG. 1, the
《シートバック20の構成について》
上述したシートバック20は、図4に示すように、その強度部材を成す金属製板状のパネルフレーム21と、パネルフレーム21の前部にセットされて着座者の身体を後側から弾性的に支持する繊維パッドから成るバックパッド22と、バックパッド22の表面全体に一体的に接着された状態に被覆されてシートバック20の意匠面を成すファブリック製のバックカバー23と、によって、その基本構造が構成されている。更に、上述したシートバック20は、その着座者の身体を後側から支える天板部20Aに裏側から膨張に伴う押圧力を作用させることのできる複数のブラダ24と、バックパッド22の所々の箇所を裏側へと吊り込む複数の吊りゴム25と、を有する。
<< About the composition of seat back 20 >>
The above-described
上述したパネルフレーム21は、上述した天板部20Aの裏側領域の略全域に亘ってシート前方側にパネル面を向けた形となって配設されており、その周囲に不図示の金属製の枠体が溶接されて補強された構成とされている。バックパッド22は、樹脂繊維を三次元状に絡み合わせて形成した繊維パッドにより形成され、その表面に上述したバックカバー23が接着剤又はホットメルトによって一体的に貼り付けられた構成とされている。
The
上述したバックパッド22は、上述したパネルフレーム21の前部にセットされて、その表面に貼り付けられたバックカバー23の上下左右の各周縁部をそれぞれ上述したパネルフレーム21の外周側から裏側へと引き込んで止着させることにより、バックカバー23を介してパネルフレーム21に取り付けられた状態とされている。上記構成により、バックパッド22は、その表面に貼り付けられたバックカバー23の基本形状を形作って、シートバック20の天板部20Aの天板面形状を形作った状態となっている。
The
上述したバックパッド22によって形作られた天板部20Aの天板面形状は、着座者の背部を凹湾曲状に後側に凹んだ凹面20Aaで包み込むように支えつつ、着座者の腰部を凸湾曲状に前側に膨らんだ凸面20Abで支える、側面視略S字状の曲面形状に形成されている。上述したバックパッド22は、上述した着座者の背部を支える凹面20Aaの背裏側領域から腰部を支える凸面20Abの背裏側領域の下端にかけて、略一定の板厚を持つ1枚の繊維パッドが高さ方向に連続した形となって延びるように設けられている。そして、上述したバックパッド22の凸面20Abの背裏側領域には、更に、上記設けられた繊維パッドの裏側にもう1枚の略一定の板厚を持つ繊維パッドから成る裏面パッド22Aが積層状に重ねられて設けられている。
The top plate surface shape of the
上述した裏面パッド22Aは、上述した表側のバックパッド22に対して、その所々の箇所が上述した複数の吊りゴム25によって積層状に重ね合わされた形に繋ぎ合わされた状態とされている。そして、上述したバックパッド22は、その所々の箇所が、上述した複数の吊りゴム25によって裏側にあるパネルフレーム21に弾性的に吊り込まれた状態とされている。具体的には、上述したバックパッド22は、その裏面に配設された後述する複数のブラダ24の配設領域B1から外れた周囲領域B2が、上述した複数の吊りゴム25によって、裏側にあるパネルフレーム21に弾性的に吊り込まれた状態とされている。
The
上述した複数のブラダ24は、図2及び図4に示すように、上述したバックパッド22の裏面における高さ方向の3箇所の位置に左右一対で配設されている。具体的には、上述した各ブラダ24は、図4に示すように、上述した凹面20Aaの背裏側領域と、凸面20Abの頂点付近の背裏側領域と、それらの間の背裏側領域と、の高さ方向の3箇所の位置にそれぞれ左右一対で配設されている。
As shown in FIG. 2 and FIG. 4, the plurality of
上述した左右一対の各ブラダ24のうち、凹面20Aaの背裏側領域に配設された2つのブラダ24は、それぞれ、上述したバックパッド22の裏面パッド22Aが積層されていない凹面20Aaの背裏側領域において、バックパッド22の裏面に重ね合わされた形に取り付けられた状態とされている。また、残りの4つのブラダ24は、それぞれ、上述したバックパッド22の裏側に裏面パッド22Aが積層された領域に配設されて、バックパッド22と裏面パッド22Aとの間に挟まれた形となって配設されている。
Of the pair of left and
そして、上記各ブラダ24が取り付けられたバックパッド22は、その各ブラダ24の配設領域B1から外れた周囲領域B2の所々の箇所が、上述した複数の吊りゴム25によって、裏側にあるパネルフレーム21に弾性的に吊り込まれた状態とされている。詳しくは、上述した各吊りゴム25は、バックパッド22を構成する繊維パッドの繊維部分とパネルフレーム21とにそれぞれ直接結合されて、繊維パッド自体をパネルフレーム21へと弾性的に吊り込むように構成されている。
The
また、各吊りゴム25は、バックパッド22の裏側に裏面パッド22Aが積層された領域では、バックパッド22を構成する繊維パッドと裏面パッド22Aを構成する繊維パッドとパネルフレーム21とにそれぞれ直接結合されて、バックパッド22と裏面パッド22Aとを互いに積層状に繋ぎ合わせつつ、これらをパネルフレーム21へと弾性的に吊り込むように構成されている。上述した各吊りゴム25は、具体的には、図2に示すように、各ブラダ24の配設領域B1を左右両側に外れた各周囲領域B2と、各ブラダ24の配設領域B1を上下両側に外れた各周囲領域B2と、をそれぞれパネルフレーム21へと吊り込むように設けられている。
Further, in the region where the
上述したバックパッド22の裏面に取り付けられた各ブラダ24は、それぞれ、図5に示すように、これらに接続された不図示の送風ポンプから圧縮空気の供給を受けることにより、各々が左右一対となって或いは個々にバラバラに膨らまされるなどして、着座者の身体に裏側から押圧力を掛けてマッサージ効果を付与したりランバサポート機能をしたりするようになっている。
Each of the
具体的には、各ブラダ24が膨張することにより、それらの表側にあるバックパッド22が裏側から押圧されてバックカバー23と共に表側へ凸湾曲状に膨らまされる形に押し出される。その際、バックパッド22は、各ブラダ24がパネルフレーム21又は裏面パッド22Aによる裏側からの支持を受けた形で表側へと膨らむようになっていることから、各ブラダ24の膨らみによる押圧力を適切に表側へと伝えることができるようになっている。
Specifically, when the
詳しくは、バックパッド22は、その各ブラダ24の配設領域B1から外れた周囲領域B2の所々の箇所が各吊りゴム25によって裏側のパネルフレーム21に吊り込まれていることから、各ブラダ24の配設領域B1を中心とした局所的な領域のみが表側へと膨らまされるようになっている。それにより、各ブラダ24の膨張時にこれらの配設されていない一般面領域(周囲領域B2)に対する配設領域B1の膨らみ形状を相対的に際立たせることができ、各ブラダ24の膨張に伴うマッサージ効果やランバサポート効果を適切に高めることができるようになっている。より詳しくは、各吊りゴム25がバックパッド22をパネルフレーム21に対して弾性的に吊り込んでいることから、これら吊りゴム25の弾性作用によってバックパッド22に過大な負荷を掛けることなく、これらを適切に裏側へと吊り込む力を作用させることができるようになっている。
More specifically, since the
また、バックパッド22は、上述した各ブラダ24の膨張が窄められることにより、図4に示すように、上述した各吊りゴム25の吊り込み力によって、各ブラダ24が膨張する前の凹面20Aaを有した天板面形状を成す状態に戻されるようになっている。したがって、シートバック20が天板面形状に凹面20Aaを持つ構成であっても、各ブラダ24の膨張によって凹面20Aaの凹形状が凸状に押し出されて戻されなくなってしまうといった不具合が生じることがない。また、凹面20Aaの裏側に各ブラダ24が設けられた構成となっていることから、これらの領域では凸面20Abの裏側に各ブラダ24が設けられた領域と比べて、各ブラダ24の膨らみに対するバックパッド22やバックカバー23の突っ張りによる抵抗力が小さくなるため、より大きく各ブラダ24を膨らませることができる。
Further, as shown in FIG. 4, the
上述したバックパッド22及び裏面パッド22Aが繊維パッドから成ることにより、シートバック20の弾性支持構造が通気性の高い構成とされており、シートバック20内を通って配風される不図示の送風機から送り出された風をシートバック20内の広い範囲に亘って行き渡らせると共に、バックパッド22及び裏面パッド22Aを通してバックカバー23から着座者の身体へ向けて風を吹き出すことができるようになっている。
When the
《シートクッション30の構成について》
シートクッション30も同様に、図4に示すように、その強度部材を成す金属製板状のパネルフレーム31と、パネルフレーム31の上部にセットされて着座者の身体を下側から弾性的に支持する繊維パッドから成るクッションパッド32と、クッションパッド32の表面全体に一体的に接着された状態に被覆されてシートクッション30の意匠面を成すファブリック製のクッションカバー33と、によって、その基本構造が構成されている。更に、上述したシートクッション30は、その着座者の身体を下側から支える天板部30Aに裏側から膨張に伴う押圧力を作用させることのできる複数のブラダ34と、クッションパッド32の所々の箇所を裏側へと吊り込む複数の吊りゴム35と、を有する。
<< About the composition of the
Similarly, as shown in FIG. 4, the
上述したパネルフレーム31は、上述した天板部30Aの裏側領域の略全域に亘ってシート上方側にパネル面を向けた形となって配設されており、その周囲に不図示の金属製の枠体が溶接されて補強された構成とされている。クッションパッド32は、樹脂繊維を三次元状に絡み合わせて形成した繊維パッドにより形成され、その表面に上述したクッションカバー33が接着剤又はホットメルトによって一体的に貼り付けられた構成とされている。
The
上述したクッションパッド32は、上述したパネルフレーム31の上部にセットされて、その表面に貼り付けられたクッションカバー33の前後左右の各周縁部をそれぞれ上述したパネルフレーム31の外周側から裏側へと引き込んで止着させることにより、クッションカバー33を介してパネルフレーム31に取り付けられた状態とされている。上記構成により、クッションパッド32は、その表面に貼り付けられたクッションカバー33の基本形状を形作って、シートクッション30の天板部30Aの天板面形状を形作った状態となっている。
The
上述したクッションパッド32によって形作られた天板部30Aの天板面形状は、着座者の尻部を凹湾曲状に下側に凹んだ凹面30Aaで包み込むように支えつつ、着座者の大腿部を凸湾曲状に上側に膨らんだ凸面30Abで支える、側面視略S字状の曲面形状に形成されている。上述したクッションパッド32は、上述した着座者の尻部を支える凹面30Aaの背裏側領域から大腿部を支える凸面30Abの背裏側領域の下端にかけて、略一定の板厚を持つ1枚の繊維パッドが前後方向に連続した形となって延びるように設けられている。そして、上述したクッションパッド32の凹面30Aaの背裏側領域には、更に、上記設けられた繊維パッドの裏側にもう1枚の略一定の板厚を持つ繊維パッドから成る裏面パッド32Aが積層状に重ねられて設けられている。
The top plate surface shape of the
上述した裏面パッド32Aは、上述した表側のクッションパッド32に対して、その所々の箇所が上述した複数の吊りゴム35によって積層状に重ね合わされた形に繋ぎ合わされた状態とされている。そして、上述したクッションパッド32は、その所々の箇所が、上述した複数の吊りゴム35によって裏側にあるパネルフレーム31に弾性的に吊り込まれた状態とされている。具体的には、上述したクッションパッド32は、その裏面に配設された後述する複数のブラダ34の配設領域C1から外れた周囲領域C2が、上述した複数の吊りゴム35によって、裏側にあるパネルフレーム31に弾性的に吊り込まれた状態とされている。
The
上述した複数のブラダ34は、図3及び図4に示すように、上述したクッションパッド32の裏面における前後方向の2箇所の位置に左右一対で配設されている。具体的には、上述した各ブラダ34は、図4に示すように、上述した凸面30Abの前上がり状に延びる斜面の背裏側領域と、凹面30Aaの背裏側領域と、の前後方向の2箇所の位置にそれぞれ左右一対で配設されている。
As shown in FIG. 3 and FIG. 4, the plurality of
上述した左右一対の各ブラダ34のうち、凸面30Abの前上がり状に延びる斜面の背裏側領域に配設された2つのブラダ34は、それぞれ、上述したクッションパッド32の裏面パッド32Aが積層されていない凸面30Abの背裏側領域において、クッションパッド32の裏面に重ね合わされた形に取り付けられた状態とされている。また、残りの2つのブラダ34は、それぞれ、上述したクッションパッド32の裏側に裏面パッド32Aが積層された領域に配設されて、クッションパッド32と裏面パッド32Aとの間に挟まれた形となって配設されている。
Of the pair of left and
そして、上記各ブラダ34が取り付けられたクッションパッド32は、その各ブラダ34の配設領域C1から外れた周囲領域C2の所々の箇所が、上述した複数の吊りゴム35によって、裏側にあるパネルフレーム31に弾性的に吊り込まれた状態とされている。詳しくは、上述した各吊りゴム35は、クッションパッド32を構成する繊維パッドの繊維部分とパネルフレーム31とにそれぞれ直接結合されて、繊維パッド自体をパネルフレーム31へと弾性的に吊り込むように構成されている。
The
また、各吊りゴム35は、クッションパッド32の裏側に裏面パッド32Aが積層された領域では、クッションパッド32を構成する繊維パッドと裏面パッド32Aを構成する繊維パッドとパネルフレーム31とにそれぞれ直接結合されて、クッションパッド32と裏面パッド32Aとを互いに積層状に繋ぎ合わせつつ、これらをパネルフレーム31へと弾性的に吊り込むように構成されている。上述した各吊りゴム35は、具体的には、図3に示すように、各ブラダ34の配設領域C1を左右両側に外れた各周囲領域C2と、各ブラダ34の配設領域C1を前後両側に外れた各周囲領域C2と、をそれぞれパネルフレーム31へと吊り込むように設けられている。
Further, in the region where the
上述したクッションパッド32の裏面に取り付けられた各ブラダ34は、それぞれ、図5に示すように、これらに接続された不図示の送風ポンプから圧縮空気の供給を受けることにより、各々が左右一対となって或いは個々にバラバラに膨らまされるなどして、着座者の身体に裏側から押圧力を掛けてマッサージ効果を付与したり体圧分散性を高める機能をしたりするようになっている。
Each of the
具体的には、各ブラダ34が膨張することにより、それらの表側にあるクッションパッド32が裏側から押圧されてクッションカバー33と共に表側へ凸湾曲状に膨らまされる形に押し出される。その際、クッションパッド32は、各ブラダ34がパネルフレーム31又は裏面パッド32Aによる裏側からの支持を受けた形で表側へと膨らむようになっていることから、各ブラダ34の膨らみによる押圧力を適切に表側へと伝えることができるようになっている。
Specifically, when the
詳しくは、クッションパッド32は、その各ブラダ34の配設領域C1から外れた周囲領域C2の所々の箇所が各吊りゴム35によって裏側のパネルフレーム31に吊り込まれていることから、各ブラダ34の配設領域C1を中心とした局所的な領域のみが表側へと膨らまされるようになっている。それにより、各ブラダ34の膨張時にこれらの配設されていない一般面領域(周囲領域C2)に対する配設領域C1の膨らみ形状を相対的に際立たせることができ、各ブラダ34の膨張に伴うマッサージ効果や体圧分散効果を適切に高めることができるようになっている。より詳しくは、各吊りゴム35がクッションパッド32をパネルフレーム31に対して弾性的に吊り込んでいることから、これら吊りゴム35の弾性作用によってクッションパッド32に過大な負荷を掛けることなく、これらを適切に裏側へと吊り込む力を作用させることができるようになっている。
More specifically, since the
また、クッションパッド32は、上述した各ブラダ34の膨張が窄められることにより、図4に示すように、上述した各吊りゴム35の吊り込み力によって、各ブラダ34が膨張する前の凹面30Aaを有した天板面形状を成す状態に戻されるようになっている。したがって、シートクッション30が天板面形状に凹面30Aaを持つ構成であっても、各ブラダ34の膨張によって凹面30Aaの凹形状が凸状に押し出されて戻されなくなってしまうといった不具合が生じることがない。また、凹面30Aaの裏側に各ブラダ34が設けられた構成となっていることから、これらの領域では凸面30Abの裏側に各ブラダ34が設けられた領域と比べて、各ブラダ34の膨らみに対するクッションパッド32やクッションカバー33の突っ張りによる抵抗力が小さくなるため、より大きく各ブラダ34を膨らませることができる。
Further, as shown in FIG. 4, the
上述したクッションパッド32及び裏面パッド32Aが繊維パッドから成ることにより、シートクッション30の弾性支持構造が通気性の高い構成とされており、シートクッション30内を通って配風される不図示の送風機から送り出された風をシートクッション30内の広い範囲に亘って行き渡らせると共に、クッションパッド32及び裏面パッド32Aを通してクッションカバー33から着座者の身体へ向けて風を吹き出すことができるようになっている。
The
《まとめ》
以上をまとめると、本実施例のシート10は、次のような構成となっている。すなわち、着座者の身体を支持する凹状の天板面を有する天板部(20A,30A)と、天板部(20A,30A)に裏側から膨張に伴う押圧力を作用させるブラダ(24,34)と、を有する乗物用シート(10)である。天板部(20A,30A)が、着座者の身体を弾性的に支持するシートパッド(22,32)と、シートパッド(22,32)の表面に一体的に接着されて被覆されたシートカバー(23,33)と、シートパッド(22,32)を裏側から支持するシートベース(21(22A),31(32A))と、シートパッド(22,32)をシートベース(21(22A),31(32A))に吊り込む吊り具(25,35)と、を有する。ブラダ(24,34)がシートパッド(22,32)とシートベース(21(22A),31(32A))との間に配設され、吊り具(25,35)がシートパッド(22,32)のブラダ(24,34)の配設領域(B1,C1)から外れた周囲領域(B2,C2)をシートベース(21(22A),31(32A))に吊り込む。
Summary
Summarizing the above, the
このような構成とされていることにより、シートカバー(23,33)がブラダ(24,34)の膨張により裏側から押圧されても、シートパッド(22,32)から引き剥がされる力ではなく、シートパッド(22,32)との密着状態を維持する力を受ける構成となる。したがって、シートカバー(23,33)の裏側にブラダ(24,34)を配設しても、シートカバー(23,33)がブラダ(24,34)の膨張によってシートパッド(22,32)との一体的な接着状態から剥がれることを適切に抑制することができる。また、吊り具(25,35)によって、シートカバー(23,33)をブラダ(24,34)の配設領域(B1,C1)を中心とした局所的な領域でのみ膨らませるようにコントロールすることができると共に、ブラダ(24,34)の膨張が窄められた時に天板面を凹状の形に適切に戻すことができる。 With such a configuration, even if the seat cover (23, 33) is pressed from the back side by the expansion of the bladder (24, 34), it is not a force that is pulled away from the seat pad (22, 32), It becomes the structure which receives the force which maintains a close_contact | adherence state with a seat pad (22, 32). Therefore, even if the bladders (24, 34) are disposed on the back side of the seat cover (23, 33), the seat cover (23, 33) will expand with the seat pads (22, 32) due to the expansion of the bladders (24, 34). It is possible to appropriately suppress peeling from the integral adhesion state of In addition, the seat cover (23, 33) is controlled to expand only in a local area centered on the arrangement area (B1, C1) of the bladder (24, 34) by the hanger (25, 35) It is possible to properly return the top surface to a concave shape when the expansion of the bladder (24, 34) is narrowed.
また、シートパッド(22,32)が繊維パッドから成る。このような構成とされていることにより、繊維パッドから成るシートパッド(22,32)自体に吊り具(25,35)を強く係合させることができるため、裏基布等の補強材を追加することなく、シートパッド(22,32)をシートベース(21(22A),31(32A))に強く吊り込める構成とすることができる。また、シートパッド(22,32)を高い通気性を備えた構成とすることができる。 Also, the seat pad (22, 32) comprises a fiber pad. With such a configuration, the hanger (25, 35) can be strongly engaged with the seat pad (22, 32) consisting of the fiber pad, so that a reinforcing material such as a back base cloth is added. Thus, the seat pad (22, 32) can be strongly supported by the seat base (21 (22A), 31 (32A)). In addition, the seat pad (22, 32) can be configured to have high air permeability.
また、シートベースも繊維パッド(22A,32A)から成り、シートパッド(22,32)を構成する繊維パッドがシートベース(22A,32A)を構成する繊維パッドに積層状に重ねられて吊り具(25,35)により吊り込まれている。このような構成とされていることにより、繊維パッドから成るシートパッド(22,32)とシートベース(22A,32A)とによって、着座者の身体をパッド厚の大きい弾性支持構造によって適切に弾性支持することができる。 In addition, the sheet base also comprises fiber pads (22A, 32A), and the fiber pads constituting the sheet pads (22, 32) are stacked on the fiber pads constituting the sheet base (22A, 32A) in a laminated manner to 25, 35) are suspended. With such a configuration, the seat pad (22, 32) made of fiber pad and the seat base (22A, 32A) appropriately support the body of the seated person by the elastic support structure having a large pad thickness. can do.
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の乗物用シートに係る構成は、鉄道等の自動車以外の車両の他、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、本発明の構成は、乗物用シートのシートバックやシートクッションの他、ヘッドレストやオットマン等の他のシート構造にも広く適用することができるものである。
<< Other Embodiments >>
As mentioned above, although embodiment of this invention was described using one Example, this invention can be implemented with various forms other than the said Example. For example, the configuration according to the vehicle seat of the present invention can be widely applied not only to vehicles other than cars such as railways, but also to seats used for various vehicles such as aircrafts and ships. Further, the configuration of the present invention can be widely applied to other seat structures such as a headrest and an ottoman, in addition to the seat back and seat cushion of a vehicle seat.
また、着座者の身体を弾性的に支持するシートパッドは、繊維パッドの他、ウレタンのモールドフォーム材から成るものであってもよい。その際、シートパッドを吊り具によって吊り込むための構造強度を確保するために、シートパッドに裏基布等の補強材を設定し、同裏基布を介してシートパッドを裏側へ吊り込むようにしてもよい。 Further, the seat pad elastically supporting the seated person's body may be made of a molded foam material of urethane in addition to the fiber pad. At that time, in order to secure the structural strength for hanging the seat pad by the hanger, a reinforcing material such as a back base cloth is set on the sheet pad, and the seat pad is hung on the back side via the back base cloth. It is also good.
また、吊り具は、ゴム等の弾性材の他、吊り綿布等の伸張性の低い部材によって構成されていてもよい。 In addition to the elastic material such as rubber, the hanger may be made of a low extensible member such as a hanging cotton cloth.
10 シート(乗物用シート)
20 シートバック
20A 天板部
20Aa 凹面
20Ab 凸面
21 パネルフレーム(シートベース)
22 バックパッド(シートパッド)
22A 裏面パッド(シートベース)
23 バックカバー(シートカバー)
24 ブラダ
25 吊りゴム(吊り具)
30 シートクッション
30A 天板部
30Aa 凹面
30Ab 凸面
31 パネルフレーム(シートベース)
32 クッションパッド(シートパッド)
32A 裏面パッド(シートベース)
33 クッションカバー(シートカバー)
34 ブラダ
35 吊りゴム(吊り具)
B1 配設領域
B2 周囲領域
C1 配設領域
C2 周囲領域
10 seat (vehicle seat)
20 seat back 20A top plate 20Aa concave 20Ab convex 21 panel frame (seat base)
22 back pad (seat pad)
22A back pad (seat base)
23 back cover (seat cover)
24
30
32 cushion pad (seat pad)
32A back pad (seat base)
33 Cushion cover (seat cover)
34
B1 installation area B2 peripheral area C1 installation area C2 peripheral area
Claims (3)
前記天板部が、着座者の身体を弾性的に支持するシートパッドと、該シートパッドの表面に一体的に接着されて被覆されたシートカバーと、前記シートパッドを裏側から支持するシートベースと、前記シートパッドを前記シートベースに吊り込む吊り具と、を有し、
前記ブラダが前記シートパッドと前記シートベースとの間に配設され、前記吊り具が前記シートパッドの前記ブラダの配設領域から外れた周囲領域を前記シートベースに吊り込む乗物用シート。 A vehicle seat having a top plate portion having a concave top plate surface for supporting a seated person's body, and a bladder for applying a pressing force to the top plate portion from the back side as it is expanded,
A seat pad resiliently supporting the seat occupant's body, a seat cover integrally adhered to and coated on a surface of the seat pad, and a seat base supporting the seat pad from the back side And a hanger for suspending the seat pad on the seat base,
The vehicle seat according to claim 1, wherein the bladder is disposed between the seat pad and the seat base, and the hanger is suspended on the seat base in a peripheral area of the seat pad that is out of the placement area of the bladder.
前記シートパッドが繊維パッドから成る乗物用シート。 A vehicle seat according to claim 1, wherein
A vehicle seat wherein the seat pad comprises a fiber pad.
前記シートベースも繊維パッドから成り、前記シートパッドを構成する繊維パッドが前記シートベースを構成する繊維パッドに積層状に重ねられて前記吊り具により吊り込まれている乗物用シート。 A vehicle seat according to claim 2, wherein
The sheet for a vehicle, wherein the sheet base is also composed of a fiber pad, and the fiber pad constituting the sheet pad is stacked on the fiber pad constituting the sheet base in a stacked manner and suspended by the hanger.
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2017
- 2017-12-12 JP JP2017237776A patent/JP2019104367A/en active Pending
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