JP2019103652A - 宅配ボックス - Google Patents
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Abstract
【課題】宅配業者が冷蔵を必要とする宅配物を冷蔵室に楽に収容できる宅配ボックスを提供すること。【解決手段】宅配ボックス1が、冷却配管60、冷却配管60内を流動する流体を冷却する冷却装置40、冷却装置40が収容される収容室41、及び収容室41よりも高さ方向の上側に配置される冷蔵室30を備える。冷却配管60が、収容室41から冷蔵室30側に上側に延びた後に冷蔵室30側から収容室41に戻るように設けられる収容室外配管部61を有する。収容室外配管部61が、冷蔵室30を画定する金属製の箱31の外壁に接触する外壁接触部62を含む。【選択図】図2
Description
本開示は、宅配ボックスに関する。
従来、宅配ボックスとしては、特許文献1に記載されているものがある。この宅配ボックスは、上側が開口した収容室を画定する本体、開口を開閉する蓋、及び鍵装置を備える。蓋が開口を塞ぐと収容室が密閉され、この状態で鍵装置による施錠が実行可能となる。宅配ボックスは、冷却装置を更に備える。収容室は、高さ方向に延在する2つの仕切壁で3つの小部屋に区切られる。冷却装置からの冷気の流動方向は、2つの仕切壁で調整される。その結果、各小部屋が冷却される度合が2つの仕切壁で制御され、3つの小部屋が、冷凍室と、冷蔵室と、常温室を構成する。
宅配業者が、高齢者世帯や共稼ぎ世帯の要請で弁当等の食材を毎日配達する事業が始まっている。また、そのような場合、宅配物が、食材であって宅配物の冷蔵が必要であることから、宅配ボックスが冷蔵室を備える必要がある。また、配達が毎日であることに鑑み、宅配業者が楽に宅配物を冷蔵室に収容できると好ましい。
このような背景において、上記宅配ボックスは、1つの収容室が高さ方向に延在する2つの仕切壁で3つの小部屋に分割される構成で、冷却装置も収容室と略同じ高さにある。したがって、宅配業者が、配達の度に腰を曲げて宅配物を収容室に収容する必要があり、宅配が大変になる。
そこで、本開示の目的は、宅配業者が冷蔵を必要とする宅配物を冷蔵室に楽に収容できる宅配ボックスを提供することにある。
上記課題を解決するため、本開示の宅配ボックスは、冷却配管と、冷却配管内を流動する流体を冷却する冷却装置と、冷却装置が収容される収容室と、収容室よりも高さ方向の上側に配置される冷蔵室と、を備え、冷却配管は、収容室から冷蔵室側に上側に延びた後に冷蔵室側から収容室に戻るように設けられる収容室外配管部を有し、収容室外配管部は、冷蔵室を画定する金属製の箱の外壁に接触する外壁接触部を含む。
本開示に係る宅配ボックスによれば、宅配業者が冷蔵を必要とする宅配物を冷蔵室に楽に収容できる。
以下、本開示を図示の形態により詳細に説明する。なお、下記実施形態および変形例で説明する構成のうちの二以上の構成を組み合わせて新たな実施形態を構築できることは、勿論である。また、以下の説明及び図面で、X方向は、宅配ボックス1の幅方向であり、Y方向は、宅配ボックス1の奥行き方向であり、Zは、宅配ボックス1の高さ方向である。X方向、Y方向、及びZ方向は、互いに直交する。また、以下の説明で、上側、下側等、高さに関係する文言が用いられた場合、それは、宅配ボックス1が水平面に載置された状態で表現されている。
図1は、本開示の一実施形態に係る宅配ボックス1の外観を示す斜視図である。図1に示すように、宅配ボックス1は、略直方体状の外装体(本体)10、上側扉20、及び下側扉70を備える。上側扉20は、Y方向前側にZ方向上側に配置され、下側扉70は、Y方向前側に上側扉20よりもZ方向下側に配置される。上側扉20は、後述する冷蔵室を開閉するのに用いられ、下側扉70は、通常の宅配用荷物が収容される荷物室を開閉するのに用いられる。
各開閉扉20,70の夫々は、例えば、片開き型の扉で構成される。例えば、各開閉扉20,70におけるX方向一方側にあるZ方向に延在する縁部には、その上側に上側軸部が設けられ、その下側に下側軸部が設けられる。各開閉扉20,70の夫々で、上側軸部と下側軸部は、Z方向から見たとき重なる。各開閉扉20,70の夫々で、上側軸部と下側軸部の夫々は、外装体10に回動自在に固定される。各開閉扉20,70は、上側及び下側軸部を支点として外装体10に対して回転可能となっている。
上側扉20には、シリンダー錠21が設けられる。シリンダー錠21を解錠する鍵は、配達先の関係者(住人等)が所有する他、弁当等の食材配達物を所定期間(例えば、毎日)毎に宅配する宅配業者(以下、特定宅配業者という)も所有する。よって、特定宅配業者は、当該鍵を用いて上側扉20を開くことができ、上側扉20が閉じた状態でシリンダー錠21を施錠できる。他方、他の宅配業者(以下、不特定宅配業者という)は、当該鍵を有さず、上側扉20を開閉できない。このようにして、特定宅配業者が冷蔵室に弁当等の食材配達物を収容できなくなる事態を防止している。なお、上側扉20にシリンダー錠21を設ける場合について説明したが、上側扉の施錠機構を、シリンダー錠を用いない機構で構成してもよく、例えば、以下で説明する荷物室の施錠機構で構成してもよい。
下側扉70は、不特定宅配業者が下側扉70を開けるための開ボタン71と、伝票を差し込む伝票差込口72と、捺印を実行させる捺印ボタン73を含み、その内側に不特定宅配業者等が施錠を行うための操作部(図示せず)を含む。例えば、不特定宅配業者等は、先ず、下側扉70が閉じられた宅配ボックス1の開ボタン71を押して、下側扉70を開いて、荷物を荷物室内に入れることができ、上記操作部を用いて、下側扉70が閉じた状態で施錠を実行できる。また、不特定宅配業者等は、例えば、伝票を伝票差込口に入れ、捺印ボタンを押すことにより、外装体10に事前にセットされたシャチハタ式等の印鑑により伝票への押印を実行できる。
なお、宅配ボックスは、荷物室の使用可能の有無を表示する表示部を有してもよく、荷物が荷物室に入れられて施錠されると、当該表示部が、使用中を意図する表示を行ってもよい。そして、荷物室が使用状態の場合、住人等が専用キーやパスワードの入力等で荷物を取り出さない限り、他の荷物を収容できなくなってもよい。外装体の荷物室に荷物を収容する機能、伝票に押印する機能、荷物室から荷物を取り出す機能、及び荷物室に関する表示機能の夫々は、多種多様存在し、いずれの機能でもよく、説明した機能に限らない。
宅配ボックス1は、冷蔵ランプ15と、滞留報知ランプ16を更に備える。冷蔵ランプ15及び滞留報知ランプ16の夫々は、発光ダイオードや白熱電球で構成される。これらのランプ15,16の夫々は、所定条件が満たされると、予め定められた方法の点灯を行う。各ランプ15,16の点灯条件及び点灯方法については、後で説明する。
図2は、図1のA‐A線模式断面図である。図2に示すように、宅配ボックス1は、冷蔵室30、荷物室80、冷却装置40、制御部50、環状の冷却配管60、荷物検知センサ65、及び温度センサ68を備える。冷蔵室30は、外装体10の上側に設けられ、金属製の箱31及び上側扉20で画定される。箱31は、前側以外の全部分、すなわち、上側部分、後側部分、及び下側部分が断熱材32で覆われる。断熱材32は、公知の断熱材料、例えば、発泡ウレタン、グラスウール、又はフェノールフォーム等で構成される。断熱材32は、熱が外部から冷蔵室30に伝導することを抑制する役割を担う。荷物室80は、外装体10における冷蔵室30よりも下側に配置される。荷物室80は、上述のように不特定宅配業者が宅配用荷物を収容するのに用いられる。なお、冷蔵室の一部を画定する箱は、断熱材で覆われなくてもよい。また、冷蔵室30の内面は、金属で構成されると好ましいが、金属以外の材料で構成されてもよい。
冷却装置40は、収容室41内に配置され、収容室41は、荷物室80よりも下側に設けられる。詳述しないが、冷却装置40は、圧縮機、凝縮器、及び膨張弁を含む。圧縮機は、冷却配管60内の気体の冷媒を圧縮して高圧の気体とする。冷媒は、流体の一例である。圧縮機は、冷媒を圧縮することで冷媒に力を付与して冷媒を環状の冷却配管60内を一方向に循環させる。また、凝縮器は、冷却配管60において収容室41内に位置する収容室内配管部(図示せず)を通過する高圧状態の気体冷媒から熱を奪って冷媒を液状にする。また、膨張弁は、細い管と太い管を連結する。液状の冷媒が、膨張弁を通過すると、液状の冷媒の圧力が減圧され、液状の冷媒の沸点が下がる。
Z方向における荷物室80と収容室41の間には、断熱材76が荷物室80の下面全体を覆うように配置されると好ましい。冷却配管60は、環状の配管であり、上記収容室内配管部(図示せず)と、収容室外配管部61を含む。収容室外配管部61の一端部は、上記収容室内配管部の一端部と連通し、収容室外配管部61の他端部は、上記収容室内配管部の他端部と連通する。
図2に示すように、収容室外配管部61は、収容室41から冷蔵室30側に上側に延びた後に冷蔵室30側から収容室41に戻るように設けられる。収容室外配管部61は、宅配ボックス1の後側に配設され、荷物室80の後側を通過した後、冷蔵室30の後側に到達する。収容室外配管部61は、冷蔵室30を画定する金属製の箱31の外壁に接触する外壁接触部62を含む。図2に示す例では、外壁接触部62は、箱31の後側面(背面)35に接触するように設けられる。しかし、外壁接触部は、冷蔵室を画定する金属製の箱の外面における、天面、背面、一方側側面、及び他方側側面の1以上の面に接触するように設けられてもよい。
収容室外配管部61の一方側端部には、上記膨張弁を通過して沸点が下がった液状の冷媒が導入される。当該液状の冷媒は、外壁接触部62を介して箱31から熱を奪って蒸発(気化)する。液状の冷媒が、箱31から気化熱を奪うことで、箱31が冷却される。外壁接触部62は、蒸発器の役割を担う。外壁接触部62を通過して気化した冷媒は、収容室外配管部61の他方側端部を通過した後、上記圧縮機側に流動する。
荷物検知センサ65は、冷蔵室30内に荷物が収容されているか否かを検出する。荷物検知センサ65は、例えば歪みゲージで構成される。歪みゲージは、金属抵抗材料を含み、金属抵抗材料は外部から圧縮力を加えられると縮み、その抵抗値は減少する。荷物検知センサ65は、該抵抗値を算出できる電気信号を制御部50に出力し、制御部50は、該電気信号に基づいて冷蔵室30内の荷物の重さを特定する。
また、温度センサ68は、冷蔵室30の温度を検出する。温度センサは、例えばサーミスタで構成される。サーミスタは、金属抵抗材料を含み、その金属抵抗材料の抵抗値は、温度が変化すると変動する。温度センサ68は、該抵抗値を算出できる電気信号を制御部50に出力し、制御部50は、該電気信号に基づいて冷蔵室30内の温度を特定する。
制御部50は、例えば、マイクロコンピュータによって好適に構成される。制御部50は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶部とを備える。CPUは、記憶部に予め記憶されたプログラム等を読み出して実行する機能を有する。RAMは、読み出したプログラムや処理データを一時的に記憶する機能を有する。また、ROMは、制御プロラムや所定の閾値等を予め記憶する機能を有する。制御部50は、マイクロコンピュータによって実行されるソフトウエアによって実現できるが、その一部がハードウエアによって構成されてもよい。
図3は、収容室41の周辺の模式断面図である。次に図3を用いて、収容室41の周辺の構造について説明する。図3に示すように、収容室41の外壁は、複数の換気口42を有し、複数の換気口42には、1つの吸気口43が含まれる。また、宅配ボックス1は、収容室41内を吸気口43から冷却装置40まで延在する吸気通路45を備える。吸気通路45の内周面46は、断熱材で形成される。このようにして、吸気通路45の内部と外部との熱のやり取りを該断熱材で抑制し、図3に矢印Bで示す収容室41内での熱の循環を抑制している。
図4は、制御部50による制御に関連する関連部位のブロック図である。図4に示すように、宅配ボックス1は、制御部50、荷物検知センサ65、及び温度センサ68の他に、圧縮機用モータ77と、滞留報知ランプ用回路78と、冷蔵ランプ用回路79と、電源88を備える。上述のように、荷物検知センサ65は、冷蔵室30内の荷物の重さを表す信号を制御部50に出力し、温度センサ68は、冷蔵室30内の温度を表す信号を制御部50に出力する。
電源88は、家庭用のコンセントを介して供給される電力(AC100V)を所定電圧まで降圧し、降圧した電力を制御部50に供給する。制御部50は、計時を実行する計時部(タイマー)55を有する。また、制御部50が、冷却装置40の圧縮機用モータ77のインバータに回転数を表す信号を出力すると、圧縮機用モータ77を当該回転数で駆動する電力が圧縮機用モータ77に供給される。その結果、圧縮機用モータ77が当該回転数で回転し、冷却装置40の冷却性能が調整される。また、制御部50は、滞留報知ランプ用回路78のスイッチ部に信号を出力することで、そのスイッチ部を開閉制御する。これにより、滞留報知ランプ16に電力を供給するタイミングを制御し、滞留報知ランプ16の点灯を制御する。また、制御部50は、冷蔵ランプ用回路79のスイッチ部に信号を出力することで、そのスイッチ部を開閉制御する。これにより、冷蔵ランプ15に電力を供給するタイミングを制御し、冷蔵ランプ15の点灯を制御する。
次に制御部50が実行可能な制御について説明する。図5は、制御部50が実行可能な制御の一例を表すフローチャートであり、特定宅配業者が弁当等の食材を毎日配達する場合に採用できる制御の一例を表すフローチャートである。図5を参照して、宅配ボックス1を適切に設置して、宅配ボックス1の各部位に外部から電力を供給するためのプラグをコンセントに差し込むと制御がスタートし、制御部50が、ステップS1で時刻が第1所定時刻になったか否かを判定する。第1所定時刻は、特定宅配業者が宅配を行う宅配予定時刻の1時間半前や、それよりも後で宅配予定時刻の前の時刻に設定でき、宅配予定時刻の1時間前や30分前等に設定できる。
ステップS1で否定判定されると、ステップS1以下が繰り返される。他方、ステップS1で肯定判定されると、制御部50が、ステップS2で、冷却装置40の圧縮機を制御することで、冷蔵室30を所定温度以下にする冷却を開始すると同時に、ステップS3で、冷蔵ランプ15を点灯させ、ステップS4に移行する。ステップS2の所定温度としては、例えば、12℃以下の任意の温度を採用でき、10度以下の温度を採用すると好ましい。
続いて、ステップS4では、制御部50が、荷物検知センサ65からの信号に基づいて、冷蔵室30に荷物が存在するか否かを判定する。ステップS4で荷物が存在しないと判定すると、ステップS4以下が繰り返される。他方、ステップS4で荷物が存在すると判定すると、ステップS5に移行して、制御部50が、滞留報知時刻になったか否かを判定する。滞留報知時刻は、例えば、配達予定時刻の1時間後の時刻や2時間後の時刻や3時間後の時刻に設定できるが、配達予定時刻の後で、以下に説明する第2所定時刻の前であれば、如何なる時刻に設定されてもよい。
ステップS5で否定判定されると、ステップS6に移行して、制御部50が、冷蔵室30に荷物が存在するか否かを判定する。ステップS6で否定判定されると、ステップS10以下が繰り返され、ステップS6で肯定判定されると、ステップS5以下が繰り返される。ステップS10以下の内容は、後で説明する。
他方、ステップS5で肯定判定されると、ステップS7に移行して、制御部50が、滞留報知ランプ16を点滅させ、ステップS8に以降する。ステップS8では、制御部50が、冷蔵室30に荷物が存在するか否かを判定する。ステップS8で否定判定されると、ステップS9に移行して、制御部50が、滞留報知ランプ16を消灯させ、ステップS10で、第2所定時刻になったか否かを判定する。第2所定時刻は、例えば、配達予定時刻から12時間後や、午前0時等に設定されることができるが、滞留報知時刻よりも後の時刻であれば如何なる時刻に設定されてもよい。ステップS10で否定判定されると、ステップS10以下が繰り返される。他方、ステップS10で肯定判定されると、制御部50が、ステップS11で冷却装置40による冷却を停止すると同時に、ステップS12で冷蔵ランプ15を消灯させる。その後、リターンとなって、ステップS1以下が繰り返される。また、ステップS8で、肯定判定されると、ステップS13に移行して、制御部50が第2所定時刻になったか否かを判定する。ステップS13で否定判定されると、ステップS8以下が繰り返され、ステップS13で肯定判定されると、ステップS14に移行して、制御部50が滞留報知ランプ16を消灯させる。その後、ステップS11以下が繰り返される。
なお、このフローチャートでは、滞留報知を滞留報知ランプの点滅により1段階で実行した。しかし、滞留報知を滞留報知ランプの連続的な点灯により1段階で実行してもよい。又は、滞留報知を、時間の経過と共に変動させてもよく、所定時間の経過と共に、滞留報知ランプの点滅の速度を段階的又は連続的に速くしてもよい。又は、滞留報知ランプ16を省略して、滞留報知を行わなくてもよい。また、冷蔵ランプ15を省略して、冷蔵していることを表示しなくてもよい。
以上、宅配ボックス1は、冷却配管60と、冷却配管60内を流動する流体を冷却する冷却装置40と、冷却装置40が収容される収容室41と、収容室41よりも高さ方向の上側に配置される冷蔵室30と、を備える。また、冷却配管60は、収容室41から冷蔵室30側に上側に延びた後に冷蔵室30側から収容室41に戻るように設けられる収容室外配管部61を有する。また、収容室外配管部61は、冷蔵室30を画定する金属製の箱31の外壁に接触する外壁接触部62を含む。
上記構成によれば、冷蔵室30が、冷却装置40を収容する収容室41よりも上側に配置される。よって、冷蔵が必要な食材宅配物を特定期間(例えば毎日)毎に頻繁に配達する特定宅配業者が、食材宅配物を冷蔵室30へ楽に収容でき、当該収容の負担を軽減できる。なお、冷蔵室30を、収容室41よりも上側、更には、図2に示すように、収容室41の上側の荷物室80よりも上側に配置すると、上側に延びる長い収容室外配管部61が必要になり、製造コストが高くなり易く、コンパクト化の妨げになる虞がある。しかしながら、冷蔵室30を上側に配置すれば、これらの問題を補って余りある作用効果、すなわち、冷蔵が必要な食材配達物を特定期間(例えば毎日)毎に頻繁に配達する特定宅配業者の収容負担を大きく軽減できるという顕著な作用効果を獲得できるのである。
また、収容室41の外壁は、複数の換気口42を有し、複数の換気口42には、1つの吸気口43が含まれてもよい。また、収容室41内を吸気口43から冷却装置40まで延在する吸気通路45を備えてもよい。
上記構成によれば、冷却装置40で発生した熱の伝導を吸気通路45で遮断し易い。よって、冷却装置40で発生した熱が、収容室41内を循環して収容室41内に籠もることを抑制でき、冷却装置40の冷却性能が低下することを抑制又は防止できる。
また、宅配ボックス1が、高さ方向に関して冷蔵室30と収容室41との間に設けられ、宅配用荷物が収容される荷物室80と、高さ方向に関して収容室41と荷物室80との間に配置される断熱材76と、を備えてもよい。また、冷蔵室30の前側と荷物室80の前側の夫々には、開閉扉20,70が互いに独立に設けられてもよい。
上記構成によれば、冷蔵室30が、収容室41の上側の荷物室80よりも更に上側に配置されるので、特定宅配業者が、腰を一切曲げることがなく食材配達物を冷蔵室30に更に楽に収容できる。また、冷蔵室30と荷物室80が互いに独立に開閉扉20,70を有するので、一方に荷物が収容されていても、一方を開けることがなく他方に荷物を収容できる。また、断熱材76が、収容室41と荷物室80のZ方向の間に配置されているので、冷却装置40で発生した熱が荷物室80に伝導するのを抑制又は防止できる。よって、荷物室80内の荷物に当該熱が伝導することを抑制又は防止できる。
また、宅配ボックス1が、冷蔵室30内の荷物の有無を検出する荷物検知センサ65と、荷物検知センサ65が検知した情報を表示する滞留報知ランプ(表示部)16と、を備えてもよい。
上記構成によれば、ユーザが、荷物検知センサ65が検知した食材配達物の滞留情報等を容易に取得できる。
また、第1所定時刻になると冷却装置40が冷媒(流体)の冷却を開始し、第2所定時刻になると冷却装置40が冷媒の冷却を停止してもよい。
第1所定時刻は、特定宅配業者の宅配予定時刻よりも早い時刻に設定でき、第2所定時刻は、特定宅配業者の宅配物が宅配されてから所定時間経過後に設定でき、その宅配物を安全に食することができなくなった時刻等に設定できる。上記構成によれば、食材配達物が冷蔵室30に収容されるまでに、冷蔵室30の温度を、食材配達物を十分に保冷できる温度まで事前に下げることができる。したがって、食材配達物がそれを安全に食することができる期間(賞味期限)前に痛むことを防止できる。また、冷蔵が一日中行われるのではなく、例えば、深夜時間帯に冷蔵を停止できる。よって、宅配ボックス1の運転コスト(消費電力)を低減できる。
尚、本開示は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、第1所定時刻になると冷却装置40が冷蔵室30の冷却を開始し、第2所定時刻になると冷却装置40が冷蔵室30の冷却を停止する場合について説明した。しかし、荷物検知センサ65で荷物が検知された時に冷却装置40による冷却を実行し、荷物検知センサ65が荷物を検知していない時に冷却装置40による冷却を停止してもよい。
また、配達者等が、情報端末から配達時間前に冷蔵指示を送ることで、配達時間前に冷却装置40の冷却を実行してもよい。詳しくは、図4に示すよう、宅配ボックスは、無線受信部90を備えてもよく、無線受信部90が、情報端末91、例えば、タブレットやスマートホン等、から発信されたBluetooth(登録商標)やWi-Fiを用いた無線信号を受信可能であってもよい。そして、特定宅配業者が、予冷を指示する信号を、情報端末91を用いて荷物収納前に無線受信部90を介して制御部に出力することで、冷却装置40の冷却を実行してもよい。この構成によれば、特定配達業者が、情報端末91を用いることで、配達を行う前の適切な時刻に冷蔵を実施できる。よって、食材配達物の十分な保冷を配達時から実行できると共に、宅配ボックスの運転コストも低減できる。
又は、特定宅配業者が、冷却を実行することを表す信号を、情報端末91を用いて荷物収納時に無線受信部90を介して制御部に出力することで、冷却装置40の冷却を実行してもよい。又は、宅配ボックスの所有者等が、情報端末を用いて宅配予定時刻前の予冷指示を実行できる構成でもよく、又は宅配ボックスに設けられた操作部を手動で操作することで、冷却装置の冷却を実行できる構成でもよい。
また、特定宅配業者が、管理サーバーを有し、複数の宅配ボックスの冷蔵室の冷却制御を、管理サーバーを用いて実行してもよい。例えば、宅配ボックスが、信号送信部と信号受信部を有し、荷物検知センサが冷蔵室内の荷物を検知した時に、荷物検知を表す無線信号が、信号送信部から管理サーバーに送信されてもよい。そして、管理サーバーが、冷却装置の冷却の実行を表す信号を、信号受信部を介して宅配ボックスの制御部に出力することで冷却装置の冷却を実施してもよい。また、荷物検知センサが冷蔵室内の荷物を検知できなくなった時に、荷物の非検知を表す無線信号が、信号送信部から管理サーバーに送信されてもよい。そして、管理サーバーが、冷却装置の冷却の停止を表す信号を、信号受信部を介して宅配ボックスの制御部に出力することで冷却装置の冷却が停止されてもよい。又は、特定宅配業者が、情報端末から配達時間前に予冷指示を管理サーバーに送り、管理サーバーが、宅配ボックスの制御部に冷却装置による冷却を実行する信号を出力することで、冷却装置による冷却が実行されてもよい。この構成によれば、特定宅配業者の配達者個人が食材配達物毎に冷蔵室の冷蔵のオン・オフを実行できるので、食材配達物の保冷を効率的に実行でき、宅配ボックスの運転コストも低減できる。更には、管理サーバーに集めた情報により、宅配先毎に生活行動パターンを分析でき、それに適した宅配ボックスの制御を、提案できて実行できる。よって、宅配先のユーザがより新鮮な食材を食することが可能になり、宅配ボックスの運転コストの低減も促進できる。
また、宅配ボックスは、冷蔵室内の荷物を検知する荷物検知センサを備えてもよい。また、宅配ボックスは、荷物検知センサから荷物検知を表す信号を受けると冷蔵室内の温度が第1所定温度以下になるように冷却装置を制御する制御部を備えてもよい。また、制御部は、荷物検知センサから荷物がない事を表す信号を受けると冷蔵室内の温度が第1所定温度よりも高い第2所定温度以下になるように冷却装置を制御してもよい。
より具体的には、例えば、荷物検知センサが冷蔵室内の荷物を検知していない場合、冷却装置のオン・オフ制御等により冷蔵室内の温度を第1所定温度(例えば、20℃前後)に保ってもよい。また、荷物検知センサが冷蔵室内の荷物を検知した場合、圧縮機モータの定格回転(最大回転)での運転を実行することで、冷蔵室の急冷を実行して、冷蔵室の温度を所定時間(例えば、10分)以内に第1所定温度より低い第2所定温度(例えば、10℃以下)まで低下させてもよい。
例えば、35℃程度の夏季に高気温時に雰囲気温度と同程度の冷蔵室内温度から冷蔵しようとすると、冷蔵室への収納時から短時間の間に食材配達物の十分な保冷を実施できない虞がある。しかし、冷蔵室内温度を第1所定温度(例えば、20℃前後)に保っておけば、食材配達物を十分に保冷できる温度まで短時間で急冷することができる。更には、常時、冷蔵室の温度を第2所定温度(例えば、10℃以下)に保つ場合より、運転コストも低減できて好ましい。
1 宅配ボックス、 15 冷蔵ランプ、 16 滞留報知ランプ、 20 冷蔵室の開閉扉、 30 冷蔵室、 31 金属製の箱、 40 冷却装置、 41 収容室、 42 換気口、 43 吸気口、 45 吸気通路、 50 制御部、 60 冷却配管、 61 収容室外配管部、 62 外壁接触部、 65 荷物検知センサ、 68 温度センサ、 70 荷物室の開閉扉、 76 断熱材、 80 荷物室、 X方向 宅配ボックスの幅方向、 Y方向 宅配ボックスの奥行き方向、 Z方向 宅配ボックスの高さ方向。
Claims (6)
- 冷却配管と、
前記冷却配管内を流動する流体を冷却する冷却装置と、
前記冷却装置が収容される収容室と、
前記収容室よりも高さ方向の上側に配置される冷蔵室と、を備え、
前記冷却配管は、前記収容室から前記冷蔵室側に前記上側に延びた後に前記冷蔵室側から前記収容室に戻るように設けられる収容室外配管部を有し、
前記収容室外配管部は、前記冷蔵室を画定する金属製の箱の外壁に接触する外壁接触部を含む、宅配ボックス。 - 前記収容室の外壁は、複数の換気口を有し、
前記複数の換気口には、1つの吸気口が含まれ、
前記収容室内を前記吸気口から前記冷却装置まで延在する吸気通路を備える、請求項1に記載の宅配ボックス。 - 前記高さ方向に関して前記冷蔵室と前記収容室との間に設けられ、宅配用荷物が収容される荷物室と、
前記高さ方向に関して前記収容室と前記荷物室との間に配置される断熱材と、を備え、
前記冷蔵室の前側と前記荷物室の前側の夫々には、開閉扉が互いに独立に設けられる、請求項1又は2に記載の宅配ボックス。 - 前記冷蔵室内の荷物の有無を検出する荷物検知センサと、
前記荷物検知センサが検知した情報を表示する表示部と、
を備える、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の宅配ボックス。 - 第1所定時刻になると前記冷却装置が前記流体の冷却を開始し、第2所定時刻になると前記冷却装置が前記流体の冷却を停止する、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の宅配ボックス。
- 前記冷蔵室内の荷物を検知する荷物検知センサと、
前記荷物検知センサから荷物検知を表す信号を受けると前記冷蔵室内の温度が第1所定温度以下になるように前記冷却装置を制御し、前記荷物検知センサから前記荷物がない事を表す信号を受けると前記冷蔵室内の温度が前記第1所定温度よりも高い第2所定温度以下になるように前記冷却装置を制御する制御部と、
を備える、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の宅配ボックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017238551A JP2019103652A (ja) | 2017-12-13 | 2017-12-13 | 宅配ボックス |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017238551A JP2019103652A (ja) | 2017-12-13 | 2017-12-13 | 宅配ボックス |
Publications (1)
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JP2019103652A true JP2019103652A (ja) | 2019-06-27 |
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ID=67061377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017238551A Withdrawn JP2019103652A (ja) | 2017-12-13 | 2017-12-13 | 宅配ボックス |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019103652A (ja) |
-
2017
- 2017-12-13 JP JP2017238551A patent/JP2019103652A/ja not_active Withdrawn
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