JP2019103349A - 駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの駆動状況に拘わらず、適正に電圧指令を算出する。【解決手段】モータのトルク指令と電流センサにより検出された検出値とに基づいて算出する各相の電圧指令を用いて複数のスイッチング素子のPWM信号を生成して複数のスイッチング素子のスイッチングを行なう。そして、モータのトルク指令に基づく電圧の変調率また変調率を反映するパラメータが第1閾値以上であるときには、電圧指令に基づいてオフセット量を算出し、算出したオフセット量で電流センサの検出値を補正し、変調率または変調率を反映するパラ−メータが第1閾値以下である第2閾値未満であるときには、電流センサにより検出された検出値およびモータの電気角、または、モータのトルク指令に基づく電流指令、に基づいてオフセット量を算出し、算出したオフセット量で電流センサの検出値を補正する。【選択図】図3

Description

本発明は、駆動装置に関し、詳しくは、モータと、インバータと、電流センサと、を備える駆動装置に関する。
従来、この種の駆動装置としては、モータ(モータジェネレータ)と、インバータと、平滑コンデンサと、電流センサと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。インバータは、複数のスイッチング素子のスイッチングによりモータを駆動している。平滑コンデンサは、インバータへ電力を供給する電力ラインの電圧を平滑している。電流センサは、V相,W相の電流を検出している。この装置では、モータのトルク指令と電流センサにより検出された検出値とに基づく各相の電圧指令を用いて複数のスイッチング素子のPWM信号を生成して複数のスイッチング素子のスイッチングを行なう。そして、各相の電圧指令から平滑コンデンサを充放電するコンデンサ電流を主に規定する相電流が流れる相であるコンデンサ電流相を特定する。そして、平滑コンデンサの端子間電圧の変動が抑制されるように、コンデンサ電流相の相電流を検出する電流センサの検出値を補正する。こうした処理により、モータが駆動している(回転している)ときに、電流センサの検出値を適正に補正している。
特開2015−56919号公報
上述の駆動装置では、モータの駆動状況によっては、モータの制御性が低下する場合がある。特に、変調率が比較的小さいときに、モータの制御性が低下してしまう。これは、電流センサの検出値の誤差を適正に補正できておらず、各相の電圧指令を適正に算出できていないからだと考えられる。こうしたモータの制御性の低下を抑制するためには、電流センサの検出値の誤差を適正に補正して、各相の電圧指令をより適正に算出することが望ましい。
本発明の駆動装置は、モータの駆動状況に拘わらず、適正に電圧指令を算出することを主目的とする。
本発明の駆動装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の駆動装置は、
モータと、
複数のスイッチング素子のスイッチングにより前記モータを駆動するインバータと、
前記インバータへ電力を供給する電力ラインの電圧を平滑する平滑コンデンサと、
前記モータの相電流を検出する電流センサと、
前記モータのトルク指令と前記電流センサにより検出された検出値とに基づいて算出する各相の電圧指令を用いて前記複数のスイッチング素子のPWM信号を生成して前記複数のスイッチング素子のスイッチングを行なう制御装置と、
を備える駆動装置であって、
前記制御装置は、
前記モータのトルク指令に基づく電圧の変調率または前記変調率を反映するパラメータが第1閾値以上であるときには、前記電圧指令に基づいてオフセット量を算出し、前記算出したオフセット量で前記電流センサの検出値を補正し、
前記変調率または前記変調率を反映するパラ−メータが前記第1閾値以下の値である第2閾値未満であるときには、前記電流センサにより検出された検出値および前記モータの電気角,または,前記モータのトルク指令に基づく電流指令、に基づいて前記オフセット量を算出し、前記算出したオフセット量で前記電流センサの検出値を補正する、
ことを要旨とする。
本発明の駆動装置は、モータのトルク指令と電流センサにより検出された検出値とに基づいて算出する各相の電圧指令を用いて複数のスイッチング素子のPWM信号を生成して複数のスイッチング素子のスイッチングを行なう。そして、モータのトルク指令に基づく電圧の変調率また変調率を反映するパラメータが第1閾値以上であるときには、電圧指令に基づいてオフセット量を算出し、算出したオフセット量で電流センサの検出値を補正し、変調率または変調率を反映するパラ−メータが第1閾値以下である第2閾値未満であるときには、電流センサにより検出された検出値およびモータの電気角、または、モータのトルク指令に基づく電流指令、に基づいてオフセット量を算出し、算出したオフセット量で電流センサの検出値を補正する。ここで、「変調率を反映するパラメータ」には、モータのトルク、電力ラインに供給される電圧などが含まれる。「第1閾値」は、電圧指令に基づいてオフセット量を算出することが適正か否かを判定するための閾値である。「第2閾値」は、電流センサにより検出された検出値および電気角、または、電流指令に基づいてオフセット量を算出することが適正か否かを判定するための閾値である。発明者は、電流センサの検出値の誤差に起因するモータの電力変動として電圧位相に同期して発生する成分と電流位相に同期して発生する成分とがあること、変調率または変調率を反映するパラメータが小さいときには電圧位相に同期して発生する成分に比して電流位相に同期して発生する成分が大きいこと、を見出した。したがって、変調率また変調率を反映するパラメータが第1閾値以上であるときには、電圧指令に基づいてオフセット量を算出し、変調率または変調率を反映するパラ−メータが第1閾値以下の第2閾値未満であるときには、電流センサにより検出された検出値およびモータの電気角、または、モータの電流指令、に基づいてオフセット量を算出することにより、モータの駆動状況に拘わらず、オフセット量を適正に算出することができる。そして、こうして算出したオフセット量で電流センサの検出値を補正するから、電流センサの検出値を適正に補正することができる。そして、こうして補正した電流センサの検出値を用いて電圧指令を算出するから、モータの駆動状況に拘わらず、電圧指令を適正に算出することができる。
この本発明の駆動装置において、前記制御装置は、前記電圧の変調率または前記変調率を反映するパラメータが前記第1閾値以上であるときには、前記電圧指令に基づいてコンデンサ電流相を特定し、前記特定したコンデンサ電流相と前記平滑コンデンサの電圧とを用いてオフセット量を算出し、前記変調率または前記変調率を反映するパラ−メータが前記第2閾値未満であるときには、前記電流センサにより検出された検出値および前記モータの電気角,または,前記モータの電流指令、に基づいて前記コンデンサ電流相を特定し、前記特定したコンデンサ電流相と前記平滑コンデンサの電圧とを用いてオフセット量を算出してもよい。ここで、「コンデンサ電流相」とは、各相のうち、平滑コンデンサを充放電するコンデンサ電流を主に規定する相電流が流れる相である。こうすれば、より適正にオフセット量を算出することができる。
本発明の一実施例としての駆動装置20の構成の概略を示す構成図である。 電子制御ユニット50により実行されるインバータ34の制御を説明するためのブロック図である。 電子制御ユニット50のコンデンサ電流相特定部112にて実行される特定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての駆動装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の駆動装置20は、図示するように、モータ32と、インバータ34と、蓄電装置としてのバッテリ36と、電子制御ユニット50と、を備える。
モータ32は、同期発電電動機として構成されており、永久磁石が埋め込まれた回転子と、三相コイルが巻回された固定子と、を備える。
インバータ34は、モータ32の駆動に用いられ、電力ライン38を介してバッテリ36に接続されている。このインバータ34は、6つのスイッチング素子としてのトランジスタT11〜T16と、6つのトランジスタT11〜T16のそれぞれに並列に接続された6つのダイオードD11〜D16と、を有する。トランジスタT11〜T16は、それぞれ、電力ライン38の正極側ラインと負極側ラインとに対してソース側とシンク側になるように2個ずつペアで配置されている。また、トランジスタT11〜T16の対となるトランジスタ同士の接続点の各々には、モータ32の三相コイル(U相,V相,W相のコイル)の各々が接続されている。したがって、インバータ34に電圧が作用しているときに、電子制御ユニット50によって、対となるトランジスタT11〜T16のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータ32が回転駆動される。
バッテリ36は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、電力ライン38を介してインバータ34に接続されている。電力ライン38の正極側ラインと負極側ラインとには、平滑コンデンサ39が取り付けられている。
電子制御ユニット50は、CPU52を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52の他に、処理プログラムを記憶するROM54や、データを一時的に記憶するRAM56、入出力ポートを備える。電子制御ユニット50には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット50に入力される信号としては、例えば、モータ32の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ32aからの回転位置θmや、モータ32のV相,W相の相電流を検出する電流センサ32v,32wからの検出値Ivdet,Iwdetを挙げることができる。また、バッテリ36の端子間に取り付けられた図示しない電圧センサからのバッテリ36の電圧Vbや、バッテリ36の出力端子に取り付けられた図示しない電流センサからのバッテリ36の電流Ib、平滑コンデンサ39の端子間に取り付けられた電圧センサ39aからの平滑コンデンサ39(電力ライン38)の電圧VHも挙げることができる。電子制御ユニット50は、回転位置検出センサ32aからのモータ32の回転子の回転位置θmに基づいてモータ32の電気角θeや回転数Nmを演算している。
こうして構成された実施例の駆動装置20では、電子制御ユニット50は、図示しない制御ルーチンにより、要求トルクTd*をモータ32のトルク指令Tm*に設定する。そして、モータ32がトルク指令Tm*で駆動されるようにインバータ34のトランジスタT11〜T16のスイッチング制御を行なう。
ここで、インバータ34の制御について説明する。図2は、電子制御ユニット50により実行されるインバータ34の制御を説明するためのブロック図である。電子制御ユニット50は、モータ32のトルク指令Tm*を用いてインバータ34のトランジスタT11〜T16をパルス幅変調制御(PWM制御)により制御する。ここで、PWM制御は、モータ32の電圧指令と搬送波(三角波)電圧との比較によってトランジスタT11〜T16のオン時間の割合を調節する制御である。
具体的には、以下の通りである。電子制御ユニット50は、まず、3相−2相変換部100にて、モータ32の各相(U相,V相,W相)の相電流Iu,Iv,Iwの総和が値0であるとして、モータ32の電気角θeを用いてU相,V相の相電流Iu,Ivをd軸,q軸の電流Id,Iqに座標変換(3相−2相変換)する。相電流Iuは、電流センサ32vにより検出された検出値Ivdetに誤差を補正するためのオフセット量Ivoを加えることにより算出される。相電流Iwは、電流センサ32wにより検出された検出値Iwdetに誤差を補正するためのオフセット量Iwoを加えることにより算出される。オフセット量Ivo,Iwoについて後述する。
続いて、電流指令変換部102にて、モータ32のトルク指令Tm*に基づいてd軸,q軸の電流指令Id*,Iq*を設定する。そして、電流制御部104にて、d軸,q軸の電流指令Id*,Iq*および電流Id,Iqを用いてd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定する。続いて、2相−3相変換部106にて、モータ32の電気角θeを用いてd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を各相の電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に座標変換(2相−3相変換)する。
さらに、PWM変換部108にて、各相の電圧指令Vu*,Vv*,Vw*と搬送波との比較によりインバータ34のトランジスタT11〜T16のPWM信号を生成し、このトランジスタT11〜T16のPWM信号を用いてトランジスタT11〜T16のスイッチングを行なう。
次に、こうして構成された駆動装置20の動作、特に、オフセット量Ivo,Iwoを設定する際の動作について説明する。
電子制御ユニット50は、2相−3相変換部110にて、d軸,q軸の電流指令Id*,Iq*を各相の電流指令Iu*,Iv*,Iw*に座標変換(2相−3相変換)する。
続いて、コンデンサ電流相特定部112にて、各相の電流指令Iu*,Iv*,Iw*,電圧指令Vu*,Vv*,Vw*,d軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*,平滑コンデンサ39の電圧VHを用いてコンデンサ電流相を特定する。「コンデンサ電流相」とは、U相,V相,W相のうち、平滑コンデンサ39を充放電するコンデンサ電流を主に規定する相電流が流れる相である。図3は、電子制御ユニット50のコンデンサ電流相特定部112にて実行される特定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
特定処理ルーチンが実行されると、コンデンサ電流相特定部112は、各相の電流指令Iu*,Iv*,Iw*,電圧指令Vu*,Vv*,Vw*,d軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*,平滑コンデンサ39の電圧VHを入力する処理を実行する(ステップS100)。電圧VHは、電圧センサ39aで検出されたものを入力している。
次に、電圧指令Vd*,Vq*と電圧VHとを用いて変調率Rmを算出する(ステップS110)。変調率Rmは、d軸の電圧指令Vd*の二乗とq軸の電圧指令Vq*の二乗との和の平方根として計算される電圧指令絶対値Vdqをコンデンサの39(電力ライン38)の電圧VHで除して算出することができる。
こうして変調率Rmを算出すると、変調率Rmが閾値Rm1以上であるか否か(ステップS120)と、変調率Rmが閾値Rm2以上であるか否か(ステップS130)と、を判定する。ここで、閾値Rm1は、電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいてコンデンサ電流相を特定してオフセット量を算出することが適正か否かを判定するための閾値である。閾値Rm2は、電流指令Iu*,Iv*,Iw*に基づいてコンデンサ電流相を特定してオフセット量を算出することが適正か否かを判定するための閾値である。閾値Rm1,Rm2の詳細については後述する。
ステップS120で変調率Rmが閾値Rm1以上であるときには、電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいてコンデンサ電流相を特定して(ステップS140)、本ルーチンを終了する。ここでは、U相、V相,W相のうち、対応する電圧指令と電圧指令Vu*,Vv*,Vw*が最大でも最小でもない相の電圧指令との差分が最も大きい相をコンデンサ電流相として特定する。
ステップS120で変調率Rmが閾値Rm1未満であり、且つ、ステップS130で変調率Rmが閾値Rm2未満であるときには、電流指令Iu*,Iv*,Iw*に基づいてコンデンサ電流相を特定して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。ここでは、U相、V相,W相のうち、対応する電流指令と電流指令Iu*,Iv*,Iw*が最大でも最小でもない相の電流指令との差分が最も大きい相をコンデンサ電流相として特定する。
ステップS120で変調率Rmが閾値Rm1未満であり、且つ、ステップS130で変調率Rmが閾値Rm2以上であるときには、本ルーチンを終了する。この場合、既にコンデンサ電流相と特定されている相を引き続きコンデンサ電流相と特定することになる。これにより、ステップS140とステップS150とが頻繁に実行されることを抑制することができる。
ここで、閾値Rm1,Rm2について説明する。
電流センサ32v,32wの検出値Ivdet,Iwdetにそれぞれオフセット量Ivo,Iwoの誤差が生じているときには、相電流Iu,Iv,Iwは、次式(1)により算出することができる。式(1)中、「I1」は、電流振幅である。「β」は、U相を基準とした電流位相である。実施例では、U相の電流を検出する電流センサを取り付けていないが、式(1)では、仮想的に、U相の電流を検出する電流センサを取り付けているものとして、検出値にオフセット量Iuoが生じているものとしている
Figure 2019103349
モータ32の各相の負荷のインピーダンスが平衡しているときには、電圧指令Vu*,Vv*,Vw*には、オフセット量Iuo,Ivo,Iwoにモータ32の抵抗値Rを乗じたオフセット量Vuo,Vvo,Vwoが生じていると考えられる。電圧指令Vu*,Vv*,Vw*は、次式(2)により算出することができる。式(2)中、「V1」は、電圧指令振幅である。「α」は、U相を基準とした電圧位相である。
Figure 2019103349
モータ32の電力Pmは、次式(3)により、上述した相電流Iu,Iv,Iwと電圧指令Vu*,Vv*,Vw*とをそれぞれ乗じた相電力Pu,Pv,Pwの和として算出することができる。式(3)より、発明者は、電力Pmの変動として、第2項の電流位相βに同期して発生する電気1次変動成分と、第3項の電圧位相αに同期して発生する電気1次変動成分があることを見出した。
Figure 2019103349
上述の式(3)から、第2項の電流位相βに同期して発生する電気1次変動成分と、第3項の電圧位相αに同期して発生する電気1次変動成分とが等しくなる条件を、次式(4)により変調率である閾値Vchkで表すことができる。このように、発明者は、電力Pmの変動について、変調率Rmが閾値Vchkより低いときには電圧位相に同期して発生する成分に比して電流位相に同期して発生する成分が大きく、変調率Rmに応じて電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいてコンデンサ電流相を特定するのか、電流指令Iu*,Iv*,Iw*に基づいてコンデンサ電流相を特定するのかを切り替えることで、適正にコンデンサ電流相を特定することができることを見出した。
Figure 2019103349
実施例では、閾値Rm1,Rm2を次式(5),(6)により設定することにより、電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいてコンデンサ電流相を特定するのか、電流指令Iu*,Iv*,Iw*に基づいてコンデンサ電流相を特定するのかを切り替えている。
Figure 2019103349
こうしてコンデンサ電流相特定部112にてコンデンサ電流相を特定すると、特定されたコンデンサ電流相がV相であるときには、V相オフセット量算出部114にて、平滑コンデンサ39の電圧VHの変動が抑制されるように、オフセット量Ivoを算出する。特定されたコンデンサ電流相がW相であるときには、W相オフセット量算出部116にて、平滑コンデンサ39の電圧VHの変動が抑制されるように、オフセット量Iwoを算出する。このように、変調率Rmに応じて電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいてコンデンサ電流相を特定するのか、電流指令Iu*,Iv*,Iw*に基づいてコンデンサ電流相を特定するのかを切り替えるから、変調率Rmに拘わらず一律に電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいてコンデンサ電流相を特定するものに比して、より適正にオフセット量を算出することができる。
そして、電流センサ32vにより検出された検出値Ivdetにオフセット量Ivoを加えたものを相電流Ivとする。電流センサ32wにより検出された検出値Iwdetにオフセット量Iwoを加えたものを相電流Iwとする。適正に算出したオフセット量Ivo,Iwoで電流センサ32v,32Wの検出値Ivdet,Iwdetを補正するから、電流センサ32v,32Wの検出値Ivdet,Iwdetをより適正に補正することができる。そして、こうして補正した電流センサ32v,32Wの検出値Ivdet,Iwdeを用いて電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を算出するから、モータ32の駆動状況に拘わらず、電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を適正に算出することができ、モータ32をより適正に制御することができる。
以上説明した実施例の駆動装置20では、モータ32のトルク指令Tm*と電流センサ32v,32wにより検出された検出値Ivdet,Iwdetとに基づく各相の電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を用いてインバータ34のトランジスタT11〜T16のPWM信号を生成してトランジスタT11〜T16のスイッチングを行なう。そして、モータ32のトルク指令Tm*に基づく電圧の変調率Rmが閾値Rm1以上であるときには、電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいてオフセット量Ivo,Iwoを算出し、算出したオフセット量Ivo,Iwoで電流センサ32v,32wの検出値Ivdet,Iwdetを補正し、変調率Rmが閾値Rm2未満であるときには、電流指令Iu*,Iv*,Iw*に基づいてオフセット量Ivo,Iwoを算出し、算出したオフセット量Ivo,Iwoで電流センサ32v,32wの検出値Ivdet,Iwdetを補正する。これにより、モータ32の駆動状況に拘わらず、電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を適正に算出することができる。
実施例の駆動装置20では、ステップS120,S130で、変調率Rmが閾値Rm1以上であるか否かと、変調率Rmが閾値Rm2以上であるか否かと、を判定している。しかしながら、ステップS120,S130に代えて、変調率Rmが上述した閾値Vrchk以上であるか否かを判定し、変調率Rmが閾値Vrch以上であるときには、ステップS140を実行し、変調率Rmが閾値Vrch未満であるときには、ステップS150を実行してもよい。
実施例の駆動装置20では、ステップS120,S130で、変調率Rmが閾値Rm1以上であるか否かと、変調率Rmが閾値Rm2以上であるか否かと、を判定している。しかしながら、変調率Rmに代えて、変調率を反映するパラメータを用いてもよい。ここで、「変調率を反映するパラメータ」には、モータ32のトルク、電力ライン38に供給される電圧などを挙げることができる。この場合、閾値Rm1,Rm2は、パラメータに合わせて適宜設定すればよい。
実施例の駆動装置20では、ステップS150で、電流指令Iu*,Iv*,Iw*に基づいてコンデンサ電流相を特定しているが、相電流Iu,Iv,Iwと電気角θeに基づいてコンデンサ電流相を特定してもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、モータ32が「モータ」に相当し、インバータ34が「インバータ」に相当し、平滑コンデンサ39が「平滑コンデンサ」に相当し、電子制御ユニット50が「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、駆動装置の製造産業などに利用可能である。
20 駆動装置、32 モータ、32a 回転位置検出センサ、32v,32w 電流センサ、34 インバータ、36 バッテリ、38 電力ライン、39 平滑コンデンサ、39a 電圧センサ、50 電子制御ユニット、52 CPU、54 ROM、56 RAM、100 3相−2相変換部、102 電流指令変換部、104 電流制御部、106,110 2相−3相変換部、108 PWM変換部、112 コンデンサ電流相特定部、114 V相オフセット量算出部、116 W相オフセット量算出部、
D11〜D16 ダイオード、T11〜T16 トランジスタ。

Claims (1)

  1. モータと、
    複数のスイッチング素子のスイッチングにより前記モータを駆動するインバータと、
    前記インバータへ電力を供給する電力ラインの電圧を平滑する平滑コンデンサと、
    前記モータの相電流を検出する電流センサと、
    前記モータのトルク指令と前記電流センサにより検出された検出値とに基づいて算出する各相の電圧指令を用いて前記複数のスイッチング素子のPWM信号を生成して前記複数のスイッチング素子のスイッチングを行なう制御装置と、
    を備える駆動装置であって、
    前記制御装置は、
    前記モータのトルク指令に基づく電圧の変調率または前記変調率を反映するパラメータが第1閾値以上であるときには、前記電圧指令に基づいてオフセット量を算出し、前記算出したオフセット量で前記電流センサの検出値を補正し、
    前記変調率または前記変調率を反映するパラ−メータが前記第1閾値以下の値である第2閾値未満であるときには、前記電流センサにより検出された検出値および前記モータの電気角,または,前記モータのトルク指令に基づく電流指令、に基づいて前記オフセット量を算出し、前記算出したオフセット量で前記電流センサの検出値を補正する、
    駆動装置。
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